外観検査装置
【課題】光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能な外観検査装置を提供する。
【解決手段】外観検査装置10は、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10と、第1姿勢矯正ユニットB10と、第2姿勢矯正ユニットC10と、第1撮像ユニットD10と、第2撮像ユニットE10と、第3撮像ユニットF10と、第4撮像ユニットG10と、第5撮像ユニットH10と、第6撮像ユニットI10と、良品回収ユニットJ10と、不良品回収ユニットK10と、制御部12とを備える。透明テーブルTの周縁近傍には、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されている。
【解決手段】外観検査装置10は、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10と、第1姿勢矯正ユニットB10と、第2姿勢矯正ユニットC10と、第1撮像ユニットD10と、第2撮像ユニットE10と、第3撮像ユニットF10と、第4撮像ユニットG10と、第5撮像ユニットH10と、第6撮像ユニットI10と、良品回収ユニットJ10と、不良品回収ユニットK10と、制御部12とを備える。透明テーブルTの周縁近傍には、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、チップコンデンサやチップインダクタ等の略直方体形状の電子部品の外観を検査する外観検査装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この外観検査装置は、透明テーブルと、上下面撮像ブロックと、側面撮像ブロックと、端面撮像ブロックとを備えている。
【0003】
上下面撮像ブロックは、透明テーブルを間に置くように配置された一対の第1撮像手段(カメラ及び照明部)を有しており、透明テーブル上の電子部品の上下面を同時に撮像する。側面撮像ブロックは、一対の第2撮像手段(カメラ及び照明部)及び2つのプリズムを有し、この2つのプリズムによって2つのカメラの光軸が互いに対向するようになっており、透明テーブル上の電子部品の両側面を同時に撮像する。端面撮像ブロックは、一対のカメラを有し、この一対のカメラが、電子部品の各端面に向かうように、透明テーブルに対して所定の角度傾いた状態で配置されており、透明テーブル上の電子部品の両端面を同時に撮像する。
【0004】
この外観検査装置では、透明テーブルによって電子部品を搬送しているため、電子部品の外表面に向かういずれの方向からでも電子部品を視認することができ、電子部品の撮像にあたって電子部品を持ち替える必要がない。そのため、高速に効率よく電子部品の外観検査が行えるようになっている。
【特許文献1】特開2003−139516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の外観検査装置では、電子部品の上下面及び両側面をそれぞれ同時に撮像しているため、一方の撮像手段の照明部からの光が他方の撮像手段のカメラに入射してしまうことがあった。そのため、一方の撮像手段の照明部からの光と、他方の撮像手段の照明部の光が電子部品において反射した光とが、同時に他方の撮像手段のカメラに入射し、それぞれの光が互いに干渉し合い、欠陥を誤認識してしまう虞があった。また、一対の撮像手段の照明部は、電子部品の撮像面を挟んで相対する方向から、狭い投光角度で、同時に撮像面の照明を行うことから、電子部品の撮像面に陰影が生じ、欠陥の検出精度が低下してしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能な外観検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る外観検査装置は、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、第1側面及び第3側面は、第2側面と第4側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第2側面及び第4側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第5側面及び第6側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第2側面と第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、第3側面が透明テーブルに当接すると共に第4側面が中心軸側に向くように、検査対象物を透明テーブルの表面における周縁部に配置する配置手段と、透明テーブルの上方から第1側面を撮像する第1撮像手段と、透明テーブルの径方向における外方から第2側面を撮像する第2撮像手段と、透明テーブルを通して第3側面を撮像する第3撮像手段と、透明テーブルの径方向における内方から第4側面を撮像する第4撮像手段と、透明テーブルの回転方向における前方側から第5側面を撮像する第5撮像手段と、透明テーブルの回転方向における後方側から第6側面を撮像する第6撮像手段とを備え、第1撮像手段は、第1側面の撮像を行う第1撮像部と、第1側面の照明を行う第1照明部とを有し、第1照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、第1撮像部の撮像軸線を囲むように第1保持部材の内壁面において保持され、第1保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、第1撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、第1保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する検査対象物の第1側面に向かうように配置され、第2撮像手段は、第2側面の撮像を行う第2撮像部と、第2側面の照明を行う一対の第2照明部とを有し、一対の第2照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、第2保持部材の内壁面において保持され、第2保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、第2撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されており、第3撮像手段は、第3側面の撮像を行う第3撮像部と、第3側面の照明を行う第3照明部とを有し、第3照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、第3撮像部の撮像軸線を囲むように第3保持部材の内壁面において保持され、第3保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、第3撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、第3保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する検査対象物の第3側面に向かうように配置され、第4撮像手段は、第4側面の撮像を行う第4撮像部と、第4側面の照明を行う一対の第4照明部とを有し、一対の第4照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、第4保持部材の内壁面において保持され、第4保持部材の前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、第4撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第4保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くように配置されており、第5撮像手段は、第5側面の撮像を行う第5撮像部と、第5側面の照明を行う一対の第5照明部とを有し、一対の第5照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、第5保持部材の内壁面において保持され、第5保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、第5撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りで、第5保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第5側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されており、第6撮像手段は、第6側面の撮像を行う第6撮像部と、第6側面の照明を行う一対の第6照明部とを有し、一対の第6照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、第6保持部材の内壁面において保持され、第6保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、第6撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第6保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る外観検査装置では、配置手段によって、第3側面が透明テーブルに当接するように検査対象物を透明テーブルの周縁部に配置し、透明テーブルによって、当該検査対象物を搬送している。そのため、検査対象物の六つの側面に向かういずれの方向からでも検査対象物を視認できることから、各撮像手段による検査対象物の各側面の撮像にあたって検査対象物を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく検査対象物の外観検査が行えるようになっている。
【0009】
ところで、近年、検査対象物である電子部品等はより一層の小型化が要求されている。ところが、検査対象物が小さくなればなるほど、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、第1撮像手段及び第3撮像手段がそれぞれ有する照明部が、一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状(いわゆるドーム状)とされると共に撮像軸線を囲む内壁面を含む保持部材と、撮像軸線を囲むように保持部材の内壁面において保持され、保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の投光部材とを含んでいる。また、第2撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段がそれぞれ有する一対の照明部が、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む保持部材と、保持部材の内壁面において保持され、保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の投光部材とをそれぞれ含み、保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、検査対象物の各側面には様々な方向(角度)から投光部材による光が照射されることとなる。その結果、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る外観検査装置では、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段が、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、電子部品の異なる面を撮像するために各々設けられた複数の撮像手段が、透明テーブル上の検査対象物の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0011】
ここで、外観検査装置の雰囲気における屈折率と透明テーブルにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルの内部を通過して検査対象物に到達する光は、外観検査装置の雰囲気と透明テーブルとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルの内部を通過して検査対象物に到達する光と透明テーブルの内部を通過しないで直接検査対象物に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、第2撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段が、それぞれ一対の照明部を有しており、各一対の照明部が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブル又は透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されている。そのため、一対の照明部のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の照明部を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、検査対象物の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0012】
またここで、第2撮像手段が透明テーブルの径方向における外方から検査対象物の第2側面を撮像し、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第2側面に向かうように一対の第2照明部が配置されていることから、一対の第2照明部は透明テーブルの径方向における外方に位置していることになる。そして、本発明に係る外観検査装置では、この一対の第2照明部が、中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されているので、透明テーブルを取り外して外観検査装置をメンテナンスする際に、透明テーブルを一対の第2照明部の間を通すことができる。そのため、外観検査装置のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0013】
好ましくは、透明テーブルの周縁には、透明テーブルの回転方向の順に、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、第4撮像手段は、第5撮像手段又は第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁に配置され、第1撮像手段、第2撮像手段及び第3撮像手段は、第4撮像手段に対して第5撮像手段及び第6撮像手段とは反対側において、第1撮像手段及び第3撮像手段が第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルの周縁に並んで配置されている。このように、透明テーブルの回転方向の順に、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んで透明テーブルの周縁に配置されることから、第5照明部と第6照明部とが互いに背中合わせとなる。そのため、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んでいても、第5撮像手段及び第6撮像手段のうち一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【0014】
また、第4撮像手段が、第5撮像手段又は第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁に配置されている。そのため、第5照明部又は第6照明部からの光が主として透明テーブルの外周の接線方向に向かい、第4撮像部に入射し難くなっていると共に、第4照明部からの光が主として透明テーブルの径方向に向かい、第5撮像部又は第6撮像部に入射し難くなっている。
【0015】
さらに、第4撮像手段に対して第5撮像手段及び第6撮像手段とは反対側において、第1撮像手段及び第3撮像手段が第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、第1撮像手段、第2撮像手段及び第3撮像手段が透明テーブルの周縁に並んで配置されている。そのため、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段及び第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部による照明方向と当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における照明部による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段及び第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部からの光が当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。以上の結果、撮像手段間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0016】
好ましくは、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段によって第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面の撮像が行われた後の検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブル上から該検査対象物を取り除く除去手段を更に備える。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルの表面が帯電すると、外観検査装置の雰囲気中のゴミや検査対象物の破片等の異物が透明テーブルの表面に付着してしまい、透明テーブルが汚染されたり、検査対象物自体が透明テーブルの表面に付着してしまい、検査対象物を透明テーブルから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や検査対象物の透明テーブルへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能な外観検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る外観検査装置10の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。外観検査装置10は、チップコンデンサやチップインダクタ等といった電子部品を構成する素体(検査対象物)1の表面における欠陥の有無を検出するものである。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0019】
[素体の構成]
まず、素体1(検査対象物)について、図13を参照して説明する。素体1は、素体1が電子部品となったときにコンデンサとして機能させるための内部電極となる電極パターンや、素体1が電子部品となったときにインダクタとして機能させるための内部導体となる導体パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層して圧着し、所定温度にて所定時間焼成した後、バレル研磨することで形成される。
【0020】
素体1は、略直方体形状を呈している。素体1は、X軸方向(以下、「高さ方向」という)に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、Y軸方向(以下、「幅方向」という)に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、Z軸方向(以下、「長さ方向」という)に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。そのため、側面s1,s2と側面s3,s4とは隣り合うように位置しており、側面s1,s2と側面s5,s6とは隣り合うように位置しており、側面s3,s4と側面s5,s6とは隣り合うように位置している。また、側面s1,s2は、側面s3と側面s4とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s3,s4は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s5,s6は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s3と側面s4とを連結している。
【0021】
ここで、素体1が電子部品となったときにいわゆる0402や0603と呼ばれる大きさとなるように素体1の大きさを設定することが好ましく、素体1の高さは、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の幅は、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の長さは、例えば0.4mm〜1mm程度に設定することができる。なお、素体1の稜部は、素体1を形成する際のバレル研磨工程によって面取りされており、丸みを帯びた状態となっている。
【0022】
[外観検査装置の構成]
続いて、外観検査装置10の構成について、図1及び図2を参照して説明する。外観検査装置10は、図1及び図2に示されるように、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10(配置手段)と、第1姿勢矯正ユニットB10と、第2姿勢矯正ユニットC10と、第1撮像ユニットD10(第1撮像手段)と、第2撮像ユニットE10(第2撮像手段)と、第3撮像ユニットF10(第3撮像手段)と、第4撮像ユニットG10(第4撮像手段)と、第5撮像ユニットH10(第5撮像手段)と、第6撮像ユニットI10(第6撮像手段)と、良品回収ユニットJ10(除去手段)と、不良品回収ユニットK10(除去手段)と、制御部12とを備える。
【0023】
透明テーブルTは、例えばガラス、合成樹脂によって構成されている。透明テーブルTは、図1に示されるように、上方から見て略円形状を呈しており、その直径は、例えば40cm〜50cm程度に設定することができる。
【0024】
透明テーブルTの下面側には、例えばサーボモータ(図示せず)が配置されている。透明テーブルTは、このサーボモータによって駆動され、自身の中心軸Aを中心に図1の矢印R方向に回転(自転)する。
【0025】
透明テーブルTの周縁近傍には、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、素体供給ユニットA10、第1姿勢矯正ユニットB10、第2姿勢矯正ユニットC10、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10がこの順に配置されている(図1参照)。
【0026】
[素体供給ユニットの構成]
続いて、素体供給ユニットA10の構成について、図3を参照して説明する。素体供給ユニットA10は、ホッパA12と、第1リニアフィーダA14と、ボールフィーダA16と、第2リニアフィーダA18とを有する。
【0027】
ホッパA12は、漏斗形状を呈しており、素体1を所定量貯蔵する。ホッパA12は、その底部が開閉可能となっており、底部が開放されると貯蔵している素体1を第1リニアフィーダA14に供給する。なお、ホッパA12には、人手により多数の素体1が供給される。
【0028】
第1リニアフィーダA14は、シュートA14a及び駆動部A14bによって構成されている。シュートA14aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1を案内することにより、素体1をボールフィーダ14cに向けて搬送する。駆動部A14bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A14bは、自ら振動することによりシュートA14aを振動させ、シュートA14aに形成された溝に沿ってホッパA12から供給された素体1をボールフィーダA16に押し出す。
【0029】
ボールフィーダA16は、ボールA16aと、駆動部A16bとを有しており、いわゆるロータリフィーダである。ボールA16aは、その内部の周方向の側面が下部に向かうのに伴い径が小さくなるすり鉢状傾斜面を呈しており、周方向の側面に螺旋状の溝が形成されている。駆動部A16bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A16bは、自ら振動することによりボールA16aを振動させ、ボールA16aに形成された螺旋状の溝に沿って素体1を徐々に上昇させながら素体1の姿勢を揃えて、素体1を第2リニアフィーダA18に押し出す。
【0030】
第2リニアフィーダA18は、シュートA18a及び駆動部A18bによって構成されている。シュートA18aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1を案内することにより、素体1を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA18aは、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びており、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A18bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A18bは、自ら振動することによりシュートA18aを振動させ、シュートA18aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体1を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体1が透明テーブルTの表面における周縁部に供給されることとなる。なお、本実施形態においては、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向くように、素体1を第2リニアフィーダA18によって透明テーブルTに供給している。
【0031】
[第1姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、第1姿勢矯正ユニットB10の構成について、図4を参照して説明する。第1姿勢矯正ユニットB10は、一対の姿勢矯正アームB12,B14を有する。
【0032】
姿勢矯正アームB12は、図4に示されるように、基部B12aと、腕部B12bと、突出部B12cとを有する。基部B12aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B12bは、基部B12aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。突出部B12cは、腕部B12bの先端に接続されおり、腕部B12bの先端から下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0033】
ここで、基部B12a及び腕部B12bは、共に、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B12a及び腕部B12bと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B12a及び腕部B12bに接触しない程度(素体1の側面s1が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、突出部B12cの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0034】
姿勢矯正アームB14は、基部B14aと、腕部B14bとによって構成されている。基部B14aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B14bは、基部B14aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。腕部B14bは、基部B14aよりも下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0035】
ここで、基部B14aは、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B14aと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B14aに接触しない程度(素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、腕部B14bの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0036】
姿勢矯正アームB12の先端部(突出部B12cのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B12d及び姿勢矯正アームB14の先端部(腕部B14bのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B14cは、第2リニアフィーダA18のシュートA18aの先端に向かうと共に、当該先端から僅かに離間している。また、姿勢矯正アームB12の先端部B12d(突出部B12c)と姿勢矯正アームB14の先端部B14c(腕部B14b)との離間距離は、素体1が通過可能であると共に通過する素体1の姿勢が大きく崩されない程度(素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向く状態となる本実施形態においては、素体1の幅よりも僅かに広い程度)に設定されている。
【0037】
以上のように姿勢矯正アームB12,B14が構成されているため、突出部B12c及び腕部B14bが素体1を案内する機能を発揮することとなるから、素体1がシュートA18aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA18aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体1が通過しても、当該段差によって素体1の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体1が供給されるようになっている。また、基部B12aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体1が突出部B12cと腕部B14bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB12の基部B12aによって阻害されることなく素体1が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0038】
[第2姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、第2姿勢矯正ユニットC10の構成について、図5を参照して説明する。第2姿勢矯正ユニットC10は、図5に示されるように、姿勢矯正部材C12と、一対のアームC14,16と、レーザ発光器C18と、レーザ受光器C20とを有する。
【0039】
姿勢矯正部材C12は、略直方体形状を呈する基部C12aと、基部C12aの先端に設けられた姿勢矯正部C12bとを有する。姿勢矯正部材C12は、姿勢矯正部C12bが透明テーブルTの中心軸A側に向かうように、透明テーブルTの周縁に配置されている。
【0040】
姿勢矯正部C12bは、基部C12aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C12bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C12bの先端C12cは、透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C12cに素体1の側面s2が当接しつつ素体1が透明テーブルTによって搬送されることで、素体1の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C12によって素体1の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C12を通過する全ての素体1が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体1の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体1においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0041】
アームC14は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの上面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC14は、透明テーブルTの表面側に位置している。アームC14の他端には、レーザ発光器C18が設けられている。レーザ発光器C18は、レーザ光Lを、アームC14の他端から透明テーブルT及びレーザ受光器C20に向けて照射する。このレーザ光Lの照射位置は、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸A側であって、素体1が姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部と接している場合には素体1にレーザ光Lが当たるような位置となっている。
【0042】
アームC16は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの下面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC16は、透明テーブルTの裏面側に位置している。アームC16の他端には、レーザ受光器C20が設けられている。レーザ受光器C20は、レーザ発光器C18からのレーザ光Lの入射の有無によって、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部を素体1が通過したか否かを検出する。
【0043】
[第1撮像ユニットの構成]
続いて、第1撮像ユニットD10の構成について、図6を参照して説明する。第1撮像ユニットD10は、素体1の側面s1を撮像するためのものである。第1撮像ユニットD10による素体1の側面s1の撮像は、透明テーブルTの上方から行われる。第1撮像ユニットD10は、図6に示されるように、撮像が行われるカメラD12(第1撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴D14と、ドーム状照明D16(第1照明部)とを有し、ドーム状照明D16がカメラD12及び鏡胴D14よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの上方に配置されている。
【0044】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16a(第1保持部材)と、複数の投光部材D16b(第1投光部材)とにより構成されている。椀状部材D16aは、開口D16c(一方の開口)が設けられた側壁部D16dと、鏡胴D14と連通する開口D16e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部D16fとを含む。側壁部D16dは、内壁面が開口D16cから開口D16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部D16fは、平板状を呈しており、開口D16cとは反対側に配置されている。
【0045】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16aの開口D16cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s1に向かうように、透明テーブルTの上方に配置されている。そのため、カメラD12の撮像軸線DLは、鏡胴D14、基部D16fの開口D16e、側壁部D16d及び開口D16cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラD12の撮像軸線DLは、側壁部D16dの内壁面によって取り囲まれている。
【0046】
投光部材D16bは、例えば発光LED(LightEmitting Diode)である。投光部材D16bは、側壁部D16dの内壁面全体及び基部D16fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材D16bもカメラD12の撮像軸線DLを取り囲んでおり、基部D16fの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されると共に、側壁部D16dの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明され、素体1の側面s1からの反射光が鏡胴D14及びカメラD12に導入されて、素体1の側面s1が撮像されることとなる。
【0047】
このように、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s1から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0048】
[第2撮像ユニットの構成]
続いて、第2撮像ユニットE10の構成について、図7を参照して説明する。第2撮像ユニットE10は、素体1の側面s2を撮像するためのものである。第2撮像ユニットE10による素体1の側面s2の撮像は、透明テーブルTの径方向における外方から行われる。第2撮像ユニットE10は、図7に示されるように、撮像が行われるカメラE12(第2撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴E14と、プリズムアダプタE16と、一対の半筒状照明E18,E20(第2照明部)とを有し、一対の半筒状照明E18,E20がカメラE12、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。
【0049】
プリズムアダプタE16は、素体1の側面s2からの反射光が導入される開口部E16aと、開口部E16aから導入された反射光を反射する直角プリズムE16bと、鏡胴E14の先端と接続されると共に直角プリズムE16bによって反射された反射光を鏡胴E14及びカメラE12に向けて導出する開口部E16cとを含んで構成されている。
【0050】
一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ、半筒状部材E18a,E20a(第2保持部材)と、複数の投光部材E18b,E20b(第2投光部材)とにより構成されている。半筒状部材E18a,E20aは、それぞれ、側壁部E18c,E20cと、基部E18d,E20dとを含む。側壁部E18c,E20cは、内壁面が半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側から先端E18f、E20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部E18d,E20dは、平板状を呈しており、半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明E18,E20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ分割面E18g,E20gを有している。
【0051】
一対の半筒状照明E18,E20は、分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されている。そのため、カメラE12の撮像軸線ELは、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16の開口部E16cを通って直角プリズムE16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE16の開口部E16a及び半筒状照明E18と半筒状照明E20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0052】
投光部材E18b,E20bは、例えば発光LEDである。投光部材E18b,E20bは、側壁部E18c,E20cの内壁面全体及び基部E18d,E20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部E18d,E20dの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されると共に、側壁部E18c,E20cの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明され、素体1の側面s2からの反射光が鏡胴E14及びカメラE12に導入されて、素体1の側面s2が撮像されることとなる。
【0053】
このように、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s2から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0054】
[第3撮像ユニットの構成]
続いて、第3撮像ユニットF10の構成について、図8を参照して説明する。第3撮像ユニットF10は、素体1の側面s3を撮像するためのものである。第3撮像ユニットF10による素体1の側面s3の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行われる。第3撮像ユニットF10は、図8に示されるように、撮像が行われるカメラF12(第3撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴F14と、プリズムアダプタF16と、ドーム状照明F18(第3照明部)とを有し、ドーム状照明F18がカメラF12、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの下方に配置されている。
【0055】
プリズムアダプタF16は、素体1の側面s3からの反射光が導入される開口部F16aと、開口部F16aから導入された反射光を反射する直角プリズムF16bと、鏡胴F14の先端と接続されると共に直角プリズムF16bによって反射された反射光を鏡胴F14及びカメラF12に向けて導出する開口部F16cとを含んで構成されている。
【0056】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18a(第3保持部材)と、複数の投光部材F18b(第3投光部材)とにより構成されている。椀状部材F18aは、開口F18c(一方の開口)が設けられた側壁部F18dと、開口F18e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部F18fとを含む。側壁部F18dは、内壁面が開口F18cから開口F18eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部F18fは、平板状を呈しており、開口F18cとは反対側に配置されている。
【0057】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18aの開口F18cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s3に向かうように、透明テーブルTの下方に配置されている。そのため、カメラF12の撮像軸線FLは、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16の開口部F16cを通って直角プリズムF16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタF16の開口部F16a、基部F18fの開口F18e、側壁部F18d及び開口F18cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラF12の撮像軸線FLは、側壁部F18dの内壁面によって取り囲まれている。
【0058】
投光部材F18bは、例えば発光LEDである。投光部材F18bは、側壁部F18dの内壁面全体及び基部F18fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材F18bもカメラF12の撮像軸線FLを取り囲んでおり、基部F16fの内壁面に配置されている投光部材F16bによって、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されると共に、側壁部F18dの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されて、素体1の側面s3からの反射光が直角プリズムF16bを介して鏡胴F14及びカメラF12に導入されて、素体1の側面s3が撮像されることとなる。
【0059】
このように、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s3から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0060】
[第4撮像ユニットの構成]
続いて、第4撮像ユニットG10の構成について、図9を参照して説明する。第4撮像ユニットG10は、素体1の側面s4を撮像するためのものである。第4撮像ユニットG10による素体1の側面s4の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われる。第4撮像ユニットG10は、図9に示されるように、撮像が行われるカメラG12(第4撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴G14と、プリズムアダプタG16と、一対の半筒状照明G18,G20(第4照明部)とを有し、一対の半筒状照明G18,G20がカメラG12、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0061】
プリズムアダプタG16は、素体1の側面s4からの反射光が導入される開口部G16aと、開口部G16aから導入された反射光を反射する直角プリズムG16bと、鏡胴G14の先端と接続されると共に直角プリズムG16bによって反射された反射光を鏡胴G14及びカメラG12に向けて導出する開口部G16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタG16と比較して素体1が小さいことから、直角プリズムG16bは、図9に示されるように、プリズムアダプタG16内において透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっている。
【0062】
一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ、半筒状部材G18a,G20a(第4保持部材)と、複数の投光部材G18b,G20b(第4投光部材)とにより構成されている。半筒状部材G18a,G20aは、それぞれ、側壁部G18c,G20cと、基部G18d,G20dとを含む。側壁部G18c,G20cは、内壁面が半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側から先端G18f、G20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部G18d,G20dは、平板状を呈しており、半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明G18,G20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ分割面G18g,G20gを有している。
【0063】
一対の半筒状照明G18,G20は、分割面G18g,G20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明G18,G20は、半筒状部材G18a,G20aの先端G18f、G20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s4に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラG12の撮像軸線GLは、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16の開口部G16cを通って直角プリズムG16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタG16の開口部G16a及び半筒状照明G18と半筒状照明G20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0064】
投光部材G18b,G20bは、例えば発光LEDである。投光部材G18b,G20bは、側壁部G18c,G20cの内壁面全体及び基部G18d,G20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部G18d,G20dの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されると共に、側壁部G18c,G20cの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明され、素体1の側面s4からの反射光が直角プリズムG16bを介して鏡胴G14及びカメラG12に導入されて、素体1の側面s4が撮像されることとなる。
【0065】
このように、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s4から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0066】
[第5撮像ユニットの構成]
続いて、第5撮像ユニットH10の構成について、図10を参照して説明する。第5撮像ユニットH10は、素体1の側面s5を撮像するためのものである。第5撮像ユニットH10による素体1の側面s5の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われる。第5撮像ユニットH10は、図10に示されるように、撮像が行われるカメラH12(第5撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴H14と、プリズムアダプタH16と、一対の半筒状照明H18,H20(第5照明部)とを有し、一対の半筒状照明H18,H20がカメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0067】
プリズムアダプタH16は、素体1の側面s5からの反射光が導入される開口部H16aと、開口部H16aから導入された反射光を反射する直角プリズムH16bと、鏡胴H14の先端と接続されると共に直角プリズムH16bによって反射された反射光を鏡胴H14及びカメラH12に向けて導出する開口部H16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタH16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s5の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行うことから、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタH16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0068】
一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ、半筒状部材H18a,H20a(第5保持部材)と、複数の投光部材H18b,H20b(第5投光部材)とにより構成されている。半筒状部材H18a,H20aは、それぞれ、側壁部H18c,H20cと、基部H18d,H20dとを含む。側壁部H18c,H20cは、内壁面が半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側から先端H18f、H20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部H18d,H20dは、平板状を呈しており、半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明H18,H20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ分割面H18g,H20gを有している。
【0069】
一対の半筒状照明H18,H20は、分割面H18g,H20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端H18f、H20f側が基端H18e,H20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明H18,H20は、半筒状部材H18a,H20aの先端H18f、H20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s5に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラH12の撮像軸線HLは、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16の開口部H16cを通って直角プリズムH16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタH16の開口部H16a及び半筒状照明H18と半筒状照明H20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0070】
投光部材H18b,H20bは、例えば発光LEDである。投光部材H18b,H20bは、側壁部H18c,H20cの内壁面全体及び基部H18d,H20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部H18d,H20dの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されると共に、側壁部H18c,H20cの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明され、素体1の側面s5からの反射光が直角プリズムH16bを介して鏡胴H14及びカメラH12に導入されて、素体1の側面s5が撮像されることとなる。
【0071】
このように、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s5から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0072】
[第6撮像ユニットの構成]
続いて、第6撮像ユニットI10の構成について、図11を参照して説明する。第6撮像ユニットI10は、素体1の側面s6を撮像するためのものである。第6撮像ユニットI10による素体1の側面s6の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われる。第6撮像ユニットI10は、図11に示されるように、撮像が行われるカメラI12(第6撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴I14と、プリズムアダプタI16と、一対の半筒状照明I18,I20(第6照明部)とを有し、一対の半筒状照明I18,I20がカメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0073】
プリズムアダプタI16は、素体1の側面s6からの反射光が導入される開口部I16aと、開口部I16aから導入された反射光を反射する直角プリズムI16bと、鏡胴I14の先端と接続されると共に直角プリズムI16bによって反射された反射光を鏡胴I14及びカメラI12に向けて導出する開口部I16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタI16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s6の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行うことから、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタI16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0074】
一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ、半筒状部材I18a,I20a(第6保持部材)と、複数の投光部材I18b,I20b(第6投光部材)とにより構成されている。半筒状部材I18a,I20aは、それぞれ、側壁部I18c,I20cと、基部I18d,I20dとを含む。側壁部I18c,I20cは、内壁面が半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側から先端I18f、I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部I18d,I20dは、平板状を呈しており、半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明I18,I20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ分割面I18g,I20gを有している。
【0075】
一対の半筒状照明I18,I20は、分割面I18g,I20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端I18f、I20f側が基端I18e,I20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明I18,I20は、半筒状部材I18a,I20aの先端I18f、I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s6に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラI12の撮像軸線ILは、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16の開口部I16cを通って直角プリズムI16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタI16の開口部I16a及び半筒状照明I18と半筒状照明I20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0076】
投光部材I18b,I20bは、例えば発光LEDである。投光部材I18b,I20bは、側壁部I18c,I20cの内壁面全体及び基部I18d,I20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部I18d,I20dの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されると共に、側壁部I18c,I20cの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明され、素体1の側面s6からの反射光が直角プリズムI16bを介して鏡胴I14及びカメラI12に導入されて、素体1の側面s6が撮像されることとなる。
【0077】
このように、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s6から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0078】
[良品回収ユニット及び不良品回収ユニットの構成]
続いて、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10の構成について、図12を参照して説明する。良品回収ユニットJ10は、外観検査の結果、良品であると判断された素体1を回収するためのものであり、不良品回収ユニットK10は、外観検査の結果、不良品であると判断された素体1を回収するためのものである。良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10は、それぞれ、イオナイザJ12,K12と、回収ボックスJ14,K14とを有している。
【0079】
イオナイザJ12(K12)は、大気をイオン化して、透明テーブルTの表面に生じる電荷を中和させるためのガスを吹き付ける装置である。イオナイザJ12(K12)は、透明テーブルTの周縁近傍における上方に配置されている。イオナイザJ12(K12)のノズルは、回収ボックスJ14(K14)側に向けられ、やや透明テーブルTの表面に向かうようにやや傾けられている。そのため、イオナイザJ12(K12)のノズルからイオン化されたガスが吹き出されると、そのガスが透明テーブルの表面から回収ボックスJ14(K14)に向かうこととなる。
【0080】
回収ボックスJ14(K14)は、筐体J14a(K14a)と、筐体J14a(K14a)の内部に設けられたシュートJ14b(K14b)及び緩衝シートJ14c(K14c)とを含んで構成されている。筐体J14a(K14a)は、直方体形状を呈する中空の部材であって、導電性樹脂材料によって形成されている。筐体J14a(K14a)には、筐体J14a(K14a)の一の稜部が切り欠かれて開口J14d(K14d)が形成されている。筐体J14a(K14a)は、この開口J14d(K14d)が透明テーブルTの周縁に向かうように、透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。なお、筐体J14a(K14a)は接地(アース)されており、電荷を筐体J14a(K14a)の外部に逃すことができるようになっている。
【0081】
シュートJ14b(K14b)は、三角柱形状を呈しており、導電性樹脂材料によって形成されている。シュートJ14b(K14b)は、筐体J14a(K14a)内において透明テーブルTに近づくにつれて下方に向かうように傾斜している。そのため、イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、シュートJ14b(K14b)によって筐体J14a(K14a)内の透明テーブルT寄りに集められる。この際、素体1は、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降りることとなるので、素体1が筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされることにより素体1に生じる衝撃が緩和されるようになっている。
【0082】
緩衝シートJ14c(K14c)は、導電性の柔軟な材料によってシート状に形成されたものである。緩衝シートJ14c(K14c)は、その一方の主面が筐体J14a(K14a)における透明テーブルT寄りの壁部に向かうように、筐体J14a(K14a)の天板に取り付けられている。そのため、イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、まず緩衝シートJ14c(K14c)に衝突し、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降り、その後筐体J14a(K14a)内に回収される。
【0083】
[制御部の構成]
続いて、制御部12の構成について、図2を参照して説明する。制御部12は、図2に示されるように、透明テーブルTに接続されたサーボモータ、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16、第2リニアフィーダA18、レーザ発光器C18、レーザ受光器C20、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10及びイオナイザJ12,K12と接続されている。
【0084】
制御部12は、透明テーブルTのサーボモータに信号を出力して、透明テーブルTの回転及び停止を制御する。制御部12は、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び第2リニアフィーダA18に信号を出力して、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び第2リニアフィーダA18の駆動及び停止を制御する。
【0085】
制御部12は、レーザ発光器C18に信号を出力して、レーザ受光器C20に向けてレーザ光Lを照射させる。そして、レーザ受光器C20では、レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光している場合(素体1が第2姿勢矯正ユニットC10を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光していない場合(素体1の第2姿勢矯正ユニットC10の通過に伴い、レーザ光Lが素体1に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、レーザ受光器C20からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、素体1が第2姿勢矯正ユニットC10を通過したと判断すると共に、当該素体1が各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10及び各回収ユニットJ10,K10のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0086】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体1が各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12に信号を出力して、素体1の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12によって撮像された素体1の側面s1〜s6の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体1の傷等の欠陥の有無を検査し、素体1が不良品であるか否かの判断を行う。
【0087】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が良品で且つ良品回収ユニットJ10に到達したと判定すると、イオナイザJ12に信号を出力して、イオナイザJ12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、良品の素体1は、イオナイザJ12からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ14内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ14に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が不良品で且つ不良品回収ユニットK10に到達したと判定すると、イオナイザK12に信号を出力して、イオナイザK12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、不良品の素体1は、イオナイザK12からのイオン化されたガスによって回収ボックスK14内に吹き飛ばされ、回収ボックスK14に回収される。
【0088】
以上のような本実施形態においては、素体供給ユニットA10によって、素体1の側面s3が透明テーブルTに当接するように素体1を透明テーブルTの周縁部に配置し、透明テーブルTによって、素体1を搬送している。そのため、素体1の六つの側面s1〜s6に向かういずれの方向からでも素体1を視認できることから、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10による素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたって素体1を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく素体1の外観検査が行えるようになっている。
【0089】
ところで、近年、電子部品となる素体1はより一層の小型化が要求されている。ところが、素体1が小さくなればなるほど、素体1の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本実施形態においては、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10がそれぞれ有するドーム状照明D16,F16が、開口D16c,F16cから開口D16e,F16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状とされた内壁面を含む椀状部材D16a,F16aと、椀状部材D16a,F16aの開口D16c,F16c側に向けて光を照射する複数の投光部材D16b,F16bとを含んでいる。また、第2撮像ユニットE10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がそれぞれ有する一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20が、半筒状を呈しており、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの基端E18e,E20e,G18e,G20e,H18e,H20e,I18e,I20e側から先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aと、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20f側に向けて光を照射する複数の投光部材E18b,E20b,G18b,G20b,H18b,H20b,I18b,I20bとをそれぞれ含み、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の各側面s1〜s6に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、素体1の各側面s1〜s6には様々な方向(角度)から投光部材D16b,E18b,E20b,F16b,G18b,G20b,H18b,H20b,I18b,I20bによる光が照射されることとなる。その結果、素体1の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、素体1の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0090】
また、本実施形態においては、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、透明テーブルT上の素体1の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、素体1の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0091】
特に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)の順に、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んで透明テーブルTの周縁に配置されることから、半筒状照明H18,H20と半筒状照明I18,I20とが互いに背中合わせとなる。そのため、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んでいても、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10のうち一方の撮像ユニットにおける半筒状照明からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0092】
また、第4撮像ユニットG10が、第5撮像ユニットH10と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されている。そのため、半筒状照明H18,H20からの光が主として透明テーブルTの外周の接線方向に向かい、カメラG12に入射し難くなっていると共に、半筒状照明G18,G20からの光が主として透明テーブルTの径方向に向かい、カメラH12に入射し難くなっている。
【0093】
さらに、第4撮像ユニットG10に対して第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10とは反対側において、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10が第2撮像ユニットE10を間に置くと共に互いに隣り合うように、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10が透明テーブルTの周縁に並んで配置されている。そのため、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10及び第4撮像ユニットG10のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向と当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10及び第4撮像ユニットG10のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明からの光が当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。以上の結果、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0094】
ここで、外観検査装置10の雰囲気における屈折率と透明テーブルTにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルTの内部を通過して素体1に到達する光は、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルTの内部を通過して素体1に到達する光と透明テーブルTの内部を通過しないで直接素体1に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本実施形態においては、第2撮像ユニットE10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がそれぞれ一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20を有しており、各一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸Aに沿って透明テーブルT又は透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間におくように配置されている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、素体1の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0095】
またここで、第2撮像ユニットE10が透明テーブルTの径方向における外方から素体1の側面s2を撮像し、半筒状部材E18a,E20aの先端が透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かうように一対の半筒状照明E18,E20が配置されていることから、一対の半筒状照明E18,E20は透明テーブルTの径方向における外方に位置していることになる。そして、本実施形態においては、この一対の半筒状照明E18,E20が、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平明Vを間に置くように配置されているので、透明テーブルTを取り外して外観検査装置10をメンテナンスする際に、透明テーブルTを一対の半筒状照明E18,E20の間を通すことができる。そのため、外観検査装置10のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0096】
また、本実施形態においては、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10によって、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10によって各側面s1〜s6の撮像が行われた後の素体1に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブルT上からその素体1を取り除き、回収ボックスJ14、K14に回収している。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルTに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルTの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルTの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルTの表面が帯電すると、外観検査装置10の雰囲気中のゴミや素体1の破片等の異物が透明テーブルTの表面に付着してしまい、透明テーブルTが汚染されたり、素体1自体が透明テーブルTの表面に付着してしまい、素体1を透明テーブルTから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本実施形態においては、素体1に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルTの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や素体1の透明テーブルTへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルTの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【0097】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では外観検査装置10により素体1の外観を検査していたが、素体1の外表面に更に電極を設けて完成された各種電子部品に対しても本発明を適用することができる。
【0098】
また、本実施形態では、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向くように(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の高さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿うように)、素体1が透明テーブルTに供給されていたが、透明テーブルTに供給される素体1の姿勢はこれ以外であってもよい。例えば、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s6が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s4が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s1が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s4が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s6が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の長さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s6が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s1が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s6が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよい。
【0099】
また、本実施形態では、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されていたが、図14に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10、第4撮像ユニットG10、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10がこの順に配置されていてもよい。図1や図14に示されるように、透明テーブルTの周縁において、透明テーブルTの回転方向の順に、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んで配置されており、第4撮像ユニットG10が、第5撮像ユニットH10又は第6撮像ユニットI10と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されており、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10が、第4撮像ユニットG10に対して第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10とは反対側において、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10が第2撮像ユニットE10を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルTの周縁に並んで配置されていると、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することができることから好適である。ただし、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10が互いに異なる位置となるように、透明テーブルTの周縁に沿って並んで配置されていていてもよい。
【0100】
また、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の形状によって撮像ユニット間における光の干渉を排除することに加え、隣り合う撮像ユニット同士の間に遮光板等を配置することで、更に光の干渉を排除するようにしてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20がいずれも平板状の基部を有していたが、基部が平板状でなくてもよい。
【0102】
また、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の位置や角度を調整するための調整機構を設け、素体1の大きさ等に合わせて位置や角度を変更するようにしてもよい。特に、調整機構によって半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の位置や角度を調整することで、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において生じる光の屈折の影響を低減することが可能となる。
【0103】
また、透明テーブルTの表面を、透明な導電膜で覆うようにしてもよい。このようにすると、導電膜において電荷が移動しやすくなるので、素体1が載置される面の帯電を抑制することが可能となる。なお、透明テーブルTの表面を覆う透明な導電膜を接地(アース)しておくと、電荷を外部に逃すことができるようになるため好ましい。
【0104】
また、本実施形態では、素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたり、制御部12によって各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に対しストロボ光による照明を行わせているが、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20を常時点灯させるようにしてもよい。ただし、ストロボ光を用いた方が、より大きな光量を瞬間的に得ることができるので、素体1の各側面s1〜s6を均一に照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】図1は、本実施形態に係る外観検査装置の全体を示す上面図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る外観検査装置を示すブロック図である。
【図3】図3は、素体供給ユニットを示す斜視図である。
【図4】図4は、第1姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図5】図5は、第2姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図6】図6は、第1撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図7】図7は、第2撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図8】図8は、第3撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図9】図9は、第4撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図10】図10は、第5撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図11】図11は、第6撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図12】図12は、良品回収ボックス又は不良品回収ボックスを一部破断して示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る外観検査装置の検査対象物である素体を示す斜視図である。
【図14】図14は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【符号の説明】
【0106】
1…素体(検査対象物)、10…外観検査装置、12…制御部、s1…側面(第1側面)、s2…側面(第2側面)、s3…側面(第3側面)、s4…側面(第4側面)、s5…側面(第5側面)、s6…側面(第6側面)、A…中心軸、A10…素体供給ユニット(配置手段)、D10…第1撮像ユニット(第1撮像手段)、D12…カメラ(第1撮像部)、D16…ドーム状照明(第1照明部)、D16a…椀状部材(第1保持部材)、D16b…投光部材(第1投光部材)、D16c…開口(一方の開口)、D16e…開口(他方の開口)、E10…第2撮像ユニット(第2撮像手段)、E12…透明テーブルTカメラ(第2撮像部)、E18,E20…半筒状照明(第2照明部)、E18a,E20a…半筒状部材(第2保持部材)、E18b,E20b…投光部材(第2投光部材)、F10…第3撮像ユニット(第3撮像手段)、F12…カメラ(第3撮像部)、F18…ドーム状照明(第3照明部)、F18a…椀状部材(第3保持部材)、F18b…投光部材(第3投光部材)、F18c…開口(一方の開口)、F18e…開口(他方の開口)、G10…第4撮像ユニット(第4撮像手段)、G12…カメラ(第4撮像部)、G18,G20…半筒状照明(第4照明部)、G18a,G20a…半筒状部材(第4保持部材)、G18b,G20b…投光部材(第4投光部材)、H10…第5撮像ユニット(第5撮像手段)、H12…カメラ(第5撮像部)、H18,H20…半筒状照明(第5照明部)、H18a,H20a…半筒状部材(第5保持部材)、H18b,H20b…投光部材(第5投光部材)、I10…第6撮像ユニット(第6撮像手段)、I12…カメラ(第6撮像部)、I18,I20…半筒状照明(第6照明部)、I18a,I20a…半筒状部材(第6保持部材)、I18b,I20b…投光部材(第6投光部材)、J10…良品回収ユニット(除去手段)、K10…不良品回収ユニット(除去手段)、T…透明テーブル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、チップコンデンサやチップインダクタ等の略直方体形状の電子部品の外観を検査する外観検査装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この外観検査装置は、透明テーブルと、上下面撮像ブロックと、側面撮像ブロックと、端面撮像ブロックとを備えている。
【0003】
上下面撮像ブロックは、透明テーブルを間に置くように配置された一対の第1撮像手段(カメラ及び照明部)を有しており、透明テーブル上の電子部品の上下面を同時に撮像する。側面撮像ブロックは、一対の第2撮像手段(カメラ及び照明部)及び2つのプリズムを有し、この2つのプリズムによって2つのカメラの光軸が互いに対向するようになっており、透明テーブル上の電子部品の両側面を同時に撮像する。端面撮像ブロックは、一対のカメラを有し、この一対のカメラが、電子部品の各端面に向かうように、透明テーブルに対して所定の角度傾いた状態で配置されており、透明テーブル上の電子部品の両端面を同時に撮像する。
【0004】
この外観検査装置では、透明テーブルによって電子部品を搬送しているため、電子部品の外表面に向かういずれの方向からでも電子部品を視認することができ、電子部品の撮像にあたって電子部品を持ち替える必要がない。そのため、高速に効率よく電子部品の外観検査が行えるようになっている。
【特許文献1】特開2003−139516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の外観検査装置では、電子部品の上下面及び両側面をそれぞれ同時に撮像しているため、一方の撮像手段の照明部からの光が他方の撮像手段のカメラに入射してしまうことがあった。そのため、一方の撮像手段の照明部からの光と、他方の撮像手段の照明部の光が電子部品において反射した光とが、同時に他方の撮像手段のカメラに入射し、それぞれの光が互いに干渉し合い、欠陥を誤認識してしまう虞があった。また、一対の撮像手段の照明部は、電子部品の撮像面を挟んで相対する方向から、狭い投光角度で、同時に撮像面の照明を行うことから、電子部品の撮像面に陰影が生じ、欠陥の検出精度が低下してしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能な外観検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る外観検査装置は、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、第1側面及び第3側面は、第2側面と第4側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第2側面及び第4側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第5側面及び第6側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第2側面と第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、第3側面が透明テーブルに当接すると共に第4側面が中心軸側に向くように、検査対象物を透明テーブルの表面における周縁部に配置する配置手段と、透明テーブルの上方から第1側面を撮像する第1撮像手段と、透明テーブルの径方向における外方から第2側面を撮像する第2撮像手段と、透明テーブルを通して第3側面を撮像する第3撮像手段と、透明テーブルの径方向における内方から第4側面を撮像する第4撮像手段と、透明テーブルの回転方向における前方側から第5側面を撮像する第5撮像手段と、透明テーブルの回転方向における後方側から第6側面を撮像する第6撮像手段とを備え、第1撮像手段は、第1側面の撮像を行う第1撮像部と、第1側面の照明を行う第1照明部とを有し、第1照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、第1撮像部の撮像軸線を囲むように第1保持部材の内壁面において保持され、第1保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、第1撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、第1保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する検査対象物の第1側面に向かうように配置され、第2撮像手段は、第2側面の撮像を行う第2撮像部と、第2側面の照明を行う一対の第2照明部とを有し、一対の第2照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、第2保持部材の内壁面において保持され、第2保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、第2撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されており、第3撮像手段は、第3側面の撮像を行う第3撮像部と、第3側面の照明を行う第3照明部とを有し、第3照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、第3撮像部の撮像軸線を囲むように第3保持部材の内壁面において保持され、第3保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、第3撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、第3保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する検査対象物の第3側面に向かうように配置され、第4撮像手段は、第4側面の撮像を行う第4撮像部と、第4側面の照明を行う一対の第4照明部とを有し、一対の第4照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、第4保持部材の内壁面において保持され、第4保持部材の前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、第4撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第4保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くように配置されており、第5撮像手段は、第5側面の撮像を行う第5撮像部と、第5側面の照明を行う一対の第5照明部とを有し、一対の第5照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、第5保持部材の内壁面において保持され、第5保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、第5撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りで、第5保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第5側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されており、第6撮像手段は、第6側面の撮像を行う第6撮像部と、第6側面の照明を行う一対の第6照明部とを有し、一対の第6照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、第6保持部材の内壁面において保持され、第6保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、第6撮像部よりも透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、第6保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る外観検査装置では、配置手段によって、第3側面が透明テーブルに当接するように検査対象物を透明テーブルの周縁部に配置し、透明テーブルによって、当該検査対象物を搬送している。そのため、検査対象物の六つの側面に向かういずれの方向からでも検査対象物を視認できることから、各撮像手段による検査対象物の各側面の撮像にあたって検査対象物を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく検査対象物の外観検査が行えるようになっている。
【0009】
ところで、近年、検査対象物である電子部品等はより一層の小型化が要求されている。ところが、検査対象物が小さくなればなるほど、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、第1撮像手段及び第3撮像手段がそれぞれ有する照明部が、一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状(いわゆるドーム状)とされると共に撮像軸線を囲む内壁面を含む保持部材と、撮像軸線を囲むように保持部材の内壁面において保持され、保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の投光部材とを含んでいる。また、第2撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段がそれぞれ有する一対の照明部が、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む保持部材と、保持部材の内壁面において保持され、保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の投光部材とをそれぞれ含み、保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、検査対象物の各側面には様々な方向(角度)から投光部材による光が照射されることとなる。その結果、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る外観検査装置では、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段が、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、電子部品の異なる面を撮像するために各々設けられた複数の撮像手段が、透明テーブル上の検査対象物の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0011】
ここで、外観検査装置の雰囲気における屈折率と透明テーブルにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルの内部を通過して検査対象物に到達する光は、外観検査装置の雰囲気と透明テーブルとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルの内部を通過して検査対象物に到達する光と透明テーブルの内部を通過しないで直接検査対象物に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、第2撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段が、それぞれ一対の照明部を有しており、各一対の照明部が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブル又は透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されている。そのため、一対の照明部のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の照明部を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、検査対象物の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0012】
またここで、第2撮像手段が透明テーブルの径方向における外方から検査対象物の第2側面を撮像し、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の第2側面に向かうように一対の第2照明部が配置されていることから、一対の第2照明部は透明テーブルの径方向における外方に位置していることになる。そして、本発明に係る外観検査装置では、この一対の第2照明部が、中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されているので、透明テーブルを取り外して外観検査装置をメンテナンスする際に、透明テーブルを一対の第2照明部の間を通すことができる。そのため、外観検査装置のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0013】
好ましくは、透明テーブルの周縁には、透明テーブルの回転方向の順に、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、第4撮像手段は、第5撮像手段又は第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁に配置され、第1撮像手段、第2撮像手段及び第3撮像手段は、第4撮像手段に対して第5撮像手段及び第6撮像手段とは反対側において、第1撮像手段及び第3撮像手段が第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルの周縁に並んで配置されている。このように、透明テーブルの回転方向の順に、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んで透明テーブルの周縁に配置されることから、第5照明部と第6照明部とが互いに背中合わせとなる。そのため、第5撮像手段及び第6撮像手段が隣り合うように並んでいても、第5撮像手段及び第6撮像手段のうち一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【0014】
また、第4撮像手段が、第5撮像手段又は第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁に配置されている。そのため、第5照明部又は第6照明部からの光が主として透明テーブルの外周の接線方向に向かい、第4撮像部に入射し難くなっていると共に、第4照明部からの光が主として透明テーブルの径方向に向かい、第5撮像部又は第6撮像部に入射し難くなっている。
【0015】
さらに、第4撮像手段に対して第5撮像手段及び第6撮像手段とは反対側において、第1撮像手段及び第3撮像手段が第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、第1撮像手段、第2撮像手段及び第3撮像手段が透明テーブルの周縁に並んで配置されている。そのため、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段及び第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部による照明方向と当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における照明部による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段及び第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部からの光が当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。以上の結果、撮像手段間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0016】
好ましくは、第1撮像手段、第2撮像手段、第3撮像手段、第4撮像手段、第5撮像手段及び第6撮像手段によって第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面の撮像が行われた後の検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブル上から該検査対象物を取り除く除去手段を更に備える。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルの表面が帯電すると、外観検査装置の雰囲気中のゴミや検査対象物の破片等の異物が透明テーブルの表面に付着してしまい、透明テーブルが汚染されたり、検査対象物自体が透明テーブルの表面に付着してしまい、検査対象物を透明テーブルから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や検査対象物の透明テーブルへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能な外観検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る外観検査装置10の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。外観検査装置10は、チップコンデンサやチップインダクタ等といった電子部品を構成する素体(検査対象物)1の表面における欠陥の有無を検出するものである。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0019】
[素体の構成]
まず、素体1(検査対象物)について、図13を参照して説明する。素体1は、素体1が電子部品となったときにコンデンサとして機能させるための内部電極となる電極パターンや、素体1が電子部品となったときにインダクタとして機能させるための内部導体となる導体パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層して圧着し、所定温度にて所定時間焼成した後、バレル研磨することで形成される。
【0020】
素体1は、略直方体形状を呈している。素体1は、X軸方向(以下、「高さ方向」という)に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、Y軸方向(以下、「幅方向」という)に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、Z軸方向(以下、「長さ方向」という)に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。そのため、側面s1,s2と側面s3,s4とは隣り合うように位置しており、側面s1,s2と側面s5,s6とは隣り合うように位置しており、側面s3,s4と側面s5,s6とは隣り合うように位置している。また、側面s1,s2は、側面s3と側面s4とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s3,s4は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s5,s6は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s3と側面s4とを連結している。
【0021】
ここで、素体1が電子部品となったときにいわゆる0402や0603と呼ばれる大きさとなるように素体1の大きさを設定することが好ましく、素体1の高さは、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の幅は、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の長さは、例えば0.4mm〜1mm程度に設定することができる。なお、素体1の稜部は、素体1を形成する際のバレル研磨工程によって面取りされており、丸みを帯びた状態となっている。
【0022】
[外観検査装置の構成]
続いて、外観検査装置10の構成について、図1及び図2を参照して説明する。外観検査装置10は、図1及び図2に示されるように、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10(配置手段)と、第1姿勢矯正ユニットB10と、第2姿勢矯正ユニットC10と、第1撮像ユニットD10(第1撮像手段)と、第2撮像ユニットE10(第2撮像手段)と、第3撮像ユニットF10(第3撮像手段)と、第4撮像ユニットG10(第4撮像手段)と、第5撮像ユニットH10(第5撮像手段)と、第6撮像ユニットI10(第6撮像手段)と、良品回収ユニットJ10(除去手段)と、不良品回収ユニットK10(除去手段)と、制御部12とを備える。
【0023】
透明テーブルTは、例えばガラス、合成樹脂によって構成されている。透明テーブルTは、図1に示されるように、上方から見て略円形状を呈しており、その直径は、例えば40cm〜50cm程度に設定することができる。
【0024】
透明テーブルTの下面側には、例えばサーボモータ(図示せず)が配置されている。透明テーブルTは、このサーボモータによって駆動され、自身の中心軸Aを中心に図1の矢印R方向に回転(自転)する。
【0025】
透明テーブルTの周縁近傍には、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、素体供給ユニットA10、第1姿勢矯正ユニットB10、第2姿勢矯正ユニットC10、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10がこの順に配置されている(図1参照)。
【0026】
[素体供給ユニットの構成]
続いて、素体供給ユニットA10の構成について、図3を参照して説明する。素体供給ユニットA10は、ホッパA12と、第1リニアフィーダA14と、ボールフィーダA16と、第2リニアフィーダA18とを有する。
【0027】
ホッパA12は、漏斗形状を呈しており、素体1を所定量貯蔵する。ホッパA12は、その底部が開閉可能となっており、底部が開放されると貯蔵している素体1を第1リニアフィーダA14に供給する。なお、ホッパA12には、人手により多数の素体1が供給される。
【0028】
第1リニアフィーダA14は、シュートA14a及び駆動部A14bによって構成されている。シュートA14aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1を案内することにより、素体1をボールフィーダ14cに向けて搬送する。駆動部A14bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A14bは、自ら振動することによりシュートA14aを振動させ、シュートA14aに形成された溝に沿ってホッパA12から供給された素体1をボールフィーダA16に押し出す。
【0029】
ボールフィーダA16は、ボールA16aと、駆動部A16bとを有しており、いわゆるロータリフィーダである。ボールA16aは、その内部の周方向の側面が下部に向かうのに伴い径が小さくなるすり鉢状傾斜面を呈しており、周方向の側面に螺旋状の溝が形成されている。駆動部A16bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A16bは、自ら振動することによりボールA16aを振動させ、ボールA16aに形成された螺旋状の溝に沿って素体1を徐々に上昇させながら素体1の姿勢を揃えて、素体1を第2リニアフィーダA18に押し出す。
【0030】
第2リニアフィーダA18は、シュートA18a及び駆動部A18bによって構成されている。シュートA18aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1を案内することにより、素体1を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA18aは、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びており、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A18bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A18bは、自ら振動することによりシュートA18aを振動させ、シュートA18aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体1を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体1が透明テーブルTの表面における周縁部に供給されることとなる。なお、本実施形態においては、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向くように、素体1を第2リニアフィーダA18によって透明テーブルTに供給している。
【0031】
[第1姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、第1姿勢矯正ユニットB10の構成について、図4を参照して説明する。第1姿勢矯正ユニットB10は、一対の姿勢矯正アームB12,B14を有する。
【0032】
姿勢矯正アームB12は、図4に示されるように、基部B12aと、腕部B12bと、突出部B12cとを有する。基部B12aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B12bは、基部B12aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。突出部B12cは、腕部B12bの先端に接続されおり、腕部B12bの先端から下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0033】
ここで、基部B12a及び腕部B12bは、共に、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B12a及び腕部B12bと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B12a及び腕部B12bに接触しない程度(素体1の側面s1が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、突出部B12cの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0034】
姿勢矯正アームB14は、基部B14aと、腕部B14bとによって構成されている。基部B14aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B14bは、基部B14aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。腕部B14bは、基部B14aよりも下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0035】
ここで、基部B14aは、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B14aと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B14aに接触しない程度(素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、腕部B14bの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0036】
姿勢矯正アームB12の先端部(突出部B12cのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B12d及び姿勢矯正アームB14の先端部(腕部B14bのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B14cは、第2リニアフィーダA18のシュートA18aの先端に向かうと共に、当該先端から僅かに離間している。また、姿勢矯正アームB12の先端部B12d(突出部B12c)と姿勢矯正アームB14の先端部B14c(腕部B14b)との離間距離は、素体1が通過可能であると共に通過する素体1の姿勢が大きく崩されない程度(素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向く状態となる本実施形態においては、素体1の幅よりも僅かに広い程度)に設定されている。
【0037】
以上のように姿勢矯正アームB12,B14が構成されているため、突出部B12c及び腕部B14bが素体1を案内する機能を発揮することとなるから、素体1がシュートA18aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA18aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体1が通過しても、当該段差によって素体1の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体1が供給されるようになっている。また、基部B12aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体1が突出部B12cと腕部B14bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB12の基部B12aによって阻害されることなく素体1が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0038】
[第2姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、第2姿勢矯正ユニットC10の構成について、図5を参照して説明する。第2姿勢矯正ユニットC10は、図5に示されるように、姿勢矯正部材C12と、一対のアームC14,16と、レーザ発光器C18と、レーザ受光器C20とを有する。
【0039】
姿勢矯正部材C12は、略直方体形状を呈する基部C12aと、基部C12aの先端に設けられた姿勢矯正部C12bとを有する。姿勢矯正部材C12は、姿勢矯正部C12bが透明テーブルTの中心軸A側に向かうように、透明テーブルTの周縁に配置されている。
【0040】
姿勢矯正部C12bは、基部C12aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C12bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C12bの先端C12cは、透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C12cに素体1の側面s2が当接しつつ素体1が透明テーブルTによって搬送されることで、素体1の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C12によって素体1の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C12を通過する全ての素体1が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体1の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体1においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0041】
アームC14は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの上面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC14は、透明テーブルTの表面側に位置している。アームC14の他端には、レーザ発光器C18が設けられている。レーザ発光器C18は、レーザ光Lを、アームC14の他端から透明テーブルT及びレーザ受光器C20に向けて照射する。このレーザ光Lの照射位置は、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸A側であって、素体1が姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部と接している場合には素体1にレーザ光Lが当たるような位置となっている。
【0042】
アームC16は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの下面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC16は、透明テーブルTの裏面側に位置している。アームC16の他端には、レーザ受光器C20が設けられている。レーザ受光器C20は、レーザ発光器C18からのレーザ光Lの入射の有無によって、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部を素体1が通過したか否かを検出する。
【0043】
[第1撮像ユニットの構成]
続いて、第1撮像ユニットD10の構成について、図6を参照して説明する。第1撮像ユニットD10は、素体1の側面s1を撮像するためのものである。第1撮像ユニットD10による素体1の側面s1の撮像は、透明テーブルTの上方から行われる。第1撮像ユニットD10は、図6に示されるように、撮像が行われるカメラD12(第1撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴D14と、ドーム状照明D16(第1照明部)とを有し、ドーム状照明D16がカメラD12及び鏡胴D14よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの上方に配置されている。
【0044】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16a(第1保持部材)と、複数の投光部材D16b(第1投光部材)とにより構成されている。椀状部材D16aは、開口D16c(一方の開口)が設けられた側壁部D16dと、鏡胴D14と連通する開口D16e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部D16fとを含む。側壁部D16dは、内壁面が開口D16cから開口D16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部D16fは、平板状を呈しており、開口D16cとは反対側に配置されている。
【0045】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16aの開口D16cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s1に向かうように、透明テーブルTの上方に配置されている。そのため、カメラD12の撮像軸線DLは、鏡胴D14、基部D16fの開口D16e、側壁部D16d及び開口D16cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラD12の撮像軸線DLは、側壁部D16dの内壁面によって取り囲まれている。
【0046】
投光部材D16bは、例えば発光LED(LightEmitting Diode)である。投光部材D16bは、側壁部D16dの内壁面全体及び基部D16fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材D16bもカメラD12の撮像軸線DLを取り囲んでおり、基部D16fの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されると共に、側壁部D16dの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明され、素体1の側面s1からの反射光が鏡胴D14及びカメラD12に導入されて、素体1の側面s1が撮像されることとなる。
【0047】
このように、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s1から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0048】
[第2撮像ユニットの構成]
続いて、第2撮像ユニットE10の構成について、図7を参照して説明する。第2撮像ユニットE10は、素体1の側面s2を撮像するためのものである。第2撮像ユニットE10による素体1の側面s2の撮像は、透明テーブルTの径方向における外方から行われる。第2撮像ユニットE10は、図7に示されるように、撮像が行われるカメラE12(第2撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴E14と、プリズムアダプタE16と、一対の半筒状照明E18,E20(第2照明部)とを有し、一対の半筒状照明E18,E20がカメラE12、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。
【0049】
プリズムアダプタE16は、素体1の側面s2からの反射光が導入される開口部E16aと、開口部E16aから導入された反射光を反射する直角プリズムE16bと、鏡胴E14の先端と接続されると共に直角プリズムE16bによって反射された反射光を鏡胴E14及びカメラE12に向けて導出する開口部E16cとを含んで構成されている。
【0050】
一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ、半筒状部材E18a,E20a(第2保持部材)と、複数の投光部材E18b,E20b(第2投光部材)とにより構成されている。半筒状部材E18a,E20aは、それぞれ、側壁部E18c,E20cと、基部E18d,E20dとを含む。側壁部E18c,E20cは、内壁面が半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側から先端E18f、E20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部E18d,E20dは、平板状を呈しており、半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明E18,E20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ分割面E18g,E20gを有している。
【0051】
一対の半筒状照明E18,E20は、分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されている。そのため、カメラE12の撮像軸線ELは、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16の開口部E16cを通って直角プリズムE16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE16の開口部E16a及び半筒状照明E18と半筒状照明E20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0052】
投光部材E18b,E20bは、例えば発光LEDである。投光部材E18b,E20bは、側壁部E18c,E20cの内壁面全体及び基部E18d,E20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部E18d,E20dの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されると共に、側壁部E18c,E20cの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明され、素体1の側面s2からの反射光が鏡胴E14及びカメラE12に導入されて、素体1の側面s2が撮像されることとなる。
【0053】
このように、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s2から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0054】
[第3撮像ユニットの構成]
続いて、第3撮像ユニットF10の構成について、図8を参照して説明する。第3撮像ユニットF10は、素体1の側面s3を撮像するためのものである。第3撮像ユニットF10による素体1の側面s3の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行われる。第3撮像ユニットF10は、図8に示されるように、撮像が行われるカメラF12(第3撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴F14と、プリズムアダプタF16と、ドーム状照明F18(第3照明部)とを有し、ドーム状照明F18がカメラF12、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの下方に配置されている。
【0055】
プリズムアダプタF16は、素体1の側面s3からの反射光が導入される開口部F16aと、開口部F16aから導入された反射光を反射する直角プリズムF16bと、鏡胴F14の先端と接続されると共に直角プリズムF16bによって反射された反射光を鏡胴F14及びカメラF12に向けて導出する開口部F16cとを含んで構成されている。
【0056】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18a(第3保持部材)と、複数の投光部材F18b(第3投光部材)とにより構成されている。椀状部材F18aは、開口F18c(一方の開口)が設けられた側壁部F18dと、開口F18e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部F18fとを含む。側壁部F18dは、内壁面が開口F18cから開口F18eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部F18fは、平板状を呈しており、開口F18cとは反対側に配置されている。
【0057】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18aの開口F18cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s3に向かうように、透明テーブルTの下方に配置されている。そのため、カメラF12の撮像軸線FLは、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16の開口部F16cを通って直角プリズムF16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタF16の開口部F16a、基部F18fの開口F18e、側壁部F18d及び開口F18cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラF12の撮像軸線FLは、側壁部F18dの内壁面によって取り囲まれている。
【0058】
投光部材F18bは、例えば発光LEDである。投光部材F18bは、側壁部F18dの内壁面全体及び基部F18fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材F18bもカメラF12の撮像軸線FLを取り囲んでおり、基部F16fの内壁面に配置されている投光部材F16bによって、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されると共に、側壁部F18dの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されて、素体1の側面s3からの反射光が直角プリズムF16bを介して鏡胴F14及びカメラF12に導入されて、素体1の側面s3が撮像されることとなる。
【0059】
このように、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s3から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0060】
[第4撮像ユニットの構成]
続いて、第4撮像ユニットG10の構成について、図9を参照して説明する。第4撮像ユニットG10は、素体1の側面s4を撮像するためのものである。第4撮像ユニットG10による素体1の側面s4の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われる。第4撮像ユニットG10は、図9に示されるように、撮像が行われるカメラG12(第4撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴G14と、プリズムアダプタG16と、一対の半筒状照明G18,G20(第4照明部)とを有し、一対の半筒状照明G18,G20がカメラG12、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0061】
プリズムアダプタG16は、素体1の側面s4からの反射光が導入される開口部G16aと、開口部G16aから導入された反射光を反射する直角プリズムG16bと、鏡胴G14の先端と接続されると共に直角プリズムG16bによって反射された反射光を鏡胴G14及びカメラG12に向けて導出する開口部G16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタG16と比較して素体1が小さいことから、直角プリズムG16bは、図9に示されるように、プリズムアダプタG16内において透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっている。
【0062】
一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ、半筒状部材G18a,G20a(第4保持部材)と、複数の投光部材G18b,G20b(第4投光部材)とにより構成されている。半筒状部材G18a,G20aは、それぞれ、側壁部G18c,G20cと、基部G18d,G20dとを含む。側壁部G18c,G20cは、内壁面が半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側から先端G18f、G20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部G18d,G20dは、平板状を呈しており、半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明G18,G20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ分割面G18g,G20gを有している。
【0063】
一対の半筒状照明G18,G20は、分割面G18g,G20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明G18,G20は、半筒状部材G18a,G20aの先端G18f、G20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s4に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラG12の撮像軸線GLは、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16の開口部G16cを通って直角プリズムG16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタG16の開口部G16a及び半筒状照明G18と半筒状照明G20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0064】
投光部材G18b,G20bは、例えば発光LEDである。投光部材G18b,G20bは、側壁部G18c,G20cの内壁面全体及び基部G18d,G20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部G18d,G20dの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されると共に、側壁部G18c,G20cの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明され、素体1の側面s4からの反射光が直角プリズムG16bを介して鏡胴G14及びカメラG12に導入されて、素体1の側面s4が撮像されることとなる。
【0065】
このように、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s4から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0066】
[第5撮像ユニットの構成]
続いて、第5撮像ユニットH10の構成について、図10を参照して説明する。第5撮像ユニットH10は、素体1の側面s5を撮像するためのものである。第5撮像ユニットH10による素体1の側面s5の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われる。第5撮像ユニットH10は、図10に示されるように、撮像が行われるカメラH12(第5撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴H14と、プリズムアダプタH16と、一対の半筒状照明H18,H20(第5照明部)とを有し、一対の半筒状照明H18,H20がカメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0067】
プリズムアダプタH16は、素体1の側面s5からの反射光が導入される開口部H16aと、開口部H16aから導入された反射光を反射する直角プリズムH16bと、鏡胴H14の先端と接続されると共に直角プリズムH16bによって反射された反射光を鏡胴H14及びカメラH12に向けて導出する開口部H16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタH16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s5の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行うことから、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタH16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0068】
一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ、半筒状部材H18a,H20a(第5保持部材)と、複数の投光部材H18b,H20b(第5投光部材)とにより構成されている。半筒状部材H18a,H20aは、それぞれ、側壁部H18c,H20cと、基部H18d,H20dとを含む。側壁部H18c,H20cは、内壁面が半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側から先端H18f、H20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部H18d,H20dは、平板状を呈しており、半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明H18,H20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ分割面H18g,H20gを有している。
【0069】
一対の半筒状照明H18,H20は、分割面H18g,H20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端H18f、H20f側が基端H18e,H20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明H18,H20は、半筒状部材H18a,H20aの先端H18f、H20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s5に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラH12の撮像軸線HLは、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16の開口部H16cを通って直角プリズムH16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタH16の開口部H16a及び半筒状照明H18と半筒状照明H20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0070】
投光部材H18b,H20bは、例えば発光LEDである。投光部材H18b,H20bは、側壁部H18c,H20cの内壁面全体及び基部H18d,H20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部H18d,H20dの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されると共に、側壁部H18c,H20cの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明され、素体1の側面s5からの反射光が直角プリズムH16bを介して鏡胴H14及びカメラH12に導入されて、素体1の側面s5が撮像されることとなる。
【0071】
このように、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s5から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0072】
[第6撮像ユニットの構成]
続いて、第6撮像ユニットI10の構成について、図11を参照して説明する。第6撮像ユニットI10は、素体1の側面s6を撮像するためのものである。第6撮像ユニットI10による素体1の側面s6の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われる。第6撮像ユニットI10は、図11に示されるように、撮像が行われるカメラI12(第6撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴I14と、プリズムアダプタI16と、一対の半筒状照明I18,I20(第6照明部)とを有し、一対の半筒状照明I18,I20がカメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0073】
プリズムアダプタI16は、素体1の側面s6からの反射光が導入される開口部I16aと、開口部I16aから導入された反射光を反射する直角プリズムI16bと、鏡胴I14の先端と接続されると共に直角プリズムI16bによって反射された反射光を鏡胴I14及びカメラI12に向けて導出する開口部I16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタI16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s6の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行うことから、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタI16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0074】
一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ、半筒状部材I18a,I20a(第6保持部材)と、複数の投光部材I18b,I20b(第6投光部材)とにより構成されている。半筒状部材I18a,I20aは、それぞれ、側壁部I18c,I20cと、基部I18d,I20dとを含む。側壁部I18c,I20cは、内壁面が半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側から先端I18f、I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部I18d,I20dは、平板状を呈しており、半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明I18,I20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ分割面I18g,I20gを有している。
【0075】
一対の半筒状照明I18,I20は、分割面I18g,I20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端I18f、I20f側が基端I18e,I20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明I18,I20は、半筒状部材I18a,I20aの先端I18f、I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s6に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラI12の撮像軸線ILは、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16の開口部I16cを通って直角プリズムI16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタI16の開口部I16a及び半筒状照明I18と半筒状照明I20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0076】
投光部材I18b,I20bは、例えば発光LEDである。投光部材I18b,I20bは、側壁部I18c,I20cの内壁面全体及び基部I18d,I20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部I18d,I20dの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されると共に、側壁部I18c,I20cの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明され、素体1の側面s6からの反射光が直角プリズムI16bを介して鏡胴I14及びカメラI12に導入されて、素体1の側面s6が撮像されることとなる。
【0077】
このように、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s6から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0078】
[良品回収ユニット及び不良品回収ユニットの構成]
続いて、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10の構成について、図12を参照して説明する。良品回収ユニットJ10は、外観検査の結果、良品であると判断された素体1を回収するためのものであり、不良品回収ユニットK10は、外観検査の結果、不良品であると判断された素体1を回収するためのものである。良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10は、それぞれ、イオナイザJ12,K12と、回収ボックスJ14,K14とを有している。
【0079】
イオナイザJ12(K12)は、大気をイオン化して、透明テーブルTの表面に生じる電荷を中和させるためのガスを吹き付ける装置である。イオナイザJ12(K12)は、透明テーブルTの周縁近傍における上方に配置されている。イオナイザJ12(K12)のノズルは、回収ボックスJ14(K14)側に向けられ、やや透明テーブルTの表面に向かうようにやや傾けられている。そのため、イオナイザJ12(K12)のノズルからイオン化されたガスが吹き出されると、そのガスが透明テーブルの表面から回収ボックスJ14(K14)に向かうこととなる。
【0080】
回収ボックスJ14(K14)は、筐体J14a(K14a)と、筐体J14a(K14a)の内部に設けられたシュートJ14b(K14b)及び緩衝シートJ14c(K14c)とを含んで構成されている。筐体J14a(K14a)は、直方体形状を呈する中空の部材であって、導電性樹脂材料によって形成されている。筐体J14a(K14a)には、筐体J14a(K14a)の一の稜部が切り欠かれて開口J14d(K14d)が形成されている。筐体J14a(K14a)は、この開口J14d(K14d)が透明テーブルTの周縁に向かうように、透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。なお、筐体J14a(K14a)は接地(アース)されており、電荷を筐体J14a(K14a)の外部に逃すことができるようになっている。
【0081】
シュートJ14b(K14b)は、三角柱形状を呈しており、導電性樹脂材料によって形成されている。シュートJ14b(K14b)は、筐体J14a(K14a)内において透明テーブルTに近づくにつれて下方に向かうように傾斜している。そのため、イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、シュートJ14b(K14b)によって筐体J14a(K14a)内の透明テーブルT寄りに集められる。この際、素体1は、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降りることとなるので、素体1が筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされることにより素体1に生じる衝撃が緩和されるようになっている。
【0082】
緩衝シートJ14c(K14c)は、導電性の柔軟な材料によってシート状に形成されたものである。緩衝シートJ14c(K14c)は、その一方の主面が筐体J14a(K14a)における透明テーブルT寄りの壁部に向かうように、筐体J14a(K14a)の天板に取り付けられている。そのため、イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、まず緩衝シートJ14c(K14c)に衝突し、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降り、その後筐体J14a(K14a)内に回収される。
【0083】
[制御部の構成]
続いて、制御部12の構成について、図2を参照して説明する。制御部12は、図2に示されるように、透明テーブルTに接続されたサーボモータ、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16、第2リニアフィーダA18、レーザ発光器C18、レーザ受光器C20、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10及びイオナイザJ12,K12と接続されている。
【0084】
制御部12は、透明テーブルTのサーボモータに信号を出力して、透明テーブルTの回転及び停止を制御する。制御部12は、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び第2リニアフィーダA18に信号を出力して、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び第2リニアフィーダA18の駆動及び停止を制御する。
【0085】
制御部12は、レーザ発光器C18に信号を出力して、レーザ受光器C20に向けてレーザ光Lを照射させる。そして、レーザ受光器C20では、レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光している場合(素体1が第2姿勢矯正ユニットC10を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光していない場合(素体1の第2姿勢矯正ユニットC10の通過に伴い、レーザ光Lが素体1に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、レーザ受光器C20からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、素体1が第2姿勢矯正ユニットC10を通過したと判断すると共に、当該素体1が各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10及び各回収ユニットJ10,K10のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0086】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体1が各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12に信号を出力して、素体1の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12によって撮像された素体1の側面s1〜s6の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体1の傷等の欠陥の有無を検査し、素体1が不良品であるか否かの判断を行う。
【0087】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が良品で且つ良品回収ユニットJ10に到達したと判定すると、イオナイザJ12に信号を出力して、イオナイザJ12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、良品の素体1は、イオナイザJ12からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ14内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ14に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が不良品で且つ不良品回収ユニットK10に到達したと判定すると、イオナイザK12に信号を出力して、イオナイザK12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、不良品の素体1は、イオナイザK12からのイオン化されたガスによって回収ボックスK14内に吹き飛ばされ、回収ボックスK14に回収される。
【0088】
以上のような本実施形態においては、素体供給ユニットA10によって、素体1の側面s3が透明テーブルTに当接するように素体1を透明テーブルTの周縁部に配置し、透明テーブルTによって、素体1を搬送している。そのため、素体1の六つの側面s1〜s6に向かういずれの方向からでも素体1を視認できることから、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10による素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたって素体1を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく素体1の外観検査が行えるようになっている。
【0089】
ところで、近年、電子部品となる素体1はより一層の小型化が要求されている。ところが、素体1が小さくなればなるほど、素体1の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本実施形態においては、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10がそれぞれ有するドーム状照明D16,F16が、開口D16c,F16cから開口D16e,F16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状とされた内壁面を含む椀状部材D16a,F16aと、椀状部材D16a,F16aの開口D16c,F16c側に向けて光を照射する複数の投光部材D16b,F16bとを含んでいる。また、第2撮像ユニットE10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がそれぞれ有する一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20が、半筒状を呈しており、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの基端E18e,E20e,G18e,G20e,H18e,H20e,I18e,I20e側から先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aと、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20f側に向けて光を照射する複数の投光部材E18b,E20b,G18b,G20b,H18b,H20b,I18b,I20bとをそれぞれ含み、半筒状部材E18a,E20a,G18a,G20a,H18a,H20a,I18a,I20aの先端E18f,E20f,G18f,G20f,H18f,H20f,I18f,I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の各側面s1〜s6に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、素体1の各側面s1〜s6には様々な方向(角度)から投光部材D16b,E18b,E20b,F16b,G18b,G20b,H18b,H20b,I18b,I20bによる光が照射されることとなる。その結果、素体1の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、素体1の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0090】
また、本実施形態においては、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、透明テーブルT上の素体1の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、素体1の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0091】
特に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)の順に、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んで透明テーブルTの周縁に配置されることから、半筒状照明H18,H20と半筒状照明I18,I20とが互いに背中合わせとなる。そのため、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んでいても、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10のうち一方の撮像ユニットにおける半筒状照明からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0092】
また、第4撮像ユニットG10が、第5撮像ユニットH10と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されている。そのため、半筒状照明H18,H20からの光が主として透明テーブルTの外周の接線方向に向かい、カメラG12に入射し難くなっていると共に、半筒状照明G18,G20からの光が主として透明テーブルTの径方向に向かい、カメラH12に入射し難くなっている。
【0093】
さらに、第4撮像ユニットG10に対して第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10とは反対側において、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10が第2撮像ユニットE10を間に置くと共に互いに隣り合うように、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10が透明テーブルTの周縁に並んで配置されている。そのため、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10及び第4撮像ユニットG10のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向と当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10及び第4撮像ユニットG10のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明からの光が当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。以上の結果、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0094】
ここで、外観検査装置10の雰囲気における屈折率と透明テーブルTにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルTの内部を通過して素体1に到達する光は、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルTの内部を通過して素体1に到達する光と透明テーブルTの内部を通過しないで直接素体1に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本実施形態においては、第2撮像ユニットE10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がそれぞれ一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20を有しており、各一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸Aに沿って透明テーブルT又は透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間におくように配置されている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、素体1の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0095】
またここで、第2撮像ユニットE10が透明テーブルTの径方向における外方から素体1の側面s2を撮像し、半筒状部材E18a,E20aの先端が透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かうように一対の半筒状照明E18,E20が配置されていることから、一対の半筒状照明E18,E20は透明テーブルTの径方向における外方に位置していることになる。そして、本実施形態においては、この一対の半筒状照明E18,E20が、透明テーブルTの中心軸Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平明Vを間に置くように配置されているので、透明テーブルTを取り外して外観検査装置10をメンテナンスする際に、透明テーブルTを一対の半筒状照明E18,E20の間を通すことができる。そのため、外観検査装置10のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0096】
また、本実施形態においては、良品回収ユニットJ10及び不良品回収ユニットK10によって、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10によって各側面s1〜s6の撮像が行われた後の素体1に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブルT上からその素体1を取り除き、回収ボックスJ14、K14に回収している。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルTに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルTの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルTの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルTの表面が帯電すると、外観検査装置10の雰囲気中のゴミや素体1の破片等の異物が透明テーブルTの表面に付着してしまい、透明テーブルTが汚染されたり、素体1自体が透明テーブルTの表面に付着してしまい、素体1を透明テーブルTから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本実施形態においては、素体1に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルTの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や素体1の透明テーブルTへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルTの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【0097】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では外観検査装置10により素体1の外観を検査していたが、素体1の外表面に更に電極を設けて完成された各種電子部品に対しても本発明を適用することができる。
【0098】
また、本実施形態では、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向くように(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の高さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿うように)、素体1が透明テーブルTに供給されていたが、透明テーブルTに供給される素体1の姿勢はこれ以外であってもよい。例えば、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s6が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s4が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s1が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s4が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s6が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の長さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s6が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s1が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1の側面s6が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸A側に向いて(素体1の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよい。
【0099】
また、本実施形態では、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10、第3撮像ユニットF10、第4撮像ユニットG10、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10がこの順に配置されていたが、図14に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、第5撮像ユニットH10、第6撮像ユニットI10、第4撮像ユニットG10、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10がこの順に配置されていてもよい。図1や図14に示されるように、透明テーブルTの周縁において、透明テーブルTの回転方向の順に、第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10が隣り合うように並んで配置されており、第4撮像ユニットG10が、第5撮像ユニットH10又は第6撮像ユニットI10と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されており、第1撮像ユニットD10、第2撮像ユニットE10及び第3撮像ユニットF10が、第4撮像ユニットG10に対して第5撮像ユニットH10及び第6撮像ユニットI10とは反対側において、第1撮像ユニットD10及び第3撮像ユニットF10が第2撮像ユニットE10を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルTの周縁に並んで配置されていると、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することができることから好適である。ただし、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10が互いに異なる位置となるように、透明テーブルTの周縁に沿って並んで配置されていていてもよい。
【0100】
また、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の形状によって撮像ユニット間における光の干渉を排除することに加え、隣り合う撮像ユニット同士の間に遮光板等を配置することで、更に光の干渉を排除するようにしてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20がいずれも平板状の基部を有していたが、基部が平板状でなくてもよい。
【0102】
また、ドーム状照明D16,F16及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の位置や角度を調整するための調整機構を設け、素体1の大きさ等に合わせて位置や角度を変更するようにしてもよい。特に、調整機構によって半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20の位置や角度を調整することで、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において生じる光の屈折の影響を低減することが可能となる。
【0103】
また、透明テーブルTの表面を、透明な導電膜で覆うようにしてもよい。このようにすると、導電膜において電荷が移動しやすくなるので、素体1が載置される面の帯電を抑制することが可能となる。なお、透明テーブルTの表面を覆う透明な導電膜を接地(アース)しておくと、電荷を外部に逃すことができるようになるため好ましい。
【0104】
また、本実施形態では、素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたり、制御部12によって各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に対しストロボ光による照明を行わせているが、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20を常時点灯させるようにしてもよい。ただし、ストロボ光を用いた方が、より大きな光量を瞬間的に得ることができるので、素体1の各側面s1〜s6を均一に照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】図1は、本実施形態に係る外観検査装置の全体を示す上面図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る外観検査装置を示すブロック図である。
【図3】図3は、素体供給ユニットを示す斜視図である。
【図4】図4は、第1姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図5】図5は、第2姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図6】図6は、第1撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図7】図7は、第2撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図8】図8は、第3撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図9】図9は、第4撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図10】図10は、第5撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図11】図11は、第6撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図12】図12は、良品回収ボックス又は不良品回収ボックスを一部破断して示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る外観検査装置の検査対象物である素体を示す斜視図である。
【図14】図14は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【符号の説明】
【0106】
1…素体(検査対象物)、10…外観検査装置、12…制御部、s1…側面(第1側面)、s2…側面(第2側面)、s3…側面(第3側面)、s4…側面(第4側面)、s5…側面(第5側面)、s6…側面(第6側面)、A…中心軸、A10…素体供給ユニット(配置手段)、D10…第1撮像ユニット(第1撮像手段)、D12…カメラ(第1撮像部)、D16…ドーム状照明(第1照明部)、D16a…椀状部材(第1保持部材)、D16b…投光部材(第1投光部材)、D16c…開口(一方の開口)、D16e…開口(他方の開口)、E10…第2撮像ユニット(第2撮像手段)、E12…透明テーブルTカメラ(第2撮像部)、E18,E20…半筒状照明(第2照明部)、E18a,E20a…半筒状部材(第2保持部材)、E18b,E20b…投光部材(第2投光部材)、F10…第3撮像ユニット(第3撮像手段)、F12…カメラ(第3撮像部)、F18…ドーム状照明(第3照明部)、F18a…椀状部材(第3保持部材)、F18b…投光部材(第3投光部材)、F18c…開口(一方の開口)、F18e…開口(他方の開口)、G10…第4撮像ユニット(第4撮像手段)、G12…カメラ(第4撮像部)、G18,G20…半筒状照明(第4照明部)、G18a,G20a…半筒状部材(第4保持部材)、G18b,G20b…投光部材(第4投光部材)、H10…第5撮像ユニット(第5撮像手段)、H12…カメラ(第5撮像部)、H18,H20…半筒状照明(第5照明部)、H18a,H20a…半筒状部材(第5保持部材)、H18b,H20b…投光部材(第5投光部材)、I10…第6撮像ユニット(第6撮像手段)、I12…カメラ(第6撮像部)、I18,I20…半筒状照明(第6照明部)、I18a,I20a…半筒状部材(第6保持部材)、I18b,I20b…投光部材(第6投光部材)、J10…良品回収ユニット(除去手段)、K10…不良品回収ユニット(除去手段)、T…透明テーブル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、前記第1側面及び前記第3側面は、前記第2側面と前記第4側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第2側面及び前記第4側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第5側面及び前記第6側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第2側面と前記第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、
自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、
前記第3側面が前記透明テーブルに当接すると共に前記第4側面が前記中心軸側に向くように、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における周縁部に配置する配置手段と、
前記透明テーブルの上方から前記第1側面を撮像する第1撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における外方から前記第2側面を撮像する第2撮像手段と、
前記透明テーブルを通して前記第3側面を撮像する第3撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における内方から前記第4側面を撮像する第4撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記第5側面を撮像する第5撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記第6側面を撮像する第6撮像手段とを備え、
前記第1撮像手段は、
前記第1側面の撮像を行う第1撮像部と、
前記第1側面の照明を行う第1照明部とを有し、
前記第1照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、
前記第1撮像部の撮像軸線を囲むように前記第1保持部材の内壁面において保持され、前記第1保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、
前記第1撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、前記第1保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第1側面に向かうように配置され、
前記第2撮像手段は、
前記第2側面の撮像を行う第2撮像部と、
前記第2側面の照明を行う一対の第2照明部とを有し、
前記一対の第2照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、
前記第2保持部材の内壁面において保持され、前記第2保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、
前記第2撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第2保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されており、
前記第3撮像手段は、
前記第3側面の撮像を行う第3撮像部と、
前記第3側面の照明を行う第3照明部とを有し、
前記第3照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、
前記第3撮像部の撮像軸線を囲むように前記第3保持部材の内壁面において保持され、前記第3保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、
前記第3撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、前記第3保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第3側面に向かうように配置され、
前記第4撮像手段は、
前記第4側面の撮像を行う第4撮像部と、
前記第4側面の照明を行う一対の第4照明部とを有し、
前記一対の第4照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、
前記第4保持部材の内壁面において保持され、前記第4保持部材の前記前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、
前記第4撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第4保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第5撮像手段は、
前記第5側面の撮像を行う第5撮像部と、
前記第5側面の照明を行う一対の第5照明部とを有し、
前記一対の第5照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、
前記第5保持部材の内壁面において保持され、前記第5保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、
前記第5撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第5保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第6撮像手段は、
前記第6側面の撮像を行う第6撮像部と、
前記第6側面の照明を行う一対の第6照明部とを有し、
前記一対の第6照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、
前記第6保持部材の内壁面において保持され、前記第6保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、
前記第6撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第6保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記透明テーブルの周縁には、前記透明テーブルの回転方向の順に、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記第4撮像手段は、前記第5撮像手段又は前記第6撮像手段と隣り合うように、前記透明テーブルの周縁に配置され、
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段及び前記第3撮像手段は、前記第4撮像手段に対して前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段とは反対側において、前記第1撮像手段及び前記第3撮像手段が前記第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、前記透明テーブルの周縁に並んで配置されていることを特徴とする、請求項1に記載された外観検査装置。
【請求項3】
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段によって前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、前記第4側面、前記第5側面及び前記第6側面の撮像が行われた後の前記検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付け、前記透明テーブル上から該検査対象物を取り除く除去手段を更に備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載された外観検査装置。
【請求項1】
第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、前記第1側面及び前記第3側面は、前記第2側面と前記第4側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第2側面及び前記第4側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第5側面及び前記第6側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第2側面と前記第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、
自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、
前記第3側面が前記透明テーブルに当接すると共に前記第4側面が前記中心軸側に向くように、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における周縁部に配置する配置手段と、
前記透明テーブルの上方から前記第1側面を撮像する第1撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における外方から前記第2側面を撮像する第2撮像手段と、
前記透明テーブルを通して前記第3側面を撮像する第3撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における内方から前記第4側面を撮像する第4撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記第5側面を撮像する第5撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記第6側面を撮像する第6撮像手段とを備え、
前記第1撮像手段は、
前記第1側面の撮像を行う第1撮像部と、
前記第1側面の照明を行う第1照明部とを有し、
前記第1照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、
前記第1撮像部の撮像軸線を囲むように前記第1保持部材の内壁面において保持され、前記第1保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、
前記第1撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、前記第1保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第1側面に向かうように配置され、
前記第2撮像手段は、
前記第2側面の撮像を行う第2撮像部と、
前記第2側面の照明を行う一対の第2照明部とを有し、
前記一対の第2照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、
前記第2保持部材の内壁面において保持され、前記第2保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、
前記第2撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第2保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルの表面を含む仮想平明を間に置くように配置されており、
前記第3撮像手段は、
前記第3側面の撮像を行う第3撮像部と、
前記第3側面の照明を行う第3照明部とを有し、
前記第3照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、
前記第3撮像部の撮像軸線を囲むように前記第3保持部材の内壁面において保持され、前記第3保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、
前記第3撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りとなると共に、前記第3保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第3側面に向かうように配置され、
前記第4撮像手段は、
前記第4側面の撮像を行う第4撮像部と、
前記第4側面の照明を行う一対の第4照明部とを有し、
前記一対の第4照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、
前記第4保持部材の内壁面において保持され、前記第4保持部材の前記前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、
前記第4撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第4保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第5撮像手段は、
前記第5側面の撮像を行う第5撮像部と、
前記第5側面の照明を行う一対の第5照明部とを有し、
前記一対の第5照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、
前記第5保持部材の内壁面において保持され、前記第5保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、
前記第5撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第5保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第6撮像手段は、
前記第6側面の撮像を行う第6撮像部と、
前記第6側面の照明を行う一対の第6照明部とを有し、
前記一対の第6照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、
前記第6保持部材の内壁面において保持され、前記第6保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、
前記第6撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物寄りに配置されていると共に、前記第6保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記検査対象物の前記第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くように配置されており、
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記透明テーブルの周縁に沿って並んで配置されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記透明テーブルの周縁には、前記透明テーブルの回転方向の順に、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記第4撮像手段は、前記第5撮像手段又は前記第6撮像手段と隣り合うように、前記透明テーブルの周縁に配置され、
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段及び前記第3撮像手段は、前記第4撮像手段に対して前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段とは反対側において、前記第1撮像手段及び前記第3撮像手段が前記第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、前記透明テーブルの周縁に並んで配置されていることを特徴とする、請求項1に記載された外観検査装置。
【請求項3】
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段、前記第5撮像手段及び前記第6撮像手段によって前記第1側面、前記第2側面、前記第3側面、前記第4側面、前記第5側面及び前記第6側面の撮像が行われた後の前記検査対象物に対してイオン化されたガスを吹き付け、前記透明テーブル上から該検査対象物を取り除く除去手段を更に備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載された外観検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−101863(P2010−101863A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276098(P2008−276098)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】
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