説明

注意喚起装置、注意喚起システムおよび注意喚起方法

【課題】動的に監視エリアを変化させて、監視対象者の行動を監視する注意監視装置を提供する。
【解決手段】注意喚起装置100は、領域パラメータに応じて動的に変化する行動範囲を示す領域を定義する動的領域ファイル103cを格納する領域記憶部103と、領域パラメータを取得した場合、その領域パラメータに応じて、領域記憶部103の動的領域ファイル103cに定義された自装置の領域を変更させる領域変更部109と、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部104と、その位置情報に示された位置が、領域変更部109に変更された動的領域ファイル103cの領域かどうかを判定する領域判定部105と、領域判定部105における判定の結果に基づいて、領域からの逸脱が肯定された場合は、ユーザに対する注意喚起処理を行う注意喚起部106とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注意喚起装置に係り、特に領域の監視結果に基づいて注意を喚起する注意喚起装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、子供(お年寄り等を含む)に対する犯罪対策として、例えばGPS(Global Positioning System)により得られた子供の位置情報から、子供の居場所を検出し、その居場所が安全な場所かどうかを確認することが望まれている。
このような状況下において、従来の緊急通報システムは、携帯電話の所持者の行動範囲をあらかじめ登録しておく。そして、緊急通報システムは、携帯電話のGPS機能により得られたその携帯端末の位置情報を取得し、その位置(居場所)が上記行動範囲内かどうかを判定する。そして、緊急通報システムは、行動範囲外と判定した場合、コールセンター等に通報する(例えば、特許文献1)。
また、従来の監視装置は、PHS端末を持つユーザの位置情報を取得し、その位置と、あらかじめ設定された危険エリアとをマッチングする。そして、監視装置は、マッチングにより、ユーザの位置が、危険エリア内であることを判定した場合、その旨の情報をPHS端末へ通知する(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−99971号公報(段落0016−0020、図1、図2参照)
【特許文献2】特開2005−11363号公報(段落0014−0018、図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された緊急通報システムは、携帯端末に登録した行動範囲を動的に変化させることができなかった。また、特許文献2に記載された監視装置も、設定した危険エリアを動的に変化させることができなかった。
そこで、本発明は、このような状況下においてなされたものであり、その目的は、動的に監視エリアを変化させて、監視対象者の行動を監視する注意監視装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、領域パラメータに応じて動的に変化する行動範囲を示す領域を定義する動的領域ファイルを格納する領域記憶部と、上記領域パラメータを取得した場合、その領域パラメータに応じて、上記領域記憶部の上記動的領域ファイルに定義された上記自装置の領域を変更させる領域変更部と、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、上記取得された上記位置情報に示された位置が、上記領域変更部に変更された上記動的領域ファイルの上記領域かどうかを判定する領域判定部と、上記領域判定部における判定の結果に基づいて、上記領域への侵入または上記領域からの逸脱が肯定された場合は、自装置のユーザに対する注意喚起処理を行う注意喚起部と、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、監視エリアを動的に変化させて監視対象者の行動を監視することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における注意喚起システムの構成例を示す図である。
図1において、注意喚起装置100は、インターネット等の通信網500を介して、保護者用端末(外部装置)200、登録者用端末300および災害情報配信サーバ(外部装置)400にそれぞれ接続されるように構成されている。
注意喚起装置100は、携帯電話等の情報携帯端末(コンピュータ装置)であり、例えば、子供、お年寄りなどの監視対象者に利用される。
保護者用端末200および登録者用端末300は、携帯電話等の情報携帯端末であり、例えば、親などの保護者(監督者)に利用される。図1の保護者用端末200および登録者用端末300は、別個の端末として記載されているが、1台の端末で兼用してもよい。以下、これらの構成について詳述する。
【0008】
[注意喚起装置の構成]
まず、注意喚起装置100の構成について詳述する。図1に示すように、注意喚起装置100は、通信部101、登録部102、領域記憶部103、位置情報取得部104および領域判定部105を有する。さらに、注意喚起装置100は、注意喚起部106、表示部107、入力部108および領域変更部109を有する。
【0009】
通信部101は、無線LAN(local Area Network)カード等の通信インターフェースである。登録部102は、後述する境界線データ103a等の情報を領域記憶部103に登録する。
領域記憶部103は、境界線データ103aのほか、領域判定データ103bおよび動的領域ファイル103cを格納する。境界線データ103aは、あらかじめ設定された行動範囲(これを領域あるいは監視エリアともいう)の境目(境界)を表す位置、すなわち地図上の位置情報を含んでいる。行動範囲は、監視対象者がいても安全な範囲を意味する。行動範囲としては、例えば、子供が通う学校の校区、公的機関が指定するエリアなどが該当する。なお、領域記憶部103は、メモリ・ハードディスク装置等の記憶装置である。
【0010】
領域判定データ103bは、上記行動範囲の内あるいは外を判定するためのものである。本実施の形態における領域判定データ103bは、例えば、上記行動範囲の内を判定するために用いられる。
動的領域ファイル103cは、動的に変化する行動範囲を示す領域を定義するため、後述する境界線データおよび領域判定データを記録する。
【0011】
位置情報取得部104は、注意喚起装置100の位置情報を取得する。この位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用して得られる。
領域判定部105は、位置情報取得部104で取得された位置情報の位置が、動的領域ファイル103cで定義された行動領域内かどうかを判定する。動的領域ファイル103cの内容については、後述する。
【0012】
注意喚起部106は、領域判定部105の判定の結果、位置情報取得部104で取得された位置情報の位置が、動的領域ファイル103cで定義された行動範囲外の場合、ユーザに注意を喚起するために、その旨の情報(例えば、メッセージ)を表示部107に表示する。表示部107は、ディスプレイ等の表示デバイスである。本実施の形態における注意喚起部106は、表示部107への表示処理を行う場合について説明するが、これに限られない。例えば、注意喚起部106は、上記行動範囲外の旨の音声をスピーカ(不図示)に出力してもよい。このようにしても、注意を喚起することが可能である。
【0013】
入力部108は、操作ボタン等の入力デバイスである。領域変更部109は、領域ファイル103cの行動領域を変更する。
【0014】
なお、登録部102、領域判定部105、注意喚起部106および領域変更部109は、CPU等の処理装置で構成されている。これら各部102、105、106、109は、例えば、領域記憶部103の所定領域に格納された注意喚起プログラムに従って動作する。注意喚起プログラムは、コンピュータ読み込み可能な媒体(CD-ROM等)に格納してもよい。
【0015】
[保護者用端末の構成]
次に、保護者用端末200の構成について説明する。図1に示すように、保護者用端末200は、通信部201、入力部202、表示部203、記憶部204、位置情報取得部205および処理部206を有する。
通信部201は、無線LANカード等の通信インターフェースである。入力部202は、操作ボタン等の入力デバイスである。表示部203は、ディスプレイ等の表示デバイスである。
記憶部204は、メモリ等の記憶デバイスである。位置情報取得部205は、例えばGPSにより、保護者用端末200の位置情報を取得する。処理部206は、CPU等の処理装置である。
【0016】
[登録者用端末の構成]
次に、登録者用端末300の構成について説明する。図1に示すように、登録者用端末300は、通信部301、入力部302、表示部303、記憶部304、位置情報取得部305および処理部306を有する。これら各部301〜306の機能は、保護者用端末200の各部201〜206の機能と同様である。
【0017】
[災害情報配信サーバの構成]
次に、災害情報配信サーバ400の構成について説明する。図1に示すように、災害情報配信サーバ400は、通信部401、処理部402および災害情報取得部403を有する。通信部401は、ネットワークカード等の通信インターフェースである。処理部402は、CPU等の処理装置である。災害情報取得部403は、災害情報(火災、事故、洪水など)を取得する。この取得方法として、例えば、防災機関のコンピュータシステムから、専用ネットワークを通じて取得する方法を採用するが、これに限られない。
【0018】
[領域情報の登録処理]
次に、登録者用端末300において、監視対象者(例えば子供)の行動範囲を示す領域情報を注意喚起装置100に登録する処理について説明する。
図2は、登録者用端末300の領域情報の登録処理手順を示す図である。
ステップS101において、登録者用端末300の位置情報取得部305は、自端末の位置情報を取得する。例えば、取得された位置情報は、登録者用端末300の登録者(例えば、監視対象者の子供の親)の自宅の位置を示す位置情報である。
ステップS102において、登録用端末300の処理部306は、取得された位置情報の位置周辺の地図を取得する。具体的には、処理部306は、図示しないサーバに対し、上記周辺地図の送信を要求する(地図の縮尺、地図サイズ、エリアを含む)。そして、処理部306は、図示しないサーバから、上記要求した周辺地図を取得する。
【0019】
ステップS103において、処理部306は、例えば図3Aに示す表示画面上の始点ボタン320の押下検出を行う。図3Aの始点ボタン320は、ポインタ325で指定された位置を、子供の行動範囲として登録するために押されるものである。
図3Aの表示画面は、登録者用端末300の表示部303に表示される。この図3Aの表示画面には、子供の自宅周辺の地図および始点ボタン320が含められている。そして、ポインタ325が、地図上のある交差点で重ねられている。
このとき、始点ボタン320が、入力部(例えば、操作ボタン等)302の操作により押される。そうすると、処理部306が、始点ボタン320の押下検出を行う。
【0020】
図2に戻って、ステップS104において、処理部306は、押下検出したときのポインタ325(図3A参照)の位置を記憶部304に登録する。
そして、処理部306は、後述する終点ボタン322(図3B参照)の押下検出を行う(ステップS105のYes)までの間、ステップS103およびステップS104を繰り返す。すなわち、処理部306は、始点ボタン320の押下検出を行い(ステップS103)、そのときのポインタ325の位置を記憶部304に登録する(ステップS104)。このときの表示部303の表示画面の一例を図3Bに示す。
図3Bの表示画面には、自宅周辺の地図(図3Aと同様)、次点ボタン321および終点ボタン322が表示されている。そして、自宅周辺の地図上には、子供の自宅を取り囲むように位置(図2のステップS104で記憶した位置)が表示されている。
【0021】
そして、図2のステップS105において、処理部306は、図3Bの終点ボタン322の押下検出があるかどうかを判断し、それがあった場合(ステップS105のYes)、そのときの押下検出時のポインタ325(図3B参照)の位置を記憶部304に登録する(ステップS106)。このときの表示部303の表示画面の一例を図3Cに示す。
図3Cの表示画面には、自宅周辺の地図(図3A、図3Bと同様)、記憶した位置(図2の各ステップS104、S106で記憶したもの)および領域作成ボタン323が表示されている。領域作成ボタン323は、上記記憶した位置で囲まれた領域(行動範囲)を表す領域情報を作成するためのものである。
【0022】
なお、図3Cの境界は、ステップS106で登録された2点間の位置(xy座標データ)を結ぶ直線式(例えば、y=x+20)で定義される。このため、図3Cに示すように、同じ道路上であっても、その道路上の位置が、領域内(図3Cの斜線部分)に存在することになったりあるいは領域外に存在することになったりする。ただし、境界が道路上に存在する場合、その道路上のどの位置も、領域内に存在するように定義してもよい。この場合、処理部306は、あらかじめ設定された道路定義情報(座標データで道路の範囲を定義したもの)に基づいて、道路上に存在する境界を、その道路を含むように設定する。
【0023】
そして、図2のステップS107において、処理部306は、図3Cの領域作成ボタン323の押下検出があるかどうかを判断し、それがあった場合(ステップS107のYes)、ステップS108に進む。
ステップS108において、処理部306は、各ステップS104、S106で記憶した位置で囲まれた領域(行動範囲)を表す領域情報を作成し、その領域情報を、通信部301および通信網500を介して、注意喚起装置100へ送信する。
【0024】
領域情報は、図4(a)に示す境界線データ103aと、図4(b)に示す領域判定データ103bとを含んで構成されている。これらのデータ103a、103bは、領域記憶部103に格納される。
図4(a)の境界線データ103aは、index、pointおよびnextの項目で構成されている。indexの項目には、通し番号(図2のステップS104、S106で記憶した順番)が保持される。pointの項目には、図2の各ステップS104、106で記憶された位置(座標データ)が保持される。nextの項目には、次のpointのindexが保持される。
【0025】
図4(b)の領域判定データ103bは、index、pointおよびriskの項目で構成されている。pointの項目には、図2のステップS107の押下検出の際にあったポインタ325(図3C参照)の位置(座標データ)が保持される。riskの項目には、図4(a)で示した位置からなる領域が安全であることを示すsafeが保持される。indexの項目には、通し番号が保持される。これにより、図2の各ステップS104、106で記憶された位置で囲まれた領域(行動範囲)が、安全な領域として、あらかじめ領域記憶部103に登録される。
【0026】
[動的領域ファイルの登録処理(1)]
次に、登録者用端末300において、監視対象者の領域情報を動的に変化させるための動的領域ファイルを注意喚起装置100に登録する処理について説明する。
図5は、登録者用端末300の動的領域ファイルの登録処理手順を示す図である。
ステップS201において、登録者用端末300の処理部306は、例えば、図6(a)に示す決定画面を用いて、動的領域ファイル103cの領域パラメータの種類を決定する。領域パラメータの種類としては、例えば、保護者や時間、災害情報、事故情報などがある。領域パラメータは、それが指し示す内容(種類)に着目して、領域情報を動的に変化させるためのものである。例えば、領域パラメータが保護者の場合は、領域情報の領域は、保護者の移動に伴って移動するようにするため、その保護者の位置に応じて動的に変化することになる。
【0027】
図6(a)の決定画面は、表示部303に表示される。図6(a)の決定画面には、「おとうさん」、すなわち保護者の領域パラメータが表示されている。領域パラメータが「おとうさん」の場合、「おとうさん」がいる場所周辺は、子供がいても安心という観点から、子供の行動範囲を表す領域情報は、次のように変化する。すなわち、領域情報は、「おとうさん」の利用する保護者用端末100の位置情報の位置周辺がその子供の行動範囲となるように変化する。
【0028】
図6(a)の決定画面には、保護者名の入力欄3031および送信ボタン3032が表示されている。図6(a)の入力欄3031には、「おとうさん」が入力されている。このとき、送信ボタン3032が、入力部302の操作により押された場合、登録者用端末300の処理部306は、例えば図7に示す表示画面を表示部303に表示する。
【0029】
図7の表示画面は、登録者の自宅周辺の第1領域R1(図3C参照)、第2領域R2および領域作成ボタン324を含んで構成されている。
第1領域R1は、図2のステップS101〜S108の処理により作成された領域情報で表された領域(図3C参照)と同様の領域である。第2領域R2は、登録者用端末300の位置情報(位置情報取得部305によって取得されたもの)の位置周辺の領域を表す。なお、図7の表示画面は、第1領域R1および第2領域R2を含んでいるが、第2領域R2のみであってもよい。
領域作成ボタン324は、第2領域R2の作成を指令するためのボタンである。
【0030】
登録者用端末300において、図7の領域作成ボタン324が、入力部302を用いて押された場合、処理部306は、図2のステップS202の処理を行う。
ステップS202において、処理部306は、ステップS201で決定した種類の領域パラメータで作成された動的領域ファイル103cを作成する。そして、処理部306は、その動的領域ファイル103cを、通信部301を介して、注意喚起装置100へ送信する(図5のステップS202)。このとき、動的領域ファイル103cには、登録者IDが含まれている。登録者IDは、登録者用端末300の利用者である登録者を識別するためのIDである。
【0031】
図8の動的領域ファイル103cは、領域パラメータ1031c(種類は、例えば、保護者)、境界線データ1032cおよび領域判定データ1033cを含んでいる。領域パラメータ1031cは、図6(a)の入力欄3031で入力された種類の領域パラメータが設定される。
【0032】
境界線データ1032cは、data、data.pointおよびdata.nextの変数で構成されている。dataの変数は、図4(a)のindexの値を表す。data.pointの変数は、図4(a)のpointの値、すなわち図7の第2領域R2の頂点(黒丸印の4カ所)を示す位置情報(座標データ)を表す。なお、これらの位置情報は、位置情報取得部205で取得された位置情報から一意に決定されるようになっている。
本実施の形態においては、例えば、図8のdata.pointの「X」および「Y」の変数にそれぞれ、登録者用端末300の位置情報(X座標=X,Y座標=Y)の値がセットされるようになっている。
data.nextの変数は、図4(a)のnextの値を表す。
【0033】
境界線データ1033cは、data、data.pointおよびdata.riskの変数で構成されている。dataの変数は、図4(b)のindexの値を表す。data.pointの変数は、図4(b)のpointの値、すなわち登録者用端末300の位置情報(位置情報取得部305によって取得されたもの)を表す。data.nextの変数は、図4(b)のriskの項目を表す。なお、図8のID(1234)は、上記保護者IDを表している。
【0034】
次に、図5のステップ203において、注意喚起装置100の領域変更部109は、登録者用端末300から、例えば、図8の動的領域ファイル103cを、通信部101を介して受信する。
そして、領域変更部109は、登録了承の操作がなければ(ステップS204のNo)、ステップS205に進む。上記登録了承の操作とは、例えば、図6(b)の確認画面の「はい」ボタンが、入力部302(操作ボタン等)の操作により押下された場合をいう。
ステップS205において、領域変更部109は、未登録の旨の情報を、通信部101を介して、登録者用端末300に送信する。
【0035】
他方、領域変更部109は、登録了承の操作があれば(ステップS204のYes)、ステップS203で受信した動的領域ファイル103cを領域記憶部103に登録する。
そして、領域変更部109は、上記登録の旨の情報を、通信部101を介して、登録者用端末300に送信する(ステップS207)。これにより、登録者用端末300において、動的領域ファイル103cが注意喚起装置100に登録されたことを確認することが可能となる。
【0036】
[動的安全領域の変更処理]
次に、注意喚起装置100において、図7の第2領域R2を動的に変化させる処理について説明する。
図9は、注意喚起装置100の第2領域の変更処理手順を示す図である。
ステップS301において、注意喚起装置100の領域変更部109(注意喚起装置100)は、保護者用端末200から、その自端末200の位置情報を受信したかどうかを判断する。なお、このとき受信される位置情報には、保護者ID(上記登録者IDと一致)が対応付けられている。
そして、領域変更部109は、通信部101を介して、上記位置情報を受信した場合(ステップS301のYes)、領域記憶部103の動的領域安全ファイル103cを参照して、その位置情報が動的領域ファイル103c内の変数かどうかを判断する(ステップS302)。例えば、上記位置情報の値(X座標値,Y座標値)が、図8の動的領域ファイル103c内の変数(data.pointの「X」および「Y」)に該当すれば、ステップS302において、Yesの判断が行われる。
【0037】
ステップS302の判断の結果、領域変更部109は、上記位置情報が、動的領域ファイル103cの変数と判断した場合(ステップS302のYes)、ステップS201で受信した位置情報に応じて、動的領域ファイル103cを更新する(ステップS303)。具体的には、領域変更部109は、該当する動的領域ファイル103cを領域記憶部103から読み出し、その動的領域ファイル103cを更新する(ステップS303)。これにより、動的領域ファイル103c内の変数(例えば、図8のdata.pointの「X」および「Y」)に、最新の位置情報がセットされる。よって、図8のdata.pointの「X」および「Y」の値が変化し、第2領域R2(図7参照)も移動して変化する。
【0038】
[動的安全領域の登録処理(2)]
ここで、図5の領域パラメータの種類の決定処理(ステップS201)においては、図6の決定画面を用いて、「おとうさん」の領域パラメータを決定する場合について説明したが、例えば、図10の時間設定画面を用いて、他の種類(時間)の領域パラメータを決定するようにしてもよい。
この場合、図5のステップS201において、登録者用端末300の処理部306は、図10の時間設定画面を用いて、動的領域ファイル103cの領域パラメータの種類、すなわち時間を決定する。このとき、図10の時間設定画面には、時間帯を設定するための入力欄3033が含まれている。そこで、登録者用端末300において、その入力欄3033に時間を入力することにより、所望の時間帯を設定することが可能となる。
【0039】
次に、図5のステップS202において、登録者用端末300の処理部306は、図10の時間設定画面の入力欄3033の時間で定義された動的領域ファイル103c(後記図11)を作成する。そして、処理部306は、その動的領域ファイル103cを、通信部301を介して、注意喚起装置100へ送信する。このとき、登録者IDが、動的領域ファイル103cに含まれるのは、前述したとおりである。その他の図5のステップS203〜S207の処理は、同様であるので、重複説明を省略する。
【0040】
図11の動的領域ファイル103cは、領域パラメータ1031c(種類は、例えば、時間設定)、時間帯(例えば18時から6時)1034c、境界線データのnext(図4(a)参照)の書き換えの行1035cを含んでいる。
なお、図11の動的領域ファイル103cは、図示していないが、図4(a)の境界線データ103aおよび図4(b)の領域判定データ103bも含んでいる。
本実施の形態においては、図11の動的領域ファイル103cにより、例えば18時から6時までの間は、図7の第1領域R1が狭くなり、図12の第1領域R11に変化するようになっている。このようにして、自宅周辺の行動範囲を時間帯に応じて変化させることが可能となる。
【0041】
[動的安全領域の登録処理(3)]
さらに、図5の動的安全領域の登録処理(ステップS201〜S207)の変更例について説明する。
図5のステップS203においては、注意喚起装置100は、登録者用端末300から、動的領域ファイル103cを受信する場合について説明したが、これに限られない。例えば、注意喚起装置100は、災害情報配信サーバ400から、災害や事故等の影響で危険な領域(例えば、災害領域等)であることを表す動的領域ファイル103cを受信し、これを登録するようにしてもよい。このときの動的領域ファイル103cの一例を図13に示す。
【0042】
図13の動的領域ファイル103cは、領域パラメータ1031c(種類は、例えば、災害情報)、境界線データ1032cおよび領域判定データ1033cを含んでいる。
図13の境界線データ1032cは、4つのdata.pointにより、図14に示す災害領域R3が定義されている。災害領域R3は、図13の領域判定データ1033cのdata.riskに「danger」がセットされているので、危険領域となる。その他、注意喚起装置100のステップ処理は、図5の場合と同様である(ステップS203〜S207参照)。なお、領域パラメータ1031cの種類が、事故情報の場合も、災害情報の場合と同様、境界線データおよび領域判定データからなる事項情報から、危険領域が定義される。
【0043】
このようにすると、例えば、注意喚起装置100の領域変更部109は、所定のタイミング(図13の動的領域ファイル103cの受信時)に、領域記憶部103の動的領域ファイル103cに定義された第1領域R1(災害領域R3を除く)を表示部107に表示する。なお、このとき、領域変更部109は、複数の動的領域ファイル103cで定義された領域(安全領域、危険領域)を合成(安全領域のみとする)して、表示部107に表示する。
【0044】
[安全領域内かどうかの判定処理]
次に、注意喚起装置100が、安全領域である第1領域R1(図8参照)内かどうかの判定を行う場合の処理について説明する。
図15は、注意喚起装置100の判定処理手順を示す図である。
ステップS401において、注意喚起装置100の位置情報取得部104(注意喚起装置100)は、例えば、GPSにより得られた自装置の位置情報を取得する。なお、このときの位置情報の位置は、注意喚起装置100を所持する監視対象者(子供等)の居場所を指す。
【0045】
ステップS402において、領域判定部105(注意喚起装置100)は、領域記憶部103から、動的領域ファイル103cを読み出す。そして、領域判定部105は、例えば図16に示すように、上記取得された位置情報の位置1601(◎印)と、動的領域ファイル103cで定義された領域判定データ1032c(図8参照、例えば、図5の領域判定データ103bと同値)の位置1602(例えば、自宅)とを結ぶ線分が、動的領域ファイル103cで指定された第1領域R1を出入りする回数を算定する。
【0046】
そして、領域判定部105は、上記回数が偶数(「0」を含む)かどうかを判断し(ステップS403)、偶数の場合(ステップS403のYes)、第1領域R1内と判定し(ステップS404)、処理を終了する。なお、領域判定部105が、偶数かどうかを判断するのは、第1領域R1かどうかを判断するためである。
【0047】
他方、領域判定部105は、上記回数が奇数と判定された場合(ステップS403のNo)、第1領域R1外と判定する(ステップS405)。つまり、領域判定部105は、判定の結果に基づいて、領域からの逸脱を肯定する。
そして、注意喚起部106(注意喚起装置100)は、注意喚起処理を行う(ステップS406)。具体的には、注意喚起部106は、注意喚起処理として、第1領域R1外である旨の情報を表示部107に表示する。これにより、注意喚起装置100において、監視対象者に対し、第1領域R1外にいることの注意を喚起させることが可能となる。なお、本実施の形態では、領域の境界上に存在する道路は、安全領域に含めるものとする。
【0048】
なお、注意喚起部106は、注意喚起処理として、表示処理のほかにも、安全領域外である旨の音声を出力する音声処理、注意喚起装置100を振動させる処理、またはこれらの組み合わせ処理を行ってもよい。また、注意喚起部106は、ユーザ(子供等)の保護者の携帯電話(情報端末)や、警備会社等のコンピュータシステムに対して、注意喚起が必要な旨の情報(位置情報、方位情報、ユーザIDを含む。)を通報してもよい。
【0049】
また、本実施の形態における位置情報取得部101は、例えば、GPS機能により位置情報を取得する場合について説明したが、これに限られない。例えば、位置情報を記録したICタグを、あらかじめ所定のポイント(電柱、駅構内など)に取り付けておく。そして、位置情報取得部101が、上記ICタグに記録されている位置情報を読み取って取得するようにしてもよい。この場合、位置情報取得部101は、ICタグのリーダが用いられる。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態の注意喚起装置100は、保護者用端末200の位置情報などの領域パラメータを取得した場合、その領域パラメータに応じて、領域記憶部103の動的領域ファイル103cに定義された領域を変更させる。さらに、注意喚起装置100は、位置情報取得部104に取得された位置情報に示された位置が、領域変更部109に変更された動的領域ファイル103cの領域かどうかを判定する。そして、注意喚起装置100は、上記判定の結果に基づいて、上記領域からの逸脱が肯定された場合は、注意喚起処理を行う。このため、注意喚起装置100において、取得した領域パラメータに応じて、領域を動的に変化させて監視対象者(注意監視装置100のユーザ)の行動を監視することができる。
【0051】
(実施の形態2)
図17は本発明の実施の形態2における注意喚起装置100Aの構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一の部分は、実施の形態1と同一の符号(用語を含む)を付し、重複説明を適宜省略する。
図17の注意喚起装置100Aは、図1の領域記憶部103および領域判定部105に代えて、領域記憶部103Aおよび領域判定部105Aを有する点が、実施の形態1と異なる。その他の注意喚起装置100Aを含む注意喚起システムの全体構成は、図1の場合と同様である。
【0052】
領域記憶部103A(動的領域ファイル)は、指定領域1031、災害領域1032、緊急領域1033および保護者領域1034を含んで構成されている。これらの領域は、図18および図19に示すように、4つの各レイヤ(Layer1〜4)に形成されている。つまり、これらの領域は、図1の動的領域ファイル103cで定義された領域を、上記領域パラメータの別に定義されている。なお、領域記憶部103Aは、メモリ・ハードディスク装置等の記憶装置である。
【0053】
指定領域1031は、登録者用端末300からの指定(図2のステップ処理に相当)により定義された指定領域(安全領域)に関する情報、すなわち図18の境界線データ1031aおよび領域判定データ1031bを格納する。これらのデータ1031a、1031bは、図4の各データ103a、103bと同様である。例えば、図18の境界線データ1031aおよび領域判定データ1031bにより、図19の指定領域R104が定義される。
【0054】
災害領域1032は、災害情報配信サーバ400からの災害情報に基づいて定義された災害領域(危険領域、図14の災害領域R3参照)に関する情報、すなわち図18の境界線データ1032aおよび領域判定データ1032bを格納する。例えば、図18の境界線データ1032aおよび領域判定データ1032bにより、図19の災害領域R103が定義される。
【0055】
緊急領域1033は、災害情報配信サーバ400等からの緊急情報(防犯ベルの位置など)に基づいて定義される緊急領域(危険領域)の条件データ、すなわち緊急領域条件データ1033aを格納する。この緊急領域条件データ1033aは、index、pointおよびdistanceの項目を含む。緊急領域条件データ1033aのpointには、例えば、防犯ブザーや火災ベルの設置場所を示す位置情報(X座標およびY座標の各値)が保持される。distanceは、緊急領域条件データ1033aのpointを中心に形成した円の半径を表す。例えば、緊急領域条件データ1033aのpointが(10,15)で、distanceが10の場合(緊急領域条件データ1033aの上段参照)、緊急領域は、次式で表される円形領域となる。すなわち、(X−10)1/2+(Y−15)1/2<10(10を含む)で表される。
例えば、図18の緊急領域条件データ1033aにより、図19の緊急領域R102が定義される。
【0056】
保護者領域1034は、保護者用端末200から受信した位置情報に基づいて定義される保護者領域(安全領域)の条件データ、すなわち保護者領域条件データ1034aを格納する。この保護者領域条件データ1034aは、index、pointおよびdistanceの項目を含む。distanceは、上記緊急領域条件データ1033aのdistanceと同様の内容である。すなわち、distanceは、保護者領域条件データ1034aのpointを中心に形成する円の半径を表す。
例えば、図18の保護者領域条件データ1034aにより、図19の保護者領域R101が定義される。
【0057】
図17に戻って、領域判定部105Aは、指定領域判定部1051、災害領域判定部1052、緊急領域判定部1053および保護者領域判定部1054を有する。
保護者領域判定部1054は、例えば、あらかじめ設定された時間になると、位置情報取得部104から、自装置の位置情報を取得する。そして、保護者領域判定部1054は、保護者領域1034の保護者領域条件データ1034a(図18)を参照する。次に、保護者領域判定部1054は、図15のステップS401〜S406とほぼ同様の処理を行い、自装置が、保護者領域条件データ1034a(図18)で定義された安全領域R101(図19参照)内かどうかを判定する。つまり、図1の領域判定部105が、上記領域パラメータの別に定義された動的領域ファイル103c(図1参照)の領域を対象として、図15のステップS401〜S406の判定処理を行うことが可能となる。なお、領域判定部105Aは、CPU等の処理装置で構成されている。
【0058】
緊急領域判定部1053は、保護者領域判定部1054における判定の結果、上記保護者領域R101(図19参照)内ではないと判定された場合、次のような処理を行う。すなわち、緊急領域判定部1053は、緊急領域1033の緊急領域条件データ1033a(図18)を参照する。そして、緊急領域判定部1053は、図15のステップS401〜S406とほぼ同様の処理を行い、自装置が緊急領域R102(図19参照)内かどうかを判定する。次に、緊急領域判定部1053は、緊急領域R102内と判定した場合、その旨を注意喚起部106に通知する。これにより、通知を受けた注意喚起部106は、例えば、緊急領域内の旨の情報を表示部107に表示させる。
【0059】
災害領域判定部1052は、緊急領域判定部1053における判定の結果、緊急領域R102内ではないと判定された場合、次のような処理を行う。すなわち、災害領域判定部1052は、災害領域1032の境界線データ1032aおよび領域判定データ1032b(図18)を参照する。そして、災害領域判定部1052は、図15のステップS401〜S406と同様の処理を行い、自装置が災害領域R103(図19参照)内かどうかを判定する。そして、災害領域判定部1052は、災害領域R103内と判定した場合、その旨を注意喚起部106に通知する。これにより、通知を受けた注意喚起部106は、例えば、災害領域R103内の旨の情報を表示部107に表示させる。
【0060】
指定領域判定部1051は、災害領域判定部1052における判定の結果、災害領域R103内ではないと判定された場合、次のような処理を行う。すなわち、指定領域判定部1051は、指定領域1031の境界線データ1031aおよび領域判定データ1031b(図18)を参照する。そして、指定領域判定部1051は、図15のステップS401〜S406と同様の処理を行い、自装置が指定領域R104(図19参照)内かどうかを判定する。そして、指定領域判定部1051は、指定領域R104内ではないと判定した場合、その旨を注意喚起部106に通知する。これにより、通知を受けた注意喚起部106は、例えば、指定領域R104外の旨の情報を表示部107に表示させる。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態の注意喚起装置100Aは、実施の形態1の効果を奏するほか、領域記憶部103Aを各種領域1031〜1034に分割する。このため、領域記憶部103Aを構成するメモリなどの資源を効率的に利用することができるという効果が得られる。
【0062】
(実施の形態3)
実施の形態3の注意喚起装置は、自装置が安全領域外と判定した場合(図15のステップS405参照)、その自装置の位置から安全領域までの経路を案内する処理を行う点に特徴がある。なお、実施の形態3の注意喚起装置を含むシステムの全体構成は、実施の形態1と同様であるので、重複説明を省略する。
【0063】
図20は実施の形態3における注意喚起装置100の領域判定部105の案内処理手順を示す図である。なお、実施の形態1と同一の部分は、実施の形態1と同一の符号を付し、重複説明を省略する。ここでは、領域判定部105が、図15のステップS405の判定を行った後、次のような処理を行うものとして説明する。
ステップS501において、領域判定部105は、図示しないサーバから、図15のステップS401で取得した位置情報に示された位置周辺(例えば、位置情報の位置を中心とする円形領域)の重み付き地図を取得する。なお、重み付き地図は、道路上の2点間の距離あるいは所要時間を示したものであるが、この点は、後述する。
【0064】
ステップS502において、領域判定部105は、当該位置情報の位置から、領域記憶部103の動的領域ファイル103cで定義された安全領域(図21参照)への最短経路を算出する。このとき、領域判定部105は、例えば、公知のダイクストラ法やAスターアルゴリズムを用いて、上記最短経路を算出する。
ステップS503において、領域判定部105は、算出した最短経路を表示部107に表示する。この表示例を図21に示す。
【0065】
図21の表示画面には、監視対象者(子供等)の位置Pから、安全領域R1までの最短経路(d1―d2間)が表示されている。なお、図21の数字(3、4)は、道路上の2点間の距離を表しているが、所要時間としてもよい。これにより、注意喚起装置100において、安全領域R1までの最短経路が表示される。よって、注意喚起装置100は、例えば子供に対して、安全領域までの経路を案内することができる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の注意喚起装置は、子供等に対して、安全領域ではない旨を通知するときに有用である。特に、注意喚起装置が携帯電話等の携帯情報端末の場合、持ち運びやすくなるので、外出先で利用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施の形態1の注意喚起システムの構成例を示す図。
【図2】登録者用端末の領域情報の登録処理手順を示す図。
【図3A】周辺地図を含む表示画面の一例を示す図。
【図3B】周辺地図上に指定された各位置を含む表示画面の一例を示す図。
【図3C】領域作成時の表示画面の一例を示す図。
【図4】境界線データおよび領域判定データの記憶例を示す図。
【図5】登録者用端末の動的領域ファイルの登録処理手順を示す図。
【図6】領域パラメータの種類を含む表示画面の一例を示す図。
【図7】第1領域および第2領域を含む表示画面の一例を示す図。
【図8】動的領域ファイルの一例を示す図。
【図9】注意喚起装置の第2領域の変更処理手順を示す図
【図10】時間設定画面の一例を示す図。
【図11】他の動的領域ファイルの一例を示す図。
【図12】ある時間帯の第1領域を含む表示画面の一例を示す図。
【図13】災害情報に基づいて定義された動的領域ファイルの一例を示す図。
【図14】災害領域を含む表示画面を含む表示画面の一例を示す図。
【図15】注意喚起装置の判定処理手順を示す図。
【図16】第1領域内かどうかの判定方法の説明図。
【図17】本発明の実施の形態2の注意喚起システムの構成例を示す図。
【図18】本発明の実施の形態2における領域記憶部の構成例を示す図。
【図19】各種領域の説明図。
【図20】本発明の実施の形態3における注意喚起装置の領域判定部の案内処理手順を示す図。
【図21】最短経路を含む表示画面の一例を示す図。
【符号の説明】
【0068】
100 注意喚起装置
101 通信部
102 登録部
103 領域記憶部
104 位置情報取得部
105 領域判定部
106 注意喚起部
107 表示部
108 入力部
109 領域変更部
200 保護者用端末
300 登録者用端末
400 災害情報配信サーバ
500 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
領域パラメータに応じて動的に変化する行動範囲を示す領域を定義する動的領域ファイルを格納する領域記憶部と、
前記領域パラメータを取得した場合、その領域パラメータに応じて、前記領域記憶部の前記動的領域ファイルに定義された前記自装置の領域を変更させる領域変更部と、
自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記取得された前記位置情報に示された位置が、前記領域変更部に変更された前記動的領域ファイルの前記領域かどうかを判定する領域判定部と、
前記領域判定部における判定の結果に基づいて、前記領域からの逸脱が肯定された場合は、自装置のユーザに対する注意喚起処理を行う注意喚起部と、
を含む注意喚起装置。
【請求項2】
前記注意喚起処理は、表示処理、音声処理または振動処理の少なくともいずれか一つである、請求項1に記載の注意喚起装置。
【請求項3】
保護者用端末との間で通信を行う通信部をさらに含み、
前記領域パラメータは、前記通信を行っている前記保護者用端末の位置情報である、
請求項1または請求項2に記載の注意喚起装置。
【請求項4】
前記領域パラメータは、あらかじめ指定された時間情報または災害情報の少なくともいずれかである、
請求項1または請求項2に記載の注意喚起装置。
【請求項5】
前記領域判定部は、前記取得された位置情報に示された位置周辺の重み付き地図を取得した場合、その地図に基づいて、当該位置情報の位置から、前記領域記憶部の前記動的領域ファイルで定義された前記領域までの最短経路を算出し、
前記注意喚起部は、
前記注意喚起処理を行う場合に、前記最短距離を外部表示する、
請求項1または請求項2に記載の注意喚起装置。
【請求項6】
前記領域記憶部の前記動的領域ファイルに定義された前記領域は、前記領域パラメータの種類別に定義されており、
前記領域判定部は、
前記判定を行う場合、前記取得された領域パラメータの種類別に定義された前記動的領域ファイルの前記領域を対象として前記判定を行う、
請求項1または請求項2に記載の注意喚起装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の注意喚起装置と、前記注意喚起装置へ前記領域パラメータを送信する保護者用端末とを含む注意喚起システム。
【請求項8】
領域パラメータに応じて動的に変化する行動範囲を示す領域を定義する動的領域ファイルを格納する領域記憶部を含むコンピュータ装置により、自装置のユーザに対する注意喚起処理を行う注意喚起方法であって、
前記コンピュータ装置は、
前記領域パラメータを取得した場合、その領域パラメータに応じて、前記領域記憶部の前記動的領域ファイルに定義された前記自装置の領域を変更させるステップと、
自装置の位置情報を取得するステップと
前記取得した前記位置情報に示された位置が、前記変更させた前記動的領域ファイルの前記領域かどうかを判定するステップと、
前記判定の結果に基づいて、前記領域からの逸脱が肯定された場合は、注意喚起処理を行うステップと、
を含む注意喚起方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−27299(P2008−27299A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200964(P2006−200964)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】