独立(Al、Ga、In)Nおよびそれを形成するための分割方法
【課題】犠牲型板上に成長させた(Al、Ga、In)N材料を犠牲型板から分離し、デバイス品質の独立(Al、Ga、In)N物品を製造する方法を提供する。
【解決手段】エピタキシャルに適合できる犠牲型板12を設けるステップと、単結晶(Al、Ga、In)N材料16を型板12上に堆積して、犠牲型板12と(Al、Ga、In)N材料16との間の界面14を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を形成するステップと、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を界面修正して、犠牲型板12を(Al、Ga、In)N材料16から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品10を生じるステップと、を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品10を形成する。
【解決手段】エピタキシャルに適合できる犠牲型板12を設けるステップと、単結晶(Al、Ga、In)N材料16を型板12上に堆積して、犠牲型板12と(Al、Ga、In)N材料16との間の界面14を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を形成するステップと、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を界面修正して、犠牲型板12を(Al、Ga、In)N材料16から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品10を生じるステップと、を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品10を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般に、独立物品を形成するための方法、およびこれによって形成された独立物品に関する。特に、本発明は、独立(Al、Ga、In)N物品、および(Al、Ga、In)Nが成長させられていたベース材料またはベース層から(Al、Ga、In)Nを界面分離して、マイクロエレクトロニクまたはオプトエレクトロニクスデバイスの製作に適切な独立体としての分離された(Al、Ga、In)N材料を生じる独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
米国特許第5,679,152号は、エピタキシャルに適合できる犠牲型板上に独立(Al、Ga、In)N単一結晶物品を製造することについて記述しており、この方法では、単一結晶(Al、Ga、In)Nの層が型板上に堆積され、かつ犠牲型板が成長温度の近くで除去されて独立(Al、Ga、In)Nを残す。
【0003】
この方法は、型板がインシチュー除去されるので、ヘテロエピタキシャル基板材料が型板のために使用される場合、基板に関連した熱膨張係数(TCE)差の欠如の結果、低い欠陥密度(例えば、<107の欠陥/cm2)が形成される。この結果、TCEのミスマッチに付随する内部応力は、通常ヘテロエピタキシャル材料の冷却に伴い、また亀裂および形態上の欠陥を生じるが、これらの内部応力が回避される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、独立(Al、Ga、In)N物品に関し、また犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長、および型板からの(Al、Ga、In)N材料の界面分離によって、デバイス品質の単一結晶(Al、Ga、In)N独立物品を生じる独立(Al、Ga、In)N物品の形成に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
本発明は、広範囲の観点で、独立物品用の基板上に構造材料を堆積して、基板と材料との間の界面を含む材料/基板複合物品を形成するステップと、複合材料/基板物品を界面修正して基板を材料から分割し、独立物品を生じるステップと、を含む独立物品を形成する方法に関する。
【0006】
界面の修正は、本発明の好ましい一実施態様では、高温で、例えば、独立物品用の構造材料が基板上に形成される温度の500℃以内の高温で、かつ材料/基板複合物品が高温からより低い温度、例えば周囲の温度に冷却される前に実施される。このような実施態様では、構造材料が基板上に形成される温度は、例えば600℃以上であり得る。
【0007】
複合材料/基板物品の界面は、基板材料と独立物品用の構造材料との間の3次元領域である。界面の深さは界面修正プロセスの機能であり、また界面の面積は複合材料/基板物品の面積によって決定される。典型的に、界面の深さは10−4ミクロン〜102ミクロンである。
【0008】
本発明は、一態様において、
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を型板上に堆積して、犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、犠牲型板を(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法に関する。
【0009】
犠牲型板を(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるための複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の界面修正は、以下により詳細に開示するように、多種多様な方法で、例えば、(Al、Ga、In)N材料が型板上の(Al、Ga、In)N堆積の高温から周囲温度に冷却される前に、界面に電圧印加して界面材料を分解し、(Al、Ga、In)Nからの型板の物理的分離を誘発することによって、実施することが可能である。
【0010】
代わりに、型板からの(Al、Ga、In)N物品の分割を行うための界面の修正は、界面の加熱および/または冷却によって、界面のレーザビーム衝突によって、分割を促進する中間層の使用によって、界面材料の他の分解によって、ガスを界面に生成することによって、界面の音露出によって、界面のeビーム照射によって、界面のrf結合によって、エッチングによって、界面材料を選択的に弱化することによって、あるいは他の光子、音響、物理、化学、熱またはエネルギ的プロセスによって実施することが可能である。
【0011】
本方法は、以下により詳細に記述するように、(Al、Ga、In)Nが型板上に堆積される環境に関してインシチューまたはエクスシチュー実施し得る。
【0012】
好ましい一実施態様では、界面修正は、犠牲型板または複合物品の(Al、Ga、In)N材料を通してレーザエネルギを界面に衝突させるステップを含む。
【0013】
(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の分割を行うために、界面修正は、高温で、例えば型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度で、あるいは複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度未満の周囲温度または他のある温度に冷却することに引き続き行うことが可能である。このようにして、本発明の方法は、インシチュー、すなわち、(Al、Ga、In)N材料の堆積が実施される同一の環境に複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を維持しつつ実施することが可能であるか、代わりに、本発明の方法は、他の環境において、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、成長環境から除去されて、犠牲型板と(Al、Ga、In)Nとを分割するための界面修正を受けるエクスシチューで実施することが可能である。
【0014】
他の態様では、本発明は、本発明の方法によって製造される独立物品に関する。
【0015】
なおさらなる態様では、本発明は、犠牲型板と(Al、Ga、In)Nとの間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に関し、物品は(Al、Ga、In)Nの成長温度の300℃以内の温度にあり、界面は吸収レーザエネルギを含む。
【0016】
本明細書に使用されているように、「周囲温度」という用語は、40℃未満の温度、例えば室温(約25℃)温度を指す。
【0017】
本明細書に使用されているように、「界面材料」という用語は、界面のまたは界面の近傍の犠牲型板材料、界面のまたは界面の近傍の未ドープまたはドープされた(Al、Ga、In)N材料、あるいは界面のまたは犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間の1つ以上の中間層材料の任意の材料を指す。
【0018】
本明細書に使用されているような「(Al、Ga、In)N」という用語は、単一種、Al、Ga、Inのそれぞれの窒化物、ならびにこのような族III金属種の二元、三元および四元組成を含むべく広く解釈されるように意図される。したがって、(Al、Ga、In)Nという用語は、このような目録に含まれる種のような化合物AlN、GaN、およびInN、三元化合物、AlGaN、GaInN、およびAlInN、また四元化合物、AlGaInNを含む。(Ga、Al、In)の成分種の2つ以上が存在する場合、化学量論の割合ならびに「化学量論外の」割合(組成内に存在する(Ga、Al、In)成分種の各々に存在する相対モル比に関して)を含む可能なすべての組成は、本発明の広い範囲内で使用することができる。したがって、GaN材料を主に参照する本発明の以下の説明は、他の様々な(Al、Ga、In)N材料種の形成に適用できることが理解される。
【0019】
本発明の様々な他の観点、特徴および実施態様は、次の開示および添付の特許請求の範囲からより完全に明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
発明およびその好ましい実施態様の詳細な説明
以下の米国特許および米国特許出願の開示は、全体が参考として本明細書に組み込まれている。
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で1994年1月27日に出願され、現在、米国特許第5,679,152号として交付されている米国特許出願第08/188,469号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で1997年10月21日に出願された米国特許出願第08/955,168号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で1997年12月3日に出願され、現在、米国特許第6,156,581号として交付されている米国特許出願第08/984,473号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で1998年10月26日に出願された米国特許出願第09/179,049号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で2000年3月13日に出願された米国特許出願第09/524,062号、
ジェフリーS.フリン(Jeffrey S.Flynn)らの名前で2000年6月28日に出願された米国特許出願第09/605,195号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で2001年8月14日に出願された米国特許出願第09/929,789号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で2001年8月21日に出願された米国特許出願第09/933,943号。
【0021】
本発明は、一態様では、エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、単結晶(Al、Ga、In)N材料を型板上に堆積するステップと、(Al、Ga、In)N−型板界面を修正することによって(Al、Ga、In)N材料から犠牲型板を分割するステップと、を含む独立(Al、Ga、In)N材料を形成する方法に関する。
【0022】
界面の修正は、適切な多数の任意の方法で、例えば、(Al、Ga、In)N材料が周囲温度に冷却される前に(Al、Ga、In)N−型板界面を加熱することによって、界面のレーザビーム衝突によって、分割を促進する中間層の使用によって、界面材料を分解することによって、ガスを界面に生成することによって、界面の音露出によって、界面のeビーム照射によって、界面のrf結合によって、エッチングによって、界面材料を選択的に弱化することによって、あるいは他の光子、音響、物理、化学、熱またはエネルギ的プロセスによって実施することが可能である。音響プロセスは、界面を分割するための界面材料が優先的に影響を受けやすい界面に、例えば特定の音エネルギ吸収タイプの中間層を介して方向付けられる音波エネルギを含むことが可能である。化学的プロセスは、光励起状態下で遊離基を放出して界面分解反応を促進する界面に配置された感光性材料のような界面材料の光分解、または犠牲型板/(Al、Ga、In)N複合物品の環境に導入されるエッチャントに界面材料が優先的に影響を受けやすい化学エッチングを含むことが可能である。犠牲型板を犠牲型板/(Al、Ga、In)N複合物品内の(Al、Ga、In)N材料から分割するための多様な方法は、本明細書の開示に基づき当業者に明白であろう。
【0023】
本発明の方法では、(Al、Ga、In)N堆積は、限定することなく、ハイドライド気相成長法(HVPE)、有機金属気相成長法(MOVPE)、化学気相蒸着法(CVD)、および分子ビーム成長法(MBE)を含む任意の適切なプロセスによって実施することができる。米国特許第5,679,152号、米国特許第6,156,581号、米国特許出願第09/179,049号および米国特許出願第09/524,062号は、型板から分割した後に自己支持する(すなわち独立する)程度に十分な厚さを有する(Al、Ga、In)N単結晶材料を形成する方法を記述している。
【0024】
本発明の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品は、マイクロエレクトロニクスおよび/またはオプトエレクトロニクスデバイスまたはそれらのデバイス前駆体構造体を製作するための基板として使用するのに適切である。本発明の独立(Al、Ga、In)N物品は3次元的(x、y、z)特徴を有し、また本発明の一実施態様では、寸法x、yの各々は少なくとも100マイクロメータであり、方向zは少なくとも1μmである。本発明の他の好ましい実施態様では、単結晶独立(Al、Ga、In)N物品は、直径dと厚さzとを有する円筒状またはディスク状であり、ここで、dは少なくとも100μmであり、zは少なくとも1μmである。特に好ましい実施態様では、寸法dとzの各々は少なくとも200マイクロメータである。さらに他の実施態様では、単結晶独立(Al、Ga、In)N物品は、少なくとも100マイクロメータの厚さ寸法zと、少なくとも2.5センチメートルの直径寸法とを有する。
【0025】
本明細書の背景部分に説明されているように、周囲温度に冷却する前に犠牲型板を除去する1つの特定の利点は、TCE差によって誘発される欠陥および亀裂が軽減されることである。この利点を最大にするために、成長温度の±300℃以内で分割動作を実行することが有益である。しかし、分割温度は、TCE差を操作しかつ材料内の熱応力を最小にする(または制御する)ために、成長温度、すなわち、成長温度よりも低い温度または成長温度よりも高い温度に制御してもよい。成長プロセスの他の状態(例えば圧力)は、適切、かつ本明細書の開示に基づき当業者によって容易に決定できるような分割ステップで選択的に制御し得る。
【0026】
分割プロセスでは、(Al、Ga、In)N−型板界面が局所的に加熱されて、1つの材料の分解を誘発し、2つの材料(型板材料および(Al、Ga、In)N材料)の分離をもたらす。
【0027】
(Al、Ga、In)N−型板界面を加熱する好ましい方法は、図1に概略的に示したようにレーザ照射線を使用することである。複合構造10は、(Al、Ga、In)N材料16が成長させられる犠牲型板12を備え、型板材料および(Al、Ga、In)N材料はそれらの間に界面14を形成する。例えばNd:YAGレーザ(図1に示していない)によって生成されたコヒーレント光ビーム20は、選択されたレーザ照射線に対し透明な犠牲型板12を通して透過され、また界面14の衝突領域18において、選択されたレーザ光(Eg<3.49eV等のAlGaInN材料に吸収されるのは、Nd:YAG(355nm)の第3高調波のみであろう)に対し不透明な(Al、Ga、In)N材料に衝突する。犠牲型板との界面における不透明(Al、Ga、In)N材料のレーザエネルギの吸収は、界面に材料の化学的および/または物理的変化を引き起こす。結果として生じる界面材料の劣化により、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の分離が行われる。
【0028】
例示的な一実施態様では、犠牲型板はサファイアから形成され、また高エネルギレーザビームは、(Al、Ga、In)Nが独立(Al、Ga、In)N結晶として型板から放出されるように(Al、Ga、In)Nの薄い界面層に熱分解を誘発する程度に十分なビームパワー密度で、サファイアを通して方向付けられて、(Al、Ga、In)N材料に吸収される。本実施態様では、光源は、エネルギが効率的に吸収されるように(Al、Ga、In)N材料のバンドギャップよりも大きな、しかし光がサファイアを透過するようにサファイアのバンドギャップよりも小さなエネルギを有する。例えば、Nd:YAGレーザ(355nm)の第3高調波は、1000℃で150mJ/cm2よりも大きな分割閾値を有するGaN−サファイアシステムに適切である。閾値レーザパワー(熱分解または他の物理的および/または化学的分解性の変化を誘発する)は、ビームサイズおよびパワー分布、レーザエネルギの波長および吸収、分割が実施される温度、および分解しつつある材料の分解温度を含むが、それらに限定されない多くの要因に左右される。
【0029】
(Al、Ga、In)Nおよび型板層の十分な分割を達成するために有効に利用される主なレーザビーム特性は次の通りである。
【0030】
(i)(Al、Ga、In)Nおよび犠牲型板材料の一方のバンドギャップよりも大きな、かつ他方の材料のバンドギャップよりも小さなレーザ光子エネルギ、
(ii)それぞれの型板および(Al、Ga、In)N材料の界面接着を少なくとも弱化するように、界面材料の化学的および/または物理的変化を誘発する程度に十分に高いレーザパワー密度、
(iii)材料内への(界面を越えて)より深い熱拡散を低減し、吸収されたレーザエネルギから生じる衝撃波を低減し、また生成物(Al、Ga、In)N材料内の物理的および/または化学的変化の程度を一般に小さくし、これによって単結晶(Al、Ga、In)N生成物材料に対する損傷を最小にするために適用される照射線の短パルス、
(iv)適用される照射線のパルス化、および複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上に適用される照射線ビームの任意選択的スキャンに関連して、結晶領域を分割するために有効なパルスレートを利用すること、
(v)大部分のビームプロファイルが機能するが(ガウス、トップハット等)、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称的かつ漸次の遷移が望ましい。
【0031】
ビームプロファイルに関して、使用するビーム品質(平行度がより高くまた理想的なガウスビームプロファイルにより近い)が高いと、ビームは、サンプルに到達する前に光学系を通過するかあるいは移動するときに適切な形状をそれだけより長く保持することができる。この要因は、例えば、成長反応器から相当の距離にレーザを配置するか、あるいは1つのレーザユニットを使用して、多数の(Al、Ga、In)N成長室(反応器)を受け入れることが必要または望ましい場合に重要である。複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品(ウェハ)の近くに配置されたビームホモジナイザまたはディフューザを使用して、ビームプロファイルのエッジの明瞭度を低減することができる。型板の裏面の粗い石英またはマット仕上げ部を使用して、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に集束されるレージングエネルギの任意のビーム均一化を達成することができる。
【0032】
ビーム直径よりも大きな領域を分離するために、図2、図3および図4に示したように、レーザビームを複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品にわたってスキャンすることができる。
【0033】
スキャンは、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品から逃れる放出ガス(適用される照射線の衝突の結果、界面材料の分解によって生成される)用の経路を設けることによって最善に達成される。レーザエネルギの適用下の(Al、Ga、In)Nの熱分解は、N2を分解反応生成物として放出する。しかし、界面で捕捉されるN2は、亀裂を引き起こすことがある不均一な応力を誘発する。したがって、放出されたN2が容易に逃れるように、スキャンをウェハのエッジで開始して内側方向に前進させることが有利である。
【0034】
図2は複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を示しており、犠牲型板12を通して透過されたコヒーレント光ビーム20は、物品10の頂部から矢印Aで示した方向に下向きに並進され、この結果、衝突領域18は分解されてチャネルを形成している。光ビーム20が界面14の下方に移動するとき、分解生成物として形成されたN2は、犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10から衝突領域18のチャネルを通して逃れる。
【0035】
図3は、コヒーレント光ビーム20が、物品の底縁におけるその横断を完了し、界面14の分解を完了し、また図4に示したように(Al、Ga、In)N層16が独立(Al、Ga、In)Nウェハ生成物物品を形成するように犠牲型板12を(Al、Ga、In)N層16から解放しつつあるときの犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を示している。
【0036】
犠牲型板および(Al、Ga、In)N材料の分割を行う衝突の間のレーザビームのスキャンパターンは、分割動作に適切な所定のパターンによるレーザビームの並進移動を含む。例えば、レーザビームを前後に好便にラスタし、および/または周辺パターンで並進移動させることができる(大部分のウェハでは円形パターンである)。ラスタは、ウェハを物理的に移動することによって、レーザビームを偏向することによって、または両方の組み合わせによって達成される。犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面のパルスレーザ照射のレーザパルスの間のステップサイズは、界面のレーザビームスポットサイズの約1〜約200%であり得るが、分割閾値を超えるレーザスポットサイズの約10〜約50%であることがより好ましい。
【0037】
歪みは、犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度の近くでレーザ分割を実行することによって最小にされるが、本発明の広範囲の実施において、成長温度未満のより低い温度で、例えば周囲温度でレーザ分割動作を実行することも可能である。実質的に成長温度未満の温度で型板および(Al、Ga、In)N材料の分割を行うための犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面の照射については、(Al、Ga、In)N結晶面に沿ったレーザスキャンにより、残留歪みによる亀裂が低減される。結晶面に沿ったこのようなスキャンは、高温において重要であり得るが、複合物が応力下にある状態下においてより重要である。
【0038】
一例として、c面サファイア上で成長させられるc面GaNでは、GaNの<1120>面に沿ったスキャンは、犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が室内周囲温度に冷却されまた成長温度の近傍の温度に再加熱された後にレーザ分割が実施されるときに、亀裂の発生および程度を低減する。(Al、Ga、In)Nのa面に対し平行または低屈折率面に沿ったスキャンが一般に望ましい。
【0039】
ビームスキャンは有用であるが、サンプル領域を覆う程度に十分に大きなビームサイズおよびパワー密度を有するレーザが利用可能であるならば、完成サンプルの単一ビームパルス分割を行うことが可能である。
【0040】
図5は複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品30の平面図である。
【0041】
図6は、ラスタレージング動作中の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは物品にわたって往復して横断され、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の界面分離を行い、また生成物(Al、Ga、In)Nウェハ物品を生じる。
【0042】
図7は、周辺レージング動作中の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは、図示したように、物品30の外周で開始して段階的に小さくなる直径の円弧に連続して続く円運動に変換される。
【0043】
レーザ分割プロセスは、レーザ光が(Al、Ga、In)Nと型板材料との間の界面に到達することを必要とする。このことを達成するために、レーザ照射線は(Al、Ga、In)Nおよび型板の材料の一方を透過し、このような材料の他方に吸収されなければならない。(Al、Ga、In)N成長のために、レーザ照射線の経路は犠牲型板の性質に左右される。
【0044】
例えば、型板が(Al、Ga、In)Nよりも大きなバンドギャップを有するサファイアのような材料であるならば、レーザ光はサファイア(サファイアの「側面」は成長プロセス中に「裏」または裏打ち層であるので、裏面層または裏面材料と呼ばれる)を透過でき、(Al、Ga、In)N材料はレーザビームを吸収する。
【0045】
しかし、型板が(Al、Ga、In)Nよりも低いバンドギャップ(例えば、Si、GaAs、SiC、InP、より低いバンドギャップ(Al、Ga、In)N等)を有する場合、レーザビームは(Al、Ga、In)N材料を透過し、犠牲型板に吸収することができる。吸収された光は、いずれかの材料を化学的に変化させるように作用できる加熱を引き起こす。一般に、(Al、Ga、In)N材料よりも大きなバンドギャップエネルギを有する型板の裏面が照明される。犠牲型板用の例示的な構造材料は、限定することなく、サファイア、より大きなバンドギャップの(Al、Ga、In)N、スピネル等を含む。
【0046】
代わりに、1つ以上の中間層を使用して、(Al、Ga、In)N/型板界面に光を吸収し得る。このような中間層の適切な材料は、隣接層の加熱により一層容易に分解して、(Al、Ga、In)N成長を向上するかまたは促進し、あるいはそれらの組み合わせを行う材料を含む。(Al、Ga、In)N層および型板のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有するレーザエネルギ吸収層が使用されるならば、レーザ光は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品のいずれかの表面を通過できる。例えば、10ミクロンのInGaN層をサファイア表面に成長させ、次に、厚いGaN層をInGaN上に成長させ得る。InGaN層への化学的または物理的変化を行うためのInGaN層に容易に吸収される光も、GaNまたはサファイア層を容易に通過する。
【0047】
(Al、Ga、In)N層を高濃度ドープして、バンドギャップを有効に低減することによって中間層を形成することが可能である。例えば、ドーパント、Si、OまたはGeを使用して、入射照射線をより容易に吸収する高濃度n型ドープされた(Al、Ga、In)N層を形成し得る。代わりに、ドーパントMg、Zn、Beを使用して、入射照射線をより容易に吸収する高濃度p型ドープされた(Al、Ga、In)N層を形成し得る。このため、1×1018cm−3を超えるドーパント濃度が好ましい。サファイア上のGaNに確認し得るような欠陥の多い領域は、バンドギャップの低減をもたらすことができる。
【0048】
裏面または正面で照明された型板は均一であり得るか、代わりに、特定の領域のレーザ分割を許容するようにパターン化し得る。犠牲型板のパターン化、またはパターン化された中間層の使用は、例えば、欠陥低減のための技術として横方向エピタキシャル過度成長(LEO)を促進するために、あるいは好ましい方向のスリップまたは亀裂を促進するために使用し得る。
【0049】
中間層は、例えば、選択的にエッチングまたは分解して、成長させられた(Al、Ga、In)Nを犠牲型板から分離できるように選択できる。代わりに、中間層は、加熱源に結合するように、さもなければ(AI、Ga、In)N材料の分割を促進する化学的または物理的変化を促進するように選択できる。
【0050】
図8は、例えば、中間層40によって分離された犠牲型板層38と(Al、Ga、In)N層42とを含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、この場合、レーザビーム36は中間層に衝突して、中間層の分解を行い、犠牲型板38を(Al、Ga、In)N層42から解放しつつある。
【0051】
図9は、中間層40によって分離された犠牲型板層38と(Al、Ga、In)N層42とを含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、この場合、中間層に衝突するレーザビーム36は中間層によって吸収される。しかし、本実施態様では、中間層によって吸収されたレーザビームエネルギは、中間層に隣接する(Al、Ga、In)N材料の分解を誘発する。このような(Al、Ga、In)N材料の分解は、犠牲型板38を(Al、Ga、In)N層42から解放する。
【0052】
分割プロセスでは、光が(Al、Ga、In)N型板界面に透過される必要性は、型板材料およびレーザに応じて、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N側または型板側から界面にレーザを方向付けなければならないことを意味する。したがって、分割のために使用される型板材料およびレーザエネルギは、型板を通した(複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の型板側レージングについて)または(Al、Ga、In)N材料を通した(複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N側レージングの場合)レーザビーム用の経路が、ビームを著しく妨げない(吸収または反射しない)ように選択されることが望ましい。例えば、UVレーザが複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の型板側レージングのために使用されるならば、型板は、レーザによって生成されるUV照射線に対し透明性が高いことが望ましい。
【0053】
室内周囲(生成されるレーザビームと複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品との間の環境)を通したレーザビーム経路も、型板および(Al、Ga、In)Nの分割を行うために、物品に衝突したビームが適切な特徴(強度)を有することを保証するように考慮されなければならない。さらに、レーザビームの入射角は、光が介在面によって反射されるほど浅くあってはならない。
【0054】
例示的な一実施態様では、UVレーザが使用され、UV透明石英は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面に有効に直接使用され、UVレーザ照射線を透過する。代わりに、分割するために使用される光に対し透明なサファイア、AlNまたは他の材料を使用できるが、これらの材料はまた、成長室(反応器)のこれらの材料の位置と適合できなければならない。例えば、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品は、HVPE反応器に配置することが可能であり、腐食性ガスおよび高温に暴露することが可能であり、したがって、型板材料は、反応器環境と適合できなければならない(例えば、型板上で成長させられる(Al、Ga、In)N材料を支持するための構造的完全性、ならびに複合物品の界面領域に方向付けられるレージングエネルギの透過性を保持しなければならない)。
【0055】
図10は、HVPEによって(Al、Ga、In)Nの成長を行い、かつ複合物の裏面から(型板を通して)複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品にレーザ光を透過するためのインシチューレーザ分割装置の概略図である。
【0056】
図10のシステムでは、レーザ50は、パワー変調のためのウェーブプレート52と偏光子54と共に配列され、分割に適切な特徴の照射を行う。レーザビームは、大略矢印で図10に示されている。ビームは、パワー測定中にのみ所定の位置にあるミラー56と関連エネルギメータ58とによってそのパワーに関し測定され得る。したがって、パワー測定は、パワー変調のために適切なウェーブプレート52および偏光子54の位置/セッティングが利用されるように、レーザビームを特徴づけるために利用し得る。
【0057】
分割中の通常動作時のレーザビームはミラー62上に衝突し、x−yスキャナ60に反射される。x−yスキャナ60はレーザビームを選択的に並進して、レーザビームをミラー64に方向付け、このミラーから、レーザビームが(Al、Ga、In)N成長反応器66に装着されたペデスタル68を通して方向付けられる。複合ウェハ物品はペデスタル68上に配置され、犠牲型板72上で成長させられた(Al、Ga、In)N層70を備える。
【0058】
犠牲型板はレーザビームに対し透明であるので、ペデスタル68を通過するビームは、次に犠牲型板72を通して型板/(Al、Ga、In)N界面に透過される。レーザエネルギは界面で吸収されて、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板72の分割を行い、独立(Al、Ga、In)N単結晶物品の形態の(Al、Ga、In)N材料を生じる。
【0059】
成長反応器66は、上に説明したようにHVPEを実施するように構成かつ配列可能であり、代わりに、他の(Al、Ga、In)N成長プロセスのために構成かつ配列された成長反応器を、例えば(Al、Ga、In)N材料を基板上に堆積/成長させるためにMOVPE、CVD、MBEあるいは関連技術で公知の方法または技術を実施するために使用し得る。
【0060】
x−yスキャナ60によってスキャンするために配列された図10のシステムでは、レーザビームの経路は、ペデスタル68上の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の断面積全体にわたって遮断されない。ひるがえって、このことは、適切な大きさの断面積を有するペデスタルを必要とするので、ビームは、型板上に形成された(Al、Ga、In)N層の成長領域全体にわたってスキャンすることができる。代わりに、(Al、Ga、In)N材料の成長領域全体を分割するために、ペデスタル上の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を回転して移動することができる。レーザ偏向とウェハ移動とを組み合わせることもできる(例えば、エッジからセンタにスキャンするためにレーザビームを偏向しつつ、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の回転を行うことが可能である)。大きなペデスタル開口部からの熱損失を制御するために、1つ以上の透明なバッフルプレートをペデスタルの下端に配置することができる。
【0061】
ペデスタル68は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品用の支持構造として利用されるので、レーザビームに対し透明性が高いことが好ましい。紫外線レーザの場合、ペデスタルは、例えば、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品への光の透過を可能にするために、UV透明石英から形成し得る。このような石英材料は、入射レーザ照射線を吸収しないために泡を含まず、最小の微粒子を含有することが好ましい。UV照射線に対し透明であるかあるいは少なくとも透過性が高い代替的構造材料(例えばサファイア、AlN等)を代わりに使用し得る。他のタイプのレーザ照射線(例えば、赤外線、キセノンエキシマ、CO2等)では、ペデスタルに適切な構造材料は関連技術において容易に決定できる。
【0062】
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の透明な裏面材料の使用は、犠牲型板上の(Al、Ga、In)Nの堆積中に成長プロセスを直接監視でき、またフィードバック制御手段および技術を介し成長プロセスを制御するために、このような監視を利用できるという点で追加の利点を有する。このようなフィードバックループ動作は、(Al、Ga、In)N成長の全体プロセスの制御サブシステムおよびインシチュー分割システムの部分として容易に実施される。
【0063】
ペデスタルまたは他の反応器壁材料の表面、あるいは複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の犠牲型板裏面さえも、複合物品の犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面に透過される光ビームを賦形するように修正し得る。例えば、入射ビームを拡散するために1つまたは複数のこのような表面を粗くし得るか、あるいは特定領域の集束を容易にするためにこのような表面を一連のマイクロレンズ内に賦形し得るか、あるいはいくつかの領域の照明を防止するためにこのような表面をマスクし得る。
【0064】
(Al、Ga、In)N成長および分割システムの組立時、光学系がレーザ波長と適合できるように、また犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料とを互いに分割するためのレーザ操作中に光学系によって反射が最小にされるように、光学系の選択および配置に適切な注意を払うべきである。反射は、ビームプロファイルの干渉または不都合な変化を引き起こすことがあるので、最小にすることが好ましい。以下により詳細に説明する部分的解放技術として、光のストライプによる分割を実行するために干渉縞を用いてもよい。
【0065】
(Al、Ga、In)N成長および分割システムでは、成長反応器は、一例として、1200℃までの温度の成長状態を含む成長環境、NH3、HClおよびGaClのような気相試薬の存在、および様々に大気圧以下、大気圧以上、または大気圧であり得る圧力レベルと適合できる材料から適切に構成される。裏面照明を用いて分割動作を実施する際、(Al、Ga、In)Nが成長させられる型板は、以前に説明したようにレーザ照射線に対し透明でなければならず、また型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面(例えば、ペデスタルおよびそれと共に使用される任意のウェハマウントまたは位置決め要素)は、裏面(Al、Ga、In)Nのようなレーザ吸収堆積物の影響を受けないように維持しなければならない。
【0066】
裏面堆積を防止するための様々な方法が有利に用いられる。
【0067】
一例として、図10に概略的に示した例示的なシステムは、成長および型板除去のための同一の位置にウェハが留まることができるように設計される。このような配列は、成長動作と型板除去動作との間の温度変化を最小にする。成長プロセスおよび型板除去プロセスは、反応器の1つまたは複数の室または部分において(Al、Ga、In)N層を犠牲型板上で成長させ、結果として得られる複合ウェハ物品を別個の型板除去室または領域に移送することによって実施してもよい。複合ウェハ物品を輸送中に加熱して温度変化を最小にすることが可能である。
【0068】
型板除去動作は、例えば、(Al、Ga、In)Nを通してレーザビームを透過しかつ中間層または型板を熱分解するために適切なレーザ(およびレージングエネルギの波長)を用いて、上に説明した裏面照明方法に対応する方法で、レーザ光を複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品の正面に方向付けることによって実施し得る。
【0069】
分割ステップを実施するための他の方法としては、異なる化学量論を有する複数の異なる界面層(したがって異なるバンドギャップ)を成長させて、調整可能なレーザによる複数層の分割を可能にし得る。
【0070】
上述のように、型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面は、レーザ吸収堆積物の影響を受けないように維持されることが好ましく、また本発明の実施に使用されるときにLILOプロセスを促進するために、複合物品の側面エッジおよび頂面エッジ上の堆積を阻止することも有益である。(Al、Ga、In)N材料を堆積する同一のガスが、犠牲型板の裏に進んで反応する場合、結果として得られる堆積物は、レーザビームが分割界面に到達することを防止できる。このような悪影響を回避して、裏面堆積物の発生を最小にするために、以下の方法を用いることが可能である。
【0071】
1つの方法では、複合ウェハ物品は、真空、静電力、あるいはレーザ照射線をブロックまたは著しく減衰せず、また成長ガス流が犠牲型板の裏面に到達することをブロックする程度に十分にしっかりと複合ウェハ物品を平坦な複合ウェハ物品ホルダに対して保持する他の手段または技術によって、裏面から固定保持し得る。
【0072】
他の方法として、複合ウェハ物品の犠牲型板の裏面を不活性ガスで洗い流して、犠牲型板の裏から離して成長ガス流を方向付けるか、あるいは後面の反応を阻止することができる。
【0073】
なお他の方法として、レーザ照射線に対し透明であり、成長温度および型板除去温度で軟化または溶融し、また相当の不純物を放出しないかまたは成長プロセスガスと反応しないホウケイ酸塩ガラスのような材料を使用して、成長プロセスガスから裏面をシールできる(例えば、ソース試薬ガス、成長プロセスの生成物ガス、および任意の関連キャリア、希釈剤等、ガス)。適切なガラスは複合ウェハ物品の形状で用意可能であるか、あるいは成長前にガラスを犠牲型板の裏面に被覆できる。同様に、ガラス材料を使用して応力を変更することができ、また特定のTCEのガラスを然るべく選択して、応力を最小にするかまたは所望の応力を複合ウェハ物品に誘発できる。ガラス材料を使用して、犠牲型板の裏面全体を覆うことが可能であるか、あるいはガラス材料を利用して犠牲型板の周辺を覆うことができ、これにより、ガラス材料はシールとして機能する。
【0074】
裏面堆積を防止するためのさらなる別形態の方法では、犠牲型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面は、堆積物を阻止する材料、例えば、スパッタによる、蒸発による、あるいはプラズマ強化の化学気相堆積(PECVD)の適用によるSiO2またはSi3N4で被覆することができる。固体表面に対する1つ以上の成長ガス種の吸収を最小にすることによって、望ましくない堆積物を最小にできる。代わりに、阻止層は、分割前に(例えば、成長阻止層を除去するためのインシチューエッチングまたは他の技術によって)除去することが可能であり、これによって、存在し得る堆積物が同時に除去される。
【0075】
裏面堆積物を最小にするための別の方法として、成長ガス流に対する物理的障害物を犠牲型板および複合ウェハ物品のエッジ上方に配置して、ガスの経路をブロックして望ましくない領域の堆積物を最小にできる。例えば、複合ウェハ物品の正面で成長が行われることを可能にする1つまたは複数の開口部を有するが、複合ウェハ物品の裏面に相当の成長が行われることを防止するカバープレートを利用することが可能である。カバープレートは、レーザ光が成長領域の界面に到達することを可能にし、同時に、分割動作で生成されるガスの放出を可能にするように、形成かつ配置することが有利である。例えば、溝をカバープレートに設けてガス放出用の経路を用意することが可能である。
【0076】
一実施態様では、カバープレートをテーパ状にし、成長中にシャドー効果を提供しかつカバープレート上の(Al、Ga、In)Nの堆積を低減するように機能することが有利である。
【0077】
図11は、ウェハホルダ82上のカバープレート80を用いた成長および分割システムの部分概略図である。犠牲型板84はウェハホルダ82上に配置され、(Al、Ga、In)N材料86は、図11の矢印Gで概略的に示したガス流ストリームでソースガスを供給することによって犠牲型板上で成長させられる。カバープレート80は、図示したようにテーパ状にされるので、成長プロセスで生成された材料を吸収する堆積物88は、犠牲型板84と型板上で成長させられる(Al、Ga、In)N材料との間の界面へのレーザエネルギの透過に干渉しないように局在化される。このような配列によって、図11の矢印Lで概略的に示したレーザビームは、型板を通して界面に干渉なしに透過される。これによって、カバープレートは、不都合な成長効果から型板を遮り、またカバープレートの頂部開口部からの表面のテーパ部(下方に拡散する経路プロファイル)は、カバープレートに対する(Al、Ga、In)N材料の接着を最小にする。
【0078】
次に、犠牲型板をより詳細に考慮すると、型板の頂面、または型板と関連付けられたエッジマスク面は、同様に型板表面の成長を阻止しつつ、分割プロセス中のガス逃しを促進するように賦形し得る。このことを達成する1つの手段は、SiO2層を型板表面のエッジ上に堆積し、次に、型板材料を露出するようにSiO2層をパターン化し、これによってトレンチを形成することである。アスペクト比(トレンチ高さとトレンチ幅との比率)が十分に高いならば、(Al、Ga、In)Nはトレンチ内にほとんどあるいは全く形成されない。例えば、界面領域からのガス逃しを促進するために、一列の半径方向溝を形成するようにトレンチを配列し得る。代わりに、分割中のガス放出を促進するために、溝が分岐されるように、トレンチを形成するためのパターン化を実施し得る。
【0079】
成長が行われる同一の装置で分割プロセスを実行することにより、分割動作のタイミングの融通性の向上を達成でき、ならびに分割動作が実施される局所的環境の制御を容易にする。
【0080】
分割が(Al、Ga、In)N材料の分解温度(例えばGaNでは800℃)を超える温度で実施されるならば、複合ウェハ物品の正面を熱分解から保護するために、分割中に分解窒素(例えば、原子N、またはNH3)を局所的環境に導入して維持することができる。HClを分割プロセスの局所的環境に添加して、界面の分解反応によって後に残されたIII族元素の除去を支援することができる。
【0081】
分割動作では、分解が複合ウェハ物品の裏面で行われ、光が界面に到達することを防止し得る。この場合、連続レーザ動作およびHClによるエッチングを用いて、界面への経路を清浄にし得る。さもなければ、分割環境は、N2雰囲気のような環境内で適切に実施することが可能である。
【0082】
ある状況下において、金属が確認される領域が首尾良く分割されているならば、界面分解反応によって生成されたIII族金属を保持することが有益である。金属は、既に分割された領域からレーザ光を反射し、強烈な光暴露による界面領域に対するさらなる損傷を防止する。反射面から反射される光を監視することによって、リフトオフ進行を監視し得る。
【0083】
分割が実施される装置内の圧力を制御して、分割中に応力をバランスさせることができる。例えば、分割が行われる室内の大気圧以下の状態は、分割界面からのガス放出の実施を補助し得る。一般に、約10−6Torr〜約1010Torrの範囲の圧力は、分割プロセスと適合できかつ好ましい。より高い圧力は、より高い分解温度(より積極的な加熱またはレーザエネルギ)を必要とし得る。一実施態様では、特に成長プロセスが高圧で行われた場合、分割動作における局所的圧力は>1000Torrであり得る。
【0084】
(Al、Ga、In)N材料および型板層の厚さを調整して、型板と(Al、Ga、In)N材料とを備える複合ウェハ物品内の応力を最小にすることができる。応力は、典型的に、フィルムおよび型板の異なる材料特性のため、成長温度において(Al、Ga、In)N−型板システムに存在する。一般に、薄い犠牲型板は応力欠陥を発生し、より厚い層よりも容易に裂けるが、この理由は、より薄い層に蓄積された相対応力が亀裂を引き起こし、これが応力を解放するように機能するからである。より厚い犠牲型板の反りはより小さく、再使用がより容易である。
【0085】
(Al、Ga、In)N材料の厚さに関連して、大きな厚さによる応力増加と小さな厚さによる剛性および強度の欠如との間には、あるバランスがある。(Al、Ga、In)N−型板システムに存在する応力は、型板からの距離の増大に伴う材料特性の変化を含む様々な要因の故に、(Al、Ga、In)N厚さの増大と共に増加する。亀裂のない厚いフィルムの取り扱いはより容易であり、破壊することなくそれらのフィルム形状を保持する。
【0086】
生成物(Al、Ga、In)N材料の自己支持の性質は、独立材料の面積に左右される。より大きな面積の(Al、Ga、In)N物品は、自己支持するために比較的より大きな厚さを必要とする。生成物(Al、Ga、In)Nの材料品質は、一般に、異種の型板上で成長させられるときに厚さの増大と共に向上する(このような文脈における「異種」とは(Al、Ga、In)N生成物材料に対し異質であることを意味する)。一例として、2インチの直径を有する完全に分割された生成物ウェハでは、(Al、Ga、In)N材料の厚さは、分割前に50μmを超えることが望ましい。しかし、より薄いフィルムは部分的に分割され、したがって、犠牲型板によって部分的に支持されることができる。非分割領域が総面積の<50%であるならば、周囲温度(例えば室温)へのクールダウンによって誘発される熱応力により分割プロセスを完了することができる。
【0087】
分割を促進する弱化された界面は、熱分解温度(閾値温度)よりも僅かに低い温度(例えば<5℃未満)で、複合型板/(Al、Ga、In)N物品の局所加熱を誘発することによって形成してもよい。
【0088】
代わりに、分割は、成長後に犠牲型板の化学的または物理的除去によって支援できる。同様に、例えば、化学エッチングと組み合わせたレーザ分割によって、あるいは熱的/物理的/化学的ステップの他の組み合わせによって、(Al、Ga、In)Nと犠牲型板材料とを互いに分割するための様々な方法を組み合わせることは本発明の範囲内にある。
【0089】
成長プロセスに対する分割プロセスのタイミングを変更して、材料品質を最高にし、材料内に発生される応力を管理し、また(Al、Ga、In)N独立単結晶生成物物品のプロセス製造可能性を向上することが可能である。個別の(Al、Ga、In)Nウェハを製造するために、例えば100〜1000μmの(Al、Ga、In)Nが犠牲基板上で成長させられた後に、(Al、Ga、In)N成長の完了時に、分割プロセスを実行することができる。分割は、成長が完了した後または成長プロセス中に行うことができる。
【0090】
成長プロセス中に分割を実行する柔軟性により、材料を非常に薄い(Al、Ga、In)N厚さで部分的に分割し、次に成長を継続するようなプロセス変更の実施が可能になる。成長中に(Al、Ga、In)N材料を支持する程度に十分な材料を保持しつつ、部分的分割により応力解放を促進することができる。レーザ照射に起因する熱分解は界面のガス状分解生成物を放出するので、より低いレーザパワー密度の使用による部分的分割により、ガス生産が低減されかつ亀裂を低減する。部分的に分割された(Al、Ga、In)Nは、成長完了時に、さらなるレーザ分割によって、クールダウン中の非分割材料の破断によって、あるいは適切な他の熱的、機械的および/または化学的手段によって完全に除去し得る。
【0091】
代わりに、完全な分割は、小さな領域にわたって20μmよりも大きな(Al、Ga、In)N厚さで実施することができる。引き続く加熱(またはレーザ動作)を利用して分割を完了するか、あるいはさらなる成長により(Al、Ga、In)Nが型板または反応器構成要素に再付着される場合に、再び材料を分割することが可能である。
【0092】
分割プロセスは、成長プロセス中および/またはその後に1回または多数回繰り返すことが可能である。上述のように、HClまたは適切な他の試薬を使用して、型板/(Al、Ga、In)N物品の界面へのさらなるレーザの透過をブロックする可能性のある分解後に存在する過剰なIII族元素(Al、In、Ga)を除去し得る。
【0093】
成長中の分割に加えて、成長を一時的に中断して分割動作を実施することができる。この順序は、完全な一順序の成長分割交互ステップ中に1回以上繰り返すこともできる。
【0094】
成長温度の近くの分割は、ヘテロエピタキシと関連する応力を解放するので、1〜100mmを超える生成物(Al、Ga、In)N材料の非常に大きな厚さのために、成長をより容易に実施することができる。次に、2000年3月13日に出願された従来の同時係属中の米国特許出願第09/524,062号により詳細に開示されているように、独立(Al、Ga、In)N生成物物品を個別のウェハ内に加工することができる。
【0095】
一般に、分割プロセスは、所望の(Al、Ga、In)N生成物に応じて、約0.01〜約100mmの成長の完了時に有利に実施される。
【0096】
型板/(Al、Ga、In)N物品を含む反応器を周囲温度(例えば室温)に冷却する前に、成長温度でまたはその近くの温度で分割プロセスを実施することが最も好ましくかつ有益であるが、型板/(Al、Ga、In)N物品を周囲温度に冷却した後に分割プロセスを実施することもできる。
【0097】
一般に、分割動作は、本明細書の開示に基づき当業者により容易に決定可能であるように、任意の適切な温度で行うことができる。
【0098】
分割は、(Al、Ga、In)Nが犠牲型板上で成長させられた元の温度よりも高い、それよりも低い、それに等しい、またはほぼそれに等しい高温で実行することができる。分割は、優先性の程度に応じて、型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度の400℃以内、300℃以内、250℃以内、200℃以内、150℃以内、100℃以内、75℃以内、および50℃以内の温度で適切に実施される。型板/(Al、Ga、In)N複合物品の高温状態は、高温状態における分割が応力のないまたは実質的に応力のない(Al、Ga、In)N独立物品を生成するように、TCE応力を少なくとも部分的に軽減するために有利である。
【0099】
熱分解に対するAlGaInNの保護は必要であるかもしれず、例えば、N含有周囲環境を利用して行うことが可能である。
【0100】
上に説明したように、有害な光吸収または光減衰堆積物は、型板/(Al、Ga、In)N複合物品の照明側またはそのエッジに存在しないことが望ましいが、この理由は、このような堆積物が、レーザ分割に必要な物品内への光透過に干渉するからである。裏面堆積物は、型板上の(Al、Ga、In)Nの成長中にスパッタまたはPECVDのSiO2あるいは他の成長阻止剤で最小にすることが好ましい。このような場合の阻止剤は、分割前に化学的に除去することができる。成長阻止剤層の除去は、成長阻止剤層と共にすべての裏面堆積物を除去する追加の利点を有する。50nmよりも大きなSiO2厚さが好ましく、300nmよりも大きな厚さが最も好ましい。
【0101】
裏面堆積物および複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジの堆積物の防止は、インシチュー分割について上述した方法によって実施することが有利である(例えば、成長プロセスを実施するために使用される反応器で分割が実施される場合)。エクスシチュー分割を実行することも可能であり、この場合、引き続く分割を実施するために複合物型板/(Al、Ga、In)N物品は反応器から除去される。エクスシチュー分割により、レーザビームをブロックしないというインシチュー分割に固有の必要性がなくなる。さらに、エクスシチュー分割の使用は、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジおよび裏面部分の保護手段を使用および配置する際に、追加の柔軟性を伴う。
【0102】
成長後に複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジを物理的または化学的に除去して、複合物品のエッジの厚い(Al、Ga、In)N成長を排除する方法は、このような接着領域が生成物(Al、Ga、In)N物品の亀裂を引き起こすことを防止するための加工技術としても使用し得る。このような過剰成長の除去のための物理的技術は、例えば、限定することなく、結晶面に沿った研削、切断、またはへき開を含み得る。このような過剰成長の化学的除去は、エッチング(H3PO4内またはHCl内)によってあるいは堆積物のUV光補助エッチングによって達成することが可能であり、この場合、特定の領域に集束されたUV光はエッチングの速度および範囲を増大する。
【0103】
エクスシチュー分割においてレーザエネルギを複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の界面に衝突させるためのレーザパラメータは、インシチュー分割のために使用されるレーザパラメータと同様である。
【0104】
複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジにおけるスキャン開始を含むスキャンパターンは、エクスシチュー分割で発散されるガス放出のために特に重要である。より多くの歪みがエクスシチュー分割における複合物型板/(Al、Ga、In)N物品に存在するので、結晶面に沿ったスキャンは、インシチュー分割を行うためのスキャンよりも重要である。レーザが領域全体を分割する程度に十分なビームサイズおよびビームパワー密度で利用可能である場合、スキャンを必要とすることなく、単一ビーム分割を用いることが有利である。
【0105】
自己支持には薄すぎる(Al、Ga、In)N層は、分割前に、重力によって、あるいは適切な物理的支持構造体に接合することによって支持することができる。
【0106】
エクスシチュー分割は、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の正面および裏面に容易にアクセスできる利点を有する。方向的なアクセス可能性は、エクスシチュー分割動作のための型板および中間層の選択自由度を増す。
【0107】
インシチューおよびエクスシチューの両方の分割動作では、歪みおよび亀裂を低減する中間層が著しく有利である。中間層は、型板を成長反応器に導入する前に犠牲型板上に設け得るか、代わりに、(Al、Ga、In)N材料の活性成長の開始前に成長室内でインシチュー適用し得る。
【0108】
薄層の副閾値/部分的分割は、引き続く成長の種として残留表面アーティファクトを提供するために、本発明の広範囲の実施に使用し得る。弱化された界面の化学エッチングが続く厚層の副閾値/部分的分割も、プロセス歩留まりを改善するための技術として利用し得る。分割中に界面から放出されるガスは、フィルムの亀裂を引き起こし、プロセス歩留まりを低減することがある。より低いパワー密度を用いることにより、放出ガスの量が低減され、また分割プロセス中のウェハ亀裂の可能性が低減される。
【0109】
分割後に、(Al、Ga、In)N物品を清浄にして、界面分解から生じる残留III族金属を除去する必要があるかもしれない。室温または高温で使用されるHClまたはHFのような酸は、このために有効である。
【0110】
分割または部分的分割後に(Al、Ga、In)N材料の熱衝撃を回避するために、速度<10℃/分の遅い冷却プロセスが望ましいが、より急速な冷却を利用して製造可能性を向上することができる。所望の特徴の所定の最終生成物(Al、Ga、In)N物品を得るために適切な冷却速度は、時間・温度スケジュールの経験的変更、および(Al、Ga、In)N生成物物品の形態的特徴付けと最終用途試験により、無理な実験を行うことなく容易に決定することが可能である。
【0111】
レーザ誘発分割の使用に関し、本明細書で主に本発明について記述してきたが、目標とする界面加熱の他の形態(例えば熱、音、e−ビーム照射、rf結合の利用)、あるいは多数の光子プロセス(例えば2つの異なる波長のレーザ照射線で実施、または目標とするレーザの使用と組み合わせたUVフラッディング、等々)を利用できる。多数の光子プロセスは以下の参考文献により詳細に記述されている:(例えば、ミサワ・ヒロアキ(Misawa,Hiroaki);ユオデゥカチス,サウリウス(Juodkazis,Saulius);スン、ホン−ボー(Sun,Hong−Bo);マツオ・シゲキ(Matsuo,Shigeki);ニシイ・ジュンジ(Nishii,Junji)、Formation of photonic crystals by femtosecond laser microfabrication,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),4088(Laser Precision Microfabrication),29−32;キュブラー,スティーブンM.(Kuebler,Stephen M.);カンプストン,ブライアンH.(Cumpston,Brian H.);アナタベル,サンダラベル(Ananthavel,Sundaravel);バーロウ,スティーブン(Barlow,Stephen);エールリヒ,ジェフリーE.(Ehrlich,Jeffrey E.);アースキン,L.L.(Erskine,L.L.);ヘイカル,アフメトA.(Heikal,Ahmed A.);マッコード−モーホン,D.(McCord−Maughon,D.);キン,J.(Qin,J.);ロッケル,H.(Rockel,H.);ルーミー,M.(Rumi,M.);マーダー,S.R.(Marder,S.R.);ペリー,J.W.(Perry,J.W.)、Three−dimensional micro−fabrication using two−photon−activated chemistry,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),3937(Micro− and Nano−photonic Materials and Devices),97−105;スン,チ−クアン(Sun,Chi−Kuang);ホアン,ヨン−リアン(Huang,Yong−Liang);リアン,ジアン−チン(Liang,Jian−Chin);ワン,ユン−チェン(Wang,Jiun−Cheng);ガン,キアン−ギアプ(Gan,Kian−Giap);カオ,フ−ジェン(Kao,Fu−Jen);ケラー,ステーシア(Keller,Stacia);マック,ミヒャエルP.(Mack,Michael P.);ミシュラ,ウメシュ(Mishra,Umesh);デンバールス,スティーブンP.(Denbaars,Steven P.)、Large near resonance third order nonlinearity in GaN,Opt.Quantum Electron.(2000),32(4/5),619−640;およびネオギ,アルプ(Neogi,Arup);ヨシダ・ハルヒコ(Yoshida,Haruhiko);モズメ・テルオ(Mozume,Teruo);ゲオルギエフ・ニコライ(Georgiev,Nikolai);アキヤマ・トモユキ(Akiyama,Tomoyuki);ワダ・オサム(Wada,Osamu)、Intersubband−transition−induced interband two−photon absorption by femtosecond optical excitation,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),3940(Ultrafast Phenomena in Semiconductors IV),91−97参照)。
【0112】
複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の界面の物理的および化学的性質を変更するための方法として、局在化した界面加熱について本明細書に記述してきたが、本発明は、犠牲型板からの(Al、Ga、In)N材料の分割を促進する界面における物理的または化学的変化を行うための任意の手段または方法を含むものと広く解釈されるように意図される。例えば、注入技術、例えば破断のための弱化領域を形成するためのイオン注入は、本発明の広範囲の実施に考えられる。代わりに、より低いレベルの加熱または励起で弱化する中間層を含むサンプル全体の均一な(界面においてまさに局所的でない)加熱または励起は、本発明によって理解されるべきであると意図される。なおさらなる代替例として、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品が室内環境に冷却される前のエッチングを含めて、界面領域をエッチングして容易に除去できるように界面の化学的活性を高めるプロセスまたは中間層の使用は、本発明の広い範囲に考えられる。
【0113】
中間層を有する単一(Al、Ga、In)N層および(Al、Ga、In)N層について記述してきたが、本発明はこのようには限定されず、(Al、Ga、In)N生成物物品は、型板および複合型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N部分の離層を行うための界面加工を妨げない限り、別のエピタキシャル層、デバイス構造体、デバイス前駆体、他の堆積材料、またはこのような材料から製造されるデバイスを含むか、あるいは当該N生成物物品に関連してそれらを有することが可能である。これらの上述の層、構造体、前駆体、および材料は、(Al、Ga、In)N物品の最終用途に必要および/または適切であることに応じて、分割の実行前または後に堆積し得る。これらの構造体を含むシステムはまた、本発明の広範囲の実施に考えられる。
【0114】
さらに、犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料を参照して主に本発明について本明細書で記述してきたが、本発明は、界面修正して複合体を構成部分に界面離層するために高温で加工し得る複合材料構造体、または高温加工の後およびクールダウン後に周囲温度で界面離層される対応する複合材料構造体を含めて、界面が界面領域の材料を別個の構成部分に分割するためのエネルギ的または他の修正を受け入れる余地がある、別個の相または種類の材料の間に界面を有する異質の複合材料構造体を広く網羅すると意図される。
【0115】
本発明の特徴および利点について、以下の実施例によってより詳細に示す。
【実施例】
【0116】
実施例1
サファイア上でGaNをHVPE成長させ、またHVPE成長温度の近くで成長室内で複合物GaN/サファイア物品をレーザ分割することによって、厚さ400μmの独立GaNを生成した。
【0117】
このプロセスにおいて、犠牲(0001)サファイアウェハをHVPE反応器の成長室内に装入した。サファイアを約1000℃に加熱し、サファイアの表面をGaClガスおよびNH3ガスに165分間露出した。GaClは、溶融Ga上のHCl流によって形成された。NH3/HCl比は23であった。
【0118】
GaCl流を終了し、GaN表面を保護するようにNH3流を維持しつつ、GaN−サファイア複合物を成長温度の近くでまた大気圧で制御した。
【0119】
GaN層およびサファイア層の界面離層のための分割照射線は、Nd:YAGレーザによって生成された。レーザパワーメータおよびウェーブプレート偏光子の組み合わせを用いて、Nd:YAGレーザの第3高調波を90mJに調整した。レーザ照射線を、UV透過性の石英ペデスタルとサファイア型板とを通してGaN−サファイア界面に方向付けた。
【0120】
照射中、GaN−サファイア複合物を回転させ、またウェハ領域全体が露出されるまで、レーザビームを電気光学的に変調してエッジからセンタにビームをスキャンした。
【0121】
GaNおよびサファイアを室内環境に冷却した。
【0122】
独立GaNおよび犠牲サファイアを成長室から取り除いた。結果として得られた独立GaN材料の厚さは約400μmであり、視覚的に透明でありかつ亀裂がなく、107cm−2未満の転位密度と、200arcsec未満の(0004)ダブル結晶x線ロッキングカーブ半幅とを有した。
実施例2
本実施例では、サファイア上でGaNをHVPE成長させ、また高温でレーザ分割することによって40mmの直径の独立GaNウェハを生成した。
【0123】
以下のプロセスステップを実施した。
(1)(0001)サファイアウェハの裏面を300nmのSiO2でスパッタ被覆した。ウェハのエッジは、同時にある被覆を受容したが、ウェハの正面(成長面)のSiO2の堆積が妨げられた。
(2)スパッタ被覆されたこの犠牲(0001)サファイアウェハを水平のHVPE反応器の成長室内に装入した。
(3)サファイアを約1000℃に加熱し、また溶融したGa上方にHClを流すことによって生成されたGaClを用いて、プロセスにおいて35のNH3/HCl比でサファイアの表面をGaClガスおよびNH3ガスに180分間露出した。
(4)GaCl流を終了した。
(5)NH3流を終了した。
(6)GaN/サファイア複合物を成長室から取り除いた。
(7)成長室から取り除いた後、GaN/サファイア複合物は数日間室内周囲温度に維持した。
(8)サファイア面にまたGaN−サファイア複合物のエッジに配置したGaN堆積物を、数時間のSiO2のHFエッチングと物理的研削とを組み合わせて除去した。
(9)GaN表面をSiC粒子のベッド内に配置して、GaN/サファイア複合物を真空室内に装入した。
(10)粗い表面(マット仕上げ部)をGaN/サファイアに最も密接に配置してレーザビームを均質にし、1cmの厚さの石英ディスクをGaN/サファイア複合物上に配置した。
(11)真空室を真空引きし、N2ガスで充填した。
(12)GaN/サファイア複合物を約900℃に加熱した。
(13)レーザパワーメータとウェーブプレート偏光子との組み合わせを用いて、Nd:YAGレーザの第3高調波からの照射線を100mJに調整し、次に、レーザ照射線を石英窓、石英ディスク、およびサファイアとGaN/サファイアとの界面を通して真空室に方向付けた。
(14)レーザビームを電気光学的に変調して、一方のエッジで開始してウェハにわたってビームをラスタし、ウェハ領域全体を露出するまでGaNの{112bar0}面に対し平行にスキャンした。
(15)GaNおよびサファイアを室内周囲温度に冷却した。
(16)GaNおよびサファイアを、希釈HF溶液に30分間配置し、次に、独立GaNをHFから除去して、脱イオン水ですすぎ洗いした。
(17)一方の平坦面が{112bar0}方向をマークするようにして、研磨粒子を用いて、GaN材料を40mmの直径の丸いウェハに寸法決めした。
(18)ウェハを均一の厚さにラップし、9μmと3μmのダイヤモンドグリットを用いて機械研磨した。
(19)ウェハを化学的・機械的に研磨して、エピタキシャル態勢のGaNウェハを生成した。
【0124】
40mmの直径の完成した独立GaNウェハの厚さは約200μmであり、視覚的に透明でありかつ亀裂がなく、約2×107cm−2の転位密度と、1nm未満の2乗平均の表面粗さとを有した。
【0125】
様々な例示的態様、特徴および実施態様に関し、本発明について本明細書に例示的に記述してきたが、多数の別形態、修正および他の実施態様が本発明の実施において可能であり、したがって、本発明は、本発明の精神および範囲内において、このようなすべての別形態、修正および他の実施態様を包含するものと広く解釈されるべきことが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】レーザ照射線による(Al、Ga、In)N−型板界面の加熱の概略図である。
【図2】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図3】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図4】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図5】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の平面図である。
【図6】ラスタレージング動作中の図5の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは物品にわたって往復横断移動されて、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の界面分離を行い、生成物(Al、Ga、In)Nウェハ物品を生じる。
【図7】周辺レージング動作中の図6の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは、物品の外周で開始して段階的に小さくなる直径の円弧に連続して続く円運動に変換される。
【図8】複合犠牲型板/中間層/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、衝突レーザエネルギは中間層によって吸収されて、中間層の分解を行い、犠牲型板を(Al、Ga、In)N層から解放する。
【図9】複合犠牲型板/中間層/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、中間層によって吸収された衝突レーザエネルギは、中間層に隣接した(Al、Ga、In)N材料の分解を誘発して、犠牲型板の(Al、Ga、In)N生成物層からの分離を行う。
【図10】HVPEによって(Al、Ga、In)Nの成長を行いかつレーザ光を複合物の裏面から(型板を通して)複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に透過するための装置の概略図である。
【図11】ウェハホルダ上のカバープレートを用いる成長および分割システムの部分概略図である。
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般に、独立物品を形成するための方法、およびこれによって形成された独立物品に関する。特に、本発明は、独立(Al、Ga、In)N物品、および(Al、Ga、In)Nが成長させられていたベース材料またはベース層から(Al、Ga、In)Nを界面分離して、マイクロエレクトロニクまたはオプトエレクトロニクスデバイスの製作に適切な独立体としての分離された(Al、Ga、In)N材料を生じる独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
米国特許第5,679,152号は、エピタキシャルに適合できる犠牲型板上に独立(Al、Ga、In)N単一結晶物品を製造することについて記述しており、この方法では、単一結晶(Al、Ga、In)Nの層が型板上に堆積され、かつ犠牲型板が成長温度の近くで除去されて独立(Al、Ga、In)Nを残す。
【0003】
この方法は、型板がインシチュー除去されるので、ヘテロエピタキシャル基板材料が型板のために使用される場合、基板に関連した熱膨張係数(TCE)差の欠如の結果、低い欠陥密度(例えば、<107の欠陥/cm2)が形成される。この結果、TCEのミスマッチに付随する内部応力は、通常ヘテロエピタキシャル材料の冷却に伴い、また亀裂および形態上の欠陥を生じるが、これらの内部応力が回避される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、独立(Al、Ga、In)N物品に関し、また犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長、および型板からの(Al、Ga、In)N材料の界面分離によって、デバイス品質の単一結晶(Al、Ga、In)N独立物品を生じる独立(Al、Ga、In)N物品の形成に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
本発明は、広範囲の観点で、独立物品用の基板上に構造材料を堆積して、基板と材料との間の界面を含む材料/基板複合物品を形成するステップと、複合材料/基板物品を界面修正して基板を材料から分割し、独立物品を生じるステップと、を含む独立物品を形成する方法に関する。
【0006】
界面の修正は、本発明の好ましい一実施態様では、高温で、例えば、独立物品用の構造材料が基板上に形成される温度の500℃以内の高温で、かつ材料/基板複合物品が高温からより低い温度、例えば周囲の温度に冷却される前に実施される。このような実施態様では、構造材料が基板上に形成される温度は、例えば600℃以上であり得る。
【0007】
複合材料/基板物品の界面は、基板材料と独立物品用の構造材料との間の3次元領域である。界面の深さは界面修正プロセスの機能であり、また界面の面積は複合材料/基板物品の面積によって決定される。典型的に、界面の深さは10−4ミクロン〜102ミクロンである。
【0008】
本発明は、一態様において、
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を型板上に堆積して、犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、犠牲型板を(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法に関する。
【0009】
犠牲型板を(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるための複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の界面修正は、以下により詳細に開示するように、多種多様な方法で、例えば、(Al、Ga、In)N材料が型板上の(Al、Ga、In)N堆積の高温から周囲温度に冷却される前に、界面に電圧印加して界面材料を分解し、(Al、Ga、In)Nからの型板の物理的分離を誘発することによって、実施することが可能である。
【0010】
代わりに、型板からの(Al、Ga、In)N物品の分割を行うための界面の修正は、界面の加熱および/または冷却によって、界面のレーザビーム衝突によって、分割を促進する中間層の使用によって、界面材料の他の分解によって、ガスを界面に生成することによって、界面の音露出によって、界面のeビーム照射によって、界面のrf結合によって、エッチングによって、界面材料を選択的に弱化することによって、あるいは他の光子、音響、物理、化学、熱またはエネルギ的プロセスによって実施することが可能である。
【0011】
本方法は、以下により詳細に記述するように、(Al、Ga、In)Nが型板上に堆積される環境に関してインシチューまたはエクスシチュー実施し得る。
【0012】
好ましい一実施態様では、界面修正は、犠牲型板または複合物品の(Al、Ga、In)N材料を通してレーザエネルギを界面に衝突させるステップを含む。
【0013】
(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の分割を行うために、界面修正は、高温で、例えば型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度で、あるいは複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度未満の周囲温度または他のある温度に冷却することに引き続き行うことが可能である。このようにして、本発明の方法は、インシチュー、すなわち、(Al、Ga、In)N材料の堆積が実施される同一の環境に複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を維持しつつ実施することが可能であるか、代わりに、本発明の方法は、他の環境において、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、成長環境から除去されて、犠牲型板と(Al、Ga、In)Nとを分割するための界面修正を受けるエクスシチューで実施することが可能である。
【0014】
他の態様では、本発明は、本発明の方法によって製造される独立物品に関する。
【0015】
なおさらなる態様では、本発明は、犠牲型板と(Al、Ga、In)Nとの間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に関し、物品は(Al、Ga、In)Nの成長温度の300℃以内の温度にあり、界面は吸収レーザエネルギを含む。
【0016】
本明細書に使用されているように、「周囲温度」という用語は、40℃未満の温度、例えば室温(約25℃)温度を指す。
【0017】
本明細書に使用されているように、「界面材料」という用語は、界面のまたは界面の近傍の犠牲型板材料、界面のまたは界面の近傍の未ドープまたはドープされた(Al、Ga、In)N材料、あるいは界面のまたは犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間の1つ以上の中間層材料の任意の材料を指す。
【0018】
本明細書に使用されているような「(Al、Ga、In)N」という用語は、単一種、Al、Ga、Inのそれぞれの窒化物、ならびにこのような族III金属種の二元、三元および四元組成を含むべく広く解釈されるように意図される。したがって、(Al、Ga、In)Nという用語は、このような目録に含まれる種のような化合物AlN、GaN、およびInN、三元化合物、AlGaN、GaInN、およびAlInN、また四元化合物、AlGaInNを含む。(Ga、Al、In)の成分種の2つ以上が存在する場合、化学量論の割合ならびに「化学量論外の」割合(組成内に存在する(Ga、Al、In)成分種の各々に存在する相対モル比に関して)を含む可能なすべての組成は、本発明の広い範囲内で使用することができる。したがって、GaN材料を主に参照する本発明の以下の説明は、他の様々な(Al、Ga、In)N材料種の形成に適用できることが理解される。
【0019】
本発明の様々な他の観点、特徴および実施態様は、次の開示および添付の特許請求の範囲からより完全に明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
発明およびその好ましい実施態様の詳細な説明
以下の米国特許および米国特許出願の開示は、全体が参考として本明細書に組み込まれている。
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で1994年1月27日に出願され、現在、米国特許第5,679,152号として交付されている米国特許出願第08/188,469号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で1997年10月21日に出願された米国特許出願第08/955,168号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で1997年12月3日に出願され、現在、米国特許第6,156,581号として交付されている米国特許出願第08/984,473号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で1998年10月26日に出願された米国特許出願第09/179,049号、
ロバートP.ボード(Robert P.Vaudo)らの名前で2000年3月13日に出願された米国特許出願第09/524,062号、
ジェフリーS.フリン(Jeffrey S.Flynn)らの名前で2000年6月28日に出願された米国特許出願第09/605,195号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で2001年8月14日に出願された米国特許出願第09/929,789号、
ミヒャエルA.ティッシュラー(Michael A.Tischler)らの名前で2001年8月21日に出願された米国特許出願第09/933,943号。
【0021】
本発明は、一態様では、エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、単結晶(Al、Ga、In)N材料を型板上に堆積するステップと、(Al、Ga、In)N−型板界面を修正することによって(Al、Ga、In)N材料から犠牲型板を分割するステップと、を含む独立(Al、Ga、In)N材料を形成する方法に関する。
【0022】
界面の修正は、適切な多数の任意の方法で、例えば、(Al、Ga、In)N材料が周囲温度に冷却される前に(Al、Ga、In)N−型板界面を加熱することによって、界面のレーザビーム衝突によって、分割を促進する中間層の使用によって、界面材料を分解することによって、ガスを界面に生成することによって、界面の音露出によって、界面のeビーム照射によって、界面のrf結合によって、エッチングによって、界面材料を選択的に弱化することによって、あるいは他の光子、音響、物理、化学、熱またはエネルギ的プロセスによって実施することが可能である。音響プロセスは、界面を分割するための界面材料が優先的に影響を受けやすい界面に、例えば特定の音エネルギ吸収タイプの中間層を介して方向付けられる音波エネルギを含むことが可能である。化学的プロセスは、光励起状態下で遊離基を放出して界面分解反応を促進する界面に配置された感光性材料のような界面材料の光分解、または犠牲型板/(Al、Ga、In)N複合物品の環境に導入されるエッチャントに界面材料が優先的に影響を受けやすい化学エッチングを含むことが可能である。犠牲型板を犠牲型板/(Al、Ga、In)N複合物品内の(Al、Ga、In)N材料から分割するための多様な方法は、本明細書の開示に基づき当業者に明白であろう。
【0023】
本発明の方法では、(Al、Ga、In)N堆積は、限定することなく、ハイドライド気相成長法(HVPE)、有機金属気相成長法(MOVPE)、化学気相蒸着法(CVD)、および分子ビーム成長法(MBE)を含む任意の適切なプロセスによって実施することができる。米国特許第5,679,152号、米国特許第6,156,581号、米国特許出願第09/179,049号および米国特許出願第09/524,062号は、型板から分割した後に自己支持する(すなわち独立する)程度に十分な厚さを有する(Al、Ga、In)N単結晶材料を形成する方法を記述している。
【0024】
本発明の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品は、マイクロエレクトロニクスおよび/またはオプトエレクトロニクスデバイスまたはそれらのデバイス前駆体構造体を製作するための基板として使用するのに適切である。本発明の独立(Al、Ga、In)N物品は3次元的(x、y、z)特徴を有し、また本発明の一実施態様では、寸法x、yの各々は少なくとも100マイクロメータであり、方向zは少なくとも1μmである。本発明の他の好ましい実施態様では、単結晶独立(Al、Ga、In)N物品は、直径dと厚さzとを有する円筒状またはディスク状であり、ここで、dは少なくとも100μmであり、zは少なくとも1μmである。特に好ましい実施態様では、寸法dとzの各々は少なくとも200マイクロメータである。さらに他の実施態様では、単結晶独立(Al、Ga、In)N物品は、少なくとも100マイクロメータの厚さ寸法zと、少なくとも2.5センチメートルの直径寸法とを有する。
【0025】
本明細書の背景部分に説明されているように、周囲温度に冷却する前に犠牲型板を除去する1つの特定の利点は、TCE差によって誘発される欠陥および亀裂が軽減されることである。この利点を最大にするために、成長温度の±300℃以内で分割動作を実行することが有益である。しかし、分割温度は、TCE差を操作しかつ材料内の熱応力を最小にする(または制御する)ために、成長温度、すなわち、成長温度よりも低い温度または成長温度よりも高い温度に制御してもよい。成長プロセスの他の状態(例えば圧力)は、適切、かつ本明細書の開示に基づき当業者によって容易に決定できるような分割ステップで選択的に制御し得る。
【0026】
分割プロセスでは、(Al、Ga、In)N−型板界面が局所的に加熱されて、1つの材料の分解を誘発し、2つの材料(型板材料および(Al、Ga、In)N材料)の分離をもたらす。
【0027】
(Al、Ga、In)N−型板界面を加熱する好ましい方法は、図1に概略的に示したようにレーザ照射線を使用することである。複合構造10は、(Al、Ga、In)N材料16が成長させられる犠牲型板12を備え、型板材料および(Al、Ga、In)N材料はそれらの間に界面14を形成する。例えばNd:YAGレーザ(図1に示していない)によって生成されたコヒーレント光ビーム20は、選択されたレーザ照射線に対し透明な犠牲型板12を通して透過され、また界面14の衝突領域18において、選択されたレーザ光(Eg<3.49eV等のAlGaInN材料に吸収されるのは、Nd:YAG(355nm)の第3高調波のみであろう)に対し不透明な(Al、Ga、In)N材料に衝突する。犠牲型板との界面における不透明(Al、Ga、In)N材料のレーザエネルギの吸収は、界面に材料の化学的および/または物理的変化を引き起こす。結果として生じる界面材料の劣化により、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の分離が行われる。
【0028】
例示的な一実施態様では、犠牲型板はサファイアから形成され、また高エネルギレーザビームは、(Al、Ga、In)Nが独立(Al、Ga、In)N結晶として型板から放出されるように(Al、Ga、In)Nの薄い界面層に熱分解を誘発する程度に十分なビームパワー密度で、サファイアを通して方向付けられて、(Al、Ga、In)N材料に吸収される。本実施態様では、光源は、エネルギが効率的に吸収されるように(Al、Ga、In)N材料のバンドギャップよりも大きな、しかし光がサファイアを透過するようにサファイアのバンドギャップよりも小さなエネルギを有する。例えば、Nd:YAGレーザ(355nm)の第3高調波は、1000℃で150mJ/cm2よりも大きな分割閾値を有するGaN−サファイアシステムに適切である。閾値レーザパワー(熱分解または他の物理的および/または化学的分解性の変化を誘発する)は、ビームサイズおよびパワー分布、レーザエネルギの波長および吸収、分割が実施される温度、および分解しつつある材料の分解温度を含むが、それらに限定されない多くの要因に左右される。
【0029】
(Al、Ga、In)Nおよび型板層の十分な分割を達成するために有効に利用される主なレーザビーム特性は次の通りである。
【0030】
(i)(Al、Ga、In)Nおよび犠牲型板材料の一方のバンドギャップよりも大きな、かつ他方の材料のバンドギャップよりも小さなレーザ光子エネルギ、
(ii)それぞれの型板および(Al、Ga、In)N材料の界面接着を少なくとも弱化するように、界面材料の化学的および/または物理的変化を誘発する程度に十分に高いレーザパワー密度、
(iii)材料内への(界面を越えて)より深い熱拡散を低減し、吸収されたレーザエネルギから生じる衝撃波を低減し、また生成物(Al、Ga、In)N材料内の物理的および/または化学的変化の程度を一般に小さくし、これによって単結晶(Al、Ga、In)N生成物材料に対する損傷を最小にするために適用される照射線の短パルス、
(iv)適用される照射線のパルス化、および複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上に適用される照射線ビームの任意選択的スキャンに関連して、結晶領域を分割するために有効なパルスレートを利用すること、
(v)大部分のビームプロファイルが機能するが(ガウス、トップハット等)、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称的かつ漸次の遷移が望ましい。
【0031】
ビームプロファイルに関して、使用するビーム品質(平行度がより高くまた理想的なガウスビームプロファイルにより近い)が高いと、ビームは、サンプルに到達する前に光学系を通過するかあるいは移動するときに適切な形状をそれだけより長く保持することができる。この要因は、例えば、成長反応器から相当の距離にレーザを配置するか、あるいは1つのレーザユニットを使用して、多数の(Al、Ga、In)N成長室(反応器)を受け入れることが必要または望ましい場合に重要である。複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品(ウェハ)の近くに配置されたビームホモジナイザまたはディフューザを使用して、ビームプロファイルのエッジの明瞭度を低減することができる。型板の裏面の粗い石英またはマット仕上げ部を使用して、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に集束されるレージングエネルギの任意のビーム均一化を達成することができる。
【0032】
ビーム直径よりも大きな領域を分離するために、図2、図3および図4に示したように、レーザビームを複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品にわたってスキャンすることができる。
【0033】
スキャンは、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品から逃れる放出ガス(適用される照射線の衝突の結果、界面材料の分解によって生成される)用の経路を設けることによって最善に達成される。レーザエネルギの適用下の(Al、Ga、In)Nの熱分解は、N2を分解反応生成物として放出する。しかし、界面で捕捉されるN2は、亀裂を引き起こすことがある不均一な応力を誘発する。したがって、放出されたN2が容易に逃れるように、スキャンをウェハのエッジで開始して内側方向に前進させることが有利である。
【0034】
図2は複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を示しており、犠牲型板12を通して透過されたコヒーレント光ビーム20は、物品10の頂部から矢印Aで示した方向に下向きに並進され、この結果、衝突領域18は分解されてチャネルを形成している。光ビーム20が界面14の下方に移動するとき、分解生成物として形成されたN2は、犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10から衝突領域18のチャネルを通して逃れる。
【0035】
図3は、コヒーレント光ビーム20が、物品の底縁におけるその横断を完了し、界面14の分解を完了し、また図4に示したように(Al、Ga、In)N層16が独立(Al、Ga、In)Nウェハ生成物物品を形成するように犠牲型板12を(Al、Ga、In)N層16から解放しつつあるときの犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品10を示している。
【0036】
犠牲型板および(Al、Ga、In)N材料の分割を行う衝突の間のレーザビームのスキャンパターンは、分割動作に適切な所定のパターンによるレーザビームの並進移動を含む。例えば、レーザビームを前後に好便にラスタし、および/または周辺パターンで並進移動させることができる(大部分のウェハでは円形パターンである)。ラスタは、ウェハを物理的に移動することによって、レーザビームを偏向することによって、または両方の組み合わせによって達成される。犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面のパルスレーザ照射のレーザパルスの間のステップサイズは、界面のレーザビームスポットサイズの約1〜約200%であり得るが、分割閾値を超えるレーザスポットサイズの約10〜約50%であることがより好ましい。
【0037】
歪みは、犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度の近くでレーザ分割を実行することによって最小にされるが、本発明の広範囲の実施において、成長温度未満のより低い温度で、例えば周囲温度でレーザ分割動作を実行することも可能である。実質的に成長温度未満の温度で型板および(Al、Ga、In)N材料の分割を行うための犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面の照射については、(Al、Ga、In)N結晶面に沿ったレーザスキャンにより、残留歪みによる亀裂が低減される。結晶面に沿ったこのようなスキャンは、高温において重要であり得るが、複合物が応力下にある状態下においてより重要である。
【0038】
一例として、c面サファイア上で成長させられるc面GaNでは、GaNの<1120>面に沿ったスキャンは、犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が室内周囲温度に冷却されまた成長温度の近傍の温度に再加熱された後にレーザ分割が実施されるときに、亀裂の発生および程度を低減する。(Al、Ga、In)Nのa面に対し平行または低屈折率面に沿ったスキャンが一般に望ましい。
【0039】
ビームスキャンは有用であるが、サンプル領域を覆う程度に十分に大きなビームサイズおよびパワー密度を有するレーザが利用可能であるならば、完成サンプルの単一ビームパルス分割を行うことが可能である。
【0040】
図5は複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品30の平面図である。
【0041】
図6は、ラスタレージング動作中の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは物品にわたって往復して横断され、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の界面分離を行い、また生成物(Al、Ga、In)Nウェハ物品を生じる。
【0042】
図7は、周辺レージング動作中の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは、図示したように、物品30の外周で開始して段階的に小さくなる直径の円弧に連続して続く円運動に変換される。
【0043】
レーザ分割プロセスは、レーザ光が(Al、Ga、In)Nと型板材料との間の界面に到達することを必要とする。このことを達成するために、レーザ照射線は(Al、Ga、In)Nおよび型板の材料の一方を透過し、このような材料の他方に吸収されなければならない。(Al、Ga、In)N成長のために、レーザ照射線の経路は犠牲型板の性質に左右される。
【0044】
例えば、型板が(Al、Ga、In)Nよりも大きなバンドギャップを有するサファイアのような材料であるならば、レーザ光はサファイア(サファイアの「側面」は成長プロセス中に「裏」または裏打ち層であるので、裏面層または裏面材料と呼ばれる)を透過でき、(Al、Ga、In)N材料はレーザビームを吸収する。
【0045】
しかし、型板が(Al、Ga、In)Nよりも低いバンドギャップ(例えば、Si、GaAs、SiC、InP、より低いバンドギャップ(Al、Ga、In)N等)を有する場合、レーザビームは(Al、Ga、In)N材料を透過し、犠牲型板に吸収することができる。吸収された光は、いずれかの材料を化学的に変化させるように作用できる加熱を引き起こす。一般に、(Al、Ga、In)N材料よりも大きなバンドギャップエネルギを有する型板の裏面が照明される。犠牲型板用の例示的な構造材料は、限定することなく、サファイア、より大きなバンドギャップの(Al、Ga、In)N、スピネル等を含む。
【0046】
代わりに、1つ以上の中間層を使用して、(Al、Ga、In)N/型板界面に光を吸収し得る。このような中間層の適切な材料は、隣接層の加熱により一層容易に分解して、(Al、Ga、In)N成長を向上するかまたは促進し、あるいはそれらの組み合わせを行う材料を含む。(Al、Ga、In)N層および型板のバンドギャップよりも小さなバンドギャップを有するレーザエネルギ吸収層が使用されるならば、レーザ光は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品のいずれかの表面を通過できる。例えば、10ミクロンのInGaN層をサファイア表面に成長させ、次に、厚いGaN層をInGaN上に成長させ得る。InGaN層への化学的または物理的変化を行うためのInGaN層に容易に吸収される光も、GaNまたはサファイア層を容易に通過する。
【0047】
(Al、Ga、In)N層を高濃度ドープして、バンドギャップを有効に低減することによって中間層を形成することが可能である。例えば、ドーパント、Si、OまたはGeを使用して、入射照射線をより容易に吸収する高濃度n型ドープされた(Al、Ga、In)N層を形成し得る。代わりに、ドーパントMg、Zn、Beを使用して、入射照射線をより容易に吸収する高濃度p型ドープされた(Al、Ga、In)N層を形成し得る。このため、1×1018cm−3を超えるドーパント濃度が好ましい。サファイア上のGaNに確認し得るような欠陥の多い領域は、バンドギャップの低減をもたらすことができる。
【0048】
裏面または正面で照明された型板は均一であり得るか、代わりに、特定の領域のレーザ分割を許容するようにパターン化し得る。犠牲型板のパターン化、またはパターン化された中間層の使用は、例えば、欠陥低減のための技術として横方向エピタキシャル過度成長(LEO)を促進するために、あるいは好ましい方向のスリップまたは亀裂を促進するために使用し得る。
【0049】
中間層は、例えば、選択的にエッチングまたは分解して、成長させられた(Al、Ga、In)Nを犠牲型板から分離できるように選択できる。代わりに、中間層は、加熱源に結合するように、さもなければ(AI、Ga、In)N材料の分割を促進する化学的または物理的変化を促進するように選択できる。
【0050】
図8は、例えば、中間層40によって分離された犠牲型板層38と(Al、Ga、In)N層42とを含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、この場合、レーザビーム36は中間層に衝突して、中間層の分解を行い、犠牲型板38を(Al、Ga、In)N層42から解放しつつある。
【0051】
図9は、中間層40によって分離された犠牲型板層38と(Al、Ga、In)N層42とを含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、この場合、中間層に衝突するレーザビーム36は中間層によって吸収される。しかし、本実施態様では、中間層によって吸収されたレーザビームエネルギは、中間層に隣接する(Al、Ga、In)N材料の分解を誘発する。このような(Al、Ga、In)N材料の分解は、犠牲型板38を(Al、Ga、In)N層42から解放する。
【0052】
分割プロセスでは、光が(Al、Ga、In)N型板界面に透過される必要性は、型板材料およびレーザに応じて、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N側または型板側から界面にレーザを方向付けなければならないことを意味する。したがって、分割のために使用される型板材料およびレーザエネルギは、型板を通した(複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の型板側レージングについて)または(Al、Ga、In)N材料を通した(複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N側レージングの場合)レーザビーム用の経路が、ビームを著しく妨げない(吸収または反射しない)ように選択されることが望ましい。例えば、UVレーザが複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の型板側レージングのために使用されるならば、型板は、レーザによって生成されるUV照射線に対し透明性が高いことが望ましい。
【0053】
室内周囲(生成されるレーザビームと複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品との間の環境)を通したレーザビーム経路も、型板および(Al、Ga、In)Nの分割を行うために、物品に衝突したビームが適切な特徴(強度)を有することを保証するように考慮されなければならない。さらに、レーザビームの入射角は、光が介在面によって反射されるほど浅くあってはならない。
【0054】
例示的な一実施態様では、UVレーザが使用され、UV透明石英は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面に有効に直接使用され、UVレーザ照射線を透過する。代わりに、分割するために使用される光に対し透明なサファイア、AlNまたは他の材料を使用できるが、これらの材料はまた、成長室(反応器)のこれらの材料の位置と適合できなければならない。例えば、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品は、HVPE反応器に配置することが可能であり、腐食性ガスおよび高温に暴露することが可能であり、したがって、型板材料は、反応器環境と適合できなければならない(例えば、型板上で成長させられる(Al、Ga、In)N材料を支持するための構造的完全性、ならびに複合物品の界面領域に方向付けられるレージングエネルギの透過性を保持しなければならない)。
【0055】
図10は、HVPEによって(Al、Ga、In)Nの成長を行い、かつ複合物の裏面から(型板を通して)複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品にレーザ光を透過するためのインシチューレーザ分割装置の概略図である。
【0056】
図10のシステムでは、レーザ50は、パワー変調のためのウェーブプレート52と偏光子54と共に配列され、分割に適切な特徴の照射を行う。レーザビームは、大略矢印で図10に示されている。ビームは、パワー測定中にのみ所定の位置にあるミラー56と関連エネルギメータ58とによってそのパワーに関し測定され得る。したがって、パワー測定は、パワー変調のために適切なウェーブプレート52および偏光子54の位置/セッティングが利用されるように、レーザビームを特徴づけるために利用し得る。
【0057】
分割中の通常動作時のレーザビームはミラー62上に衝突し、x−yスキャナ60に反射される。x−yスキャナ60はレーザビームを選択的に並進して、レーザビームをミラー64に方向付け、このミラーから、レーザビームが(Al、Ga、In)N成長反応器66に装着されたペデスタル68を通して方向付けられる。複合ウェハ物品はペデスタル68上に配置され、犠牲型板72上で成長させられた(Al、Ga、In)N層70を備える。
【0058】
犠牲型板はレーザビームに対し透明であるので、ペデスタル68を通過するビームは、次に犠牲型板72を通して型板/(Al、Ga、In)N界面に透過される。レーザエネルギは界面で吸収されて、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板72の分割を行い、独立(Al、Ga、In)N単結晶物品の形態の(Al、Ga、In)N材料を生じる。
【0059】
成長反応器66は、上に説明したようにHVPEを実施するように構成かつ配列可能であり、代わりに、他の(Al、Ga、In)N成長プロセスのために構成かつ配列された成長反応器を、例えば(Al、Ga、In)N材料を基板上に堆積/成長させるためにMOVPE、CVD、MBEあるいは関連技術で公知の方法または技術を実施するために使用し得る。
【0060】
x−yスキャナ60によってスキャンするために配列された図10のシステムでは、レーザビームの経路は、ペデスタル68上の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の断面積全体にわたって遮断されない。ひるがえって、このことは、適切な大きさの断面積を有するペデスタルを必要とするので、ビームは、型板上に形成された(Al、Ga、In)N層の成長領域全体にわたってスキャンすることができる。代わりに、(Al、Ga、In)N材料の成長領域全体を分割するために、ペデスタル上の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を回転して移動することができる。レーザ偏向とウェハ移動とを組み合わせることもできる(例えば、エッジからセンタにスキャンするためにレーザビームを偏向しつつ、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の回転を行うことが可能である)。大きなペデスタル開口部からの熱損失を制御するために、1つ以上の透明なバッフルプレートをペデスタルの下端に配置することができる。
【0061】
ペデスタル68は、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品用の支持構造として利用されるので、レーザビームに対し透明性が高いことが好ましい。紫外線レーザの場合、ペデスタルは、例えば、複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品への光の透過を可能にするために、UV透明石英から形成し得る。このような石英材料は、入射レーザ照射線を吸収しないために泡を含まず、最小の微粒子を含有することが好ましい。UV照射線に対し透明であるかあるいは少なくとも透過性が高い代替的構造材料(例えばサファイア、AlN等)を代わりに使用し得る。他のタイプのレーザ照射線(例えば、赤外線、キセノンエキシマ、CO2等)では、ペデスタルに適切な構造材料は関連技術において容易に決定できる。
【0062】
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の透明な裏面材料の使用は、犠牲型板上の(Al、Ga、In)Nの堆積中に成長プロセスを直接監視でき、またフィードバック制御手段および技術を介し成長プロセスを制御するために、このような監視を利用できるという点で追加の利点を有する。このようなフィードバックループ動作は、(Al、Ga、In)N成長の全体プロセスの制御サブシステムおよびインシチュー分割システムの部分として容易に実施される。
【0063】
ペデスタルまたは他の反応器壁材料の表面、あるいは複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の犠牲型板裏面さえも、複合物品の犠牲型板/(Al、Ga、In)N界面に透過される光ビームを賦形するように修正し得る。例えば、入射ビームを拡散するために1つまたは複数のこのような表面を粗くし得るか、あるいは特定領域の集束を容易にするためにこのような表面を一連のマイクロレンズ内に賦形し得るか、あるいはいくつかの領域の照明を防止するためにこのような表面をマスクし得る。
【0064】
(Al、Ga、In)N成長および分割システムの組立時、光学系がレーザ波長と適合できるように、また犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料とを互いに分割するためのレーザ操作中に光学系によって反射が最小にされるように、光学系の選択および配置に適切な注意を払うべきである。反射は、ビームプロファイルの干渉または不都合な変化を引き起こすことがあるので、最小にすることが好ましい。以下により詳細に説明する部分的解放技術として、光のストライプによる分割を実行するために干渉縞を用いてもよい。
【0065】
(Al、Ga、In)N成長および分割システムでは、成長反応器は、一例として、1200℃までの温度の成長状態を含む成長環境、NH3、HClおよびGaClのような気相試薬の存在、および様々に大気圧以下、大気圧以上、または大気圧であり得る圧力レベルと適合できる材料から適切に構成される。裏面照明を用いて分割動作を実施する際、(Al、Ga、In)Nが成長させられる型板は、以前に説明したようにレーザ照射線に対し透明でなければならず、また型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面(例えば、ペデスタルおよびそれと共に使用される任意のウェハマウントまたは位置決め要素)は、裏面(Al、Ga、In)Nのようなレーザ吸収堆積物の影響を受けないように維持しなければならない。
【0066】
裏面堆積を防止するための様々な方法が有利に用いられる。
【0067】
一例として、図10に概略的に示した例示的なシステムは、成長および型板除去のための同一の位置にウェハが留まることができるように設計される。このような配列は、成長動作と型板除去動作との間の温度変化を最小にする。成長プロセスおよび型板除去プロセスは、反応器の1つまたは複数の室または部分において(Al、Ga、In)N層を犠牲型板上で成長させ、結果として得られる複合ウェハ物品を別個の型板除去室または領域に移送することによって実施してもよい。複合ウェハ物品を輸送中に加熱して温度変化を最小にすることが可能である。
【0068】
型板除去動作は、例えば、(Al、Ga、In)Nを通してレーザビームを透過しかつ中間層または型板を熱分解するために適切なレーザ(およびレージングエネルギの波長)を用いて、上に説明した裏面照明方法に対応する方法で、レーザ光を複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品の正面に方向付けることによって実施し得る。
【0069】
分割ステップを実施するための他の方法としては、異なる化学量論を有する複数の異なる界面層(したがって異なるバンドギャップ)を成長させて、調整可能なレーザによる複数層の分割を可能にし得る。
【0070】
上述のように、型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面は、レーザ吸収堆積物の影響を受けないように維持されることが好ましく、また本発明の実施に使用されるときにLILOプロセスを促進するために、複合物品の側面エッジおよび頂面エッジ上の堆積を阻止することも有益である。(Al、Ga、In)N材料を堆積する同一のガスが、犠牲型板の裏に進んで反応する場合、結果として得られる堆積物は、レーザビームが分割界面に到達することを防止できる。このような悪影響を回避して、裏面堆積物の発生を最小にするために、以下の方法を用いることが可能である。
【0071】
1つの方法では、複合ウェハ物品は、真空、静電力、あるいはレーザ照射線をブロックまたは著しく減衰せず、また成長ガス流が犠牲型板の裏面に到達することをブロックする程度に十分にしっかりと複合ウェハ物品を平坦な複合ウェハ物品ホルダに対して保持する他の手段または技術によって、裏面から固定保持し得る。
【0072】
他の方法として、複合ウェハ物品の犠牲型板の裏面を不活性ガスで洗い流して、犠牲型板の裏から離して成長ガス流を方向付けるか、あるいは後面の反応を阻止することができる。
【0073】
なお他の方法として、レーザ照射線に対し透明であり、成長温度および型板除去温度で軟化または溶融し、また相当の不純物を放出しないかまたは成長プロセスガスと反応しないホウケイ酸塩ガラスのような材料を使用して、成長プロセスガスから裏面をシールできる(例えば、ソース試薬ガス、成長プロセスの生成物ガス、および任意の関連キャリア、希釈剤等、ガス)。適切なガラスは複合ウェハ物品の形状で用意可能であるか、あるいは成長前にガラスを犠牲型板の裏面に被覆できる。同様に、ガラス材料を使用して応力を変更することができ、また特定のTCEのガラスを然るべく選択して、応力を最小にするかまたは所望の応力を複合ウェハ物品に誘発できる。ガラス材料を使用して、犠牲型板の裏面全体を覆うことが可能であるか、あるいはガラス材料を利用して犠牲型板の周辺を覆うことができ、これにより、ガラス材料はシールとして機能する。
【0074】
裏面堆積を防止するためのさらなる別形態の方法では、犠牲型板および複合ウェハ物品ホルダの裏面は、堆積物を阻止する材料、例えば、スパッタによる、蒸発による、あるいはプラズマ強化の化学気相堆積(PECVD)の適用によるSiO2またはSi3N4で被覆することができる。固体表面に対する1つ以上の成長ガス種の吸収を最小にすることによって、望ましくない堆積物を最小にできる。代わりに、阻止層は、分割前に(例えば、成長阻止層を除去するためのインシチューエッチングまたは他の技術によって)除去することが可能であり、これによって、存在し得る堆積物が同時に除去される。
【0075】
裏面堆積物を最小にするための別の方法として、成長ガス流に対する物理的障害物を犠牲型板および複合ウェハ物品のエッジ上方に配置して、ガスの経路をブロックして望ましくない領域の堆積物を最小にできる。例えば、複合ウェハ物品の正面で成長が行われることを可能にする1つまたは複数の開口部を有するが、複合ウェハ物品の裏面に相当の成長が行われることを防止するカバープレートを利用することが可能である。カバープレートは、レーザ光が成長領域の界面に到達することを可能にし、同時に、分割動作で生成されるガスの放出を可能にするように、形成かつ配置することが有利である。例えば、溝をカバープレートに設けてガス放出用の経路を用意することが可能である。
【0076】
一実施態様では、カバープレートをテーパ状にし、成長中にシャドー効果を提供しかつカバープレート上の(Al、Ga、In)Nの堆積を低減するように機能することが有利である。
【0077】
図11は、ウェハホルダ82上のカバープレート80を用いた成長および分割システムの部分概略図である。犠牲型板84はウェハホルダ82上に配置され、(Al、Ga、In)N材料86は、図11の矢印Gで概略的に示したガス流ストリームでソースガスを供給することによって犠牲型板上で成長させられる。カバープレート80は、図示したようにテーパ状にされるので、成長プロセスで生成された材料を吸収する堆積物88は、犠牲型板84と型板上で成長させられる(Al、Ga、In)N材料との間の界面へのレーザエネルギの透過に干渉しないように局在化される。このような配列によって、図11の矢印Lで概略的に示したレーザビームは、型板を通して界面に干渉なしに透過される。これによって、カバープレートは、不都合な成長効果から型板を遮り、またカバープレートの頂部開口部からの表面のテーパ部(下方に拡散する経路プロファイル)は、カバープレートに対する(Al、Ga、In)N材料の接着を最小にする。
【0078】
次に、犠牲型板をより詳細に考慮すると、型板の頂面、または型板と関連付けられたエッジマスク面は、同様に型板表面の成長を阻止しつつ、分割プロセス中のガス逃しを促進するように賦形し得る。このことを達成する1つの手段は、SiO2層を型板表面のエッジ上に堆積し、次に、型板材料を露出するようにSiO2層をパターン化し、これによってトレンチを形成することである。アスペクト比(トレンチ高さとトレンチ幅との比率)が十分に高いならば、(Al、Ga、In)Nはトレンチ内にほとんどあるいは全く形成されない。例えば、界面領域からのガス逃しを促進するために、一列の半径方向溝を形成するようにトレンチを配列し得る。代わりに、分割中のガス放出を促進するために、溝が分岐されるように、トレンチを形成するためのパターン化を実施し得る。
【0079】
成長が行われる同一の装置で分割プロセスを実行することにより、分割動作のタイミングの融通性の向上を達成でき、ならびに分割動作が実施される局所的環境の制御を容易にする。
【0080】
分割が(Al、Ga、In)N材料の分解温度(例えばGaNでは800℃)を超える温度で実施されるならば、複合ウェハ物品の正面を熱分解から保護するために、分割中に分解窒素(例えば、原子N、またはNH3)を局所的環境に導入して維持することができる。HClを分割プロセスの局所的環境に添加して、界面の分解反応によって後に残されたIII族元素の除去を支援することができる。
【0081】
分割動作では、分解が複合ウェハ物品の裏面で行われ、光が界面に到達することを防止し得る。この場合、連続レーザ動作およびHClによるエッチングを用いて、界面への経路を清浄にし得る。さもなければ、分割環境は、N2雰囲気のような環境内で適切に実施することが可能である。
【0082】
ある状況下において、金属が確認される領域が首尾良く分割されているならば、界面分解反応によって生成されたIII族金属を保持することが有益である。金属は、既に分割された領域からレーザ光を反射し、強烈な光暴露による界面領域に対するさらなる損傷を防止する。反射面から反射される光を監視することによって、リフトオフ進行を監視し得る。
【0083】
分割が実施される装置内の圧力を制御して、分割中に応力をバランスさせることができる。例えば、分割が行われる室内の大気圧以下の状態は、分割界面からのガス放出の実施を補助し得る。一般に、約10−6Torr〜約1010Torrの範囲の圧力は、分割プロセスと適合できかつ好ましい。より高い圧力は、より高い分解温度(より積極的な加熱またはレーザエネルギ)を必要とし得る。一実施態様では、特に成長プロセスが高圧で行われた場合、分割動作における局所的圧力は>1000Torrであり得る。
【0084】
(Al、Ga、In)N材料および型板層の厚さを調整して、型板と(Al、Ga、In)N材料とを備える複合ウェハ物品内の応力を最小にすることができる。応力は、典型的に、フィルムおよび型板の異なる材料特性のため、成長温度において(Al、Ga、In)N−型板システムに存在する。一般に、薄い犠牲型板は応力欠陥を発生し、より厚い層よりも容易に裂けるが、この理由は、より薄い層に蓄積された相対応力が亀裂を引き起こし、これが応力を解放するように機能するからである。より厚い犠牲型板の反りはより小さく、再使用がより容易である。
【0085】
(Al、Ga、In)N材料の厚さに関連して、大きな厚さによる応力増加と小さな厚さによる剛性および強度の欠如との間には、あるバランスがある。(Al、Ga、In)N−型板システムに存在する応力は、型板からの距離の増大に伴う材料特性の変化を含む様々な要因の故に、(Al、Ga、In)N厚さの増大と共に増加する。亀裂のない厚いフィルムの取り扱いはより容易であり、破壊することなくそれらのフィルム形状を保持する。
【0086】
生成物(Al、Ga、In)N材料の自己支持の性質は、独立材料の面積に左右される。より大きな面積の(Al、Ga、In)N物品は、自己支持するために比較的より大きな厚さを必要とする。生成物(Al、Ga、In)Nの材料品質は、一般に、異種の型板上で成長させられるときに厚さの増大と共に向上する(このような文脈における「異種」とは(Al、Ga、In)N生成物材料に対し異質であることを意味する)。一例として、2インチの直径を有する完全に分割された生成物ウェハでは、(Al、Ga、In)N材料の厚さは、分割前に50μmを超えることが望ましい。しかし、より薄いフィルムは部分的に分割され、したがって、犠牲型板によって部分的に支持されることができる。非分割領域が総面積の<50%であるならば、周囲温度(例えば室温)へのクールダウンによって誘発される熱応力により分割プロセスを完了することができる。
【0087】
分割を促進する弱化された界面は、熱分解温度(閾値温度)よりも僅かに低い温度(例えば<5℃未満)で、複合型板/(Al、Ga、In)N物品の局所加熱を誘発することによって形成してもよい。
【0088】
代わりに、分割は、成長後に犠牲型板の化学的または物理的除去によって支援できる。同様に、例えば、化学エッチングと組み合わせたレーザ分割によって、あるいは熱的/物理的/化学的ステップの他の組み合わせによって、(Al、Ga、In)Nと犠牲型板材料とを互いに分割するための様々な方法を組み合わせることは本発明の範囲内にある。
【0089】
成長プロセスに対する分割プロセスのタイミングを変更して、材料品質を最高にし、材料内に発生される応力を管理し、また(Al、Ga、In)N独立単結晶生成物物品のプロセス製造可能性を向上することが可能である。個別の(Al、Ga、In)Nウェハを製造するために、例えば100〜1000μmの(Al、Ga、In)Nが犠牲基板上で成長させられた後に、(Al、Ga、In)N成長の完了時に、分割プロセスを実行することができる。分割は、成長が完了した後または成長プロセス中に行うことができる。
【0090】
成長プロセス中に分割を実行する柔軟性により、材料を非常に薄い(Al、Ga、In)N厚さで部分的に分割し、次に成長を継続するようなプロセス変更の実施が可能になる。成長中に(Al、Ga、In)N材料を支持する程度に十分な材料を保持しつつ、部分的分割により応力解放を促進することができる。レーザ照射に起因する熱分解は界面のガス状分解生成物を放出するので、より低いレーザパワー密度の使用による部分的分割により、ガス生産が低減されかつ亀裂を低減する。部分的に分割された(Al、Ga、In)Nは、成長完了時に、さらなるレーザ分割によって、クールダウン中の非分割材料の破断によって、あるいは適切な他の熱的、機械的および/または化学的手段によって完全に除去し得る。
【0091】
代わりに、完全な分割は、小さな領域にわたって20μmよりも大きな(Al、Ga、In)N厚さで実施することができる。引き続く加熱(またはレーザ動作)を利用して分割を完了するか、あるいはさらなる成長により(Al、Ga、In)Nが型板または反応器構成要素に再付着される場合に、再び材料を分割することが可能である。
【0092】
分割プロセスは、成長プロセス中および/またはその後に1回または多数回繰り返すことが可能である。上述のように、HClまたは適切な他の試薬を使用して、型板/(Al、Ga、In)N物品の界面へのさらなるレーザの透過をブロックする可能性のある分解後に存在する過剰なIII族元素(Al、In、Ga)を除去し得る。
【0093】
成長中の分割に加えて、成長を一時的に中断して分割動作を実施することができる。この順序は、完全な一順序の成長分割交互ステップ中に1回以上繰り返すこともできる。
【0094】
成長温度の近くの分割は、ヘテロエピタキシと関連する応力を解放するので、1〜100mmを超える生成物(Al、Ga、In)N材料の非常に大きな厚さのために、成長をより容易に実施することができる。次に、2000年3月13日に出願された従来の同時係属中の米国特許出願第09/524,062号により詳細に開示されているように、独立(Al、Ga、In)N生成物物品を個別のウェハ内に加工することができる。
【0095】
一般に、分割プロセスは、所望の(Al、Ga、In)N生成物に応じて、約0.01〜約100mmの成長の完了時に有利に実施される。
【0096】
型板/(Al、Ga、In)N物品を含む反応器を周囲温度(例えば室温)に冷却する前に、成長温度でまたはその近くの温度で分割プロセスを実施することが最も好ましくかつ有益であるが、型板/(Al、Ga、In)N物品を周囲温度に冷却した後に分割プロセスを実施することもできる。
【0097】
一般に、分割動作は、本明細書の開示に基づき当業者により容易に決定可能であるように、任意の適切な温度で行うことができる。
【0098】
分割は、(Al、Ga、In)Nが犠牲型板上で成長させられた元の温度よりも高い、それよりも低い、それに等しい、またはほぼそれに等しい高温で実行することができる。分割は、優先性の程度に応じて、型板上の(Al、Ga、In)N材料の成長温度の400℃以内、300℃以内、250℃以内、200℃以内、150℃以内、100℃以内、75℃以内、および50℃以内の温度で適切に実施される。型板/(Al、Ga、In)N複合物品の高温状態は、高温状態における分割が応力のないまたは実質的に応力のない(Al、Ga、In)N独立物品を生成するように、TCE応力を少なくとも部分的に軽減するために有利である。
【0099】
熱分解に対するAlGaInNの保護は必要であるかもしれず、例えば、N含有周囲環境を利用して行うことが可能である。
【0100】
上に説明したように、有害な光吸収または光減衰堆積物は、型板/(Al、Ga、In)N複合物品の照明側またはそのエッジに存在しないことが望ましいが、この理由は、このような堆積物が、レーザ分割に必要な物品内への光透過に干渉するからである。裏面堆積物は、型板上の(Al、Ga、In)Nの成長中にスパッタまたはPECVDのSiO2あるいは他の成長阻止剤で最小にすることが好ましい。このような場合の阻止剤は、分割前に化学的に除去することができる。成長阻止剤層の除去は、成長阻止剤層と共にすべての裏面堆積物を除去する追加の利点を有する。50nmよりも大きなSiO2厚さが好ましく、300nmよりも大きな厚さが最も好ましい。
【0101】
裏面堆積物および複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジの堆積物の防止は、インシチュー分割について上述した方法によって実施することが有利である(例えば、成長プロセスを実施するために使用される反応器で分割が実施される場合)。エクスシチュー分割を実行することも可能であり、この場合、引き続く分割を実施するために複合物型板/(Al、Ga、In)N物品は反応器から除去される。エクスシチュー分割により、レーザビームをブロックしないというインシチュー分割に固有の必要性がなくなる。さらに、エクスシチュー分割の使用は、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジおよび裏面部分の保護手段を使用および配置する際に、追加の柔軟性を伴う。
【0102】
成長後に複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジを物理的または化学的に除去して、複合物品のエッジの厚い(Al、Ga、In)N成長を排除する方法は、このような接着領域が生成物(Al、Ga、In)N物品の亀裂を引き起こすことを防止するための加工技術としても使用し得る。このような過剰成長の除去のための物理的技術は、例えば、限定することなく、結晶面に沿った研削、切断、またはへき開を含み得る。このような過剰成長の化学的除去は、エッチング(H3PO4内またはHCl内)によってあるいは堆積物のUV光補助エッチングによって達成することが可能であり、この場合、特定の領域に集束されたUV光はエッチングの速度および範囲を増大する。
【0103】
エクスシチュー分割においてレーザエネルギを複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の界面に衝突させるためのレーザパラメータは、インシチュー分割のために使用されるレーザパラメータと同様である。
【0104】
複合物型板/(Al、Ga、In)N物品のエッジにおけるスキャン開始を含むスキャンパターンは、エクスシチュー分割で発散されるガス放出のために特に重要である。より多くの歪みがエクスシチュー分割における複合物型板/(Al、Ga、In)N物品に存在するので、結晶面に沿ったスキャンは、インシチュー分割を行うためのスキャンよりも重要である。レーザが領域全体を分割する程度に十分なビームサイズおよびビームパワー密度で利用可能である場合、スキャンを必要とすることなく、単一ビーム分割を用いることが有利である。
【0105】
自己支持には薄すぎる(Al、Ga、In)N層は、分割前に、重力によって、あるいは適切な物理的支持構造体に接合することによって支持することができる。
【0106】
エクスシチュー分割は、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の正面および裏面に容易にアクセスできる利点を有する。方向的なアクセス可能性は、エクスシチュー分割動作のための型板および中間層の選択自由度を増す。
【0107】
インシチューおよびエクスシチューの両方の分割動作では、歪みおよび亀裂を低減する中間層が著しく有利である。中間層は、型板を成長反応器に導入する前に犠牲型板上に設け得るか、代わりに、(Al、Ga、In)N材料の活性成長の開始前に成長室内でインシチュー適用し得る。
【0108】
薄層の副閾値/部分的分割は、引き続く成長の種として残留表面アーティファクトを提供するために、本発明の広範囲の実施に使用し得る。弱化された界面の化学エッチングが続く厚層の副閾値/部分的分割も、プロセス歩留まりを改善するための技術として利用し得る。分割中に界面から放出されるガスは、フィルムの亀裂を引き起こし、プロセス歩留まりを低減することがある。より低いパワー密度を用いることにより、放出ガスの量が低減され、また分割プロセス中のウェハ亀裂の可能性が低減される。
【0109】
分割後に、(Al、Ga、In)N物品を清浄にして、界面分解から生じる残留III族金属を除去する必要があるかもしれない。室温または高温で使用されるHClまたはHFのような酸は、このために有効である。
【0110】
分割または部分的分割後に(Al、Ga、In)N材料の熱衝撃を回避するために、速度<10℃/分の遅い冷却プロセスが望ましいが、より急速な冷却を利用して製造可能性を向上することができる。所望の特徴の所定の最終生成物(Al、Ga、In)N物品を得るために適切な冷却速度は、時間・温度スケジュールの経験的変更、および(Al、Ga、In)N生成物物品の形態的特徴付けと最終用途試験により、無理な実験を行うことなく容易に決定することが可能である。
【0111】
レーザ誘発分割の使用に関し、本明細書で主に本発明について記述してきたが、目標とする界面加熱の他の形態(例えば熱、音、e−ビーム照射、rf結合の利用)、あるいは多数の光子プロセス(例えば2つの異なる波長のレーザ照射線で実施、または目標とするレーザの使用と組み合わせたUVフラッディング、等々)を利用できる。多数の光子プロセスは以下の参考文献により詳細に記述されている:(例えば、ミサワ・ヒロアキ(Misawa,Hiroaki);ユオデゥカチス,サウリウス(Juodkazis,Saulius);スン、ホン−ボー(Sun,Hong−Bo);マツオ・シゲキ(Matsuo,Shigeki);ニシイ・ジュンジ(Nishii,Junji)、Formation of photonic crystals by femtosecond laser microfabrication,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),4088(Laser Precision Microfabrication),29−32;キュブラー,スティーブンM.(Kuebler,Stephen M.);カンプストン,ブライアンH.(Cumpston,Brian H.);アナタベル,サンダラベル(Ananthavel,Sundaravel);バーロウ,スティーブン(Barlow,Stephen);エールリヒ,ジェフリーE.(Ehrlich,Jeffrey E.);アースキン,L.L.(Erskine,L.L.);ヘイカル,アフメトA.(Heikal,Ahmed A.);マッコード−モーホン,D.(McCord−Maughon,D.);キン,J.(Qin,J.);ロッケル,H.(Rockel,H.);ルーミー,M.(Rumi,M.);マーダー,S.R.(Marder,S.R.);ペリー,J.W.(Perry,J.W.)、Three−dimensional micro−fabrication using two−photon−activated chemistry,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),3937(Micro− and Nano−photonic Materials and Devices),97−105;スン,チ−クアン(Sun,Chi−Kuang);ホアン,ヨン−リアン(Huang,Yong−Liang);リアン,ジアン−チン(Liang,Jian−Chin);ワン,ユン−チェン(Wang,Jiun−Cheng);ガン,キアン−ギアプ(Gan,Kian−Giap);カオ,フ−ジェン(Kao,Fu−Jen);ケラー,ステーシア(Keller,Stacia);マック,ミヒャエルP.(Mack,Michael P.);ミシュラ,ウメシュ(Mishra,Umesh);デンバールス,スティーブンP.(Denbaars,Steven P.)、Large near resonance third order nonlinearity in GaN,Opt.Quantum Electron.(2000),32(4/5),619−640;およびネオギ,アルプ(Neogi,Arup);ヨシダ・ハルヒコ(Yoshida,Haruhiko);モズメ・テルオ(Mozume,Teruo);ゲオルギエフ・ニコライ(Georgiev,Nikolai);アキヤマ・トモユキ(Akiyama,Tomoyuki);ワダ・オサム(Wada,Osamu)、Intersubband−transition−induced interband two−photon absorption by femtosecond optical excitation,Proc.SPIE−Int.Soc.Opt.Eng.(2000),3940(Ultrafast Phenomena in Semiconductors IV),91−97参照)。
【0112】
複合物型板/(Al、Ga、In)N物品の界面の物理的および化学的性質を変更するための方法として、局在化した界面加熱について本明細書に記述してきたが、本発明は、犠牲型板からの(Al、Ga、In)N材料の分割を促進する界面における物理的または化学的変化を行うための任意の手段または方法を含むものと広く解釈されるように意図される。例えば、注入技術、例えば破断のための弱化領域を形成するためのイオン注入は、本発明の広範囲の実施に考えられる。代わりに、より低いレベルの加熱または励起で弱化する中間層を含むサンプル全体の均一な(界面においてまさに局所的でない)加熱または励起は、本発明によって理解されるべきであると意図される。なおさらなる代替例として、複合物型板/(Al、Ga、In)N物品が室内環境に冷却される前のエッチングを含めて、界面領域をエッチングして容易に除去できるように界面の化学的活性を高めるプロセスまたは中間層の使用は、本発明の広い範囲に考えられる。
【0113】
中間層を有する単一(Al、Ga、In)N層および(Al、Ga、In)N層について記述してきたが、本発明はこのようには限定されず、(Al、Ga、In)N生成物物品は、型板および複合型板/(Al、Ga、In)N物品の(Al、Ga、In)N部分の離層を行うための界面加工を妨げない限り、別のエピタキシャル層、デバイス構造体、デバイス前駆体、他の堆積材料、またはこのような材料から製造されるデバイスを含むか、あるいは当該N生成物物品に関連してそれらを有することが可能である。これらの上述の層、構造体、前駆体、および材料は、(Al、Ga、In)N物品の最終用途に必要および/または適切であることに応じて、分割の実行前または後に堆積し得る。これらの構造体を含むシステムはまた、本発明の広範囲の実施に考えられる。
【0114】
さらに、犠牲型板上の(Al、Ga、In)N材料を参照して主に本発明について本明細書で記述してきたが、本発明は、界面修正して複合体を構成部分に界面離層するために高温で加工し得る複合材料構造体、または高温加工の後およびクールダウン後に周囲温度で界面離層される対応する複合材料構造体を含めて、界面が界面領域の材料を別個の構成部分に分割するためのエネルギ的または他の修正を受け入れる余地がある、別個の相または種類の材料の間に界面を有する異質の複合材料構造体を広く網羅すると意図される。
【0115】
本発明の特徴および利点について、以下の実施例によってより詳細に示す。
【実施例】
【0116】
実施例1
サファイア上でGaNをHVPE成長させ、またHVPE成長温度の近くで成長室内で複合物GaN/サファイア物品をレーザ分割することによって、厚さ400μmの独立GaNを生成した。
【0117】
このプロセスにおいて、犠牲(0001)サファイアウェハをHVPE反応器の成長室内に装入した。サファイアを約1000℃に加熱し、サファイアの表面をGaClガスおよびNH3ガスに165分間露出した。GaClは、溶融Ga上のHCl流によって形成された。NH3/HCl比は23であった。
【0118】
GaCl流を終了し、GaN表面を保護するようにNH3流を維持しつつ、GaN−サファイア複合物を成長温度の近くでまた大気圧で制御した。
【0119】
GaN層およびサファイア層の界面離層のための分割照射線は、Nd:YAGレーザによって生成された。レーザパワーメータおよびウェーブプレート偏光子の組み合わせを用いて、Nd:YAGレーザの第3高調波を90mJに調整した。レーザ照射線を、UV透過性の石英ペデスタルとサファイア型板とを通してGaN−サファイア界面に方向付けた。
【0120】
照射中、GaN−サファイア複合物を回転させ、またウェハ領域全体が露出されるまで、レーザビームを電気光学的に変調してエッジからセンタにビームをスキャンした。
【0121】
GaNおよびサファイアを室内環境に冷却した。
【0122】
独立GaNおよび犠牲サファイアを成長室から取り除いた。結果として得られた独立GaN材料の厚さは約400μmであり、視覚的に透明でありかつ亀裂がなく、107cm−2未満の転位密度と、200arcsec未満の(0004)ダブル結晶x線ロッキングカーブ半幅とを有した。
実施例2
本実施例では、サファイア上でGaNをHVPE成長させ、また高温でレーザ分割することによって40mmの直径の独立GaNウェハを生成した。
【0123】
以下のプロセスステップを実施した。
(1)(0001)サファイアウェハの裏面を300nmのSiO2でスパッタ被覆した。ウェハのエッジは、同時にある被覆を受容したが、ウェハの正面(成長面)のSiO2の堆積が妨げられた。
(2)スパッタ被覆されたこの犠牲(0001)サファイアウェハを水平のHVPE反応器の成長室内に装入した。
(3)サファイアを約1000℃に加熱し、また溶融したGa上方にHClを流すことによって生成されたGaClを用いて、プロセスにおいて35のNH3/HCl比でサファイアの表面をGaClガスおよびNH3ガスに180分間露出した。
(4)GaCl流を終了した。
(5)NH3流を終了した。
(6)GaN/サファイア複合物を成長室から取り除いた。
(7)成長室から取り除いた後、GaN/サファイア複合物は数日間室内周囲温度に維持した。
(8)サファイア面にまたGaN−サファイア複合物のエッジに配置したGaN堆積物を、数時間のSiO2のHFエッチングと物理的研削とを組み合わせて除去した。
(9)GaN表面をSiC粒子のベッド内に配置して、GaN/サファイア複合物を真空室内に装入した。
(10)粗い表面(マット仕上げ部)をGaN/サファイアに最も密接に配置してレーザビームを均質にし、1cmの厚さの石英ディスクをGaN/サファイア複合物上に配置した。
(11)真空室を真空引きし、N2ガスで充填した。
(12)GaN/サファイア複合物を約900℃に加熱した。
(13)レーザパワーメータとウェーブプレート偏光子との組み合わせを用いて、Nd:YAGレーザの第3高調波からの照射線を100mJに調整し、次に、レーザ照射線を石英窓、石英ディスク、およびサファイアとGaN/サファイアとの界面を通して真空室に方向付けた。
(14)レーザビームを電気光学的に変調して、一方のエッジで開始してウェハにわたってビームをラスタし、ウェハ領域全体を露出するまでGaNの{112bar0}面に対し平行にスキャンした。
(15)GaNおよびサファイアを室内周囲温度に冷却した。
(16)GaNおよびサファイアを、希釈HF溶液に30分間配置し、次に、独立GaNをHFから除去して、脱イオン水ですすぎ洗いした。
(17)一方の平坦面が{112bar0}方向をマークするようにして、研磨粒子を用いて、GaN材料を40mmの直径の丸いウェハに寸法決めした。
(18)ウェハを均一の厚さにラップし、9μmと3μmのダイヤモンドグリットを用いて機械研磨した。
(19)ウェハを化学的・機械的に研磨して、エピタキシャル態勢のGaNウェハを生成した。
【0124】
40mmの直径の完成した独立GaNウェハの厚さは約200μmであり、視覚的に透明でありかつ亀裂がなく、約2×107cm−2の転位密度と、1nm未満の2乗平均の表面粗さとを有した。
【0125】
様々な例示的態様、特徴および実施態様に関し、本発明について本明細書に例示的に記述してきたが、多数の別形態、修正および他の実施態様が本発明の実施において可能であり、したがって、本発明は、本発明の精神および範囲内において、このようなすべての別形態、修正および他の実施態様を包含するものと広く解釈されるべきことが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】レーザ照射線による(Al、Ga、In)N−型板界面の加熱の概略図である。
【図2】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図3】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図4】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物品(図2と図3)の頂部から底部までレージングして、分割された犠牲型板および独立(Al、Ga、In)N単結晶ウェハ(図4)を形成するステップを示している。
【図5】複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の平面図である。
【図6】ラスタレージング動作中の図5の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは物品にわたって往復横断移動されて、(Al、Ga、In)N材料からの犠牲型板の界面分離を行い、生成物(Al、Ga、In)Nウェハ物品を生じる。
【図7】周辺レージング動作中の図6の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の対応する図面であり、レーザビームは、物品の外周で開始して段階的に小さくなる直径の円弧に連続して続く円運動に変換される。
【図8】複合犠牲型板/中間層/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、衝突レーザエネルギは中間層によって吸収されて、中間層の分解を行い、犠牲型板を(Al、Ga、In)N層から解放する。
【図9】複合犠牲型板/中間層/(Al、Ga、In)N物品の概略図であり、中間層によって吸収された衝突レーザエネルギは、中間層に隣接した(Al、Ga、In)N材料の分解を誘発して、犠牲型板の(Al、Ga、In)N生成物層からの分離を行う。
【図10】HVPEによって(Al、Ga、In)Nの成長を行いかつレーザ光を複合物の裏面から(型板を通して)複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品に透過するための装置の概略図である。
【図11】ウェハホルダ上のカバープレートを用いる成長および分割システムの部分概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項2】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、成長温度未満の温度に前記界面を冷却するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面をエネルギにより修正するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面をエネルギにより励起するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、中間層を前記界面に設けるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記中間層がドーパントでドープされる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ドーパントが、Si、Ge、O、Mg、Be、および/またはZnからなる群から選択される少なくとも1つのドーパント種を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、ガスを前記界面に生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、界面材料を分解するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、陽子、イオンおよび粒子ビームからなる群から選択される衝突媒体を前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザビームを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、導電性界面にrf結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエッチングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面材料の選択的な弱化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、界面材料の光分解を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、光子、音響、物理、化学、熱およびエネルギ的なプロセスからなる群から選択されるプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、ハイドライド気相成長法(HVPE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、有機金属気相成長法(MOVPE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、化学気相堆積法(CVD)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、分子ビーム成長法(MBE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される500℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される300℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される100℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される150℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される100℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される温度と実質的に同一の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、355nmの近傍の波長のNd:YAGレーザからレーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、1000℃において150mJ/cm2よりも大きな分割閾値を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記犠牲型板がサファイアから形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、前記(Al、Ga、In)Nおよび前記犠牲型板材料の一方のバンドギャップよりも大きな、かつ他方の材料のバンドギャップよりも小さな光子エネルギを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、前記それぞれの型板および(Al、Ga、In)N材料の界面接着を少なくとも弱化するように、界面材料の化学的および/または物理的変化を誘発する程度に十分に高いパワー密度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがパルス化される、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがガウスビームプロファイルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがトップハット型ビームプロファイルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称の遷移を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称および漸次の遷移を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記犠牲型板がその裏面に粗い石英またはマット仕上げ部を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、レーザビームおよび/または前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の並進移動を含む所定のスキャンパターンで衝突される、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記並進移動がラスタ移動を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記並進移動が、同心に内側方向の周辺移動を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記並進移動が、パルス化されたステップ移動を含み、連続レーザパルスの間のステップサイズが、前記界面の前記レーザビームのスポットサイズの約1〜約200%である、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記並進移動が、パルス化されたステップ移動を含み、前記連続レーザパルスの間の前記ステップサイズが、前記レーザビームのスポットサイズの前記分割閾値の上方の約10〜約50%である、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、(Al、Ga、In)N結晶面に沿って所定のスキャンパターンで衝突される、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが(AI、Ga、In)N結晶面に沿って所定のスキャンパターンで衝突され、前記(Al、Ga、In)N材料がc面GaNを備え、前記犠牲型板がc面サファイアを備え、前記スキャンパターンが、前記c面GaNの{11〜20}方向に沿ったスキャンを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記界面が、パターン化された界面材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
前記界面が、パターン化された中間層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが所定のスキャンパターンで衝突され、ガス出口通路を前記界面に形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが前記犠牲型板を通して前記界面に透過される、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが前記(Al、Ga、In)Nを通して前記界面に透過される、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記型板が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積するステップ中にカバープレートによってシールドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にホウケイ酸塩ガラスでシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にSiO2材料でシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にSi2N3材料でシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、分解窒素が導入されるプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項58】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、HClが導入されるプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項59】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、約10−6〜約1010トルの範囲の圧力のプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項60】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップと、前記方法を制御するために前記レーザエネルギの反射率を監視するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項61】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップの開始において、前記犠牲型板上の前記(Al、Ga、In)N材料が50μmよりも厚い、請求項1に記載の方法。
【請求項62】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップの開始において、前記犠牲型板上の前記(Al、Ga、In)N材料が約100〜約1000μmの範囲の厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項63】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から部分的に分割するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項64】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から部分的に分割するステップであって、非分割領域が前記界面の前記犠牲型板の総面積の<50%であるステップと、さらに前記犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を周囲温度に冷却して、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を完了するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項65】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、低屈折率結晶面に沿って研削、切断またはへき開するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項66】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記界面のエッチングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項67】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップ後に、前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される、請求項1に記載の方法。
【請求項68】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が、<10℃/分の速度で周囲温度に冷却される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
独立物品を形成する方法であって、前記独立物品用の構造材料を基板上に高温で堆積して、前記基板と前記材料との間の界面を含む複合材料/基板物品を形成するステップと、(i)前記構造材料が堆積される500℃の温度以内であり、かつ(ii)周囲温度を超える高温で、前記複合材料/基板物品を界面修正して、前記基板を前記材料から分割し、前記独立物品を生じるステップと、前記独立物品を周囲温度に冷却するステップと、を含む方法。
【請求項70】
請求項1に記載の方法によって形成された独立(Al、Ga、In)N物品。
【請求項71】
請求項69に記載の方法によって形成された独立物品。
【請求項72】
犠牲型板と前記(Al、Ga、In)Nとの間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品であって、該物品が、前記(Al、Ga、In)Nの成長温度の300℃以内の温度にあり、前記界面が吸収レーザエネルギを収容する複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品。
【請求項73】
前記吸収されたレーザエネルギが355nmのオーダの波長にある、請求項72に記載の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品。
【請求項74】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の向上、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の向上、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項75】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される前に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項76】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップと、界面材料の物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップと、前記界面を冷却するステップと、前記界面を冷却し、次に前記界面を再加熱するステップと、前記界面をエネルギにより修正するステップと、前記界面をエネルギにより励起するステップと、中間層を前記界面に設けるステップと、前記界面をドープするステップと、ガスを前記界面に生成するステップと、界面材料を分解するステップと、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップと、粒子ビームエネルギを前記界面に衝突させるステップと、導電性界面にrf結合するステップと、前記界面をエッチングするステップと、界面材料を選択的に弱化するステップと、界面材料を光分解するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項79】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項80】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つ中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項75に記載の方法。
【請求項81】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項83】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される前に、レーザエネルギを前記界面に衝突させて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項84】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項87】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供することが有効である、請求項83に記載の方法。
【請求項88】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記中間層のエネルギ吸収の向上、前記犠牲型板および前記(Al、Ga、In)N材料の熱分解の減少、分割性のより高い材料への界面材料のレーザエネルギ変換、および前記(Al、Ga、In)N材料の成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項83に記載の方法。
【請求項90】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項83に記載の方法。
【請求項91】
レーザエネルギを前記界面に衝突させて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項92】
前記界面が、副閾値分割によって弱化される、請求項83に記載の方法。
【請求項93】
高温で分割するステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項94】
前記独立(Al、Ga、In)N物品から残留(Al、Ga、In)をHClで除去するステップをさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項95】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が約1〜約1000μmの厚さを有する、請求項83に記載の方法。
【請求項96】
約100〜約1000μmの厚さを有するウェハ内に前記独立(Al、Ga、In)N物品を形成するステップをさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項97】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が、約1〜約100μmの厚さを有する(Al、Ga、In)Nブールである、請求項83に記載の方法。
【請求項98】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が堆積ステップ中に分割される、請求項83に記載の方法。
【請求項99】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が堆積ステップ後に分割される、請求項83に記載の方法。
【請求項100】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが多数の衝突で実施される、請求項83に記載の方法。
【請求項101】
レーザエネルギを前記界面に堆積かつ衝突させるステップが実施され、次に、単結晶(Al、Ga、In)N材料を追加して堆積する、請求項83に記載の方法。
【請求項102】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記堆積ステップの環境から他の環境に移送される、請求項83に記載の方法。
【請求項103】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記堆積ステップと同一の環境に維持される、請求項83に記載の方法。
【請求項104】
前記犠牲型板が、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品内の裏面型板を構成し、レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記裏面型板を通したレーザエネルギの透過により実施される、請求項83に記載の方法。
【請求項105】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項106】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の外側エッジから光スキャンするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項107】
前記犠牲型板がサファイアから形成され、レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の{112bar0}方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項108】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の結晶面の方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項109】
前記(Al、Ga、In)N材料がGaNであり、また前記レーザエネルギがNd:YAGまたはエキシマレーザによって供給される、請求項83に記載の方法。
【請求項110】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、堆積ステップ中にカバープレートを使用するステップと、前記犠牲型板を溶融ガラスでシールするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を、真空を利用して固定位置決めするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物理的に固定位置決めするステップと、前記犠牲型板上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用するステップと、からなる群から選択されるステップによって少なくとも部分的に抑制される、請求項83に記載の方法。
【請求項111】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記犠牲プレート上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用することによって少なくとも部分的に抑制され、前記被覆が、SiO2とSi3N4とからなる群から選択される材料である、請求項83に記載の方法。
【請求項112】
前記被覆材料がインシチュー除去される、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記堆積ステップの前記高温またはその近くの温度で前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項114】
分割する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップと、界面材料の物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップと、前記界面を冷却するステップと、前記界面を冷却し、次に前記界面を再加熱するステップと、前記界面をエネルギにより修正するステップと、前記界面をエネルギにより励起するステップと、中間層を前記界面に設けるステップと、前記界面をドープするステップと、ガスを前記界面に生成するステップと、界面材料を分解するステップと、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップと、粒子ビームエネルギを前記界面に衝突させるステップと、導電性界面にrf結合するステップと、前記界面をエッチングするステップと、界面材料を選択的に弱化するステップと、界面材料を光分解するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記犠牲プレートを前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項117】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項118】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項113に記載の方法。
【請求項119】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項113に記載の方法。
【請求項120】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項113に記載の方法。
【請求項121】
前記分割するステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項113に記載の方法。
【請求項122】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記界面に対するレーザエネルギの衝突を用いて、前記堆積ステップの前記高温またはその近くの温度で前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項123】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項125】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項126】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、熱分解の低減、より高い分割性の複合物品への変換性の向上、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項122に記載の方法。
【請求項127】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項122に記載の方法。
【請求項128】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項122に記載の方法。
【請求項129】
前記分割するステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップとからなる群から選択されるステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項130】
前記分割ステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項131】
前記独立(Al、Ga、In)N物品から残留(Al、Ga、In)をHClで除去するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項132】
堆積および/または分割ステップを不活性雰囲気で行うステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項133】
約0.1〜約100mmの厚さを有するウェハ内に前記独立(Al、Ga、In)N物品を形成するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項134】
前記独立(Al、Ga、In)N物品上に追加の(Al、Ga、In)Nを成長させるステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項135】
前記犠牲型板がサファイアから形成され、前記分割ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の{112バール0}方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項136】
前記分割ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の結晶面の方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項137】
前記(Al、Ga、In)N材料がGaNであり、前記レーザエネルギがNd:YAGまたはエキシマレーザによって供給される、請求項122に記載の方法。
【請求項138】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記堆積ステップ中にカバープレートを使用するステップと、前記犠牲型板を溶融ガラスでシールするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を、真空を利用して固定位置決めするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物理的に固定位置決めするステップと、前記犠牲型板上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用するステップと、からなる群から選択されるステップによって少なくとも部分的に抑制される、請求項122に記載の方法。
【請求項139】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記犠牲プレート上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用することによって少なくとも部分的に抑制され、前記被覆が、SiO2とSi3N4とからなる群から選択される材料である、請求項122に記載の方法。
【請求項140】
前記被覆材料がエッチングによって除去され、前記エッチングが、レーザエネルギ吸収堆積物をさらに除去する、請求項122に記載の方法。
【請求項141】
前記堆積ステップから生じるエネルギ吸収材料のエッジ堆積物が除去され、この除去が、物理的研削、鋸引き、へき開および化学的除去からなる群から選択される除去ステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項142】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上にHVPEによって高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品を形成するステップと、
レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを用いて前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、周囲温度に冷却する前に前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項143】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
HVPEによって単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記成長温度でまたはその近くの温度でレーザエネルギを前記界面に衝突させることを用いて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項144】
請求項1に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導されるデバイス。
【請求項145】
マイクロエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス、またはマイクロエレクトロメカニカルデバイスを備える、請求項143に記載のデバイス。
【請求項146】
請求項75に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導されるデバイス。
【請求項147】
請求項143に記載のデバイスのデバイス前駆体。
【請求項148】
請求項1に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導される独立(Al、Ga、In)N材料。
【請求項1】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項2】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、成長温度未満の温度に前記界面を冷却するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面をエネルギにより修正するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面をエネルギにより励起するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、中間層を前記界面に設けるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記中間層がドーパントでドープされる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ドーパントが、Si、Ge、O、Mg、Be、および/またはZnからなる群から選択される少なくとも1つのドーパント種を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、ガスを前記界面に生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、界面材料を分解するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、陽子、イオンおよび粒子ビームからなる群から選択される衝突媒体を前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザビームを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、導電性界面にrf結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエッチングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面材料の選択的な弱化を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、界面材料の光分解を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、光子、音響、物理、化学、熱およびエネルギ的なプロセスからなる群から選択されるプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、ハイドライド気相成長法(HVPE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、有機金属気相成長法(MOVPE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、化学気相堆積法(CVD)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが、分子ビーム成長法(MBE)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される500℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される300℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される100℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される150℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される100℃以内の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップが実施される温度と実質的に同一の温度で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、355nmの近傍の波長のNd:YAGレーザからレーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、1000℃において150mJ/cm2よりも大きな分割閾値を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記犠牲型板がサファイアから形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、前記(Al、Ga、In)Nおよび前記犠牲型板材料の一方のバンドギャップよりも大きな、かつ他方の材料のバンドギャップよりも小さな光子エネルギを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、前記それぞれの型板および(Al、Ga、In)N材料の界面接着を少なくとも弱化するように、界面材料の化学的および/または物理的変化を誘発する程度に十分に高いパワー密度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがパルス化される、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがガウスビームプロファイルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギがトップハット型ビームプロファイルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称の遷移を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、高い(ビームセンタ)から低い(ビームエッジ)エネルギへの均一で円筒状に対称および漸次の遷移を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記犠牲型板がその裏面に粗い石英またはマット仕上げ部を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、レーザビームおよび/または前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の並進移動を含む所定のスキャンパターンで衝突される、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記並進移動がラスタ移動を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記並進移動が、同心に内側方向の周辺移動を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記並進移動が、パルス化されたステップ移動を含み、連続レーザパルスの間のステップサイズが、前記界面の前記レーザビームのスポットサイズの約1〜約200%である、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記並進移動が、パルス化されたステップ移動を含み、前記連続レーザパルスの間の前記ステップサイズが、前記レーザビームのスポットサイズの前記分割閾値の上方の約10〜約50%である、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが、(Al、Ga、In)N結晶面に沿って所定のスキャンパターンで衝突される、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが(AI、Ga、In)N結晶面に沿って所定のスキャンパターンで衝突され、前記(Al、Ga、In)N材料がc面GaNを備え、前記犠牲型板がc面サファイアを備え、前記スキャンパターンが、前記c面GaNの{11〜20}方向に沿ったスキャンを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記界面が、パターン化された界面材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項49】
前記界面が、パターン化された中間層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項50】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが所定のスキャンパターンで衝突され、ガス出口通路を前記界面に形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが前記犠牲型板を通して前記界面に透過される、請求項1に記載の方法。
【請求項52】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを含み、前記レーザエネルギが前記(Al、Ga、In)Nを通して前記界面に透過される、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記型板が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積するステップ中にカバープレートによってシールドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にホウケイ酸塩ガラスでシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にSiO2材料でシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の裏面が、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップ中にSi2N3材料でシールされる、請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、分解窒素が導入されるプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項58】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、HClが導入されるプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項59】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、約10−6〜約1010トルの範囲の圧力のプロセス環境で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項60】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップと、前記方法を制御するために前記レーザエネルギの反射率を監視するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項61】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップの開始において、前記犠牲型板上の前記(Al、Ga、In)N材料が50μmよりも厚い、請求項1に記載の方法。
【請求項62】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップの開始において、前記犠牲型板上の前記(Al、Ga、In)N材料が約100〜約1000μmの範囲の厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項63】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から部分的に分割するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項64】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から部分的に分割するステップであって、非分割領域が前記界面の前記犠牲型板の総面積の<50%であるステップと、さらに前記犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を周囲温度に冷却して、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を完了するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項65】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、低屈折率結晶面に沿って研削、切断またはへき開するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項66】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記界面のエッチングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項67】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップ後に、前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される、請求項1に記載の方法。
【請求項68】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が、<10℃/分の速度で周囲温度に冷却される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
独立物品を形成する方法であって、前記独立物品用の構造材料を基板上に高温で堆積して、前記基板と前記材料との間の界面を含む複合材料/基板物品を形成するステップと、(i)前記構造材料が堆積される500℃の温度以内であり、かつ(ii)周囲温度を超える高温で、前記複合材料/基板物品を界面修正して、前記基板を前記材料から分割し、前記独立物品を生じるステップと、前記独立物品を周囲温度に冷却するステップと、を含む方法。
【請求項70】
請求項1に記載の方法によって形成された独立(Al、Ga、In)N物品。
【請求項71】
請求項69に記載の方法によって形成された独立物品。
【請求項72】
犠牲型板と前記(Al、Ga、In)Nとの間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品であって、該物品が、前記(Al、Ga、In)Nの成長温度の300℃以内の温度にあり、前記界面が吸収レーザエネルギを収容する複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品。
【請求項73】
前記吸収されたレーザエネルギが355nmのオーダの波長にある、請求項72に記載の複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品。
【請求項74】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の向上、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の向上、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項1に記載の方法。
【請求項75】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される前に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項76】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップと、界面材料の物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップと、前記界面を冷却するステップと、前記界面を冷却し、次に前記界面を再加熱するステップと、前記界面をエネルギにより修正するステップと、前記界面をエネルギにより励起するステップと、中間層を前記界面に設けるステップと、前記界面をドープするステップと、ガスを前記界面に生成するステップと、界面材料を分解するステップと、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップと、粒子ビームエネルギを前記界面に衝突させるステップと、導電性界面にrf結合するステップと、前記界面をエッチングするステップと、界面材料を選択的に弱化するステップと、界面材料を光分解するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項79】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項80】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つ中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項75に記載の方法。
【請求項81】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
前記複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品を界面修正して、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じる前記ステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項83】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記独立(Al、Ga、In)N物品が周囲温度に冷却される前に、レーザエネルギを前記界面に衝突させて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項84】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項87】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供することが有効である、請求項83に記載の方法。
【請求項88】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記中間層のエネルギ吸収の向上、前記犠牲型板および前記(Al、Ga、In)N材料の熱分解の減少、分割性のより高い材料への界面材料のレーザエネルギ変換、および前記(Al、Ga、In)N材料の成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項83に記載の方法。
【請求項90】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項83に記載の方法。
【請求項91】
レーザエネルギを前記界面に衝突させて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から少なくとも部分的に分割し、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項92】
前記界面が、副閾値分割によって弱化される、請求項83に記載の方法。
【請求項93】
高温で分割するステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項94】
前記独立(Al、Ga、In)N物品から残留(Al、Ga、In)をHClで除去するステップをさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項95】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が約1〜約1000μmの厚さを有する、請求項83に記載の方法。
【請求項96】
約100〜約1000μmの厚さを有するウェハ内に前記独立(Al、Ga、In)N物品を形成するステップをさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項97】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が、約1〜約100μmの厚さを有する(Al、Ga、In)Nブールである、請求項83に記載の方法。
【請求項98】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が堆積ステップ中に分割される、請求項83に記載の方法。
【請求項99】
前記独立(Al、Ga、In)N物品が堆積ステップ後に分割される、請求項83に記載の方法。
【請求項100】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが多数の衝突で実施される、請求項83に記載の方法。
【請求項101】
レーザエネルギを前記界面に堆積かつ衝突させるステップが実施され、次に、単結晶(Al、Ga、In)N材料を追加して堆積する、請求項83に記載の方法。
【請求項102】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記堆積ステップの環境から他の環境に移送される、請求項83に記載の方法。
【請求項103】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記堆積ステップと同一の環境に維持される、請求項83に記載の方法。
【請求項104】
前記犠牲型板が、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品内の裏面型板を構成し、レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記裏面型板を通したレーザエネルギの透過により実施される、請求項83に記載の方法。
【請求項105】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項106】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の外側エッジから光スキャンするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項107】
前記犠牲型板がサファイアから形成され、レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の{112bar0}方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項108】
レーザエネルギを前記界面に衝突させる前記ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の結晶面の方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項83に記載の方法。
【請求項109】
前記(Al、Ga、In)N材料がGaNであり、また前記レーザエネルギがNd:YAGまたはエキシマレーザによって供給される、請求項83に記載の方法。
【請求項110】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、堆積ステップ中にカバープレートを使用するステップと、前記犠牲型板を溶融ガラスでシールするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を、真空を利用して固定位置決めするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物理的に固定位置決めするステップと、前記犠牲型板上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用するステップと、からなる群から選択されるステップによって少なくとも部分的に抑制される、請求項83に記載の方法。
【請求項111】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記犠牲プレート上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用することによって少なくとも部分的に抑制され、前記被覆が、SiO2とSi3N4とからなる群から選択される材料である、請求項83に記載の方法。
【請求項112】
前記被覆材料がインシチュー除去される、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記堆積ステップの前記高温またはその近くの温度で前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項114】
分割する前記ステップが、前記界面のエネルギを局在化するステップと、界面材料の物理的または化学的変化を促進または誘発する温度に前記界面を加熱するステップと、前記界面を冷却するステップと、前記界面を冷却し、次に前記界面を再加熱するステップと、前記界面をエネルギにより修正するステップと、前記界面をエネルギにより励起するステップと、中間層を前記界面に設けるステップと、前記界面をドープするステップと、ガスを前記界面に生成するステップと、界面材料を分解するステップと、音響エネルギを前記界面に衝突させるステップと、粒子ビームエネルギを前記界面に衝突させるステップと、導電性界面にrf結合するステップと、前記界面をエッチングするステップと、界面材料を選択的に弱化するステップと、界面材料を光分解するステップと、からなる群から選択されるステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記犠牲プレートを前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項117】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項118】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、バンドギャップの低減、熱分解の低減、エッチング性の強化、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項113に記載の方法。
【請求項119】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項113に記載の方法。
【請求項120】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項113に記載の方法。
【請求項121】
前記分割するステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項113に記載の方法。
【請求項122】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記界面に対するレーザエネルギの衝突を用いて、前記堆積ステップの前記高温またはその近くの温度で前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項123】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の500℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の300℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項125】
前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップが、単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に堆積する前記ステップの前記高温の100℃以内の温度で分割するステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項126】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層が、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割性の強化、熱分解の低減、より高い分割性の複合物品への変換性の向上、および成長強化の少なくとも1つを提供するために有効である、請求項122に記載の方法。
【請求項127】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がインシチュー堆積される、請求項122に記載の方法。
【請求項128】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品が前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間に少なくとも1つの中間層を収容し、前記少なくとも1つの中間層がエクスシチュー堆積される、請求項122に記載の方法。
【請求項129】
前記分割するステップが、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から高温で部分的に分割するステップと、前記界面を破断して前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割するステップと、前記(Al、Ga、In)N材料からの前記犠牲型板の分割を周囲温度で完了するステップとからなる群から選択されるステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項130】
前記分割ステップ中に、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の正面材料をアンモニアまたは他のN含有種で保護するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項131】
前記独立(Al、Ga、In)N物品から残留(Al、Ga、In)をHClで除去するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項132】
堆積および/または分割ステップを不活性雰囲気で行うステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項133】
約0.1〜約100mmの厚さを有するウェハ内に前記独立(Al、Ga、In)N物品を形成するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項134】
前記独立(Al、Ga、In)N物品上に追加の(Al、Ga、In)Nを成長させるステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【請求項135】
前記犠牲型板がサファイアから形成され、前記分割ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の{112バール0}方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項136】
前記分割ステップが、前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品の前記(Al、Ga、In)N材料の結晶面の方向に沿って光ラスタするステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項137】
前記(Al、Ga、In)N材料がGaNであり、前記レーザエネルギがNd:YAGまたはエキシマレーザによって供給される、請求項122に記載の方法。
【請求項138】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記堆積ステップ中にカバープレートを使用するステップと、前記犠牲型板を溶融ガラスでシールするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を、真空を利用して固定位置決めするステップと、前記堆積ステップ中に(Al、Ga、In)N材料に露出することによる前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を物理的に固定位置決めするステップと、前記犠牲型板上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用するステップと、からなる群から選択されるステップによって少なくとも部分的に抑制される、請求項122に記載の方法。
【請求項139】
前記複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品上の裏面堆積が、前記犠牲プレート上の裏面堆積を阻止する被覆を前記犠牲型板上に適用することによって少なくとも部分的に抑制され、前記被覆が、SiO2とSi3N4とからなる群から選択される材料である、請求項122に記載の方法。
【請求項140】
前記被覆材料がエッチングによって除去され、前記エッチングが、レーザエネルギ吸収堆積物をさらに除去する、請求項122に記載の方法。
【請求項141】
前記堆積ステップから生じるエネルギ吸収材料のエッジ堆積物が除去され、この除去が、物理的研削、鋸引き、へき開および化学的除去からなる群から選択される除去ステップを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項142】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上にHVPEによって高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(AI、Ga、In)N物品を形成するステップと、
レーザエネルギを前記界面に衝突させるステップを用いて前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、周囲温度に冷却する前に前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、
を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項143】
エピタキシャルに適合できる犠牲型板を設けるステップと、
HVPEによって単結晶(Al、Ga、In)N材料を前記型板上に高温で堆積して、前記犠牲型板と前記(Al、Ga、In)N材料との間の界面を含む複合犠牲型板/(Al、Ga、In)N物品を形成するステップと、
前記成長温度でまたはその近くの温度でレーザエネルギを前記界面に衝突させることを用いて、前記犠牲型板を前記(Al、Ga、In)N材料から分割して、前記独立(Al、Ga、In)N物品を生じるステップと、を含むステップによって独立(Al、Ga、In)N物品を形成する方法。
【請求項144】
請求項1に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導されるデバイス。
【請求項145】
マイクロエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス、またはマイクロエレクトロメカニカルデバイスを備える、請求項143に記載のデバイス。
【請求項146】
請求項75に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導されるデバイス。
【請求項147】
請求項143に記載のデバイスのデバイス前駆体。
【請求項148】
請求項1に記載の方法によって製造される独立(Al、Ga、In)N物品を備えるかまたは当該N物品から誘導される独立(Al、Ga、In)N材料。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−273825(P2008−273825A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−103245(P2008−103245)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【分割の表示】特願2003−524788(P2003−524788)の分割
【原出願日】平成14年8月12日(2002.8.12)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−103245(P2008−103245)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【分割の表示】特願2003−524788(P2003−524788)の分割
【原出願日】平成14年8月12日(2002.8.12)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】
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