説明

複素環化合物およびそれの使用方法

【課題】新規な種類の複素環化合物およびそれの使用方法の提供。
【解決手段】1個以上の窒素原子および1個以上の炭素原子を有する置換・不飽和の5員、6員または7員の複素環を有し、環窒素原子に隣接する環位に、アルケニレン部分またはアルキニレン部分を介して別の複素環に連結した部分を有する化合物。該化合物は、神経系における受容体の作働薬および拮抗薬として機能し、生理プロセスの調節などの各種用途が可能である。特に、興奮性アミノ酸受容体の活性を調節する。実施態様として、メタボトロピー性グルタミン酸受容体の調節方法、複素環化合物を用いる疾患の治療・予防方法、例えば、肺系の疾患、神経系の疾患、心血管系の疾患、消化管系の疾患、内分泌系の疾患、外分泌系の疾患、皮膚の疾患、癌、ならびに眼球系の疾患の治療および予防方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式の構造を有する化合物、またはエナンチオマー、ジアステレオマー異性体もしくはその2種類以上の混合物、または該化合物の医薬的に許容される塩。
【化1】

[式中、
Aは下記の構造を有する5員、6員または7員環であり;
【化2】

W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つが(CR)であり;pは0、1または2であり;
残りのW、X、YおよびZは、それぞれ独立にO、NまたはSであり;
各Rは独立に、ハロゲン、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換アリール、複素環、メルカプト、ニトロ、カルボキシル、カーバメート、カルボキサミド、水酸基、エステル、シアノ、アミン、アミド、アミジン、アミド、スルホニルまたはスルホンアミドであり;
qは0、1、2または3であり;
Lは、置換もしくは未置換アルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bは、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換シクロヒドロカルビル、1以上の二重結合を有していても良い置換もしくは未置換複素環、または置換もしくは未置換アリールであり;
ただし、以下の化合物を除く;
Aが6員環であり;
W、X、YおよびZが(CR)であり;pが1であり;
W位のRが水素、低級アルキル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ−低級アルキル、未置換もしくはヒドロキシ置換低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ−低級アルコキシ、低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、ジ低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、フタルイミド−低級アルコキシ、未置換またはヒドロキシ−もしくは2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル−置換低級アルキレンアミノ−低級アルコキシ、カルボキシ、エステル化もしくはアミド化カルボキシ、カルボキシ−低級アルコキシあるいはエステル化カルボキシ−低級アルコキシであり;X位のRが水素であり;Y位のRが、水素、低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、水酸基、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり;Z位のRが水素、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、未置換または低級アルキル−、低級アルコキシ−、ハロ−および/またはトリフルオロメチル置換N−低級アルキル−N−フェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ハロ−低級アルキルあるいはハロ−低級アルコキシであり;
Lが、置換もしくは未置換のアルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環であり;その置換基が独立に、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、フェニル−低級アルキニル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキレンジオキシ、低級アルカノイルオキシ、フェノキシ、フェニル−低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、N−アシル−N−低級アルキルアミノ、ハロゲンおよびハロ−低級アルキルであり;そのフェニル、フェニル−低級アルキニル、フェノキシおよびフェニル−低級アルコキシはさらなる置換基を有することができる化合物;ならびに
Aが6員環であり;
W、X、YおよびZが(CR)であり;pが1であり;X位のRが水素ではなく;W位、Y位およびZ位のRが水素であり;
Lが、アルケニレンまたはアルキニレンであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環である化合物;ならびに
Aが5員環であり;
W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であって、pが0であり;W、X、YおよびZのうちの2個が(CR)であって、pが1であり;残りの可変環構成員がOまたはSであり;あるいは
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であって、pが1であり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であって、pが0であり;残りの可変環構成員がO、Sまたは(CR)であって、pが1であり;あるいは
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であって、pが0であり;残りの可変環構成員がOまたはSまたは(CR)であり、pが1であり;
各Rが独立に、水素、ニトロ、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキルであり;
Lがアルキニレンであり;および
Bが未置換またはニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルケニル、フェニルまたはフェノキシにより独立に置換されたアリールであり;そのフェニルおよびフェノキシはさらなる置換基を有していても良い化合物;ならびに
Aが6員環であり;
W、X、YおよびZが(CR)であり;pが1であり;Rが水素であり;
Lがアルキニレンであり;
Bが未置換1−シクロペンテン−1−イルまたは未置換1−シクロヘキセン−1−イルである化合物;ならびに
Aが5員環であり;
Wが(CR)であって、pが0であり;YおよびZが(CR)であって、pが1であり;XがNまたはSであり;Rがフェニルであり;あるいは
Wが(CR)であって、pが0であり;XおよびZが(CR)であって、pが1であり;YがO、NまたはSであり;Rがフェニルであり;
Lが未置換アルケニレンであり;
Bが未置換フェニルである化合物;ならびに
Aが2個の二重結合を有する5員環であり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であって、pが0であり;残りの環構成員が(CR)であって、pが1である化合物;ならびに
Aが2個以上の二重結合を有する未置換複素環であり;Lがアルケニレンまたはアルキニレンであり;Bが未置換フェニルである化合物。]
【請求項2】
W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Lがアルキニレンである請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
Lがアルキニレンである請求項7に記載の化合物。
【請求項11】
W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
Lがアルキニレンである請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)であってpが1である請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
Lがアルキニレンである請求項17に記載の化合物。
【請求項22】
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
W、X、YおよびZのうちの2個がNであり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
W、X、YおよびZのうちの3個がNであり;Nではない残りの環構成員が(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
Lがアルキニレンである請求項24に記載の化合物。
【請求項27】
W、X、YおよびZが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
Lがアルケニレンである請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
W、X、YおよびZが(CR)であってpが1である請求項28に記載の化合物。
【請求項30】
Lがアルキニレンである請求項27に記載の化合物。
【請求項31】
W、X、YおよびZが(CR)であってpが1である請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZの残りのものが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項33に記載の化合物。
【請求項35】
Lがアルキニレンである請求項32に記載の化合物。
【請求項36】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がSであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項35に記載の化合物。
【請求項37】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZの残りが(CR)である請求項1に記載の化合物。
【請求項38】
Lが置換または未置換アルケニレンである請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
Lがアルキニレンである請求項37に記載の化合物。
【請求項41】
W、X、YおよびZのうちの1個がNであり;W、X、YおよびZのうちの1個がOであり;W、X、YおよびZのうちの1個が(CR)であってpが0であり;残りの環構成員が(CR)であってpが1である請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
Lがアゾ基である請求項1に記載の化合物。
【請求項43】
Lがアルケニレンである請求項1に記載の化合物。
【請求項44】
Lがアルキニレンである請求項1に記載の化合物。
【請求項45】
Bが置換または未置換ヒドロカルビルである請求項1に記載の化合物。
【請求項46】
Lがアルケニレンである請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
Lがアルキニレンである請求項45に記載の化合物。
【請求項48】
Bがシクロヒドロカルビルである請求項1に記載の化合物。
【請求項49】
Lがアルケニレンである請求項48に記載の化合物。
【請求項50】
Lがアルキニレンである請求項48に記載の化合物。
【請求項51】
Bが置換または未置換アリールである請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
Lがアルケニレンである請求項51に記載の化合物。
【請求項53】
Lがアルキニレンである請求項51に記載の化合物。
【請求項54】
Bが、1以上の二重結合を有していても良い置換または未置換複素環である請求項1に記載の化合物。
【請求項55】
Lがアルケニレンである請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
Bが、二重結合を持たないか1個の二重結合を有する置換または未置換複素環である請求項55に記載の化合物。
【請求項57】
Lがアルキニレンである請求項54に記載の化合物。
【請求項58】
Bが、二重結合を持たないか1個の二重結合を有する置換または未置換複素環である請求項57に記載の化合物。
【請求項59】
請求項1に記載の化合物および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項60】
興奮性アミノ酸受容体の活性調節方法において、該興奮性アミノ酸受容体の活性を調節するだけの量で構造A−L−Bを有する少なくとも1種類の化合物またはエナンチオマー、ジアステレオマー異性体またはそれの2種類以上の混合物あるいはそれの医薬的に許容される塩
[式中、
Aは下記の構造を有する5員、6員または7員環であり;
【化3】

V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つが(CR)であり;pは0、1または2であり;
V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つがO、NまたはSであり;
残りのV、W、X、YおよびZは、それぞれ独立にO、NまたはSであり;
各Rは独立に、ハロゲン、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換アリール、複素環、メルカプト、ニトロ、カルボキシル、カーバメート、カルボキサミド、水酸基、エステル、シアノ、アミン、アミド、アミジン、アミド、スルホニルまたはスルホンアミドであり;
qは0、1、2または3であり;
Lは、置換もしくは未置換アルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bは、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換シクロヒドロカルビル、1以上の二重結合を有していても良い置換もしくは未置換複素環、または置換もしくは未置換アリールであり;
ただし、
Aが6員環であり;
V、W、XおよびYが(CR)であり;pが1であり;
ZがNであり;
V位のRが水素、低級アルキル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ−低級アルキル、未置換もしくはヒドロキシ置換低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ−低級アルコキシ、低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、ジ低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、フタルイミド−低級アルコキシ、未置換またはヒドロキシ−もしくは2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル−置換低級アルキレンアミノ−低級アルコキシ、カルボキシ、エステル化もしくはアミド化カルボキシ、カルボキシ−低級アルコキシあるいはエステル化カルボキシ−低級アルコキシであり;W位のRが水素であり;X位のRが、水素、低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、水酸基、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり;Y位のRが水素、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、未置換または低級アルキル−、低級アルコキシ−、ハロ−および/またはトリフルオロメチル置換N−低級アルキル−N−フェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ハロ−低級アルキルあるいはハロ−低級アルコキシであり;
Lが、置換もしくは未置換のアルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環であり;その置換基が独立に、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、フェニル−低級アルキニル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキレンジオキシ、低級アルカノイルオキシ、フェノキシ、フェニル−低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、N−アシル−N−低級アルキルアミノ、ハロゲンおよびハロ−低級アルキルであり;そのフェニル、フェニル−低級アルキニル、フェノキシおよびフェニル−低級アルコキシはさらなる置換基を有することができる化合物は除く。]と該受容体を接触させる段階を有することを特徴とする方法。
【請求項61】
前記興奮性アミノ酸受容体が、メタボトロピー性グルタミン酸受容体である請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記メタボトロピー性グルタミン酸受容体がI群メタボトロピー性グルタミン酸受容体である請求項61に記載の方法。
【請求項63】
疾患状態の治療方法において、疾患状態の患者に対して、治療上有効量の構造A−L−Bを有する少なくとも1種類の化合物またはエナンチオマー、ジアステレオマー異性体またはそれの2種類以上の混合物あるいはそれの医薬的に許容される塩
[式中、
Aは下記の構造を有する5員、6員または7員環であり;
【化4】

V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つが(CR)であり;pは0、1または2であり;
V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つがO、NまたはSであり;
残りのV、W、X、YおよびZは、それぞれ独立にO、NまたはSであり;
各Rは独立に、ハロゲン、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換アリール、複素環、メルカプト、ニトロ、カルボキシル、カーバメート、カルボキサミド、水酸基、エステル、シアノ、アミン、アミド、アミジン、アミド、スルホニルまたはスルホンアミドであり;
qは0、1、2または3であり;
Lは、置換もしくは未置換アルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bは、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換シクロヒドロカルビル、1以上の二重結合を有していても良い置換もしくは未置換複素環、または置換もしくは未置換アリールであり;
ただし、
Aが6員環であり;
V、W、XおよびYが(CR)であり;pが1であり;
ZがNであり;
V位のRが水素、低級アルキル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ−低級アルキル、未置換もしくはヒドロキシ置換低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ−低級アルコキシ、低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、ジ低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、フタルイミド−低級アルコキシ、未置換またはヒドロキシ−もしくは2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル−置換低級アルキレンアミノ−低級アルコキシ、カルボキシ、エステル化もしくはアミド化カルボキシ、カルボキシ−低級アルコキシあるいはエステル化カルボキシ−低級アルコキシであり;W位のRが水素であり;X位のRが、水素、低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、水酸基、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり;Y位のRが水素、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、未置換または低級アルキル−、低級アルコキシ−、ハロ−および/またはトリフルオロメチル置換N−低級アルキル−N−フェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ハロ−低級アルキルあるいはハロ−低級アルコキシであり;
Lが、置換もしくは未置換のアルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環であり;その置換基が独立に、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、フェニル−低級アルキニル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキレンジオキシ、低級アルカノイルオキシ、フェノキシ、フェニル−低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、N−アシル−N−低級アルキルアミノ、ハロゲンおよびハロ−低級アルキルであり;そのフェニル、フェニル−低級アルキニル、フェノキシおよびフェニル−低級アルコキシはさらなる置換基を有することができる化合物は除く。]を投与する段階を有することを特徴とする方法。
【請求項64】
前記疾患状態が、脳虚血、慢性神経変性、精神障害、精神分裂病、気分障害、情緒障害、錐体外路運動機能障害、肥満、呼吸、運動調節および機能の障害、注意欠乏障害、集中力障害、疼痛障害、神経変性障害、癲癇、痙攣性疾患、摂食障害、睡眠障害、性障害、日周期障害、薬物禁断症状、薬剤耽溺、強迫性障害、不安、パニック障害、抑鬱障害、皮膚障害、腎臓虚血、腎臓変性、緑内障、臓器移植関連の障害、喘息、虚血または星状細胞腫である請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記気分障害が、不安、抑鬱、精神病、薬物禁断症状、煙草禁断症状、記憶喪失、認識障害、痴呆またはアルツハイマー病である請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記錐体外路運動機能障害が、パーキンソン病、進行性筋肉上麻痺、ハンチントン病、ジル−ド−ラ−ツレット病または遅発性ジスキネジーである請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記疼痛障害が、神経病性疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、疼痛性糖尿病性神経症、帯状疱疹後神経痛、癌関連疼痛、化学療法に関連する疼痛、脊髄損傷に関連する疼痛、多発性硬化症に関連する疼痛、灼熱痛および反射交感神経性ジストロフィー、幻肢痛、卒中後(中枢)疼痛、HIVまたはAIDS関連の疼痛、三叉神経痛、下部腰痛、顔面筋障害、片頭痛、骨関節痛、術後疼痛、歯痛、火傷後疼痛、全身性狼瘡関連の疼痛、圧迫性神経障害、有痛性多発性神経炎、眼球痛、炎症関連の疼痛または組織損傷による疼痛である請求項64に記載の方法。
【請求項68】
疾患状態の危険性がある対象者における該疾患状態の予防方法において、該対象者に対して、治療上有効量の構造A−L−Bを有する少なくとも1種類の化合物またはエナンチオマー、ジアステレオマー異性体またはそれの2種類以上の混合物あるいはそれの医薬的に許容される塩
[式中、
Aは下記の構造を有する5員、6員または7員環であり;
【化5】

V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つが(CR)であり;pは0、1または2であり;
V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つがO、NまたはSであり;
残りのV、W、X、YおよびZは、それぞれ独立にO、NまたはSであり;
各Rは独立に、ハロゲン、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換アリール、複素環、メルカプト、ニトロ、カルボキシル、カーバメート、カルボキサミド、水酸基、エステル、シアノ、アミン、アミド、アミジン、アミド、スルホニルまたはスルホンアミドであり;
qは0、1、2または3であり;
Lは、置換もしくは未置換アルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bは、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換シクロヒドロカルビル、1以上の二重結合を有していても良い置換もしくは未置換複素環、または置換もしくは未置換アリールであり;
ただし、
Aが6員環であり;
V、W、XおよびYが(CR)であり;pが1であり;
ZがNであり;
V位のRが水素、低級アルキル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ−低級アルキル、未置換もしくはヒドロキシ置換低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ−低級アルコキシ、低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、ジ低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、フタルイミド−低級アルコキシ、未置換またはヒドロキシ−もしくは2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル−置換低級アルキレンアミノ−低級アルコキシ、カルボキシ、エステル化もしくはアミド化カルボキシ、カルボキシ−低級アルコキシあるいはエステル化カルボキシ−低級アルコキシであり;W位のRが水素であり;X位のRが、水素、低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、水酸基、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり;Y位のRが水素、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、未置換または低級アルキル−、低級アルコキシ−、ハロ−および/またはトリフルオロメチル置換N−低級アルキル−N−フェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ハロ−低級アルキルあるいはハロ−低級アルコキシであり;
Lが、置換もしくは未置換のアルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環であり;その置換基が独立に、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、フェニル−低級アルキニル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキレンジオキシ、低級アルカノイルオキシ、フェノキシ、フェニル−低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、N−アシル−N−低級アルキルアミノ、ハロゲンおよびハロ−低級アルキルであり;そのフェニル、フェニル−低級アルキニル、フェノキシおよびフェニル−低級アルコキシはさらなる置換基を有することができる化合物は除く。]を投与する段階を有することを特徴とする方法。
【請求項69】
前記疾患が、肺系の疾患、神経系の疾患、心血管系の疾患、消化管系の疾患、内分泌系の疾患、外分泌系の疾患、皮膚疾患、癌または眼球系の疾患である請求項68に記載の方法。
【請求項70】
式A−L−Bの構造を有する化合物またはエナンチオマー、ジアステレオマー異性体またはそれの2種類以上の混合物の医薬的に許容される塩型[式中、
Aは下記の構造を有する5員、6員または7員環であり;
【化6】

V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つが(CR)であり;pは0、1または2であり;
V、W、X、YおよびZのうちの少なくとも一つがO、NまたはSであり;
残りのV、W、X、YおよびZは、それぞれ独立にO、NまたはSであり;
各Rは独立に、ハロゲン、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換アリール、複素環、メルカプト、ニトロ、カルボキシル、カーバメート、カルボキサミド、水酸基、エステル、シアノ、アミン、アミド、アミジン、アミド、スルホニルまたはスルホンアミドであり;
qは0、1、2または3であり;
Lは、置換もしくは未置換アルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bは、置換もしくは未置換ヒドロカルビル、置換もしくは未置換シクロヒドロカルビル、1以上の二重結合を有していても良い置換もしくは未置換複素環、または置換もしくは未置換アリールであり;
前記塩が、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ヘミ硫酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン、フェニルエチルアミンまたはアミノ酸塩であり;
ただし、
Aが6員環であり;
V、W、XおよびYが(CR)であり;pが1であり;
ZがNであり;
V位のRが水素、低級アルキル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ低級アルキルアミノ−低級アルキル、未置換もしくはヒドロキシ置換低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、アミノ−低級アルコキシ、低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、ジ低級アルキルアミノ−低級アルコキシ、フタルイミド−低級アルコキシ、未置換またはヒドロキシ−もしくは2−オキソ−イミダゾリジン−1−イル−置換低級アルキレンアミノ−低級アルコキシ、カルボキシ、エステル化もしくはアミド化カルボキシ、カルボキシ−低級アルコキシあるいはエステル化カルボキシ−低級アルコキシであり;W位のRが水素であり;X位のRが、水素、低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、水酸基、低級アルコキシまたは低級アルカノイルオキシであり;Y位のRが水素、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、未置換または低級アルキル−、低級アルコキシ−、ハロ−および/またはトリフルオロメチル置換N−低級アルキル−N−フェニルカルバモイル、低級アルコキシ、ハロ−低級アルキルあるいはハロ−低級アルコキシであり;
Lが、置換もしくは未置換のアルケニレン、アルキニレンまたはアゾであり;
Bが、2個以上の二重結合を有する置換もしくは未置換のアリールまたは複素環であり;その置換基が独立に、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、フェニル−低級アルキニル、水酸基、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキレンジオキシ、低級アルカノイルオキシ、フェノキシ、フェニル−低級アルコキシ、アシル、カルボキシ、エステル化カルボキシ、アミド化カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、N−アシル−N−低級アルキルアミノ、ハロゲンおよびハロ−低級アルキルであり;そのフェニル、フェニル−低級アルキニル、フェノキシおよびフェニル−低級アルコキシはさらなる置換基を有することができる化合物は除く。]。
【請求項71】
前記化合物の医薬的に許容される塩であって、該塩がトルエンスルホン酸塩である塩。

【公開番号】特開2011−98969(P2011−98969A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−278871(P2010−278871)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【分割の表示】特願2001−519688(P2001−519688)の分割
【原出願日】平成12年8月31日(2000.8.31)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】