説明

車載ナビゲーション装置および検索範囲絞込み施設検索方法

【課題】車両の動作状況,センサ等情報,履歴情報等を考慮して、施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことにより、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索できるようにした。
【解決手段】現在地周辺での検索であれば(S102:YES)、制御回路8は、マップマッチングをしているかどうかを判定する(図8のS103)。マップマッチングをしていれば(S103:YES)、制御回路8は、案内中ルートがあるかどうかを判定する(S104)。案内中ルートがなければ(S104:NO)、制御回路8は、進行方向方面の円形領域を施設の検索範囲に設定する(S106)。案内中ルートがあれば(YES)、制御回路8は、案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する(S107)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車載ナビゲーション装置および検索範囲絞込み施設検索方法に関し、詳しくは施設検索機能を有する車載ナビゲーション装置および施設を検索する際に施設の検索範囲をあらかじめ絞り込む検索範囲絞込み施設検索方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、ユーザの発話から所望の施設を検索する音声認識機能を持った車載ナビゲーショ装置が公知である。例えば、ワイパーやエアーコンディショナー(エアコン)などの各種センサから降雨や気温等の天候情報を取得し、雨天や酷暑であることを検知した時は屋内駐車場に優先的に案内する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、施設を検索する際の検索範囲の設定としては、検索範囲に方向性をもたせ、指定された方向にだけ施設検索を行うことによって効率的に検索を行えるように、現在地やスクロールした地点からの所定距離円全体や、地点からユーザの指定する方向のみを施設の検索範囲にしていた(特許文献2参照)。
【0004】
さらに、車載ナビゲーション装置において、音声入力または手入力により地点名称が未知である施設について、過去に行った場所・滞在時間から嗜好を学習し自動的に施設の検索範囲を限定する(絞り込む)方法が提案されている(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2004−325181号公報
【特許文献2】特開2005−181125号公報
【特許文献3】特開2001−012963号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術では、あらかじめ記憶されたデータベースから推定を行うようにしていたので、ユーザの嗜好や個人差、推定時の車両周辺の環境の時間変化を考慮したときには、必ずしも最適ではない施設も検索対象となっており、検索速度の低下を招いているという問題点があった。
【0006】
また、検索された施設に所望ではない施設が包含されており、ユーザの利便性を向上させるという点において問題点があった。
【0007】
本発明の目的は、上記問題点を解決するために、施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことにより、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索できるようにした車載ナビゲーション装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことにより、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索できるようにした検索範囲絞込み施設検索方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0009】
請求項1記載の車載ナビゲーション装置は、施設検索機能を有する車載ナビゲーション装置において、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合には現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する第1施設検索範囲設定手段と、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合には現在地から進行方向方面を施設の検索範囲に設定する第2施設検索範囲設定手段と、現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合には案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する第3施設検索範囲設定手段とを有することを特徴とする。請求項1記載の車載ナビゲーション装置によれば、車両の動作状況(マップマッチング状態および案内中ルートの有無)に応じて施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことができるので、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、施設の検索範囲を絞り込む方法としては、現在地を中心とする所定半径の円領域(現在地から所定距離円)とする方法、現在地から進行方向(目的地方向)への所定距離とする方法、現在案内中ルートから所定距離とする方法、走行履歴からよく通る道沿いとする方法、ユーザが指定した場所から所定距離・地域またはその道路沿いとする方法等が考えられる。
【0010】
請求項2記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1記載の車載ナビゲーション装置において、前記第1施設検索範囲設定手段は、現在地周辺での施設の検索でない場合にも、現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定することを特徴とする。請求項2記載の車載ナビゲーション装置によれば、現在地周辺での施設の検索でない場合でも、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合と同様のロジックを使用して、施設の検索範囲を設定することができる。
【0011】
請求項3記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1または2記載の車載ナビゲーション装置において、前記第1ないし第3施設検索範囲設定手段により施設の検索範囲を条件設定するかどうかを判定する検索範囲条件設定判定手段を備えることを特徴とする。請求項3記載の車載ナビゲーション装置によれば、検索範囲条件設定判定手段を設けたことにより、ユーザの意志によって施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むかどうかを選択することが可能になる。
【0012】
請求項4記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車載ナビゲーション装置において、日時情報を入力する日時情報入力手段と、前記日時情報入力手段により入力された日時情報に応じて施設の検索範囲を限定する日時情報施設検索範囲限定手段とを備えることを特徴とする。請求項4記載の車載ナビゲーション装置によれば、曜日(平日か休日か),時間帯(平日の場合、出勤中,帰宅中)等の日時情報を考慮して、ユーザの時間的制約から利用する施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことができるので、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、仕事中や出勤途中は長時間休憩できないので、ファーストフードやファミレス等に施設の検索範囲を限定することができる。一方、旅行中や休日はのんびりできるので、レストランや複合施設内店舗等に施設の検索範囲を限定することができる。
【0013】
請求項5記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車載ナビゲーション装置において、天候情報を入力する天候情報入力手段と、前記天候情報入力手段により入力された天候情報に応じて施設の検索範囲を限定する天候情報施設検索範囲限定手段とを備えることを特徴とする。請求項5記載の車載ナビゲーション装置によれば、晴れ,雨,夏,冬などの天候情報を考慮して、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、雨の日の屋外駐車場や登下校時間の学校付近などのユーザにとって不便と感じられる施設を検索範囲からあらかじめ除くことができる。また、「休日の昼に雨が降っている」時に「色々な物を買いに行きたい」という状況であれば、『少し離れた場所でもよいので、屋内駐車場かつ駐車料金無料の大型スーパー』から検索することが可能となる。
【0014】
請求項6記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車載ナビゲーション装置において、過去に行った目的地の履歴を記憶する目的地履歴記憶手段と、過去に走行した走行ルートの履歴を記憶する走行ルート履歴記憶手段と、前記目的地履歴記憶手段および前記走行ルート履歴記憶手段の履歴情報を参照して施設の検索範囲を限定する履歴情報施設検索範囲限定手段とを備えることを特徴とする。請求項6記載の車載ナビゲーション装置によれば、過去に行った目的地や過去に走った走行ルートの履歴情報に応じて施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことにより、ユーザにとって訪れる可能性のより高い施設をより高速に検索することが可能となる。
【0015】
請求項7記載の車載ナビゲーション装置は、請求項1ないし6のいずれかに1項に記載の車載ナビゲーション装置において、ユーザの発話を認識する発話認識手段と、前記発話認識手段により認識された発話の意味に応じて動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。請求項7記載の車載ナビゲーション装置によれば、発話認識手段および制御手段を備えたことにより、ユーザは車載ナビゲーション装置との対話によって、施設の検索範囲を動的に絞り込むことができる。
【0016】
請求項8記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、車載ナビゲーション装置の施設検索方法において、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合には現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する第1施設検索範囲設定工程と、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合には現在地から進行方向方面を施設の検索範囲に設定する第2施設検索範囲設定工程と、現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合には案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する第3施設検索範囲設定工程とを含むことを特徴とする。請求項8記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、車両の動作状況(マップマッチング状態および案内中ルートの有無)に応じて施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことができるので、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、施設の検索範囲を絞り込む方法としては、現在地を中心とする所定半径の円領域とする方法、現在地から進行方向(目的地方向)への所定距離とする方法、現在案内中ルートから所定距離とする方法、走行履歴からよく通る道沿いとする方法、ユーザが指定した場所から所定距離・地域またはその道路沿いとする方法等が考えられる。
【0017】
請求項9記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、前記第1施設検索範囲設定工程は、現在地周辺での施設の検索でない場合にも、現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定することを特徴とする。請求項9記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、現在地周辺での施設の検索でない場合でも、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合と同様のロジックを使用して、施設の検索範囲を設定することができる。
【0018】
請求項10記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8または9記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、前記第1ないし第3施設検索範囲設定工程で施設の検索範囲を条件設定するかどうかを判定する検索範囲条件設定判定工程を含むことを特徴とする。請求項10記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、検索範囲条件設定判定工程を含むことにより、ユーザの意志によって施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むかどうかを選択することが可能になる。
【0019】
請求項11記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8ないし10のいずれか1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、日時情報を入力する日時情報入力工程と、前記日時情報入力工程で入力された日時情報に応じて施設の検索範囲を限定する日時情報施設検索範囲限定工程とを含むことを特徴とする。請求項11記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、曜日(平日か休日か),時間帯(平日の場合、出勤中,帰宅中)等の日時情報を考慮して、ユーザの時間的制約から利用する施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことができるので、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、仕事中や出勤途中は長時間休憩できないので、ファーストフードやファミレス等に施設の検索範囲を限定することができる。一方、旅行中や休日はのんびりできるので、レストランや複合施設内店舗等に施設の検索範囲を限定することができる。
【0020】
請求項12記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8ないし11のいずれか1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、天候情報を入力する天候情報入力工程と、前記天候情報入力工程で入力された天候情報に応じて施設の検索範囲を限定する天候情報施設検索範囲限定工程とを含むことを特徴とする。請求項12記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、晴れ,雨,夏,冬などの天候情報を考慮して、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。例えば、雨の日の屋外駐車場や登下校時間の学校付近などのユーザにとって不便と感じられる施設を検索範囲からあらかじめ除くことができる。また、「休日の昼に雨が降っている」時に「色々な物を買いに行きたい」という状況であれば、『少し離れた場所でもよいので、屋内駐車場かつ駐車料金無料の大型スーパー』から検索することが可能となる。
【0021】
請求項13記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8ないし12のいずれか1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、過去に行った目的地の履歴を記憶する目的地履歴記憶工程と、過去に走行した走行ルートの履歴を記憶する走行ルート履歴記憶工程と、前記目的地履歴記憶工程および前記走行ルート履歴記憶工程で記憶された履歴情報を参照して施設の検索範囲を限定する履歴情報施設検索範囲限定工程とを含むことを特徴とする。請求項13記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、過去に行った目的地や過去に走った走行ルートの履歴情報に応じて施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことにより、ユーザにとって訪れる可能性のより高い施設をより高速に検索することが可能となる。
【0022】
請求項14記載の検索範囲絞込み施設検索方法は、請求項8ないし13のいずれかに1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法において、ユーザの発話を認識する発話認識工程と、前記発話認識工程で認識された発話の意味に応じて動作を制御する制御工程とを含むことを特徴とする。請求項14記載の検索範囲絞込み施設検索方法によれば、発話認識工程および制御工程を含むことにより、ユーザは車載ナビゲーション装置との対話によって、施設の検索範囲を動的に絞り込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
ユーザの状況に適した施設をより高速に検索するという目的を、車両の動作状況,センサ等情報,履歴情報等に応じて施設の検索範囲を限定することにより達成した。
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明の実施例1に係るナビゲーション装置100の回路ブロック図である。本実施例1に係るナビゲーション装置100は、位置検出器1と、地図データ入力器6と、操作スイッチ群7と、制御回路8と、不揮発性メモリ9と、表示器10と、タッチパネル11と、リモートコントロール(以下、リモコンと称する)センサ12と、リモコン端末13と、音声認識ユニット14と、マイク15と、音声合成回路16と、スピーカ17と、LAN(Local Area Network) I/F(Interface)18と、記憶媒体19と、ハードディスク装置(HDD(Hard Disk Drive))20と、送受信機21とから、その主要部が構成されている。なお、図1中、符号101は車両の各種センサ、102は車載のリアルタイム情報装置、103は車内装置、104は情報センタをそれぞれ示す。
【0026】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)受信機5を有し、地球上の絶対座標を算出する。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ、例えば車速センサ等を用いてもよい。
【0027】
地図データ入力器6は、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体19からデータを読み込む記憶媒体読取装置である。
【0028】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル11もしくはメカニカルなスイッチで構成されている。
【0029】
制御回路8は、位置検出器1の絶対座標周辺の地図画像情報を取得し、表示器10の表示画面に地図画像情報や自車マークを表示する。制御回路8は、通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU(Central Processing Unit)81と、ROM(Read Only Memory)82と、RAM(Random Access Memory)83と、I/O(Input/Output)84と、A/D(Analog/Digital)変換部86と、描画部87と、これらの構成を接続するバスライン85とが備えられている。制御回路8は、本発明の第1ないし第3施設検索範囲設定手段,日時情報施設検索範囲限定手段,天候情報施設検索範囲限定手段,施設検索手段,履歴情報施設検索範囲限定手段,および制御手段の役目をする。
【0030】
CPU81は、HDD20に記憶されたナビゲーションプログラム(以下、ナビプログラムと略記する)20pおよびデータにより制御を行う。また、CPU81は、HDD20へのデータの読み書きの制御を行う。
【0031】
ROM82は、ナビゲーション装置100を起動するために必要な最小限のプログラムを格納している。また、ROM82に、HDD20が故障した場合にナビゲーション機能のうちで必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
【0032】
RAM83は、CPU81がナビプログラム20p等のプログラムの実行または処理に伴って命令およびデータを一時的にロードするメモリである。
【0033】
A/D変換部86は、周知のA/D変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0034】
描画部87は、HDD20等に記憶された表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0035】
不揮発性メモリ9は、EEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、不揮発性メモリ9は、車両のアクセサリスイッチがオフ状態、すなわちナビゲーション装置100がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。また、不揮発性メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD20に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータを不揮発性メモリ9とHDD20とに分けて記憶してもよい。
【0036】
表示器10は、周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うためのドライバ回路(図示せず)を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯したり消灯したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(Electroluminescence)表示器,プラズマ表示器等を用いてもよい。
【0037】
タッチパネル11は、表示器10の表示面に取り付けられた入力デバイスであり、ユーザが触った位置の座標値を制御回路8に送るものである。タッチパネル11は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザが指等の指示部材でタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。また、いわゆる静電容量方式を用いてもよい。さらに、メカニカルスイッチの他、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
【0038】
リモコンセンサ12は、リモコン端末13からの電波を受信する受信ユニットである。
【0039】
リモコン端末13は、複数の入力ボタンを有し、操作された入力ボタンに相当する指令等を電波あるいは赤外線でワイヤレスにリモコンセンサ12に送信するものである。
【0040】
音声認識ユニット14は、マイク15から入力された音声信号を、周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理し、その結果に応じた指令等に変換して制御回路8に出力する。
【0041】
マイク15は、ユーザの発話を音声認識ユニット14を通じて制御回路8に入力することを可能にする音声入力手段である。
【0042】
音声合成回路16は、ナビプログラム20pの指令によって不揮発性メモリ9あるいはHDD20に記憶されているデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して出力する。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき、必要に応じて繋ぎあわせる録音編集方式などがある。
【0043】
スピーカ17は、音声合成回路16に接続され、音声合成回路16から出力されるアナログ音声信号に基づいて音声を発生する。
【0044】
LAN I/F18は、車内LAN(図示せず)を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。
【0045】
記憶媒体19は、ナビプログラム20p,データベース20d,地図データ20m等を格納する記録媒体であり、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。なお、ナビプログラム20p,データベース20d,地図データ20mおよびユーザデータ20uは、地図データ入力器6を介して記憶媒体19からHDD20にデータの追加・更新を行うことが可能である。
【0046】
HDD20には、ナビプログラム20pと、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ,道路の接続を表した道路データ等を含む地図データ20mとが記憶される。地図データ20mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。HDD20には、経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ20uとして記憶される。これらのユーザデータ20uは、操作スイッチ群7,タッチパネル11およびリモコン端末13の操作あるいはマイク15からの音声入力によって内容の書き換えが可能である。また、HDD20には、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報をデータベース20dとして記憶してもよい。
【0047】
送受信機21は、情報センタ104との間でデータを送受信する通信装置である。
【0048】
各種センサ101には、車速センサ,ヨーレートセンサ等があり、車速,ヨーレート等を制御回路8に出力する。また、各種センサ101には、タイマが含まれるものとする。
【0049】
リアルタイム情報装置102には、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System:VICS)センタ(図示せず)から道路交通情報を受信するVICS送受信機(図示せず),車両後方や側方を撮影するカメラ(図示せず)等があり、道路交通情報,カメラ画像等を制御回路8に出力する。
【0050】
車内装置103には、ワイパー,ライト,エアコン等があり、降雨,夜間,高気温等の天候情報を制御回路8に入力する。
【0051】
なお、各種センサ101,リアルタイム情報装置102,および車内装置103は、車載ナビゲーション装置100の制御回路8に直接接続されていてもよく、LAN I/F18を介して接続されていてもよい。
【0052】
情報センタ104は、送受信機21を通じて車載ナビゲーション装置100とデータを送受信する車外装置である。無線データ通信を使用してHDD20上のデータを更新する場合等に、制御回路8から送受信機21を通じてアクセスされる。
【0053】
図2は、ナビプログラム20pのソフトウェア構成の概要を示すブロック図である。ナビプログラム20pは、音声入出力部22と、対話制御部23と、施設検索部24と、履歴管理部25と、目的地履歴データベース26と、走行ルート履歴データベース27と、地図データベース28と、センサ等情報29と、検索結果データ30と、検索結果出力部31とから構成されている。センサ等情報29は、各種センサ101,リアルタイム情報装置102,および車内装置103から制御回路8に入力される情報の総称である。
【0054】
図3は、図2中の地図データベース28に含まれる施設データの一例を示す図である。施設データは、施設名,住所,売り場面積,駐車場台数,営業時間等からなる複数のレコードで構成されている。
【0055】
図4は、車載ナビゲーション装置100が、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合,および現在地周辺での施設の検索でない場合等に設定する施設の検索範囲を示す図である。ここでは、現在地(指定位置)から所定距離円(現在地を中心とする所定半径の円領域)を施設の検索範囲に設定する。なお、所定半径は、操作スイッチ群7等の操作によってユーザにより可変に設定可能とすることができる。
【0056】
図5は、車載ナビゲーション装置100が、現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合等に設定する施設の検索範囲を示す図である。ここでは、現在地から進行方向方面(目的地方向方面)への所定距離領域を施設の検索範囲に設定する。なお、所定距離は、操作スイッチ群7等の操作によってユーザにより可変に設定可能とすることができる。
【0057】
図6は、車載ナビゲーション装置100が、現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合等に設定する施設の検索範囲を示す図である。ここでは、案内中ルートから所定距離領域を施設の検索範囲に設定する。なお、所定距離は、操作スイッチ群7等の操作によってユーザにより可変に設定可能とすることができる。
【0058】
図7は、車載ナビゲーション装置100が、履歴ルートがある場合等に設定する施設の検索範囲を示す図である。ここでは、現在地から所定距離円,進行方向方面への所定距離領域,および案内中ルートから所定距離領域に対して、履歴ルートから所定距離領域を施設の検索範囲に追加設定する。なお、所定距離は、操作スイッチ群7等の操作によってユーザにより可変に設定可能とすることができる。
【0059】
図8は、車載ナビゲーション装置100における検索範囲設定処理を示すフローチャートである。
【0060】
図9は、図8中のセンサ等情報考慮処理を示すフローチャートである。
【0061】
次に、このように構成された本実施例1に係る車載ナビゲーション装置100の動作について、図1ないし図9を参照しながら説明する。
【0062】
ユーザが発話により施設の検索を車載ナビゲーション装置100に指示すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、対話制御部23により、施設名での直接検索要求かどうかを判定する(図8のS100)。
【0063】
施設名での直接検索要求であれば(図8のS100:YES)、制御回路8は、施設検索部24により、ユーザが指定する施設を検索範囲に設定し(図8のS114)、地図データベース28にアクセスして施設の検索処理を行う(図8のS113)。
【0064】
一方、施設名での直接検索要求でなければ(図8のS100:NO)、制御回路8は、対話制御部23により、施設の検索範囲を条件設定するかどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図8のS101)。
【0065】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、施設の検索範囲を条件設定する場合には、例えば「条件設定する」と発話し、施設の検索範囲を条件設定しない場合には、例えば「条件設定しない」と発話する。
【0066】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、対話制御部23により、施設の検索範囲を条件設定しないとの回答であると判定されれば(図8のS101:NO)、通常のナビゲーション動作を行う。
【0067】
他方、対話制御部23により、施設の検索範囲を条件設定するとの回答であると判定されれば(図8のS101:YES)、制御回路8は、現在地周辺での検索かどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図8のS102)。
【0068】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、現在地周辺で検索する場合には、例えば、「この辺に本屋はない?」と発話し、現在地周辺での検索に拘泥しない場合には、例えば、単に「本屋に行きたい」と発話する。
【0069】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、対話制御部23により、現在地周辺での検索でないとの回答であると判定されれば(図8のS102:NO)、施設検索部24により、図4に示すように、現在地(指定位置)から所定距離円を施設の検索範囲に設定する(図8のS108)。
【0070】
現在地周辺での検索であると判定されれば(図8のS102:YES)、制御回路8は、マップマッチングをしているかどうかを判定する(図8のS103)。
【0071】
マップマッチングをしていると判定されれば(図8のS103:YES)、制御回路8は、案内中ルートがあるかどうかを判定する(図8のS104)。
【0072】
案内中ルートがなければ(図8のS104:NO)、制御回路8は、施設検索部24により、図5に示すように、進行方向方面の円形領域を施設の検索範囲に設定する(図8のS106)。
【0073】
案内中ルートがあれば(図8のS104:YES)、制御回路8は、施設検索部24により、図6に示すように、案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する(図8のS107)。
【0074】
次に、制御回路8は、履歴管理部25により、目的地履歴データベース26および走行ルート履歴データベース27を参照して履歴ルートがあるかどうかを判定し(図8のS109)、履歴ルートがあれば(図8のS109:YES)、対話制御部23により、履歴にあるルートを使用するかどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図8のS110)。例えば、制御回路8は、「現在案内中道路の他に以前走行した国道1号線も近くを走っています。そこも検索範囲にしますか?」と問い合わせる。
【0075】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、履歴にあるルートを使用する場合には、例えば、「検索範囲とする」と発話し、履歴にあるルートを使用しない場合には、例えば、「検索範囲としない」と発話する。
【0076】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、履歴管理部25により、履歴にあるルートを使用すると判定されれば(図8のS110:YES)、図7に示すように、現在地から所定距離円,進行方向方面への所定距離領域,および案内中ルートから所定距離領域に対して、履歴ルートから所定距離領域を施設の検索範囲に追加設定する(図8のS111)。このとき、制御回路8は、例えば、「現在案内中の国道23号線と国道1号線沿いにある本屋を対象に検索します」とユーザに応答する。
【0077】
履歴ルートがない場合(図8のS109:NO),および履歴にあるルートを使用しないとの回答である場合(図8のS110:NO)は、制御回路8は、ステップS111をスキップする。
【0078】
続いて、制御回路8は、センサ等情報考慮処理を開始する(図8のS112)。
【0079】
センサ等情報考慮処理では、制御回路8は、対話制御部23により、センサ等情報29を考慮するかどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図9のS201)。
【0080】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、センサ等情報29を考慮する場合には、例えば、「考慮する」と発話し、センサ等情報29を考慮しない場合には、例えば、「考慮しない」と発話する。
【0081】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、対話制御部23により、センサ等情報を考慮しないとの回答であると判定されたときには(図9のS201:NO)、センサ等情報考慮処理を直ちに終了する。
【0082】
センサ等情報を考慮するとの回答であると判定された場合には(図9のS201:YES)、制御回路8は、施設検索部24により、センサ等情報29から日時情報を取得し(図9のS202)、日時を考慮する必要があるかどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図9のS203)。
【0083】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、曜日(平日か休日か),時間帯(平日の場合、出勤中,帰宅中)等の日時を考慮する必要がある場合には、例えば、「必要」と発話し、センサ等情報を考慮しないとの回答のときには、例えば、「必要ない」と発話する。
【0084】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、施設検索部24により、日時を考慮する必要があるとの回答であると判定されれば(図9のS203:YES)、日時情報に応じて施設の検索範囲を限定し(図9のS204)、日時を考慮する必要がないとの回答であれば(図9のS203:NO)、ステップS204をスキップする。
【0085】
続いて、制御回路8は、施設検索部24により、センサ等情報29等から天候情報を取得し(図9のS205)、対話制御部23により、天候を考慮する必要があるかどうかを音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに問い合わせる(図9のS206)。
【0086】
ユーザは、スピーカ17から発声された問い合わせを聞いて、晴れ,雨,夏,冬などの天候を考慮する必要がある場合には、例えば、「必要」と発話し、天候を考慮する必要があるとの回答であれば、例えば、「必要ない」と発話する。
【0087】
すると、制御回路8は、マイク15および音声認識ユニット14(音声入出力部22)を通じて発話を入力し、対話制御部23により、天候を考慮する必要があるとの回答であれば(図9のS206:YES)、施設検索部24により、センサ等情報29から得られる天候情報に応じて施設の検索範囲を限定して(図9のS207)、センサ等情報考慮処理を終了する。
【0088】
天候を考慮する必要がないとの回答であると判定されれば(図9のS206:NO)、制御回路8は、ステップS207をスキップして、センサ等情報考慮処理を終了する。
【0089】
センサ等情報考慮処理から検索範囲設定処理に制御が戻ると、制御回路8は、施設検索部24により、地図データベース28にアクセスして施設の検索処理を実行する(図8のS113)。検索処理では、施設の検索範囲をあらかじめ絞り込んでいるので、制御回路8は、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することができ、検索結果データ30が生成される。制御回路8は、対話制御部23により、検索結果データ30を音声合成回路16およびスピーカ17(音声入出力部22)を通じてユーザに出力する。例えば、「本屋は○○,××・・・があります」とユーザに出力する。また、制御回路8は、対話制御部23により、検索結果データ30を表示器10(検索結果出力部31)に表示する。
【0090】
実施例1によれば、車両の動作状況(マップマッチング状態および案内中ルートの有無),センサ等情報,および履歴情報に応じて施設の検索範囲をあらかじめ絞り込むことができるので、ユーザの状況に適した施設をより高速に検索することが可能となる。
【0091】
以上、本発明の実施例を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施例1に係る車載ナビゲーション装置の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1中のナビプログラムのソフトウェア構成の概略を示すブロック図。
【図3】図2中の地図データベースに含まれる施設データの一例を示す図。
【図4】現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合,および現在地周辺での施設の検索でない場合等に設定する施設の検索範囲を示す図。
【図5】現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合等に設定する施設の検索範囲を示す図。
【図6】現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合等に設定する施設の検索範囲を示す図。
【図7】履歴ルートがある場合等に設定する施設の検索範囲を示す図。
【図8】本実施例1に係る車載ナビゲーション装置における検索範囲設定処理を示すフローチャートである。
【図9】図8中のセンサ等情報考慮処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
1 位置検出器
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御回路(第1ないし第3施設検索範囲設定手段,日時情報施設検索範囲限定手段,天候情報施設検索範囲限定手段,施設検索手段,履歴情報施設検索範囲限定手段,制御手段)
9 外部メモリ
10 表示器
11 音声コントローラ
14 リモコンセンサ
21 送受信機
22 音声入出力部
23 対話制御部(発話認識手段)
24 施設検索部
25 履歴管理部
26 目的地履歴データベース(目的地履歴記憶手段)
27 走行ルート履歴データベース(走行ルート履歴記憶手段)
28 地図データベース
29 センサ等情報
30 検索結果データ
31 検索結果出力部
100 車載ナビゲーション装置
101 各種センサ(日時情報入力手段)
102 リアルタイム情報装置
103 車内装置(天候情報入力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設検索機能を有する車載ナビゲーション装置において、
現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合には現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する第1施設検索範囲設定手段と、
現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合には現在地から進行方向方面を施設の検索範囲に設定する第2施設検索範囲設定手段と、
現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合には案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する第3施設検索範囲設定手段と、
を有することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記第1施設検索範囲設定手段は、現在地周辺での施設の検索でない場合にも、現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する請求項1記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第1ないし第3施設検索範囲設定手段により施設の検索範囲を条件設定するかどうかを判定する検索範囲条件設定判定手段を備える請求項1または2記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
日時情報を入力する日時情報入力手段と、前記日時情報入力手段により入力された日時情報に応じて施設の検索範囲を限定する日時情報施設検索範囲限定手段とを備える請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
天候情報を入力する天候情報入力手段と、前記天候情報入力手段により入力された天候情報に応じて施設の検索範囲を限定する天候情報施設検索範囲限定手段とを備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
過去に行った目的地の履歴を記憶する目的地履歴記憶手段と、過去に走行した走行ルートの履歴を記憶する走行ルート履歴記憶手段と、前記目的地履歴記憶手段および前記走行ルート履歴記憶手段の履歴情報を参照して施設の検索範囲を限定する履歴情報施設検索範囲限定手段とを備える請求項1ないし5のいずれかに1項に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項7】
ユーザの発話を認識する発話認識手段と、前記発話認識手段により認識された発話の意味に応じて動作を制御する制御手段とを備える請求項1ないし6のいずれかに1項に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項8】
車載ナビゲーション装置の施設検索方法において、
現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしておらず案内中ルートがない場合には現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する第1施設検索範囲設定工程と、
現在地周辺での施設の検索の際にマップマッチングしていて案内中ルートがない場合には現在地から進行方向方面を施設の検索範囲に設定する第2施設検索範囲設定工程と、
現在地周辺での施設の検索の際に案内中ルートがある場合には案内中ルート周辺を施設の検索範囲に設定する第3施設検索範囲設定工程と、
を含むことを特徴とする検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項9】
前記第1施設検索範囲設定工程は、現在地周辺での施設の検索でない場合にも、現在地を中心とする所定半径の円領域を施設の検索範囲に設定する請求項8記載の検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項10】
前記第1ないし第3施設検索範囲設定工程で施設の検索範囲を条件設定するかどうかを判定する検索範囲条件設定判定工程を含む請求項8または9記載の検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項11】
日時情報を入力する日時情報入力工程と、前記日時情報入力工程で入力された日時情報に応じて施設の検索範囲を限定する日時情報施設検索範囲限定工程とを含む請求項8ないし10のいずれか1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項12】
天候情報を入力する天候情報入力工程と、前記天候情報入力工程で入力された天候情報に応じて施設の検索範囲を限定する天候情報施設検索範囲限定工程とを含む請求項8ないし11のいずれか1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項13】
過去に行った目的地の履歴を記憶する目的地履歴記憶工程と、過去に走行した走行ルートの履歴を記憶する走行ルート履歴記憶工程と、前記目的地履歴記憶工程および前記走行ルート履歴記憶工程で記憶された履歴情報を参照して施設の検索範囲を限定する履歴情報施設検索範囲限定工程とを含む請求項8ないし12のいずれかに1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法。
【請求項14】
ユーザの発話を認識する発話認識工程と、前記発話認識工程で認識された発話の意味に応じて動作を制御する制御工程とを含む請求項8ないし13のいずれかに1項に記載の検索範囲絞込み施設検索方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−139675(P2007−139675A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−336389(P2005−336389)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】