説明

運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラム

【課題】自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止するように運転を支援する運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】車両2の前方に形成された停止線46を車両2の停止位置として、先ず停止位置の道路幅Wを取得し、取得した道路幅Wに基づいて補正距離Hを特定し、本来の停止位置(具体的には、停止線46の描かれた位置)より補正距離H手前で車両2を停止することを指示する案内を液晶ディスプレイ4やスピーカ5を用いて行うように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の停止位置を案内する運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ナビゲーション装置の地図データから得られる道路情報や、GPS等によって特定される現在位置等の車両の走行に係る各種情報を取得し、運転手に対する報知や、運転の補助、さらには運転への介入を行うことで車両事故を防止する運転支援装置について提案されている。ここで、このような運転支援装置においては、特に自車の進行方向の道路上に形成された停止線等の車両が停止する停止位置について、警告や車両の制御を行うことが有効であった。
【0003】
例えば、特開平10−47981号公報には、車両の現在の速度から車両が停止を試みた際の停止までに要する停止距離を算出し、車両前方にある停止線までの距離が算出した停止距離以下となった場合に警告を行うナビゲーション装置について記載されている。
【特許文献1】特開平10−47981号公報(第5〜6頁、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1に記載されたナビゲーション装置では車両を停止線の位置に停止させる為の警告を行っている。しかしながら、車両の周囲の状況によっては、停止線より手前の位置に車両を停止させる方が良い場合がある。例えば、図15に示すように道路幅の狭い片側一車線の道路101と片側二車線の道路102が接続する交差点において、赤信号により道路101に形成された停止線103に車両104が停車している状況が該当する。即ち、このような交差点で、仮に道路102を走行する大型車両105が左折して道路101へと進入する場合には、内輪差を考慮して矢印106に示すように外側へ大きく膨らみながら左折を行う。従って、車両104が停止線103の位置で停止した場合には、大型車両105の左折時に車両104と大型車両105とが接触する虞がある。
また、同様にして道路102を走行する大型車両が右折して道路101へと進入する場合には、内輪差から車両後端部が大きく内側へ移動しつつ右折を行う。従って、車両104が停止線103の位置で停止した場合には、大型車両の右折時に車両104と大型車両105とが接触する虞がある。
【0005】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止するように運転を支援するので、他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両と接触する虞の無い運転支援装置、運転支援方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る運転支援装置(1)は、車両(2)の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得手段(13)と、前記停止位置取得手段によって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得手段(13)と、前記道路幅取得手段によって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定手段(13)と、前記停止位置取得手段によって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援手段(13)と、を有することを特徴とする。
尚、「道路幅」とは、道路が複数のレーンから構成される場合には、道路全体の道路幅以外にも、道路を構成する一のレーンのレーン幅も該当する。
【0007】
また、請求項2に係る運転支援装置(1)は、請求項1に記載の運転支援装置において、前記停止位置取得手段(13)は車両(2)の前方の交差点にある停止線の位置を車両の停止位置として取得することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る運転支援装置(1)は、請求項2に記載の運転支援装置において、前記停止位置取得手段(13)により取得された停止線のある交差点に設置された信号機の点灯状態を取得する信号機状態取得手段(13)と、前記信号機状態取得手段によって取得された信号機の点灯状態に基づいて信号機が赤に点灯しているか否かを判定する信号機状態判定手段(13)と、を有し、前記運転支援手段(13)は前記信号機状態判定手段によって前記信号機が赤に点灯していると判定された場合に運転を支援することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る運転支援装置(1)は、請求項1に記載の運転支援装置において、前記停止位置取得手段(13)は車両(2)の前方にある駐車場出口の位置を車両の停止位置として取得することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る運転支援装置(1)は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の運転支援装置において、前記補正距離は前記道路幅取得手段(13)によって取得された道路幅が狭いほど距離を長く設定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る運転支援方法は、車両の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得ステップ(S32、S61)と、前記停止位置取得ステップによって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得ステップ(S21、S51)と、前記道路幅取得ステップによって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定ステップ(S23、S25、S26、S53、S55、S56)と、前記停止位置取得ステップによって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援ステップ(S10、S47)と、を有することを特徴とする。
【0012】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、コンピュータに搭載され、車両の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得機能(S32、S61)と、前記停止位置取得機能によって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得機能(S21、S61)と、前記道路幅取得機能によって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定機能(S23、S25、S26、S53、S55、S56)と、前記停止位置取得機能によって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援機能(S10、S47)と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
前記構成を有する請求項1に記載の運転支援装置によれば、自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止するように運転を支援するので、交差点や駐車場出口で他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
【0014】
また、請求項2に記載の運転支援装置によれば、交差点で信号待ち或いは右左折待ちで停車する状況において、交差点で接続する他の道路から他車両が右左折して自車両の走行する道路へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
【0015】
また、請求項3に記載の運転支援装置によれば、交差点で赤信号により停車する場合において、交差点で接続する他の道路から他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両と接触することを防止できる。また、交差点で停車する虞が無い場合には不要な案内を行わないことにより、運転者の集中力を低下させることがない。
【0016】
また、請求項4に記載の運転支援装置によれば、駐車場の出口で公道へと出るタイミングを待つために停車する状況において、他車両が公道から駐車場内へ右左折して進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
【0017】
また、請求項5に記載の運転支援装置によれば、道路幅が狭く、他車両との接触の虞の高い状況ほど車両を本来の停止位置から手前側に離間して停止させるので、他車両との接触を確実に防止できる。
【0018】
また、請求項6に記載の運転支援方法によれば、自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止するように運転を支援するので、交差点や駐車場出口で他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
【0019】
更に、請求項7に記載のコンピュータプログラムによれば、自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止させるように運転を支援するので、交差点や駐車場出口で他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る運転支援装置について具体化した一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る運転支援装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る運転支援装置1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る運転支援装置1は、車両2に対して設置されたフロントカメラ3と、液晶ディスプレイ4やスピーカ5等を備えたナビゲーション装置6と、車両ECU7等で構成されている。
【0021】
フロントカメラ3は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、車両2の前方に装着されたナンバープレートの上中央付近に取り付けられ、視線方向を水平より所定角度下方に向けて設置される。そして、走行時に車両2の進行方向となる車両前方を撮像し、後述のように車両2の前方の路面上に形成された停止線等の路面標示や信号機の点灯状態を検出する。尚、停止線は車両の停止位置を示す路面標示であり、信号機のある交差点に形成される停止線、踏み切りの手前に形成される停止線、駐車場の出入口に形成される停止線、信号機の無い交差点に形成される一時停止線等がある。
【0022】
また、ナビゲーション装置6は、車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、地図や目的地までの探索経路を表示する液晶ディスプレイ4や経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ5等を備えている。そして、GPS等によって車両2の現在位置を特定するととともに、目的地が設定された場合においては目的地までの経路の探索、並びに設定された経路に従った案内を液晶ディスプレイやスピーカを用いて行う。また、本実施形態に係るナビゲーション装置6では、後述するように車両2の前方に停止線がある場合に、停止線から後述する補正距離手前で車両を停止させるように液晶ディスプレイ4やスピーカ5を用いて案内を行う。尚、ナビゲーション装置6の詳細な構成については後述する。
【0023】
また、車両ECU7は、エンジン、変速機、アクセル、ブレーキ等の作動を制御する車両2の電子制御ユニットであり、ブレーキアクチュエータ、アクセルアクチュエータ、AT(Automatic Transmission)等が接続されている。ナビゲーション装置6は、所定の条件を満たした場合に車両ECU7へと制御信号を送信し、ブレーキ圧やエンジンに吸入する空気量や変速比を変化させ、制動力を自動で付与させる。
【0024】
次に、本実施形態に係る運転支援装置1の制御系に係る構成について特にナビゲーション装置6を中心にして図2に基づき説明する。図2は本実施形態に係る運転支援装置1の制御系を模式的に示すブロック図である。
図2において、運転支援装置1の制御系は、ナビゲーション装置6を基本にして構成され、各制御手段に対して所定の周辺機器が接続されている。
【0025】
図2に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置6は、自車の現在位置を検出する現在位置検出部11と、各種のデータが記録されたデータ記録部12と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU(停止位置取得手段、道路幅取得手段、補正距離特定手段、運転支援手段、信号機状態取得手段、信号機状態判定手段)13と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して自車周辺の地図や交通情報を表示する液晶ディスプレイ4と、経路案内に関する音声ガイダンスや交通情報の案内を出力するスピーカ5と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ15と、交通情報センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール16と、から構成されている。また、ナビゲーションECU13には、自車の走行速度を検出する車速センサ17や、上述したフロントカメラ3及び車両ECU7が接続される。
【0026】
以下に、ナビゲーション装置6を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部11は、GPS21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリングセンサ24、方位検出部としてのジャイロセンサ25、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位等を検出することが可能となっている。
【0027】
また、データ記録部12は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB31、所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0028】
また、地図情報DB31は、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記録されている。具体的には、道路(リンク)形状に関するリンクデータ32、ノード点に関するノードデータ33、道路の属性に関する道路属性データ34、レストランや駐車場等の施設に関する施設データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ4に描画するための画像描画データ等から構成されている。尚、交差点データとしては、信号機の有無に関する情報を含む。また、施設データとしては、特に駐車場の構造(出入口の位置や出入口の道路幅)に関する情報を含む。また、道路属性データとしては、例えば、一方通行の有無、停止線の有無、道路のレーン数、道路幅、歩道幅、中央分離帯の有無等に関する情報を含む。尚、地図情報DB31に記憶される道路幅は、道路が複数のレーンから構成される場合には、道路全体の道路幅以外にも、道路を構成する一又は複数のレーンのみの道路幅も含まれる。
【0029】
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)13は、目的地が選択された場合に現在位置から目的地までの誘導経路を設定する誘導経路設定処理、車両前方にある停止線等の車両の停止を必要とする停止位置を取得する停止位置取得処理、停止位置の道路幅から補正距離を特定する補正距離特定処理、停止位置から特定した補正距離手前で車両が停止するように運転を支援する運転支援処理等のナビゲーション装置6の全体の制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、運転支援処理プログラム(図3〜図8参照)等が記録されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記録するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。
【0030】
操作部14は、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU13は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、液晶ディスプレイ4の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0031】
また、液晶ディスプレイ4には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在位置から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。特に、本実施形態に係るナビゲーション装置6では、走行中の車両前方に停止線等の車両が停止する必要のある停止位置が存在する場合に、本来の停止位置(具体的には、停止線の描かれた位置)より補正距離手前で車両を停止することを指示する案内文を液晶ディスプレイ4に表示する。
【0032】
また、スピーカ5は、ナビゲーションECU13からの指示に基づいて誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。特に、本実施形態に係るナビゲーション装置6では、走行中の車両前方に停止線等の車両が停止する必要のある停止位置が存在する場合に、本来の停止位置より補正距離手前で車両を停止することを指示する案内音声をスピーカ5より出力する。
【0033】
また、DVDドライブ15は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB31の更新等が行われる。
【0034】
また、通信モジュール16は、交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。
【0035】
一方、車速センサ17は、車両の車輪の回転に応じて車速パルスを発生させ、車両の移動距離、車速、加速度を検出可能にするセンサである。
【0036】
また、ナビゲーションECU13には、上述したフロントカメラ3や車両ECU7が接続されている。そして、ナビゲーションECU13はフロントカメラ3で撮像した撮像画像が入力された際に、入力された撮像画像に所定の画像処理を施すことによって路面に形成された停止線や交差点に設置された信号機の点灯状態を検出する。また、車両ECU7に制御信号を送信することにより、車両を停止位置から補正距離手前で停車させるように制御することも可能である。
【0037】
続いて、前記構成を有する運転支援装置1においてナビゲーションECU13が実行する運転支援処理プログラムについて図3〜図8に基づき説明する。図3は本実施形態に係る運転支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、運転支援処理プログラムは車両のイグニションがONされた後に所定間隔(例えば200ms毎)で実行され、車両前方に停止線等の車両が停止する必要のある停止位置が存在する場合に、車両が本来の停止位置より補正距離手前で車両を停止するように運転を支援するプログラムである。また、以下の図3〜図8にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置6が備えているRAM42やROM43に記憶されており、CPU41により実行される。
【0038】
先ず、運転支援処理プログラムではステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU41は、現在位置検出部11により自車の現在位置や進行方向を検出する。また、検出した自車の現在位置を地図上で特定し、自車の走行する道路を特定するマップマッチングも行われる。更に、S1でCPU41は、特定した自車の現在位置と地図情報DB31から取得した地図情報に基づいて、自車の前方にある道路の分岐点の情報(分岐点の位置、信号機の有無、道路の交差角度等)を取得する。
【0039】
続いて、S2でCPU41は、前記S1のマップマッチングの結果に基づいて、自車がオンロード(道路上に位置する状態)か、オフロード(道路外の施設内等に位置する状態)であるかを判定する。
【0040】
そして、自車がオンロードであると判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。一方、自車がオフロードであると判定された場合(S2:NO)にはS11へと移行し、後述の駐車場内案内処理(図6)が行われる。
【0041】
また、S3においてCPU41は、前記S1で取得した分岐点の情報に基づいて、自車の前方の所定距離以内(例えば100m以内)に道路の分岐点が有るか否か判定する。
【0042】
その結果、自車の前方の所定距離以内に道路の分岐点が有ると判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。一方、自車の前方の所定距離以内に道路の分岐点が無いと判定された場合(S3:NO)には、停止線等の車両が停止する必要のある停止位置についても存在しないと判定され、当該運転支援処理プログラムを終了する。
【0043】
その後、S4においてCPU41は、前記S1で取得した分岐点の情報に基づいて、自車の前方にある分岐点に信号機が設置されているか否か判定する。
【0044】
そして、自車の前方の分岐点に信号機が設置されていると判定された場合(S4:YES)には、S5へと移行する。一方、自車の前方の分岐点に信号機が設置されていないと判定された場合(S4:NO)には、一時停止線以外の停止線は存在しないと判定され、当該運転支援処理プログラムを終了する。尚、信号機の無い交差点に設置された一時停止線では停車後に運転者による左右確認の必要性があるために、本実施形態では一時停止線から補正距離手前に停車させる案内や制御を行わないこととしているが、一時停止線についても案内や制御の対象に含めても良い。
【0045】
次に、S5においてCPU41は、前記S1で取得した分岐点の情報に基づいて、自車の前方にある分岐点が十字交差点又はT字交差点であるか否か判定する。ここで、分岐点が十字交差点又はT字交差点であるか否かについては、分岐点で接続されるリンクの端点の座標から算出された分岐点の道路の交差角度に基づいて判定される。具体的には道路の交差角度が75°〜105°である場合に十字交差点又はT字交差点であると判定する。
【0046】
その結果、自車の前方の分岐点が十字交差点又はT字交差点であると判定された場合(S5:YES)には、S6へと移行する。一方、自車の前方の分岐点が十字交差点でもT字交差点でもないと判定された場合(S5:NO)、例えばY字交差点等である場合には、本来の車両の停止位置に自車を停車しても他車との接触の虞は無いと判定されるので、案内等を行うことなく当該運転支援処理プログラムを終了する。
【0047】
続いて、S6でCPU41は、停止位置の道路幅に基づいて補正距離を特定する後述の補正距離特定処理(図4)を行う。更に、S7でCPU41は、停止位置に対する案内を実施するか否かを判定する後述の案内実施判定処理(図5)を行う。
【0048】
その後、S8においてCPU41は、案内実施フラグがONされているか否かを判定する。尚、案内実施フラグは後述するS7の案内実施判定処理(図5)においてON又はOFFされる。
【0049】
そして、案内実施フラグがONであると判定された場合(S8:YES)には、更に、CPU41は後述するS6の補正距離特定処理によって特定された補正距離が0mより大きいか否か判定する(S9)。
【0050】
そして、前記S9で補正距離が0mより大きいと判定された場合(S9:YES)には、本来の停止位置(具体的には、停止線の描かれた位置)より補正距離手前で車両を停止することを指示する案内文を液晶ディスプレイ4に表示する(S10)。また、同内容の案内音声をスピーカ5より出力する。更に、車両ECU7に制御信号を送信することにより、自車を停止位置から補正距離手前で停車させるように制御することも可能である。尚、上記S10が運転支援手段の処理に相当する。
【0051】
一方、案内実施フラグがOFFであると判定された場合(S8:NO)や、補正距離が0mである場合(S9:NO)には、案内等を行うことなく当該運転支援処理プログラムを終了する。
【0052】
次に、上記S6の補正距離特定処理のサブ処理について図4に基づき説明する。図4は本実施形態に係る補正距離特定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0053】
ここで、本実施形態に係る運転支援装置1は、信号待ちで停車する際に、図9に示すように右左折して進入する他車両45と接触することを防止する為に、本来の車両2の停止位置(図9では停止線46の位置)より所定距離(補正距離H)だけ手前側に停車させることを特徴とする。そして、この補正距離Hは、図10に示すように車両2の停止位置の道路幅Wに対応して補正距離Hが特定され、道路幅Wが狭くなるほど距離を長くする。特に、本実施形態では道路幅Wが5m未満である場合には補正距離Hを1mとし、道路幅Wが5m以上6m未満である場合には補正距離Hを0.5mとし、道路幅Wが6m以上である場合には補正距離Hを0mとする。
【0054】
先ず、S21でCPU41は、地図情報DB31に記憶された道路属性データに基づいて、自車の現在走行するリンクの道路幅を取得する。尚、S21で取得された道路幅は車両が停止する必要のある停止位置(即ち、停止線の描かれた位置)の道路幅W(図9参照)にも相当する。尚、上記S21が道路幅取得手段の処理に相当する。
【0055】
次に、S22においてCPU41は、前記S21で取得した道路幅が5m未満であるか否か判定する。そして、道路幅が5m未満であると判定された場合(S22:YES)には、補正距離を1mに特定する(S23)。
【0056】
一方、道路幅が5m以上であると判定された場合(S22:NO)には、道路幅が6m未満であるか否か判定する(S24)。そして、道路幅が5m以上6m未満であると判定された場合(S24:YES)には、補正距離を0.5mに特定する(S25)。
【0057】
更に、道路幅が6m以上であると判定された場合(S24:NO)には、補正距離を0mに特定する(S26)。尚、上記S23、S25、S26が補正距離特定手段の処理に相当する。
【0058】
次に、上記S7の案内実施判定処理のサブ処理について図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係る案内実施判定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0059】
先ず、S31でCPU41は、自車前方の分岐点に設置された信号機に関する信号機情報を取得する。更に、S32でCPU41は、自車前方の分岐点の路面に形成された停止線に関する停止線情報を取得する。具体的に前記S31及びS32の処理では、先ず、フロントカメラ3で撮像した画像から信号機や路面標示の画像認識処理を行う。そして、画像認識処理の結果に基づいて信号機の点灯状態や路面標示の種別、自車から路面標示までの距離等を検出する。ここで、図11は片側一車線の道路50を交差点51方向へと走行する車両2を示した俯瞰図、図12は図11の状態における車両2のフロントカメラ3によって撮像された撮像画像52を示した模式図である。
【0060】
フロントカメラ3は、車両2の前バンパー53付近から前方を撮像できるように光軸を水平から所定角度下方向に向けるように取り付けられており、撮像範囲が固定されている。そして、路面標示の画像認識処理では、フロントカメラ3によって撮像される車両2の前方環境の画像を取り込んで解析処理を行い、車両が走行する路面上に形成された路面標示の境界線を特定するとともに、検出された路面標示の種別を判定する。
具体的には、先ず、NTSCのようなアナログ通信手段や、i−linkのようなデジタル通信手段を用いてフロントカメラ3で撮像した映像を入力し、jpeg、mpeg等のデジタル画像フォーマットに変換する。次に、路面標示が一般に白線であることを用いて、撮像画像中の路面標示が描かれた路面と他の路面を輝度差に基づいて輝度補正を行う。その後、対象となる路面標示を画像から分離する2値化処理、歪みを補正する幾何学処理、画像の雑音を除去する平滑化処理等を行い、路面標示と他の路面との境界線を検出する。
その後、CPU41は、検出された境界線の形状と画像内の位置座標から検出された路面標示の種別や位置を特定する。それによって、自車の前方の交差点に停止線があることを検出でき、停止線がある場合には自車から停止線までの距離を取得できる。
また、同様にして検出された境界線の形状から信号機について検出し、更に、信号機の発光色を識別することにより、信号機の点灯状態を取得できる。
【0061】
例えば、図12に示す撮像画像52に対して認識処理を行った場合には、車両2の前方にある交差点51に形成された停止線54が検出され、車両2から停止線54までの距離Lについても算出される。また、信号機55が赤色に点灯していることが検出される。尚、上記S31が信号機状態取得手段の処理に相当し、上記S32が停止位置取得手段の処理に相当する。
【0062】
そして、図5のS33においてCPU41は、前記S31で取得した信号機情報に基づいて、自車の前方の交差点に設置された信号機が赤信号か否か判定する。そして、赤信号であると判定された場合(S33:YES)には、S34へと移行する。一方、赤信号でないと判定された場合(S33:NO)には、停止線で自車が停止する必要がないので、案内実施フラグをOFFした(S36)後にS8へと移行する。尚、上記S33が信号機状態判定手段の処理に相当する。
【0063】
S34でCPU41は、前記S32で取得した停止線情報に基づいて、自車の前方の交差点に停止線が形成されているか否か判定する。そして、停止線が形成されていると判定された場合(S34:YES)には、停止線で自車が停止する必要があるので、自車の前方に形成された停止線を車両の停止位置と認定し、案内実施フラグをONした(S35)後にS8へと移行する。それに対して、停止線が形成されていない場合(S34:NO)には、車両の停止位置を特定できないので、案内実施フラグをOFFした(S36)後にS8へと移行する。
【0064】
次に、上記S11の駐車場案内処理のサブ処理について図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る駐車場案内処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0065】
先ず、S41でCPU41は、前記S1のマップマッチングの結果に基づいて、自車が特に駐車場内に位置するか否かを判定する。
【0066】
そして、自車が駐車場内に位置すると判定された場合(S41:YES)には、更に、自車が駐車場の出入口方向へ走行しているか否かを判定する(S42)。尚、自車が駐車場の出入口方向へ走行しているか否かについては、自車の現在位置と方位並びに地図情報DB31に記憶された駐車場の情報に基づいて判定する。その結果、自車が駐車場の出入口方向へ走行していると判定された場合(S42:YES)には、S43へと移行する。
【0067】
一方、自車が駐車場外に位置すると判定された場合(S41:NO)及び駐車場内に位置する場合でも出入口方向へと走行していないと判定された場合(S42:NO)には、当該運転支援処理プログラムを終了する。
【0068】
続いて、S43でCPU41は、停止位置の道路幅に基づいて補正距離を特定する後述の補正距離特定処理(図7)を行う。更に、S44でCPU41は、停止位置に対する案内を実施するか否かを判定する後述の案内実施判定処理(図8)を行う。
【0069】
その後、S45においてCPU41は、案内実施フラグがONされているか否かを判定する。尚、案内実施フラグは後述するS44の案内実施判定処理(図8)においてON又はOFFされる。
【0070】
そして、案内実施フラグがONであると判定された場合(S45:YES)には、更に、CPU41は後述するS43の補正距離特定処理によって特定された補正距離が0mより大きいか否か判定する(S46)。
【0071】
そして、前記S46で補正距離が0mより大きいと判定された場合(S46:YES)には、本来の停止位置(具体的には、駐車場出口の停止線の描かれた位置)より補正距離手前で車両を停止することを指示する案内文を液晶ディスプレイ4に表示する(S47)。また、同内容の案内音声をスピーカ5より出力する。更に、車両ECU7に制御信号を送信することにより、自車を停止位置から補正距離手前で停車させるように制御することも可能である。尚、上記S47が運転支援手段の処理に相当する。
【0072】
一方、案内実施フラグがOFFであると判定された場合(S45:NO)や、補正距離が0mである場合(S46:NO)には、案内等を行うことなく当該運転支援処理プログラムを終了する。
【0073】
次に、上記S43の補正距離特定処理(駐車場)のサブ処理について図7に基づき説明する。図7は本実施形態に係る補正距離特定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0074】
ここで、本実施形態に係る運転支援装置1は、駐車場61から公道へと出るタイミングを待つ為に出入口付近で停車する際に、図13に示すように右左折して駐車場内に進入する他車両62と接触することを防止する為に、本来の車両2の停止位置(図13では駐車場出口に形成された停止線63の位置)より所定距離(補正距離H)だけ手前側に停車させることを特徴とする。そして、この補正距離Hは、既に図10に示したように車両2の停止位置の道路幅Wに対応して補正距離Hが特定され、道路幅Wが狭くなるほど距離を長くする。特に、本実施形態では道路幅Wが5m未満である場合には補正距離Hを1mとし、道路幅Wが5m以上6m未満である場合には補正距離Hを0.5mとし、道路幅Wが6m以上である場合には補正距離Hを0mとする。
【0075】
先ず、S51でCPU41は、地図情報DB31に記憶された施設データに基づいて、駐車場の出入口の道路幅を取得する。尚、S51で取得された道路幅は車両が停止する必要のある停止位置(即ち、停止線の描かれた位置)の道路幅W(図13参照)にも相当する。尚、上記S51が道路幅取得手段の処理に相当する。
【0076】
次に、S52においてCPU41は、前記S51で取得した道路幅が5m未満であるか否か判定する。そして、道路幅が5m未満であると判定された場合(S52:YES)には、補正距離を1mに特定する(S53)。
【0077】
一方、道路幅が5m以上であると判定された場合(S52:NO)には、道路幅が6m未満であるか否か判定する(S54)。そして、道路幅が5m以上6m未満であると判定された場合(S54:YES)には、補正距離を0.5mに特定する(S55)。
【0078】
更に、道路幅が6m以上であると判定された場合(S54:NO)には、補正距離を0mに特定する(S56)。尚、上記S53、S55、S56が補正距離特定手段の処理に相当する。
【0079】
次に、上記S44の案内実施判定処理(駐車場)のサブ処理について図8に基づき説明する。図8は本実施形態に係る案内実施判定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0080】
先ず、S61でCPU41は、自車前方の駐車場の出入口に形成された停止線に関する停止線情報を取得する。尚、前記S61の処理では、フロントカメラ3で撮像した撮像画像に対して所定の画像処理を施すことによって、駐車場の出入口に形成された停止線が検出され、自車から停止線までの距離についても算出される。また、前記S61の具体的な処理内容については既にS32で説明した処理と同様の処理であるので、その詳細は省略する。尚、上記S61が停止位置取得手段の処理に相当する。
【0081】
次に、S62においてCPU41は、前記S61で取得した停止線情報に基づいて、自車の前方の駐車場出入口に停止線が形成されているか否か判定する。そして、停止線が形成されていると判定された場合(S62:YES)には、停止線で自車が停止する必要があるので、自車の前方に形成された停止線を車両の停止位置と認定し、案内実施フラグをONした(S63)後にS45へと移行する。それに対して、停止線が形成されていない場合(S62:NO)には、車両の停止位置を特定できないので、案内実施フラグをOFFした(S64)後にS45へと移行する。
【0082】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る運転支援装置1、運転支援装置1による運転支援方法及び運転支援装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、自車の前方に形成された停止線を車両の停止位置として、先ず停止位置の道路幅を取得し(S32、S51)、取得した道路幅に基づいて補正距離を特定し(S23、S25、S26、S53、S55、S56)、本来の停止位置(具体的には、停止線の描かれた位置)より補正距離手前で車両を停止することを指示する案内を液晶ディスプレイ4やスピーカ5を用いて行う(S10、S47)ので、自車両の走行する道路幅に応じて本来の車両の停止位置より手前で自車両を停止するように運転を支援するので、交差点や駐車場出口で他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
また、車両の前方の交差点にある停止線の位置を車両の停止位置とするので、交差点で信号待ち或いは右左折待ちで停車する状況において、交差点で接続する他の道路から他車両が右左折して自車両側へと進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
また、信号機が赤に点灯していると判定した場合(S33:YES)にのみ案内を行うので、交差点で停車する虞が無い場合には不要な案内を行わないことにより、運転者の集中力を低下させることがない。
また、駐車場の出入口の位置を車両の停止位置とするので、駐車場の出入口で公道へと出るタイミングを待つために停車する状況において、他車両が公道から駐車場内へ右左折して進入した場合であっても他車両との接触を防止できる。
更に、道路幅が狭く、他車両との接触の虞の高い状況ほど車両を本来の停止位置から手前側に離間して停止させるので、他車両との接触を確実に防止できる。
【0083】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では信号機のある交差点に形成された停止線を車両の停止位置として、補正距離の特定や停止位置の案内を行っているが、例えば、踏み切りの前に形成された停止線や信号機の無い交差点に形成された一時停止線を車両の停止位置として、補正距離の特定や停止位置の案内を行っても良い。
【0084】
また、本実施形態ではフロントカメラ3で撮像した撮像画像に基づいて自車の前方にある停止線を検出し、自車から停止線までの距離についても算出することとしているが、予め停止線の位置座標が記憶されたDBをナビゲーション装置6に備え、GPS21で検出した自車の現在位置に基づいて自車の前方にある停止線を検出し、自車から停止線までの距離についても算出するようにしても良い。
【0085】
更に、停止線を他の路面標示(例えば、「横断歩道有り」や「制限速度」の路面標示)に対応付けて記憶し、他の路面標示を車両に設置されたバックカメラで撮像して検出することによって検出した路面標示に対応する停止線の位置についても検出し、自車から停止線までの距離を算出しても良い。
例えば、図14では「横断歩道有り」の路面標示71と停止線72が対応付けられて記憶されている場合を示す。図14に示すように、車両2が「横断歩道有り」の路面標示71をバックカメラで撮像して検出すると、「横断歩道有り」の路面標示71から対応する停止線72までの距離MをDBから取得できる。そして、バックカメラの撮像画像に基づいて車両2から路面標示71までの距離D1を算出し、更に車両2の全長D2をDBから取得する。その結果、車両から停止線72までの距離(M−D1−D2)が算出可能となる。
【0086】
また、S21の処理の後に、CPU41が自車の走行する道路に中央分離帯があるか否かを判定する判定処理を追加し、中央分離帯があると判定された場合には停止位置の案内を行うことなく運転支援処理プログラムを終了するようにしても良い。中央分離帯がある場合には、反対車線を走行する他車両との接触の虞が無いからである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本実施形態に係る運転支援装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る運転支援装置の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る運転支援処理プログラムのフローチャートである。
【図4】本実施形態に係る補正距離特定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図5】本実施形態に係る案内実施判定処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図6】本実施形態に係る駐車場案内処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る補正距離特定処理(駐車場)のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図8】本実施形態に係る案内実施判定処理(駐車場)のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図9】交差点の車両の停止位置における道路幅と補正距離の関係を示した図である。
【図10】道路幅と補正距離の対応関係を示したテーブルである。
【図11】片側一車線の道路を交差点方向へと走行する車両を示した俯瞰図である。
【図12】図11の状態における車両のフロントカメラによって撮像された撮像画像を示した模式図である。
【図13】駐車場内の車両の停止位置における道路幅と補正距離の関係を示した図である。
【図14】他の実施形態を説明した説明図である。
【図15】従来技術を説明した説明図である。
【符号の説明】
【0088】
1 運転支援装置
2 車両
3 フロントカメラ
6 ナビゲーション装置
13 ナビゲーションECU
41 CPU
42 RAM
43 ROM


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得手段と、
前記停止位置取得手段によって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得手段と、
前記道路幅取得手段によって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定手段と、
前記停止位置取得手段によって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援手段と、を有することを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記停止位置取得手段は車両の前方の交差点にある停止線の位置を車両の停止位置として取得することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記停止位置取得手段により取得された停止線のある交差点に設置された信号機の点灯状態を取得する信号機状態取得手段と、
前記信号機状態取得手段によって取得された信号機の点灯状態に基づいて信号機が赤に点灯しているか否かを判定する信号機状態判定手段と、を有し、
前記運転支援手段は前記信号機状態判定手段によって前記信号機が赤に点灯していると判定された場合に運転を支援することを特徴とする請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記停止位置取得手段は車両の前方にある駐車場出口の位置を車両の停止位置として取得することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記補正距離は前記道路幅取得手段によって取得された道路幅が狭いほど距離を長く設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の運転支援装置。
【請求項6】
車両の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得ステップと、
前記停止位置取得ステップによって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得ステップと、
前記道路幅取得ステップによって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定ステップと、
前記停止位置取得ステップによって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援ステップと、を有することを特徴とする運転支援方法。
【請求項7】
コンピュータに搭載され、
車両の前方にある車両の停止位置を取得する停止位置取得機能と、
前記停止位置取得機能によって取得された停止位置の道路幅を取得する道路幅取得機能と、
前記道路幅取得機能によって取得された道路幅に対応する補正距離を特定する補正距離特定機能と、
前記停止位置取得機能によって取得された停止位置から前記補正距離手前の位置で車両を停止するように運転を支援する運転支援機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−59208(P2009−59208A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226627(P2007−226627)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】