説明

III族窒化物ベースのデバイスのためのシリコンカーボンゲルマニウム(SiCGe)基板

【課題】III族窒化物ベースのデバイス用の基板を改善して、デバイス中の転位密度をより低くし、デバイス性能を向上させる。
【解決手段】シリコンカーボンの層102上に、シリコンカーボンゲルマニウムの層104を形成し、その上にIII族窒化物を含む電子デバイス106を形成する。デバイス106のIII族窒素化合物は、シリコンカーボンの層102とよりも、シリコンカーボンゲルマニウムの層104との方が良好に格子整合するので、転位密度は低くなり、デバイスもより厚くすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、III族窒化物ベースのデバイスのための基板、およびそれを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンカーバイド(SiC)は、様々な電子デバイスおよび光学デバイス用の基板として使用されている。電子デバイスおよび光学デバイスの多くは、1種以上のIII族元素および窒素からなる、一般にIII族窒化物と呼ばれる層から形成されている。III族窒化物の1つには窒化ガリウムがある。通常、窒化ガリウム材料系を使用して形成されるデバイスは、例えば、トランジスタおよび発光デバイスである。窒化ガリウム材料系は、アルミニウム、ホウ素、ガリウムおよびインジウムと窒素との様々な組合せを使用して形成された合金を含む。これには、様々な二元最終化合物および三元最終化合物、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化ガリウムインジウム(GaInN)等が含まれる。シリコンカーバイドは導電性であるので、窒化ガリウム材料系を使用して形成されるデバイスに対して望ましい基板となる。シリコンカーバイドは、窒化ガリウム材料系を使用して形成される材料に類似の結晶構造を有してはいるものの、シリコンカーバイドの格子定数は、窒化ガリウム材料系を使用して形成される材料の格子定数よりも小さい。窒化ガリウム材料を臨界厚みよりも厚く成長させる場合、シリコンカーバイドと窒化ガリウム材料系を使用して形成される材料との間の格子不整合によって、窒化ガリウム材料内で転位欠陥が生じる。この転位は、窒化ガリウムベースのデバイスの性能および信頼性を低下させる。
【0003】
残念なことに、適切な電気的特性を示し、かつ窒化ガリウム材料系を使用して形成される材料に近い格子定数を有する基板は未だ開発されていない。したがって、シリコンカーバイド基板上に窒化ガリウム材料系で形成されるデバイスの開発においては、欠陥密度を低下させるべく、「ELOG」と呼ばれるエピタキシャル横行方向成長(epitaxial lateral overgrowth)のような精巧な成長手段を発展させることが必要とされている。ELOGのような技術を用いて成長させても、シリコンカーバイド上に成長させた窒化ガリウム中の欠陥密度は、〜10/cm―2にはなる。窒化ガリウムベースの材料を使用して形成される材料に対してより良好に格子整合する基板を用いることによって、転位密度は低下しかつデバイス性能も改善された窒化ガリウム材料ベースの材料の成長が可能となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
III族窒化物ベースのデバイス用の基板を改善して、デバイス中の転位密度をより低くし、デバイス性能を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による態様は、III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための基板であって、シリコンカーボンの層と、このシリコンカーボンの層上に設けられたシリコンカーボンゲルマニウムの層とを備えている基板を提供し、シリコンカーボンの層およびシリコンカーボンゲルマニウムの層は、III族窒化物材料系で形成されるデバイスのための基板を形成している。
【0006】
また、本発明による態様は、III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのためのシリコンカーボンゲルマニウム基板を形成する方法も含む。この方法は、シリコンカーボンの層を形成し、このシリコンカーボンの層上にシリコンカーボンゲルマニウムの層を形成し、このシリコンカーボンの層の直ぐ上にIII族窒化物材料系で電子デバイスを形成することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のより深い理解のために、添付の図面を参照されたい。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を明確に示すことを目的として拡大して示したものもある。さらに、図面では、同様の参照番号は、複数の図面を通じて対応する同様の部材を指し示している。
【0008】
基板と、窒化ガリウムベースの材料との間の格子不整合を減じる1つの手段は、シリコンカーバイド基板にゲルマニウムを添加することである。ゲルマニウムをシリコンカーバイド基板に添加することによって、基板の格子定数を大きくすることができる。SiC:Ge合金の開発には技術的な課題も多く、これまでは、シリコンカーバイド結晶に組み込まれるゲルマニウムの量はごくわずかであった。X線回折のデータによれば、SiC:Geの格子定数は、シリコンカーバイドに比べて確かに増大する。SiC:Geの薄い層を電子デバイスに組み込み、シリコンカーバイドヘテロ構造デバイスを形成することが行われてきた。しかし、ゲルマニウムを使用して、III族窒化物、特に窒化ガリウム材料系を使用して形成されるデバイスに対してより良好に格子整合する基板を形成することは、これまで知られていなかった。
【0009】
III族窒化物ベースのデバイスのためのシリコンカーボンゲルマニウム基板の態様として、窒化ガリウムベースのデバイスのための基板を形成することに関して説明するが、窒化ガリウムベースのデバイスの層と類似の格子定数を有する他の材料もこのシリコンカーボンゲルマニウム基板上に形成することができる。
【0010】
図1は、本発明の一態様によるシリコンカーボンゲルマニウム基板上に形成された光電子デバイスを示す概略図である。光電子デバイス100は、例えば、レーザもしくは発光ダイオードのような発光デバイスであってもよいし、III族窒化物、特に窒化ガリウムの材料系を使用して形成される別の任意の電子デバイスであってもよい。電子デバイス100は、シリコンおよびカーボンからなる第1の基板層102を備えている。一態様では、第1の基板層102は、シリコンカーバイド(SiC)からなっている。第1の基板層102の面内(a軸)格子定数は、3.086オングストローム(Å)(0.3086nm)である。シリコンカーボンゲルマニウムからなる第2の基板層104は、第1の基板層102上に形成されている。一態様では、第2の基板層104は、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[式中、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]の組成を有するシリコンカーバイドゲルマニウム(SiC:Ge)である。
【0011】
特別な態様では、第2の基板層104の組成は、(Si0.5−x0.5−y)Gex+yであって、ゲルマニウムの含有量が約5%〜約40%に変化するものとなっている。xおよびyの値は、続いて設けられるデバイス層に対して所望の格子定数を提供するように選択される。一態様では、第2の基板層104の組成は、Si0.350.5Ge0.15である。しかし、第2の基板層104の組成は、Si0.450.5Ge0.05〜Si0.100.5Ge0.4の範囲(表示の下限および上限の値を含む)であってよい。ケイ素、炭素およびゲルマニウムの結合長に起因して、ゲルマニウムはケイ素と置換されるが、ゲルマニウムの一部が炭素と置換してもよい。第2の基板層104上に窒化ガリウムデバイスを続いて成長させるべき場合、第2の基板層104を(Si0.5−x0.5−y)Gex+yの組成で形成して、面内格子定数3.19Å(0.319nm)を得ることが望ましい。第2の基板104上に窒化アルミニウムデバイスを続いて成長させるべき場合、第2の基板104を(Si0.5−x0.5−y)Gex+yの組成で形成して、面内格子定数3.11Å(0.311nm)を得ることが望ましい。
【0012】
第1の基板層102および第2の基板層104は、基板110を形成する。第2の基板層104は、窒化ガリウムまたは窒化ガリウム材料系で形成される別の材料の格子定数に極めて近似する格子定数を有している。一態様では、窒化ガリウム材料系を使用して形成される光電子デバイスは、基板110上に、しかも第2の基板層104の直ぐ上に形成される。これを、第2の基板層104上の層106として形成された窒化ガリウムデバイスとして図示する。典型的なデバイスは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよび窒素の様々な組成を有する多数の層からなる。この例では、窒化ガリウムの層106の格子定数は、3.19Å(0.319nm)であり、この格子定数は、第2の基板層104の格子定数に良好に整合する。層104の材料と層106の材料との間での良好な格子整合によって、層106(および図示していないが続いて設けられる層)の窒化ガリウム材料を、窒化ガリウム層106をシリコンカーバイド層102の直ぐ上に成長させる場合に比べて、転位なしで厚く成長させることが可能となる。これによって、高い光学品質を有する窒化ガリウムベースのデバイスを基板110上に形成することができる。
【0013】
第2の基板層104上で、転位が現れるまで形成できる層106の厚みは、シリコンカーバイドの層102の直ぐ上に形成した場合の厚みよりも大きい。このように、高い光学品質を有する窒化ガリウムベースのデバイスを形成することができる。ゲルマニウムを約5%〜約40%含有している第2の基板層104と層106の窒化ガリウム材料との間の格子不整合は、第1の基板層102と層106の窒化ガリウム材料との間の格子不整合よりも著しく小さい。第2の基板層104と層106の窒化ガリウム材料との間での良好な格子整合によって、層106の材料を、層106を第1の基板層102の直ぐ上に成長させる場合よりも、転位なしで著しく厚く成長させることが可能となる。
【0014】
図2は、図1の基板110上に形成される窒化ガリウムベースのレーザ構造の例を示す概略図である。導電性バッファ層202が、基板110上に形成されている。一態様では、この導電性バッファ層202は、比較的低い成長温度で窒化ガリウムから形成することができる。バッファ層202の上には、窒化ガリウムのn型層204が形成されている。一態様では、窒化ガリウム層204の厚みは、約1マイクロメートル(μm)である。窒化ガリウム層204上には、n型クラッド層206が窒化アルミニウムガリウムから形成されている。このクラッド層206は、厚み約0.4μmであり、AlGa1−xN[x=0.12]を使用して形成されている。クラッド層206上には、導波層208が形成されている。この導波層208は、厚み約0.1μmであり、AlGa1−xN[x=0.06]を使用して形成されている。導波層208上には、窒化インジウムガリウム量子井戸層と窒化ガリウムバリア層とが交互に積層する活性領域210が形成されている。活性層が含む量子井戸の数は1つ以上であってよく、図示の例では8つの量子井戸を含んでいる。
【0015】
導波層212は、活性領域210上に形成されている。この導波層212は、厚み約0.1μmであり、AlGa1−xN[x=0.06]を使用して形成されている。導波層212上には、p型クラッド層214が形成されている。クラッド層214は、厚み0.4μmであり、AlGa1−xN[x=0.12]を使用して形成されている。クラッド層214上には、窒化ガリウムのp型層216が形成されている。一態様では、窒化ガリウム層216の厚みは約0.1μmである。n型コンタクト218が基板110上に、p型コンタクト222が窒化ガリウムのp型層216上に形成されている。
【0016】
図3は、基板上にデバイスを形成する本発明による例示的な方法を示すフローチャートである。ブロック302では、シリコンカーボンからなる第1の基板層102を形成する。一態様では、この第1の基板102は、シリコンカーバイド(SiC)である。ブロック304では、シリコンカーボンゲルマニウムからなる第2の基板層104を形成する。一態様では、第2の基板層104は、シリコンカーバイドゲルマニウム(SiC:Ge)であり、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]の組成を有し、その格子定数は3.19Å(0.319nm)である。第1の基板層102および第2の基板層104は、基板110を形成している。ブロック306では、III族窒化物、特に窒化ガリウムベースのデバイスを基板110上に、特に第2の基板層104の直ぐ上に形成する。窒化ガリウムベースのデバイスの層の格子定数は、第2の基板層104のSiC:Ge材料の格子定数と良好に整合する。第2の基板層104のSiC:Ge材料と窒化ガリウムベースのデバイスの材料との間で格子整合が得られることによって、基板110上に形成される窒化ガリウムベースの光電子デバイスの光学品質を高くすることが可能となる。
【0017】
本開示では、例示的な態様を用いて本発明を詳細に説明した。しかし、特許請求の範囲によって規定される本発明は、上に説明した詳しい態様に制限されることはない。
【0018】
以下に本発明の好ましい態様を示す。
1.III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための、シリコンカーボンゲルマニウム基板を形成する方法であって、
シリコンカーボンの層を形成し、
前記シリコンカーボンの層上にシリコンカーボンゲルマニウムの層を形成し、
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層の直ぐ上に、III族窒化物を含む電子デバイスを形成する、方法。
2.前記シリコンカーボンゲルマニウムの組成が、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]である、上項1に記載の方法。
3.前記シリコンカーボンゲルマニウムの組成が、Si0.350.5Ge0.15である、上項2に記載の方法。
4.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、シリコンカーボンが窒化ガリウムと整合するよりも良好に窒化ガリウムに格子整合する、上項2に記載の方法。
5.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層を、格子定数3.19オングストローム(Å)(0.319nm)を有するように形成する、上項2に記載の方法。
6.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層を、格子定数3.11オングストローム(Å)(0.311nm)を有するように形成する、上項2に記載の方法。
7.前記シリコンカーボンゲルマニウムの組成が、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0.1≦x≦0.40、0.1≦y≦0.40]である、上項2に記載の方法。
8.III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための基板であって、
シリコンカーボンの層と、
前記シリコンカーボンの層上に設けられているシリコンカーボンゲルマニウムの層とを備えており、
前記シリコンカーボンの層および前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、III族窒化物材料系で形成されるデバイスのための基板を形成している、基板。
9.前記シリコンカーボンゲルマニウム層の直ぐ上に形成されている窒化ガリウム材料系で形成される電子デバイスをさらに備えている、上項8に記載の基板。
10.電子デバイスが、光電子デバイスである、上項9に記載の基板。
11.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層の組成が、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]である、上項9に記載の基板。
12.前記シリコンカーボンゲルマニウム層の組成が、Si0.350.5Ge0.15である、上項11に記載の基板。
13.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、前記シリコンカーボンの層が窒化ガリウムと整合するよりも良好に窒化ガリウムと格子整合する、上項11に記載の基板。
14.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層の格子定数が、格子定数3.19オングストローム(Å)(0.319nm)である、上項11に記載の基板。
15.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層の格子定数が、格子定数3.11オングストローム(Å)(0.311nm)である、上項11に記載の基板。
16.III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための、シリコンカーボンゲルマニウム基板であって、
シリコンカーボンの層と、
前記シリコンカーボンの層上に設けられている、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]の組成を有するシリコンカーボンゲルマニウムの層と、
前記シリコンカーボンの層の直ぐ上に設けられている、ガリウムおよび窒素を含む電子デバイスとを備えている、シリコンカーボンゲルマニウム基板。
17.前記シリコンカーボンゲルマニウムの組成が、Si0.450.5Ge0.05からSi0.100.5Ge0.4である、上項16に記載の基板。
18.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、シリコンカーボンが窒化ガリウムと格子整合するよりも良好に窒化ガリウムと格子整合する、上項17に記載の基板。
19.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、格子定数3.19オングストローム(Å)(0.319nm)を有するように形成されている、上項16に記載の基板。
20.前記シリコンカーボンゲルマニウムの層が、格子定数3.11オングストローム(Å)(0.311nm)を有するように形成されている、上項16に記載の基板。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一態様によるシリコンカーボンゲルマニウム基板上に形成された光電子デバイスを示す概略図である。
【図2】図1の基板上に形成される例示的な窒化ガリウムベースのレーザの概略図である。
【図3】本発明による基板上にデバイスを形成する例示的な方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0020】
102 シリコンカーボンの層
104 シリコンカーボンゲルマニウムの層
106 電子デバイス
110 シリコンカーボンゲルマニウム基板
302 シリコンカーボンの層を形成するステップ
304 シリコンカーボンゲルマニウムの層を形成するステップ
306 電子デバイスを形成するステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための、シリコンカーボンゲルマニウム基板(110)を形成する方法(300)であって、
シリコンカーボンの層(102)を形成し(302)、
前記シリコンカーボンの層(102)上にシリコンカーボンゲルマニウムの層(104)を形成し(304)、
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)の直ぐ上に、III族窒化物を含む電子デバイス(106)を形成する(306)、方法。
【請求項2】
前記シリコンカーボンゲルマニウム(104)の組成が、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]である、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記シリコンカーボンゲルマニウム(104)の組成が、Si0.350.5Ge0.15である、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)が、シリコンカーボンが窒化ガリウムと整合するよりも良好に窒化ガリウムと格子整合する、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項5】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)を、格子定数3.19オングストローム(Å)(0.319nm)を有するように形成する、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項6】
III族窒化物材料系で形成される電子デバイスのための、シリコンカーボンゲルマニウム基板(110)であって、
シリコンカーボンの層(102)と、
前記シリコンカーボンの層(102)上に設けられている、(Si0.5−x0.5−y)Gex+y[0≦x≦0.5、0≦y≦0.5]の組成を有するシリコンカーボンゲルマニウムの層(104)と、
前記シリコンカーボンの層(104)の直ぐ上に設けられている、ガリウムおよび窒素を含む電子デバイス(106)とを備えている、シリコンカーボンゲルマニウム基板(110)。
【請求項7】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの組成が、Si0.450.5Ge0.05からSi0.100.5Ge0.4である、請求項6に記載の基板(110)。
【請求項8】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)が、シリコンカーボンが窒化ガリウムと格子整合するよりも良好に窒化ガリウムと格子整合する、請求項7に記載の基板(110)。
【請求項9】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)が、格子定数3.19オングストローム(Å)(0.319nm)を有するように形成されている、請求項6に記載の基板(110)。
【請求項10】
前記シリコンカーボンゲルマニウムの層(104)が、格子定数3.11オングストローム(Å)(0.311nm)を有するように形成されている、請求項6に記載の基板(110)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−36255(P2007−36255A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203010(P2006−203010)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(506200186)アバゴ・テクノロジーズ・イーシービーユー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (154)
【Fターム(参考)】