説明

mtp阻害剤としてのチアゾリルピペリジン誘導体

本発明は、一般式(I)で表されるチアゾリルピペリジン誘導体(ただし、Aは、以下の基a1およびa2を示し;Gは、結合、または以下の基g1、g2およびg3から選択される二価の基を示し、R、R、R2’、R、R、R、YおよびZは本文に定められた通りである)に関する。高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、および異脂肪血症の治療への式(I)の化合物の応用。






【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミクロソームトリグリセリド輸送蛋白質(MTP)の阻害剤である化合物、それを含む薬剤組成物、および医療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
MTP(ミクロソームトリグリセリド輸送蛋白質)は、トリグリセリド、すなわちアポBリポ蛋白質を輸送する生体分子の集合を触媒する、肝細胞および腸細胞の小胞体に位置する輸送蛋白質である。
【0003】
アポBという用語は、より具体的には、腸のアポ蛋白質48および肝臓のアポ蛋白質100を表す。
【0004】
MTPまたはBアポ蛋白質における変異は、人体において、アポBリポ蛋白質が非常に低レベルであるか、または存在しないことによって示される。アポB(キロミクロン、非常に低密度のリポ蛋白質)およびそれらの代謝残留物(キロミクロン残留物、低密度リポ蛋白質)は、工業国における主な死因であるアテローム硬化症の発生の主な危険因子であると認識されている。これらの変異に対してヘテロ接合性を有する個人では、平均で2分の1のレベルの低下は、低度の心臓血管リスクに関連づけられることが確認されている(C.J.Glueck、P.S.Gartside、M.J.Mellies、P.M.Steiner、Trans.Assoc.Am.Physicians、90、184(1977年))。これは、MTP拮抗薬によるトリグリセリドリッチなリポ蛋白質の分泌および/またはアポBの分泌の調節が、アテローム硬化症、およびより広くはアポBリポ蛋白質の増加によって特徴づけられる病態の治療に有用でありうることを示唆するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、MTPおよび/またはアポBの分泌を阻害する分子は、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、および糖尿病に関連づけられる異脂肪血症の治療とともに、肥満の予防および治療にも有用でありうる。
【0006】
ここで、チアゾリルピペラジン構造の特定の化合物は、MTPおよび/またはアポB分泌に対する阻害特性を有することが発見された。
【0007】
この活性のために、これらの化合物は、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、および糖尿病に関連づけられる異脂肪血症の治療とともに、肥満の予防および治療における全面的に有利で可能な用途を有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明は、第一に、一般式(I):
【0009】
【化1】

【0010】
で表されるチアゾリルピペリジン構造の化合物
(式中、
・ Aは、以下の基a1およびa2:
【0011】
【化2】

【0012】
から選択される基を示し;
・ Gは、以下の基g1、g2およびg3:
【0013】
【化3】

【0014】
から選択される二価の結合または基を示し;
・ Rは、水素、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルカルボニルまたはアルコキシカルボニル基から選択され;
・ R、R2’およびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基、および基−NRR’から選択され;あるいは
・ RおよびRはともに、それらを担持する窒素原子と複素環を形成し;
・ RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール、および−NRR’から選択され;
・ RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基を示し;あるいは、それらはともに、それらを担持する窒素原子と複素環を形成し、またはアルケン−1−イル基の二重結合を形成し;
・ Yは、酸素または硫黄原子を示し;かつ
・ Zは、−NH−または酸素原子を示す);
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグに関する。
【0015】
以下の定義は、上記定義の様々な基および基の性質を特定する。特に指定のない限り、これらの定義は、ここに説明する本発明のすべての用語に適用される。
【0016】
「ハロゲン原子」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を示す。
【0017】
「アルキル」という用語は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、およびアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルファニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された、1から12の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基を示す。
【0018】
上記に示したように場合によって置換されうるアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、ネオヘキシル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、1−メチル−1−エチルプロピル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、デシル、1−メチルノニル、3,7−ジメチルオクチルおよび7,7−ジメチルオクチルが挙げられる。
【0019】
「アルケニル」という用語は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、およびアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルファニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された、二重結合形態の少なくとも1つの不飽和を含み、2から12個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基を示す。
【0020】
上記に示したように場合によって置換されうるアルケニル基の例としては、エチレニル、プロペニル、プロパジエニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル、オクテニル、オクタジエニル、ノネニル、ノナジエニル、デセニルおよびデカジエニル、ならびにそれらの分枝異性体が挙げられ、二重結合の位置の指示が存在しないことは、二重結合に制限がないことを意味するものとして必然的に理解される。例えば、「ペンテニル」基は、ペント−1−エン−1−イル、ペント−2−エン−1−イルおよびペント−3−エン−1−イル基だけでなく、ペント−1−エン−2−イル、ペント−2−エン−2−イルおよびペント−3−エン−2−イル基、ならびにペント−1−エン−3−イル、ペント−2−エン−3−イルおよびペント−3−エン−3−イル基を偏好なく含む。
【0021】
「アルキニル」という用語は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、およびアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルファニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された、三重結合形態の少なくとも1つの不飽和を含み、2から12個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキル基を示す。
【0022】
上記に示したように場合によって置換されうるアルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、プロパジニル、ブチニル、ブタジニル、ペンチニル、ペンタジイニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル、オクチニル、オクタジイニル、ノニニル、ノンアジイニル、デシニルおよびデカジイニル、ならびにそれらの分枝異性体が挙げられ、二重結合の位置の指示が存在しないことは、二重結合に制限がないことを意味するものとして必然的に理解される。例えば、「ペンチニル」基は、ペント−1−イン−1−イル、ペント−2−イン−1−イルおよびペント−3−イン−1−イル基ばかりでなく、ペント−1−イン−2−イル、ペント−2−イン−2−イルおよびペント−3−イン−2−イル基、ならびにペント−1−イン−3−イル、ペント−2−イン−3−イルおよびペント−3−イン−3−イル基を偏好なく含む。
【0023】
「シクロアルキル」という用語は、3から13個の炭素原子を含み、場合によって1つまたは複数の二重結合を含むとともに、スピラン化合物を含み、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、および特に1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、特に、例えばトリフルオロメチルのようなパーハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルフォニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された単環式、二環式または三環式の架橋または無架橋シクロアルキル基を示す。
【0024】
上記に示したように場合によって置換されるシクロアルキル基の例としては、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル、シクロオクチルおよびシクロデシル、アダマンチル、ジアマンチル、ノルボルニルおよびボルニル基が挙げられる。
【0025】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、合計3から13個の原子を含み、そのうちの1、2、3または4個は、互いに独立に、窒素、酸素および硫黄から選択され、他の原子は炭素原子であり、前記複素環式基も場合によって1、2、3または4個の二重結合を含むとともに、スピラン化合物を含み、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、および特に1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、特に、例えばトリフルオロメチルのようなパーハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルフォニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された単環式、二環式または三環式の基を示す。
【0026】
特に、5から8個の原子の飽和または部分不飽和単環式複素環は、後に定めるヘテロアリールの飽和または部分不飽和誘導体である。より詳細には、言及できるヘテロシクロアルキル基のなかには、モルフォリノ、モルフォリニル、ピペリジル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、テトラヒドロチエニルテトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、イソキサゾリジニル、イミダゾリジニルおよびパラゾリジニル基がある。
【0027】
「アリール」という用語は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、および特に1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、特に、例えばトリフルオロメチルのようなパーハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルフォニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、リン酸誘導体[(アルキル−O)−P−O−アルキル]、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換された、6から14個の炭素原子を含む単環式、二環式または三環式のアリール基を示す。
【0028】
言及できるアリール基としては、非限定的に、フェニル、ナフチル、アンスリルおよびフェナンスリル基が挙げられる。
【0029】
「ヘテロアリール」という用語は、合計3から13個の原子を含み、そのうちの1、2、3または4個は、互いに独立に、(窒素および硫黄の場合は)場合によって酸化形態の窒素、酸素および硫黄から選択され、他の原子は炭素原子であり、前記ヘテロアリール基は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR’(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、および特に1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、特に、例えばトリフルオロメチルのようなパーハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルフォニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニル、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される1つまたは複数の化学種で場合によって置換されている単環式、二環式または三環式の芳香族基を示す。
【0030】
好ましくは、複素環を構成する単環の少なくとも1つは、1から4個の環内ヘテロ原子、より好ましくは1から4個の環内ヘテロ原子を含む。本発明によれば、複素環式多環核は、環に含まれる5から8個の原子をそれぞれ含む1つまたは複数の単環からなる。
【0031】
上述したように場合によって置換されたヘテロアリール基の例としては、ピリジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、チアゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、フラゼーン、ピリザジン、ピリミジン、ピラジン、チアジン、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、トリアゾールおよびチアジアゾールの如きヘテロ芳香族化合物から誘導された基が挙げられる。言及できる好ましいヘテロアリールのなかには、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、チアゾリルおよびチエニルがある。
【0032】
各単環が5から8個の環内原子を含む二環式ヘテロアリール基の例は、インドリジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチオフラザン、プリン、キノリン、イソキノリン、シノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ナフトリジン、ピラゾロトリアジン、ピラゾロピリミジンおよびプテリジンから選択される芳香族化合物から誘導される。
【0033】
上記定義のヘテロアリールのなかでは、キノリル、ピリジル、ベンゾトリアゾリル、トリアゾリル、アクリジル、フェナジニルおよびカルバゾリル基が好ましい。
【0034】
基RおよびRが、それらを担持する窒素原子とともに、複素環を形成するときは、前記複素環は、窒素原子を含む合計3から13個の原子を含み、そのうちの1、2、3または4個は、互いに独立に、窒素、酸素および硫黄から選択され、他の原子は炭素原子であり、前記複素環も場合によって1、2、3または4個の二重結合を含むとともに、スピラン化合物を含み、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン原子、オキソ、チオキソ、ヒドロキシル、チオール、−NRR(RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、上記定義の通りである)、シアノ、ニトロまたはカルボキシル基、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アルキルチオ、アルキルジスルフォニル(アルキル−S−S−)、アルキルスルフィニル(アルキル−S(=O)−)、アルキルスルフォニル(アルキル−S(=O)−)、アルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、(ジ)アルキルアミノカルボニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシまたはヘテロアリールチオ基から選択される単環、二環または三環である。
【0035】
上記式(I)の化合物について、「幾何異性体」という用語は、シス/トランスまたはE/Z異性を意味する。より詳細には、一般式(I)の化合物の様々な置換基に存在する可能な二重結合は、EまたはZ構成のものでありうる。これらの純粋または不純幾何異性体は、単体または混合物として、式(I)の化合物の枢要な部分を形成する。
【0036】
「光学異性」という用語は、分子における1つまたは複数の軸および/または対称中心の存在に起因し、偏光ビームの回転をもたらす単体または混合物としてのすべての異性体形態を含む。「光学異性体」という用語は、より詳細には、純粋な形態または混合物としての鏡像異性体およびジアステレオ異性体を含む。
【0037】
上記式(I)の化合物と薬学的に許容可能な塩を形成することが可能な酸は、有機または鉱酸である。言及できる非限定例としては、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、酢酸、フマル酸、アルカンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、ビストリフルオロ酢酸および樟脳酸が挙げられる。
【0038】
上記式(I)の化合物と薬学的に許容可能な塩を形成することが可能な塩基は、鉱塩基または有機塩基である。これらの塩基のうち、言及できる非限定例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アルギニンおよびリシンの如き塩基性アミノ酸、例えばメルギミンのようなアサミン、ならびに3−アミノブタノールおよび2−アミノブタノールの如きアミノアルコールが挙げられる。
【0039】
本発明は、特に、上記に示したように薬学的に許容可能な塩ばかりでなく、キラルアミンにより得られる塩の如き、式(I)の化合物の好適な分離または結晶化を可能にする塩をも包括する。
【0040】
上記式(I)の化合物は、これらの化合物のプロドラッグをも含む。
【0041】
「プロドラッグ」という用語は、患者に投与されると、生体によって式(I)の化合物に化学的かつ/または生物学的に変換される化合物を意味する。
【0042】
好ましい、本発明による式(I)の化合物のなかには、基Rが水素を示す化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグが挙げられる。
【0043】
基Rが水素を示す、本発明による式(I)の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグも好ましい。
【0044】
本発明による化合物の他の好ましいグループは、チアゾリル基が、ピペリジン核の位置3または位置4、好ましくはピペリジン核の位置4で分枝している式(I)の化合物からなる。
【0045】
本発明による化合物の他の好ましいグループは、Gが基g1を示し、好ましくはYが酸素原子を示す一般式(I)の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグからなる。
【0046】
本発明による化合物の他の好ましいグループは、基Rが水素を示し、基Rが水素を示し、チアゾリル基が、ピペリジン核の位置4で分枝し、Gは、Yが酸素原子を示す基g1を示す一般式(I)の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグからなる。
【0047】
本発明の化合物の他の好ましいグループは、Rが、1つまたは複数のアリールおよび/またはアルキル基で置換されたアリール基、特にフェニルを示す一般式(I)の化合物からなる。Rが、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、および/またはパーハロアルキルまたはパーハロアルコキシ基で場合によって置換されたビフェニル基を示す一般式(I)の化合物が、最も特に好ましい。Rが、置換ビフェニル基、例えばトリフルオロメチルビフェニルまたはメチルトリフルオロメトキシビフェニル基を示す一般式(I)の化合物がより好ましい。
【0048】
一般式(I)の化合物のなかで、他の好ましい化合物のグループは、Aがa2を示し、他の置換基は上記に示された定義と同じ定義を有する化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグからなる。
【0049】
上記化合物のうち、最も特に好ましい化合物は、a2が以下の式a2’:
【0050】
【化4】

【0051】
で表される基(ただし、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、上記定義の基RおよびRと同じ定義を有し、他の置換基は上記に示された定義と同じ定義を有する)を示す化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグである。
【0052】
好ましい化合物のサブグループは、Gが基g1を示し、Yが酸素原子を示し、Rが、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルで場合によって置換されたビフェニル基、および/またはトリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシ基を示し、Aがa2を示し、他の置換基は上記定義の通りである一般式(I)の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグからなる。
【0053】
このサブグループにおいて、より特に好ましい化合物は、Gが基g1を示し、Yが酸素原子を示し、Rが、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルで場合によって置換されたビフェニル基、および/またはトリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシ基を示し、Aが上記定義のa2’を示し、他の置換基は上記定義の通りである一般式(I)の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異形態、および随意の酸化形態、特にアミン酸化物、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグである。
【0054】
本発明による化合物の特に好ましい例は、
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−3−イルエチル)2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−2−イルエチル)2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート。
【0055】
− N−[シアノ(4−フルオロフェニル)メチル]−N−フェニル−2−[1−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
− N−(α−シアノベンジル)−N−エチル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
− 2−{1−{4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−2−イル]カルボキシル}ピペリド−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
− 1−(4−{4−(3−ヒドロキシピペリド−1−イル)メタノイル]チアゾール−2−イル}ピペリド−1−イル)−1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−イル)メタノン
− N−メチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェネチル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−メチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2(S)−フェネチル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(7−オキソ−7H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−イル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(2−メチル−4−オキソ−4H−クロメン−3−イル)−2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(α−シアノベンジル)−N−イソプロピル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;および
− N−[1−シアノ−1−(ピリド−4−イル)メチル)−N−イソプロピル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
その光学異性体、ならびにそれらの化合物の酸化形態、溶媒和物および水和物;ならびに
酸とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグから選択される。
【0056】
本発明の化合物は、以下の式(II):
【0057】
【化5】

【0058】
で表される化合物(ただし、Tは、不安定な保護基、例えばt−ブトキシ−カルボニル(BOC)を示し、Rは上記定義の通りである)から、
1から40時間、好ましくは4から18時間にわたって、好適な温度、例えば室温にて、過剰の塩基、好ましくはトリエチルアミンの如き有機塩基の存在下で、極性溶媒、例えばジメチルホルムアミド中で、一般には等モル比でエチルR−ブロモピルベートと反応させて、
トリアゾリル環を形成し、式(III):
【0059】
【化6】

【0060】
で表される化合物(ただし、T、RおよびRは上記定義の通りである)を与え、
次いで、式(III)の化合物を、1から12時間にわたって、室温にて、極性媒体、例えばテトラヒドロフランおよび/または水、特に2:1のテトラヒドロフラン/水混合物中で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化型の塩基、例えば水酸化ナトリウムでケン化させて、式(IV):
【0061】
【化7】

【0062】
で表される塩(ただし、T、RおよびRは上記定義の通りであり、Mは、ケン化反応に有用な塩基から誘導されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンを表す)を形成し、
次に、式(IV)の化合物を、加水分解し、次いで/または式(V1):
【0063】
【化8】

【0064】
で表される化合物(ただし、R、R、a1およびTは上記定義の通りである)にエステル化し、
あるいは、1から50時間、一般には4から20時間の範囲とすることができる時間にわたって、室温にて、ジメチルホルムアミドの如き極性非プロトン性溶媒中で、塩基、好ましくはジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の如き有機塩基、および触媒、例えばO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラエチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)の存在下で、一般には等モル比での式HNRのアミンの作用により、
式(V2):
【0065】
【化9】

【0066】
で表される対応するアミド(ただし、R、R、R、RおよびTは上記定義の通りである)に変換し、
式(V1)および(V2)の化合物はともに、式(V):
【0067】
【化10】

【0068】
で表される化合物(ただし、R、R、AおよびTは上記定義の通りである)を形成し、
次いで、式(V)の化合物を、数分間から数時間、一般には5分間から12時間の範囲の時間にわたって、室温にて、ジクロロメタン(DCM)またはジオキサン媒体中で、有機または鉱酸、例えば塩化水素酸またはトリフルオロ酢酸の作用を介した、ピペリジン環のアミン機能の脱保護のための反応に使用し、式(VI):
【0069】
【化11】

【0070】
で表される化合物(これは、式(I)の化合物の特殊な場合で、Rが水素を示し、Gが結合を示し、A、RおよびRは上記定義の通りである)を与え、
次いで、該化合物を、
1から50時間、一般には4から20時間の範囲とすることができる時間にわたって、室温にて、ジメチルホルムアミドの如き極性非プロトン性溶媒中で、塩基、好ましくはジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の如き有機塩基、および触媒、例えばO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラエチルウルオニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)の存在下で、
以下の化合物:
【0071】
【化12】

【0072】
(ただし、Xはハロゲン原子、好ましくは塩素を示し、R、YおよびZは上記定義の通りである)から選択される化合物の作用にかけ、
上記定義の式(I)の化合物を与える化合物から調製されうる。
【0073】
一変形によれば、式(I)の化合物は、以下の式:
【0074】
【化13】

【0075】
(ただし、R、YおよびZは上記定義の通りである)から選択される式で表される化合物と、
式(VII):
【0076】
【化14】

【0077】
で表される化合物(ただし、Rは、上記定義の通りである)とを、
1から50時間、一般には4から20時間の範囲の時間にわたって、室温にて、塩基媒体、例えばトリエチルアミン、および非極性の非プロトン性溶媒、例えばジクロロメタン中で、塩化オキサリルの如き塩化アシルの存在下で反応させて、
式(VIII):
【0078】
【化15】

【0079】
で表される化合物(ただし、G、RおよびRは上記定義の通りである)を与え、
次いで、該化合物を、一般には約2.5時間にわたって、約50℃の温度にて、極性溶媒、例えばジメチルエーテル中で、Lawesson試薬の作用により、式(IX):
【0080】
【化16】

【0081】
で表される対応するチオアミド(ただし、G、RおよびRは上記定義の通りである)に変換し、
次いで、エチルR−ブロモピルベートの作用により、式(III)の化合物の形成について上記に示したのと同様の方法で、チアゾール環を形成して、式(X):
【0082】
【化17】

【0083】
で表される化合物(ただし、G、R、RおよびRは上記定義の通りである)を与え、
次いで、式(IV)の化合物を形成するための方法と同様の方法で、式(X)の化合物をケン化して、式(IOH):
【0084】
【化18】

【0085】
で表される酸(これは、式(I)の化合物の特殊な場合で、Aは−O−R2’を示し、R2’はハロゲン原子を示す)を与え、
次いで、場合によって、式(IOH)の化合物エステル化反応に使用し、または式HNRのアミンの作用を受けさせることで、Aが、それぞれ、R2’が水素原子以外のa1、およびa2を示す式(I)の化合物を与えることによっても調製されうる。
【0086】
上述の方法において、処理条件は、調製することが所望される式(I)の化合物に存在する異なる置換基G、R、R、R2’、R、R、R、RおよびRの関数として実質的に変動しうることを理解すべきである。そのような変動および適応は、当業者であれば、例えば科学論文、特許文献、科学要約集、インターネットを含むコンピュータデータベースより容易に理解できる。
【0087】
Aがa2’を示す一般式(I)の化合物については、以下の式:
【0088】
【化19】

【0089】
で表される中間アミンH−a2’
(ただし、R、RおよびRは上記定義の通りであり、
上記定義の式(V2)および(IOH)の化合物と反応する)
を以下のスキームで示され、様々な置換基が本発明において定められる合成経路の1つに従って調製することが可能である。
【0090】
【化20】

【0091】
本発明は、1つまたは複数の薬学的に許容可能な媒体と組み合わせて、上記定義の式(I)の化合物の有効薬剤量を含む薬剤組成物にも関する。
【0092】
これらの化合物は、即放性もしくは徐放性錠剤、ゲルカプセルまたは顆粒の形で経口的に、注射可能溶液の形で静脈内に、密着性経皮デバイスの形で経皮的に、あるいは溶液、クリームまたはゲルの形で局部的に投与することが可能である。
【0093】
経口投与用個体化合物は、増量剤と、しかるべき場合に、結合剤、分解剤、潤滑剤、着色剤または香味増強剤を活性成分に添加することによって、あるいは混合物を錠剤、糖衣錠、顆粒、粉末またはカプセルに成形することによって調製される。
【0094】
増量剤の例としては、ラクトース、コーンスターチ、サッカロース、グルコース、ソルビトール、結晶セルロースおよび二酸化珪素が挙げられ、結合剤の例としては、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルエーテル)エチルセルロース、メチルセルロース、アカシア、トラガカントゴム、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クエン酸カルシウム、デクストリンおよびペクチンが挙げられる。
【0095】
潤滑剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカおよび硬化植物油が挙げられる。着色剤は、薬剤での使用について認められた任意の着色剤でありうる。
【0096】
香味増強剤の例としては、ココア粉末、ハーブ形態のミント、芳香粉末、油形態のミント、ボルネオールおよびシナモン粉末が挙げられる。錠剤または顆粒には砂糖またはゼラチン等を好適に塗布できることを理解すべきである。
【0097】
本発明の化合物を活性成分として含む注射可能形態は、しかるべき場合に、前記化合物をpH調節剤、緩衝剤、沈殿防止剤、可溶化剤、安定剤、張性剤および/または防腐剤と混合し、従来の方法に従って、その混合物を静脈内、皮下または筋肉内注射に応じた形態に変換することによって調製される。しかるべき場合に、得られた注射可能形態は、従来の方法により凍結乾燥される。
【0098】
沈殿防止剤の例としては、メチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アカシア、粉末状トラガカントゴム、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリエトキシかソルビタンモノラウレートが挙げられる。
【0099】
可溶化剤の例としては、ポリオキシエチレンで固化されたヒマシ油、ポリソルベート80、ニコチンアミド、ポリエトキシ化ソルビタンモノラウレート、およびヒマシ油脂肪酸のエチルエステルが挙げられる。
【0100】
加えて、安定剤は、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウムおよびエーテルを含み、防腐剤は、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾールおよびクロロクレゾールを含む。
【0101】
本発明の主題は、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、および糖尿病に関連する異脂肪血症の治療とともに、肥満の予防および治療のための薬剤を調製するための本発明の式(I)の化合物の使用法でもある。
【0102】
以下の実施例は、いかなる方法でも本発明を制限することなく、本発明を例示するものである。
【実施例】
【0103】
本発明によるチアゾリルピペラジン化合物の実施例
実施例1:
2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボニル[N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)]アミド
ステップa)
t−ブチル4−(4−エトキシカルボニルチアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
t−ブチル4−(アミノカルボチオイル)テトラヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート(Maybridge)(85mmol;20.8g)を250mlのジメチルホルムアミドに溶解し、5℃で静置する。50mlのジメチルフォルミアミドに溶解させたエチルブロモピルベート(1当量;85mmol;16.6g)を滴状添加する。反応媒体を終夜攪拌し、次いで過剰のトリエチルアミンを滴状添加する。反応媒体を蒸発させ、残留する褐色の油を酢酸エチルで回収し、水で(2回)洗浄し、次いで飽和塩酸ナトリウム溶液で(2回)洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させる。粗生成物をシリカ上でクロマトグラフ処理し、ジクロロメタンまたはジクロロメタン/3%メタノールで溶出して、油状結晶の形の20.5gの期待生成物を与える。TLC:1/1酢酸エチル/ヘキサン:Rf=0.55
収率=71%。
【0104】
ステップb)
t−ブチル4−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
t−ブチル4−(4−エトキシカルボニルチアゾール−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(60mmol;20.4g)をテトラヒドロフランと水(2/1)の混合物225mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム(2当量;120mmol;120ml)を滴状添加する。反応媒体を終夜室温にて攪拌する。反応媒体をエーテルで洗浄し、次いで水相を飽和硝酸溶液で酸性化させる。沈殿を濾別し、水で洗浄し、乾燥して、15.5gのクリーム色の結晶を与える。
【0105】
TLC:1/1/1CHCl/EtOAc/MeOH:Rf=0.6
収率:83%。
【0106】
ステップc)
t−ブチル4−{4−[エチル(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)カルバモイル]チアゾール−2−イル}−ピペリジン−1−カルボキシレート
t−ブチル4−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(6.5mmol;2.03g)を40mlの無水ジメチルホルムアミドに溶解し、不活性雰囲気下に静置し、次いで2−(エチルアミノ)プロピオフェノンハイドロクロライド(1当量;6.5mmol;1.39g)、HBTU(1当量;6.5mmol;2.47g)およびN−エチルジイソプロピルアミン(3.5当量;22.75mmol;3.97ml)を添加する。反応媒体を終夜室温にて攪拌する。反応媒体を蒸発乾燥させ、次いでジクロロメタンで回収し、飽和炭酸カリウム(KCO)溶液、クエン酸溶液および水(2回)で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させる。1/1酢酸エチル/ヘキサン混合物を溶出液(Rf=0.55)として使用し、粗生成物をシリカ上でクロマトグラフ処理して、2.6gの油状の期待生成物を与える。
【0107】
収率:85%。
【0108】
ステップd)
4−{4−[エチル(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)カルバモイル]チアゾール−2−イル}ピペリジニウムクロライド
t−ブチル4−{4−[エチル(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)カルバモニルチアゾール−2−イル}−ピペリジン−1−カルボキシレート(5.5mmol;2.59g)を4Mの塩酸のジオキサン溶液13.75mlに溶解する。反応媒体を終夜室温にて攪拌し、次いで蒸発乾燥させて、2.24gの白色固体を与える。
【0109】
収率=定量。
【0110】
ステップe)
2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボニル[N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)]アミド
t−ブチル4−{4−[エチル(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)カルバモニルチアゾール−2−イル}−ピペリジン−1−カルボキシレートの調製に使用したのと同様の手順に従って、表題の化合物を得た。
【0111】
TLC:1/1CHCl/EtOAc:Rf=0.47
LC−MS:(ES+)650.4(M+H)
収率:88%。
【0112】
実施例2:
1−(4−{4−(1−モルホリン−4−イル)メタノイル]チアゾール−2−イル}ピペリジド−1−イル)−1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−イル)メタノン
ステップa)
1−{[4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボキサミド
4’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニルカルボン酸(20.5g;77mmol)を340mlのジメチルホルムアミドおよび200mlのジクロロメタンに溶解する。反応媒体を0℃で静置し、塩化オキサリル(1.8当量;138.6mmol;12ml)を添加する。反応媒体を3時間にわたって室温にて攪拌し、次いで蒸発乾燥させる。粗生成物を270mlのジクロロメタンで回収した後、イソニペコタミド(0.97当量;74.7mmol;9.57g)およびトリエチルアミン(2.7当量;207.9mmol;29ml)を270mlのジクロロメタンに溶解させた溶液、0℃で静置する。混合物を12時間にわたって室温まで加温し、次いで炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を(1/1の割合で)添加し、得られた混合物を30分間にわたって攪拌する。有機相を1M水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾燥させる。粗生成物をジイソプロピルエーテルに分散させ、次いで濾別し、乾燥させて、23.09gの共役生成物を与える。
【0113】
収率:79.6%。
【0114】
ステップb)
1−{[4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボチオアミミド
1−{[4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボキシル}ピペリジン−4−カルボキサミド(11.29g;30mmol)をLawesson試薬(1当量;30mmol;12.13g)、ジメチルエーテル(100ml)およびクロロホルム(40ml)の混合物に溶解する。反応媒体を2時間30分間にわたって50℃にて加熱し、次いで蒸発乾燥させ、酢酸エチルで回収する。有機相を飽和炭酸カリウムで洗浄し、次いで水で洗浄し、炭酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させる、黄色の固体をジイソプロピルエーテルに分散させ、次いで濾別し、乾燥させて、10.5gの生成物を与える。
【0115】
収率:89%。
【0116】
ステップc)
エチル2−{1−{[4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボニル}ピペリジン−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボキシレート
1−{[4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボニル}ピペリジン−4−カルボチオ−アミド(10.5g;26.75mmol)を100mlのジメチルホルムアミド溶解し、0℃で静置する。90%の[ラクナ]ブロモピルベート(1当量;26.75mmol;3.73ml)を添加し、混合物を30分間にわたって0℃で放置し、次いで12時間にわたって室温まで加温した後に、10mlのトリエチルアミンを添加する。反応媒体を蒸発させ、次いで粗生成物を酢酸エチルで3回抽出する。有機相を塩化ナトリウム飽和水溶液で(3回)洗浄し、水で(1回)洗浄し、再び塩化ナトリウムで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させる。残渣をシリカ上でクロマトグラフ処理(溶出液:97/3ジクロロメタン/メタノール)して、10.33gの期待生成物を与える。
【0117】
収率:79%。
【0118】
ステップd)
2−{1−{4’−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]カルボキシル}ピペリド−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
t−ブチル4−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの調製に用いたのと同様の手順に従って表題の化合物を得た。
【0119】
収率:定量。
【0120】
ステップe)
1−(4−{4−(1−モルホリン−4−イル)メタノイル]チアゾール−2−イル}ピペリド−1−イル)−1−(4’−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−イル)メタノン
t−ブチル4−{4−[エチル(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)カルバモイル]チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボキシレートの調製に用いたのと同様の手順に従って表題の化合物を得た。
【0121】
収率:87%。
【0122】
追加的な例として、以下の手順は、式H−a2’のアミンの調製に用いることができる合成経路を示す。
【0123】
ビス−トリフルオロ酢酸による酸性塩の形態の2−エチルアミノ−1−ピリド−2−イルプロパン−1−オンの調製
ステップa)
メチル2−(2−ニトロベンゼンスルホニルアミノ)プロピオネート
DL−アレニンメチルエステルハイドロクロライド(13.96g;0.1mol)を800mlのジクロロメタンに溶解し、0℃で静置する。トリエチルアミン(2.3当量;230mmol;32ml)を滴状添加しながら、2−ニトロベンゼンスルホニルクロライド(1当量;100mmol;22.16g)を分割添加し、反応媒体を終夜にわたって室温に戻し、シリカを通して濾過し、蒸発乾燥させて、表題の化合物に対応する25.3gの固体を与える。
【0124】
収率:88%。
【0125】
ステップb)
メチル2−[エチル(2−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ]プロピオネート
メチル2−(2−ニトロベンゼンスルホニルアミノ)プロピオネート(17g;59mmol)を600mlのジメチルホルムアミドに溶解し、次いで炭酸セシウム(1.5当量;88mmol;28.6g)を添加する。反応媒体を室温にて30分間攪拌した後、臭化エチル(4当量;236mmol;17.6ml)を滴状添加し、得られた混合物を室温にて終夜攪拌する。反応媒体を蒸発乾燥させ、ジクロロメタンで回収し、濾過し、蒸発乾燥させる、粗生成物をシリカ上でクロマトグラフ処理(ジクロロメタンで溶出)して、17.1gの期待生成物を与える。
【0126】
収率:92%。
【0127】
ステップc)
メチル2−エチルアミノプロピオネート
メチル2−[エチル(2−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ]プロピオネート(8.07g;25.5mmol)を250mlのアセトニトリルに溶解し、次いでチオフェノール(1.12当量;28.7mmol;2.93ml)およびKCO(3.25当量;82.9mmol;11.45g)を添加する。反応媒体を室温にて終夜攪拌する。粗生成物を蒸発乾燥させ、次いでエーテルで回収する。有機相を1N塩化水素酸で酸性化し、水で洗浄する。水相を合わせ、次いでエーテルで洗浄し、炭酸カリウムで塩基性化する。塩基性の水相をエーテルで3回抽出する。3つのエーテル相を水で洗浄し、次いで塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させて、1.04gの期待生成物を与える。
【0128】
収率:31%。
【0129】
ステップd)
メチル2−(t−ブトキシカルボニルエチルアミノ)プロピオネート
メチル2−エチルアミノプロピオネート(0.96g;7.3mmol)を10mlのジクロロメタンに溶解し、トリエチルアミン(1当量;7.3mmol;1ml)およびBoc−O−Boc(1.1当量;8mmol;1.75g)を添加する。反応媒体を室温にて12時間攪拌し、次いで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させて、1.28gの期待生成物を与える。
【0130】
収率:76%。
【0131】
ステップe)
2−(t−ブトキシカルボニルエチルアミノ)プロピオン酸
メチル2−(t−ブトキシカルボニルエチルアミノ)プロイオネート(1.27g;5.5mmol)を5mlのメタノールに溶解し、次いで1.6mlの水に溶解した水酸化カリウム(1.2当量;6.6mmol;0.37g)を添加する。反応媒体を12時間にわたって室温にて放置し、次いで蒸発乾燥させ、水で回収し、エタノールで洗浄する。水相を1N塩酸の添加により酸性化し、エーテルで3回抽出する。有機相を合わせ、硫酸ナトリウムを乾燥させ、蒸発乾燥させて、0.88gの白色固体を与える。
【0132】
収率:74%。
【0133】
ステップe bis):代替経路
DL−2−ブロモプロピオン酸(76.5g;0.5mol)を250mlの水に溶解し、70%エチルアミン(4.7当量;2.3mol;150g)を滴状添加する。反応媒体を12時間にわたって室温にて攪拌し、次いで蒸発乾燥させ、40gの水酸化ナトリウム(1.0mol)を含む水400mlで回収する。反応媒体を再び蒸発乾燥させる。
【0134】
粗生成物を500mlの水および250mlのジオキサンに溶解する。反応媒体を0℃で静置し、200mlのジオキサンに溶解した炭酸ジ(t−ブチル)(1.1当量;0.55mol;120g)滴状添加する。水酸化ナトリウムを添加することによりpHを10に維持する。反応媒体を24時間にわたって室温で攪拌し、次いで濾過する。濾液を濃縮し、次いで700mlの水で回収し、クエン酸でpH2〜3に酸性化する。沈殿を濾別し、乾燥させる(108.6g)。
【0135】
収率:62%。
【0136】
ステップf)
ジメチルエチルエチル[1−(メトキシメチルカルバモニル)エチル]カーバメート
2−(t−ブトキシカルボニルエチルアミノ)プロピオン酸(40mmol;873mg)を5mlのジメチルホルムアミドに溶解し、N、O−ジメチルヒドロキシルアミンハイドロクロライド(1.25当量;5.0mmol;490mg)、HOBT(1.25当量;5.0mmol;676mg)、トリエチルアミン(1.25当量;5.0mmol;0.7ml)およびEDC(1.25当量;5.0mmol;960mg)を添加する。反応媒体を12時間にわたって攪拌し、次いで蒸発乾燥させる。粗生成物をエーテルで抽出し、4%クエン酸水溶液で2回、4%亜硫酸水素ナトリウム水溶液で2回、そして水、次いで飽和塩化ナトリウム溶液で連続的に洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させ、シリカ上でクロマトグラフ処理(溶出液:1/2酢酸エチル/ヘキサン;Rf=0.45)して、795mgの無色生成物を与える。
【0137】
収率:76%。
【0138】
ステップg)
t−ブチルエチル(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−2−イルエチル)カーバメート
2−ブロモピリジン(7.0mmol;667μL)を40mlの無水テトラヒドロフランに溶解し、−100℃で静置した後、1.6Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1当量;7.0mmol;4.375ml)を滴状添加する。反応媒体を30分間にわたって攪拌し、20mlの無水テトラヒドロフランに溶解したジメチルエチルエチル[1−(メトキシメチル−カルバモイル)エチル]カルバマート(1当量;7.0mmol;1.822g)を滴状添加する。反応媒体を1時間30分間にわたって−100℃にて攪拌する。次いで、反応媒体を氷浴から除去し、200mlの塩化カリウム飽和水溶液を添加し、次いで混合物をエーテルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾燥させ、シリカ上でクロマトグラフ処理(溶出液:1/2酢酸エチル/ヘプタン;Rf=0.23)して、1.04gの期待生成物を与える。
【0139】
収率:53%。
【0140】
ステップh)
ビス−トリフルオロ酢酸による2−エチルアミノ−1−ピリド−2−イルプロパン−1−オン−酸性塩
t−ブチルエチル(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−2−イルエチル)カーバメート(1.03g;3.7mmol)を30mlの1/1ジクロロメタン/トリフルオロ酢酸混合物に溶解する。反応媒体を室温にて1時間攪拌し、次いで蒸発乾燥させて、1.5gの期待塩を与える。
【0141】
収率:定量。
【0142】
以下の表に示された一般式(I)の化合物を、上記の手順と同様の手順で調製した。
【0143】
本発明に含まれる他の化合物の実施例を以下の表1に示す。これらすべての化合物は、上述した手順と同様の手順に従って得られる。
【0144】

表1
【0145】
【表1−001】

【0146】
【表1−002】

【0147】
【表1−003】

【0148】
【表1−004】

【0149】
【表1−005】

【0150】
【表1−006】

【0151】
【表1−007】

【0152】
【表1−008】

【0153】
【表1−009】

【0154】
【表1−010】

【0155】
【表1−011】

【0156】
【表1−012】

【0157】
【表1−013】

【0158】
【表1−014】

【0159】
【表1−015】

【0160】
【表1−016】

【0161】
【表1−017】

【0162】
【表1−018】

【0163】
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【0165】
【表1−021】

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【表1−578】

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【0739】
【表1−595】

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【0741】
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【表1−598】

【0743】
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【表1−605】

【0750】
【表1−606】

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【表1−607】

【0752】
【表1−608】

【0753】
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【0755】
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【0767】
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【0768】
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【0769】
【表1−625】

【0770】
【表1−626】

【0771】
【表1−627】

【0772】
【表1−628】

【0773】
【表1−629】

【0774】
【表1−630】

【0775】
【表1−631】

【0776】
【表1−632】

【0777】
【表1−633】

【0778】
【表1−634】

【0779】
【表1−635】

【0780】
【表1−636】

【0781】
【表1−637】

【0782】
【表1−638】

【0783】
【表1−639】

【0784】
【表1−640】

【0785】
【表1−641】

【0786】
【表1−642】

【0787】
【表1−643】

【0788】
生物学的実験の部
生物活性試験
MTP活性阻害の分析
以下の処理プロトコルを用いることによって、ミクロソームトリグリセリド輸送蛋白質(MTP)活性阻害を試験した。
【0789】
MTPの存在下で、供与体粒子から受容体粒子への標識トリグリセリドの輸送の阻害を観察することによって、ある化合物によるMTP活性阻害を定量することが可能である。MTPの調製のための手順はWetterau and Zilversmitによる方法(Biochem.Biophys.Acta(1986年)875、610)に基づく。ゴールデンハムスターの肝臓を数グラム採取し、0℃にて250mMサッカロース溶液で数回洗浄する。以下のすべてのステップは+4℃で行う。テフロンミルを使用して、250mMサッカロース中50%濃度のホモジネートを調製し、次いで+4℃にて10000×gで10分間遠心分離する。次いで、上澄みを+4℃にて75分間にわたって105000×gで遠心分離する。上澄みを破棄し、ミクロソームペレットを(出発肝臓1g当たり)3mlのトリス/HCl150mM(pH8.0)で回収する。1mlの分液を使用時まで−80℃で保管する。
【0790】
ミクロソームの分液(1ml)を解凍した後に、12mlの冷蔵したトリス/HCl50mM、KCl50mM、MgCl5mM(pH7.4)緩衝液、および1.2mlのデオキシコレート(0.54%水溶液)を添加する。穏やかに攪拌しながら+4℃にて30分間温置した後、懸濁液を75分間にわたって105000×gで遠心分離する。溶解性MTPを含む上澄みをトリス/HCl150mM、NaCl40mM、EDTA1mM、0.02%アジ化ナトリウム(pH7.4)緩衝液に対して透析する(2〜3日間にわたって1リットルを5回)。MTPを+4℃で保管し、少なくとも30日間安定状態させ、未改質形態で試験に使用する。
【0791】
供与体粒子(リポソーム)をクロロホルム中10mg/mlの濃度のL−ホスファチジルコリン208μL、およびトルエン中0.5mCi/mlの濃度の[3H]−トリオレイン480μLから調製する。攪拌後、溶液を窒素下で蒸発させ、6mlのトリス/HCl50mM、KCl50mM、MgCl5mM(pH7.4)緩衝液で回収し、室温にて30分間にわたって超音波槽で温置する。リポソームは+4℃で保管し、各々の使用の前に再び10分間にわたって超音波処理する。
【0792】
受容体粒子は、ビオチン化された低密度リポ蛋白質(LDL−ビオ)である。これらの粒子は、Amersham社より調達される。
【0793】
5μLのHEPES50mM、NaCl150mM、BSA0.1%(w/v)、0.05%アジ化ナトリウム(w/v)、pH7.4緩衝液;5μLのリポソーム;5μLのLDL−ビオ;5μLのDMSO試験生成物;および5μLのMTPをこの順で添加することにより、未処理の1/2ウェルの白色プレート(Corning Costar)に反応混合物を調製する。37℃にて18から24時間にわたって温置した後、ストレプトアビジンに結合した100μLのアマシャムSPA(シンチレーションプロキシミティアッセイ)ビーズを添加することによって反応を停止させ、少なくとも1時間後に、トップカウント(Packard)装置を使用して、放射活性をカウントする。化合物によるトリグリセリドの輸送の阻害は、輸送放射活性の低下によって示される。所定の化合物に対する阻害の比率は、反応混合物に化合物を含まない対照に対して相対的に求められる。
【0794】
結果は、IC50、すなわちMTPの50%の阻害を可能にする濃度で表される。本発明のいくつかの代表的な化合物について、これらの結果を以下の表Aにまとめる。
【0795】
【表2】

【0796】
HepG2ヒト細胞系統におけるアポBの分泌の分析
HepG2細胞におけるアポBの阻害を測定することによって、本発明による化合物の活性を評価することが可能である。
【0797】
HepG2細胞(ECACC−No.85011430)は、in vitroでの肝分泌の研究におけるモデルとして使用されている(Dixon J.and Ginsberg H.、J.Lipid.Res.、1993年、34、167〜179)。
【0798】
HepG2細胞を、96ウェルプレート内の10%ウシ胎児血清(DMEMおよびFBS−Gibco)を含むダルベッコの改質イーグル培地で、5%二酸化炭素の雰囲気下で24時間にわたって培養する(約70%コンフルエンス)。
【0799】
試験化合物を2または10mMの濃度でジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解する。一連の希釈液(1:3.16)をDMSOで作製し、増殖培地(200μL)に添加し(1:200−Robot Multimek Beckman)、HepG2細胞を含む様々なウェルに24時間にわたって温置する。
【0800】
1:5に希釈された24時間培養上澄み(リン酸緩衝食塩:1%ウシ血清アルブミンを含むPBS)をヒトアポBに特有のサンドイッチ−ELISA法に従って試験する。
【0801】
結果をIC50、すなわちHepG2細胞におけるアポB分泌の50%阻害をもたらす濃度で表す。
【0802】
本発明のいくつかの代表的な化合物について、これらの結果を以下の表Bにまとめる。
【0803】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

で表される化合物
(式中、
・ Aは、以下の基a1およびa2:
【化2】

から選択される基を示し;
・ Gは、以下の基g1、g2およびg3:
【化3】

から選択される二価の結合または基を示し;
・ Rは、水素、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキルカルボニルまたはアルコキシカルボニル基から選択され;
・ R、R2’およびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基、および基−NRR’から選択され;あるいは
・ RおよびRはともに、それらを担持する窒素原子と複素環を形成し;
・ RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール、および−NRR’から選択され;
・ RおよびR’は、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールから選択される基を示し;あるいは、それらはともに、それらを担持する窒素原子と複素環を形成し、あるいはアルケン−1−イル基の二重結合を形成し;
・ Yは、酸素または硫黄原子を示し;かつ
・ Zは、−NH−または酸素原子を示す);
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項2】
基Rは水素を示す請求項1に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項3】
基Rは水素を示す請求項1または請求項2に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項4】
チアゾリル基は、ピペリジン核の位置3または位置4で分枝している前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項5】
チアゾリル基は、ピペリジン核の位置4で分枝している前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項6】
Gは基g1を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項7】
Gは基g1を示し、Yは酸素原子を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項8】
基Rは水素を示し、基Rは水素を示し、チアゾリル基は、ピペリジン核の位置4で分枝し、Gは、Yが酸素原子を示す基g1を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項9】
は、1つまたは複数のアリールおよび/またはアルキル基で置換されたアリール基、特にフェニルを示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項10】
は、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、および/またはパーハロアルキルまたはパーハロアルコキシ基で場合によって置換されたビフェニル基を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項11】
Aはa2を表す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項12】
Aは、以下の式a2’:
【化4】

で表される基(式中、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、請求項1に定義の基RおよびRと同じ定義を有し、他の置換基は上記に示された定義と同じ定義を有する)を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項13】
Gは基g1を示し、Yは酸素原子を示し、Rは、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルで場合によって置換されたビフェニル基、および/またはトリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシ基を示し、Aはa2を示し、他の置換基は上記定義の通りである前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項14】
Gは基g1を示し、Yは酸素原子を示し、Rは、1つまたは複数のアルキル基、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルで場合によって置換されたビフェニル基、および/またはトリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシ基を示し、Aは、以下の式:
【化5】

で表されるa2’(ただし、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、互いに独立に、請求項1に定義の基RおよびRと同じ定義を有し、他の置換基は上記定義の通りである)を示す前記請求項のいずれか一項に記載の化合物、
その可能な幾何および/または光学異性体、エピマーおよび様々な互変異性形態、ならびに可能な酸化形態、特にアミン酸化物、これらの化合物の溶媒和物および水和物;ならびに
酸または塩基とのその可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項15】
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−3−イルエチル)2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニルエチル)2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート;
− N−エチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−ピリド−2−イルエチル)2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カーバメート。
− N−[シアノ(4−フルオロフェニル)メチル]−N−フェニル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
− N−(α−シアノベンジル)−N−エチル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
− 2−{1−{4’−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−2−イル]カルボキシル}ピペリド−4−イル}−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
− 1−(4−{4−(3−ヒドロキシピペリド−1−イル)メタノイル]チアゾール−2−イル}ピペリド−1−イル)−1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−イル)メタノン
− N−メチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2−フェネチル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−メチル−N−(1−メチル−2−オキソ−2(S)−フェネチル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(7−オキソ−7H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−イル)−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(2−メチル−4−オキソ−4H−クロメン−3−イル)−2−[1−(6−メチル−4’−トリフルオロメトキシビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド
− N−(α−シアノベンジル)−N−イソプロピル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;および
− N−[1−シアノ−1−(ピリド−4−イル)メチル)−N−イソプロピル−2−[1−(4’−トリフルオロメチルビフェニル−2−カルボニル)ピペリド−4−イル]チアゾール−4−カルボキサミド;
から選択される前記請求項のいずれか一項に記載の化合物;
その光学異性体、酸化形態、ならびにこれらの化合物の溶媒和物および水和物;
その酸との可能な薬学的に許容可能な塩、あるいはこれらの化合物の薬学的に許容可能なプロドラッグ。
【請求項16】
以下の式(II):
【化6】

で表される化合物(ただし、Tは、不安定な保護基を示し、Rは請求項1に定められた通りである)を、
1から40時間、好ましくは4から18時間にわたって、好適な温度にて、過剰の塩基、好ましくは有機塩基の存在下で、極性溶媒中で、一般には等モル比でエチルR−ブロモピルベートと反応させて、
トリアゾリル環を形成し、式(III):
【化7】

で表される化合物(ただし、Tは上記定義の通りで、RおよびRは請求項1に定められた通りである)を与え、
次いで、式(III)の化合物を、1から12時間にわたって、室温にて、極性媒体中で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化型の塩基でケン化して、式(IV):
【化8】

で表される塩(ただし、T、RおよびRは上記定義の通りであり、Mは、ケン化反応に有用な塩基から誘導されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオンを示す)を形成し、
次に、式(IV)の化合物を、加水分解し、次いで/または式(V1):
【化9】

で表される化合物(ただし、R、R、a1およびTは上記定義の通りである)にエステル化し、
あるいは、1から50時間の範囲とすることができる時間にわたって、室温にて、極性非プロトン性溶媒中で、塩基および触媒の存在下で、式HNRのアミンの作用により、
式(V2):
【化10】

で表される対応するアミド(ただし、R、R、R、RおよびTは上記定義の通りである)に変換し、
式(V1)および(V2)の化合物はともに、式(V):
【化11】

で表される化合物(ただし、R、R、AおよびTは上記定義の通りである)を形成し、
次いで、式(V)の化合物を、数分間から数時間、一般には5分間から12時間の範囲の時間にわたって、室温にて、ジクロロメタンまたはジオキサン媒体中で、有機または鉱酸の作用を介した、ピペリジン環のアミン機能の脱保護のための反応に使用して、式(VI):
【化12】

で表される化合物(これは、式(I)の化合物の特殊な場合で、Rが水素を示し、Gが結合を示し、A、RおよびRは上記定義の通りである)を与え、
次いで、該化合物を、
1から50時間の範囲とすることができる時間にわたって、室温にて、極性非プロトン性溶媒中で、塩基、好ましく有機塩基、および触媒の存在下で、
以下の化合物:
【化13】

(ただし、Xはハロゲン原子、好ましくは塩素を示し、R、YおよびZは請求項1に定められた通りである)から選択される化合物の作用にかけて、
請求項1に定められた式(I)の化合物を与えることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物を調製するための方法。
【請求項17】
薬学的に許容可能な媒体と組み合わせて、請求項1から15のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または請求項16に記載の方法により得られた化合物の有効薬剤量を含む薬剤組成物。
【請求項18】
高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、および糖尿病に関連する異脂肪血症の治療とともに、肥満の予防および治療のための薬剤を調製するための請求項1から15のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、または請求項16に記載の方法により得られた化合物の使用。

【公表番号】特表2007−506651(P2007−506651A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515818(P2006−515818)
【出願日】平成16年6月2日(2004.6.2)
【国際出願番号】PCT/EP2004/005931
【国際公開番号】WO2005/003128
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】