説明

ナビゲーション装置およびナビゲーション装置の表示方法

【課題】 従来の外部の明るさに応じて画像を生成する際の配色データと、輝度およびコントラスト等を切り替えるナビゲーション装置では、一律にナビゲーション装置が表示する画面全体の配色等を切り替えている。しかし、夜間等車外が暗い場合に運転者の視界を妨げる可能性がある。本発明の目的は、ナビゲーション装置において、運転者の視野を妨げにくい表示技術を提供することにある。
【解決手段】 本発明のナビゲーション装置は、表示部を備えるナビゲーション装置であって、自車の走行状況を取得する走行状況取得部と、前記表示部に表示するべき情報を複数の表示領域に分割する分割処理部と、前記分割処理部により分割した表示領域ごとに、前記走行状況取得部によって取得した前記走行状況に応じて、コントラスト、濃度、色合いのうち少なくとも一つの描画属性を変更して表示する描画処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置の表示技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、外部の明るさに応じて画像を生成する際の配色データと、輝度およびコントラスト等を切り替える技術がある(特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、このようなナビゲーション装置についての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−10543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなナビゲーション装置では、一律にナビゲーション装置が表示する画面全体の配色等を切り替えているため、夜間等車外が暗い場合に運転者の視界を妨げる可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、ナビゲーション装置において、運転者の視野を妨げにくい表示技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明のナビゲーション装置は、自車の走行状況を取得する走行状況取得部と、前記表示部に表示するべき情報を複数の表示領域に分割する分割処理部と、前記分割処理部により分割した表示領域ごとに、前記走行状況取得部によって取得した前記走行状況に応じて、コントラスト、濃度、色合いのうち少なくとも一つの描画属性を変更して表示する描画処理部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の表示部を備えるナビゲーション装置の表示方法においては、ナビゲーション装置は、自車の走行状況を取得する走行状況取得手順と、前記表示部に表示するべき情報を複数の表示領域に分割する分割処理手順と、前記分割処理手順により分割した表示領域ごとに、前記走行状況取得部によって取得した前記走行状況に応じて、コントラスト、濃度、色合いのうち少なくとも一つの描画属性を変更して表示する描画処理手順と、を実施することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、車載装置の機能構成を示す図である。
【図2】図2は、車載装置のハードウェア構成図である。
【図3】図3は、リンクテーブルの構成例を示す図である。
【図4】図4は、濃度決定テーブルの構成例を示す図である。
【図5】図5は、色合い決定テーブルの構成例を示す図である。
【図6】図6は、コントラスト決定テーブルの構成例を示す図である。
【図7】図7は、領域別調整項目テーブルの構成例を示す図である。
【図8】図8は、地図描画処理のフロー図である。
【図9】図9は、経路描画処理のフロー図である。
【図10】図10は、描画調整処理のフロー図である。
【図11】図11は、経路描画処理により示される画面例を示す図である。
【図12】図12は、調整決定テーブルの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施形態を適用した車載装置であるナビゲーション装置100について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、ナビゲーション装置100の機能ブロック図である。
【0012】
図示するように、ナビゲーション装置100は、測定位置検出部101と、渋滞情報取得部102と、地図情報記憶部103と、経路探索部104と、現在位置算出部105と、車両情報取得部106と、調整情報記憶部107と、画像処理部108と、バックライト制御部110を含む表示部109と、を有する。
【0013】
測定位置検出部101は、GPS(Global Positioning System)等の情報に含まれる位置情報を、測定された自車の位置である測定位置として検出する。
【0014】
渋滞情報取得部102は、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報等の概略現況交通情報に基づき、車両の周囲の渋滞の位置、渋滞の規模等を特定する渋滞情報を取得する。
【0015】
地図情報記憶部103は、地図を構成する地形情報や道路、または施設等の情報を記憶する。
【0016】
経路探索部104は、測定位置検出部101により検出した測定位置を示す情報と、渋滞情報取得部102により取得した渋滞情報等を用いて、目的地に到るまでの経路を探索する。具体的には、例えば、経路探索部104は、測定位置を示す情報により示される位置を出発地として、目的地へ到る経路をダイクストラ法等の経路探索法に従って探索する。
【0017】
なお、経路探索部104は、探索した結果得られた経路を推奨経路として記憶する。
【0018】
現在位置算出部105は、測定位置検出部101により検出した測定位置を示す情報と、走行した日付および時刻と、マップマッチングを行った結果得られた信頼度と、に応じて、現在位置を示す座標を算出する。
【0019】
車両情報取得部106は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の走行速度等の車両情報を取得する。
【0020】
調整情報記憶部107は、画面に表示する情報の画像調整を行うための情報を記憶する。特に、車両の走行速度等に応じた描画調整情報を記憶する。
【0021】
画像処理部108は、経路探索部104により探索された経路と、現在位置算出部105により算出された現在位置と、車両情報取得部105により取得された車両情報と、調整情報記憶部107により取得された描画調整情報と、に基づいて、表示する画像情報を構成する処理を行う。
【0022】
表示部109は、画像処理部108により構成された画像情報を使用者に表示する。
【0023】
バックライト制御部110は、表示部109の一部であり、表示部109が表示する画像情報の輝度に応じてバックライトの発光量を制御する。
【0024】
このように、ナビゲーション装置100は、測定位置検出部101と、渋滞情報取得部102と、地図情報記憶部103と、経路探索部104と、現在位置算出部105と、車両情報取得部106と、を介して、走行状況を示す情報を取得できる。
【0025】
図2に、ナビゲーション装置100のハードウェア構成図を示す。
【0026】
ナビゲーション装置100は、ディスプレイ1と、記憶装置2と、音声入出力装置3(音声入力装置としてマイクロフォン31、音声出力装置としてスピーカ32を備える)と、入力装置4と、ROM装置5と、CPU(Central Processing Unit)6と、RAM(Random Access Memory)7と、ROM(Read Only Memory)8と、車速センサ9と、ジャイロセンサ10と、GPS(Global Positioning System)受信装置11と、FM多重放送受信装置12と、ビーコン受信装置13と、を備えている。
【0027】
ディスプレイ1は、ナビゲーション装置100で出力する情報をグラフィックス表示するユニットである。ディスプレイ1は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。なお、ナビゲーション装置100のディスプレイ1が有機ELディスプレイ等の自己発光系である場合には、バックライト制御部110は必ずしもバックライトの発光量を制御するものでなくてもよく、画面全体の明るさを制御するものであればよい。
【0028】
記憶装置2は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0029】
この記憶媒体には、リンクテーブル200と、濃度決定テーブル300と、色合い決定テーブル310と、コントラスト決定テーブル320と、領域別調整項目テーブル330と、が記憶されている。
【0030】
図3は、リンクテーブル200の構成を示す図である。
【0031】
リンクテーブル200は、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)である。
【0032】
リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0033】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報である開始ノード・終了ノード222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、開始ノードに接続されたリンクと終了ノードに接続されたリンクとを示す開始接続リンクと終了接続リンク226、リンクを含む道路の名称(例えば、「国道1号」等)を示す名称227、などを含んでいる。
【0034】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0035】
図4は、濃度決定テーブル300の構成を示す図である。濃度決定テーブル300は、描画情報を調整する濃度を、自車位置からの距離と、自車と交差点との距離と、走行頻度と、に対応付けて記憶する。
【0036】
具体的には、濃度決定テーブル300のレコードは、自車位置からの距離301と、自車と交差点との距離302と、走行頻度303と、濃度304と、を含む。
【0037】
自車位置からの距離301は、描画する位置と、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の位置と、の間の距離を示す情報であり、例えば、「100m」等、具体的な距離、あるいは「100m〜200m」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0038】
自車と交差点との距離302は、推奨経路上で直近に右左折を行うべき交差点と、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の位置と、の間の距離を示す情報であり、例えば「100m」等、具体的な距離、あるいは「100m〜200m」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0039】
走行頻度303は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両である自車の現在位置が属する道路を、自車が走行した頻度を示す情報である。例えば所定の期間に通過または進入した回数を示す情報である。
【0040】
濃度304は、描画対象の画面上の領域を表示する際の、当該領域の色の濃さを特定する情報である。例えば、濃度304には所定の濃度を特定する値が格納されていても良いし、所定の濃度に対する濃淡の増減量が格納されていても良い。
【0041】
なお、本実施例においては、濃度とは、ある描画対象のピクセルが備えるR、G、Bの各チャンネルの階調を特定する情報を指す。従って、あるピクセルの濃度を高くすることは、色合いを保ったまま当該ピクセルのRGBの各チャンネルの階調の値を高めることをいうものとする。
【0042】
図5は、色合いテーブル310の構成を示す図である。色合いテーブル310は、調整する色合いを、自車の走行速度に対応付けて記憶する。
【0043】
具体的には、色合いテーブル310を構成するレコードは、自車の走行速度311と、色合い312と、の情報を含む。
【0044】
自車の走行速度311は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両である自車の走行する速度であり、例えば「時速30km」等の所定の速度、あるいは「時速20km〜時速30km」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0045】
色合い312は、描画対象の画面上の領域を表示する際の、当該領域の色合いを特定する情報である。例えば、色合い312には所定の色の傾向を示す情報(寒色、暖色等)が格納される。
【0046】
なお、本実施例においては、色合いとは、ある描画対象のピクセルが備えるR、G、Bのチャンネル間の階調値の比を特定する情報を指す。従って、あるピクセルの色合いを暖色化する場合には、当該ピクセルのRGBのチャンネル間の階調値のバランスを変化させることとなる。例えば対象のピクセルのRチャンネルの階調値を他のG、Bのチャンネルに対して相対的に高めることをいう。
【0047】
図6は、コントラスト決定テーブル320の構成を示す図である。コントラスト決定テーブル320は、コントラストと輝度を、自車と交差点との距離と、走行速度とに対応付けて記憶する。
【0048】
具体的には、コントラスト決定テーブル320のレコードは、自車と交差点との距離321と、走行速度322と、コントラスト323と、輝度324と、を含む。
【0049】
自車と交差点との距離321は、推奨経路上で直近に右左折を行うべき交差点と、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の位置と、の間の距離を示す情報であり、例えば「100m」等、具体的な距離、あるいは「100m〜200m」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0050】
走行速度322は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両である自車の走行する速度であり、例えば「時速30km」等の所定の速度、あるいは「時速20km〜時速30km」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0051】
なお、コントラスト323は、表示領域の各ピクセルを構成するR、G、Bの各チャンネルの階調値およびその合成値について、所定のチャンネルの階調値および合成値の分布を分散させる度合いを決定する情報である。例えば、表示領域のRチャンネルについてのヒストグラムを構成し、当該ヒストグラムを分散させる係数等により表される。
【0052】
輝度324は、表示画面のバックライトの発光度合いを特定する情報である。すなわち、輝度324が高くなればなるほど、バックライトの発光度合いは高くなる。
【0053】
図7は、領域別調整項目テーブル330の構成を示す図である。領域別調整項目テーブル330は、描画対象の領域の分類ごとに、調整する属性の項目を対応付けて記憶する。
【0054】
具体的には、領域別調整項目テーブル330は、領域種類331と、調整項目332と、を含む。
【0055】
領域種類331は、予め定められた描画対象の画面上の領域の種類を特定する情報である。例えば、推奨経路を構成する道路を示すリンク列が属する「推奨経路領域」等である。
【0056】
調整項目332は、描画対象領域の調整すべき属性を特定する情報である。例えば、「濃度」や「コントラスト」等である。また、調整項目332には、それぞれの属性を特定するために用いる情報、例えば走行速度や走行頻度等の情報が含まれる。
【0057】
図2に戻って説明する。音声入出力装置3は、音声入力装置としてマイクロフォン31と、音声出力装置としてスピーカ32と、を備える。マイクロフォン31は、使用者やその他の搭乗者が発した声などのナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0058】
スピーカ32は、CPU6等で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン31とスピーカ32は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。ナビゲーション装置100は、マイクロフォン31及びスピーカ32を、それぞれ複数備えることができる。
【0059】
入力装置4は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置4は、タッチパネル41と、ダイヤルスイッチ42と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0060】
タッチパネル41は、ディスプレイ1の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル41は、ディスプレイ1に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル41は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0061】
ダイヤルスイッチ42は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、CPU6等に出力する。CPU6では、パルス信号の数から、ダイヤルの回転角度を求める。
【0062】
ROM装置5は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0063】
CPU6は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行する。
【0064】
RAM7は、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納する。
【0065】
ROM8は、プログラムやデータを格納する。
【0066】
ナビゲーション装置100のCPU6と、RAM7と、ROM8とは、各種ハードウェアを互いに接続するためのI/F(インターフェイス)バス14を介して接続される。
【0067】
CPU6と、RAM7と、ROM8とは、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ9、10やGPS受信装置11、FM多重放送受信装置12等から出力される情報を基にして測定位置を検出する。また、得られた測定位置情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置2あるいはROM装置5から読み出す。
【0068】
また、CPU6と、RAM7と、ROM8とは、読み出した地図データをグラフィックス展開し、現在位置を示すマークを重ねてディスプレイ1へ表示する。また、記憶装置2あるいはROM装置5に記憶されている地図データ等を用いて、使用者から指示された出発地(測定位置)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ32やディスプレイ1を用いて使用者を誘導する。
【0069】
車速センサ9,ジャイロセンサ10およびGPS受信装置11は、ナビゲーション装置100で測定位置(自車位置)等を検出するために使用されるものである。
【0070】
車速センサ9は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0071】
ジャイロセンサ10は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0072】
GPS受信装置11は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の測定位置、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0073】
FM多重放送受信装置12は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0074】
ビーコン受信装置13は、VICS情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
【0075】
なお、上記したナビゲーション装置100の測定位置検出部101は、GPS受信装置11を介して受け付けたGPS情報を元に測定位置を特定する。
【0076】
上述した渋滞情報取得部102は、FM多重放送受信装置12あるいはビーコン受信装置13を介して受信した情報に基づいて渋滞情報を取得する。また、上述した地図情報記憶部103と、調整情報記憶部107と、は、記憶装置2に格納された上述の各テーブルにより実現される。
【0077】
また、上述した車両情報取得部106は、車速センサ9、ジャイロセンサ10、GPS受信装置11等を介して車両情報を取得する。
【0078】
なお、上述した経路探索部104と、現在位置算出部105と、画像処理部108とは、CPU6がRAM7にロードしたプログラムを実行することにより達成される。
【0079】
表示部109、バックライト制御部110は、ディスプレイ1および音声入出力装置3により達成される。
【0080】
なお、上記した各構成要素は、ナビゲーション装置100の構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。そのため、構成要素の分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。ナビゲーション装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0081】
また、各機能部は、ハードウエア(ASIC、GPUなど)により構築されてもよい。また、各機能部の処理が一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0082】
次に、ナビゲーション装置100の動作について説明する。
【0083】
図8は、ナビゲーション装置100の地図描画処理の処理フローを示す図である。
【0084】
地図描画処理は、ナビゲーション装置100において、ナビゲーション装置100が搭載された車両である自車の周辺を示す地図等の情報を表示する処理である。通常、地図描画処理は、自車の位置が変更されるごとに、あるいは所定の周期にしたがって実施される処理である。
【0085】
まず、現在位置算出部105は、自車の測定位置をもとに、より細かく自車の現在位置を特定する(ステップS001)。
【0086】
具体的には、現在位置算出部105は、測定位置検出部101から車両の測定位置を取得して、地図情報記憶部103に記憶された地図情報と照合し(マップマッチング処理)、現在位置を算出し、算出した現在位置を自車位置として特定する。
【0087】
次に、画像処理部108は、ステップS001にて特定した現在位置に基づいて、描画すべき地図上の領域を特定する(ステップS002)。
【0088】
具体的には、画像処理部108は、現在位置が属する周辺の地域の地図情報を地図情報記憶部103から読み出し、現在位置に基づいて周辺領域の地図情報を描画領域として特定する。
【0089】
そして、画像処理部108は、ステップS002にて特定した描画領域を所定の規則に従って分割する(ステップS003)。
【0090】
具体的には、画像処理部108は、ステップS002にて特定した描画領域のうち、自車から所定範囲にある地図上の領域を自車周囲領域とし、それ以外の範囲にある地図上の領域を周辺領域とするよう分割する。
【0091】
次に、画像処理部108は、ステップS003にて分割した自車周囲領域について、描画を調整する(ステップS004)。
【0092】
具体的には、画像処理部108は、自車周囲領域について、後述する描画調整処理を実施する。
【0093】
次に、画像処理部108は、ステップS003にて分割した周辺領域について、描画を調整する(ステップS005)。
【0094】
具体的には、画像処理部108は、周辺領域について、後述する描画調整処理を実施する。
【0095】
次に、画像処理部108は、地図を描画する領域以外の画面表示領域である補助領域について、描画を調整する(ステップS006)。
【0096】
具体的には、画像処理部108は、ステップS002にて特定した描画領域以外の画面上の領域、例えばナビゲーション装置100の操作に用いる情報の表示領域や、渋滞情報の表示領域等を対象として、後述する描画調整処理を実施する。
【0097】
次に、画像処理部108は、表示部109に指示して、バックライト制御部110の輝度を調整する(ステップS007)。
【0098】
具体的には、画像処理部108は、例えば現在時刻や前照灯の点灯状態等に応じてバックライト制御部110の輝度を調整する。
【0099】
以上が、地図描画処理である。
【0100】
上記の地図描画処理を実施することにより、ナビゲーション装置100は、自車の周囲の領域と、周辺領域と、補助領域と、の各領域の描画を区別して調整することができる。例えば、自車の周囲の領域のコントラストを上げるよう設定し、周辺領域のコントラストを下げるよう設定することで、必要以上に画面表示が視覚を刺激することを防ぐことが可能となる。また、そのようにすることで、運転者はバックライトの輝度を抑えつつ効率的に画面に描画される情報を把握することができるため、ナビゲーション装置100の消費電力量を抑えることにつながり、環境にやさしい。
【0101】
次に、ナビゲーション装置100が所定の経路を誘導している場合の描画処理である経路描画処理について、図9を用いて説明する。
【0102】
図9は、ナビゲーション装置100の経路描画処理のフローを示す図である。
【0103】
経路描画処理は、ナビゲーション装置100が経路探索部104により探索された所定の経路(以降、推奨経路とする。)を誘導している場合に、ナビゲーション装置100が搭載された車両である自車の周辺を示す地図等の情報を表示する処理である。通常、経路描画処理は、自車の位置が変更されるごとに、あるいは所定の周期にしたがって、実施される処理である。
【0104】
まず、現在位置算出部105は、自車の測定位置をもとに、より細かく自車の現在位置を特定する(ステップS101)。
【0105】
当該ステップS101の処理は、地図描画処理のステップS001における処理と同様に、である。
【0106】
次に、画像処理部108は、ステップS101にて特定した現在位置に基づいて、描画すべき地図上の領域を特定する(ステップS102)。
【0107】
当該ステップS102の処理は、地図描画処理のステップS002における処理と同様である。
【0108】
そして、画像処理部108は、ステップS102にて特定した描画領域を所定の規則に従って分割する(ステップS103)。
【0109】
具体的には、画像処理部108は、ステップS102にて特定した描画領域のうち、推奨経路として設定された経路に含まれる道路を示す領域を推奨経路領域とし、当該推奨経路から所定の距離内にある地図上の領域を推奨経路周囲領域とし、推奨経路領域と推奨経路周囲領域とに含まれない範囲にある地図上の領域を周辺領域とするよう分割する。
【0110】
なお、推奨経路周囲領域を決定する推奨経路からの距離は、自車位置から離れるほど短い距離となるよう設定されている。
【0111】
次に、画像処理部108は、ステップS103にて分割した推奨経路領域について、描画を調整する(ステップS104)。
【0112】
具体的には、画像処理部108は、推奨経路領域について、後述する描画調整処理を実施する。
【0113】
次に、画像処理部108は、ステップS103にて分割した推奨経路周囲領域について、描画を調整する(ステップS105)。
【0114】
具体的には、画像処理部108は、推奨経路周囲領域について、後述する描画調整処理を実施する。
【0115】
次に、画像処理部108は、ステップS103にて分割した周辺領域について、描画を調整する(ステップS106)。
【0116】
当該ステップS106の処理は、地図描画処理のステップS005における周辺領域の描画処理と同様である。
【0117】
次に、画像処理部108は、地図を描画する領域以外の画面表示領域である補助領域について、描画を調整する(ステップS107)。
【0118】
当該ステップS107の処理は、地図描画処理のステップS006における捕縄領域の描画処理と同様である。
【0119】
次に、画像処理部108は、表示部109に指示して、バックライト制御部110の輝度を調整する(ステップS108)。
【0120】
当該ステップS108の処理は、地図描画処理のステップS007における輝度調整処理と同様である。
【0121】
以上が、経路描画処理である。
【0122】
上記の経路描画処理を実施することにより、ナビゲーション装置100は、推奨経路と、推奨経路の周囲の領域と、周辺領域と、補助領域の描画を区別して調整することができる。例えば、推奨経路領域の濃度を下げるよう設定し、推奨経路周囲領域の濃度をグラデーション表示するよう設定し、周辺領域の濃度を上げるよう設定することで、走行する可能性の高い経路以外の情報を見えにくく表示することができるようになり、必要以上に画面表示が視覚を刺激することを防ぐことが可能となる。また、そのようにすることで、運転者はバックライトの輝度を抑えつつ効率的に画面に描画される情報を把握することができるため、ナビゲーション装置100の消費電力量を抑えることにつながり、環境にやさしい。
【0123】
図10は、ナビゲーション装置100の地図描画処理および経路描画処理にて実施する描画調整処理の処理フローを示す図である。
【0124】
描画調整処理は、ナビゲーション装置100において、ナビゲーション装置100が特定した描画領域を対象として、描画情報を調整して表示する処理である。通常、描画調整処理は、地図描画処理あるいは経路描画処理から描画領域を指定されて、必要に応じて実施される処理である。
【0125】
まず、画像処理部108は、指定された描画領域の種類に応じて、調整項目を特定する(ステップS201)。
【0126】
具体的には、画像処理部108は、領域別調整項目テーブル330の領域331の情報を検索して、指定された描画領域の種類に応じた調整項目332を調整すべき属性として特定する。また、それぞれの調整すべき属性の値を特定するために用いる情報を併せて取得する。
【0127】
例えば、推奨経路領域であれば、推奨経路領域に対応した調整項目である濃度と、色合いと、コントラストと、を調整すべき属性として特定する。
【0128】
次に、画像処理部108は、ステップS201にて特定した調整すべき属性に濃度を含むか否かを判定し、含む場合には、その濃度を特定して適用する。濃度を含まない場合、次のステップS203へ制御を移す(ステップS202)。
【0129】
具体的には、画像処理部108は、濃度決定テーブル300を参照して、濃度304を決定する。その際、画像処理部108は、当該領域に含まれる地点を示す各ピクセルについて、自車位置から当該地点までの距離と、自車と推奨経路上の最寄りの右左折を行う交差点との直線距離と、当該領域に含まれる道路の走行頻度と、に対応する濃度304を決定する。
【0130】
なお、ステップS201にて特定した調整すべき属性の値を特定するために用いる情報を取得している場合、当該情報に基づいて対応する濃度304を特定する。すなわち、濃度304を特定する情報として走行頻度303が指定されている場合には、走行頻度303に基づいて濃度304を特定する。
【0131】
また、道路の走行頻度は、ナビゲーション装置100に備えられた記憶装置2等に記憶された図示しない走行履歴情報等を参照して、通過あるいは当該道路に進入した回数に基づいて決定する。
【0132】
次に、画像処理部108は、ステップS201にて特定した調整すべき属性に色合いを特定する情報を含むか否かを判定し、含む場合には、その色合いを特定して適用する。色合いを含まない場合、次のステップS204へ制御を移す(ステップS203)。
【0133】
具体的には、画像処理部108は、色合い決定テーブル310を参照して、色合い312を決定する。その際、画像処理部108は、自車の当該時点で取得した最新の走行速度に対応する色合い312を決定する。
【0134】
なお、画像処理部108は、車両情報取得部106を介して走行速度を取得する。
【0135】
次に、画像処理部108は、ステップS201にて特定した調整すべき属性にコントラストを含むか否かを判定し、含む場合には、そのコントラストを特定して適用する。コントラストを含まない場合、次のステップS205へ制御を移す(ステップS204)。
【0136】
具体的には、画像処理部108は、コントラスト決定テーブル320を参照して、コントラスト323を決定する。その際、画像処理部108は、自車と推奨経路上の最寄りの右左折を行う交差点との距離と、自車の当該時点で取得した最新の走行速度と、に対応するコントラスト323を決定する。
【0137】
なお、ステップS201にて特定した調整すべき属性の値を特定するために用いる情報を取得している場合、当該情報に基づいて対応するコントラスト323を特定する。すなわち、コントラスト323を特定する情報として走行速度322が指定されている場合には、走行速度322に基づいてコントラスト323を特定する。
【0138】
次に、画像処理部108は、指定された描画領域に対してステップS202〜ステップS204の調整結果を反映させて、当該描画領域を表示部109に描画させる。
【0139】
以上が、描画調整処理である。
【0140】
描画調整処理により、ディスプレイ1に表示するべき画像を、画像を分割して得た各分割領域の種類に応じて、コントラストや色合い、濃度等を個別に調整して表示することができるようになる。
【0141】
また、描画調整処理において、さらに、画像処理部108は、VICS等から取得した渋滞に関する情報に基づき、渋滞が発生している領域について描画領域を設定し、コントラスト等の描画属性を調整して表示するようにしてもよい。
【0142】
以下に、経路描画処理によってディスプレイ1に表示される画面400について、例を挙げて説明する。
【0143】
図11は、自車の現在位置を示すカーマーク401と、推奨経路を構成する道路である道路410〜412、推奨経路から所定の距離だけ離れた地点を示す境界420R、L(自車の右側の境界を420R、自車の左側の境界を420Lとする)、境界420R、420L内の推奨経路周囲領域421R、421L、境界420R、420L外の周辺領域430R、430L、補助領域440、補助領域に含まれるメニュー呼び出しボタン441、渋滞情報表示領域442、等の画面上の位置関係を示す図である。
【0144】
カーマーク401は、ナビゲーション装置100が搭載された車両の位置である。
【0145】
メニュー呼び出しボタン411は、使用者からの入力を受け付けると、ナビゲーション装置100が実行することのできる機能を選択するためのメニューを表示するボタンである。
【0146】
渋滞情報表示領域442は、VICS等から取得した渋滞に関する情報を表示する領域であり、例えば最寄りの渋滞の渋滞地点と規模とを特定する情報が示される領域である。
【0147】
なお、道路410は、自車位置が属する道路410と、自車位置から所定の距離内にある道路411と、自車位置から所定の距離より遠い位置にある道路412を含んでいる。道路411は、道路410よりも濃度が高くなるように描画され、道路412は、道路411よりも濃度が高くなるように描画されている。
【0148】
また、推奨経路周囲領域421R、421Lは、推奨経路を構成する道路410〜412から、周辺領域430R、430Lに向かって徐々に濃度が高くなるように、即ちグラデーションを構成するように表示される。
【0149】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0150】
本発明の一実施形態が適用されたナビゲーション装置100は、使用者が関心の高いと考えられる地図上の領域の情報について、必要なときに目立つように示すことができる。これにより、使用者は、夜間等車外が暗い場合等に、ナビゲーション装置100の画面が明るすぎて、視野を妨げられてしまうことを避けることができる。また、バックライト等の発光量を必要最小限に抑えることができるため、ナビゲーション装置100の消費電力量を削減することができる。
【0151】
また、例えば、本発明の一実施形態を適用することで、ナビゲーション装置100は、自車が右左折等を行うべく注意すべき交差点へ進入する際には、推奨経路を目立たせるようにコントラストを高くして表示しつつ、推奨経路外の道路の色の濃度を低くすることで運転者の視界を確保しながら十分に案内を行うことができる。もちろん、その後交差点を通過して分岐のない道路を走行する際には、表示画面全体のコントラストを下げてバックライトの発光量を減らすことで、視覚的刺激を妨げずに案内を行うことができる。
【0152】
また、本発明の一実施形態が適用されたナビゲーション装置100は、使用者が過去に走行した頻度が高い道路ほど、表示部のコントラストを下げることができる。これにより、使用者が見知っている道路を走行中は、見知らぬ道路を走行中に比較して、運転者の視野を妨げないようにすることができる。
【0153】
なお、ディスプレイ1として、自己発光型の有機ELディスプレイを用いる場合には、バックライト制御を行う必要がないため、バックライト制御部110の代わりに明るさを制御する明るさ制御部を適用することができる。その場合には、地図描画処理あるいは経路描画処理、描画調整処理において、描画対象の領域ごとに明るさを制御するようにしてもよい。そのようにすることで、より使用者の視野を妨げることなくナビゲーションを行えるようになる。
【0154】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0155】
例えば、上記実施形態の濃度決定テーブル300と、色合い決定テーブル310と、コントラスト決定テーブル320と、を統合して調整決定テーブル500としてもよい。
【0156】
図12を用いて、調整決定テーブル500の例を説明する。
【0157】
図12は、調整決定テーブル500の構成を示す図である。調整決定テーブル500は、調整する濃度と、色合いと、コントラストと、バックライトと、の調整値の組合せをまとめて対応付けて記憶するテーブルである。
【0158】
具体的には、調整決定テーブル500のレコードは、自車と交差点との距離501と、走行頻度502と、走行速度503と、自車からの距離504と、の組合せに応じて、濃度505と、色合い506と、コントラスト507と、バックライト508の調整値の組合せが対応付けられて記憶されている。
【0159】
自車と交差点との距離501は、推奨経路上の直近に右左折を行うべき交差点と、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の位置と、の間の距離を示す情報であり、例えば「100m」等、具体的な距離、あるいは「100m〜200m」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0160】
走行頻度502は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両である自車の現在位置が属する道路を、自車が走行した頻度を示す情報である。例えば所定の期間に通過または進入した回数を示す情報である。
【0161】
走行速度503は、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両である自車の走行する速度であり、例えば「時速30km」等の所定の速度、あるいは「時速20km〜時速30km」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0162】
自車からの距離504は、描画する位置と、ナビゲーション装置100が取り付けられた車両の位置と、の間の距離を示す情報であり、例えば、「100m」等、具体的な距離、あるいは「100m〜200m」等の所定の範囲を特定する情報である。
【0163】
濃度505は、描画対象の画面上の領域を表示する際の、当該領域の色の濃さを特定する情報である。例えば、濃度505には所定の濃度を特定する値が格納されていても良いし、所定の濃度に対する濃淡の増減量が格納されていても良い。
【0164】
色合い506は、描画対象の画面上の領域を表示する際の、当該領域の色合いを特定する情報である。例えば、色合い506には所定の色の傾向を示す情報(寒色、暖色等)が格納される。
【0165】
コントラスト507は、表示領域の各ピクセルを構成するR、G、Bの各チャンネルの階調値およびその合計値について、所定のチャンネルの階調値および合成値の分布を分散させる度合いを決定する情報である。例えば、表示領域のRチャンネルについてのヒストグラムを構成し、当該ヒストグラムを分散させる係数等により表される。
【0166】
バックライト508は、表示画面のバックライトの発光度合いを特定する情報である。すなわち、バックライト508の値が高くなればなるほど、バックライトの発光度合いは高くなる。
【0167】
調整決定テーブル502を用いて、画像処理部108は、自車と交差点との距離、走行頻度、走行速度および自車からの距離に対応する濃度と、色合いと、コントラストと、バックライトの発光量と、を特定して描画調整を行う。
【0168】
このように変形することで、例えば、描画調整処理のステップS202〜S204において、濃度と、色合いと、コントラストと、を特定する処理を一度に実施することができる。また、予め濃度と、色合いと、コントラストと、の最適な組合せを定めておくことができるため、表示画面の描画ぶりに統一感を持たせることができるようになる。
【0169】
また、上記実施形態においては、自車位置周辺あるいは走行経路を目立たせるようにする前提で表示例を示したが、これに限られるものではなく、様々な表示形態が考えられる。例えば、任意の施設や地点の周辺をクローズアップする描画領域として分割して、当該領域を目立たせるように濃度、色合い、コントラスト等属性を変更するようにしてもよい。
【0170】
このようにすることで、より使用者の望む情報を過不足無く表示することができる。
【0171】
また、上記実施形態においては、描画調整処理のうち、濃度を特定する処理であるステップS202において、調整領域に含まれる道路を対象として走行頻度を求めて濃度を決定しているが、これに限らず、例えば自車が属するリンクのみを対象として走行頻度を求めて濃度を決定しても良い。
【0172】
以上が、変形の例である。
【0173】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0174】
1・・・ディスプレイ、2・・・記憶装置、3・・・音声出入力装置、4・・・入力装置、5・・・ROM装置、6・・・CPU、7・・・RAM、8・・・ROM、9・・・車速センサ、10・・・ジャイロセンサ、11・・・GPS受信装置、12・・・FM多重放送受信装置、13・・・ビーコン受信装置、14・・・バス、31・・・マイクロフォン、32・・・スピーカ、41・・・タッチパネル、42・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・測定位置検出部、102・・・渋滞情報取得部、103・・・地図情報記憶部、104・・・経路探索部、105・・・現在位置算出部、106・・・車両情報取得部、107・・・調整情報記憶部、108・・・画像処理部、109・・・表示部、110・・・バックライト制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を備えるナビゲーション装置であって、
自車の走行状況を取得する走行状況取得部と、
前記表示部に表示するべき情報を複数の表示領域に分割する分割処理部と、
前記分割処理部により分割した表示領域ごとに、前記走行状況取得部によって取得した前記走行状況に応じて、コントラスト、濃度、色合いのうち少なくとも一つの描画属性を変更して表示する描画処理部と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
誘導する経路を特定する情報を格納した記憶部を備え、
前記分割処理部は、前記表示するべき情報を分割する処理において、前記記憶部に格納された前記経路を含む領域をその他の領域から区別して分割する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
前記走行状況取得部は、自車が走行する速度を取得し、
前記描画処理部は、前記走行状況取得部により取得した速度に応じて前記描画属性を変更する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記走行状況取得部は、自車の現在位置を取得し、
前記描画処理部は、前記走行状況取得部により取得した前記現在位置に応じて前記描画属性を変更する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記描画処理部は、前記走行状況取得部により取得した現在位置から遠い位置にある表示領域を、前記現在位置から近い位置にある表示領域よりも暗く描画する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記走行状況取得部は、自車が走行した道路の走行頻度を取得し、
前記描画処理部は、自車が走行している道路の走行頻度を前記走行状況取得部により取得して、取得した走行頻度に応じて前記道路の前記描画属性を変更する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項4に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記走行状況取得部は、前記経路上で直近に右左折する必要がある交差点と前記自車の現在位置との間の距離を取得し、
前記描画処理部は、前記走行状況取得部により取得した前記交差点と前記自車の現在地位との間の距離に応じて前記描画属性を変更する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記描画処理部は、前記描画属性を変更する処理において、前記表示領域に含まれる位置ごとの階調値を調整する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項2〜8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記分割処理部は、前記表示するべき情報を分割する処理において、前記記憶部に格納された前記経路を含む領域と、前記経路の周辺の領域とを、前記経路を含む領域および前記経路の周辺の領域に含まれないその他の領域から区別して分割する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、
前記分割処理部は、前記表示するべき情報を分割する処理において、自車位置の周囲の領域を含む領域をその他の領域から区別して分割する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項10に記載のナビゲーション装置であって、
前記描画処理部は、前記その他の領域のコントラストを、前記自車位置の周囲の領域を含む領域のコントラストよりも低く設定する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項11に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記走行状況取得部は、自車の現在位置を取得し、
前記描画処理部は、前記走行状況取得部により取得した前記現在位置に応じて前記描画属性を変更する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記描画処理部は、前記描画属性を変更する処理において、前記表示領域に含まれる位置ごとの階調値を調整する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
表示部を備えるナビゲーション装置の表示方法であって、
前記ナビゲーション装置は、
自車の走行状況を取得する走行状況取得手順と、
前記表示部に表示するべき情報を複数の表示領域に分割する分割処理手順と、
前記分割処理手順により分割した表示領域ごとに、前記走行状況取得部によって取得した前記走行状況に応じて、コントラスト、濃度、色合いのうち少なくとも一つの描画属性を変更して表示する描画処理手順と、
を実施することを特徴とする表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−190765(P2010−190765A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36242(P2009−36242)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】