ネットワークシステムおよび当該ネットワークを構成する移動通信端末
【課題】移動通信端末のユーザが、移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地との位置関係を容易に把握することができる移動通信端末を提供する。
【解決手段】移動通信端末100は、移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部102−1と、目的地情報の入力を受け付ける操作部110と、第1の現在位置情報と目的地情報とを他の移動通信端末200へ送信し、他の移動通信端末から他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部101−1と、画像を表示する表示部107−1と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、表示部に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる制御部106−1とを含む。
【解決手段】移動通信端末100は、移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部102−1と、目的地情報の入力を受け付ける操作部110と、第1の現在位置情報と目的地情報とを他の移動通信端末200へ送信し、他の移動通信端末から他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部101−1と、画像を表示する表示部107−1と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、表示部に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる制御部106−1とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して相互に接続可能な複数の移動通信端末を備えるネットワークシステムおよび当該ネットワークを構成する移動通信端末に関し、特に、自身の現在位置を取得することができる複数の移動通信端末を備えるネットワークシステムおよび当該ネットワークシステムを構成する移動通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自身の現在位置を取得する機能、たとえばGPS(Global Positioning System)衛星からの測位用電波を受信して現在位置を特定するGPS機能を備える携帯電話やカーナビゲーション装置が開発されている。また、インターネットを介して相互にデータ通信が可能な携帯電話も開発されており、そのような携帯電話の中には、自身の現在位置に関する情報を他の携帯電話に送信できるものがある。
【0003】
たとえば、特開平8−5394号公報(特許文献1)には、GPS衛星の電波から現在位置を計算し、他の携帯端末装置に送信する携帯端末装置が開示されている。携帯端末装置においては、携帯端末装置から送信された位置情報を地図に重ねて表示する。そのため、各携帯端末装置には、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段により管理される地図データを表示する地図表示手段と、現在位置を検出する位置検出手段と、他の携帯端末装置に上記位置検出手段によって検出した位置を送信する送信手段と、他の携帯端末装置より送信された位置を受信する受信手段と、地図表示手段により表示された地図データ上の、上記受信手段により受信した位置に、印を表示する位置表示手段とが設けられている。
【0004】
また、特開平6−20197号公報(特許文献2)には、地図データ表示装置が開示されている。表示手段に表示している地図に操作者が所望とする施設が存在しないとき、ROM内の付加情報を検索するソフトウェアが駆動し表示手段に表示されている地図の周辺に存在する所望の施設を検索する。その検索の結果は、描画手段が表示手段の地図の周辺のどの方向にどれだけの数の施設が存在するかを記す記号を地図上に描画することで表される。
【特許文献1】特開平8−5394号公報
【特許文献2】特開平6−20197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開平8−5394号公報(特許文献1)に記載の携帯端末装置においては、自端末から他端末への相対位置関係を確認することができるが、目的地と自端末との位置関係や、目的地と他端末との位置関係などを把握することができなかった。たとえば、端末のユーザは、他端末のユーザがどれくらいの時間で目的地に到着するかを容易に把握することができなかった。
【0006】
また、特開平6−20197号公報(特許文献2)に記載の地図データ表示装置においては、端末のユーザは、自端末と他端末との位置関係や、目的地と他端末との位置関係などを把握することができなかった。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の主たる目的は、移動通信端末のユーザが、移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地との位置関係を容易に把握することができるネットワークシステムおよび当該ネットワークを構成する移動通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの局面に従うと、ネットワークを介して相互に接続可能な少なくとも第1および第2の移動通信端末を備えるネットワークシステムが提供される。第1の移動通信端末は、第1の移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、第2の移動通信端末を特定するための第2の識別情報を予め格納する第1の記憶部と、目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける第1の操作部と、第2の識別情報に基づいて、第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第2の移動通信端末へ送信する第1の送受信部とを含む。第2の移動通信端末は、第2の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、第2の表示部と、地図情報を予め格納する第2の記憶部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第2の表示部に第1および第2の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第2の制御部とを含む。
【0009】
好ましくは、第2の記憶部は、第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報を予めさらに格納する。第2の移動通信端末は、第1の識別情報に基づいて、第2の現在位置情報をネットワークを介して第1の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含む。第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納する。第1の移動通信端末は、第1の表示部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第1の表示部に第1および第2の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む。
【0010】
好ましくは、ネットワークシステムは、第1の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備える。第1の記憶部は、第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予めさらに格納する。第1の送受信部は、第3の識別情報に基づいて、第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第3の移動通信端末へさらに送信する。第3の移動通信端末は、第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、第3の表示部と、地図情報を予め格納する第3の記憶部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第3の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部を含む。
【0011】
好ましくは、ネットワークシステムは、第1および第2の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備える。第2の記憶部は、第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予め格納する。第2の移動通信端末は、第3の識別情報に基づいて、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第3の移動通信端末へ送信する第2の送受信部を含む。第3の移動通信端末は、第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、第3の表示部と、地図情報と第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報とを予め格納する第3の記憶部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、地図情報を参照して、第3の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部と、第1の識別情報に基づいて、第2および第3の現在位置情報をネットワークを介して第1の移動通信端末へ送信する第3の送受信部とを含む。第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納する。第1の送受信部は、第2の識別情報に基づいて、第3の現在位置情報をネットワークを介して第2の移動通信端末へさらに送信する。第2の制御部は、第3の現在位置情報に基づき、第2の表示部に第3の移動通信端末の現在位置をさらに表示させる。第1の移動通信端末は、第1の表示部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第1の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む。
【0012】
好ましくは、第1の移動通信端末は、携帯電話、PND(Personal Navigation Device)、カーナビゲーション装置(Satellite navigation system)のいずれかである。第2の移動通信端末は、第1の移動通信端末とは異なる、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のいずれかである。
【0013】
好ましくは、第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。第2の制御部は、第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する算出部と、距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、第2の表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0014】
好ましくは、第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。第2の制御部は、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、各移動通信端末の現在位置から目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、第2の表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0015】
好ましくは、現在位置情報は、対応する移動通信端末の機種を含む。決定部は、自身の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する。
【0016】
好ましくは、地図の表示形態は、路線図を表示する形態、道路地図を表示する形態、住宅地図を表示する形態の少なくともいずれかを含む。
【0017】
好ましくは、地図の表示形態は、縮尺の異なる地図を表示する形態を含む。
好ましくは、第1の送受信部は、第1の表示部が表示している画像に関する情報を、第2の移動通信端末へ送信する。第2の表示部は、第1の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0018】
好ましくは、第1の移動通信端末は、第1の表示部と第1の操作部とを含む第1のタッチパネルをさらに含む。第1の送受信部は、タッチパネルを介して入力された画像に関する情報を、第2の移動通信端末へ送信する。第2の表示部は、第1の移動通信端末からのタッチパネルを介して入力された画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0019】
好ましくは、目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報を含む。すなわち、第1の操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける。なお、目的地情報として、待ち合わせ時刻を含めることにより、たとえば、現在時刻から待ち合わせ時刻までの時間が所定の時間未満か否かに基づいて地図の表示形態を決定するなどの表示制御も実現可能となる。
【0020】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して少なくとも1つの他の移動通信端末と相互に接続可能な移動通信端末が提供される。移動通信端末は、表示部と、移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部と、地図情報と他の移動通信端末を特定するための識別情報とを予め格納する記憶部と、目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける操作部と、識別情報に基づいて第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して他の移動通信端末へ送信し、他の移動通信端末から他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、表示部に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる制御部とを含む。
【0021】
好ましくは、移動通信端末は、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のいずれかである。他の移動通信端末は、移動通信端末とは異なる、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のうちのいずれかである。
【0022】
好ましくは、記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。制御部は、第1の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する算出部と、距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0023】
好ましくは、記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。制御部は、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、各移動通信端末の現在位置から目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0024】
好ましくは、第1の現在位置情報は、移動通信端末の機種を含む。第2の現在位置情報は、他の移動通信端末の機種を含む。決定部は、移動通信端末の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する。
【0025】
好ましくは、地図の表示形態は、路線図を表示する形態、道路地図を表示する形態、住宅地図を表示する形態の少なくともいずれかを含む。
【0026】
好ましくは、地図の表示形態は、縮尺の異なる地図を表示する形態を含む。
好ましくは、送受信部は、表示部が表示している画像に関する情報を、他の移動通信端末へ送信する。表示部は、他の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0027】
好ましくは、目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報をさらに含む。すなわち、操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力をさらに受け付ける。なお、目的地情報として、待ち合わせ時刻を含めることにより、たとえば、現在時刻から待ち合わせ時刻までの時間が所定の時間未満か否かに基づいて地図の表示形態を決定するなどの表示制御も実現可能となる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明に係るネットワークシステムあるいは移動通信端末によって、移動通信端末のユーザが、移動通信端末自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地との位置関係を容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお以下の説明では、同一の部品については同一の符号を付すものとし、当該部品の名称や機能が同一である場合には、当該部品についての詳細な説明は繰り返さない。
【0030】
また、以下では、携帯電話100とカーナビゲーション装置(Satellite navigation system)200とPND(Personal Navigation Device)300とを「移動通信端末」の代表例として説明を行う。ここで、携帯電話100と、カーナビゲーション装置200と、PND300は、たとえばGPS機能に代表される移動通信端末の現在位置を取得するための機能と地図データを格納する記憶部とを有しており、表示部を介して移動通信端末自身の現在位置を地図上に表示することができる。
【0031】
また、以下では、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々に共通の構成や機能を説明する際には、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々を「移動通信端末」とも総称する。ただし、「移動通信端末」は、PDA(Personal Data Assistance)などのように、他の移動可能な情報機器にも適用可能なものである。
[実施の形態1]
<ネットワークシステム1の全体構成>
まず、ネットワークシステム1の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1の一例を示す概略図である。図1に示すように、ネットワークシステム1は、携帯電話100と、カーナビゲーション装置200と、PND300と、マッチングサーバ400と、中継サーバ600と、インターネット網500と、キャリア網700とを備える。
【0032】
携帯電話100は、キャリア網700に接続可能に構成されている。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500に接続可能に構成されている。PND300は、インターネット網500に接続可能に構成されている。マッチングサーバ400は、インターネット網500に接続可能に構成されている。中継サーバ600は、インターネット網500およびキャリア網700に接続可能に構成されている。
【0033】
そして、携帯電話100は、キャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介してカーナビゲーション装置200とPND300とに接続可能である。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500と中継サーバ600とキャリア網700とを介して携帯電話100に接続可能であって、インターネット網500を介してPND300に接続可能である。PND300は、インターネット網500と中継サーバ600とキャリア網700とを介して携帯電話100に接続可能であって、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200に接続可能である。
【0034】
そして、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300には、自端末を特定するための識別情報(たとえば、メールアドレスやIPアドレス(Internet Protocol Address)やMACアドレス(Media Access Control address)やニックネームなど)が割り当てられている。そして、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300は、内部の記憶部に他の移動通信端末の識別情報を記憶することができ、当該識別情報に基づいてキャリア網700やインターネット網500などを介して当該他の移動通信端末との通信を行うことができる。
【0035】
なお、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用して他の移動通信端末との通信を行う。すなわち、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300は、一般的には、DHCPによって動的に割り当てられるIPアドレスを利用して、他の移動通信端末とデータ送受信を行うものである。ここでは、マッチングサーバ400において、既に個々の端末にIPアドレスが割り当てられているものとする。IPアドレスの割り当て処理の詳細は公知であるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0036】
そして、本実施の形態に係る携帯電話100、カーナビゲーション装置200、PND300は、自身に割り当てられたIPアドレスを利用することにより、直接的に相互にネットワークを介してデータ送受信を行うものである。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1に含まれる携帯電話100、カーナビゲーション装置200、PND300は、いわゆるP2P(Pear to Pear)型のネットワークを構成する。
<ネットワークシステム1の動作概要>
ここで、本実施の形態に係るネットワークシステム1の動作概要について説明する。図2は、ネットワークシステム1における動作概要を示すシーケンス図である。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る各移動通信端末は、P2P型のデータ送受信を行うために、はじめに互いのIPアドレスを交換(取得)する必要がある。そして、各移動通信端末は、IPアドレスを取得したのちに、P2P型のデータ送受信によって自身の現在位置情報や目的地情報などを他の移動通信端末に送信する。これによって、各移動通信端末は、自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示することが可能となる。
【0037】
まず、携帯電話100(図2において端末A)が、マッチングサーバ400にIP登録(ログイン)を要求する(ステップS002)。より詳細には、携帯電話100は、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介して、マッチングサーバ400に携帯電話100のメールアドレスとIPアドレスとを送信する。マッチングサーバ400は、携帯電話100のメールアドレスをそのIPアドレスに対応付けて格納することにより、携帯電話100のログインを受け付ける。
【0038】
このとき、カーナビゲーション装置200(図2において端末B)やPND300(図2において端末C)は、未だマッチングサーバ400にIP登録を行っていない。そのため、携帯電話100が、携帯電話100の内部に記憶されているカーナビゲーション装置200やPND300のメールアドレスやニックネームなどに基づいて、マッチングサーバ400にカーナビゲーション装置200やPND300のIPアドレスを要求しても、マッチングサーバ400はカーナビゲーション装置200やPND300のIPアドレスを返信しない。
【0039】
その後、新たにカーナビゲーション装置200が、インターネット網500を介してマッチングサーバ400にIP登録を要求する(ステップS004)。マッチングサーバ400は、カーナビゲーション装置200のメールアドレスをそのIPアドレスに対応付けて格納する。マッチングサーバ400は、カーナビゲーション装置200にそのIPアドレスを送信し、カーナビゲーション装置200はそのIPアドレスを格納する。
【0040】
同時に、カーナビゲーション装置200は、携帯電話100のメールアドレスに基づき、マッチングサーバ400に携帯電話100のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、IP登録が完了している携帯電話100のIPアドレスを、カーナビゲーション装置200に送信する(ステップS006)。カーナビゲーション装置200は、マッチングサーバ400から携帯電話100のIPアドレスを取得して、インターネット網500、中継サーバ600、キャリア網700を介して携帯電話100に接続要求を行う(ステップS008)。携帯電話100が接続を許可することにより(ステップS010)、携帯電話100とカーナビゲーション装置200との接続が確立される(ステップS012)。
【0041】
このとき、PND300は、未だマッチングサーバ400にIP登録を行っていない。そのため、カーナビゲーション装置200が、PND300のメールアドレスに基づいて、マッチングサーバ400にPND300のIPアドレスを要求しても、マッチングサーバ400はPND300のIPアドレスを返信しない。
【0042】
その後、新たにPND300が、インターネット網500を介してマッチングサーバ400にIP登録を要求する(ステップS014)。マッチングサーバ400は、PND300のメールアドレスをPND300のIPアドレスに対応付けて格納する。マッチングサーバ400は、PND300にそのIPアドレスを送信し、PND300はそのIPアドレスを格納する。
【0043】
同時に、PND300は、インターネット網500を介して、携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のメールアドレスに基づき、マッチングサーバ400に携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、IP登録が完了している携帯電話100とカーナビゲーション装置200のIPアドレスを、PND300に送信する(ステップS016)。PND300は、マッチングサーバ400から携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のIPアドレスを取得して、キャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介して、携帯電話100に接続要求を行う(ステップS018)。携帯電話100が接続を許可することにより(ステップS020)、PND300と携帯電話100との接続が確立される(ステップS022)。
【0044】
携帯電話100は、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200にメンバーが追加された旨の通知(PND300のIPアドレスを含む情報)を送信する(ステップS024)。カーナビゲーション装置200は、その通知を受け付ける。カーナビゲーション装置200は、その通知に基づいて、インターネット網500を介して、PND300に接続要求を行う(ステップS026)。PND300が、接続を許可することにより(ステップS028)、PND300とカーナビゲーション装置200との接続が確立される(ステップS030)。
【0045】
これによって、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300との直接的な相互接続が確立される(ステップS032)。ただし、ステップS024〜ステップS030では、カーナビゲーション装置200が携帯電話100との接続を確立した場合と同様に、PND300がカーナビゲーション装置200に接続要求を行ってもよい。
【0046】
特に、本実施の形態においては、携帯電話100のユーザが、携帯電話100に待ち合わせ場所(目的地)や待ち合わせ時刻など(以下、これらをまとめて目的地情報とする。)を入力すると、携帯電話100が、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介してPND300およびカーナビゲーション装置200に目的地情報を送信する(ステップS034)。同様に、カーナビゲーション装置200のユーザがカーナビゲーション装置200に目的地情報を入力した場合には、カーナビゲーション装置200が当該目的地情報を携帯電話100とPND300とに送信する。また、PND300のユーザがPND300に目的地情報を入力した場合には、PND300が当該目的地情報を携帯電話100とカーナビゲーション装置200とに送信する。
【0047】
携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300との間の接続が確立し、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300とが目的地情報を共有すると、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300とは定期的に相互に自身の現在位置を示す現在位置情報を他の移動通信端末へと送信する(ステップS036)。
【0048】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々が、自端末の現在位置を示す現在位置情報と他端末の現在位置を示す現在位置情報と目的地情報とを取得(共有)することができる。その結果、各移動通信端末は、予め記憶されている地図データ上にそれぞれの移動通信端末の現在位置と目的地とをプロットして表示することが可能になる。つまり、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々のユーザは、自端末と目的地との位置関係や、自端末と他の移動通信端末との位置関係や、他の移動通信端末と目的地との位置関係などを容易に把握することができる。
【0049】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<携帯電話100のハードウェア構成>
本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態に係る携帯電話100は、携帯電話100の各部を制御するためのCPU(Central Processing Unit)106と、通信信号を送受信する通信アンテナ111と、通信信号とデータとを相互に変換する無線通信部101と、GPS衛星からの電波を受信する測位アンテナ112と、その電波に基づいて現在位置に関するデータを取得するGPS信号処理部102と、現在位置情報や目的地情報などを格納するRAM(Random Access Memory)103と、制御プログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)104と、携帯電話100の各部に電力を供給する電池105と、画像を表示するモニタ107と、外部音声が入力されるマイク108と、音声を出力するスピーカ109と、各種情報の入力を受け付ける操作部110とを備える。
【0050】
無線通信部101は、CPU106からの通信データを通信信号に変換し、その通信信号を通信アンテナ111を介して発信する。無線通信部101は、通信アンテナ111を介して受信した通信信号を通信データに変換し、その通信データをCPU106に入力する。
【0051】
GPS信号処理部102は、測位アンテナ112を介して受信した測位用電波に基づいて、携帯電話100の現在位置を示す位置データを生成し、その位置データをCPU106に入力する。
【0052】
モニタ107は、液晶パネルやCRTから構成されるものであって、CPU106が出力したデータに基づいて、画像やテキストを表示する。操作部110は、キー入力操作などによってユーザから情報を受け付ける。
<カーナビゲーション装置200およびPND300のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300のハードウェア構成について説明する。なお、PND300のハードウェア構成は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるので説明を繰り返さない。
【0053】
図4は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200は、カーナビゲーション装置200の各部を制御するためのCPU206と、通信信号を送受信する通信アンテナ211と、通信信号とデータとを相互に変換する無線通信部201と、GPS衛星からの電波を受信する測位アンテナ212と、その電波に基づいて現在位置に関するデータを取得するGPS信号処理部202と、現在位置情報や目的地情報などを格納するRAM203と、制御プログラムなどを格納するROM204と、カーナビゲーション装置200の各部に電力を供給する電池205と、画像を表示する液晶ディスプレイ207と、近距離のデータ通信を行うBluetooth(登録商標)送受信部208と、各種情報の入力を受け付けるタッチパネル210と、詳細なロードマップなどを格納するHDD(Hard Disk Drive)213とを備える。
<マッチングサーバ400および中継サーバ600のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係るマッチングサーバ400および中継サーバ600のハードウェア構成について説明する。なお、中継サーバ600のハードウェア構成は、マッチングサーバ400のそれと同様であるので説明を繰り返さない。
【0054】
図5は、本実施の形態に係るマッチングサーバ400のハードウェア構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施の形態に係るマッチングサーバ400は、相互に内部バス408で接続されたCPU405と、メモリ406と、固定ディスク407と、通信インターフェイス409とを含む。
【0055】
メモリ406は、各種の情報を記憶するものであって、たとえば、CPU405でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶する。固定ディスク407は、CPU105が実行するプログラムやデータベースを記憶する。CPU405は、マッチングサーバ400および中継サーバ600の各要素を制御するものであって、各種の演算を実施する装置である。
【0056】
通信インターフェイス409は、CPU405が出力したデータを電気信号へと変換して外部へ送信し、外部から受信した電気信号をデータに変換してCPU405に入力する。具体的には、通信インターフェイス409は、CPU405からのデータを、インターネット網500やキャリア網700などを介して携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300に送信する。そして、インターネット網500やキャリア網700を介して携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300から受信したデータを、CPU405に入力する。
【0057】
ここで、メモリ406あるいは固定ディスク407に記憶されるデータについて説明する。図6は、マッチングサーバ400のメモリ406あるいは固定ディスク407に記憶されるメール−IPアドレス変換テーブル406−1のデータ構造を示すイメージ図である。図6に示すように、メール−IPアドレス変換テーブル406−1には、IP登録がされた移動通信端末毎に、メールアドレスと、IPアドレスと、ニックネームと、端末タイプとが格納されている。
【0058】
具体的には、マッチングサーバ400においては、各移動通信端末がIP登録を要求してきた際(図2におけるステップS002)に、CPU405が、その各移動通信端末のメールアドレスと、IPアドレスと、ニックネームと、端末タイプとを相互に対応付けて、メール−IPアドレス変換テーブル406−1に1つのレコードとして格納する。また、第1の移動通信端末がマッチングサーバ400に第2の移動通信端末のIPアドレスを要求してきた際(図2におけるステップS004やステップS014)に、CPU405が、第2の移動通信端末のメールアドレスやニックネームなどに基づいて、メール−IPアドレス変換テーブル406−1から第2の移動通信端末のIPアドレスを読み出す。そして、CPU406は、第2の移動通信端末のIPアドレスを第1の各移動通信端末に送信する。
<各移動通信端末の機能構成>
図7は、本実施の形態に係る各移動通信端末の機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施の形態に係る各移動通信端末は、位置取得部102−1と、操作部110と、表示部107−1と、制御部106−1と、記憶部103−1と、送受信部101−1とを含む。
【0059】
位置取得部102−1は、測位アンテナ112(212)やGPS信号処理部102(202)などによって実現される。位置取得部102−1は、GPS衛星などから測位用の電波を受信して、移動通信端末の現在位置情報(経度や緯度を含む位置座標)を取得する。位置取得部102−1は、取得した現在位置情報を記憶部103−1に格納したり、定期的に取得した新たな現在位置情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
【0060】
操作部110は、ユーザから、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻や他の移動通信端末のメールアドレスなどを受け付けて、その待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻を示す目的地情報や他の移動通信端末のメールアドレスを記憶部103−1に格納したり、新たな目的地情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
【0061】
表示部107−1は、モニタ107や、液晶ディスプレイ207などによって実現される。表示部107−1は、制御部106−1からのデータに基づいて、画像やテキストを表示する。具体的には、表示部107−1は、制御部106−1からのデータに基づいて、移動通信端末自身の現在位置や他の移動通信端末の現在位置や目的地を地図上に表示する。
【0062】
ただし、操作部110と表示部107−1とがタッチパネル210(310)で実現される構成であってもよい。この場合には、タッチパネル210がユーザの指やスタイラスペンなどを介して情報(手書き入力情報)を受け付けて、制御部106−1が当該手書き入力情報に基づいてタッチパネル210に手書き入力画像を表示させる。
【0063】
より詳細には、タッチパネル210は、ユーザの指やスタイラスペンによって押下されたタッチパネル上の位置(座標値)に基づいて、座標値の時系列データからなる軌跡情報を制御部106−1に入力する。制御部106−1は、当該軌跡情報に基づいて、ユーザの指やスタイラスペンによるタッチパネル210上の軌跡を表示部107−1に表示させる。
【0064】
送受信部101−1は、通信アンテナ111(211)や無線通信部101(201)によって実現される。送受信部101−1は、記憶部103−1に格納されている移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して他の移動通信端末に定期的に送信する。あるいは、送受信部101−1は、記憶部103に格納されている移動通信端末の現在位置情報や他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して他の移動通信端末に定期的に送信する。
【0065】
また、送受信部101−1は、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して受信して、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を記憶部103−1に格納したり、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
<記憶部103−1の機能構成>
記憶部103−1は、RAM103やROM104やHDD213などによって実現される。記憶部103は、移動通信端末の現在位置情報、他の移動通信端末の現在位置情報、他の移動通信端末の識別情報、目的地情報、各種の地図データなどを記憶する。具体的には、記憶部103−1は、ユーザが予め登録している、他の携帯電話100を特定するための識別情報(メールアドレスなど)や、カーナビゲーション装置200を特定するための識別情報や、PND300を特定するための識別情報などが記憶されている。そして、記憶部103−1は、路線地図を示す地図データや、道路地図を示す地図データや、住宅地図を示す地図データなどのように、異なる種類の地図データを格納する。また、記憶部103−1は、縮尺の異なるそれぞれの地図を示す地図データも格納する。
【0066】
図8は、記憶部103−1に記憶されている第1のファイル103−11のデータ構造を示すイメージ図である。図8に示すように、記憶部103−1は第1のファイル103−11を記憶する。第1のファイル103−11には、移動通信端末自身のメールアドレスやIPアドレスやニックネームや端末タイプ(機種など)が格納されている。
【0067】
本実施の形態においては、予め移動通信端末のユーザが、操作部110を介して、第1のファイル103−11に格納される移動通信端末自身のメールアドレスやニックネームや端末タイプを設定する。端末タイプは、工場出荷時などに設定されるものでもよい。
【0068】
図9は、記憶部103−1に記憶されている第2のファイル103−12のデータ構造を示すイメージ図である。図9に示すように、記憶部103−1は第2のファイル103−12を記憶する。第2のファイル103−12は、他の移動通信端末のメールアドレスやニックネームなどを、他の移動通信端末毎に対応付けて格納する。上述したように、本実施の形態においては、予め各移動通信端末のユーザが、操作部110を介して他の移動通信端末のメールアドレスやニックネームを登録する。たとえば、ニックネームは、各移動通信端末同士の通信が確立した際などに(たとえば、図2におけるステップS012やステップS022やステップS030において)交換される。
【0069】
図10は、記憶部103−1に記憶されている第3のファイル103−13のデータ構造を示すイメージ図である。図10に示すように、記憶部103−1は第3のファイル103−13を記憶する。第3のファイル103−13は、位置取得部102−1が取得した移動通信端末自身の現在位置情報を記憶する。位置取得部102−1は、移動通信端末の新たな現在位置情報を取得する度に、第3のファイル103−13の各移動通信端末の現在位置情報を更新する。
【0070】
図11は、記憶部103−1に記憶されている第4のファイル103−14および第5のファイル103−15のデータ構造を示すイメージ図である。図11に示すように、記憶部103−1は第4のファイル103−14および第5のファイル103−15を記憶する。
【0071】
図11(a)に示すように、第4のファイル103−14は、移動通信端末とインターネット網500を介して通信が確立している他の移動通信端末の個数を格納する。たとえば、携帯電話100が他の携帯電話と他のカーナビゲーション装置200との通信を確立している場合、制御部106−1が携帯電話100の第4のファイル103−14に、「2」を格納する。
【0072】
そして、図11(b)に示すように、第5のファイル103−15は、移動通信端末とインターネット網500を介して通信が確立している他の移動通信端末のニックネームや、IPアドレスや、端末タイプや、現在位置情報を格納する。たとえば、携帯電話100が他の携帯電話と他のカーナビゲーション装置200との通信を確立している場合、制御部106−1は、その携帯電話100の第5のファイル103−15に、他の携帯電話とカーナビゲーション装置200のニックネームとIPアドレスと端末タイプと現在位置情報とを格納する。
【0073】
本実施の形態においては、他の移動通信端末のIPアドレスは、移動通信端末がマッチングサーバ400に対してIP登録を行った際などにマッチングサーバ400から通知されるものである(図2におけるステップS006やステップS016など)。記憶部103−1は、移動通信端末がマッチングサーバ400にIP登録を行った際に、送受信部101−1がマッチングサーバ400から受信した他の移動通信端末のIPアドレスを格納する。
【0074】
図12は、記憶部103−1に記憶されている第6のファイル103−16および第7のファイル103−17のデータ構造を示すイメージ図である。図12に示すように、記憶部103−1は第6のファイル103−16および第7のファイル103−17を記憶する。第6のファイル103−16および第7のファイル103−17は、操作部110を介して制御部106−1が受け付けた、または送受信部101−1を介して他の移動通信端末から受信した目的地情報を記憶する。具体的には、図12(a)に示すように、制御部106−1は目的地情報から経度や緯度からなる待ち合わせ場所の座標値を抽出し、当該座標値を第6のファイル103−16に格納する。図12(b)に示すように、制御部106−1は目的地情報から待ち合わせ時刻を抽出し、当該待ち合わせ時刻を第7のファイル103−17に格納する。
<制御部106−1の機能構成>
図7に戻って、制御部106−1は、CPU106(206)などの演算装置によって実現される。制御部106−1は、算出部106−2、決定部106−3、表示制御部106−4などの機能を有する。より詳細には、制御部106−1が有する各機能は、CPU106がRAM103やROM104などに記憶されるプログラムを実行して図3および図4に示される各ハードウェアを制御することによって発揮される機能である。たとえば、制御部106−1が有する各機能は、CPU106が、ROM104に記憶されたプログラムを一旦RAM103へと読み出して、RAM103からそのプログラムを読み出しながら順次実行することによって実現される。
【0075】
制御部106−1は、記憶部103−1の第3のファイル103−13に格納されている各移動通信端末の現在位置情報を読み出し、記憶部103−1の第5のファイル103−15に格納されている他の移動通信端末の現在位置情報を読み出し、記憶部103−1の第6のファイル103−16に格納されている目的地情報を読み出して、記憶部103に記憶されている地図データを参照して、表示部107−1に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる。
【0076】
より詳細には、算出部106−2は、第3のファイル103−13から移動通信端末自身の現在位置情報を読み出して、第6のファイル103−16から目的地情報を読み出す。算出部106−2は、現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する。ただし、算出部106−2は、第5のファイル103−15から他の移動通信端末の現在位置情報を読み出して、他の移動通信端末の現在位置から目的地まで距離を算出してもよい。
【0077】
そして、決定部106−3は、算出部106−2にて算出された距離に基づいて、地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、移動通信端末自身の現在位置と目的地とが同時に表示できる縮尺(拡大率)の地図を選択する。
【0078】
あるいは、決定部106−3は、算出部106−2にて算出された距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身の現在位置情報と全ての他の移動通信端末の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、移動通信端末自身の現在位置と全ての他の移動通信端末の現在位置と目的地とが同時に表示できる縮尺の地図を選択する。
【0079】
あるいは、決定部106−3は、第1のファイル103−11から移動通信端末自身の機種を読み出して、第5のファイル103−15から他の移動通信端末装置の機種を読み出して、それらの機種に基づいて、地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合には、路線地図または住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合には、道路地図を選択する。
【0080】
ここで、決定部106−3は、距離と機種とに基づいて、地図の種類を決定してもよい。たとえば、決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が予め記憶部103−1に記憶された第1のしきい値(たとえば1km)未満である場合に、住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合、かつ、移動通信端末自身と目的地情報との距離が第1のしきい値以上である場合に、路線図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が予め記憶部103−1に記憶された第2のしきい値(たとえば5km)未満である場合に、住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第2のしきい値以上である場合に、道路地図を選択する。
【0081】
また、操作部110が地図の種類の選択命令を受け付けて、決定部106−3は当該選択命令に基づいて地図を選択してもよい。
【0082】
表示制御部106−4は、決定部106−3にて決定された地図の種類の地図データを読み出す。表示制御部106−4は、当該地図データに基づいて、表示部107−1に移動通信端末自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを表示させる。
【0083】
好ましくは、表示制御部106−4は、決定部106−3にて選択された地図の種類に基づいて、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させるか否かを判断する。
【0084】
好ましくは、表示制御部106−4は、記憶部103−1の第5のファイル103−15を参照して、移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが同じか否かを判断した上で、当該判断結果に基づいて他の移動通信端末の現在位置を表示させるか否かを判断しても良い。
【0085】
たとえば、表示制御部106−4は、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第1あるいは第2のしきい値以上である場合、あるいは移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが同じである場合に、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。そして、表示制御部106−4は、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第1あるいは第2のしきい値未満である場合、かつ移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが異なる場合には、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させない。
【0086】
たとえば、携帯電話100の表示制御部106−4は、路線地図を表示している場合、移動通信端末自身と他の移動通信端末の機種が同じときのみ、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。たとえば、カーナビゲーション装置200の表示制御部106−4は、長距離用の(縮尺が小さい、拡大率が小さい)道路地図を表示している場合、移動通信端末自身と他の移動通信端末の機種が同じときのみ、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。
<画像データ送信機能>
本実施の形態に係る送受信部101−1は、表示部107−1にて表示されている画像に関する画像データを、インターネット網500を介して他の移動通信端末に送信することができる。画像データとは、たとえば、地図を表示するための地図データや、広告を表示するための広告データなどである。より詳細には、制御部106−1が、他の移動通信端末に現在位置情報を送信する際に、あるいは操作部110を介してユーザから画像送信命令を受け付けた際に、制御部106−1から表示部107−1に出力されている画像データ(たとえばビットマップデータやテキストデータなど)を、他の移動通信端末に送信する。
【0087】
図13は、各移動通信端末にて画像データを共有した状態を示すイメージ図である。図13に示すように、本実施の形態に係る移動通信端末は、自らがインターネット網500上の他のサイトにアクセスすることなく、他の移動通信端末の表示部107−1に表示されている画像を閲覧することができる(図13において上段)。すなわち、移動通信端末同士で画像情報を共有することができる。
【0088】
そして、送受信部101−1は、タッチパネル210に手書き入力された画像を示す手書き入力情報も、他の移動通信端末に送信する。つまり、移動通信端末の表示部107−1は、他の移動通信端末にて手書き入力された画像も表示することができる(図13において下段)。すなわち、移動通信端末同士で手書き入力情報を共有することができる。
<目的地情報の送信>
本実施の形態に係るネットワークシステム1における、各移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを説明する。実施の形態1に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が記憶部103−1に記憶されている全ての他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報を送信する(以下、このようなデータ送信タイプを同報タイプとも称す。)。
【0089】
図14は、移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを示したイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400にIP登録を行っている場合について説明する。
【0090】
図14に示すように、たとえば携帯電話100Aに目的地情報が入力された場合、携帯電話100Aは、記憶部103−1の第5のファイル103−15からマッチングサーバ400にIP登録されている他の携帯電話100Bやカーナビゲーション装置200のIPアドレスを読み出し、他の携帯電話100Bやカーナビゲーション装置200に目的地情報を送信する。具体的には、携帯電話100Aの制御部106−1が、記憶部103−1の第6のファイル103−16から待ち合わせ場所の座標値を読み出して、第7のファイル103−17から待ち合わせ時刻を読み出して、それらを目的地情報として送受信部101−1を介して送信する。つまり、目的地情報として送信されるデータには、待ち合わせ場所の座標値や待ち合わせ時刻が含まれている。
<現在位置情報の送信>
本実施の形態に係るネットワークシステム1おける、各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを説明する。図15は、本実施の形態における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400を通じて直接的な相互接続が確立された以降の制御について説明する。
【0091】
図15(a)に示すように、携帯電話100Aは、定期的に、インターネット網500(図1を参照。)を介して携帯電話100Bおよびカーナビゲーション装置200に自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。図15(b)に示すように、携帯電話100Bは、定期的に、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200および携帯電話100Aに自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。図15(c)に示すように、カーナビゲーション装置200は、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Aおよび携帯電話100Bに自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。
【0092】
すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が、定期的に、マッチングサーバ400にIP登録されている(自身の第5のファイル103−15に記憶されている)全ての他の移動通信端末に、移動通信端末自身の現在位置情報を送信する。
<携帯電話100における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係る携帯電話100における地図表示処理について説明する。図16は、本実施の形態に係る携帯電話100における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0093】
図16に示すように、携帯電話100がキャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介して、マッチングサーバ400にIP登録を行う(ステップS100)。このとき、携帯電話100は、記憶部103−1に格納されている他の移動通信端末のメールアドレスに基づいて、他の移動通信端末のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、既にマッチングサーバ400へのIP登録を完了している他の移動通信端末のIPアドレスを携帯電話100に返信する。
【0094】
携帯電話100は、ユーザが目的地を入力したか否かを判断する(ステップS102)。制御部106−1が、操作部110を介して、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻(目的地情報)を受け付けると(ステップS102にてYESである場合)、制御部106−1は目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS104)。送受信部101−1は、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、他の移動通信端末に目的地情報を送信する(ステップS106)。
【0095】
一方、操作部110に目的地が入力されない場合(ステップS102にてNOである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末から目的地情報を受信したか否かを判断する(ステップS112)。他の移動通信端末から目的地情報を受信した場合(ステップS112にてYESである場合)、制御部106−1は受信した目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS114)。
【0096】
次に、位置取得部102−1が、携帯電話100の現在位置情報を取得する(ステップS116)。送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、現在位置情報を他の移動通信端末に送信する(ステップS117)。制御部106−1は、記憶部103−1から携帯電話100の現在位置の座標と目的地の座標とを読み出して(ステップS118)、携帯電話100の現在位置と目的地との距離を算出する(ステップS119)。
【0097】
制御部106−1は、その距離が近距離であるか否かを判断する(ステップS120)。すなわち、その距離が予め定められた第1のしきい値未満であるか否かを判断する。携帯電話100の現在位置が目的地から近距離である場合(ステップS120にてYESである場合)、制御部106−1は縮尺が大きな(拡大率が大きな)目的地周辺を示す地図を表示部107−1に表示させる(ステップS122)。
【0098】
図17は、携帯電話100において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図17に示すように、ステップS122において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上に携帯電話100の現在位置Xと目的地Zとを共に表示させる。
【0099】
一方、自身の現在位置が目的地から遠距離である場合(ステップS120にてNOである場合)、制御部106−1は縮尺が小さな(拡大率が小さな)地図を表示部107−1に表示させる(ステップS124)。
【0100】
図18は、携帯電話100において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図18に示すように、ステップS124において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい路線地図上に携帯電話100の現在位置Xと目的地Zとを共に表示させる。
【0101】
そして、表示部107−1が地図を表示すると、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS130)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS140)。
【0102】
一方、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS130にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS150)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1は他端末の現在位置表示処理(ステップS200)を実行する。一方、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しない場合(ステップS150にてNOである場合)、制御部106−1はステップS116からの処理を実行する。
【0103】
図19は、本実施の形態に係る携帯電話100における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図19に示すように、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1はその現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS212)。そして、制御部106−1は、表示部107−1にて路線地図が表示されているか否かを判断する(ステップS214)。
【0104】
表示部107−1に路線地図が表示されている場合(ステップS214にてYESである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じであるか否かを判断する(ステップS216)。すなわち、制御部106−1は、第5のファイル103−15のTTypeを読み出して、TType=MOBILEであるか否かを判断する。
【0105】
他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じである場合(ステップS216にてYESである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS218)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS218にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS220)。
【0106】
図20は、携帯電話100において表示部107−1が他端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図20に示すように、ステップS220において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい路線地図上に携帯電話100の現在位置と他の携帯電話100の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、他の携帯電話100のみを追加して表示する。
【0107】
その後、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS221)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS230)。
【0108】
一方、操作部110がログアウト命令を受け付けない場合(ステップS221にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS222)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS222にてYESである場合)、ステップS212からの処理を実行する。
【0109】
同様に、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲でない場合(ステップS218にてNOである場合)、他の移動通信端末が携帯電話100でない場合(ステップS216にてNOである場合)にも、ステップS221からの処理を実行する。
【0110】
一方、表示部107−1に路線地図が表示されていない場合(ステップS214にてNOである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS224)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS224にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS226)。その後、ステップS221からの処理の実行する。
【0111】
図21は、携帯電話100において表示部107−1が他端末の現在位置を縮尺の大きい住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図21に示すように、ステップS226において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上に携帯電話100の現在位置と他の携帯電話100の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、それぞれの移動通信端末の機種にかかわらず、他の移動通信端末を追加して表示する。その後、制御部106−1は、ステップS221からの処理を実行する。
【0112】
他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内でない場合(ステップS224にNOである場合)にも、制御部106−1は、ステップS221からの処理を実行する。そして、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しなくなると(ステップS222にてNOである場合)、図16に戻って、制御部106−1はステップS116からの処理を実行する。
<カーナビゲーション装置200における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における地図表示処理について説明する。図22は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。尚、以下では、カーナビゲーション装置200においては目的地情報の入力が行われない(他の移動通信端末からの目的地情報の受け付けのみを行う)場合について説明する。また、PND300における地図表示処理の処理手順は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるため説明を繰り返さない。
【0113】
図22に示すように、カーナビゲーション装置200がインターネット網500を介して、マッチングサーバ400にIP登録を行う(ステップS300)。このとき、カーナビゲーション装置200は、記憶部103−1に格納されている他の移動通信端末のメールアドレスに基づいて、マッチングサーバ400に他の移動通信端末のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、既にマッチングサーバ400へのIP登録を完了している他の移動通信端末のIPアドレスをカーナビゲーション装置200に返信する。
【0114】
カーナビゲーション装置200の送受信部101−1は、他の移動通信端末からの目的地情報の受信を待ち受ける(ステップS302)。送受信部101−1が、他の移動通信端末から目的地情報を受信すると(ステップS302にてYESである場合)、制御部106−1は受信した目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS304)。
【0115】
次に、位置取得部102−1が、カーナビゲーション装置200の現在位置情報を取得する(ステップS306)。送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、現在位置情報を他の移動通信端末に送信する(ステップS307)。制御部106−1は、記憶部103−1からカーナビゲーション装置200の現在位置の座標と目的地の座標とを読み出して(ステップS308)、カーナビゲーション装置200の現在位置と目的地との距離を算出する(ステップS309)。
【0116】
制御部106−1は、その距離が近距離であるか否かを判断する(ステップS310)。すなわち、その距離が予め定められた第2のしきい値未満であるか否かを判断する。カーナビゲーション装置200の現在位置が目的地から近距離である場合(ステップS310にてYESである場合)、制御部106−1は縮尺が大きな(拡大率が大きな)目的地周辺を示す地図を表示部107−1に表示させる(ステップS312)。
【0117】
図23は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図23に示すように、ステップS312において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置Yと目的地Zとを共に表示させる。
【0118】
一方、カーナビゲーション装置200の現在位置Yが目的地Zから遠距離である場合(ステップS310にてNOである場合)、制御部106−1は縮尺の小さい地図(通常の道路地図)を表示部107−1に表示させる(ステップS314)。
【0119】
図24は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の小さい道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図24に示すように、ステップS324において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい道路地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置Yと目的地Zとを共に表示させる。
【0120】
一方、ステップS302において、送受信部101−1が他の移動通信端末から目的地情報を受信しない場合(ステップS302にてNOである場合)、位置取得部102−1がカーナビゲーション装置200の現在位置情報を取得する(ステップS316)。制御部106−1は、図24に示すように、表示部107−1にカーナビゲーション装置200の現在位置と目的地とを縮尺の小さい地図(通常の道路地図)上に表示させる(ステップS318)。
【0121】
ステップS312またはステップS314において表示部107−1が地図を表示すると、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS330)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS340)。
【0122】
一方、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS330にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS350)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1は他端末の現在位置表示処理(ステップS400)を実行する。一方、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しない場合(ステップS350にてNOである場合)、制御部106−1はステップS306からの処理を実行する。
【0123】
図25は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図25に示すように、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS350にてYESである場合)、制御部106−1はその現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS412)。そして、制御部106−1は、表示部107−1が道路地図を表示しているか否かを判断する(ステップS414)。
【0124】
表示部107−1が道路地図を表示している場合(ステップS414にてYESである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じであるか否かを判断する(ステップS416)。すなわち、制御部106−1は、第5のファイル103−15のTTypeを読み出して、TType=CARであるか否かを判断する。
【0125】
他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じである場合(ステップS416にてYESである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS418)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS418にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS420)。
【0126】
図26は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が他端末の現在位置を道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図26に示すように、ステップS420において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい道路地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置と他のカーナビゲーション装置200の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の小さい地図を表示しているときには、他のカーナビゲーション装置200のみを追加して表示する。
【0127】
その後、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS421)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS430)。
【0128】
一方、操作部110がログアウト命令を受け付けない場合(ステップS421にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS422)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS422にてYESである場合)、ステップS412からの処理を実行する。
【0129】
同様に、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲でない場合(ステップS418にてNOである場合)、他の移動通信端末がカーナビゲーション装置200でない場合(ステップS416にてNOである場合)、制御部106−1はステップS421からの処理を実行する。
【0130】
一方、表示部107−1に道路地図が表示されていない場合(ステップS414にてNOである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS424)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS424にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS426)。その後、ステップS421からの処理を実行する。
【0131】
図27は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が他端末の現在位置を住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図27に示すように、ステップS426において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、機種にかかわらずに他の移動通信端末を追加して表示する。その後、ステップS421からの処理を実行する。
【0132】
他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内でない場合(ステップS424にてNOである場合)にも、制御部106−1は、ステップS421からの処理を実行する。そして、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しなくなると(ステップS422にてNOである場合)、図22に戻って、制御部106−1はステップS306からの処理を実行する。
【0133】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、移動通信端末のユーザが、自身の位置と他の移動通信端末の位置と目的地との相互の位置関係を容易に把握することができる。また、ネットワークシステム1を構成する移動通信端末は様々な種類の移動通信端末から構成され、各移動通信端末が種類の異なる他の移動通信端末の現在位置情報を取得することができる。そのため、たとえば、携帯電話100を有するユーザが、他の携帯電話を有するユーザだけでなく、カーナビゲーション装置200を有するユーザの現在位置を把握することができる。
【0134】
加えて、各移動通信端末は、移動通信端末の現在位置と目的地との距離や、移動通信端末の機種や、他の移動通信端末の機種などに応じて、表示する地図の種類や縮尺を変化させるため、限られた表示部のスペースを有効に利用して、より適切にそれぞれの移動通信端末の位置情報を表示することができる。
[実施の形態2]
次に、ネットワークシステム1bの実施の形態2について説明する。実施の形態1に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が記憶部103−1に記憶されている全ての他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報を送信するものであったが、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、各移動通信端末が、選択された1つの他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報および自身が記憶している他の移動通信端末の現在位置情報を送信するものである(以下、このような現在位置情報を送信する形態をバケツリレータイプとも称す。)。
【0135】
ネットワークシステム1bの動作概要および全体構成、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300のハードウェア構成、および携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300の機能構成については、それぞれ実施の形態1に係るネットワークシステム1のそれと同様であるので、ここでは説明を繰り返さない。以下では、主に、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおけるデータの流れ、および各移動通信端末における動作手順について説明する。
<目的地情報の送信>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステム1における、各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを説明する。図28は、本実施の形態における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400を通じて直接的な相互接続が確立された以降の制御について説明する。
【0136】
まず、図28に示すように、携帯電話100Aは、インターネット網500を介して携帯電話100Bに携帯電話100の現在位置を示す現在位置情報を送信する。携帯電話100Bは、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200に、携帯電話100Aからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500を介して携帯電話100Aに、携帯電話100Bからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。
【0137】
その後、携帯電話100Aは、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Bに、カーナビゲーション装置200からの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。同様に、携帯電話100Bは、定期的に、インターネット網500を介して、カーナビゲーション装置200に、携帯電話100Aからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。同様に、カーナビゲーション装置200は、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Aに、携帯電話100Bからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。
【0138】
すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が、定期的に、マッチングサーバ400にIP登録されている(自身の第5のファイル103−15に記憶されている)他の移動通信端末のうちのいずれかに、自身の現在位置情報を送信する。各移動通信端末は、各移動通信端末の記憶部103−1の第5のファイル103−15に記憶されている他の移動通信端末の全てにその各移動通信端末の現在位置情報が送信されるように、各移動通信端末の現在位置情報を送信する他の移動通信端末を選択する。
【0139】
たとえば、各移動通信端末は、自身の次にマッチングサーバ400にIP登録を行った他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。すなわち、自身のマッチングサーバ400のIP登録時刻(ログイン時刻)の次のIP登録時刻に対応する他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。
【0140】
たとえば、各移動通信端末は、マッチングサーバ400にIP登録されている他の移動通信端末のうち、IPアドレスが自身のIPアドレスの次に大きい他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。
【0141】
尚、目的地情報に関しても、各移動通信端末が1つの他の移動通信端末に順番に目的地情報を伝達してもよい。すなわち、目的地情報の送信に関しても、ネットワークシステム1にバケツリレータイプを採用することができる。
<携帯電話100における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係る携帯電話100における地図表示処理について説明する。図29は、本実施の形態に係る携帯電話100における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図30は、本実施の形態に係る携帯電話100における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0142】
図29および図30に示すように、本実施の形態においては、図16および図19に示すステップS117、ステップS212、ステップS222における処理が異なるものである。すなわち、携帯電話100が、ステップS100〜ステップS116の処理を実行した後、送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、携帯電話100の現在位置情報と記憶部103−1に記憶されている他の移動通信端末の現在位置情報とを1つの他の移動通信端末に送信する(ステップS117−2)。
【0143】
そして、携帯電話100がステップS118〜ステップS200までの処理を実行する。制御部106−1は、他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS200にてYESである場合)、他の移動通信端末から受信した少なくとも1つの他の移動通信端末の現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS212−2)。
【0144】
その後、携帯電話100がステップS214〜ステップS221までの処理を実行する。制御部106−1は、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS221にてNOである場合)、ステップS116からの処理を実行する。すなわち、本実施の形態においては、ステップS222の処理は実行されない。
<カーナビゲーション装置200における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における地図表示処理について説明する。図31は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図32は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。尚、以下では、カーナビゲーション装置200においては目的地情報の入力が行われない(目的地情報の受け付けのみを行う)場合について説明する。また、PND300における地図表示処理の処理手順は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるため説明を繰り返さない。
【0145】
図31および図32に示すように、本実施の形態においては、図22および図25に示すステップS307、ステップS412、ステップS422における処理が異なるものである。すなわち、カーナビゲーション装置200が、ステップS300〜ステップS306の処理を実行した後、送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、カーナビゲーション装置200の現在位置情報と記憶部103−1に記憶されている他の移動通信端末の現在位置情報とを1つの他の移動通信端末に送信する(ステップS307−2)。
【0146】
そして、カーナビゲーション装置200がステップS308〜ステップS400までの処理を実行する。制御部106−1は、他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS400にてYESである場合)、他の移動通信端末から受信した少なくとも1つの他の移動通信端末の現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS412−2)。
【0147】
その後、カーナビゲーション装置200がステップS414〜ステップS421までの処理を実行する。制御部106−1は、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS421にてNOである場合)、ステップS306からの処理を実行する。すなわち、本実施の形態においては、ステップS422の処理が実行されない。
【0148】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、移動通信端末のユーザが、自身の位置と他の移動通信端末の位置と目的地との相互の位置関係を容易に把握することができる。また、ネットワークシステム1bを構成する移動通信端末は様々な種類の移動通信端末から構成され、各移動通信端末が種類の異なる他の移動通信端末の現在位置情報を取得することができる。そのため、たとえば、携帯電話100を有するユーザが、他の携帯電話を有するユーザだけでなく、カーナビゲーション装置200を有するユーザの現在位置を把握することができる。
【0149】
加えて、各移動通信端末は、移動通信端末の現在位置と目的地との距離や、移動通信端末の機種や、他の移動通信端末の機種などに応じて、表示する地図の種類や縮尺を変化させるため、限られた表示部のスペースを有効に利用して、より適切にそれぞれの移動通信端末の位置情報を表示することができる。
【0150】
さらに、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、各移動通信端末における現在位置情報の送信先が1つの他の移動通信端末に限られるので、各移動通信端末が送信するデータ量を抑制するこができる。
【0151】
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0152】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0153】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード(ICメモリカード)、ROM(マスクROM、フラッシュEEPROMなど)などを用いることができる。
【0154】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0155】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本実施の形態に係るネットワークシステムの一例を示す概略図である。
【図2】ネットワークシステムにおける動作概要を示すシーケンス図である。
【図3】本実施の形態に係る携帯電話のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係るカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係るマッチングサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】マッチングサーバのメモリあるいは固定ディスクに記憶されるメール−IPアドレス変換テーブルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図7】本実施の形態に係る各移動通信端末の機能構成を示すブロック図である。
【図8】記憶部に記憶されている第1のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図9】記憶部に記憶されている第2のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図10】記憶部に記憶されている第3のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図11】記憶部に記憶されている第4のファイルおよび第5のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図12】記憶部に記憶されている第6のファイルおよび第7のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図13】各移動通信端末にて画像データを共有した状態を示すイメージ図である。
【図14】移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを示したイメージ図である。
【図15】実施の形態1における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。
【図16】実施の形態1に係る携帯電話における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】携帯電話において表示部が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図18】携帯電話において表示部が自端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図19】実施の形態1に係る携帯電話における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】携帯電話において表示部が他端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図21】携帯電話において表示部が他端末の現在位置を縮尺の大きい住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図22】実施の形態1に係るカーナビゲーション装置における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】カーナビゲーション装置において表示部が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図24】カーナビゲーション装置において表示部が自端末の現在位置を縮尺の小さい道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図25】実施の形態1に係るカーナビゲーション装置における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】カーナビゲーション装置において表示部が他端末の現在位置を道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図27】カーナビゲーション装置において表示部が他端末の現在位置を住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図28】実施の形態2における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。
【図29】実施の形態2に係る携帯電話における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図30】実施の形態2に係る携帯電話における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】実施の形態2に係るカーナビゲーション装置における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図32】実施の形態2に係るカーナビゲーション装置における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0158】
1,1b ネットワークシステム、100,100A,100B 携帯電話、101 無線通信部、101−1 送受信部、102 GPS信号処理部、102−1 位置取得部、103 RAM、103−1 記憶部、105 電池、106 CPU、106−1 制御部、106−1 算出部、106−2 決定部、106−3 表示制御部、107 モニタ、107−1 表示部、108 マイク、109 スピーカ、110 操作部、111 通信アンテナ、112 測位アンテナ、200 カーナビゲーション装置、201 無線通信部、202 GPS信号処理部、205 電池、207 液晶ディスプレイ、208 送受信部、210 タッチパネル、211 通信アンテナ、212 測位アンテナ、250 自動車、400 マッチングサーバ、406 メモリ、406−1 アドレス変換テーブル、407 固定ディスク、408 内部バス、409 通信インターフェイス、500 インターネット網、600 中継サーバ、700 キャリア網、X 現在位置、Y 現在位置、Z 目的地。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して相互に接続可能な複数の移動通信端末を備えるネットワークシステムおよび当該ネットワークを構成する移動通信端末に関し、特に、自身の現在位置を取得することができる複数の移動通信端末を備えるネットワークシステムおよび当該ネットワークシステムを構成する移動通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自身の現在位置を取得する機能、たとえばGPS(Global Positioning System)衛星からの測位用電波を受信して現在位置を特定するGPS機能を備える携帯電話やカーナビゲーション装置が開発されている。また、インターネットを介して相互にデータ通信が可能な携帯電話も開発されており、そのような携帯電話の中には、自身の現在位置に関する情報を他の携帯電話に送信できるものがある。
【0003】
たとえば、特開平8−5394号公報(特許文献1)には、GPS衛星の電波から現在位置を計算し、他の携帯端末装置に送信する携帯端末装置が開示されている。携帯端末装置においては、携帯端末装置から送信された位置情報を地図に重ねて表示する。そのため、各携帯端末装置には、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段により管理される地図データを表示する地図表示手段と、現在位置を検出する位置検出手段と、他の携帯端末装置に上記位置検出手段によって検出した位置を送信する送信手段と、他の携帯端末装置より送信された位置を受信する受信手段と、地図表示手段により表示された地図データ上の、上記受信手段により受信した位置に、印を表示する位置表示手段とが設けられている。
【0004】
また、特開平6−20197号公報(特許文献2)には、地図データ表示装置が開示されている。表示手段に表示している地図に操作者が所望とする施設が存在しないとき、ROM内の付加情報を検索するソフトウェアが駆動し表示手段に表示されている地図の周辺に存在する所望の施設を検索する。その検索の結果は、描画手段が表示手段の地図の周辺のどの方向にどれだけの数の施設が存在するかを記す記号を地図上に描画することで表される。
【特許文献1】特開平8−5394号公報
【特許文献2】特開平6−20197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開平8−5394号公報(特許文献1)に記載の携帯端末装置においては、自端末から他端末への相対位置関係を確認することができるが、目的地と自端末との位置関係や、目的地と他端末との位置関係などを把握することができなかった。たとえば、端末のユーザは、他端末のユーザがどれくらいの時間で目的地に到着するかを容易に把握することができなかった。
【0006】
また、特開平6−20197号公報(特許文献2)に記載の地図データ表示装置においては、端末のユーザは、自端末と他端末との位置関係や、目的地と他端末との位置関係などを把握することができなかった。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の主たる目的は、移動通信端末のユーザが、移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地との位置関係を容易に把握することができるネットワークシステムおよび当該ネットワークを構成する移動通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの局面に従うと、ネットワークを介して相互に接続可能な少なくとも第1および第2の移動通信端末を備えるネットワークシステムが提供される。第1の移動通信端末は、第1の移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、第2の移動通信端末を特定するための第2の識別情報を予め格納する第1の記憶部と、目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける第1の操作部と、第2の識別情報に基づいて、第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第2の移動通信端末へ送信する第1の送受信部とを含む。第2の移動通信端末は、第2の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、第2の表示部と、地図情報を予め格納する第2の記憶部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第2の表示部に第1および第2の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第2の制御部とを含む。
【0009】
好ましくは、第2の記憶部は、第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報を予めさらに格納する。第2の移動通信端末は、第1の識別情報に基づいて、第2の現在位置情報をネットワークを介して第1の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含む。第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納する。第1の移動通信端末は、第1の表示部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第1の表示部に第1および第2の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む。
【0010】
好ましくは、ネットワークシステムは、第1の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備える。第1の記憶部は、第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予めさらに格納する。第1の送受信部は、第3の識別情報に基づいて、第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第3の移動通信端末へさらに送信する。第3の移動通信端末は、第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、第3の表示部と、地図情報を予め格納する第3の記憶部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第3の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部を含む。
【0011】
好ましくは、ネットワークシステムは、第1および第2の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備える。第2の記憶部は、第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予め格納する。第2の移動通信端末は、第3の識別情報に基づいて、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して第3の移動通信端末へ送信する第2の送受信部を含む。第3の移動通信端末は、第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、第3の表示部と、地図情報と第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報とを予め格納する第3の記憶部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、地図情報を参照して、第3の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部と、第1の識別情報に基づいて、第2および第3の現在位置情報をネットワークを介して第1の移動通信端末へ送信する第3の送受信部とを含む。第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納する。第1の送受信部は、第2の識別情報に基づいて、第3の現在位置情報をネットワークを介して第2の移動通信端末へさらに送信する。第2の制御部は、第3の現在位置情報に基づき、第2の表示部に第3の移動通信端末の現在位置をさらに表示させる。第1の移動通信端末は、第1の表示部と、第1から第3の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、第1の表示部に第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む。
【0012】
好ましくは、第1の移動通信端末は、携帯電話、PND(Personal Navigation Device)、カーナビゲーション装置(Satellite navigation system)のいずれかである。第2の移動通信端末は、第1の移動通信端末とは異なる、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のいずれかである。
【0013】
好ましくは、第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。第2の制御部は、第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する算出部と、距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、第2の表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0014】
好ましくは、第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。第2の制御部は、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、各移動通信端末の現在位置から目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、第2の表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0015】
好ましくは、現在位置情報は、対応する移動通信端末の機種を含む。決定部は、自身の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する。
【0016】
好ましくは、地図の表示形態は、路線図を表示する形態、道路地図を表示する形態、住宅地図を表示する形態の少なくともいずれかを含む。
【0017】
好ましくは、地図の表示形態は、縮尺の異なる地図を表示する形態を含む。
好ましくは、第1の送受信部は、第1の表示部が表示している画像に関する情報を、第2の移動通信端末へ送信する。第2の表示部は、第1の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0018】
好ましくは、第1の移動通信端末は、第1の表示部と第1の操作部とを含む第1のタッチパネルをさらに含む。第1の送受信部は、タッチパネルを介して入力された画像に関する情報を、第2の移動通信端末へ送信する。第2の表示部は、第1の移動通信端末からのタッチパネルを介して入力された画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0019】
好ましくは、目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報を含む。すなわち、第1の操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける。なお、目的地情報として、待ち合わせ時刻を含めることにより、たとえば、現在時刻から待ち合わせ時刻までの時間が所定の時間未満か否かに基づいて地図の表示形態を決定するなどの表示制御も実現可能となる。
【0020】
この発明の別の局面に従うと、ネットワークを介して少なくとも1つの他の移動通信端末と相互に接続可能な移動通信端末が提供される。移動通信端末は、表示部と、移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部と、地図情報と他の移動通信端末を特定するための識別情報とを予め格納する記憶部と、目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける操作部と、識別情報に基づいて第1の現在位置情報と目的地情報とをネットワークを介して他の移動通信端末へ送信し、他の移動通信端末から他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部と、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づき、地図情報を参照して、表示部に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる制御部とを含む。
【0021】
好ましくは、移動通信端末は、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のいずれかである。他の移動通信端末は、移動通信端末とは異なる、携帯電話、PND、カーナビゲーション装置のうちのいずれかである。
【0022】
好ましくは、記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。制御部は、第1の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する算出部と、距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0023】
好ましくは、記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納する。制御部は、第1および第2の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、各移動通信端末の現在位置から目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、表示部に、決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む。
【0024】
好ましくは、第1の現在位置情報は、移動通信端末の機種を含む。第2の現在位置情報は、他の移動通信端末の機種を含む。決定部は、移動通信端末の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する。
【0025】
好ましくは、地図の表示形態は、路線図を表示する形態、道路地図を表示する形態、住宅地図を表示する形態の少なくともいずれかを含む。
【0026】
好ましくは、地図の表示形態は、縮尺の異なる地図を表示する形態を含む。
好ましくは、送受信部は、表示部が表示している画像に関する情報を、他の移動通信端末へ送信する。表示部は、他の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて画像を表示する。
【0027】
好ましくは、目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報をさらに含む。すなわち、操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力をさらに受け付ける。なお、目的地情報として、待ち合わせ時刻を含めることにより、たとえば、現在時刻から待ち合わせ時刻までの時間が所定の時間未満か否かに基づいて地図の表示形態を決定するなどの表示制御も実現可能となる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明に係るネットワークシステムあるいは移動通信端末によって、移動通信端末のユーザが、移動通信端末自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地との位置関係を容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお以下の説明では、同一の部品については同一の符号を付すものとし、当該部品の名称や機能が同一である場合には、当該部品についての詳細な説明は繰り返さない。
【0030】
また、以下では、携帯電話100とカーナビゲーション装置(Satellite navigation system)200とPND(Personal Navigation Device)300とを「移動通信端末」の代表例として説明を行う。ここで、携帯電話100と、カーナビゲーション装置200と、PND300は、たとえばGPS機能に代表される移動通信端末の現在位置を取得するための機能と地図データを格納する記憶部とを有しており、表示部を介して移動通信端末自身の現在位置を地図上に表示することができる。
【0031】
また、以下では、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々に共通の構成や機能を説明する際には、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々を「移動通信端末」とも総称する。ただし、「移動通信端末」は、PDA(Personal Data Assistance)などのように、他の移動可能な情報機器にも適用可能なものである。
[実施の形態1]
<ネットワークシステム1の全体構成>
まず、ネットワークシステム1の実施の形態1について説明する。図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム1の一例を示す概略図である。図1に示すように、ネットワークシステム1は、携帯電話100と、カーナビゲーション装置200と、PND300と、マッチングサーバ400と、中継サーバ600と、インターネット網500と、キャリア網700とを備える。
【0032】
携帯電話100は、キャリア網700に接続可能に構成されている。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500に接続可能に構成されている。PND300は、インターネット網500に接続可能に構成されている。マッチングサーバ400は、インターネット網500に接続可能に構成されている。中継サーバ600は、インターネット網500およびキャリア網700に接続可能に構成されている。
【0033】
そして、携帯電話100は、キャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介してカーナビゲーション装置200とPND300とに接続可能である。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500と中継サーバ600とキャリア網700とを介して携帯電話100に接続可能であって、インターネット網500を介してPND300に接続可能である。PND300は、インターネット網500と中継サーバ600とキャリア網700とを介して携帯電話100に接続可能であって、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200に接続可能である。
【0034】
そして、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300には、自端末を特定するための識別情報(たとえば、メールアドレスやIPアドレス(Internet Protocol Address)やMACアドレス(Media Access Control address)やニックネームなど)が割り当てられている。そして、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300は、内部の記憶部に他の移動通信端末の識別情報を記憶することができ、当該識別情報に基づいてキャリア網700やインターネット網500などを介して当該他の移動通信端末との通信を行うことができる。
【0035】
なお、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用して他の移動通信端末との通信を行う。すなわち、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300は、一般的には、DHCPによって動的に割り当てられるIPアドレスを利用して、他の移動通信端末とデータ送受信を行うものである。ここでは、マッチングサーバ400において、既に個々の端末にIPアドレスが割り当てられているものとする。IPアドレスの割り当て処理の詳細は公知であるので、ここでは説明を繰り返さない。
【0036】
そして、本実施の形態に係る携帯電話100、カーナビゲーション装置200、PND300は、自身に割り当てられたIPアドレスを利用することにより、直接的に相互にネットワークを介してデータ送受信を行うものである。すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1に含まれる携帯電話100、カーナビゲーション装置200、PND300は、いわゆるP2P(Pear to Pear)型のネットワークを構成する。
<ネットワークシステム1の動作概要>
ここで、本実施の形態に係るネットワークシステム1の動作概要について説明する。図2は、ネットワークシステム1における動作概要を示すシーケンス図である。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る各移動通信端末は、P2P型のデータ送受信を行うために、はじめに互いのIPアドレスを交換(取得)する必要がある。そして、各移動通信端末は、IPアドレスを取得したのちに、P2P型のデータ送受信によって自身の現在位置情報や目的地情報などを他の移動通信端末に送信する。これによって、各移動通信端末は、自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に表示することが可能となる。
【0037】
まず、携帯電話100(図2において端末A)が、マッチングサーバ400にIP登録(ログイン)を要求する(ステップS002)。より詳細には、携帯電話100は、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介して、マッチングサーバ400に携帯電話100のメールアドレスとIPアドレスとを送信する。マッチングサーバ400は、携帯電話100のメールアドレスをそのIPアドレスに対応付けて格納することにより、携帯電話100のログインを受け付ける。
【0038】
このとき、カーナビゲーション装置200(図2において端末B)やPND300(図2において端末C)は、未だマッチングサーバ400にIP登録を行っていない。そのため、携帯電話100が、携帯電話100の内部に記憶されているカーナビゲーション装置200やPND300のメールアドレスやニックネームなどに基づいて、マッチングサーバ400にカーナビゲーション装置200やPND300のIPアドレスを要求しても、マッチングサーバ400はカーナビゲーション装置200やPND300のIPアドレスを返信しない。
【0039】
その後、新たにカーナビゲーション装置200が、インターネット網500を介してマッチングサーバ400にIP登録を要求する(ステップS004)。マッチングサーバ400は、カーナビゲーション装置200のメールアドレスをそのIPアドレスに対応付けて格納する。マッチングサーバ400は、カーナビゲーション装置200にそのIPアドレスを送信し、カーナビゲーション装置200はそのIPアドレスを格納する。
【0040】
同時に、カーナビゲーション装置200は、携帯電話100のメールアドレスに基づき、マッチングサーバ400に携帯電話100のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、IP登録が完了している携帯電話100のIPアドレスを、カーナビゲーション装置200に送信する(ステップS006)。カーナビゲーション装置200は、マッチングサーバ400から携帯電話100のIPアドレスを取得して、インターネット網500、中継サーバ600、キャリア網700を介して携帯電話100に接続要求を行う(ステップS008)。携帯電話100が接続を許可することにより(ステップS010)、携帯電話100とカーナビゲーション装置200との接続が確立される(ステップS012)。
【0041】
このとき、PND300は、未だマッチングサーバ400にIP登録を行っていない。そのため、カーナビゲーション装置200が、PND300のメールアドレスに基づいて、マッチングサーバ400にPND300のIPアドレスを要求しても、マッチングサーバ400はPND300のIPアドレスを返信しない。
【0042】
その後、新たにPND300が、インターネット網500を介してマッチングサーバ400にIP登録を要求する(ステップS014)。マッチングサーバ400は、PND300のメールアドレスをPND300のIPアドレスに対応付けて格納する。マッチングサーバ400は、PND300にそのIPアドレスを送信し、PND300はそのIPアドレスを格納する。
【0043】
同時に、PND300は、インターネット網500を介して、携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のメールアドレスに基づき、マッチングサーバ400に携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、IP登録が完了している携帯電話100とカーナビゲーション装置200のIPアドレスを、PND300に送信する(ステップS016)。PND300は、マッチングサーバ400から携帯電話100およびカーナビゲーション装置200のIPアドレスを取得して、キャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介して、携帯電話100に接続要求を行う(ステップS018)。携帯電話100が接続を許可することにより(ステップS020)、PND300と携帯電話100との接続が確立される(ステップS022)。
【0044】
携帯電話100は、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200にメンバーが追加された旨の通知(PND300のIPアドレスを含む情報)を送信する(ステップS024)。カーナビゲーション装置200は、その通知を受け付ける。カーナビゲーション装置200は、その通知に基づいて、インターネット網500を介して、PND300に接続要求を行う(ステップS026)。PND300が、接続を許可することにより(ステップS028)、PND300とカーナビゲーション装置200との接続が確立される(ステップS030)。
【0045】
これによって、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300との直接的な相互接続が確立される(ステップS032)。ただし、ステップS024〜ステップS030では、カーナビゲーション装置200が携帯電話100との接続を確立した場合と同様に、PND300がカーナビゲーション装置200に接続要求を行ってもよい。
【0046】
特に、本実施の形態においては、携帯電話100のユーザが、携帯電話100に待ち合わせ場所(目的地)や待ち合わせ時刻など(以下、これらをまとめて目的地情報とする。)を入力すると、携帯電話100が、キャリア網700、中継サーバ600、インターネット網500を介してPND300およびカーナビゲーション装置200に目的地情報を送信する(ステップS034)。同様に、カーナビゲーション装置200のユーザがカーナビゲーション装置200に目的地情報を入力した場合には、カーナビゲーション装置200が当該目的地情報を携帯電話100とPND300とに送信する。また、PND300のユーザがPND300に目的地情報を入力した場合には、PND300が当該目的地情報を携帯電話100とカーナビゲーション装置200とに送信する。
【0047】
携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300との間の接続が確立し、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300とが目的地情報を共有すると、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300とは定期的に相互に自身の現在位置を示す現在位置情報を他の移動通信端末へと送信する(ステップS036)。
【0048】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々が、自端末の現在位置を示す現在位置情報と他端末の現在位置を示す現在位置情報と目的地情報とを取得(共有)することができる。その結果、各移動通信端末は、予め記憶されている地図データ上にそれぞれの移動通信端末の現在位置と目的地とをプロットして表示することが可能になる。つまり、携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300の各々のユーザは、自端末と目的地との位置関係や、自端末と他の移動通信端末との位置関係や、他の移動通信端末と目的地との位置関係などを容易に把握することができる。
【0049】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。
<携帯電話100のハードウェア構成>
本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る携帯電話100のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態に係る携帯電話100は、携帯電話100の各部を制御するためのCPU(Central Processing Unit)106と、通信信号を送受信する通信アンテナ111と、通信信号とデータとを相互に変換する無線通信部101と、GPS衛星からの電波を受信する測位アンテナ112と、その電波に基づいて現在位置に関するデータを取得するGPS信号処理部102と、現在位置情報や目的地情報などを格納するRAM(Random Access Memory)103と、制御プログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)104と、携帯電話100の各部に電力を供給する電池105と、画像を表示するモニタ107と、外部音声が入力されるマイク108と、音声を出力するスピーカ109と、各種情報の入力を受け付ける操作部110とを備える。
【0050】
無線通信部101は、CPU106からの通信データを通信信号に変換し、その通信信号を通信アンテナ111を介して発信する。無線通信部101は、通信アンテナ111を介して受信した通信信号を通信データに変換し、その通信データをCPU106に入力する。
【0051】
GPS信号処理部102は、測位アンテナ112を介して受信した測位用電波に基づいて、携帯電話100の現在位置を示す位置データを生成し、その位置データをCPU106に入力する。
【0052】
モニタ107は、液晶パネルやCRTから構成されるものであって、CPU106が出力したデータに基づいて、画像やテキストを表示する。操作部110は、キー入力操作などによってユーザから情報を受け付ける。
<カーナビゲーション装置200およびPND300のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200およびPND300のハードウェア構成について説明する。なお、PND300のハードウェア構成は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるので説明を繰り返さない。
【0053】
図4は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200は、カーナビゲーション装置200の各部を制御するためのCPU206と、通信信号を送受信する通信アンテナ211と、通信信号とデータとを相互に変換する無線通信部201と、GPS衛星からの電波を受信する測位アンテナ212と、その電波に基づいて現在位置に関するデータを取得するGPS信号処理部202と、現在位置情報や目的地情報などを格納するRAM203と、制御プログラムなどを格納するROM204と、カーナビゲーション装置200の各部に電力を供給する電池205と、画像を表示する液晶ディスプレイ207と、近距離のデータ通信を行うBluetooth(登録商標)送受信部208と、各種情報の入力を受け付けるタッチパネル210と、詳細なロードマップなどを格納するHDD(Hard Disk Drive)213とを備える。
<マッチングサーバ400および中継サーバ600のハードウェア構成>
次に、本実施の形態に係るマッチングサーバ400および中継サーバ600のハードウェア構成について説明する。なお、中継サーバ600のハードウェア構成は、マッチングサーバ400のそれと同様であるので説明を繰り返さない。
【0054】
図5は、本実施の形態に係るマッチングサーバ400のハードウェア構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施の形態に係るマッチングサーバ400は、相互に内部バス408で接続されたCPU405と、メモリ406と、固定ディスク407と、通信インターフェイス409とを含む。
【0055】
メモリ406は、各種の情報を記憶するものであって、たとえば、CPU405でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶する。固定ディスク407は、CPU105が実行するプログラムやデータベースを記憶する。CPU405は、マッチングサーバ400および中継サーバ600の各要素を制御するものであって、各種の演算を実施する装置である。
【0056】
通信インターフェイス409は、CPU405が出力したデータを電気信号へと変換して外部へ送信し、外部から受信した電気信号をデータに変換してCPU405に入力する。具体的には、通信インターフェイス409は、CPU405からのデータを、インターネット網500やキャリア網700などを介して携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300に送信する。そして、インターネット網500やキャリア網700を介して携帯電話100やカーナビゲーション装置200やPND300から受信したデータを、CPU405に入力する。
【0057】
ここで、メモリ406あるいは固定ディスク407に記憶されるデータについて説明する。図6は、マッチングサーバ400のメモリ406あるいは固定ディスク407に記憶されるメール−IPアドレス変換テーブル406−1のデータ構造を示すイメージ図である。図6に示すように、メール−IPアドレス変換テーブル406−1には、IP登録がされた移動通信端末毎に、メールアドレスと、IPアドレスと、ニックネームと、端末タイプとが格納されている。
【0058】
具体的には、マッチングサーバ400においては、各移動通信端末がIP登録を要求してきた際(図2におけるステップS002)に、CPU405が、その各移動通信端末のメールアドレスと、IPアドレスと、ニックネームと、端末タイプとを相互に対応付けて、メール−IPアドレス変換テーブル406−1に1つのレコードとして格納する。また、第1の移動通信端末がマッチングサーバ400に第2の移動通信端末のIPアドレスを要求してきた際(図2におけるステップS004やステップS014)に、CPU405が、第2の移動通信端末のメールアドレスやニックネームなどに基づいて、メール−IPアドレス変換テーブル406−1から第2の移動通信端末のIPアドレスを読み出す。そして、CPU406は、第2の移動通信端末のIPアドレスを第1の各移動通信端末に送信する。
<各移動通信端末の機能構成>
図7は、本実施の形態に係る各移動通信端末の機能構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施の形態に係る各移動通信端末は、位置取得部102−1と、操作部110と、表示部107−1と、制御部106−1と、記憶部103−1と、送受信部101−1とを含む。
【0059】
位置取得部102−1は、測位アンテナ112(212)やGPS信号処理部102(202)などによって実現される。位置取得部102−1は、GPS衛星などから測位用の電波を受信して、移動通信端末の現在位置情報(経度や緯度を含む位置座標)を取得する。位置取得部102−1は、取得した現在位置情報を記憶部103−1に格納したり、定期的に取得した新たな現在位置情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
【0060】
操作部110は、ユーザから、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻や他の移動通信端末のメールアドレスなどを受け付けて、その待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻を示す目的地情報や他の移動通信端末のメールアドレスを記憶部103−1に格納したり、新たな目的地情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
【0061】
表示部107−1は、モニタ107や、液晶ディスプレイ207などによって実現される。表示部107−1は、制御部106−1からのデータに基づいて、画像やテキストを表示する。具体的には、表示部107−1は、制御部106−1からのデータに基づいて、移動通信端末自身の現在位置や他の移動通信端末の現在位置や目的地を地図上に表示する。
【0062】
ただし、操作部110と表示部107−1とがタッチパネル210(310)で実現される構成であってもよい。この場合には、タッチパネル210がユーザの指やスタイラスペンなどを介して情報(手書き入力情報)を受け付けて、制御部106−1が当該手書き入力情報に基づいてタッチパネル210に手書き入力画像を表示させる。
【0063】
より詳細には、タッチパネル210は、ユーザの指やスタイラスペンによって押下されたタッチパネル上の位置(座標値)に基づいて、座標値の時系列データからなる軌跡情報を制御部106−1に入力する。制御部106−1は、当該軌跡情報に基づいて、ユーザの指やスタイラスペンによるタッチパネル210上の軌跡を表示部107−1に表示させる。
【0064】
送受信部101−1は、通信アンテナ111(211)や無線通信部101(201)によって実現される。送受信部101−1は、記憶部103−1に格納されている移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して他の移動通信端末に定期的に送信する。あるいは、送受信部101−1は、記憶部103に格納されている移動通信端末の現在位置情報や他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して他の移動通信端末に定期的に送信する。
【0065】
また、送受信部101−1は、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を、インターネット網500を介して受信して、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報を記憶部103−1に格納したり、他の移動通信端末の現在位置情報や目的地情報に基づいて記憶部103−1を更新したりする。
<記憶部103−1の機能構成>
記憶部103−1は、RAM103やROM104やHDD213などによって実現される。記憶部103は、移動通信端末の現在位置情報、他の移動通信端末の現在位置情報、他の移動通信端末の識別情報、目的地情報、各種の地図データなどを記憶する。具体的には、記憶部103−1は、ユーザが予め登録している、他の携帯電話100を特定するための識別情報(メールアドレスなど)や、カーナビゲーション装置200を特定するための識別情報や、PND300を特定するための識別情報などが記憶されている。そして、記憶部103−1は、路線地図を示す地図データや、道路地図を示す地図データや、住宅地図を示す地図データなどのように、異なる種類の地図データを格納する。また、記憶部103−1は、縮尺の異なるそれぞれの地図を示す地図データも格納する。
【0066】
図8は、記憶部103−1に記憶されている第1のファイル103−11のデータ構造を示すイメージ図である。図8に示すように、記憶部103−1は第1のファイル103−11を記憶する。第1のファイル103−11には、移動通信端末自身のメールアドレスやIPアドレスやニックネームや端末タイプ(機種など)が格納されている。
【0067】
本実施の形態においては、予め移動通信端末のユーザが、操作部110を介して、第1のファイル103−11に格納される移動通信端末自身のメールアドレスやニックネームや端末タイプを設定する。端末タイプは、工場出荷時などに設定されるものでもよい。
【0068】
図9は、記憶部103−1に記憶されている第2のファイル103−12のデータ構造を示すイメージ図である。図9に示すように、記憶部103−1は第2のファイル103−12を記憶する。第2のファイル103−12は、他の移動通信端末のメールアドレスやニックネームなどを、他の移動通信端末毎に対応付けて格納する。上述したように、本実施の形態においては、予め各移動通信端末のユーザが、操作部110を介して他の移動通信端末のメールアドレスやニックネームを登録する。たとえば、ニックネームは、各移動通信端末同士の通信が確立した際などに(たとえば、図2におけるステップS012やステップS022やステップS030において)交換される。
【0069】
図10は、記憶部103−1に記憶されている第3のファイル103−13のデータ構造を示すイメージ図である。図10に示すように、記憶部103−1は第3のファイル103−13を記憶する。第3のファイル103−13は、位置取得部102−1が取得した移動通信端末自身の現在位置情報を記憶する。位置取得部102−1は、移動通信端末の新たな現在位置情報を取得する度に、第3のファイル103−13の各移動通信端末の現在位置情報を更新する。
【0070】
図11は、記憶部103−1に記憶されている第4のファイル103−14および第5のファイル103−15のデータ構造を示すイメージ図である。図11に示すように、記憶部103−1は第4のファイル103−14および第5のファイル103−15を記憶する。
【0071】
図11(a)に示すように、第4のファイル103−14は、移動通信端末とインターネット網500を介して通信が確立している他の移動通信端末の個数を格納する。たとえば、携帯電話100が他の携帯電話と他のカーナビゲーション装置200との通信を確立している場合、制御部106−1が携帯電話100の第4のファイル103−14に、「2」を格納する。
【0072】
そして、図11(b)に示すように、第5のファイル103−15は、移動通信端末とインターネット網500を介して通信が確立している他の移動通信端末のニックネームや、IPアドレスや、端末タイプや、現在位置情報を格納する。たとえば、携帯電話100が他の携帯電話と他のカーナビゲーション装置200との通信を確立している場合、制御部106−1は、その携帯電話100の第5のファイル103−15に、他の携帯電話とカーナビゲーション装置200のニックネームとIPアドレスと端末タイプと現在位置情報とを格納する。
【0073】
本実施の形態においては、他の移動通信端末のIPアドレスは、移動通信端末がマッチングサーバ400に対してIP登録を行った際などにマッチングサーバ400から通知されるものである(図2におけるステップS006やステップS016など)。記憶部103−1は、移動通信端末がマッチングサーバ400にIP登録を行った際に、送受信部101−1がマッチングサーバ400から受信した他の移動通信端末のIPアドレスを格納する。
【0074】
図12は、記憶部103−1に記憶されている第6のファイル103−16および第7のファイル103−17のデータ構造を示すイメージ図である。図12に示すように、記憶部103−1は第6のファイル103−16および第7のファイル103−17を記憶する。第6のファイル103−16および第7のファイル103−17は、操作部110を介して制御部106−1が受け付けた、または送受信部101−1を介して他の移動通信端末から受信した目的地情報を記憶する。具体的には、図12(a)に示すように、制御部106−1は目的地情報から経度や緯度からなる待ち合わせ場所の座標値を抽出し、当該座標値を第6のファイル103−16に格納する。図12(b)に示すように、制御部106−1は目的地情報から待ち合わせ時刻を抽出し、当該待ち合わせ時刻を第7のファイル103−17に格納する。
<制御部106−1の機能構成>
図7に戻って、制御部106−1は、CPU106(206)などの演算装置によって実現される。制御部106−1は、算出部106−2、決定部106−3、表示制御部106−4などの機能を有する。より詳細には、制御部106−1が有する各機能は、CPU106がRAM103やROM104などに記憶されるプログラムを実行して図3および図4に示される各ハードウェアを制御することによって発揮される機能である。たとえば、制御部106−1が有する各機能は、CPU106が、ROM104に記憶されたプログラムを一旦RAM103へと読み出して、RAM103からそのプログラムを読み出しながら順次実行することによって実現される。
【0075】
制御部106−1は、記憶部103−1の第3のファイル103−13に格納されている各移動通信端末の現在位置情報を読み出し、記憶部103−1の第5のファイル103−15に格納されている他の移動通信端末の現在位置情報を読み出し、記憶部103−1の第6のファイル103−16に格納されている目的地情報を読み出して、記憶部103に記憶されている地図データを参照して、表示部107−1に移動通信端末の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる。
【0076】
より詳細には、算出部106−2は、第3のファイル103−13から移動通信端末自身の現在位置情報を読み出して、第6のファイル103−16から目的地情報を読み出す。算出部106−2は、現在位置情報と目的地情報とに基づいて、現在位置から目的地までの距離を算出する。ただし、算出部106−2は、第5のファイル103−15から他の移動通信端末の現在位置情報を読み出して、他の移動通信端末の現在位置から目的地まで距離を算出してもよい。
【0077】
そして、決定部106−3は、算出部106−2にて算出された距離に基づいて、地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、移動通信端末自身の現在位置と目的地とが同時に表示できる縮尺(拡大率)の地図を選択する。
【0078】
あるいは、決定部106−3は、算出部106−2にて算出された距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身の現在位置情報と全ての他の移動通信端末の現在位置情報と目的地情報とに基づいて、移動通信端末自身の現在位置と全ての他の移動通信端末の現在位置と目的地とが同時に表示できる縮尺の地図を選択する。
【0079】
あるいは、決定部106−3は、第1のファイル103−11から移動通信端末自身の機種を読み出して、第5のファイル103−15から他の移動通信端末装置の機種を読み出して、それらの機種に基づいて、地図の種類を決定する。具体的には、決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合には、路線地図または住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合には、道路地図を選択する。
【0080】
ここで、決定部106−3は、距離と機種とに基づいて、地図の種類を決定してもよい。たとえば、決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が予め記憶部103−1に記憶された第1のしきい値(たとえば1km)未満である場合に、住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身が携帯電話である場合、かつ、移動通信端末自身と目的地情報との距離が第1のしきい値以上である場合に、路線図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が予め記憶部103−1に記憶された第2のしきい値(たとえば5km)未満である場合に、住宅地図を選択する。決定部106−3は、移動通信端末自身がカーナビゲーション装置である場合、かつ、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第2のしきい値以上である場合に、道路地図を選択する。
【0081】
また、操作部110が地図の種類の選択命令を受け付けて、決定部106−3は当該選択命令に基づいて地図を選択してもよい。
【0082】
表示制御部106−4は、決定部106−3にて決定された地図の種類の地図データを読み出す。表示制御部106−4は、当該地図データに基づいて、表示部107−1に移動通信端末自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを表示させる。
【0083】
好ましくは、表示制御部106−4は、決定部106−3にて選択された地図の種類に基づいて、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させるか否かを判断する。
【0084】
好ましくは、表示制御部106−4は、記憶部103−1の第5のファイル103−15を参照して、移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが同じか否かを判断した上で、当該判断結果に基づいて他の移動通信端末の現在位置を表示させるか否かを判断しても良い。
【0085】
たとえば、表示制御部106−4は、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第1あるいは第2のしきい値以上である場合、あるいは移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが同じである場合に、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。そして、表示制御部106−4は、移動通信端末自身の現在位置と目的地との距離が第1あるいは第2のしきい値未満である場合、かつ移動通信端末自身の機種と他の移動通信端末の機種とが異なる場合には、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させない。
【0086】
たとえば、携帯電話100の表示制御部106−4は、路線地図を表示している場合、移動通信端末自身と他の移動通信端末の機種が同じときのみ、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。たとえば、カーナビゲーション装置200の表示制御部106−4は、長距離用の(縮尺が小さい、拡大率が小さい)道路地図を表示している場合、移動通信端末自身と他の移動通信端末の機種が同じときのみ、当該他の移動通信端末の現在位置を表示させる。
<画像データ送信機能>
本実施の形態に係る送受信部101−1は、表示部107−1にて表示されている画像に関する画像データを、インターネット網500を介して他の移動通信端末に送信することができる。画像データとは、たとえば、地図を表示するための地図データや、広告を表示するための広告データなどである。より詳細には、制御部106−1が、他の移動通信端末に現在位置情報を送信する際に、あるいは操作部110を介してユーザから画像送信命令を受け付けた際に、制御部106−1から表示部107−1に出力されている画像データ(たとえばビットマップデータやテキストデータなど)を、他の移動通信端末に送信する。
【0087】
図13は、各移動通信端末にて画像データを共有した状態を示すイメージ図である。図13に示すように、本実施の形態に係る移動通信端末は、自らがインターネット網500上の他のサイトにアクセスすることなく、他の移動通信端末の表示部107−1に表示されている画像を閲覧することができる(図13において上段)。すなわち、移動通信端末同士で画像情報を共有することができる。
【0088】
そして、送受信部101−1は、タッチパネル210に手書き入力された画像を示す手書き入力情報も、他の移動通信端末に送信する。つまり、移動通信端末の表示部107−1は、他の移動通信端末にて手書き入力された画像も表示することができる(図13において下段)。すなわち、移動通信端末同士で手書き入力情報を共有することができる。
<目的地情報の送信>
本実施の形態に係るネットワークシステム1における、各移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを説明する。実施の形態1に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が記憶部103−1に記憶されている全ての他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報を送信する(以下、このようなデータ送信タイプを同報タイプとも称す。)。
【0089】
図14は、移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを示したイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400にIP登録を行っている場合について説明する。
【0090】
図14に示すように、たとえば携帯電話100Aに目的地情報が入力された場合、携帯電話100Aは、記憶部103−1の第5のファイル103−15からマッチングサーバ400にIP登録されている他の携帯電話100Bやカーナビゲーション装置200のIPアドレスを読み出し、他の携帯電話100Bやカーナビゲーション装置200に目的地情報を送信する。具体的には、携帯電話100Aの制御部106−1が、記憶部103−1の第6のファイル103−16から待ち合わせ場所の座標値を読み出して、第7のファイル103−17から待ち合わせ時刻を読み出して、それらを目的地情報として送受信部101−1を介して送信する。つまり、目的地情報として送信されるデータには、待ち合わせ場所の座標値や待ち合わせ時刻が含まれている。
<現在位置情報の送信>
本実施の形態に係るネットワークシステム1おける、各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを説明する。図15は、本実施の形態における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400を通じて直接的な相互接続が確立された以降の制御について説明する。
【0091】
図15(a)に示すように、携帯電話100Aは、定期的に、インターネット網500(図1を参照。)を介して携帯電話100Bおよびカーナビゲーション装置200に自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。図15(b)に示すように、携帯電話100Bは、定期的に、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200および携帯電話100Aに自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。図15(c)に示すように、カーナビゲーション装置200は、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Aおよび携帯電話100Bに自身の現在位置を示す現在位置情報を送信する。
【0092】
すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が、定期的に、マッチングサーバ400にIP登録されている(自身の第5のファイル103−15に記憶されている)全ての他の移動通信端末に、移動通信端末自身の現在位置情報を送信する。
<携帯電話100における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係る携帯電話100における地図表示処理について説明する。図16は、本実施の形態に係る携帯電話100における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0093】
図16に示すように、携帯電話100がキャリア網700と中継サーバ600とインターネット網500とを介して、マッチングサーバ400にIP登録を行う(ステップS100)。このとき、携帯電話100は、記憶部103−1に格納されている他の移動通信端末のメールアドレスに基づいて、他の移動通信端末のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、既にマッチングサーバ400へのIP登録を完了している他の移動通信端末のIPアドレスを携帯電話100に返信する。
【0094】
携帯電話100は、ユーザが目的地を入力したか否かを判断する(ステップS102)。制御部106−1が、操作部110を介して、待ち合わせ場所や待ち合わせ時刻(目的地情報)を受け付けると(ステップS102にてYESである場合)、制御部106−1は目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS104)。送受信部101−1は、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、他の移動通信端末に目的地情報を送信する(ステップS106)。
【0095】
一方、操作部110に目的地が入力されない場合(ステップS102にてNOである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末から目的地情報を受信したか否かを判断する(ステップS112)。他の移動通信端末から目的地情報を受信した場合(ステップS112にてYESである場合)、制御部106−1は受信した目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS114)。
【0096】
次に、位置取得部102−1が、携帯電話100の現在位置情報を取得する(ステップS116)。送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、現在位置情報を他の移動通信端末に送信する(ステップS117)。制御部106−1は、記憶部103−1から携帯電話100の現在位置の座標と目的地の座標とを読み出して(ステップS118)、携帯電話100の現在位置と目的地との距離を算出する(ステップS119)。
【0097】
制御部106−1は、その距離が近距離であるか否かを判断する(ステップS120)。すなわち、その距離が予め定められた第1のしきい値未満であるか否かを判断する。携帯電話100の現在位置が目的地から近距離である場合(ステップS120にてYESである場合)、制御部106−1は縮尺が大きな(拡大率が大きな)目的地周辺を示す地図を表示部107−1に表示させる(ステップS122)。
【0098】
図17は、携帯電話100において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図17に示すように、ステップS122において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上に携帯電話100の現在位置Xと目的地Zとを共に表示させる。
【0099】
一方、自身の現在位置が目的地から遠距離である場合(ステップS120にてNOである場合)、制御部106−1は縮尺が小さな(拡大率が小さな)地図を表示部107−1に表示させる(ステップS124)。
【0100】
図18は、携帯電話100において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図18に示すように、ステップS124において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい路線地図上に携帯電話100の現在位置Xと目的地Zとを共に表示させる。
【0101】
そして、表示部107−1が地図を表示すると、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS130)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS140)。
【0102】
一方、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS130にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS150)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1は他端末の現在位置表示処理(ステップS200)を実行する。一方、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しない場合(ステップS150にてNOである場合)、制御部106−1はステップS116からの処理を実行する。
【0103】
図19は、本実施の形態に係る携帯電話100における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図19に示すように、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1はその現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS212)。そして、制御部106−1は、表示部107−1にて路線地図が表示されているか否かを判断する(ステップS214)。
【0104】
表示部107−1に路線地図が表示されている場合(ステップS214にてYESである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じであるか否かを判断する(ステップS216)。すなわち、制御部106−1は、第5のファイル103−15のTTypeを読み出して、TType=MOBILEであるか否かを判断する。
【0105】
他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じである場合(ステップS216にてYESである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS218)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS218にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS220)。
【0106】
図20は、携帯電話100において表示部107−1が他端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図20に示すように、ステップS220において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい路線地図上に携帯電話100の現在位置と他の携帯電話100の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、他の携帯電話100のみを追加して表示する。
【0107】
その後、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS221)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS230)。
【0108】
一方、操作部110がログアウト命令を受け付けない場合(ステップS221にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS222)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS222にてYESである場合)、ステップS212からの処理を実行する。
【0109】
同様に、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲でない場合(ステップS218にてNOである場合)、他の移動通信端末が携帯電話100でない場合(ステップS216にてNOである場合)にも、ステップS221からの処理を実行する。
【0110】
一方、表示部107−1に路線地図が表示されていない場合(ステップS214にてNOである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS224)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS224にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS226)。その後、ステップS221からの処理の実行する。
【0111】
図21は、携帯電話100において表示部107−1が他端末の現在位置を縮尺の大きい住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図21に示すように、ステップS226において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上に携帯電話100の現在位置と他の携帯電話100の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、それぞれの移動通信端末の機種にかかわらず、他の移動通信端末を追加して表示する。その後、制御部106−1は、ステップS221からの処理を実行する。
【0112】
他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内でない場合(ステップS224にNOである場合)にも、制御部106−1は、ステップS221からの処理を実行する。そして、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しなくなると(ステップS222にてNOである場合)、図16に戻って、制御部106−1はステップS116からの処理を実行する。
<カーナビゲーション装置200における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における地図表示処理について説明する。図22は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。尚、以下では、カーナビゲーション装置200においては目的地情報の入力が行われない(他の移動通信端末からの目的地情報の受け付けのみを行う)場合について説明する。また、PND300における地図表示処理の処理手順は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるため説明を繰り返さない。
【0113】
図22に示すように、カーナビゲーション装置200がインターネット網500を介して、マッチングサーバ400にIP登録を行う(ステップS300)。このとき、カーナビゲーション装置200は、記憶部103−1に格納されている他の移動通信端末のメールアドレスに基づいて、マッチングサーバ400に他の移動通信端末のIPアドレスを要求する。マッチングサーバ400は、既にマッチングサーバ400へのIP登録を完了している他の移動通信端末のIPアドレスをカーナビゲーション装置200に返信する。
【0114】
カーナビゲーション装置200の送受信部101−1は、他の移動通信端末からの目的地情報の受信を待ち受ける(ステップS302)。送受信部101−1が、他の移動通信端末から目的地情報を受信すると(ステップS302にてYESである場合)、制御部106−1は受信した目的地情報を記憶部103−1に格納する(ステップS304)。
【0115】
次に、位置取得部102−1が、カーナビゲーション装置200の現在位置情報を取得する(ステップS306)。送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、現在位置情報を他の移動通信端末に送信する(ステップS307)。制御部106−1は、記憶部103−1からカーナビゲーション装置200の現在位置の座標と目的地の座標とを読み出して(ステップS308)、カーナビゲーション装置200の現在位置と目的地との距離を算出する(ステップS309)。
【0116】
制御部106−1は、その距離が近距離であるか否かを判断する(ステップS310)。すなわち、その距離が予め定められた第2のしきい値未満であるか否かを判断する。カーナビゲーション装置200の現在位置が目的地から近距離である場合(ステップS310にてYESである場合)、制御部106−1は縮尺が大きな(拡大率が大きな)目的地周辺を示す地図を表示部107−1に表示させる(ステップS312)。
【0117】
図23は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図23に示すように、ステップS312において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置Yと目的地Zとを共に表示させる。
【0118】
一方、カーナビゲーション装置200の現在位置Yが目的地Zから遠距離である場合(ステップS310にてNOである場合)、制御部106−1は縮尺の小さい地図(通常の道路地図)を表示部107−1に表示させる(ステップS314)。
【0119】
図24は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が自端末の現在位置を縮尺の小さい道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図24に示すように、ステップS324において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい道路地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置Yと目的地Zとを共に表示させる。
【0120】
一方、ステップS302において、送受信部101−1が他の移動通信端末から目的地情報を受信しない場合(ステップS302にてNOである場合)、位置取得部102−1がカーナビゲーション装置200の現在位置情報を取得する(ステップS316)。制御部106−1は、図24に示すように、表示部107−1にカーナビゲーション装置200の現在位置と目的地とを縮尺の小さい地図(通常の道路地図)上に表示させる(ステップS318)。
【0121】
ステップS312またはステップS314において表示部107−1が地図を表示すると、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令(IPアドレス削除命令)を受け付けたか否かを判断する(ステップS330)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS340)。
【0122】
一方、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS330にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS350)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS150にてYESである場合)、制御部106−1は他端末の現在位置表示処理(ステップS400)を実行する。一方、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しない場合(ステップS350にてNOである場合)、制御部106−1はステップS306からの処理を実行する。
【0123】
図25は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図25に示すように、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS350にてYESである場合)、制御部106−1はその現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS412)。そして、制御部106−1は、表示部107−1が道路地図を表示しているか否かを判断する(ステップS414)。
【0124】
表示部107−1が道路地図を表示している場合(ステップS414にてYESである場合)、制御部106−1は他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じであるか否かを判断する(ステップS416)。すなわち、制御部106−1は、第5のファイル103−15のTTypeを読み出して、TType=CARであるか否かを判断する。
【0125】
他の移動通信端末の機種が自身の機種と同じである場合(ステップS416にてYESである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS418)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS418にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS420)。
【0126】
図26は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が他端末の現在位置を道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図26に示すように、ステップS420において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の小さい道路地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置と他のカーナビゲーション装置200の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の小さい地図を表示しているときには、他のカーナビゲーション装置200のみを追加して表示する。
【0127】
その後、制御部106−1は、操作部110がログアウト命令を受け付けたか否かを判断する(ステップS421)。操作部110がログアウト命令を受け付けた場合、送受信部101−1がインターネット網500を介してマッチングサーバ400にログアウト要求を送信する(ステップS430)。
【0128】
一方、操作部110がログアウト命令を受け付けない場合(ステップS421にてNOである場合)、制御部106−1は、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS422)。送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS422にてYESである場合)、ステップS412からの処理を実行する。
【0129】
同様に、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲でない場合(ステップS418にてNOである場合)、他の移動通信端末がカーナビゲーション装置200でない場合(ステップS416にてNOである場合)、制御部106−1はステップS421からの処理を実行する。
【0130】
一方、表示部107−1に道路地図が表示されていない場合(ステップS414にてNOである場合)、他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内であるか否かを判断する(ステップS424)。他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内である場合(ステップS424にてYESである場合)、制御部106−1は表示部107−1に自身の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを地図上に表示させる(ステップS426)。その後、ステップS421からの処理を実行する。
【0131】
図27は、カーナビゲーション装置200において表示部107−1が他端末の現在位置を住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。図27に示すように、ステップS426において、制御部106−1は、表示部107−1に、たとえば縮尺の大きい住宅地図上にカーナビゲーション装置200の現在位置と他の移動通信端末の現在位置と目的地とを共に表示させる。すなわち、制御部106−1は、表示部107−1が縮尺の大きい地図を表示しているときには、機種にかかわらずに他の移動通信端末を追加して表示する。その後、ステップS421からの処理を実行する。
【0132】
他の移動通信端末の現在位置が表示部107−1の表示範囲内でない場合(ステップS424にてNOである場合)にも、制御部106−1は、ステップS421からの処理を実行する。そして、送受信部101−1が他の移動通信端末から現在位置情報を受信しなくなると(ステップS422にてNOである場合)、図22に戻って、制御部106−1はステップS306からの処理を実行する。
【0133】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、移動通信端末のユーザが、自身の位置と他の移動通信端末の位置と目的地との相互の位置関係を容易に把握することができる。また、ネットワークシステム1を構成する移動通信端末は様々な種類の移動通信端末から構成され、各移動通信端末が種類の異なる他の移動通信端末の現在位置情報を取得することができる。そのため、たとえば、携帯電話100を有するユーザが、他の携帯電話を有するユーザだけでなく、カーナビゲーション装置200を有するユーザの現在位置を把握することができる。
【0134】
加えて、各移動通信端末は、移動通信端末の現在位置と目的地との距離や、移動通信端末の機種や、他の移動通信端末の機種などに応じて、表示する地図の種類や縮尺を変化させるため、限られた表示部のスペースを有効に利用して、より適切にそれぞれの移動通信端末の位置情報を表示することができる。
[実施の形態2]
次に、ネットワークシステム1bの実施の形態2について説明する。実施の形態1に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が記憶部103−1に記憶されている全ての他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報を送信するものであったが、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、各移動通信端末が、選択された1つの他の移動通信端末のIPアドレス宛に、自身の現在位置情報および自身が記憶している他の移動通信端末の現在位置情報を送信するものである(以下、このような現在位置情報を送信する形態をバケツリレータイプとも称す。)。
【0135】
ネットワークシステム1bの動作概要および全体構成、携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300のハードウェア構成、および携帯電話100とカーナビゲーション装置200とPND300の機能構成については、それぞれ実施の形態1に係るネットワークシステム1のそれと同様であるので、ここでは説明を繰り返さない。以下では、主に、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおけるデータの流れ、および各移動通信端末における動作手順について説明する。
<目的地情報の送信>
まず、本実施の形態に係るネットワークシステム1における、各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを説明する。図28は、本実施の形態における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。以下では、携帯電話100Aと携帯電話100Bと自動車250に搭載されているカーナビゲーション装置200とがマッチングサーバ400を通じて直接的な相互接続が確立された以降の制御について説明する。
【0136】
まず、図28に示すように、携帯電話100Aは、インターネット網500を介して携帯電話100Bに携帯電話100の現在位置を示す現在位置情報を送信する。携帯電話100Bは、インターネット網500を介してカーナビゲーション装置200に、携帯電話100Aからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。カーナビゲーション装置200は、インターネット網500を介して携帯電話100Aに、携帯電話100Bからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。
【0137】
その後、携帯電話100Aは、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Bに、カーナビゲーション装置200からの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。同様に、携帯電話100Bは、定期的に、インターネット網500を介して、カーナビゲーション装置200に、携帯電話100Aからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。同様に、カーナビゲーション装置200は、定期的に、インターネット網500を介して携帯電話100Aに、携帯電話100Bからの現在位置情報と自身の現在位置を示す現在位置情報とを送信する。
【0138】
すなわち、本実施の形態に係るネットワークシステム1においては、各移動通信端末が、定期的に、マッチングサーバ400にIP登録されている(自身の第5のファイル103−15に記憶されている)他の移動通信端末のうちのいずれかに、自身の現在位置情報を送信する。各移動通信端末は、各移動通信端末の記憶部103−1の第5のファイル103−15に記憶されている他の移動通信端末の全てにその各移動通信端末の現在位置情報が送信されるように、各移動通信端末の現在位置情報を送信する他の移動通信端末を選択する。
【0139】
たとえば、各移動通信端末は、自身の次にマッチングサーバ400にIP登録を行った他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。すなわち、自身のマッチングサーバ400のIP登録時刻(ログイン時刻)の次のIP登録時刻に対応する他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。
【0140】
たとえば、各移動通信端末は、マッチングサーバ400にIP登録されている他の移動通信端末のうち、IPアドレスが自身のIPアドレスの次に大きい他の移動通信端末に、自身が記憶しているそれぞれの移動通信端末の現在位置情報を送信する。
【0141】
尚、目的地情報に関しても、各移動通信端末が1つの他の移動通信端末に順番に目的地情報を伝達してもよい。すなわち、目的地情報の送信に関しても、ネットワークシステム1にバケツリレータイプを採用することができる。
<携帯電話100における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係る携帯電話100における地図表示処理について説明する。図29は、本実施の形態に係る携帯電話100における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図30は、本実施の形態に係る携帯電話100における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0142】
図29および図30に示すように、本実施の形態においては、図16および図19に示すステップS117、ステップS212、ステップS222における処理が異なるものである。すなわち、携帯電話100が、ステップS100〜ステップS116の処理を実行した後、送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、携帯電話100の現在位置情報と記憶部103−1に記憶されている他の移動通信端末の現在位置情報とを1つの他の移動通信端末に送信する(ステップS117−2)。
【0143】
そして、携帯電話100がステップS118〜ステップS200までの処理を実行する。制御部106−1は、他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS200にてYESである場合)、他の移動通信端末から受信した少なくとも1つの他の移動通信端末の現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS212−2)。
【0144】
その後、携帯電話100がステップS214〜ステップS221までの処理を実行する。制御部106−1は、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS221にてNOである場合)、ステップS116からの処理を実行する。すなわち、本実施の形態においては、ステップS222の処理は実行されない。
<カーナビゲーション装置200における地図表示処理>
次に、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における地図表示処理について説明する。図31は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。図32は、本実施の形態に係るカーナビゲーション装置200における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。尚、以下では、カーナビゲーション装置200においては目的地情報の入力が行われない(目的地情報の受け付けのみを行う)場合について説明する。また、PND300における地図表示処理の処理手順は、カーナビゲーション装置200のそれと同様であるため説明を繰り返さない。
【0145】
図31および図32に示すように、本実施の形態においては、図22および図25に示すステップS307、ステップS412、ステップS422における処理が異なるものである。すなわち、カーナビゲーション装置200が、ステップS300〜ステップS306の処理を実行した後、送受信部101−1が、マッチングサーバ400から受信したIPアドレスに基づいて、カーナビゲーション装置200の現在位置情報と記憶部103−1に記憶されている他の移動通信端末の現在位置情報とを1つの他の移動通信端末に送信する(ステップS307−2)。
【0146】
そして、カーナビゲーション装置200がステップS308〜ステップS400までの処理を実行する。制御部106−1は、他の移動通信端末から現在位置情報を受信した場合(ステップS400にてYESである場合)、他の移動通信端末から受信した少なくとも1つの他の移動通信端末の現在位置情報を記憶部103−1に格納する(更新する)(ステップS412−2)。
【0147】
その後、カーナビゲーション装置200がステップS414〜ステップS421までの処理を実行する。制御部106−1は、操作部110がマッチングサーバ400に対するログアウト命令を受け付けない場合(ステップS421にてNOである場合)、ステップS306からの処理を実行する。すなわち、本実施の形態においては、ステップS422の処理が実行されない。
【0148】
このように、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、移動通信端末のユーザが、自身の位置と他の移動通信端末の位置と目的地との相互の位置関係を容易に把握することができる。また、ネットワークシステム1bを構成する移動通信端末は様々な種類の移動通信端末から構成され、各移動通信端末が種類の異なる他の移動通信端末の現在位置情報を取得することができる。そのため、たとえば、携帯電話100を有するユーザが、他の携帯電話を有するユーザだけでなく、カーナビゲーション装置200を有するユーザの現在位置を把握することができる。
【0149】
加えて、各移動通信端末は、移動通信端末の現在位置と目的地との距離や、移動通信端末の機種や、他の移動通信端末の機種などに応じて、表示する地図の種類や縮尺を変化させるため、限られた表示部のスペースを有効に利用して、より適切にそれぞれの移動通信端末の位置情報を表示することができる。
【0150】
さらに、本実施の形態に係るネットワークシステム1bにおいては、各移動通信端末における現在位置情報の送信先が1つの他の移動通信端末に限られるので、各移動通信端末が送信するデータ量を抑制するこができる。
【0151】
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0152】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0153】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード(ICメモリカード)、ROM(マスクROM、フラッシュEEPROMなど)などを用いることができる。
【0154】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0155】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本実施の形態に係るネットワークシステムの一例を示す概略図である。
【図2】ネットワークシステムにおける動作概要を示すシーケンス図である。
【図3】本実施の形態に係る携帯電話のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係るカーナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係るマッチングサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】マッチングサーバのメモリあるいは固定ディスクに記憶されるメール−IPアドレス変換テーブルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図7】本実施の形態に係る各移動通信端末の機能構成を示すブロック図である。
【図8】記憶部に記憶されている第1のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図9】記憶部に記憶されている第2のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図10】記憶部に記憶されている第3のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図11】記憶部に記憶されている第4のファイルおよび第5のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図12】記憶部に記憶されている第6のファイルおよび第7のファイルのデータ構造を示すイメージ図である。
【図13】各移動通信端末にて画像データを共有した状態を示すイメージ図である。
【図14】移動通信端末が目的地情報を送信する際のデータの流れを示したイメージ図である。
【図15】実施の形態1における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。
【図16】実施の形態1に係る携帯電話における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】携帯電話において表示部が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図18】携帯電話において表示部が自端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図19】実施の形態1に係る携帯電話における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】携帯電話において表示部が他端末の現在位置を縮尺の小さい路線地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図21】携帯電話において表示部が他端末の現在位置を縮尺の大きい住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図22】実施の形態1に係るカーナビゲーション装置における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】カーナビゲーション装置において表示部が自端末の現在位置を縮尺の大きい目的地周辺を示す地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図24】カーナビゲーション装置において表示部が自端末の現在位置を縮尺の小さい道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図25】実施の形態1に係るカーナビゲーション装置における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】カーナビゲーション装置において表示部が他端末の現在位置を道路地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図27】カーナビゲーション装置において表示部が他端末の現在位置を住宅地図上に表示した状態を示すイメージ図である。
【図28】実施の形態2における各移動通信端末が自身の現在位置情報を送信する際のデータの流れを示すイメージ図である。
【図29】実施の形態2に係る携帯電話における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図30】実施の形態2に係る携帯電話における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】実施の形態2に係るカーナビゲーション装置における自端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図32】実施の形態2に係るカーナビゲーション装置における他端末の現在位置表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0158】
1,1b ネットワークシステム、100,100A,100B 携帯電話、101 無線通信部、101−1 送受信部、102 GPS信号処理部、102−1 位置取得部、103 RAM、103−1 記憶部、105 電池、106 CPU、106−1 制御部、106−1 算出部、106−2 決定部、106−3 表示制御部、107 モニタ、107−1 表示部、108 マイク、109 スピーカ、110 操作部、111 通信アンテナ、112 測位アンテナ、200 カーナビゲーション装置、201 無線通信部、202 GPS信号処理部、205 電池、207 液晶ディスプレイ、208 送受信部、210 タッチパネル、211 通信アンテナ、212 測位アンテナ、250 自動車、400 マッチングサーバ、406 メモリ、406−1 アドレス変換テーブル、407 固定ディスク、408 内部バス、409 通信インターフェイス、500 インターネット網、600 中継サーバ、700 キャリア網、X 現在位置、Y 現在位置、Z 目的地。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続可能な少なくとも第1および第2の移動通信端末を備えるネットワークシステムであって、
前記第1の移動通信端末は、
前記第1の移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、
前記第2の移動通信端末を特定するための第2の識別情報を予め格納する第1の記憶部と、
目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける第1の操作部と、
前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第2の移動通信端末へ送信する第1の送受信部とを含み、
前記第2の移動通信端末は、
前記第2の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、
第2の表示部と、
地図情報を予め格納する第2の記憶部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第2の表示部に前記第1および第2の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第2の制御部とを含む、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記第2の記憶部は、前記第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報を予めさらに格納し、
前記第2の移動通信端末は、
前記第1の識別情報に基づいて、前記第2の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第1の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含み、
前記第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納し、
前記第1の移動通信端末は、
第1の表示部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第1の表示部に前記第1および第2の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記第1の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備え、
前記第1の記憶部は、前記第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予めさらに格納し、
前記第1の送受信部は、前記第3の識別情報に基づいて、前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第3の移動通信端末へさらに送信し、
前記第3の移動通信端末は、
前記第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、
第3の表示部と、
地図情報を予め格納する第3の記憶部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第3の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部を含む、請求項1または2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備え、
前記第2の記憶部は、前記第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予め格納し、
前記第2の移動通信端末は、
前記第3の識別情報に基づいて、前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第3の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含み、
前記第3の移動通信端末は、
前記第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、
第3の表示部と、
地図情報と前記第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報とを予め格納する第3の記憶部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記地図情報を参照して、前記第3の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部と、
前記第1の識別情報に基づいて、前記第2および第3の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第1の移動通信端末へ送信する第3の送受信部とを含み、
前記第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納し、
前記第1の送受信部は、前記第2の識別情報に基づいて、前記第3の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第2の移動通信端末へさらに送信し、
前記第2の制御部は、前記第3の現在位置情報に基づき、前記第2の表示部に前記第3の移動通信端末の現在位置をさらに表示させ、
前記第1の移動通信端末は、
第1の表示部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第1の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記第2の制御部は、
前記第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記現在位置から前記目的地までの距離を算出する算出部と、
前記距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記第2の表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の前記現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記第2の制御部は、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、各前記移動通信端末の現在位置から前記目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、
前記距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記第2の表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記現在位置情報は、対応する移動通信端末の機種を含み、
前記決定部は、自身の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する、請求項5または6のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記第1の送受信部は、前記第1の表示部が表示している画像に関する情報を、前記第2の移動通信端末へ送信し、
前記第2の表示部は、前記第1の移動通信端末からの前記画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項2または4に記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記第1の移動通信端末は、前記第1の表示部と前記第1の操作部とを含む第1のタッチパネルをさらに含み、
前記第1の送受信部は、前記タッチパネルを介して入力された画像に関する情報を、前記第2の移動通信端末へ送信し、
前記第2の表示部は、前記第1の移動通信端末からの前記タッチパネルを介して入力された画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項2または4に記載のネットワークシステム。
【請求項10】
前記目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報を含み、
前記第1の操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける、請求項1から7のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項11】
ネットワークを介して少なくとも1つの他の移動通信端末と相互に接続可能な移動通信端末であって、
表示部と、
前記移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
地図情報と前記他の移動通信端末を特定するための識別情報とを予め格納する記憶部と、
目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける操作部と、
前記識別情報に基づいて前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記他の移動通信端末へ送信し、前記他の移動通信端末から前記他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記表示部に前記移動通信端末の現在位置と前記他の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる制御部とを含む、移動通信端末。
【請求項12】
前記記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記制御部は、
前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記現在位置から前記目的地までの距離を算出する算出部と、
前記距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各前記移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項13】
前記記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記制御部は、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、各前記移動通信端末の現在位置から前記目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、
前記距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各前記移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項14】
前記第1の現在位置情報は、前記移動通信端末の機種を含み、
前記第2の現在位置情報は、前記他の移動通信端末の機種を含み、
前記決定部は、前記移動通信端末の機種と前記他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する、請求項12または13に記載の移動通信端末。
【請求項15】
前記送受信部は、前記表示部が表示している画像に関する情報を、前記他の移動通信端末へ送信し、
前記表示部は、前記他の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項16】
前記目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報をさらに含み、
前記操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける、請求項11から14のいずれか1項に記載の移動通信端末。
【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続可能な少なくとも第1および第2の移動通信端末を備えるネットワークシステムであって、
前記第1の移動通信端末は、
前記第1の移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、
前記第2の移動通信端末を特定するための第2の識別情報を予め格納する第1の記憶部と、
目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける第1の操作部と、
前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第2の移動通信端末へ送信する第1の送受信部とを含み、
前記第2の移動通信端末は、
前記第2の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、
第2の表示部と、
地図情報を予め格納する第2の記憶部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第2の表示部に前記第1および第2の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第2の制御部とを含む、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記第2の記憶部は、前記第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報を予めさらに格納し、
前記第2の移動通信端末は、
前記第1の識別情報に基づいて、前記第2の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第1の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含み、
前記第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納し、
前記第1の移動通信端末は、
第1の表示部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第1の表示部に前記第1および第2の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記第1の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備え、
前記第1の記憶部は、前記第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予めさらに格納し、
前記第1の送受信部は、前記第3の識別情報に基づいて、前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第3の移動通信端末へさらに送信し、
前記第3の移動通信端末は、
前記第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、
第3の表示部と、
地図情報を予め格納する第3の記憶部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第3の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部を含む、請求項1または2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の移動通信端末とネットワークを介して相互に接続可能な第3の移動通信端末をさらに備え、
前記第2の記憶部は、前記第3の移動通信端末を特定するための第3の識別情報を予め格納し、
前記第2の移動通信端末は、
前記第3の識別情報に基づいて、前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記第3の移動通信端末へ送信する第2の送受信部をさらに含み、
前記第3の移動通信端末は、
前記第3の移動通信端末の現在位置を示す第3の現在位置情報を取得する第3の位置情報取得部と、
第3の表示部と、
地図情報と前記第1の移動通信端末を特定するための第1の識別情報とを予め格納する第3の記憶部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記地図情報を参照して、前記第3の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる第3の制御部と、
前記第1の識別情報に基づいて、前記第2および第3の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第1の移動通信端末へ送信する第3の送受信部とを含み、
前記第1の記憶部は、地図情報を予めさらに格納し、
前記第1の送受信部は、前記第2の識別情報に基づいて、前記第3の現在位置情報を前記ネットワークを介して前記第2の移動通信端末へさらに送信し、
前記第2の制御部は、前記第3の現在位置情報に基づき、前記第2の表示部に前記第3の移動通信端末の現在位置をさらに表示させ、
前記第1の移動通信端末は、
第1の表示部と、
前記第1から第3の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記第1の表示部に前記第1から第3の移動通信端末の現在位置と目的地とを同時に地図上に表示させる第1の制御部とをさらに含む、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記第2の制御部は、
前記第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記現在位置から前記目的地までの距離を算出する算出部と、
前記距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記第2の表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の前記現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記第2の記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記第2の制御部は、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、各前記移動通信端末の現在位置から前記目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、
前記距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記第2の表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記現在位置情報は、対応する移動通信端末の機種を含み、
前記決定部は、自身の機種と他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する、請求項5または6のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記第1の送受信部は、前記第1の表示部が表示している画像に関する情報を、前記第2の移動通信端末へ送信し、
前記第2の表示部は、前記第1の移動通信端末からの前記画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項2または4に記載のネットワークシステム。
【請求項9】
前記第1の移動通信端末は、前記第1の表示部と前記第1の操作部とを含む第1のタッチパネルをさらに含み、
前記第1の送受信部は、前記タッチパネルを介して入力された画像に関する情報を、前記第2の移動通信端末へ送信し、
前記第2の表示部は、前記第1の移動通信端末からの前記タッチパネルを介して入力された画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項2または4に記載のネットワークシステム。
【請求項10】
前記目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報を含み、
前記第1の操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける、請求項1から7のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項11】
ネットワークを介して少なくとも1つの他の移動通信端末と相互に接続可能な移動通信端末であって、
表示部と、
前記移動通信端末の現在位置を示す第1の現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
地図情報と前記他の移動通信端末を特定するための識別情報とを予め格納する記憶部と、
目的地を示す目的地情報の入力を受け付ける操作部と、
前記識別情報に基づいて前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とを前記ネットワークを介して前記他の移動通信端末へ送信し、前記他の移動通信端末から前記他の移動通信端末の現在位置を示す第2の現在位置情報を受信する送受信部と、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づき、前記地図情報を参照して、前記表示部に前記移動通信端末の現在位置と前記他の移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に地図上に表示させる制御部とを含む、移動通信端末。
【請求項12】
前記記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記制御部は、
前記第1の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、前記現在位置から前記目的地までの距離を算出する算出部と、
前記距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各前記移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項13】
前記記憶部は、複数の形態にて表示可能な地図情報を格納し、
前記制御部は、
前記第1および第2の現在位置情報と前記目的地情報とに基づいて、各前記移動通信端末の現在位置から前記目的地までのそれぞれの距離を算出する算出部と、
前記距離のうちの最も大きな距離に基づいて地図の表示形態を決定する決定部と、
前記表示部に、前記決定部にて決定された表示形態にて地図を表示させるとともに当該地図上に各前記移動通信端末の現在位置と前記目的地とを同時に表示させる表示制御部とを含む、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項14】
前記第1の現在位置情報は、前記移動通信端末の機種を含み、
前記第2の現在位置情報は、前記他の移動通信端末の機種を含み、
前記決定部は、前記移動通信端末の機種と前記他の移動通信端末装置の機種とに基づいて、地図の表示形態を決定する、請求項12または13に記載の移動通信端末。
【請求項15】
前記送受信部は、前記表示部が表示している画像に関する情報を、前記他の移動通信端末へ送信し、
前記表示部は、前記他の移動通信端末からの画像に関する情報に基づいて前記画像を表示する、請求項11に記載の移動通信端末。
【請求項16】
前記目的地情報は、待ち合わせ時刻に関する情報をさらに含み、
前記操作部は、待ち合わせ時刻に関する情報をも含む入力を受け付ける、請求項11から14のいずれか1項に記載の移動通信端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2009−231933(P2009−231933A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−71838(P2008−71838)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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