説明

マルチビット及びマルチレベル不揮発性メモリ素子、その動作方法及び製造方法

【課題】マルチビット及びマルチレベル不揮発性メモリ素子、その動作方法及び製造方法を提供する。
【解決手段】フィンの両側壁にスペーサ形態にそれぞれ形成された一対のゲート電極と、ゲート電極と半導体基板との間にそれぞれ形成された一対のストレージノードと、を備える不揮発性メモリ素子である。ゲート電極は、相互に離隔されてフィンにそれぞれ形成されたソース及びドレインを共有する。チャンネル領域は、ソース及びドレイン間のフィンの両側壁の表面領域にそれぞれ形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ素子に係り、特に、マルチビット及びマルチレベルで動作する不揮発性メモリ素子(Non−Volatile Memory:NVM)、その動作及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性メモリ素子、例えばフラッシュメモリは、制御ゲートと半導体基板との間に導電性フローティングゲートを介在している。このようなフローティングゲートは、電荷保存のためのストレージノードとして用いられる。フラッシュメモリは、フローティングゲートの電荷の蓄積如何によって半導体基板のしきい電圧が変わることを利用して、半導体基板に導電性チャンネルの形成如何、すなわち電流の流れ如何を判読する。一方、他の不揮発性メモリ素子、例えばSONOSメモリは、制御ゲートと半導体基板との間にトラップ型ストレージノードを介在している。SONOSメモリは、フラッシュメモリとほぼ類似した動作を行う。
【0003】
しかしながら、不揮発性メモリ素子において、微細工程技術の限界によって、メモリ集積度及びメモリ速度の増加は限界に直面している。これによって、より狭幅の微細工程技術を用いること以外に、メモリ容量及びメモリ速度を増加させる方法が研究されている。
【0004】
例えば、特許文献1(“PROESS FOR MAKING AND PROGRAMMING AND OPERATING A DUAL−BIT MULTI−LEVEL BALLISTIC FLASH MEMORY,Seiki Ogura et al.”)には、一つのワードライン選択トランジスタの両側壁に形成された二側壁フローティングゲート構造が開示されている。さらに具体的に、二側壁フローティングゲートは、ビットライン及びソースを共有し、同じワードラインに隣接した二側壁フローティングゲートは、素子分離領域を必要とせず、それによってメモリの集積度を高めることができる。また、ビットライン電圧を制御することによって、複数のしきい電圧レベルを有する、すなわち、マルチレベルのプログラム動作が可能となる。
【0005】
しかしながら、Seiki Oguraらによるフラッシュメモリは、二側壁フローティングゲートを用いた2ビット動作に制限され、短チャンネル効果を抑制するためには、ワードライン選択ゲートの幅の縮小が制限されるという問題がある。
【0006】
他の例として、特許文献2(“MULTIPLE−BIT NON−VOLATILE MEMORY UTILIZING NON−CONDUCTIVE CHARGE TRAPPING GATE,Shoichi Kawamura et al.”)には、絶縁性トラッピングゲートを用いたマルチビット動作型不揮発性メモリが開示されている。さらに具体的には、Shoichi Kawamuraらは、絶縁性トラッピングゲートに位置を異ならせて局部的に電荷を保存することによって、マルチビット動作を具現した。
【0007】
しかしながら、Shoichi Kawamuraらによる不揮発性メモリは、平面型トランジスタ構造を用いるために、短チャンネル効果を押さえ難い。これによって、制御ゲート長の縮小が難しくなり、その結果メモリの集積度の向上が制限されるという問題がある。
【特許文献1】米国特許第6,133,098号明細書
【特許文献2】米国特許第6,670,669号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が成そうとする技術的課題は、短チャンネル効果を抑制しつつもマルチビット及びマルチレベル動作が可能な不揮発性メモリ素子を提供することである。
【0009】
本発明が成そうとする他の技術的課題は、前記不揮発性メモリ素子のマルチビット及びマルチレベル動作方法を提供することである。
【0010】
本発明が成そうとするさらに他の技術的課題は、前記マルチビット及びマルチレベル不揮発性メモリ素子の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を達成するための本発明の一態様によれば、相互に離隔されて形成された少なくとも2つのトレンチにより定義され、一方向に伸長する少なくとも一つ以上のフィンを備え、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板と、前記フィンの両側壁にスペーサ形態にそれぞれ形成され、前記フィンを備える前記半導体基板と絶縁され、前記フィンの伸長方向と平行に伸長する一対のゲート電極と、前記ゲート電極と前記フィンとの間にそれぞれ形成され、前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁された一対のストレージノードと、前記フィンの伸長方向に相互に離隔されて前記フィンの少なくとも表面領域にそれぞれ形成され、第2導電型の不純物でそれぞれドーピングされたソース領域及びドレイン領域と、前記ゲート電極にそれぞれ対応し、前記ソース及びドレインの間の少なくとも前記フィンの両側壁の表面領域にそれぞれ形成されたチャンネル領域と、を備える不揮発性メモリ素子が提供される。
【0012】
前記本発明の一態様の一側面によれば、前記ストレージノードは、電荷を保存することができる物質であって、ポリシリコン膜、シリコンゲルマニウム膜、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルで形成されうる。
【0013】
前記本発明の一態様の他の側面によれば、前記ソース領域及びドレイン領域は、前記フィンと連結されるように前記半導体基板に形成され、前記フィンを横切る方向に伸長する部分をさらに含みうる。
【0014】
前記本発明の一態様のさらに他の側面によれば、前記ストレージノードは、前記ゲート電極と前記半導体基板との間に形成された部分をさらに含んでL字状にそれぞれ形成されうる。
【0015】
前記本発明の一態様のさらに他の側面によれば、前記ストレージノードは、前記フィンを横切る方向に前記フィンを備える前記半導体基板上にさらに拡張されて相互連結されるように形成されうる。
【0016】
前記技術的課題を達成するための本発明の他の態様によれば、相互に離隔されて形成された少なくとも2つのトレンチにより定義され、基板上部に突出して一方向に伸長された少なくとも一つ以上のフィンを備え、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板と、前記フィンの両側壁にスペーサ形態にそれぞれ形成され、前記フィンを備える前記半導体基板と絶縁され、前記フィンの伸長方向と平行に伸長された一対のゲート電極と、前記ゲート電極と前記半導体基板との間にL字状にそれぞれ形成され、前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁された一対のストレージノードと、前記フィンの伸長方向に相互離隔され、少なくとも前記フィンを備える前記半導体基板に前記フィンを横切って伸長するようにそれぞれ形成され、第2導電型の不純物でそれぞれドーピングされたソース領域及びドレイン領域と、一対の前記ソース領域及びドレイン領域の間の前記フィンの両側壁の表面領域及び前記各ゲート電極下の前記半導体基板の表面領域に形成されたチャンネル領域と、を備える不揮発性メモリ素子が提供される。
【0017】
前記本発明の他の態様の一側面によれば、前記ストレージノードは、電荷を保存することができる物質であって、ポリシリコン、シリコンゲルマニウム、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルで形成されうる。
【0018】
前記本発明の他の態様の他の側面によれば、前記ストレージノードは、前記フィンを横切る方向に前記フィンを備える前記半導体基板上にさらに拡張されて相互連結されるように形成されうる。
【0019】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の一態様によれば、前記不揮発性メモリ素子を用いた動作方法として、前記ドレイン領域または前記ソース領域をビットラインとして利用し、前記ゲート電極の中の一つを選択的にワードラインとして用いて、選択された前記ゲート電極下の前記ストレージノードに電荷を保存及び消去することによって、書き込み及び消去動作を行い、選択された前記ゲート電極下の前記チャンネル領域のしきい電圧を読み取ることによって、読み取り動作を行う不揮発性メモリ素子の動作方法が提供される。
【0020】
前記さらに他の技術的課題を達成するための本発明の態様によれば、次の段階による不揮発性メモリ素子の製造方法が提供される。まず、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板に相互に離隔された少なくとも2つのトレンチを形成して、少なくとも前記2つのトレンチにより定義される少なくとも一つ以上のフィンを形成する。次に、前記フィンが形成された前記半導体基板の所定領域に第2導電型の不純物をドーピングして、前記フィンを横切って伸長し、前記半導体基板と前記フィンに形成され、前記フィンの伸長方向に相互離隔されたソース領域及びドレイン領域を形成する。次いで、前記ソース領域及びドレイン領域が形成された前記半導体基板上に第1絶縁層を形成し、次に前記第1絶縁層上にストレージノード層を形成し、次に前記ストレージノード層上に第2絶縁層を形成し、次に前記第2絶縁層上にゲート電極層を形成する。次いで、前記ゲート電極層を異方性エッチングして、前記フィンの両側壁にスペーサ形態に一対のゲート電極を形成する。
【0021】
前記本発明の態様の一側面によれば、前記ゲート電極の形成後、前記ゲート電極をエッチング保護膜として露出された前記第2絶縁層、前記ストレージノード層、及び前記第1絶縁層を選択的にエッチングする段階をさらに含んで、前記ゲート電極と前記フィンを備える半導体基板の間にそれぞれL字状に介在し、第1及び第2絶縁膜により上下が取り囲まれた一対のストレージノードをさらに形成しうる。
【0022】
前記本発明の態様の他の側面によれば、前記ゲート電極を形成する段階は、前記ゲート電極層を異方性エッチングした後、残留した前記ゲート電極層の両端部を選択的にエッチングする段階をさらに含みうる。
【0023】
前記本発明の態様のさらに他の側面によれば、前記ソース領域及びドレイン領域を形成する段階は、前記所定領域を露出するフォトレジストパターンを形成し、前記フォトレジストパターンを保護膜として前記第2導電型の不純物をイオン注入して形成しうる。さらに、前記第2導電型の不純物は、前記半導体基板に対して0°より大きく90°より小さな入射角で注入しうる。
【発明の効果】
【0024】
本発明による不揮発性メモリ素子によれば、ゲート電極の間または隣接ゲート構造の間にビットラインを連結される配線を形成する必要がないので、メモリ素子の集積度を高めることができる。
【0025】
また、本発明による不揮発性メモリ素子は、フィンの長手方向にチャンネルを形成し、フィンの側壁表面にチャンネル領域を形成することによって、薄ボディ効果を利用して短チャンネル効果を抑制することができる。
【0026】
また、本発明による不揮発性メモリ素子は、ソース及びドレインにそれぞれ隣接したストレージノードにそれぞれ電荷保存領域を形成するので、少なくとも4ビット以上のマルチビット動作を行うことができる。
【0027】
また、本発明による不揮発性メモリ素子は、チャンネルが形成されるフィンを共有する構造を有しているので、選択されていないゲート電極にマルチレベルのバイアス電圧を印加することによって、選択されたチャンネル領域のしきい電圧をマルチレベルで読み取ることができる。すなわち、不揮発性メモリ素子は、マルチビットと同時にマルチレベルの動作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して、本発明による望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されず、相異なる多様な形態で具現され、単に本実施形態は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。図面で、構成要素は、説明の便宜のためにそのサイズが誇張されている。
【0029】
図1Aないし図1Cを参照して、本発明の第1実施形態による不揮発性メモリ素子100を説明する。図1Aは、不揮発性メモリ素子100を示す斜視図であり、図1Bは、不揮発性メモリ素子100を示す平面図であり、図1Cは、不揮発性メモリ素子100のI−I'による断面図である。
【0030】
図1Aないし図1Cを参照すると、不揮発性メモリ素子100は、フィン105’を備える半導体基板105上に形成されたゲート構造G1、G2、半導体基板105に相互に離隔されて形成された不純物ドーピング領域のソース領域130及びドレイン領域135、及び前記半導体基板105の所定領域に形成されたチャンネル領域150a、150bを備える。
【0031】
半導体基板105は、バルクシリコン(Si)、バルクシリコンゲルマニウム(SiGe)、シリコンまたはシリコンゲルマニウムエピ層、SOI(Silicon On Insulator)、またはこれらの複合膜で形成されうる。半導体基板105は、第1導電型の不純物、例えばn型不純物またはp型不純物でドーピングされている。例えば、n型不純物は、ヒ素(As)またはリン(P)を含み、p型不純物は、ホウ素(B)またはBFを含みうる。図面において、半導体基板105は活性領域を示し、活性領域を取り囲む素子分離領域(図示せず)が半導体基板105にさらに形成されうる。
【0032】
半導体基板105は、表面から突出して形成された複数のフィン105’を備えることができ、図面には代表的に2つのフィン105’を示した。2つのフィン105’は、相互に離隔されて形成され、望ましくは、相互平行に一方向に伸長される長さと一方向と垂直である他方向の幅を有する直線ラインパターンで形成されうる。ここで、フィン105’とは、ひれ状に表面から突出した形状を指す。
【0033】
フィン105’は、少なくとも2つのトレンチ107により定義され、さらに具体的には、フィン105’の側壁が2つのトレンチ107により限定されうる。例えば、フィン105’は、バルクシリコンをエッチングして形成されたトレンチ107により定義されうる。さらに他の例として、フィン105’は、バルクシリコン上に形成されたシリコンまたはシリコンゲルマニウムエピ層をエッチングして形成されたトレンチ107により定義されてもよい。すなわち、フィン105’は、残りの半導体基板105と同じ半導体物質または異なる半導体物質でも形成されうる。
【0034】
ソース領域130及びドレイン領域135は、フィン105’を備える半導体基板105に相互に離隔されて交互に形成されうる。望ましくは、ソース領域130及びドレイン領域135は、相互平行に形成され、フィン105’を横切って伸長する。したがって、行または列に配列されたフィン105’に形成されたソース及びドレインがそれぞれ連結されて形成されうる。ソース領域130またはドレイン領域135は、不揮発性メモリ素子100のビットラインになり、フィン105’の共有ビットラインになりうる。
【0035】
したがって、フィン105’のビットラインを連結するための配線構造が不要なため、集積度を高めることができる。また、本発明の変形された実施形態では、ソース領域130及びドレイン領域135は、フィン105’にのみ形成されてもよい。この場合には、フィン105’間のビットラインを連結する配線がさらに必要になりうる。
【0036】
ソース領域130及びドレイン領域135は、第2導電型の不純物でドーピングされている。第2導電型の不純物は、第1導電型の不純物と異なる型の不純物である。例えば、第1導電型の不純物がp型不純物であれば、第2導電型の不純物はn型不純物となる。
【0037】
ゲート構造G1、G2は、ほぼ同じ構造である。したがって、一つのゲート構造、例えば第1ゲート構造G1を例示的に説明する。第1ゲート構造G1は、半導体基板105と絶縁されて形成され、相互絶縁された一対のストレージノード115a、115b、及び一対のゲート電極125a、125bを備える。ストレージノード115a、115bと半導体基板105との間には、第1絶縁膜110a、110bがそれぞれ介在されうる。ストレージノード115a、115bとゲート電極125a、125bとの間には、第2絶縁膜120a、120bがそれぞれ介在されうる。
【0038】
ストレージノード115a、115bは、フィン105’の側壁及び半導体基板105の表面にL字状に形成されうる。ストレージノード115a、115bは、電荷を保存するためのものであって、例えば、フローティングノードまたは電荷トラップ層で形成されうる。さらに具体的に、電荷トラップ層は、例えばシリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜、シリコンドット、金属ドット、ナノクリスタルで形成されうる。ポリシリコン膜、シリコンゲルマニウム膜は、導電性フローティングノードに利用できる。
【0039】
ゲート電極125a、125bは、フィン105’の側壁にスペーサ形態に相互に離隔されて形成される。ゲート電極125a、125bは、制御ゲートまたはワードラインになりうる。例えば、ゲート電極125a、125bは、ポリシリコン、金属、金属シリサイドまたはこれらの複合膜で形成できる。一方、第1絶縁膜110a、110bは、シリコン酸化膜で形成できる。第2絶縁膜120a、120bは、シリコン酸化膜、高誘電金属膜、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜(ONO)で形成できる。
【0040】
チャンネル領域150a、150bは、ゲート電極125a、125b下のソース領域130及びドレイン領域135の間のフィン105’の側壁の表面領域及び半導体基板105の表面領域に形成される。チャンネル領域150a、150bは、ゲート電極125a、125bにターンオン電圧が印加される場合、ソース130及びドレイン135の間の導電通路の役割を果たす。チャンネル領域150a、150bは、しきい電圧を調節するために半導体基板105と異なる濃度の不純物濃度を有しうる。
【0041】
チャンネル領域150a、150bは、ソース領域130及びドレイン領域135の間のフィン105’の側壁に形成されるので、ソース領域130及びドレイン領域135の間の長さを調節し、フィン105’の幅を調節して短チャンネル効果を抑制することができる。フィン105’の幅が厚くない場合に薄ボディ(thin body)効果により短チャンネル効果が抑制できるというのは当業者にとって周知の事実である。
【0042】
また、不揮発性メモリ素子100は、図示されていないが、ゲート電極125a、125b、ソース領域130及びドレイン領域135と連結される金属配線構造をさらに備えてもよい。不揮発性メモリ素子100は、第一に、ビットラインを共有する構造を形成することによって、集積度を高め、第二に、薄ボディ効果を利用して短チャンネル効果を抑制することができる。
【0043】
以下、不揮発性メモリ素子100の動作方法を説明する。
【0044】
不揮発性メモリ素子100の動作時、ソース領域130またはドレイン領域135をビットラインとして利用し、ゲート電極125a、125bのうち一つを選択的にワードラインとして利用できる。例えば、第1ゲート電極125aをワードラインとして選択した場合、第1ストレージノード115aに電荷を保存及び消去することによって、書き込み及び消去動作を行い、第1チャンネル領域150aのしきい電圧を読み取ることによって、読み取り動作を行うことができる。同様に、第2ゲート電極125bをワードラインとして選択した場合にも、第2ストレージノード115b及び第2チャンネル領域150bを利用して書き込み、消去及び読み取り動作を行うことができる。
【0045】
すなわち、不揮発性メモリ素子100を利用して、一つのビットラインに対して二つのゲート電極125a、125bの中の一つのワードラインを選択する動作によって、2ビット以上の書き込み、消去及び読み取り動作が可能になる。2ビット動作とは、二つのストレージノード115a、115bを利用した書き込み及び消去状態の組合せであって、4レベル状態を意味する。
【0046】
また、不揮発性メモリ素子100を利用して4ビット以上のマルチビット動作を可能とする。さらに具体的には、ソース領域130及びドレイン領域135に接した領域A1、A2、B1、B2のストレージノード115a、115bの両端部に電荷を局部的にそれぞれ保存して、マルチビットデータ書き込み動作が可能である。例えば、第1または第2ゲート電極125a、125bの中のいずれか一つに高電圧を印加し、ソース領域130またはドレイン領域135から選択されたいずれか一つの不純物領域に書き込み電圧を印加し、他の不純物領域に接地電圧を印加することによって、第1または第2チャンネル領域150aまたは150bから第1または第2ストレージノード115aまたは115bに電子を注入できる。この場合、選択されていないゲート電極125aまたは125bはフローティングさせうる。
【0047】
さらに具体的には、ドレイン領域135に接した領域A1の第1ストレージノード115aに電子を注入する第1書き込み動作は、第1ゲート電極125aに高電圧、ドレイン領域135に書き込み電圧、ソース領域130に接地電圧をそれぞれ印加して行うことができる。ソース領域130に接した領域A2の第1ストレージノード115aに電子を注入する第2書き込み動作は、第1ゲート電極125aに高電圧、ソース領域130に書き込み電圧、ドレイン領域135に接地電圧をそれぞれ印加することによって行うことができる。同様に、第2ゲート電極125bの下部のソース領域130に隣接した領域B2の第2ストレージノード115bに電荷を注入する第3書き込み動作は、第2ゲート電極125bに高電圧、ソース領域130に書き込み電圧、ドレイン領域135に接地電圧をそれぞれ印加して行うことができる。また、第2ゲート電極125bの下部のドレイン領域135に隣接した領域B1の第2ストレージノード115bに電荷を注入する第4書き込み動作は、第2ゲート電極125bに高電圧、ドレイン領域135に書き込み電圧、ソース領域130に接地電圧をそれぞれ印加して行うことができる。この場合、ストレージノード115a、115bに注入される電子は、例えばチャンネルから発生する熱電子(チャネルホットエレクトロン)でありうる。
【0048】
一方、ストレージノード115a、115bに保存された電子を消去する動作は、第1ゲート電極125aまたは第2ゲート電極125bの中のいずれか一つに負の電圧を印加し、ソース領域130またはドレイン領域135の中のいずれか一つに消去電圧を印加し、残りの領域には接地電圧を印加することによって行うことができる。これによって、バンド間トンネリングにより発生されたホットホール(熱正孔)が、消去電圧が印加された不純物領域に隣接した選択されたストレージノード115aまたは115bに注入されて、既に注入された電子を消去させうる。前記消去動作中、選択されていないゲート電極125aまたは125bは、フローティングさせうる。
【0049】
このような書き込み及び消去動作によりソース領域130及びドレイン領域135に隣接した領域A1、A2、B1、B2のストレージノード115a、115bに電荷が注入されるか、または消去されることによって、その下部のチャンネル領域150a、150bのしきい電圧が変わる。しきい電圧が変わることによって、それぞれの場合に対するチャンネル領域150a、150bの読み取り電流が変わる。したがって、このような読み取り電流値を通じて、ストレージノード115a、115bに保存されたデータを検出することができる。前記読み取り動作は、書き込み動作と反対方向に行うことができる。
【0050】
例えば、A1領域の第1ストレージノード115aのデータを読み取るための第1読み取り動作は、ソース領域130に読み取り電圧、第1ゲート電極125aに制御電圧、ドレイン領域135に接地電圧をそれぞれ印加して行うことができる。前記制御電圧は、電荷が消去された状態の第1チャンネル領域150aのしきい電圧より大きく、電荷が注入された状態の第1チャンネル領域150aのしきい電圧より低くなりうる。さらに具体的には、前記電圧が印加された状態で第1チャンネル領域150aを流れる電流を読み込むことによって、データ状態を検出することがある。前記読み取り動作中、第2ゲート電極125bはフローティングさせうる。
【0051】
A2領域の第1ストレージノード115aのデータを読み取るための第2読み取り動作は、前記第1読み取り動作でソース領域130とドレイン領域135との電圧方向を互いに変えて行うことができる。したがって、第2読み取り動作の第1チャンネル領域150aの電流方向は、前記第1読み取り動作の第1チャンネル領域150aの電流方向と反対となる。
【0052】
同様に、B1領域の第2ストレージノード115bのデータを読み取るための第3読み取り動作は、第2ゲート電極125bに制御電圧、ソース領域130に読み取り電圧、ドレイン領域135に接地電圧をそれぞれ印加して行うことができる。第3読み取り動作の第2チャンネル領域150bの電流方向は、第1読み取り動作の電流方向と同一である。B2領域の第2ストレージノード115bのデータを読み取るための第4読み取り動作は、第3読み取り動作でソース領域130とドレイン領域135の電圧方向を互いに変えて行うことができる。この場合、第1ゲート電極125aには、電圧を印加せずにフローティングさせうる。第4読み取り動作の第2チャンネル領域150bの電流方向は、前記第3読み取り動作の電流方向と反対となる。すなわち、一つのゲート電極125aまたは125bを選択し、ソース領域140及びドレイン領域135間の正方向または逆方向の電流を読み込むことによって、ストレージノード115a、115bのデータ状態に対するマルチビット検出が可能となる。
【0053】
したがって、本発明の前記実施形態によれば、4ビット(例えば、000、001、010、011、100、101、110、111)以上のデータ検出が可能になる。すなわち、本発明の前記実施形態によれば、マルチビット書き込み、消去及び読み取り動作が可能な不揮発性メモリ素子を具現できる。
【0054】
不揮発性メモリ素子100を利用してマルチビットだけでなくマルチレベル動作を具現できる。さらに具体的には、一つのゲート電極、例えば第1ゲート電極125aに読み取り電圧を印加し、第2ゲート電極125bにバイアス電圧をマルチレベルで印加することによって、第1チャンネル領域150aのしきい電圧がマルチレベルに変わる。これによって、第1ストレージノード115aに保存されたデータをマルチレベル形態で読み込むことができる。このようなマルチレベルしきい電圧の読み取り動作は、二つのゲート電極125a、125bがフィン105’を共有しているため可能となる。すなわち、第2ゲート電極125bに印加されたバイアス電圧は、フィン105’の電位を上げるか、または下げる効果を有して、フィン105’に直接バイアス電圧を印加することと類似した効果を有する。このようなバイアス電圧の印加効果は、バルク基板よりフィン105’構造ではるかに効果的である。結果的に、第2ゲート電極125bに印加されたバイアス電圧により、第1チャンネル領域150aは、マルチレベルのしきい電圧を有しうる。
【0055】
このような共有ボディでマルチレベルしきい電圧の効果は、IEDM2003に掲載されたY.X.Liuらによる“Flexible Threshold VoltaGe FinFETs with Independent Double Gates and an Ideal Rectangular Cross−Section Si−Fin Channel”の説明をさらに参照できる。
【0056】
したがって、本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子100を利用すれば、マルチビット及びマルチレベル動作が可能になる。
【0057】
以下、図2Aないし図2Cを参照して本発明の第2実施形態による不揮発性メモリ素子100’を説明する。図2Aは、不揮発性メモリ素子100’を示す斜視図であり、図2Bは、不揮発性メモリ素子100’を示す平面図であり、図2Cは、不揮発性メモリ素子100’のI−I'による断面図である。不揮発性メモリ素子100’は、第1実施形態による不揮発性メモリ素子100の変形された例であって、図1及びその説明を参照する。同じ参照符号は同一または類似している構成要素を表す。
【0058】
図2Aないし図2Cを参照すれば、ゲート構造G1’、G2’がストレージノード115を共有している。すなわち、第1ゲート電極125a’及び第2ゲート電極125b’は、ストレージノード115を共有しており、これにより第1絶縁膜110及び第2絶縁膜120もストレージノード115に沿って拡張されている。したがって、ソース領域130及びドレイン領域135上にもストレージノード115及び第1及び第2絶縁膜110、120が形成されている。
【0059】
ストレージノード115は、ゲート電極125a’、125b’に対応して電荷を局部的に蓄積する電荷トラップ層で形成されうる。例えば、ストレージノード115は、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜、シリコンドット、金属ドット、またはナノクリスタルで形成されうる。不揮発性メモリ素子100’は、第1実施形態の不揮発性メモリ素子100に比べて構造がさらに簡単なので、製造コストを減らすことができる。
【0060】
不揮発性メモリ素子100’の前述した内容以外の構造及び動作は、第1実施形態の不揮発性メモリ素子100とほとんど同一なので、その詳細な説明を省略する。
【0061】
以下、図3A及び図3Bを参照して本発明の第3実施形態による不揮発性メモリ素子100”を説明する。図3Aは、不揮発性メモリ素子100”を示す斜視図であり、図3Bは、不揮発性メモリ素子100”のI−I'による断面図である。不揮発性メモリ素子100”は、第1実施形態による不揮発性メモリ素子100の変形された例であって、図1及びその説明を参照しうる。同じ参照符号は同一または類似している構成要素を表す。
【0062】
図3A及び図3Bを参照すると、ストレージノード115a’、115b’は、フィン105’の側壁とゲート電極125a、125bとの間に第1絶縁膜110a’、110b’及び第2絶縁膜120a'、120b'を介在して形成される。すなわち、ストレージノード115a’、115b’は、フィン105’の両側壁方向にのみ形成可能である。ストレージノード115a’、115b’は、電荷を保存するためのものであって、例えばフローティングノードまたはトラップ層で形成されうる。ゲート電極125a、125bと半導体基板105との間には、第3絶縁膜155a、155bがそれぞれ介在している。第3絶縁膜155a、155bは、シリコン酸化膜を含んで形成されうる。
【0063】
チャンネル領域150a’、150b’は、フィン105’の側壁の表面領域に形成される。ゲート電極125a、125b下の半導体基板105下には、チャンネル領域が形成されないように第3絶縁膜155a、155bの厚さまたは物質を調節できる。このような垂直チャンネル領域150a’、150b’は、短チャンネル効果の抑制にさらに有利である。すなわち、前述したように、薄ボディ効果がさらに大きくなるために、短チャンネル効果がもっと押さえられる。
【0064】
不揮発性メモリ素子100”の前述した内容以外の構造及び動作は、第1実施形態の不揮発性メモリ素子100とほとんど同一なので、その詳細な説明を省略する。
【0065】
以下、図4ないし図8を参照して、本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を説明する。製造方法で構造についての説明は、図1ないし図3及びその説明を参照できる。
【0066】
図4を参照すると、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板105に相互に離隔された少なくとも2つのトレンチ107を形成する。これによって、少なくとも2つのトレンチ107により定義される少なくとも一つ以上のフィン105’が形成される。さらに具体的には、まず、半導体基板105上にフィン105’を保護し、トレンチ107の形成領域を露出する第1フォトレジストパターンまたはハードマスクパターン(図示せず)を形成する。次に、第1フォトレジストパターンまたはハードマスクパターンをエッチング保護膜として、半導体基板105を所定深さまで異方性エッチングすることによって、トレンチ107を形成することができる。
【0067】
この場合、半導体基板105は、バルクシリコン、バルクシリコンゲルマニウム、SOIまたはこれらが複合された構造でありうる。例えば、半導体基板105がバルクシリコン基板上にシリコンエピ層が形成された構造である場合、フィン105’は、シリコンエピ層で形成されてもよい。フィン105’の側壁の表面領域及び半導体基板105の表面領域は、チャンネル領域として利用され、フィン105’及び半導体基板105の表面領域は、後にソース(図5の130)及びドレイン(図5の135)として利用されうる。
【0068】
図示されていないが、トレンチ107の形成前に半導体基板105に素子分離領域(図示せず)を先に形成できる。これによって、活性領域が半導体基板105に定義されうる。素子分離領域は、当業者に知られた通常の方法によって形成できる。例えば、素子分離領域は、シャロートレンチ分離膜(STI)で形成できる。
【0069】
図5を参照すると、フィン105’が形成された半導体基板105上に所定領域を露出するフォトレジストパターン(図示せず)を形成し、第2導電型の不純物(図示せず)をドーピングして、フィン105’の伸長方向と直角方向にフィン105’を横切って伸長し、フィン105’の伸長方向に相互に離隔されてフィン105’の表面と半導体基板105の表面に形成されたソース領域130及びドレイン領域135を形成する。例えば、第1導電型の不純物がp型不純物であれば、第2導電型の不純物はn型不純物であり、その逆もまた可能である。
【0070】
例えば、第2導電型の不純物のドーピングは、イオン注入方式で行い、フィン105’と残りの半導体基板105に均一にイオン注入するために傾斜角イオン注入方式を利用できる。具体的には、第2導電型の不純物が半導体基板105に対して0°より大きく90°より小さな入射角でイオン注入が行われ得る。さらに具体的には、20°ないし50°の範囲の角度で第2導電型の不純物をイオン注入し、この場合対称性を維持するためにフィン105’の側壁両側で交互にイオン注入を行なってもよい。
【0071】
図6を参照すると、ソース130及びドレイン135が形成された半導体基板105上に第1絶縁層110、ストレージノード層115、及び第2絶縁層120を順に形成する。第1及び第2絶縁層110、120は、通常の物質蒸着法、例えば化学気相蒸着(CVD)法を利用してシリコン酸化膜を蒸着して形成するか、またはその他の絶縁膜を複合的に蒸着して形成できる。
【0072】
ストレージノード層115は、通常の物質蒸着法、例えばCVD法を利用してポリシリコン膜、シリコンゲルマニウム膜、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルを蒸着して形成できる。CVD法は、段差被覆性に優れるので物理気相蒸着(PVD)法より好まれるが、PVD法で形成することも可能である。
【0073】
図7を参照すれば、第2絶縁層120上にゲート電極層(図示せず)を形成し、ゲート電極層を異方性エッチングして一対のゲート電極125a、125bを形成する。ゲート電極125a、125bは、フィン105’の両側壁にスペーサ形態に形成できる。ゲート電極層は、ポリシリコン、金属、金属シリサイドまたはこれらの複合膜を通常の物質蒸着法を利用して形成できる。
【0074】
次に、ゲート電極125a、125bの両端部を選択的にエッチングしてゲート電極125a、125bをさらに分離する段階をさらに含みうる。
【0075】
図8を参照すれば、ゲート電極125a、125bをエッチング保護膜として、露出された第2絶縁層120、ストレージノード層115、及び第1絶縁層110を選択的にエッチングする。これによって、ゲート電極125a、125b及びフィン105’を備える半導体基板105の間にL字状に介在した一対の第1絶縁膜110a、110b、ストレージノード115a、115b、及び第2絶縁膜120a、12bが形成される。
【0076】
前記エッチング段階でゲート電極125a、125bも同時に所定厚さだけエッチングされて、フィン105’及びゲート電極125a、125bの高さを同じように調節することも可能である。
【0077】
次に、図示されていなが、当業者に周知の方法によって、金属配線構造をさらに形成できる。これによって、第1実施形態による不揮発性メモリ素子100と類似した構造が形成できる。
【0078】
本発明の他の実施形態による方法によれば、ゲート電極125a、125bを形成した後、図8による段階を経ず、直ちに金属配線構造を形成してもよい。この場合、第2実施形態による不揮発性メモリ素子100’と類似した構造が形成できる。
【0079】
本発明の特定の実施形態についての以上の説明は、例示及び説明を目的として提供された。本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で当業者によって前記実施形態を組合せて実施するなど、色々な多くの修正及び変更が可能であるということは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、半導体メモリ素子関連の技術分に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1A】本発明の第1実施形態による不揮発性メモリ素子を示す斜視図である。
【図1B】図1Aの不揮発性メモリ素子を示す平面図である。
【図1C】図1Aの不揮発性メモリ素子のI−I'による断面図である。
【図2A】本発明の第2実施形態による不揮発性メモリ素子を示す斜視図である。
【図2B】図2Aの不揮発性メモリ素子を示す平面図である。
【図2C】図2Aの不揮発性メモリ素子のI−I'による断面図である。
【図3A】本発明の第3実施形態による不揮発性メモリ素子を示す斜視図である。
【図3B】図3Aの不揮発性メモリ素子のI−I'による断面図である。
【図4】本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態による不揮発性メモリ素子の製造方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0082】
100 不揮発性メモリ素子
105 半導体基板
105’ フィン
107 トレンチ
110a、110b 第1絶縁膜
115a 第1ストレージノード
115b 第2ストレージノード
120a、120b 第2絶縁膜
125a 第1ゲート電極
125b 第2ゲート電極
130 ソース領域
135 ドレイン領域
150a 第1チャンネル領域
150b 第2チャンネル領域
G1、G2 ゲート構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に離隔されて形成された少なくとも2つのトレンチにより定義され、一方向に伸長する少なくとも一つ以上のフィンを備え、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板と、
前記フィンの両側壁にスペーサ形態にそれぞれ形成され、前記フィンを備える前記半導体基板と絶縁され、前記フィンの伸長方向と平行に伸長する一対のゲート電極と、
前記ゲート電極と前記フィンとの間にそれぞれ形成され、前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁された一対のストレージノードと、
前記フィンの伸長方向に相互に離隔されて前記フィンの少なくとも表面領域にそれぞれ形成され、第2導電型の不純物でそれぞれドーピングされたソース領域及びドレイン領域と、
前記ゲート電極にそれぞれ対応し、前記ソース及びドレインの間の少なくとも前記フィンの両側壁の表面領域にそれぞれ形成されたチャンネル領域と、を備えることを特徴とする不揮発性メモリ素子。
【請求項2】
前記ストレージノードのそれぞれと隣接する前記ゲート電極の間及び前記ストレージノードのそれぞれと前記半導体基板との間に介在した酸化膜をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項3】
前記ストレージノードは、電荷を保存することができる物質であって、ポリシリコン膜、シリコンゲルマニウム膜、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項4】
前記ソース領域及びドレイン領域は、前記フィンと連結されるように前記半導体基板に形成され、前記フィンを横切る方向に伸長する部分をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項5】
前記チャンネル領域は、前記ゲート電極下の前記半導体基板の表面領域に形成された部分をそれぞれさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項6】
前記ストレージノードは、前記ゲート電極と前記半導体基板との間に形成された部分をさらに含んでL字状にそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項5に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項7】
前記ストレージノードは、前記フィンを横切る方向に前記フィンを備える前記半導体基板上にさらに拡張されて相互連結されるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項8】
前記ストレージノードは、上下にそれぞれ形成されたシリコン酸化膜により前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁されたことを特徴とする請求項7に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項9】
相互に離隔されて形成された少なくとも2つのトレンチにより定義され、基板上部に突出して一方向に伸長された少なくとも一つ以上のフィンを備え、第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板と、
前記フィンの両側壁にスペーサ形態にそれぞれ形成され、前記フィンを備える前記半導体基板と絶縁され、前記フィンの伸長方向と平行に伸長された一対のゲート電極と、
前記ゲート電極と前記半導体基板との間にL字状にそれぞれ形成され、前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁された一対のストレージノードと、
前記フィンの伸長方向に相互離隔され、少なくとも前記フィンを備える前記半導体基板に前記フィンを横切って伸長するようにそれぞれ形成され、第2導電型の不純物でそれぞれドーピングされたソース領域及びドレイン領域と、
一対の前記ソース領域及びドレイン領域の間の前記フィンの両側壁の表面領域及び前記各ゲート電極下の前記半導体基板の表面領域に形成されたチャンネル領域と、を備えることを特徴とする不揮発性メモリ素子。
【請求項10】
前記ストレージノードのそれぞれと隣接する前記ゲート電極の間及び前記ストレージノードのそれぞれと前記半導体基板との間に介在した酸化膜をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項11】
前記ストレージノードは、電荷を保存することができる物質であって、ポリシリコン、シリコンゲルマニウム、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルで形成されたことを特徴とする請求項9に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項12】
前記ストレージノードは、前記フィンを横切る方向に前記フィンを備える前記半導体基板上にさらに拡張されて相互連結されるように形成されたことを特徴とする請求項9に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項13】
前記ストレージノードは、上下にそれぞれ形成されたシリコン酸化膜により前記ゲート電極及び前記半導体基板と絶縁されたことを特徴とする請求項12に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項14】
請求項1に記載の不揮発性メモリ素子を用いた動作方法であって、
前記ドレイン領域または前記ソース領域をビットラインとして利用し、前記ゲート電極の中の一つを選択的にワードラインとして用いて、選択された前記ゲート電極下の前記ストレージノードに電荷を保存及び消去することによって、書き込み及び消去動作を行い、選択された前記ゲート電極下の前記チャンネル領域のしきい電圧を読み取ることによって、読み取り動作を行うことを特徴とする不揮発性メモリ素子の動作方法。
【請求項15】
前記ストレージノードの前記ソース領域及びドレイン領域にそれぞれ隣接した両端部の近くに電荷を局部的に保存し、前記ソース領域及びドレイン領域の間に正方向または逆方向の電流を印加して前記チャンネル領域のしきい電圧を読み取ることによって、マルチビット保存及び読み取り動作を行うことを特徴とする請求項14に記載の不揮発性メモリ素子の動作方法。
【請求項16】
一つの前記ゲート電極に読み取り電圧を印加し、他の前記ゲート電極にバイアス電圧をマルチレベルで印加することによって、一つの前記ゲート電極下の前記チャンネル領域のしきい電圧をマルチレベルで読み込むことを特徴とする請求項14に記載の不揮発性メモリ素子の動作方法。
【請求項17】
第1導電型の不純物でドーピングされた半導体基板に相互に離隔された少なくとも2つのトレンチを形成して、少なくとも前記2つのトレンチにより定義される少なくとも一つ以上のフィンを形成する段階と、
前記フィンが形成された前記半導体基板の所定領域に第2導電型の不純物をドーピングして、前記フィンを横切って伸長し、前記半導体基板と前記フィンに形成され、前記フィンの伸長方向に相互離隔されたソース領域及びドレイン領域を形成する段階と、
前記ソース領域及びドレイン領域が形成された前記半導体基板上に第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁層上にストレージノード層を形成する段階と、
前記ストレージノード層上に第2絶縁層を形成する段階と、
前記第2絶縁層上にゲート電極層を形成する段階と、
前記ゲート電極層を異方性エッチングして、前記フィンの両側壁にスペーサ形態に一対のゲート電極を形成する段階と、を含むことを特徴とする不揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項18】
前記ゲート電極の形成後、前記ゲート電極をエッチング保護膜として露出された前記第2絶縁層、前記ストレージノード層、及び前記第1絶縁層を選択的にエッチングする段階をさらに含んで、前記ゲート電極と前記フィンを備える半導体基板との間に、それぞれL字状を有し、第1及び第2絶縁膜により上下が取り囲まれた一対のストレージノードをさらに形成することを特徴とする請求項17に記載の不揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項19】
前記ゲート電極を形成する段階は、前記ゲート電極層を異方性エッチングした後、残留した前記ゲート電極層の両端部を選択的にエッチングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の不揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項20】
前記ストレージノード層は、ポリシリコン、シリコンゲルマニウム、シリコンドット、金属ドット、シリコン窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミニウム酸化膜またはナノクリスタルで形成することを特徴とする請求項17に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項21】
前記ソース領域及びドレイン領域を形成する段階は、前記所定領域を露出するフォトレジストパターンを形成し、前記フォトレジストパターンを保護膜として前記第2導電型の不純物をイオン注入して形成することを特徴とする請求項17に記載の不揮発性メモリ素子。
【請求項22】
前記第2導電型の不純物は、前記半導体基板に対して0°より大きく90°より小さな入射角で注入することを特徴とする請求項21に記載の不揮発性メモリ素子。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−313911(P2006−313911A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128549(P2006−128549)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】