説明

リードフレームベースのパッケージに統合された可動要素を有するマイクロエレクトロメカニカルシステム

MEMSデバイス(100)が集積回路チップ(101)と、リードフレームベースのプラスチック成形本体(120)を含むパッケージとを有し、パッケージは本体の厚み(121)を通る開口(122)を備える。可動フォイル部品(130)が本体(120)に固定され、開口(122)を少なくとも部分的に横切って延びうる。チップ(101)は、フォイルを横切って拡がるようにリード(110)にフリップ実装され、フォイル(130)からギャップにより隔てられうる。リードは、予め製造された個別部品のリードフレーム上にあってもよく、或いは犠牲キャリア上に金属を堆積し、その金属層をパターニングするプロセスフローによって製造されてもよい。その結果のリードフレームは平坦であってもよく、或いは積層型のパッケージ・オン・パッケージデバイスに有用なオフセット構造を有してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全般的に半導体デバイス及びプロセスの分野に関し、更に詳細にはリードフレームベースの成形パッケージに統合された可動要素を有するマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスの構造及び製造に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスと総称される幅広い種類の製品は、マイクロメータからミリメータ規模の小型軽量デバイスであり、半導体マイクロエレクトロニクスデバイスに用いられるものと同様のバッチ製造技術に基づいて生成される。MEMSデバイスは、機械的要素、センサ、アクチュエータ、及び電子部品を共通キャリア上で統合する。MEMSデバイスは機械的、熱的、化学的、放射性、磁気的、及び生物量及び入力を検知し、出力として信号を生成するように開発されている。
【0003】
MEMSデバイスは、エネルギー流(音響、熱、又は光)、温度又は電圧差、或いは外的な力又はトルクの影響下で機械的に可動する部品を有しうる。薄膜、プレート、又はビームを備える或るMEMSデバイスは、例えばマイクロホンやスピーカ等の圧力センサ又はアクチュエータ、例えば加速度計等の慣性センサ、或いは例えば歪ゲージ等の静電容量センサとして用いられうる。また他のMEMSデバイスは変位又は傾きの動きセンサとして動作する。バイメタル薄膜は温度センサとして機能する。これらの薄膜動作型またはプレート動作型センサに対する一般的な要求として、小型化はもとより、長期安定性、小温度感度、圧力及び温度に対する低ヒステリシス性、腐食性環境に対する耐性、及びしばしば気密性が求められている。
【0004】
MEMSデバイスでは、機械的可動部品は、典型的にはセンサやアクチュエータと共に半導体チップ上に電子集積回路(IC)のプロセスフローで製造される。一例としてIC製造工程中のいずれかのステップにおいてアンダーカットエッチングにより機械的可動部品が生成されうる。MEMSセンサ製造において、バルク半導体結晶に、可動要素とそれらが動くためのキャビティをつくるために採用されるバルク微細加工プロセスには、異方性ウェットエッチング、反応性イオンエッチング(RIE)、及び深反応性イオンエッチング(DRIE)が含まれる。これらの技術はフォトリソグラフフィマスキングを採用し、結晶配向に依存し、エッチストップを必要とするが、それらはすべて時間及びスループットの点から高コストである。更に、半導体ウエハの表面上の薄いフィルム内に構造物を構築するためのバルク及び表面微細加工技術も同様に高価な技術である。自動ウエハボンディング等の他のプロセスは比較的安価である。
【0005】
MEMSデバイスは可動し影響を受けやすい部品であるため物理的及び環境雰囲気的に保護を必要とする。従って、MEMSは環境及び電気的外乱や環境的応力からMEMSデバイスをシールドするハウジング又はパッケージによって囲まれている。多くのデバイスに関しては、完全気密はもとより、準気密のパッケージでさえも、特にセラミックパッケージやガラスプレート等の精密部品が必要とされるとき著しいコスト増となる。
【0006】
圧力センサの基本動作原理の中には、ピエゾ抵抗式、静電容量式、及び共振式の動作がある。ピエゾ抵抗式動作では、圧力が電子的検出可能信号に変換され、その変換は圧力に曝される薄膜等の構造の弾性変形に依存する。すなわち圧力が歪を起こし、歪が抵抗に変化を起こす。MEMSシリコン技術では、薄膜の厚み、サイズ、及び整合を制御するには精密プロセスステップが必要となる。共振式動作では、圧力が、振動するマイクロ構造に機械的応力を生成させ、その機械的応力に依存して共振周波数が測定される。MEMSデバイスシリコンダイアフラムの励起や減衰、及び周波数−圧力の非線形の関係は、高精度の較正を必要とする。静電容量式動作では圧力が変位−依存出力信号を生成させる。圧力の変化が変位を起こし、その変位が静電容量に変化を起こし、その静電容量変化がコンデンサマイクロホンの動作に類似する電気的信号を生成させる。非線形及び寄生静電容量、及び残留薄膜応力が、シリコン及びエピタキシャルシリコンのMEMSデバイス薄膜製造における課題である。
【0007】
静電容量式圧力センサを例に挙げると、幾つかの製造方法が選択されうる。1つの方法では、センサは、垂直フィードスルーを備えるガラス・シリコン・ガラス構造としてバルク微細加工される。別の方法では、選択的にエッチングされたウエハが、深いボロン拡散及び浅いボロン拡散及び誘電体堆積を受け、そのウエハが最終的に溶解可能なように、ガラス上に搭載される。更に別の方法では、n+ドープされたシリコン電極の上にギャップ(幅0.8μm)で隔てられたポリシリコン層(厚み1.5μm)によって表面微細加工された静電容量式圧力センサを作成する。センサは検知回路に一体的に統合されている。センサは小型で、約1バールから約350バールまでの動作範囲に亘り、過圧力安定性が高く、温度依存性が低く、電力消費が低い。
【0008】
加速度計の基本動作原理では、機械的及び電気的感度は可動プレートの中心の変位の関数である。変位検知加速度計では、入力として加えられた加速は出力としての可動マス(プレート)の変位に変換される。懸架ビームは弾性バネとして機能する。力検知加速度計はプルーフマスに加えられた力を直接検知する。可動プレート、懸架ビーム、及びプルーフマスのバルク単結晶シリコン内のMEMSデバイス製造にはデリケートな半導体エッチング技術を必要とする。
【発明の概要】
【0009】
圧力センサ、マイクロホン、加速度計、及び外部アナログ入力を電気的出力に変換するために可動部材を必要とするその他の応用技術を自動車産業、医療業界、及び宇宙産業のシステムに幅広く統合することを妨げている主要な要因は、その製造コストであると考えられている。
【0010】
これに関連し、標準のウエハ製造技術及び標準のウエハ製造リソグラフィ法によってウエハの表面上又はウエハ内に構築されるMEMSデバイスは、高コストアプローチであるだけでなく、標準のウエハプロセスに適合しなければならないため、MEMS構成要素に使用可能な材料や構造の選択が制限されることが分かっている。ウエハの製造後も標準技術においては既知のパッケージング材料及びプロセスを用いてMEMSデバイスをパッケージングしなければならないため、これも更なるコスト増となる。
【0011】
機械的要素及びセンサ等の可動MEMS部品を、それらの全体的な製造を含めて、統合することにより低コスト半導体を中心としたMEMSデバイス大量生産における問題点を、ここでは低コストのデバイス材料及びパッケージを用い、且つ電子部品及び信号処理部品のみを集積回路の中に残すことによって、解決する。可動部品をその中に統合するパッケージは、リードフレームベース、或いは基板ベースのいずれかのプラスチック成形ハウジングであってよい。この発明によれば、MEMSデバイスは、可動構造のない標準のCMOSチップと、中に可動構造を構築したパッケージング構成要素を用いてもよい。
【0012】
これに関連し、可動部品と電子部品の分離は、パッケージ・オン・パッケージMEMSデバイス等の他の構成要素とのより大きいシステムレベル統合を提供することと、それによって電気的製品の効率が向上することが更に見出された。
【0013】
リードフレームベースのパッケージに統合された可動要素を持つ実施形態において、リードフレームは予め製造された個別部品であってもよく、或いは犠牲キャリア上に金属を堆積することと、その金属層をパターニングすることとを含むプロセスフローで製造されてもよい。いずれの場合も、その結果のリードフレームは平坦であってもよく、或いは金属セグメントが互いに対して2つ以上の平面に配置されるオフセット構造を有してもよい。後者の構造は、特に薄型MEMSデバイスに関して、積層型のパッケージ・オン・パッケージデバイスに技術的利点を提供する。
【0014】
例示の実施形態は、マイクロホン、圧力センサ、加速度計、及び外部入力を電気的出力に変換するために可動部材を必要とするその他の応用例のためのビーム又は薄膜を偏向させるため、静電気力、重力、空気圧等を利用することを含む。
【0015】
可動薄膜が引き起こす静電容量変化で動作する圧力センサファミリの例示のMEMSデバイスは、薄膜がプラスチックデバイスパッケージに統合されているとき、シリコンチップの一部として従来の方式で製造されるものに比べて80%低い製造コストを提供することができる。
【0016】
本発明の原理の1つの実施形態は、或る厚みと、第1の表面と、反対側の第2の表面とを有する本体、及び本体の厚みを通る開口であって、第1の表面から第2の表面まで延びる開口を含む、MEMSデバイスを提供する。本体の第1の表面内に金属リードが埋め込まれ、金属フォイルが、本体内に固定され第1の表面の開口を少なくとも部分的に横切って延びる。第1の表面上のリードに集積回路チップがフリップ実装される。このチップは少なくとも部分的にフォイルを横切って拡がり、ギャップによりフォイルから隔てられる。
【0017】
別の実施形態は、MEMSデバイスを製造するための方法を提供する。この方法は、第1の表面及び第2の表面、複数のリード、及びセグメントを有するリードフレームを提供するステップ、リードフレームの第2の表面を或る厚みの重合体化合物内に封止するステップであって、その厚みを通る開口が、そのセグメントの第2の表面の一部を封止されないまま残すようにするステップ、封止されていないセグメントの第2の表面を薄くして、そのセグメントをMEMSの可動部品として適切なフォイルにするステップ、及び第1のチップ表面上に電子回路を有する半導体チップをリードの第1の表面へ接続し、それによって第1のチップ表面がフォイルを横切って拡がり、フォイルからギャップにより隔てられるようにするステップを含む。
【0018】
更に別の実施形態は、MEMSデバイスを製造するための方法を提供する。この方法は平坦な犠牲キャリア上に、MEMSの薄膜に適した薄さを有する金属層を堆積させるステップ、この金属層をパターニングして複数のリードとセグメントとを有するリードフレームにするステップ、リード及びセグメントを、或る厚みの重合体化合物内に封止するステップであって、この厚みを通る開口が、セグメントの一部を封止されないままで残すようにするステップ、犠牲キャリアを除去し、リード及びセグメントの、封止されていない側を露出させるステップ、及び第1のチップ表面上に電子回路を有する半導体チップを、リードの封止されていない側に接続し、それによって、第1のチップ表面が、セグメントへ拡がり、ギャップによりセグメントと隔てられるようにするステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、可動薄膜がリードフレームベースのプラスチックパッケージの一部である、静電容量式モードで動作する圧力センサファミリの例示のMEMSデバイスの概略断面図を示す。図1に示す例ではすべてのリード及び薄膜が同一面に配置されている。
【0020】
【図2】図2は図1に例示したタイプの完成MEMSデバイスの概略斜視図を示し、プラスチックパッケージが図示されている。
【0021】
【図3】図3は、可動プレートがリードフレームベースのプラスチックパッケージの一部である、静電容量式加速度計として動作する慣性センサファミリの例示のMEMSデバイスの概略断面図を示す。図3に示す例では、すべてのリード、懸架ビーム、及び可動プレートは同一平面に配置されている。
【0022】
【図4】図4は、本発明の実施形態に従って製造された圧力センサMEMSデバイスを含む、半田本体によって積層された例示のパッケージ・オン・パッケージデバイスを示す。
【0023】
【図5】図5は、可動薄膜がリードフレームベースのプラスチックパッケージの一部である、静電容量式モードで動作する圧力センサファミリの例示のMEMSデバイスの概略断面図である。5に示した例では、外部部品への接続を意図されたリードの組は、薄膜及びリードの他の組の平面からオフセットされた平面にある。
【0024】
【図6】図6は、本発明の別の実施形態に従って製造された慣性センサ(加速度計)MEMSデバイスを含む、圧力(タッチ)コンタクトによって積層された別のパッケージ・オン・パッケージデバイスを示す。
【0025】
【図7A】図7Aは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、すべてのリードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図7B】図7Bは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、すべてのリードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図7C】図7Cは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、すべてのリードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの製造フローの或るプロセスステップを示す。
【0026】
【図8A】図8Aは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図8B】図8Bは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図8C】図8Cは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図8D】図8Dは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別のフローの或るプロセスステップを示す。
【図8E】図8Eは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図8F】図8Fは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図8G】図8Gは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードと同じ単一平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSデバイスの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【0027】
【図9A】図9Aは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9B】図9Bは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9C】図9Cは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9D】図9Dは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9E】図9Eは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9F】図9Fは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9G】図9Gは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図9H】図9Hは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【0028】
【図10A】図10Aは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図10B】図10Bは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【図10C】図10Cは、リードフレームベースのプラスチックパッケージに統合され、リードの或るの組と同じ平面に配置された可動薄膜を備える圧力センサMEMSの別の製造フローの或るプロセスステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の例示の実施形態を示すもので、静電容量式モードで動作し変位依存出力信号を備える圧力センサファミリのマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスの概略断面図を示す。図1で全体として100で示す例示のMEMSデバイスは、QFN(Quad Flat No-lead)型及びSON(Small Outline
No-lead)型の半導体デバイスのように構成されたシステムである。図1の実施形態では集積回路チップ101が金属性リード上に実装される。これらのリードは他のリードと共に複数を示し、図1では110で示す。これらのリードは次にプラスチック本体120内に埋め込まれる。プラスチック本体120は好ましくは成形化合物から作成される。リード及びプラスチック本体は、チップ101のパッケージに相当する。更にプラスチック本体内に埋め込まれるのはMEMSデバイスの可動部品であり、図1では130で示す。チップ101はパッケージの可動部品130からギャップ107によって隔てられている。図1のチップ101はパッケージ上にフリップ実装されている。フリップ実装は典型的には半田ボールや半田本体のような導電スペーサを用い、上に集積回路が形成されているチップ表面を機械的及び電気的に基板の反対側の表面に取り付ける。基板の反対側の表面は多数の集積回路又は他の電気的構成要素を相互接続する。この実施形態では、基板がMEMSデバイスの可動部品と外部システムへの電気的接続とを提供する。
【0030】
図1では、プラスチック本体120は、全体的な厚み121、第1の表面120a及び反対側の第2の表面120bを有する。好ましくはプラスチック本体120はエポキシベースの成形化合物を用いて成形技術(例えば、トランスファー成形法)によって製造される。すなわち化合物が重合によって硬化されてデバイス100に機械的強度を付与する。好ましくは化合物の熱膨張係数(CTE)をシリコンのCTEに一層良好に適合させるために、化合物は約80〜90体積%の無機充填剤粒子(二酸化シリコン又は窒化珪素等)を含む。
【0031】
本体120の厚み121を貫通しているのが開口122であり、開口122は第1の表面120aから第2の表面120bへ延びている。開口122の形状は円筒形、又は図1に示すような円錐台、或いは他の適切な立体形状であってよい。第1の表面120aの側において開口122は直径123を有する。図1の実施形態では、可動部品130は直径123を横切って伸び、プラスチック本体120内で、開口の周囲に沿ってx及びy方向に固定される。他の実施形態(以下参照)において、可動部品は開口123を部分的にのみ横切って延びる。
【0032】
可動部品130は典型的には銅やニッケル等の金属で作成されたフォイルであり、チップ101に対面する表面はパラジウム又は金で作成されることが多い。代替的には可動部品130は鉄ニッケル合金(Alloy42又はInvarTM合金等)又はアルミニウムから作成されてもよい。幾つかのMEMSデバイスでは、可動部品130はリード110と同じ厚み114を有する。多くの実施形態では、可動部品130の厚みは約5〜50μmの間である。好ましい厚みは約10〜25μmの間であるが、他の実施形態においてはこれより厚い又は薄いことがありうる。この厚み範囲では、可動部品130は、z方向に可撓性があり、開口122の空間及びギャップ107の空間において可動である薄膜として機能できる。薄膜であるため、部品130は、開口122を介してz方向から到達する外部圧力変化の影響を受け易く、薄膜をギャップ107の内側や外側に曲げる。幾つかの実施形態において、可動部品130は約0.5〜2.3mmの間の面積を有する。別の実施形態ではこの面積がより小さい又はより大きいことがありうる。
【0033】
リード110は典型的には銅又はニッケルから作成され、チップ101に対面する表面はパラジウム又は金で作成される場合もある。代替的にはリード110は、Alloy42、又はInvarTM合金等の鉄ニッケル合金、又はアルミニウムから作成されてもよい。図1の複数のリード110は各組にグループ化されてもよい。111で示す第1組のリードは、可動部品130とチップ101の集積回路との間の電気的相互接続を可能にする。112で示す第2組のリードは、外部部品へのコンタクトを可能にし、それらによって半田ボール140の取り付けが可能になる。113で示す第3組のリードは、開口122を囲む金属シールリングとして構成されている。図1が示すように、第1組、第2組、及び第3組のリードは1つの平面内に整合され、可動部品130は同一平面に配置される。
【0034】
チップ101は、例えば銅で作成され、距離107aをはさんで可動部品130に対面している金属性監視プレート108を含む。チップの回路側101aの監視プレート108は可動部品130に対して平行であり、典型的には可動部品130と同じ面積を有する。この面積は、しばしば約0.5〜2.25mmの間である。チップ101は、典型的には厚みが約10〜50μmの銅から作成される、複数のコンタクトパッド102を更に有する。図1の実施形態では、半田本体109によってチップがパッケージリードに取り付けられ、半田本体109は、可動部品130とプレート108との間にギャップ107が形成されるように半田合金をリフローして作成されている。チップ取り付けでは、電気的パッド102は第1組のリード111に整合され、金属性シールリング形状のパッド103は第3組のリードの金属シールリング113に整合される。
【0035】
代替的な実施形態において、銅チップパッド102及び半田本体109の代わりに、金バンプを用いてもよい。金バンプはワイヤボールボンディング技術を用いその後コイニング技術を用いる平坦化プロセスにより製造されてもよい。別の代替実施形態において、金バンプの代わりに低融点の金共晶、例えば、金/ゲルマニウム共晶(12.5重量%のGe、共晶温度361℃)を用いてもよい。
【0036】
1つの実施形態においてギャップ107は、約10〜60μmの間、典型的には約25μmの距離107aを有する。可動部品130及びリード111、112及び113の厚み114は好ましくは約10〜25μmの間であるが、別の実施形態においては、これより薄くても又は厚くてもよい。薄膜の厚み、並びに薄膜と検知プレートの間のギャップは後述するように圧力センサの所望の感度に合わせた寸法にすることができる。
【0037】
第3組のリード113が、適合するシールリング形状のパッド103に半田リング150によって取り付けられた後、ギャップ107の空間は準気密シーリングされる。ギャップ空間107は粒子等の環境外乱に対して保護されているが、本体120にプラスチックの化合物を用いるため水分子に対しては完全には保護されない。代替的にセラミック材料を用いてデバイス100のパッケージを作成するとギャップ空間107が気密シーリングされる。
【0038】
代替的な実施形態において半田以外の材料によってリング150のシーリングを提供することができる。このようなシーリング材料には、ガラス、エポキシ、共晶金属合金、及び拡散合金、及び、その他適切な材料が含まれる。
【0039】
典型的には同一面積を有し、且つギャップにより隔てられている検知プレート108と薄膜130は、キャパシタを形成する。上述のように、薄膜130は例えば10μmの薄さの例えば銅等の金属から作成され、圧力変化に対して可撓性及び感度を有する。従って実装されたデバイス100は圧力センサ又はマイクロホンとして機能する。開口122を介して到達する圧力に応答して内側又は外側に曲がることにより、薄膜130は静止プレート108に対する距離107aを変化させる。電極としての薄膜130及びプレート108の面積をAとし、元の圧力下の電極間の距離をDとし、電極間の空間の誘電率をεとすると、電極の静電容量CはC=ε・A/Dで求められる。z方向の圧力が可撓性の薄膜を変形させるので、変形された面積は小面積要素dx、dyの積分として計算しなければならない。一方、距離Dは、x方向及びy方向の両方向において偏向wx、y分が修正される。その結果の静電容量の変化がチップ101の回路によって測定される。
【0040】
例示の圧力センサMEMSデバイスのコスト概算を提供するために、図2は、辺長201及び202を備える本体全体のサイズを示している。成形された材料120の辺長は、3×3mm、4×4mm、3×4mm、又はこれ以外の顧客が所望する任意のサイズであってよい。リード(111、112、及び113)及び薄膜(図2には図示されていない)の基材は銅、アルミニウム、又は鉄合金であってよい。可動部品を含むこの成形パッケージの大量生産のコストは約0.10USドルである。チップのコスト約0.009USドルを足すと、本発明に係る可動部品を含むプラスチックパッケージ内のMEMSデバイスの総コストは約0.109USドルである。このコストを従来の同じ本体サイズの圧力センサMEMSデバイス、及びFR−4ベースの基板材料のコストと比較すると、次のようになる。従来のパッケージのコストは約0.54USドルであり、可動部品を含むチップのコストは約0.017USドルであるので、MEMSデバイスの総コストは約0.557USドルである。このコストは本発明に係るMEMSデバイスのコストのおよそ5倍である。
【0041】
図3は本発明の別の実施形態を示すもので、静電容量式加速度計として動作する慣性センサ型のMEMSデバイスを示す。これらのセンサでは加速度が可動マス又はプレートの変位に変換され、位置変化は、固定されたプレートに対する静電容量の変化として測定される。静電容量式加速度計は、高感度性、良好なDC応答及び雑音特性、低ドリフト、及び低い電力損失及び感温性を示す。
【0042】
図3の例は、キャビティがシーリングされず開放されたままである、簡略化した低コストバージョンを示す。。図3において全体として300で示す例示のMEMSデバイスは、QFN及びSON型の半導体デバイスのように構成されたデバイスである。図3の実施形態において、第1組の金属性リード311上に集積回路チップ301がフリップ実装される。第1組のリードは、好ましくは成形化合物から作成されるプラスチック本体320中に埋め込まれる。リード及びプラスチック本体はチップ301のパッケージに相当する。更にプラスチック本体内に埋め込まれているのはMEMSデバイスの可動プレート330、及び第2組のリード312である。第2組のリード312は外部部品へのコンタクトを可能にし、特に半田ボール340の取り付けを可能にする。チップ301はギャップ307によってパッケージの可動部品330から隔てられている。ギャップ307の幅は好ましくは約10〜60μm、より好ましくは約25μmである。
【0043】
図3においてプラスチック本体320は全体の厚み321、第1の表面320a、及び反対側の第2の表面320bを有する。プラスチック本体320は、典型的にはエポキシベースの化合物を用い、例えばトランスファー成形法などの成形技術によって製造される。化合物は重合によって硬化されてデバイス300に機械的強度を付与する。
【0044】
本体320の厚み321を貫通しているのが開口322であり、第1の表面320aから第2の表面320bへ延びている。開口322の形状は円筒形、又は図3に示すような円錐台、或いは他の適切な立体形状であってよい。第1の表面320aの側において開口322は直径323を有する。図3の実施形態では、可動部品330は直径323を部分的に横切って伸び、プラスチック本体320の第1の表面320a内に固定される。
【0045】
可動部品330は典型的には銅又はニッケル等の金属で作成される。代替的には可動部品330は鉄ニッケル合金(Alloy42又はInvarTM等)又はアルミニウムで作成されてもよい。可動部品330は典型的にはリード311及び312と同じ厚みを有する。多くの実施形態では、可動部品330の厚みは約5〜50μmの間である。好ましい厚みは約10〜25μmの間であるが、他の実施形態においては、より厚く又はより薄くしうる。この厚み範囲において、可動部品330は第1の表面に対して垂直方向に可撓性があり、開口322の空間及びギャップ307の空間において可動である。幾つかの実施形態において可動部品330は長さ331の懸架ビーム及び長さ332の可動プレートを含む。可動プレート332は、チップ表面上に固定されたプレート308の面積に等しい面積を有して、キャパシタを形成する。更に幾つかの実施形態では、可動プレート332に、周知のワイヤボールボンディングプロセスにおいて形成されるような、変形された金の球体のマスを追加することによって、可動プレート332のマスを拡大することができる。
【0046】
リード311及び312、及び可動部品330は典型的には銅又はニッケルで作成される。代替的にはリード及び可動部品330は、Alloy42、又はInvarTM合金等の鉄ニッケル合金、又はアルミニウムで作成されてもよい(リードフレームアプローチ、以下を参照)。上述したように複数のリードは各組にグループ化されてもよい。311で示す第1組のリードは、可動部品330とチップ301の集積回路との間の電気的相互接続を可能にする。312で示す第2組のリードは、外部部品へのコンタクトを可能にし、特に半田ボール340の取り付けを可能にする。リード及び可動部品の厚みは、好ましくは約5〜25μmの間であるが、幾つかの実施形態においては、これより厚くても薄くてもよい。第1組及び第2組のリードは1つの平面内に整合され、可動部品330は同一平面に配置される。
【0047】
本発明によれば、開口322の材料及び寸法、懸架ビーム331の長さ、可動プレート332の面積、マス333、及び可動プレート332と固定プレート308との間の静電容量を選択すること可能である。従って図3の加速度計を、加速度を可動マスの変位に変換する静電容量式の変位検知加速度計として、或いはプルーフマスに印加された力を直接検知する力検知加速度計として、特化させることができる。選択された構成要素の機械的伝達関数は、入力として印加された加速度を、出力としてのマス(可動プレート332及びマス333)の変位に関連付ける。図3の構成要素は、慣性力、弾性力、及び減衰力等の付加的な力間での設計された出力分配を可能にする。
【0048】
図1及び図3に示した例のような実施形態はデバイスの積層に向いている。図4は、半田本体140及び440によって積層された例示のパッケージ・オン・パッケージデバイスを示すもので、図1に関連して説明した圧力センサMEMSデバイス100を含んでいる。構成要素401及び402は、ボールグリッドアレイファミリのオーバーモールドされたデバイスである。図3に関連して説明したような慣性センサMEMSデバイス300を用いて類似のパッケージ・オン・パッケージデバイスを構成することもできる。
【0049】
図5は、本発明の別の例示の実施形態500を示すもので、静電容量式モードで動作し、変位依存出力信号を備える圧力センサファミリのMEMSデバイスを図示している。例示のMEMSデバイスは、プラスチック封止されるリードフレームベースのQFN及びSON型の半導体デバイスのように構成されたデバイスである。520で示す封止プラスチック本体は開口522を有する。530で示す可動の薄膜状の部品は、開口522を横切って延びている。101で示すフリップ実装された半導体デバイスは、可動薄膜530に対して平行である。デバイス101は、例えば銅で作成される金属性検知プレート508を含み、ギャップ507をはさんで可動部品530に対面する。ギャップ507の高さは、約10〜60μmの間であり、典型的には約25μmである。デバイス101の回路側101a上の検知プレート508は可動部品530に対して平行であり、典型的には可動部品530と同じ面積を有する。この面積は典型的には約0.5〜2.3mmの間である。
【0050】
図5の実施形態において、プラスチック本体520に埋め込まれている金属リードは、銅又はニッケル、代替的にはAlloy42又はInvarTM合金等の鉄ニッケル合金、又はアルミニウム又は他の適切な材料で作成される。図5の複数のリードは各組にグループ化されてもよい。511で示す第1組のリードは、可動部品530とチップ101の集積回路との間の電気的相互接続を可能にする。リード511とチップ101との間の物理的相互接続は、半田本体509によって達成される。512で示す第2組のリードは、外部部品へのコンタクトを可能にする。これらのコンタクトは、圧力コンタクトに適切な表面冶金構造を有していてもよく、或いはこれらは半田ボールを取り付けるのに適切な表面冶金構造を有していてもよい。513で示す第3組のリードは、開口522を囲む金属シールリングとして構成されている。リード513とチップ101との間の物理的相互接続は、半田本体509と同じ高さの半田リング550によって達成される。
【0051】
代替的実施形態において、銅チップパッド502及び半田本体509の代わりに金バンプを用いてもよい。金バンプはワイヤボールボンディング技術を用い、その後コイニング技術を用いる平坦化プロセスにより製造されうる。別の代替実施形態において金バンプの代わりに低融点の金共晶、例えば金/ゲルマニウム共晶(12.5重量%のGe、共晶温度361℃)を用いてもよい。
【0052】
図5に示すように、第1組及び第3組のリード511及び513(及び可動部品530)は第1の平面561に整合されるが、第2組のリード512は第1の平面からオフセットされた第2の平面562に配置される。このオフセット560のサイズは、半田本体509の高さと共にしたチップ101の合計の厚みが、オフセット560に適合するように選択される。従って、回路側101aの反対側のチップ表面101bの平面は、リード512の表面の平面562から突出しない。
【0053】
MEMSデバイス500のプラスチック本体520は、好ましくはエポキシベースの成形化合物を用いる成形技術(例えば、トランスファー成形法)によって製造される。成形化合物は重合によって硬化されて、デバイス500に機械的強度を付与する。上述したように、プラスチック本体520は、第1の表面520aから第2の表面520bに延びる開口522を有する。開口522の形状は円筒形、又は図5に示すような円錐台、或いは他の適切な立体形状であってよい。第1の表面520aの側において開口522は直径523を有する。図5の実施形態では可動部品530は直径523を横切って伸び、プラスチック本体520の中に、開口の周囲に沿ってx及びy方向に固定される。他の実施形態(例えば、図3に類似するもの)においては、可動部品は開口523を部分的にのみ横切って延びる。
【0054】
可動部品530は典型的には銅やニッケル等の金属で作成され、パラジウム又は金で作成されたチップ101に対面する表面を任意選択的に備える。代替的には可動部品530は鉄ニッケル合金(Alloy42又はInvarTM合金等)又はアルミニウムから作成されてもよい。可動部品530は典型的にリード511、512、及び513と同じ厚みを有する。多くの実施形態では、可動部品530の厚みは約5〜50μmの間である。好ましい厚みは約10〜25μmの間であるが、他の実施形態においては、より厚い又はより薄いことがありうる。この厚み範囲内では、可動部品530は、z方向に可撓性があり、開口522の空間及びギャップ507の空間において可動である、薄膜として機能できる。薄膜であるため、可動部品530は、開口522を介してz方向から到達する外部圧力変化の影響を受けやすく、薄膜をギャップ507の内側や外側に曲げる。幾つかの実施形態において可動部品530は約0.5〜2.3mmの間の面積を有する。別の実施形態ではこの面積が、より小さい又はより大きいことがありうる。
【0055】
第3組のリード513が、適合するシールリング形状のパッド503に半田リング550によって取り付けられた後、ギャップ507の空間は準気密シーリングされる。ギャップ空間507は、粒子等の環境外乱に対して保護されているが、本体520にプラスチックの化合物を用いるため水分子に対しては完全には保護されない。代替的にセラミック材料を用いてデバイス500のパッケージを作成するとギャップ空間507が気密シーリングされる。
【0056】
図5に示した例のような実施形態はデバイスの積層に向いている。図6は、2つの個別のデバイスの導電端末間に、サーフェス・ツー・サーフェスタッチコンタクトを形成することによって積層された例示のパッケージ・オン・パッケージデバイス600を示す。このようなコンタクトは僅かな圧力下で保たれたときに最も高い信頼性で機能するため、これらのコンタクトはしばしば圧力コンタクトと称される。パッケージの1つは慣性センサMEMSデバイス601であり、もう1つのパッケージ602はボールグリッドアレイファミリのオーバーモールドされたデバイスである。MEMSデバイス601は、図3のデバイスに関連して説明したような静電容量式加速度計の特徴と、図5のデバイスに関連して説明したようなリードフレームベースのパッケージの特徴とを組み合わせる。
【0057】
概略的な図7A〜図10Cは、デバイスパッケージに統合された可動要素を有する、例示のリードフレームベースのMEMSデバイスを製造するための幾つかのプロセスフローステップを説明する。図7A〜図7C及び図8A〜図8Gは単一平面にリードを備える圧力センサ及び慣性センサMEMSデバイスを製造するためのプロセスフローステップを示す。図9A〜図9H及び図10A〜図10Cはオフセット平面にリードを備える圧力センサ及び慣性センサMEMSデバイスを製造するためのプロセスフローステップを示す。すべてのプロセスフローのMEMSデバイスは薄い可動部品を有する。しかしながら、図7A〜図7Cのフローによって製造されるMEMSデバイスのリードの厚みは、図8A〜図8Gのフローによって製造されるMEMSデバイスのリードより厚くてもよい。同様に図10A〜図10Cのフローによって製造されるMEMSデバイスのリードの厚みは、図9A〜図9Hのフローによって製造されるMEMSデバイスのリードより厚くてもよい。
【0058】
図7Aにおいて、厚み714が典型的には100〜200μmの範囲であり、しばしば約150μmである平坦な金属シートから、複数のリードと薄膜となるセグメントとを含むリードフレームが、スタンピング又はエッチングによってパターニングされる。1つの実施形態によれば、このシートは銅、銅合金、又はアルミニウムで作成される。代替的には鉄ニッケル合金(Alloy42又はInvarTM合金等)又は他の適切な金属を選択してもよい。ベースシートが平坦であるため、リード及びセグメントが単一平面にあるようになる。シートの表面701aは重合体封止化合物への接着性を改善するために酸化又は粗面化することができる。一方、表面701bは、ニッケルの薄層、及び半田付け性を改善するための金やパラジウムなどの貴金属の最外層を有することができる。リードフレームのセグメント730は、MEMSデバイスの感度薄膜となるために、図7Aの概略図によって示されるものよりもはるかに大きい面積を有してもよい。
【0059】
次のプロセスステップの図7Bでは、パターニングされたリードフレームの表面701a上にプラスチック本体120が製造されてリードフレームを封止し、それによってリードと薄膜がデバイス内に一体化され、リードフレームに強度と堅牢性を付与する。典型的な製造プロセスは、エポキシベースの化合物を無機充填剤とともにトランスファー成形技術を用いる。成形の場合、金型の鋼がキャビティ内に到達する突起を有することで、本体120内にセグメント730の金属を固定するために必要となる周辺部730aを除いてキャビティが化合物で充填されるときに、リードフレームのセグメント730が封止化合物がないままとなる。この固定は、ビーム又はプレートを留める必要がある慣性センサMEMSデバイスの場合は、セグメント730の周辺の局所部分のみに影響しうる。薄膜を留める必要がある圧力センサMEMSデバイスの場合は、この固定が、セグメント730の周辺全体に影響しうる。封止プロセス中、リードフレームの表面701bはプラスチックフィルムによって遮蔽されて、成形化合物がないままである。このフィルムは成形ステップの完了後に表面701bから剥がされる。
【0060】
次のプロセスステップではエリア730の封止化合物がない金属部分がエッチングされて金属を、典型的には約100〜200μmの間であるシート厚み714から、約5〜50μmの厚み範囲に典型的には約10〜25μmの範囲に薄くすることで、MEMSデバイスの薄膜としてのセグメント730の可撓性を増強する。図7Bではエッチングされた薄膜の薄い部分を731で示す。
【0061】
図7Cのプロセスステップでは、半導体デバイス101が、それぞれリードに取り付けられ、各リードには外部部品との接続のための半田ボール140が取り付けられる。図7Cの完成したMEMSデバイスは、図1のデバイスに似ているが薄膜の薄くされた部分731だけが異なる。
【0062】
図8A〜8Gに示すプロセスフローについては、図8Aで平坦な犠牲キャリア801を選択することでプロセスが開始する。犠牲キャリアは、例えば厚みが100〜200μmの間であるむきだしの銅又はむきだしのアルミニウムの基板であってよい。代替的にはキャリア801は、プロセスが終了した後エッチングによって溶解できるものであれば、これ以外の任意の適切な材料であってもよい。次にキャリアの各表面801a及び801b上にフォトレジスト層が堆積される(図8B参照)。表面801a上の層802は、次にマスキング、現像、及びエッチングを行うことによってパターニングされる。一方、表面801b上の層803はパターニングされないままである。エッチングされた開口は、将来のコンタクトパッド811及び812、及び将来のリング形状のシールパッド813のための場所を含む。
【0063】
図8Cに示されたステップでは、パターニングされたフォトレジストの各開口において、キャリア表面801a上に1つ又はそれ以上の金属層が堆積される。金属層は(図1との類似において)セグメント811、812、813、及び830で示す。1つの堆積技術はめっきプロセスである。典型的な金属は、キャリア表面801aと接するパラジウム又は金等の半田付け可能な金属の層を含み、その後にニッケルの最外層が続く。代替的には、銅又はアルミニウム等の他の適切な任意の金属、又は金属合金を選んでもよい。最終層の表面は、重合体化合物に付着するための化学的親和性を呈するように粗面化されてもよい。このための1つの方法は金属酸化物の形成を含む。層の総厚はすべてのセグメント811、812、813及び830に関して同じであり、典型的には7〜25μmの間である。これはフォトレジスト層802の厚みに等しいか、或いはそれより薄くてもよい。その後、フォトレジスト層802及び803は除去される。図8Dを参照されたい。
【0064】
図8Eに示す次のプロセスステップでは、キャリア側801a上の特徴の上に封止材料820が堆積される。キャビティ822が開口したままで、セグメント830のエリアのほとんどを露出させる一方、セグメント830の周囲がシーリングされるように堆積が形成される。典型的な封止プロセスはトランスファー成形技術であり、典型的な封止材料はエポキシベースの重合体成形化合物であり、セグメント811、812、813及び830のトップ金属に化合物が強力に付着するように選択される。上述したように、トランスファー成形技術に用いられる金型キャビティ内に突出する鋼のヒロック(hillock)が、開口822を化合物で充填するのを防ぐための低コストの方法を提供する。成形ステップの後、重合体化合物を重合によって硬化させてMEMSデバイスのための頑丈なパッケージを生成する。
【0065】
図8Fではキャリア801が化学エッチング等の方法によって除去される。それによって、金属層811、812、及び813の、貴金属等の半田付け可能な表面を露出させる。残るプロセスステップ(図8G参照)では、半導体デバイス101が半田本体によってそれぞれ層811及びシールリング813に取り付けられ、半田ボール140が層812に取り付けられる。その結果のMEMSデバイスでは、金属層830は圧力センサ及びマイクロホンの薄膜として動作するために必要な薄さを既に有している。
【0066】
図9A〜図9Hに示すプロセスフローについては、図9Aにおいて平坦な犠牲キャリア901を選択することでプロセスが開始する。犠牲キャリアは例えば厚みが100〜200μmの間のむきだしの銅又はむきだしのアルミニウムの基板であってよい。代替的には、キャリア901は、スタンピング又は押圧によって平坦からオフセットされた形状にし、その後、プロセスの終了後エチャントに溶解するのに適した他の任意の材料であってよい。次にキャリアの各表面901a及び901b上にフォトレジスト層が堆積される(図9B参照)。表面901a上の層902は、次にマスキング、現像、及びエッチングを行うことによってパターニングされ、一方、表面901b上の層903は、パターニングされないままである。エッチングされた開口は、将来のコンタクトパッド911及び912、及び将来のリング形状の封止パッド913のための場所を含む。
【0067】
図9Cに示されたステップでは、パターニングされたフォトレジストの各開口において、キャリア表面901a上に、1つ又はそれ以上の金属層が堆積される。金属層は(図5に類似して)セグメント911、912、913、及び930で示す。典型的な堆積技術は、めっきプロセスである。適切な金属は、キャリア表面901aと接触するパラジウム又は金等の半田付け可能な金属の層が含まれ、その後にニッケルの最外層が続く。銅又はアルミニウム等の他の適切な任意の金属、又は金属合金を選んでもよい。最終層の表面は粗面化されてもよく、重合体化合物に付着するための化学的親和性を呈するものとする。1つの方法は金属酸化物の形成を含む。層の総厚はすべてのセグメント911、912、913及び930に関して同じであり、典型的には7〜25μmの間である。これはフォトレジスト層902の厚みに等しいか、或いはそれより薄くてよい。その後、フォトレジスト層902及び903は除去される(図9D参照)。
【0068】
図9Eに示す次のプロセスステップでは、スタンピング装置を用いてキャリア901を押圧してオフセット形状にし、金属セグメント912のためのキャリア部分が、金属セグメント911、913、及び930のための元の平面からオフセットされた平面に配置されるようにする。オフセットの高さ960は、チップ101がセグメント912のオフセット平面から突出することなく、それぞれのセグメントにフリップ実装できるように選択される。
【0069】
図9Fに示す次のプロセスステップでは、キャリア側901a上の特徴の上に封止材料920が堆積される。堆積は、キャビティ922が開口したままで、セグメント930のエリアの多くを露出させる一方、セグメント930の周囲が封止されるように形成される。1つの封止プロセスはトランスファー成形技術であり、典型的な封止材料は、エポキシベースの重合体成形化合物であり、セグメント911、912、913及び930のトップ金属に化合物が強力に付着するように選択される。上述したように、トランスファー成形技術に用いられる金型キャビティ内に突出する鋼のヒロックが、開口922を化合物で充填するのを防ぐための低コストの方法を提供する。成形ステップの後、重合体化合物を重合によって硬化させてMEMSデバイスのための頑丈なパッケージを生成してもよい。
【0070】
図9Gでは、キャリア901が化学エッチング等の方法によって除去される。それによって、金属セグメント911、912、及び913の、貴金属等の半田付け可能な表面を露出させる。残るプロセスステップ(図9H参照)では、半導体デバイス101が、半田本体によってそれぞれ層911及びシールリング913にフリップ実装される。完成したMEMSデバイスは、外部部品への接続のための圧力コンタクト又はタッチコンタクト912を有する。その結果のMEMSデバイスにおいて、金属セグメント930は圧力センサ及びマイクロホンの薄膜として動作するために必要な薄さを既に有している。図6に示すような他のMEMSデバイスに関しては、セグメント930は慣性センサMEMSデバイスファミリの静電容量式加速度計として動作するために必要な薄さを有している。
【0071】
図10Aでは、厚み1014が典型的には100〜200μmの範囲の一般的には約150μmの平坦な金属シートから、複数のリードと薄膜となるセグメント1030とを含むリードフレームが、スタンピング又はエッチングによってパターニングされる。パターニングステップと同時に又はそれに続いて、図10Aに示すオフセット形状にリードフレームはスタンピングされる。ここではセグメント1012は、リード1011、1013、及びセグメント1030の平面とは異なる平面にある。オフセットの高さ1060は、チップ101がセグメント1012のオフセット平面から突出することなく、それぞれのセグメントにフリップ実装(図10C参照)できるように選択される。このシートは典型的には銅、銅合金、又はアルミニウムで作成される。代替的には、鉄ニッケル合金(Alloy42又はInvarTM合金等)又は他の適切な金属を選択してもよい。シートの表面1001aは、重合体封止化合物への接着性を改善するために、酸化、又は粗面化されうる。一方、表面1001bは、ニッケルの薄層、及び半田付け性を改善するための金やパラジウムなどの貴金属の最外層を有することができる。リードフレームのセグメント1030は、MEMSデバイスの感度薄膜となるために、図10Aの概略図によって示されるものよりもはるかに大きい面積を有してもよい。
【0072】
次のプロセスステップの図10Bでは、パターニングされたリードフレームの表面1001a上にプラスチック本体1020が製造されてリードフレームを封止する。それによってリードと薄膜がデバイス内に一体化され、リードフレームに強度と堅牢性を付与する。1つの製造プロセスは、エポキシベースの化合物を無機充填剤とともに用いるトランスファー成形技術である。成形の場合、金型の鋼がキャビティ内に到達する突起を有することで、本体1020内にセグメント1030の金属を固定するために必要となる周辺部1030aを除いてキャビティが化合物で充填されるときに、リードフレームのセグメント1030は封止化合物がないままとなる。この固定は、ビーム又はプレートを留める必要がある慣性センサMEMSデバイスの場合は、セグメント1030の周辺の局所部分のみに影響しうる。薄膜を留める必要がある圧力センサMEMSデバイスの場合は、この固定は、セグメント1030の周辺全体に影響しうる。封止プロセス中、リードフレームの表面1001bはプラスチックフィルムによって遮蔽されて化合物がないままである。プラスチックフィルムは成形ステップの完了後に表面1001bから剥がされる。
【0073】
次のプロセスステップでは、封止化合物がないエリア1030の金属部分がエッチングされて、金属を、約100〜200μmの間のシート厚み1014から、約5〜50μmの厚み範囲に典型的には約10〜25μmの範囲に薄くすることで、MEMSデバイスの薄膜としてのセグメント1030の可撓性を増強する。図10Bでは、エッチングされた薄膜の薄い部分は1031で示す。図10Cのプロセスステップにおいて、半導体デバイス101がそれぞれのリードに取り付けられる。図10Cの完成したMEMSデバイスは図9Hのデバイスに似ている。
【0074】
説明した実施形態には様々な変更を行うことができる。一例として、MEMSパッケージのための、プラスチック及びセラミックを含む任意の材料や、半導体デバイス、集積回路、ならびに個別デバイス等のための、シリコン、シリコンゲルマニウム、ガリウムヒ素、或いはその他製造に用いられる任意のその他の半導体又は化合物材料等に本発明を適用することができる。別の例として、圧力の電気的検出可能信号への変換が圧力に曝される薄膜又は一般的には構造の弾性変形に依存するピエゾ抵抗圧力センサに、可動要素をリードフレームベースのMEMSパッケージへ統合することを応用することができる。他の例としては、共振周波数が振動する微細構造における機械的応力に依存する共振圧力センサに、可動要素をリードフレームベースのMEMSパッケージへ統合することを応用することができる。他の例としては、可動要素をMEMSパッケージに統合する方法によれば、薄膜の厚みを制御することと、ワイヤボンディング技術で生成される1つ又は複数のマス単位の潰れ(squashed)ボールを追加することとで、安価に機械的伝達関数の微調整を行うことができる。当業者にとっては本発明の特許請求の範囲内で他の多くの実施形態及び変形が可能であることが理解されるであろう。例示の実施形態の文脈で説明したような特徴又はステップのすべて又はその幾つかを有する例示の実施形態の文脈で説明した一つ又はそれ以上の特徴又はステップの異なる組合せを有する実施形態も、本明細書に包含されることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスであって、
厚みと、第1の表面と、反対側の第2の表面とを有する本体、
前記本体の前記厚みを通る開口であって、前記第1の表面から前記第2の表面まで延びる前記開口、
前記本体の前記第1の表面に埋め込まれる金属リード、
前記本体に固定され、前記第1の表面の前記開口を少なくとも部分的に横切って延びる金属フォイル、及び
前記第1の表面上の前記リードにフリップ実装される集積回路チップであって、前記金属フォイルを少なくとも部分的に横切って拡がり、ギャップにより前記金属フォイルから隔てられている、前記集積回路チップ、
を含むデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスであって、前記金属フォイルが、前記第1の表面上に固定される可動懸架ビームの構造を有し、前記可動懸架ビームが、前記固定部から離れたプレートへ延び、前記プレートを前記第1の表面に対して垂直に移動させるように動作可能である、デバイス。
【請求項3】
請求項2に記載のデバイスであって、前記プレートに取り付けられる追加のマスを更に含む、デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイスであって、前記金属リードは第1組及び第2組を含み、前記第1組の前記リードは前記金属フォイルと前記集積回路チップとの間の電気的相互接続を可能にし、前記第2組の前記リードは外部部品への半田コンタクトを可能にする、デバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のデバイスであって、前記第1組の前記リードは前記金属フォイルと共に第1の平面に配置され、前記第2組の前記リードは前記第1の平面からオフセットされた第2の平面に配置される、デバイス。
【請求項6】
請求項5に記載のデバイスであって、前記金属リードが、前記第1の平面に配置される第3組を更に含み、前記第3組が、前記開口を囲む金属シールリングとして構成される、デバイス。
【請求項7】
請求項1に記載のデバイスであって、前記集積回路チップ上の金属プレートを更に含み、前記プレートが、前記第1の表面に対面し、前記金属フォイルと共にキャパシタを形成する、デバイス。
【請求項8】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスを製造するための方法であって、
第1の表面及び第2の表面、複数のリード、及びセグメントを有するリードフレームを提供するステップ、
前記リードフレームの前記第2の表面を、或る厚みの重合体化合物内に封止し、前記厚みを通る開口が、前記セグメントの第2の表面の一部を封止されないまま残すようにするステップ、
前記封止されていないセグメントの第2の表面を薄くして、前記セグメントを前記MEMSの可動部品として適切なフォイルになるようにするステップ、及び
第1のチップ表面上に電子回路を有する半導体チップを、前記リードの前記第1の表面に接続して、前記第1のチップ表面が、前記フォイルを横切って拡がり、前記フォイルからギャップにより隔てられるようにするステップ、
を含む方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記リードフレームの前記第1の表面上に半田可能な冶金構造を形成するステップを更に含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記リードフレームの前記複数のリードが、第1組、第2組、及び第3組にグループ分けされ、前記第1組、第2組、及び第3組の前記リード、及び前記リードフレームの前記セグメントが1つの平面に配置される、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記提供するステップの後に、前記リードフレームを押圧して、前記第1組及び第3組の前記リードが、前記セグメントと共に、第1の平面にあるようにし、前記第2組の前記リードが、前記第1の平面からオフセットされた第2の平面にあるようにするステップを更に含む、方法。
【請求項12】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)デバイスを製造するための方法であって、
平坦な犠牲キャリア上に金属層を堆積させるステップであって、前記金属層がMEMSの薄膜に適した厚みを有する、ステップ、
前記金属層を、複数のリードとセグメントとを有するリードフレームにパターニングするステップ、
前記リード及び前記セグメントを、或る厚みの重合体化合物内に封止するステップであって、前記厚みを通る開口が、前記セグメントの一部を封止されないまま残すようにする、ステップ、
前記犠牲キャリアを除去し、前記リード及び前記セグメントの前記封止されていない側を露出させるステップ、及び
第1のチップ表面上に電子回路を有する半導体チップを、前記リードの前記封止されていない側に接続して、前記第1のチップ表面が、前記セグメントへ拡がり、ギャップにより前記セグメントと隔てられるようにするステップ、
を含む方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図2】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8F】
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【図8G】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公表番号】特表2013−518731(P2013−518731A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547269(P2012−547269)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/062375
【国際公開番号】WO2011/082241
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(390020248)日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 (219)
【出願人】(507107291)テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド (50)
【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
【Fターム(参考)】