説明

レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害剤及びその組成物との組み合わせを用いて、疾患及び/又は疼痛及び炎症を治療、予防、又は抑制する方法。

治療、予防、又は抑制を必要とする対象におけるCNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する方法により、該対象をレボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとによって治療することが与えられ、ここで、レボキセチンの量と、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量とが、一緒になって、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を抑制する治療、予防、又は抑制に有効な量の組成物を構成する。レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とを含有する組成物及び医薬組成物も開示される。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
[発明の背景]
(1)発明の分野
本発明は、中枢神経系(CNS)の疾患及び/又は疼痛及び炎症を治療、予防、又は抑制するための方法、並びに、その治療のための組成物に関する。より具体的には、本発明は、その治療、予防、又は抑制が必要な対象におけるCNS疾患及び/又は疼痛及び炎症を治療、予防、又は抑制する方法、並びに、その方法に有用なレボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とを含んでなる組成物に関する。
【0002】
(2)関連技術の説明
炎症とは、組織の損傷や感染に対する体の反応が現れたものである。炎症の複雑なメカニズムは完全には解明されていないものの、炎症が免疫反応と密接な関連性があること、並びに、対象における疼痛及び発熱と関連することが知られている。
【0003】
プロスタグランジンは、炎症の重要な伝達物質(mediators)として知られているとともに、他の重要な炎症に関連しない機能を制御することも知られている。プロスタグランジンの産生と活性とを制御することは、抗炎症薬を開発する活動の共通のターゲットである。しかし、一般的な非ステロイド系の抗炎症剤(NSAIDs)は、炎症過程に関連する、プロスタグランジンに誘発される疼痛及び腫れを低減することにおいて有効であるが、炎症過程とは関連しない他のプロスタグランジンが制御する過程に関する(ときに有害な)効果をも有する。多くの一般的なNSAIDsの高用量での使用は、深刻な副作用を生じることがあり、それによりその治療的な可能性が制限されてしまう。
【0004】
一般的なNSAIDsの多くに関するとされるメカニズムは、プロスタグランジン合成経路の第1工程であるアラキドン酸の転化を触媒するシクロオキシゲナーゼを阻害することによる、プロスタグランジン合成の調節である。2つのシクロオキシゲナーゼがこの転化反応に関与していることが最近見出された。この酵素を、シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)及びシクロオキシゲナーゼ-2-(COX-2)という。Needleman, P. et al., J.Rheumatol., 24, Suppl. 49:6-8 (1997)を参照されたい。Fu, J. Y., et al., J.Biol.Chem., 265-(28) 16737-40 (1990)を参照されたい。
【0005】
COX-1は、プロスタグランジンに関連する非炎症性調節機能の多くに関与する酵素を、構成的に産生することが示されている。一方、COX-2は炎症過程において重要な関与を有する誘導性酵素であることが示されている。炎症によりCOX-2の誘導が生じ、それにより、プロスタノイドが放出され、これにより、周囲の侵害受容器末端が感作され、局所的な痛覚過敏症が生じる。例えば、Samad, T. A. et al., Nature, 410(6827):471-5(2001)を参照されたい。一般的なNSAIDsの多くは、COX-1とCOX-2の双方に対する阻害剤であることが現在知られている。したがって、十分に多い量で投与されると、これらのNSAIDsは、COX-2の作用の炎症という結果のみならず、COX-1の有益な作用にも影響を及ぼす。
【0006】
最近、シクロオキシゲナーゼ-2を選択的に阻害する化合物が見出された。これらの化合物は、COX-1の活性に対するよりも極めて大きな程度、COX-2の活性を選択的に阻害する。この新規なCOX-2選択的阻害剤は、COX-1の阻害に関連する有害な副作用を回避しつつ炎症を予防又は低減する能力を含む利点を提供するものと考えられている。したがって、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、治療(特に、関節炎の疼痛及び炎症のコントロールといった、長期に渡る投与が必要なもの)において極めて前途有望である。シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤の確認に関する他の情報は、以下の参照文献等で見ることができる:
(1) Buttgereit, F. et al., Am. J. Med., 110 (3 Suppl. 1):13-9 (2001);
(2) Osiri, M. et al, Arthritis Care Res., 12(5): 351-62 (1999);
(3) Buttar, N. S. et al., Mayo Clin. Proc. , 75(10):1027-38 (2000);
(4) Wollheim, F. A., Current Opin.Rheumatol., 13:193-201 (2001);
(5) 米国特許第5,434,178号(1,3,5-トリ置換ピラゾール化合物);
(6) 米国特許第5,476,944号(環式フェノール性チオエーテルの誘導体);
(7) 米国特許第5,643,933号(置換スルホニルフェニルヘテロ環);米国特許第5,859,257号(イソキサゾール化合物);
(8) 米国特許第5,932,598号(ベンゼンスルホンアミド含有COX-2阻害剤のプロドラッグ);
(9) 米国特許第6,156,781号(置換ピラゾリル-ベンゼンスルホンアミド);
(10) 米国特許第6,110,960号(ジヒドロベンゾピラン及び関連化合物);及び
(11) 米国特許第6,180,651号(BMS-347070の開示を含む)。
【0007】
炎症治療に対する、新しいシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤の同定、有効性、及び副作用が、報告されている。参照文献として以下が挙げられる:
(1) Hillson, J. L. et al., Expert Opin. Pharmacother.,1(5):1053-66 (2000)、(ロフェコキシブ、Vioxxe(登録商標)、Merck & Co.,Inc.);
(2) Everts, B. et al., Clin. Rheumatol., 19(5):331-43 (2000)、(セレコキシブ、Celebrex(登録商標)、Pharmacia Corporation、及びロフェコキシブ);
(3) Jamali, F., J. Pharm. Pharm. Sci., 4(1):1-6 (2001)、(セレコキシブ);
(4) 米国特許第5,521,207号及び第5,760,068号(置換ピラゾリル-ベンゼンスルホンアミド);
(5) Davies, N. M. et al., Clinical Genetics, Abstr. at http://www. mmhc.com/cg/articles/CG0006/davies. html (メロキシカム(meloxicam)、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、デラコキシブ(deracoxib)、及びロフェコキシブ);
(6) http://www.celebrex. com (セレコキシブ);
(7) http: //www.docguide.com/ dg.nsf/ PrintPrint/ F1F8DDD2D8B009408525698F00742187, 5/9/2001 (エトリコキシブ、MK-663、Merck & Co.,Inc.);
(8) Saag, K. et al., Arch. Fam. Med. , 9(10):1124-34 (2000)、(ロフェコキシブ);
(9) 国際特許公開第WO 00/24719号(ABT 963、Abbott Laboratories)。
【0008】
公開された米国特許出願第2001/0029257 A1号(2001年10月11日に公開され、以下「Murdock」という)には、種々の抗炎症剤を、筋肉弛緩剤或いは疼痛を緩和するための鎮痛剤としてのアミン含有化合物と組み合わせた局所的な使用が開示されている(要約を参照されたい)。しかし、Murdockでは、経皮投与の組成物に限定されている。MurdockのExample 34には、少なくとも一時間(1時間)皮膚に適用される、レボキセチンと大豆レシチンとを含有するゲルの形成について開示されている。しかし、Murdockは、レボキセチンとCOX-2選択的阻害剤とを含んでなる特定の組成物、或いは、その使用(具体的には、CNS疾患、疼痛(例えば、神経障害性疼痛が挙げられる)及び/又は炎症を軽減するためのそれらの使用)について開示していない。
【0009】
CNS疾患、関節炎、及び他の炎症関連疾患によって引き起こされるような疼痛及び炎症の治療及び予防は、過去数年間で極めて著しく進歩したが、疼痛及び炎症を予防及び/又は治療する、改善された方法及び組成物(具体的には、生理的に許容可能な用量における適用で有効で、その生理学的な影響が選択的である、方法及び組成物)の必要性は依然として存在している。
【0010】
[発明の概要]
したがって、簡潔には、本発明は、レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとを対象に投与することを含む、治療、予防、又は抑制を必要とする対象におけるCNS疾患及び/又は疼痛(”pain”:痛み)及び炎症又は炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する新規な方法に関する。
【0011】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための、レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとを含んでなる組成物に関する。
【0012】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、式:
【0013】
【化1】

【0014】
を有する6-[[5-(4-クロロベンゾイル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル]メチル]-3-(2H)ピリダジノン又はそのプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、置換ベンゾピラン又はクロマンであるクロメンを含んでなる上記組成物に関する。
【0015】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式を有する、置換ベンゾチオピラン、ジヒドロキノリン、又はジヒドロナフタレンからなる群より選択される組成物に関する:
【0016】
【化2】

【0017】
[式中、Gは、O又はS又はNRaからなる群より選択され;
式中、Raはアルキルであり;
式中、R1は、H及びアリールからなる群より選択され;
式中、R2は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
式中、R3は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、これらは、アルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び、
式中、R4は、H、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシアリールカルボニル、ニトロアリール、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルから選択される1又はそれ以上の基からなる群より選択され;
又は、式中、R4は、環Eと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体;ここで、そのジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ化合物、互変異性体、塩、エステル、アミド、及びプロドラッグが含まれる。
【0018】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、式:
【0019】
【化3】

【0020】
[式中:
Xは、O又はS又はNRbからなる群より選択され;
Rbはアルキルであり;
R5は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールのそれぞれは独立してアルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
を有する化合物又はそのプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
【0021】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤が、式:
【0022】
【化4】

【0023】
[式中:
Xは、O及びSからなる群より選択され;
R8は低級ハロアルキルであり;
R9は、ヒドリド及びハロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルコキシ、低級アラルキルカルボニル、低級ジアルキルアミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級ヘテロアラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、及び6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択される]
を有する化合物又はその異性体或いはプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
【0024】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、一般式:
【0025】
【化5】

【0026】
[式中:
Dは、部分的に不飽和又は不飽和のヘテロシクリル、及び、部分的に不飽和又は不飽和の炭素環からなる群より選択され;
R13は、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、R13は、置換可能な位置において、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリルアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシ、及びアルキルチオから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;
R14は、メチル又はアミノからなる群より選択され;及び
R15は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N-アリールアミノカルボニル、N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N-アリールアミノ、N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N-アリールアミノアルキル、N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキル-N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキルN-アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N-アリールアミノスルホニル、アリールスルホニル、N-アルキル-N-アリールアミノスルホニルから選択される基からなる群より選択される]
で表される三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの集合から選択される材料を含んでなる上記組成物に関する。
【0027】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、構造:
【0028】
【化6】

【0029】
を有するバルデコキシブ又はそのプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、構造:
【0030】
【化7】

【0031】
を有する化合物又はそのプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、一般式:
【0032】
【化8】

【0033】
[式中、R16は、メチル又はエチルであり;
R17は、クロロ又はフルオロであり;
R18は、水素又はフルオロであり;
R19は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はヒドロキシであり;
R20は、水素又はフルオロであり;及び、
R21は、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、又はメチルであり;
但し、R16がエチルでありR19がHである場合には、R17、R18、R19、及びR20が、すべてフルオロであることはない]
で表されるフェニル酢酸誘導体又はそのプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
【0034】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、BMS-347070(米国特許第6,180,651号を参照、その全体を参照により本明細書に含めるものとする)を含んでなる上記組成物に関する。
【0035】
また、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、一般式:
【0036】
【化9】

【0037】
[式中:
XはO又はSであり;
Jは、炭素環又はヘテロ環であり;
R22は、NHSO2CH3又はFであり;
R23は、H、NO2、又はFであり;及び
R24は、H、NHS02CH3、又は(SO2CH3)C6H4である]
で表される化合物、又は、その異性体、薬学的に許容可能な塩、エステル、又はプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
【0038】
他の態様によれば、本発明は、レボキセチンとCOX-2阻害剤とを含んでなる新規な組成物であって、該シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、一般式:
【0039】
【化10】

【0040】
[式中:
T及びMは、独立して、フェニル、ナフチル、5員から6員を含んでなり1〜4のヘテロ原子を有するヘテロ環から誘導された基、又は3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環から誘導される基であり;
Q1、Q2、L1、又はL2は、独立して、水素、ハロゲン、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル、トリフルオロメチル、又は1〜6の炭素原子を有する低級メトキシであり;及び
Q1、Q2、L1、又はL2の少なくとも1つは、パラ位にあり、-S(O)n-Rであり、ここで、nは、0、1、又は2であり、Rは、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル基、又は1〜6の炭素原子を有する低級ハロアルキル基、又は-S02NH2であり;又は、
Q1及びQ2は、メチレンジオキシであり;又は
L1及びL2は、メチレンジオキシであり;及び、
R25、R26、R27、及びR28は、独立して、水素、ハロゲン、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル基、1〜6の炭素原子を有する低級ハロアルキル基、又は、フェニル、ナフチル、チエニル、フリル、及びピリジルからなる群より選択される芳香族基であり;又は、
R25及びR26はOであり;又は、
R27及びR28はOであり;又は、
R25、R26は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環を形成し;又は、
R27、R28は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環を形成する]
で表される化合物、又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩、エステル、或いはプロドラッグを含んでなる上記組成物に関する。
【0041】
また、本発明は、レボキセチンと;シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤又はそのプロドラッグと;薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物に関する。
また、本発明は、対象におけるシクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患を治療又は予防する新規な方法であって、該疾患を有する又はその可能性がある対象を、治療的に有効な量のレボキセチンと上記のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤のいずれかとを含んでなる医薬組成物により治療することを含む上記方法に関する。
【0042】
本発明によって種々の利点が達成され、それには、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する、改善された方法及び組成物の提供、並びに、生理学的に許容可能な用量におけるその適用が有効であって、その生理学的な影響が選択的である方法及び組成物の提供も含まれる。
【0043】
[好ましい態様の詳細な説明]
本発明によって、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を、その治療、予防、又は抑制が必要な対象において、レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とを含む治療剤の組み合わせを対象に投与することにより、治療、予防、又は抑制できることが見出された。かかる治療において組み合わせて使用されるレボキセチンの量とシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤の量は、それらが一緒になってCNS疾患及び/又は疼痛、及び炎症或いは炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制に有効な量を構成するように選択することができる。
【0044】
レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤との組み合わせによる、新規な対象の治療方法によって、疼痛及び炎症を予防及び軽減するための安全で効率的な方法、並びに、炎症に関連する疾患を予防及び治療するための安全で有効な方法が提供される。治療対象における疼痛及び炎症を予防及び/又は軽減するための、有効な方法及び組成物であることに加えて、この方法及び組成物は、安定性、取扱の容易さ、配合(compounding)の容易さ、副作用がないこと、調剤又は投与が容易であることなどの好ましい性質をも提供しうる。
【0045】
本発明の新規な方法及び組成物は、レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤との使用を含んでなる。
本発明において有用なレボキセチンは、レボキセチンのあらゆる供給源から得ることができる。レボキセチンは、2-[α-(2-エトキシフェノキシ)ベンジル]モルホリンであり、その調製法は米国特許第4,229,449に記載されている。レボキセチンの構造は以下の通りである:
【0046】
【化11】

【0047】
レボキセチンはNRI(norepinephrine reuptake inhibitor:ノルエピネフリン再摂取阻害剤)であり、以下の米国特許の1又はそれ以上に記載されている:第6,465,458号;第6,290,986 B1号;第6,229,010 B1号;第6,096,742 B1号;第6,191,133 B1号;第6,184,222 B1号;第6,117,855号;第6,066,643号;第6,028,070号;第6,046,193号;及び、第4,229,449号。
【0048】
明細書で使用されるように、「精製された」という語は、部分的に精製、及び/又は、完全に精製されたことを意味する。従って、「精製された組成物」は、部分的に精製されていても、完全に精製されていてもよい。典型的には、レボキセチンは、当業者に周知の方法によって合成される。レボキセチンは、しばしばラセミ混合体として提供されるが、光学異性的に純粋な形態、又は、もう一方のラセミ化合物に対して1つのラセミ化合物を光学異性的に過剰に有する形態で使用してもよい。本発明の組成物及びそれに関する方法において有用なレボキセチンは、薬学的に許容可能ないかなる純度及び性質であってよい。
【0049】
本発明のある態様において、レボキセチンは、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤と組み合わされる。下記の基準を満たすあらゆるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグを、本発明の方法において使用することができる。
【0050】
明細書で使用されるように、「シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤」という語は、シクロオキシゲナーゼ-1に対してシクロオキシゲナーゼ-2を選択的に阻害する化合物を包含し、さらに、これらの化合物の薬学的に許容可能な塩をも含む。
【0051】
実際、COX-2阻害剤の選択性は、試験が行われる条件及び試験される阻害剤に応じて様々である。しかし、この明細書のために、COX-2阻害剤の選択性は、in vitro又はin vivoにおけるCOX-1阻害のIC50値を、in vitro又はin vivoにおけるCOX-2阻害のIC50値で割った比(COX-1のIC50/COX-2のIC50)として測定することができる。COX-2選択的阻害剤とは、COX-1のIC50とCOX-2のIC50との比(すなわち、シクロオキシゲナーゼ-2阻害のシクロオキシゲナーゼ−1阻害に対する選択比)が1以上、好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2以上、よりさらに好ましくは5以上,さらにまた好ましくは10以上、いっそう好ましくは50以上、及びよりいっそう好ましくは100以上である、あらゆる阻害剤である。
【0052】
明細書で使用されるように、「IC50」という語は、シクロオキシゲナーゼ活性を50%阻害するために要求される化合物の濃度を指す。
本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、好ましくは約5μM以下、より好ましくは約1μM以下、よりさらに好ましくは約0.2μM以下のシクロオキシゲナーゼ-2のIC50を有する。
【0053】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、好ましくは約1μM以上、より好ましくは約10μM以上、よりさらに好ましくは約20μM以上のシクロオキシゲナーゼ-1のIC50を有する。このような好ましい選択性は、一般的なNSAIDにより誘発される副作用の発生を抑制する能力を示しうる。
【0054】
さらに、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤のプロドラッグとして働く化合物も、本発明の範囲内に含まれる。明細書で使用されるように、COX-2選択的阻害剤に関して、「プロドラッグ」という語は、体内の代謝プロセスによって活性なCOX-2選択的阻害剤に転換される化合物を指す。COX-2選択的阻害剤のプロドラッグの1例はパレコキシブであり、これは、三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤であるバルデコキシブの治療的に有効なプロドラッグである。好ましいCOX-2選択的阻害剤プロドラッグの例はパレコキシブナトリウムである。
【0055】
「ヒドリド」という語は、単1の水素原子(H)を意味する。このヒドリド基は、例えば、酸素原子と結合してヒドロキシル基を形成してもよく、2つのヒドリド基が炭素原子と結合してメチレン(-CH2-)基を形成してもよい。単独で、又は、「ハロアルキル」、「アルキルスルホニル」、「アルコキシアルキル」、及び「ヒドロキシアルキル」などの他の語と共に使用されて、「アルキル」という語は、1〜約20の炭素原子、好ましくは1〜約12の炭素原子を有する直鎖又は分岐の基を包含する。より好ましいアルキル基は、1〜約10の炭素原子を有する「低級アルキル」基である。最も好ましくは、1〜約6の炭素原子を有する低級アルキル基である。
【0056】
このような基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0057】
「アルケニル」という語は、2〜約20の炭素原子、好ましくは2〜約12の炭素原子の、少なくとも1つの炭素−炭素2重結合を有する直鎖又は分岐の基を包含する。より好ましいアルケニル基は、2〜約6の炭素原子を有する「低級アルケニル」基である。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニル、及び4-メチルブテニルが挙げられる。
【0058】
「アルキニル」という語は、2〜約20の炭素原子、好ましくは2〜約12の炭素原子を有する直鎖又は分岐の基を意味する。より好ましいアルキニル基は、2〜約10の炭素原子を有する「低級アルキニル」基である。最も好ましくは、2〜約6の炭素原子を有する低級アルキニル基である。このような基の例としては、プロパギル、ブチニルなどが挙げられる。
【0059】
「アルケニル」、「低級アルケニル」という語は、「cis」及び「trans」配位を有する基、又は代わりに,「E」及び「Z」配位を有する基を包含する。
「シクロアルキル」という語は、3〜12の炭素原子を有する飽和の炭素環式基を包含する。より好ましいシクロアルキル基は、3〜約8の炭素原子を有する「低級シクロアルキル」基である。このような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる。「シクロアルケニル」という語は、3〜12の炭素原子を有する部分的に不飽和の炭素環式基を包含する。より好ましいシクロアルケニル基は、4〜約8の炭素原子を有する「低級シクロアルケニル」基である。このような基の例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、及びシクロヘキセニルが挙げられる。
【0060】
「ハロ」という語は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素などのハロゲンを意味する。「ハロアルキル」という語は、アルキル炭素原子のいずれか1つ又はそれ以上が上で定義したハロにより置換されている基を包含する。具体的には、モノハロアルキル、ジハロアルキル、及びポリハロアルキル基が包含される。モノハロアルキル基は、1例としては、ヨード、ブロモ、クロロ、又はフルオロ原子のいずれかを基の中に有してもよい。ジハロアルキル基及びポリハロアルキル基は、2又はそれ以上の、同じハロゲン原子又は異なったハロ基の組み合わせを有していてよい。「低級ハロアルキル」は、1〜6の炭素原子を有する基を包含する。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、及びジクロロプロピルが挙げられる。
【0061】
「ヒドロキシアルキル」という語は、1〜約10の炭素原子(この炭素原子のいずれも1又はそれ以上のヒドロキシル基により置換されていてよい)を有する直鎖又は分岐のアルキル基を包含する。より好ましいヒドロキシアルキル基は、1〜6の炭素原子と1又はそれ以上のヒドロキシル基とを有する「低級ヒドロキシアルキル」基である。このような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、及びヒドロキシヘキシルが挙げられる。
【0062】
「アルコキシ」及び「アルキルオキシ」という語は、1〜約10の炭素原子のアルキル部分をそれぞれ有する直鎖又は分岐の酸素含有基を包含する。より好ましいアルコキシ基は、1〜6の炭素原子を有する「低級アルコキシ」基である。このような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びtert-ブトキシが挙げられる。「アルコキシアルキル」という語は、アルキル基と結合してモノアルコキシアルキル及びジアルコキシアルキル基を形成する1又はそれ以上のアルコキシ基を有するアルキル基を包含する。「アルコキシ」基は、1又はそれ以上のハロゲン原子(フルオロ、クロロ、又はブロモなど)でさらに置換され、ハロアルコキシ基を与えてもよい。より好ましいハロアルコキシ基は、1〜6の炭素原子と1又はそれ以上のハロ基とを有する「低級ハロアルコキシ」基である。このような基の例としては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、及びフルオロプロポキシが挙げられる。
【0063】
「アリール」という語は、単独で又は組み合わされて、1つ、2つ、又は3つの環(この環は、ペンダント(in a pendent manner)にともに結合してもよいし、縮合していてもよい)を含有する炭素環式芳香族系を意味する。「アリール」という語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダン、及びビフェニルなどの芳香族基を包含し、アリール部分は、アルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アルコキシ、アラルコキシ、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、ニトロ、アルキルアミノ、アシル、シアノ、カルボキシ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、及びアラルコキシカルボニルから独立して選択される1又はそれ以上の置換基により置換可能な位置において置換されていてもよい。
【0064】
「ヘテロシクロ」、「ヘテロシクリル」、及び「ヘテロ環」という語は、飽和の、部分的に飽和の、及び不飽和の、ヘテロ原子含有の環の形をした基(ここで、ヘテロ原子は、窒素、硫黄、及び酸素から選択され得る)を包含する。飽和のヘテロシクロ、ヘテロシクリル、及びヘテロ環基の例としては、1〜4の窒素原子を含有する飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど);1〜2の酸素原子と1〜3の窒素原子とを含有する飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、モルホリニルなど);1〜2の硫黄原子と1〜3の窒素原子とを含有する飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、チアゾリジニルなど)が挙げられる。部分的に不飽和のヘテロシクロ、ヘテロシクリル、及びヘテロ環基の例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフラン、及びジヒドロチアゾールが挙げられる。
【0065】
「ヘテロアリール」という語は、不飽和のヘテロシクロ基を包含する。不飽和のヘテロシクロ基(「ヘテロアリール」基とも呼ばれる)の例としては、以下が挙げられる:1〜4の窒素原子を含有する不飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリルなど)、テトラゾリル(例えば、1H-テトラゾリル、2H-テトラゾリルなど)など);1〜5の窒素原子を含有する不飽和の縮合ヘテロシクロ基(例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えば、テトラゾロ[l,5-b]ピリダジニルなど)など);酸素原子を含有する不飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、ピラニル、フリルなど);硫黄原子を含有する不飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、チエニルなど);1〜2の酸素原子と1〜3の窒素原子とを含有する不飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリルなど)など);1〜2の酸素原子と1〜3の窒素原子とを含有する不飽和の縮合ヘテロシクロ基(例えば、ベンズオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど);1〜2の硫黄原子と1〜3の窒素原子とを含有する不飽和の3〜6員環ヘテロ単環式基(例えば、チアゾリル、チアジアゾリル(例えば、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリルなど)など);1〜2の硫黄原子と1〜3の窒素原子とを含有する不飽和の縮合ヘテロシクロ基(例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)など)この語は、ヘテロシクロ基がアリール基により縮合された基も包含する。このような縮合2環式基の例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾピランなどが挙げられる。前記の「ヘテロシクロ基」は、1〜3の置換基(アルキル、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、オキソ、アミノ、及びアルキルアミノなど)を有していてもよい。
【0066】
「アルキルチオ」という語は、2価の硫黄原子と結合した1〜約10の炭素原子の直鎖又は分岐のアルキル基を含有する基を包含する。より好ましいアルキルチオ基は、1〜6の炭素原子のアルキル基を有する「低級アルキルチオ」基である。このような低級アルキルチオ基の例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、及びヘキシルチオである。「アルキルチオアルキル」という語は、2価の硫黄原子を介して1〜約10の炭素原子のアルキル基に結合したアルキルチオ基を含有する基を包含する。より好ましいアルキルチオアルキル基は、1〜6の炭素原子のアルキル基を有する「低級アルキルチオアルキル」基である。このような低級アルキルチオアルキル基の例としては、メチルチオメチルが挙げられる。
【0067】
「アルキルスルフィニル」という語は、2価の-S(=O)-基と結合した、1〜10の炭素原子の直鎖又は分岐のアルキル基を含有する基を包含する。より好ましいアルキルスルフィニル基は、1〜6の炭素原子のアルキル基を有する「低級アルキルスルフィニル」基である。このような低級アルキルスルフィニル基の例としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、及びヘキシルスルフィニルが挙げられる。
【0068】
「スルホニル」という語は、単独で、又は、アルキルスルホニルなどの他の語とつなげて使用され、それぞれ、2価の基である-SO2-を意味する。「アルキルスルホニル」は、スルホニル基(ここで、アルキルは既に定義した通りである)と結合したアルキル基を包含する。より好ましいアルキルスルホニル基は、1〜6の炭素原子を有する「低級アルキルスルホニル」基である。このような低級アルキルスルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、及びプロピルスルホニルが挙げられる。「アルキルスルホニル」基は、1又はそれ以上のハロゲン原子(フルオロ、クロロ、又はブロモなど)でさらに置換され、ハロアルキルスルホニル基を与えてもよい。
【0069】
「スルファミル」、「アミノスルホニル」、及び「スルホンアミジル」という語は、NH2O2S-を意味する。
「アシル」という語は、有機酸からヒドロキシルを除去した後の残りによって与えられる基を意味する。このようなアシル基の例としては、アルカノール及びアロイル基が挙げられる。このような低級アルカノール基の例としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、及びトリフルオロアセチルが挙げられる。
【0070】
「カルボニル」という語は、単独で、又は、「アルコキシカルボニル」などの他の語とともに使用され、-(C=O)-を意味する。「アロイル」という語は、上で定義したカルボニル基をもつアリール基を包含する。アロイルの例としては、ベンゾイル、ナフチルなどが挙げられ、さらに、このアロイルの中のアリールはさらに置換されていてもよい。
【0071】
「カルボキシ」又は「カルボキシル」という語は、単独で、又は、「カルボキシアルキル」などの他の語とともに使用され、-CO2Hを意味する。「カルボキシアルキル」という語は、カルボキシ基で置換されたアルキル基を包含する。より好ましくは、上で定義した低級アルキル基を包含し、さらにアルキル基がハロで置換されていてもよい「低級カルボキシアルキル」である。このような低級カルボキシアルキル基の例としては、カルボキシメチル、カルボキシエチル、及びカルボキシプロピルが挙げられる。「アルコキシカルボニル」という語は、酸素原子を介してカルボニル基に結合した(上で定義した)アルコキシ基を含有する基を意味する。より好ましくは、1〜6の炭素を有するアルキル部分をもつ「低級アルコキシカルボニル」基である。このような低級アルコキシカルボニル(エステル)基の例としては、置換又は未置換の、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、及びヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
【0072】
「アルキルカルボニル」、「アリールカルボニル」、及び「アラルキルカルボニル」という語には、カルボニル基と結合した、(上で定義した)アルキル、アリール、及びアラルキル基を有する基が含まれる。このような基の例としては、置換又は未置換の、メチルカルボニル、エチルカルボニル、フェニルカルボニル、及びベンジルカルボニルが挙げられる。
【0073】
「アラルキル」という語は、アリール-置換アルキル基(ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、及びジフェニルエチルなど)を包含する。このアラルキルの中のアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシによりさらに置換されていてもよい。ベンジルという語とフェニルメチルという語は交換可能である。
【0074】
「ヘテロシクロアルキル」という語は、飽和の、及び、部分的に不飽和の、ヘテロシクロ-置換アルキル基(ピロリジニルメチルなど)及びヘテロアリール置換アルキル基(ピリジルメチル、キノリルメチル、チエニルメチル、フリルエチル、及びキノリルエチルなど)を包含する。このヘテロアラルキルの中のヘテロアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、及びハロアルコキシによりさらに置換されていてもよい。
【0075】
「アラルコキシ」という語は、酸素原子を介して他の基に結合したアラルキル基を包含する。「アラルコキシアルキル」という語は、酸素原子を介してアルキル基に結合したアラルコキシ基を包含する。「アラルキルチオ」という語は、硫黄原子と結合したアラルキル基を包含する。「アラルキルチオアルキル」という語は、硫黄原子を介してアルキル基に結合したアラルキルチオ基を包含する。
【0076】
「アミノアルキル」という語は、1又はそれ以上のアミノ基で置換されたアルキル基を包含する。より好ましくは、「低級アミノアルキル」基である。このような基の例としては、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。「アルキルアミノ」という語は、1又は2のアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。好ましくは、1〜6の炭素原子を有するアルキル部分を有する「低級N-アルキルアミノ」基である。好適な低級アルキルアミノは、モノアルキルアミノ又はジアルキルアミノ(N-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノなど)でありうる。「アリールアミノ」という語は、1又は2のアリール基で置換されたアミノ基(N-フェニルアミノなど)を意味する。「アリールアミノ」基は、その基のアリール環部分でさらに置換されていてもよい。「アラルキルアミノ」という語は、アミノ窒素原子を介して他の基に結合したアラルキル基を包含する。「N-アリールアミノアルキル」及び「N-アリール-N-アルキルアミノアルキル」という語は、それぞれ、1つのアリール基で置換されたアミノ基、又は、1つのアリール基と1つのアルキル基とでで置換されたアミノ基でって、さらにアルキル基と結合したアミノ基を有するものを意味する。このような基の例としては、N-フェニルアミノメチル及びN-フェニル-N-メチルアミノメチルが挙げられる。
【0077】
「アミノカルボニル」という語は、式-C(=O)NH2のアミド基を意味する。「アルキルアミノカルボニル」という語は、アミノ窒素原子上で1又は2のアルキル基により置換されたアミノカルボニル基を意味する。好ましくは、「N-アルキルアミノカルボニル」及び「N,N-ジアルキルアミノカルボニル」基である。より好ましくは、上で定義した低級アルキル部分をもつ「低級N-アルキルアミノカルボニル」、及び、上で定義した低級アルキル部分をもつ「低級N,N-ジアルキルアミノカルボニル」基である。「アミノカルボニルアルキル」という語は、カルボニル炭素原子上でアミノ基により置換されたカルボニルアルキル基を意味する。
【0078】
「アルキルアミノアルキル」という語は、アミノアルキル基と結合した1又はそれ以上のアルキル基を有する基を包含する。「アリールオキシアルキル」という語は、2価の酸素原子を介してアルキル基と結合したアリール基を有する基を包含する。「アリールチオアルキル」という語は、2価の硫黄原子を介してアルキル基と結合したアリール基を有する基を包含する。
【0079】
明細書で使用されるように、「炭素環」という語は、炭化水素環基を意味する。炭素環は、単環式環か、又は、縮合多環式環、架橋多環式環、或いはスピロ多環式環である。特に記載しない限り、単環式環は、3〜約9の原子、好ましくは約4〜約7の原子、最も好ましくは5又は6原子を含有する。多環式環は、約7〜約17の原子、好ましくは約7〜約14の原子、最も好ましくは9又は10原子を含有する。炭素環式環(炭素環)は、置換又は未置換である。
【0080】
本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、例えば、COX-2選択的阻害剤であるメロキシカム(meloxicam)(式B-1、(CAS登録番号71125-38-7)又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグであってよい。
【0081】
【化12】

【0082】
本発明の他の態様において、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、COX-2選択的阻害剤であるRS 57067、6-[[5-(4-クロロベンゾイル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル]メチル]-3-(2H)ピリダジノン(式B-2、(CAS登録番号179382-91-3)又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグであってよい。
【0083】
【化13】

【0084】
本発明の好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、クロメンの構造的分類であって置換ベンゾピラン又は置換ベンゾピランアナログであり、より好ましくは、下記の式I、式II、又は式IIIに示す構造を有する化合物のいずれか1つの構造を有し、これに限定される訳ではないが例えば表1に示す構造を有する、置換ベンゾチオピラン類、ジヒドロキノリン類、又はジヒドロナフタレン類からなる群より選択され、これらには、そのラセミ化合物、互変異性体、塩、エステル、アミド、及びプロドラッグが含まれる。
【0085】
さらに、本発明の実行において有用なベンゾピランCOX-2選択的阻害剤が、米国特許第6,034,256号、及び第6,077,850号に記載されている。
式Iは:
【0086】
【化14】

【0087】
[式中、Gは、O又はS又はNRaからなる群より選択され;
式中、Raはアルキルであり;
式中、R1は、H及びアリールからなる群より選択され;
式中、R2は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
式中、R3は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、これらは、アルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び
式中、R4は、H、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシアリールカルボニル、ニトロアリール、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルから選択される1又はそれ以上の基からなる群より選択され;
又は、式中、R4は環Eと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩であって、
そのジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ化合物、互変異性体、塩、エステル、アミド、及びプロドラッグが含まれる。
【0088】
式IIは:
【0089】
【化15】

【0090】
[式中、
Xは、O又はS又はNRbからなる群より選択され;
Rbはアルキルであり;
R5は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールは、それぞれ独立して、アルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩である。
【0091】
また、本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式IIの化合物
[式中:
Xは、酸素及び硫黄からなる群より選択され;
R5は、カルボキシル、低級アルキル、低級アラルキル、及び低級アルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、及びフェニルからなる群より選択され;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、低級アルキルスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、
式中、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩であってもよい。
【0092】
また、本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式IIの化合物
[式中:
R5は、カルボキシルであり;
R6は、低級ハロアルキルであり;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級アルキルスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、式中、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩であってもよい。
【0093】
また、本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式IIの化合物
[式中:
R6は、フルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルからなる群より選択され;及び、
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、tert-ブチルオキシ、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、ニトロ、N,N-ジメチルアミノスルホニル、アミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-エチルスルホニル、2,2-ジメチルエチルアミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-(2-メチルプロピル)アミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、2,2-ジメチルプロピルカルボニル、フェニルアセチル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩であってもよい。
【0094】
また、本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式IIの化合物
[式中:
R6は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;及び、
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-(2,2-ジメチルエチル)アミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、2-メチルプロピルアミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体或いはプロドラッグであってもよい。
【0095】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤として有用な他の化合物には、以下の化合物が含まれる:
6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-27);
6-クロロ-7-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-28);
8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-29);
6-クロロ-8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-30);
2-トリフルオロメチル-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-カルボン酸(B-31);
7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-32);
6-ブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-33);
8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-34);
6-トリフルオロメトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-35);
5,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-36);
8-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-37);
7,8-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-38);
6,8-bis(ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-39);
7-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-40);
7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-41);
6-クロロ-7-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-42);
6-クロロ-8-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-43);
6-クロロ-7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-44);
6,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-45);
6,8-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-46);
6-クロロ-8-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-47);
8-クロロ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-48);
8-クロロ-6-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-49);
6-ブロモ-8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-50);
8-ブロモ-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-51);
8-ブロモ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-52);
8-ブロモ-5-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-53);
6-クロロ-8-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-54);
6-ブロモ-8-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-55);
6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-56);
6-[(ジメチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-57);
6-[(メチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-58);
6-[(4-モルホリノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-59);
6-[(1,1-ジメチルエチル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-60);
6-[(2-メチルプロピル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-61);
6-メチルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-62);
8-クロロ-6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-63);
6-フェニルアセチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-64);
6,8-ジブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-65);
8-クロロ-5,6-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-66);
6,8-ジクロロ(S)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-67);
6-ベンジルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-68);
6-[[N-(2-フリルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-69);
6-[[N-(2-フェニルエチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-70);
6-ヨード-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-71);
7-(1,1-ジメチルエチル)-2-ペンタフルオロエチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-72);
6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾチオピラン-3-カルボン酸(B-73);
3-[(3-クロロ-フェニル)-(4-メタンスルホニル-フェニル)メチレン]ジヒドロ-フラン-2-オン、或いは、BMS-347070(B-74);
8-アセチル-3-(4-フルオロフェニル)-2-(4-メチルスルホニル)フェニルイミダゾ(1,2-a)ピリジン(B-75);
5,5-ジメチル-4-(4-メチルスルホニル)フェニル3-フェニル-2-(5H)-フラノン(B-76);
5-(4-フルオロフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール(B-77);
4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-1-フェニル-3-(トリフルオロメチル)ピラゾール(B-78);
4-(5-(4-クロロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-79);
4-(3,5-bis(4-メチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-80);
4-(5-(4-クロロフェニル)-3-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-81);
4-(3,5-bis(4-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-82);
4-(5-(4-クロロフェニル)-3-(4-メチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-83);
4-(5-(4-クロロフェニル)-3-(4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-84);
4-(5-(4-クロロフェニル)-3-(5-クロロ-2-チエニル)-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-85);
4-(4-クロロ-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(B-86);
4-[5-(4-クロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-87);
4-[5-フェニル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-88);
4-[5-(4-フルオロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-89);
4-[5-(4-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-90);
4-[5-(4-クロロフェニル)-3-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-91);
4-[5-(4-メチルフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-92);
4-[4-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-93);
4-[3-(ジフルオロメチル)-5-(4-メチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-94);
4-[3-(ジフルオロメチル)-5-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-95);
4-[3-(ジフルオロメチル)-5-(4-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-96);
4-[3-シアノ-5-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-97);
4-[3-(ジフルオロメチル)-5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-98);
4-[5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-99);
4-[4-クロロ-5-フェニル-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-100);
4-[5-(4-クロロフェニル)-3-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-101);
4-[5-(4-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-102);
5-(4-フルオロフェニル)-6-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[2.4]ヘプト-5-エン(B-103);
4-[6-(4-フルオロフェニル)スピロ[2.4]ヘプト-5-エン-5-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-104);
6-(4-フルオロフェニル)-7-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[3.4]オクト-6-エン(B-105);
5-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-6-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[2.4]ヘプト-5-エン(B-106);
4-[6-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)スピロ[2.4]ヘプト-5-エン-5-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-107);
5-(3,5-ジクロロ4-メトキシフェニル)-6-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[2.4]ヘプト-5-エン(B-108);
5-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[2.4]ヘプト-5-エン(B-109);
4-[6-(3,4-ジクロロフェニル)スピロ[2.4]ヘプト-5-エン-5-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-110);
2-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)チアゾール(B-111);
2-(2-クロロフェニル)-4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)チアゾール(B-112);
5-(4-フルオロフェニル)-4-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-メチルチアゾール(B-113);
4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-トリフルオロメチルチアゾール(B-114);
4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-(2-チエニル)チアゾール(B-115);
4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-ベンジルアミノチアゾール(B-116);
4-(4-フルオロフェニル)-5-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-(1-プロピルアミノ)チアゾール(B-117);
2-[(3,5-ジクロロフェノキシ)メチル)-4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]チアゾール(B-118);
5-(4-フルオロフェニル)-4-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-トリフルオロメチルチアゾール(B-119);
1-メチルスルホニル-4-[1,1-ジメチル-4-(4-フルオロフェニル)シクロペンタ-2,4-ジエン-3-イル]ベンゼン(B-120);
4-[4-(4-フルオロフェニル)-1,1-ジメチルシクロペンタ-2,4-ジエン-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-121);
5-(4-フルオロフェニル)-6-[4-(メチルスルホニル)フェニル]スピロ[2.4]ヘプタ4,6-ジエン(B-122);
4-[6-(4-フルオロフェニル)スピロ[2.4]ヘプタ4,6-ジエン-5-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-123);
6-(4-フルオロフェニル)-2-メトキシ-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン3-カルボニトリル(B-124);
2-ブロモ-6-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]ピリジン3-カルボニトリル(B-125);
6-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-フェニル-ピリジン-3-カルボニトリル(B-126);
4-[2-(4-メチルピリジン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-127);
4-[2-(5-メチルピリジン-3-イル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-128);
4-[2-(2-メチルピリジン-3-イル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-129);
3-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-130);
2-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-131);
2-メチル-4-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-132);
2-メチル-6-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-133);
4-[2-(6-メチルピリジン-3-イル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-134);
2-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール(B-135);
4-[2-(4-メチルフェニル-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-136);
2-(4-クロロフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-メチル-1H-イミダゾール(B-137);
2-(4-クロロフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-フェニル-1H-イミダゾール(B-138);
2-(4-クロロフェニル)-4-(4-フルオロフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-1H-イミダゾール(B-139);
2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール(B-140);
1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-フェニル-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール(B-141);
2-(4-メチルフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール(B-142);
4-[2-(3-クロロ-4-メチルフェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-143);
2-(3-フルオロ-5-メチルフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール(B-144);
4-[2-(3-フルオロ-5-メチルフェニル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-145);
2-(3-メチルフェニル)-1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-トリフルオロメチル-1H- イミダゾール(B-146);
4-[2-(3-メチルフェニル)-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-147);
1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-(3-クロロフェニル)-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール(B-148);
4-[2-(3-クロロフェニル)-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-149);
4-[2-フェニル-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-150);
4-[2-(4-メトキシ-3-クロロフェニル)-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-151);
1-アリル-4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(B-152);
4-[1-エチル-4-(4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-153);
N-フェニル[4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセトアミド(B-154);
エチル[4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセテート(B-155);
4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-1-(2-フェニルエチル)-1H-ピラゾール(B-156);
4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-1-(2-フェニルエチル)-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール(B-157);
1-エチル-4-(4-フルオロフェニル)-3-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール(B-158);
5-(4-フルオロフェニル)-4-(4-メチルスルホニルフェニル)-2-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール(B-159);
4-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-5-(2-チオフェニル)-2-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール(B-160);
5-(4-フルオロフェニル)-2-メトキシ-4-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(B-161);
2-エトキシ-5-(4-フルオロフェニル)-4-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(B-162);
5-(4-フルオロフェニル)-4-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-(2-プロピニルオキシ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(B-163);
2-ブロモ-5-(4-フルオロフェニル)-4-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(B-164);
4-[2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-4,5-ジフルオロフェニル]ベンゼンスルホンアミド(B-165);
1-(4-フルオロフェニル)-2-[4-(メチルスルホニル)フェニル]ベンゼン(B-166);
5-ジフルオロメチル-4-(4-メチルスルホニルフェニル)-3-フェニルイソキサゾール(B-167);
4-[3-エチル-5-フェニルイソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-168);
4-[5-ジフルオロメチル-3-フェニルイソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-169);
4-[5-ヒドロキシメチル-3-フェニルイソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-170);
4-[5-メチル-3-フェニル-イソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-171);
1-[2-(4-フルオロフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-172);
1-[2-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-173);
1-[2-(4-クロロフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-174);
1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-175);
1-[2-(4-トリフルオロメチルフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-176);
1-[2-(4-メチルチオフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-177);
1-[2-(4-フルオロフェニル)-4,4-ジメチルシクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-178);
4-[2-(4-フルオロフェニル)-4,4-ジメチルシクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-179);
1-[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-180);
4-[2-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチルシクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-181);
4-[2-(4-フルオロフェニル)シクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-182);
4-[2-(4-クロロフェニル)シクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-183);
1-[2-(4-メトキシフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-184);
1-[2-(2,3-ジフルオロフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-185);
4-[2-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)シクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-186);
1-[2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)シクロペンテン-1-イル]-4-(メチルスルホニル)ベンゼン(B-187);
4-[2-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-188);
4-[2-(2-メチルピリジン-5-イル)シクロペンテン-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-189);
エチル2-[4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]オキサゾール-2-イル]-2-ベンジルアセテート(B-190);
2-[4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]オキサゾール-2-イル]酢酸(B-191);
2-(tert-ブチル)-4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]オキサゾール(B-192);
4-(4-フルオロフェニル)-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-2-フェニルオキサゾール(B-193);
4-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-5-[4-(メチルスルホニル)フェニル]オキサゾール(B-194);
4-[5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-トリフルオロメチル-4-オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド(B-195);
6-クロロ-7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-196);
6-クロロ-8-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸(B-197);
5,5-ジメチル-3-(3-フルオロフェニル)-4-メチルスルホニル-2-(5H)-フラノン(B-198);
6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾチオピラン-3-カルボン酸(B-199);
4-[5-(4-クロロフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-200);
4-[5-(4-メチルフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-201);
4-[5-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-3-(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-202);
3-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-203);
2-メチル-5-[1-[4-(メチルスルホニル)フェニル]-4-トリフルオロメチル-1H-イミダゾール-2-イル]ピリジン(B-204);
4-[2-(5-メチルピリジン-3-イル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-イミダゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-205);
4-[5-メチル-3-フェニルイソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-206);
4-[5-ヒドロキシメチル-3-フェニルイソキサゾール-4-イル]ベンゼンスルホンアミド(B-207);
[2-トリフルオロメチル-5-(3,4-ジフルオロフェニル)-4-オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド(B-208);
4-[2-メチル-4-フェニル-5-オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド(B-209);
4-[5-(2-フルオロ-4-メトキシフェニル)-2-トリフルオロメチル-4-オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド(B-210);
[2-(2,4-ジクロロ6-メチル-フェニルアミノ)-5-エチル-フェニル]酢酸、或いは、COX189(B-21,1);
N-(4-ニトロ-2-フェノキシ-フェニル)メタンスルホンアミド、或いは、ニメスリド(nimesulide)(B-212);
N-[6-(2,4-ジフルオロフェノキシ)-1-オキソ-インダン-5-イル]メタンスルホンアミド、或いは、フロスリド(flosulide)(B-213);
N-[6-(2,4-ジフルオロフェニルスルファニル)-1-オキソ-1H-インデン-5-イル]メタンスルホンアミド,ナトリウム塩、或いは、L-745337(B-214);
N-[5-(4-フルオロ-フェニルスルファニル)チオフェン-2-イル]メタンスルホンアミド、或いは、RWJ-63556(B-215);
3-(3,4-ジフルオロフェノキシ)-4-(4-メタンスルホニル-フェニル)-5-メチル-5-(2,2,2- トリフルオロ-エチル)-5H-フラン-2-オン、或いは、L-784512、或いは、L-784512(B-216);
(5Z)-2-アミノ-5-[[3,5-bis(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチレン]-4(5H)チアゾロン、或いは、ダルブフェロン(darbufelone)(B-217);
CS-502(B-218);
LAS-34475(B-219);
LAS-34555(B-220);
S-33516(B-221);
SD-8381(B-222);
L-783003(B-223);
N-[3-(ホルミルアミノ)-4-オキソ-6-フェノキシ-4H-1-ベンゾピラン-7-イル]メタンスルホンアミド、或いは、T-614(B-224);
D-1367(B-225);
L-748731(B-226);
(6aR,1OaR)-3-(1,1-ジメチルヘプチル)-6a,7,10,10a-テトラヒドロ-1-ヒドロキシ-6,6-ジメチル-6H-ジベンゾ[b,d]ピラン-9-カルボン酸、或いは、CT3(B-227);
CGP-28238(B-228);
4-[[3,5-bis(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチレン]ジヒドロ-2-メチル-2H-1,2-オキサジン-3-(4H)-オン、或いは、BF-389(B-229);
GR-253035(B-230);
6-ジオキソ-9H-プリン-8-イル-桂皮酸(B-231);
S-2474(B-232);又は
メロキシカム(B-233)、
又は、それぞれの異性体、薬学的に許容可能な塩、エステル、或いは、プロドラッグ。
【0096】
本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式III:
【0097】
【化16】

【0098】
[式中:
Xは、O及びSからなる群より選択され;
R8は低級ハロアルキルであり;
R9は、ヒドリド及びハロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルコキシ、低級アラルキルカルボニル、低級ジアルキルアミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級ヘテロアラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、及び6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択される]
の構造を有する化合物、又は、その異性体或いはプロドラッグであってよい。
【0099】
本発明のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、式III:
[式中、
R8は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;
R9は、ヒドリド、クロロ、及びフルオロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、メチル、tert-ブチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、ベンジルカルボニル、ジメチルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ベンジルアミノスルホニル、フェニルエチルアミノスルホニル、メチルプロピルアミノスルホニル、メチルスルホニル、及びモルホリノスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、クロロ、メトキシ、ジエチルアミノ、及びフェニルからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、メチル、エチル、tert-ブチル、メトキシ、及びフェニルからなる群より選択され]
の構造を有する化合物、又は、その異性体或いはプロドラッグであってもよい。
【0100】
また、本発明は、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤がBMS-347070を含んでなる、新規な組成物に関する。
【0101】
【表1−1】

【0102】
【表1−2】

【0103】
【表1−3】

【0104】
【表1−4】

【0105】
【表1−5】

【0106】
本発明のより好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式IVの一般式で表される三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの集合から選択できる:
【0107】
【化17】

【0108】
[式中:
Dは、部分的に不飽和又は不飽和のヘテロシクリル、及び、部分的に不飽和又は不飽和の炭素環からなる群より選択され;
R13は、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、R13は、置換可能な位置において、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリルアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシ、及びアルキルチオから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;
R14は、メチル又はアミノからなる群より選択され;及び、
R15は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N-アリールアミノカルボニル、N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N-アリールアミノ、N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N-アリールアミノアルキル、N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキル-N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキルN-アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N-アリールアミノスルホニル、アリールスルホニル、N-アルキル-N-アリールアミノスルホニルから選択されル基からなる群より選択される]。
【0109】
本発明のさらにより好ましい態様において、上記の式IVで表されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、表2に示される化合物の群で、セレコキシブ(B-18)、バルデコキシブ(B-19)、デラコキシブ(deracoxib)(B-20)、ロフェコキシブ(B-21)、エトリコキシブ(MK-663;B-22)、JTE-522(B-23)、又は、そのプロドラッグからなる群より選択される。
【0110】
【表2−1】

【0111】
【表2−2】

【0112】
本発明のなおより好ましい態様において、COX-2選択的阻害剤は、セレコキシブ、ロフェコキシブ、及びエトリコキシブからなる群より選択される。
本発明の他の好ましい態様において、パレコキシブ、B-24(これは、三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤であるバルデコキシブ、B-19の治療的に有効なプロドラッグである)を、シクロオキシゲナーゼ阻害剤の原料として有利に用いることができる(例えば、米国特許第5,932,598号を参照されたい)。
【0113】
【化18】

【0114】
パレコキシブの好ましい形態は、パレコキシブナトリウムである。
本発明の他の好ましい態様において、国際公開番号WO 00/24719に既に記載されている、式B-25を有する化合物ABT-963は、有利に用いることのできる他の三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤である。
【0115】
【化19】

【0116】
本発明で有用な他の好ましいシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、、N-(2-シクロヘキシルオキシニトロフェニル)メタンスルホンアミド(NS-398)であり、B-26として以下に示す構造を有する。この化合物の適用については、例えば、以下に記載されている:
Yoshimi, N. et al.,(日本語)J. Cancer Res., 90(4):406-412 (1999);
Falgueyret, J.-P. et al., in Science Spectra(http://www.gbhap.com/Science_Spectra/20-1-article.htm (06/06/2001)で入手可能);及び
Iwata, K. et al., in Jpn. J. Pharmacol., 75(2):191-194 (1997)。
【0117】
【化20】

【0118】
本発明のさらに好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式Vの一般式で表されるフェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤の集合から選択できる:
【0119】
【化21】

【0120】
[式中、R16は、メチル又はエチルであり;
R17は、クロロ又はフルオロであり;
R18は、水素又はフルオロであり;
R19は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はヒドロキシであり;
R20は、水素又はフルオロであり;及び
R21は、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、又はメチルであり;
但し、R16がエチルでありR19がHである場合、R17、R18、R19、及びR20がすべてフルオロであることはない]。
【0121】
特に好ましいフェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、COX189の称号を有し、式V
[式中、R16がエチルであり;
R17及びR19はクロロであり;
R18及びR20は水素であり;及び
及び、R21がメチルである]
に示す構造を有する化合物である。
【0122】
本発明のさらに好ましい態様においては、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式VIの一般式で表されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤、又は、その異性体、薬学的に許容可能な塩、エステル、又はプロドラッグの集合から選択できる:
【0123】
【化22】

【0124】
[式中:
Xは、O又はSであり;
Jは、炭素環又はヘテロ環であり;
R22は、NHSO2CH3又はFであり;
R23は、H、NO2、又はFであり;及び
R24は、H、NHS02CH3又は(SO2CH3)C6H4である]。
【0125】
本発明のより好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式VIIの一般式で表されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤、又は、その異性体或いは薬学的に許容可能な塩、エステル、或いはプロドラッグの集合から選択できる:
【0126】
【化23】

【0127】
[式中:
T及びMは、独立して、フェニル、ナフチル、5員から6員を含んでなり、1〜4のヘテロ原子を有するヘテロ環から誘導された基、又は3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環から誘導される基であり;
Q1、Q2、L1、又はL2は、独立して、水素、ハロゲン、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル、トリフルオロメチル、又は1〜6の炭素原子を有する低級メトキシであり;及び
Q1、Q2、L1、又はL2の少なくとも1つは、パラ位にあり、-S(O)n-Rであり、ここで、nは、0、1、又は2であり、Rは、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル基、又は1〜6の炭素原子を有する低級ハロアルキル基、又は-S02NH2であり;又は
Q1及びQ2は、メチレンジオキシであり;又は
L1及びL2は、メチレンジオキシであり;及び
R25、R26、R27、及びR28は、独立して、水素、ハロゲン、1〜6の炭素原子を有する低級アルキル基、1〜6の炭素原子を有する低級ハロアルキル基、又は、フェニル、ナフチル、チエニル、フリル、及びピリジルからなる群より選択される芳香族基であり;又は
R25及びR26はOであり;又は、
R27及びR28はOであり;又は、
R25、R26は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環を形成し;又は、
R27、R28は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜7の炭素原子を有する飽和の炭化水素環を形成する]
他のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤としては、以下に示すB-27〜B-233の化合物が挙げられるが、これに限定される訳ではない:
【0128】
【表2−3】

【0129】
【表2−4】

【0130】
【表2−5】

【0131】
【表2−5】

【0132】
【表2−7】

【0133】
【表2−8】

【0134】
【表2−9】

【0135】
【表2−10】

【0136】
【表2−11】

【0137】
【表2−12】

【0138】
【表2−13】

【0139】
【表2−14】

【0140】
【表2−15】

【0141】
【表2−16】

【0142】
【表2−17】

【0143】
【表2−18】

【0144】
【表2−19】

【0145】
【表2−20】

【0146】
【表2−21】

【0147】
【表2−22】

【0148】
【表2−23】

【0149】
【表2−24】

【0150】
【表2−25】

【0151】
【表2−26】

【0152】
【表2−27】

【0153】
【表2−28】

【0154】
【表2−29】

【0155】
【表2−30】

【0156】
【表2−31】

【0157】
【表2−32】

【0158】
【表2−33】

【0159】
【表2−34】

【0160】
【表2−35】

【0161】
【表2−36】

【0162】
【表2−37】

【0163】
【表2−38】

【0164】
【表2−39】

【0165】
【表2−40】

【0166】
【表2−41】

【0167】
【表2−42】

【0168】
【表2−43】

【0169】
【表2−44】

【0170】
【表2−45】

【0171】
【表2−46】

【0172】
【表2−47】

【0173】
【表2−48】

【0174】
【表2−49】

【0175】
【表2−50】

【0176】
【表2−51】

【0177】
【表2−52】

【0178】
【表2−53】

【0179】
【表2−54】

【0180】
【表2−55】

【0181】
【表2−56】

【0182】
【表2−57】

【0183】
【表2−58】

【0184】
【表2−59】

【0185】
【表2−60】

【0186】
【表2−61】

【0187】
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【0200】
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【0210】
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【0211】
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【0212】
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【0213】
【表2−88】

【0214】
【表2−89】

【0215】
【表2−90】

【0216】
上記のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、本明細書においてCOX-2選択的阻害剤(複数)又はシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤(複数)と総称されることがある。
本発明において有用なシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が薬学的に許容可能である限り、いかなる出所から供給されてもよい。シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、自然源から単離及び精製してもよいし、合成してもよい。シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤は、医薬製品としての使用のための取引において通常の品質と純度であるべきである。
【0217】
本発明の方法において、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症或いは炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制を必要とする対象は、ある量のレボキセチンとある量のCOX-2選択的阻害剤とによって治療され、ここで、レボキセチンの量は、ある量のCOX-2選択的阻害剤と共に投与される場合、共に組み合わされて、CNS疾患及び/又は疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を抑制する治療又は予防に有効な量を構成するのに十分な用量或いは量を提供する。
【0218】
明細書で使用されるように、「有効な量」とは、治療効果を得るのに十分な、患者に投与される用量又は有効な量及び対象への投与の頻度を意味し、これは、当技術分野の者又は当技術分野の通常の技量、公知技術の使用、そして、類似の状況下で得られた結果を観察することによって、容易に決定できる。患者に投与される用量又は有効な量、及び、対象への投与の頻度は、当業者によって、公知技術の使用、そして、類似の状況下で得られた結果を観察することによって、容易に決定できる。有効な量又は用量の決定にあたっては、これに限定されるものではないが、使用される化合物の性能及び作用の持続時間;治療される疾患の性質及び重症度、並びに治療される患者の性別、年齢、体重、全般的な健康状態、個人的な感応性、並びに他の関連する事情を始めとする数多くの因子が担当の診断医によって考慮される。
【0219】
「治療的に有効な」という句は、代替療法に典型的に伴う有害な副作用を避けつつ、疾患を予防し、疾患の重症度を改善する剤の性能を指す。
当業者は、用量を、「The Pharmacological Basis of Therapeutics」(Goodman & Goldman著、Ninth Edition (1996), Appendix II, pp. 1707-1711)の指針によって決定してもよいことを理解するだろう。
【0220】
本発明の方法において、本発明の新規な治療方法において有用なレボキセチンの量は、好ましくは1日当たりで対象の体重(1キログラム)当たり約0.005〜約0.2ミリグラム(mg/day kg)の範囲であり、より好ましくは約0.01〜約0.1mg/day kgであり、さらに好ましくは約0.025〜約0.05mg/day kgである。投与されるレボキセチンの絶対日用量は、好ましくは約1 mg/day〜約10 mg/day、より好ましくは約2 mg/day〜約8 mg/day、さらに好ましくは約3 mg/day〜約6 mg/dayである。
【0221】
本発明の方法において使用されるCOX-2選択的阻害剤の量は、レボキセチンと共に投与されて、CNS疾患、疼痛、又は炎症を抑制する治療又は予防に有効な量を構成するのに十分な量であり得る。本発明の方法において、本発明の新規な治療方法で使用されるCOX-2選択的阻害剤の量は、約0.01〜約100ミリグラム(1日当たり、対象の体重(キログラム)当たり)(mg/day kg)の範囲であり、より好ましくは約1〜約50mg/day kg、さらに好ましくは約1〜約20 mg/day kgである。
【0222】
本発明のCOX-2選択的阻害剤がロフェコキシブを含んでなる場合、使用量は、約0.15〜約1.0mg/day・kgの範囲であることが好ましく、より好ましくは約0.18〜約0.4mg/day・kgである。本発明のCOX-2選択的阻害剤がエトリコキシブを含んでなる場合、使用量は、約0.5〜約5mg/day・kgの範囲であることが好ましく、より好ましくは約0.8〜約4mg/day・kgである。本発明のCOX-2選択的阻害剤がセレコキシブを含んでなる場合、使用量は約1〜約20 mg/day・kgの範囲であることが好ましく、より好ましくは約1.4〜約8.6mg/day・kgであり、さらに好ましくは約2〜約3 mg/day・kgである。COX-2選択的阻害剤がバルデコキシブを含んでなる場合、その使用量は約0.1〜約5 mg/day・kgの範囲内であることが好ましく、さらにより好ましくは約0.8〜約4 mg/day・kgの範囲である。COX-2選択的阻害剤がパレコキシブを含んでなる場合、その使用量は約0.1〜約0.5 mg/day・kgの範囲であることが好ましく、さらにより好ましくは約1〜約3 mg/day・kgである。
【0223】
絶対日用量について、COX-2選択的阻害剤がロフェコキシブを含んでなる場合、使用量は約10〜約75 mg/dayであることが好ましく、より好ましくは約12.5〜約50 mg/dayである。COX-2選択阻害剤がエトリコキシブを含んでなる場合、その使用量は約50〜約100 mg/dayであることが好ましく、より好ましくは約60〜約90 mg/dayである。COX-2選択的阻害剤がセレコキシブを含んでなる場合、その使用量は約100〜約1000 mg/dayであることが好ましく、より好ましくは約200〜約800 mg/dayである。COX-2選択的阻害剤がバルデコキシブを含んでなる場合、その使用量は約5〜約100 mg/dayであることが好ましく、より好ましくは約10〜約60 mg/dayである。COX-2選択的阻害剤がパレコキシブを含んでなる場合、その使用量は約10〜約100 mg/dayであることが好ましく、より好ましくは約20〜約80 mg/dayである。
【0224】
本発明の方法及び本発明の組成物において、レボキセチンは、COX-2選択的阻害剤とともに、又は、組み合わされて投与される。対象に投与されるCOX-2選択的阻害剤の量とレボキセチンの量との重量比は、約1:1〜約1000:1の範囲であることが好ましく、より好ましくは約25:1〜約400:1の範囲であり、さらに好ましくは約50:1〜約100:1の範囲である。
【0225】
レボキセチンとCOX-2選択的阻害剤との組み合わせは、本発明の範囲内にあると信じられる新規な治療的組成物の形で提供されうる。本発明の治療的組成物における各成分の相対量は、様々であってよく、上述したようであってよい。上述したレボキセチンとCOX-2選択的阻害剤とは、2つの成分のそれぞれの好ましい量が、単一の投与形態(例えば、単一のカプセル)によって、又は、4つ以下或いはそれ以上の単一の剤形によって提供されるような治療的組成物として提供されることができる。
【0226】
この新規な組み合わせが薬学的に許容可能なキャリアと共に供給されると、医薬組成物となる。本発明の医薬組成物は、CNS疾患、疼痛、炎症及び/又は炎症関連疾患の予防又は治療に適した組成物に関する。本発明の医薬組成物は、薬学的に許容可能なキャリアと、レボキセチン及びシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤(複数)から選択される組み合わせとを含んでなる。薬学的に許容可能なキャリアとしては、生理食塩水、リンガー液、リン酸溶液またはリン酸緩衝液、緩衝生理食塩水、当業界で公知の他のキャリアが挙げられるが、これに限定される訳ではない。また、医薬組成物は、安定剤、酸化防止剤、着色剤、及び希釈剤を含んでもよい。薬学的に許容可能なキャリア及び添加剤は、医薬的化合物による副作用を最小化し、かつ、医薬的化合物の効能が失われたり、治療が有効でなくなる程度にまで阻害されないように、選択される。
【0227】
「薬理的に有効な量」という語は、研究者又は臨床家によって探求されている組織、系、動物、又はヒトの生理学的又は医学的応答を引き出す、剤又は薬剤の量を意味する。この量は、治療的に有効な量であり得る。
【0228】
「薬学的に許容可能な」という語は、本明細書で使用され、修飾された名詞が医薬製品における使用として適当であることを意味する。薬学的に許容可能なカチオンとしては、金属イオン及び/又は有機イオンが挙げられる。より好ましい金属イオンとしては、適当なアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及び生理学的に許容可能な金属イオンが挙げられるが、これに限定される訳ではない。例示的なイオンとしては、それぞれの通常の価数における、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛が挙げられる。好ましい有機イオンとしては、プロトン化した3級アミン、及び4級アンモニウムカチオンが挙げられ、部分的に、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、及びプロカインが含まれる。例示的な薬学的に許容可能な酸としては、塩酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、ギ酸、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸、コハク酸、乳酸、グルコン酸、グルコロン酸、ピルビン酸、オキサル酢酸、フマル酸、プロピオン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸などが挙げられるが、限定される訳ではない。
【0229】
また、本発明の組み合わせには、レボキセチンとシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤との双方の異性体の形及び互変異性体及び薬学的に許容可能な塩が含まれる。説明するための薬学的に許容可能な塩は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸(mesylic)、ステアリン酸、サリチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボニック酸(embonic、パモン酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸(algenic)、β-ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、及び、ガラクツロン酸から調製される。
【0230】
本発明の化合物の適した薬学的に許容可能な塩基付加塩としては、金属イオン塩及び/又は有機イオン塩が挙げられる。より好ましい金属イオン塩としては、適当なアルカリ金属(Ia族)塩、アルカリ土類金属(IIa族)塩、及び他の生理学的に許容可能な金属イオンが挙げられるが、これに限定される訳ではない。このような塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛のイオンから作ることができる。好ましい有機塩は、3級アミン及び4級アンモニウム塩から作ることができ、これらは、部分的に、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、及びプロカインが含まれる。上記のすべての塩は、対応する本発明の化合物から通常の手段によって、当業者が調製することができる。
【0231】
本発明の方法及び組み合わせは、これに限定される訳ではないが、対象におけるCNS疾患及び/又は疼痛及び炎症の治療、予防、又は抑制、又は、炎症関連疾患の治療(神経障害性疼痛の治療における鎮痛剤としての使用など)に有用である。
【0232】
また、本発明の組み合わせは、胃腸の症状(炎症性腸疾患、胃潰瘍、胃静脈瘤、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、及び潰瘍性大腸炎など)を治療するために有用であり、癌(結腸直腸癌など)及び癌に関連する疼痛の予防又は治療に有用であるだろう。本発明の組み合わせは、以下の疾患及び症状にある炎症を治療することにおいて有用であろう:
ヘルペス感染症(例えば、単純ヘルペス)、HIV、肺水腫、腎臓結石、軽傷、創傷治癒、膣炎、カンジダ症、腰部脊椎関節症(lumbar spondylarthrosis)、血管疾患、片頭痛、洞性頭痛、緊張性頭痛、歯痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症(sclerodoma)、リウマチ熱、糖尿病(1型及び2型)、重症筋無力症、多発性硬化、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、損傷後に生じる腫れ、心筋虚血など。
【0233】
また、本発明の新規な組み合わせを有する組成物は、眼疾患(網膜炎、網膜症、結腸炎、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症など)の治療、及び、眼組織への急性損傷の治療において有用であろう。また、本発明の組成物は、ウイルス感染及び嚢胞性線維症に関連するような肺の炎症の治療において有用であろう。また、本発明の組成物は、ある種の中枢神経系疾患(アルツハイマー病を始めとする皮質痴呆など)の治療に有用であろう。また、本発明の組み合わせは、関節炎の治療などで、抗炎症剤として有用であろう。
【0234】
上述したもののいくつかに加えて、本発明の組み合わせの使用が有用な炎症関連疾患として、以下が挙げられる:アクチノミセス症、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性出血性、脳炎、急性肝炎、急性心筋梗塞、急性膵炎、腺炎、アメーバ症、アメーバ性大腸炎、裂肛、強直性脊椎炎、アフタ性口内炎、アフタ性潰瘍、虫垂炎膿瘍、クモ膜炎、動脈炎、喘息、アテローム性動脈硬化、アトピー性皮膚炎、Bウイルス脊髄炎(B virus myelitis)、潰瘍性大腸炎の「逆流性」大腸炎、細菌性心内膜炎、ベリリウム症、ブラストミセス・デルマチチジス、眼瞼炎、脳膿瘍、気管支拡張症、気管支梢炎、ブルセラ症、滑液包炎、胆管癌、猫引っかき熱、海綿静脈洞血栓症、盲腸憩室炎(cecal diverticulitis)、蜂巣炎、脳硬膜外膿瘍(cerebral epidural abcess)、胆石症、軟骨炎、舞踏病網膜炎(choreoretinitis)、慢性活動性肝炎、コクシジオイデス・イミティス、皮質血栓性静脈炎(cortical thrombophlebitis)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス症、涙嚢炎、皮膚筋炎、糖尿病性ニューロパシー、脳炎、脳脊髄炎、子宮内膜炎、眼内炎、好酸球性胃腸炎、上顆炎、喉頭蓋炎、多形性紅斑、結節性紅斑、外耳炎症性疾患、筋膜炎、繊維筋痛,瘻孔、毛嚢炎、グリオーシス、糸球体腎炎、淋菌感染、痛風、肉芽腫性大腸炎、痔核、肝炎、回腸カルチノイド(ileal carcinoid)、回腸炎、回盲部結核、回結腸炎、空回腸炎、腸骨大腿静脈血栓症(iliofemoral venous thrombosis)、嵌頓ヘルニア、結腸梗塞、間質性炎症、腸閉塞、虹彩炎、虚血、虚血性大腸炎、内耳炎、外側静脈洞血栓症(lateral sinus thrombosis)、ハンセン病、腰痛、リンパ節炎、リンパ管炎、鼠径リンパ肉芽腫、リンパ肉腫、乳様突起炎、腸間膜血栓、転移性黒色癌、筋炎、鼓膜炎、腎炎、神経炎、ニューロン炎、神経梅毒、結節性リンパ様増殖、変形性関節炎、骨髄炎、耳炎、卵巣癌、凡脳炎、乳頭炎、実質性 骨盤内炎症性疾患、穿孔した潰瘍、肛門周囲膿瘍、心膜炎、胆管周囲炎、歯周炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、肺炎、肺(臓)炎、灰白髄炎、ヘルペス後神経痛、前立腺炎、偽膜性腸炎、偽ポリープ、乾癬、肺梗塞、肺炎症、歯髄炎、腎盂腎炎、門脈炎、壊疽性膿皮症、狂犬病、放射線大腸炎、放射線腸炎、直腸脱、限局性腸炎、腎アミロイドーシス、リウマチ性関節炎、鼻炎、リケッチア症、仙腸骨炎、卵管炎(salpingitis)、強膜炎、硬化性胆管炎、感染性静脈血栓症、細菌性赤痢、帯状疱疹、副鼻腔炎、脊髄硬膜外膿瘍、脾臓炎、硬膜下膿瘍、梅毒性髄膜・血管型梅毒、脊髄癆、腱炎、腱滑膜炎、耳鳴り、扁桃腺炎、中毒性巨大結腸、横断性脊髄炎、三叉神経痛、結核腸炎(tuberculosis enteritis)、腸チフス、潰瘍性直腸炎、尿管炎、血管壊死(vascular necrosis)、血管炎(vasculitis)、心室膿胸(ventricular empyema)、膣前庭炎、及びゾリンジャー−エリソン症候群。
【0235】
明細書で使用されるように、「疼痛、炎症、又は炎症関連疾患」及び「シクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患」という語は、これに限定されることはないが、上記の兆候や疾患の各々を含むことを意図する。
【0236】
本発明の方法は、対象におけるシクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患の治療及び/又は予防を含み、該方法は、疾患を有するか疾患が疑われる対象を、レボキセチンと本明細書に記載されているシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤のいずれかの化合物又は塩との治療的に有効な量の組み合わせによって治療することを含んでなる。
【0237】
「治療する(treating)」又は「治療すること(to treat)」という語は、一時的又は永続的に、兆候を緩和し、原因を除去すること、又は、兆候の発現を予防したり、遅らせたりすることを意味する。「治療」という語は、これに限定する訳ではないが、上記の病気或いは疾患のいずれかに関連する疼痛及び/又は炎症の緩和、原因の除去、又は予防を含む。ヒトの治療に有用であることに加えて、本発明の組み合わせは、ウマ、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ヒツジ、ブタなどの哺乳動物の治療にも有用である。
【0238】
治療のための「対象」という語は、疼痛、炎症及び/又は公知の炎症関連疾患のいずれかを有する、又は、その予防の必要がある、あらゆるヒト又は動物の対象を含む。対象は、典型的にはヒト対象である。
【0239】
予防方法では、その対象は、あらゆるヒト又は動物の対象であり、好ましくはCNS疾患、疼痛、炎症及び/又は炎症関連疾患を予防及び/又は治療する必要のある対象である。対象は、疼痛及び/又は炎症の危険にあるヒト対象、又は、上記の疾患などの炎症関連疾患となる危険にあるヒト対象であってもよい。対象は、遺伝的素因、座りがちな生活習慣、ダイエット、疾患の原因となる物質への暴露、病原体への暴露などの危険にあってもよい。
【0240】
本発明の医薬組成物は、経腸的に及び非経口で投与してもよい。非経口投与としては、皮下、筋肉内、皮内、乳房内、静脈内、及び当業界において公知の他の投与方法が挙げられる。経腸投与としては、溶液、錠、持続放出カプセル、腸溶性被覆カプセル、及びシロップが挙げられる。投与の際、医薬組成物は体温又は体温近くであってもよい。
【0241】
「組み合わせ療法」、「共投与」、「とともに投与」、又は「共治療(co-therapy)」という文句は、シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤とレボキセチンとの使用を規定する場合、薬の組み合わせの有利な効果を与えるような、投与計画における順次に各薬剤を投与することを含むことを意図するとともに、実質的に同時にこれらの薬剤を共投与すること(例えば、これらの有効薬剤を固定した比で有する単一のカプセルや投与手段、又は、各々の薬剤に対する複数の別々のカプセルや投与手段(ここで、これらの別々のカプセルや投与手段は、共に同時に採ることができ、また、本発明の組み合わせの構成成分の双方の有利な効果を得るために十分な時間内に採ることができる)など)をも含む意図である。
【0242】
「治療的に有効な」及び「治療、予防、又は抑制に有効」という文句は、各薬剤の治療それ自身による、典型的に他の治療法に伴うような有害な副作用を避けつつ、炎症の重症度の改善及び発生の頻度の改善という目的を達成する本発明の組み合わせ療法において使用するための各薬剤の量を規定する意図である。
【0243】
本発明の組み合わせには、レボキセチン成分とシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とを各々の成分の有効時間内に投与することが含まれるものの、各々の成分の両方を同時に投与することが好ましく、各々の成分の両方を単一の投与1回分で投与することがより好ましい。
【0244】
具体的には、本発明の組み合わせは、経口(例えば、錠剤(タブレット)、被覆錠、糖衣錠、トローチ、薬用キャンデー(lozenge)、水性または油性の懸濁液、分散性粉末又は顆粒、エマルジョン、ハードカプセル又はソフトカプセル、又は、シロップ又はエリキシル剤など)で投与することができる。経口での使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造に関する技術分野において公知のあらゆる方法によって調製することができ、このような組成物は、薬学的に洗練された口当たりのよい製剤を得るための甘味料、着香剤、着色剤、及び保存剤からなる群より選択される1又はそれ以上の薬剤を含んでもよい。錠剤は、有効成分を、錠剤の製造に適した無害な薬学的に許容可能な賦形剤とともに含んでもよい。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤(炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウムなど);造粒剤及び崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、又はアルギン酸);結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン、又はアカシア);及び滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク)である。錠剤は被覆されていなくてもよいし、消化管での崩壊や吸収を遅らせて、より長時間に渡って効果を維持するため被覆されていてもよい。例えば、時間遅延剤(例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリン)を使用してもよい。
【0245】
経口用の剤形は、活性成分が不活性固形希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン)と混合されているハードゼラチンカプセル、又は、有効成分を、それ自体、又は、水或いは油性媒体(ピーナッツオイル、液体パラフィン、又はオリーブオイル)と混合して有するソフトゼラチンカプセルであってもよい。
【0246】
有効成分を水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して含む水性懸濁液を製造することができる。このような賦形剤は、懸濁化剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン トラガガントガム、及びアカシアガム);分散剤及び湿潤剤(天然で生じるリン脂質(例えば、レシチン)、又は、アルキレンオキサイドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、又は、エチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、又は、エチレンオキサイドと、脂肪酸とヘキシトールとから誘導される部分エステルとの縮合生成物(ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、又は、エチレンオキサイドと、脂肪酸と無水ヘキシトールとから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であってもよい)でありうる。
【0247】
また、本発明の水性懸濁液は、1又はそれ以上の保存剤(例えば、エチルp-ヒドロキシベンゾエート又はn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート)、1又はそれ以上の着色剤、1又はそれ以上の着香剤、又は、1又はそれ以上の甘味料(ショ糖又はサッカリン等)を含んでいてもよい。
【0248】
油性懸濁液は、有効成分をω-3脂肪酸、ベジタブルオイル(例えば、落花生油、オリーブオイル、ごま油、又は、ココナッツオイル)中、又は、鉱物油(液体パラフィンなど)中に懸濁させることにより調製することができる。油性懸濁液は増粘剤(thickening agent)(例えば、蜜蝋又は固形パラフィン又はセチルアルコール)を含んでいてもよい。
【0249】
上述したものなどの甘味料及び着香剤を加えて、口当たりのよい(palatable)経口処方物を得てもよい。これらの組成物は、酸化防止剤(アスコルビン酸など)の添加により保存することができる。
【0250】
水を添加して水性懸濁液を作るのに適した分散性粉末及び分散性顆粒は、有効成分を、分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤、及び1又はそれ以上の保存剤と合わせて有する。適した分散財又は湿潤剤及び懸濁化剤は、すでに上述したものによって例示される。付加的な賦形剤(例えば、甘味剤、着香剤、及び着色剤)があってもよい。
【0251】
本発明の新規な組み合わせを含むシロップ及びエリキシル剤には、甘味料(例えば、グリセロール、ソルビトール、スクロース)を処方してもよい。このような製剤はまた、粘滑剤、保存剤、着香剤、及び着色剤を含んでもよい。
【0252】
また、本発明の組み合わせは、非経口で、それぞれ皮下、又は静脈内、又は、筋肉内、又は、胸骨内に投与することでき、また、注入(infusion)法により無菌の注入可能な水性懸濁液又は油性懸濁液の形で投与することができる。このような懸濁液は、上述した湿潤剤及び懸濁化剤を分散するために適したもの、又は他の適した薬剤を使用する公知の技術によって処方することができる。無菌の注入可能な製剤は、無害な非経口で許容可能な希釈剤又は溶媒中(例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として)の無菌の注入可能な溶液又は懸濁液であってもよい。使用することのできる許容可能な媒体及び溶媒としては、水、リンガー溶液、及び等張の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油も通常、溶媒又は懸濁媒体として使用される。この目的のため、合成モノジグリセリド又はジグリセリドを含む無刺激性の不揮発性油を使用することができる。さらに、n-3ポリ不飽和の脂肪酸は、注入剤の調製において使用することができる。
【0253】
また、本発明の組み合わせは、吸入により、エアロゾル又は噴霧器用の溶液の形態で投与することができ、また、経直腸的に、薬剤と適当な非刺激性の賦形剤(これは、常温では固体だが、直腸の温度では液体であるため、直腸中で溶解して薬剤を放出する)とを混合して調製した座薬の形態で投与することができる。このような物質としては、ココアバター及びポリエチレングリコールがある。
【0254】
本発明の新規な組成物は、また、局所的に、クリーム、軟膏、ゼリー、洗眼液、溶液、又は懸濁液の形態で投与することができる。当然、本発明の組成物は、局所投与以外の投与経路で投与することも可能である。
【0255】
日用量は、個々の具体的な症例における個別の必要性に応じて、幅広い範囲で変化させうる。一般に、成人への投与に対しては、適切な日用量は上記したが、便宜な場合は、好ましいとされた限度を超えることがありうる。日用量は、単一の剤形で、又は、分割された剤形で投与することができる。
【0256】
種々の投与方法として、例えば、カプセル、錠剤、及びゼラチンカプセルが挙げられる。
さらに、本発明は、上述した治療、予防、又は抑制方法を行う際の使用に適したキットを包含する。1つの態様において、本発明のキットは、1又はそれ以上の上記した形態での、レボキセチンを含んでなる第1の投与形態(剤)と、上記した1又はそれ以上のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグを含んでなる第2の投与形態(剤)とを、本発明の方法を実行するために十分な量で含む。好ましくは、第1の投与形態と第2の投与形態とはともに、治療的な有効な量の、疼痛、炎症、又は炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための化合物を含む。
【0257】
以下の実施例によって本発明の形態を説明する。本発明の態様の範囲内の他の態様は、明細書又は本明細書に開示される本発明の慣行を考慮することにより当業者に明らかであろう。本明細書は、実施例とともに、実施態様や実施例により示される本発明の範囲や精神とともに、単に例示的なものであると考えられることを意図している。実施例においては、すべてのパーセントは、特に示さない限り重量基準である。
【0258】
比較実施例1
この実施例は、セレコキシブの調製について示す。
工程1:1-(4-メチルフェニル)-4,4,4-トリフルオロブタン-1,3-ジオンの調製
米国特許第5,760,068号による開示にしたがって、4'-メチルアセトフェノン(5.26 g, 39.2mmol)を25 mLのメタノール中にアルゴン下で溶かし、12 mL(52.5mmol)のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25%)を加えた。この混合物を5分間撹拌し、5.5 mL(46.2mmol)のエチル トリフルオロアセテートを加えた。24時間還流した後、混合物を室温まで冷却し、濃縮した。100 mLの10%HClを添加し、混合物を75 mLのエチルアセテートで4回抽出した。この抽出物をMgS04上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、8.47 g(94%)の茶色のオイルを得、これはさらに精製することなく使用した。
【0259】
工程2:4-[5-(4-メチルフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミドの調製
75 mLの無水エタノール中の、工程1で得たジオン(4.14 g, 1,8.0mmol)に対して、4.26 g(19.0mmol)の4-スルホンアミドフェニルヒドラジンハイドロクロライドを加えた。反応をアルゴン下で24時間還流した。室温に冷却し、ろ過した後、反応混合物を濃縮し、6.13 gのオレンジ色の固体を得た。この固体をメチレンクロライド/へキサンで再結晶して、3.11 g(8.2 mmol, 46%)の生成物を浅黄色固体として得、これは、融点(mp)が157-159℃であり、組成(計算)はC17H14N302SF3だった:C, 53.54;H, 3.70;N, 11.02。分析によりわかった組成は:C, 53.17;H, 3.81;N, 10.90だった。
【0260】
実施例2
ここでは、セレブレックスとレボキセチンとを含有する組成物、及び、該組み合わせを含有する医薬組成物の製造について説明する。
【0261】
本発明の組成物は、レボキセチンと4-[5-(4-メチルフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホンアミド(比較実施例1でのように製造される、又は、Pharmacia Corporation, St. Louis, MOから入手可能である)とを、2つの化合物のそれぞれを分解させるのに十分なせん断力又は温度を実質的に生じさせない、粉末を密接に混合するのに適した実験用ミル又は混合装置で混合することにより得ることができる。混合後、セレコキシブとレボキセチンとの組み合わせにより、約1000のヒトの1回分の投与単位を製造するために十分な組成物が形成される。
【0262】
好ましい場合、固体のキャリア及び他の物質を治療用組成物と混合して、医薬組成物をを形成することができ、得られた医薬組成物を、例えば、通常のカプセル形成装置により、ヒト消費用のカプセルにすることができ、各カプセルには、特定の量のレボキセチンとセレコキシブとが含まれる。
【0263】
また、レボキセチンとセレコキシブとを液体のキャリア(例えば、生理食塩水)に溶解し、ヒトでの消費に適した医薬組成物を形成してもよい。ヒトでの使用のための液体医薬組成物の単一の投与量は、治療的に有効な製剤中のレボキセチンとセレコキシブの具体的な量を提供するのに十分な容量であろう。
【0264】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤のいずれかとレボキセチンとの上記の組み合わせを含む治療的及び医薬組成物は、同様の方法でも得ることができる。
【0265】
実施例3
ここでは、レボキセチンとセレコキシブとの組成物の生物学的な有効性の評価について説明する。
【0266】
レボキセチンとセレコキシブとを含む組成物を実施例2に記載したように調製する。この組成物の生物学的有効性は、ラットのカラギーナン脚パッド浮腫試験(rat carrageenan foot pad edema test)及びラットのカラギーナンで誘発される鎮痛試験により測定する。
【0267】
ラットのカラギーナン脚浮腫試験
カラギーナン脚浮腫試験を、Winter, et al.(Proc. Soc.Exp.Biol. Med., 1,11, 544-(1962))に本質的に記載されている物質、試薬、及び手順で行う。オスのSprague-Dawleyラットを、平均体重が可能な限り同じであるそれぞれのグループから選択する。ラットは、試験前は、16時間以上水には自由にアクセスできるように断食させる。このラットに、0.5%のメチルセルロースと0.025%の界面活性剤を含むキャリア媒体中に懸濁させた化合物、又は、キャリア媒体だけを、経口で(1 mL)投与する。1時間後、0.1 mLのカラギーナン/滅菌0.9%生理食塩水の1%溶液を足底下注射で1つの脚に投与し、注射した脚の大きさを、デジタル表示計付きの圧力変換器に接続された置換プレチスモ計で測定する。カラギーナンの注入から3時間後、脚の容積を再び測定する。薬で治療した動物群の脚のはれの平均を、プラセボで治療した動物群のそれと比較し、腫れの阻害度(%)を測定する(Otterness and Bliven, Laboratory Models for Testing NSAIDS, in Non-steroidal Anti-Inflammatory Drugs, (J.Lombardino, ed. 1985))。阻害(%)は、この方法により測定された、コントロールの脚容積からの減少(%)を示す。このデータは、レボキセチンとセレコキシブとの組み合わせが有効な抗炎症活性を与えることを示すものと予想される。
【0268】
ラットのカラギーナンで誘発される鎮痛試験
ラットカラギーナンを用いた鎮痛試験を、Hargreaves, et al.(Pain, 32,77-(1988))に本質的に記載された物質、試薬、手順で行う。オスのSprague-Dawleyラットを、カラギーナン脚パッド浮腫試験について上述したように処理する。カラギーナンの注入から3時間後、ラットを、(床の下に設置可能な)高強度のランプを光を放つ熱源として有する、透明な床をもつ特別なPLEXIGLAS容器に置く。初めの20分後から、熱的な刺激を注射した脚、又は、その反対の注射していない脚に始める。脚を引くことによって光が遮られると、光電管がランプとタイマーを消す。ラットがその脚を引くまでの時間を測定する。引くまでの時間を、コントロール群と薬で治療した群に対して秒で測定し、最大鎮痛脚引き(hyperalgesic foot withdrawal)の阻害(%)を測定する。結果は、レボキセチンとセレコキシブとの組み合わせが有効な鎮痛活性を与えることを示すものと予想される。
【0269】
実施例4
ここでは、マウスでのコラーゲンで誘発される関節炎の治療のためのレボキセチンとセレコキシブとの組み合わせの生物学的有効性の測定方法について説明する。
【0270】
レボキセチンとセレコキシブとを有する組成物を実施例2に記載したように調製する。この組成物の生物学的有効性を、マウスでのコラーゲンで誘発された関節炎の誘発及び評価により測定する。
【0271】
[J. Stuart, Annual Rev. Immunol., 2,199 (1984)]に記載されているように、尾の根元に第0日に完全フロインドアジュバント(Sigma)中の50μgのニワトリ型の11コラーゲン(C11)を注入して、8-12週齢のオスのDBA/1マウスに関節炎を誘発させる。。化合物は、0.5%メチルセルロース(Sigma, St. Louis, Mo.)と0.025%のTween 20(Sigma)中の懸濁液として調製する。シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤(セレコキシブ、比較実施例1に記載されたような)とレボキセチンが、単独で又は組み合わされて、治療用組成物として実施例2に記載されたように投与される。第20日に始まり、第55日の最終的な評価まで毎日継続する、チューブによる(by gavage)0.1mlのポストコラーゲン注入によって、関節炎でない動物にこの化合物が投与される。動物は、第21日に不完全フロインドアジュバント中の50μgのコラーゲン(CII)で、高められる(boosted)。動物は、その後、第56日まで各週何回か、関節炎の発生と重症度を測定する。脚が赤く、又は脚が腫れた動物をすべて関節炎としてカウントする。重症度の点数は、P.Wooley, et al., Trans. Proc., 15, 1,80 (1983)に記載されているように各々の脚につき0-3の点数を用いて行う(1匹のマウスあたりの最大値は12)。この動物について、関節炎の発生と、関節炎が観察された動物については重症度を測定する。関節炎の発生は、脚又は指における腫れや赤さを観察することによって全体のレベルを決定する。重症度は以下のガイドラインにより評価する。簡単には、通常の4本の脚(すなわち、赤みや腫れがない)を示す動物は0として採点する。指又は脚のあらゆる赤みや腫れは、1点として採点する。脚全体の全体の腫れや変形は2点として採点する。関節の硬直は3点として採点する。
【0272】
脚の組織学的試験
関節炎でない動物の総測定を確認するため、組織学的試験を行うことができる。実験の最後に犠牲になった動物から脚を取り、固定し、上述したように脱灰する[R. Jonsson, J. Immunol. Methods, 88,109 (1986)]。サンプルをパラフィンに浸し、分割し、標準法によりヘマトキシリンとエオシンにより染色する。染色した部分を、細胞浸潤、滑膜の過形成、骨及び軟骨の侵食について試験する。
【0273】
その結果は、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とレボキセチンとの組み合わせがマウスでのコラーゲンに誘発される関節炎の有効な治療であることを示すものであることが予想される。
【0274】
本明細書中で引用したすべての文献(すべての文献、出版物、特許、特許出願、発表、テキスト、レポート、原稿、ブロシュア、書籍、インターネット投稿、雑誌等の記事、定期刊行物を含むが、これに限定されない)を、これにより、参照によりその全体を本明細書に含めるものとする。本明細書での引用文献の議論は、その著者によりなされた主張を単に要約することを意図しており、いずれかの参照文献が従来技術を構成することを自認するものではない。出願人は、引用文献の正確性及び普遍性に異議を唱える権利を留保する。
【0275】
以上の観点から、本発明のいくつかの利点が得られ、他の有利な結果が得られたことがわかるだろう。
上記の方法及び組成物には、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更をすることができ、上記の記載に含まれるすべての事項は説明のためのものであって、限定する意味はないと解釈されるべきであると意図されている。
【0276】
本発明の他の態様を以下に示す。具体的には、レボキセチンが、以下のCOX-2特異的阻害剤のいずれか1つ又はそれ以上と組み合わせて、下の表3に示すように提供される:
【0277】
【表3】

【0278】
上の表3の組成物により治療しうる例示的な適応について、以下の表4に示す。
【0279】
【表4】

【0280】
例示的なCNS疾患として、以下が挙げられるが、これに限定される訳ではない:
アルツハイマー病(AD)、健忘症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、拒食症、不安症、不安神経症、運動失調、注意欠陥過活動性障害、自閉症、自律神経機能障害、行動障害、双極性障害、脳損傷、過食症、緊張病、中枢神経系疾患、慢性精神系適応症、種々の形態の失禁(混合型、腹圧性、切迫性)を含む慢性泌尿器系適応症、認知障害、けいれん、脳神経障害、循環気質又は循環気質性人格、膀胱瘤、精神錯乱、妄想性(偏執性)障害、痴呆、うつ病、糖尿病性ニューロパシー、憩室疾患、失調症、失調症、排尿困難、摂食障害、脳炎、てんかん、錐体外路症候群、摂食障害(feeding disorder)、血尿(hermaturia)、ハンチントン病(HD)又はハンチントン舞踏病(Huntington's choria)、水腎症、水尿管症、心気神経、軽躁人格、低酸素症、ヒステリー、ヒステリー性神経症、躁鬱病、髄膜炎、精神衰弱、精神障害、運動ニューロン疾患、運動障害、筋肉けいれん、多発性硬化、筋肉痛、ナルシシズム、神経系損傷、神経変性疾患、神経疾患、神経障害、精神障害、及び認知障害、ニューロパシー、偏執性/強迫性疾患、強迫神経症、アヘン剤使用障害、麻痺、パーキンソン病(PD)、受動攻撃性障害、人格障害、恐怖神経症、気尿症、心的外傷後ストレス障害、精神病質、精神疾患、統合失調症、発作、老人性痴呆症、睡眠障害、反社会病質、身体化障害、昏迷、物質依存、遅発性ジスキネジー、及び耳鳴り。
【0281】
以下の表5及び表6は、レボキセチンとCOX-2特異的阻害剤とを含んでなる本発明の組成物の種々の剤型を示す。表5の投与形態からは、経皮的に適用され得るすべての投与形態が除かれていることに留意されたい。一方で、表6には、その経皮的に適用される投与形態が挙げられている。
【0282】
【表5−1】

【0283】
【表5−2】

【0284】
【表5−3】

【0285】
【表6】

【0286】
表5及び表6に示した投与形態に加えて、より完全な投与形態のリストとしては、「Remington's Pharmaceutical Sciences」(Mack Publishing Co., Easton, PA, Arthur Osol(編者), 16th Edition (1980))を参照されたい。また、同じ本のその後の版のそれぞれ(すなわち、「Remington's Pharmaceutical Sciences」の現在までのその後の版)も参照されたい。「The United States Pharmacopeia」(21st Edition, United States Pharmacopeial Convention, Washington, D.C. (1985))も参照されたい。また、同じ本のその後の版のそれぞれ(即ち、「The United States Pharmacopeia」の現在までのその後の版)も参照されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療、予防、又は抑制を必要とする対象における、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する方法であって、
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを前記対象に投与することを含む、上記方法。
【請求項2】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとをともに投与することが、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する有効な方法を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
レボキセチンがそのラセミ体として与えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
レボキセチンがそのR異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
レボキセチンがそのS異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、約0.2μmol/L以下のシクロオキシゲナーゼ-2のIC50値を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグが、少なくとも約2のシクロオキシゲナーゼ-2阻害のシクロオキシゲナーゼ−1阻害に対する選択比を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、約0.2μmol/L以下のシクロオキシゲナーゼ-2のIC50値を有し、さらに、少なくとも約100のシクロオキシゲナーゼ-2阻害のシクロオキシゲナーゼ−1阻害に対する選択比を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、少なくとも約1μmol/Lのシクロオキシゲナーゼ-1のIC50値を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグが、少なくとも約10μmol/Lのシクロオキシゲナーゼ-1のIC50値を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、式:
【化1】

を有する6-[[5-(4-クロロベンゾイル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル]メチル]-3(2H)ピリダジノン又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤がクロメンを含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式を有する、置換ベンゾチオピラン、ジヒドロキノリン、及びジヒドロナフタレンからなる群より選択される、請求項12に記載の方法:
【化2】

[式中、
Gは、O、S、及びNRaからなる群より選択され;
Raはアルキルであり;
R1は、H及びアリールからなる群より選択され;
R2は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R3は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリール(これらは、アルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルから選択される1又はそれ以上の基で置換されていてもよい)からなる群より選択され;及び
R4は、H、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシアリールカルボニル、ニトロアリール、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルから選択される1又はそれ以上の基からなる群より選択され;
又は、R4は環Eと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体;さらに、そのジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ化合物、互変異性体、塩、エステル、アミド、プロドラッグが含まれる。
【請求項14】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の式を有する化合物又はその異性体或いはプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の方法:
【化3】

[式中、
Xは、O,S,及びNRbからなる群より選択され;
Rbはアルキルであり;
R5は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリール、及びそのそれぞれは独立してアルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び
R7は、ヒドリド、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]。
【請求項15】
Xは、酸素及び硫黄からなる群より選択され;
R5は、カルボキシル、低級アルキル、低級アラルキル、及び低級アルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、及びフェニルからなる群より選択され;及び
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、低級アルキルスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基である;又は、ここで、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
R5はカルボキシルであり;
R6は低級ハロアルキルであり;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級アルキルスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、ここで、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
R6は、フルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルからなる群より選択され;及び
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、tertブチルオキシ、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、ニトロ、N,N-ジメチルアミノスルホニル、アミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-エチルスルホニル、2,2-ジメチルエチルアミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-(2-メチルプロピル)アミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、2,2-ジメチルプロピルカルボニル、フェニルアセチル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R2は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
R6は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;及び、
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-(2,2-ジメチルエチル)アミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、2-メチルプロピルアミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が以下を含んでなる、請求項14に記載の方法:
a) 6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
b) 6-クロロ-7-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
c) 8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
d) 6-クロロ-7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
e) 6-クロロ-8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
f) 2-トリフルオロメチル-3H-ナフトピラン-3-カルボン酸;
7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
g) 6-ブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
h) 8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
i) 6-トリフルオロメトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
j) 5,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
k) 8-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
l) 7,8-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
m) 6,8-bis(ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
n) 7-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
o) 7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
p) 6-クロロ-7-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
q) 6-クロロ-8-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
r) 6-クロロ-7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
s) 6,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
t) 6,8-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
u) 2-トリフルオロメチル-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-カルボン酸;
v) 6-クロロ-8-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
w) 8-クロロ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
x) 8-クロロ-6-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
y) 6-ブロモ-8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
z) 8-ブロモ-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
aa) 8-ブロモ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
bb) 8-ブロモ-5-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
cc) 6-クロロ-8-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
dd) 6-ブロモ-8-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ee) 6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ff) 6-[(ジメチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
gg) 6-[(メチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
hh) 6-[(4-モルホリノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ii) 6-[(1,1-ジメチルエチル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
jj) 6-[(2-メチルプロピル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
kk) 6-メチルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ll) 8-クロロ-6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
mm) 6-フェニルアセチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
nn) 6,8-ジブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
oo) 8-クロロ-5,6-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
pp) 6,8-ジクロロ(S)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
qq) 6-ベンジルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
rr) 6-[[N-(2-フリルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ss) 6-[[N-(2-フェニルエチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
tt) 6-ヨード-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;7-(1,1-ジメチルエチル)-2-ペンタフルオロエチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;及び
uu) 6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾチオピラン-3-カルボン酸;
又は、これらの化合物のプロドラッグ。
【請求項20】
前記シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤が、以下の式を有する化合物又はその異性体或いはプロドラッグを含んでなる請求項6に記載の方法:
【化4】

[式中、
Xは、O及びSからなる群より選択され;
R8は低級ハロアルキルであり;
R9は、ヒドリド及びハロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルコキシ、低級アラルキルカルボニル、低級ジアルキルアミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級ヘテロアラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、及び6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択される]。
【請求項21】
Raは、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;
R9は、ヒドリド、クロロ、及びフルオロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、メチル、tert-ブチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、ベンジルカルボニル、ジメチルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ベンジルアミノスルホニル、フェニルエチルアミノスルホニル、メチルプロピルアミノスルホニル、メチルスルホニル、及びモルホリノスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、クロロ、メトキシ、ジエチルアミノ、及びフェニルからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、メチル、エチル、tert-ブチル、メトキシ、及びフェニルからなる群より選択される;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
対象におけるシクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患を治療又は予防する方法であって、
該疾患を有する又はその可能性がある対象を、治療的に有効な量の、請求項6−21のいずれか1項に記載の化合物のいずれかとレボキセチンとの化合物の組み合わせ或いは塩の組み合わせにより治療することを含んでなる、上記方法。
【請求項23】
前記シクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患が、CNS疾患、炎症、関節炎、疼痛、及び発熱からなる群より選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項24】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式で表される三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの集合から選択される材料を含んでなる、請求項1に記載の方法:
【化5】

[式中、
Dは、部分的に不飽和又は不飽和のヘテロシクリル、及び、部分的に不飽和又は不飽和の炭素環からなる群より選択され;
R13は、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、R13は、置換可能な位置において、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリルアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシ、及びアルキルチオから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;
R14は、メチル及びアミノからなる群より選択され;及び、
R15は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N-アリールアミノカルボニル、N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N-アリールアミノ、N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N-アリールアミノアルキル、N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキル-N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキルN-アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N-アリールアミノスルホニル、アリールスルホニル、及びN-アルキル-N-アリールアミノスルホニルから選択される基からなる群より選択される]。
【請求項25】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の構造を有するバルデコキシブ又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の方法:
【化6】

【請求項26】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の構造を有する化合物又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の方法:
【化7】

【請求項27】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、セレコキシブ、JTE-522、デラコキシブ(deracoxib)、クロメン、クロマン、パレコキシブ、バルデコキシブ、エトリコキシブ、ロフェコキシブ、N-(2-シクロヘキシルオキシニトロフェニル)メタンスルホンアミド、COX189、ABT963、メロキシカム(meloxicam)、BMS-347070、これらのいずれかのプロドラッグ、及び、これらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、セレコキシブ又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式で表されるフェニル酢酸誘導体又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の方法:
【化8】

[式中、
R16は、メチル又はエチルであり;
R17は、クロロ又はフルオロであり;
R18は水素又はフルオロであり;
R19は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はヒドロキシであり;
R20は水素又はフルオロであり;及び
R21は、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、又はメチルであり、
但し、R16がエチルでありR19がHである場合、R17、R18、R19、及びR20がすべてフルオロであることはない]。
【請求項30】
R16がエチルであり;
R17及びR19はクロロであり;
R18及びR20は水素であり;及び
R21がメチルである;
又は、そのプロドラッグである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
ある量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグがある量のレボキセチンとともに、CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制に有効な量を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記レボキセチンの量が、約1 mg/day〜約10 mg/dayの範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記レボキセチンの量が、約2 mg/day〜約8 mg/dayの範囲である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記レボキセチンの量が、約3 mg/day〜約6 mg/dayの範囲である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量が、対象の体重1kgあたり約0.01〜約100 mg/dayの範囲である、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量が、対象の体重1kgあたり約1〜約20 mg/dayの範囲である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記対象に投与されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量とレボキセチンの量との重量比が、1:1〜約1000:1の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記対象に投与されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量とレボキセチンの量との重量比が、約50:1〜約100:1の範囲である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が、以下からなる群より選択される、請求項1に記載の方法:
神経障害性疼痛、頭痛、発熱、関節炎、リウマチ性関節炎、脊椎関節症(spondyloarthopathies)、痛風性関節炎、変形性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、結合組織損傷又は結合組織病、皮膚関連症状(skin related conditions)、乾癬、湿疹、火傷、皮膚炎、胃腸の症状(gastrointestinal conditions)、炎症性腸疾患、胃潰瘍、胃静脈瘤、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、癌、結腸直腸癌、ヘルペス感染症、HIV、肺水腫、腎臓結石、軽傷、創傷治癒、膣炎、カンジダ症、腰部脊椎関節症(lumbar spondylanhrosis)、血管疾患、片頭痛、洞性頭痛、緊張性頭痛、歯痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症(sclerodoma)、リウマチ熱、糖尿病(1型及び2型)、重症筋無力症、多発性硬化、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、損傷後に生じる腫れ、心筋虚血、眼疾患、網膜炎、網膜症、結腸炎、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症、眼組織への急性損傷、肺炎症、神経系疾患、皮質痴呆、及びアルツハイマー病。
【請求項40】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が、眼疾患又は眼損傷である、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記眼疾患又は眼損傷が、網膜炎、網膜症、結腸炎、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症、眼組織への急性損傷からなる群より選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が関節炎である、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記関節炎が変形性関節炎である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記関節炎がリウマチ性関節炎である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記対象が動物である、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記対象がヒトである、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、経腸又は非経口で1日あたり1又はそれ以上の投薬量(複数)(dose(s))において対象に投与される、請求項2に記載の方法。
【請求項48】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、実質的に同時に対象に投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とレボキセチンとが、順次に投与される、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記CNS疾患が、以下からなる群より選択される、請求項1に記載の方法:
アルツハイマー病(AD)、健忘症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、拒食症、不安症、不安神経症、運動失調、注意欠陥過活動性障害、自閉症、自律神経機能障害、行動障害、双極性障害、脳損傷、過食症、緊張病、中枢神経系疾患、慢性精神系適応症、慢性泌尿器系適応症、失禁、認知障害、けいれん、脳神経障害、循環気質又は循環気質性人格、膀胱瘤、精神錯乱、妄想性(偏執性)障害、痴呆、うつ病、糖尿病性ニューロパシー、憩室疾患、失調症、失調症、排尿困難、摂食障害、脳炎、てんかん、錐体外路症候群、摂食障害(feeding disorder)、血尿(hermaturia)、ハンチントン病(HD)又はハンチントン舞踏病(Huntington's choria)、水腎症、水尿管症、心気神経、軽躁人格、低酸素症、ヒステリー、ヒステリー性神経症、躁鬱病、髄膜炎、精神衰弱、精神障害、運動ニューロン疾患、運動障害、筋肉けいれん、多発性硬化、筋肉痛、ネーム(name)、ナルシシズム、神経系損傷、神経変性疾患、神経疾患、神経障害、精神障害、及び認知障害、ニューロパシー、偏執性/強迫性疾患、強迫神経症、アヘン剤使用障害、麻痺、パーキンソン病(PD)、受動攻撃性障害、人格障害、恐怖神経症、気尿症、心的外傷後ストレス障害、精神病質、精神疾患、統合失調症、発作、老人性痴呆症、睡眠障害、反社会病質、身体化障害、昏迷、物質依存、遅発性ジスキネジー、及び耳鳴り。
【請求項51】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを対象に投与することを含む、対象における疾患をを治療、予防、又は抑制する方法であって、
前記疾患が、以下からなる群より選択される、上記方法:
アクチノミセス症、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性出血性脳炎、急性肝炎、眼組織への急性損傷、急性心筋梗塞、急性膵炎、腺炎、アメーバ症、アメーバ性大腸炎、裂肛、強直性脊椎炎、アフタ性口内炎、アフタ性潰瘍、再生不良性貧血、虫垂炎膿瘍、クモ膜炎、動脈炎、関節炎、喘息、アテローム性動脈硬化、アトピー性皮膚炎、Bウイルス脊髄炎(B virus myelitis)、潰瘍性大腸炎の「逆流性」大腸炎、細菌性心内膜炎、ベーチェット症候群、ベリリウム症、ブラストミセス・デルマチチジス、眼瞼炎、脳膿瘍、気管支拡張症、気管支梢炎、ブルセラ症、滑液包炎、癌及びそれに関連する痛み、カンジダ症、胆管癌、猫引っかき熱、海綿静脈洞血栓症、盲腸憩室炎(cecal diverticulitis)、蜂巣炎、脳硬膜外膿瘍(cerebral epidural abcess)、胆石症、軟骨炎、舞踏病網膜炎(choreoretinitis)、慢性活動性肝炎、慢性泌尿器系適応症、失禁、コクシジオイデス・イミティス、結腸直腸癌、結腸炎、皮質痴呆、皮質血栓性静脈炎(cortical thrombophlebitis)、クローン病、クリプトコッカス・ネオフォルマンス症、嚢胞性線維症、涙嚢炎、歯痛、皮膚筋炎、糖尿病(1型及び2型)、糖尿病性ニューロパシー、憩室疾患、排尿困難、脳炎、脳脊髄炎、子宮内膜炎、眼内炎、好酸球性胃腸炎、上顆炎、喉頭蓋炎、多形性紅斑、結節性紅斑、外耳炎症性疾患、筋膜炎、繊維筋痛、瘻孔、毛嚢炎、胃潰瘍、胃静脈瘤、胃炎、歯肉炎、グリオーシス、糸球体腎炎、淋菌感染、痛風、肉芽腫性大腸炎、痔核、肝炎、血尿(hermaturia)、ヘルペス、HIV1、ホジキン病、過敏症、回腸カルチノイド(ileal carcinoid)、回腸炎、回盲部結核、回結腸炎、空回腸炎、腸骨大腿静脈血栓症(iliofemoral venous thrombosis)、嵌頓ヘルニア、結腸梗塞、炎症性腸疾患、間質性炎症、腸閉塞、虹彩炎、過敏性腸症候群、虚血、虚血性大腸炎、腎臓結石、内耳炎、外側静脈洞血栓症(lateral sinus thrombosis)、ハンセン病、腰痛、腰部脊椎関節症(lumbar spondylanhrosis)、リンパ節炎、リンパ管炎、鼠径リンパ肉芽腫、リンパ肉腫、乳様突起炎、腸間膜血栓、転移性黒色癌、偏頭痛、軽傷、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋虚血、筋炎、鼓膜炎、腎炎、ネフローゼ症候群、神経炎、ニューロン炎、神経障害性の痛み、神経梅毒、結節性リンパ様増殖、眼の光恐怖症、眼の光恐怖症(ocular photophobia)、眼疾患、変形性関節炎、骨髄炎、耳炎、卵巣癌、凡脳炎、乳頭炎、実質性、骨盤内炎症性疾患、穿孔した潰瘍、肛門周囲膿瘍、結節性動脈周囲炎、心膜炎、胆管周囲炎、歯周炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、気尿症、肺炎、肺(臓)炎、灰白髄炎、多発筋炎、ヘルペス後神経痛、前立腺炎、偽膜性腸炎、偽ポリープ、乾癬、肺水腫、肺梗塞、肺炎症、歯髄炎、腎盂腎炎、門脈炎、壊疽性膿皮症、狂犬病、放射線大腸炎、放射線腸炎、直腸脱、限局性腸炎、腎アミロイドーシス、網膜炎、網膜症、リウマチ熱、リウマチ性関節炎、鼻炎、リケッチア症、仙腸骨炎、卵管炎(salpingitis)、サルコイドーシス、強膜炎、強皮症(sclerodoma)、硬化性胆管炎、感染性静脈血栓症、細菌性赤痢、帯状疱疹、副鼻腔炎による頭痛、副鼻腔炎、脊髄硬膜外膿瘍、脾臓炎、硬膜下膿瘍、損傷後に生じる腫れ、梅毒性髄膜・血管型梅毒、脊髄癆、腱炎、腱滑膜炎、緊張性頭痛、甲状腺炎、扁桃腺炎、中毒性巨大結腸、横断性脊髄炎、三叉神経痛、結核腸炎(tuberculosis enteritis)、腸チフス、潰瘍性大腸炎、潰瘍性直腸炎、尿管炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管疾患、血管壊死(vascular necrosis)、血管炎(vasculitis)、心室膿胸(ventricular empyema)、膣前庭炎、ウイルス感染、創傷治癒、及びゾリンジャー−エリソン症候群。
【請求項52】
炎症部位を有する疾患の治療又は予防を必要とする対象における炎症部位を有する疾患を治療又は予防するための方法であって、
対象に治療的に有効な投与量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグとレボキセチンとを投与する工程を含む、上記方法。
【請求項53】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを含んでなる、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための組成物。
【請求項54】
CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制を必要とする対象を治療するために有用な請求項53に記載の組成物であって、
該組成物の投薬量が、ある量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグとある量のレボキセチンとを構成し、これらが一緒になって、CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を抑圧する治療、予防、又は抑制に有効な量を構成する、上記組成物。
【請求項55】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、請求項3-29及び24-38のいずれか1項に記載した、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とレボキセチンとの組み合わせで存在する、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤又はそのプロドラッグと;レボキセチンと;薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項56】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、請求項3-29及び24-38のいずれか1項に記載したシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとの組み合わせで存在する、請求項55に記載の医薬組成物。
【請求項57】
CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制における使用に適したキットであって、
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグを含んでなる第1の投与形態とレボキセチンを含んでなる第2の投与形態とを、治療的に有効な量のCNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための化合物を含むような量で含んでなる、上記キット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療、予防、又は抑制を必要とする対象における、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための医薬組成物であって、
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを含む、上記医薬組成物
【請求項2】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが一緒になって、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制する有効な量を構成する、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項3】
レボキセチンがそのラセミ体として与えられる、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項4】
レボキセチンがそのR異性体である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項5】
レボキセチンがそのS異性体である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項6】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、約0.2μmol/L以下のシクロオキシゲナーゼ-2のIC50値を有する、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項7】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグが、少なくとも約2のシクロオキシゲナーゼ-2阻害のシクロオキシゲナーゼ−1阻害に対する選択比を有する、請求項6に記載の医薬組成物
【請求項8】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、約0.2μmol/L以下のシクロオキシゲナーゼ-2のIC50値を有し、さらに、少なくとも約100のシクロオキシゲナーゼ-2阻害のシクロオキシゲナーゼ−1阻害に対する選択比を有する、請求項7に記載の医薬組成物
【請求項9】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグが、少なくとも約1μmol/Lのシクロオキシゲナーゼ-1のIC50値を有する、請求項6に記載の医薬組成物
【請求項10】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグが、少なくとも約10μmol/Lのシクロオキシゲナーゼ-1のIC50値を有する、請求項9に記載の医薬組成物
【請求項11】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、式:
【化1】

を有する6-[[5-(4-クロロベンゾイル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル]メチル]-3(2H)ピリダジノン又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項6に記載の医薬組成物
【請求項12】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤がクロメンを含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項13】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式を有する、置換ベンゾチオピラン、ジヒドロキノリン、及びジヒドロナフタレンからなる群より選択される、請求項12に記載の医薬組成物
【化2】

[式中、
Gは、O、S、及びNRaからなる群より選択され;
Raはアルキルであり;
R1は、H及びアリールからなる群より選択され;
R2は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R3は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリール(これらは、アルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルから選択される1又はそれ以上の基で置換されていてもよい)からなる群より選択され;及び
R4は、H、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシアリールカルボニル、ニトロアリール、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルから選択される1又はそれ以上の基からなる群より選択され;
又は、R4は環Eと共にナフチル基を形成する]
又は、その異性体;さらに、そのジアステレオマー、エナンチオマー、ラセミ化合物、互変異性体、塩、エステル、アミド、プロドラッグが含まれる。
【請求項14】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の式を有する化合物又はその異性体或いはプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【化3】

[式中、
Xは、O,S,及びNRbからなる群より選択され;
Rbはアルキルであり;
R5は、カルボキシル、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノカルボニル、及びアルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、ハロアルキル、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、及びアリール、及びそのそれぞれは独立してアルキルチオ、ニトロ、及びアルキルスルホニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;及び
R7は、ヒドリド、ハロ、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、アリルアミノ、アラルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロアリールアミノスルホニル、アラルキルアミノスルホニル、ヘテロアラルキルアミノスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、アルキルスルホニル、置換又は未置換のアリール、置換又は未置換のヘテロアリール、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールカルボニル、アミノカルボニル、及びアルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する]。
【請求項15】
Xは、酸素及び硫黄からなる群より選択され;
R5は、カルボキシル、低級アルキル、低級アラルキル、及び低級アルコキシカルボニルからなる群より選択され;
R6は、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、及びフェニルからなる群より選択され;及び
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、ニトロ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、低級アルキルスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基である;又は、ここで、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の医薬組成物
【請求項16】
R5はカルボキシルであり;
R6は低級ハロアルキルであり;及び、
R7は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルキルアミノ、アミノ、アミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、5員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、6員環ヘテロアリールアルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級アルキルスルホニル、6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、置換又は未置換のフェニル、低級アラルキルカルボニル、及び低級アルキルカルボニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、ここで、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の医薬組成物
【請求項17】
R6は、フルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、ジフルオロメチル、及びトリフルオロメチルからなる群より選択され;及び
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、tertブチルオキシ、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、ニトロ、N,N-ジメチルアミノスルホニル、アミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-エチルスルホニル、2,2-ジメチルエチルアミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-(2-メチルプロピル)アミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、2,2-ジメチルプロピルカルボニル、フェニルアセチル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の医薬組成物
【請求項18】
R6は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;及び、
R7は、ヒドリド、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、N-フェニルメチルアミノスルホニル、N-フェニルエチルアミノスルホニル、N-(2-フリルメチル)アミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-メチルアミノスルホニル、N-(2,2-ジメチルエチル)アミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、2-メチルプロピルアミノスルホニル、N-モルホリノスルホニル、メチルスルホニル、ベンジルカルボニル、及びフェニルからなる群より選択される1又はそれ以上の基であり;又は、R7は環Aと共にナフチル基を形成する;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項14に記載の医薬組成物
【請求項19】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が以下を含んでなる、請求項14に記載の医薬組成物
a) 6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
b) 6-クロロ-7-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
c) 8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
d) 6-クロロ-7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
e) 6-クロロ-8-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
f) 2-トリフルオロメチル-3H-ナフトピラン-3-カルボン酸;
7-(1,1-ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
g) 6-ブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
h) 8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
i) 6-トリフルオロメトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
j) 5,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
k) 8-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
l) 7,8-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
m) 6,8-bis(ジメチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
n) 7-(1-メチルエチル)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
o) 7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
p) 6-クロロ-7-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
q) 6-クロロ-8-エチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
r) 6-クロロ-7-フェニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
s) 6,7-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
t) 6,8-ジクロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
u) 2-トリフルオロメチル-3H-ナフト[2,1-b]ピラン-3-カルボン酸;
v) 6-クロロ-8-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
w) 8-クロロ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
x) 8-クロロ-6-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
y) 6-ブロモ-8-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
z) 8-ブロモ-6-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
aa) 8-ブロモ-6-メチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
bb) 8-ブロモ-5-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
cc) 6-クロロ-8-フルオロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
dd) 6-ブロモ-8-メトキシ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ee) 6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ff) 6-[(ジメチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
gg) 6-[(メチルアミノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
hh) 6-[(4-モルホリノ)スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ii) 6-[(1,1-ジメチルエチル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
jj) 6-[(2-メチルプロピル)アミノスルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
kk) 6-メチルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ll) 8-クロロ-6-[[(フェニルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
mm) 6-フェニルアセチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
nn) 6,8-ジブロモ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
oo) 8-クロロ-5,6-ジメチル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
pp) 6,8-ジクロロ(S)-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
qq) 6-ベンジルスルホニル-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
rr) 6-[[N-(2-フリルメチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
ss) 6-[[N-(2-フェニルエチル)アミノ]スルホニル]-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;
tt) 6-ヨード-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;7-(1,1-ジメチルエチル)-2-ペンタフルオロエチル-2H-1-ベンゾピラン-3-カルボン酸;及び
uu) 6-クロロ-2-トリフルオロメチル-2H-1-ベンゾチオピラン-3-カルボン酸;
又は、これらの化合物のプロドラッグ。
【請求項20】
前記シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤が、以下の式を有する化合物又はその異性体或いはプロドラッグを含んでなる請求項6に記載の医薬組成物
【化4】

[式中、
Xは、O及びSからなる群より選択され;
R8は低級ハロアルキルであり;
R9は、ヒドリド及びハロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級ハロアルコキシ、低級アルコキシ、低級アラルキルカルボニル、低級ジアルキルアミノスルホニル、低級アルキルアミノスルホニル、低級アラルキルアミノスルホニル、低級ヘテロアラルキルアミノスルホニル、5員環窒素含有ヘテロシクロスルホニル、及び6員環窒素含有ヘテロシクロスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、及びアリールからなる群より選択される]。
【請求項21】
R8は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルからなる群より選択され;
R9は、ヒドリド、クロロ、及びフルオロからなる群より選択され;
R10は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、メチル、tert-ブチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、ベンジルカルボニル、ジメチルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ベンジルアミノスルホニル、フェニルエチルアミノスルホニル、メチルプロピルアミノスルホニル、メチルスルホニル、及びモルホリノスルホニルからなる群より選択され;
R11は、ヒドリド、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、クロロ、メトキシ、ジエチルアミノ、及びフェニルからなる群より選択され;及び、
R12は、ヒドリド、クロロ、ブロモ、フルオロ、メチル、エチル、tert-ブチル、メトキシ、及びフェニルからなる群より選択される;
又は、その異性体或いはプロドラッグである、請求項20に記載の医薬組成物
【請求項22】
対象におけるシクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患を治療又は予防するための医薬組成物であって、
療的に有効な量の、請求項6−21のいずれか1項に記載の化合物のいずれかとレボキセチンとの化合物の組み合わせ或いは塩の組み合わせを含んでなる、上記医薬組成物
【請求項23】
前記シクロオキシゲナーゼ-2介在性疾患が、CNS疾患、炎症、関節炎、疼痛、及び発熱からなる群より選択される、請求項2に記載の医薬組成物
【請求項24】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式で表される三環系シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの集合から選択される材料を含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【化5】

[式中、
Dは、部分的に不飽和又は不飽和のヘテロシクリル、及び、部分的に不飽和又は不飽和の炭素環からなる群より選択され;
R13は、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニル、及びアリールからなる群より選択され、ここで、R13は、置換可能な位置において、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリルアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシ、及びアルキルチオから選択される1又はそれ以上の基により置換されていてもよく;
R14は、メチル及びアミノからなる群より選択され;及び、
R15は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N-アリールアミノカルボニル、N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N-アリールアミノ、N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アラルキルアミノ、N-アルキル-N-アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N-アリールアミノアルキル、N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキル-N-アラルキルアミノアルキル、N-アルキルN-アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N-アリールアミノスルホニル、アリールスルホニル、及びN-アルキル-N-アリールアミノスルホニルから選択される基からなる群より選択される]。
【請求項25】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の構造を有するバルデコキシブ又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【化6】

【請求項26】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の構造を有する化合物又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【化7】

【請求項27】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、セレコキシブ、JTE-522、デラコキシブ(deracoxib)、クロメン、クロマン、パレコキシブ、バルデコキシブ、エトリコキシブ、ロフェコキシブ、N-(2-シクロヘキシルオキシニトロフェニル)メタンスルホンアミド、COX189、ABT963、メロキシカム(meloxicam)、BMS-347070、これらのいずれかのプロドラッグ、及び、これらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項28】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、セレコキシブ又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項27に記載の医薬組成物
【請求項29】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤が、以下の一般式で表されるフェニル酢酸誘導体又はそのプロドラッグを含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物
【化8】

[式中、
R16は、メチル又はエチルであり;
R17は、クロロ又はフルオロであり;
R18は水素又はフルオロであり;
R19は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はヒドロキシであり;
R20は水素又はフルオロであり;及び
R21は、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、又はメチルであり、
但し、R16がエチルでありR19がHである場合、R17、R18、R19、及びR20がすべてフルオロであることはない]。
【請求項30】
R16がエチルであり;
R17及びR19はクロロであり;
R18及びR20は水素であり;及び
R21がメチルである;
又は、そのプロドラッグである、請求項29に記載の医薬組成物
【請求項31】
ある量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグがある量のレボキセチンとともに、CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制に有効な量を構成する、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項32】
前記レボキセチンの量が、約1 mg/day〜約10 mg/dayの範囲である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項33】
前記レボキセチンの量が、約2 mg/day〜約8 mg/dayの範囲である、請求項32に記載の医薬組成物
【請求項34】
前記レボキセチンの量が、約3 mg/day〜約6 mg/dayの範囲である、請求項33に記載の医薬組成物
【請求項35】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量が、対象の体重1kgあたり約0.01〜約100 mg/dayの範囲である、請求項32に記載の医薬組成物
【請求項36】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量が、対象の体重1kgあたり約1〜約20 mg/dayの範囲である、請求項35に記載の医薬組成物
【請求項37】
前記対象に投与されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量とレボキセチンの量との重量比が、1:1〜約1000:1の範囲である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項38】
前記対象に投与されるシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグの量とレボキセチンの量との重量比が、約50:1〜約100:1の範囲である、請求項37に記載の医薬組成物
【請求項39】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が、以下からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物
神経障害性疼痛、頭痛、発熱、関節炎、リウマチ性関節炎、脊椎関節症(spondyloarthopathies)、痛風性関節炎、変形性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性関節炎、喘息、気管支炎、生理痛、腱炎、滑液包炎、結合組織損傷又は結合組織病、皮膚関連症状(skin related conditions)、乾癬、湿疹、火傷、皮膚炎、胃腸の症状(gastrointestinal conditions)、炎症性腸疾患、胃潰瘍、胃静脈瘤、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、癌、結腸直腸癌、ヘルペス感染症、HIV、肺水腫、腎臓結石、軽傷、創傷治癒、膣炎、カンジダ症、腰部脊椎関節症(lumbar spondylanhrosis)、血管疾患、片頭痛、洞性頭痛、緊張性頭痛、歯痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症(sclerodoma)、リウマチ熱、糖尿病(1型及び2型)、重症筋無力症、多発性硬化、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、多発性筋炎、歯肉炎、過敏症、損傷後に生じる腫れ、心筋虚血、眼疾患、網膜炎、網膜症、結腸炎、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症、眼組織への急性損傷、肺炎症、神経系疾患、皮質痴呆、及びアルツハイマー病。
【請求項40】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が、眼疾患又は眼損傷である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項41】
前記眼疾患又は眼損傷が、網膜炎、網膜症、結腸炎、ブドウ膜炎、眼の光恐怖症、眼組織への急性損傷からなる群より選択される、請求項40に記載の医薬組成物
【請求項42】
前記疼痛及び炎症又は炎症関連疾患が関節炎である、請求項39に記載の医薬組成物
【請求項43】
前記関節炎が変形性関節炎である、請求項42に記載の医薬組成物
【請求項44】
前記関節炎がリウマチ性関節炎である、請求項42に記載の医薬組成物
【請求項45】
前記対象が動物である、請求項1に記載の医薬組成物
【請求項46】
前記対象がヒトである、請求項45に記載の医薬組成物
【請求項47】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンと、経腸又は非経口で1日あたり1又はそれ以上の投薬量(複数)(dose(s))において対象に投与するための、請求項2に記載の医薬組成物
【請求項48】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンと、実質的に同時に対象に投与するための、請求項47に記載の医薬組成物
【請求項49】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とレボキセチンと、順次に投与するための、請求項47に記載の医薬組成物
【請求項50】
前記CNS疾患が、以下からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物
アルツハイマー病(AD)、健忘症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、拒食症、不安症、不安神経症、運動失調、注意欠陥過活動性障害、自閉症、自律神経機能障害、行動障害、双極性障害、脳損傷、過食症、緊張病、中枢神経系疾患、慢性精神系適応症、慢性泌尿器系適応症、失禁、認知障害、けいれん、脳神経障害、循環気質又は循環気質性人格、膀胱瘤、精神錯乱、妄想性(偏執性)障害、痴呆、うつ病、糖尿病性ニューロパシー、憩室疾患、失調症、失調症、排尿困難、摂食障害、脳炎、てんかん、錐体外路症候群、摂食障害(feeding disorder)、血尿(hermaturia)、ハンチントン病(HD)又はハンチントン舞踏病(Huntington's choria)、水腎症、水尿管症、心気神経、軽躁人格、低酸素症、ヒステリー、ヒステリー性神経症、躁鬱病、髄膜炎、精神衰弱、精神障害、運動ニューロン疾患、運動障害、筋肉けいれん、多発性硬化、筋肉痛、ネーム(name)、ナルシシズム、神経系損傷、神経変性疾患、神経疾患、神経障害、精神障害、及び認知障害、ニューロパシー、偏執性/強迫性疾患、強迫神経症、アヘン剤使用障害、麻痺、パーキンソン病(PD)、受動攻撃性障害、人格障害、恐怖神経症、気尿症、心的外傷後ストレス障害、精神病質、精神疾患、統合失調症、発作、老人性痴呆症、睡眠障害、反社会病質、身体化障害、昏迷、物質依存、遅発性ジスキネジー、及び耳鳴り。
【請求項51】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを対象に投与することを含む、対象における疾患をを治療、予防、又は抑制する医薬組成物であって、
前記疾患が、以下からなる群より選択される、上記医薬組成物
アクチノミセス症、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性出血性脳炎、急性肝炎、眼組織への急性損傷、急性心筋梗塞、急性膵炎、腺炎、アメーバ症、アメーバ性大腸炎、裂肛、強直性脊椎炎、アフタ性口内炎、アフタ性潰瘍、再生不良性貧血、虫垂炎膿瘍、クモ膜炎、動脈炎、関節炎、喘息、アテローム性動脈硬化、アトピー性皮膚炎、Bウイルス脊髄炎(B virus myelitis)、潰瘍性大腸炎の「逆流性」大腸炎、細菌性心内膜炎、ベーチェット症候群、ベリリウム症、ブラストミセス・デルマチチジス、眼瞼炎、脳膿瘍、気管支拡張症、気管支梢炎、ブルセラ症、滑液包炎、癌及びそれに関連する痛み、カンジダ症、胆管癌、猫引っかき熱、海綿静脈洞血栓症、盲腸憩室炎(cecal diverticulitis)、蜂巣炎、脳硬膜外膿瘍(cerebral epidural abcess)、胆石症、軟骨炎、舞踏病網膜炎(choreoretinitis)、慢性活動性肝炎、慢性泌尿器系適応症、失禁、コクシジオイデス・イミティス、結腸直腸癌、結腸炎、皮質痴呆、皮質血栓性静脈炎(cortical thrombophlebitis)、クローン病、クリプトコッカス・ネオフォルマンス症、嚢胞性線維症、涙嚢炎、歯痛、皮膚筋炎、糖尿病(1型及び2型)、糖尿病性ニューロパシー、憩室疾患、排尿困難、脳炎、脳脊髄炎、子宮内膜炎、眼内炎、好酸球性胃腸炎、上顆炎、喉頭蓋炎、多形性紅斑、結節性紅斑、外耳炎症性疾患、筋膜炎、繊維筋痛、瘻孔、毛嚢炎、胃潰瘍、胃静脈瘤、胃炎、歯肉炎、グリオーシス、糸球体腎炎、淋菌感染、痛風、肉芽腫性大腸炎、痔核、肝炎、血尿(hermaturia)、ヘルペス、HIV1、ホジキン病、過敏症、回腸カルチノイド(ileal carcinoid)、回腸炎、回盲部結核、回結腸炎、空回腸炎、腸骨大腿静脈血栓症(iliofemoral venous thrombosis)、嵌頓ヘルニア、結腸梗塞、炎症性腸疾患、間質性炎症、腸閉塞、虹彩炎、過敏性腸症候群、虚血、虚血性大腸炎、腎臓結石、内耳炎、外側静脈洞血栓症(lateral sinus thrombosis)、ハンセン病、腰痛、腰部脊椎関節症(lumbar spondylanhrosis)、リンパ節炎、リンパ管炎、鼠径リンパ肉芽腫、リンパ肉腫、乳様突起炎、腸間膜血栓、転移性黒色癌、偏頭痛、軽傷、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋虚血、筋炎、鼓膜炎、腎炎、ネフローゼ症候群、神経炎、ニューロン炎、神経障害性の痛み、神経梅毒、結節性リンパ様増殖、眼の光恐怖症、眼の光恐怖症(ocular photophobia)、眼疾患、変形性関節炎、骨髄炎、耳炎、卵巣癌、凡脳炎、乳頭炎、実質性、骨盤内炎症性疾患、穿孔した潰瘍、肛門周囲膿瘍、結節性動脈周囲炎、心膜炎、胆管周囲炎、歯周炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、気尿症、肺炎、肺(臓)炎、灰白髄炎、多発筋炎、ヘルペス後神経痛、前立腺炎、偽膜性腸炎、偽ポリープ、乾癬、肺水腫、肺梗塞、肺炎症、歯髄炎、腎盂腎炎、門脈炎、壊疽性膿皮症、狂犬病、放射線大腸炎、放射線腸炎、直腸脱、限局性腸炎、腎アミロイドーシス、網膜炎、網膜症、リウマチ熱、リウマチ性関節炎、鼻炎、リケッチア症、仙腸骨炎、卵管炎(salpingitis)、サルコイドーシス、強膜炎、強皮症(sclerodoma)、硬化性胆管炎、感染性静脈血栓症、細菌性赤痢、帯状疱疹、副鼻腔炎による頭痛、副鼻腔炎、脊髄硬膜外膿瘍、脾臓炎、硬膜下膿瘍、損傷後に生じる腫れ、梅毒性髄膜・血管型梅毒、脊髄癆、腱炎、腱滑膜炎、緊張性頭痛、甲状腺炎、扁桃腺炎、中毒性巨大結腸、横断性脊髄炎、三叉神経痛、結核腸炎(tuberculosis enteritis)、腸チフス、潰瘍性大腸炎、潰瘍性直腸炎、尿管炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管疾患、血管壊死(vascular necrosis)、血管炎(vasculitis)、心室膿胸(ventricular empyema)、膣前庭炎、ウイルス感染、創傷治癒、及びゾリンジャー−エリソン症候群。
【請求項52】
炎症部位を有する疾患の治療又は予防を必要とする対象における炎症部位を有する疾患を治療又は予防するための医薬組成物であって、
療的に有効な投与量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグとレボキセチンとを含む、上記医薬組成物
【請求項53】
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとを含んでなる、CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための組成物。
【請求項54】
CNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制を必要とする対象を治療するために有用な請求項53に記載の組成物であって、
該組成物の投薬量が、ある量のシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はその薬学的に許容可能な塩或いはプロドラッグとある量のレボキセチンとを構成し、これらが一緒になって、CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患を抑圧する治療、予防、又は抑制に有効な量を構成する、上記組成物。
【請求項55】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、請求項3-29及び24-38のいずれか1項に記載した、シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤とレボキセチンとの組み合わせで存在する、請求項53に記載の組成物。
【請求項56】
シクロオキシゲナーゼ-2特異的阻害剤又はそのプロドラッグと;レボキセチンと;薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる、医薬組成物。
【請求項57】
前記シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとが、請求項3-29及び24-38のいずれか1項に記載したシクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグとレボキセチンとの組み合わせで存在する、請求項56に記載の医薬組成物。
【請求項58】
CNS疾患、疼痛及び炎症又は炎症関連疾患の治療、予防、又は抑制における使用に適したキットであって、
シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害剤又はそのプロドラッグを含んでなる第1の投与形態とレボキセチンを含んでなる第2の投与形態とを、治療的に有効な量のCNS疾患、疼痛、及び炎症、或いは炎症関連疾患を治療、予防、又は抑制するための化合物を含むような量で含んでなる、上記キット。

【公表番号】特表2006−513237(P2006−513237A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565231(P2004−565231)
【出願日】平成15年12月5日(2003.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/038770
【国際公開番号】WO2004/060361
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(502427323)ファルマシア・コーポレーション (67)
【Fターム(参考)】