説明

位置決め装置、露光装置及びデバイス製造方法

【課題】 テーブルを駆動するアクチュエータへの電流供給路の断線の検知を、簡単な構成でかつ確実に行うことができる位置決め装置を提供すること。
【解決手段】 ステージ1を駆動するアクチュエータ2と、アクチュエータ2に電流を供給するドライバ3との間に電流供給路42が接続され、この電流供給路42に途中には電流検出器8が設けられる。電流供給路42は複数の経路を有し、電流検出器8は、上記複数の経路のうちの少なくとも1つの経路の電流に基づいて電流供給路42の断線を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体や液晶等のデバイスを製造する工程で用いられる位置決め装置、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図8は、従来の露光装置に用いられる位置決め装置の構成を示す図である。
【0003】
10は定盤上を移動可能なステージ、20はステージ10の位置決めを行うアクチュエータである。30は、アクチュエータ20に電流供給を行うドライバ、401及び402は電流供給路となる電線である。50はステージ10を所望の位置に位置決めするようにサーボ制御を行う制御器である。
【0004】
制御器50は、ステージ10に設けられた位置検出装置(図示せず)からの位置情報と目標位置との差分からドライバ30に対してアクチュエータ20の電流目標値を出力する。ドライバ30は、電流制御回路(図示せず)を持ち、入力した電流目標値に電流出力が追従するように制御を行う。
【0005】
アクチュエータ20のタイプは主に2種類ある。第1のタイプは、モータコイル部をステージ10内、すなわち可動部にもつムービングコイル型である。第2のタイプは、モータコイル部が非可動部にあり、ステージ10はマグネット部などを持ち電流供給を受けない、ムービングマグネット型である。ムービングコイル型の場合、電線401、402は可動部と非可動部とを結ぶことになる。例えば図8では、電線401は固定された電線であるのに対し、電線402は、可動部と固定された電線401とを結ぶことになり、可動部の移動に伴って屈曲運動や摺動をする。
【0006】
ところで、制御器50のステージ10に対するサーボ制御に何らかの異常が発生した場合は、緊急停止しなければならない。サーボ制御が継続不可能な場合は、ブレーキ回路60を構成しておき、非サーボ制御系統によるステージ10のブレーキングを行なければならない。モータコイル短絡時に発生する逆起電力によりステージ10の制動力となるようなモータコイル電流を発生させてブレーキングする手法をとるのが一般的である。このようなブレーキ回路6は高電圧、高電流回路となり回路基板自体が大きくなる傾向にある。したがって、ムービングコイル方式、ムービングマグネット方式のどちらの場合でも、ブレーキ回路60は非可動部に設置される場合が多い。
【0007】
【特許文献1】特開2000−16199号公報
【特許文献2】特開2006−318698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電線401、402は、経年劣化、メンテ時作業ミス、また特にムービングコイル型モータの可動部配線部分は摺動、屈曲の繰り返しによる強度劣化により、断線することがある。アクチュエータ20は推力向上や軸数により複数のモータコイルを具備していることが多いが、複数の電線のうち1本、ないしは一部分が切れてしまうと、モータの制動力が低下する。
【0009】
さらに、ブレーキ回路60とモータコイル部との間が断線してしまうと、コイル短絡時の逆起電力により発生する制動用電流が流れなくなり、その結果、ブレーキ制動力が低下する。
【0010】
異常時のステージ制動力が低下して制動距離が増加すれば、ステージ10が周囲の構造体に接触する確率が増し、周囲の構造体又はステージ10内の部品破損に繋がる可能性がある。
【0011】
電線部の周囲にある構造物と擦れることで最も切れやすい最外殻に、断線検知線を入れて断線検知を行う手法(特許文献1参照)や、周囲の電線より切れやすい断線予知信号線を用いる手法(特許文献2参照)もある。しかし、特に摺動、屈曲を繰り返す可動部配線は、どこに最も応力負荷がかかるのかを特定することは難しく、検知線が最初に断線するとは限らない。
【0012】
したがって、本発明の目的は、テーブルを駆動するアクチュエータへの電流供給路の断線の検知を、簡単な構成でかつ確実に行うことができる位置決め装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一側面に係る位置決め装置は、定盤上を移動可能なステージと、前記ステージを駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータに電流を供給するドライバと、前記ドライバと前記アクチュエータとの間を接続する電流供給路と、前記電流供給路の断線を検知する検知部とを備え、前記電流供給路は複数の経路を有し、前記検知部は、前記複数の経路のうちの少なくとも1つの経路の電流に基づいて前記電流供給路の断線を検知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
テーブルを駆動するアクチュエータへの電流供給路の断線の検知を、簡単な構成でかつ確実に行うことができる位置決め装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は本実施形態における位置決め装置の構成を示す図である。
【0017】
1は定盤上を移動可能なステージ、2はステージ1の位置決めを行うべくステージ1を駆動するアクチュエータである。アクチュエータ2は、ステージ1に設けられる可動子21と定盤に設けられる固定子22とからなり、本構成では可動子21にモータコイルがあるムービングコイル型のモータを採用している。
【0018】
3はアクチュエータ2に電流供給を行うドライバ、41及び42はそれぞれ、電流供給路である第1の電線及び第2の電線である。第2の電線42は可動部(すなわちステージ1)と非可動部との間に接続されており、ステージ1の移動に伴い頻繁に屈曲運動、摺動を繰り返すことになる。また、5はステージ1を所望の位置に位置決めするようにサーボ制御を行う制御器である。
【0019】
本実施形態では、第2の電線42は途中から経路が二又に分かれている。すなわち第2の電線42は複数の経路を有する。第2の電線42の二又に分かれている部分には、電流検知基板7が構成されている。また、第1の電線41と第2の電線42との間にはブレーキ回路6が構成されている。制御器5にて何らかのトラブルでサーボ制御の持続ができなくなり、ステージ1を緊急停止しなければならない場合、可動子21のモータコイルを短絡させ電磁誘導による逆起電力を発生させ電流を流し、制動力を発生させる。
【0020】
本実施形態におけるアクチュエータ2は単相コイルモータである。図2、図3、図4に、モータコイル、第2の電線42、電流検知基板7を含む部分の概略図を示す。第2の電線42は途中から電流の往路、復路ともに二又に分かれる。すなわち、往路の電線は第1往路電線421と第2往路電線422で構成され、復路の電線は第1復路電線423と第2復路電線424で構成される。421〜424はそれぞれ全経路で略同一の電気抵抗値を持つものとする。したがって、この第2の電線42に電流Iが流れる場合には通常、421〜424のそれぞれには電流値I/2が流れる。
【0021】
この構成によれば、図3のように第1往路電線421が切れても、第2往路電線422に電流Iを流すことができるので、モータコイルへの電流を継続して供給でき、ステージ1の制動を行うことができる。第2往路電線422が切れた場合や、図4のように、第1復路電線423又は第2復路電線424のどちらかが切れた場合も同様である。
【0022】
図2、図3、図4において、電流検知基板7は経路が二又になっている途中に設けられている。電流検知基板7内には、ホール素子や電流計測アンプなどの素子を用いて第2往路電線422と第1復路電線423の電流合算値を求める検知部としての電流検出器8が構成されている。
【0023】
図2のように断線が起こっていない場合、電流検出器8で検出される電流合算値はI/2−I/2=0である。しかし、図3のように第1往路電線421が断線した場合、第2往路電線422に電流Iが流れ、第1復路電線423には電流I/2が流れたままなので、電流合算値はI−I/2=I/2となる。
【0024】
また、図4のように第1復路電線423が断線した場合は、第2往路電線422には電流I/2が流れるが、第1復路電線423に流れる電流は0なので、電流合算値はI/2−0=I/2となる。第2往路電線422、第2復路電線424が断線しても同様である。
【0025】
上記のように、通常時と断線時では電流検出器8で検出される電流合算値が異なる。したがって、電流検出器8で検出される電流合算値によって断線の有無を判断することができる。
【0026】
このように本実施形態によれば、二重化した経路の1系統において断線が発生してもアクチュエータ2のモータコイル部への電流供給を継続することができ、ステージ1を制動し、安全に停止させることができる。なお、このように経路を冗長化しても、その電流検出器8を系統数分用意する必要はなく、回路規模の増加は最小限で済む。また、断線が検知された場合、露光装置を制御する上位システムに通知し、装置のシーケンス停止、部品交換要求を行うことができる。
【0027】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態における位置決め装置の構成については、図1を援用する。ただし、アクチュエータ2の可動子21はモータコイル3相をスター結線した3相モータである。
【0028】
図5、図6、図7にモータコイル、第2の電線42、電流検知基板7を含む部分の概略図を示す。第2の電線42は途中から3相それぞれが二又に分かれる。ここで、コイルをA相、B相、C相とする。3相モータの各相のモータコイルとドライバ3とはそれぞれ電線で接続される。3つの電線はそれぞれ、複数の経路を含む。具体的には、A相に電流を供給する電線は、第1のA相電線425と第2のA相電線428で構成される。C相に電流を供給する電線は、第1のC相電線426と第2のC相電線429で構成される。また、B相に電流を供給する電線は、第1のB相電線427と第2のB相電線430で構成される。425〜430はそれぞれ全経路で略同一の電気抵抗値を持つものとする。したがって、A相に流れる全電流をIa、B相に流れる全電流をIb、C相に流れる全電流をIcとすると、二又に分かれた経路にはそれぞれ全電流の1/2が流れる。また、Ia+Ib+Ic=0となる。
【0029】
この構成によれば、図6のように、例えば第1のA相電線425が断線しても、第2のA相電線428に電流Iaを流すことができるので、モータコイルへの電流を継続して供給でき、ステージ1の制動を行うことができる。その他の電線(426〜430)のうち1本が断線した場合も同様である。
【0030】
図5、図6、図7において、電流検知基板7は経路が二又になっている途中に設けられている。電流検知基板7内には、ホール素子や電流計測アンプなどの素子を用いて、3つの電線のそれぞれから少なくとも1つずつ選択される経路の電流合計値を求める電流検出器8が構成されている。図示の例では、電流検出器8は、第2のA相電線428、第2のC相電線429、第2のB相電線430の電流合算値を求めるように構成されている。
【0031】
図5のように断線が起こっていない場合、電流検出器8で検出される電流合算値はIa/2+Ib/2+Ic/2=0である。しかし、図6のように第1のA相電線425が断線した場合、第2のA相電線428に電流Iaが流れ、電流合算値はIa+Ib/2+Ic/2=Ia/2となる。
【0032】
また、図7のように第2のA相電線428が断線した場合、第1のA相電線425に電流Iaが流れ、第1のA相電線428に流れる電流値は0になるので、電流合算値はIb/2+Ic/2となる。その他の経路(426、427、429、430)が断線しても同様である。
【0033】
第1の実施形態と同じく、上記のように通常時と断線時では電流検出器8で検知される電流合算値が異なる。したがって、電流検出器8で検出される電流合計値によって断線の有無を判断することができる。
【0034】
本実施形態においても第1の実施形態と同じく、二重化した経路の1系統において断線が発生してもアクチュエータ2のモータコイル部への電流供給を継続することができ、ステージ1を制動し、安全に停止させることができる。なお、このように経路を冗長化しても、その電流検出器8は系統数分用意する必要はなく、回路規模の増加は最小限で済む。また、断線が検知された場合、露光装置を制御する上位システムに通知し、装置のシーケンス停止、部品交換要求を行うことができる。
【0035】
なお、上述した第1の実施形態、第2の実施形態においては、第2の電線42の経路を二又に分けたが、それ以上の冗長化を行っても同様の効果が得られる。すなわち、アクチュエータへの電流供給路である電線をn個の経路に冗長化し、冗長化された電線のうちの少なくとも1経路の電流を監視することで断線を検知することができる。
【0036】
(第3の実施形態)
以下、本発明の位置決め装置が適用される例示的な露光装置を説明する。
【0037】
露光装置は、図9に示されるように、照明装置501、原版(フォトマスク)であるレチクルを搭載したレチクルステージ502、投影光学系503、ウエハを搭載したウエハステージ504とを有する。露光装置は、レチクルに形成された回路パターンをウエハに投影露光するものであり、ステップアンドリピート投影露光方式またはステップアンドスキャン投影露光方式であってもよい。
【0038】
照明装置501は、回路パターンが形成されたレチクルを照明し、光源部と照明光学系とを有する。光源部は、例えば、光源としてレーザを使用する。レーザは、波長約193nmのArFエキシマレーザ、波長約248nmのKrFエキシマレーザ、波長約153nmのF2エキシマレーザなどを使用することができる。もっとも、レーザの種類はエキシマレーザに限定されず、例えば、YAGレーザを使用してもよいし、そのレーザの個数も限定されない。光源にレーザが使用される場合、レーザ光源からの平行光束を所望のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザ光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。また、光源部に使用可能な光源はレーザに限定されるものではなく、1または2以上の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。照明光学系はマスクを照明する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレーター、絞り等を含む。
【0039】
投影光学系503は、複数のレンズ素子のみからなる光学系でもよいし、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)としてもよい。さらには、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系や、全ミラー型の光学系等を使用することもできる。
【0040】
レチクルステージ502及びウエハステージ504は、たとえばリニアモータによって移動可能である。ステップアンドスキャン投影露光方式の場合には、それぞれのステージは同期して移動する。また、レチクルのパターンをウエハ上に位置合わせするためにウエハステージ及びレチクルステージの少なくともいずれかに別途アクチュエータを備える。ここで、レチクルステージ502及びウエハステージ504の少なくともいずれか一方は、上述の実施形態における位置決め装置が適用される。
【0041】
このような露光装置は、半導体集積回路等の半導体デバイスや、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等の微細なパターンが形成されたデバイスの製造に利用されうる。
【0042】
次に、図10及び図11を参照して、上述の露光装置を利用したデバイス製造方法の実施形態を説明する。図10は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
【0043】
ステップS1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップS2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。ステップS3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップS4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。ステップS5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップS4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップS6(検査)では、ステップS5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップS7)される。
【0044】
図11は、ステップS4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップS11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップS12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップS13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップS15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップS16(露光)では、露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップS17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップS18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップS19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施形態における位置決め装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の位置決め装置におけるモータコイル、第2の電線、電流検知基板を含む部分の概略図である。
【図3】第1の実施形態における第1往路電線が断線した場合の例を示す図である。
【図4】第1の実施形態における第1復路電線が断線した場合の例を示す図である。
【図5】第2の実施形態の位置決め装置におけるモータコイル、第2の電線、電流検知基板を含む部分の概略図である。
【図6】第2の実施形態における第1往路電線が断線した場合の例を示す図である。
【図7】第2の実施形態における第1復路電線が断線した場合の例を示す図である。
【図8】従来の位置決め装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における露光装置の構成を示す図である。
【図10】露光装置を使用したデバイスの製造を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10のフローチャートのステップS4におけるウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
1 ステージ
2 アクチュエータ
21 可動子
22 固定子
3 ドライバ
41 第1の電線
42 第2の電線
5 制御器
6 ブレーキ回路
7 電流検知基板
8 電流検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定盤上を移動可能なステージと、
前記ステージを駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータに電流を供給するドライバと、
前記ドライバと前記アクチュエータとの間を接続する電流供給路と、
前記電流供給路の断線を検知する検知部と、
を備え、
前記電流供給路は複数の経路を有し、
前記検知部は、前記複数の経路のうちの少なくとも1つの経路の電流に基づいて前記電流供給路の断線を検知する
ことを特徴とする位置決め装置。
【請求項2】
前記アクチュエータは、前記定盤に設けられる固定子と、前記ステージに設けられる可動子とを含み、前記電流供給路は、前記可動子と前記ドライバとの間を接続するものであることを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
前記電流供給路は、複数の往路電線と、複数の復路電線とを含み、
前記検知部は、前記複数の往路電線のうちの少なくとも1つの往路電線と、前記複数の復路電線のうちの少なくとも1つの復路電線との電流合計値に基づいて前記電流供給路の断線を検知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置決め装置。
【請求項4】
前記可動子は、3相のモータコイルをスター結線した3相モータを含み、
前記電流供給路は、前記3相モータの各相のモータコイルと前記ドライバとを接続する3つの電線を含み、
前記3つの電線はそれぞれ複数の経路を含み、
前記検知部は、前記3つの電線のそれぞれから少なくとも1つずつ選択される経路の電流合計値に基づいて前記電流供給路の断線を検知する
ことを特徴とする請求項2に記載の位置決め装置。
【請求項5】
レチクルステージに搭載されたレチクルのパターンをウエハステージに搭載されたウエハに投影する露光装置であって、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の位置決め装置を用いて、前記レチクルステージ及び前記ウエハステージの少なくともいずれか一方の位置決めを行うことを特徴とする露光装置。
【請求項6】
請求項5に記載の露光装置を用いてウエハを露光する工程と、
前記ウエハを現像する工程と、
を有することを特徴とするデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−95090(P2009−95090A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−261247(P2007−261247)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】