説明

半導体装置の製造方法、及び固体撮像装置の製造方法

【課題】 精度よく開口を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 第1の絶縁膜となる部材と、第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる第2の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の第4の絶縁膜となる部材とがこの順に積層された半導体基板の上に、複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する工程と、第3の絶縁膜となる部材のマスクの開口に対応する部分と第4の絶縁膜となる部材のマスクの開口に対応する部分を連続して除去する第1の工程と、第1の工程を行った後に、第2の絶縁膜となる部材のマスクの開口と対応する部分を除去する第2の工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置の製造方法、及び固体撮像装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光電変換部に入射する光量を増やすため、導波路を有する固体撮像装置が提案されている。
【0003】
特許文献1には、光電変換部の上部に2種類の絶縁膜が交互に配置された固体撮像装置が導波路構造を有している構成が開示されている。導波路は、受光部に対応した部分の2種類の絶縁膜が除去された開口に、絶縁膜よりも屈折率の高い材料で構成されたパッシベーション膜が配置されて形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−324189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、2種類以上の絶縁膜が交互に積層された領域をエッチングにより除去する場合には、開口の側壁に凹凸が出来やすいこと、また、開口を形成する際に、ウエハ内の複数の開口においてエッチング量にばらつきが生じてしまうことを見出した。開口の側壁の凹凸やエッチング量のばらつきによる開口の形状のばらつきは、導波路として光を収集する際に、各チップあるいは各画素における光の強度のばらつきや色むらを生じさせてしまう。
【0006】
上記の課題に鑑み、本発明は精度よく開口を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板の上に配された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上に配された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜の上に配された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜の上に配された第4の絶縁膜とを含み、少なくとも前記第2の絶縁膜と前記第3の絶縁膜と前記第4の絶縁膜とに渡って連通した開口を有する複数の絶縁膜と、を有する半導体装置の製造方法において、前記第1の絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる前記第2の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の前記第4の絶縁膜となる部材とがこの順に積層された半導体基板の上に、前記複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する工程と、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材に対して、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材が共にエッチングされる条件で、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第3の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分と前記第4の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分を連続して除去する第1の工程と、前記第1の工程を行った後に、前記第1の絶縁膜となる部材よりも前記第2の絶縁膜となる部材のエッチングされる速度が速い条件で、前記第2の絶縁膜となる部材に対して前記マスクを用いてエッチング処理を行うことで、前記第2の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口と対応する部分を除去する第2の工程と、を有する。
【0008】
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、複数の光電変換部を有する半導体基板と、前記半導体基板の上に配された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上に配された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜の上に配された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜の上に配された第4の絶縁膜とを含み、少なくとも前記第2の絶縁膜と前記第3の絶縁膜と前記第4の絶縁膜とに渡って連通した開口を有する前記複数の絶縁膜と、前記複数の光電変換部のそれぞれに対応して、前記開口に配置される高屈折率部材と、前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜と、を有する固体撮像装置の製造方法において、前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる前記第2の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の前記第4の絶縁膜となる部材とがこの順に積層された半導体基板の上に、前記複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する工程と、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材が共にエッチングされる条件で、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材に対して、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第3の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分と前記第4の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分とを、除去する第1の工程と、前記第1の工程を行った後に、前記第1の絶縁膜となる部材よりも前記第2の絶縁膜となる部材がエッチングされる速度が速い条件で、前記第2の絶縁膜となる部材に対して前記マスクを用いてエッチング処理を行うことで、前記第2の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分を除去する第2の工程と、前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜となる部材よりも前記第1の絶縁膜となる部材がエッチングされる速度が速い条件で、前記第1の絶縁膜となる部材に対して、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第1の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応した部分を除去する第3の工程と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、精度よく開口を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1の固体撮像装置の画素セルの回路図。
【図2】実施例1の固体撮像装置の画素セルの平面レイアウトを示す図。
【図3】実施例1の固体撮像装置の製造方法を示す図。
【図4】実施例1の固体撮像装置の製造方法を示す図。
【図5】実施例1の固体撮像装置の製造方法を示す図。
【図6】実施例1の固体撮像装置の製造方法の詳細を示す図。
【図7】実施例1の固体撮像装置の製造方法のフロー図。
【図8】実施例1を説明するグラフ。
【図9】実施例2の固体撮像装置の製造方法の詳細を示す図。
【図10】実施例3の固体撮像装置の製造方法の詳細を示す図。
【図11】実施例4の固体撮像装置の製造方法の詳細を示す図。
【図12】固体撮像装置及び撮像システムを説明するブロック図。
【図13】実施例1の固体撮像装置の変形例を示す断面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、半導体基板と、半導体基板の上に複数の絶縁膜を有する半導体装置の製造方法に関する。複数の絶縁膜は、半導体基板の上に配された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜の上に配された第2の絶縁膜と、第2の絶縁膜の上に配された第3の絶縁膜と、第3の絶縁膜の上に配された第4の絶縁膜とを含む。そして、複数の絶縁膜は、少なくとも第2の絶縁膜と第3の絶縁膜と第4の絶縁膜とに渡って連通した開口を有する。そして、半導体装置は、マスクを形成する工程と、第1の工程と、第2の工程とを有する。マスクを形成する工程では、第1の絶縁膜となる部材と、第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる第2の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の第4の絶縁膜となる部材とが半導体基板に積層されている。マスクを形成する工程は、その半導体基板の上に、複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する。そして、第1の工程は、第3の絶縁膜となる部材及び第4の絶縁膜となる部材に対して、第3の絶縁膜となる部材及び第4の絶縁膜となる部材が共にエッチングされる条件で、マスクを用いてエッチング処理を行う。第1の工程では、第3の絶縁膜となる部材のマスクの開口に対応する部分と第4の絶縁膜となる部材のマスクの開口に対応する部分を連続して除去する。第2の工程は、第1の工程を行った後に、第1の絶縁膜となる部材のエッチングされる速度よりも第2の絶縁膜となる部材のエッチングされる速度が速い条件で、第2の絶縁膜となる部材に対してマスクを用いてエッチング処理を行う。第2の工程では、第2の絶縁膜となる部材のマスクの開口と対応する部分を除去する。
【0012】
このような製造方法によって、精度よく開口(開口あるいは凹部)を形成することが可能となる。特に、アスペクト比の大きな開口を形成する場合に、ウエハ内の複数の開口のいずれかに除去しなければならない膜が残ってしまう、あるいは残すべき膜を除去してしまうというばらつきを抑制することができる。また、第2の除去工程において第1の絶縁膜を有することで、ばらつきを吸収している間のエッチングによるダメージを吸収することが可能となり、半導体装置あるいは固体撮像装置のノイズを低減することが可能となる。
【0013】
以下、開口とは、複数の層間絶縁膜を貫通する場合あるいは貫通しない場合(凹部)のいずれの場合も含み、孔とも言える。開口を用いる構成として、実施例では導波路の構成を説明するが、貫通電極など任意の構成が適用可能である。また、本発明は半導体装置一般に適用できるが、以下の実施例では固体撮像装置に適用した例を示す。また、エッチング選択比とは、ある部材のエッチングされる速度に対する別の部材のエッチングされる速度の比であり、大きいほど別の部材のみがエッチングされる。エッチング選択比が小さいほど、ある部材も共にエッチングされることを示す。また、酸化シリコンの屈折率は約1.4〜1.5であり、窒化シリコンの屈折率は約1.8〜2.3であり、酸窒化シリコンはそれらの間の屈折率である。なお、以下の説明において、公知の半導体の製造方法で製造可能な構成の製造方法等の詳細については説明を省略する。以下、図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では半導体装置として固体撮像装置を例に挙げ、固体撮像装置の製造方法について説明する。固体撮像装置の製造方法については、図1〜図5及び図12を用いて説明する。まず、図1、図2及び図12を用いて、本実施例の固体撮像装置について説明する。
【0015】
図1は、本実施例の固体撮像装置の画素セルの回路図である。図1の画素セル100は、4つのフォトダイオード(以下PDとする)101〜104と、4つの転送トランジスタ105〜108と、1つのリセットトランジスタ110と、1つの増幅トランジスタ112とを有する。また、フローティングディフュージョンノード(以下、FDノードとする)109を有する。ここで、信号電荷は電子であり、トランジスタがN型である場合について説明する。
【0016】
4つのPD101〜104は、アノードがグランドに接続されており、入射光をその光量に応じた電荷に光電変換して蓄積する。4つの転送トランジスタ105〜108は、それぞれ対応する4つのPD101〜104にて発生した信号電荷をFDノード109に転送する転送手段として機能する。具体的には、第1のPD101と第1の転送トランジスタ105のソースが接続し、第2のPD102と第2の転送トランジスタ106のソースが接続している。そして、第3のPD103と第3の転送トランジスタ107のソースが接続し、第4のPD104と第4の転送トランジスタ108のソースが接続している。第1〜第4の転送トランジスタ105〜108のドレインが1つに接続しており、FDノード109を構成している。増幅トランジスタ112は、そのゲート電極がFDノード109に接続され、ドレインが電源供給線111に接続され、ソースが出力信号線113に接続されていて、FDノード109の電位に基づく信号が出力信号線113に出力される。リセットトランジスタ110は、FDノード109に接続され、FDノード109の電位を任意の電位にリセットする。同時に、転送トランジスタ105〜108を導通させることにより、PD101〜104もリセット可能である。電源供給線111は少なくとも2つの電位を有し、FDノード109の電位を2つの値に設定することで、出力信号線113への信号の出力を行うことが出来る。端子114は以下に説明する読み出し回路と接続している。
【0017】
少なくとも1つの光電変換部を含む繰り返し単位を画素とすると、図1においては、画素セル100は4つの画素を含む。画素セル100が含む構成は、PDが4つの場合に限らず、また選択トランジスタや容量などを有していてもよい。光電変換部としてフォトダイオードを例に挙げたが、フォトゲートなどでもよい。
【0018】
図12には、固体撮像装置及び撮像システムの概略構成を示す図である。ここでは、図12において、固体撮像装置1201は、画素部1211と、垂直走査回路1212と、2つの読み出し回路1213と、2つの水平走査回路1214と、2つの出力アンプ1215を備えている。画素部1211以外の領域を周辺回路部1216と称する。
【0019】
図12において、画素部1211には、図1に示した複数の画素セルが2次元状に配列されて構成される。つまり、画素部1211には複数の画素が配置されている。各画素セルは、複数の画素を含んで構成される。読み出し回路1213は、例えば、列アンプ、CDS回路、加算回路等を含み、垂直走査回路1212によって選択された行の画素から垂直信号線を介して読み出された信号に対して増幅、加算等を行う。列アンプ、CDS回路、加算回路等は、例えば、画素列又は複数の画素列毎に配置される。水平走査回路1214は、読み出し回路1213の信号を順番に読み出すための信号を生成する。出力アンプ1215は、水平走査回路1214によって選択された列の信号を増幅して出力する。以上の構成は、固体撮像装置の一つの構成例に過ぎず、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、読み出し回路1213と水平走査回路1214と出力アンプ1215とは、2系統の出力経路を構成するため、画素部1211を挟んで上下に1つずつ配置されている。しかし、出力経路は3つ以上設けられていてもよい。
【0020】
次に、図2を用いて、図1に対応した平面レイアウトを説明する。図2において、第1〜第4のPD201〜204が配置されている。ここでは、簡単のためにPDの一部である電荷蓄積領域(N型半導体領域)の部分を示している。第1〜第4のPD201〜204に対応して第1〜第4の転送トランジスタのゲート電極205〜208が配置されている。そして、第1の転送トランジスタのドレインと第2の転送トランジスタのドレインは共通の領域であり、第1のフローティングディフュージョン領域209(以下、第1のFD領域)である。第3の転送トランジスタのドレインと第4の転送トランジスタのドレインは共通の領域であり、第2のフローティングディフュージョン領域210(以下、第2のFD領域)である。この第1のFD領域209と第2のFD領域210と増幅トランジスタのゲート電極212とを接続配線213が接続している。増幅トランジスタのゲート電極212と接続配線213とは一体となっている。第1のFD領域209と接続配線213とをシェアードコンタクト214が接続し、第2のFD領域210と接続配線213とはシェアードコンタクト215とで接続されている。シェアードコンタクトとは、半導体領域同士、半導体領域とゲート電極との間、あるいはゲート電極同士を、配線層を介することなく接続するコンタクトのことである。また、図2においては、第2のFD領域210がリセットトランジスタのソースあるいはドレインと共通の領域となっている。211はリセットトランジスタのゲート電極である。
【0021】
ここで、図2において、PDとトランジスタのソース・ドレイン及びチャネルとなる領域とが形成された領域は活性領域であり、その他の領域は素子分離領域217となっている。また、活性領域のPDとPDの間や転送トランジスタのゲート電極とゲート電極との間には、半導体領域である信号電荷に対するポテンシャルバリア216が配置されている。ポテンシャルバリア216はPDとPDとの間の信号電荷の行き来を抑制する、素子分離領域としての機能を有する。
【0022】
このような固体撮像装置の製造方法について、図3〜図5を用いて説明する。図3〜図5は、製造方法の工程を説明する図2のAB線における断面模式図である。具体的には、図3〜図5は、図2のAB線における画素セルの第2、第3のPDの断面と、画素セルの任意のトランジスタ303と、周辺回路部の任意のトランジスタ304とを示している。上述の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。また、一般の半導体技術によって形成可能な構成については、その詳細な説明を省略する。
【0023】
まず、図3(a)を用いて、素子が配置された半導体基板を準備する工程を説明する。まず、準備する半導体基板31は、シリコンからなり、主面302を有する。そして、半導体基板301には、2つのPDの電荷蓄積領域202、203と、画素セルのトランジスタ303と、周辺回路部のトランジスタ304とが設けられている。図3(a)において、画素部のトランジスタ303はN型のソース・ドレイン領域309とゲート電極308とを有する。電荷蓄積領域202、203の下部にはN型半導体領域314が設けられている。このN型半導体領域314は電荷蓄積領域よりも不純物濃度が低く、電荷蓄積領域と共に光電変換部の一部を構成する。N型半導体領域314の下部には、光電変換部の一部として機能するP型半導体領域315が配置されている。そして、トランジスタ303のソース・ドレイン領域309と第2のFD領域210の下部にはP型半導体領域316が配置されている。周辺回路部のトランジスタ304は、CMOS回路を構成するトランジスタが配置されるが、本実施形態においては、N型のトランジスタのみを示している。周辺回路部のトランジスタ304は、P型の半導体領域313に配されたN型のソース・ドレイン領域311と、ソース・ドレイン領域の間であって半導体基板の主面302上のゲート電極310とを有する。このような素子を有する半導体基板301を準備する。
【0024】
そして、図3(a)においては、素子上に絶縁膜を形成する工程を示している。画素部1211には、酸化シリコンからなる絶縁膜(不図示)と、窒化シリコンからなる絶縁膜305と、酸化シリコンからなる絶縁膜306とが主面302側からこの順に積層して配置されている。これらの膜はプラズマ化学気相成長(Chemical Vapor Deposition、以下CVD)によって形成されうる。
【0025】
そして、トランジスタ304は、そのゲート電極10の側壁にサイドスペーサー312を有し、ソース・ドレイン領域311はLDD構造(不図示)を有する。サイドスペーサー312は、酸化シリコンと、窒化シリコンと、酸化シリコンとの積層膜からなる。これらの膜はプラズマCVD法によって形成されうる。そして、サイドスペーサー312を構成する膜は、画素部1211に形成される絶縁膜(不図示)と、絶縁膜305と、絶縁膜306と同一の膜から形成されうる。
【0026】
そして、図3(a)において、画素部1211と周辺回路部1216に渡って窒化シリコンからなる絶縁膜307を、例えば低圧プラズマCVD法(LP−CVD法)によって堆積する。ここで、絶縁膜307を形成する前に、画素部1211と周辺回路部1216に渡って酸化シリコンからなる膜(不図示)をプラズマCVD法によって堆積しておいてもよい。これは、周辺回路部のトランジスタ304のソース・ドレイン領域311において半導体基板の主面302が露出しないようにするためである。
【0027】
図3(b)において、画素部1211と周辺回路部1216に形成されている絶縁膜307を、公知のリソグラフィ技術及びエッチング技術によって、所望の形状にパターニングし、絶縁膜317と絶縁膜318とを形成する。ここで、絶縁膜317は、電荷蓄積領域202、203の上、すなわち光電変換部の上から転送トランジスタのゲート電極の一部上に延在して設けられる。絶縁膜317は、光電変換部と1対1で対応して配置されている。画素部1211の他の領域においては、図3(a)の絶縁膜307はエッチングによって除去されている。周辺回路部1216において図3(a)の絶縁膜307はエッチングされることなく、絶縁膜318となる。
【0028】
次に、図3(c)において、図3(b)の構成上に、複数の層間絶縁膜319と、コンタクト320と、第1の配線層321と、ビアを含む第2の配線層322とを形成する。コンタクト及び配線層の配線は複数配置されている。複数の層間絶縁膜319は、酸化シリコンからなる絶縁膜(部材)と窒化シリコンからなる絶縁膜(部材)とが交互に積層されている。酸化シリコンからなる複数の絶縁膜は、プラズマCVD法によって、約120nm〜1000nmの膜厚にそれぞれが形成される。窒化シリコンからなる複数の絶縁膜は、プラズマCVD法によって、約10nm〜200nmの膜厚にそれぞれが形成される。よって、複数の層間絶縁膜319の大部分は酸化シリコンである。窒化シリコンからなる複数の絶縁膜は、配線層やビアを形成する際のエッチングストップ膜や配線層を構成する金属の拡散防止膜として機能する。複数の層間絶縁膜319は後に、導波路のクラッドとして機能する。
【0029】
コンタクト320は主にタングステンからなり、第1の配線層321、ビアと一体形成された第2の配線層322は主に銅を主成分とする。第1の配線層321はシングルダマシン法によって形成された構造を有し、第2の配線層322はデュアルダマシン法によって形成された、ビアと配線層とが一体の導電体によって形成された構造を有する。コンタクト、ビア及び配線層はそれぞれバリアメタルを有している。そして、第1、第2の配線層は銅を主成分とする金属からなる。これらの製造方法については、公知の製造方法によって形成可能であるため説明を省略する。なお、第1、第2の配線層はダマシン法ではなく、パターニングによって形成されていてもよい。
【0030】
ここで、図3(c)において、窒化シリコンからなる複数の絶縁膜のうち、第1及び第2の配線層の上面と接して配置される絶縁膜は、金属、すなわち銅の拡散防止膜として機能する。一方、第1、第2の配線層の下面側に配置される絶縁膜は、第1、第2の配線層をダマシン法で形成する際のエッチングストップ膜として機能する。拡散防止膜として機能する絶縁膜よりもエッチングストップ膜として機能する絶縁膜の膜厚は薄い。ダマシン法では、絶縁膜に配線用の溝あるいは配線及びビア用の溝を形成する工程があり、この溝を形成する際のエッチングにおいて、溝の形状制御のためエッチングストップ膜があることが好ましい。よって、第1、第2の配線層の下面側にエッチングストップ膜として機能する絶縁膜が配置されている。なお、配置されるエッチングストップ膜は溝を形成する際に除去されるため、エッチングストップ膜の下面は第1、第2の配線層の下面と一致あるいは第1、第2の配線層の下面よりも上部に配置されることになる。なお、図3(c)までの構成が形成されたウエハを入手し、以下の開口を形成する工程を行ってもよい。
【0031】
次に、図3(c)の複数の層間絶縁膜319に開口323を形成し図4(a)の構成を形成する。複数の層間絶縁膜319の上に、光電変換部に対応して領域に開口を有するフォトレジストパターン(不図示)が形成され、それをマスクとしてエッチングが行われる。エッチングは、異方性のエッチング、例えばプラズマエッチング処理が行われ、絶縁膜317が露出するまでエッチングされる。ここで、絶縁膜317は、エッチング時における光電変換部へのプラズマダメージを低減するための膜であり、また、エッチングストップ膜としても機能する。そして、絶縁膜317は半導体基板の主面302との間の酸化シリコンからなる絶縁膜(不図示)と、絶縁膜305と、絶縁膜306と、半導体基板に入射すべき光に対する反射防止膜として機能する。
【0032】
次に、図4(a)の開口323に、クラッドである複数の層間絶縁膜3191よりも屈折率の高い透明材料を埋め込み、導波路のコアを形成する。ここでは、複数の層間絶縁膜3191を構成する主な材料である酸化シリコンよりも屈折率の高い窒化シリコンを用いて埋め込みを行う。具体的には、高密度プラズマCVD法によって、窒化シリコンを全面に堆積し、開口323に窒化シリコンを埋め込む。例えば、開口内323の以外の複数の層間絶縁膜3191の上などの不要な部分に形成された窒化シリコンを、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下CMP)あるいはプラズマエッチングによって除去する。窒化シリコンの表面は平坦化され、開口323に高屈折率部材324を形成する。導波路は、複数の層間絶縁膜3191と高屈折率部材324とによって構成される。ここで、本実施形態においては、CMPを行い除去及び平坦化を行う。この時、配線層へのダメージ を抑制するため、複数の層間絶縁膜3191の上部の窒化シリコンを全て除去せず、高屈折率部材324と複数の層間絶縁膜3191の上面に渡って延在する厚さ約100nm〜500nmの絶縁膜325を形成する。絶縁膜325の上面には酸窒化シリコンからなる絶縁膜326を形成する。絶縁膜326はプラズマCVD法によって、約50nm〜150nmの膜厚で形成される。
【0033】
図4(b)の構造のあとに、絶縁膜325及び絶縁膜326の任意の領域の少なくとも一部を除去する。具体的には、少なくとも後にビアを形成する領域であり、本実施形態では周辺回路部1216の絶縁膜325及び絶縁膜326をエッチングによって除去する。除去は、例えば、プラズマエッチング処理によってなされる。絶縁膜325及び絶縁膜326は開口329を有する絶縁膜327及び絶縁膜328となる。その後、開口329を埋め、絶縁膜327及び絶縁膜328を覆うように、絶縁膜330となる絶縁膜を形成する。絶縁膜330となる絶縁膜は、例えば酸化シリコンからなり、プラズマCVD法によって形成されうる。そして、絶縁膜330となる絶縁膜と第2の配線層322の上に配置された複数の層間絶縁膜319の一部とを貫通するビア331を形成する。ビア331が形成される際には、絶縁膜330と複数の層間絶縁膜332とが形成される。ビア331は例えばタングステンからなり、チタンや窒化チタンのバリアメタルを有する。ビア331の上部に第3の配線層333が形成され、図4(c)の構成が得られる。第3の配線層333は、例えばアルミニウムを主成分とする導電体からなり、パターニングによって形成される。ここで、第3の配線層333は、遮光膜としても機能し得る。
【0034】
次に、図4(c)の構成において、絶縁膜334となる絶縁膜と絶縁膜335となる絶縁膜をこの順に形成する。ここで、絶縁膜334となる絶縁膜はプラズマCVD法によって形成される酸窒化シリコンであり、絶縁膜335となる絶縁膜はプラズマCVD法によって形成される窒化シリコンである。そして、絶縁膜335となる絶縁膜上にレンズ形状のフォトレジストを形成し、それをマスクとしてエッチングを行うことで、絶縁膜にレンズ形状を転写する。その後、レンズ形状の絶縁膜の上に絶縁膜336となる絶縁膜を形成する。外部電極パッドに対応する領域において、3層の絶縁膜を除去することで、絶縁膜334〜336の構成が得られ、図5(a)の構成が得られる。ここで、絶縁膜335は層内レンズ337を有するレンズ層であり、絶縁膜334と絶縁膜336とは絶縁膜335の反射防止として機能しうる。
【0035】
図5(a)の工程の後に、樹脂からなる平坦化層338と、複数の色に対応したカラーフィルタを含むカラーフィルタ層339と、マイクロレンズ341を含むマイクロレンズ層340とをこの順に形成し、図5(b)の構成が得られる。
【0036】
以上のように図3〜図5のフローによって、固体撮像装置を形成することが可能である。なお、図3〜図5において、半導体基板301は主面側の一部を示したものである。
【0037】
以上のような固体撮像装置の製造方法において、本実施例では、図4(a)に示した複数の層間絶縁膜319を除去し、開口(凹部)を形成する工程に特徴を有する。以下、本工程について、図6〜8を用いて、詳細に説明を行う。
【0038】
図6は、図3(c)から図4(a)の間の工程を詳細に示した断面模式図であり、第2のPDに相当する部分を拡大したものである。図7は、図6に対応した製造方法を示したフロー図である。他の図面と同一の符号を付した構成については、説明を省略する。
【0039】
まず、図7の配線・複数の層間絶縁膜形成工程701と、図7のマスク形成工程702とを有する。この工程によって、図6(a)の構成が得られる。図6(a)において、複数の層間絶縁膜319は、少なくとも2種類の材料からなる絶縁膜が交互に積層した構成を有している。具体的には、少なくとも第1の絶縁膜となる部材と、それと異なる材料からなる第2の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜と異なる材料からなる第4の絶縁膜となる部材とをこの順に積層した構成を有している。図6(a)においては、酸化シリコンからなる絶縁膜601、603、605、607、609と、窒化シリコンからなる絶縁膜602、604、606、608とを交互に積層した構成を有している。第1の絶縁膜となる部材として絶縁膜601、第2の絶縁膜となる部材として絶縁膜602、第3の絶縁膜となる部材として絶縁膜603、第4の絶縁膜となる部材として絶縁膜604とする。ここで、配線層については不図示であるが、絶縁膜602及び絶縁膜606は配線層を形成する際のエッチングストップ膜としての機能を有し、絶縁膜608及び絶縁膜604は配線層の導電体となる金属の拡散防止膜としての機能を有する。図6(a)の複数の層間絶縁膜319を形成した後に、その最上層である絶縁膜609の上部に、光電変換部に対応して開口611を有するマスク610を形成する。マスク610はフォトレジストからなり、フォトリソグラフィー技術によって形成可能である。
【0040】
次に、図7に示した第1の除去工程703を行う。第1の除去工程703は、異なる材料からなる複数の絶縁膜のエッチングの互いのエッチング選択比が小さい条件、異なる材料からなる複数の絶縁膜がエッチング可能な条件で、エッチングを行う。つまり、複数の絶縁膜のそれぞれがエッチングされる速度がほぼ等しく、共に除去される条件である。第1の除去工程703は、ウエハ内の全領域において点在するマスクの開口部分における第3の絶縁膜となる部材と第4の絶縁膜となる部材を除去し、第2の絶縁膜となる部材が露出あるいは一部が除去されるまで行う。具体的には、図6(b)に示すように、同一条件、すなわち酸化シリコンの絶縁膜に対する窒化シリコンの絶縁膜とのエッチング選択比が小さい条件で、絶縁膜603〜609を連続してエッチングする。ここで、ウエハ内の全領域に点在する開口部の絶縁膜602が露出した時点、すなわち最もエッチングの進行が遅い領域において面613の高さまで開口が形成されたタイミングでエッチングを停止あるいは切り替える。このエッチングを停止するタイミングは、プラズマの発光強度をモニタし、第3の絶縁膜となる部材の除去に起因する発光強度が低下を検知することや時間で設定することが可能である。酸化シリコンの絶縁膜と窒化シリコンの絶縁膜との選択比が小さい条件とは、例えば、CHF等の水素含有フッ化炭素系とC等のフッ化炭素系の混合ガスと、酸素と、アルゴン等の不活性ガスとを用いた異方性のプラズマエッチングである。絶縁膜603〜609は開口を有する絶縁膜6031〜6091となる。つまり、本工程において、少なくとも第4の絶縁膜となる部材604から開口を有する第4の絶縁膜6041が形成され、第3の絶縁膜となる部材603から開口を有する第3の絶縁膜6031が形成される。これらの開口は連通し、開口612を構成している。
【0041】
なお、各絶縁膜に対してエッチング条件を変えた場合には、エッチング条件が異なることに起因して、開口形成のテーパー角度が変化し、その結果、開口の側面において、各絶縁膜に対応した凹凸が生じる可能性がある。しかし、上述の第1の除去工程を行うことで、各絶縁膜に対してエッチング条件を変えてエッチングを行う場合に比べて、条件を一定にしてエッチングを行うことが可能であるため、開口の側面がなめらかに形成可能である。また、各絶縁膜に対してエッチング条件を変えた場合に比べて、上述の第1の除去工程を行うことで、条件を切り替える必要がないため、エッチングにかかる時間を削減することが可能である。
【0042】
ここで、図8を用いてばらつきについて説明する。複数の開口を形成する場合には、開口612の底面でもある面613は、複数の開口が配置される半導体基板の面内において高さにばらつきが生じうる。図8は、層間絶縁膜の主たる成分である酸化シリコンを除去するためにエッチングを行った場合の、半導体基板であるウエハの、ある一次元断面における面内ばらつきを示した模式図である。横軸はウエハの中心からの距離を示し、縦軸はエッチング後の酸化シリコン膜の膜厚を示しており、ウエハの中心の膜厚を1として示したものである。図8から明らかなように、ウエハの中心を最大値としてウエハの周辺に向かって膜厚が減っており、つまり、グローバルなばらつきが生じている。このように、ウエハの中ではエッチングにばらつきが生じる場合がある。また、図8からは、ウエハの一部である固体撮像装置の範囲(サイズ)においても、エッチングによるばらつきが生じることが読み取れる。このままエッチングを進めてしまうと、半導体基板に配置された素子へのダメージが与えられてしまう。また、ばらつきをそのままにすると、光強度の変化及び色むらなどの発生原因となりうる。
【0043】
続いて、図7に示した第2の除去工程704を行う。第2の除去工程704では、露出した第2の絶縁膜となる部材をその下層の第1の絶縁膜となる部材よりも優先的にエッチングされる条件(エッチング選択比が大きい条件)で行われる。すなわち第1の絶縁膜がエッチングされる速度より第2の絶縁膜がエッチングされる速度が速い条件でエッチング処理を行うことによって実施される。例えば、CH等の水素含有フッ化炭素系のガスと、酸素と、アルゴン等の不活性ガスとを用いた異方性のプラズマエッチングである。図6(c)に示すように、絶縁膜602のマスク610に対応した部分が除去され、開口を有する絶縁膜6021となる。ここで、絶縁膜601は絶縁膜602を除去する際のエッチングストップ膜として機能しうる。ここで、開口614の底面は、絶縁膜601の上面である面615の高さにある。この第2の除去工程704を行うことで、第1の絶縁膜となる部材によってエッチングの進行が低減するため、光電変換部へのダメージが低減可能である。また、複数の開口を形成する場合には、上述の第1の除去工程によって生じうるウエハにおけるグローバルなばらつきが吸収される。この工程によって、第2の絶縁膜となる部材602から開口を有する第2の絶縁膜6021が形成される。第2の絶縁膜の開口は開口612と連通し、開口614を構成する。
【0044】
最後に、図7の第3の除去工程705を行う。第3の除去工程705では、露出した第1の絶縁膜となる部材を優先的に除去する条件でエッチングを行う。例えば、C等のフッ化炭素系のガスと、酸素と、アルゴン等の不活性ガスとを用いたプラズマエッチングである。図6(d)に示すように、絶縁膜601のマスク610に対応した部分が除去され、開口を有する絶縁膜6011となる。つまり、この工程によって、第1の絶縁膜となる部材601から開口を有する第1の絶縁膜6011が形成される。第1の絶縁膜の開口は開口614と連通し、開口616を形成する。ここで、本実施例においては、絶縁膜317が絶縁膜601を除去する際のエッチングストップ膜として機能しうる。続いて、図7のマスク除去工程706が行われ、マスク610が除去される。そして、開口616、すなわち図4(a)の開口323を有する複数の層間絶縁膜3191が形成される。そして、図4(b)に示すように、図7の埋め込み工程707が行われる。
【0045】
このような第1、第2の除去工程を有することで、開口の側面及びウエハの面内において精度よく開口(凹部)を形成することが可能となる。特に、ウエハに複数の開口を形成する場合に、除去しなければならない膜が残ってしまう、あるいは残すべき膜を除去してしまう場合を抑制することが可能となる。特に、複数のアスペクト比の大きな開口を形成する場合に効果的である。よって、導波路が精度よく形成されるため、側壁において光が乱反射する、ウエハに形成される場所によって光強度が変わるなどの問題が低減される。
【0046】
また、第2の除去工程において第1の絶縁膜を有することで、ばらつきを吸収している間のエッチングによるダメージを吸収することが可能となり、光電変換部のノイズを低減することが可能となる。更に、第1の絶縁膜を除去することで、埋め込み工程で絶縁膜317と同等の屈折率を有する窒化膜を埋め込んだ場合に、より効率的に入射光を光電変換部に入射することが可能である。また、絶縁膜317が配置されていることで、エッチングにおける光電変換部へのダメージをより低減することが可能となる。なお、本実施例では酸化シリコンからなる第1、第3の絶縁膜と、窒化シリコンからなる第2、第4の絶縁膜とを有する工程について説明した。しかし、第1の絶縁膜と、それと異なる材料からなる第2の絶縁膜と、第3の絶縁膜と、第3の絶縁膜と異なる材料からなる第4の絶縁膜とをこの順に積層した構成を有していればよい。
【0047】
なお、第1の除去工程と第2の除去工程とでエッチングの条件を切り替えるため、第2の除去工程に切り替わる点で側面の傾斜が変わる場合があり得る。具体的には、図6(d)の変形例を示す図13のように、開口1304は側面1301と側面1302とからなり、高さ1300において側面の傾斜が変わる場合があり得る。しかしながら、導波路の下部であるため、その傾斜の変化は迷光発生に大きな影響を与えない。
【実施例2】
【0048】
本実施例の固体撮像装置の製造方法について、図9を用いて説明する。図9は実施例1の図6に対応した図面であり、同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。図9(a)は図6(b)に対応した図面であり、図9(b)は図6(c)に対応し、図9(c)は図6(d)に対応した図面である。つまり、本実施例は実施例1の第3の除去工程の後に、更に図9(d)に示す除去工程を有する点が異なる。また、本実施例の第1〜第4の絶縁膜に相当する絶縁膜が実施例1とは異なる。
【0049】
本実施例においても、少なくとも2種類の材料からなる絶縁膜が交互に積層した構成を有している。具体的には、少なくとも第1の絶縁膜となる部材と、それと異なる材料からなる第2の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜となる部材と、第3の絶縁膜と異なる材料からなる第4の絶縁膜となる部材とをこの順に積層した構成を有している。本実施例においては、第1の絶縁膜となる部材は図6(a)における絶縁膜602、第2の絶縁膜となる部材は図6(a)における絶縁膜603とする。そして、第3の絶縁膜となる部材は図6(a)における絶縁膜604、第4の絶縁膜となる部材は図6(a)における絶縁膜605とする。本実施例においても、絶縁膜602及び絶縁膜606は配線層を形成する際のエッチングストップ膜としての機能を有し、絶縁膜608及び絶縁膜604は配線層の導電体となる金属の拡散防止膜としての機能を有する。
【0050】
まず、第1の除去工程を行い、図9(a)の開口902を形成する。第1の除去工程では、絶縁膜604〜609のマスクの開口に対応した部分を除去し、開口を有する絶縁膜6042〜6092を形成する。除去はエッチング処理をすることで行われ、ここでは実施例1と同様に各絶縁膜同士のエッチング選択比が小さい条件でエッチングが行われる。ここで、第2の絶縁膜となる部材の絶縁膜603において、マスクの開口に対応した部分の一部を除去し、その上面に凹部を有する絶縁膜6032を形成する。絶縁膜6032の上面の開口の底は面901の高さにある。ここで、実施例1と同様に、絶縁膜604〜609をそれらがエッチング可能な条件でエッチングして除去するため、開口の底は面901の高さに対してグローバルなばらつきが生じている。
【0051】
次に、第2の除去工程を行い、図9(b)の開口904を形成する。第2の除去工程では、第1の絶縁膜となる部材である絶縁膜602をエッチングストップ膜として絶縁膜6032のマスクに対応し部分を除去し、開口を有する絶縁膜6033を形成する。つまり、実施例1と同様に第1の絶縁膜に対して第2の絶縁膜のエッチングされる速度が大きい条件(エッチング選択比が大きい条件)でエッチングがなされる。開口904の底面は絶縁膜602の上面である面903の高さにある。この工程において、第1の除去工程によって生じたばらつきが低減される。なお、エッチングストップ膜として絶縁膜602を使用することで、実施例1に比べてばらつきを吸収することが容易である。窒化シリコンに対して酸化シリコンを優先的にエッチングする、すなわち選択比を高くとることが容易であるためである。
【0052】
次に、第3の除去工程を行い、図9(c)の開口906を形成する。第3の除去工程では、第1の絶縁膜に相当する絶縁膜602のマスクの開口に対応した部分を除去する。その際、絶縁膜602の下層に配置された絶縁膜601をエッチングストップ膜として利用することが可能である。つまり、絶縁膜601に対して第1の絶縁膜のエッチングされる速度が大きい条件(エッチング選択比が大きい条件)でエッチングがなされる。絶縁膜602は開口を有する絶縁膜6022となる。
【0053】
そして、更に絶縁膜601をエッチング処理することによって除去する工程を行い、図9(d)の開口908を形成する。絶縁膜601は開口を有する絶縁膜6012となる。続いて、マスク除去工程が行われ、マスク610が除去される。そして、開口908すなわち図4(a)の開口323を有する複数の層間絶縁膜3191が形成される。そして、図4(b)に示すように、埋め込み工程が行われる。絶縁膜601を除去する際には、絶縁膜317をエッチングストップ膜として使用することが出来る。この絶縁膜317によってエッチングにより絶縁膜305及び絶縁膜306の膜厚が変化することがないため、反射防止膜としての好適な膜厚を維持することが可能となる。
【0054】
本実施例のように、第1〜第4の絶縁膜は実施例1の対応に限らず、任意の膜が選択可能である。また、第1〜第4の絶縁膜の間に別の膜を有していてもよい。その際には、第1の除去工程におけるエッチング条件を、第1〜第4の絶縁膜と別の膜との選択比が小さくなるような条件で行えばよい。
【0055】
また、複数の絶縁膜が積層した構成の層間絶縁膜に開口を形成する際には、なるべく多くの絶縁膜を第1の除去工程で除去することが、開口の側面がなめらかに形成されるために好ましい。しかし、ウエハ面内で最もエッチングの進行の遅い領域と、最もエッチングの進行の早い領域で、エッチングの進行に差が出る前に、第2の除去工程に移行することが、好ましい。よって、開口の側壁の精度とウエハ面内のエッチングの速度との兼ね合いで任意に調整すればよい。
【実施例3】
【0056】
本実施例の固体撮像装置の製造方法について、図10を用いて説明する。図10は図6と対応した製造方法を説明するための断面模式図である。主に絶縁膜305、306、317を有していない点と、開口の側面が傾斜を有していない点で図10は図6と異なる。図10は任意のPDに相当する分を拡大したものである。
【0057】
図10(a)において、電荷蓄積部1002と素子1003が半導体基板に配置されている。素子は、トランジスタや電荷結合素子など任意の素子である。そして、半導体基板の主面1001の上に、複数の層間絶縁膜1013と、第1〜第3の配線層1005、10008、1011とが配置されている。ここでは、コンタクトやビアは省略されている。複数の層間絶縁膜1013は、酸化シリコンからなる絶縁膜1004、1007、1010と、窒化シリコンからなる絶縁膜1006、1009、1012とが交互に積層した構成を有している。本実施例において、絶縁膜1006、1009、1012は配線層の導電体となる金属の拡散防止膜としての機能を有する。第1〜第3の配線層1005、1008、1011は銅を主成分とした材料からなり、タンタルやチタンなどのバリアメタルを含む。
【0058】
第1の配線層1005は絶縁膜1004に埋め込まれ、第1の配線層1005と絶縁膜1004との上面は一致している。そして、第1の配線層1005の材料の拡散を防ぐための絶縁膜1006が第1の配線層1005と絶縁膜1004の上面に配置されている。第2の配線層1008は、絶縁膜1006の上に配置された絶縁膜1007に埋め込まれ、第2の配線層1008と絶縁膜1007との上面は一致している。そして、第2の配線層1008の材料の拡散を防ぐための絶縁膜1009が第2の配線層1008と絶縁膜1007の上面に配置されている。そして、第3の配線層1011も同様に、絶縁膜1009の上に配置された絶縁膜1010に埋め込まれている。第3の配線層1011と絶縁膜1010との上面は一致しており、第3の配線層1011の材料の拡散を防ぐための絶縁膜1012が第3の配線層1011と絶縁膜1010の上面に配置されている。ここでは、第1の絶縁膜として絶縁膜1004、第2の絶縁膜として絶縁膜1006、第3の絶縁膜として絶縁膜1007、第4の絶縁膜として絶縁膜1009とする。ここで、第4の絶縁膜は絶縁膜1012でもよく、第3の絶縁膜が絶縁膜1010で第4の絶縁膜が絶縁膜1012であってもよい。
【0059】
図10(b)に示すように、構成の図10(a)の複数の層間絶縁膜1013の最上層である絶縁膜1012の上部に、光電変換部に対応して開口を有するマスク1014を形成する。マスク1014はフォトレジストからなり、フォトリソグラフィー技術によって形成可能である。そして、複数の層間絶縁膜1013に対して、それらが共に除去される条件で、連続的にエッチングを行う(第1の除去工程)。エッチングによって、絶縁膜1007、1009、1010、1012はマスクの開口に対応した部分が除去された絶縁膜10071、10091、10101、10121となり、開口1015が形成される。ここで、連続的なエッチングは最もエッチングの進行の遅い領域において絶縁膜1006が露出した時点で停止される。つまり、本工程は、実施例1の第1の除去工程と同様になされうる。
【0060】
次に、図10(c)に示すように、絶縁膜1004をエッチングストップ膜として、絶縁膜1006のエッチングを行う。エッチングによって、絶縁膜1006はマスクの開口に対応した部分が除去された絶縁膜10061となり、開口1016が形成される。つまり、本工程は、実施例1の第2の除去工程と同様になされうる。
【0061】
そして、最後に、絶縁膜1004がエッチングにより除去される。このエッチングによって、絶縁膜1004はマスクの開口に対応した部分が除去された絶縁膜10041となり、複数の層間絶縁膜1018に設けられた開口1017が形成される。開口1017は半導体基板の主面1001の上部に配される。その後、マスク1014が除去され、図4(b)に示すような埋め込み工程が行われる。
【0062】
このような製造方法によって、エッチングにより除去する部分の側壁の形状のばらつきを抑制しつつ、エッチング量のばらつきを低減しつつ、エッチングダメージを低減することが可能となる。
【実施例4】
【0063】
本実施例の固体撮像装置の製造方法について、図11を用いて説明する。図11は図10と同様に製造方法を説明するための断面模式図である。本実施例は、実施例3とは第1〜第4の絶縁膜に相当する絶縁膜と、開口の深さとが異なり、他の構成については同様である。
【0064】
図11(a)は図10(a)と同じ構造である。ここでは、第1の絶縁膜として絶縁膜1006、第2の絶縁膜として絶縁膜1007、第3の絶縁膜として絶縁膜1009、第4の絶縁膜として絶縁膜1010とする。
【0065】
最上の絶縁膜1012の上にフォトレジストのマスク1014を形成し、複数の層間絶縁膜の除去を行う(第1の除去工程)。除去の際には、複数の層間絶縁膜が共に除去される条件で、連続したエッチングが行われ、あらかじめ設定された所望の時間にてエッチングが停止される。つまり、本工程は、実施例1の第1の除去工程と同様になされうる。ここでは、図11(b)に示すように、絶縁膜1009、1010、1012はマスク1014の開口に対応した部分が除去された絶縁膜10091、10101、10121となり、開口1101が形成される。ここで、絶縁膜1007はウエハの全領域においてマスクの開口に対応した部分の一部、すなわち絶縁膜1007の厚み方向の一部のみが除去され、絶縁膜10072となる。
【0066】
次に、図11(c)に示すように、絶縁膜1006をエッチングストップ膜として、絶縁膜10072のエッチングを行う。つまり、本工程は、実施例1の第2の除去工程と同様になされうる。エッチングによって、絶縁膜10072はマスクの開口に対応した部分の残りが除去され絶縁膜10073となり、開口1102が形成される。
【0067】
そして、最後に、絶縁膜1006がエッチングにより除去される。ここで、絶縁膜1004をエッチングストップ膜として機能する。つまり、絶縁膜1004がエッチングされる速度よりも絶縁膜1006のエッチングされる速度が速い条件で、エッチング処理がなされる。このエッチングによって、絶縁膜1006はマスクの開口に対応した部分が除去された絶縁膜10062となり、複数の層間絶縁膜1104に設けられた開口1103が形成される。開口1103は絶縁膜1004を露出させる。その後、マスク1014が除去され、図4(b)に示すような埋め込み工程が行われる。
【0068】
このような製造方法によって、エッチングにより除去する部分の側壁の形状のばらつきを抑制しつつ、エッチング量のばらつきを低減しつつ、エッチングダメージを低減することが可能となる。また、除去しなければならない膜が残ってしまう、あるいは残すべき膜を除去してしまうということを抑制することができる。更に、絶縁膜1004が設けられていることで、よりエッチング量のばらつきを低減することが可能となる。
【実施例5】
【0069】
本実施例では、図12を用いて撮像システムの構成を説明する。図12は固体撮像装置及び撮像システムのブロック図である。撮像システム1200は、固体撮像装置1201と、固体撮像装置1201から出力された電気信号が入力され、当該電気信号を処理する信号処理装置1202とを備える。具体的には、電気信号が固体撮像装置1201のOUT1、2から出力され、信号処理装置1202のINに入力される。信号処理装置1202のOUT3からは、電気信号を処理した結果に応じて、画像信号や駆動信号、制御信号が出力される。電気信号としては、電流信号であってもよいし電圧信号でもよく、また、アナログ信号であってもよいしデジタル信号であってもよい。以下、より詳細に説明する。固体撮像装置1201をイメージセンサーとして用いる場合には、信号処理装置1202は入力した電気信号を処理し画像信号として出力する。固体撮像装置1201を焦点検出用のセンサーとして用いる場合には、信号処理装置1202は、入力した電気信号を処理し、固体撮像装置1201の前方に設けられうるレンズ(不図示)を駆動するための駆動信号として出力する。また、固体撮像装置1201を測光用のセンサーとして用いる場合には、信号処理装置1202は、入力した電気信号を処理し、シャッターを制御して、露光時間を調整するための制御信号を出力する。なお、上記シャッターはメカニカルシャッターでも電子的な駆動によるシャッターでもよいが、電気的な駆動によるシャッターの場合は、実質的に固体撮像装置1201を制御することになる。このような撮像システムを有することで、好適な画像信号、あるいは制御に利用可能な制御信号が得られる。
【0070】
以上、実施例を用いて説明してきた本発明の固体撮像装置の製造方法によれば、開口の側面及びウエハの面内において精度よく開口(開口あるいは凹部)を形成することが可能となる。また、除去しなければならない膜が残ってしまう、あるいは残すべき膜を除去してしまうばらつきを抑制することができる。更に、絶縁膜1004が設けられていることで、よりエッチング量のばらつきを低減することが可能となる。また、第2の除去工程において第1の絶縁膜を有することで、ばらつきを吸収している間のエッチングによるダメージを吸収することが可能となり、光電変換部のノイズを低減することが可能となる。
【0071】
なお、各実施例は適宜変更・組み合わせ可能である。例えば、窒化シリコンは炭化シリコンに変更してもよく、第1〜第4の絶縁膜の間に有機系の絶縁膜が設けられていてもよい。酸化シリコン及び窒化シリコンの積層膜も適宜異なる膜を適用してもよい。
【0072】
また、各実施例では導波路を有する固体撮像装置を例に説明したが、本発明は導波路以外の貫通電極を形成する際にも適用可能であり、メモリなどの他の半導体装置においても適用可能である。
【符号の説明】
【0073】
701 複数の層間絶縁膜・配線形成工程
702 マスク形成工程
703 第1の除去工程
704 第2の除去工程
705 第3の除去工程
706 マスク除去工程
707 埋め込み工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板の上に配された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上に配された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜の上に配された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜の上に配された第4の絶縁膜とを含み、少なくとも前記第2の絶縁膜と前記第3の絶縁膜と前記第4の絶縁膜とに渡って連通した開口を有する複数の絶縁膜と、
を有する半導体装置の製造方法において、
前記第1の絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる前記第2の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の前記第4の絶縁膜となる部材とがこの順に積層された半導体基板の上に、前記複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する工程と、
前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材に対して、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材が共にエッチングされる条件で、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第3の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分と前記第4の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分を連続して除去する第1の工程と、
前記第1の工程を行った後に、前記第1の絶縁膜となる部材よりも前記第2の絶縁膜となる部材のエッチングされる速度が速い条件で、前記第2の絶縁膜となる部材に対して前記マスクを用いてエッチング処理を行うことで、前記第2の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口と対応する部分を除去する第2の工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第3の絶縁膜は、前記第1の絶縁膜と同じ材料からなり、
前記第4の絶縁膜は、前記第2の絶縁膜と同じ材料からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1の絶縁膜は酸化シリコンからなり、
前記第2の絶縁膜は窒化シリコンからなることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第1の絶縁膜となる部材に対して前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第1の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分を除去する第3の工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記半導体基板に複数の光電変換部を形成する工程を有し、前記複数の層間絶縁膜の形成工程の前に、前記複数の光電変換部に1対1で配置される複数の絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記複数の層間絶縁膜の形成工程の間に行われる、配線層の形成工程を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記配線層は、少なくとも第1の配線層と第2の配線層とを有し、
前記第2の絶縁膜は前記第1の配線層の上面と接して形成され、
前記第4の絶縁膜は前記第2の配線層の上面と接して形成されることを特徴とする請求項6項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記複数の配線層は、ダマシン法によって形成されており、
前記第2の絶縁膜と前記第4の絶縁膜は、前記ダマシン法において溝を形成する際のエッチングストップ膜として機能することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
複数の光電変換部を有する半導体基板と、
前記半導体基板の上に配された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上に配された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜の上に配された第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜の上に配された第4の絶縁膜とを含み、少なくとも前記第2の絶縁膜と前記第3の絶縁膜と前記第4の絶縁膜とに渡って連通した開口を有する前記複数の絶縁膜と、
前記複数の光電変換部のそれぞれに対応して、前記開口に配置される高屈折率部材と、
前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜と、
を有する固体撮像装置の製造方法において、
前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と、前記第1の絶縁膜となる部材と異なる材料からなる前記第2の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と、前記第3の絶縁膜となる部材と異なる材料の前記第4の絶縁膜となる部材とがこの順に積層された半導体基板の上に、前記複数の絶縁膜の開口を形成するための開口を有するマスクを形成する工程と、
前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材が共にエッチングされる条件で、前記第3の絶縁膜となる部材及び前記第4の絶縁膜となる部材に対して、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第3の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分と前記第4の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分とを、除去する第1の工程と、
前記第1の工程を行った後に、前記第1の絶縁膜となる部材よりも前記第2の絶縁膜となる部材がエッチングされる速度が速い条件で、前記第2の絶縁膜となる部材に対して前記マスクを用いてエッチング処理を行うことで、前記第2の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応する部分を除去する第2の工程と、
前記高屈折率部材と前記光電変換部との間に配された絶縁膜となる部材よりも前記第1の絶縁膜となる部材がエッチングされる速度が速い条件で、前記第1の絶縁膜となる部材に対して、前記マスクを用いてエッチング処理を行い、前記第1の絶縁膜となる部材の前記マスクの開口に対応した部分を除去する第3の工程と、
を有することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−164942(P2012−164942A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26348(P2011−26348)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】