説明

半導体装置及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器

【課題】レーザアニール処理によって半導体層の結晶化を行う場合において、閾値の安定性を向上する。
【解決手段】レーザアニール処理により結晶化された半導体層を有する半導体装置であって、前記半導体層の接する下層に、酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法、電気光学装置、並びに電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、アモルファス(非晶質)シリコンからなる半導体層にレーザアニール処理を施すことにより、当該アモルファスシリコンの結晶化を行うLTPS−TFTデバイスにおいては、ガラス基板上に直接上記半導体層を形成するか、またはガラス基板から流入する汚染物を遮蔽するためにシリコン酸化膜をガラス基板上に形成した後、半導体層を形成することが一般的である(例えば下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−175506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようにレーザアニール処理を行う場合、半導体層の温度がその融点である1416°Cまで上昇するため、半導体層の下層に設けられたシリコン酸化膜から相当量の酸素原子が半導体層に流入してしまい、当該半導体層において許容量以上の酸素が混入するという問題があった。このような酸素原子は、N型の不純物原子(サーマルドナー)になり得るため、真性半導体からの閾値のずれが大きくなると共に、当該閾値が不安定に変動する原因となっていた。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、レーザアニール処理によって半導体層の結晶化を行う場合において、閾値の安定性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体装置は、レーザアニール処理により結晶化された半導体層を有する半導体装置であって、前記半導体層の接する下層に、酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を有することを特徴とする。
このような特徴を有する半導体装置によると、半導体層の接する下層に、酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を有しているため、レーザアニール処理により半導体層の温度がその融点である1416°Cまで上昇した場合であっても、半導体層に流入する酸素原子を大幅に低減することが可能である。その結果、閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性に非常に優れた半導体装置、例えば、LTPS−TFTデバイスやMOS−FETデバイス等を得ることができる。
【0006】
また、前記酸素非含有膜は、高密度プラズマCVD法によって得られたシリコンカーバイド(SiC)膜、またはDLC(Diamond Like Carbon)膜であることが好ましい。
このように、高密度プラズマCVD法によって得られたシリコンカーバイド膜、またはDLC膜の酸素含有量は10%以下に抑えることができるので、これらを半導体層の接する下層に設けることにより、半導体層に流入する酸素原子を大幅に低減することが可能である。その結果、閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性に非常に優れた半導体装置を得ることができる。
【0007】
また、前記半導体層は、薄膜シリコン層であることが好ましい。
これにより、閾値の安定性に非常に優れた薄膜トランジスタを得ることが可能となる。
【0008】
また、前記酸素非含有膜の水素含有量は20%以下であることが好ましい。
半導体層に水素原子が流入した場合、素子特性にヒステリシスが生じる問題がある。また、酸素非含有膜からの水素原子の放出によって、半導体層が剥離する可能性がある。そこで、酸素非含有膜の水素含有量を20%以下とすることにより、上記のような水素原子に起因する不具合を防止することが可能である。
【0009】
また、前記半導体層の酸素含有量は10−18(cm−3)以下であることが好ましい。
このように、半導体層に含まれる酸素原子の量を少なくすることで、さらに効果的に閾
値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性の向上を図ることが可能である。
【0010】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板上に酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を形成する工程と、前記酸素非含有膜上に半導体層を形成する工程と、
前記半導体層にレーザアニール処理を施すことにより、当該半導体層の結晶化を行う工程とを有することを特徴とする。
このような特徴を有する半導体装置の製造方法によれば、半導体層の接する下層に、酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を有しているため、レーザアニール処理により半導体層の温度がその融点である1416°Cまで上昇した場合であっても、半導体層に流入する酸素原子を大幅に低減することが可能である。その結果、閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性に非常に優れた半導体装置、例えば、LTPS−TFTデバイスやMOS−FETデバイス等を製造することができる。
【0011】
また、本発明に係る電気光学装置は、上記半導体装置を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する電気光学装置によれば、閾値の安定性に非常に優れた半導体装置を備えるので、例えば液晶表示装置等の表示装置であった場合、閾値の安定性に非常に優れた薄膜トランジスタ(半導体装置)を備えることになり、表示品質の向上を図ることができる。
【0012】
また、本発明に係る電子機器は、上記電気光学装置を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する電子機器によれば、高品質な電気光学装置を備えるので、自身の品質の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。なお、本実施形態では、半導体装置としてLTPS−TFTの製造方法を例示して説明する。
まず、図1(a)に示すように、基板1上に、高密度プラズマCVD法を用いて、酸素含有量10%以下且つ水素含有量20%以下のシリコンカーバイド(SiC)膜(酸素非含有膜)2を形成する。このシリコンカーバイド膜2の膜厚は200(nm)程度にすることが好ましい。また、シリコンカーバイド膜に代えて、高密度プラズマCVD法によって得られた、酸素含有量10%以下且つ水素含有量20%以下のDLC(Diamond Like Carbon)膜を用いても良い。なお、基板1としては、例えばガラス等の絶縁性材料やステンレス等の金属材料やシリコン等の半導体材料などを用いることも可能である。
【0014】
次に、図1(b)に示すように、LPCVD法やPECVD法などの製膜法によって、
シリコンカーバイド膜2上にアモルファス(非晶質)シリコン(以下a−Siと記載する)からなる半導体層3を形成する。このように、半導体層3に接する下層に、シリコンカーバイド膜(酸素非含有膜)2を設けることにより、以下に述べる半導体層3に対するレーザアニール処理時において、温度が半導体層3の融点である1416°Cまで上昇した場合であっても、半導体層3に下地層(シリコンカーバイド膜2)から流入する酸素原子を大幅に低減することが可能である。その結果、LTPS−TFTの閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性に非常に優れたLTPS−TFTを製造することが可能である。また、酸素非含有膜の水素含有量を20%以下とすることにより、半導体層3への水素原子の流入を大幅に低減することができ、素子特性のヒステリシス発生や半導体層3の剥離を防止することができる。なお、半導体層3の酸素含有量は10−18(cm−3)以下であることが好ましい。このように、半導体層3に含まれる酸素原子の量を少なくすることで、さらに効果的に閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性の向上を図ることが可能である。
【0015】
そして、上記半導体層3の形成後、当該半導体層3に対してレーザアニール処理を行うことにより、a−Siの結晶化を行い、良質なp−Si(ポリシリコン)膜を得る。このレーザ照射は、例えば、波長308(nm)、パルス幅20〜40(ns)のXeClパルスエキシマレーザを用いて、エネルギー密度が0.4〜2.0(J/cm)程度となるように行うことが望ましい。このような条件でレーザ照射を行うことにより、照射したレーザは、そのほとんどが半導体層3の表面付近で吸収される。これは、XeClパルスエキシマレーザの波長(308nm)におけるa−Siの吸収係数が0.139(nm−1)と比較的に大きいためである。
【0016】
次に、図1(c)に示すように、熱処理後の半導体層3上に、LPCVD法やPECVD法等により、酸化シリコンからなる第1の絶縁層4を形成する。そして、図1(d)に示すように、フォトリソグラフィ法等により、ゲート電極と半導体層3間の絶縁層として機能するゲート絶縁層4aを形成する。
【0017】
続いて、図2(a)に示すように、ゲート絶縁層4a及び半導体3上に、タンタルまたはアルミニウムの金属薄膜をスパッタリング法等により形成した後、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングすることによって、ゲート絶縁層4a上にゲート電極5を形成する。そして、図2(b)に示すように、これらゲート電極5をマスクとしてドナーまたはアクセプターとなる不純物イオンを注入し、半導体層3にソース領域6と、ドレイン領域7、チャネル領域8をゲート電極5に対して自己整合的に形成する。なお、例えば、NMOSトランジスタを作製する場合、不純物イオンとしてリン(P)を1×1016(cm−2)の濃度でソース/ドレイン領域に打ち込み、その後、XeClエキシマレーザを照射エネルギー密度400(mJ/cm)程度で照射するか、250℃〜450℃程度の温度で熱処理することにより不純物イオンの活性化を行う。
【0018】
次に、図2(c)に示すように、LPCVD法やPECVD法等により、半導体層3及びゲート電極5上に、酸化シリコンからなる第2の絶縁層9(層間絶縁膜)を形成する。そして、半導体層3のソース領域6及びドレイン領域7に貫通するコンタクトホール10を第2の絶縁層9に形成する。そして、各コンタクトホール10内を含む第2の絶縁層9上に、タンタルまたはアルミニウムの金属薄膜をスパッタリング法等により形成した後、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングすることによって、図2(d)に示すように、ソース領域6と導通するソース電極11、ドレイン領域7と導通するドレイン電極12を形成する。以上のような製造方法により、本発明に係る半導体装置としての、LTPS−TFTが形成される。
【0019】
以上のように、本半導体装置の製造方法によれば、半導体層3の接する下層に、酸素含有量が10%以下且つ水素含有量20%以下である酸素非含有膜(シリコンカーバイド膜2)を有しているため、レーザアニール処理により半導体層3の温度がその融点である1416°Cまで上昇した場合であっても、半導体層3に流入する酸素原子を大幅に低減することが可能である。その結果、閾値のずれを抑制すると共に、閾値の安定性に非常に優れた半導体装置を製造することが可能である。また、上記実施形態では、LTPS−TFTの製造方法を例示して説明したが、これに限定されず、レーザアニール処理によって熱処理されることにより、下地層から酸素原子が半導体層に流入する可能性のある半導体装置であれば、本発明は適用可能である。
【0020】
また、上記実施形態では、酸素含有量が10%以下且つ水素含有量20%以下である酸素非含有膜(シリコンカーバイド膜2)を使用したが、必ずしも水素含有量20%以下という条件は必要ではなく、少なくとも酸素含有量が10%以下という条件を満たすことにより、本発明の効果を得ることができる。
【0021】
次に、上述した半導体装置を備える電気光学装置、電子機器の具体例について説明する。なお、本発明における半導体装置とは、例えば半導体ICチップ等の集積回路、つまり一定の機能を奏するように薄膜トランジスタや他の回路素子(抵抗やトランジスタ等)及び関連する配線等が集積及び配線された回路をいう。また、本発明における電気光学装置とは、本発明に係る半導体装置を備え、電気的作用によって発光するあるいは外部からの光の状態を変化させる電気光学素子を備えた装置一般をいい、自ら光を発するものと外部からの光の通過を制御するもの双方を含む。例えば、電気光学素子として、液晶素子、電気泳動粒子が分散した分散媒体を有する電気泳動素子、EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電界の印加により発生した電子を発光板に当てて発光させる電子放出素子を備えたアクティブマトリクス型の表示装置等をいう。
【0022】
また、本発明の電子機器とは、本発明に係る半導体装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、例えば電気光学装置やメモリを備えて構成される。その構成に特に限定が無いが、例えば、ICカード、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクタ、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等を含むものである。
【0023】
〔電気光学装置〕
電気光学装置の具体例として、液晶表示装置について説明する。図3(a)は液晶表示装置LDについて対向基板側から見た平面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B矢視断面図である。図3(c)は液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
【0024】
図3(a)及び(b)において、液晶表示装置LDは、対をなすTFTアレイ基板60と対向基板61とが光硬化性の封止材であるシール材63によって貼り合わされ、このシール材63によって区画された領域内に液晶64が封入、保持されている。シール材63は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されている。
【0025】
シール材63の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り65が形成されている。シール材63の外側の領域には、データ線駆動回路66及び実装端子67がTFTアレイ基板60の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路68が形成されている。TFTアレイ基板60の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路68の間を接続するための複数の配線69が設けられている。また、対向基板61のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板60と対向基板61との間で電気的導通をとるための基板間導通材70が配設されている。
【0026】
なお、データ線駆動回路66及び走査線駆動回路68をTFTアレイ基板60の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板60の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置LDにおいては、使用する液晶64の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。また、液晶表示装置LDをカラー表示用として構成する場合には、対向基板61において、TFTアレイ基板60の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
【0027】
このような構造を有する液晶表示装置LDの画像表示領域においては、図3(c)に示すように、複数の画素80がマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素80の各々には、画素スイッチング用のTFT(薄膜トランジスタ)81が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線82がTFT81のソースに電気的に接続されている。データ線82に書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線82同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT81のゲートには走査線83が電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線83にパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。
【0028】
画素電極84はTFT81のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT81を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線82から供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極84を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図3(b)に示す対向基板61の対向電極71との間で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極84と対向電極71(コモン配線86)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量85が付加されている。例えば、画素電極84の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量85により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置LDを実現することができる。
【0029】
例えば、画素81や、データ線駆動回路66及び走査線駆動回路68等の周辺回路の薄膜トランジスタとして、上述したような製造方法により形成した薄膜トランジスタを使用することにより、高性能且つ表示品質が良好な液晶表示装置を得ることができる。なお、液晶表示装置以外の電気光学装置として、例えば有機EL表示装置やPDP(プラズマディスプレイパネル)等が挙げられる。
【0030】
〔電子機器〕
次に、上述した電気光学装置を備える電子機器の具体例について説明する。
図4(a)は携帯電話の一例を示した斜視図である。図4(a)において、符号100は携帯電話本体を示し、符号101は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。図4(b)はワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図4(b)において、符号200は情報処理装置、201はキーボードなどの入力部、202は情報処理本体、203は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。図4(c)は腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図4(c)において、符号300は腕時計本体を示し、301は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。なお、本実施形態の電子機器は液晶表示装置を備えるものとしたが、有機EL表示装置、PDP等、他の電気光学装置を備えても良い。
【0031】
電子機器に関する他の実施形態として、非接触型カード媒体について説明する。図5に示すように、本実施形態に係る非接触型カード媒体(電子機器)400は、カード基体402とカードカバー418から成る筐体内に、半導体集積回路チップ408(半導体装置)とアンテナ回路412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。このような非接触型カード媒体400では、上記半導体集積回路チップ408が、上記実施形態に係る半導体装置の製造方法によって製造されている。
【0032】
また、電子機器はこれらに限定されず、表示機能を有する各種の電子機器に適用可能である。例えばこれらの他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなども含まれる。なお、本発明にかかる半導体装置は、電気光学装置の構成部品として上記のような電子機器に含まれる場合の他に、非接触型カード媒体400のように、単独で電子機器の構成部品としても適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る半導体装置の製造方法の手順を示す第1の説明図である。
【図2】本発明に係る半導体装置の製造方法の手順を示す第2の説明図である。
【図3】本発明に係る電気光学装置の具体例を示す説明図である。
【図4】本発明に係る電子機器の具体例を示す第1の説明図である。
【図5】本発明に係る電子機器の具体例を示す第2の説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1…基板、2…シリコンカーバイド膜(酸素非含有膜)、3…半導体層、4…第1の絶縁層、4a…ゲート絶縁層、5…ゲート電極、6…ソース領域、7…ドレイン領域、8…チャネル領域、9…第2の絶縁層、10…コンタクトホール、11…ソース電極、12…ドレイン電極、LD…液晶表示装置(電気光学装置)、100…携帯電話(電子機器)、200…情報処理装置(電子機器)、300…腕時計(電子機器)、400…非接触型カード媒体(電子機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザアニール処理により結晶化された半導体層を有する半導体装置であって、
前記半導体層の接する下層に、酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記酸素非含有膜は、高密度プラズマCVD法によって得られたシリコンカーバイド(SiC)膜、またはDLC(Diamond Like Carbon)膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体層は、薄膜シリコン層であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記酸素非含有膜の水素含有量は20%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体層の酸素含有量は10−18(cm−3)以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置
【請求項6】
基板上に酸素含有量が10%以下である酸素非含有膜を形成する工程と、
前記酸素非含有膜上に半導体層を形成する工程と、
前記半導体層にレーザアニール処理を施すことにより、当該半導体層の結晶化を行う工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置または/及び請求項7記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。




















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−234928(P2007−234928A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−55883(P2006−55883)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】