説明

半導体装置

【課題】従来は、外部機器側で情報の書き込みが正常に成されたか否かを判断していた。また、半導体装置ないに大掛かりな回路を構成しなければ、正しく書き込みを判断できなかった。
【解決手段】外部機器から入力される書込パルスのうち、そのパルス長で、搭載する不揮発性記憶手段に情報が正しく書き込まれたか否かの判定を行なう判断手段を設けた。判断手段は、書込パルスのパルス長が所定の範囲にあるか否かや、書込パルスの到来と同時に時間を計測する計時手段などを用いることで、パルス長が正しいか否かを判定する。これにより、簡便な構成で、正しい情報の書き込みを判断できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを有する半導体装置に関し、特に、外部機器で生成した書込パルスを入力することで書き換え可能な不揮発性メモリを有する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置に搭載する不揮発性メモリ素子は、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor−Field−Effect−Transistor)型が広く使用されている。その理由は、通常のMOSFETと構造が類似しており、製造し易いからである。
【0003】
MOSFET型の不揮発性メモリ素子は、通常のMOSFETのゲート絶縁膜に相当する部分が、いくつかの膜を積層したメモリゲート絶縁膜となっている。そしてこのメモリゲート絶縁膜の内部に電荷蓄積層を備えている。
【0004】
そのメモリゲート絶縁膜に特徴があるMONOS(Metal−Oxide−Nitride−Oxide−Semiconductor)型の不揮発性メモリ素子は、比較的低電圧で書き込みや消去ができることから、多くの提案を見るものである。
MONOS型の不揮発性メモリ素子は、トンネル絶縁膜、電荷蓄積層、トップ絶縁膜を積層したメモリゲート絶縁膜を有しており、電荷蓄積層は絶縁性の膜で構成している点が特徴である。
【0005】
MONOS型の不揮発性メモリ素子に代表される、不揮発性メモリ素子のデータの書き込み及び消去は、ゲート電極に所定の書込電圧を一定の時間印加することでデータの書き込みをし、所定の消去電圧を一定の時間印加することでデータの消去を行う。
所定の電圧を一定時間印加することから、それぞれ書込パルス、消去パルスと称するが、それらによって電荷蓄積層に電荷(電子や正孔)をトラップさせることで書込状態や消去状態となる。
【0006】
不揮発性メモリ素子がデータの書込状態や消去状態になると、不揮発性メモリ素子の閾値が変化する。つまり、不揮発性メモリ素子は、その閾値の変化で状態を決めている。
不揮発性メモリ素子の閾値は、素子の状態を知り得る手段でもあり、データの書き込みや消去だけで変化するものでもない。図12を用いて不揮発性メモリ素子の閾値の変化について説明する。
【0007】
図12は不揮発性メモリ素子の電気特性の変化模式的に示したものであって、図12(a)は、閾値の変化を説明するもの、図12(b)は過剰な書込パルスによる状態変化を説明するものである。そして、図12(c)はデータの書き込み後に時間経過と共に徐々に閾値が変化する様子を示している。
【0008】
図12(a)に示すように、所定の書込電圧と一定の印加時間で構成する書込パルスを印加すると、不揮発性メモリ素子の閾値は変化する。この図の例では、データの書き込みによって、デプレッション特性を有する不揮発性メモリ素子がエンハンスメント特性に、その閾値が変化する様子を示している。
【0009】
P型の不揮発性メモリ素子かN型の不揮発性メモリ素子か、また、書込状態を電子の注入によるものとするか正孔の注入によるものとするかのように、不揮発性メモリ素子の構
造や使用状態にもよるが、図12(a)に示す例では、データが書き込まれていない状態では、ゲート電極が0Vであっても(ゼロバイアス)電流が流れるデプレッション特性を有している不揮発性メモリ素子が、データが書き込まれると閾値がエンハンスメント特性にシフトして、ゲート電極に0Vを印加しても電流は流れない状態となる。
例えば、ゲート電極に印加した0Vを読み出し電圧とすれば、この読出し電圧の印加によりソースとドレインとの間の通電の有無で書込状態か消去状態かが分かるのである。
【0010】
図12(b)に示すように、通常の書込電圧や通常の印加時間を越えるような過剰な消去条件となる消去パルスを印加すると、不揮発性メモリ素子は、閾値の変化方向が反転することがある。図12(a)を用いて説明した不揮発性メモリ素子の場合、書込パルスを構成する書込電圧の値や書込時間を変えていくと、デプレッション特性からエンハンスメント特性にシフトしていった特性が、あるところで閾値の変化方向が変わり、再びデプレッション特性の方向に戻ってしまうのである。つまり、書込パルスの条件には適する範囲があることを示している。
【0011】
ところで、このような現象は、不揮発性メモリ素子の構造にもよるが、ゲート電極に印加する書込電圧が高すぎる場合や、書込時間が長すぎる場合に発生することがある。つまり、ゲート電極から電荷蓄積層へ予期せぬ電荷注入が発生し、電荷蓄積層にトラップされた電荷を追い出してしまい、書き込み中にも係らず消去のような現象が起こるためと考えている(もちろん逆に、消去中にも書き込みのような現象が起こることもある。)。
【0012】
図12(c)に示すように、不揮発性メモリ素子は、データを書き込んで閾値が変化しても、時間の経過とともに変化前へ戻っていくことが一般的に知られている。不揮発性メモリ素子の電荷蓄積層にトラップされた電荷は、時間の経過と共に徐々に抜け出すためである。電荷蓄積層に電荷が何もトラップされていない状態の閾値を、熱平衡状態閾値と呼ぶ。電荷蓄積層にトラップされた電荷の抜け出しは、不揮発性メモリ素子の特性にもよるが、書き込み直後からもある一定の確率で起こり、10年や15年といった長期間を経て完全に抜け出して、熱平衡状態閾値に落ち着くのである。
【0013】
また、電荷蓄積層にトラップされた電荷は、熱エネルギーなどを得ると活性化して、抜け出す量が増えることが知られている。したがって、半導体装置を加熱するなどすると、熱平衡状態閾値に、より短時間で到達する。
【0014】
このような特性を有する不揮発性メモリ素子は、電気的な操作によってデータの書き込みや書き換えが可能であることや、電源供給を停止してもある期間においてデータの保持が可能であるという特徴によって、多くの半導体装置に搭載されている。
【0015】
例えば、時計用の半導体装置にあっては、使用電池の容量低下を利用者に知らせるために、電源電圧低下検出回路を内蔵しているものがある。半導体装置の製造ロットによって検出する電源電圧がばらつくため、製造後に電気的に調整を行なえるように設計することあり、この調整データを半導体装置内の不揮発性メモリ素子に書き込むことが行われている。
【0016】
また、太陽光発電エネルギーを蓄電池に充電して電源とした時計製品にあっては、蓄電池のエネルギー残存量の低下を利用者に知らせるなどの時計付加機能を有するものがある。その動作プログラムを半導体装置内の不揮発性メモリ素子に書き込むことが行われている。製造時に書き込むプログラム用メモリとして使用している。
【0017】
ところで、不揮発性メモリの記憶内容の把握は、半導体装置に検査モードを持たせて、個々の不揮発性メモリ素子の記憶状態を読み出して行なうという方法が一般的である。
また、設計した不揮発性メモリの記憶内容の保持時間を見積もるとき、半導体装置を加熱した後に記憶状態を読みだすことを繰り返し、読み出した結果が変化したときの総過熱時間と過熱温度から計算するという方法が一般的である。
【0018】
しかし、製造時に半導体装置を加熱することは、温度管理が難しく、また時間もかかるので、半導体装置の内部にテスト回路を設け、テストを行うことで不揮発性メモリ素子の閾値の変化量を取得する技術が広く提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0019】
特許文献1に示した従来技術は、内部テスト回路を含む基準電圧発生回路を有し、内部テスト回路に印加する高電位電圧VPPを変化させて不揮発性メモリが書込状態から非書込状態に変化したときの高電位電圧VPPを利用して閾値の変化量を知るものである。
このようにすれば、温度環境を変えることなく不揮発性メモリの状態把握を行なうことができる。
【0020】
また、実際の半導体装置製造の検査時においては、汎用ロジックテスタなどの外部機器を用いて不揮発性メモリ素子の記憶内容を設定したり、読み出したり、閾値の変化量の把握を行なうテストプログラムを書き込んでテストするという技術が一般的となっている。(例えば、特許文献2参照。)。
【0021】
特許文献2に示した従来技術では、検査プログラムや検査に必要な駆動用電源や、不揮発性メモリの記憶内容の設定に必要な高電位電圧の供給を外部機器である検査システムから受け、検査プログラムを半導体装置内部のRAMに確保して検査を実施し、検査が終了後の電源供給停止をもってRAMから検査プログラムを抹消する。
このようにすれば、不揮発性メモリ素子を搭載した半導体装置の仕様によって、目的に応じて検査内容をプログラムできるので、便利である。
【0022】
以上、特許文献1及び特許文献2を用いて説明したように、半導体装置に搭載した不揮発性メモリ素子の状態把握においては、内部にテスト回路を設けるものや、外部機器から検査プログラムを入力するなどしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】特公平4−44360公報(第3頁−5頁、図1)
【特許文献2】特開2000−305799公報(第2頁−4頁、図1、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
ところで、半導体装置の製造においては、不揮発性メモリの記憶状態と、記憶状態の保持時間が目的どおりであることに加え、生産性が高いことが重要である。
【0025】
特許文献1に示した従来技術は、半導体装置内に内部テスト回路を付加しており、この内部テスト回路によって、不揮発性メモリ素子の数に応じてテストする必要があるため、テスト時間が不揮発性メモリ素子の数に比例し、生産性が高いとは言いがたい。
【0026】
特許文献2によれば、検査プログラムを半導体装置内に転送し、複数の不揮発性メモリ素子をテストすることができるから、テスト時間の大幅な削減が行なえる。しかし、そもそも検査プログラム自体に制御ミス、例えば不揮発性メモリ素子の閾値の変化に必要な書き換え条件の過不足があった場合については、対応できない。
【0027】
ところで、不揮発性メモリ素子への書き込みで問題となるのは、書込パルスの書込電圧
(パルスの波高値)ではなく、パルス長(パルスの長さ、つまり書込時間)である。
不揮発性メモリ素子へのデータ書き換えに用いられる昨今の書込手段を備える外部機器は、発生する書込電圧の管理は厳重である。書込電圧が過剰であったとすると、不揮発性メモリ素子を破壊してしまうからである。
【0028】
一方、パルス長の管理はそれほど厳しいものとはしていない。なぜなら、外部機器からの配線や端子を辿って半導体装置に印加される書込パルスには多少の遅延が生じてしまうことが分かっているから、その遅延分の時間マージンを加味したパルス長としているためである。さらに、その時間マージンは、半導体装置間で書込パルスのパルス長にばらつきがあっても対処できるような意味合いも含まれている。
【0029】
しかしながら、外部機器が発生する書込パルスのパルス長は、それを印加する半導体装置にとって問題となる場合がある。すなわち、図12(b)を用いてすでに説明したように、過剰な書き込み条件となる書込パルスを印加すると、データを書き込んでいるはずなのにデータ消去が起きてしまったりするからである。
【0030】
このような問題は、ひとえに書込パルスを外部機器側の制御で行っているからであって、不揮発性メモリ素子を搭載する半導体機器側で、書込パルスを制御できればよいのである。
しかしながら、そのような対策のために、特許文献1及び特許文献2に示した従来技術を転用しようとすると、半導体装置が大掛かりになってしまい、コスト競争力にも不利である。そこで、より簡便な手法で、搭載する不揮発性メモリ素子に適する書き込みを実施できる手法が熱望されていたが、いまだそのような技術は提案されていない。
【0031】
本発明の目的は、上記課題を解決するものである。外部機器から入力される書込パルスが、不揮発性メモリ素子のデータ書き込みに有効か否かを、より簡便に判定することができる半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0032】
上記課題を解決するため、本発明の半導体装置は下記記載の構成を採用する。
【0033】
本発明の半導体装置は不揮発性記憶手段と、不揮発性記憶手段に情報を書き込むために、外部機器で生成した書込パルスを入力する入力手段と、を備える半導体装置において、書込パルスのパルス長で、不揮発性記憶手段に情報が書き込まれたか否かの判定を行なう判定手段を設けたことを特徴とする。
【0034】
これにより、大掛かりな構成を必要とせず、正しく不揮発性メモリ素子にデータが書き込まれたか否かを判定できる。
【0035】
また、本発明の半導体装置の判定手段は、書込パルスのパルス長が所定の範囲にあるか否かで判定を行なうようにしてもよい。
【0036】
搭載する不揮発性記憶手段の適正なパルス長に対して、入力した書込パルスのパルス長が所定の範囲にあるか否かで判定することができる。このように、範囲を規定することにより、より正しく不揮発性記憶手段の書き込み状態を判定できる。
【0037】
また、本発明の半導体装置は、書込パルスの時間を計測する計時手段を備え、判定手段は、その計時手段により計測された書込パルスのパルス長が所定の時間以上かつ所定の時間以下であることで判定を行なってもよい。
【0038】
このような構成にすれば、計時手段は、所定の時間幅で見比べて判定することができる。
【0039】
また、その計時手段は、入力手段から書込パルスが入力されたときから不揮発性記憶手段に適正に情報が書き込まれるための適正書込時間まで時間計測を行ない、判定手段は、書込パルスを計測した結果の計測時間と適正時間とを比較することで判定を行なってもよい。
【0040】
このような構成にすれば、計時手段は、書込パルスが入力すると時間計測を開始し、書込パルスの終了時間が、搭載する不揮発性記憶手段の適正なパルス長に達していたかどうかを比較して判定することができる。
【0041】
また、本発明の半導体装置は、書込パルスの終端部を検出する検出パルスを生成するパルス生成手段を有し、判定手段は、書込パルスの終端部を所定の時間幅を有する検出パルスのパルス幅の期間内で書込パルスの終了の有無を調べることで判定を行なってもよい。
【0042】
このような構成にすれば、書込パルスの終端部分を所定の時間幅を有する検出パルスで判定することができる。
【0043】
また、本発明の半導体装置は、判定結果を出力する出力手段を有し、判定手段は、出力手段を用いて外部機器に判定結果を出力するようにしてもよい。
【0044】
これにより、外部装置の書込パルスに係わる設定過不足を発信することができ、例えば、外部機器へ書き換えの中止やリトライの機会を促すことができる。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、半導体装置側で書込パルスのパルス長で不揮発性記憶手段に情報が書き込まれたか否かの判定を行なうので、簡便に情報の書き込みの可否を判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による半導体装置の第1の実施形態の機能ブロック図である。
【図2】本発明による半導体装置の第1の実施形態の波形図である。
【図3】本発明による半導体装置の第2の実施形態の機能ブロック図である。
【図4】本発明による半導体装置の第2の実施形態のタイミングチャートである。
【図5】本発明による半導体装置の第2の実施形態のフローチャートである。
【図6】本発明による半導体装置の第3の実施形態の機能ブロック図である。
【図7】本発明による半導体装置の第3の実施形態のタイミングチャート図である。
【図8】本発明による半導体装置の第3の実施形態のフローチャートである。
【図9】本発明による半導体装置の第4の実施形態の機能ブロック図である。
【図10】本発明による半導体装置の第4の実施形態のタイミングチャート図である。
【図11】本発明による半導体装置の第4の実施形態のフローチャートである。
【図12】不揮発性メモリの特性を説明するために模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の半導体装置は、搭載する不揮発性記憶手段に対して外部機器で生成した書込パルスを印加して情報を書き込むとき、その書込パルスのパルス長が適正であったか否かを判定する判定手段を設けている。
半導体装置側に判定手段を設けているため、共に搭載する不揮発性記憶手段に適したパルス長であったか否かを半導体装置側で判定できる。これにより、不揮発性記憶手段に適
する書き込みを実施できる。そして何よりも、書込パルスのパルス長が適正であったか否かで判定するため、大掛かりな構成が必要ではなく、正しく不揮発性メモリ素子にデータが書き込まれたか否かを判定できる。
【0048】
判定手段によるパルス長(書込パルスが印加されている時間)の計測は、パルスを発生させてそれをカウントすることや、計時手段を備えて実際に不揮発性記憶手段に印加されている書込パルスの時間計測を行うようにしてもよい。これにより、不揮発性記憶手段に適正な書き込みが実施されたかどうかを判定することができる。
【0049】
以下、本発明の半導体装置を4つの実施形態に分けて説明する。
第1の実施形態は、外部機器から入力された書込パルスのパルス長を、カウンタ回路でカウントした個数から演算して求め、内蔵する不揮発性記憶手段に適正な書き込みがなされたか否かを判定するものである。
第2の実施形態は、計時手段を備え、これにより書込パルスのパルス長(印加時間)を計測し、所定の時間以上であり所定の時間以下であることを判定するものである。
第3の実施形態は、計時手段により書込パルスが印加されてから時間計測を開始し、適正時間までパルス長(書込時間)の計測を行い、計測時間と適正時間とを比較判定するものである。
第4の実施形態は、パルス生成手段により書込パルスの終端部を検出する検出パルスを生成し、検出パルス幅の間に書込パルスの終端部があるかないかを判定するものである。
【0050】
各実施形態の説明にあっては、主にその実施形態の特徴を説明し、重複する部分の説明は省略する。半導体装置に搭載する不揮発性記憶手段は、特に限定しないがMONOS型の不揮発性メモリ素子であれば、比較的低電圧で書き込み及び消去ができるので、好ましい。したがって、パルス長(書込時間)の数値の例示は、MONOS型の不揮発性メモリ素子の例を記載している。
そして、実施形態の説明は図面を指示して説明を行うが、指示していない図面も適宜参照されたい。また、図面はすでに説明した構成には同一の番号を付与するものとする。
【実施例1】
【0051】
[第1の実施形態の説明:図1、図2]
まず、図1と図2とを用いて半導体装置の第1の実施形態を詳述する。
図1は半導体装置の第1の実施形態である機能ブロック図であり、図2は書込パルスの波形を模式的に示す波形図である。
第1の実施形態の特徴は、外部機器から印加された書込パルスのパルス長を調べることで、不揮発性記憶手段に情報が適正に書き込まれたか否かを判断するものである。
【0052】
図1において、1は外部機器、2は半導体装置、5は入力手段、6は出力手段、7は不揮発性記憶手段、8は適正な書き込みが成されたか否かを判定する判断手段、10は不揮発性メモリ素子への適正な書き込み時間情報である適正書込時間情報を記憶する時間情報記憶手段、11はパルス長演算手段である。3は書込パルス、4は判定信号である。
図2において、23は書き込み開始時の波形エッジ、24は書き込み終了時の波形エッジである。この2つの波形エッジ間が書込パルスのパルス長、つまり書込時間となる。
【0053】
図1に示すように、外部機器1から半導体装置2の入力手段5を介して、不揮発性記憶手段7と判断手段8とに書込パルス3が入力している。
【0054】
判断手段8には、書込パルス3のパルス長を演算するパルス長演算手段11が設けてある。外部機器1から書込パルス3が入力されると、パルス長演算手段11は、例えば、書込パルス3の書き込み開始時の波形エッジ23を捉える。その後、書込パルス3の書き込
み終了時の波形エッジ22を捉える。このエッジ間をカウンタ回路を用いて算出する。
【0055】
パルス長演算手段11には、知られているカウンタ回路を設けており、書き込み開始時の波形エッジ23が現れたとき、カウントを開始する。そして、書き込み終了時の波形エッジ24が現れたとき、そのカウントを終了する。
【0056】
カウンタ回路は、例えば、0.1msを1カウントとするような動作を行う、知られているカウンタ回路である。つまりこの例では、カウンタ回路が10カウントすると時間に換算すると1msとなり、100カウントで10msとなる。
パルス長演算手段11は、このカウンタ回路がカウントした回数から、半導体装置2に印加した書込パルスのパルス長の実時間を調べる。例えば、不揮発性メモリ素子へ印加している時間(波形エッジ間)、カウンタ回路が100カウントしたとすると、パルス長の実時間は10msである。
【0057】
判断手段8は、搭載する不揮発性記憶手段7を構成する不揮発性メモリ素子への適正な書き込み時間を示す適正書込時間情報を、時間情報記憶手段10に記憶している。
時間情報記憶手段10は、例えば、不揮発性メモリ素子やワンタイム型PROMなどで構成することができる。これに不揮発性メモリ素子への適正な書き込み時間を示す適正書込時間情報を電子データとして記憶している。
【0058】
そして、パルス長演算手段11が演算して求めたパルス長の実時間と、時間情報記憶手段10に記憶している適正書込時間情報とを比較して、不揮発性記憶手段7を構成する不揮発性メモリ素子への適正な書き込みが行われたか否かを判断するのである。
【0059】
例えば、適正書込時間情報の内容が10msであったとする。このままこの10msという値と入力された書込パルス3とを比較してもよいが、通常は若干のマージンを取った値と比較する。この適正書込時間(10ms)に最小限のマージンを加えた余裕を持った書き込み時間が、10ms±0.5msとする。
このとき、書き込み開始時の波形エッジ23から書き込み終了時の波形エッジ24までのカウントが90カウントであったとし、カウンタ回路のカウント数が1カウント0.1msであったとすると、書込パルスの実時間は9msと計算できる。これでは、最小のマージンを加えた余裕を持った書き込み時間10ms±0.5msの範囲には入っておらず、この場合は正しい書き込みがなされなかったことになる。もちろん、適正書込時間である10msと比較したとしても、1msの差があるため、正しい書き込みがなされなかったことになる。
【0060】
判断手段8は、このような適正な書き込みがなされなかったとき、エラー信号を発生することができる。図1に示す例では、出力手段6を介して判定信号4を出力し、外部機器1にその情報を送信するようにしてもよい例が記載されている。
【0061】
時間情報記憶手段10に記憶している適正書込時間情報は、半導体装置を製造するときの製造プロセス情報や、製造直後にテスターなどで動作検証を行う際に調べることができ、そしてその際に記憶させればよい。また、過去に製造した半導体装置の情報から適正書込時間情報を決定してもよい。いずれの場合も、すでに説明したように、時間情報記憶手段10に事前に記憶させておくのである。
【実施例2】
【0062】
[第2の実施形態の説明:図3、図4、図5]
次に、図3と図4と図5とを用いて半導体装置の第2の実施形態を詳述する。
図3は半導体装置の第2の実施形態である機能ブロック図であり、図4はタイミングチ
ャートであり、図5はフローチャートである。
第2の実施形態の特徴は、計時手段を備え、この計時手段により書込パルスのパルス長(書込時間)を計測し、所定の時間以上であり所定の時間以下であるか否かを判定するものである。
【0063】
図3において、9は計時手段、12は制御信号群、13は最小所定時間判定回路、14は最大所定時間判定回路、15は総合判定信号生成回路である。
【0064】
図3に示すように、外部機器1から半導体装置2の入力手段5を介して、不揮発性記憶手段7と計時手段9とに書込パルス3が入力している。計時手段9から判断手段8に制御信号群12が入力している。判断手段8から出力手段6を介して、外部機器1に判定信号4が入力している。
【0065】
計時手段9は、図示しないが知られている発振回路と分周回路と組合せ回路とからなり、これらの回路で、適性書込時間という時間を作り出す、いわゆるストップウォッチのように動作する時計回路である。そして、この適正書込時間から、最小の所定時間と最大の所定時間とを作り出す。
【0066】
例えば、作り出した適正書込時間を10msとすると、これを元にこの時間を含む下限と上限との時間を生成する。例えば、最小の所定時間を9.5ms、最大の所定時間を10.5msとするのである。
【0067】
そして、作り出した最小及び最大の所定時間と書込パルス3とを用いて、それぞれに対応するタイミング信号を生成する。
【0068】
計時手段9は、外部機器1から書込パルス3が入力されると、常時、書込パルス3を計時する。分周信号と、組合せ回路によって書込パルス3が入力した直後のタイミングでリセット信号を生成する。この信号は、判断手段8に入力する制御信号群12を構成する1つである。
【0069】
次に、最小の所定時間と書込パルス3とを組合せて、書込パルス3が終了していないときに最小所定タイミング信号を生成する。この信号も、判断手段8に入力する制御信号群12を構成する1つである。
【0070】
次に、最大の所定時間と書込パルス3とを組合せて、書込パルス3が終了しているときに最大所定タイミング信号を生成する。この信号が最後の判断手段8に入力する制御信号群12を構成する信号である。
【0071】
判断手段8は、最小所定時間判定回路13と最大所定時間判定回路14と総合判定信号生成回路15とからなる。
最小所定時間判定回路13には、制御信号群12からリセット信号と最小所定タイミング信号が入力され、書込パルス3が所定のタイミング以上であるか否かの情報を含んだ出力信号を生成し、総合判定信号生成回路15に入力する。
【0072】
最大所定時間判定回路14には、制御信号群12からリセット信号と最大所定タイミング信号が入力され、書込パルス3が所定のタイミング以上であるか否かの情報を含んだ出力信号を生成し、総合判定信号生成回路15に入力する。
【0073】
総合判定信号生成回路15は、最小所定時間判定回路13と最大所定時間判定回路14とからの出力信号から、書込パルス3が所定のタイミング以上かつ所定のタイミング以下
であるか否かを判定した結果を判定信号4として出力手段6を介し外部機器1へ出力する。
【0074】
最小所定時間判定回路13は、例えば、データ型フリップフロップで構成できる。リセット端子に制御信号群12を構成するリセット信号を接続し、データ端子にハイレベルの信号線を接続し、制御端子に最小所定タイミング信号を接続している。
【0075】
書込パルス3が入力した直後のリセット信号を受けて出力をリセットし、最小所定タイミング信号の入力を受けてデータ端子の信号レベルを出力し、書込パルス3の入力後、最小所定タイミング信号がない場合、つまり、所定の時間以前に書込パルス3が終了した場合は、リセット時の出力レベルを出力する。
【0076】
最大所定時間判定回路14も、例えば、データ型フリップフロップ構成できる。リセット端子に制御信号群12を構成するリセット信号を接続し、データ端子にハイレベルの信号線を接続し、制御端子に最大所定タイミング信号を接続している。
【0077】
書込パルス3が入力した直後のリセット信号を受けて出力をリセットし、最大所定タイミング信号の入力を受けてデータ端子の信号レベルを出力し、書込パルス3の入力後、最小所定タイミング信号がない場合、つまり、所定の時間以降に書込パルス3が終了した場合は、リセット時の出力レベルを出力する。
【0078】
総合判定信号生成回路15は、例えば、2入力AND回路で構成できる。最小所定時間判定回路13の出力信号と最大所定時間判定回路14の出力信号とをAND演算し結果を出力する。
【0079】
上述の例と同じく、例えば、適正書込パルスのパルス長が10msとする。そして、最小の所定時間を9.5ms、最大の所定時間を10.5msとする。
図4のタイミングチャートと図5のフローチャートとを参照しつつ、書込パルス3の状態に応じた判定を説明する。
例えば、書込パルス3のパルス長が10.3msであったとする。この場合、最小所定タイミングで書込パルス3が終了していないので、最小所定タイミング信号が発生し、最大所定タイミングでは書込パルス3が終了しているので最大所定タイミング信号も発生し、総合判定生成回路15は、正しい書き込みがなされたことをあらわす判定信号4を出力する。
【0080】
また、例えば、書込パルス3のパルス長が10.6msであったとする。この場合、最小所定タイミングで書込パルス3が終了していないので最小所定タイミング信号を発生するが、最大所定タイミングでも書込パルス3が終了していないので最大所定タイミング信号が発生せず、総合判定生成回路は、正しい書き込みがなされなかったことをあらわす判定信号4を出力する。
【0081】
第2の実施形態は、第1の実施形態が有する時間情報記憶手段10を有さない。計時回路9がロジカルに時間を生成する。そしてその生成した時間を基にして書込パルス3のパルス長が所定の範囲にあるか否かを判断するのである。
計時回路9が生成する時間は、事前に試作品などの半導体装置を製造するなどして適する時間を生成できるように回路設計すればよい。また、過去に製造した半導体装置の情報や、回路シミュレータなどを用いて回路設計してもよい。
【実施例3】
【0082】
[第3の実施形態の説明:図6、図7、図8]
次に、図6と図7と図8とを用いて半導体装置の第3の実施形態を詳述する。
図6は半導体装置の第3の実施形態である機能ブロック図であり、図7はタイミングチャートであり、図8はフローチャートである。
第3の実施形態の特徴は、書込パルスが印加される計時手段が時間計測を開始してから所定の時間までパルス長(書込時間)の計測を行い、計測した時間と適正時間とを比較して判定するものである。
【0083】
図6において、17は計時信号、16は比較回路である。時間情報記憶手段10は第1の実施形態と同様な構成である。
【0084】
図6に示すように、外部機器1から半導体装置2の入力手段5を介して、不揮発性記憶手段7と計時手段9とに書込パルス3が入力している。計時手段9から判断手段8に計時信号17が入力している。判断手段8から出力手段6を介して、外部機器1に判定信号4が入力している。
【0085】
計時手段9は、図示しないが知られている発振回路と分周回路と組合せ回路とからなり、書込パルスが印加されてから所定の時間のパルス長を計測し、計測時間を計時信号17として生成し、判断手段8へ入力する。
【0086】
発振回路と分周回路とは、すでに説明した例と同じく、公知の回路である。
組合せ回路は、分周回路が出力する分周信号を元に目的のタイミング信号を生成したり、書込パルス3の入力タイミングから基準クロックを分周回路に伝達する制御信号を生成する。
【0087】
外部機器1から書込パルス3が入力されると、計時手段9は組み合わせ回路によって基準クロックを分周回路への伝達を開始し、書込パルス3の計時を開始する。つまり、図2に示す波形エッジ23を検出して時間計測を開始する。組み合わせ回路は、波形エッジ24を検出すると書込パルス3の計時を終了する。
【0088】
この計測した時間は、組合せ回路によって保持され、そして計時信号17として出力する。組み合せ回路は、計時が終了すると組合せ回路が生成したリセット信号によって分周回路をリセットする。
【0089】
判断手段8は、時間情報記憶手段10と比較回路16とからなる。比較回路16には、計時信号17と時間情報記憶手段10に記憶している適性書込時間情報とを入力し、夫々比較する。その比較結果を判定信号4として出力手段6を介し外部機器1へ出力する。
【0090】
比較回路16は、入力信号と比較基準信号との大小を判定する良く知られた回路であり、時間情報記憶手段10が記憶している適性書込時間情報を満足しているかどうかで判定信号4のレベルを変えて出力する。
【0091】
図7のタイミングチャートと図8のフローチャートとを参照しつつ、書込パルス3の状態に応じた判定を説明する。
例えば、書込パルス3のパルス長が10.3msであったとする。計時手段9は、この10.3msという時間を計測する。適正書込時間情報である適正書込時間が10msとすると、0.3msずれているので、比較回路16は正しい書き込みがなされなかったことをあらわす判定信号を出力する。また、適正書込時間である10msにマージンを加味した余裕を持った書き込み時間を比較対象にするようにしているときは、比較基準の最小値と比較基準の最大値との範囲に入っているため、比較回路16は正しい書き込みがなされたことをあらわす判定信号を出力する。
【0092】
また、例えば、書込パルス3のパルス長が10.6msであったとする。この場合、余裕を持った書き込み時間を比較対象にするようにしているときは、比較基準の最小値を満足しているが、比較基準の最大値を満足していないので、比較回路16は、正しい書き込みがなされなかったことをあらわす判定信号を出力する。
【実施例4】
【0093】
[第4の実施形態の説明:図9、図10、図11]
次に、図9と図10と図11とを用いて半導体装置の第4の実施形態を詳述する。
図9は半導体装置の第4の実施形態である機能ブロック図であり、図10はタイミングチャートであり、図11はフローチャートである。
第4の実施形態の特徴は、パルス生成手段により書込パルスの終端部を検出する検出パルスを生成し、検出パルス幅の間に書込パルスの終端部があるかないかを判定するものである。
【0094】
図9において、20はパルス生成手段、18は検出パルス、22はリセット信号、19はデータ型フリップフロップ、21は2入力AND回路である。
【0095】
図9に示すように、外部機器1から半導体装置2の入力手段5を介して、不揮発性記憶手段7とパルス生成手段20とに書込パルス3が入力している。パルス生成手段20から判断手段8に検出パルス18とリセット信号22とが入力している。
【0096】
パルス生成手段20は、図示しないが例えば、発振回路と分周回路と組合せ回路とからなり、書込パルス3が印加されてから計時し、書込パルス3の印加直後のタイミングにリセット信号22と書込パルスの終端部を検出する検出パルス18とを生成し、判断手段8へ出力する。
【0097】
発振回路と分周回路とは、すでに説明した実施形態と同様な回路である。
組合せ回路は、分周回路が出力する分周信号を元に適正な書込パルスを検出するための所定の時間幅を有する検出パルス18と、判断手段をリセットするリセット信号22を生成する。
【0098】
外部機器1から書込パルス3が入力されると、直後にパルス生成手段20は組み合わせ回路によって基準クロックを分周回路への伝達を開始し、書込パルス3の印加直後にリセット信号22を生成し、書込パルス3の終端部(図2に示す書き込み終了時の波形エッジ24)を検出するための、所定のパルス幅(時間幅)を有する検出パルス18を生成する。
【0099】
判断手段8は、例えば、2入力AND回路21とデータ型フリップフロップ19とで構成することができる。パルス生成手段20が生成するリセット信号22と検出パルス18と書込パルス3とを入力し、判定信号4を出力する。
【0100】
2入力AND回路21は、書込パルス3と検出パルス18とをAND演算してデータ型フリップフロップ19の制御端子に接続し、検出パルス18の入力の間のみ書込パルス3を制御端子に伝達する。
データ型フリップフロップ19は、リセット端子にパルス生成手段20が生成するリセット信号22をリセット端子に接続し、リセット信号の入力で出力をリセットし、ローレベルを出力し、リセット信号の入力以外でフリップフロップ動作を行う。
【0101】
データ型フリップフロップ19のデータ端子は、ハイレベルの信号線を接続し、制御端
子に書込パルス3の終端(図2に示す書き込み終了時の波形エッジ24)を受け付けたとき、適正な書込時間の終端を含む所定のパルス幅を有する検出パルス18の間に書込パルス3の終端があったときのみデータ端子のレベルをデータ型フリップフロップ19の出力端子に伝達し、判定信号4として出力手段6を介し外部機器1へ出力する。
【0102】
また、検出パルス18の間に書込パルス3の終端がない場合は、リセット時の出力レベルを判定信号4として出力手段6を介し外部機器1へ出力する。
【0103】
例えば、適正書込パルスのパルス長が10msであったとする。また、この適正書込時間に最小限のマージンを加えた余裕を持った書き込み時間が、10ms±0.5msとする。このとき、適正な書き込み時間の最小値は9.5msとなり適正な書き込み時間の最大値は10.5msとなり、検出パルス18の所定のパルス幅(時間幅)は、9.5msから10.5msの1msとなる。
【0104】
図10のタイミングチャートと図11のフローチャートとを参照しつつ、書込パルス3の状態に応じた判定を説明する。
例えば、書込パルスのパルス長が10.3msであったとする。この場合、書込パルス3の終了は検出パルス18の間にあるため、データ型フリップフロップ19の制御端子に制御信号が入力し、データ型フリップフロップ19は正しい書き込みがなされたことをあらわす判定信号4を出力する。
【0105】
また、例えば、書込パルスのパルス長が10.6msであったとする。この場合、書込パルス3の終了は検出パルス18の外にあるため、データ型フリップフロップ19の制御端子に制御信号は入力せず、データ型フリップフロップ19は正しい書き込みがなされなかったことをあらわす判定信号4を出力する。
【0106】
[全体説明まとめ]
以上述べたように、本発明の半導体装置によれば、書込パルスのパルス長で不揮発性記憶手段に情報が書き込まれたか否かの判定を行なうので、半導体装置側で簡便に情報の書き込みの可否を判定でき、さらには、外部装置の誤設定を半導体装置内部の基準に基づいて半導体装置の外部に発信できる。
なお、以上説明した実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば任意に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリに正しく情報を書き込めるので、組み込まれたシステムが誤動作することはない。よって、精密な制御を行うシステム用の半導体装置として好適である。
【符号の説明】
【0108】
1 外部機器
2 半導体装置
3 書込パルス
4 判定信号
5 入力手段
6 出力手段
7 不揮発性記憶手段
8 判断手段
9 計時手段
10 時間情報記憶手段
11 パルス長演算手段
12 制御信号群
13 最小所定時間判定回路
14 最大所定時間判定回路
15 総合判定信号生成回路
16 比較回路
17 計時信号
18 検出パルス
19 データ型フリップフロップ
20 パルス生成手段
21 2入力AND回路
22 リセット信号
23 書き込み開始時の波形エッジ
24 書き込み終了時の波形エッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に情報を書き込むために、外部機器で生成した書込パルスを入力する入力手段と、
を備える半導体装置において、
前記書込パルスのパルス長で、前記不揮発性記憶手段に前記情報が書き込まれたか否かの判定を行なう判定手段を設けたことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記書込パルスのパルス長が所定の範囲にあるか否かで判定を行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記書込パルスの時間を計測する計時手段を備え、
前記判定手段は、前記計時手段により計測された前記書込パルスのパルス長が所定の時間以上かつ所定の時間以下であることで前記判定を行なうことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記計時手段は、前記入力手段から前記書込パルスが入力されたときから前記不揮発性記憶手段に適正に情報が書き込まれるための適正書込時間まで時間計測を行ない、
前記判定手段は、前記書込パルスを計測した結果の計測時間と前記適正時間とを比較することで前記判定を行なうことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記書込パルスの終端部を検出する検出パルスを生成するパルス生成手段を有し、
前記判定手段は、前記書込パルスの前記終端部を所定の時間幅を有する検出パルスのパルス幅の期間内で前記書込パルスの終了の有無を調べることで前記判定を行なうことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
判定結果を出力する出力手段を有し、
前記判定手段は、前記出力手段を用いて前記外部機器に前記判定結果を出力することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の半導体装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−208973(P2012−208973A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72297(P2011−72297)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【出願人】(307023373)シチズン時計株式会社 (227)
【Fターム(参考)】