説明

基板処理装置及び半導体装置の製造方法

【課題】生産性よく、半導体装置の不良の少ない高品質な膜を形成でき、歩留りの低下を防止できる基板処理装置及び半導体製造装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板を処理する複数の処理室と、前記各処理室内へ原料を供給する原料供給系と、前記各処理室内へ反応剤を供給する反応剤供給系と、前記原料供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と、前記反応剤供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部と、基板を収容した前記各処理室内に前記原料と前記反応剤とを交互に供給して前記基板を処理すると共に、前記原料供給部と前記反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いるように、前記原料供給系、前記反応剤供給系、前記原料供給部および前記反応剤供給部を制御する制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜を形成する方法として、1原子層以下の原料を基板表面に吸着させる原料ガス供給ステップと、その吸着層を反応させるために反応剤を供給する反応ガス供給ステップと、それぞれのステップ間でガスが混ざらないように、それぞれのステップの間に不活性ガスを流すステップの4ステップからなる1サイクルを繰り返すことにより、1サイクルあたりに1原子層以下の膜を形成し、これを目標膜厚まで繰り返す成膜法、いわゆる、Atomic Layer Deposition(ALD)法が用いられている。1サイクルで形成できる膜厚が1原子層以下なので、その膜厚は1Å程度であり、1サイクルの時間が10秒程度の場合、100Åを目標膜厚とすると、1枚の基板に対する成膜に1000秒、すなわち、16分40秒もかかってしまうことになる。そのため、1時間に3.6枚しか生産できないこととなる。
【0003】
この問題を克服するために、例えば、大きな反応室を4分割して、原料ガスの流れる領域、反応ガスの流れる領域、原料ガスと反応ガスを分けかつ不活性ガスが流れる領域を二つ形成し、台座には基板を複数枚円状に配置し、これを回転させて、基板を異なるガス領域に順々に通過させることによって、上記の1サイクルを台座の一回転で行う方法が試みられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−254181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この方法では、異なるガスが大きな反応室内で相互に拡散して粉体を形成し、これが基板上に降り積もることで、半導体装置の不良となり、歩留まりの低下につながってしまっていた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決し、生産性よく、半導体装置の不良の少ない高品質な膜を形成でき、歩留りの低下を防止できる基板処理装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、基板を処理する複数の処理室と、前記各処理室内へ原料を供給する原料供給系と、前記各処理室内へ反応剤を供給する反応剤供給系と、前記原料供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と、前記反応剤供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部と、基板を収容した前記各処理室内に前記原料と前記反応剤とを交互に供給して前記基板を処理すると共に、前記原料供給部と前記反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いるように、前記原料供給系、前記反応剤供給系、前記原料供給部および前記反応剤供給部を制御する制御部と、を有する基板処理装置が提供される。
【0008】
本発明の他の態様によれば、基板を複数の処理室内にそれぞれ収容する工程と、前記基板を収容した前記各処理室内に原料と反応剤とを交互に供給して前記基板を処理する工程を有し、前記基板を処理する工程では、前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いる半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る基板処理装置及び半導体装置の製造方法によれば、生産性よく、半導体装置の不良の少ない高品質な膜を形成でき、歩留りの低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るクラスタ装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るクラスタ装置の処理ユニットのウェハ処理時における断面構成図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るクラスタ装置の処理ユニットのウェハ搬送時における断面構成図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るクラスタ装置の処理ユニットにおけるガス供給系及び排気系の概略構成図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る各処理ユニットで行われる成膜工程のフロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る成膜工程における各処理ユニットへの各ガスの供給タイミングを示すタイムチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態を図面に即して説明する。
【0012】
(1)基板処理装置の構成
まず、本発明の一実施形態に係る基板処理装置について説明する。
【0013】
本実施形態に係る基板処理システムとしての基板処理装置は、図1に示されているようにクラスタ装置として構成されている。
【0014】
<クラスタ装置>
図1に示されているように、クラスタ装置10は、大気圧未満の圧力(負圧)に耐え得る構造に構成されたトランスファモジュール(搬送室)としての第1ウェハ移載室(以下、負圧移載室という)11を備えている。負圧移載室11の筐体(以下、負圧移載室筐体という)12は、平面視が七角形で上下両端が閉塞した箱形状に形成されている。負圧移載室11には、負圧下においてウェハ2を移載する搬送ロボットとしてのウェハ移載機(以下、負圧移載機という)13が設置されている。
【0015】
負圧移載室筐体12の7枚の側壁のうちの正面壁には、ロードロックモジュール(ロードロック室)としての搬入用予備室(以下、搬入室という)14と搬出用予備室(以下、搬出室という)15とがそれぞれ隣接して連結されている。搬入室14の筐体と搬出室15の筐体とは、それぞれ上下両端が閉塞した箱形状に形成されているとともに、負圧に耐え得るロードロックチャンバ構造に構成されている。
【0016】
搬入室14および搬出室15の負圧移載室11と反対側には、大気圧以上の圧力(以下、正圧という)を維持可能な構造に構成されたフロントエンドモジュールとしての第2ウェハ移載室(以下、正圧移載室という)16が隣接して連結されている。正圧移載室16の筐体は、平面視が横長の長方形で上下両端が閉塞した箱形状に形成されている。正圧移載室16には、正圧下でウェハ2を移載する搬送ロボットとしての不図示の第2ウェハ移載機(以下、正圧移載機という)が設置されている。
【0017】
正圧移載室16の正面壁には三つのウェハ搬入搬出口21,22,23が、隣合わせに並べられて開設されている。これらのウェハ搬入搬出口21,22,23は、ウェハ2を正圧移載室16に対して搬入搬出し得るように構成されている。これらのウェハ搬入搬出口21,22,23には、ポッドオープナ24がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ24は、ポッドを載置する載置台25を備えている。ポッドオープナ24の載置台25に対しては、ポッドが、工程内搬送装置(RGV)によって供給および排出されるようになっている。
【0018】
負圧移載室筐体12の周りには、ウェハ(基板)2を一枚ずつ収容するように構成された複数、ここでは6つの処理ユニット31(31a〜31f)が負圧移載室11を中心に隣接して配置されている。これら複数の処理ユニット31には、1つの気化器32が、気化器32に接続されたガス供給管と、そのガス供給管から分岐した複数のガス供給管を介して接続され、同様に、1つのオゾナイザ34が、オゾナイザ34に接続されたガス供給管と、そのガス供給管から分岐した複数のガス供給管を介して各処理ユニット31に接続されている。また、各処理ユニット31に接続されたそれぞれの排気管が、その下流側において一本化して1つの排気ポンプ36に接続されている。すなわち、気化器32、オゾナイザ34及び排気ポンプ36は複数の処理ユニット31で共用とされる。
【0019】
クラスタ装置10は、後述する基板処理フローを統括的に制御するメインコントローラ37を備えている。なお、メインコントローラ37は、クラスタ装置10を構成する各部の動作を制御する。
【0020】
<処理ユニット>
次に、本実施形態に係るクラスタ装置における処理ユニット31について説明する。なお、6つの処理ユニット31(31a〜31f)は、それぞれ同じ構造を有している。処理ユニット31は、図2,3に示されているように、枚葉式コールドウォール型の基板処理装置として構成されており、機能的にはALD(Atomic Layer Deposition)装置(以下、成膜装置という)40として構成されている。以下、成膜装置40の構成について、図2,3を参照しながら説明する。図2は、ウェハ処理時における成膜装置40の断面構成図であり、図3は、ウェハ搬送時における成膜装置40の断面構成図である。
【0021】
図2,3に示すとおり、成膜装置40は処理容器202を備えている。処理容器202は、例えば横断面が円形であり扁平な密閉容器として構成されている。また、処理容器202は、例えばアルミニウム(Al)やステンレス(SUS)などの金属材料により構成されている。処理容器202内には、基板としてのシリコンウェハ等のウェハ2を処理する処理室201が形成されている。
【0022】
処理室201内には、ウェハ2を支持する支持台203が設けられている。ウェハ2が直接触れる支持台203の上面には、例えば、石英(SiO2)、カーボン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al23)、又は窒化アルミニウム(AlN)などから構成された支持板としてのサセプタ217が設けられている。また、支持台203には、ウェハ2を加熱する加熱手段(加熱源)としてのヒータ206が内蔵されている。なお、支持台203の下端部は、処理容器202の底部を貫通している。
【0023】
処理室201の外部には、支持台203を昇降させる昇降機構207bが設けられている。この昇降機構207bを作動させて支持台203を昇降させることにより、サセプタ217上に支持されるウェハ2を昇降させることが可能となっている。支持台203は、ウェハ2の搬送時には図3で示される位置(ウェハ搬送位置)まで下降し、ウェハ2の処理時には図2で示される位置(ウェハ処理位置)まで上昇する。なお、支持台203下端部の周囲は、ベローズ203aにより覆われており、処理室201内は気密に保持されている。
【0024】
また、処理室201の底面(床面)には、例えば3本のリフトピン208bが鉛直方向に立ち上がるように設けられている。また、支持台203(サセプタ217も含む)には、かかるリフトピン208bを貫通させるための貫通孔208aが、リフトピン208bに対応する位置にそれぞれ設けられている。そして、支持台203をウェハ搬送位置まで下降させた時には、図3に示すように、リフトピン208bの上端部がサセプタ217の上面から突出して、リフトピン208bがウェハ2を下方から支持するようになっている。また、支持台203をウェハ処理位置まで上昇させたときには、図2に示すようにリフトピン208bはサセプタ217の上面から埋没して、サセプタ217がウェハ2を下方から支持するようになっている。なお、リフトピン208bは、ウェハ2と直接触れるため、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成することが望ましい。
【0025】
(ウェハ搬送口)
処理室201(処理容器202)の内壁側面には、処理室201の内外にウェハ2を搬送するためのウェハ搬送口250が設けられている。ウェハ搬送口250にはゲートバルブ44が設けられており、ゲートバルブ44を開くことにより、処理室201内と負圧移載室11内とが連通するようになっている。上述したように、負圧移載室11は負圧移載室筐体12内に形成されており、負圧移載室11内には上述の負圧移載機13が設けられている。負圧移載機13には、ウェハ2を搬送する際にウェハ2を支持する搬送アーム13aが備えられている。支持台203をウェハ搬送位置まで下降させた状態で、ゲートバルブ44を開くことにより、負圧移載機13により処理室201内と負圧移載室11内との間でウェハ2を搬送することが可能となっている。処理室201内に搬送されたウェハ2は、上述したようにリフトピン208b上に一時的に載置される。
【0026】
(ガス排気口)
処理室201(処理容器202)の内壁側面であって、ウェハ搬送口250の反対側には、処理室201内の雰囲気を排気する排気口260が設けられている。排気口260には排気チャンバ260aを介して排気管261が接続されており、排気管261には、処理室201内を所定の圧力に制御するAPC(Auto Pressure Controller)等の圧力調整器262、原料回収トラップ263が順に直列に接続されている。
【0027】
(ガス導入口)
処理室201の上部に設けられる後述のシャワーヘッド240の上面(天井壁)には、処理室201内に各種ガスを供給するためのガス導入口210が設けられている。なお、ガス導入口210に接続されるガス供給系の構成については後述する。
【0028】
(シャワーヘッド)
ガス導入口210と処理室201との間には、ガス分散機構としてのシャワーヘッド240が設けられている。シャワーヘッド240は、ガス導入口210から導入されるガスを分散させるための分散板240aと、分散板240aを通過したガスをさらに均一に分散させて支持台203上のウェハ2の表面に供給するためのシャワー板240bと、を備えている。分散板240aおよびシャワー板240bには、複数の通気孔が設けられている。分散板240aは、シャワーヘッド240の上面及びシャワー板240bと対向するように配置されており、シャワー板240bは、支持台203上のウェハ2と対向するように配置されている。なお、シャワーヘッド240の上面と分散板240aとの間、および分散板240aとシャワー板240bとの間には、それぞれ空間が設けられており、かかる空間は、ガス導入口210から供給されるガスを分散させるための第1バッファ空間(分散室)240c、および分散板240aを通過したガスを拡散させるための第2バッファ空間240dとしてそれぞれ機能する。
【0029】
(排気ダクト)
処理室201(処理容器202)の内壁側面には、段差部201aが設けられている。そして、この段差部201aは、コンダクタンスプレート204をウェハ処理位置近傍に保持するように構成されている。コンダクタンスプレート204は、内周部にウェハ2を収容する穴が設けられた1枚のドーナツ状(リング状)をした円板として構成されている。コンダクタンスプレート204の外周部には、所定間隔を開けて周方向に配列された複数の排出口204aが設けられている。排出口204aは、コンダクタンスプレート204の外周部がコンダクタンスプレート204の内周部を支えることができるよう、不連続に形成されている。
【0030】
一方、支持台203の外周部には、ロワープレート205が係止している。ロワープレート205は、リング状の凹部205bと、凹部205bの内側上部に一体的に設けられたフランジ部205aとを備えている。凹部205bは、支持台203の外周部と、処理室201の内壁側面との隙間を塞ぐように設けられている。凹部205bの底部のうち排気口260付近の一部には、凹部205b内から排気口260側へガスを排出(流通)させるためのプレート排気口205cが設けられている。フランジ部205aは、支持台203の上部外周縁上に係止する係止部として機能する。フランジ部205aが支持台203の上部外周縁上に係止することにより、ロワープレート205が、支持台203の昇降に伴い支持台203と共に昇降されるようになっている。
【0031】
支持台203がウェハ処理位置まで上昇したとき、ロワープレート205もウェハ処理位置まで上昇する。その結果、ウェハ処理位置近傍に保持されているコンダクタンスプレート204が、ロワープレート205の凹部205bの上面部分を塞ぎ、凹部205bの内部をガス流路領域とする排気ダクト259が形成されることとなる。なお、このとき、排気ダクト259(コンダクタンスプレート204及びロワープレート205)及び支持台203によって、処理室201内が、排気ダクト259よりも上方の処理室上部と、排気ダクト259よりも下方の処理室下部と、に仕切られることとなる。なお、コンダクタンスプレート204およびロワープレート205は、排気ダクト259の内壁に堆積する反応生成物をエッチングする場合(セルフクリーニングする場合)を考慮して、高温保持が可能な材料、例えば、耐高温高負荷用石英で構成することが好ましい。
【0032】
ここで、ウェハ処理時における処理室201内のガスの流れについて説明する。まず、ガス導入口210からシャワーヘッド240の上部へと供給されたガスは、第1バッファ空間(分散室)240cを経て分散板240aの多数の孔から第2バッファ空間240dへと入り、さらにシャワー板240bの多数の孔を通過して処理室201内に供給され、ウェハ2上に均一に供給される。そして、ウェハ2上に供給されたガスは、ウェハ2の径方向外側に向かって放射状に流れる。そして、ウェハ2に接触した後の余剰なガスは、ウェハ2外周部に位置する排気ダクト259上、すなわち、コンダクタンスプレート204上を、ウェハ2の径方向外側に向かって放射状に流れ、コンダクタンスプレート204に設けられた排出口204aから、排気ダクト259内のガス流路領域内(凹部205b内)へと排出される。その後、ガスは排気ダクト259内を流れ、プレート排気口205cを経由して排気口260へと排気される。このようにガスを流すことで、処理室下部、すなわち、支持台203の裏面や処理室201の底面側へのガスの回り込みが抑制される。
【0033】
続いて、上述したガス導入口210に接続されるガス供給系の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る成膜装置40におけるガス供給系及び排気系の概略構成図である。
【0034】
(液体原料供給系)
処理室201の外部には、液体原料としてのZr(ジルコニウム)を含む有機金属液体原料を供給する液体原料供給源220zが設けられている。液体原料供給源220zは、内部に液体原料を収容(充填)可能なタンク(密閉容器)として構成されている。
【0035】
液体原料供給源220zには、圧送ガスであるヘリウム(He)ガスを供給するHeガス供給管237zが接続されている。Heガス供給管237zの上流側端部には、Heガス供給源230zが接続されている。また、Heガス供給管237zの下流側端部は、液体原料供給源220z内の上部に存在する空間に連通しており、この空間内にHeガスを供給するようになっている。
【0036】
また、液体原料供給源220zには、液体原料供給管211zが接続されている。ここで、液体原料供給管211zの上流側端部は、液体原料供給源220z内に収容した液体原料内に浸されている。また、液体原料供給管211zの下流側端部は、原料供給部であり、液体原料を気化させる気化部としての気化器32に接続されている。なお、液体原料供給管211zには、液体原料の液体供給流量を制御する流量制御器としての液体流量コントローラ(LMFC)221zと、液体原料の供給を制御する開閉弁としてのバルブvz1が設けられている。なお、バルブvz1は、気化器32の内部に設けられている。
【0037】
上記構成により、バルブvz1を開くとともに、Heガス供給管237zから圧送ガスを供給することにより、液体原料供給源220zから気化器32へ液体原料を圧送(供給)することが可能となる。主に、液体原料供給源220z、Heガス供給源230z、Heガス供給管237z、液体原料供給管211z、液体流量コントローラ221z、バルブvz1により液体原料供給系(液体原料供給ライン)が構成される。
【0038】
(気化部)
液体原料を気化する気化部としての気化器32は、液体原料をヒータ23zで加熱して気化させて原料ガスを発生させる気化室20zと、この気化室20z内へ液体原料を吐出するまでの流路である液体原料流路21zと、液体原料の気化室20z内への供給を制御する上述のバルブvz1と、気化室20zにて発生させた原料ガスを後述する原料ガス供給管213へ供給するアウトレットとしての原料ガス供給口22zと、を有している。上述の液体原料供給管211zの下流側端部は、バルブvz1を介して液体原料流路21zの上流側端部に接続されている。液体原料流路21zには、キャリアガス供給管24zの下流側端部が接続されており、液体原料流路21zを介して気化室20z内にキャリアガスを供給するように構成されている。キャリアガス供給管24zの上流側端部には、キャリアガスとしてのアルゴン(Ar)ガスを供給するためのArガス供給源230cが接続されている。キャリアガス供給管24zには、Arガスの供給流量を制御する流量制御器としての流量コントローラ(MFC)225zと、Arガスの供給を制御するバルブvz2とが設けられている。主に、Arガス供給源230c、キャリアガス供給管24z,流量コントローラ225z,バルブvz2によりキャリアガス供給系(キャリアガス供給ライン)が構成される。なお、気化器32は気化部として構成されている。キャリアガス供給系を気化部に含めて考えてもよい。
【0039】
(原料ガス供給系)
上記の原料供給部である気化器32の原料ガス供給口22zには、処理室201内に原料ガスを供給する原料ガス供給管213の上流側端部が接続されている。原料ガス供給管213の下流側は、7本のライン、すなわち、第1の原料ガス供給管213a、第2の原料ガス供給管213b、第3の原料ガス供給管213c、第4の原料ガス供給管213d、第5の原料ガス供給管213e、第6の原料ガス供給管213f、第1のベント管213gに分岐している。
第1の原料ガス供給管213aの下流側端部は、バルブva1を介して第1の処理ユニット31aに接続され、第2の原料ガス供給管213bの下流側端部は、バルブvb1を介して第2の処理ユニット31bに接続され、第3の原料ガス供給管213cの下流側端部は、バルブvc1を介して第3の処理ユニット31cに接続され、第4の原料ガス供給管213dの下流側端部は、バルブvd1を介して第4の処理ユニット31dに接続され、第5の原料ガス供給管213eの下流側端部は、バルブve1を介して第5の処理ユニット31eに接続され、第6の原料ガス供給管213fの下流側端部は、バルブvf1を介して第6の処理ユニット31fに接続されている。すなわち、原料ガス供給管213から、原料ガスを第1の処理室201a〜第6の処理室201f内にそれぞれ供給するように構成されている。
【0040】
上記構成により、気化器32にて液体原料を気化させて原料ガスを発生させるとともに、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1をそれぞれ開くことにより、原料ガス供給管213から第1の原料ガス供給管213aを介して第1の処理室201a内へ、原料ガス供給管213から第2の原料ガス供給管213bを介して第2の処理室201b内へ、原料ガス供給管213から第3の原料ガス供給管213cを介して第3の処理室201c内へ、原料ガス供給管213から第4の原料ガス供給管213dを介して第4の処理室201d内へ、原料ガス供給管213から第5の原料ガス供給管213eを介して第5の処理室201e内へ、原料ガス供給管213から第6の原料ガス供給管213fを介して第6の処理室201f内へとそれぞれ原料ガスを供給することが可能となる。主に、原料ガス供給管213、第1の原料ガス供給管213a、第2の原料ガス供給管213b、第3の原料ガス供給管213c、第4の原料ガス供給管213d、第5の原料ガス供給管213e、第6の原料ガス供給管213f、バルブva1、vb1、vc1、vd1、ve1、vf1により、原料ガス供給系(原料ガス供給ライン)が構成される。
【0041】
また主に、液体原料供給系、気化部、原料ガス供給系により原料供給系が構成される。
【0042】
(反応ガス供給系)
また、処理室201の外部には、反応剤(酸化源)としてのオゾンガス(O3)のもととなる酸素ガス(O2)を供給するO2ガス供給源230oが設けられている。O2ガス供給源230oには、O2ガス供給管211oの上流側端部が接続されている。O2ガス供給管211oの下流側端部には、プラズマによりO2ガスから反応剤としてのO3ガスを生成させる反応剤供給部であるオゾナイザ34が接続されている。なお、O2ガス供給管211oには、O2ガスの供給流量を制御する流量制御器としての流量コントローラ221oが設けられている。
【0043】
オゾナイザ34のアウトレット22oには、反応ガスであるO3ガスを供給する反応ガス供給管215の上流側端部が接続されている。また、反応ガス供給管215の下流側は、7本のライン、すなわち、第1の反応ガス供給管215a、第2の反応ガス供給管215b、第3の反応ガス供給管215c、第4の反応ガス供給管215d、第5の反応ガス供給管215e、第6の反応ガス供給管215f、第2のベント管215gに分岐している。
第1の反応ガス供給管215aの下流側端部は、バルブva2を介して第1の処理ユニット31aに接続され、第2の反応ガス供給管215bの下流側端部は、バルブvb2を介して第2の処理ユニット31bに接続され、第3の反応ガス供給管215cの下流側端部は、バルブvc2を介して第3の処理ユニット31cに接続され、第4の反応ガス供給管215dの下流側端部は、バルブvd2を介して第4の処理ユニット31dに接続され、第5の反応ガス供給管215eの下流側端部は、バルブve2を介して第5の処理ユニット31eに接続され、第6の反応ガス供給管215fの下流側端部は、バルブvf2を介して第6の処理ユニット31fに接続されている。すなわち、反応ガス供給管215から、O3ガスを第1の処理室201a〜第6の処理室201f内にそれぞれ供給するように構成されている。
【0044】
上記構成により、オゾナイザ34にてO3ガスを発生させるとともに、バルブva2,vb2、vc2、vd2、ve2,vf2をそれぞれ開くことにより、反応ガス供給管215から第1の反応ガス供給管215aを介して第1の処理室201a内へ、反応ガス供給管215から第2の反応ガス供給管215bを介して第2の処理室201b内へ、反応ガス供給管215から第3の反応ガス供給管215cを介して第3の処理室201c内へ、反応ガス供給管215から第4の反応ガス供給管215dを介して第4の処理室201d内へ、反応ガス供給管215から第5の反応ガス供給管215eを介して第5の処理室201e内へ、反応ガス供給管215から第6の反応ガス供給管215fを介して第6の処理室201f内へとそれぞれ反応ガスであるO3ガスを供給することが可能となる。主に、O2ガス供給源230o、O2ガス供給管211o、流量コントローラ221o、オゾナイザ34、反応ガス供給管215、第1の反応ガス供給管215a、第2の反応ガス供給管215b、第3の反応ガス供給管215c、第4の反応ガス供給管215d、第5の反応ガス供給管215e、第6の反応ガス供給管215f、バルブva2、vb2、vc2、vd2、ve2、vf2により、反応剤供給系である反応ガス供給系(反応ガス供給ライン)が構成される。
【0045】
主に上述の原料ガス供給系及び反応ガス供給系により、処理容器内に処理ガス(液体原料を気化させた原料ガスおよび反応ガス)を供給する処理ガス供給系が構成される。
【0046】
(パージガス供給系)
また、第1の処理室201a〜第6の処理室201fの外部には、パージガスとしての窒素(N2)ガスを供給するN2ガス供給源230p、230nが設けられている。N2ガス供給源230pには、パージガス供給管214の上流側端部が接続されている。パージガス供給管214の下流側は、6本のライン、すなわち、第1のパージガス供給管214a、第2のパージガス供給管214b、第3のパージガス供給管214c、第4のパージガス供給管214d、第5のパージガス供給管214e、第6のパージガス供給管214fに分岐している。第1のパージガス供給管214aの下流側端部は、N2ガスの供給流量を制御する流量制御器としての流量コントローラ225a、バルブva3を介して、第1の原料ガス供給管213aのバルブva1の下流側に接続されている。また、第2のパージガス供給管214bの下流側端部は、流量コントローラ225b、バルブvb3を介して、第2の原料ガス供給管213bのバルブvb1の下流側に接続されている。また、第3のパージガス供給管214cの下流側端部は、流量コントローラ225c、バルブvc3を介して、第3の原料ガス供給管213cのバルブvc1の下流側に接続されている。また、第4のパージガス供給管214dの下流側端部は、流量コントローラ225d、バルブvd3を介して、第4の原料ガス供給管213dのバルブvd1の下流側に接続されている。また、第5のパージガス供給管214eの下流側端部は、流量コントローラ225e、バルブve3を介して、第5の原料ガス供給管213eのバルブve1の下流側に接続されている。また、第6のパージガス供給管214fの下流側端部は、流量コントローラ225f、バルブvf3を介して第6の原料ガス供給管213fのバルブvf1の下流側に接続されている。主に、N2ガス供給源230p、パージガス供給管214、第1〜第6のパージガス供給管214a、214b、214c、214d、214e、214f、流量コントローラ225a,225b,225c、225d,225e,225f,バルブva3,vb3,vc3,vd3,ve3,vf3により第1のパージガス供給系(第1のパージガス供給ライン)が構成される。
【0047】
また、N2ガス供給源230nには、パージガス供給管216の上流側端部が接続されている。パージガス供給管216の下流側は、6本のライン、すなわち、第7のパージガス供給管216a、第8のパージガス供給管216b、第9のパージガス供給管216c、第10のパージガス供給管216d、第11のパージガス供給管216e、第12のパージガス供給管216fに分岐している。第7のパージガス供給管216aの下流側端部は、N2ガスの供給流量を制御する流量制御器としての流量コントローラ227a、バルブva4を介して第1の反応ガス供給管215aのバルブva2の下流側に接続されている。また、第8のパージガス供給管216bの下流側端部は、流量コントローラ227b、バルブvb4を介して第2の反応ガス供給管215bのバルブvb2の下流側に接続されている。また、第9のパージガス供給管216cの下流側端部は、流量コントローラ227c、バルブvc4を介して第3の反応ガス供給管215cのバルブvc2の下流側に接続されている。また、第10のパージガス供給管216dの下流側端部は、流量コントローラ227d、バルブvd4を介して第4の反応ガス供給管215dのバルブvd2の下流側に接続されている。また、第11のパージガス供給管216eの下流側端部は、流量コントローラ227e、バルブve4を介して第5の反応ガス供給管215eのバルブve2の下流側に接続されている。また、第12のパージガス供給管216fの下流側端部は、流量コントローラ227f、バルブvf4を介して第6の反応ガス供給管215fのバルブvf2の下流側に接続されている。主に、N2ガス供給源230n、パージガス供給管216、第7〜第12のパージガス供給管216a、216b、216c、216d、216e、216f、流量コントローラ227a,227b,227c、227d,227e,227f,バルブva4,vb4,vc4,vd4,ve4,vf4により第2のパージガス供給系(第2のパージガス供給ライン)が構成される。
【0048】
(排気系)
第1の処理ユニット31aには第1の排気管261aの上流側端部が接続されている。また、第2の処理ユニット31bには第2の排気管261bの上流側端部が接続されている。また、第3の処理ユニット31cには第3の排気管261cの上流側端部が接続されている。また、第4の処理ユニット31dには第4の排気管261dの上流側端部が接続されている。また、第5の処理ユニット31eには第5の排気管261eの上流側端部が接続されている。また、第6の処理ユニット31fには第6の排気管261fの上流側端部が接続されている。そして、第1〜第6の排気管261a、261b、261c、261d、261e及び261fは一本化して排気管261に接続され、排気管261の下流側端部に排気ポンプ36が接続される。主に、第1〜第6の排気管261a、261b、261c、261d、261e、261f、排気管261及び排気ポンプ36により排気系(排気ライン)が構成される。
【0049】
(ベント系)
また、第1のベント管213g、第2のベント管215gの下流側端部はそれぞれ排気管261に接続されている。第1のベント管213g、第2のベント管215gには、ガスの供給を制御するためのバルブvg1,vg2がそれぞれ設けられている。
【0050】
上記構成により、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1を閉じ、バルブvg1を開くことで、原料ガス供給管213を流れるガスを、第1の処理室201a〜第6の処理室201f内に供給することなく処理室をバイパスさせ、第1の処理室201a〜第6の処理室201f外へとそれぞれ排気することが可能となる。また、バルブva2,vb2,vc2,vd2,ve2,vf2を閉じ、バルブvg2を開くことで、反応ガス供給管215を流れるガスを、第1の処理室201a〜第6の処理室201f内に供給することなく処理室をバイパスさせ、第1の処理室201a〜第6の処理室201f外へとそれぞれ排気することが可能となる。
【0051】
主に、第1のベント管213g、第2のベント管215g、バルブvg1,vg2によりベント系(ベントライン)が構成される。
【0052】
(コントローラ)
なお、成膜装置40は、成膜装置40の各部の動作を制御するコントローラ280を有している。コントローラ280は、メインコントローラ37により制御されることで、ゲートバルブ44、昇降機構207b、負圧移載機13、ヒータ206、圧力調整器(APC)262、気化器32,オゾナイザ34、排気ポンプ36、バルブva1〜va4,vb1〜vb4,vc1〜vc4、vd1〜vd4、ve1〜ve4、vf1〜vf4、vg1、vg2、液体流量コントローラ221z,流量コントローラ225z,221o,225a,225b,225c,225d,225e,225f,227a,227b,227c,227d,227e,227f等の動作を制御する。
【0053】
(2)基板処理工程
次に、前記構成に係るクラスタ装置10を使用して、半導体装置の製造工程の一工程として、ウェハ2を処理する方法(基板処理工程)について説明する。なお、以下の説明において、クラスタ装置10を構成する各部の動作は制御部としてのメインコントローラ37により制御される。
【0054】
<成膜工程>
各処理ユニット31において、ウェハ2上に形成された下部電極上に、キャパシタ絶縁膜としての高誘電率絶縁膜を形成する成膜工程について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施形態にかかる各処理ユニット31で行われる成膜工程のフロー図である。また、図6は、本発明の実施形態にかかる6つの処理ユニット31への各ガスの供給タイミングを示すタイムチャート図である。ここでは、Zr原料としてZrプリカーサであるTEMAZ(Tetrakis−Ethyl−Methyl−Amino−Zirconium : Zr[N(CH32(C2524)を、酸化源としてO3を用いて、下部電極としてのTiN膜上に、高誘電率絶縁膜としての酸化ジルコニウム(ZrO2膜)をALD法によって成膜する。なお、以下の説明において、成膜装置40を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。また、コントローラ280の動作はメインコントローラ37により制御される。
【0055】
〔ウェハロード工程(S1)〕
まず、各処理ユニット31内の昇降機構207bを作動させ、支持台203を、図3に示すウェハ搬送位置まで下降させる。そして、第1の処理ユニット31aのゲートバルブ44を開き、第1の処理室201aと負圧移載室11とを連通させる。そして、上述のように負圧移載機13により負圧移載室11内から第1の処理室201a内へウェハ2を搬送アーム13aで支持した状態でロードする。第1の処理室201a内に搬入したウェハ2は、支持台203の上面から突出しているリフトピン208b上に一時的に載置される。負圧移載機13の搬送アーム13aが第1の処理室201a内から負圧移載室11内へ戻ると、ゲートバルブ44が閉じられる。同様に、第2の処理室201b〜第6の処理室201f内にウェハ2を搬入する。
【0056】
続いて、各処理室201内の昇降機構207を作動させ、支持台203を、図2に示すウェハ処理位置まで上昇させる。その結果、リフトピン208bは支持台203の上面から埋没し、ウェハ2は、支持台203上面のサセプタ217上に載置される。
【0057】
〔プレヒート工程(S2)〕
続いて、圧力調整器262により、各処理室201内の圧力が所定の処理圧力となるように制御する。また、ヒータ206に供給する電力を調整し、ウェハ温度を昇温させ、ウェハ2の表面温度が所定の処理温度となるように制御する。
【0058】
なお、ウェハロード工程(S1)、プレヒート工程(S2)および後述するウェハアンロード工程(S5)においては、排気ポンプ36を作動させつつ、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1,va2,vb2,vc2,vd2,ve2,vf2を閉じ、バルブva3,vb3,vc3,vd3,ve3,vf3,va4,vb4,vc4,vd4,ve4,vf4を開くことで、各処理室201内にN2ガスを常に流し、各処理室201内をN2雰囲気としておく。これにより、各処理室201内のウェハ2上へのパーティクルの付着を抑制することが可能となる。なお、排気ポンプ36は、少なくともウェハロード工程(S1)から後述のウェハアンロード工程(S5)までの間は、常に作動させた状態とする。
【0059】
工程S1〜S2と並行して、液体原料(Zr原料)であるTEMAZを気化させた原料ガス(Zr原料ガス)、すなわちTEMAZガスを生成(予備気化)させておく。すなわち、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1を閉じたまま、バルブvz2を開き、気化器32へキャリアガス(Arガス)を供給しつつ、バルブvz1を開くとともに、Heガス供給管237zから圧送ガスを供給して、液体原料供給源220zから気化器32へ液体原料を圧送(供給)し、気化器32にて液体原料を気化させて原料ガスを生成させておく。この予備気化工程では、排気ポンプ36を作動させつつ、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1を閉じたまま、バルブvg1を開くことにより、原料ガスを各処理室201内に供給することなく各処理室201をバイパスして排気しておく。
【0060】
また、このとき、反応剤(酸化源)としてのO3ガスも生成させた状態としておく。すなわち、O2ガス供給源230oからオゾナイザ34へO2ガスを供給して、オゾナイザ34にてO3ガスを生成させておく。この際、排気ポンプ36を作動させつつ、バルブva2,vb2,vc2,vd2,ve2,vf2を閉じたまま、バルブvg2を開くことにより、O3ガスを各処理室201内に供給することなく各処理室201をバイパスして排気しておく。
【0061】
気化器32にて原料ガス(TEMAZガス)を安定した状態で生成させたり、オゾナイザ34にてO3ガスを安定した状態で生成させたりするには所定の時間を要する。すなわち、原料ガスやO3ガスの生成初期は、これらが不安定な状態で供給される。このため、本実施形態では、原料ガス、O3ガスを予め生成させておくことで安定供給可能な状態としておき、バルブva1,vb1,vc1,vd1,ve1,vf1,vg1、va2,vb2,vc2,vd2,ve2,vf2、vg2の開閉を切り替えることにより、原料ガス、O3ガスの流路を切り替える。その結果、バルブの切り替えにより、各処理室201内への原料ガス、O3ガスの安定した供給を迅速に開始あるいは停止できるようになり、好ましい。
【0062】
〔高誘電率絶縁膜形成工程(S3)〕
続いて、処理室201内にTEMAZガスを供給するTEMAZ供給工程S3aと、処理室201内をパージし、処理室201内に残留するTEMAZガスを除去するパージ工程S3bと、処理室201内にO3ガスを供給するO3供給工程S3cと、処理室201内をパージし、処理室201内に残留するO3ガスや反応副生成物を除去するパージ工程S3dとを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数実施することでウェハ2上にZrO2膜を形成する処理を各処理ユニット31において実施する。すなわち、各処理室201内に、処理ガスとしてのTEMAZガス及びO3ガスを交互に供給し、排気することで、各処理ユニット31においてウェハ2上(下部電極であるTiN膜上)にキャパシタ絶縁膜である高誘電率絶縁膜としてのZrO2膜を形成する処理を行う。高誘電率絶縁膜形成工程(S3)における本実施形態にかかる6つの処理ユニット31における動作について、図4〜図6を参照しながら説明する。
【0063】
<ステップS10>
まず、バルブvg1、バルブva3を閉じ、バルブva1を開いて、第1の処理室201a内にTEMAZガスを供給する(第1の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。このとき、バルブva4は開いており、第1の処理室201a内にはN2ガスも供給される。
【0064】
<ステップS11>
所定の時間が経過したら、バルブva3を開き、バルブva1、バルブvb3を閉じ、バルブvb1を開いて、第2の処理室201b内にTEMAZガスを供給する(第2の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。このとき、バルブvb4は開いており、第2の処理室201b内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブva3,va4も開いているので、第1の処理室201a内にもN2ガスが供給され、第1の処理室201a内はパージされる(第1の処理室:パージ工程S3b)。
【0065】
<ステップS12>
所定の時間が経過したら、バルブvb3を開き、バルブvb1、バルブvc3を閉じ、バルブvc1を開いて、第3の処理室201c内にTEMAZガスを供給する(第3の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。このとき、バルブvc4は開いており、第3の処理室201c内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvb3,vb4も開いているので、第2の処理室201b内にもN2ガスが供給され、第2の処理室201b内はパージされる(第2の処理室:パージ工程S3b)。
【0066】
<ステップS13>
所定の時間が経過したら、バルブvc3を開き、バルブvc1、バルブvd3を閉じ、バルブvd1を開いて、第4の処理室201d内にTEMAZガスを供給する(第4の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブvg2を閉じ、バルブva2を開き、バルブva4を閉じて、第1の処理室201a内にO3ガスを供給する(第1の処理室:O3供給工程S3c)。このとき、バルブvd4は開いており、第4の処理室201d内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブva3も開いているので、第1の処理室201a内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvc3,vc4も開いているので、第3の処理室201c内にもN2ガスが供給され、第3の処理室201c内はパージされる(第3の処理室:パージ工程S3b)。
【0067】
<ステップS14>
所定の時間が経過したら、バルブvd3を開き、バルブvd1、バルブve3を閉じ、バルブve1を開いて、第5の処理室201e内にTEMAZガスを供給する(第5の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブva2を閉じ、バルブva4、バルブvb2を開いて、バルブvb4を閉じ、第2の処理室201b内にO3ガスを供給する(第2の処理室:O3供給工程S3c)。このとき、バルブve4は開いているので、第5の処理室201e内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvb3も開いているので、第2の処理室201b内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvd3、vd4も開いているので、第4の処理室201d内にもN2ガスが供給され、第4の処理室201d内はパージされる(第4の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブva3,va4も開いているので、第1の処理室201a内にもN2ガスが供給され、第1の処理室201a内はパージされる(第1の処理室:パージ工程S3d)。
【0068】
<ステップS15>
所定の時間が経過したら、バルブve3を開き、バルブve1、バルブvf3を閉じ、バルブvf1を開いて、第6の処理室201f内にTEMAZガスを供給する(第6の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブvb2を閉じ、バルブvb4、バルブvc2を開いて、バルブvc4を閉じ、第3の処理室201c内にO3ガスを供給する(第3の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第1の処理室201a内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブvf4は開いているので、第6の処理室201f内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvc3も開いているので、第3の処理室201c内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブve3、ve4も開いているので、第5の処理室201e内にもN2ガスが供給され、第5の処理室201e内はパージされる(第5の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブvb3,vb4も開いているので、第2の処理室201b内にもN2ガスが供給され、第2の処理室201b内はパージされる(第2の処理室:パージ工程S3d)。
【0069】
<ステップS16>
所定の時間が経過したら、バルブvf3を開き、バルブvf1、バルブva3を閉じ、バルブva1を開いて、第1の処理室201a内にTEMAZガスを供給する(第1の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブvc2を閉じ、バルブvc4、バルブvd2を開いて、バルブvd4を閉じ、第4の処理室201d内にO3ガスを供給する(第4の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第2の処理室201b内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブva4は開いているので、第1の処理室201a内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvd3も開いているので、第4の処理室201d内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvf3、vf4も開いているので、第6の処理室201f内にもN2ガスが供給され、第6の処理室201f内はパージされる(第6の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブvc3,vc4も開いているので、第3の処理室201c内にもN2ガスが供給され、第3の処理室201c内はパージされる(第3の処理室:パージ工程S3d)。
【0070】
<ステップS17>
所定の時間が経過したら、バルブva3を開き、バルブva1、バルブvb3を閉じ、バルブvb1を開いて、第2の処理室201b内にTEMAZガスを供給する(第2の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブvd2を閉じ、バルブvd4、バルブve2を開いて、バルブve4を閉じ、第5の処理室201e内にO3ガスを供給する(第5の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第3の処理室201c内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブvb4は開いているので、第2の処理室201b内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブve3も開いているので、第5の処理室201e内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブva3、va4も開いているので、第1の処理室201a内にもN2ガスが供給され、第1の処理室201a内はパージされる(第1の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブvd3,vd4も開いているので、第4の処理室201d内にもN2ガスが供給され、第4の処理室201d内はパージされる(第4の処理室:パージ工程S3d)。
【0071】
<ステップS18>
所定の時間が経過したら、バルブvb3を開き、バルブvb1、バルブvc3を閉じ、バルブvc1を開いて、第3の処理室201c内にTEMAZガスを供給する(第3の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブve2を閉じ、バルブve4、バルブvf2を開いて、バルブvf4を閉じて、第6の処理室201f内にO3ガスを供給する(第6の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第4の処理室201d内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブvc4は開いているので、第3の処理室201c内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvf3も開いているので、第6の処理室201f内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvb3、vb4も開いているので、第2の処理室201b内にもN2ガスが供給され、第2の処理室201b内はパージされる(第2の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブve3,ve4も開いているので、第5の処理室201e内にもN2ガスが供給され、第5の処理室201e内はパージされる(第5の処理室:パージ工程S3d)。
【0072】
<ステップS19>
所定の時間が経過したら、バルブvc3を開き、バルブvc1、バルブvd3を閉じ、バルブvd1を開いて、第4の処理室201d内にTEMAZガスを供給する(第4の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブvf2を閉じ、バルブvf4、バルブva2を開いて、バルブva4を閉じ、第1の処理室201a内にO3ガスを供給する(第1の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第5の処理室201e内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブvd4は開いているので、第4の処理室201d内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブva3も開いているので、第1の処理室201a内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvc3、vc4も開いているので、第3の処理室201c内にもN2ガスが供給され、第3の処理室201c内はパージされる(第3の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブvf3,vf4も開いているので、第6の処理室201f内にもN2ガスが供給され、第6の処理室201f内はパージされる(第6の処理室:パージ工程S3d)。
【0073】
<ステップS20>
所定の時間が経過したら、バルブvd3を開き、バルブvd1、バルブve3を閉じ、バルブve1を開いて、第5の処理室201e内にTEMAZガスを供給する(第5の処理室:TEMAZ供給工程S3a)。また、このとき、バルブva2を閉じ、バルブva4、バルブvb2を開いて、バルブvb4を閉じて、第2の処理室201b内にO3ガスを供給する(第2の処理室:O3供給工程S3c)。ここで、第6の処理室201f内において、ALDの1サイクル分が終了する。また、このとき、バルブve4は開いているので、第5の処理室201e内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvb3も開いているので、第2の処理室201b内にはN2ガスも供給される。また、このとき、バルブvd3、vd4も開いているので、第4の処理室201d内にもN2ガスが供給され、第4の処理室201d内はパージされる(第4の処理室:パージ工程S3b)。また、このとき、バルブva3,va4も開いているので、第1の処理室201a内にもN2ガスが供給され、第1の処理室201a内はパージされる(第1の処理室:パージ工程S3d)。
【0074】
〔所定回数実施工程(S3e)〕
以上のように各処理室201(各処理ユニット31)において、工程S3a〜S3dまでを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数行うことにより、ウェハ2上(下部電極であるTiN膜上)に、所定膜厚のジルコニウムを含む高誘電率絶縁膜としてのZrO2膜が形成される。
【0075】
〔ガス排気工程(S4)〕
所定膜厚のZrO2膜が形成されると、第1の処理ユニット31aから順番に上述のサイクルが終了するが、第1の処理ユニット31aのサイクルが所定回数終了した場合には、サイクルが終了した処理ユニット31に接続されたバルブの開閉は行わない。また、第6の処理室201f内への最後のTEMAZ供給工程(S3a)が終了したら、バルブvf1を閉じ、バルブvf3、バルブvg1を開く。そして、圧送ガスであるHeガスの供給を停止し、TEMAZの気化を終了する。そして、第6の処理室201f内への最後のO3供給工程(S3c)が終了したら、バルブvf2を閉じ、バルブvf4、バルブvg2を開く。そして、オゾナイザ34を停止させて、所定時間O2ガスを反応ガス供給管215内に供給することにより、ガス配管内をパージする。なお、サイクルが所定回数終了した処理ユニットから順番に各処理室201内がそれぞれ真空排気される。
【0076】
〔ウェハアンロード工程(S5)〕
その後、上述したウェハロード工程(S1)に示した手順とは逆の手順により、所定膜厚のZrO2膜が形成された後のウェハ2を、各処理室201内から負圧移載室11内へ搬出する。
【0077】
なお、高誘電率絶縁膜形成工程(S3)をALD法により行う場合には、処理温度(ウェハ温度)をTEMAZガスが自己分解しない程度の温度帯となるように制御する。この場合、TEMAZ供給工程(S3a)においては、TEMAZガスはウェハ2上に吸着する。O3供給工程(S3c)においては、ウェハ2上に吸着したTEMAZガスとO3ガスとが反応することによりウェハ2上に1原子層未満のZrO2膜が形成される。
【0078】
本実施形態の成膜装置にて、ALD法により、ZrO2膜を形成する際の処理条件としては、
ウェハ温度:100〜400℃、
処理室内圧力:1〜1000Pa、
TEMAZ供給流量:1〜100sccm、
3供給流量:100〜10000sccm、
2(パージガス)供給流量:10〜10000sccm、
が例示される。
【0079】
本実施形態によれば、気化器32等の原料供給部やオゾナイザ34等の反応剤供給部、排気ポンプ36等の排気部を複数使用せずに、これら原料供給部、反応剤供給部又は排気部を1つで共用として、これら生成装置から複数の処理ユニット31(処理室201)へ配管を分岐して敷設して、前記原料供給部と前記反応剤供給部とをバルブを切り替えて時間分割して用い、それぞれの処理ユニット31では、上述した4ステップ(S3a〜S3d)からなる1サイクルを連続して実行する。これにより、生産性よく、半導体装置の不良の少ない高品質な膜を形成でき、歩留りの低下を防止できるようになる。また、処理ガスの使用効率を高めることができ、更にフットプリントにも優れ、製造コストを低く抑えることができる。
【0080】
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0081】
例えば、上述の実施形態では、高誘電率絶縁膜としてZrO2膜を形成する場合について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。すなわち、高誘電率絶縁膜として、酸化ハフニウム膜(HfO2膜)、酸化チタン膜(TiO2膜)、酸化ニオブ膜(Nb25膜)、酸化タンタル膜(Ta25膜)、チタン酸ストロンチウム膜(SrTiO膜)、チタン酸バリウムストロンチウム膜(BaSrTiO膜)、チタン酸ジルコン酸鉛膜(PZT膜)、もしくは、それらの膜に他の元素を添加した膜を形成する場合にも、本発明は好適に適用可能である。
【0082】
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
【0083】
本発明の一態様によれば、
基板を処理する複数の処理室と、
前記各処理室内へ原料を供給する原料供給系と、
前記各処理室内へ反応剤を供給する反応剤供給系と、
前記原料供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と、
前記反応剤供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部と、
基板を収容した前記各処理室内に前記原料と前記反応剤とを交互に供給して前記基板を処理すると共に、前記原料供給部と前記反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いるように、前記原料供給系、前記反応剤供給系、前記原料供給部および前記反応剤供給部を制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
【0084】
好ましくは、前記原料供給部が気化器である。
【0085】
また好ましくは、前記反応剤がオゾン(O3)であり、前記反応剤供給部がオゾナイザ(オゾン発生器)である。
【0086】
また好ましくは、前記制御部は、前記基板を処理する際には、前記原料および前記反応剤が、必ず何れかの前記処理室内に流れるように、前記原料供給系、前記反応剤供給系、前記原料供給部および前記反応剤供給部を制御するよう構成される。
【0087】
本発明の他の態様によれば、
基板を複数の処理室内にそれぞれ収容する工程と、
前記基板を収容した前記各処理室内に原料と反応剤とを交互に供給して前記基板を処理する工程を有し、
前記基板を処理する工程では、前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いる半導体装置の製造方法が提供される。
【符号の説明】
【0088】
2 ウェハ(基板)
10 クラスタ装置(基板処理装置)
31 処理ユニット
32 気化器
34 オゾナイザ
36 排気ポンプ
201 処理室
280 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する複数の処理室と、
前記各処理室内へ原料を供給する原料供給系と、
前記各処理室内へ反応剤を供給する反応剤供給系と、
前記原料供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と、
前記反応剤供給系に設けられ前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部と、
基板を収容した前記各処理室内に前記原料と前記反応剤とを交互に供給して前記基板を処理すると共に、前記原料供給部と前記反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いるように、前記原料供給系、前記反応剤供給系、前記原料供給部および前記反応剤供給部を制御する制御部と、
を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
基板を複数の処理室内にそれぞれ収容する工程と、
前記基板を収容した前記各処理室内に原料と反応剤とを交互に供給して前記基板を処理する工程を有し、
前記基板を処理する工程では、前記複数の処理室で共用とされる原料供給部と前記複数の処理室で共用とされる反応剤供給部とを前記各処理室で時間分割して用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−164736(P2012−164736A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−22514(P2011−22514)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】