基板処理装置
【課題】1装置当たりの処理能力を増加する基板搬送装置。
【解決手段】半導体加工部品処理装置は第1チャンバと、搬送ビークルと、他のチャンバとを有している。第1チャンバは外部環境から隔離されることが可能である。搬送ビークルは第1チャンバ内に位置しており、第1チャンバから移動自在に支持されており、第1チャンバに対して直線状運動する。搬送ビークルはベースと、該ベースに運動自在に取り付けられて、該ベースに対して多アクセス運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを有している。他のチャンバは第1チャンバに第1チャンバの閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続されている。開口部は搬送ビークルが第1チャンバと他のチャンバとの間で開口部を介して通行可能な大きさを有している。
【解決手段】半導体加工部品処理装置は第1チャンバと、搬送ビークルと、他のチャンバとを有している。第1チャンバは外部環境から隔離されることが可能である。搬送ビークルは第1チャンバ内に位置しており、第1チャンバから移動自在に支持されており、第1チャンバに対して直線状運動する。搬送ビークルはベースと、該ベースに運動自在に取り付けられて、該ベースに対して多アクセス運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを有している。他のチャンバは第1チャンバに第1チャンバの閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続されている。開口部は搬送ビークルが第1チャンバと他のチャンバとの間で開口部を介して通行可能な大きさを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に記載の実施例及び方法は基板処理装置に関し、特に、直交座標(Cartesian)配置によって相互接続されているチャンバを備えた基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい電子デバイスを消費者が欲しくなる1つの要因には当然ながらデバイスの価格がある。逆にいえば、もしコストすなわち新しい電子デバイスの価格を下げることが可能になれば、新しい電子デバイスを消費者が欲しくなるという有益な効果を生じるであろう。電子デバイスの製造コストのかなりの部分は電子機器の製造コストであり、かかるコストは例えば電子部品の製造に使用される半導体基板やディスプレイの製作に使用するパネルの製造及び処理から始まる。基板の処理コストは処理装置のコスト及び処理装置が収納される施設のコストに一部影響され、処理装置の処理能力(これが単価に大きく影響する)に大きく影響される。処理装置そのもののサイズが前記全ての要因に影響していることを容易に理解できる。しかしながら、従来の処理装置ではサイズの低減に関して行き詰まっているように思われる。更に、従来の処理装置では1装置当たりの処理能力を増加することに関して限界に到達しているように思われる。例えば、従来の処理装置はラジアル状の処理モジュール配置を使用している。従来の基板処理装置の略平面図が図1に示されている。ここから判るように、図1に示す装置の処理モジュールは処理装置の搬送チャンバの周辺にラジアル状に配置されている。従来の2又は3軸(例えばZ、θ及びT軸)の運動装置である搬送装置が搬送チャンバの中心に配置されており、よって基板が処理モジュールの間で搬送される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1から理解できるように、従来の処理装置の処理能力は搬送装置のハンドリング速度の制限を受ける。換言すれば、従来の装置においては、単に装置に処理モジュールを追加することによって処理能力を増加することは不可能であり、その理由は、一旦搬送装置のハンドリング速度がピークに達すると、それが処理能力の律速要因(controlling factor)になるからである。以下に更に記載する如く本発明の装置は従来技術のかかる問題を克服した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1実施例によれば、基板処理装置が提供される。該装置は、搬送チャンバと、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、搬送ビークルと、他のモジュールとからなる。搬送チャンバは、その中にコントロールされた雰囲気を有し得る。少なくとも1つの基板保持モジュールは、基板が少なくとも1つの保持モジュールと搬送チャンバとの間で移送できるように搬送チャンバに連通自在に接続されている。搬送ビークルは搬送チャンバ内で移動自在に取り付けられている。ビークルはベースと該ベースに運動自在に接続し、且つ運動自在に取り付けられている基板移送アームとを有している。他のモジュールは基板を保持することが可能であり、且つ搬送チャンバに連通自在に接続されており、その間で基板を移送する。搬送チャンバはビークル用の直線状トラベルスロットを画定している。少なくとも1つの保持モジュールはスロットの一方の側面に位置しており、アームは基板をスロットの反対の側面に運動する関節を有している。これによって他のモジュールが、スロットのいずれかの側面において選択的に搬送チャンバに接続することが可能となる。搬送ビークルは基板を搬送チャンバと保持モジュール及び他のモジュールの両方との間で移送することを可能にする。
【0005】
他の実施例においては、基板処理装置が提供される。該装置は直線状の搬送チャンバと、基板を処理する少なくとも1つの処理モジュールと、他のモジュールと、搬送ビークルとからなる。直線状の搬送チャンバはコントロールされた雰囲気をその中に有し得る。チャンバは基板移送開口部を有している。処理モジュールはチャンバの側面に連通自在に接続されており、移送開口部を介して基板を少なくとも1つの処理モジュールと搬送チャンバとの間で移送することを可能にする。他のモジュールはその中に基板を保持することが可能である。他のモジュールはチャンバにおいて少なくとも1つの処理モジュールと同一側面若しくはチャンバの反対側面に選択的に接続する。移送ビークルはチャンバ内で移動自在に取り付けられており、よって搬送チャンバ内を直線状にトラベルする。ビークルはベースと該ベースに運動自在に取り付けられている接続された基板移送アームとを有している。移送アームはビークルが基板を移送チャンバと少なくとも1つの処理モジュール及び他のモジュールの両方との間で移送できるようにリーチを有している。チャンバは、ビークル基板アームの所定のリーチ用の最小チャンバ幅若しくは最小基板移送開口部幅の少なくとも1つを有している。
【0006】
他の実施例によれば、半導体加工部品処理装置が提供される。装置は第1チャンバと、搬送ビークルと、他のチャンバとからなる。第1チャンバは外部環境から隔離されることが可能である。搬送ビークルは第1チャンバ内に位置しており、第1チャンバから移動自在に支持されており、第1チャンバに対して直線状に運動する。搬送ビークルはベースと該ベースに運動自在に取り付けられて、該ベースに対して多アクセス運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを含んでいる。他のチャンバは第1チャンバに第1チャンバの閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続されている。開口部は搬送ビークルが第1チャンバと他のチャンバとを間を開口部を介して通行することが可能な大きさを有している。
【0007】
更に他の実施例によれば、基板処理装置が提供される。該装置は搬送チャンバと、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、第1搬送ビークルと、第2搬送ビークルとからなる。搬送チャンバはコントロールされた雰囲気をその中に有し得る。少なくとも1つの基板保持モジュールは、基板が少なくとも1つの保持モジュールと搬送チャンバとの間で移送され得る搬送チャンバに連通自在に接続されている。第1搬送ビークルは搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられている。第1ビークルは、基板を搬送チャンバと少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるような第1可動基板移送アームを有している。第2移送ビークルは搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられている。第2ビークルは、基板を搬送チャンバと少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるようにした第2可動基板移送アームを有している。搬送チャンバは、第1及び第2ビークルが搬送チャンバ内でトラベルする数個の直線状のトラベルパスを有している。第1ビークルがトラベルパスの一方を使用しており、第2ビークルがトラベルパスの他方を使用している場合に、第1及び第2ビークルは互いに他方を通り越して移動することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来技術による基板処理装置の略平面図である。
【図2】本発明の第1実施例の特徴を組み入れた基板処理装置の略平面図である。
【図3】本発明の他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図4】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図6】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図7】他の実施例の2つの基板処理装置を備えた基板処理システムの略平面図である。
【図7A】他の実施例の基板処理システムの他の略平面図である。
【図8】従来の他の基板処理装置の略平面図である。
【図9】従来の処理装置及びストッカを多く含んだ従来の基板処理システムの略平面図である。
【図10】基板処理装置のプラテン駆動システムの端面図である。
【図11A】基板処理装置の他のプラテン駆動システムの端面図である。
【図11B】基板処理装置の断面図(図11Aの線11B〜11Bに沿って切り取られている)である。
【図12】装置の他の実施例における基板処理装置の例示的なカートの平面図である。
【図12A】図12の例示的なカートであって、カートが進展した位置で示されている他の平面図である。
【図12B】装置のチャンバの一部に位置する図12の例示的なカートの端面図である。
【図13A】装置の他の実施例による駆動システム及び搬送カートを備えた装置チャンバの一部の端面平面図である。
【図13B】図13Aの線13B〜13Bに沿って切り取られたチャンバ及びカートの断面図である。
【図13C】図13Bの線13C〜13Cに沿って切り取られた断面図である。
【図13D】装置の例示的な駆動システムの概略図である。
【図14A】図2の装置に用いられるカートの他の実施例の端面図である。
【図14B】駆動システムの軸偏差Zと復元力Fとの間の関係を示すグラフである。
【図15】他の実施例による装置の半導体加工部品搬送カートの略斜視図である。
【図16】他の実施例による装置の半導体加工部品搬送カートの分解正面図である。
【図17】他の実施例の搬送カートの略斜視図である。
【図18】図2の搬送装置の一部及び装置の加工部品掴み具回転デバイスの断面図である。
【図19】搬送カートが図20とは異なる位置に存在している加工部品掴み具回転デバイス及び装置の搬送カートの正面図である。
【図20】搬送カートが図19とは異なる位置に存在している加工部品掴み具回転デバイス及び装置の搬送カートの正面図である。
【図21】更に他の実施例の掴み具回転デバイスの略正面図である。
【図22】装置の搬送カートの更に他の実施例の略平面図である。
【図23】装置の搬送カートの更に他の実施例の略正面図である。
【図23A】カートの移送アームが図23Bとは異なる位置に存在している図22の搬送カートの他の平面図である。
【図23B】カートの移送アームが図23Aとは異なる位置に存在している図22の搬送カートの他の平面図である。
【図24】搬送カートの他の実施例の略正面図である。
【図24A】カートの搬送アームリンケージが図24B、Cとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図24B】カートの搬送アームリンケージが図24A、Cとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図24C】カートの搬送アームリンケージが図24A、Bとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図25】搬送カートの更に他の実施例の略正面図である。
【図25A】カートの搬送アームリンケージが図25B、Cとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図25B】カートの搬送アームリンケージが図25A、Cとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図25C】カートの搬送アームリンケージが図25A、Bとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図26】装置のコントローラ内のシステム制御ソフトウエアの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図2を参照すると、本発明の特徴が組み入れられた基板処理装置10の略平面図が示されている。本発明は図面に示されている実施例を参照しつつ説明されるが、本発明は数多くの代替例によっても実施され得るものであることを理解すべきである。加えて、任意の好適なサイズ、構成要素の形状若しくはタイプ、または材質を使用することが可能である。
【0010】
基板処理装置10はエンバイロンメンタルフロントエンドモジュール(EFEM)14に接続されており、該モジュールは図2に示されるように多くのロードポート12を有している。ロードポート12は例えば従来のFOUPキャニスタ等の基板格納キャニスタを数多く支持することが可能であり、任意の他の好適なタイプのキャニスタが備わっていても良い。EFEM14は処理装置とロードロック16を介して接続しており、該ロードロック16は以下により詳細に記述するように処理装置に接続している。EFEM14(これは外部に開放され得る)は、基板をロードポート12からロードロック16に搬送することが可能な基板搬送装置(図示せず)を有している。EFEM14は更に基板を整列する機能、バッチハンドリング機能、基板及びキャリア識別機能または他の機能を備え得る。代替例においては、ロードロックがバッチハンドリング機能を有する場合や、ロードロックがウエハをFOUPからロックに直接移送する能力を有する場合のように、ロードロック16はロードポート12に直接接続しても良い。かかる装置例が米国特許第6,071,059号、第6,375,403号、第6,461,094号、第5,588,789号、第5,613,821号、第5,607,276号、第5,644,925号、第5,954,472号、第6,120,229号及び2002年7月22日出願の米国特許出願シリアル番号第10/200,818号に開示されており、それらは全て全体として本願の開示に組み入れられる。代替例においては、ロックは他のオプションを備えていても良い。
【0011】
図2を更に参照すると、処理装置10は前述の如く半導体基板(例えば200/300mmウエハ)、フラットパネルディスプレイ用パネル、または任意の他の所望の種類の基板の処理用に使用され、一般的に搬送チャンバ18、処理モジュール20、及び少なくとも1つの基板搬送装置22を備えている。本実施例で示されている基板搬送装置22はチャンバ18と一体化している。本実施例においては、処理モジュールはチャンバの両サイドに取り付けられている。他の実施例においては、例えば図4に示される如く処理モジュールがチャンバの片側に取り付けられていても良い。図2に示す実施例においては、処理モジュール20は列Y1、Y2すなわち垂直な平面上で互いに反対側に取り付けられている。他の代替例においては、処理モジュールは搬送チャンバの対向する側面において千鳥状に配置されたり、互いに垂直方向に積み重ねられたりされ得る。搬送装置22はチャンバ内を移動するカート22Cを有しており、よって基板をロードロック16と処理チャンバ20との間で搬送する。図示した実施例においては、1つのカート22Cのみが備わっているが、代替例においてはより多くのカートを備えても良い。図2からわかるように、搬送チャンバ18(その内部は真空、不活性な環境、単に清潔な環境、またはそれらを組合せた条件にさらされている)は処理モジュールがチャンバ18に新規な直交座標配置で取り付けられることを可能にする構造を有し、且つ新規な基板搬送装置22を採用しており、モジュールはほぼ平行で垂直な平面上すなわち列をなして配列されている。その結果、図1と図2とを比較してわかるように処理装置10は従来の処理装置(すなわち同数の処理モジュールを有する従来の処理装置)と比較してよりコンパクトな設置面積となる。更に、処理能力を増加することを目的として任意の所望の数の処理モジュールを追加すべく、搬送チャンバ22は任意の所望の長さを有することが可能であり、これについては以下に詳細に説明する。搬送チャンバは更に任意の所望の数の搬送装置をその中に支持することが可能であり、互いに干渉することなく搬送装置を搬送チャンバの任意の所望の処理チャンバに到達せしめることが可能となる。その結果、処理装置の処理量を搬送装置のハンドリング能力から事実上切り離すことになり、よって処理装置の処理量はハンドリング工程によって制限されるのではなく処理工程によって制限されるものとなる。従って、処理モジュール及び対応する同プラットフォーム上のハンドリング能力を追加することによって処理量を要求どおりに増加することが可能である。
【0012】
図2を更に参照すると、本実施例の搬送チャンバ18は略矩形状を有しているが、代替例においては、チャンバは他の任意の好適な形状を有しても良い。チャンバ18は細長い形状(すなわち長さが幅よりも長い)をしており、その中に搬送装置用の略直線状の搬送経路を画定している。チャンバ18は長手方向に側壁18Sを有している。側壁18Sはそこを貫いて形成されている搬送開口部すなわちポート180を有している。搬送ポート180は、基板がポートを通過して(バルブを介することが可能である)搬送チャンバに出入りすることが可能となるような十分なサイズを有している。図2から判るように、本実施例の処理モジュール20は側壁18Sの外側に取り付けられており、各処理モジュールの位置は搬送チャンバの対応する搬送ポートに整合している。ここから判るように、各処理モジュール20は、チャンバ18の側部18Sに対して対応する搬送アパーチャの周囲において密閉されており、よって搬送チャンバの真空を維持している。各処理モジュールはバルブ(すなわちドア)を有しても良く、該バルブは必要な時に搬送ポートを閉じるべく任意の好適な手段によってコントロールされる。搬送ポート180は同じ水平面に位置することが可能である。よって、チャンバの処理モジュールもまた同じ水平面に配置されている。代替例においては、搬送ポートは異なる水平面に配置されても良い。図2からわかるように、本実施例においては、ロードロック16は搬送ポート180の一番前方の2つにおいてチャンバ側部18Sに取り付けられている。これによりロードロックが処理装置の前方においてEFEM14に隣接することが可能となる。代替実施例においては、例えば図4に示すようにロードロックは搬送チャンバ上で他の任意の搬送ポートに位置しても良い。搬送チャンバが6面体形状であることによって、所望の数の処理モジュールの列を取り付けるためにチャンバの長さを所望の長さにすることが可能となる(例えば、他の実施例を示している図3、5、6〜7Aを参照されたい。ここにおいて、搬送チャンバの長さは任意の数の処理モジュールを収納するようになっている)。
【0013】
上述したように、図2に示す実施例の搬送チャンバ18は単一のカート22Cを備えた1つの基板搬送装置22を有している。搬送装置22はチャンバと一体化してカート22Cをチャンバ内において前方部18Fと後方部18Bとの間で前後に移動させる。搬送装置22は1以上の基板を保持するエンドエフェクタを備えたカート22Cを有している。搬送装置22のカート22Cはまた処理モジュール若しくはロードロック内の基板を掴み取ったり手放したりするためにエンドエフェクタを伸長又は退避する多関節アームすなわち可動移送機構22Aを有している。処理モジュールやロードポートから基板を掴み取ったり手放したりするために搬送装置22は所望のモジュールやポートの位置に合わせられ、アームが対応するポート180を介して伸長/退避し、よって基板の掴み取りや手放しを行うべくエンドエフェクタをモジュールやポート内に位置決めする。
【0014】
図2に示される搬送装置22は典型的な搬送装置であり、直線状の支持/駆動レールに支持されているカート22Cを含んでいる。搬送装置を以下により詳細に説明する。直線状の支持/駆動レールは搬送チャンバの側壁18S、フロアまたは頂部に取付けられており、チャンバの全長に亘って延在することが可能である。これによってカート22C従って装置がチャンバの全長に亘って横切ることが可能となる。カートはアームを支持するフレーム(frame)を有している。フレームはまたキャスタ台すなわちプラテン22Bを支持しており、該プラテンはフレームと共にまたはフレームに対して運動する。以下においても更に説明するように、シーケンシャル同期リニアモータ30がプラテン22Bすなわちカート22Cをレールに沿って駆動する。リニアモータ30は搬送チャンバのフロア若しくは側壁18Sに位置し得る。以下において更に判るようにバリアがモータの巻線(すなわち作用要素)とプラテンの駆動部(すなわち反作用要素)との間に位置しており、よって巻線をチャンバの内部から隔離している。一般的に、リニアモータは数多くの駆動領域を有している。駆動領域は搬送チャンバに沿った位置(すなわち、本実施例のモジュールやポートにおいては行Y0〜Y2において)に配置されており、そこでアーム22Aが伸長または退避される。駆動領域の数及び密集度はカート当たりのプラテンの数、チャンバ当たりのモータの数、処理モジュールや交換点の数等に依存する。本実施例においては、アームは好適なリンケージや変速装置によってプラテン22Aに操作自在に接続されており、よってプラテンが互いに相対的な運動で駆動モータによって動かされた際に、アームが伸長若しくは退避される。例えば、プラテンがレールに沿って離間するように動かされた際にはアームは左に伸長され、互いに近づくように戻された際にはアームは左から退避するように変速装置は配置されている。プラテンはまたリニアモータによって好適に操作されることが可能であり、よってアーム22Aを右に伸長したり、右から退避したりする。リニアモータを備えた滑動レール上のプラテンの運動コントロール、及びプラテンすなわちカートの位置やアームの伸長位置や退避位置のコントロールは公告番号第WO99/23504号、第99/33691号、第01/02211号、第01/38124号及び第01/71684号の国際出願に従って実施され得るものであり、これらは全体として本願に組み入れられる。全てのカートや装置を搬送チャンバ内で長手方向に動かすために、プラテンは調和して一方向に駆動されることがわかる。
【0015】
図3は基板処理装置10'の他の実施例を示しており、これは装置10と概ね同じである。本実施例においては、搬送チャンバ18'は2つの搬送装置122A、122Bを有している。搬送装置122A、122Bは上記にて説明した実施例の装置22と実質的に同等である。搬送装置122A、122Bは共に上述した縦長の滑動レールの共通セットに支持されている。各装置に対応するカートのプラテンは同じリニアモータ駆動部によって駆動され得る。リニアモータの駆動領域が異なることによって各カートの個々のプラテンを独立して駆動することが可能となり、よって個々のカート122A、122Bを各々独立して駆動することも可能となる。従って、上述と同様な方法によってリニアモータを使用して各装置のアームを独立して伸長したり退避したりすることが可能となることが理解できる。しかしながら、この場合は基板搬送装置122A、122Bは、分離した滑動システムを採用しない限り搬送チャンバ内で互いを通り越すことは不可能である。従って、処理モジュールは搬送チャンバの全長に亘って設置されており、よって搬送装置の互いの干渉を回避するシーケンスによって基板は処理モジュール内で処理せしめられるべく搬送される。例えば、コーティング用処理モジュールは加熱モジュールの前に配置され、冷却モジュール及びエッチングモジュールは最後に配置される。
【0016】
しかしながら、搬送チャンバ18'は他の搬送領域18'A、18'Bを有しても良く、これらによって2つの搬送装置が互いを通り越すことが可能となる(サイドレール、バイパスレール若しくはレールが不要な磁気的浮遊領域と同種である)。この場合は、他の搬送領域が処理モジュールの設置されている水平面の上か下に位置している。本実施例においては、搬送装置は2つの滑動レールを有しており、1つの滑動レールに各搬送装置が対応している。1つの滑動レールは搬送チャンバのフロア若しくは側壁に設置され、他の滑動レールはチャンバの頂部に設置され得る。他の実施例においてはリニア駆動システムが採用されても良く、これによりカートが水平及び垂直方向に独立して移動自在な場所でカートの駆動と浮遊とを同時に行い、よって互いに独立して基板を通過させたり移送させたりすることが可能となる。電気的巻線を採用している全実施例においては、例えば水蒸気を除去する場合のように脱ガス用にチャンバを加熱することが必要な場合のように、これらの巻線は抵抗ヒータとしても使用し得る。この場合において各搬送装置は専用のリニア駆動モータ若しくは上述したのと同様にカートが滞在する専用の駆動領域によって駆動され得る。
【0017】
図6及び図7を参照すると本発明の他の実施例による他の基板処理装置が示されている。図6及び図7から判るように、これら実施例の搬送チャンバは伸長されており、よって追加の処理モジュールを収容している。図6に示す装置は搬送チャンバに接続した12個の処理モジュールを有しており、図7の各装置(2つの装置が示されている)は搬送チャンバに接続した24個の処理モジュールを有している。これら実施例に示されている処理モジュールの数は単に例示的なものであって、前述の通り装置は他の任意の数の処理モジュールを備え得る。これら実施例の処理モジュールは上述したのと同様な直交座標配置(Cartesian arrangement)によって搬送チャンバの両側面に沿って配置されている。しかしながら、これらの場合の処理モジュールの列の数は大きく増加しており(例えば図6の装置は6列であり、図7の各装置は12列である)。図6の実施例においては、EFEMは取り除かれ得るものであって、ロードポートが直接ロードロックに係合し得る。図6及び図7の装置の搬送チャンバは多数の搬送装置を有しており(すなわち、図6の場合は3台の装置、図7の場合は6台の装置)、ロードロックと処理チャンバとの間で基板を取り扱う。提示されている搬送装置の数は単に例示的なものであって、より多くの若しくはより少ない装置が採用され得る。これら実施例の搬送装置は上述のものとほぼ同等であり、アームとカートとを備えている。この場合は、しかしながら、カートは搬送チャンバの側壁内の区分されたリニアモータ駆動部によって支持されている。この場合のリニアモータ駆動部はカートの2直交軸上の移動を提供する(すなわち、搬送チャンバ内の縦方向及び垂直方向)。これにより、搬送装置は搬送チャンバ内で互いを通り越して移動することが可能となる。搬送チャンバは処理モジュール平面の上部及び下部又はその上部若しくは下部に「通過」すなわち搬送領域を有しても良く、かかる搬送領域を経て搬送装置を走行せしめることによって静止している搬送装置(すなわち処理モジュール内で基板を掴み取ったり手放したりする装置)や反対方向に移動している搬送装置を回避する。基板搬送装置は多数の基板搬送装置の運動をコントロールするコントローラを有していることが判る。
【0018】
図7を更に参照すると、この場合においては基板処理装置18A及び18Bはツール300に直接係合している。
【0019】
図3、図5及び図6乃至図7から判るように、搬送チャンバ18は要望通りに伸長することが可能であり、よって処理設備P中を走行する。図7から判るように、更に以下に詳細に説明するように、搬送チャンバは処理設備P内で種々のセクションすなわちベイ(bay)18A、18Bと接続及び通過して良く、かかるベイには例えば収納庫、リソグラフィツール、金属堆積ツール若しくは他の任意の好適なツールベイがある。搬送チャンバ18によって相互接続したベイは、処理ベイすなわち処理部18A、18Bを形成し得る。各ベイは所望のツール(例えばリソグラフィ、金属堆積、加熱(heat soaking)、洗浄)を有しており、半導体加工部品に所定の製造処理を施す。いずれの場合においても、搬送チャンバ18は設備のベイ内の種々のツールに対応しており、前述の如く搬送チャンバ18に連通自在に接続されている処理モジュールを有し、よってチャンバと処理モジュールとの間の半導体加工部品の移送が可能となる。このような訳で、搬送チャンバは、搬送チャンバに接続されている種々の処理モジュールの環境条件に対応した例えば大気圧、真空、超真空、不活性ガス等の異なる環境条件を全長に亘って有することが可能となる。これにより、所定の工程のチャンバのセクション18P1若しくはベイ18A、18B若しくはベイの一部が例えば1つの環境条件を有し(例えば大気圧)、チャンバの他のセクション18P2、18P3は異なる環境条件を有することが可能となる。上述した如く、内部に異なる環境条件を有しているチャンバのセクション18P1、18P2、18P3は設備の異なるベイに存在しても良く、若しくは全て設備の1つのベイにあっても良い。図7は例示のみを目的として環境条件の異なる3つのセクション18P1、18P2、18P3を有したチャンバ18を示している。本実施例のチャンバ18は所望の数量の異なる環境条件を備えたセクションを有しても良い。
【0020】
図7から判るように、チャンバ18内の搬送装置は装置122Aと同様であり(図3をも参照)、内部に異なる環境条件を備えたチャンバのセクション18P1、18P2、18P3間を通行することが可能である。このような訳で、図7から判るように、搬送装置122Aは半導体加工部品を処理設備の1つの処理部内のツールすなわちベイ18Aから処理設備の環境条件の異なる他の処理部の他のツールすなわちベイ18Bに一回掴み取ることで移動させることが可能である。例えば、搬送装置122Aは処理モジュール301内の基板を掴み取る。該処理モジュールは搬送チャンバ18のセクション18P1内の大気圧モジュール、リソグラフィ、エッチング若しくは任意の他の所望の処理モジュールである。搬送装置122Aはその後図7において矢印X3で示される方向にチャンバのセクション18P1から18P3に移動する。セクション18P3において、搬送装置122Aは当該基板を任意の所望の処理モジュールである処理モジュール302に置く。
【0021】
図7から判るように、搬送チャンバはチャンバモジュールが必要に応じて接続されてチャンバ18を形成するようなモジュラであっても良い。モジュールは内壁18Iを含んでも良く、これは図2の壁部18F、18Rと同様であり、チャンバのセクション18P1、18P2、18P3、18P4を分離する。内壁18Iはスロットバルブ若しくは任意の他の好適なバルブを含んでいても良く、これによりチャンバの1セクション18P1、18P4を隣接するセクションに交流せしめることが可能となる。スロットバルブ18Vは、1以上のカートがバルブを経て1セクション18P1、18P4から他のセクションに通行できるようにサイジングされる。このようにして、カート122Aはチャンバ18中の任意の場所に移動し得る。バルブは閉止してチャンバのセクション18P1、18P2、18P3、18P4を分離し得るものであり、よって上述したように異なるセクションが異種の環境を包含し得る。更に、図2に示すようにチャンバモジュールの内壁はロードロック18P4を形成すべく配置され得る。ロードロック18P4(図2には例示目的で1つのみが示されている)は要望に応じてチャンバ18内に設置されても良く、その中に任意の所望の数のカート122Aを保持し得る。
【0022】
図7に示される実施例においては、処理部18A及び18Bは例えばエッチング等の同処理であっても良く、そこでは処理装置18A及び18Bは貯蔵部(stocker)であるツール300と協働して例えば図9に示す装置の如く同数量の基板を処理することが可能となるが、AMHSを介して貯蔵部から個々の処理ツールにFOUPSを搬送し、個々のウエハをEFEMを介して個々の処理ツールに搬送することに関連したマテリアルハンドリングのオーバーヘッドを有していない。代替として、貯蔵部内のロボットがFOUPSをロードポート(1ツール当たり3つが示されているが、処理量の要求に応じて増減され得る)に直接移送し、ここにおいてウエハはロック内にバッチ毎に移動せしめられ、各々の処理モジュールに所望の処理工程や要求される処理量に応じて送り出される。このようにして、定常状態の方法により、図7の装置及び図9の装置は同等の処理量を有するが、図7の装置はより低コスト、より狭い設置面積及びより少ないWIPで足りるので、単一のキャリアロット(すなわち「ホットロット(hot lot)」)を処理する時間に着目した場合、在庫がより少なく且つより迅速なターンアラウンドとなる。その結果、工場のオペレータにとって顕著な利点となる。ツール18A、18B若しくは貯蔵部300内に、更に必要に応じて測定的機能、選別機能、材料識別機能、試験機能、検査機能(プットボックス(put boxes))等を有することが可能であり、よって効果的に基板を処理し試験し得る。
【0023】
図7に示す実施例においては、より多数の若しくはより少数の処理部18A及び18Bは例えばエッチング、CMP、銅堆積、PVD、CVD等の異なる処理がなされ、そこにおいて処理装置18A、18B等は例えばフォトリソグラフィ室であるツール300と協働して、例えば図9に示される数多くの装置のように同数量の基板を処理することが可能であるが、AMHSを介して貯蔵部から個々の処理ツールベイ及びフォトリソグラフィベイにFOUPSを搬送し、個々のウエハをEFEMを介して個々の処理ツールに搬送することに関連したマテリアルハンドリングのオーバーヘッドを有していない。代替として、リソグラフィ室内での自動化によってFOUPS、基板若しくは材料をロードポート(処理タイプ当たり3つが示されているが、処理量の要求に応じて増減される)に直接移送し、ここにおいて基板は個々の処理工程に所望の処理工程や要求される処理量に応じて送り出される。代替例が図7Aに示されている。このようにして、図7の装置は基板をより低コスト、より狭い設置面積及びより少ないWIPで処理するので、単一のキャリアロット(すなわち「ホットロット(hot lot)」)を処理する時間に着目した場合、在庫がより少なく且つより迅速なターンアラウンドとなり、更により高度な汚染コントロールが可能となる。その結果、工場のオペレータにとって顕著な利点となる。ツール18A、18B若しくはツールすなわちセル300内に、更に必要に応じて測定的機能、処理機能、選別機能、材料識別機能、試験機能、検査機能(プットボックス(put boxes))等を有することが可能であり、よって効果的に基板を処理し試験し得る。図7から判るように、処理装置18A、18B、及びツール300は結合されて共通の管理環境(例えば不活性雰囲気若しくは真空)を共有する。これによりツール300に始まって装置18A、18Bにおける全処理に亘って基板が管理された環境内に維持されることが確保される。これにより図8に示す従来の装置構成の如きFOUPSの特殊な環境管理を使用する必要がなくなる。
【0024】
ここで図7Aを参照すると、図7に示す実施例の特徴を取り込んだ例示的な製造設備の配置601が示されている。カート406はカート22A、122Aと同様であって、搬送チャンバ602、604、606、608、610、612、614、616、618、620、624、626を介して基板若しくはウエハを製造設備601内で処理工程を経て搬送する。処理工程はエピタキシャルシリコン630、誘電体堆積632、フォトリソグラフィ634、エッチング636、イオン注入638、急速熱処理640、測定642、誘電体堆積644、エッチング646、金属堆積648、電気めっき650、化学機械研磨652を含み得る。代替例においては、処理工程の増減や混合があり得る。これには例えば同シーケンス内でのエッチング、金属堆積、加熱及び冷却操作がある。既述したように、カート406は単一のウエハ若しくは多数のウエハを運搬することが可能であり、例えばカート406が同一モジュールにおいて処理済みウエハを掴み取って未処理のウエハを置くことが可能となるような移送能力を有している。カート406は遮断バルブ654を介してツールからツールへ、ベイからベイへ、若しくは処理工程から処理工程へ直接移送すべく移動し得る。バルブ654はシールバルブ(sealed valve)若しくは単純なコンダクタンス(conductance)タイプのバルブであって良く、これは所定のバルブ654の両側の差圧若しくはガス種の差異に依存する。このようにして、ウエハ若しくは基板を単一のハンドリング工程すなわち「ワンタッチ」によって1処理工程から次の処理工程に移送せしめることが可能となる。その結果、ハンドリングに起因する汚染が最小となる。かかる圧力若しくは種類の差異の例としては、例えば、一方の側を清浄な空気にするのに対して他方の側を窒素にする場合や、一方の側の圧力を未制御の真空レベルにするのに対して他方の側を高い真空レベルにする場合や、一方の側を真空にするのに対して他方の側を窒素にする場合がある。ロードロック656は図7のチャンバ184P4と同様であり、1つの環境と他の環境との間で搬送するために使用され得る。これには例えば真空と窒素若しくはアルゴンとの間がある。代替例においては、他の圧力やガス種が任意の数で組み合わせられても良い。ロードロック656は単一のキャリア若しくは多数のキャリアを搬送することが可能である。代替として、基板は棚(図示せず)に乗せてロードロック656に搬送され、さもなければそこにおいてカートはバルブを介して通過することが望まれないようにしても良い。更なる特徴部分658である例えば配列(alignment)モジュール、測定(metrology)モジュール、洗浄モジュール、処理モジュール(例えば、エッチング、堆積、研磨等)、熱調整(thermal conditioning)モジュールやその他のモジュールがロック656すなわち搬送チャンバに組み込まれても良い。サービスポート660が設置されても良く、これによってカート若しくはウエハをツールから取り除く。ウエハ若しくはキャリア貯蔵部662、664が設置されても良く、これによって処理ウエハや試験ウエハを貯蔵したりバッファとして格納したりする。代替例においては、貯蔵部662、664が設置されなくても良く、この場合にはカートはリソグラフィツールに直接送り出される。他の例としては、インデクサすなわちウエハ格納モジュール666がツールセットに設置される。再循環ユニット668が設置されても良く、これによってツールセクション612等の任意の所定セクション内の空気またはガス種の循環や濾過が行われる。再循環ユニット668は処理されるガス種を適当な状態に調整するガスパージ、粒子(particle)フィルタ、ケミカルフィルタ、温度コントロール、湿度コントロール若しくは他の特徴的部分を有しても良い。所定のツールセクションには、より多数の若しくはより少数の循環や濾過や調整ユニット(conditioning units)が設置され得る。遮断ステージ670が設置されても良く、これによってカートやウエハを相互に汚染させてはならない異なる処理部やツールセクションから隔離する。ロックすなわち相互接続部672が設置されても良く、これによってカートが一般的な作業スペースで方向を変えることなく掴み取りや手放し操作をする際にカートの向きすなわち方向が変えられる。代替例や代替方法においては、任意の好適な組合せの処理シーケンスすなわち順序で設置され得る。
【0025】
ここで図10を参照すると、1実施例による例示的な単一軸プラテン駆動システム320の端面図が示されている。駆動システム320は図2、3、及び7〜7Aに示される搬送装置すなわちカート22A、122A、406の駆動に適した駆動部の一例である。システム320はプラテン324を駆動する静止巻線セットを有している。プラテン324はレール328上を滑動自在な滑動ブロック326に支持されて良い。レール328は搬送チャンバのベース330若しくは側壁に結合している。ベース330は巻線322とプラテン324との間にバリア332を提供する。バリア332は巻線322をチャンバの内部環境からも隔離し得ることが判る。巻線322はベース330に結合している。プラテンはそこに結合している磁石334を有しても良く、これによってプラテン324を巻線322に作用させる。センサ336は磁気拘束(magneto-restrictive)型ホール効果センサであって良く、プラテン324上の磁気の存在を検出すべく配置されて適切な整流(commutation)を定める。更に、プラテン324の正しい位置を決定すべくセンサ336が採用されても良い。正確に位置をフィードバックすべく位置フィードバック装置340が設置されても良い。装置340は例えば誘導型若しくは光学型である。誘導型の場合は、励起源342が設置されて巻線すなわちパターン部346を励起し、パターン部346との結合によってレシーバ344に逆誘導結合する。相対位相と振幅との関係がプラテン324の位置の決定に使用される。IRタグ等のカート識別タグ347が適切なステーションに設置されているリーダ348と共に設けられても良く、これによりステーション近くのカートIDが決定される。
【0026】
ここで図11Aを参照すると、他の実施例によるプラテン駆動システム400の端面図が示されている。図11Bを更に参照すると、図11Aの線11B-11Bで切り取られた駆動システム400の断面図が示されている。以下に更に説明するように、システム400はプラテンすなわちカート406(カート406は上述したカートすなわち搬送装置22A、122Aと同様である)の運動を生じることが可能である。システム400はカート406を駆動せしめる対向する静止巻線セット402、404を有している。巻線セット402、404は二次元の駆動アレイすなわち垂直方向408及び横方向410に巻かれている。代替例においては、カート406を異なる方向に駆動せしめるべく更なるアレイが提供され得るものであって、例えばシステム400をそれから90度の方向を指し向く他の同様なシステムに結合することによる427方向がある。かかるアレイは数多くのカートを独立して駆動せしめるようにするために多領域において駆動される。一例として、領域424が供給領域となり、領域426は移送領域であり、領域428は戻り領域である。各領域内にはサブ領域があって良く、これによって各領域内で数多くのカートを駆動することが可能となる。代替例においては、より多数の若しくはより少数の領域若しくはサブ領域は任意の数の組合せで設置されている。カート406は巻線セット402、404によって生じる磁界によって支持されており、巻線セット402と406との間の磁界をバイアスすることによって非接触な状態で位置決め自在である。チャンバ412は巻線セット402、404とカート406との間のバリア414として提供される。図示されているように、巻線が領域416内に存在している。カート406は巻線を備えたプラテン418、420を有しても良い。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテンが設置されている。プラテン内の磁石若しくはカート若しくはプラテンの存在を検知すべくセンサのアレイが配置されても良く、これによって適切な整流及び位置が決定され、プラテン及びカートの正確な位置が決定される。カート識別タグが適切なステーションに設置されたリーダと共に設けられても良く、これによってステーション近くのカートIDが決定される。
【0027】
ここで図12を参照すると、装置の他の実施例による処理装置10の例示的なカート229の平面図が示されている。カート229は図2、3、及び7〜7Aに示されている上述したカート22、122A、406と同様である。カート229は基板148を軸方向経路150やラジアル方向経路152に沿って搬送可能なように示されている。カート229は更に基板を図12に示す経路154に沿って移動可能である。カート229は簡単のため二次元システムとして示されているが、代替例においては更なる運動軸、例えば、Z運動(明細書内外に図示せず)すなわち角運動154を備えても良い。簡単のためカート229は単一の基板148をハンドリング可能なように示されている。しかしながら、代替例においては、更なるハンドリングが備えられ得る。例えば、カートは第2基板をハンドリングする能力を含み得るものであって、この場合は基板が処理モジュールで交換されることが望ましい(すなわち処理済みの第1基板が掴み取られ、次に未処理の第2基板が同カート229から同処理モジュールに置かれる)。
【0028】
カート229はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160を有している。 滑動部162はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160が直線状経路152に沿って図示の如くフレーム156の左若しくは右のいずれかに互いに滑動自在となるように案内する。直線状機構が示されているが、代替例においては、任意の好適なアームシステムが使用され得るものであって、例えば図17に示す如きフレーム156に結合したスカラ(scara)タイプアームであって良く、以下に詳細に説明する。基板148はエンドエフェクタ158上に支持されている。
【0029】
ここで図12Aを参照すると、チャンバ229(チャンバ18及び602-626と同様であり、図2〜3及び7〜7Aを参照)の一部分内の例示的なカート229の平面図が示されている。カートは例示的なモジュール166内に伸長したエンドエフェクタ158を有している。モジュール166は上述した任意のモジュールと同様であり、搬送チャンバに接続している。カート229は基板148を軸方向経路150やラジアル方向経路152に沿って搬送可能なように示されている。 カート229はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160を有している。滑動部162は図示しているようにフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160が直線状経路152に沿ってフレーム156の左若しくは右のいずれかに互いに相対的に滑運自在となるように案内している。フレーム156はその下側に磁気プラテン168を有しており、同期モータ170に作用している。駆動プラテン172は同期モータ174に作用する。駆動プラテン172は下側に取り付けられており、ベアリング178を用いてフレーム156に対して方向176に沿って滑動自在であり、該方向176は方向150にほぼ平行である。プラテン168及び172の方向150に沿った同時運動によってカートは方向152への運動を伴うことなく方向150に運動することが可能となる。保持プラテン168の静止と同時のプラテン172のフレーム156に対する方向176に沿った運動によって基板及びエンドエフェクタ148、158の方向152に沿ったラジアル方向の運動が生じる。
【0030】
プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換される。プーリ186がフレーム156に回動自在に結合しており、第2プーリ188及び182を有している。プーリ182がバンド184を備えたプラテン172に結合しており、よってプラテン172の方向180に沿った運動がプーリ182の方向190の回転を生じ、反対側に力をかければ反対方向となる。プーリ192及び194はフレーム156に回動自在に結合している。ケーブル196はポイント198においてプーリ188に結合し、図示している如くプーリ192の周りに巻きついており、第2フレーム160の200で終わっている。ケーブル202はポイント198でプーリ188に結合しており、プーリ188の周りを反時計回りに巻きついており、図示の如くプーリ194の周りに巻きついており、第2フレーム160の204で終わっている。このようにして、プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換される。
【0031】
プラテン172の方向176の直線運動及び第2フレーム160の方向152に沿った変換された直線運動は更に図示している如くエンドエフェクタ158を方向152に伸長する。プーリ210及び212は回動自在に第2フレーム160に結合している。ケーブル214はポイント216においてエンドエフェクタ158に結合しており、図示している如くプーリ210の周りに巻きついており、フレーム156の218で終わっている。ケーブル220はポイント222でエンドエフェクタ158に係合しており、プーリ212の周りに巻きついており、フレーム156の224で終わっている。このようにして、プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換され、該運動は更に図示している如くエンドエフェクタ158の方向152の更なる伸長に変換される。ケーブルプーリの代わりに、プラテンとエンドエフェクタとの間の変速装置は任意の好適な材料で作られたベルト、バンド若しくは他の任意の好適な変速装置手段を用いても良い。代替例においては、好適なリンケージシステムがケーブルプーリの代わりに用いられて良く、これによってプラテンからエンドエフェクタに運動が伝達される。エンドエフェクタ158の図12に大略図示されている位置への退避は同様ではあるが逆の方法で行われる。更に図12Bとは方向が異なるが同様の位置へのエンドエフェクタ158の伸長はプラテン168、172を上述とは反対の方法で動かすことによって行われる。
【0032】
ここで図12Bを参照すると、例示的な処理モジュール166に伸長する前のカート229の端面図が示されている。図示している如く滑動部240はフレーム156が直線状経路150に沿って滑動自在となるように案内している。フレーム156はその下側に磁気プラテン168を有しており、同期モータ170に作用している。駆動プラテン172は同期モータ174に作用している。駆動プラテン172は下側に取り付けられており、矢印150で示される方向にほぼ平行な方向に沿ってフレーム156に対して滑動自在である(図12参照)。プラテン168及び172の方向150に沿った同時運動によって、カートが方向152の運動を伴うことなく矢印150で示されている方向に運動することを可能とする。保持プラテン168の静止と同時のプラテン172のフレーム156に対する方向176に沿った運動によって基板及びエンドエフェクタ148、158の方向152に沿ったラジアル方向の運動が生じる。プラテン172及び168はモータ170及び174に作用する磁石を有しても良い。チャンバ244は、例えば非磁性ステンレス鋼等の非磁性物質で作られても良く、モータ巻線とそれら各々のプラテンとの間にバリア246、248を提供する。代替例においては、より多数の若しくはより少数のリニア駆動若しくはカートが提供される。例えば、追加駆動領域を有した単一の駆動モータが提供され、かかる領域においてプラテン168及び172は同じ駆動モータに作用するが、異なる領域によって独立して駆動自在である。更なる例としては、追加のカートがチャンバのフロア250、スロット開口部の上部に並置されているか若しくは下部に設置されている壁252、254又はカバー256にある異なる駆動システムによって駆動されることが可能である。
【0033】
ここで図13Aを参照すると、装置10のチャンバ716の一部分、及び装置に使用される典型的なカート700を伴った例示的な駆動システム701の平面図が示されている。チャンバ716は装置のチャンバ18若しくはチャンバ602乃至624を他に例示したものである(図2-3、及び7-7A参照)。カート700は基板702A、702Bが軸方向経路704やラジアル方向経路706すなわちZ運動に沿って搬送することが可能なように示されている(明細書内外に図示せず)。代替例においては、角運動を提供することが可能である。代替例においては、より多数の若しくはより少数の基板ハンドリングが提供される。カート700は搬送機構724A及び724Bを有しており、これはリニア機構であって良く、または例えばスカラ型アーム等の任意の好適なアームシステムを使用しても良い。代替例においては、アームが設置されていなくても良い。搬送機構724A及び724Bは、図12Aに示した方法と同様の方法で処理モジュールや他のモジュール内に必要に応じて伸長する。カート700はその側面にプラテン722、720、710及び712を有し、搬送チャンバ716の壁部にある同期モータに作用する。駆動プラテン712はカート700の側面に取り付けられており、方向704に沿ってカート700に対して滑動自在である。プラテン712は機構724Aを駆動し、よってプラテン712のカート700に対する方向704に沿った運動(位置712Aから712Bへの運動、図13A参照)は機構724Aがウエハ702Aを位置708Aと位置708Bとの間でスロット718A及び718Bを介して搬送することを可能にする。同様に、駆動プラテン710はカート700の側部に取り付けられており、カート700に対して方向704に沿って滑動自在である。プラテン710は機構724Bを駆動し、よってプラテン710のカート700に対する方向704に沿った運動(位置710Aから位置710Bへの運動、図13A参照)は機構724Bがウエハ702Bを位置708Aと位置708Bとの間でスロット718A及び718Bを介して搬送することを可能にする。プラテン710及び712はカート700に対して独立して運動自在である。プラテン722、720はカート700に対して固定している。保持プラテン720、722の静止と同時のプラテン712の方向704に沿った運動によって方向706に沿ったラジアル方向の移送運動を生じる。保持プラテン720、722の静止と同時のプラテン710の方向704に沿った運動によって方向706に沿ったラジアル方向の独立した移送運動を生じる。方向704に沿ったプラテン720、722、710及び712の同時運動がカート700の方向704に沿った運動を生じ、よって例えばカート700がバルブ714を介して処理位置から処理位置に移動することが可能となる。
【0034】
ここで図13Bを参照すると、例示的な駆動システム701及び図13A の線13B-13Bで切り取ったカート700の断面図が示されている。図13Cを更に参照すると、図13Bの例示的な駆動システム701他の側面の断面図が示されている。システム701はカート700を駆動する対向する静止巻線セット727、729を有している。巻線セット727、729は、例えば垂直方向705及び横方向704の一及び二次元の駆動アレイを組み合わせて巻かれている。駆動アレイは一若しくは二次元のアレイのリニアモータ若しくはリニアステッピング型モータである。かかる駆動アレイの例が米国特許第4,958,115号、第5,126,648号、第4,555,650号、第3,376,578号、第3,857,078号及び第4,823,062号に開示されており、全体として本発明に組み入れられる。代替例においては、統合された二次元の巻線セットを採用することが可能であり、プラテンは二次元の磁石すなわちパターン部を有している。他の代替例においては、他のタイプの一または二次元駆動システムを採用することが可能である。代替例においては、追加のアレイがカート700を異なる方向に駆動せしめるべく提供され得る。これは例えばシステム701をそこから90度の方向を指し向く他の同様なシステムに結合することによる。多数のカートが独立して駆動され得るようにすべく、アレイは多数の領域において駆動される。一例として、領域685は供給領域であり、領域683は移送領域であり、領域681は戻り領域である。各領域内にはサブ領域があっても良く、これによって各領域内で多数のカートを駆動することが可能となる。代替例においては、より多数の若しくはより少数の領域若しくはサブ領域を任意の数の組合せで設置することが出来る。 カート700は巻線セット727、729が生じる磁界によって支持されており、巻線セット727と729との間の磁界をバイアスすることによって浮揚した非接触な状態で位置決め自在である。図13-Cは考えられる巻線組合せの1つを示しており、これは図13Dに示されるシステムによって駆動され得るものであって、カート700を浮揚すべく採用されている(例としての図14Aすなわち多数軸アクティブ浮揚を参照しながら以下に更に説明する)。一次元巻線セットが巻線領域732A〜C、730A〜C、734A〜C、742A〜B及び740A〜Bに設置されている。二次元巻線セットが巻線領域736A-E及び738A-C内に設置されている。代替例においては、任意の好適な巻線セットの組合せが設置されても良く、または全二次元アレイ若しくは他のものが設置され得る。カート700はプラテン720及び710を有しており、それはプラテン720用のアレイ738B並びにプラテン710用のアレイ736B、C及びDと組み合わせて使用され得る。プラテン710を方向704に動かして(図13A参照)、プラテン720を静止することによって、ウエハはスロット718Aを介してラジアル状に動く。710と720とを方向705に同時に動かすことによって(図13B参照)、ウエハは掴み取られるか手放される。巻線の整流(commutation)及び巻線のスイッチングを領域間で調整することによって、カート700は異なる巻線及び駆動領域を介して垂直方向や横方向に選択的に動かされ得る。チャンバ716は巻線セット727、729とカート700との間のバリアとして提供され得る。代替例においては、例えば洗浄空気若しくは窒素環境が存在している筐体716内に巻線セット727、729が存在する場合のようにバリアが不要である。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテン若しくは巻線が設置される。センサ746、747、748のアレイがプラテン内の磁石又はプラテン若しくはカートの存在を検出すべく設置されており、これによって適切な整流及び位置が決定され、プラテン及びカートの正確な位置が決定され、またはプラテンと巻線との間の間隔等の位置が決定される。上述したカート識別タグには適切なステーションに設置されたリーダが設けられても良く、これによってステーション近傍のカートIDが決定される。
【0035】
図14Aを参照すると、更に他の実施例による他の例示的なカート760の端面図が示されており、これは単一軸のリニアモータ巻線セット762、764によって生じる磁界によって支持されている。例示的なカート760は巻線セット762と764との間の磁界をバイアス776することによって非接触状態で位置決め自在である。位置センサ766、768が設置されており、これはバイアス776を伴った閉ループ方式によるものであって、よってカート760を浮揚する。浮揚は図14Bに示すようにカートをZ方向に受動的に安定せしめることによってこのように簡易に行われ得る。カート760はその側面に磁気プラテン772及び774を有し、該磁気プラテンは磁石を有するか又は巻線セット762、764に作用する磁性体若しくは導電体によって作られる。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテンが設置されても良く、それは例えばアームを駆動する。チャンバ770は(装置のチャンバ18、602〜624の任意の典型的な部分と同様であり、図2〜3及び7〜7Aを参照)、例えば非磁性ステンレス鋼の非磁性体によって作られ、上述した如くモータ巻線とそれらの各プラテンとの間にバリアを提供する。代替例においては、より多数の若しくはより少数のリニア駆動若しくはカートが提供される。例えば、追加の駆動領域を有した単一の駆動モータが提供され、かかる領域においてプラテンは同じ駆動モータに作用するが、異なる領域によって独立して駆動自在である。更なる例としては、追加のカートがフロア、上部の壁でスロット開口部に並んで若しくはスロット開口部の下部の壁又はチャンバのカバーにおいて異なる駆動システムによって駆動されることが可能である。
【0036】
図14Bにおいて、復元力Fとカート760の所望の位置からの軸偏差Zとの間の関係が図示されている。各々の正若しくは負の軸方向において(Z方向)、復元力は先ず各々最大偏差ZMAX及びZMAXまでにおいて値FMAX及びFMAXの大きさに各々増加しているが、この偏差を越えたときに再度減少している。従って、カート760にFMAXを越える力が加えられた際(例えばカート重量若しくは外部からの力、例えば同じ若しくは他のプラテン又は他のものを駆動する他の巻線セットからの力)、カートは巻線762、764から逃れる。さもなければ、カート760は力がかけられている限り磁界内に静止している。ロータリデバイス用の引例としての米国特許(全体として本発明に組み入れられている)第6,485,531号、第6,559,567号、第6,386,505号、第6,351,048号、第6,355,998号に開示されているこの原理が、ここに記載する装置の駆動システム701にリニア方式で採用されており、これにより例示的なカート760を浮揚している。代替例においては、他の駆動システム若しくは浮揚システムを使用しても良い。
【0037】
図13Dを再度参照すると、図13Aのカート/プラテン駆動システム701への使用に適した例示的な巻線駆動システム790の図が示されている。巻線駆動システム790は巻線792、マルチプレクサ793及び増幅器モジュール794を有している。巻線792は巻線やホールセンサ、位置センサ、誘導センサ、キャリア識別センサ等のセンサ、ステータス及びフォウルト検出ロジック、回路構成又は他のものを有しても良い。増幅器モジュール794は単一若しくは複数の位相増幅器、位置や存在センサ、入力または出力、CPUやメモリ、識別リーダ入力若しくは出力、ステータス及びフォウルト検出ロジック、回路構成又は他のものを有しても良い。増幅器モジュール794は巻線792に直接接続されるか、又はマルチプレクサユニット793を介して接続される。マルチプレクサユニット793を使用する場合は、増幅器Al〜Amは任意の巻線W1〜Wnに選択的に接続される。CPUはこの選択的な接続を調整し、デバイスのステータスを監視する。このようにして、ツールをシャットダウンすることなくCPUは選択的に増幅器モジュール若しくは巻線の使用をオフラインにする。
【0038】
上述したように、搬送チャンバ18、602-624の使用に適した搬送装置若しくはカート(例えば図2〜3及び7〜7Aを参照)は半導体加工部品をカートと装置内の所望の位置との間で移送する移送アームを供えている場合か若しくは備えていない。上述したように、図12及び13Aは、各々装置内の半導体加工部品をハンドリングする移送アームを供えた搬送カート229、700の2つの例示的な実施例を示している。ここで図22及び23を参照すると、装置10のチャンバ内の使用に適した搬送カート機構1557の他の実施例が示されている。カート1557はベースセクションすなわちベースプレート1558及び該ベースプレートに取り付けられた移送アーム1577を含んでいる。図22に示されるように、カート機構のベースプレート1558は、プレート上の対向位置に2つの結合したマグネットアレイ1502を備えているが、プレート上の対向するコーナに制限されてはいない。ロボットベースプレート1558の対向するコーナには、2つの更なるマグネットアレイ1502がリニアベアリングキャリッジ1560に結合されており、リニアベアリングレール1562上を滑動するようになっている。これらリニアベアリングレール1562はベースプレート1558に結合している。駆動ベルト1564若しくは直線運動を回転運動に変換する他の手段がリニアベアリングキャリッジ1560に結合している。図示されている方法においては、駆動ベルト1564は遊動プーリ1566及びプーリテンショナ1568の周りに巻きついており、駆動プーリ1570に着けられている。ベアリングキャリッジ1560にマグネットアレイ1502を介して作用する直線運動は、結果的に駆動プーリ1572の回転運動となる。2自由度を有する場合においては、既述の機構の冗長版がロボットカート機構の対向側面に作用し、2つのサーキットが駆動プーリ1572に着いている。この組合せによって同心プーリアセンブリが出来る。固定マグネットアレイ1502とマグネットアレイ1502及びリニアベアリングキャリッジ1560の組合せとの間の相対的な運動は移送アームリンケージを駆動する手段を提供する。ロボット車の直線搬送の場合は、リニアベアリング/マグネットアレイ1560/1502及び結合したマグネットアレイ/カートベースプレート1502/1558は固定セットとして駆動され、駆動プーリ1570及び1572の回転は生じない。ベースプレート1558の駆動機構が他の好適な移送アームリンケージの操作に用いられても良く、いくつかの例が図24-24C、25-25Cに示されている。図23に示される実施例の移送アーム1577は一般的な単一のスカラ(scara)アーム構成を有している。駆動プーリ1572が下側リンクアーム1574に結合しており、駆動プーリ1570が前腕駆動プーリ1586に結ばれている。前腕プーリ1586の回転運動は駆動ベルト1582及びエルボプーリ1576を介して前腕1578に結合している。下側リンクアーム1574に待機せしめられた際、リスト/エンドエフェクタ1584は前腕1578のリストエルボプーリ1580に対する相対回転運動の結果駆動される。典型的にには、この運動はプーリ1572及び1570の入力駆動比に対する各ジョイントにおけるプーリ比によって実現する。図23A〜23Bを更に参照すると、各々退避及び伸長位置における移送アームリンケージ1577が示されている。必要に応じて可動マグネットアレイ1502をベースプレートに対して動かすことによって、退避位置と伸長位置との間の運動が行われる(上述の方法によって)。アームリンケージの運動はカートを静止した状態若しくは搬送チャンバに対して動かした状態で行うことが可能である。図23A-23Bには移送アーム1577の位置が示されており、伸長された際はアーム1577はカートの横側1576Rに伸長するようになっている(すなわちカートの側面はチャンバ壁に面している)。これは図13Aのカート700の移送機構724A、Bの伸長/退避運動と同様である。ここから判るように、カート1557上の移送アーム1577は一体として(可動マグネットアレイ1502を用いて)回転軸Sの周りに(図22参照)カートベースプレートに対して任意の所望の方向に回転することが可能である。例えば、図23A〜23Bに示す方向から約180°回転した時、移送アーム1577は図23Bに示す位置から反対側1575Lに伸長することが可能である。更に、移送アームは約90°回転することが可能である、これによってアームはチャンバの直線方向に沿って伸長する(図22において矢印15Xで示されている)。かかるカートには任意の数のアームリンケージを使用して良い。カートに使用される好適なアームリンケージの他の例が米国特許第5,180,276号、第5,647,724号、第5,765,983号及び第6,485,250号に開示されており、全て全体として本発明に組み入れられる。
【0039】
図24は2つのロータリエンドエフェクタがカートベースプレート1558'に取り付けられているカート機構1557'の他の実施例の正面図である。カート1557'はその他の点では図22-23に示される上述のカート1557と同様である。同等の部分には同等の符号が付されている。図24A-24Cにはカートが動いた際のベアリングキャリッジアレイの直線搬送及び結合した相対運動の両方の使用が示されている。図22を参照しながら上述したように、プーリ1570'及び1572'の回転は、カートのベースプレートに結合した固定マグネットアレイに対するベアリングキャリッジ及びマグネットアレイの運動に起因する。組み合わせられた場合は、ロボットカートの搬送は矢印15X'で示される方向にリニアチャンバに沿って動き、ベアリングキャリッジ及びマグネットアレイは待機しているアレイに対して動く。この運動はエンドエフェクタ1588'及び1590'の回転を可能とし、よって上述した図23A〜23Bと同様に、ロボットエンドエフェクタはカートの直線方向にほぼ垂直に伸長する。図24A-24Cは例示目的のために一側面に伸長したエンドエフェクタ1588'及び1590'を示している。ここから判るように、エンドエフェクタ1588'及び1590'はベースプレートの任意の側面に伸長することが可能である。更に、エンドエフェクタ1588'、1590'はベースプレートの任意の側面に伸長可能である。更に、図24A〜24Cに示すようにエンドエフェクタ1588'、1590'はエンドエフェクタが約90°より増減した角度を向いた位置に伸長することが可能である。
【0040】
図25は更にカート1557"の他の実施例の略正面図であり、図23に示すものと同様のアームリンケージを有している。この場合は、駆動プーリ1572"は下側リンクアーム1592"に着いている。駆動プーリ 1570"はエンドエフェクタ駆動プーリ1600"に結合しており、エルボプーリ1596"に駆動ベルト1598"を介して結合している。エルボ駆動プーリがロボットエンドエフェクタ1594" に着いており、駆動プーリ1570"の回転を駆動エンドエフェクタ1594"に伝達する手段を提供する。図25A〜25Cは3つの異なる位置にアームリンケージを備えたカートを示している。図25A-25Cは例示のみを目的としてカートのベースプレート1558''の一側面に伸長したエンドエフェクタ1594''を示している。図22-23及び24に示されている移送アームと同様に、移送アーム1577''は軸S''の周りを回転せしめられ、よってエンドエフェクタはカート1557''のベースプレート 1558''に対して任意の方向に伸長/退避し得る。ここで図2〜7Aを参照すると、関節移送アームを伴ったカート(例えば図12、13A、22、23、24及び25に示されるカート22、122A、406、229、700、1557、1557'、1557'')を使用する顕著な利点は、移送アームの所定のリーチにおいて、移送チャンバが最小幅で提供され得ることである。カートの異なる実施例の移送アームの多軸の関節は、関節アームの経路に対してカートをほぼ独立に設置することが可能となり、その結果搬送チャンバ18の幅を最小値まで減少することが可能となる。同様に、貯蔵処理モジュールを搬送チャンバに接続するスロットバルブ及び経路の幅を最小サイズまで減少することが可能となる。
【0041】
図15を参照すると、装置10に使用する例示的なウエハアライナ500が示されている。ウエハアライナキャリア500は一般にウエハ掴み具504及びウエハ搬送キャリア502の2部分を有している。アライナはウエハの整列及び直線状の直交座標搬送ツール内での運動を提供する。アライナは装置内の搬送カート(例えばカート22、122A、406、700、1557)に作用するようになっているか、若しくはいくつかの場合においてはリニア処理ツール機構のロボットカート内に含まれている。
【0042】
図16を更に参照すると、ウエハ搬送キャリア502から分離することが可能なウエハ掴み具504が示されている。摩擦パッドが直線状の直交座標装置内での搬送の際に2つのデバイスを結合しても良い。分解したときは、ウエハ掴み具504はウエハ搬送キャリア502に対して自由に回転する。ウエハ掴み具504は、基板(ウエハ)506に対して角度傾斜されたウエハ端部パッド508を用いた受動的なウエハ端部支持手段を提供する。ウエハ掴み具504の一部分の更なる特徴はウエハ506の下部の開放であり、よってロボットアームカートがウエハキャリア500上からウエハを除去したり置いたりすることが出来る。これはウエハ除去間隔領域510として認識されている。
【0043】
リニア搬送カートに対するウエハのこの回転方法は、ロボットのエンドエフェクタに直接適用することが可能である。この方法が図17に示されている。ロボットアームカート534はウエハ掴み具504がロボットのエンドエフェクタ536から取り外し可能なように構成されている。この場合は、掴み具は自由に回転して処理モジュール若しくはロードロック内で見つけられるドロップオフポイントの変化に基づく任意のわずかなウエハノッチ方向の必要性を修正する。
【0044】
図18を更に参照すると、ウエハ掴み具回転デバイス532が示されている。リニア搬送ツール内の多数ポイントにおいて、これら回転ウエルが配置され得る。このデバイスはモータ隔離(isolation)技術に基づいており、米国特許第5,720,590号に開示されおり、かかる開示内容は本発明に全体として組み入れられる。代替例においては、従来のモータとシールとの組合せが使用できる。静止モータ522がリニア搬送チャンバのベース530に取り付けられている。真空隔離バリア520がモータ電機子540とマグネットアレイ524との間に設置されている。マグネットアレイは回転軸542に直接取付けられている。これによって真空システムへのダイレクトドライブ結合が可能となる。サポートベアリング518の必要が予定されるが、磁気懸架(magnetic suspension)の使用が理想的である。所定位置のリードヘッド528の設置と共に光学エンコーダディスク526が回転軸542に取り付けられ、よって回転軸542の角度の位置をコントローラにフィードバックする。アライナ掴み具504が摩擦パッド若しくは運動伝達用ピン516上に下げられる。これらのパッドやピンは、ウエハ掴み具504がウエハキャリア502若しくはロボットのエンドエフェクタ536から一旦未接続となったときにウエハ掴み具504が回転する手段を提供する。この回転を提供するのと同じ手段が図17に示すロボットアームキャリアの一部に適応されているロボットアームリンク538の回転位置の制御に適用可能である。
【0045】
図19を更に参照すると、ウエハ掴み具504からなるウエハ搬送キャリア500が示されており、ウエハ搬送キャリアはウエハ掴み具回転デバイス532の上方の位置に動かされる。図20においては、ウエハ搬送キャリアは下げられて、ウエハ掴み具504は搬送キャリア502上から外されている。搬送チャンバのふた546に位置しているカメラ544はウエハの像を見ることが可能であり、ウエハのx-y位置及びウエハのノッチの角度位置を特定する。ウエハキャリアはその後移動せしめられてウエハ掴み具504のウエハ搬送キャリア502に対するx-y位置を変化せしめ、回転が与えられてノッチの並びを修正する。ロボットアームのキャリアデバイスの方法として使用される場合のウエハ掴み具の回転駆動の他のオプションは、ロボットリンクアームが伸長する場合且つ垂直軸の運動に基板若しくはウエハが処理モジュール若しくはロードロックから低下若しくは上昇せしめられることが可能となることが必要な場合に回転に連動させることが可能なことである。この方法が図解的に図21に示されている。静止モータ522がガイドプレート548に取り付けられている。ガイドプレートはリニア搬送チャンバのベース530に金属ベローズ550若しくは他の直線状の隔離シール(リップシール、Oリング等)を介して取り付けられている。真空隔離バリア520がモータ電機子540とマグネットアレイ524との間に設置されている。マグネットアレイは回転軸542に直接取り付けられている。これによって真空システムへのダイレクトドライブ結合が可能となる。サポートベアリング518の必要が予定されるが、磁気懸架(magnetic suspension)の使用が理想的である。所定位置のリードヘッド528の設置と共に光学エンコーダディスク526が回転軸542に取り付けられ、よって回転軸542の角度の位置をコントローラにフィードバックする。追加のガイドローラ552及び移動停止具の端部556を備えた支持構造554によって回転駆動部が所望の位置に保持されることが可能となり、よって直線状のウエハ搬送キャリア500を作用デバイスとして使用することなく、ウエハ掴み具若しくはロボットアームを連動せしめる。搬送チャンバが加圧型の場合は、結果的にロボット駆動が上に配置される状態となり、ベローズの力がばねとして作用し、よって回転デバイスが種々の直線状のロボットアームカートの垂直高さに、垂直移動の実際的な限界範囲内に亘って連動することが可能となる(例えば掴み取りや手放しの際)。デバイスは一旦摩擦パッド若しくは運動伝達用ピン516に係合する。図20に示すように、ウエハ掴み具504がウエハキャリア502若しくはロボットのエンドエフェクタ536から未接続となったときに、これらパッドやピンはウエハ掴み具504に回転手段を提供する。この回転を提供するのと同じ手段が図17に示すロボットアームキャリアの一部に適応されているロボットアームリンク538の回転位置の制御に適用可能である。
【0046】
図2〜7に示されているようなシステムは、コントローラCに記憶されている設定可能で拡張可能なソフトウエアによって制御され得る。ここで図26を参照すると、コントローラCに備わっている生産実行システム(MES)ソフトウエアが示されており、処理システムに伝達可能に接続されている。MESシステム2000はソフトウエアモジュール2002-2016若しくは MESの機能をエンハンスするオプションからなる。モジュールはマテリアルコントロールシステム(MCS)2002、リアルタイム通信指令部(RTD)2004、ワークフロー部すなわちアクティビティマネージャ(AM)2006、エンジニアリングデータマネージャ(EDA)2008及びコンピュータメインテナンスマネージメントシステム(CMMS)2010を含んでいる。MES2002は製造業者が彼らの工場資産及び処理計画を構築し、在庫及び注文を追跡し、製造データを収集して分析し、機器を監視し、製造オペレータに作業指示を発信し、部品の最終製品への消費を追跡することを可能とする。MCSソフトウエアモジュール2002は製造業者が個々のカートを効果的にスケジューリングすることを可能し(例えば図2〜3、7〜7A、12、13A及び22のカート22、122A、406、228、700、1557)、総合システムの効率が最大化するような処理ツールを達成する。MCSは個々のカートが所定の処理ツール(例えば、図7の処理部18A、18B、及び図7Aのモジュール602-626)に到達した際やそこから出発する際にスケジューリングを行う。MCSは各処理ツールにおいて必要な任意の待機や経路指定を管理し、カート搬送のサイクル時間を最小化すると共にシステムの収率を最適化する。RTD2004は製造業者が処理ツールの調子からのフィードバックに基づいてリアルタイムにカートの経路指定を決定することを可能にする。更に、カートの経路指定の決定はMESのオペレータによってもなされ得る。MESのオペレータは所定の製品の製造の必要性のために優先順位を変更すること出来る。AM2006は製造業者が全製造工程に亘って1以上の基板を含んでいる任意の所定のカートの進捗状況を監視することを可能とする。もし処理ツールが誤差を生じた場合、AM2006は処理ツールにおいて処理されている全基板用に最善の残る経路を決定する。EDA2008は製造業者が製造データを分析し、処理ツールの効率を向上せしめることを目的としてそのデータに統計処理コントロールアルゴリズムを実行することを可能にする。CMMS2010システムは製造業者が個々の処理ツールにおけるメインテナンスの必要時期を予告することを可能にする。処理ツールのプロセスの変動が監視され既知の結果に対して比較されてプロセスを変化するか若しくは処理ツールの計画的修理時期が予告される。
【0047】
上記の既述内容は本発明の説明のためにのみ記載されていることを理解すべきである。種々の代替や変更が本発明から離脱することなく当業者においてなされ得る。従って、本発明は添付のクレームの範囲内のかかる代替例、変更例、変形例の全てを含むことを企図している。
【符号の説明】
【0048】
10、10´ 基板処理装置
12 ロードポート
14 エンバイロンメンタルフロントエンドモジュール
16 ロードロック
18、18´ 搬送チャンバ
18S 側壁
20 処理モジュール
22、122A、122B 基板搬送装置
22A 可動移送機構
22B プラテン
22C カート
30 リニアモータ
180 搬送ポート
【技術分野】
【0001】
以下に記載の実施例及び方法は基板処理装置に関し、特に、直交座標(Cartesian)配置によって相互接続されているチャンバを備えた基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい電子デバイスを消費者が欲しくなる1つの要因には当然ながらデバイスの価格がある。逆にいえば、もしコストすなわち新しい電子デバイスの価格を下げることが可能になれば、新しい電子デバイスを消費者が欲しくなるという有益な効果を生じるであろう。電子デバイスの製造コストのかなりの部分は電子機器の製造コストであり、かかるコストは例えば電子部品の製造に使用される半導体基板やディスプレイの製作に使用するパネルの製造及び処理から始まる。基板の処理コストは処理装置のコスト及び処理装置が収納される施設のコストに一部影響され、処理装置の処理能力(これが単価に大きく影響する)に大きく影響される。処理装置そのもののサイズが前記全ての要因に影響していることを容易に理解できる。しかしながら、従来の処理装置ではサイズの低減に関して行き詰まっているように思われる。更に、従来の処理装置では1装置当たりの処理能力を増加することに関して限界に到達しているように思われる。例えば、従来の処理装置はラジアル状の処理モジュール配置を使用している。従来の基板処理装置の略平面図が図1に示されている。ここから判るように、図1に示す装置の処理モジュールは処理装置の搬送チャンバの周辺にラジアル状に配置されている。従来の2又は3軸(例えばZ、θ及びT軸)の運動装置である搬送装置が搬送チャンバの中心に配置されており、よって基板が処理モジュールの間で搬送される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1から理解できるように、従来の処理装置の処理能力は搬送装置のハンドリング速度の制限を受ける。換言すれば、従来の装置においては、単に装置に処理モジュールを追加することによって処理能力を増加することは不可能であり、その理由は、一旦搬送装置のハンドリング速度がピークに達すると、それが処理能力の律速要因(controlling factor)になるからである。以下に更に記載する如く本発明の装置は従来技術のかかる問題を克服した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1実施例によれば、基板処理装置が提供される。該装置は、搬送チャンバと、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、搬送ビークルと、他のモジュールとからなる。搬送チャンバは、その中にコントロールされた雰囲気を有し得る。少なくとも1つの基板保持モジュールは、基板が少なくとも1つの保持モジュールと搬送チャンバとの間で移送できるように搬送チャンバに連通自在に接続されている。搬送ビークルは搬送チャンバ内で移動自在に取り付けられている。ビークルはベースと該ベースに運動自在に接続し、且つ運動自在に取り付けられている基板移送アームとを有している。他のモジュールは基板を保持することが可能であり、且つ搬送チャンバに連通自在に接続されており、その間で基板を移送する。搬送チャンバはビークル用の直線状トラベルスロットを画定している。少なくとも1つの保持モジュールはスロットの一方の側面に位置しており、アームは基板をスロットの反対の側面に運動する関節を有している。これによって他のモジュールが、スロットのいずれかの側面において選択的に搬送チャンバに接続することが可能となる。搬送ビークルは基板を搬送チャンバと保持モジュール及び他のモジュールの両方との間で移送することを可能にする。
【0005】
他の実施例においては、基板処理装置が提供される。該装置は直線状の搬送チャンバと、基板を処理する少なくとも1つの処理モジュールと、他のモジュールと、搬送ビークルとからなる。直線状の搬送チャンバはコントロールされた雰囲気をその中に有し得る。チャンバは基板移送開口部を有している。処理モジュールはチャンバの側面に連通自在に接続されており、移送開口部を介して基板を少なくとも1つの処理モジュールと搬送チャンバとの間で移送することを可能にする。他のモジュールはその中に基板を保持することが可能である。他のモジュールはチャンバにおいて少なくとも1つの処理モジュールと同一側面若しくはチャンバの反対側面に選択的に接続する。移送ビークルはチャンバ内で移動自在に取り付けられており、よって搬送チャンバ内を直線状にトラベルする。ビークルはベースと該ベースに運動自在に取り付けられている接続された基板移送アームとを有している。移送アームはビークルが基板を移送チャンバと少なくとも1つの処理モジュール及び他のモジュールの両方との間で移送できるようにリーチを有している。チャンバは、ビークル基板アームの所定のリーチ用の最小チャンバ幅若しくは最小基板移送開口部幅の少なくとも1つを有している。
【0006】
他の実施例によれば、半導体加工部品処理装置が提供される。装置は第1チャンバと、搬送ビークルと、他のチャンバとからなる。第1チャンバは外部環境から隔離されることが可能である。搬送ビークルは第1チャンバ内に位置しており、第1チャンバから移動自在に支持されており、第1チャンバに対して直線状に運動する。搬送ビークルはベースと該ベースに運動自在に取り付けられて、該ベースに対して多アクセス運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを含んでいる。他のチャンバは第1チャンバに第1チャンバの閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続されている。開口部は搬送ビークルが第1チャンバと他のチャンバとを間を開口部を介して通行することが可能な大きさを有している。
【0007】
更に他の実施例によれば、基板処理装置が提供される。該装置は搬送チャンバと、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、第1搬送ビークルと、第2搬送ビークルとからなる。搬送チャンバはコントロールされた雰囲気をその中に有し得る。少なくとも1つの基板保持モジュールは、基板が少なくとも1つの保持モジュールと搬送チャンバとの間で移送され得る搬送チャンバに連通自在に接続されている。第1搬送ビークルは搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられている。第1ビークルは、基板を搬送チャンバと少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるような第1可動基板移送アームを有している。第2移送ビークルは搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられている。第2ビークルは、基板を搬送チャンバと少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるようにした第2可動基板移送アームを有している。搬送チャンバは、第1及び第2ビークルが搬送チャンバ内でトラベルする数個の直線状のトラベルパスを有している。第1ビークルがトラベルパスの一方を使用しており、第2ビークルがトラベルパスの他方を使用している場合に、第1及び第2ビークルは互いに他方を通り越して移動することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来技術による基板処理装置の略平面図である。
【図2】本発明の第1実施例の特徴を組み入れた基板処理装置の略平面図である。
【図3】本発明の他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図4】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図6】本発明の更に他の実施例の基板処理装置の略平面図である。
【図7】他の実施例の2つの基板処理装置を備えた基板処理システムの略平面図である。
【図7A】他の実施例の基板処理システムの他の略平面図である。
【図8】従来の他の基板処理装置の略平面図である。
【図9】従来の処理装置及びストッカを多く含んだ従来の基板処理システムの略平面図である。
【図10】基板処理装置のプラテン駆動システムの端面図である。
【図11A】基板処理装置の他のプラテン駆動システムの端面図である。
【図11B】基板処理装置の断面図(図11Aの線11B〜11Bに沿って切り取られている)である。
【図12】装置の他の実施例における基板処理装置の例示的なカートの平面図である。
【図12A】図12の例示的なカートであって、カートが進展した位置で示されている他の平面図である。
【図12B】装置のチャンバの一部に位置する図12の例示的なカートの端面図である。
【図13A】装置の他の実施例による駆動システム及び搬送カートを備えた装置チャンバの一部の端面平面図である。
【図13B】図13Aの線13B〜13Bに沿って切り取られたチャンバ及びカートの断面図である。
【図13C】図13Bの線13C〜13Cに沿って切り取られた断面図である。
【図13D】装置の例示的な駆動システムの概略図である。
【図14A】図2の装置に用いられるカートの他の実施例の端面図である。
【図14B】駆動システムの軸偏差Zと復元力Fとの間の関係を示すグラフである。
【図15】他の実施例による装置の半導体加工部品搬送カートの略斜視図である。
【図16】他の実施例による装置の半導体加工部品搬送カートの分解正面図である。
【図17】他の実施例の搬送カートの略斜視図である。
【図18】図2の搬送装置の一部及び装置の加工部品掴み具回転デバイスの断面図である。
【図19】搬送カートが図20とは異なる位置に存在している加工部品掴み具回転デバイス及び装置の搬送カートの正面図である。
【図20】搬送カートが図19とは異なる位置に存在している加工部品掴み具回転デバイス及び装置の搬送カートの正面図である。
【図21】更に他の実施例の掴み具回転デバイスの略正面図である。
【図22】装置の搬送カートの更に他の実施例の略平面図である。
【図23】装置の搬送カートの更に他の実施例の略正面図である。
【図23A】カートの移送アームが図23Bとは異なる位置に存在している図22の搬送カートの他の平面図である。
【図23B】カートの移送アームが図23Aとは異なる位置に存在している図22の搬送カートの他の平面図である。
【図24】搬送カートの他の実施例の略正面図である。
【図24A】カートの搬送アームリンケージが図24B、Cとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図24B】カートの搬送アームリンケージが図24A、Cとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図24C】カートの搬送アームリンケージが図24A、Bとは異なる位置に存在している図24の搬送カートの平面図である。
【図25】搬送カートの更に他の実施例の略正面図である。
【図25A】カートの搬送アームリンケージが図25B、Cとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図25B】カートの搬送アームリンケージが図25A、Cとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図25C】カートの搬送アームリンケージが図25A、Bとは異なる位置に存在している図25の搬送カートの平面図である。
【図26】装置のコントローラ内のシステム制御ソフトウエアの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図2を参照すると、本発明の特徴が組み入れられた基板処理装置10の略平面図が示されている。本発明は図面に示されている実施例を参照しつつ説明されるが、本発明は数多くの代替例によっても実施され得るものであることを理解すべきである。加えて、任意の好適なサイズ、構成要素の形状若しくはタイプ、または材質を使用することが可能である。
【0010】
基板処理装置10はエンバイロンメンタルフロントエンドモジュール(EFEM)14に接続されており、該モジュールは図2に示されるように多くのロードポート12を有している。ロードポート12は例えば従来のFOUPキャニスタ等の基板格納キャニスタを数多く支持することが可能であり、任意の他の好適なタイプのキャニスタが備わっていても良い。EFEM14は処理装置とロードロック16を介して接続しており、該ロードロック16は以下により詳細に記述するように処理装置に接続している。EFEM14(これは外部に開放され得る)は、基板をロードポート12からロードロック16に搬送することが可能な基板搬送装置(図示せず)を有している。EFEM14は更に基板を整列する機能、バッチハンドリング機能、基板及びキャリア識別機能または他の機能を備え得る。代替例においては、ロードロックがバッチハンドリング機能を有する場合や、ロードロックがウエハをFOUPからロックに直接移送する能力を有する場合のように、ロードロック16はロードポート12に直接接続しても良い。かかる装置例が米国特許第6,071,059号、第6,375,403号、第6,461,094号、第5,588,789号、第5,613,821号、第5,607,276号、第5,644,925号、第5,954,472号、第6,120,229号及び2002年7月22日出願の米国特許出願シリアル番号第10/200,818号に開示されており、それらは全て全体として本願の開示に組み入れられる。代替例においては、ロックは他のオプションを備えていても良い。
【0011】
図2を更に参照すると、処理装置10は前述の如く半導体基板(例えば200/300mmウエハ)、フラットパネルディスプレイ用パネル、または任意の他の所望の種類の基板の処理用に使用され、一般的に搬送チャンバ18、処理モジュール20、及び少なくとも1つの基板搬送装置22を備えている。本実施例で示されている基板搬送装置22はチャンバ18と一体化している。本実施例においては、処理モジュールはチャンバの両サイドに取り付けられている。他の実施例においては、例えば図4に示される如く処理モジュールがチャンバの片側に取り付けられていても良い。図2に示す実施例においては、処理モジュール20は列Y1、Y2すなわち垂直な平面上で互いに反対側に取り付けられている。他の代替例においては、処理モジュールは搬送チャンバの対向する側面において千鳥状に配置されたり、互いに垂直方向に積み重ねられたりされ得る。搬送装置22はチャンバ内を移動するカート22Cを有しており、よって基板をロードロック16と処理チャンバ20との間で搬送する。図示した実施例においては、1つのカート22Cのみが備わっているが、代替例においてはより多くのカートを備えても良い。図2からわかるように、搬送チャンバ18(その内部は真空、不活性な環境、単に清潔な環境、またはそれらを組合せた条件にさらされている)は処理モジュールがチャンバ18に新規な直交座標配置で取り付けられることを可能にする構造を有し、且つ新規な基板搬送装置22を採用しており、モジュールはほぼ平行で垂直な平面上すなわち列をなして配列されている。その結果、図1と図2とを比較してわかるように処理装置10は従来の処理装置(すなわち同数の処理モジュールを有する従来の処理装置)と比較してよりコンパクトな設置面積となる。更に、処理能力を増加することを目的として任意の所望の数の処理モジュールを追加すべく、搬送チャンバ22は任意の所望の長さを有することが可能であり、これについては以下に詳細に説明する。搬送チャンバは更に任意の所望の数の搬送装置をその中に支持することが可能であり、互いに干渉することなく搬送装置を搬送チャンバの任意の所望の処理チャンバに到達せしめることが可能となる。その結果、処理装置の処理量を搬送装置のハンドリング能力から事実上切り離すことになり、よって処理装置の処理量はハンドリング工程によって制限されるのではなく処理工程によって制限されるものとなる。従って、処理モジュール及び対応する同プラットフォーム上のハンドリング能力を追加することによって処理量を要求どおりに増加することが可能である。
【0012】
図2を更に参照すると、本実施例の搬送チャンバ18は略矩形状を有しているが、代替例においては、チャンバは他の任意の好適な形状を有しても良い。チャンバ18は細長い形状(すなわち長さが幅よりも長い)をしており、その中に搬送装置用の略直線状の搬送経路を画定している。チャンバ18は長手方向に側壁18Sを有している。側壁18Sはそこを貫いて形成されている搬送開口部すなわちポート180を有している。搬送ポート180は、基板がポートを通過して(バルブを介することが可能である)搬送チャンバに出入りすることが可能となるような十分なサイズを有している。図2から判るように、本実施例の処理モジュール20は側壁18Sの外側に取り付けられており、各処理モジュールの位置は搬送チャンバの対応する搬送ポートに整合している。ここから判るように、各処理モジュール20は、チャンバ18の側部18Sに対して対応する搬送アパーチャの周囲において密閉されており、よって搬送チャンバの真空を維持している。各処理モジュールはバルブ(すなわちドア)を有しても良く、該バルブは必要な時に搬送ポートを閉じるべく任意の好適な手段によってコントロールされる。搬送ポート180は同じ水平面に位置することが可能である。よって、チャンバの処理モジュールもまた同じ水平面に配置されている。代替例においては、搬送ポートは異なる水平面に配置されても良い。図2からわかるように、本実施例においては、ロードロック16は搬送ポート180の一番前方の2つにおいてチャンバ側部18Sに取り付けられている。これによりロードロックが処理装置の前方においてEFEM14に隣接することが可能となる。代替実施例においては、例えば図4に示すようにロードロックは搬送チャンバ上で他の任意の搬送ポートに位置しても良い。搬送チャンバが6面体形状であることによって、所望の数の処理モジュールの列を取り付けるためにチャンバの長さを所望の長さにすることが可能となる(例えば、他の実施例を示している図3、5、6〜7Aを参照されたい。ここにおいて、搬送チャンバの長さは任意の数の処理モジュールを収納するようになっている)。
【0013】
上述したように、図2に示す実施例の搬送チャンバ18は単一のカート22Cを備えた1つの基板搬送装置22を有している。搬送装置22はチャンバと一体化してカート22Cをチャンバ内において前方部18Fと後方部18Bとの間で前後に移動させる。搬送装置22は1以上の基板を保持するエンドエフェクタを備えたカート22Cを有している。搬送装置22のカート22Cはまた処理モジュール若しくはロードロック内の基板を掴み取ったり手放したりするためにエンドエフェクタを伸長又は退避する多関節アームすなわち可動移送機構22Aを有している。処理モジュールやロードポートから基板を掴み取ったり手放したりするために搬送装置22は所望のモジュールやポートの位置に合わせられ、アームが対応するポート180を介して伸長/退避し、よって基板の掴み取りや手放しを行うべくエンドエフェクタをモジュールやポート内に位置決めする。
【0014】
図2に示される搬送装置22は典型的な搬送装置であり、直線状の支持/駆動レールに支持されているカート22Cを含んでいる。搬送装置を以下により詳細に説明する。直線状の支持/駆動レールは搬送チャンバの側壁18S、フロアまたは頂部に取付けられており、チャンバの全長に亘って延在することが可能である。これによってカート22C従って装置がチャンバの全長に亘って横切ることが可能となる。カートはアームを支持するフレーム(frame)を有している。フレームはまたキャスタ台すなわちプラテン22Bを支持しており、該プラテンはフレームと共にまたはフレームに対して運動する。以下においても更に説明するように、シーケンシャル同期リニアモータ30がプラテン22Bすなわちカート22Cをレールに沿って駆動する。リニアモータ30は搬送チャンバのフロア若しくは側壁18Sに位置し得る。以下において更に判るようにバリアがモータの巻線(すなわち作用要素)とプラテンの駆動部(すなわち反作用要素)との間に位置しており、よって巻線をチャンバの内部から隔離している。一般的に、リニアモータは数多くの駆動領域を有している。駆動領域は搬送チャンバに沿った位置(すなわち、本実施例のモジュールやポートにおいては行Y0〜Y2において)に配置されており、そこでアーム22Aが伸長または退避される。駆動領域の数及び密集度はカート当たりのプラテンの数、チャンバ当たりのモータの数、処理モジュールや交換点の数等に依存する。本実施例においては、アームは好適なリンケージや変速装置によってプラテン22Aに操作自在に接続されており、よってプラテンが互いに相対的な運動で駆動モータによって動かされた際に、アームが伸長若しくは退避される。例えば、プラテンがレールに沿って離間するように動かされた際にはアームは左に伸長され、互いに近づくように戻された際にはアームは左から退避するように変速装置は配置されている。プラテンはまたリニアモータによって好適に操作されることが可能であり、よってアーム22Aを右に伸長したり、右から退避したりする。リニアモータを備えた滑動レール上のプラテンの運動コントロール、及びプラテンすなわちカートの位置やアームの伸長位置や退避位置のコントロールは公告番号第WO99/23504号、第99/33691号、第01/02211号、第01/38124号及び第01/71684号の国際出願に従って実施され得るものであり、これらは全体として本願に組み入れられる。全てのカートや装置を搬送チャンバ内で長手方向に動かすために、プラテンは調和して一方向に駆動されることがわかる。
【0015】
図3は基板処理装置10'の他の実施例を示しており、これは装置10と概ね同じである。本実施例においては、搬送チャンバ18'は2つの搬送装置122A、122Bを有している。搬送装置122A、122Bは上記にて説明した実施例の装置22と実質的に同等である。搬送装置122A、122Bは共に上述した縦長の滑動レールの共通セットに支持されている。各装置に対応するカートのプラテンは同じリニアモータ駆動部によって駆動され得る。リニアモータの駆動領域が異なることによって各カートの個々のプラテンを独立して駆動することが可能となり、よって個々のカート122A、122Bを各々独立して駆動することも可能となる。従って、上述と同様な方法によってリニアモータを使用して各装置のアームを独立して伸長したり退避したりすることが可能となることが理解できる。しかしながら、この場合は基板搬送装置122A、122Bは、分離した滑動システムを採用しない限り搬送チャンバ内で互いを通り越すことは不可能である。従って、処理モジュールは搬送チャンバの全長に亘って設置されており、よって搬送装置の互いの干渉を回避するシーケンスによって基板は処理モジュール内で処理せしめられるべく搬送される。例えば、コーティング用処理モジュールは加熱モジュールの前に配置され、冷却モジュール及びエッチングモジュールは最後に配置される。
【0016】
しかしながら、搬送チャンバ18'は他の搬送領域18'A、18'Bを有しても良く、これらによって2つの搬送装置が互いを通り越すことが可能となる(サイドレール、バイパスレール若しくはレールが不要な磁気的浮遊領域と同種である)。この場合は、他の搬送領域が処理モジュールの設置されている水平面の上か下に位置している。本実施例においては、搬送装置は2つの滑動レールを有しており、1つの滑動レールに各搬送装置が対応している。1つの滑動レールは搬送チャンバのフロア若しくは側壁に設置され、他の滑動レールはチャンバの頂部に設置され得る。他の実施例においてはリニア駆動システムが採用されても良く、これによりカートが水平及び垂直方向に独立して移動自在な場所でカートの駆動と浮遊とを同時に行い、よって互いに独立して基板を通過させたり移送させたりすることが可能となる。電気的巻線を採用している全実施例においては、例えば水蒸気を除去する場合のように脱ガス用にチャンバを加熱することが必要な場合のように、これらの巻線は抵抗ヒータとしても使用し得る。この場合において各搬送装置は専用のリニア駆動モータ若しくは上述したのと同様にカートが滞在する専用の駆動領域によって駆動され得る。
【0017】
図6及び図7を参照すると本発明の他の実施例による他の基板処理装置が示されている。図6及び図7から判るように、これら実施例の搬送チャンバは伸長されており、よって追加の処理モジュールを収容している。図6に示す装置は搬送チャンバに接続した12個の処理モジュールを有しており、図7の各装置(2つの装置が示されている)は搬送チャンバに接続した24個の処理モジュールを有している。これら実施例に示されている処理モジュールの数は単に例示的なものであって、前述の通り装置は他の任意の数の処理モジュールを備え得る。これら実施例の処理モジュールは上述したのと同様な直交座標配置(Cartesian arrangement)によって搬送チャンバの両側面に沿って配置されている。しかしながら、これらの場合の処理モジュールの列の数は大きく増加しており(例えば図6の装置は6列であり、図7の各装置は12列である)。図6の実施例においては、EFEMは取り除かれ得るものであって、ロードポートが直接ロードロックに係合し得る。図6及び図7の装置の搬送チャンバは多数の搬送装置を有しており(すなわち、図6の場合は3台の装置、図7の場合は6台の装置)、ロードロックと処理チャンバとの間で基板を取り扱う。提示されている搬送装置の数は単に例示的なものであって、より多くの若しくはより少ない装置が採用され得る。これら実施例の搬送装置は上述のものとほぼ同等であり、アームとカートとを備えている。この場合は、しかしながら、カートは搬送チャンバの側壁内の区分されたリニアモータ駆動部によって支持されている。この場合のリニアモータ駆動部はカートの2直交軸上の移動を提供する(すなわち、搬送チャンバ内の縦方向及び垂直方向)。これにより、搬送装置は搬送チャンバ内で互いを通り越して移動することが可能となる。搬送チャンバは処理モジュール平面の上部及び下部又はその上部若しくは下部に「通過」すなわち搬送領域を有しても良く、かかる搬送領域を経て搬送装置を走行せしめることによって静止している搬送装置(すなわち処理モジュール内で基板を掴み取ったり手放したりする装置)や反対方向に移動している搬送装置を回避する。基板搬送装置は多数の基板搬送装置の運動をコントロールするコントローラを有していることが判る。
【0018】
図7を更に参照すると、この場合においては基板処理装置18A及び18Bはツール300に直接係合している。
【0019】
図3、図5及び図6乃至図7から判るように、搬送チャンバ18は要望通りに伸長することが可能であり、よって処理設備P中を走行する。図7から判るように、更に以下に詳細に説明するように、搬送チャンバは処理設備P内で種々のセクションすなわちベイ(bay)18A、18Bと接続及び通過して良く、かかるベイには例えば収納庫、リソグラフィツール、金属堆積ツール若しくは他の任意の好適なツールベイがある。搬送チャンバ18によって相互接続したベイは、処理ベイすなわち処理部18A、18Bを形成し得る。各ベイは所望のツール(例えばリソグラフィ、金属堆積、加熱(heat soaking)、洗浄)を有しており、半導体加工部品に所定の製造処理を施す。いずれの場合においても、搬送チャンバ18は設備のベイ内の種々のツールに対応しており、前述の如く搬送チャンバ18に連通自在に接続されている処理モジュールを有し、よってチャンバと処理モジュールとの間の半導体加工部品の移送が可能となる。このような訳で、搬送チャンバは、搬送チャンバに接続されている種々の処理モジュールの環境条件に対応した例えば大気圧、真空、超真空、不活性ガス等の異なる環境条件を全長に亘って有することが可能となる。これにより、所定の工程のチャンバのセクション18P1若しくはベイ18A、18B若しくはベイの一部が例えば1つの環境条件を有し(例えば大気圧)、チャンバの他のセクション18P2、18P3は異なる環境条件を有することが可能となる。上述した如く、内部に異なる環境条件を有しているチャンバのセクション18P1、18P2、18P3は設備の異なるベイに存在しても良く、若しくは全て設備の1つのベイにあっても良い。図7は例示のみを目的として環境条件の異なる3つのセクション18P1、18P2、18P3を有したチャンバ18を示している。本実施例のチャンバ18は所望の数量の異なる環境条件を備えたセクションを有しても良い。
【0020】
図7から判るように、チャンバ18内の搬送装置は装置122Aと同様であり(図3をも参照)、内部に異なる環境条件を備えたチャンバのセクション18P1、18P2、18P3間を通行することが可能である。このような訳で、図7から判るように、搬送装置122Aは半導体加工部品を処理設備の1つの処理部内のツールすなわちベイ18Aから処理設備の環境条件の異なる他の処理部の他のツールすなわちベイ18Bに一回掴み取ることで移動させることが可能である。例えば、搬送装置122Aは処理モジュール301内の基板を掴み取る。該処理モジュールは搬送チャンバ18のセクション18P1内の大気圧モジュール、リソグラフィ、エッチング若しくは任意の他の所望の処理モジュールである。搬送装置122Aはその後図7において矢印X3で示される方向にチャンバのセクション18P1から18P3に移動する。セクション18P3において、搬送装置122Aは当該基板を任意の所望の処理モジュールである処理モジュール302に置く。
【0021】
図7から判るように、搬送チャンバはチャンバモジュールが必要に応じて接続されてチャンバ18を形成するようなモジュラであっても良い。モジュールは内壁18Iを含んでも良く、これは図2の壁部18F、18Rと同様であり、チャンバのセクション18P1、18P2、18P3、18P4を分離する。内壁18Iはスロットバルブ若しくは任意の他の好適なバルブを含んでいても良く、これによりチャンバの1セクション18P1、18P4を隣接するセクションに交流せしめることが可能となる。スロットバルブ18Vは、1以上のカートがバルブを経て1セクション18P1、18P4から他のセクションに通行できるようにサイジングされる。このようにして、カート122Aはチャンバ18中の任意の場所に移動し得る。バルブは閉止してチャンバのセクション18P1、18P2、18P3、18P4を分離し得るものであり、よって上述したように異なるセクションが異種の環境を包含し得る。更に、図2に示すようにチャンバモジュールの内壁はロードロック18P4を形成すべく配置され得る。ロードロック18P4(図2には例示目的で1つのみが示されている)は要望に応じてチャンバ18内に設置されても良く、その中に任意の所望の数のカート122Aを保持し得る。
【0022】
図7に示される実施例においては、処理部18A及び18Bは例えばエッチング等の同処理であっても良く、そこでは処理装置18A及び18Bは貯蔵部(stocker)であるツール300と協働して例えば図9に示す装置の如く同数量の基板を処理することが可能となるが、AMHSを介して貯蔵部から個々の処理ツールにFOUPSを搬送し、個々のウエハをEFEMを介して個々の処理ツールに搬送することに関連したマテリアルハンドリングのオーバーヘッドを有していない。代替として、貯蔵部内のロボットがFOUPSをロードポート(1ツール当たり3つが示されているが、処理量の要求に応じて増減され得る)に直接移送し、ここにおいてウエハはロック内にバッチ毎に移動せしめられ、各々の処理モジュールに所望の処理工程や要求される処理量に応じて送り出される。このようにして、定常状態の方法により、図7の装置及び図9の装置は同等の処理量を有するが、図7の装置はより低コスト、より狭い設置面積及びより少ないWIPで足りるので、単一のキャリアロット(すなわち「ホットロット(hot lot)」)を処理する時間に着目した場合、在庫がより少なく且つより迅速なターンアラウンドとなる。その結果、工場のオペレータにとって顕著な利点となる。ツール18A、18B若しくは貯蔵部300内に、更に必要に応じて測定的機能、選別機能、材料識別機能、試験機能、検査機能(プットボックス(put boxes))等を有することが可能であり、よって効果的に基板を処理し試験し得る。
【0023】
図7に示す実施例においては、より多数の若しくはより少数の処理部18A及び18Bは例えばエッチング、CMP、銅堆積、PVD、CVD等の異なる処理がなされ、そこにおいて処理装置18A、18B等は例えばフォトリソグラフィ室であるツール300と協働して、例えば図9に示される数多くの装置のように同数量の基板を処理することが可能であるが、AMHSを介して貯蔵部から個々の処理ツールベイ及びフォトリソグラフィベイにFOUPSを搬送し、個々のウエハをEFEMを介して個々の処理ツールに搬送することに関連したマテリアルハンドリングのオーバーヘッドを有していない。代替として、リソグラフィ室内での自動化によってFOUPS、基板若しくは材料をロードポート(処理タイプ当たり3つが示されているが、処理量の要求に応じて増減される)に直接移送し、ここにおいて基板は個々の処理工程に所望の処理工程や要求される処理量に応じて送り出される。代替例が図7Aに示されている。このようにして、図7の装置は基板をより低コスト、より狭い設置面積及びより少ないWIPで処理するので、単一のキャリアロット(すなわち「ホットロット(hot lot)」)を処理する時間に着目した場合、在庫がより少なく且つより迅速なターンアラウンドとなり、更により高度な汚染コントロールが可能となる。その結果、工場のオペレータにとって顕著な利点となる。ツール18A、18B若しくはツールすなわちセル300内に、更に必要に応じて測定的機能、処理機能、選別機能、材料識別機能、試験機能、検査機能(プットボックス(put boxes))等を有することが可能であり、よって効果的に基板を処理し試験し得る。図7から判るように、処理装置18A、18B、及びツール300は結合されて共通の管理環境(例えば不活性雰囲気若しくは真空)を共有する。これによりツール300に始まって装置18A、18Bにおける全処理に亘って基板が管理された環境内に維持されることが確保される。これにより図8に示す従来の装置構成の如きFOUPSの特殊な環境管理を使用する必要がなくなる。
【0024】
ここで図7Aを参照すると、図7に示す実施例の特徴を取り込んだ例示的な製造設備の配置601が示されている。カート406はカート22A、122Aと同様であって、搬送チャンバ602、604、606、608、610、612、614、616、618、620、624、626を介して基板若しくはウエハを製造設備601内で処理工程を経て搬送する。処理工程はエピタキシャルシリコン630、誘電体堆積632、フォトリソグラフィ634、エッチング636、イオン注入638、急速熱処理640、測定642、誘電体堆積644、エッチング646、金属堆積648、電気めっき650、化学機械研磨652を含み得る。代替例においては、処理工程の増減や混合があり得る。これには例えば同シーケンス内でのエッチング、金属堆積、加熱及び冷却操作がある。既述したように、カート406は単一のウエハ若しくは多数のウエハを運搬することが可能であり、例えばカート406が同一モジュールにおいて処理済みウエハを掴み取って未処理のウエハを置くことが可能となるような移送能力を有している。カート406は遮断バルブ654を介してツールからツールへ、ベイからベイへ、若しくは処理工程から処理工程へ直接移送すべく移動し得る。バルブ654はシールバルブ(sealed valve)若しくは単純なコンダクタンス(conductance)タイプのバルブであって良く、これは所定のバルブ654の両側の差圧若しくはガス種の差異に依存する。このようにして、ウエハ若しくは基板を単一のハンドリング工程すなわち「ワンタッチ」によって1処理工程から次の処理工程に移送せしめることが可能となる。その結果、ハンドリングに起因する汚染が最小となる。かかる圧力若しくは種類の差異の例としては、例えば、一方の側を清浄な空気にするのに対して他方の側を窒素にする場合や、一方の側の圧力を未制御の真空レベルにするのに対して他方の側を高い真空レベルにする場合や、一方の側を真空にするのに対して他方の側を窒素にする場合がある。ロードロック656は図7のチャンバ184P4と同様であり、1つの環境と他の環境との間で搬送するために使用され得る。これには例えば真空と窒素若しくはアルゴンとの間がある。代替例においては、他の圧力やガス種が任意の数で組み合わせられても良い。ロードロック656は単一のキャリア若しくは多数のキャリアを搬送することが可能である。代替として、基板は棚(図示せず)に乗せてロードロック656に搬送され、さもなければそこにおいてカートはバルブを介して通過することが望まれないようにしても良い。更なる特徴部分658である例えば配列(alignment)モジュール、測定(metrology)モジュール、洗浄モジュール、処理モジュール(例えば、エッチング、堆積、研磨等)、熱調整(thermal conditioning)モジュールやその他のモジュールがロック656すなわち搬送チャンバに組み込まれても良い。サービスポート660が設置されても良く、これによってカート若しくはウエハをツールから取り除く。ウエハ若しくはキャリア貯蔵部662、664が設置されても良く、これによって処理ウエハや試験ウエハを貯蔵したりバッファとして格納したりする。代替例においては、貯蔵部662、664が設置されなくても良く、この場合にはカートはリソグラフィツールに直接送り出される。他の例としては、インデクサすなわちウエハ格納モジュール666がツールセットに設置される。再循環ユニット668が設置されても良く、これによってツールセクション612等の任意の所定セクション内の空気またはガス種の循環や濾過が行われる。再循環ユニット668は処理されるガス種を適当な状態に調整するガスパージ、粒子(particle)フィルタ、ケミカルフィルタ、温度コントロール、湿度コントロール若しくは他の特徴的部分を有しても良い。所定のツールセクションには、より多数の若しくはより少数の循環や濾過や調整ユニット(conditioning units)が設置され得る。遮断ステージ670が設置されても良く、これによってカートやウエハを相互に汚染させてはならない異なる処理部やツールセクションから隔離する。ロックすなわち相互接続部672が設置されても良く、これによってカートが一般的な作業スペースで方向を変えることなく掴み取りや手放し操作をする際にカートの向きすなわち方向が変えられる。代替例や代替方法においては、任意の好適な組合せの処理シーケンスすなわち順序で設置され得る。
【0025】
ここで図10を参照すると、1実施例による例示的な単一軸プラテン駆動システム320の端面図が示されている。駆動システム320は図2、3、及び7〜7Aに示される搬送装置すなわちカート22A、122A、406の駆動に適した駆動部の一例である。システム320はプラテン324を駆動する静止巻線セットを有している。プラテン324はレール328上を滑動自在な滑動ブロック326に支持されて良い。レール328は搬送チャンバのベース330若しくは側壁に結合している。ベース330は巻線322とプラテン324との間にバリア332を提供する。バリア332は巻線322をチャンバの内部環境からも隔離し得ることが判る。巻線322はベース330に結合している。プラテンはそこに結合している磁石334を有しても良く、これによってプラテン324を巻線322に作用させる。センサ336は磁気拘束(magneto-restrictive)型ホール効果センサであって良く、プラテン324上の磁気の存在を検出すべく配置されて適切な整流(commutation)を定める。更に、プラテン324の正しい位置を決定すべくセンサ336が採用されても良い。正確に位置をフィードバックすべく位置フィードバック装置340が設置されても良い。装置340は例えば誘導型若しくは光学型である。誘導型の場合は、励起源342が設置されて巻線すなわちパターン部346を励起し、パターン部346との結合によってレシーバ344に逆誘導結合する。相対位相と振幅との関係がプラテン324の位置の決定に使用される。IRタグ等のカート識別タグ347が適切なステーションに設置されているリーダ348と共に設けられても良く、これによりステーション近くのカートIDが決定される。
【0026】
ここで図11Aを参照すると、他の実施例によるプラテン駆動システム400の端面図が示されている。図11Bを更に参照すると、図11Aの線11B-11Bで切り取られた駆動システム400の断面図が示されている。以下に更に説明するように、システム400はプラテンすなわちカート406(カート406は上述したカートすなわち搬送装置22A、122Aと同様である)の運動を生じることが可能である。システム400はカート406を駆動せしめる対向する静止巻線セット402、404を有している。巻線セット402、404は二次元の駆動アレイすなわち垂直方向408及び横方向410に巻かれている。代替例においては、カート406を異なる方向に駆動せしめるべく更なるアレイが提供され得るものであって、例えばシステム400をそれから90度の方向を指し向く他の同様なシステムに結合することによる427方向がある。かかるアレイは数多くのカートを独立して駆動せしめるようにするために多領域において駆動される。一例として、領域424が供給領域となり、領域426は移送領域であり、領域428は戻り領域である。各領域内にはサブ領域があって良く、これによって各領域内で数多くのカートを駆動することが可能となる。代替例においては、より多数の若しくはより少数の領域若しくはサブ領域は任意の数の組合せで設置されている。カート406は巻線セット402、404によって生じる磁界によって支持されており、巻線セット402と406との間の磁界をバイアスすることによって非接触な状態で位置決め自在である。チャンバ412は巻線セット402、404とカート406との間のバリア414として提供される。図示されているように、巻線が領域416内に存在している。カート406は巻線を備えたプラテン418、420を有しても良い。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテンが設置されている。プラテン内の磁石若しくはカート若しくはプラテンの存在を検知すべくセンサのアレイが配置されても良く、これによって適切な整流及び位置が決定され、プラテン及びカートの正確な位置が決定される。カート識別タグが適切なステーションに設置されたリーダと共に設けられても良く、これによってステーション近くのカートIDが決定される。
【0027】
ここで図12を参照すると、装置の他の実施例による処理装置10の例示的なカート229の平面図が示されている。カート229は図2、3、及び7〜7Aに示されている上述したカート22、122A、406と同様である。カート229は基板148を軸方向経路150やラジアル方向経路152に沿って搬送可能なように示されている。カート229は更に基板を図12に示す経路154に沿って移動可能である。カート229は簡単のため二次元システムとして示されているが、代替例においては更なる運動軸、例えば、Z運動(明細書内外に図示せず)すなわち角運動154を備えても良い。簡単のためカート229は単一の基板148をハンドリング可能なように示されている。しかしながら、代替例においては、更なるハンドリングが備えられ得る。例えば、カートは第2基板をハンドリングする能力を含み得るものであって、この場合は基板が処理モジュールで交換されることが望ましい(すなわち処理済みの第1基板が掴み取られ、次に未処理の第2基板が同カート229から同処理モジュールに置かれる)。
【0028】
カート229はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160を有している。 滑動部162はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160が直線状経路152に沿って図示の如くフレーム156の左若しくは右のいずれかに互いに滑動自在となるように案内する。直線状機構が示されているが、代替例においては、任意の好適なアームシステムが使用され得るものであって、例えば図17に示す如きフレーム156に結合したスカラ(scara)タイプアームであって良く、以下に詳細に説明する。基板148はエンドエフェクタ158上に支持されている。
【0029】
ここで図12Aを参照すると、チャンバ229(チャンバ18及び602-626と同様であり、図2〜3及び7〜7Aを参照)の一部分内の例示的なカート229の平面図が示されている。カートは例示的なモジュール166内に伸長したエンドエフェクタ158を有している。モジュール166は上述した任意のモジュールと同様であり、搬送チャンバに接続している。カート229は基板148を軸方向経路150やラジアル方向経路152に沿って搬送可能なように示されている。 カート229はフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160を有している。滑動部162は図示しているようにフレーム156、エンドエフェクタ158及び第2フレーム160が直線状経路152に沿ってフレーム156の左若しくは右のいずれかに互いに相対的に滑運自在となるように案内している。フレーム156はその下側に磁気プラテン168を有しており、同期モータ170に作用している。駆動プラテン172は同期モータ174に作用する。駆動プラテン172は下側に取り付けられており、ベアリング178を用いてフレーム156に対して方向176に沿って滑動自在であり、該方向176は方向150にほぼ平行である。プラテン168及び172の方向150に沿った同時運動によってカートは方向152への運動を伴うことなく方向150に運動することが可能となる。保持プラテン168の静止と同時のプラテン172のフレーム156に対する方向176に沿った運動によって基板及びエンドエフェクタ148、158の方向152に沿ったラジアル方向の運動が生じる。
【0030】
プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換される。プーリ186がフレーム156に回動自在に結合しており、第2プーリ188及び182を有している。プーリ182がバンド184を備えたプラテン172に結合しており、よってプラテン172の方向180に沿った運動がプーリ182の方向190の回転を生じ、反対側に力をかければ反対方向となる。プーリ192及び194はフレーム156に回動自在に結合している。ケーブル196はポイント198においてプーリ188に結合し、図示している如くプーリ192の周りに巻きついており、第2フレーム160の200で終わっている。ケーブル202はポイント198でプーリ188に結合しており、プーリ188の周りを反時計回りに巻きついており、図示の如くプーリ194の周りに巻きついており、第2フレーム160の204で終わっている。このようにして、プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換される。
【0031】
プラテン172の方向176の直線運動及び第2フレーム160の方向152に沿った変換された直線運動は更に図示している如くエンドエフェクタ158を方向152に伸長する。プーリ210及び212は回動自在に第2フレーム160に結合している。ケーブル214はポイント216においてエンドエフェクタ158に結合しており、図示している如くプーリ210の周りに巻きついており、フレーム156の218で終わっている。ケーブル220はポイント222でエンドエフェクタ158に係合しており、プーリ212の周りに巻きついており、フレーム156の224で終わっている。このようにして、プラテン172の方向176の直線運動は第2フレーム160の方向152に沿った直線運動に変換され、該運動は更に図示している如くエンドエフェクタ158の方向152の更なる伸長に変換される。ケーブルプーリの代わりに、プラテンとエンドエフェクタとの間の変速装置は任意の好適な材料で作られたベルト、バンド若しくは他の任意の好適な変速装置手段を用いても良い。代替例においては、好適なリンケージシステムがケーブルプーリの代わりに用いられて良く、これによってプラテンからエンドエフェクタに運動が伝達される。エンドエフェクタ158の図12に大略図示されている位置への退避は同様ではあるが逆の方法で行われる。更に図12Bとは方向が異なるが同様の位置へのエンドエフェクタ158の伸長はプラテン168、172を上述とは反対の方法で動かすことによって行われる。
【0032】
ここで図12Bを参照すると、例示的な処理モジュール166に伸長する前のカート229の端面図が示されている。図示している如く滑動部240はフレーム156が直線状経路150に沿って滑動自在となるように案内している。フレーム156はその下側に磁気プラテン168を有しており、同期モータ170に作用している。駆動プラテン172は同期モータ174に作用している。駆動プラテン172は下側に取り付けられており、矢印150で示される方向にほぼ平行な方向に沿ってフレーム156に対して滑動自在である(図12参照)。プラテン168及び172の方向150に沿った同時運動によって、カートが方向152の運動を伴うことなく矢印150で示されている方向に運動することを可能とする。保持プラテン168の静止と同時のプラテン172のフレーム156に対する方向176に沿った運動によって基板及びエンドエフェクタ148、158の方向152に沿ったラジアル方向の運動が生じる。プラテン172及び168はモータ170及び174に作用する磁石を有しても良い。チャンバ244は、例えば非磁性ステンレス鋼等の非磁性物質で作られても良く、モータ巻線とそれら各々のプラテンとの間にバリア246、248を提供する。代替例においては、より多数の若しくはより少数のリニア駆動若しくはカートが提供される。例えば、追加駆動領域を有した単一の駆動モータが提供され、かかる領域においてプラテン168及び172は同じ駆動モータに作用するが、異なる領域によって独立して駆動自在である。更なる例としては、追加のカートがチャンバのフロア250、スロット開口部の上部に並置されているか若しくは下部に設置されている壁252、254又はカバー256にある異なる駆動システムによって駆動されることが可能である。
【0033】
ここで図13Aを参照すると、装置10のチャンバ716の一部分、及び装置に使用される典型的なカート700を伴った例示的な駆動システム701の平面図が示されている。チャンバ716は装置のチャンバ18若しくはチャンバ602乃至624を他に例示したものである(図2-3、及び7-7A参照)。カート700は基板702A、702Bが軸方向経路704やラジアル方向経路706すなわちZ運動に沿って搬送することが可能なように示されている(明細書内外に図示せず)。代替例においては、角運動を提供することが可能である。代替例においては、より多数の若しくはより少数の基板ハンドリングが提供される。カート700は搬送機構724A及び724Bを有しており、これはリニア機構であって良く、または例えばスカラ型アーム等の任意の好適なアームシステムを使用しても良い。代替例においては、アームが設置されていなくても良い。搬送機構724A及び724Bは、図12Aに示した方法と同様の方法で処理モジュールや他のモジュール内に必要に応じて伸長する。カート700はその側面にプラテン722、720、710及び712を有し、搬送チャンバ716の壁部にある同期モータに作用する。駆動プラテン712はカート700の側面に取り付けられており、方向704に沿ってカート700に対して滑動自在である。プラテン712は機構724Aを駆動し、よってプラテン712のカート700に対する方向704に沿った運動(位置712Aから712Bへの運動、図13A参照)は機構724Aがウエハ702Aを位置708Aと位置708Bとの間でスロット718A及び718Bを介して搬送することを可能にする。同様に、駆動プラテン710はカート700の側部に取り付けられており、カート700に対して方向704に沿って滑動自在である。プラテン710は機構724Bを駆動し、よってプラテン710のカート700に対する方向704に沿った運動(位置710Aから位置710Bへの運動、図13A参照)は機構724Bがウエハ702Bを位置708Aと位置708Bとの間でスロット718A及び718Bを介して搬送することを可能にする。プラテン710及び712はカート700に対して独立して運動自在である。プラテン722、720はカート700に対して固定している。保持プラテン720、722の静止と同時のプラテン712の方向704に沿った運動によって方向706に沿ったラジアル方向の移送運動を生じる。保持プラテン720、722の静止と同時のプラテン710の方向704に沿った運動によって方向706に沿ったラジアル方向の独立した移送運動を生じる。方向704に沿ったプラテン720、722、710及び712の同時運動がカート700の方向704に沿った運動を生じ、よって例えばカート700がバルブ714を介して処理位置から処理位置に移動することが可能となる。
【0034】
ここで図13Bを参照すると、例示的な駆動システム701及び図13A の線13B-13Bで切り取ったカート700の断面図が示されている。図13Cを更に参照すると、図13Bの例示的な駆動システム701他の側面の断面図が示されている。システム701はカート700を駆動する対向する静止巻線セット727、729を有している。巻線セット727、729は、例えば垂直方向705及び横方向704の一及び二次元の駆動アレイを組み合わせて巻かれている。駆動アレイは一若しくは二次元のアレイのリニアモータ若しくはリニアステッピング型モータである。かかる駆動アレイの例が米国特許第4,958,115号、第5,126,648号、第4,555,650号、第3,376,578号、第3,857,078号及び第4,823,062号に開示されており、全体として本発明に組み入れられる。代替例においては、統合された二次元の巻線セットを採用することが可能であり、プラテンは二次元の磁石すなわちパターン部を有している。他の代替例においては、他のタイプの一または二次元駆動システムを採用することが可能である。代替例においては、追加のアレイがカート700を異なる方向に駆動せしめるべく提供され得る。これは例えばシステム701をそこから90度の方向を指し向く他の同様なシステムに結合することによる。多数のカートが独立して駆動され得るようにすべく、アレイは多数の領域において駆動される。一例として、領域685は供給領域であり、領域683は移送領域であり、領域681は戻り領域である。各領域内にはサブ領域があっても良く、これによって各領域内で多数のカートを駆動することが可能となる。代替例においては、より多数の若しくはより少数の領域若しくはサブ領域を任意の数の組合せで設置することが出来る。 カート700は巻線セット727、729が生じる磁界によって支持されており、巻線セット727と729との間の磁界をバイアスすることによって浮揚した非接触な状態で位置決め自在である。図13-Cは考えられる巻線組合せの1つを示しており、これは図13Dに示されるシステムによって駆動され得るものであって、カート700を浮揚すべく採用されている(例としての図14Aすなわち多数軸アクティブ浮揚を参照しながら以下に更に説明する)。一次元巻線セットが巻線領域732A〜C、730A〜C、734A〜C、742A〜B及び740A〜Bに設置されている。二次元巻線セットが巻線領域736A-E及び738A-C内に設置されている。代替例においては、任意の好適な巻線セットの組合せが設置されても良く、または全二次元アレイ若しくは他のものが設置され得る。カート700はプラテン720及び710を有しており、それはプラテン720用のアレイ738B並びにプラテン710用のアレイ736B、C及びDと組み合わせて使用され得る。プラテン710を方向704に動かして(図13A参照)、プラテン720を静止することによって、ウエハはスロット718Aを介してラジアル状に動く。710と720とを方向705に同時に動かすことによって(図13B参照)、ウエハは掴み取られるか手放される。巻線の整流(commutation)及び巻線のスイッチングを領域間で調整することによって、カート700は異なる巻線及び駆動領域を介して垂直方向や横方向に選択的に動かされ得る。チャンバ716は巻線セット727、729とカート700との間のバリアとして提供され得る。代替例においては、例えば洗浄空気若しくは窒素環境が存在している筐体716内に巻線セット727、729が存在する場合のようにバリアが不要である。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテン若しくは巻線が設置される。センサ746、747、748のアレイがプラテン内の磁石又はプラテン若しくはカートの存在を検出すべく設置されており、これによって適切な整流及び位置が決定され、プラテン及びカートの正確な位置が決定され、またはプラテンと巻線との間の間隔等の位置が決定される。上述したカート識別タグには適切なステーションに設置されたリーダが設けられても良く、これによってステーション近傍のカートIDが決定される。
【0035】
図14Aを参照すると、更に他の実施例による他の例示的なカート760の端面図が示されており、これは単一軸のリニアモータ巻線セット762、764によって生じる磁界によって支持されている。例示的なカート760は巻線セット762と764との間の磁界をバイアス776することによって非接触状態で位置決め自在である。位置センサ766、768が設置されており、これはバイアス776を伴った閉ループ方式によるものであって、よってカート760を浮揚する。浮揚は図14Bに示すようにカートをZ方向に受動的に安定せしめることによってこのように簡易に行われ得る。カート760はその側面に磁気プラテン772及び774を有し、該磁気プラテンは磁石を有するか又は巻線セット762、764に作用する磁性体若しくは導電体によって作られる。代替例においては、より多数の若しくはより少数のプラテンが設置されても良く、それは例えばアームを駆動する。チャンバ770は(装置のチャンバ18、602〜624の任意の典型的な部分と同様であり、図2〜3及び7〜7Aを参照)、例えば非磁性ステンレス鋼の非磁性体によって作られ、上述した如くモータ巻線とそれらの各プラテンとの間にバリアを提供する。代替例においては、より多数の若しくはより少数のリニア駆動若しくはカートが提供される。例えば、追加の駆動領域を有した単一の駆動モータが提供され、かかる領域においてプラテンは同じ駆動モータに作用するが、異なる領域によって独立して駆動自在である。更なる例としては、追加のカートがフロア、上部の壁でスロット開口部に並んで若しくはスロット開口部の下部の壁又はチャンバのカバーにおいて異なる駆動システムによって駆動されることが可能である。
【0036】
図14Bにおいて、復元力Fとカート760の所望の位置からの軸偏差Zとの間の関係が図示されている。各々の正若しくは負の軸方向において(Z方向)、復元力は先ず各々最大偏差ZMAX及びZMAXまでにおいて値FMAX及びFMAXの大きさに各々増加しているが、この偏差を越えたときに再度減少している。従って、カート760にFMAXを越える力が加えられた際(例えばカート重量若しくは外部からの力、例えば同じ若しくは他のプラテン又は他のものを駆動する他の巻線セットからの力)、カートは巻線762、764から逃れる。さもなければ、カート760は力がかけられている限り磁界内に静止している。ロータリデバイス用の引例としての米国特許(全体として本発明に組み入れられている)第6,485,531号、第6,559,567号、第6,386,505号、第6,351,048号、第6,355,998号に開示されているこの原理が、ここに記載する装置の駆動システム701にリニア方式で採用されており、これにより例示的なカート760を浮揚している。代替例においては、他の駆動システム若しくは浮揚システムを使用しても良い。
【0037】
図13Dを再度参照すると、図13Aのカート/プラテン駆動システム701への使用に適した例示的な巻線駆動システム790の図が示されている。巻線駆動システム790は巻線792、マルチプレクサ793及び増幅器モジュール794を有している。巻線792は巻線やホールセンサ、位置センサ、誘導センサ、キャリア識別センサ等のセンサ、ステータス及びフォウルト検出ロジック、回路構成又は他のものを有しても良い。増幅器モジュール794は単一若しくは複数の位相増幅器、位置や存在センサ、入力または出力、CPUやメモリ、識別リーダ入力若しくは出力、ステータス及びフォウルト検出ロジック、回路構成又は他のものを有しても良い。増幅器モジュール794は巻線792に直接接続されるか、又はマルチプレクサユニット793を介して接続される。マルチプレクサユニット793を使用する場合は、増幅器Al〜Amは任意の巻線W1〜Wnに選択的に接続される。CPUはこの選択的な接続を調整し、デバイスのステータスを監視する。このようにして、ツールをシャットダウンすることなくCPUは選択的に増幅器モジュール若しくは巻線の使用をオフラインにする。
【0038】
上述したように、搬送チャンバ18、602-624の使用に適した搬送装置若しくはカート(例えば図2〜3及び7〜7Aを参照)は半導体加工部品をカートと装置内の所望の位置との間で移送する移送アームを供えている場合か若しくは備えていない。上述したように、図12及び13Aは、各々装置内の半導体加工部品をハンドリングする移送アームを供えた搬送カート229、700の2つの例示的な実施例を示している。ここで図22及び23を参照すると、装置10のチャンバ内の使用に適した搬送カート機構1557の他の実施例が示されている。カート1557はベースセクションすなわちベースプレート1558及び該ベースプレートに取り付けられた移送アーム1577を含んでいる。図22に示されるように、カート機構のベースプレート1558は、プレート上の対向位置に2つの結合したマグネットアレイ1502を備えているが、プレート上の対向するコーナに制限されてはいない。ロボットベースプレート1558の対向するコーナには、2つの更なるマグネットアレイ1502がリニアベアリングキャリッジ1560に結合されており、リニアベアリングレール1562上を滑動するようになっている。これらリニアベアリングレール1562はベースプレート1558に結合している。駆動ベルト1564若しくは直線運動を回転運動に変換する他の手段がリニアベアリングキャリッジ1560に結合している。図示されている方法においては、駆動ベルト1564は遊動プーリ1566及びプーリテンショナ1568の周りに巻きついており、駆動プーリ1570に着けられている。ベアリングキャリッジ1560にマグネットアレイ1502を介して作用する直線運動は、結果的に駆動プーリ1572の回転運動となる。2自由度を有する場合においては、既述の機構の冗長版がロボットカート機構の対向側面に作用し、2つのサーキットが駆動プーリ1572に着いている。この組合せによって同心プーリアセンブリが出来る。固定マグネットアレイ1502とマグネットアレイ1502及びリニアベアリングキャリッジ1560の組合せとの間の相対的な運動は移送アームリンケージを駆動する手段を提供する。ロボット車の直線搬送の場合は、リニアベアリング/マグネットアレイ1560/1502及び結合したマグネットアレイ/カートベースプレート1502/1558は固定セットとして駆動され、駆動プーリ1570及び1572の回転は生じない。ベースプレート1558の駆動機構が他の好適な移送アームリンケージの操作に用いられても良く、いくつかの例が図24-24C、25-25Cに示されている。図23に示される実施例の移送アーム1577は一般的な単一のスカラ(scara)アーム構成を有している。駆動プーリ1572が下側リンクアーム1574に結合しており、駆動プーリ1570が前腕駆動プーリ1586に結ばれている。前腕プーリ1586の回転運動は駆動ベルト1582及びエルボプーリ1576を介して前腕1578に結合している。下側リンクアーム1574に待機せしめられた際、リスト/エンドエフェクタ1584は前腕1578のリストエルボプーリ1580に対する相対回転運動の結果駆動される。典型的にには、この運動はプーリ1572及び1570の入力駆動比に対する各ジョイントにおけるプーリ比によって実現する。図23A〜23Bを更に参照すると、各々退避及び伸長位置における移送アームリンケージ1577が示されている。必要に応じて可動マグネットアレイ1502をベースプレートに対して動かすことによって、退避位置と伸長位置との間の運動が行われる(上述の方法によって)。アームリンケージの運動はカートを静止した状態若しくは搬送チャンバに対して動かした状態で行うことが可能である。図23A-23Bには移送アーム1577の位置が示されており、伸長された際はアーム1577はカートの横側1576Rに伸長するようになっている(すなわちカートの側面はチャンバ壁に面している)。これは図13Aのカート700の移送機構724A、Bの伸長/退避運動と同様である。ここから判るように、カート1557上の移送アーム1577は一体として(可動マグネットアレイ1502を用いて)回転軸Sの周りに(図22参照)カートベースプレートに対して任意の所望の方向に回転することが可能である。例えば、図23A〜23Bに示す方向から約180°回転した時、移送アーム1577は図23Bに示す位置から反対側1575Lに伸長することが可能である。更に、移送アームは約90°回転することが可能である、これによってアームはチャンバの直線方向に沿って伸長する(図22において矢印15Xで示されている)。かかるカートには任意の数のアームリンケージを使用して良い。カートに使用される好適なアームリンケージの他の例が米国特許第5,180,276号、第5,647,724号、第5,765,983号及び第6,485,250号に開示されており、全て全体として本発明に組み入れられる。
【0039】
図24は2つのロータリエンドエフェクタがカートベースプレート1558'に取り付けられているカート機構1557'の他の実施例の正面図である。カート1557'はその他の点では図22-23に示される上述のカート1557と同様である。同等の部分には同等の符号が付されている。図24A-24Cにはカートが動いた際のベアリングキャリッジアレイの直線搬送及び結合した相対運動の両方の使用が示されている。図22を参照しながら上述したように、プーリ1570'及び1572'の回転は、カートのベースプレートに結合した固定マグネットアレイに対するベアリングキャリッジ及びマグネットアレイの運動に起因する。組み合わせられた場合は、ロボットカートの搬送は矢印15X'で示される方向にリニアチャンバに沿って動き、ベアリングキャリッジ及びマグネットアレイは待機しているアレイに対して動く。この運動はエンドエフェクタ1588'及び1590'の回転を可能とし、よって上述した図23A〜23Bと同様に、ロボットエンドエフェクタはカートの直線方向にほぼ垂直に伸長する。図24A-24Cは例示目的のために一側面に伸長したエンドエフェクタ1588'及び1590'を示している。ここから判るように、エンドエフェクタ1588'及び1590'はベースプレートの任意の側面に伸長することが可能である。更に、エンドエフェクタ1588'、1590'はベースプレートの任意の側面に伸長可能である。更に、図24A〜24Cに示すようにエンドエフェクタ1588'、1590'はエンドエフェクタが約90°より増減した角度を向いた位置に伸長することが可能である。
【0040】
図25は更にカート1557"の他の実施例の略正面図であり、図23に示すものと同様のアームリンケージを有している。この場合は、駆動プーリ1572"は下側リンクアーム1592"に着いている。駆動プーリ 1570"はエンドエフェクタ駆動プーリ1600"に結合しており、エルボプーリ1596"に駆動ベルト1598"を介して結合している。エルボ駆動プーリがロボットエンドエフェクタ1594" に着いており、駆動プーリ1570"の回転を駆動エンドエフェクタ1594"に伝達する手段を提供する。図25A〜25Cは3つの異なる位置にアームリンケージを備えたカートを示している。図25A-25Cは例示のみを目的としてカートのベースプレート1558''の一側面に伸長したエンドエフェクタ1594''を示している。図22-23及び24に示されている移送アームと同様に、移送アーム1577''は軸S''の周りを回転せしめられ、よってエンドエフェクタはカート1557''のベースプレート 1558''に対して任意の方向に伸長/退避し得る。ここで図2〜7Aを参照すると、関節移送アームを伴ったカート(例えば図12、13A、22、23、24及び25に示されるカート22、122A、406、229、700、1557、1557'、1557'')を使用する顕著な利点は、移送アームの所定のリーチにおいて、移送チャンバが最小幅で提供され得ることである。カートの異なる実施例の移送アームの多軸の関節は、関節アームの経路に対してカートをほぼ独立に設置することが可能となり、その結果搬送チャンバ18の幅を最小値まで減少することが可能となる。同様に、貯蔵処理モジュールを搬送チャンバに接続するスロットバルブ及び経路の幅を最小サイズまで減少することが可能となる。
【0041】
図15を参照すると、装置10に使用する例示的なウエハアライナ500が示されている。ウエハアライナキャリア500は一般にウエハ掴み具504及びウエハ搬送キャリア502の2部分を有している。アライナはウエハの整列及び直線状の直交座標搬送ツール内での運動を提供する。アライナは装置内の搬送カート(例えばカート22、122A、406、700、1557)に作用するようになっているか、若しくはいくつかの場合においてはリニア処理ツール機構のロボットカート内に含まれている。
【0042】
図16を更に参照すると、ウエハ搬送キャリア502から分離することが可能なウエハ掴み具504が示されている。摩擦パッドが直線状の直交座標装置内での搬送の際に2つのデバイスを結合しても良い。分解したときは、ウエハ掴み具504はウエハ搬送キャリア502に対して自由に回転する。ウエハ掴み具504は、基板(ウエハ)506に対して角度傾斜されたウエハ端部パッド508を用いた受動的なウエハ端部支持手段を提供する。ウエハ掴み具504の一部分の更なる特徴はウエハ506の下部の開放であり、よってロボットアームカートがウエハキャリア500上からウエハを除去したり置いたりすることが出来る。これはウエハ除去間隔領域510として認識されている。
【0043】
リニア搬送カートに対するウエハのこの回転方法は、ロボットのエンドエフェクタに直接適用することが可能である。この方法が図17に示されている。ロボットアームカート534はウエハ掴み具504がロボットのエンドエフェクタ536から取り外し可能なように構成されている。この場合は、掴み具は自由に回転して処理モジュール若しくはロードロック内で見つけられるドロップオフポイントの変化に基づく任意のわずかなウエハノッチ方向の必要性を修正する。
【0044】
図18を更に参照すると、ウエハ掴み具回転デバイス532が示されている。リニア搬送ツール内の多数ポイントにおいて、これら回転ウエルが配置され得る。このデバイスはモータ隔離(isolation)技術に基づいており、米国特許第5,720,590号に開示されおり、かかる開示内容は本発明に全体として組み入れられる。代替例においては、従来のモータとシールとの組合せが使用できる。静止モータ522がリニア搬送チャンバのベース530に取り付けられている。真空隔離バリア520がモータ電機子540とマグネットアレイ524との間に設置されている。マグネットアレイは回転軸542に直接取付けられている。これによって真空システムへのダイレクトドライブ結合が可能となる。サポートベアリング518の必要が予定されるが、磁気懸架(magnetic suspension)の使用が理想的である。所定位置のリードヘッド528の設置と共に光学エンコーダディスク526が回転軸542に取り付けられ、よって回転軸542の角度の位置をコントローラにフィードバックする。アライナ掴み具504が摩擦パッド若しくは運動伝達用ピン516上に下げられる。これらのパッドやピンは、ウエハ掴み具504がウエハキャリア502若しくはロボットのエンドエフェクタ536から一旦未接続となったときにウエハ掴み具504が回転する手段を提供する。この回転を提供するのと同じ手段が図17に示すロボットアームキャリアの一部に適応されているロボットアームリンク538の回転位置の制御に適用可能である。
【0045】
図19を更に参照すると、ウエハ掴み具504からなるウエハ搬送キャリア500が示されており、ウエハ搬送キャリアはウエハ掴み具回転デバイス532の上方の位置に動かされる。図20においては、ウエハ搬送キャリアは下げられて、ウエハ掴み具504は搬送キャリア502上から外されている。搬送チャンバのふた546に位置しているカメラ544はウエハの像を見ることが可能であり、ウエハのx-y位置及びウエハのノッチの角度位置を特定する。ウエハキャリアはその後移動せしめられてウエハ掴み具504のウエハ搬送キャリア502に対するx-y位置を変化せしめ、回転が与えられてノッチの並びを修正する。ロボットアームのキャリアデバイスの方法として使用される場合のウエハ掴み具の回転駆動の他のオプションは、ロボットリンクアームが伸長する場合且つ垂直軸の運動に基板若しくはウエハが処理モジュール若しくはロードロックから低下若しくは上昇せしめられることが可能となることが必要な場合に回転に連動させることが可能なことである。この方法が図解的に図21に示されている。静止モータ522がガイドプレート548に取り付けられている。ガイドプレートはリニア搬送チャンバのベース530に金属ベローズ550若しくは他の直線状の隔離シール(リップシール、Oリング等)を介して取り付けられている。真空隔離バリア520がモータ電機子540とマグネットアレイ524との間に設置されている。マグネットアレイは回転軸542に直接取り付けられている。これによって真空システムへのダイレクトドライブ結合が可能となる。サポートベアリング518の必要が予定されるが、磁気懸架(magnetic suspension)の使用が理想的である。所定位置のリードヘッド528の設置と共に光学エンコーダディスク526が回転軸542に取り付けられ、よって回転軸542の角度の位置をコントローラにフィードバックする。追加のガイドローラ552及び移動停止具の端部556を備えた支持構造554によって回転駆動部が所望の位置に保持されることが可能となり、よって直線状のウエハ搬送キャリア500を作用デバイスとして使用することなく、ウエハ掴み具若しくはロボットアームを連動せしめる。搬送チャンバが加圧型の場合は、結果的にロボット駆動が上に配置される状態となり、ベローズの力がばねとして作用し、よって回転デバイスが種々の直線状のロボットアームカートの垂直高さに、垂直移動の実際的な限界範囲内に亘って連動することが可能となる(例えば掴み取りや手放しの際)。デバイスは一旦摩擦パッド若しくは運動伝達用ピン516に係合する。図20に示すように、ウエハ掴み具504がウエハキャリア502若しくはロボットのエンドエフェクタ536から未接続となったときに、これらパッドやピンはウエハ掴み具504に回転手段を提供する。この回転を提供するのと同じ手段が図17に示すロボットアームキャリアの一部に適応されているロボットアームリンク538の回転位置の制御に適用可能である。
【0046】
図2〜7に示されているようなシステムは、コントローラCに記憶されている設定可能で拡張可能なソフトウエアによって制御され得る。ここで図26を参照すると、コントローラCに備わっている生産実行システム(MES)ソフトウエアが示されており、処理システムに伝達可能に接続されている。MESシステム2000はソフトウエアモジュール2002-2016若しくは MESの機能をエンハンスするオプションからなる。モジュールはマテリアルコントロールシステム(MCS)2002、リアルタイム通信指令部(RTD)2004、ワークフロー部すなわちアクティビティマネージャ(AM)2006、エンジニアリングデータマネージャ(EDA)2008及びコンピュータメインテナンスマネージメントシステム(CMMS)2010を含んでいる。MES2002は製造業者が彼らの工場資産及び処理計画を構築し、在庫及び注文を追跡し、製造データを収集して分析し、機器を監視し、製造オペレータに作業指示を発信し、部品の最終製品への消費を追跡することを可能とする。MCSソフトウエアモジュール2002は製造業者が個々のカートを効果的にスケジューリングすることを可能し(例えば図2〜3、7〜7A、12、13A及び22のカート22、122A、406、228、700、1557)、総合システムの効率が最大化するような処理ツールを達成する。MCSは個々のカートが所定の処理ツール(例えば、図7の処理部18A、18B、及び図7Aのモジュール602-626)に到達した際やそこから出発する際にスケジューリングを行う。MCSは各処理ツールにおいて必要な任意の待機や経路指定を管理し、カート搬送のサイクル時間を最小化すると共にシステムの収率を最適化する。RTD2004は製造業者が処理ツールの調子からのフィードバックに基づいてリアルタイムにカートの経路指定を決定することを可能にする。更に、カートの経路指定の決定はMESのオペレータによってもなされ得る。MESのオペレータは所定の製品の製造の必要性のために優先順位を変更すること出来る。AM2006は製造業者が全製造工程に亘って1以上の基板を含んでいる任意の所定のカートの進捗状況を監視することを可能とする。もし処理ツールが誤差を生じた場合、AM2006は処理ツールにおいて処理されている全基板用に最善の残る経路を決定する。EDA2008は製造業者が製造データを分析し、処理ツールの効率を向上せしめることを目的としてそのデータに統計処理コントロールアルゴリズムを実行することを可能にする。CMMS2010システムは製造業者が個々の処理ツールにおけるメインテナンスの必要時期を予告することを可能にする。処理ツールのプロセスの変動が監視され既知の結果に対して比較されてプロセスを変化するか若しくは処理ツールの計画的修理時期が予告される。
【0047】
上記の既述内容は本発明の説明のためにのみ記載されていることを理解すべきである。種々の代替や変更が本発明から離脱することなく当業者においてなされ得る。従って、本発明は添付のクレームの範囲内のかかる代替例、変更例、変形例の全てを含むことを企図している。
【符号の説明】
【0048】
10、10´ 基板処理装置
12 ロードポート
14 エンバイロンメンタルフロントエンドモジュール
16 ロードロック
18、18´ 搬送チャンバ
18S 側壁
20 処理モジュール
22、122A、122B 基板搬送装置
22A 可動移送機構
22B プラテン
22C カート
30 リニアモータ
180 搬送ポート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部環境から隔離されることが可能な第1チャンバと、
ベースと前記ベースに運動自在に取り付けられて前記ベースに対して多軸運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを有するものであって、前記第1チャンバに対して直線状に移動するように前記第1チャンバから移動自在に支持された、前記第1チャンバ内の搬送装置と、
前記第1のチャンバの閉鎖可能な開口部を介して前記第1のチャンバに連通自在に接続された他のチャンバと、を含み、
前記開口部が、前記開口部の両側の圧力の差異または前記開口部の両側で異なるガスの種類に従って、前記第1チャンバの雰囲気と前記他のチャンバの雰囲気との間で前記開口部を介して前記搬送装置が移動し得るように構成されていることを特徴とする半導体加工部品処理装置。
【請求項2】
前記開口部が前記開口部を開閉するドアを有していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記開口部が閉じられた場合は、前記第1チャンバが前記他のチャンバ内の環境から隔離されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記第1チャンバが略管形状を有しており、前記搬送装置用のほぼ直線状のトラベルパスを画定することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記第1チャンバ及び前記他のチャンバが前記搬送装置用のほぼ直線状のトラベルパスを画定することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記開口部が閉じられた場合は、前記第1チャンバは前記他のチャンバとは異なる環境を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記第1チャンバが伸長した横側面を備えた略管形状を有し、前記他のチャンバが前記横側面の1つに接続していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記搬送装置の前記ベースが前記第1チャンバ少なくとも1つの壁に相互作用し、よって前記搬送装置を前記第1チャンバから移動自在に支持していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記装置が更に前記搬送装置を駆動し、且つ前記移送アームを多軸運動せしめる前記第1チャンバに接続するリニアモータを有し、前記リニアモータがソリッドステートモータであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記リニアモータが前記第1チャンバの少なくとも一部分に沿って、且つ前記他のチャンバの少なくとも他の一部分に沿って延在していることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記リニアモータが作用(forcer)要素と反作用要素とを有し、前記作用要素が前記第1チャンバに取り付けられており、よって前記作用要素は前記第1チャンバ内の環境から隔離されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項12】
前記反作用要素が前記搬送装置に取り付けられており、前記作用要素が前記第1チャンバの垂直壁に取り付けられており、前記反作用要素が不活性化された場合は、前記反作用要素は前記第1チャンバの前記垂直壁に作用し、よって前記第1チャンバ内の前記搬送装置を安定して支持することを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記移送アームはその上に半導体加工部品を支持するエンドエフェクタを有し、前記移送アームは運動自在に接続されており、よって前記アームは前記半導体加工部品を前記第1チャンバの対向する側面から対向方向に移動することが可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項14】
前記移送アームは前記ベースに対して第1軸の周りで回転可能であり、前記エンドエフェクタを前記ベースに対してラジアル状の軸に沿って移送することが可能であることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記装置が更に前記第1チャンバに連通自在に接続する更に他のチャンバを有し、よって半導体加工部品が前記更に他のチャンバと前記第1チャンバとの間で移送可能であり、前記更に他のチャンバがフロントエンドモジュール、半導体加工部品保持モジュール、若しくは半導体加工部品処理モジュールのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項16】
前記他のチャンバが半導体加工部品保持チャンバ、若しくは半導体加工部品処理 チャンバのうちの少なくとも1つであり、前記半導体加工部品処理チャンバがリソグラフィモジュール、金属堆積モジュール、エッチングモジュール、又は加熱若しくは冷却モジュールのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項17】
前記他のチャンバが半導体加工部品搬送コンテナをその中に貯蔵する貯蔵部であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項18】
前記他のチャンバがロードロックチャンバであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項19】
前記他のチャンバが前記半導体加工部品搬送コンテナと前記第1チャンバとの間のインターフェースを提供するフロントエンドモジュールであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項20】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で移送可能なように、前記搬送チャンバに連通自在に接続しているものであって、前記基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、
前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で動かすようにした第1可動基板移送アームを有するものであって、前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられた第1搬送装置と、
前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で動かすようにした第2可動基板移送アームを有するものであって、前記搬送チャンバに移動自在に取り付けられた第2搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは、管部を画定するセクションと、前記管部の対向する壁の間にあり前記第1及び第2搬送装置を前記搬送チャンバ内でトラベルせしめる数個の直線状のトラベルパスと、を有し、前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方を使用しており且つ前記第2搬送装置が前記トラベルパスの他方を使用している時に、前記第1搬送装置は、前記対向する壁の近接する一方の壁から前記対向する壁の近接する他方の壁まで前記管部を横切って伸長しかつ前記第1及び第2搬送装置は、管部の対向する壁の間で互いに他方を通り越して移動可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項21】
前記トラベルパスが互いにほぼ整列して並んでいることを特徴とする請求項20記載の装置。
【請求項22】
前記トラベルパスが前記搬送チャンバの長手方向に延在していることを特徴とする請求項20記載の装置。
【請求項23】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で移送可能なように前記搬送チャンバに連通自在に接続しているものであって、基板をその中に保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、前記基板を保持し得る基板搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバが、前記管部の対向する壁部間に伸長するリニアトラベルパスを画定し、前記搬送装置が前記パスに沿って前記チャンバ内で運動することが可能であり、前記リニアトラベルパスの少なくとも1つが前記トラベルパスの他方に対して所定の角度に配向されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが前記リニアトラベルパスの他方に交差することを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが水平であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが垂直であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項27】
前記搬送装置が前記基板を前記搬送チャンバ内の前記搬送装置と前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめる操作自在な基板搬送アームを有することを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つの基板保持モジュールが前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁の閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続しており,前記開口部はそこを介して前記基板が前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間を通行することが可能なようになっていることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項29】
前記搬送チャンバが前記搬送装置を駆動する駆動システムを前記搬送チャンバの内部から隔離する壁を有していることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項30】
前記搬送チャンバが前記搬送チャンバの異なる部分においてコントロールされた異なる雰囲気を有し得るものであって,前記搬送装置が前記搬送チャンバの前記異なる部分を介して往来することが可能であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項31】
前記搬送装置は、前記搬送チャンバのリニア駆動と共に協働するベースと前記ベースに取り付けられたプラテンとを有し、よって前記搬送装置を前記リニアトラベルパスに沿って駆動せしめ、前記プラテンは永久磁石若しくは磁性物質からなることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項32】
前記ベースに取り付けられている前記プラテンは少なくとも1つのパッシブなプラテン及び少なくとも1つのアクティブなプラテンの組合せからなり、前記少なくとも1つのパッシブなプラテンは前記ベースに固定されており,前記少なくとも1つのアクティブなプラテンは前記ベースに対して運動自在であることを特徴とする請求項31記載の基板処理装置。
【請求項33】
前記リニア駆動システムは前記搬送チャンバの壁内に含まれる巻線を有し,前記巻線は前記搬送チャンバの内部から前記壁の少なくとも一部分によって隔離されていることを特徴とする請求項31記載の基板処理装置。
【請求項34】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板が前記搬送チャンバとの間で移送可能なように、前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁の基板搬送開口部を介して連通自在に接続されているものであって、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと,
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、その中で前記基板を搬送する第1搬送装置と、
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、その中で前記基板を搬送する第2搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは前記第1及び第2搬送装置が前記搬送チャンバ内でトラベルする数個のリニアトラベルパスを有し、前記リニアトラベルパスは前記搬送チャンバの隣接する対向壁の間に設置されており、前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方を使用しており前記第2搬送装置が前記トラベルパスの他方を使用している時に、前記第1搬送装置は対向する壁の近接する一方の壁から前記対向する壁の近接する他方の壁まで前記管部を横切って伸長しかつ前記第1及び第2搬送装置は互いに他方を通り越して前記搬送チャンバの対向する壁の間を移動することが可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項35】
前記搬送チャンバが前記トラベルパスの一方を前記トラベルパスの他方に接続する連結トラベルパスを有し,よって前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方と前記トラベルパスの他方との間で移動することが可能であることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項36】
前記連結トラベルパスが、前記トラベルパスの一方若しくは前記トラベルパスの他方のいずれかによって画定される他のトラベル方向に対して所定の角度で指し向くトラベル方向を画定することを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
【請求項37】
前記連結トラベルパスが、前記第1搬送装置の前記トラベルパスの一方から前記トラベルパスの他方への移動を可能にすることを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
【請求項38】
前記第1搬送装置若しくは前記第2搬送装置の少なくとも1つが、前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるような運動自在な基板搬送アームを有することを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項39】
前記トラベルパスの一方及び前記トラベルパスの他方がほぼ平行な平面内に各々配置されていることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項40】
前記トラベルパスの一方及び前記トラベルパスの他方がほぼ直角な平面内に各々配置されていることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項41】
前記トラベルパスが前記搬送チャンバ内で長手方向に延在していることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項42】
外部雰囲気から隔離され得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で搬送可能なように、前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁内の基板搬送開口部を介して連通自在に接続しており、その中に基板を保持する基板保持モジュールと、
前記搬送チャンバの画定する少なくとも1つのリニア搬送パスに沿って前記搬送チャンバ内で移動可能であって、前記搬送チャンバに移動自在に取り付けられ、前記基板を保持可能である搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは数個の接続自在なチャンバモジュールからなり、各チャンバモジュールは前記搬送装置を収容することが可能であって、且つ少なくとも他のチャンバモジュールに選択的に接続自在であって、よって前記搬送チャンバに選択的に変更自在な構成を提供するものであって、前記搬送チャンバを形成する前記チャンバモジュールからの少なくとも1つのチャンバモジュールは、前記搬送チャンバを形成する他の前記チャンバモジュール内の雰囲気から閉鎖可能な開口部によって隔離されることが可能であり、
前記閉鎖可能な開口部は、前記開口部の両側の圧力の相違またはガスの種類の違いに従って、前記搬送装置が前記少なくとも1つのチャンバモジュールの雰囲気と前記他のチャンバモジュールの雰囲気との間を移動可能なように構成されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのチャンバモジュールが閉鎖自在な開口部を有し、前記開口部を介して前記少なくとも1つのチャンバモジュールが隣接するチャンバモジュールに連通自在に接続していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項44】
前記開口部は前記搬送装置が前記開口部を介して通行することが可能な大きさであることを特徴とする請求項43記載の基板処理装置。
【請求項45】
前記少なくとも1つのリニア搬送パスが前記搬送チャンバを形成すべく接続されている前記チャンバモジュールの各々を介して延在していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項46】
前記搬送装置が前記基板を前記搬送チャンバと前記基板保持モジュールとの間で移送することが可能な基板移送アームを有していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項47】
前記基板移送開口部が閉鎖自在であって、よって前記搬送チャンバを前記基板保持モジュール内の雰囲気から隔離することを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項48】
前記搬送チャンバの前記変更自在な構成が前記装置の特徴に応じて選択自在であることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項49】
前記装置が更に、前記搬送装置を前記リニア搬送パスに沿って移動せしめる前記搬送チャンバに接続するリニアモータを有していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項50】
前記リニアモータが作用要素と反作用要素とを有し、前記作用要素は前記搬送チャンバの前記内部から隔離されていることを特徴とする請求項49記載の基板処理装置。
【請求項51】
前記作用要素は各チャンバモジュールの壁内に含まれていることを特徴とする請求項50記載の基板処理装置。
【請求項1】
外部環境から隔離されることが可能な第1チャンバと、
ベースと前記ベースに運動自在に取り付けられて前記ベースに対して多軸運動が可能な統合した半導体加工部品移送アームとを有するものであって、前記第1チャンバに対して直線状に移動するように前記第1チャンバから移動自在に支持された、前記第1チャンバ内の搬送装置と、
前記第1のチャンバの閉鎖可能な開口部を介して前記第1のチャンバに連通自在に接続された他のチャンバと、を含み、
前記開口部が、前記開口部の両側の圧力の差異または前記開口部の両側で異なるガスの種類に従って、前記第1チャンバの雰囲気と前記他のチャンバの雰囲気との間で前記開口部を介して前記搬送装置が移動し得るように構成されていることを特徴とする半導体加工部品処理装置。
【請求項2】
前記開口部が前記開口部を開閉するドアを有していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記開口部が閉じられた場合は、前記第1チャンバが前記他のチャンバ内の環境から隔離されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記第1チャンバが略管形状を有しており、前記搬送装置用のほぼ直線状のトラベルパスを画定することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記第1チャンバ及び前記他のチャンバが前記搬送装置用のほぼ直線状のトラベルパスを画定することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記開口部が閉じられた場合は、前記第1チャンバは前記他のチャンバとは異なる環境を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記第1チャンバが伸長した横側面を備えた略管形状を有し、前記他のチャンバが前記横側面の1つに接続していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記搬送装置の前記ベースが前記第1チャンバ少なくとも1つの壁に相互作用し、よって前記搬送装置を前記第1チャンバから移動自在に支持していることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記装置が更に前記搬送装置を駆動し、且つ前記移送アームを多軸運動せしめる前記第1チャンバに接続するリニアモータを有し、前記リニアモータがソリッドステートモータであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記リニアモータが前記第1チャンバの少なくとも一部分に沿って、且つ前記他のチャンバの少なくとも他の一部分に沿って延在していることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記リニアモータが作用(forcer)要素と反作用要素とを有し、前記作用要素が前記第1チャンバに取り付けられており、よって前記作用要素は前記第1チャンバ内の環境から隔離されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項12】
前記反作用要素が前記搬送装置に取り付けられており、前記作用要素が前記第1チャンバの垂直壁に取り付けられており、前記反作用要素が不活性化された場合は、前記反作用要素は前記第1チャンバの前記垂直壁に作用し、よって前記第1チャンバ内の前記搬送装置を安定して支持することを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記移送アームはその上に半導体加工部品を支持するエンドエフェクタを有し、前記移送アームは運動自在に接続されており、よって前記アームは前記半導体加工部品を前記第1チャンバの対向する側面から対向方向に移動することが可能であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項14】
前記移送アームは前記ベースに対して第1軸の周りで回転可能であり、前記エンドエフェクタを前記ベースに対してラジアル状の軸に沿って移送することが可能であることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記装置が更に前記第1チャンバに連通自在に接続する更に他のチャンバを有し、よって半導体加工部品が前記更に他のチャンバと前記第1チャンバとの間で移送可能であり、前記更に他のチャンバがフロントエンドモジュール、半導体加工部品保持モジュール、若しくは半導体加工部品処理モジュールのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項16】
前記他のチャンバが半導体加工部品保持チャンバ、若しくは半導体加工部品処理 チャンバのうちの少なくとも1つであり、前記半導体加工部品処理チャンバがリソグラフィモジュール、金属堆積モジュール、エッチングモジュール、又は加熱若しくは冷却モジュールのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項17】
前記他のチャンバが半導体加工部品搬送コンテナをその中に貯蔵する貯蔵部であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項18】
前記他のチャンバがロードロックチャンバであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項19】
前記他のチャンバが前記半導体加工部品搬送コンテナと前記第1チャンバとの間のインターフェースを提供するフロントエンドモジュールであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項20】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で移送可能なように、前記搬送チャンバに連通自在に接続しているものであって、前記基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、
前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で動かすようにした第1可動基板移送アームを有するものであって、前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられた第1搬送装置と、
前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で動かすようにした第2可動基板移送アームを有するものであって、前記搬送チャンバに移動自在に取り付けられた第2搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは、管部を画定するセクションと、前記管部の対向する壁の間にあり前記第1及び第2搬送装置を前記搬送チャンバ内でトラベルせしめる数個の直線状のトラベルパスと、を有し、前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方を使用しており且つ前記第2搬送装置が前記トラベルパスの他方を使用している時に、前記第1搬送装置は、前記対向する壁の近接する一方の壁から前記対向する壁の近接する他方の壁まで前記管部を横切って伸長しかつ前記第1及び第2搬送装置は、管部の対向する壁の間で互いに他方を通り越して移動可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項21】
前記トラベルパスが互いにほぼ整列して並んでいることを特徴とする請求項20記載の装置。
【請求項22】
前記トラベルパスが前記搬送チャンバの長手方向に延在していることを特徴とする請求項20記載の装置。
【請求項23】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で移送可能なように前記搬送チャンバに連通自在に接続しているものであって、基板をその中に保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと、
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、前記基板を保持し得る基板搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバが、前記管部の対向する壁部間に伸長するリニアトラベルパスを画定し、前記搬送装置が前記パスに沿って前記チャンバ内で運動することが可能であり、前記リニアトラベルパスの少なくとも1つが前記トラベルパスの他方に対して所定の角度に配向されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが前記リニアトラベルパスの他方に交差することを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが水平であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのリニアトラベルパスが垂直であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項27】
前記搬送装置が前記基板を前記搬送チャンバ内の前記搬送装置と前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめる操作自在な基板搬送アームを有することを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つの基板保持モジュールが前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁の閉鎖自在な開口部を介して連通自在に接続しており,前記開口部はそこを介して前記基板が前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間を通行することが可能なようになっていることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項29】
前記搬送チャンバが前記搬送装置を駆動する駆動システムを前記搬送チャンバの内部から隔離する壁を有していることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項30】
前記搬送チャンバが前記搬送チャンバの異なる部分においてコントロールされた異なる雰囲気を有し得るものであって,前記搬送装置が前記搬送チャンバの前記異なる部分を介して往来することが可能であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項31】
前記搬送装置は、前記搬送チャンバのリニア駆動と共に協働するベースと前記ベースに取り付けられたプラテンとを有し、よって前記搬送装置を前記リニアトラベルパスに沿って駆動せしめ、前記プラテンは永久磁石若しくは磁性物質からなることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
【請求項32】
前記ベースに取り付けられている前記プラテンは少なくとも1つのパッシブなプラテン及び少なくとも1つのアクティブなプラテンの組合せからなり、前記少なくとも1つのパッシブなプラテンは前記ベースに固定されており,前記少なくとも1つのアクティブなプラテンは前記ベースに対して運動自在であることを特徴とする請求項31記載の基板処理装置。
【請求項33】
前記リニア駆動システムは前記搬送チャンバの壁内に含まれる巻線を有し,前記巻線は前記搬送チャンバの内部から前記壁の少なくとも一部分によって隔離されていることを特徴とする請求項31記載の基板処理装置。
【請求項34】
外部雰囲気から封止された雰囲気をその中に有し得る搬送チャンバと、
基板が前記搬送チャンバとの間で移送可能なように、前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁の基板搬送開口部を介して連通自在に接続されているものであって、基板を保持する少なくとも1つの基板保持モジュールと,
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、その中で前記基板を搬送する第1搬送装置と、
前記搬送チャンバ内に移動自在に取り付けられており、その中で前記基板を搬送する第2搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは前記第1及び第2搬送装置が前記搬送チャンバ内でトラベルする数個のリニアトラベルパスを有し、前記リニアトラベルパスは前記搬送チャンバの隣接する対向壁の間に設置されており、前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方を使用しており前記第2搬送装置が前記トラベルパスの他方を使用している時に、前記第1搬送装置は対向する壁の近接する一方の壁から前記対向する壁の近接する他方の壁まで前記管部を横切って伸長しかつ前記第1及び第2搬送装置は互いに他方を通り越して前記搬送チャンバの対向する壁の間を移動することが可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項35】
前記搬送チャンバが前記トラベルパスの一方を前記トラベルパスの他方に接続する連結トラベルパスを有し,よって前記第1搬送装置が前記トラベルパスの一方と前記トラベルパスの他方との間で移動することが可能であることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項36】
前記連結トラベルパスが、前記トラベルパスの一方若しくは前記トラベルパスの他方のいずれかによって画定される他のトラベル方向に対して所定の角度で指し向くトラベル方向を画定することを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
【請求項37】
前記連結トラベルパスが、前記第1搬送装置の前記トラベルパスの一方から前記トラベルパスの他方への移動を可能にすることを特徴とする請求項35記載の基板処理装置。
【請求項38】
前記第1搬送装置若しくは前記第2搬送装置の少なくとも1つが、前記基板を前記搬送チャンバと前記少なくとも1つの基板保持モジュールとの間で運動せしめるような運動自在な基板搬送アームを有することを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項39】
前記トラベルパスの一方及び前記トラベルパスの他方がほぼ平行な平面内に各々配置されていることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項40】
前記トラベルパスの一方及び前記トラベルパスの他方がほぼ直角な平面内に各々配置されていることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項41】
前記トラベルパスが前記搬送チャンバ内で長手方向に延在していることを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
【請求項42】
外部雰囲気から隔離され得る搬送チャンバと、
基板を前記搬送チャンバとの間で搬送可能なように、前記搬送チャンバに前記搬送チャンバの側壁内の基板搬送開口部を介して連通自在に接続しており、その中に基板を保持する基板保持モジュールと、
前記搬送チャンバの画定する少なくとも1つのリニア搬送パスに沿って前記搬送チャンバ内で移動可能であって、前記搬送チャンバに移動自在に取り付けられ、前記基板を保持可能である搬送装置と、からなる基板処理装置であって、
前記搬送チャンバは数個の接続自在なチャンバモジュールからなり、各チャンバモジュールは前記搬送装置を収容することが可能であって、且つ少なくとも他のチャンバモジュールに選択的に接続自在であって、よって前記搬送チャンバに選択的に変更自在な構成を提供するものであって、前記搬送チャンバを形成する前記チャンバモジュールからの少なくとも1つのチャンバモジュールは、前記搬送チャンバを形成する他の前記チャンバモジュール内の雰囲気から閉鎖可能な開口部によって隔離されることが可能であり、
前記閉鎖可能な開口部は、前記開口部の両側の圧力の相違またはガスの種類の違いに従って、前記搬送装置が前記少なくとも1つのチャンバモジュールの雰囲気と前記他のチャンバモジュールの雰囲気との間を移動可能なように構成されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのチャンバモジュールが閉鎖自在な開口部を有し、前記開口部を介して前記少なくとも1つのチャンバモジュールが隣接するチャンバモジュールに連通自在に接続していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項44】
前記開口部は前記搬送装置が前記開口部を介して通行することが可能な大きさであることを特徴とする請求項43記載の基板処理装置。
【請求項45】
前記少なくとも1つのリニア搬送パスが前記搬送チャンバを形成すべく接続されている前記チャンバモジュールの各々を介して延在していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項46】
前記搬送装置が前記基板を前記搬送チャンバと前記基板保持モジュールとの間で移送することが可能な基板移送アームを有していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項47】
前記基板移送開口部が閉鎖自在であって、よって前記搬送チャンバを前記基板保持モジュール内の雰囲気から隔離することを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項48】
前記搬送チャンバの前記変更自在な構成が前記装置の特徴に応じて選択自在であることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項49】
前記装置が更に、前記搬送装置を前記リニア搬送パスに沿って移動せしめる前記搬送チャンバに接続するリニアモータを有していることを特徴とする請求項42記載の基板処理装置。
【請求項50】
前記リニアモータが作用要素と反作用要素とを有し、前記作用要素は前記搬送チャンバの前記内部から隔離されていることを特徴とする請求項49記載の基板処理装置。
【請求項51】
前記作用要素は各チャンバモジュールの壁内に含まれていることを特徴とする請求項50記載の基板処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図23A】
【図23B】
【図24】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26】
【公開番号】特開2011−139086(P2011−139086A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32153(P2011−32153)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【分割の表示】特願2004−523280(P2004−523280)の分割
【原出願日】平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願人】(398029692)ブルックス オートメーション インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【分割の表示】特願2004−523280(P2004−523280)の分割
【原出願日】平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願人】(398029692)ブルックス オートメーション インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
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