説明

液処理装置

【課題】回転する被処理基板の下面側に供給された処理液の上面側への回り込みを効果的に抑制できる液処理装置を提供する。
【解決手段】回転基体21は、被処理基板Wを水平に保持した状態で回転させ、処理液供給部243からは回転している被処理基板Wの下面に処理液が供給される。囲み部材3は回転する被処理基板Wを囲むように設けられ、振り切られた処理液をその下面にてガイドし、当該囲み部材3の下面側に、各々内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って配列された複数のガイド溝部32は、被処理被処理基板Wの周縁部に到達した処理液を毛管作用により外方側に引き出して、その上面側への処理液の回り込みを抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板の下面側に処理液を供給して液処理を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体装置の製造工程には、被処理基板である半導体ウエハ(以下、ウエハという)を鉛直軸周りに回転自在に支持し、ウエハを回転させながらその被処理面に種々の薬液(処理液)を供給する枚葉式の液処理がある。液処理を終えたウエハに対しては、引き続きウエハを回転させながら、被処理面にDIW(DeIonized Water)などのリンス液を供給して薬液を除去するリンス洗浄やリンス液をウエハから除去する乾燥処理などが行われる。
【0003】
こうした枚様式の液処理を行う液処理装置には、回転するウエハの回路形成面とは反対側である下面側にフッ酸などの腐食性の薬液を供給して当該下面側に形成された不要な膜を除去するものがある。この種の液処理装置では、下面全体に広がった薬液が、液体の表面張力の作用などによりウエハの上面側へ回り込む現象が発生することが知られている。回り込んだ薬液がウエハの回路形成面まで到達すると上面側に形成される半導体装置を損傷してしまうおそれがある。
【0004】
そこで例えば特許文献1には、ウエハから飛散した薬液を排出機構へと導く回転カップにウエハを支持する支持部を設け、ウエハに近接した位置に回転カップを配置することにより薬液の回り込みを抑えることが可能な液処理装置の開示がある。本件の発明者は更なる回り込み量の削減を図るべく検討を進めてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−28059号公報:請求項1、段落0020〜0022、図1〜図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転する被処理基板の下面側に供給された処理液の上面側への回り込みを効果的に抑制できる液処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一の発明に係る液処理装置は、被処理基板を水平に支持した状態で回転させるための回転基体と、
回転している被処理基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
前記被処理基板の回転と共に回転し、前記回転基体に支持された被処理基板から振り切られた処理液を下面にてガイドするために、回当該被処理基板を囲むように設けられた囲み部材と、
前記囲み部材の下面側にて各々内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って配列され、前記被処理被処理基板の周縁部に到達した処理液を毛管作用により外方側に引き出して、被処理基板の上面側への処理液の回り込みを抑えるための複数のガイド溝部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
前記一の発明に係る液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a) 前記回転基体には、被処理基板の周縁部を各々下面側から支持するように当該被処理基板の周方向に沿って互いに間隔をおいて複数個の支持部が設けられていること。
(b) 前記各ガイド溝部の囲み部材の周方向に沿った幅の寸法が0.1mm〜5mmであること。
(c) 隣り合う前記各ガイド溝部同士の間隔が0.5mm〜10mmであること。
【0009】
他の発明に係る液処理装置は、被処理基板の周縁部を各々下面側から支持するように当該被処理基板の周方向に沿って互いに間隔をおいて複数個の支持部が設けられ、被処理基板を水平に支持した状態で回転させるための回転基体と、
回転している被処理基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
前記支持部に支持された被処理基板から振り切られた処理液をその下面にてガイドするために、当該被処理基板を囲むように設けられた囲み部材と、を備え、
隣り合う支持部同士の隙間を介して被処理基板の上面側へと回り込む処理液の量を抑制するために、隣り合う支持部の支持面同士の間隔が0.5mm〜10mmとなるように設定されていることを特徴とする。
【0010】
前記他の発明に係る液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(d) 前記各支持部の支持面における被処理基板の周方向に沿った幅の寸法が0.1mm〜3mmであること。
(e) 前記囲み部材には、当該囲み部材の下面側にて各々内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って配列され、前記被処理被処理基板の周縁部に到達した処理液を毛管作用により外方側に引き出して、被処理基板の上面側への処理液の回り込みを抑えるための複数のガイド溝部が設けられていること。
【0011】
さらに両発明に係る液処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(f)前記回転基体に支持されている被処理基板の上面に、当該被処理基板の中央部側から周縁部側へ向けて流れるガスの流れを形成するためのガス供給部を備えていること。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、被処理基板の上面側への処理液の回り込みを抑えて良好な処理結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る液処理装置の縦断側面図である。
【図2】前記液処理装置に設けられているガイド板、囲み部材及び内カップの構成を示す縦断斜視図である。
【図3】前記囲み部材及び内カップの拡大斜視図である。
【図4】前記囲み部材に設けられた薬液の回り込みを抑制するガイド溝の構成を示す拡大斜視図である。
【図5】前記液処理装置による液処理動作を示す説明図である。
【図6】前記ガイド溝の作用を示す第1の説明図である。
【図7】前記ガイド溝の作用を示す第2の説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係るガイド板、囲み部材及び内カップの構成を示す縦断斜視図である
【図9】前記第2の実施の形態に係る囲み部材に設けられた支持部の構成を示す拡大斜視図である。
【図10】前記第2の実施の形態に係る支持部により、薬液の回り込みを抑える作用を示す第1の説明図である。
【図11】前記第2の実施の形態に係る支持部により、薬液の回り込みを抑える作用を示す第2の説明図である。
【図12】実施例に係るウエハ周縁部のエッチング状態を示す説明図である。
【図13】比較例に係るウエハ周縁部のエッチング状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る実施の形態として、上面側に半導体装置が形成される被処理基板である直径300mmのウエハの下面及び側周面に付着したSiNなどの不要な膜をフッ酸(以下、HF(HydroFluoric acid)溶液という)にて除去する液処理を実行する液処理装置について説明する。
はじめに、本実施の形態係る液処理装置1の構成について図1〜図4を参照しながら説明する。図1の縦断側面図に示すように、液処理装置1は、ウエハWを回転自在に支持する支持基体の一部をなすウエハ支持部2と、ウエハ支持部2に支持されたウエハWの周囲を囲むように設けられ、ウエハWから飛散した薬液等を受け止めて排出機構側へ向けて案内する内カップ41並びに外カップ42と、ウエハ支持部2に支持されたウエハWの上面に対向するように配置され、ウエハWとの間に、外部から供給された窒素ガスや清浄空気などのガスを通流させるための空間を形成するトップカバー5と、を筐体11内に配置した構造となっている。
【0015】
筐体11の天井部には、液処理装置1の外部に設けられた例えばファンフィルターユニット(FFU)62などから清浄空気の気流が導入される空間である気流導入部14が設けられている。この気流導入部14に流入した空気が筐体11の天井面に設けられた多数の通流孔111を介して筐体11内に流れ込むことにより、筐体11内には上方側から下方側へ向けて流れる清浄空気のダウンフローが形成される。筐体11に設けられた13は、筐体外部に設けられたウエハ搬送機構のピックなどに載置された状態でウエハWが搬入出される搬入出口、12はこの搬入出口13を開閉するシャッター、112は筐体11内の雰囲気を排気するための排気路である。
【0016】
ウエハ支持部2は、ほぼ水平に支持されるウエハWの下面側に、当該ウエハWと対向するように設けられたガイド板21と、このガイド板21の中央部を下面側から支持し、鉛直下方に伸びる円筒形状の回転軸22と、この回転軸22内に上下方向に貫挿され、ガイド板21の中央部に形成された開口部からその上端部が突没可能なように設けられたリフター24と、を備えている。
ガイド板21は、周縁部上面側の角を落としてテーパー状の傾斜面を形成した円盤形状の部材として構成され、当該傾斜面が形成されている周縁部の下面側は下方側へ向けて突出している。
【0017】
回転軸22は、ベアリング等を内蔵した軸受部23を介して筐体11の底面に支持され、その下部側は筐体11の底面から下方側に突出していて、下端部にはプーリー264が設けられている。一方、回転軸22の側方位置には回転モーター261が配設されていて、この回転モーター261の回転軸にもプーリー262が設けられている。そしてこれら2つのプーリー262、264に駆動ベルト263を捲回することにより回転軸22の回転機構が構成され、回転モーター261を駆動させることで回転軸22を所望の回転速度で回転させ、これによりガイド板21及びこのガイド板21上に支持されたウエハWを回転させることができる。
【0018】
また回転軸22内に貫挿されたリフター24の上端部には、すり鉢状に広がる開口部241が設けられており、この開口部241の傾斜面にはリフター24をガイド板21の上面から突出させた状態でウエハWを下面から支持することができる例えば3本の支持ピン242が設けられている。一方、リフター24の下端部には昇降板252を介してシリンダーモーター251が接続されており、このシリンダーモーター251を駆動させることによって昇降板252及びリフター24を上下方向に移動させ、ガイド板21の上面からリフター24を突没させて、リフター24の上方に進入してきた外部の搬送機構と開口部241との間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
【0019】
さらにリフター24の内部には、当該リフター24を上下方向に貫通するように処理液供給路243が形成されている。処理液供給路243は不図示の処理液貯留部に接続され、HF溶液やDIW(DeIonized Water)などの処理液をリフター34の上端部に設けられた開口部241を介してウエハWの下面へと供給する役割を果たしている。従って処理液供給路243やこれに接続されたHF溶液の貯留部、並びにその流量調節機構などは、ウエハWの下面に処理液の一種であるHF溶液(薬液)を供給するための処理液供給部の一部を構成している。なお、本実施の形態では、ウエハWから不要な膜を除去するための液処理を行うHF溶液を薬液と呼び、当該薬液及びこの液処理に付随するリンス洗浄を行うDIWを総括的に処理液と呼ぶ。
【0020】
ウエハ支持部2を構成するガイド板21の周縁部の上方位置には、当該ガイド板21の上面との間に隙間を形成するようにして円環形状の囲み部材3が配置されている。さらにこの囲み部材3の上方位置には、囲み部材3の上面との間に隙間を形成するようにして円環形状の内カップ41が配置されている。図2に示すようにこれら囲み部材3並びに内カップ41は、ネジ30にてガイド板21に締結、固定されており、回転軸22を回転させることによってガイド板21と一体となって回転するようになっている。この構成から明らかなように前記囲み部材3及びガイド板21は、共に一体となって回転する本実施の形態の回転基体の一部として兼用されている。
【0021】
囲み部材3は、開口部の内側にウエハWを配置することができる。図2〜図4に示すように囲み部材3には、その下面から径方向内側へ向けて突出する小片状の支持部31が設けられており、本例では12個の支持部31が囲み部材3の開口部の内周面に沿って等間隔に配置されている。
【0022】
各支持部31の上面は水平になっていて、図4に示すようにこれら支持部31の上面にウエハWを載置することにより、囲み部材3の開口部の内側にウエハWが水平に支持される。そしてこれら支持部31の上にウエハWを載置すると、図6に示すようにウエハWの側周面と、囲み部材3の内周面との間に例えば0mmより大きく、数mm以下の隙間が形成される。またガイド板21の上面とウエハWの下面との間に各処理液を広げるための隙間が形成されるように、ウエハWを支持する高さ位置が調節されている。
【0023】
また囲み部材3は、ウエハWの側周面と対向する位置から、径方向外側へ向けて伸びだす扁平な板材として構成され、ガイド板21の外周部に形成された傾斜面に沿うようにして囲み部材3の外周部も下方側へ向けて湾曲している。そして既述のように囲み部材3は、ガイド板21と一体となって回転するので、囲み部材3に形成された支持部31によって支持されることにより、ガイド板21や囲み部材3と一体となってウエハWを回転させることができる。この囲み部材3は、ウエハWから振り切られた薬液をその下面にてガイドする役割も果たしている。
【0024】
囲み部材3の上方に配置された内カップ41は、囲み部材3の上面を覆うように径方向外側に向けて横方向に向けて伸び出す円環形状の部材として構成され、その外周部が下方側へ向けて屈曲することにより、図3、図4に示すようにその縦断面がL字状となっている。下方側へ向けて屈曲した内カップ41の下端部は、ガイド板21の外周端の上方位置まで伸び出してこれら内カップ41とガイド板21との間に1mm〜10mm程度の隙間を形成している。一方、内カップ41の円環の開口部は、リフター24に支持されたウエハWが当該開口部を上下に通過することができる大きさに形成されている。
【0025】
回転軸22の作用により、一体となって回転するガイド板21、囲み部材3、内カップ41の外側には、ガイド板21と内カップ41との間の隙間から外方へ向けて排出された各種処理液を排出路421へ向けて案内するための外カップ42が配置されている。図1に示すように外カップ42は、縦断面形状が矩形の管を円環形状に湾曲させた形状となっており、その下面には外部の除外設備へ接続された排出路421が設けられている。
【0026】
外カップ42の下面には内周側から外周側へと低くなるように傾斜面が形成されていて、ガイド板21と内カップ41との隙間から排出され滴下した処理液を排出路421へ向けて案内するようになっている。
【0027】
さらに図1に示すように外カップ42の内周面側の側壁部は、下面側から上方へ向けて伸び出しており、下方側へ向けて突出するガイド板21の周縁部と非接触で交差して、外カップ42内に排出されたガスや処理液のミストが回転軸22側へ向けて流出しないようになっている。
ここで外カップ42は例えば筐体11の底面に固定されている。
【0028】
トップカバー5は、上面に向けて開口する内カップ41の開口部を上面側から覆うように当該内カップ41の上方に配置される円板形状の部材であり、支持梁54によって上面側から片持ち支持されている。支持梁54はシリンダーモーター55に接続されており、このシリンダーモーター55を駆動させることによって内カップ41の開口部を上面側から覆い、ウエハ支持部2に支持されたウエハWの上面に対向する処理位置と、この位置から上方に移動した退避位置との間を移動することができる。
【0029】
またトップカバー5の中央部には、ウエハWとトップカバー5との間に形成される空間内にガスである例えば窒素ガスなどの不活性ガスを供給するためのガス供給口531が設けられており、このガス供給口531には不図示のガス供給源へと繋がるガス供給管53が接続されている。ガス供給管53は本実施の形態のガス供給部に相当している。
【0030】
一方、トップカバー5の下面側には、内カップ41の開口部の内側に嵌合可能に形成され、トップカバー5の下方側に向けて突出する円環状の突起部51が形成されている。突起部51には、外周側から内周側へ向けて下方に伸びる例えば2段階の段差が形成されている。トップカバー5を処理位置に移動させたとき、この段差の最下端面はウエハWの上面側の周縁部に対向して、中央部側の空間よりも狭い狭隘な隙間を形成することができるようになっている。
【0031】
突起部51の段差が形成されている領域よりもさらに内周側には、外周側から内周側へ向けて上方に伸びるテーパー状の傾斜面が形成されており、ウエハWとトップカバー5との間に形成される空間内に供給されたガスを前記の隙間へ向けて案内することができる。また突起部51は、囲み部材3と内カップ41との間に排出されたガスがHF溶液のミストなどを含んだ状態で逆流することを防ぐために、当該隙間の外方の領域からウエハWとトップカバー5との間に形成される空間を区画する役割を果たす。
【0032】
以上に説明した構成を備える液処理装置1は、処理液供給路243からウエハWの下面側に供給され薬液がウエハWの上面側に回り込む現象を抑制する機構を備えている。以下、当該機構の構成について説明する。
【0033】
図3、図4に示すように薬液の回り込みを抑える機構として、既述の囲み部材3の下面には、囲み部材3の内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って放射状に配列された複数のガイド溝部32が形成されている。このように囲み部材3の内縁側から外方に向かって伸びるガイド溝部32を設けることにより、ガイド溝3の毛管作用を利用して、ウエハWの外周面と囲み部材3の内周面との隙間に進入した薬液を外方側に引き出して薬液の排出を促進することができる。この結果、前記隙間内に残留する薬液の量を減らし、当該薬液のウエハWの上面側への回り込みを抑えることができる。
【0034】
薬液に対して毛管作用を発揮するという観点において、図7の拡大図に示したガイド溝部32の幅寸法Dは0.1mm〜5mmの範囲が好ましく、1.5mm〜3mmの範囲がさらに好適である。またガイド溝部32を設けたとしてもその配置数が少なければ薬液を外方側に引き出すという効果を十分に得ることができない。ガイド溝部32の本数は、処理対象のウエハWの径などにより変化するが、例えばガイド溝部32同士の間隔Dが0.5mm〜10mmの範囲となるように設けることが好ましく、0.5mm〜3mmの範囲がさらに好適である。これらD、Dの範囲は、に薬液の回り込みを抑えるのに適当な範囲を実験や流体シミュレーションの結果などから経験的に把握した結果を示したものである。
【0035】
例えば直径300mmのウエハWを処理する本実施の形態の液処理装置1において、ウエハWの側周面と囲み部材3の内周面との間の隙間の幅を2mmとすると、囲み部材3の内周面の長さは955mmとなる。この内周面に幅寸法D=1mmのガイド溝部32を、ウエハWの中心から見て1°間隔で360個配置すると、ガイド溝部32同士の間隔Dはおよそ1.65mmとなる。また、径方向に伸びるガイド溝部32の長さについては特段の限定はないが、例えば1mm以上あることが好ましい。
【0036】
また図1に示すように液処理装置1には制御部が接続されている。制御部は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には液処理装置1の作用、つまり、液処理装置1内にウエハWを搬入し、ウエハWの液処理を行ってからリンス洗浄の後、ウエハWを搬出するまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
【0037】
以上に説明した構成を備えた液処理装置1によりウエハWの液処理を実行する動作及び、その際のガイド溝部32の作用について図6〜図7を参照しながら説明する。
ウエハWの搬入時において液処理装置1はトップカバー5を上方側に退避させ、ウエハWの受け渡し位置までリフター24を上昇させる。このとき筐体11内には上方側から下方側へ向かう清浄空気のダウンフローが形成されている。しかる後、筐体11のシャッター12を開き、トップカバー5と支持ピン242との間の高さ位置に、ウエハWを支持した外部のウエハ搬送機構のピックを進入させる。次いで当該ピックを降下させることによりピックと支持ピン242とを交差させて、ウエハWをリフター24に受け渡し、しかる後ピックを筐体11内から退出させる。
【0038】
リフター24は、ウエハWを支持した状態で降下し、囲み部材3が配置されている高さにウエハWが到達すると、リフター24から支持部31にウエハWが受け渡され、ウエハWは囲み部材3に支持された状態となる。この後、トップカバー5を降下させることにより、図5に示したようにトップカバー5とウエハWとの間にガスを通流させるための空間が形成される。
【0039】
ガスの通流空間が形成されたら、ガス供給管53からの窒素ガスの供給を開始する。この結果、当該空間内には、窒素ガスがウエハWの上面を中央部側から周縁部側へ向けて流れていく。ここで図5においては、ガスや薬液の流れを分かりやすくするため、ガイド板21の上面から突起部51の下面までの高さ方向の寸法を拡大して図示してある。また図5〜図6ではガスの流れを破線の矢印で示し、液体の流れを実線の矢印で示してある。
【0040】
こうしてトップカバー5を降下させ、ウエハWとの間に形成される空間内にガスを供給する動作と並行して、トップカバー5が処理位置に配置された状態となったらリフター24の開口部241からウエハWの下面へのHF溶液の供給を開始する。またこの動作と共に、回転軸22を作動させ、互いに連結されているガイド板21、囲み部材3、内カップ41を例えば1000rpm〜1500rpmの範囲の予め設定した回転速度となるまで加速する。この結果、支持部31に支持されているウエハWは、回転基体(ガイド板21や囲み部材3をその一部として兼用している)と同様の速度で回転することになる。
【0041】
これらの動作によりウエハWの下面に供給されたHF溶液は回転するガイド板21やウエハWからの遠心力の作用を受けてウエハWの下面とガイド板21との上面の間に形成される空間を満たすようにして当該空間の全体に広がる。この結果、HF溶液はウエハWの下面を流れ、ウエハWの周縁部に到達し、囲み部材3とガイド板21とで上下を挟まれた空間を通って外方側へ排出される。
【0042】
さらに、HF溶液は、囲み部材3の上面側を流れてきたガスの流れに乗って内カップ41とガイド板21との間の隙間を通過して外カップ42内に放出される。こうして外カップ42に進入したHF溶液は、排出路421へ向けて排出されていく。
【0043】
ウエハWの下面にHF溶液を供給する上述の液処理において、ウエハWの周縁部におけるHF溶液の供給状態を図6、図7に拡大して示す。これらの図に実線の矢印で示すようにウエハWの外周部側に配置された囲み部材3の下面にガイド溝部32が形成されていることにより、ウエハWの外周面と囲み部材3の内周面との隙間に進入したHF溶液が各ガイド溝部32により外方側へ引き出される。この結果、前記隙間の近傍に存在するHF溶液の量が減少してウエハWの上面に回り込むHF溶液の量が少なくなる。
【0044】
一方でガイド溝部32を設けても前記隙間にも毛管作用が働くなどして、少量の薬液が流れ込むので、ウエハWの側周面にHF溶液を接触させ、当該領域の不要な膜を除去することができる。
【0045】
こうしてウエハWの上面への回り込み量を抑えつつ、ウエハWの下面及び側周面にHF溶液を供給し、予め設定した時間だけ液処理を行ったら、ウエハWを回転させたまま開口部241から供給する処理液をHF溶液からDIWに切り替えてウエハWのリンス洗浄を実行する。その後、ウエハWの下面に供給する処理液の供給を停止しつつウエハWの回転を継続し、乾燥を実行してからウエハWの回転を停止して液処理装置1によるウエハWの処理動作を終了する。
そして搬入時とは反対の動作で外部のウエハ搬送機構にウエハWを受け渡し、液処理装置1による液処理を終える。
【0046】
本実施の形態に係る液処理装置1によれば以下の効果がある。水平に支持された状態で回転するウエハWの周囲に囲み部材3を設け、この囲み部材3の下面に各々内縁側から外方に向かって伸びるガイド溝部32を形成し、ウエハWの周縁部に到達したHF溶液に対し毛管作用を発揮させて外方側へと引き出すので、ウエハWの上面側への薬液の回り込みを抑えて良好な処理結果を得ることができる。
【0047】
ここでガイド溝部32の平面形状は、図4に示したようにウエハWの中心から外側へ向けてまっすぐに伸び出すように形成する場合に限定されない。例えばウエハW(囲み部材3)の回転方向に沿ってガイド溝部32を直径方向に対して傾けたりしてもよい。これらの構成によれば、毛管現象によって引き出されたHF溶液に遠心力が作用する方向に向けてガイド溝部32が伸び出しているので、よりスムーズにHF溶液の排出ができる。
【0048】
また支持部31は囲み部材3に設ける場合に限られず、例えばガイド板21の上面に、ウエハWの周方向に沿って設けてもよい。この場合には、回転基体はガイド板21をその一部として兼用する一方、囲み部材3は回転基体には含まれない。
【0049】
次に第2の実施の形態に係る液処理装置1の構成について説明する。第2の実施の形態に係る液処理装置1は、図8、図9に示すように、ウエハWを支持する支持部31を多数個設け、隣り合う支持部31の支持面同士の間隔を狭くすることにより、ウエハWの上面側への薬液の回り込みを抑える点が、既述の第1の実施の形態に係る液処理装置1と異なっている。
ここで第2の実施の形態に係る液処理装置1において、ウエハ支持部2、各カップ41、42、トップカバー5やその昇降機構、筐体11や気流導入部14等の構成や動作は図1、図5を用いて説明したものと同様なので再度の説明を省略する。また、図8〜図11の各図において、第1の実施の形態にて説明した液処理装置1と共通の構成要素には、図1〜図7に示したものと同じ符号を付してある。
【0050】
図8、図9は、第2の実施の形態に係る液処理装置1に設けられている囲み部材3及び内カップ41の構成を示した斜視図である。これらの図に示した囲み部材3には、囲み部材3の下面から径方内側へ向けて突出する小片状の支持部31が360個設けられており、これらの支持部31が1°間隔で配置されている。
【0051】
各支持部31はウエハWの周縁部を下面側から支持することにより、ガイド板21の上面とウエハWの下面との間に処理液を広げるための隙間が形成された状態でウエハWを支持する点については図2〜図4に示した第1の実施の形態に係る支持部31と共通している。
【0052】
図10に示すように本例の各支持部31は、上面側に設けられたウエハWと接触する支持面が平坦になっており、この支持面にてウエハWの下面側の縁を支持するようになっている。
【0053】
第2の実施の形態に係る液処理装置1では、隣り合う支持部31の支持面同士の間隔(図11に示したD’)が、0.5mm〜10mmの範囲に設定され、より好適には0.5mm〜3mmとなっている。後述の実験結果に示すように、支持部31を設けた領域は薬液の上面側への回り込み量が少なくなることが確認されており、これら支持部31の配置間隔を狭くすることにより、隣り合う支持部31で挟まれた領域においても薬液の回り込み量を低減できることが確認されている。本発明は、このような事実に基づいてなされている。
【0054】
隣り合う支持部31の支持面同士の間隔を狭めることにより薬液の回り込み量が減る理由は明らかではないが、このような狭隘な流路を薬液が通り抜ける際の抵抗が大きくなった結果、当該領域に進入する薬液の量も少なくなり、これに応じて回り込み量が低減されるのではないかと考えられる。
【0055】
上述の作用を得る上では、ウエハWの周方向における支持部31の支持面の幅の寸法(図11に示したT)は特段の範囲に限定されるものではない。但し、支持部31の幅が広すぎるとウエハWの外周面と囲み部材3の内周面の隙間に薬液が進入しにくくなる。このため薬液の回り込みを抑えつつウエハWの側周面に薬液を行き渡らせるという観点においては、当該幅寸法Tは0.1mm〜3mmの範囲に設定することが好ましく、0.5mm〜2.0mmの範囲がさらに好適である。
【0056】
本例に係るT、D’の具体例を挙げておくと、支持部31の支持面にて支持される直径300mmのウエハWの周縁の長さは942.5mmであり、各支持部31の幅寸法をT=1mmとし、360個の支持部31を1°間隔で配置すると、支持部31の支持面同士の間隔D’はおよそ1.62mmとなる。これらT、D’の値や支持部31の配置個数などについても、実験や流体シミュレーションなどを利用して上面側への回り込みを抑えつつ、ウエハWの側周面に薬液が供給することが可能な程度の値が設定される。
【0057】
以上の構成を備えた第2の実施の形態に係る液処理装置1の動作について説明する。ウエハWの搬入やHF溶液、ガスの供給動作、ウエハWの回転速度などの条件については、図5を用いて説明した第1の実施の形態に係る液処理装置1と同様である。
【0058】
開口部241から供給されたHF溶液は、ウエハWの下面とガイド板21の上面との間の空間を満たした状態で当該空間内に広がり、ウエハWの下面に形成された不要な膜を除去する。そして図10、図11に示すように、支持部31の設けられている領域にHF溶液が到達すると、当該領域では支持部31の隣り合う支持面同士の間隔D’が0.5mm〜10mmと狭くなっているので、この隙間にはHF溶液が流れ込みにくい。
【0059】
このため、図10、図11に長い実線の矢印で示すように、当該領域に到達したHF溶液はその大部分が支持部31を迂回して下方側の空間を流れて行く。一方、隣り合う支持部31同士の隙間には、短い実線の矢印で示すように少量のHF溶液が流れ込む状態になると考えられる。このようにウエハW周縁部へのHF溶液の供給量が少なくなった結果、ウエハWの上面側に回り込むHF溶液の量を抑えることができる。
HF溶液による液処理を終えた後のDIWによるリンス洗浄やその後の乾燥並びにウエハWの搬出工程の動作については第1の実施の形態の液処理装置1と同様なので説明を省略する。
【0060】
第2の実施の形態に係る液処理装置1によれば以下の効果がある。水平に支持された状態で回転するウエハWの支持部31の支持面同士の間隔が0.5mm〜10mmとなるように設定することにより、これら支持部31の間をHF溶液が通過しにくくなるので、ウエハWの上面側へのHF溶液の回り込みを抑えて良好な処理結果を得ることができる。
【0061】
ここで支持部31は囲み部材3に設ける場合に限られず、例えばガイド板21の上面に、ウエハWの周方向に沿って設けてもよい。また、囲み部材3に支持部31を設ける場合には、当該囲み部材3の下面に図4等に示したガイド溝部32を設け、第1、第2の実施の形態の液処理装置1を組み合わせてもよい。この場合には、支持部31同士の隙間にHF溶液を流れ込みにくくさせる作用と、ガイド溝部32によりHF溶液が外方側へ引き出される作用とが相俟って、より効果的にウエハWの上面側へのHF溶液の回り込みを抑制することができる。
【0062】
さらに第1、第2の実施の形態に係る液処理装置1に共通するバリエーションの例を挙げておくと、トップカバー5、各カップ41、42等は、本発明の液処理装置1に必須のものではなく、必要に応じて適宜省略してもよい。
また、除去する膜や処理液の種類はこの例に限られるものではなく希HClなど他の腐食性の薬液によりCu膜など他の膜を除去してもよい。また、処理液の種類もウエハWの下面に形成された膜の除去など、腐食性の薬液を用いる場合に限られず、例えばDIWを用いたリンス洗浄を行う液処理装置において、上述の各実施の形態に係る手法により回り込みを防止してもよい。
【実施例】
【0063】
(実験)
第2の実施の形態に係る液処理装置1を用い、囲み部材3に設けられた支持部31の個数を変えて液処理を行い、所定の回転速度で回転するウエハWの上面側へ薬液が回り込んだ範囲を計測した。ウエハWとしては酸化膜の形成されたシリコンウエハを用い、当該酸化膜を49wt%のHF溶液で除去し、ウエハWの上面側の酸化膜が除去された範囲を観察した。
【0064】
A.実験条件
(実施例)
幅寸法T=1.0mmの支持部31をウエハWの中心から見て1°間隔で360個配置した。隣り合う支持部31の支持面同士の間隔はD’=1.6mmである。
(比較例)
幅寸法T=1.0mmの支持部31をウエハWの中心から見て30°間隔で12個配置した。隣り合う支持部31の支持面同士の間隔はD’=77.5mmである。
【0065】
B.実験結果
(実施例)に係る実験の結果を図12(a)、図12(b)に示し、(比較例)に係る実験の結果を図13(a)、図13(b)に示す。これらの図は、ウエハWの周縁部において、HF溶液によりシリコン酸化膜がエッチングされた深さをエッチング深さの範囲毎にカラー表示した図をグレースケールに変換したものである。各図の横座標はウエハWの周方向の位置を示し、縦座標はウエハWの径方向の位置を示している。縦座標については、座標の上方側がウエハWの外周側に相当している。
【0066】
また図12(a)、図13(a)はウエハWの全周のエッチング状態を示し、これらの図中に破線の円で囲んで示した領域を図12(b)、図13(b)に拡大して示してある。縦座標の上部側に横方向に伸びる黒線がウエハWの外周端を示し、同じく下部側に横方向に伸びる黒線がエッチング深さの最も浅い領域、即ち、ウエハWの上面側に回り込んだHF溶液が到達した位置を示している。図中、ウエハWの外周端が大きく窪んで表示されている領域はノッチである。
【0067】
図12(a)、図12(b)に示した(実施例)の結果を観察すると、図12(b)の拡大図に顕著なように、HF溶液が到達して酸化膜がエッチングされた領域は、ウエハWの外周端から内側に入り込んだり、外周端近傍で止まったりしながらウエハWの周方向に沿って細かい波を描いている。
【0068】
ウエハWの外周端からHF溶液が到達した位置までの距離(以下、回り込み距離という)と、支持部31の配置位置との対応関係を確認したところ、支持部31が設けられている位置では回り込み距離が小さかった。これに対して隣り合う支持部31で挟まれた領域では、回り込み距離が大きく、HF溶液がウエハWの内側まで進入していた。HF溶液が最も内側まで回りこんだ位置における回り込み距離W1MAXは、0.5mm程度であった。また、ノッチ位置を除く、ウエハWの周方向全体での回り込み距離の平均値W1AVEはおよそ0.4mmであった。
【0069】
これに対して、支持部31の数が少ない(比較例)に係る実験結果では、図13(a)を見て分かるように、支持部31を設けた位置に対応して間歇的に回り込み距離が小さくなっていることが確認できる。一方、隣り合う支持部31同士の間には、一様にHF溶液が回りこんできている。そして回り込み距離の最大値W2MAXは1.0mm程度であり、平均値W2AVEは0.7mm程度であっていずれの値も実施例より回り込み距離が大きい。
【0070】
これら(実施例)、(比較例)の実験を比較した結果から、ウエハWを支持する支持部31の設置数を増やすことによって前記回り込み距離を小さくできていることから、HF溶液の回り込み量を少なくすることができているといえる。そしてD’の値が10mm以下程度であれば、最大の回り込み距離WMAXの値を(比較例)のW2MAXよりも小さくすることができ、またD’の値が0.5mm以上あればウエハWの側周面にHF溶液が行き渡る状態を維持しつつ、回り込みの抑制を実現できることを把握している。
【符号の説明】
【0071】
W ウエハ
1 液処理装置
2 ウエハ支持部
21 ガイド板
3 囲み部材
31 支持部
32 ガイド溝部
5 トッププレート
61 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板を水平に支持した状態で回転させるための回転基体と、
回転している被処理基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
前記被処理基板の回転と共に回転し、前記回転基体に支持された被処理基板から振り切られた処理液を下面にてガイドするために、回当該被処理基板を囲むように設けられた囲み部材と、
前記囲み部材の下面側にて各々内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って配列され、前記被処理被処理基板の周縁部に到達した処理液を毛管作用により外方側に引き出して、被処理基板の上面側への処理液の回り込みを抑えるための複数のガイド溝部と、を備えたことを特徴とする液処理装置。
【請求項2】
前記回転基体には、被処理基板の周縁部を各々下面側から支持するように当該被処理基板の周方向に沿って互いに間隔をおいて複数個の支持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
【請求項3】
前記各ガイド溝部の囲み部材の周方向に沿った幅の寸法が0.1mm〜5mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の液処理装置。
【請求項4】
隣り合う前記各ガイド溝部同士の間隔が0.5mm〜10mmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の液処理装置。
【請求項5】
被処理基板の周縁部を各々下面側から支持するように当該被処理基板の周方向に沿って互いに間隔をおいて複数個の支持部が設けられ、被処理基板を水平に支持した状態で回転させるための回転基体と、
回転している被処理基板の下面に処理液を供給する処理液供給部と、
前記支持部に支持された被処理基板から振り切られた処理液をその下面にてガイドするために、当該被処理基板を囲むように設けられた囲み部材と、を備え、
隣り合う支持部同士の隙間を介して被処理基板の上面側へと回り込む処理液の量を抑制するために、隣り合う支持部の支持面同士の間隔が0.5mm〜10mmとなるように設定されていることを特徴とする液処理装置。
【請求項6】
前記各支持部の支持面における被処理基板の周方向に沿った幅の寸法が0.1mm〜3mmであることを特徴とする請求項5に記載の液処理装置。
【請求項7】
前記囲み部材には、当該囲み部材の下面側にて各々内縁側から外方に向かって伸びると共に周方向に沿って配列され、前記被処理被処理基板の周縁部に到達した処理液を毛管作用により外方側に引き出して、被処理基板の上面側への処理液の回り込みを抑えるための複数のガイド溝部が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の液処理装置。
【請求項8】
前記回転基体に支持されている被処理基板の上面に、当該被処理基板の中央部側から周縁部側へ向けて流れるガスの流れを形成するためのガス供給部を備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の液処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−84607(P2012−84607A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227739(P2010−227739)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】