説明

通信装置、情報提示装置、通信方法、プログラム、および記録媒体

【課題】通信相手の識別情報をユーザにとって分かりやすい形式で提示する。
【解決手段】ナビゲーション装置50とデータの送受信を行う無線通信部20と、通信装置80とデータの送受信を行う回線通信部30とを備え、無線通信部20を介して通信装置80を識別する識別情報をナビゲーション装置50に対して送信するアドレス送信部22と、回線通信部30を介して通信装置80から位置情報を受信する位置受信部26と、無線通信部20を介して前記位置情報をナビゲーション装置50に対して送信する位置送信部24と、無線通信部20を介してナビゲーション装置50からのメッセージを受信するメッセージ受信部32と、メッセージに自装置を識別する識別情報を付加するアドレス付加部34と、回線通信部30を介して識別情報を付加したメッセージを通信装置80に対して送信するメッセージ送信部36とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信したデータを他の装置に転送する通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、外出中のユーザが所持している第1の通信装置の現在位置を、在宅中のユーザが所持している第2の通信装置に送信し、受信した現在位置をさらにナビゲーション装置に送信して、上記外出中のユーザの現在位置をナビゲーション装置の目的地として設定を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1など)。
【0003】
また、設定された目的地への到着時刻を予測して、予測した到着予定時刻を第1の通信装置に送信するナビゲーション装置が存在する(例えば、特許文献2など)。
【0004】
上記従来の構成によれば、第2の通信装置のユーザは、ナビゲーション装置に、第1の通信装置の現在位置までのルートガイドを容易に実行させることができる。また、第1の通信装置のユーザは、ナビゲーション装置からの通知によって、何時ごろに第2の通信装置のユーザと落ち合うことができるかを認識することができる。
【特許文献1】特開2003−106854号公報(2003年4月9日公開)
【特許文献2】特開2005−127949号公報(2005年5月19日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、ナビゲーション装置から第1の通信装置に到着予定時刻が送信されるので、第1の通信装置のユーザは、落ち合う相手が誰であるかを認識することができないという問題を生じる。
【0006】
すなわち、到着予定時刻を受信した第1の通信装置のユーザは、当該到着予定時刻の発信元を確認することができるが、その発信元は、ナビゲーション装置である。このため、第1の通信装置のユーザは、自分の現在位置に向かっているのがナビゲーション装置であることを認識することができるものの、当該ナビゲーション装置を用いて自分の現在位置に向かっている者が誰であるかを認識することができない。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、他の通信装置から受信したデータをさらに他の装置(例えばナビゲーション装置)に送信し、該他の装置が発信するメッセージ(例えば到着予定時刻)を上記他の通信装置に伝達する際に、該他の通信装置のユーザに上記メッセージを分かりやすく提示することができるようにする通信装置等を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る通信装置は、上記課題を解決するために、情報提示装置とデータの送受信を行う第1通信手段と、他の通信装置とデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置であって、前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信手段と、前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信手段と、前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信手段と、前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信手段と、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加手段と、前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加手段が識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る通信方法は、情報提示装置とのデータの送受信を行う第1通信手段と、他の通信装置とのデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置における通信方法であって、前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信ステップと、前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信ステップと、前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信ステップと、前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加ステップと、前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加ステップで識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、識別情報送信手段が他の通信装置を識別する識別情報を情報提示装置に送信する。具体例をあげれば、通信装置のアドレス帳に記録されているメールアドレスを、ナビゲーション装置などの情報提示装置に送信することで、ナビゲーション装置上でアドレス帳に記録されているメールアドレスに対してメッセージを作成することができる。
【0011】
また、位置情報受信手段が他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信し、位置情報送信手段が、情報提示装置に対して位置情報を送信する。これによって、情報提示装置は、他の通信装置のユーザが指定した位置情報に基づいて目的地の設定等の動作を行うことができる。
【0012】
また、メッセージ受信手段が情報提示装置からのメッセージを受信し、識別情報付加手段が自装置の識別情報をメッセージに付加し、メッセージ送信手段が自装置の識別情報が付加されたメッセージを他の通信装置に対して送信する。これによって、メッセージを受信した他の通信装置が、送信元が自装置であることを識別することが可能なメッセージが送信できるという効果を奏する。
【0013】
このように、通信装置に記憶されている識別情報を情報提示装置に送信し、自装置の識別情報をメッセージに付加して送信するので、通信相手の識別情報をユーザにとって分かりやすい形式で提示することができる通信装置を実現することができる。
【0014】
本発明に係る通信装置では、上記位置情報受信手段は、位置情報が埋め込まれた画像データを前記位置情報として受信することが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、上記位置情報が画像データに埋め込まれていることにより、例えば画像データが、上記位置情報が示す場所に存在する施設の写真である場合に、通信装置にて画像データを表示したユーザが上記位置情報が示す場所を視覚的に認識することができる。また、画像データとして位置情報が送信されるため、画像データを送受信する構成を用いて位置情報を送信できるというさらなる効果を奏する。
【0016】
本発明に係る通信装置では、前記第1通信手段は、近距離無線通信を用いて通信を行う通信手段であり、前記第2通信手段は、携帯電話通信回線を用いて通信を行う通信手段であることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、他の通信装置とは携帯電話回線を介して通信を行い、情報提示装置とは近距離無線通信を介して通信を行うので、通信相手に応じた通信速度や回線接続方式を用いて、適切な通信を行うことができるというさらなる効果を奏する。具体例を挙げれば、携帯端末などの他の通信装置とは3Gなどの携帯電話回線を介して通信を行うことで、通信相手の場所に影響されにくい通信方式を選択することができ、通信装置の近くに存在するナビゲーション装置などの情報提示装置には、Bluetooth(登録商標)などを用いた近距離無線通信を用いることで、通信コストのかからない高速な通信方式を選択することができる。
【0018】
また、前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記識別情報に基づいて、メッセージの送信相手を選択可能に提示する送信先選択手段と、前記第1通信手段を介して、前記通信装置から前記位置情報を受信する位置情報受信手段と、前記位置情報に基づいて、当該位置情報の示す場所に自装置が到着する時刻である到着時刻を予測する到着時刻予測手段と、前記到着時刻予想手段が予測した前記到着時刻に基づいて、前記送信先選択手段で選択された送信相手に対して送信するメッセージを生成するメッセージ生成手段と、前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置に対して、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを送信するメッセージ送信手段とを備えることで、上述の通信装置と通信を行う情報提示装置を構成することができる。
【0019】
なお、上記通信装置および情報提示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記通信装置および情報提示装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る通信装置は、情報提示装置とのデータの送受信を行う第1通信手段と、他の通信装置とのデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置であって、前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信手段と、前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信手段と、前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信手段と、前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信手段と、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加手段と、前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加手段が識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信手段とを備えている。
【0021】
また、本発明に係る通信方法は、情報提示装置とのデータの送受信を行う第1通信手段と、他の通信装置とのデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置における通信方法であって、前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信ステップと、前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信ステップと、前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信ステップと、前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加ステップと、前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加ステップで識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信ステップとを含んでいる。
【0022】
上記の構成によれば、通信装置に記憶されている識別情報を情報提示装置に送信し、自装置の識別情報をメッセージに付加して送信するので、通信相手の識別情報をユーザにとって分かりやすい形式で提示することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の一実施形態について図1から図15に基づいて説明すると以下の通りである。
【0024】
図1は、本実施形態の通信システムの構成を示す概略図である。本実施形態の通信システムは、通信装置10、ナビゲーション装置50(情報提示装置)、外部サーバ60、および、通信装置80を備えている。
【0025】
通信装置10および通信装置80は、3Gなどの携帯通信回線を介して互いに通信を行うことができる。また、通信装置10および通信装置80は、外部サーバ60と通信を行い、地図情報や電車乗換案内などの情報提示サービスを受けることができる。通信装置10はユーザAに所持され、通信装置80はユーザBに所持されている。ナビゲーション装置50は、ユーザAの所有する車両に搭載されており、通信装置10とBluetooth(登録商標)で通信を行うことができるようになっている。
【0026】
ここで、ユーザBは、通信装置80から携帯通信回線を介してメールを送信することで、ユーザAに対して迎えに来てくれるように連絡している。ユーザBが送信するメールには、外部サーバ60で稼動するサービスから取得した目的地の位置情報(緯度・経度情報)が少なくとも埋め込まれた画像が添付されている。なお、この画像には、上記位置情報に加えて、目的地への到着時刻を含むデータが埋め込まれていても良い。以下では、ユーザBからのメールを通信装置10で受信したユーザAが、ナビゲーション装置50が搭載された車両にてユーザBを迎えに行く際にやり取りされるデータの流れについて説明する。
【0027】
図2は、本実施形態の通信システムでやり取りされるデータの流れを示すシーケンス図である。なお、上述のように、通信装置10はユーザAに所持されており、ナビゲーション装置50はユーザAの所持する車両に搭載されており、通信装置80はユーザBに所持されている。また、外部サーバ60はユーザAおよびユーザBから離れた別の場所に存在している。
【0028】
ここでは、ユーザAが、ナビゲーション装置50が搭載された上記車両にて、これからユーザBを迎えに行く場面を想定している。また、ここでは、ユーザBは、電車で移動しており、ユーザAに対して下車予定の駅まで迎えに来るように連絡を行うとする。
【0029】
最初に、S101において、通信装置10は、ナビゲーション装置50に対してアドレス帳に記録されているアドレスデータ(第1のアドレス)を送信する。このアドレスデータには、ユーザBの所持する通信装置80のメールアドレスが含まれている。
【0030】
なお、通信装置10のアドレス帳に、通信装置80のメールアドレス以外のアドレスデータも含まれる場合には、これらのアドレスデータもナビゲーション装置50に送信しても良い。ただし、通信装置10のアドレス帳には、ナビゲーション装置50に送信する必要のないアドレスデータも含まれていることが考えられるので、ナビゲーション装置50に対して送信するアドレスデータは、ユーザAが通信装置10に対して予め設定しておくようにすることが好ましい。
【0031】
詳細については後述するが、ナビゲーション装置50は、通信装置10から受信した上記アドレスデータを、メッセージ送付先の候補として表示し、表示した候補から選択されたアドレスに対してメッセージの送付を行う。
【0032】
続いて、S102において、ナビゲーション装置50は、アドレスデータ(第1のアドレス)を受信したことを通知する確認送信を通信装置10に対して返信する。
【0033】
なお、本実施形態では、アドレスデータとして、通信装置10のアドレス帳に保存されている相手先名称、メールアドレス、電話番号などの個人を識別する情報を用いるものとするが、これに限るものではない。MACアドレスや、IPアドレスなど、ネットワーク上の機器を識別する情報であってもよいし、指紋や声紋などの個人を特定するためのバイオメトリクスデータをアドレスデータの代わりに用いてもよい。
【0034】
次に、S103において、ユーザBは自身の所持する通信装置80を用いて、ユーザAに迎えに来てもらう場所および時刻の検索を行う。具体的には、ユーザBは、通信装置80から外部サーバ60にユーザBが下車する駅の位置(つまり「お迎え場所」)を示すデータ、およびその駅に電車が到着する時刻を要求する。
【0035】
S104では、通信装置80は、通信装置80からの要求を受けた外部サーバ60から、電車の到着時刻および下車予定駅の位置データを、これらのデータを埋め込んだ画像データとして取得する。
【0036】
なお、本実施形態は、外部サーバ60に対して要求することで下車予定駅の位置データを取得したが、位置データの取得方法はこれに限るものではない。例えば、ユーザBが、ユーザAに迎えに来てもらいたい「お迎え場所」に既に到着しているような場合には、通信装置80の内部にGPS(Global Positioning System)を内蔵し、通信装置80で取得した現在位置をユーザAの通信装置10に送信してもよい。また、通信装置80内部にデータベースおよび検索ソフトウェアを内蔵し、到着駅等のユーザAに迎えに来てもらいたい「お迎え場所」の位置情報を取得する構成であってもよい。
【0037】
S105において、通信装置80は、外部サーバ60から受信した画像データを「お迎え場所」情報として、通信装置10に対して送信する。また、「お迎え場所」情報として、下車予定駅の位置データおよび到着予定時刻だけではなく、通信装置80の現在地を示す位置情報を含めて送信してもよい。
【0038】
以下、通信装置80が通信装置10に送信する「お迎え場所」情報を含むメールを、お迎えメールと呼ぶ。なお、通信装置80と通信装置10との間の情報の送受信は、どのような形式で行われても良いが、ここでは通信装置80および通信装置10が備える電子メール機能を利用して情報の送受信を行うものとする。
【0039】
続いて、「お迎え場所」情報を受信した通信装置10は、S106において、「お迎え場所」情報を受信したことを示す受信確認メールを通信装置80に返信する。
【0040】
その後、S107において、通信装置10は、S105で受信したお迎えメールに含まれる「お迎え場所」情報の(「お迎え場所」の位置データ等が埋め込まれた画像データ)を外部サーバ60に送信して、「お迎え場所」の位置確認を要求する。
【0041】
「お迎え場所」の位置確認要求および「お迎え場所」情報を受信した外部サーバ60は、受信した「お迎え場所」情報に含まれる位置データが示す位置(つまり「お迎え場所」)に関連する情報の検索を行い、検出した情報を位置確認情報として通信装置10に送信する。そして、通信装置10は、外部サーバ60か位置確認情報を受信すると、受信した位置確認情報を自動的またはユーザAの入力操作に従って表示する。
【0042】
なお、位置確認情報は、ユーザAが「お迎え場所」に向かう際に有用な情報であればよく、特に限定されない。例えば、位置確認情報は、「お迎え場所」に存在する施設あるいはレストランなどが示された「お迎え場所」周辺の地図であっても良いし、「お迎え場所」周辺の施設を示す情報であっても良いし、「お迎え場所」周辺の渋滞情報あるいは天候情報であっても良く、またこれらの組み合わせであってもよい。
【0043】
このように、通信装置10は、外部サーバ60に「お迎え場所」情報を転送することによって、「お迎え場所」に向かう際に有用な位置確認情報を取得することができるので、通信装置10は、S107およびS108の処理を実行することが好ましい。しかしながら、これらの処理は、本発明の必須の処理ではないので省略することも可能である。
【0044】
S109において、通信装置10は、S105で取得した「お迎え場所」情報(「お迎え場所」の位置データ等が埋め込まれた画像データ)をナビゲーション装置50に対して送信する。なお、通信装置10は、「お迎え場所」情報をBluetooth通信にてナビゲーション装置50に送信する。
【0045】
次に、S110において、ナビゲーション装置50はS109で受信した「お迎え場所」情報に基づいて、現在位置から「お迎え場所」までの道順を検索し、現在位置から「お迎え場所」までのルート設定を行う。また、このときにナビゲーション装置50は、「お迎え場所」への到着時刻の予測を行う。
【0046】
S111において、ナビゲーション装置50は、S101で受信したアドレスデータ(第1のアドレス)を表示し、ユーザAに到着確認データの送付先を選択させる。なお、到着確認データとは、ユーザAが「お迎え場所」に向かっていること、および「お迎え場所」への到着予定時刻等を示すものである。また、到着確認データには、「○○時には△△駅に着くように、xx時に家を出ます」といった、ユーザAによるメッセージが含まれていても良い。
【0047】
到着確認データは、上記アドレスデータに含まれる任意のアドレスに対して送信することができ、また同時に複数のアドレスに対して送信することができるが、ここでは、通信装置80が到着確認データの送信先として選択されたものとする。
【0048】
送信先が選択されると、S112において、ナビゲーション装置50は、ユーザAに対して送信先の確認を行い、S112において送信先が確定されると、ナビゲーション装置50は、S113において通信装置10に対して到着確認データを返信する。
【0049】
S114において、通信装置10は、S113で受信した到着確認データに対して、通信装置10を識別するためのアドレス(第2のアドレス)を付与する。ここで、通信装置10を識別するための第2のアドレスを到着確認データに対して付与するのは、ナビゲーション装置50から直接メールなどのメッセージが送信された場合、通信装置10は通信装置(モデム)としか使用されず、メッセージの送信元としてはナビゲーション装置50の識別情報のみが記録されているため、メッセージの送信元が誰であるのかユーザBに判別し辛いからである。
【0050】
通信装置10の識別情報(ここでは、メールアドレスまたは電話番号)を付加し、送信元(From)として設定することで、ユーザBがユーザAの所持する通信装置10からメッセージを受け取ったことを判断可能となり、また、ユーザBは受け取ったメッセージに返信することで、ナビゲーション装置50ではなく通信装置10に対してメッセージを送信することができるので、ユーザBにとって送信相手が分かりやすい形式で提示することができる。
【0051】
また、ユーザAにとっても、ナビゲーション装置50上でアドレスを入力する手間や、自身が通信装置10を所持するユーザであることが相手に分かるように設定する手間などを省いて、お迎えを求めるメールに対して返信を行う手間を簡略化することができる。
【0052】
その後、S115において、通信装置10は通信装置80に対してS114で第2のアドレスを付与された到着確認データを送信する。なお、ここでは、ルート設定直後にユーザによる宛先アドレスの選択操作を起点として到着確認データを送信する例を説明するが、到着確認データの送信タイミングはルート設定の後、目的地に到着するまでの間であればいつでもよい。
【0053】
その後、S116において、通信装置80はS115で受け取った到着確認データに対する応答データを作成し、S117において、通信装置80から通信装置10に対して応答データ、例えば、「了解、気をつけて」などの内容のメッセージを返信メールとして作成し、通信装置10に送信することで、一連の処理が終了する。
【0054】
なお、図2の例では、通信装置10は、位置データを受信する前にS101およびS102の処理を行ってアドレスデータをナビゲーション装置に送信する例を示しているが、S101およびS102の処理は、S111の宛先アドレスを選択させる処理以前に行われていればよく、図示のタイミングに限られない。
【0055】
また、図2の例では、外部サーバ60が作成した位置データを、S104にて通信装置80が受信し、その後、S105にて、通信装置80は位置データを含むお迎えメールを通信装置10に転送しているが、外部サーバ60がお迎えメールを作成して直接、通信装置10に送信する構成であってもよい。
【0056】
なお、図2のS105において、通信装置10が位置データ受信時に位置データの送信元である通信装置80のメールアドレスを記憶してもよい。これによって、ナビゲーション装置50において宛先アドレスを選択するステップS111および送信先を確認するステップS112をスキップしても、S113において送信先が空の状態でも信装置10に到着確認データを送信することができる。その後、通信装置10にて、端末アドレス付与S114の直前または直後において、記憶したメールアドレスを送信先(To:)に設定し、S115にて通信装置80に送信することができる。
【0057】
同様に、通信装置80は、S104にて位置データを受信した後、位置データが埋め込まれた画像に通信装置80のメールアドレスをさらに埋め込んで、S105で通信装置10に位置データを送信するようにしてもよい。これによって、ナビゲーション装置50にて宛先アドレスを選択するステップS111、および、送信先を確認するステップS112をスキップした場合であっても、位置データ(画像)に含まれるメールアドレスを送信先(To:)に設定し、S113にて、通信装置10に到着確認データを送信することができる。
【0058】
上述の一連の処理によって、ユーザBはユーザAに対して迎えに着て欲しい場所および時間を伝え、ユーザAはユーザBの到着時間および場所を把握し、迎えに行くためのルートおよび到着予想時間を算出し、迎えに来て欲しいというメッセージを受け取ったことを確認するメッセージをユーザBに対して返信する。このユーザBに対するメッセージには、ユーザAが所持する通信端末のアドレスが付加されているため、ユーザBはユーザAがメッセージを受け取ったことを容易に確認することができる。
【0059】
また、図2の例では、位置データを受信した通信装置10を所持するユーザAが下車予定の駅まで迎えに行く例を示しているが、位置データを受信した通信装置のユーザとは異なるユーザが迎えに行ってもよい。
【0060】
この場合、S104にて位置データを受信したユーザAの通信装置10が、S105において位置データを受信した後、実際にお迎えに行くユーザ(ユーザCと称する)が所持する通信装置に、位置データを転送する。その後、図2で通信装置10に代わって、ユーザCが所持する通信装置が各処理(S106、S107、S108の受信、S114、S115、S117の受信)を行う。
【0061】
このとき、S114では、ユーザCが所持する通信装置の端末アドレスが、到着確認データに付与される。使用するナビゲーション装置は、ユーザAが所持するナビゲーション装置50であってもよいし、S101、S102の手順により通信装置80のアドレスデータが登録されているものであれば、ユーザCが所持する別のカーナビゲーション装置であってもよい。
【0062】
以上の動作により、都合があって迎えに行くことができないユーザAに代わって、異なるユーザが、お迎えを行うことが可能になるとともに、ユーザBにとっても、到着確認データを受信した際に実際にお迎えに来るユーザが誰であるかを判別することが可能である。
【0063】
次に、図3から図5を参照して、本実施形態で用いられる通信装置10、ナビゲーション装置50、外部サーバ60、および通信装置80の詳細な構成について説明する。図3は、通信装置10、ナビゲーション装置50、外部サーバ60、および通信装置80を含む通信システムの主要な機能構成を示した機能ブロック図である。図4は、通信装置10の詳細な構成を示した機能ブロック図である。図5は、外部サーバ60の詳細な構成を示した機能ブロック図である。
【0064】
まず、図3を参照して通信システム全体の構成について説明する。通信装置10は、無線通信部(第2通信手段)20、アドレス送信部(識別情報送信手段)22、位置送信部(位置送信手段)24、位置受信部(位置受信手段)26、回線通信部(第1通信手段)30、メッセージ受信部(メッセージ受信手段)32、アドレス付加部(識別情報付加手段)34を備えている。
【0065】
無線通信部20は、Bluetoothなどの近距離無線通信を用いてナビゲーション装置50に接続するための通信制御部である。アドレス送信部22は、通信装置10の記憶部42(図4参照)からアドレスデータ(第1のアドレス)を取得し、無線通信部20を介してナビゲーション装置50に送信する。
【0066】
表1は、上記アドレスデータのデータ構造の一例を示す表である。
【0067】
【表1】

【0068】
表1に示すアドレスデータは、「名前」、「電話番号」、および「メールアドレス」が対応付けられたデータである。「名前」、「電話番号」、および「メールアドレス」を一組とするアドレスデータが複数集まってアドレス帳が形成される。なお、アドレスデータは、メールの送信に用いられるので、「名前」と「メールアドレス」とを少なくとも含むものであれば良い。また、「名前」は、ユーザを識別できるものであれば良い。
【0069】
位置受信部26は、通信装置80から送信されたお迎えメールに添付されている画像を取得し、この画像に含まれるURLを用いて外部サーバ60へリクエストを行い、外部サーバ60の位置送信部62から位置に関連する情報(上述の位置確認情報)を取得する。
【0070】
位置送信部24は、無線通信部20を介して、通信装置80から送信されたお迎えメールに添付されている画像(「お迎え場所」の位置データ等が埋め込まれた画像)をBluetooth通信にてナビゲーション装置50に送信する。なお、この画像のデータ構造の詳細は後述する。
【0071】
回線通信部30は、3Gなど携帯電話回線網を用いて公衆電話回線やインターネットに接続するための通信部である。メッセージ受信部32は、無線通信部20や回線通信部30を介して他の装置からのメッセージを受信する処理部である。アドレス付加部34は、ナビゲーション装置50から受信したメッセージに対して通信装置10自身を識別するための識別情報(第2のアドレス)を付加する処理部である。
【0072】
ナビゲーション装置50は、無線通信部52、位置・アドレス受信部(識別情報受信手段、位置情報受信手段)54、位置記憶部55、ルート検索部(到着時刻予測手段)56、メッセージ返信部(メッセージ生成手段、メッセージ送信手段)58、および表示部(送信先提示手段)59を備えている。
【0073】
無線通信部52は、Bluetoothなどの近距離無線通信を用いて通信装置10に接続するための通信制御部である。位置・アドレス受信部54は、通信装置10から位置情報およびアドレスデータを受信し、位置情報が埋め込まれた画像情報から、位置に関する情報を抽出して、位置記憶部55へ記憶し、表示部59への表示、ルートの検索、およびメッセージ送信先の選択などに用いることができる形式に変換する。
【0074】
位置記憶部55は、位置・アドレス受信部54が受信した位置情報を記憶する記憶部であり、ユーザが頻繁に目的地に設定する位置情報を記憶する。
【0075】
表2は、位置記憶部55に記憶される位置情報の一例を示す表である。
【0076】
【表2】

【0077】
表2の例では、「登録番号」には登録地点の登録順序を示す数字が、「地点名」には登録地点を識別するための文字情報が、「経度座標」および「緯度座標」には、それぞれ、登録地点の経度、緯度の情報が示されている。表2の例では、1件のみ示しているが、登録番号が異なる位置情報を複数件記憶することができる。
【0078】
ルート検索部56は、位置・アドレス受信部54が受信した位置情報に基づいてルート検索や到着時刻予想などを行う、一般的なナビゲーション装置の機能を実現するための処理部である。
【0079】
メッセージ返信部58は、通信装置10が通信装置80から受信したお迎えメールに対して返信するメッセージを作成する処理部である。メッセージ返信部58が作成したメッセージは、通信装置10に送信され、通信装置10は、上記メッセージの送信元として通信装置10のアドレスを追加したお迎え通知メールを作成して通信装置80に送信する。これにより、通信装置80のユーザBは、ユーザAが迎えに来てくれることを認識することができる。
【0080】
なお、お迎えメールに対して返信するメッセージは、メッセージ返信部58が自動で作成してもよいし、ナビゲーション装置50を使用するユーザAが、生成された定型文(到着予定時刻や、迎えに行くことを告げるメッセージなど)に手動でメッセージを追加する構成であってもよい。
【0081】
表3は、お迎えメールに対して返信されるメッセージの一例を示す表である。
【0082】
【表3】

【0083】
表3の例では、「タイトル」には、メールのサブジェクトを示す文字列が、「送信先(TO)」には送信先のメールアドレスが、「本文」には、メールとして送信する文字列や添付データの情報が示されている。
【0084】
表示部59は、位置・アドレス受信部54が受信した各種情報や、ルート検索部56が検索したルート情報や、ナビゲーション装置50を操作する上で必要となる各種情報の表示を行う。
【0085】
外部サーバ60は、位置送信部62を備えている。位置送信部62は、外部からURLの形式でアクセスしてきた通信装置10や通信装置80に対して、URLに対応する地図情報、あるいは施設案内などの位置に関連する位置確認情報を返信する。
【0086】
通信装置80は、位置取得部81、位置送信部82、メッセージ受信部84、回線通信部85、およびアドレス受信部86を備えている。
【0087】
位置取得部81は、「お迎え場所」の位置データを取得する。具体的には、位置取得部は、「お迎え場所」の位置を特定するための情報(例えば、駅名等)を外部サーバ60に送信して、外部サーバ60から「お迎え場所」の位置データが埋め込まれた画像データを受信する。位置送信部82は、位置取得部81が受信した画像データを「お迎え場所」の位置データとして回線通信部85を介して通信装置10に送信する。
【0088】
表4は、「お迎え場所」の位置データが埋め込まれた画像データをメールで送信する場合のデータの一例を示す表である。
【0089】
【表4】

【0090】
表4の例では、「タイトル」には、メールのサブジェクトを示す文字列が、「送信先(TO)」には送信先のメールアドレスが、「送信元(FROM)」には送信元のメールアドレスが、「本文」にはユーザBが入力した任意の文字列が、「添付データ」には、メールに添付する画像データが示されている。この画像データに、「お迎え場所」の位置データが埋め込まれている。なお、上記画像データのデータ構造については後述する。
【0091】
メッセージ受信部84は、回線通信部85を介して通信装置10からのメッセージ(本実施形態ではメールによるメッセージ)を受信する処理部であり、アドレス受信部86は、回線通信部85を介して通信装置10からアドレスを受信する処理部である。なお、アドレス受信部86が受信するアドレスは、通信装置10のアドレス付加部34で付加された通信装置10自身を識別する識別情報である。回線通信部85は、3Gなど携帯電話回線網を用いて公衆電話回線やインターネットに接続するための通信部であり、回線通信部85を介してメールの送受信を行うこともできるようになっている。
【0092】
次に、図4を参照して、通信装置10の詳細な構成について説明する。なお、図3で説明した機能ブロックと同じ機能を持つブロックについては、同じ名前および部材番号を付与し、説明を省略するものとする。通信装置10は、さらに、メッセージ送信部(メッセージ送信手段)36、メッセージ作成部38、入力部40、記憶部42、表示部44、サービス受信部46、およびサービス実行部48を備えている。
【0093】
入力部40は、ユーザAからの通信装置10に対する各種入力操作を受け付ける入力デバイスである。記憶部42は、半導体素子や磁気記録媒体などで構成されたメモリデバイスであり、通信装置10で用いるアドレス帳や設定情報、アプリケーションなどの各種データを記憶している。表示部44は、サービス実行部48で実行された各種アプリケーションの実行結果など、各種出力画面を表示する表示出力デバイスである。
【0094】
サービス受信部46は、外部サーバ60などからHTMLやXMLなどで記載された表示画面データや、実行形式のアプリケーションなどを受信する処理を行う。サービス実行部48は、ブラウザやアプリケーションエンジンなどの実行部であり、サービス受信部46が受信したデータを展開して実行し、実行結果を表示部44に出力する。
【0095】
次に、図5を参照して、外部サーバ60の詳細な構成について説明する。外部サーバ60は、通信部61、位置送信部62、経路探索部63、お迎え要求作成部64、お迎え要求送信部65、位置確認送信部66、時刻表記憶部70、地名−位置記憶部72、出発地点記憶部74、および地図−位置記憶部76を備えている。
【0096】
通信部61は、公衆電話回線などを介してネットワークに接続する制御を行う通信制御部である。
【0097】
経路探索部63は、時刻表記憶部70に記憶されている時刻表や路線情報を参照して路線経路や乗換情報を探索し、下車予定駅への到着時刻を予想する。お迎え要求作成部64は、経路探索部63が探索した経路、到着時刻や、地名−位置記憶部72から取得したお迎え場所の位置情報、出発地点記憶部74から取得した下車予定駅の位置情報などに基づいて、お迎え要求を作成する。お迎え要求送信部65は、通信部61を介して、お迎え要求作成部64が作成したお迎え要求を通信装置80に送信する。
【0098】
位置確認送信部66は、図2のS107で通信装置10から受信した受信した位置確認情報(お迎え場所確認)に対して、通信部61を介して対応する地図、施設案内等の位置確認情報を返信する。
【0099】
時刻表記憶部70は、電車の時刻表情報、路線情報、乗換情報、移動時間情報、およびその他の電車に関わる時間情報を記憶している。地名−位置記憶部72は、地名情報、および地名情報に対応する緯度経度情報などの位置を示す情報を記憶している。出発地点記憶部74は、通信装置80が指定した通信装置10の出発地点の位置を示す情報を記憶している。地図−位置記憶部76は、地図情報、および地図情報に対応する緯度経度情報などの位置を示す情報を記憶している。
【0100】
次に、図6を参照して、通信装置10からお迎えメールを送信する操作入力画面の一例について説明する。図6(a)は、外部サーバ60から「お迎え場所」情報を取得して、取得した「お迎え場所」情報をお迎えメールとして送信するときの表示画面の一例を示している。この表示画面に表示されている画像Pには、「お迎え場所」情報が埋め込まれており、通信装置10への入力操作によって選択することができるようになっている。なお、この表示画面は、上記表4のデータに基づいて作成することができる。
【0101】
図6(a)の画面が表示されている状態にて画像Pが選択されると、図6(b)に示すような処理メニューウインドウW1が表示される。ウインドウW1は、画像Pを他の装置に送信する等の処理を行うためのものであり、ウインドウW1には1〜7の選択肢が表示されている。また、ウインドウW1には、カーソル95が表示されており、このカーソル95を通信装置10への入力操作によって移動させることにより、1〜7の選択肢の何れかを選択できるようになっている。
【0102】
「1 赤外線送信」を選択することにより、画像Pを他の装置に赤外線通信にて送信することができる。また、「2 IC送信」を選択することにより、画像Pを他の装置にIC通信にて送信することができる。そして、「3 Bluetooth送信」を選択することにより、画像Pを他の装置にBluetooth通信にて送信することができる。
【0103】
また、「4 Web接続」を選択することにより、画像Pに含まれているURLに対してWeb接続することができる。そして、「5 タグ表示」を選択することにより、画像Pのタグを表示することができる。また、「6 フォルダ保存」を選択することにより、画像Pをユーザの指定するフォルダに保存することができ、「7 削除」を選択することにより、画像Pを削除することができる。
【0104】
ここでは、通信装置10は、Bluetooth通信にてナビゲーション装置50に「お迎え場所」情報、すなわち画像Pを送信することを想定しているので、図6(b)の表示画面では、「3 Bluetooth送信」が選択される。なお、ここでは、ユーザ操作によって画像Pを送信する例を示しているが、通信装置10は、ナビゲーション装置50とBluetooth通信が可能な範囲に入ったことを検知して、自動的に画像Pをナビゲーション装置50に送信するようにしてもよい。
【0105】
図6(c)は、図6(b)にて「3 Bluetooth送信」が選択された場合に表示されるウインドウW2を示している。図示のように、ウインドウW2には「1 目的地に設定」および「2 地点登録」の2項目がユーザに選択可能に表示されている。
【0106】
ここで、「1 目的地に設定」が選択されると、画像Pに埋め込まれた位置データが、ナビゲーション装置50のルートガイドの目的地として位置記憶部55に登録されて、ルートガイドが開始される。一方、「2 地点登録」が選択されると、画像Pに埋め込まれた位置データが、ナビゲーション装置50がルートガイドを行う目的地の候補として位置記憶部55に登録される。
【0107】
次に、お迎えメールに添付されて通信装置80と通信装置10との間で送受信され、ナビゲーション装置50に送信される画像ファイル(位置データ等が埋め込まれた画像データ)のデータ構造の一例について、図7に基づいて説明する。図7は、位置データ等が埋め込まれた画像データのデータ構造の一例を示す概念図である。
【0108】
図7に示すように、画像データ141は、ヘッダー領域142と画像領域14とからなり、ヘッダー領域142の末尾の空き領域に、付帯情報領域144を有している。この付帯情報領域144には、1)データシグネチャ、2)提供者情報、3)メッセージ、4)用途情報、5)URI、6)拡張データ、7)ユーザデータ、および8)署名データが含まれている。
【0109】
1)データシグネチャは、データが操作用画像データフォーマットであることを示す情報である。バージョン情報もデータシグネチャに含まれる。
【0110】
2)提供者情報は、「\0」でターミネートされたUTF−8文字列であり、提供者を示す。
【0111】
3)メッセージは、「\0」でターミネートされたUTF−8文字列であり、任意のメッセージを示す。通信装置10およびナビゲーション装置50は、提供者情報および/またはメッセージの先頭から16文字以上を表示できることが望ましい。
【0112】
4)用途情報は、「\0」でターミネートされたUTF−8文字列である。用途情報の利用方法はナビゲーション装置50の仕様に依存するが、例えば、起動したいアプリケーションの選択に利用することができる。
【0113】
5)URIは、「\0」でターミネートされた文字列であり、通信装置10が取得するべきデータのURIを示す。URIには、図2の位置確認要求(S107)で外部サーバ60に送信するURLが記述されている。このURIは、例えば、「http://www.xxxservice.ne.jp/data.cgi?lat= N343834&long=E1354851」のようなURLの形式で表記されている。このURLは、外部サーバ60で稼動しているサービスの提供場所を特定し、画像データに含まれる位置(お迎え場所)の座標を表す文字列を含む。
【0114】
6)拡張データは、任意のバイナリーデータである。この拡張データをサポートするために、通信装置10およびナビゲーション装置50は、最低2048バイトの拡張データを扱えるように実装されていることが望ましい。拡張データには、お迎え場所を示す位置データが含まれる。
【0115】
表5は、拡張データに含まれる位置データの一例を示す表である。
【0116】
【表5】

【0117】
表5の例では、「登録番号」には登録地点の登録順序を示す数字が、「地点名」には登録地点を識別するための文字情報が、「経度座標」および「緯度座標」には、それぞれ、経度、緯度が示されている。表5の例ではお迎え場所を緯度および経度の座標で示しているが、お迎え場所は、位置の記述言語として一般に使用されるPOIX(Point of Interest Exchange Language)などの形式で記述されていてもよい。
【0118】
7)ユーザデータは、任意のバイナリーデータである。このユーザデータをサポートするために、通信装置10およびナビゲーション装置50は、最低2048バイトのユーザデータを扱えるように実装されていることが望ましい。なお、ユーザデータの2048バイトを超える部分は、通信装置10およびナビゲーション装置50により処理されないことがある。拡張データとユーザデータとの違いは、拡張データが電子署名の対象となるデータであるのに対し、ユーザデータが電子署名の対象外のデータである点である。
【0119】
したがって、この領域には、外部サーバ60のような画像データの生成元以外の装置でも記述することができる。例えば、通信装置80が、自装置のメールアドレスをこの領域に記述して、通信装置10へ送信する(図2の位置データ送信(S105)に対応)ことが可能である。
【0120】
8)署名データは、電子署名であり、pkcs#7/DERに従う。電子署名の他に、ルート証明書を除く認証チェーンの任意の証明書を署名データに含めることができる。署名データを用いて画像データ141の検証を行うことによって、信頼できる出所以外からの画像データ141が使用されることを防ぐことができる。
【0121】
次に、図8を参照して、ユーザBをお迎え場所まで迎えに行くユーザAが所持する通信装置10が行う処理の流れについて説明する。図8は、通信装置10が行う処理の一例を示すフローチャートである。なお、図8では、ユーザAが、ナビゲーション装置50が搭載された車両に乗り込み、通信装置10とナビゲーション装置50とがBluetooth通信可能な範囲内に存在している状態で行われる処理を示している。
【0122】
S1において、アドレス送信部22は、アドレスデータ(第1のアドレス)を、無線通信部20を介してナビゲーション装置50に送信する(図2のS101に対応)。ナビゲーション装置50は、アドレスデータを受信すると、その受信確認を通信装置に返信するので、S2において、無線通信部20は、これを受信する(図2のS102に対応)。
【0123】
ここで、通信装置80は、通信装置10にお迎えメールを送信するので、通信装置10の位置受信部26は、回線通信部30を介して上記お迎えメールを受信する。このお迎えメールには、お迎え場所の位置データを含む画像データが添付されているので、S3では通信装置10は、お迎え場所の位置データを含む画像データを受信することになる(図2のS105に対応)。
【0124】
続いて、S4において、メッセージ送信部36は、S3で受信した位置データを含む画像データの受信確認メールを通信装置80に送信する(図2のS106に対応)。
【0125】
次に、S5において、位置送信部24は、S3において受信した位置データを含む画像データをナビゲーション装置50に送信する(図2のS109に対応)。
【0126】
位置データを含む画像データを受信したナビゲーション装置50は、通信装置10に到着確認データを送信するので、S6において、通信装置10のメッセージ受信部32は、これを受信する(図2のS113に該当)。
【0127】
到着確認データを受信すると、S7において、アドレス付加部34は、受信した到着確認データに通信装置10のアドレス(第2のアドレス)を付与する(図2のS114)。
【0128】
そして、S8において、メッセージ送信部36は、S7において第2のアドレスを付与した到着確認データを通信装置80に送信する。最後に、S9において、メッセージ受信部32は、S7において送信した到着確認データに対する応答データを通信装置80から受信して(図2のS117)、通信装置10における一連の処理は終了する。
【0129】
次に、図9を参照して、お迎えメールを送信する際に表示される画面の遷移と、メールの送信処理完了の正否について説明する。
【0130】
まず、画面151において、通信装置10では待ち受け画面、あるいは任意のアプリケーションが起動している。ここで、図2の到着確認データ送信(S113)に対応して、ナビゲーション装置50から通信装置10に対してメールの送信要求が送信される。通信装置10はメールアプリを起動しようとするが、起動が不可である場合には、ナビゲーション装置50に対してその旨を通知する。
【0131】
メールアプリが起動できた場合には、ナビゲーション装置50から受信した到着確認データを用いてメールの送信処理を行う。この場合には、画面152が表示される。一方、メールの送信処理が失敗した場合には、通信装置10はナビゲーション装置50にその旨を通知する。
【0132】
上記メールの送信処理によって、メールの送信が成功した場合には、画面153が表示され、ナビゲーション装置50に対してメールの送信が成功した旨が通知される。一方、メールの送信が失敗した場合には、画面154が表示され、ナビゲーション装置50に対してメールの送信が失敗した旨が通知される。
【0133】
次に、図10から図13を参照して、ユーザAが通信装置10でお迎えメールを受信し、ナビゲーション装置50が搭載された車両にてユーザBを迎えに行くまでの処理についてさらに詳細に説明する。
【0134】
図10は、上記車両に乗車したユーザAが目的地に辿り着くまでにナビゲーション装置50で行われる処理一例を示したフローチャートである。また、図11は、図10のフローチャートに示された処理の過程で表示される画面表示の一例を示す図である。そして、図12は、通信装置10およびナビゲーション装置50が目的地に辿り着くまでに行われる移動の概要を示した概念図である。
【0135】
まず、図10を参照してナビゲーション装置50で行われる処理の流れについて説明する。なお、図10のフローチャートでは、通信装置10が通信装置80から受信するお迎え場所を示す位置データを、URLが埋め込まれた画像データとして受信する場合を例に説明する。
【0136】
まず、S201において、ナビゲーション装置50は、通信装置10からアドレスデータ(第1のアドレス)を受信する(図2のS101に対応)。続いて、S202において、ナビゲーション装置50は、第1のアドレスを受信したことを確認する受信確認を通信装置10に対して返信する(図2のS102に対応)。
【0137】
ここで、S203において、ナビゲーション装置50は、通信装置10から位置データを受信する(図2のS109に対応)。上述のように、この位置データは、位置データが埋め込まれた画像データとして受信する。
【0138】
また、図6(c)に示したように、通信装置10は、位置データが埋め込まれた画像データをナビゲーション装置50に送信するときに、上記位置データが示す位置を目的地に設定するか、地点登録するかを選択させるようにしている。つまり、S203では、ナビゲーション装置50は、位置データが埋め込まれた画像データと共に、上記位置を目的地に設定するか、地点登録するかを示すデータを受信する。
【0139】
そして、S204において、ナビゲーション装置50は、通信装置10から受信した上記位置を目的地に設定するか、地点登録するかを示すデータに基づいて目的地の設定または登録を行う。目的地の設定を行う場合(S204で「目的地設定」)は、通信装置10から送信された画像データに含まれる位置データを抽出し、該位置データで特定された位置を目的地として設定して処理はS206に進む。一方、目的地の登録を行う場合(S204で「登録」)には、処理はS205に進む。
【0140】
S205では、ナビゲーション装置50のルート検索部56は、画像データに含まれる位置データが示す位置を位置記憶部55(図3参照)に登録して、処理はS201へ戻る。このように、頻繁に目的地に設定する地点を登録しておくことにより、以降容易な操作で目的地設定を行うことが出来るようになる。
【0141】
一方、S206では、ルート検索部56は、GPSなどを用いて現在地の位置情報を取得し、S207において、S206で取得した現在地からS204で設定した目的地までの経路の検索を行い、S208において、現在地から目的地までのナビゲーションを開始する。そして、S209において、ナビゲーション装置50は、車両の移動に従って現在位置を再取得し、表示内容を更新する。
【0142】
ここで、S210では、ナビゲーション装置50のメッセージ返信部58は、ユーザAから通知メール(お迎え通知メール)を送信する指示が行われたか否かを判断する。通知メールの送信指示が行われた場合(S210でYES)、処理はS211へ進む。通知メールの送信指示が行われなかった場合(S210でNO)、処理はS213へ進む。
【0143】
S211において、ナビゲーション装置50は、S201で通信装置10から受信したアドレスデータに基づいて、送信先リストを表示部59にユーザAが選択可能に表示する。ここで表示される送信先リストは、例えば図11(a)のようになる。図11(a)の例では、「お母さん」のメールアドレスである「mama@???.ne,jp」、「娘」のメールアドレスである「musume@???.ne.jp」、「鈴木さん」のメールアドレスである「suzuki@??.co.jp」が送信先リストとして表示されている。
【0144】
表示した送信先リストから、送信先が選択されたときには、ナビゲーション装置50は、選択されたメールアドレスに対して通知メールを送信してよいか否かをユーザAに選択させる画面(図11(b)に対応)を表示部59に表示し、通知メールの送信が決定されたか否かを判断する(S212)。
【0145】
ここでは、例えば図11(b)に示すような画像が表示される。図示のように、選択された送信先の「娘」およびそのメールアドレス「musume@???.ne.jp」が表示され、送信の決定の可否を選択するための項目を表示することにより、ユーザAは、送信先に間違いがないことを確認した上でお迎え通知メールの送信を行うことができ、また送信先に間違いがあったときにはお迎え通知メールの送信先を修正することが可能になる。
【0146】
送信先が選択され、送信が決定された場合(S212でYES)、処理はS213へ進む。一方、送信先が決定されなかった場合(S212でNO)、処理はS212に戻り、送信先が決定されるまで送信先リストの表示を繰り返す。
【0147】
S213において、メッセージ返信部58は、ルート検索部56からユーザAの乗車している車両の目的地への到着予想時刻を取得する。S214において、メッセージ返信部58は、S211で取得した到着予想時刻にユーザAが入力したメッセージ、または、定型文のメッセージを添付して、通信装置10に到着確認データとして送信する。送信する到着確認データは、例えば、図11(c)に示すようなメールデータである。
【0148】
なお、図11(c)のメールデータは、通信装置80のユーザBに送信する内容のデータであるが、ナビゲーション装置50は、上述のように、到着確認データを直接通信装置80に送信することはなく、これを通信装置10に送信する。そして、通信装置10が、上記到着確認データに自身の識別情報を付加して、お迎え通知メールとして通信装置80に送信する。識別情報は、お迎え通知メールの送信元が通信装置10のユーザAであることを、通信装置80のユーザBが認識することができるものであればよく、例えば「taro@mail.xxx.jp」のような通信装置10のメールアドレスとしてもよい。
【0149】
そして、S215において、ナビゲーション装置50のルート検索部56は、ナビゲーション装置50が搭載された車両が目的地に到着したか否かを判断する。目的地に到着している場合、処理はS201に戻る。目的地に到着していない場合には、処理はS209に戻り、目的地に到着するまで、現在位置の情報を更新する処理と、到着確認データを送信する処理とを繰り返す。
【0150】
次に、図12および図13を参照して、ユーザAがユーザBを迎えに行くまでの間に行われる処理の流れについて説明する。
【0151】
まず、1)において、ユーザ161(ユーザB)は、外部サーバ60に対して、「出発駅がA駅、到着駅(下車予定駅)、つまりお迎え場所がB駅、出発時刻が18:55、ユーザ162(ユーザA)の出発地が習志野市山田」であることを示す情報を送信する(図13(a)に対応)。
【0152】
次に、2)において、外部サーバ60は、1)で送信された情報に基づいて時刻表記憶部70を参照して到着駅(B駅)への到着時刻(19:27)を取得し、これにお迎えを希望する時間(B駅に到着後5分)を加算してお迎え時刻(19:32)を算出する。
【0153】
さらに、外部サーバ60の経路探索部63は、ユーザ162(ユーザA)の出発地から到着駅(B駅)までの経路探索を行い、ユーザ162のB駅への所要時間(15分)を算出するとともに、お迎え時刻から所要時間を逆算して、ユーザ162(ユーザA)の出発時刻(19:17)を算出する。
【0154】
これにより、外部サーバ60は、出発駅(A駅)、発車時刻(19:00)、到着駅(B駅)、到着時刻(19:27)、ユーザ162(ユーザA)の出発地(習志野市山田)および出発時刻(19:17)の情報を取得する。そして、外部サーバ60は、上記の各情報、および、到着駅の位置情報と位置データが示す地点の周辺地図あるいは施設案内に関する情報を取得するためのURLを含む画像データを生成してユーザ161に対して返信する。
【0155】
次に、3)において、ユーザ161の携帯電話80は、ユーザ162の出発地、出発時刻、お迎え時刻、およびお迎え場所を含むメール本文を生成し(図13(b)に対応)、上記受信した画像データを添付したお迎えメールを通信装置10へ送信する。
【0156】
お迎えメールを受信した通信装置10では、例えば図13(c)に示すような画像が表示される。図13(c)の例では、ユーザ162の出発地、出発時刻、お迎え場所、お迎え時刻、および添付の画像が表示されている。
【0157】
次に、図14を参照して、外部サーバ60で行われる処理の流れについて説明する。S301において、外部サーバ60の経路探索部63は、通信部61を介して通信装置80から受信した出発駅および到着駅の情報、ユーザ161の出発時刻、および到着駅に電車が到着した後、お迎えまでの時間を示す情報を電車探索の検索条件として設定する。
【0158】
また、経路探索部63は、通信装置80から受信した、ユーザ162(ユーザA)の出発地を出発地点記憶部74に記憶する。
【0159】
S302において、経路探索部63は、出発駅、下車予定駅、出発時刻に基づき時刻表記憶部70を参照してユーザ161の出発駅から下車予定駅までの電車を探索して経路計算を行い、下車予定駅への到着時刻を予測する。
【0160】
また、S303では、位置確認送信部66は、お迎え場所の地点情報(位置確認情報)の検索を行う。具体的には、位置確認送信部66は、地図−位置記憶部76を参照して、上記下車予定駅の位置に対応する地図を検索する。そして、位置確認送信部66は、検出した地図を位置確認情報として通信装置10に送信する。なお、このときに、上記下車予定駅周辺の施設や渋滞情報なども合わせて送信してもよい。
【0161】
また、S304において、お迎え要求作成部64は、出発地点記憶部74を参照して、設定されたユーザ162(ユーザA)の出発地点を読み出す。
【0162】
上記S301、S302、およびS304の処理で得られた情報を用いて、S305では、お迎え要求作成部64は、ユーザ162(ユーザA)がお迎えに出発するべき時刻の推定を行う。
【0163】
具体的には、お迎え要求作成部64は、S302で算出したユーザ161が下車予定駅に到着する時刻と、S301で設定された下車予定駅に到着後お迎え到着までの時間とを加算して、ユーザ162(ユーザA)が上記下車予定駅に到着すべき時刻を割り出す。そして、お迎え要求作成部64は、S304で検出したユーザ162の出発地点から上記下車予定駅までの所要時間を算出し、上記時刻から上記所要時間を逆算して、ユーザ162(ユーザA)がお迎えに出発するべき時刻を推定する。
【0164】
そして、お迎え要求作成部64は、上記のようにして作成した下車予定駅の位置データおよび、位置データが示す地点の周辺地図あるいは施設案内に関する情報を取得するためのURLを埋め込んだ画像データを生成する。
【0165】
最後に、S306において、お迎え要求送信部65は、お迎え要求作成部64が作成した画像データ、および上記で作成した、出発駅、発車時刻、下車予定駅、到着時刻、ユーザ162(ユーザA)の出発地点およびS305で検索したユーザ162(ユーザA)の出発予定時刻の情報を、通信部61を介して通信装置80に送信し、処理は終了する。
【0166】
なお、画像データは、「津田山.jpg」のように下車予定駅、つまり画像データが現す位置の名称を含むファイル名を指定して通信装置80に送信する。これによって、通信装置80あるいは、図2のS105において、この画像データを取得した通信装置10のユーザが、お迎え場所を認識しやすくすることができる。
【0167】
以上のように、本実施形態の通信装置10は、ナビゲーション装置50とデータの送受信を行う無線通信部20と、通信装置80とデータの送受信を行う回線通信部30とを備えた通信装置10であって、無線通信部20を介して、通信装置80を識別する識別情報をナビゲーション装置50に対して送信するアドレス送信部22と、回線通信部30を介して、通信装置80から位置指定を行うための位置情報を受信する位置受信部26と、無線通信部20を介して、前記位置情報をナビゲーション装置50に対して送信する位置送信部24と、無線通信部20を介して、ナビゲーション装置50からのメッセージを受信するメッセージ受信部32と、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加するアドレス付加部34と、回線通信部30を介して、前記識別情報付加手段が識別情報を付加した前記メッセージを通信装置80に対して送信するメッセージ送信部36とを備えている。
【0168】
また、本実施形態の通信方法は、ナビゲーション装置50とデータの送受信を行う無線通信部20と、通信装置80とデータの送受信を行う回線通信部30とを備えた通信装置10における通信方法であって、無線通信部20を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報をナビゲーション装置50に対して送信する識別情報送信ステップと、回線通信部30を介して、通信装置80から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信ステップと、無線通信部20を介して、前記位置情報をナビゲーション装置50に対して送信する位置情報送信ステップと、無線通信部20を介して、ナビゲーション装置50からのメッセージを受信するメッセージ受信ステップと、前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加ステップと、回線通信部30を介して、前記識別情報付加ステップで識別情報を付加した前記メッセージを通信装置80に対して送信するメッセージ送信ステップとを含んでいる。
【0169】
上記の構成によれば、アドレス送信部22が通信装置80を識別する識別情報をナビゲーション装置50に送信する。具体的には、通信装置10のアドレス帳に記録されているメールアドレスを、ナビゲーション装置50に送信されることで、ナビゲーション装置50上でアドレス帳に記録されているメールアドレスに対してメッセージを作成することができる。
【0170】
また、位置受信部26が通信装置80からお迎え場所を指定する位置データを受信し、位置送信部24が、ナビゲーション装置50に対して位置情報を送信する。これによって、ナビゲーション装置50は、通信装置80のユーザが指定した位置情報に基づいて判断を行える。
【0171】
また、メッセージ受信部32がナビゲーション装置50からのメッセージを受信し、アドレス付加部34が自装置の識別情報をメッセージに付加し、メッセージ送信部36が自装置の識別情報が付加されたメッセージを通信装置80に対して送信している。これによって、メッセージを受信した通信装置80が、送信元が通信装置10であることを識別することが可能なメッセージが送信できる。
【0172】
このように、通信装置に記憶されている識別情報を情報提示装置に送信し、自装置の識別情報をメッセージに付加して送信するので、通信相手の識別情報をユーザにとって分かりやすい形式で提示することができる。
【0173】
本実施形態の通信装置10は、位置受信部26は、位置情報が埋め込まれた画像データを前記位置情報として受信する。
【0174】
上記の構成によれば、上記位置情報が画像データに埋め込まれていることにより、画像データとして位置情報が送信するため、画像データを送受信する構成を用いて位置情報を送信できる。
【0175】
本実施形態の通信装置10は、回線通信部30、携帯電話通信回線を用いて通信を行う通信手段であり、無線通信部20は、Bluetoothなどの近距離無線通信を用いて通信を行う通信手段である。
【0176】
上記の構成によれば、通信装置80とは携帯電話回線を介して通信を行い、ナビゲーション装置50とは近距離無線通信を介して通信を行うので、通信相手に応じた通信速度や回線接続方式を用いて、適切な通信を行うことができる。具体的には、携帯端末などの他の通信装置とは3Gなどの携帯電話回線を介して通信を行うことで、通信相手の場所に影響されにくい通信方式を選択することができ、通信端末の近くに存在するナビゲーション装置などの情報提示装置には、Bluetoothなどを用いた近距離無線通信を用いることで、通信コストのかからない高速な通信方式を選択することができる。
【0177】
また、無線通信部52を介して、通信装置80を識別する識別情報を受信する位置・アドレス受信部54と、前記識別情報に基づいて、メッセージの送信相手を選択可能に提示する表示部59と、無線通信部52を介して、通信装置10から前記位置情報を受信する位置・アドレス受信部54と、前記位置情報に基づいて、当該位置情報の示す場所に自装置が到着する時刻である到着時刻を予測するルート検索部56と、前記到着時刻予想手段が予測した前記到着時刻に基づいて、表示部59で選択された送信相手に対して送信するメッセージを生成するメッセージ返信部58と、無線通信部52を介して、通信装置10に対して、メッセージ返信部58が生成した前記メッセージを送信するメッセージ送信手段とを備えることで、上述の通信装置10と通信を行うナビゲーション装置50を構成することができる。
【0178】
ここで、上記通信装置10および80、外部サーバ60、およびナビゲーション装置50は、例えば図15のようなハードウェア構成で実現することもできる。図15は、通信装置10および80、外部サーバ60、およびナビゲーション装置50のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、上記通信装置10および80は、何れも同様のハードウェア構成で実現することが可能であるから、図15では通信装置10のみのブロックを示している。
【0179】
〔通信装置10の構成〕
通信装置10は、通話機能と電子メール(Eメール)送信機能とを備えた通信端末であり、ナビゲーション装置50および外部サーバ60と通信可能に構成されている。図示のように、通信装置10は、回線通信部30、音声入力部47、音声出力部49、CPU31、一時記憶部43、記憶部42、無線通信部20、操作部45、及び表示部44を備えている。
【0180】
回線通信部30は、上述のように、携帯電話網等を介して、他の携帯電話機や一般電話機と通話を行ったり、インターネットに接続して通信を行ったりするためのものである。本発明では、回線通信部30は、通信装置10が外部サーバ60と通信するために用いられる。具体的には、回線通信部30は、携帯電話網(3G)を介してインターネットに接続し、インターネット経由で外部サーバ60と通信する。
【0181】
音声入力部47は、例えば通話時等において通信装置10に音声信号を入力するためのものであり、音声出力部49は、通話時等において回線通信部30が受信した音声信号等に基づいて音声を出力するためのものである。また、音声出力部49は、電話やメール等の着信を示す音声等も出力する。音声入力部47及び音声出力部49は、それぞれ音声の入力及び出力ができるものであればよく、従来の携帯電話機等で使用されているものを適用することもできる。
【0182】
CPU31は、通信装置10の動作を統括して制御するものであり、例えばRAM等で構成される一時記憶部43を作業領域として動作する。これにより、図4に示す、サービス受信部46、位置受信部26、サービス実行部48、アドレス付加部34、メッセージ作成部38、メッセージ受信部32、位置送信部24、メッセージ送信部36、およびアドレス送信部22の機能が実現される。
【0183】
すなわち、記憶部42は、図示のように、プログラム及びデータを格納している。そして、通信装置10は、記憶部42に格納されているプログラムを、CPU31が一時記憶部43に読み出して実行することによって、上記実施形態で説明したような予め定められた動作を実行する。また、例えば回線通信部30が受信したメール等のデータや、通信装置10のユーザが記録した電話番号やメールアドレス等のデータも記憶部42に格納されるようになっている。なお、記憶部42は、通信装置10の本体から着脱可能に構成されていてもよい。
【0184】
無線通信部20は、通信装置10が他の装置と通信を行うためのものであり、本発明では、無線通信部20は、通信装置10がナビゲーション装置50と通信を行うために用いられる。ここでは、ナビゲーション装置50が搭載された車に乗車しているユーザが通信装置10を所持しているときに、通信端末110とナビゲーション装置50装置とが通信を行う。
【0185】
このため、無線通信部20は、ユーザが所持している通信装置10とナビゲーション装置50との間で通信が行えるようなものであればよく、その通信方法は特に限定されない。
【0186】
例えば、上記実施形態で記載したように、Bluetooth通信を適用してもよいし、ZigBee(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)を適用することもできるし、Wi‐Fi(登録商標)等のIEEE802.11無線を適用することもできる。また、通信装置10とナビゲーション装置50とは、通信可能に構成されていればよく、有線接続されていてもよい。
【0187】
操作部45は、通信装置10のユーザが通信装置10に操作入力を行うためのものであり、ユーザが所望の操作入力を行えるものであれば特に限定されない。なお、ここでは、操作部45は、通信装置10の本体表面に設けられた操作キーで構成されていることを想定している。
【0188】
具体的には、操作キーとして、メールに関連するメニュー画面やインターネット接続に関するメニュー画面等を表示部44に表示させる各種メニューキーや、通話の開始、終了等の入力を行うためのキー、表示部44に表示される項目を選択するための上下左右の方向キー、選択された項目を決定する決定キー、数字や文字を入力するための文字入力キー、入力する文字の切り換えを行う切換キー等を含む複数の操作キーを備えているものとする。
【0189】
表示部44は、CPU31の指示に従って画像を表示する表示出力デバイスである。表示部44は、CPU31の指示に従って画像を表示するものであればよく、特に限定されない。表示部44は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)表示パネルやEL(Electro Luminescence)表示パネル等で構成することもできる。
【0190】
なお、通信装置80は、自装置の現在位置を取得して通信装置10に送信するため、上記の構成に加えて、現在位置取得部を備えている。現在位置取得部は、通信装置80の現在位置を取得するものである。現在位置取得部は、通信装置80の現在位置を検出できるようになっていればよく、例えば、GPSを用いて現在位置を取得するものであってもよいし、現在通信可能な基地局がどの基地局であるかを判断することによって、現在位置を検出するものであってもよい。
【0191】
〔ナビゲーション装置50の構成〕
図示のように、ナビゲーション装置50は、無線通信部52、位置取得部53、音声入力部102、音声出力部103、CPU51、一時記憶部101、記憶部100、操作部104、及び表示部59を備えている。
【0192】
無線通信部52は、通信装置10の無線通信部20と通信を行うためのものである。このため、無線通信部52は、通信装置10の無線通信部20の通信方式と同じ通信方式で通信が行えるように構成される。ここでは、通信装置10の無線通信部20がBluetooth通信を行うことを想定しているので、ナビゲーション装置50の無線通信部52もBluetooth通信を行うことができるように構成される。
【0193】
位置取得部53は、GPSを利用してナビゲーション装置50の現在位置(つまり、ナビゲーション装置50が搭載された車の現在地)を取得する。ナビゲーション装置50では、この現在地に基づいて、表示部59に、現在地付近の地図が表示され、その地図中に車の現在位置が重畳して表示される。
【0194】
音声入力部102は、ナビゲーション装置50に音声入力を行うものであり、例えばマイク等で構成される。ナビゲーション装置50では、操作部104から入力操作を行うことができるようになっていると共に、音声入力部102から音声によって入力操作を行うこともできるようになっている。
【0195】
音声出力部103は、CPU51の指示に従って音声の出力を行うものであり、例えばスピーカ等で構成される。音声出力部57からは、例えばルートガイド用の音声等が出力される。
【0196】
CPU51は、ナビゲーション装置50の動作を統括して制御するものであり、例えばRAM等で構成される一時記憶部101を作業領域として動作する。これにより、図3に示す、位置・アドレス受信部54、ルート検索部56、およびメッセージ返信部58の機能が実現される。
【0197】
すなわち、図示のように、記憶部100は、プログラム及びデータを格納している。そして、ナビゲーション装置50は、記憶部100に格納されているプログラムを、CPU51が一時記憶部101に読み出して実行することによって、上記実施形態で説明したような予め定められた動作を実行する。また、例えば地図データや、音声出力を行うための音声データ等も記憶部100に格納されている。なお、記憶部100は、ナビゲーション装置50の本体から着脱可能に構成されていてもよい。
【0198】
操作部104は、ユーザがナビゲーション装置50に入力操作を行うためのものであり、表示部59はCPU51の指示に従って、目的地を設定するための入力画面、地図、目的地までのルート等を表示するものである。ナビゲーション装置50では、操作部104が表示部59への接触を入力操作として検出する、いわゆるタッチパネル方式で入力を行うものとする。なお、操作部104は、ユーザの入力操作を受け付け可能な構成となっていればよく、例えば操作部104を複数の入力ボタンで構成してもよい。
【0199】
〔外部サーバ60の構成〕
外部サーバ60は、図示のように、外部サーバ60は、回線通信部91、CPU94、一時記憶部92、記憶部90、操作部96、及び表示部98を備えている。
【0200】
回線通信部91は、通信装置10の回線通信部30と通信を行うためのものである。このため、回線通信部91は、通信装置10の回線通信部30の通信方式と同じ通信方式で通信が行えるように構成される。ここでは、通信装置10の回線通信部30がインターネットを介して通信を行うことを想定しているので、外部サーバ60の通信部61もインターネットを介して通信を行うことができるように構成される。なお、回線通信部91を介しての通信は、通信部61(図5参照)の制御に基づいて行われる。
【0201】
CPU94は、外部サーバ60の動作を統括して制御するものであり、例えばRAM等で構成される一時記憶部92を作業領域として動作する。これにより、図5に示す、位置確認送信部66、経路送信部68、経路探索部63、お迎え要求作成部64、お迎え要求送信部65、端末特定部67、および位置送信部62の機能が実現される。
【0202】
すなわち、記憶部90には、図示のようにプログラム及びデータが格納されており、外部サーバ60は、記憶部90に格納されているプログラムを、CPU94が一時記憶部92に読み出して実行することによって、上記実施形態で説明したような予め定められた動作を実行する。
【0203】
記憶部90は、図示のように、プログラム及びデータを格納しており、外部サーバ60は、記憶部90に格納されているプログラムを、CPU94が一時記憶部92に読み出して実行することによって、上記実施形態で説明したような予め定められた動作を実行する。なお、図14には示していないが、記憶部90には、図5に示す、時刻表記憶部70、地名−位置記憶部72、出発地点記憶部74、および地図−位置記憶部76が含まれている。
【0204】
操作部96は、外部サーバ60に入力操作を行うためのものであり、表示部98はCPU94の指示に従って画像を表示するものである。これにより、表示部98に表示される画像を確認しながら、外部サーバ60に入力操作を行うことができる。
【0205】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0206】
以上のように、通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80の各ブロック、特に位置送信部24、アドレス付加部34、位置・アドレス受信部54、位置取得部81、および位置送信部82等は、CPUを用いてソフトウェアによって実現することもできる。
【0207】
すなわち、通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0208】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0209】
また、通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0210】
無論、通信装置10、ナビゲーション装置50、および通信装置80は、ハードウェアロジックによって構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0211】
本発明に係る通信装置は、他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信し、他の通信装置から任意の位置を指定する位置情報を受信し、位置情報を前記情報提示装置に対して送信し、情報提示装置からのメッセージを受信し、メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加し、識別情報を付加したメッセージを他の通信装置に対して送信するため、通信相手の識別情報をユーザにとって分かりやすい形式で提示することができるので、通信装置、ナビゲーション装置、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機、情報提示装置、およびその他の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0212】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、通信システムの要部構成を示す概要図である。
【図2】上記の通信システムでやり取りされるデータの流れを示すシーケンス図である。
【図3】通信装置、ナビゲーション装置、外部サーバ、および通信装置を含む通信システムの主要な機能構成を示した機能ブロック図である。
【図4】上記の通信装置の詳細な構成を示した機能ブロック図である。
【図5】上記の外部サーバの詳細な構成を示した機能ブロック図である。
【図6】図6(a)〜図6(c)は、通信装置からお迎えメールを送信する操作画面の一例を示す模式図である。
【図7】位置データ等が埋め込まれた画像ファイルのデータ構造の一例を示す概念図である。
【図8】迎えに行くユーザが所持する、ナビゲーション装置との通信を行う通信装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】お迎えメールを送信する際に表示される画面の遷移と、メール送信処理の完了の正否を示す概念図である。
【図10】上記の通信装置およびナビゲーション装置で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】お迎え通知メールを送信および受信する際に表示される画面の例を示す図である。
【図12】上記の通信装置およびナビゲーション装置が目的地に辿り着くまでに行われる移動の概要を示した概念図である。
【図13】図13(a)〜図13(c)は、通信端末に表示される操作画面またはメールの内容の閲覧画面を示す図である。
【図14】上記の外部サーバ上で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】上記の通信システムを構成する各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0213】
10 通信装置
20 無線通信部(第2通信手段)
22 アドレス送信部(識別情報送信手段)
24 位置送信部(位置情報送信手段)
26 位置受信部(位置情報受信手段)
30 回線通信部(第1通信手段)
32 メッセージ受信部(メッセージ受信手段)
34 アドレス付加部(識別情報付加手段)
36 メッセージ送信部(メッセージ送信手段)
38 メッセージ作成部
40 入力部
42 記憶部
44 表示部
46 サービス受信部
48 サービス実行部
50 ナビゲーション装置(情報提示装置)
52 無線通信部
54 位置・アドレス受信部(識別情報受信手段、位置情報受信手段)
55 位置記憶部
56 ルート検索部(到着時刻予測手段)
58 メッセージ返信部(メッセージ生成手段、メッセージ送信手段)
59 表示部(送信先提示手段)
60 外部サーバ
61 通信部
62 位置送信部
63 経路探索部
64 お迎え要求作成部
65 お迎え要求送信部
66 位置確認送信部
70 時刻表記憶部
72 地名−位置記憶部
74 出発地点記憶部
76 地図−位置記憶部
80 通信装置
81 位置取得部
82 位置送信部
84 メッセージ受信部
85 回線通信部
86 アドレス受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提示装置とデータの送受信を行う第1通信手段と、
他の通信装置とデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置であって、
前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信手段と、
前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信手段と、
前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信手段と、
前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加手段と、
前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加手段が識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信手段とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記位置情報受信手段は、位置情報が埋め込まれた画像データを前記位置情報として受信することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第1通信手段は、近距離無線通信を用いて通信を行う通信手段であり、
前記第2通信手段は、携帯電話通信回線を用いて通信を行う通信手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置と前記第1通信手段を介して通信を行う情報提示装置であって、
前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記識別情報に基づいて、メッセージの送信相手を選択可能に提示する送信先選択手段と、
前記第1通信手段を介して、前記通信装置から前記位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報に基づいて、当該位置情報の示す場所に自装置が到着する時刻である到着時刻を予測する到着時刻予測手段と、
前記到着時刻予測手段が予測した前記到着時刻に基づいて、前記送信先選択手段で選択された送信相手に対して送信するメッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置に対して、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを送信するメッセージ送信手段とを備えることを特徴とする情報提示装置。
【請求項5】
情報提示装置とデータの送受信を行う第1通信手段と、
他の通信装置とデータの送受信を行う第2通信手段とを備えた通信装置における通信方法であって、
前記第1通信手段を介して、前記他の通信装置を識別する識別情報を前記情報提示装置に対して送信する識別情報送信ステップと、
前記第2通信手段を介して、前記他の通信装置から位置指定を行うための位置情報を受信する位置情報受信ステップと、
前記第1通信手段を介して、前記位置情報を前記情報提示装置に対して送信する位置情報送信ステップと、
前記第1通信手段を介して、前記情報提示装置からのメッセージを受信するメッセージ受信ステップと、
前記メッセージに対して、自装置を識別する識別情報を付加する識別情報付加ステップと、
前記第2通信手段を介して、前記識別情報付加ステップで識別情報を付加した前記メッセージを前記他の通信装置に対して送信するメッセージ送信ステップとを含むことを特徴とする通信方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置、または、請求項4に記載の情報提示装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−71763(P2010−71763A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238492(P2008−238492)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】