運転支援装置
【課題】本発明の解決しようとする課題は、ナビ協調制御装置の使い勝手を向上するため、制御開始と終了を自動的にガイドする手段を提供することにある。
【解決手段】地形情報算出手段、入出力手段、協調制御手段、協調制御開始終了設定手段を設けたナビ協調制御装置において、地図上の現在位置とドライバの操作情報をもとに、次回の走行時に開始終了の誘導ガイダンスを行う機能を、協調制御開始終了設定手段に組み込むことにより実現する。
【解決手段】地形情報算出手段、入出力手段、協調制御手段、協調制御開始終了設定手段を設けたナビ協調制御装置において、地図上の現在位置とドライバの操作情報をもとに、次回の走行時に開始終了の誘導ガイダンスを行う機能を、協調制御開始終了設定手段に組み込むことにより実現する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報を用いた運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライバの走行時の負担を軽減し、追突防止にも効果のあるアダプティブクルーズコントロール装置(ACC装置)が知られている。ACC装置は、高速道路のみならず一般道にも適用がなされてきている。
【0003】
ACC装置は、レーダ等を用いて検出した先行車との相対速度をゼロにし、当該先行車との車間時間を一定にするように車両の駆動力、制動力を制御するものである。先行車が検出できないときには、ドライバが予め設定した設定速度になるように車両の駆動力、制動力を制御する。しかしながら、当該ACC装置はカーブを認識して減速することができないため、車両がカーブに差し掛かった際にはドライバが違和感を受けることがある。また、場合によってはドライバがブレーキペダルを操作して適切な速度まで減速する必要が生じる。
【0004】
この問題点に対応するため、地形情報を備えたナビゲーション装置とACC装置との協調制御が検討されてきている。例えば、ナビゲーション装置によって自車両前方のカーブなどの道路形状を認識し、当該道路形状から定められる制限速度を超えない範囲で車間距離制御を行うACC装置がある(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】特開2000−20899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術では、車間距離制御の開始、終了及び設定速度、車間距離(車間時間)の設定は、ドライバがマンマシンインタフェース(MMI)にて、操作入力を実施することにより行う。しかしながら、例えば通勤ルートのように特定地点間を定常的に走行する場合であっても、毎回、同一の設定内容をACC装置に入力する必要があり、操作が煩雑であるという課題がある。
【0007】
本発明は、運転支援装置の設定入力操作を簡略化し、操作性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
地図情報と自車位置情報に基づいて自車周辺の地形情報を算出する地形情報算出手段と、ドライバの設定速度と前記地形情報とに基づいて目標設定速度を算出し、自車の速度を当該目標設定速度に一致させるように制御する協調制御手段と、前記協調制御手段における前記地形情報の使用開始及び使用停止を設定する入出力手段とを備えた運転支援装置において、運転者が前記地形情報の使用開始及び使用停止に必要な操作入力を行った地点を記録し、自車が、所定回数以上、当該操作が行なわれた地点にいるときは、前記地図情報を用いた協調制御の開始又は終了の可否を選択させる情報を表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、運転支援装置の設定入力操作を簡略化し、ドライバの操作性が改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明の第一の実施例に係る運転支援装置の機能ブロック図を示す。
【0012】
運転支援装置は、地形情報算出手段101、入出力手段102、協調制御手段103、協調制御開始終了設定手段104から構成される。
【0013】
地形情報算出手段は、現在位置が地図上のどこに存在するかを求め、自車前方の地形情報を協調制御手段に送るとともに、地図上の位置を協調制御開始終了設定手段に送る。具体的にはナビゲーション装置を使用する。
【0014】
入出力手段102は、ドライバのセット/キャンセル操作情報を、協調制御開始終了設定手段に送り、また、設定速度/設定車間の情報を協調制御手段に送る。
【0015】
協調制御手段103は、ドライバの設定速度と、地形情報から算出した速度をもとに、目標設定速度をもとめ、目標設定速度と先行車情報とに基づいて車両を適切に制御する。例えば、先行車が存在すれば車間距離を維持するように制御し、先行車が存在しなければドライバの設定速度を維持するように制御する。ただし、車間距離又はドライバ設定速度を維持するために必要な速度が、地形情報から算出される制限速度よりも高いときは、地形情報から算出される制限速度になるように自車速を制御する。具体的には、ナビゲーション装置と連動したACC装置を使用する。
【0016】
協調制御開始終了設定手段104は、地図上の位置とドライバのセット/キャンセル操作情報から、次回走行時の協調制御開始終了の誘導操作を入出力手段に指示する。この協調制御開始終了設定手段は、独立したハードウエアとして設けてもよいが、ソフトウエアが主体であり、通常、ACC装置内やナビゲーション装置内などCANに接続されたコントロールユニット内に格納される。
【0017】
図2は、本実施例にかかる運転支援装置の詳細な機能ブロック図である。大別して、ナビゲーション装置201と車両210に分かれる。
【0018】
ナビゲーション装置は、GPSレシーバ202と車輪速センサ203の入力機能、ジャイロセンサ204、ヨーレートセンサ205の入力機能、自車位置算出&マップマッチング処理部206、制御情報算出・送出部208、通信のためのCAN(Controller Area Network)ケーブル209を備える。自車位置算出&マップマッチング処理部206は、GPSデータ及び自律航法によって自車位置を算出するとともに、地図207を参照し、地図上のどの地点にいるかのマップマッチング処理を行う。制御情報算出・送出部208は、現在位置から進行方向の地図を参照し、前方向の地形情報を作成し、CAN経由、マップマッチ情報とともに車両側の協調制御部211にデータを送出する。
【0019】
車両側は、協調制御部211、MMI入力部212、MMI出力部213、ナビ協調開始終了判断部214、レーザレーダ215、ブレーキ制御装置216、エンジン・AT制御装置217を備える。
【0020】
協調制御部211は、MMI入力部212から指示されたドライバ設定速度と、前方地形情報から得られた制限速度を元に、設定すべき目標速度を算出する。さらに、この目標速度による走行及び先行車が存在する場合には追従制御を実施する。
【0021】
MMI入力部212は、ナビ協調制御の開始、終了、設定速度、設定車間距離設定などのドライバの操作を入力する。MMI出力部213は、ドライバへ、ナビ協調の開始誘導ガイダンス、終了誘導ガイダンス、警報出力などを行う。
【0022】
ナビ協調開始終了判断部214は、ドライバの操作入力とナビからの現在位置、マップマッチ情報を元に、後に詳述するナビ協調制御の開始終了判断を実施する。
【0023】
レーザレーダ215は、前方向の先行車を把握し、車間距離と相対速度を検出する。ここでは、レーザレーダを代表して記載したが、ミリ波レーダやステレオカメラを用いても良い。ブレーキ制御装置216は、協調制御部の指令により、制動動作を制御する。エンジン・AT制御装置217は、車間制御部の指令により、加速、減速を制御する。
【0024】
図3は、ナビ協調開始終了判断部214のインタフェースを記載したものである。まず、従来のナビ協調制御の操作概略を説明する。従来のナビ協調制御の構成は、図3において、ナビ協調開始終了判断部214を除外した構成となる。
【0025】
まず、MMI入力部212において、ナビ協調に必要な操作入力(セット、キャンセル、設定速度、設定車間)を行う。その指示内容は、協調制御部211に入力され、MMI出力部213に表示される。協調制御部211は、ドライバから指定された速度及び車間距離で走行する従来のACC制御と、ナビゲーション装置から入手した地形情報によりナビ協調設定速度を求め、ACC制御と組み合わせて制御を行う機能を持つ。従って、前述のように従来の装置では、ナビ協調制御の使用を開始するたびに操作入力をする必要があり、頻繁に同じルートを走行する場合には、同じ作業の繰り返しを強いられるという問題がある。
【0026】
本実施例では、ナビ協調開始終了判断部214を設け、セット、キャンセル操作に関して利便性を向上させる。ナビ協調開始終了判断部214の詳細は後述する。
【0027】
ナビゲーション装置201は、ナビ情報301として、現在位置のリンク情報、マップマッチ情報、時刻情報をナビ協調開始終了判断部214に送る。MMI入力部212は、操作入力302をナビ協調開始終了判断部に送る。図13にMMI入力部の例を示す。MMI入力部は、物理的なスイッチを用いても良いし、タッチパネル等を用いても良い。
【0028】
MMI出力部213は、操作誘導ガイダンス指示303をナビ協調開始終了判断部214から受取り、指定のガイダンス処理を行う。図14にMMI出力部の例を示す。タッチパネルへの表示や音声出力等を用いる。
【0029】
協調制御部211は、セット・キャンセル指令304をナビ協調開始終了判断部から受取り、ナビ協調制御の開始・終了と制限速度による走行及び追従制御を行う。
【0030】
図4に、図3で示した各構成要素間でやり取りされるインタフェース情報の詳細をまとめて記述する。
【0031】
図5は、ナビ協調開始終了判断部214の構成を示したものである。ナビ協調開始終了判断部は、CAN入出力部501及び、開始終了判断部502、操作記録バッファ部503、開始終了リンク情報504を備える。
【0032】
CAN入出力部501は、CAN経由で、操作入力などのインタ−フェイス情報のやり取りを行う。開始終了判断部502は、操作入力の蓄積、開始終了リンク情報の生成、MMI出力部への操作誘導ガイダンス指示を行う。操作記録バッファ部503は、操作入力とナビの情報とが紐付けされて格納される。開始終了リンク情報504は、ナビ協調制御を自動的に開始すべき地点のリンク情報とその頻度であるカウンタを格納する。同様に、ナビ協調制御を自動的に終了すべき地点のリンク情報とその頻度であるカウンタを格納する。開始、終了は一連の操作であるので、別途ペアの情報として格納することもできる。
【0033】
図6は、操作記録バッファ部であり、一例として、(1)開始、終了の操作情報、(2)マップマッチ情報、(3)リンク情報、(4)時刻情報を格納する。マップマッチ情報には、道路地図上にあるかどうかのオンルート情報を示す。リンク情報は、現在走行中の道路位置の情報を示す。これにより、たとえば、開始操作がなされたときの、現在位置を示す地図上のリンク情報とオンルートかどうかの情報、時刻情報を、操作の度に記憶することができる。バッファの管理は、リングバッファ等を構成することにより所定のメモリで実施する。
【0034】
図7は、開始終了リンク情報を示す。開始情報は、ナビ協調制御の開始をガイドすべき地点の、リンク情報、及び頻度をあらわすカウンタ情報を格納する。終了情報についても同様に、ナビ協調制御の終了をガイドすべき地点の情報を格納する。情報が所定のメモリ量に達したら、カウンタが閾値以上のリンク情報を残し、カウンタ値が小さく、更新が最も古いものから削除する等の処理を行う。
【0035】
次に、開始終了判断部502の詳細処理を、図8を用いて説明する。図8の開始終了判断部は、通常10ms間隔などの等時間間隔で実行されるソフトウエア処理である。また、常時ナビゲーション装置から、現在位置に対応した、地図上のリンク情報を受け取ることが出来る。操作入力に関しては、その都度MMI入力部からデータを受け取ることができる。
【0036】
S801で、ドライバのセット/キャンセル操作入力があった場合には、Yes判定で、S811に進み、操作の状態を図6のデータ構成に従い操作記録バッファへ追加する。
【0037】
次に、S812で、開始終了リンク情報の生成を行う。なお、S812の処理の詳細は、後述する。
【0038】
次に、操作入力(セット、キャンセル)の指示に従い、ナビ協調フラグを設定(セット、リセット)する。これにより、ドライバは、ナビ協調制御の開始、終了を指定できる。
【0039】
S801でNo判定のときは、S802に進む。S802の判定処理で、ナビ協調制御中かを判定し、No判定であれば、S803に進む。
【0040】
S803で、ナビから得られた現在位置のリンク情報を元に、開始リンク情報を参照する。S804判定で、開始リンク上にあり、カウンタが閾値以上であるときは、Yes判定で、S805へ進む。なお、判定条件に、従来の協調制御部の条件(たとえば、最低速度、ブレーキ操作中など)を加えて判定することが出来る。S805において、ナビ協調開始ガイダンス指示をMMI出力部に対して出力する。
【0041】
次に、S806においてナビ協調をオンする。ここでは自動でナビ協調をオンしているが、ナビ協調を開始せず、ドライバの意思にまかせ、前述のS811以降の処理に示したように、ドライバが開始操作をしたときにナビ協調を開始するようにすることもできる。なおS804の判定でNoの時は、開始条件不成立のため、処理を終了する。
【0042】
S802の判定で、Yes判定の時は、S807以下の処理に進む。S807で、ナビから得られた現在位置のリンク情報を元に、終了リンク情報を参照する。S808判定で、終了リンク上にあり、カウンタが閾値以上であるときは、Yes判定で、S809へ進む。S809において、ナビ協調終了ガイダンス指示をMMI出力部に対して出力する。
【0043】
次に、S810においてナビ協調をオフする。ここでは、自動でナビ協調をオフしているが、ナビ協調を開始せず、ドライバの意思にまかせ、前述のS811以降の処理に示したように、ドライバが開始操作をしたときに、ナビ協調を終了するようにすることもできる。S808の判定でNoの時は、終了条件不成立のため、処理を終了する。以上によりで、ナビ連携開始終了判断部214の処理を行うことが出来る。
【0044】
なお、図8の開始終了判断部では、セット/キャンセル操作以外の操作入力に対する処理を略記しているが、その概略を記す。
【0045】
デフォルト操作指定があった際には、図8の開始終了判断部処理の先頭で、デフォルト操作を判定し、操作記録バッファ部、開始終了リンク情報他を初期設定する(非図示)。ドライバより、設定速度指示、設定車間指示があった場合には、協調制御部211で受付け、車間制御用の制御変数(設定速度、車間時間)を更新する。
【0046】
次に、図9に、開始終了リンク情報の生成処理を示す。S901において、ナビのマッマッチング情報を参照し、オンルートかどうかを判定する。No判定であれば、開始終了リンク情報を生成するに値しないと判断し、処理を終了する。
【0047】
S901判定において、Yes判定の時は、S902判定処理に進む。S902判定において、既登録リンクが既にある場合には、Yes判定で、S903処理に進み、リンク情報とペアのカウンタ情報をカウントアップする。
【0048】
S902判定において、既登録リンクが無い場合には、No判定で、S904処理に進み、新規リンク情報を追加する。ここで、新規リンク情報が、既登録と隣接している場合には、新規リンク情報を追加せずに、既登録リンク情報のカウンタ情報をカウントアップしても良い。よって、開始終了リンク情報の生成処理を実現できる。
【実施例2】
【0049】
実施例1では、ドライバの操作情報を収集して、次回以降、ナビ協調走行制御システムが自動でガイダンスを出力する例を示した。実施例2では、ドライバが意識的に、開始終了地点を登録し、次回以降、ナビ協調走行制御システムが自動でガイダンスを出力する例を示す。従って、特に説明しない構成及び処理は実施例1と同様である。
【0050】
ドライバは、図13MMI入力部例に追加で設けられた、開始地点指示、終了地点指示の入力手段により、開始・終了地点登録指示を行うことが出来る。開始地点指示、終了地点指示の入力は、既設のセット、キャンセルのスイッチを長押ししたり、連続回押したりして、代用することもできる。
【0051】
図10にインタフェース情報その2を示す。追加された情報は、MMI入力部からナビ協調開始終了判断部に渡される、「開始、終了地点登録指示」である。
【0052】
図11に開始終了判断部の処理その2を示す。S1101で、開始終了地点登録操作かどうか判定し、Yes判定であれば、S1102の開始終了リンク情報の生成処理その2に進み、リンク情報を登録する。S1101処理で、開始終了地点登録操作かどうか判定し、No判定であれば、S801以下の、実施例1、図8で説明した処理に進む。
【0053】
図12に、開始終了リンク情報の生成処理その2を示す。S1201処理で、オンルートでなければ、No判定で処理を終了する。S1201処理で、オンルートであり、Yes判定であれば、S1202処理に進む。S1202処理で、既登録リンクがある場合には、Yes判定で、S1204処理に進み、カウンタに最大値をセットして、処理を終了する。
【0054】
S1202処理で、既登録リンクがない場合には、No判定で、S1203処理に進み、新規リンク情報の追加と付随するカウンタに最大値をセットして、処理を終了する。
【0055】
自車が、開始、終了の該当地点のリンク上に到達したときは、実施例1、図8での説明の通リ、MMI出力部に操作誘導ガイダンスの指示を行うことができる。
【実施例3】
【0056】
実施例1にて、開始終了の誘導ガイダンスを出力する例を示したが、実施例3では、ドライバの定常的な走行のパターンを見つけ、協調制御自動開始のガイダンスを出力することを特徴とする走行制御装置の実施例を示す。特に説明しない構成及び処理については、実施例1と同様である。
【0057】
図15に、開始終了リンク情報のデータ構造例を示す。たとえば、自宅と勤務先の往復においては、定常的な走行が繰り返されるので、図示のような開始終了リンク情報を生成できる。生成方法を、図17の開始終了リンク情報の生成処理その3に示す。図17は、図9開始終了リンク情報の生成処理に、開始終了ペア情報生成を追加した内容である。図17のS1705開始終了ペア情報生成処理で、開始終了リンク情報を生成すれば良い。
【0058】
図18に開始終了ペア情報生成処理を示す。
【0059】
S1801でNo判定の際には、終了操作以外であるので、処理を終了する。
【0060】
S1801でYes判定の際には、終了操作であり、S1802処理へ進む。S1802処理において、キャンセル操作された時の開始終了点情報が登録済みであれば、カウンタをカウントアップし、未登録であれば、新たな開始終了点情報を追加する。その際、開始時間帯と終了時間帯の分類を行い、走行時間帯を考慮した開始終了ペア情報を生成することができる。
【0061】
開始の該当地点に差し掛かった時の誘導ガイダンスの表示は、図8開始終了判断部の処理のS805ナビ協調開始ガイダンス指示において、ナビ協調開始ガイダンスを図16のように変更して表示し、S806においてナビ協調をオンし制御を開始すれば良い。
【0062】
同様に、終了の該当地点に差し掛かった時の誘導ガイダンスの表示は、図8開始終了判断部の処理のS809ナビ協調終了ガイダンス指示において、ナビ協調終了ガイダンスを図16のように表示し、S810においてナビ協調をオフすれば良い。以上のように、開始終了ペア情報を用いて、定常的な走行を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】機能ブロック図である。
【図2】ブロック図である。
【図3】ナビ協調開始終了判断部のインタフェースである。
【図4】インタフェース情報である。
【図5】ナビ協調開始終了判断部の構成である。
【図6】操作記録バッファ部である。
【図7】開始終了リンク情報である。
【図8】開始終了判断部の処理である。
【図9】開始終了リンク情報の生成処理である。
【図10】インタフェース情報その2である。
【図11】開始終了判断部の処理その2である。
【図12】開始終了リンク情報の生成処理その2である。
【図13】MMI入力部例である。
【図14】MMI出力部例である。
【図15】開始終了リンク情報である。
【図16】MMI出力部例その2である。
【図17】開始終了リンク情報の生成処理その3である。
【図18】開始終了ペア情報生成処理である。
【符号の説明】
【0064】
101…地形情報算出手段、102…入出力手段、103…協調制御手段、104…協調制御開始終了設定手段、201…ナビゲーション装置、202…GPSレシーバ、203…車輪速センサ、204…ジャイロセンサ、205…ヨーレートセンサ、206…自車位置算出&マップマッチング処理部、207…地図、208…制御情報算出と送出、209…CAN、210…車両、211…協調制御部、212…MMI入力部、213…MMI出力部、214…ナビ協調開始終了判断部、215…レーザレーダ、216…ブレーキ制御装置、217…エンジン・AT制御装置、301…ナビ情報、302…セット、キャンセル、デフォルト設定入力、303…操作誘導ガイダンス表示、304…セット、キャンセル指令、501…CAN入出力部、502…開始終了判断部、503…操作記録バッファ部、504…開始終了リンク情報。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報を用いた運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライバの走行時の負担を軽減し、追突防止にも効果のあるアダプティブクルーズコントロール装置(ACC装置)が知られている。ACC装置は、高速道路のみならず一般道にも適用がなされてきている。
【0003】
ACC装置は、レーダ等を用いて検出した先行車との相対速度をゼロにし、当該先行車との車間時間を一定にするように車両の駆動力、制動力を制御するものである。先行車が検出できないときには、ドライバが予め設定した設定速度になるように車両の駆動力、制動力を制御する。しかしながら、当該ACC装置はカーブを認識して減速することができないため、車両がカーブに差し掛かった際にはドライバが違和感を受けることがある。また、場合によってはドライバがブレーキペダルを操作して適切な速度まで減速する必要が生じる。
【0004】
この問題点に対応するため、地形情報を備えたナビゲーション装置とACC装置との協調制御が検討されてきている。例えば、ナビゲーション装置によって自車両前方のカーブなどの道路形状を認識し、当該道路形状から定められる制限速度を超えない範囲で車間距離制御を行うACC装置がある(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】特開2000−20899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術では、車間距離制御の開始、終了及び設定速度、車間距離(車間時間)の設定は、ドライバがマンマシンインタフェース(MMI)にて、操作入力を実施することにより行う。しかしながら、例えば通勤ルートのように特定地点間を定常的に走行する場合であっても、毎回、同一の設定内容をACC装置に入力する必要があり、操作が煩雑であるという課題がある。
【0007】
本発明は、運転支援装置の設定入力操作を簡略化し、操作性を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
地図情報と自車位置情報に基づいて自車周辺の地形情報を算出する地形情報算出手段と、ドライバの設定速度と前記地形情報とに基づいて目標設定速度を算出し、自車の速度を当該目標設定速度に一致させるように制御する協調制御手段と、前記協調制御手段における前記地形情報の使用開始及び使用停止を設定する入出力手段とを備えた運転支援装置において、運転者が前記地形情報の使用開始及び使用停止に必要な操作入力を行った地点を記録し、自車が、所定回数以上、当該操作が行なわれた地点にいるときは、前記地図情報を用いた協調制御の開始又は終了の可否を選択させる情報を表示する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、運転支援装置の設定入力操作を簡略化し、ドライバの操作性が改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明の第一の実施例に係る運転支援装置の機能ブロック図を示す。
【0012】
運転支援装置は、地形情報算出手段101、入出力手段102、協調制御手段103、協調制御開始終了設定手段104から構成される。
【0013】
地形情報算出手段は、現在位置が地図上のどこに存在するかを求め、自車前方の地形情報を協調制御手段に送るとともに、地図上の位置を協調制御開始終了設定手段に送る。具体的にはナビゲーション装置を使用する。
【0014】
入出力手段102は、ドライバのセット/キャンセル操作情報を、協調制御開始終了設定手段に送り、また、設定速度/設定車間の情報を協調制御手段に送る。
【0015】
協調制御手段103は、ドライバの設定速度と、地形情報から算出した速度をもとに、目標設定速度をもとめ、目標設定速度と先行車情報とに基づいて車両を適切に制御する。例えば、先行車が存在すれば車間距離を維持するように制御し、先行車が存在しなければドライバの設定速度を維持するように制御する。ただし、車間距離又はドライバ設定速度を維持するために必要な速度が、地形情報から算出される制限速度よりも高いときは、地形情報から算出される制限速度になるように自車速を制御する。具体的には、ナビゲーション装置と連動したACC装置を使用する。
【0016】
協調制御開始終了設定手段104は、地図上の位置とドライバのセット/キャンセル操作情報から、次回走行時の協調制御開始終了の誘導操作を入出力手段に指示する。この協調制御開始終了設定手段は、独立したハードウエアとして設けてもよいが、ソフトウエアが主体であり、通常、ACC装置内やナビゲーション装置内などCANに接続されたコントロールユニット内に格納される。
【0017】
図2は、本実施例にかかる運転支援装置の詳細な機能ブロック図である。大別して、ナビゲーション装置201と車両210に分かれる。
【0018】
ナビゲーション装置は、GPSレシーバ202と車輪速センサ203の入力機能、ジャイロセンサ204、ヨーレートセンサ205の入力機能、自車位置算出&マップマッチング処理部206、制御情報算出・送出部208、通信のためのCAN(Controller Area Network)ケーブル209を備える。自車位置算出&マップマッチング処理部206は、GPSデータ及び自律航法によって自車位置を算出するとともに、地図207を参照し、地図上のどの地点にいるかのマップマッチング処理を行う。制御情報算出・送出部208は、現在位置から進行方向の地図を参照し、前方向の地形情報を作成し、CAN経由、マップマッチ情報とともに車両側の協調制御部211にデータを送出する。
【0019】
車両側は、協調制御部211、MMI入力部212、MMI出力部213、ナビ協調開始終了判断部214、レーザレーダ215、ブレーキ制御装置216、エンジン・AT制御装置217を備える。
【0020】
協調制御部211は、MMI入力部212から指示されたドライバ設定速度と、前方地形情報から得られた制限速度を元に、設定すべき目標速度を算出する。さらに、この目標速度による走行及び先行車が存在する場合には追従制御を実施する。
【0021】
MMI入力部212は、ナビ協調制御の開始、終了、設定速度、設定車間距離設定などのドライバの操作を入力する。MMI出力部213は、ドライバへ、ナビ協調の開始誘導ガイダンス、終了誘導ガイダンス、警報出力などを行う。
【0022】
ナビ協調開始終了判断部214は、ドライバの操作入力とナビからの現在位置、マップマッチ情報を元に、後に詳述するナビ協調制御の開始終了判断を実施する。
【0023】
レーザレーダ215は、前方向の先行車を把握し、車間距離と相対速度を検出する。ここでは、レーザレーダを代表して記載したが、ミリ波レーダやステレオカメラを用いても良い。ブレーキ制御装置216は、協調制御部の指令により、制動動作を制御する。エンジン・AT制御装置217は、車間制御部の指令により、加速、減速を制御する。
【0024】
図3は、ナビ協調開始終了判断部214のインタフェースを記載したものである。まず、従来のナビ協調制御の操作概略を説明する。従来のナビ協調制御の構成は、図3において、ナビ協調開始終了判断部214を除外した構成となる。
【0025】
まず、MMI入力部212において、ナビ協調に必要な操作入力(セット、キャンセル、設定速度、設定車間)を行う。その指示内容は、協調制御部211に入力され、MMI出力部213に表示される。協調制御部211は、ドライバから指定された速度及び車間距離で走行する従来のACC制御と、ナビゲーション装置から入手した地形情報によりナビ協調設定速度を求め、ACC制御と組み合わせて制御を行う機能を持つ。従って、前述のように従来の装置では、ナビ協調制御の使用を開始するたびに操作入力をする必要があり、頻繁に同じルートを走行する場合には、同じ作業の繰り返しを強いられるという問題がある。
【0026】
本実施例では、ナビ協調開始終了判断部214を設け、セット、キャンセル操作に関して利便性を向上させる。ナビ協調開始終了判断部214の詳細は後述する。
【0027】
ナビゲーション装置201は、ナビ情報301として、現在位置のリンク情報、マップマッチ情報、時刻情報をナビ協調開始終了判断部214に送る。MMI入力部212は、操作入力302をナビ協調開始終了判断部に送る。図13にMMI入力部の例を示す。MMI入力部は、物理的なスイッチを用いても良いし、タッチパネル等を用いても良い。
【0028】
MMI出力部213は、操作誘導ガイダンス指示303をナビ協調開始終了判断部214から受取り、指定のガイダンス処理を行う。図14にMMI出力部の例を示す。タッチパネルへの表示や音声出力等を用いる。
【0029】
協調制御部211は、セット・キャンセル指令304をナビ協調開始終了判断部から受取り、ナビ協調制御の開始・終了と制限速度による走行及び追従制御を行う。
【0030】
図4に、図3で示した各構成要素間でやり取りされるインタフェース情報の詳細をまとめて記述する。
【0031】
図5は、ナビ協調開始終了判断部214の構成を示したものである。ナビ協調開始終了判断部は、CAN入出力部501及び、開始終了判断部502、操作記録バッファ部503、開始終了リンク情報504を備える。
【0032】
CAN入出力部501は、CAN経由で、操作入力などのインタ−フェイス情報のやり取りを行う。開始終了判断部502は、操作入力の蓄積、開始終了リンク情報の生成、MMI出力部への操作誘導ガイダンス指示を行う。操作記録バッファ部503は、操作入力とナビの情報とが紐付けされて格納される。開始終了リンク情報504は、ナビ協調制御を自動的に開始すべき地点のリンク情報とその頻度であるカウンタを格納する。同様に、ナビ協調制御を自動的に終了すべき地点のリンク情報とその頻度であるカウンタを格納する。開始、終了は一連の操作であるので、別途ペアの情報として格納することもできる。
【0033】
図6は、操作記録バッファ部であり、一例として、(1)開始、終了の操作情報、(2)マップマッチ情報、(3)リンク情報、(4)時刻情報を格納する。マップマッチ情報には、道路地図上にあるかどうかのオンルート情報を示す。リンク情報は、現在走行中の道路位置の情報を示す。これにより、たとえば、開始操作がなされたときの、現在位置を示す地図上のリンク情報とオンルートかどうかの情報、時刻情報を、操作の度に記憶することができる。バッファの管理は、リングバッファ等を構成することにより所定のメモリで実施する。
【0034】
図7は、開始終了リンク情報を示す。開始情報は、ナビ協調制御の開始をガイドすべき地点の、リンク情報、及び頻度をあらわすカウンタ情報を格納する。終了情報についても同様に、ナビ協調制御の終了をガイドすべき地点の情報を格納する。情報が所定のメモリ量に達したら、カウンタが閾値以上のリンク情報を残し、カウンタ値が小さく、更新が最も古いものから削除する等の処理を行う。
【0035】
次に、開始終了判断部502の詳細処理を、図8を用いて説明する。図8の開始終了判断部は、通常10ms間隔などの等時間間隔で実行されるソフトウエア処理である。また、常時ナビゲーション装置から、現在位置に対応した、地図上のリンク情報を受け取ることが出来る。操作入力に関しては、その都度MMI入力部からデータを受け取ることができる。
【0036】
S801で、ドライバのセット/キャンセル操作入力があった場合には、Yes判定で、S811に進み、操作の状態を図6のデータ構成に従い操作記録バッファへ追加する。
【0037】
次に、S812で、開始終了リンク情報の生成を行う。なお、S812の処理の詳細は、後述する。
【0038】
次に、操作入力(セット、キャンセル)の指示に従い、ナビ協調フラグを設定(セット、リセット)する。これにより、ドライバは、ナビ協調制御の開始、終了を指定できる。
【0039】
S801でNo判定のときは、S802に進む。S802の判定処理で、ナビ協調制御中かを判定し、No判定であれば、S803に進む。
【0040】
S803で、ナビから得られた現在位置のリンク情報を元に、開始リンク情報を参照する。S804判定で、開始リンク上にあり、カウンタが閾値以上であるときは、Yes判定で、S805へ進む。なお、判定条件に、従来の協調制御部の条件(たとえば、最低速度、ブレーキ操作中など)を加えて判定することが出来る。S805において、ナビ協調開始ガイダンス指示をMMI出力部に対して出力する。
【0041】
次に、S806においてナビ協調をオンする。ここでは自動でナビ協調をオンしているが、ナビ協調を開始せず、ドライバの意思にまかせ、前述のS811以降の処理に示したように、ドライバが開始操作をしたときにナビ協調を開始するようにすることもできる。なおS804の判定でNoの時は、開始条件不成立のため、処理を終了する。
【0042】
S802の判定で、Yes判定の時は、S807以下の処理に進む。S807で、ナビから得られた現在位置のリンク情報を元に、終了リンク情報を参照する。S808判定で、終了リンク上にあり、カウンタが閾値以上であるときは、Yes判定で、S809へ進む。S809において、ナビ協調終了ガイダンス指示をMMI出力部に対して出力する。
【0043】
次に、S810においてナビ協調をオフする。ここでは、自動でナビ協調をオフしているが、ナビ協調を開始せず、ドライバの意思にまかせ、前述のS811以降の処理に示したように、ドライバが開始操作をしたときに、ナビ協調を終了するようにすることもできる。S808の判定でNoの時は、終了条件不成立のため、処理を終了する。以上によりで、ナビ連携開始終了判断部214の処理を行うことが出来る。
【0044】
なお、図8の開始終了判断部では、セット/キャンセル操作以外の操作入力に対する処理を略記しているが、その概略を記す。
【0045】
デフォルト操作指定があった際には、図8の開始終了判断部処理の先頭で、デフォルト操作を判定し、操作記録バッファ部、開始終了リンク情報他を初期設定する(非図示)。ドライバより、設定速度指示、設定車間指示があった場合には、協調制御部211で受付け、車間制御用の制御変数(設定速度、車間時間)を更新する。
【0046】
次に、図9に、開始終了リンク情報の生成処理を示す。S901において、ナビのマッマッチング情報を参照し、オンルートかどうかを判定する。No判定であれば、開始終了リンク情報を生成するに値しないと判断し、処理を終了する。
【0047】
S901判定において、Yes判定の時は、S902判定処理に進む。S902判定において、既登録リンクが既にある場合には、Yes判定で、S903処理に進み、リンク情報とペアのカウンタ情報をカウントアップする。
【0048】
S902判定において、既登録リンクが無い場合には、No判定で、S904処理に進み、新規リンク情報を追加する。ここで、新規リンク情報が、既登録と隣接している場合には、新規リンク情報を追加せずに、既登録リンク情報のカウンタ情報をカウントアップしても良い。よって、開始終了リンク情報の生成処理を実現できる。
【実施例2】
【0049】
実施例1では、ドライバの操作情報を収集して、次回以降、ナビ協調走行制御システムが自動でガイダンスを出力する例を示した。実施例2では、ドライバが意識的に、開始終了地点を登録し、次回以降、ナビ協調走行制御システムが自動でガイダンスを出力する例を示す。従って、特に説明しない構成及び処理は実施例1と同様である。
【0050】
ドライバは、図13MMI入力部例に追加で設けられた、開始地点指示、終了地点指示の入力手段により、開始・終了地点登録指示を行うことが出来る。開始地点指示、終了地点指示の入力は、既設のセット、キャンセルのスイッチを長押ししたり、連続回押したりして、代用することもできる。
【0051】
図10にインタフェース情報その2を示す。追加された情報は、MMI入力部からナビ協調開始終了判断部に渡される、「開始、終了地点登録指示」である。
【0052】
図11に開始終了判断部の処理その2を示す。S1101で、開始終了地点登録操作かどうか判定し、Yes判定であれば、S1102の開始終了リンク情報の生成処理その2に進み、リンク情報を登録する。S1101処理で、開始終了地点登録操作かどうか判定し、No判定であれば、S801以下の、実施例1、図8で説明した処理に進む。
【0053】
図12に、開始終了リンク情報の生成処理その2を示す。S1201処理で、オンルートでなければ、No判定で処理を終了する。S1201処理で、オンルートであり、Yes判定であれば、S1202処理に進む。S1202処理で、既登録リンクがある場合には、Yes判定で、S1204処理に進み、カウンタに最大値をセットして、処理を終了する。
【0054】
S1202処理で、既登録リンクがない場合には、No判定で、S1203処理に進み、新規リンク情報の追加と付随するカウンタに最大値をセットして、処理を終了する。
【0055】
自車が、開始、終了の該当地点のリンク上に到達したときは、実施例1、図8での説明の通リ、MMI出力部に操作誘導ガイダンスの指示を行うことができる。
【実施例3】
【0056】
実施例1にて、開始終了の誘導ガイダンスを出力する例を示したが、実施例3では、ドライバの定常的な走行のパターンを見つけ、協調制御自動開始のガイダンスを出力することを特徴とする走行制御装置の実施例を示す。特に説明しない構成及び処理については、実施例1と同様である。
【0057】
図15に、開始終了リンク情報のデータ構造例を示す。たとえば、自宅と勤務先の往復においては、定常的な走行が繰り返されるので、図示のような開始終了リンク情報を生成できる。生成方法を、図17の開始終了リンク情報の生成処理その3に示す。図17は、図9開始終了リンク情報の生成処理に、開始終了ペア情報生成を追加した内容である。図17のS1705開始終了ペア情報生成処理で、開始終了リンク情報を生成すれば良い。
【0058】
図18に開始終了ペア情報生成処理を示す。
【0059】
S1801でNo判定の際には、終了操作以外であるので、処理を終了する。
【0060】
S1801でYes判定の際には、終了操作であり、S1802処理へ進む。S1802処理において、キャンセル操作された時の開始終了点情報が登録済みであれば、カウンタをカウントアップし、未登録であれば、新たな開始終了点情報を追加する。その際、開始時間帯と終了時間帯の分類を行い、走行時間帯を考慮した開始終了ペア情報を生成することができる。
【0061】
開始の該当地点に差し掛かった時の誘導ガイダンスの表示は、図8開始終了判断部の処理のS805ナビ協調開始ガイダンス指示において、ナビ協調開始ガイダンスを図16のように変更して表示し、S806においてナビ協調をオンし制御を開始すれば良い。
【0062】
同様に、終了の該当地点に差し掛かった時の誘導ガイダンスの表示は、図8開始終了判断部の処理のS809ナビ協調終了ガイダンス指示において、ナビ協調終了ガイダンスを図16のように表示し、S810においてナビ協調をオフすれば良い。以上のように、開始終了ペア情報を用いて、定常的な走行を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】機能ブロック図である。
【図2】ブロック図である。
【図3】ナビ協調開始終了判断部のインタフェースである。
【図4】インタフェース情報である。
【図5】ナビ協調開始終了判断部の構成である。
【図6】操作記録バッファ部である。
【図7】開始終了リンク情報である。
【図8】開始終了判断部の処理である。
【図9】開始終了リンク情報の生成処理である。
【図10】インタフェース情報その2である。
【図11】開始終了判断部の処理その2である。
【図12】開始終了リンク情報の生成処理その2である。
【図13】MMI入力部例である。
【図14】MMI出力部例である。
【図15】開始終了リンク情報である。
【図16】MMI出力部例その2である。
【図17】開始終了リンク情報の生成処理その3である。
【図18】開始終了ペア情報生成処理である。
【符号の説明】
【0064】
101…地形情報算出手段、102…入出力手段、103…協調制御手段、104…協調制御開始終了設定手段、201…ナビゲーション装置、202…GPSレシーバ、203…車輪速センサ、204…ジャイロセンサ、205…ヨーレートセンサ、206…自車位置算出&マップマッチング処理部、207…地図、208…制御情報算出と送出、209…CAN、210…車両、211…協調制御部、212…MMI入力部、213…MMI出力部、214…ナビ協調開始終了判断部、215…レーザレーダ、216…ブレーキ制御装置、217…エンジン・AT制御装置、301…ナビ情報、302…セット、キャンセル、デフォルト設定入力、303…操作誘導ガイダンス表示、304…セット、キャンセル指令、501…CAN入出力部、502…開始終了判断部、503…操作記録バッファ部、504…開始終了リンク情報。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報と自車位置情報に基づいて自車周辺の地形情報を算出する地形情報算出手段と、
ドライバの設定速度と前記地形情報とに基づいて目標設定速度を算出し、自車の速度を当該目標設定速度に一致させるように制御する協調制御手段と、
前記協調制御手段における前記地形情報の使用開始及び使用停止を設定する入出力手段とを備えた運転支援装置において、
運転者が前記地形情報の使用開始及び使用停止に必要な操作入力を行った地点を記録し、自車が、所定回数以上、当該操作が行なわれた地点にいるときは、前記地図情報を用いた協調制御の開始又は終了の可否を選択させる情報を表示することを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
運転者が当該地形情報の使用開始を選択したときは、予め記憶された設定条件に基づいて協調制御を開始することを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
【請求項3】
請求項1において、前記地形情報算出手段にナビゲーション装置を用いることを特徴とする走行制御装置。
【請求項4】
請求項1において、前記入出力手段は、運転者が予め協調制御の開始点及び終了点を指示できるように構成されることを特徴とする走行制御装置。
【請求項5】
請求項1において、協調制御の開始または終了の頻度の高いパターンを判断する手段を設けたことを特徴とする走行装置。
【請求項6】
請求項5において、
頻度の高いパターンの走行の際には、自動の協調制御開始終了の誘導ガイダンスを行うことを特徴とする走行制御装置。
【請求項7】
請求項1において、
先行車との車間距離及び相対速度を検出する検知手段を備え、
前記協調制御手段は、前記目標設定速度の範囲において、前記先行車との車間距離を維持するように自車の速度を制御することを特徴とする走行制御装置。
【請求項1】
地図情報と自車位置情報に基づいて自車周辺の地形情報を算出する地形情報算出手段と、
ドライバの設定速度と前記地形情報とに基づいて目標設定速度を算出し、自車の速度を当該目標設定速度に一致させるように制御する協調制御手段と、
前記協調制御手段における前記地形情報の使用開始及び使用停止を設定する入出力手段とを備えた運転支援装置において、
運転者が前記地形情報の使用開始及び使用停止に必要な操作入力を行った地点を記録し、自車が、所定回数以上、当該操作が行なわれた地点にいるときは、前記地図情報を用いた協調制御の開始又は終了の可否を選択させる情報を表示することを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
運転者が当該地形情報の使用開始を選択したときは、予め記憶された設定条件に基づいて協調制御を開始することを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
【請求項3】
請求項1において、前記地形情報算出手段にナビゲーション装置を用いることを特徴とする走行制御装置。
【請求項4】
請求項1において、前記入出力手段は、運転者が予め協調制御の開始点及び終了点を指示できるように構成されることを特徴とする走行制御装置。
【請求項5】
請求項1において、協調制御の開始または終了の頻度の高いパターンを判断する手段を設けたことを特徴とする走行装置。
【請求項6】
請求項5において、
頻度の高いパターンの走行の際には、自動の協調制御開始終了の誘導ガイダンスを行うことを特徴とする走行制御装置。
【請求項7】
請求項1において、
先行車との車間距離及び相対速度を検出する検知手段を備え、
前記協調制御手段は、前記目標設定速度の範囲において、前記先行車との車間距離を維持するように自車の速度を制御することを特徴とする走行制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−56073(P2008−56073A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234864(P2006−234864)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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