説明

PPARγ調節物質としての新規ベンズアミド

中心的ベンゼン環がメタ位またはパラ位で置換されていることがある一般式 (I) の化合物。A は任意的に置換されたヒドロキシル、アルコキシル、ヒドロキシルアミン、アルコキシルアミンまたはアミンラジカルである。W はいくつかの可能なものから選択されたビラジカルに結合の N および C であり、Z はいくつかの可能なものから選択された炭素ラジカルである。これらの化合物は PPARγおよび PPARγ/ PPARδ調節物質であり、もって、これらの受容体が仲介する病態および疾患の予防的および/または治療的処置に有用である。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、PPARγおよび PPARγ/PPARδ調節物質として作用する新規のベンズアミド、その調製に有用な方法および中間体、ならびにそれを含有する医薬組成物に関する。
【0002】
背景技術
ペルオキシソム増殖物質・活性化受容体 (PPAR) は、核受容体として知られる転写因子のスーパーファミリーに属する。このファミリーはステロイド、レチノイドおよび甲状腺ホルモンを含む。3サブタイプの PPAR がヒト、げっ歯類動物およびアフリカツメガエルで同定されている。すなわち、PPARα、PPARβ/δおよび PPARγであり、各々異なる遺伝子でコードされ、異なる組織分布を有する。
【0003】
PPARγをコードする遺伝子はヒトにおいて3種の異なる mRNA イソフォーム (PPARγ1、PPARγ2、PPARγ3) で異なるスプライシングおよびプロモーター使用により転写される (Fajas et al., J. Biol. Chem. 1997, 272, 18779 18789)。PPARγ1 イソフォームは広い組織分布を示すが、PPARγ2 および PPARγ3 はある種の組織に限定される: PPARγ2 は脂肪組織でのみ、PPARγ3 は脂肪組織とマクロファージで発現される (Fajas et al., FEBS Lett. 1998, 438, 55 60)。
【0004】
PPARγイソフォームの組織分布および活性化プロファイルにおいて認められる相違は、これらがホメオスタシスおよび脂質代謝における中心的役割を演じる様々な生理的機能に関与することを示唆する (Vamecq et al., Lancet 1999, 354, 141 148)。これらの機能には、例えば、脂肪酸の血漿および異化作用における脂質輸送、インスリン感受性および血糖値の調節、動脈硬化斑を形成するマクロファージの分化、炎症応答、発癌現象、過形成、ならびに脂肪細胞分化があり、脂肪細胞分化は PPARγについて最も確認された機能である (Grimaldi, Prog. lipid Res. 2001, 40, 269 281, Schiller et al., J. Biol. Chem. 2001, 276, 14133 14137)。このように、これらの転写因子の発見が、糖尿病、肥満および異脂肪血症などの代謝性疾患を予防および治療するための医療物質についての新しい薬理学標的を提供している。
【0005】
インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) すなわち 2 型糖尿病は、筋肉、肝および脂肪組織を含む末梢組織におけるインスリン抵抗性を特徴とする。グリタゾン、選択性 PPARγアゴニスト化合物は、インスリン抵抗性を減少し、血糖値を下げる薬物である。最近、このファミリーに属する2産物、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンがヒトでの 2 型糖尿病の治療に承認された。
【0006】
大きい努力が近年、最初のグリタゾン類の副作用を改善し、PPARγリガンドとしての大きいアフィニティーを示し、2 型糖尿病における強度を増す新しい薬剤を設計するのに払われている。この設計は、より大きい強度と選択性を持つ構造的に異なる化合物を得ている。これらの中に、脚光を浴びている 2-アルコキシフェニルプロピオン型誘導体ラガグリタザル (1, EP 1049684) およびテサグリタザル (2, EP 1084103) がある。これらの化合物は臨床試験の相 III および II にそれぞれある。
【0007】
【化1】

【0008】
PPARγの活性を全体的または部分的にブロックする化合物の使用は、脂肪細胞分化の阻害に有用であり、肥満に対する効果的な処置を形成する。
【0009】
PPARδ活性化が、db/db マウスにおいて HDL コレステロールのレベルを増加すること明らかにされ (Leibowitz et al, FEBS Lett. 2000, 473, 333-336)、そして糖尿病性肥満アカゲザルにおいて、LDL、トリグリセリドおよびインスリンのレベルを下げる (Oliver et al, Proc Nat Acad Sci USA, 2001, 98, 5306-5311)。PPARδの筋肉における脂肪酸酸化への関与は PPARαノックアウトマウスにおいてさらに支持された (Muoio et al., J. Biol. Chem. 2002, 277, 26089-26097)。多数の PPARδ化合物が過血糖症、過脂質血症および過コレステロール血症の処置に有用であると報告されている (例えば、WO 02/59098、WO 01/603、WO 01/25181、WO 02/14291、WO 01/79197、WO 99/4815、WO 97/28149、WO 98/27974、WO 97/28115、WO 97/27857、WO 97/28137、WO 97/27847)。これらを合わせて考えると、PPARδ活性化が動脈硬化症、過血糖症および混合異脂質血症を含む心血管系疾患および症状の治療および予防に有用である (WO 01/00603)。PPARδの薬理学的調節についてのインビトロ試験によると、この種のリガンドが、インスリン抵抗性、肥満および高血圧も含む危険因子のクラスターからなる状態である代謝性症候群に関連する心血管系疾患を減少せしめるのに効果的な薬物であろう (Mukjerheer, Drug News Perspect. 2002, 15, 261-267)。
【0010】
プロ分化および脂質蓄積作用がげっ歯類および培養ヒト角化細胞において、および PPARδ活性化での細胞死に対する保護について報告されている (Tan et al., Genes Dev. 2001, 15, 3263-3277; Schmuth et al., J. Invest. Dermatol. 2004, 122, 971-983)。これらの活性の調節物質は種々の皮膚障害の処置に有用であろう。
【0011】
さらに、PPARδは、直接標的としてマウスで結腸直腸の発癌現象に関係している。すべての証拠からして、PPARδ 発現は腫瘍成長を促進し、また結腸直腸癌の処置についての可能な標的であり得よう (例えば、Park et al., Proc Nat Acad Sci USA, 2001, 98, 2598-2603)。PPARγ は脂肪形成の主要な調節物質として知られているが、PPARδも、脂肪細胞分化において役割を演じ、インビトロおよび PPARδ欠損動物において示されるように、PPARγ遺伝子発現を促進し、特異的リガンド活性化で脂肪形成を促進する。非選択的 PPARγ/δ アンタゴニストも肥満に対する可能な薬剤であろう (Shearer et al., Curr. Med. Chem. 2003, 10, 267-280).
【0012】
このことによると、種々の程度の PPARγおよび PPARδ調節を表わす化合物についての研究が、2 型糖尿病、異脂質血症、症候 X、心血管系疾患 (動脈硬化症を含む)、過コレステロール血症、腸癌、皮膚障害 (乾癬および創傷を含む、Tan et al., Expert Opin. Ther. Targets, 2004, 8, 39) および骨疾患 (Pei et al., J. Clin. Invest., 2004, 113, 805-806) などの疾患の処置において大きい可能性を有する薬剤の発見を導くに違いない。
従って、PPARγおよび PPARγ / PPARδを選択的に調節する新しい医療物質の提供は非常に興味深いことである。
【0013】
Kundu らが N- -グルコシダーゼ阻害剤としてベンズアミド (3)、(4) および (5) について記載している (Comb. Chem. High. 2002, 5, 545 550)。これらの化合物は、本発明の化合物に構造的に近いが、異なる用途が記載されている。
【0014】
【化2】

【0015】
本発明の要旨
本発明のひとつの態様は、下記式 (I)の新化合物:
【0016】
【化3】

その立体異性体および混合物、その多形体および混合物、ならびにこれらすべての薬学的に許容される溶媒和物および付加塩の提供に関する。うち、中心的ベンゼン環はメタまたはパラ位が置換されていることがあり、そして
【0017】
A は、-OR1、-NR2OR1 および -NR2R よりなる群から選ばれるラジカルであり、うち、R1、R2 および R3 は -H または -(C1-C4)-アルキルを独立的に表し;
【0018】
W は、-NH-CH(E)-、-N(E)-CH2-および -N(D)-CH2-CH2-の群から選ばれるビラジカルであり、うち、E は -G-I-J-K 型のラジカルであり、D は -G-I'-J-K 型のラジカルであり;
G は結合または -(CH2)1-4-ビラジカルであり;
【0019】
I は下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0020】
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0021】
c) ベンゼン、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
【0022】
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0023】
J は、結合または下記群から選ばれるビラジカルであり:
a) -(CH2)1-4-アルキリデン;
b) -O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-、-OCO-、-COO-、-OCONR2-、-NR2COO-、-CONR2-、-NR2CO-、-NR2-、-NR2SO2-、-SO2NR2-;および
c) -O-(C1-C4)-、-(C1-C4)-O-、-S-(C1-C4)-、-(C1-C4)-S-、-SO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO-、-SO2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO2-、-OCO-(C1-C4)-、-COO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-OCO-、-(C1-C4)-COO-、-OCONR2-(C1-C4)-、-NR2COO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-OCONR2-、-(C1-C4)-NR2COO-、-CONR2-(C1-C4)-、-NR2CO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-CO-NR2-、-(C1-C4)-NR2CO-、-NR2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-NR2-、-SO2NR2-(C1-C4)-、-NR2SO2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO2NR2-、-(C1-C4)-NR2SO2-;
【0024】
K は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -H;
b) -(C1-C4)-アルキル;
c) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0025】
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0026】
e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;
【0027】
I' は、下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0028】
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0029】
c) -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
【0030】
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0031】
Z は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -Q-I-J-T、うち、
Q はビラジカル-(CH2)1-3 ;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り; および
【0032】
T は下記群から選ばれるラジカルであり:
a.a) H;
a.b) (C1-C4)アルキル;
a.c) 下記群から選ばれる環からのラジカル:シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0033】
a.d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員のヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0034】
a.e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;および
【0035】
a.f) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系からのラジカルであり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0036】
b) (CH2)s-X-P-I-J-T、うち、
s は 2 または 3;
X は O、S、SO、SO2 および NR4 よりなる群から選ばれ、R4 は下記群から選ばれるラジカルであり:
b.a) H;
b.b) (C1-C10)-アルキル;
【0037】
b.c) シクロアルキル、シクロアルキル-CO-、シクロアルキル-(C1-C3)-アルキル および シクロアルキル-(C1-C3)-アルカノイルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0038】
b.d) フェニル、フェニル-CO-、フェニル-(C1-C3)-アルキル および フェニル-(C1-C3)-アルカノイルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0039】
b.e) ヘテロ環、ヘテロ環-CO、ヘテロ環-(C1-C3)-アルキルおよびヘテロ環-(C1-C3)-アルカノイルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0040】
P は結合または-(CH2)1-4-ビラジカル;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
【0041】
c) -(CH2)u-CO-NR5-P-I-J-T、うち、
u は 1 または 2 であり;
-R5 は下記群から選ばれるラジカルであり:
c.a) H;
c.b) -(C1-C10)-アルキル;
【0042】
c.c) シクロアルキルおよびシクロアルキル-(C1-C3)-アルキルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0043】
c.d) フェニルおよびフェニル-(C1-C3)-アルキルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0044】
c.e) ヘテロ環およびヘテロ環-(C1-C3)-アルキルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
【0045】
P は上記に定義された通り;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
【0046】
d) -(CH2)s-NR6R7、うち、s は上記に定義された通りであり、および R6 と R7 は N とともに、O、S および N から選ばれる1-3の追加のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環を形成し、かつ、O、S および N から選ばれる1-3またはいくつかのヘテロ原子を含有する1または2の5員または6員の環により融合されるか置換され得るものであり、これらのすべてのヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
e) -(CH2)u-CO-NR6R7、うち、u は上記に定義された通り、および R6 および R7 は上記に定義された通り;
【0047】
ただし、式 (I) の化合物は、
2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-フェニルプロピオン酸、2-[4-(4-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸または 2-[4-(4-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸のいずれでもない。
【0048】
本発明のこの態様の特定の実施態様において、化合物の式 (I) 中、W は -NH-CH(E)- である。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)- であり、Z は -Q-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)- であり、Z は -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)- であり、Z は -(CH2)s-O-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)- であり、Z は -(CH2)2-NR4-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)-CH2-CH2- である。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)-CH2-CH2-であり、Z は -Q-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)-CH2-CH2- であり、Z は -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)-CH2-CH2- であり、Z は -(CH2)s-O-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、W は -NH-CH(E)-CH2-CH2- であり、Z は -(CH2)2-NR4-P-I-J-T タイプのラジカルである。別の特定の実施態様において、A は OR1 タイプのラジカルである。
【0049】
本発明の好ましい化合物は下記を含む:
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-フルオロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
【0050】
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-[4-(2-O-トリルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
【0051】
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(4-プロポキシフェノキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2 エトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル;
【0052】
(2S)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}-3-フェニルプロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ピリジン-2-イルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-8-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
【0053】
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-7-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
【0054】
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸エチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸イソプロピルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸プロピルエステル;
(2S)-2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
【0055】
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(2-ジベンジルアミノエトキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-((3-ベンジルオキシベンジル){3-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイル}アミノ)プロピオン酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
2-[4-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[3-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
【0056】
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[3-(ビフェニル-4-イルメトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(3 ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ブロモフェニル)プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸;
{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}酢酸;
【0057】
3-{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸; および
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸。
【0058】
明細書および特許請求の範囲を通して、用語 (C1-C4)-アルキル、(C1-C10)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシル、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニルおよび (C1-C4)-アルカノイルオキシは、直鎖または分枝として構築される。
【0059】
本発明の式 (I) の化合物は1またはいくつかのキラル中心を持ち得る。本発明は、可能な構造異性体の各ひとつおよびその混合物、特にそのラセミ混合物を含む。単一のエナンチオマーは、通常使用されている方法、例えば、静止キラル相のラセミ混合物のクロマトグラフィー分離により、そのジアステレオマーの分画結晶法によるラセミ混合物の分割により、キラル合成により、酵素分割により、またはバイオ形質転換により、調製し得る。
【0060】
薬学的に許容される塩には、とりわけ、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸の付加塩、および酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸などの有機酸の付加塩がある。同様に、式 (I) の化合物中の酸プロトンは、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオンにより置換され、あるいは有機もしくは無機の塩基と結合していることがある。許容される有機塩基には、ジエチルアミンおよびトリエチルアミンがある。許容される無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムがある。電荷を有する官能基の数、およびカチオンおよびアニオンの価に従って、1以上のカチオンまたはアニオンが存在し得る。
【0061】
本発明の式 (I) の化合物のいくつかは、水和物などの非溶媒和または溶媒和の形態で存在し得る。本発明は、薬学的に活性であるすべての上記の形態を包含する。一般式 (I) のいくつかの化合物は多形性を有することがあり、本発明はすべての可能な多形体およびその混合物を含む。
【0062】
一般式 (I) の化合物は、有機合成の分野の当業者によく知られている種々の方法により調製できる。本発明の化合物は、下記の方法および有機合成の分野で既知の他の方法により合成し得る。好ましい方法には、限定でないが、下記の反応式に示される一般的方法がある。
【0063】
【化4】

【0064】
第1方法 (方法 A) において、フェノール酸 (II) を、アミン誘導体 (III) と適当なカップリング剤、例えば 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (EDC) と 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (HOBT) の組合せの存在下に、または塩化チオニルとトリエチルアミンなどの3級塩基の存在下に処置する (Elmore, Amino Acids Pep. Proteins 2001, 32, 107 162)。最終化合物 (Ia) を、タイプ -Z ラジカルに結合している離脱基 (LG) のフェノール (IV) での置換による Williamson エステル化により (例えば、NaH、K2CO3 または Cs2CO3 を塩基として用い、DMF またはアセトン中で)(Bal Tembe et al., Bioorg. Med. Chem. 1997, 5, 1381 1388; Cantello et al., J. Med. Chem. 1994, 37, 3977 3985, Solar et al., J .Org. Chem. 1966, 31, 1996 1997; EP 875510)、あるいは溶媒として、例えば、ジエチルアゾジカルボキシレート (DEAD) およびトリフェニルホスフィンのテトラヒドロフラン液の存在下の (IV) と Z-OH タイプのアルコールとの Mitsunobu 反応により (Mitsunobu, Synthesis 1981, 1; Hughes, Org. React. 1992, 42, 335) 得る。
【0065】
【化5】

【0066】
別の方法 (方法 B) はフェノールエステル (V) の予めのアルキル化を含む。得られたエステルの塩基性加水分解の後に、最終化合物 (I) をアミン誘導体 (III) との反応により合成する。あるいは、芳香族環のパラ置換の特殊な場合にのみ、フェノールエーテル (VI) を、フッ化化合物 (VII) から出発した芳香族求核置換により形成できる。
【0067】
Z が -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカル(X は O または S)であるとき、フェノールのアルキル化は下記の別の方法 (方法 C)であり得る。
【0068】
【化6】

【0069】
フェノール (IV) または (V) を適当な二重官能化アルキリデン誘導体 (EP 875510) で処理し、ついで、所望のアルコールまたはチオールとの求核置換反応を実施して、最初のフェノールに従って化合物 (Iaa) および (Iab) またはエステル (Xa) および (XIa) を得る。エステル (Xa) および (XIa) の加水分解ならびにその続くアミン誘導体 (III) との反応も化合物 (Iaa) および (Iab) を導く。スルホキシド (Iac) およびスルホン (Iad) タイプの誘導体を酸化剤、例えば過酸化水素または m-クロロ過安息香酸の存在下での対応するチオエーテル (Iab) の酸化により得る。
【0070】
【化7】

【0071】
Z が -(CH2)s-NR4-P-I-J-T タイプのラジカルであるとき、アミン (Iae) を、フェノール (IV) または (V) から出発し、続く2つの別のアルキル化経路で、すべての場合に得ることができる (方法 D)。フェノール (IV) の場合、二重官能化アルキリデン誘導体との反応およびその後の所望のアミンとの求核置換、あるいは保護されたアミン化合物 (XII) (トリフルオロアセトアミド誘導体として、例えば) とのエーテル化およびその後の脱保護で遊離されたアミンの官能化 (塩基性媒質中、または NaBH4 でもって (Harland and Hodge Synthesis 1984, 941 943)) が所望の化合物をもたらす。
【0072】
化合物 (Iaeb) および (Iaec) タイプの3級アミンを、化合物 (Iaea) のアルキル化剤による処理または還元性アルキル化によりそれぞれ得る。アミド (Iaed) は、3級アミンの存在下での対応する酸誘導体による化合物 (Iaea) のアシル化、または EDC と HOBT との組合せなどのカップリング剤 (Elmore, Amino Acids Pep. Proteins 2001, 32, 107 162) の存在下での酸による2級アミンの処理により合成する。フェノール (V) の場合、上記の方法に従い、アミン (Iae) を、その前駆酸 (XVIb)、(XVIIb) および (XVIIIb) とアミン誘導体 (III) との反応で得る。これらの酸は、順に、フェノール (V) から、フェノール (IV) の場合に使用した方法と類似の方法に従って得る。
【0073】
Z-OH または Z-LG タイプの化合物は、すでに記述した産物である。そのうちのあるものは、市販されているか、あるいは既知の別のものの合成に使用される方法と類似の方法で調製し得る。例えば、下記の文献に詳細に説明されている:EP 03062228; WO 97/31907; WO 01/00603; Daoud et al., J. Indian Chem. Soc. 1989, 66, 316 318 および Aquino, J. Med. Chem. 1996, 39, 562 569。そのいくつかを反応式 1 に要約する。
【0074】
反応式 1
【化8】


化合物 (III) のいくつか、特にα-アミノ酸は、市販されている。他のものは、すでに記述したが、または下記に多く記載されている種々の経路により合成できる (March, Advanced Organic Chemistry, 1991, Ed. John Wiley & Sons; Juaristi, Enantioselective Synthesis of β-Amino Acids, 1997, Ed. Wiley VDH)。
【0075】
α-アミノ酸 (W が -NH-CH(E)-) の調製についてのひとつの方法は、Sorensen 合成 (Mori, Tetrahedron 1985, 2369 2377; 反応式 2) であり、そこでは、ジアルキルアシル・アミド・マロネートを塩基性媒体中でアルキル化し、ついで、加水分解および脱カルボキシル化すると、所望のα-アミノ酸 (IIIa) を得る。
【0076】
反応式 2
【化9】

N-置換グリシンおよびβ-アラニン (W が -N(E)-CH2- または -N(D)-CH2-CH2-) は、下記の方法により合成し得る。すなわち、対応するグリシンまたはアラニンの適当なアルデヒドによる還元性アミン化 (反応式 3) を NaBH4、NaBH3CN または NaBH(AcO)3 などの還元剤で行うか、エステル (XX) または (XXI) の適当なアミンによる求核置換を行う (反応式 4)。
【0077】
反応式 3
【化10】

【0078】
反応式 4
【化11】

【0079】
β-アラニン (III) の合成についての別法は、対応のアミンを所望のα,β-非飽和エステルに加えることである (反応式 5)。
【0080】
反応式 5
【化12】

【0081】
式 (I) の化合物の異なるものへの変換は、-CO-A 基を異なる基へ形態変換することを含む。考えられる改変は下記の通り:-COOR1 置換基(-R1 は -(C1-C4)-アルキル部分)を加水分解して、対応のカルボン酸を得る; カルボン酸 (Ib) を R1OH アルコールによりエステル化する; 最後に COOR1 基をアミン化して、対応のアミドを得る。使用される加水分解法は通常のものであり、例えば、水酸化アルカリを水性メタノール中で用いる。アミン化およびエステル化の方法は通常使用されている方法である (反応式 6)。
【0082】
反応式 6
【化13】

【0083】
本発明の化合物は PPARγ および PPARδのリガンドである。従って、ヒトを含む動物において PPARγ または PPARγ / PPARδ が仲介する病態の予防的および/または治療的処置に有用であると期待できる。すなわち、本発明の態様は、下記に関連する病態の予防的および/または治療的処置のための医薬の調製におけるこれらの化合物の使用に関する。代謝性疾患、特にインスリン非依存性糖尿病、肥満、過コレステロール血症および他の脂質仲介の病態、代謝性徴候に関連する心血管系疾患、炎症および一般的な炎症性過程、例えば、リウマチ性関節炎、動脈硬化症、乾癬および腸炎症性疾患、骨疾患、特に骨粗しょう症、癌、皮膚損傷、上皮細胞の異常な分化に関連する皮膚障害、特に、ケロイドの形成。従って、本発明の態様は、上記に関連する病態を有するヒトを含む動物の予防的および/または治療的処置の方法に関し、医療上有効量の式 (I) 化合物を投与することを含む。
【0084】
本発明の他の態様は、医療上有効量の化合物 (I) を活性成分として、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに含む医薬組成物に関する。好ましくは、化合物を経口、非経口または局所的に投与する。
【0085】
明細書および特許請求の範囲を通して、語 "含む" およびその変形である語 "含んでいる" などは、他の追加物、成分、エレメントまたは工程を除外するものではない。本願に添付の要約書および優先権の基になる出願における開示は、出典明示により本明細書の一部とする。
【0086】
本発明の追加の対象、利点および新規な特性について、ある部分は明細書に記述され、ある部分は明細書を検討することで当業者に明らかであり、本発明の実施で学ぶことができる。本発明をさらに下記の実施例で説明する。実施例は説明のためにのみあり、限定を構成するものではない。
【0087】
実施例
化合物の H NMR スペクトル を VARIAN GEMINI 200 MHz および VARIAN UNITY 300 MHz 機器で記録し、化学シフトを内部参照 TMS から ppm (δ) として表す。質量スペクトルを Agilent 1100 VL 質量分析計で得た。本明細書で使用される種々の化合物の命名は Beilstein Institute のソフトウエアー AUTONOM (Automatic Nomenclature) に基づく。これは IUPAC 系統的命名法を用いている。
【0088】
中間体 (IV)
方法 A:
1 等量のアミン誘導体 (III)、1 等量の酸 (II)、1.3 等量の HOBT および 1.3 等量の EDC のテトラヒドロフラン溶液、0.2 M アミン誘導体の溶液に 2 等量のトリエチルアミンを加えた。反応混合物を室温で 18 時間攪拌し、ついで水およびジクロロメタンを加えた。有機相を分離し、水相を1回ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0089】
方法 B:
1 等量のアミン誘導体 (III) の無水ジクロロメタン 0.1 M 溶液に、2 等量のトリエチルアミンおよび 1.2 等量の対応する酸クロリドを加えた。反応混合物を 18 時間、攪拌しながら還流するか (2級アミン類)、または 室温で攪拌し (1級アミン類)、ついで水で、重炭酸ナトリウムで2回、最後にブラインで処理した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0090】
方法 C:
1 等量のアミン誘導体 (III) および 1 等量の対応する酸クロリドの酢酸エチル溶液、0.05 M アミン誘導体溶液に Amberlyst 21 (200 mg/mmol 酸クロリド) を加えた。反応混合物を攪拌しながら還流するか (2級アミン類)、または 室温で攪拌した(1級アミン類)。ついで樹脂をろ過し、溶媒を減圧で留去した。得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0091】
表 1
【表1】

【0092】
中間体 (VIa)
方法 D:
1 等量のフェノール (V) 懸濁物、3 等量の炭酸カリウムおよび 1.3 等量の Z-LG 誘導体の酢酸エチル溶液、約 0.5 M フェノール懸濁液 (V) を 18 時間還流した。ついで懸濁液を室温で冷却し、白色固体をろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0093】
方法 E:
1 等量のフェノール (V) 懸濁物、3 等量の炭酸セシウム、1.3 等量の Z-LG 誘導体および触媒量のヨウ化カリウムの無水ジメチルホルムアミド (DMF) 溶液、0.1 M フェノール懸濁液 (V) を 80 ℃で 18 時間加熱した。ついで懸濁液を室温で冷却し、水および酢酸エチルを加えた。有機相を3回ブラインで洗い、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0094】
方法 F:
触媒量のヨウ化カリウムを含有する 1 等量のフェノール (V) の無水 DMF の 0.1 M 溶液に 1.1 等量の 60% 水酸化ナトリウムのパラフィンを加えた。懸濁液を室温で 10 分間攪拌し、ついで 1.1 等量の Z-LG 誘導体を加えた。得られる溶液を 80 ℃で 18 時間攪拌し、室温で冷却した。水および酢酸エチルで処理した後、有機相を3回ブラインで洗い、ついで無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0095】
方法 G:
1 等量のフェノール (V)、2.2 等量の Z-OH 誘導体および 2.2 等量のトリフェニルホスフィンのテトラヒドロフラン溶液、0.2 M フェノール溶液に、2.2 等量の DEAD を不活性気中で加えた。反応混合物を室温で 18 時間攪拌した。ついで、溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0096】
方法 H:
1 等量の Z-OH 誘導体の無水 DMF 0.01 M 溶液に、1.1 等量の 60% 水酸化ナトリウムのパラフィンを徐々に、発泡が終わるまで攪拌しながら加えた。ついで 1.2 等量の 4-フルオロ安息香酸メチルエステルを加え、混合物を 80 ℃で 20 時間加熱した。得られる溶液を注意深く水/氷に注ぎ、混合物を4回酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を5回ブラインで洗い、ついで無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0097】
表 2
【表2】

【0098】
中間体 (VIb)
方法 J:
1 等量の中間体 (VIa) の 3:1 テトラヒドロフラン:メタノールの 0.1 M 溶液に、1.5 〜 10 等量の水酸化リチウムの 1 M 水溶液を加えた。得られる混合物を室温で 18 時間攪拌し、ついで HCl 1 N で pH=5-6 まで処理し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0099】
方法 K:
1 等量の中間体 (VIa) の メタノールの 0.05 M 溶液に、5 等量の水酸化カリウム 1.4 M を加えた。得られる混合物を室温で 18 時間攪拌し、ついで HCl 1 N で酸性 pH まで処理し、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0100】
表 3
【表3】

【0101】
中間体 (VIII)
方法 L:
1 等量のフェノール (IV) および 2 等量の炭酸セシウムの無水 DMF 懸濁液、0.4 M フェノール懸濁液に、100 等量の LG1-(CH2)s-LG2 を加えた。反応混合物を 90 ℃で 18 時間加熱し、水および 1,2 ジクロロエタンで処理した。有機相を 3 回ブラインで洗い、ついで無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0102】
表 4
【表4】

【0103】
中間体 (Xa)、(XVIa) および (XIa)
下記の化合物を、方法 D、E または F に従い、中間体 (IX) から出発して合成した。
【0104】
表 5
【表5】

【0105】
中間体 (Xb)、(XVIb) および (XIb)
下記の化合物を、方法 J または K に従い、中間体 (Xa)、(XVIa) または (XIa) から出発して合成した。
【0106】
表 6
【表6】

【0107】
中間体 (XIV)
下記の化合物を、方法 D 〜 G に従い、フェノール (V) および アミン (XIIa) または (XIIb) から出発して合成した。
【0108】
表 7
【表7】

【0109】
中間体 (XV)
下記の化合物を、方法 D 〜 F に従い中間体 (IX) および対応のアミンから、方法 M に従い中間体 (XIV) から出発して合成した。
【0110】
方法 M:
1 等量の中間体 (XIV) (PG = トリフルオロアセチル) のテトラヒドロフラン:メタノール (3:1) 混合物 0.1 M 溶液に、5 等量の 水酸化リチウム 1 M 水を加えた。溶液を完全溶解まで攪拌し、水/酢酸エチル混合物で希釈し、ついで HCl 1 N で pH=5 の酸性とした。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去し、得られた残渣をメタノール 0.1 M に溶解し、 3.2 等量の塩化チオニルで処理した。溶液を 18 時間還流し、ついで室温に冷却した。溶媒を減圧で留去し、残渣の固体をヘキサンで砕いた。
【0111】
表 8
【表8】

【0112】
中間体 (XVIIIa)
下記の化合物を、方法 A 〜 C に従い、中間体 (XV) および対応の酸から出発して合成した。
【0113】
表 9
【表9】

【0114】
中間体 (XVIIIb)
下記の化合物を、方法 J または K に従い、中間体 (XVIIIa) から出発して合成した。
表 10
【表10】

【0115】
実施例 (Ia):
表 11 に示される式 (Ia) の化合物を、方法 D 〜 G に従い、中間体 (IV) から出発して合成した。
表 11
【表11−1】

【0116】
【表11−2】

【0117】
【表11−3】

【0118】
【表11−4】

【0119】
表 12 に示される式 (Ia) の化合物を、方法 A 〜 C のいずれかに従い、中間体 (VIb) から出発して合成した。
表 12
【0120】
【表12−1】

【0121】
【表12−2】

【0122】
【表12−3】

【0123】
【表12−4】

【0124】
【表12−5】

【0125】
【表12−6】

【0126】
表 13 に示される式 (Iaa), (Iab) および (Iae) の化合物を、方法 D 〜 F のいずれかに従い、中間体 (VIII) および対応するアルコール、チオールまたはアミンから出発して合成した。
表 13
【表13−1】

【表13−2】

【0127】
表 14 に示される式 (Iaa) および (Iab)の化合物を、方法 A または C に従い、中間体 (Xb) または (XIb) から出発して合成した。
表 14
【表14−1】

【表14−2】

【0128】
表 16 に示される式 (Ia) の化合物を、方法 N または P に従い、中間体 (Ib) から出発して合成した。
【0129】
方法 N:
1 等量の式 (Ib) の化合物、1.3 等量の HOBT および 1.3 等量の EDC のテトラヒドロフラン溶液に、式 (Ib) の化合物、2 等量のトリエチルアミンおよび 5 等量の対応するアルコールの 0.2 M 溶液を加えた。反応混合物を室温で 18 時間攪拌し、ついで、水およびジクロロメタンを加えた。有機相を分離し、水相を1回ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧で留去した。
【0130】
方法 P:
1 等量の式 (Ib) の化合物を対応するアルコールに溶解し、2 滴の濃 H2SO4 を加えた。溶液を一夜室温で攪拌し、溶媒を減圧で留去した。
【0131】
表 15
【表15】

【0132】
実施例 (Ib):
方法 Q:
1 等量の対応する酸クロリドの 0.1 M テトラヒドロフランまたはジオキサン溶液に、1 等量のアミノ酸誘導体および 2 等量の水酸化ナトリウムの水溶液を加えた。得られる混合物を 18 時間、室温で攪拌した。ついで、HCl 1 N を pH 酸性になるまで滴下し、溶液を2回酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0133】
方法 R:
1 等量の式 (II) の酸、1.3 等量の HOBT および 1.3 等量の EDC の混合物に、テトラヒドロフランまたはジオキサンを加え、得られる溶液 (0.2 M、式 (II) の酸) を 2 時間、室温で攪拌した。ついで、1 等量のアミノ酸誘導体および 2 等量の水酸化ナトリウムの水溶液を加えた。HCl 1 N を pH 酸性になるまで滴下し、溶液を2回酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をカラム・クロマトグラフィーで精製した。
【0134】
表 16 に示される式 (Ib) の化合物を、方法 Q または R に従い、中間体 (VIb) から出発して合成した。
【0135】
表 16
【表16−1】

【0136】
【表16−2】

【0137】
表 17 に示される式 (Ib) の化合物を、方法 J または K に従い、中間体 (Ia) から出発して合成した。
【0138】
表 17
【表17−1】

【0139】
【表17−2】

【0140】
【表17−3】

【0141】
【表17−4】

【0142】
【表17−5】

【0143】
【表17−6】

【0144】
【表17−7】

【0145】
【表17−8】

【0146】
【表17−9】

【0147】
【表17−10】

【0148】
実施例 (Ic) および (Id)
表 18 に示される式 (Ic) および (Id) の化合物を、方法 A 〜 C のいずれかに従い、式 (Ib) の化合物およびアミン誘導体 HNR2R3 または HNR2OR1 から出発して合成した。
【0149】
表 18
【表18】

【0150】
PPARγ2 との結合についてのアッセイ
hPPARγ2 のオープンリーディングフレームをコードする cDNA を PCR (ポリメラーゼ連鎖反応) で増幅し、プラスミド pGEX-4T-2 中に挿入する。この構築体 (pGEX-hPPARγ) を E. coli 中に挿入する。そこでは、構築体が高発現され、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ (GST) との融合タンパク質として半精製される(Elbrecht et al., J. Biol. Chem. 1999, 274, 7913 7922)。
【0151】
化合物の GST-hPPARγ2 との結合を Lehmann et al. (J. Biol. Chem. 1995, 270, 12953 12957) に記載の方法における修飾で調べる。受容体 (2.5 μg) を、96 ウエル・プレートにおいて [3H]BRL 49853 (100 nM) を有する産物の存在または不存在で 3 時間、4 ℃で、KCl 50 mM および DTT 10 mM を含む最終容量 200 μL 緩衝液 Tris HCl 10 mM pH:8.0 中でインキュベートした。非特異的結合を BRL 49853 100 μM の存在で調べた。グルタチオン・セファロース 4B を各ウエルに含有する Multiscreen Durapore (Millipore) ミクロプレートに反応混合物を移した。反応混合物を樹脂とともに 10 分間インキュベートし、ついで 735 g で 2 分間遠心分離した。樹脂に結合している受容体を解離するために、還元グルタチオン 10 mM を加え、10 分間インキュベートした。受容体を遠心分離で溶離した。ついで、800 μL のシンチレーション液を溶出物に加え、含有の放射活性を液体シンチレーション分光法 (Microbeta Wallac, Perkin Elmer) により定量した。
【0152】
LBD-hPPAR トランス活性化アッセイ
COS-7 細胞を 24 ウエル・プレート中で培養し、PPARγLBD と融合される GAL4 DNA 結合ドメインを含有するキメラ・タンパク質をコードする pFACMV プラスミドでトランスフェクトした。上記の構築体のレポーター・プラスミドは pFR-Luc であり、これは、GAL4-応答エレメントの5繰り返し体を、ルシフェラーゼ遺伝子の転写を制御するプロモーターの前に含有する。リポフェクアミンをトランスフェクト剤として使用した。
【0153】
キメラ受容体のプラスミドおよびレポーター遺伝子を細胞中に、培養基中の COS-7 細胞における一時的トランスフェクションにより挿入した。産物を培養基に 48 時間で加えたとき、ルシフェラーゼ活性が、レポーター構築体の転写に対するPPAR 活性変化についての作用 (Wright et al., J. Biol. Chem. 2000, 275, 1873) を示した。
【0154】
ヒト PPARα、PPARδおよび PPARγ2 のクローニング
ヒト PPAR cDNA を RT-PCR で増幅した。hPPARαについて、RNA をリノレイン酸で処理された HepG2 細胞から得た。h PPARγについて、RNA を非処理の HepG2 細胞から得た。hPPARγ2 について、RNA をヒト白色脂肪性組織から得た。各増幅された断片を pBluescript (Stratagene(登録商標)) 中にクローン化し、配列決定した。各構築体につき1クローンを選び、さらなるサブクローニングおよび PCR 増幅のためのテンプレートとして使用した。
【0155】
GST 融合タンパク質構築
これらのキメラタンパク質を産生するために、4ヒト PPAR の完全な cDNA を pGEX4T2 (Amersham Biosciences) 中にクローン化した。断片をエンドヌクレアーゼで消化された pBluescript cDNA クローンから得た。プラスミドの同一性を調べるために、およびタンパク質の相内クローニングを確認するために、pGEX 構築体の配列を決定した。GST-hPPARγ2、GST-hPPARα または GST-h PPARδ融合タンパク質が Escherichia coli (BL21 株 DE3) 中に産生された。細胞を LB 培地で密度 A600= 1.6 odu まで培養し、イソプロピル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド (IPTG) 誘発培養基を加えて最終濃度 0.5 mM まで過剰発現せしめた。この IPTG 誘発培養基を室温 o/n で培養し、細胞を遠心分離 5000 g で 15 分間採取した。音波処理後、GST 融合タンパク質を細胞ペレットから、グルタチオン Sepharose ビードを用いて精製し、製造業者 (Amersham Pharmacia Biotech) の推奨する操作を行った。過剰のグルタチオンを o/n 透析 4 ℃で除去した。受容体精度を SDS PAGE により可視し、タンパク質内容を Bradford 法により調べた。受容体アリコートを使用まで -80 ℃で保存した。
【0156】
GST-hPPARαおよび GST-hPPARδの結合
96 ウエル培養プレートを用い、PPARαまたは PPARδ (5 μg) を全量 100μL まで、50 mM HEPES (pH:7.0)、50 mM KCl、5 mM EDTA および 10 mM DTT からなる緩衝液で、[3H] GW2433 の存在下に (100 および 50 nM、PPARαおよび PPARδそれぞれ) 希釈した。非特異的結合を、50 μM の GW 2433 を含有する平行インキュベーションで評価した。プレートを 2 時間室温でインキュベートした。遊離の放射性リガンドを受容体結合リガンドから、96 ウエル・スピンプレート中で Sephadex G 25 を用いるサイズ排除クロマトグラフィーにより、Multiscreen Column Loader (Millipore) を用いて分離した。溶離の放射活性を Microbeta 計数器 (Perkin Elmer) で液体シンチレーション計量により定量した。
【0157】
表 19 に本発明のいくつかの化合物についてのアフィニティーおよび官能性活性のデータを示す。
【表19−1】


【表19−2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式 (I)の化合物、その立体異性体および混合物、その多形体および混合物、ならびにこれらすべての薬学的に許容される溶媒和物および付加塩であり、
【化1】

式中、中心的ベンゼン環はメタまたはパラ位が置換されていることがあり、そして、
A は、-OR1、-NR2OR1 および -NR2R よりなる群から選ばれるラジカルであり、うち、R1、R2 および R3 は -H または -(C1-C4)-アルキルを独立的に表し;
W は、-NH-CH(E)-、-N(E)-CH2-および -N(D)-CH2-CH2-の群から選ばれるビラジカルであり、うち、E は -G-I-J-K 型のラジカルであり、D は -G-I'-J-K 型のラジカルであり;
G は結合または -(CH2)1-4-ビラジカルであり;
I は下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c) ベンゼン、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
J は、結合または下記群から選ばれるビラジカルであり:
a) -(CH2)1-4-アルキリデン;
b) -O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-、-OCO-、-COO-、-OCONR2-、-NR2COO-、-CONR2-、-NR2CO-、-NR2-、-NR2SO2-、-SO2NR2-;および
c) -O-(C1-C4)-、-(C1-C4)-O-、-S-(C1-C4)-、-(C1-C4)-S-、-SO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO-、-SO2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO2-、-OCO-(C1-C4)-、-COO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-OCO-、-(C1-C4)-COO-、-OCONR2-(C1-C4)-、-NR2COO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-OCONR2-、-(C1-C4)-NR2COO-、-CONR2-(C1-C4)-、-NR2CO-(C1-C4)-、-(C1-C4)-CO-NR2-、-(C1-C4)-NR2CO-、-NR2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-NR2-、-SO2NR2-(C1-C4)-、-NR2SO2-(C1-C4)-、-(C1-C4)-SO2NR2-、-(C1-C4)-NR2SO2-;
K は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -H;
b) -(C1-C4)-アルキル;
c) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;
I' は、下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c) -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
Z は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -Q-I-J-T、うち、
Q はビラジカル-(CH2)1-3 ;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は下記群から選ばれるラジカルであり:
a.a) H;
a.b) (C1-C4)アルキル;
a.c) 下記群から選ばれる環からのラジカル:シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
a.d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員のヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
a.e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;および
a.f) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系からのラジカルであり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) (CH2)s-X-P-I-J-T、うち、
s は 2 または 3;
X は O、S、SO、SO2 および NR4 よりなる群から選ばれ、R4 は下記群から選ばれるラジカルであり:
b.a) H;
b.b) (C1-C10)-アルキル;
b.c) シクロアルキル、シクロアルキル-CO-、シクロアルキル-(C1-C3)-アルキル および シクロアルキル-(C1-C3)-アルカノイルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b.d) フェニル、フェニル-CO-、フェニル-(C1-C3)-アルキル および フェニル-(C1-C3)-アルカノイルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b.e) ヘテロ環、ヘテロ環-CO、ヘテロ環-(C1-C3)-アルキルおよびヘテロ環-(C1-C3)-アルカノイルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
P は結合または-(CH2)1-4-ビラジカルであり;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
c) -(CH2)u-CO-NR5-P-I-J-T、うち、
u は 1 または 2 であり;
-R5 は下記群から選ばれるラジカルであり:
c.a) H;
c.b) -(C1-C10)-アルキル;
c.c) シクロアルキルおよびシクロアルキル-(C1-C3)-アルキルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c.d) フェニルおよびフェニル-(C1-C3)-アルキルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c.e) ヘテロ環およびヘテロ環-(C1-C3)-アルキルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
P は上記に定義された通り;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
d) -(CH2)s-NR6R7、うち、s は上記に定義された通りであり、および R6 と R7 は N とともに、O、S および N から選ばれる1-3の追加のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環を形成し、かつ、O、S および N から選ばれる1-3またはいくつかのヘテロ原子を含有する1または2の5員または6員の環により融合されるか置換され得るものであり、これらのすべてのヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
e) -(CH2)u-CO-NR6R7、うち、u は上記に定義された通り、および R6 および R7 は上記に定義された通り;
ただし、式 (I) の化合物は、
2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-フェニルプロピオン酸、2-[4-(4-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸または 2-[4-(4-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸のいずれでもない。
【請求項2】
W が -NH-CH(E)- である、請求項1の化合物。
【請求項3】
Z が -Q-I-J-T タイプのラジカルである、請求項2の化合物。
【請求項4】
Z が -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである、請求項2の化合物。
【請求項5】
X が -O-である、請求項4の化合物。
【請求項6】
s が 2 であり、かつ X が -NR4- である、請求項4の化合物。
【請求項7】
W が -N(E)-CH2-CH2- である、請求項1の化合物。
【請求項8】
Z が -Q-I-J-T タイプのラジカルである、請求項7の化合物。
【請求項9】
Z が -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである、請求項7の化合物。
【請求項10】
X が -O-である、請求項9の化合物。
【請求項11】
s が 2 であり、かつ X が -NR4- である、請求項9の化合物。
【請求項12】
A が -OR1 タイプのラジカルである、請求項1の化合物。
【請求項13】
下記:
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-フルオロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-[4-(2-O-トリルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(4-プロポキシフェノキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-エトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル;
(2S)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}-3-フェニルプロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ピリジン-2-イルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-8-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-7-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸エチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸イソプロピルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸プロピルエステル;
(2S)-2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(2-ジベンジルアミノエトキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-((3-ベンジルオキシベンジル){3-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイル}アミノ)プロピオン酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
2-[4-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[3-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[3-(ビフェニル-4-イルメトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(3 ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ブロモフェニル)プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸;
{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}酢酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸; および
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸、
よりなる群から選択する、請求項1の化合物。
【請求項14】
医療上有効量の、請求項1-13のいずれかの化合物 (I) を活性成分として、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに含む医薬組成物。
【請求項15】
ヒトを含む動物の疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項16】
ヒトを含む動物の PPARγ仲介疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項17】
ヒトを含む動物の PPARγ/ PPARδ仲介疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項18】
ヒトを含む動物の代謝性疾患に関連する病態の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項19】
代謝性疾患がインスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) である、請求項18の使用。
【請求項20】
代謝性疾患が肥満である、請求項18の使用。
【請求項21】
代謝性疾患が過コレステロール血症および他の脂質仲介の病態である、請求項18の使用。
【請求項22】
ヒトを含む動物の代謝性疾患に関連する心血管系疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項23】
ヒトを含む動物での炎症または一般的炎症性過程の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項24】
炎症性過程をリウマチ性関節炎および動脈硬化症から選択する、請求項23の使用。
【請求項25】
炎症性過程を乾癬および腸炎症性疾患から選択する、請求項23の使用。
【請求項26】
ヒトを含む動物の骨疾患、特に骨粗鬆症の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項27】
ヒトを含む動物の癌の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項28】
ヒトを含む動物の皮膚損傷または上皮細胞の異常な分化に関連する皮膚障害、特にケロイドの形成の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項29】
医薬を経口、非経口または局所的に投与する、請求項15-28のいずれかの使用。
【請求項30】
ヒトを含む動物における PPARγにより仲介される病態の予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項31】
ヒトを含む動物における PPARγおよび PPARδの両者により仲介される病態の予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項32】
投与を経口、非経口または局所的に行う、請求項30または31の方法。
【請求項33】
代謝性疾患に関連する病態を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項34】
代謝性症候に関連する心血管系疾患を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項35】
炎症または一般的炎症性過程を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項36】
骨疾患を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項37】
癌を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項38】
皮膚損傷または上皮細胞の異常な分化に関連する皮膚障害、特にケロイドの形成を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式 (I)の化合物、その立体異性体および混合物、その多形体および混合物、ならびにこれらすべての薬学的に許容される溶媒和物および付加塩であり、
【化1】

式中、中心的ベンゼン環はメタまたはパラ位が置換されていることがあり、そして、
A は、-OR1、-NR2OR1 および -NR2R よりなる群から選ばれるラジカルであり、うち、R1、R2 および R3 は -H または -(C1-C4)-アルキルを独立的に表し;
W は、-NH-CH(E)- および -N(D)-CH2-CH2-の群から選ばれるビラジカルであり、うち、E は -G-I-J-K 型のラジカルであり、D は -G-I'-J-K 型のラジカルであり;
G は結合または -(CH2)1-4-ビラジカルであり;
I は下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c) ベンゼン、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
J は、結合または下記群から選ばれるビラジカルであり:
a) -(CH2)1-4-アルキリデン;
b) -O-;および
c) -O-(C1-C4)-アルキル
K は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -H;
b) -(C1-C4)-アルキル;
c) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンであり、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;
I' は、下記群から選ばれる環のビラジカルであり:
a) シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の 芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c) -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシル、フェニル、フェノキシおよびベンジルオキシより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているベンゼンであり;
d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系であり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
Z は下記群から選ばれるラジカルであり:
a) -Q-I-J-T、うち、
Q はビラジカル-(CH2)1-3 ;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は下記群から選ばれるラジカルであり:
a.a) H;
a.b) (C1-C4)アルキル;
a.c) 下記群から選ばれる環からのラジカル:シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘキセンで、すべてが、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
a.d) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員のヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
a.e) フェニル、あるいは -OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されているフェニルであり;および
a.f) O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を任意的に含有する5または6員環と融合されたベンゼンよりなるビシクロ系からのラジカルであり、このビシクロ系は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b) (CH2)s-X-P-I-J-T、うち、
s は 2 または 3;
X は O、S、SO、SO2 および NR4 よりなる群から選ばれ、R4 は下記群から選ばれるラジカルであり:
b.a) H;
b.b) (C1-C10)-アルキル;
b.c) シクロアルキル、シクロアルキル-CO-、シクロアルキル-(C1-C3)-アルキル および シクロアルキル-(C1-C3)-アルカノイルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b.d) フェニル、フェニル-CO-、フェニル-(C1-C3)-アルキル および フェニル-(C1-C3)-アルカノイルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
b.e) ヘテロ環、ヘテロ環-CO、ヘテロ環-(C1-C3)-アルキルおよびヘテロ環-(C1-C3)-アルカノイルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
P は結合または-(CH2)1-4-ビラジカルであり;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
c) -(CH2)u-CO-NR5-P-I-J-T、うち、
u は 1 または 2 であり;
-R5 は下記群から選ばれるラジカルであり:
c.a) H;
c.b) -(C1-C10)-アルキル;
c.c) シクロアルキルおよびシクロアルキル-(C1-C3)-アルキルであり、このシクロアルキルは、 -OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c.d) フェニルおよびフェニル-(C1-C3)-アルキルであり、この芳香族環は、-OH、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
c.e) ヘテロ環およびヘテロ環-(C1-C3)-アルキルであり、うち、ヘテロ環は、O、S および N から選ばれる1-3のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環であり、このヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
P は上記に定義された通り;
I は上記に定義された通り;
J は上記に定義された通り;
T は上記に定義された通り;
d) -(CH2)s-NR6R7、うち、s は上記に定義された通りであり、および R6 と R7 は N とともに、O、S および N から選ばれる1-3の追加のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族ヘテロ環を形成し、かつ、O、S および N から選ばれる1-3またはいくつかのヘテロ原子を含有する1または2の5員、6員または7員の環により融合されるか置換され得るものであり、これらのすべてのヘテロ環は、-OH、オキソ (=O)、-CHO、-SH、-NO2、-CN、-F、-Cl、-Br、(C1-C4)-アルカノイル、(C1-C4)-アルコキシカルボニル、(C1-C4)-アルカノイルオキシ、(C1-C4)-アルキルスルフィニル、(C1-C4)-アルキルスルフェニル、(C1-C4)-アルキルスルホニル、(C1-C4)-アルキルオキシ-SO2-、(C1-C4)-アルキル-SO2O-、-NR2R、-CONR2R3、1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルキル、または1またはいくつかの -OH もしくは -F で任意的に置換された (C1-C4)-アルコキシルより独立的に選ばれる1またはいくつかのラジカルにより任意的に置換されており;
e) -(CH2)u-CO-NR6R7、うち、u は上記に定義された通り、および R6 および R7 は上記に定義された通り;
ただし、式 (I) の化合物は、
2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-フェニルプロピオン酸、2-[4-(4-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸、2-[4-(4-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-フェニルプロピオン酸、シクロペンチル-[4-(2-メチルキノリン-4-イルメトキシ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル、[4-(2-メチルキノリン-4-イルメトキシ)ベンゾイルアミノ](テトラヒドロピラン-4-イル)酢酸メチルエステル、2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-ビフェニル-4-イルプロピオン酸または 2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-(4'-テトラフルオロメトキシビフェニル-4-イル)プロピオン酸のいずれでもない。
【請求項2】
W が -NH-CH(E)- である、請求項1の化合物。
【請求項3】
Z が -Q-I-J-T タイプのラジカルである、請求項2の化合物。
【請求項4】
Z が -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである、請求項2の化合物。
【請求項5】
X が -O-である、請求項4の化合物。
【請求項6】
s が 2 であり、かつ X が -NR4- である、請求項4の化合物。
【請求項7】
W が -N(E)-CH2-CH2- である、請求項1の化合物。
【請求項8】
Z が -Q-I-J-T タイプのラジカルである、請求項7の化合物。
【請求項9】
Z が -(CH2)s-X-P-I-J-T タイプのラジカルである、請求項7の化合物。
【請求項10】
X が -O-である、請求項9の化合物。
【請求項11】
s が 2 であり、かつ X が -NR4- である、請求項9の化合物。
【請求項12】
A が -OR1 タイプのラジカルである、請求項1の化合物。
【請求項13】
下記:
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-フルオロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-[4-(2-O-トリルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(4-プロポキシフェノキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-メトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-エトキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸メチルエステル;
(2S)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}-3-フェニルプロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ピリジン-2-イルエトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(ピリジン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-8-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-7-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(キノリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[3-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)プロポキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ブロモフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-フルオロフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸メチルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸エチルエステル;
(2S)-3-(4 ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸イソプロピルエステル;
(2S)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-{4-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイルアミノ}プロピオン酸プロピルエステル;
(2S)-2-(4-ベンジルオキシベンゾイルアミノ)-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(2-ジベンジルアミノエトキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-((3-ベンジルオキシベンジル){3-[2-(3-メチルキノキサリン-2-イルオキシ)エトキシ]ベンゾイル}アミノ)プロピオン酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル)[4-(3-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
2-[4-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
(2S)-2-[3-(4-ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[3-(ビフェニル-4-イルメトキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(3 ベンジルオキシベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-(4-ブロモフェニル)プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
2-[4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]-3-シクロヘキシルプロピオン酸;
{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}酢酸;
3-{(3-ベンジルオキシベンジル) [4-(4-ブチルベンジルオキシ)ベンゾイル]アミノ}プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-ブロモベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-クロロベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-メチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸;
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸; および
3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-[4-(2-トリフルオロメチルベンジルオキシ)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸、
よりなる群から選択する、請求項1の化合物。
【請求項14】
医療上有効量の、請求項1-13のいずれかの化合物 (I) を活性成分として、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに含む医薬組成物。
【請求項15】
ヒトを含む動物の疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項16】
ヒトを含む動物の PPARγ仲介疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項17】
ヒトを含む動物の PPARγ/ PPARδ仲介疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項18】
ヒトを含む動物の代謝性疾患に関連する病態の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項19】
代謝性疾患がインスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) である、請求項18の使用。
【請求項20】
代謝性疾患が肥満である、請求項18の使用。
【請求項21】
代謝性疾患が過コレステロール血症および他の脂質仲介の病態である、請求項18の使用。
【請求項22】
ヒトを含む動物の代謝性疾患に関連する心血管系疾患の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項23】
ヒトを含む動物での炎症または一般的炎症性過程の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項24】
炎症性過程をリウマチ性関節炎および動脈硬化症から選択する、請求項23の使用。
【請求項25】
炎症性過程を乾癬および腸炎症性疾患から選択する、請求項23の使用。
【請求項26】
ヒトを含む動物の骨疾患、特に骨粗鬆症の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項27】
ヒトを含む動物の癌の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項28】
ヒトを含む動物の皮膚損傷または上皮細胞の異常な分化に関連する皮膚障害、特にケロイドの形成の予防的および/または治療的処置のための医薬の製造における請求項1-13のいずれかの化合物の使用。
【請求項29】
医薬を経口、非経口または局所的に投与する、請求項15-28のいずれかの使用。
【請求項30】
ヒトを含む動物における PPARγにより仲介される病態の予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項31】
ヒトを含む動物における PPARγおよび PPARδの両者により仲介される病態の予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項32】
投与を経口、非経口または局所的に行う、請求項30または31の方法。
【請求項33】
代謝性疾患に関連する病態を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項34】
代謝性症候に関連する心血管系疾患を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項35】
炎症または一般的炎症性過程を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項36】
骨疾患を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項37】
癌を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。
【請求項38】
皮膚損傷または上皮細胞の異常な分化に関連する皮膚障害、特にケロイドの形成を有するヒトの予防的および/または治療的処置のための方法であって、医療上有効量の請求項1の化合物を、適当な量の薬学的に許容される補助剤とともに投与することを含む方法。

【公表番号】特表2006−527233(P2006−527233A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515904(P2006−515904)
【出願日】平成16年6月11日(2004.6.11)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006330
【国際公開番号】WO2004/110983
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(501048446)ラボラトリオス・エセ・ア・エレ・ベ・ア・テ・ソシエダッド・アノニマ (8)
【氏名又は名称原語表記】LABORATORIOS S.A.L.V.A.T., S.A.
【Fターム(参考)】