説明

アンドロゲンモジュレータ

本発明は、新たな種類の4−シアノ−フェノキシ−アルキル カルボキシル誘導体およびアンドロゲン受容体モジュレータとしてのそれらの使用に向けられている。本発明の他の態様は、過剰な皮脂分泌物を減少させ、かつ髪の成長を促進することへのそれらの化合物の使用に向けられている。
なし

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新たな種類の4−シアノ−フェノキシ−アルキル カルボキシル誘導体およびアンドロゲン受容体モジュレータとしてのそれらの使用に向けられている。本発明の他の態様は、過剰な皮脂分泌物を減少させ、また髪の成長を促進するためのそれらの化合物の使用に向けられている。
【背景技術】
【0002】
脱毛、すなわち禿げることは、医学がいまだ治療するに至っていない一般的な問題である。アンドロゲンは脱毛に関連しているが、脱毛発生の生理学的メカニズムは知られていない。しかしながら、髪の成長は脱毛に悩む個々人において異なることが知られている。
【0003】
毛髪は絶えず生育するものではなく、成長、休止、脱毛の期間を含む活動サイクルを経る。人間の頭皮は一般に100,000から350,000本の毛髪繊維または毛幹を有し、それらは明白に異なる3段階の変態を経る:
(a) 成長期(アナゲン)の間、毛包(すなわち、毛根)は、毛髪の主要構成成分であるケラチンの合成過程において急速に分裂し、かつ分化する毛包の細胞と共に、皮膚の中に深く入り込んでいる。禿頭ではないヒトでは、この成長期は1〜5年続く;
(b) 過渡期(カタゲン)は細胞分裂の休止により特徴付けられ、2〜3週間続き;かつ
(c) 休止期(テロゲン)は、毛髪がその下の頭皮からの新しい毛包の成長によって取って代わられるまで、その期間中頭皮のなかに長くて12週間保たれる。
【0004】
ヒトの場合、この成長サイクルは同時進行しない。一人のヒトはそれら3つの時期のそれぞれに数千の毛包を有するであろう。しかしながら、毛髪の毛包の大部分はアナゲン期にある。健康な若年成人では、アナゲン期対テロゲン期の比率は9:1もの高さになり得る。脱毛のある人では、この比率は2:1もの低さに減少する。
【0005】
アンドロゲン性脱毛症は、循環男性ホルモンへの遺伝的な感受性の活性化から生じる。それが脱毛症の最も一般的なタイプである。それは、主として白色人種系の、男性(50%)と女性(30%)の両方に影響を及ぼす。毛幹の太さと長さの漸進的な変化は、長期に亘り加齢に伴って、一部の人々には早期に経験される。末期の毛髪は徐々に短く、弱々しく、色のない軟毛へと徐々に変化する。結果として、20代の男性ならびに30代および40代の女性は、髪がより細く短くなることに気付き始める。男性の場合、抜け毛の大部分は頭頂で生じる。女性は頭皮全体で薄くなることを経験する。上述のように、アナゲン期間対テロゲン期間の比率は著しく減少し、その結果として毛髪の成長がより低下する。
【0006】
カリウム・チャンネル・オープナーのミノキシジル(Minoxidil)は、毛髪の成長を促進する。ミノキシジルはロゲイン(登録商標))の商標で、米国内で市販されている。ミノキシジルの作用の正確なメカニズムは知られていないが、毛周期への影響はよく報告されている。ミノキシジルは毛包の成長を促進し、毛包がアナゲン期にある期間を増加させる(すなわち、アナゲン期間のテロゲン期間に対する比率を増加させる)。
【0007】
ミノキシジルが毛髪の成長を促進する一方、この成長の審美的効力は大いに変化し得る。例えば、Roenigkにより、ミノキシジルの3%局所用溶液を19ヶ月間使用した男性83名についての臨床試験の結果が報告されている。毛髪の成長は被験者の55%に生じた。しかしながら、その成長が審美的に関係があると見なした被験者はわずか20%であった(Clin.Res., 33, No.4, 914A, 1985)。Tostiは、彼の被験者の18.1%に審美的に許容できる再成長がみられたことを報告した(Dermatologica, 173, No.3, 136-138, 1986)。従って、本技術分野で脱毛症患者における審美的に許容できる毛髪の成長をより高い率で生み出す能力を有する化合物のニーズが存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明によれば、新たな種類の4−シアノ−フェノキシ−アルキル カルボキシル誘導体が見いだされた。それらの化合物、それらの塩、溶媒和物、およびそのプロドラッグは、以下の式Iで表すことができる:
【化2】

式中;
a) Xはシアノ、ハロゲンまたはハロアルキルを表し、
b) RおよびRはそれぞれ独立して水素または置換されていてもよい(C−C)アルキルを表し、
c) AlkはC−C直鎖状アルキレン基を表し、ここで2個までの水素原子が、置換されていてもよいC−Cアルキル、ハロゲン、水酸基、チオール、およびシアノからなる群から選択される置換基によって置き換えられてもよく、
d) nは0または1の整数を表し、
e) YはNXまたはO−Xを表し、
f) Xは水素または置換されていてもよい(C−C)アルキルを表し、
g) Xは、
i. 水素を表し、
ii. 置換されていてもよい(C−C12)アルキルを表し、
iii. 置換されていてもよい(C−C12)アルケニルを表し、
iv. 置換されていてもよい(C−C12)アルキニルを表し、
v. 置換されていてもよい(C−C10)シクロアルキルを表し、
vi. 置換されていてもよい(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびシクロアルキル部分はそれぞれが置換されていてもよく、
vii. 置換されていてもよい(C−C10)アリールを表し、
viii. 置換されていてもよい(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルとアリール部分はそれぞれが置換されていてもよく、
ix. −(CH)−(Alk−C(O)Rを表し、ここでAlkは(C−C)直鎖状アルキレン基を表し、ここで8個までの水素原子が、置換されていてもよい(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、水酸基、チオール、シアノ、およびNRからなる群から選択される置換基によって置き換えられてもよく、該RおよびRはそれぞれが独立して水素または(C−C)アルキルを表し、qは0または1の整数を表し、Rは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分はそれぞれが置換されていてもよく、
x. −(CH)−(Alk−C(O)−O−Rを表し、ここでAlkおよびqは上記で定義されたとおりであり、かつRは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xi. −(CH)−(Alk−C(O)−NRを表し、ここでAlkおよびqは上記で定義されたとおりであり、かつRおよびRはそれぞれ独立して水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xii. −(CH)−(Alk−Y−Rを表し、ここでAlkおよびqは上記で定義されたとおりであり、YはOまたはSを表し、かつRは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xiii. 置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
xiv. ヘテロアリール(C−C)アルキルを表し、ここで該へテロアリールおよびアルキル部分はそれぞれ置換されていてもよく、
xv. 置換されていてもよいヘテロ環を表し、
xvi. ヘテロ環(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびヘテロ環部分はそれぞれ置換されていてもよく、または、
h) YがNである化合物については,XおよびXは隣接する窒素原子と共に、置換されていてもよいヘテロ環を形成してもよい。
【0009】
式Iの化合物はアンドロゲン受容体モジュレータである。該化合物はアンドロゲン受容体への親和性を有し、該受容体に結合することにより、生物学的作用を引き起こす。通常、該化合物は拮抗薬として作用する。選択された実施形態では、それらは部分的作用薬、全的作用薬、または組織選択的作用薬として作用する。アンドロゲン受容体モジュレータとして、該化合物はアンドロゲン受容体の不適切な活性化と関連する状態を治療または緩和することに使用することができる。拮抗薬のためのこのような状態の例としては、座瘡、過剰皮脂分泌、アンドロゲン性脱毛症、前立腺癌などのホルモン依存性癌、および多毛が挙げられるが、これらに限定されるものではない。部分的作用薬、または全的作用薬であるそれらの化合物は、骨粗鬆症、性腺機能低下症、貧血、または筋肉量の増加を促進するために、特に消耗性疾患の治療に使用することができる。
【0010】
本発明は、少なくとも1つの本化合物を、アンドロゲン受容体の活性化を調節するために有効な量で含む医薬組成物にも向けられている。他の実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体の不適切な活性化に関連する状態を緩和するために本化合物を使用する方法を消費者に説明をすることに関連して、少なくとも1種の本化合物を含む、小売流通用に包装された製造品に向けられている。他の実施形態は、アンドロゲン受容体の不適切な活性化を検出する診断用薬としての化合物の使用に向けられている。
【0011】
他の実施形態では、本化合物は髪の成長を促し、および/または活性化させ、および/または脱毛を遅くするために、局所に使用される。本化合物は過剰皮脂および/または座瘡の治療でも局所に使用される。
(発明の詳細な説明)
【0012】
本明細書における表題は読む人の閲覧を効率よくするためにのみ使用される。それらは、本発明または請求の範囲をいかなる方法によっても限定すると見なすべきではない。
(定義および例)
【0013】
請求の範囲を含む本出願を通して使用されているように、下記の用語は、特に指定のない限り、以下で定義される意味を有する。複数形と単数形は、数字の表示以外で、置き換え可能として扱う:
a. 「ハロゲン」は、塩素、フッ素または臭素原子を指す。
b. 「C−Cアルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチルなどの1〜6個の炭素原子を含む分枝鎖または直鎖アルキル基を指す。
c. 「置換されていてもよいC−Cアルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチルなどの1〜6個の炭素原子を含む分枝鎖または直鎖アルキル基を指す。このようなアルキル基は置換されていてもよく、ここで6個までの水素原子が、ハロゲン、水酸基、チオール、シアノ、およびNRからなる群から選択される置換基により置き換えられ、ここでRおよびRはそれぞれ独立して水素または(C−C)アルキルを表す。
d. 「ハロアルキル」は、1〜6個の炭素原子を含む分枝鎖または直鎖アルキル基を指し、ここで少なくとも1個の水素原子が、ハロゲンにより置き換えられる(すなわち、C−Cハロアルキル)。適切なハロアルキルの例としては、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロ−2−クロロ−エチル、5−フルオロ−ヘキシル、3−ジフルオロ−イソプロピル、3−クロロ−イソブチル、などが挙げられる。
e. 「1個から2個の炭素原子を含む直鎖アルキレン基」(すなわち、「C−C直鎖アルキレン基」)は、1個または2個の炭素原子を含み、分子の中で連結基としての役目をする(すなわち、末端基−CHの機能はない)アルキレン基を指す。このようなアルキレン基の例としては、−CH−、または−CH−CH−が挙げられる。
f. 「1個〜8個の炭素原子を含む直鎖アルキレン基」(すなわち、「C−C直鎖アルキレン基」)は、1個〜8個の炭素原子を含み、分子の中で連結基としての役目をする(すなわち、末端基−CHの機能はない)アルキレン基を指す。このようなアルキレン基の例としては、−CH−、−CH−(CH−CH−、−CH−(CH−CH、−CH−CH−CH−、−CH−(CH−CH−、などが挙げられる。
g. 「1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換されている(C−C)アルキル」は、1個または2個の炭素原子を含む直鎖アルキル基を指し、すなわち、少なくとも1個の水素原子がハロゲンにより置き換えられるメチルまたはエチル(すなわち、例えば、トリフルオロメチル、ジクロロメチルなど)である。
h. 「1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換されている(C−C)アルコキシ」は、1個または2個の炭素原子を含む直鎖アルコキシ基を指し、すなわち、少なくとも1個の水素原子がハロゲンにより置き換えられるメトキシまたはエトキシ(すなわち、例えば、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシなど)である。
i. 「ヘテロ原子」としては、酸素、窒素、および硫黄が挙げられる。
j. 「C−Cアルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシなどの1〜6個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖アルコキシ基を指す。
k. 「C−C12アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、デシルなどの1〜12個の炭素原子を含む分枝鎖または直鎖アルキル基を指す。このようなアルキル基は置換されていてもよく、ここで8個までの水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、水酸基、チオール、シアノ、およびNRからなる群から選択される置換基により置き換えられ、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。
l. 「C−C12アルケニル」は、2〜12個の炭素原子および1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、1,4−ブタジエニル、1−ヘキセニル、1,3−オクタジエニルなどが挙げられる。このようなアルケニル基は置換されていてもよく、ここで8個までの水素原子が、ハロゲン、ハロアルキル、水酸基、チオール、シアノ、およびNRからなる群から選択される置換基により置き換えられ、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。
m. 「C−C12アルキニル」は、2〜12個の炭素原子および1個またはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含む直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、ブチニル、オクチニルなどが挙げられる。このようなアルキニル基は置換されていてもよく、ここで8個までの水素原子が、ハロゲン、水酸基、ハロアルキル、チオール、シアノ、および−NRからなる群から選択される置換基により置き換えられ、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。
n. 「(C−C10)アリール」は、6〜10個の炭素原子を含む環状、芳香族炭化水素を意味する。アリール基の例としては、フェニル、ナフチルおよびビフェニルなどが挙げられる。このようなアリール残基は4個までの水素以外の置換基により置換されていてもよく、それぞれの置換基は独立して、ハロゲン、シアノ、水酸基、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルキル、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルコキシ、SRおよびNRからなる群から選択される。RおよびRはそれぞれ独立して、C−Cアルキルまたは水素を表す。それらの置換基は同一でも異なっていてもよく、化学的に許容できる環の任意の位置に置かれてもよい。
o. 「ヘテロアリール」は、酸素、窒素、および硫黄から選択される1個またはそれ以上のヘテロ原子を有する芳香環を指す。より具体的には、それは、1、2、または3個の窒素原子;1個の酸素原子;1個の硫黄原子;1個の窒素原子および1個の硫黄原子;1個の窒素原子および1個の酸素原子;2個の窒素原子および1個の酸素原子;あるいは2個の窒素原子および1個の硫黄原子を含む5または6員環を指す。5員環は2つの二重結合を有し、6員環は3つの二重結合を有する。ヘテロアリールという用語は二環式の基も含み、その基ではヘテロアリール環がベンゼン環、ヘテロ環、シクロアルキル環、または他のヘテロアリール環に融合している。このようなヘテロアリール環系の例としては、ピロリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、プリニル、キノリニル、ベンゾフランおよびイソキノリニルが挙げられるが、しかしこれらに限定されるものではない。
p. 「置換されていてもよいヘテロアリール」は、真上に定義されるようなヘテロアリール残基を指し、ここでヘテロアリール残基の4個までの炭素原子が置換基により置換基されてもよく、それぞれの置換基は独立して、ハロゲン、シアノ、水酸基、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルキル、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルコキシ、SRおよびNRからなる群から選択され、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。
q. 「ヘテロ環」または「複素環」は、酸素、窒素、および硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含む任意の3もしくは4員環;または、1、2、もしくは3個の窒素原子;1個の酸素原子;1個の硫黄原子;1個の窒素原子および1個の硫黄原子;1個の窒素原子および1個の酸素原子;隣接しない位置における2個の酸素原子;隣接しない位置における1個の酸素と1個の硫黄原子;または隣接しない位置における2個の硫黄原子を含む5,6,7,8,9、もしくは10員環を指す。5員環は0〜1つの二重結合を有し、6および7員環は0〜2つの二重結合を有し、かつ8、9または10員環は0、1、2、または3つの二重結合を有する。「ヘテロ環」という用語は二環式の基も含み、その基では上記の任意のヘテロ環がベンゼン環、シクロヘキサンまたはシクロペンタン環、あるいは他のヘテロ環に融合する(例えば、インドリル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロキノリル、ベンゾフリル、ジヒドロベンゾフリル、またはベンゾチエニルなど)。ヘテロ環としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパン、アゾカン、モルホリニル、イソクロアミルおよびキノリニルが挙げられる。
r. 「置換されていてもよいヘテロ環」は、真上に定義されるようなヘテロ環残基を指し、ここでヘテロ環残基の4個までの炭素原子が置換基により置換基されてもよく、それぞれの置換基は独立して、ハロゲン、シアノ、水酸基、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルキル、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルコキシ、SRおよびNRからなる群から選択され、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。このようなヘテロ環における任意の窒素原子は、化学的に許容できる置換である場合は、(C−C)アルキルで置換されていてもよい。
s. 「C−C10シクロアルキル」は、飽和または不飽和の単環式、2環式または3環式のアルキル基を指し、ここでそれぞれの環式残基が3〜10個の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルなどが挙げられる。このようなシクロアルキル基は置換されていてもよく、ここで4個までの水素原子が、ハロゲン、シアノ、水酸基、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルキル、1個またはそれ以上のハロゲンで置換されている(C−C)アルコキシ、SRおよびNRからなる群から選択される置換基により置き換えられ、ここでRおよびRは上記に定義したとおりである。
t. 「アンドロゲン」は、テストステロンおよびその前駆物質および代謝産物、および5−アルファ還元アンドロゲンを指し、ジヒドロテストステロンを含むが、しかしこれに限定されない。「アンドロゲン」は、睾丸、副腎、および卵巣からのアンドロゲンを指し、また天然の、合成のおよび置換または変換された全ての形態のアンドロゲンを指す。
u. 「薬学的に許容できる」は、哺乳類への使用に適することを意味する。
v. 「塩」は、薬学的に許容できる塩を指すことを意図し、化合物の製造のような工業的方法での使用に適する塩を目的とする。
w. 「薬学的に許容できる塩」は、化合物の実構造に応じた「薬学的に許容できる酸付加塩」または「薬学的に許容できる塩基付加塩」のいずれかを指すことを意図する。
x. 「薬学的に許容できる酸付加塩」は、式Iで表す基本化合物または任意のその中間体の、毒性のない有機酸または無機酸付加塩に適用することを意図する。適した塩を形成する無機酸の具体例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸、ならびにオルトリン酸一水素ナトリウム、および硫酸水素カリウムなどの酸金属塩が挙げられる。適した塩を形成する有機酸の具体例としては、モノ−、ジ−、およびトリカルボン酸が挙げられる。このような酸の具体例としては、例えば、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ならびに、メタンスルホン酸および2−ヒドロキシエタンスルホン酸などのスルホン酸が挙げられる。このような塩は、水和形態またはほぼ無水形態のいずれかで存在できる。一般的に、それらの化合物の酸付加塩は、水および種々の親水性有機溶剤に可溶であり、かつそれはそれらの遊離塩基形態と比較して、一般的により高い融点を示す。
y. 「薬学的に許容できる塩基付加塩」は、式Iで表す化合物または任意のその中間体の、毒性のない有機塩基または無機塩基付加塩に適用することを意図する。適した塩を形成する塩基の具体例としては、アルカリ金属またはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、もしくはバリウムの水酸化物などのアルカリ土類金属水酸化物;アンモニア、ならびにメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、およびピコリンなどの脂肪族、脂環式、または芳香族有機アミンが挙げられる。
z. 「プロドラッグ」は、例えば、血液中の加水分解により、生体内で速やかに変化して上記式の親化合物を生じる化合物を指す。徹底的な議論は、T. Higuchi と V. Stella,
「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」,
Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series 、およびBioreversible
Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical
Association and Pergamon Press, 1987において示され、その両方を本願に引用して援用する。
aa. 「式Iの化合物」、「本発明の化合物」、および「化合物」は、本出願を通して同義的に使用され、かつ同義語として扱わなくてはならない。
bb. 「患者」は、例えば、モルモット、マウス、ラット、スナネズミ、ネコ、ウサギ、イヌ、サル、チンパンジー、およびヒトなど温血動物を指す。
cc. 「治療する」は、患者の疾病(または状態)または疾病と関連する任意の組織障害の進行を抑える、緩和する、または遅らせる、のいずれかの、化合物の能力を指す。
【0014】
式Iの化合物の幾つかは、光学異性体として存在するであろう。本出願における式Iにより示される化合物の1つへの任意の言及は、特定の光学異性体または光学異性体の混合物のいずれかを包含することを意味する(ただし明白に除外されている場合を除く)。特定の光学異性体は、キラル固定層によるクロマトグラフィー、またはキラル塩構造による溶解およびそれに続く選択的な結晶化による分離などの本技術分野において公知の方法により、分離および回収することができる。別法として、出発物質としての特定の光学異性体の利用は、最終生成物として対応する異性体を生成させるであろう。
【0015】
さらに、本発明の化合物は、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒との非溶媒和形態ならびに溶媒和形態として存在することができる。一般的に、溶媒和形態は、本発明の目的のためには非溶媒和形態と同等であると考えられる。化合物は1種かそれ以上の結晶状態、すなわち多形体でも存在することができ、あるいはそれらは無定形固体として存在することができる。全てのこのような形態は、請求の範囲に包含される。
【0016】
式Iの化合物の全てはフェニル環を含む。本発明を更に例示するために、この環の付番方式および置換形態を以下に示す:
【化3】

【0017】
このフェニル環の4位は、上記のように、シアノ残基で置換されている。1位は、エーテル残基を形成する酸素原子で置換されている。フェニル環は2または3位で、Xで示されるように、ハロゲン原子、ハロアルキル残基、またはシアノ残基でさらに置換されるであろう。通常、このハロゲン、シアノまたはハロアルキル残基は3位にあるであろう。より一般的には、このフェニル環の3位にはトリフルオロメチルが位置するであろう。
【0018】
上記のように、このフェニル環の1位は、エーテル残基、−CR−(Alk−C(O)−Yで置換されている。通常、RまたはRの一方は、置換されていてもよいC−Cアルキルを表す。RまたはRの他の一方は、水素または置換されていてもよいC−Cアルキルを表す。より一般的には、RまたはRの一方は、置換されていないC−Cアルキルであり、かつ他の一方は、水素原子である。より一般的には、RまたはRの一方はイソブチル、またはn−プロピルであり、かつ他の一方は、水素原子である。
【0019】
Alkは、これが示されている場合、メチレンまたはエチレン架橋原子団を表す。アルキレン架橋原子団の2個までの水素原子は上記の定義の置換基の1つにより置換されてもよい。Alkの任意の1つの炭素原子は、置換されていなくてもよく、一置換、または二置換されてもよい。これらの炭素原子は、同一の置換基または異なる置換基により置換されてもよい。通常は、Alkは欠如しているであろう。
【0020】
Yは、隣接するカルボニル基とともに、アミド、エステル、カルボン酸、またはカルボン酸陰イオンを形成できる。通常、Yは窒素原子である。XおよびXはそれぞれ上記の置換基の1つを表すことができる。あるいは、XおよびXは窒素原子とともにヘテロ環を形成することができ、それは上記のようにさらに置換されてもよい。
【0021】
本発明のさらに具体的な実施形態としては、以下の化合物が挙げられる:
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、YはOを表し;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xは上記定義であり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xは(C−C10)アリール(C−C)アルキルであり、ここでアリール残基はフェニルであり、アルキル残基はメチル、またはエチルであり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xは(C−C10)アリール(C−C)アルキルであり、ここでアリール残基はフェニルであり、メトキシ、エトキシ、水酸基、メチル、からなる群から選択される少なくとも1つの置換基により置換されていてもよく、かつアルキル残基はメチル、またはエチルであり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、XはC−C12アルキルであり、より具体的にはイソプロピル、イソブチルであり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xはヘテロアリール(C−Cアルキル)であり、ここでヘテロアリール残基は置換されていてもよく、かつアルキル残基はメチル、またはエチルであり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xはヘテロアリール(C−Cアルキル)であり、ここでヘテロアリール残基はピリジン、フラン、チオフェン、インドリルであり、かつアルキル残基はメチル、またはエチルであり;
はCFを表し、かつフェニル環の3位に位置し、Rはイソブチルまたはプロピルであり、Rは水素であり、nは0であり、Yは−NXを表し、ここでXは水素であり、Xは(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキルである。
【0022】
式Iに含まれるより具体的な化合物の例としては、以下のものが挙げられる:
a) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸、
b) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジルアミド、
c) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸、
d) 2−(4−シアノ−3−クロロ−フェノキシ)−ペンタン酸、
e) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソプロピルアミド、
f) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 エチルアミド、
g) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド、
h) 2−(4−シアノ−3−フルオロ−フェノキシ)−ヘキサン酸 ベンジルアミド、
i) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 エチルアミド、
j) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
k) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 シクロプロピルメチル−アミド、
l) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 シクロヘキシルメチル−アミド、
m) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 シクロプロピルエチル−アミド、
n) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 シクロヘキシルエチル−アミド、
o) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソブチル−アミド、
p) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ヘキシル−アミド、
q) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
r) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミド、
s) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2−フェノキシ−エチル)−アミド、
t) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (フラン−2−イル−メチル)−アミド、
u) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2−ピペリジノ−メチル)−アミド、
v) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (チオフェン−2−イル−メチル)−アミド、
w) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ピロール−2−イル−メチル)−アミド、
x) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−チオフェン−2−イル−エチル)−アミド、
y) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−メチル−2−チオフェン−3−イル−エチル)−アミド、
z) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−ピリジン−3−イル−エチル)−アミド、
aa) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ピリジン−4−イル−メチル)−アミド、
bb) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (1−チオフェン−2−イル−エチル)−アミド、
cc) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (1−メチル−2−チオフェン−3−イル−エチル)−アミド、
dd) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ピリジン−3−イル−メチル)−アミド、
ee) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (インドール−3−イル−メチル)−アミド、
ff) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル−メチル)−アミド、
gg) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド、
hh) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−ベンジル−スルファニル−プロピル)−アミド、
ii) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチル−ブチル)−アミド、
jj) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3,3−ジエトキシ−プロピル)−アミド、
kk) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−メチル)−アミド、
ll) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル−メチル)−アミド、
mm) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−メチル)−アミド、
nn)2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチルーペンタン酸(イソクロマン−3−イル−メチル)−アミド
oo) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチル−スルファニル−プロピル)−アミド、
pp) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−メチル)−アミド、
qq) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル−メチル)−アミド、
rr) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−2−イル−メチル)−アミド、
ss) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (ベンゾ[1,2,5]チアジアゾ−5−イル−メチル)−アミド、
tt) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (イソクロマン−3−イル−メチル)−アミド、
uu) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド、
vv) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メトキシ−4−トリフルオロメチル−ベンジルアミド、
ww) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]アミド、
xx) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−2−メトキシ−ベンジルアミド、
yy) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ヘキサン酸−2−メトキシ−ベンジルアミド、
zz) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−2−エトキシ−ベンジルアミド、
aaa) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メチル−ベンジルアミド、
bbb) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−2−メチル−ベンジルアミド、
ccc) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド、
ddd) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド、
eee) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−メトキシ−ベンジルアミド、
fff) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−エトキシ−ベンジルアミド、
ggg) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−3−メチル−ベンジルアミド、
hhh) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ヘキサン酸−フェニルヘキシルアミド、
iii) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−メチル−ベンジルアミド、
jjj) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2、4−ジメチル−ベンジルアミド、
kkk) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド、
lll) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−p−トリル−エチル)−アミド、
mmm) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチル] −アミド、
nnn) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−m−トリル−エチル)−アミド、
ooo) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−p−トリル−エチル)−アミド、
ppp) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
qqq) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−m−トリル−エチル)−アミド、
rrr) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−フェノキシ−プロピル)−アミド、
sss) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(フェノキシ−ヘキシル)−アミド、
ttt) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 インダン−1−イル−アミド、
uuu) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−フェノキシ−プロピル)−アミド、
vvv) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−フェノキシ−エチル)−アミド、
www) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 インダン−1−イル−アミド、
xxx) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
yyy) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]アミド、
zzz) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)−メチル)アミド、
aaaa) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
bbbb) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(3−ピリジン−3−イル−プロピル)−アミド、
cccc) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジル−イソプロピル−アミド、
dddd) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジル−メチル−アミド、
eeee) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジル−1−ヒドロキシ−ペンチル−アミド、
ffff) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
gggg) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸[2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]アミド、
hhhh) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
iiii) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジル−イソプロピル−アミド、
jjjj) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2−ジメチルアミノ−2−フェニル−エチル)−アミド、
kkkk) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド、
llll) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 4−イソプロピル−ベンジルアミド、
mmmm) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド、
nnnn) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル−メチル)アミド、
oooo) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド、
pppp) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3,4−ジヒドロキシ−ベンジルアミド、
qqqq) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−メチル−ブチル)アミド、
rrrr) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−ピペリジン−アミド、
ssss) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−ピロリジン−アミド、
tttt) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−ピロリジン−アミド、
uuuu) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−ピペラジン−アミド、
vvvv) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−メチル−ピリジン−3−イル−メチル)アミド、
wwww) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(ナフタレン−1−イル−メチル)−アミド、
xxxx) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−アミド、
yyyy) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−イソプロピル−アミド、
zzzz) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−メチルスルファニル−プロピル)アミド、
aaaaa) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−プロポキシ−エチル)−アミド、
bbbbb) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(1−メトキシメチル−プロピル)−アミド、
ccccc) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−メチルスルファニル−エチル)−アミド、
ddddd) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−アミド、
eeeee) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−プロポキシ−プロピル)−アミド、
fffff) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 エチル(2−メトキシ−エチル)−アミド、
ggggg) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド、
hhhhh) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−アミド、
iiiii) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド、
jjjjj) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(2−メチルスルファニル−エチル)−アミド、
kkkkk) 2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ヘキサン酸 ベンジルアミド、
lllll) N−ベンジル−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−3−メチル−ブチルアミド、
mmmmm) N−ベンジル−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ブチルアミド、
nnnnn) N−ベンジル−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−プロピルアミド、
ooooo) (R)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジルアミド、および
ppppp) (R)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド。
(合成)
【0023】
式Iの化合物は、本技術分野において公知の方法で合成することができる。これらの化合物の1つの合成方法を、以下の反応スキームI、II、およびIIIに示す。反応スキームIは、YがOH、すなわち、カルボン酸である式Iの化合物の合成を示す。所望される場合は、この酸を、次に、反応スキームIIに示されるアミドに変換してもよい。反応スキームIIIは、酸をエステルへ変換する1つの方法を示す。
【化4】

【0024】
最初の段階は、構造1により表されるベンゾニトリルと構造2により表されるアルコールとの求核置換反応を行うためのものである。構造2のアルコールにおいて、R、R、およびAlkは、最終生成物で望まれるものと同じ置換基を表さなくてはならない。Pgは、適した保護基を示す。このような保護基の例としては、イソプロピル、ベンジルなどが挙げられる。適した保護基に関するさらなる提案は、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John
Wiley & Sons, New York, 1991を参照されたい。本技術分野において公知の構造2のアルコールは、Tetrahedron Letters, 1998, 29(20),
2453-2454に記載のように調製することができる。
【0025】
その他の出発物質は、構造1により表されるような4−フルオロ−ベンゾニトリルである。Xは、最終生成物で望まれるものと同じ置換基を表さなくてはならない。それらのベンゾニトリルは本技術分野において公知であり、日本特許出願番号01097937号に記載の方法で合成することができる。
【0026】
上記の求核置換は、本技術分野において公知のように行うことができる。構造2のアルコールは、わずかに過剰な水素化ナトリウムなどの塩基と接触してアルコキシドイオンを生成する。反応は、テトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で、不活性雰囲気(通常、窒素)下で約0℃にて行われる。アルコールを塩基とともに、5〜60分間、攪拌する。
【0027】
次に、構造1の4−フルオロ−ベンゾニトリルの1当量を反応液に加え、かつその反応物質を充分な時間攪拌し、アルコキシドイオンをベンゾニトリルのフッ素と置き換えさせる。この反応は通常30分から24時間要する。この反応は通常、室温まで温度を上げてもよい。
【0028】
生成物である構造3の化合物は、抽出、留去、またはその他の本技術分野において公知の方法により回収することができる。それは続いて、クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、またはその他の本技術分野において公知の方法により精製してもよい。あるいは、構造3の化合物は、続いて行なう回収または精製をすることなく、上記の脱保護反応に直接使用してもよい。
【0029】
脱保護反応は本技術分野において公知の方法により行う。構造3の化合物を、テトラヒドロフランおよび水の混合液などの溶媒中で、水酸化リチウムなどの弱い塩基の過剰量と接触させる。反応物質を加熱して、保護基の除去に充分な時間還流させる。それは通常、5分から24時間の範囲で完了する。次に反応液を冷却し、塩酸、硫酸などの強酸を反応液へ導入し、遊離酸を生成する。YがOHである所望の式Iの化合物は、抽出、留去、またはその他の本技術分野において公知の方法により回収することができる。それは次に、クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、またはその他の本技術分野において公知の方法により精製してもよい。
【0030】
所望の式Iの化合物がアミド(すなわち、YがNX)である場合、それは反応スキームIIに示されるように生成させてもよい:
【化5】

【0031】
式Iの遊離酸は、本技術分野において公知のように、カップリング反応を用いてアミドに変換できる。反応物質の1つは、構造4で示されるアミンである。XおよびXは、式Iの最終生成物で望まれるものと同じ置換基を表す。それらのアミンは本技術分野において公知であり、Journal of the American Chemical Society
(1927), 49, 2908-2914に記載の方法で調製することができる。
【0032】
カップリング反応は本技術分野において公知の方法で行うことができる。このような反応は、Journal of the American Chemical Society,
109(10), 3087-3091, 1987に記載されている。通常、式Iの遊離酸を、DMF(N,N-dimethylformamide)などの溶媒中で、ジイソプロピル エチル アミンなどの弱い有機塩基の存在下、構造4のアミンの過剰量と接触させる。その他の可能な塩基としては、N−メチルモルホリン、カルボジイミドなどが挙げられる。通常、反応液にカップリング試薬を加える。このようなカップリング試薬の例としては、1−ヒドロキシベンズトリアゾール「HOBT」、1−H−ベンゾトリアゾリウム「HBTU」、および(1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩が挙げられる。反応は通常、室温で5分から24時間の範囲で行われる。所望の式Iの生成物は、抽出、留去、またはその他の本技術分野において公知の方法により回収することができる。それはついで、クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、またはその他の本技術分野において公知の方法により精製してもよい。
【0033】
所望の式Iの生成物がエステルである場合、それは以下の反応スキームIIIに示されるように合成できる:
【化6】

式Iの遊離酸は、本技術分野において公知のように、構造5の酸クロリドに変換される。酸クロリドの調製に関してのさらなる詳細については、Tetrahedron Letters (1986), 27(49),
5997-6000を参照されたい。
【0034】
通常、遊離酸を、THFなどの有機溶媒中で、塩化チオニルの過剰量と接触させる。構造5の酸クロリドは、本技術分野において公知のように蒸留により回収することができる。
【0035】
構造5の酸クロリドは、本技術分野において公知のようにエステルに変換される。酸クロリドを、構造6で表されるアルコールと接触させ、ここでXは、最終生成物で望まれるものと同じ置換基を表す。それらのアルコールは本技術分野において公知である。
【0036】
エステル化は、高温でアセトニトリルなどの有機溶媒中、塩酸、硫酸などの無機酸の存在下、構造6のアルコールと酸クロリドを接触させることで行う。このような反応は、Tetrahedron Letters, 43(47), 8603-8606;
2002に記載されている。
【0037】
当業者には容易に理解されるように、カルボン酸は多くの技術でアミドおよびエステルに変換できる。そのような反応の簡単な説明として、Journal of the American Chemical Society,
109(10), 3087-3091, 1987を参照されたい。それらの代替の反応も、式Iのアミドおよびエステルの生成に使用することができる。
【0038】
当業者にはよく理解されるように、上述のようなそのような化合物の調製に有用な方法のいくつかは、特定の官能基について、例えば、このような官能基による、分子内の他の位置での反応への妨害を防ぐため、または、このような官能基を完全な状態で保護するために、その保護を必要とするかもしれない。このような保護の必要性、および保護のタイプは当業者により容易に決定され、例えば、官能基の性質および選択された調製法の状態によって変わるであろう(例えば、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John
Wiley & Sons, New York, 1991を参照されたい)。
【0039】
本発明の化合物のいくつかは酸性であり、薬学的に許容できるカチオンと塩を形成する。本発明の化合物のいくつかは塩基性であり、薬学的に許容できるアニオンと塩を形成する。全てのこのような塩はこの発明の範囲内であり、かつそれらは、酸性の物質と塩基性の物質を、通常は化学量論的比率において、適宜、水性、非水性、または半水性媒体のいずれかにおいて混合するなどの従来の方法で調製できる。塩は、ろ過、非溶剤との沈殿とそれに続くろ過、溶媒の留去、または水溶液の場合、凍結乾燥のいずれかにより適宜回収される。化合物は、エタノール、ヘキサンまたは水/エタノール混合液などの適切な溶媒への溶解などの、本技術分野において公知の方法により結晶形態で得られる。
(医療および審美的使用)
【0040】
式Iの化合物はアンドロゲン受容体モジュレータである。それらはアンドロゲン受容体の不適切な活性化と関連する状態を緩和することに使用することができる。アンドロゲン拮抗薬として作用する化合物は、前立腺癌などのホルモン依存性癌、前立腺の良性過形成、座瘡、多毛、過剰皮脂、脱毛、多毛症、早発思春期、前立腺の肥大、男性化、および多嚢胞性卵巣症候群を治療または緩和することに使用することができる。部分的作用薬、または全的作用薬として作用する化合物は、男性性腺機能低下症、男性性機能障害(インポテンス、精子形成障害性不妊症)、異常性分化(雌雄同体現象)、男性思春期遅発症、男性不妊症、再生不良性貧血、溶血性貧血、鎌状赤血球貧血、特発性血小板減少性紫斑病、骨髄線維症、腎性貧血、消耗性疾患(術後性、悪性腫瘍、精神的外傷、慢性腎疾患、熱傷またはエイズ誘発)、女性生殖器の末期癌腫における疼痛の緩和、手術不可能な乳癌、乳腺症、子宮内膜症、女性性機能障害、骨粗鬆症の治療または緩和、創傷治癒および筋肉組織の修復に使用することができる。
【0041】
上記の治療の特性を示すために、化合物は、アンドロゲン受容体の活性化を調節するために十分な量を投与する必要がある。この量は、治療される特定の疾病/状態、患者の疾病/状態の重症度、患者、特定の投与する化合物、投与経路、および患者の持つ他の基礎疾患の存在などによって変えることができる。体系的に投与する場合、化合物は、上記の任意の疾病または状態のために、約0.1mg/kg/日から約100mg/kg/日までの範囲の用量で、通常、それらの効果を示す。反復的な毎日の投与は望ましく、上述の状態により変化するであろう。
【0042】
本発明の化合物は、種々の投与経路で投与することができる。それらは経口で投与することができる。化合物は、非経口(すなわち、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、または髄腔内)、直腸内、あるいは局所で投与することもできる。
【0043】
通常の実施形態では、化合物は局所投与される。局所投与は特に多毛、脱毛、座瘡および過剰皮脂に適する。投与量は変化するが、一般的なガイドラインとして、化合物は皮膚病学的に許容できる担体中で、約0.01〜50w/w%の量で、より一般的には約0.1〜10w/w%の量で、存在するであろう。皮膚病学的な製剤は毎日1〜4回、患部に塗る。「皮膚病学的に許容できる」は、皮膚または毛髪に塗布できる担体を指し、それは薬物が作用部位まで拡散することを可能にする。より具体的には、アンドロゲン受容体の活性化の阻害が望まれる部位を指す。
【0044】
さらなる実施形態では、化合物は脱毛、特にアンドロゲン性脱毛症の治療に局所に使用される。アンドロゲンは、毛髪の成長と脱毛の両方に深く影響する。あごひげおよび陰部の皮膚などの身体の大部分において、毛髪のサイクルの成長期(アナゲン)を延長すること、および毛包の大きさを増加させることで、アンドロゲンは毛髪の成長を促進する。頭皮における毛髪の成長はアンドロゲンを必要としないが、逆説的に言えば、アンドロゲンは、アナゲンの継続期間および毛包の大きさが進行性の減少を示している、遺伝的な素因がある個人(アンドロゲン性脱毛症)の頭皮における脱毛に必要である。アンドロゲン性脱毛症は、女性においても一般的であり、女性では通常、男性に見られるパターンを示すというよりは、びまん性の脱毛として存在する。
【0045】
本化合物はアンドロゲン性脱毛症の緩和に最も一般的に使用されるが、本発明はこの特定の状態に限定されない。本化合物は任意の種類の脱毛症の緩和に使用できる。非アンドロゲン性脱毛症の例としては、円形脱毛症、放射線治療または化学療法に起因する脱毛症、瘢痕性脱毛症、ストレス性脱毛症などが挙げられる。本出願に使用されるように、「脱毛」は、頭皮における部分的または全体的な脱毛を指す。
【0046】
従って、本化合物は、脱毛を防ぎ、または緩和するために頭皮および毛髪の局所に塗布することができる。さらに、本化合物は、頭皮の毛髪の成長を誘発または促進させるために局所に塗布することができる。
【0047】
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物は、このような毛髪の成長を望まない領域における毛髪の成長を防ぐために局所に塗布される。このような使用法の1つは、多毛の緩和のためのものであろう。多毛は、通常毛髪がない場所(すなわち、女性の顔面)における過剰な毛髪の成長である。このような不適切な毛髪の成長は、通常、女性にみられ、しばしば更年期にみられる。本化合物の局所投与は、状態を緩和して減退へ導き、あるいはこの不適切または望まない毛髪の成長を解消するであろう。
【0048】
本化合物は、皮脂生成物を減少させるため、およびより具体的には、油性肌を緩和するために局所に使用されてもよい。同様に、本化合物は、座瘡を緩和するために局所に使用されてもよい。
【0049】
さらなる実施形態では、部分的作用薬または全的作用薬として作用するそれらの化合物は、骨粗鬆症を治療、または緩和するために使用されてもよい。骨粗鬆症は骨量の減少を特徴とし、骨吸収(破壊)と骨形成との間の不均衡から生じるもので、30代で発症し、1年あたり約1〜4%の割合で一生の間続く(Eastell, Treatment of postmenopausal osteoporosis, New Eng. J. Med.
338: 736, 1998)。米国では、骨粗鬆症による、脊椎の検出できる骨折のある人が約2千万人に上る。さらに、骨粗鬆症による股関節の骨折が1年あたり約250,000に上り、最初の2年間で12%〜20%の死亡率を伴い、さらに、患者の30%が骨折後に自宅での介護を必要とし、また多くは、再び十分に歩行可能になることはない。更年期以降の女性においては、エストロゲンの欠乏は骨吸収の増加を導き、その結果、更年期を迎えるとすぐに1年あたり約5%の脊椎での骨量の減少がおこる。従って、この状態の第一選択の治療/予防は、ビスホスフォネート、エストロゲン、選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SERMs)、およびカルシトニンによる骨吸収の阻害である。しかしながら、骨吸収の阻害は、すでにかなりの量の骨量を失った患者が、骨量を元の状態に戻すには十分ではない。ビスホスフォネートによる治療で得られた脊髄BMDの増加は、アレンドロネートを用いた治療で7年後に11%に到達できる。加えて、骨の代謝回転率が場所ごとに異なり、脊椎の骨梁は長骨の皮質よりもその率がより高いように、骨吸収の阻害は、股関節BMDの増加および股関節骨折の防止においての効果がより少ない。従って、皮質骨/骨膜骨形成および長骨の骨量を増加させる骨同化剤は、特に股関節の骨折の危険性が高い患者の骨粗鬆症の治療において、満たされていないニーズに対処するであろう。
【0050】
数多くの研究により、アンドロゲンは女性および男性において骨同化作用があると示されている。ナンドロロンデカノエートまたはスタノゾロールなどのタンパク同化ステロイドは、更年期を過ぎた女性の骨量の増加を示した。閉経後の骨粗鬆症の骨におけるアンドロゲンの有益な効果は、テストステロンおよびエストロゲンの併用投与を用いた最近の研究に数多く報告されている(Hofbauerら、Androgen effects on bone
metabolism: recent progress and controversies, Eur. J. Endocrinol. 140,
271-286, 1999)。従って、作用薬または部分的作用薬活性を示す、それらの式Iの化合物は、骨粗鬆症には老人性骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症および若年性骨粗鬆症などの1次骨粗鬆症、ならびに甲状腺機能亢進症またはクッシング症候群(コルチコステロイド治療による)に起因する骨粗鬆症、末端肥大症、性腺機能低下症、骨形成不全(dysosteogenesis)および低ホスファターゼ血症(hypophosphatasemia)などの2次骨粗鬆症を含む骨粗鬆症を治療、または緩和するために使用できる。その他の骨に関する適応で、アンドロゲン作用薬から治療の変更可能なものは、骨粗鬆症による骨折、小児性特発性骨損失、歯槽骨損失、下顎骨損失、骨折、截骨、歯周炎、またはプロテーゼ・イングロース(prosthetic ingrowth)を含む。
【0051】
作用薬、または部分的作用薬として作用するそれらの化合物は、AIDS、癌悪液質、熱傷、腎疾患などの消耗性疾患に苦しむ患者に筋肉量を促進するために使用することもできる。精神的外傷、褥瘡、高齢などに苦しむ患者も、アンドロゲンの同化作用の効果から恩恵を受けることもできる。
(同時投与)
【0052】
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物は、それらの活性をさらに高めるため、または潜在的副作用を最小限に抑えるために、他の化合物と同時投与することができる。例えば、ミノキシジルなどのカリウム・チャンネル・オープナーは、毛髪の成長を促進し、アナゲンを誘発させることで知られている。カリウム・チャンネル・オープナーの他の例としては、(3S,4R)−3,4−ジヒドロ−4−(2,3−ジヒドロ−2−メチル−3−オキソピリダジン−6−イル)オキシ−3−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシフェニル)スルフォニル−2,2,3−トリメチル−2H−ベンゾ[b]ピラン、diaxozide、およびLeo Pharmaceuticalsが開発中のPO1075が挙げられる。このような化合物は式Iの化合物と同時投与して、脱毛を緩和することができる。
【0053】
甲状腺ホルモンも、毛髪の成長を促進することで知られている。合成甲状腺ホルモン剤(すなわち、サイロミメティックス)も、毛髪の成長を促進することが示されている。このようなサイロミメティックスは以前に文献に記載されている。このような化合物についての議論とそれらの脱毛の緩和への使用については、欧洲特許出願第1262177号を参照のこと(その内容を本願に引用して援用する)。興味深い化合物の1つとして、2−{4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−4−ヒドロキシ−フェノキシ]−3,5−ジメチル−フェニル}−2H−[1,2,4]トリアジン−3,5−ジオンでがある。このような化合物は式Iの化合物と同時投与して、脱毛を緩和することができる。
【0054】
抗アンドロゲンは多くの異なるメカニズムによって作用する。例えばいくつかの化合物は、テストステロンが5α−ジヒドロテストステロンへ変換することを阻害し、その5α−ジヒドロテストステロンは多くの組織で生物学的効果に関与する。フィナステリドなどの5−アルファ−還元酵素阻害剤が、毛髪の成長を促進することが示されている。フィナステリドは商標名Propecia(登録商標)で、Merckから市販されている。その他の5−α−還元酵素阻害剤の例としては、dutasteride(グラクソ・スミスクライン)を含む。このような化合物は式Iの化合物と同時投与して、脱毛を緩和することができる。
【0055】
プロテインキナーゼC阻害物質も、毛髪の成長を促進し、かつアナゲンを誘発することが示されてきた。プロテインキナーゼCの選択的阻害薬であるカルホスチンCは、アナゲンを誘発することが示されている。ヘキサデシルホスホコリン、パルミトイル−DL−カルニチン クロリド、硫酸ポリミキシンBなどの他の選択的プロテインキナーゼC阻害薬も、アナゲンを誘発することが示されている(Skin Pharmacol Appl Skin Physiol 2000 May-Aug; 13(3-4): 133-42)。このような任意のプロテインキナーゼC阻害薬は、式Iの化合物と同時投与して、脱毛を緩和することができる。
【0056】
イムノフィリンは細胞質タンパク質の一種である。それらのリガンドは、サイクロスポリン、FK506、およびラパマイシンを含む。それらは真菌類に由来し、主としてそれらの強い免疫抑制特性のために開発されている。サイクロスポリンはタンパク質のシクロフィリンに結合し、一方、FK506とラパマイシンは、FK結合タンパク質(FKBP)に結合する。これらの化合物は全て、毛髪の成長を促進し、かつアナゲンを誘発することが示されている。このようなイムノフィリンの任意のリガンドは、式Iの化合物と同時投与して、脱毛を緩和することができる。
【0057】
本願において使用されているように、同時投与は、患者の毛髪の成長を促進する投薬計画を用いて、式Iの化合物を、通常は異なる作用のメカニズムを有する第2の抗脱毛剤と共に投与することを指す。これは同時投薬、1日における異なる時間での投薬、または異なる日での投薬も指すことができる。化合物は別々に投与でき、または混合して1個の製剤にすることができる。このような製剤の製造技術を、以下に記載する。
(製剤)
【0058】
所望により、本化合物は任意の担体なしで直接投与することができる。しかしながら、投与を容易にするために、それらは通常、医薬品担体に製剤化されるであろう。同様に、それらは最も一般的には、皮膚病学的な、または審美的な担体に製剤化されるであろう。本出願における「皮膚病学的担体」および「審美的な担体」という用語は、置き換え可能で使用されている。それらは直接皮膚または毛髪へ投与するために設計された製剤を指す。
【0059】
医薬組成物および審美的組成物は本技術分野において公知の方法を用いて製造することができる。通常、有効量の化合物は、薬学的/審美的に許容できる担体と混合される。
【0060】
経口投与のために、本化合物を、カプセル、丸剤、錠剤、トローチ剤、溶解物、粉末、懸濁液、または乳濁液などの固体または液体製剤に製剤化することができる。固体単位の剤形は、通常、例えば、界面活性剤、滑剤ならびに、ラクトース、ショ糖、およびコーンスターチなどの不活性充填剤を含むゼラチンタイプのカプセルにすることができ、または、それらは持続性製剤であることができる。
【0061】
他の実施形態では、式Iの化合物は、ラクトース、ショ糖、およびコーンスターチなどの従来の錠剤の基剤と、アラビアゴム、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤、ジャガイモ澱粉またはアルギン酸などの崩壊剤、ならびにステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムなどの滑剤とを組み合わせて錠剤にすることができる。液体製剤は、その活性成分を水性または非水性の薬学的に許容できる溶剤に溶かすことで調製され、それは、本技術分野において公知のように、懸濁化剤、甘味剤、香味剤、および保存料も含むことができる。
【0062】
非経口的投与には、生理学的に許容できる医薬品担体に本化合物を溶解し、溶液または懸濁液のいずれかとして投与することができる。適した医薬品担体の例としては、水、生理食塩水、デキストロース溶液、果糖溶液、エタノール、あるいは動物油、植物油、または合成油が挙げられる。医薬品担体は、本技術分野において公知のように、保存料、緩衝液なども含むことができる。本化合物が髄腔内に投与される場合、本技術分野において公知のように、それらを脳脊髄液に溶かすこともできる。
【0063】
本発明の化合物は、通常、局所投与される。本明細書において使用されているように、局所は、本化合物(および任意の担体)を直接、皮膚および/または毛髪に塗布することを指す。本発明による局所組成物は、溶液、ローション、膏薬、クリーム、軟膏、リポソーム、スプレー、ゲル、泡状、ローラースティック、または皮膚病学でごく普通に使用される他の任意の製剤の形態で使用できる。
【0064】
従って、さらなる実施形態は、審美的組成物または医薬組成物、特に、少なくとも上記式Iに対応する化合物の1種を含む、皮膚病学的組成物に関する。このような皮膚病学的組成物は、皮膚病学的に許容できる担体との混合物において、本化合物を0.001%〜10%w/w%、より一般的には0.1〜5w/w%含む。このような組成物は、通常、1日に1〜4回塗付する。このような製剤の製造法については、Remington's Pharmaceutical Science,
Edition 17, Mack Publishing Co., Easton, PAを参照されたい。
【0065】
本発明による組成物は、洗浄石鹸またはバーを構成する固体製剤から成ることもできる。これらの組成物は、通常の方法により調製される。
【0066】
本化合物は、水性、アルコール性または水−アルコール性溶液の形態で、あるいはクリーム、ゲル、乳濁液またはムースの形態で、あるいは加圧下で推進剤も含むエアゾール組成物の形態で、毛髪に使用することもできる。本発明による組成物は、頭髪用組成物であることもでき、特に、シャンプー、整髪ローション、トリーティングローション、整髪クリームまたはジェル、染料組成物、脱毛予防用のローションまたはジェルなどであることもできる。本発明による皮膚病学的組成物における種々の成分量は、考えられる分野で従来使用されている量である。
【0067】
本発明の化合物を含む医薬および化粧品は、通常、小売流通用に包装されるであろう(すなわち、製造品)。このような商品は、患者にその製品の使用法を説明するために、ラベルが貼られ、包装されるであろう。このような説明書は、治療される状態、治療の期間、服薬スケジュールなどを含む。
【0068】
式Iの化合物は、本技術分野において公知のように、任意の不活性担体を混合し、患者の血清、尿などにおける化合物の濃度を測定するために研究室でのアッセイに使用してもよい。本化合物はリサーチ・ツールとして使用することもできる。
【0069】
本発明を、これらの特定の実施形態に関連して記載したが、さらなる改良が可能であり、本願が、一般的に本発明の原理に従い、本発明が属する本技術分野内での公知または慣習的な実施の中で現れるような本開示からの変更を含めて、本発明の任意の多様性、使用、または適応を包含することを意図するものであることが理解されよう。本発明のさらなる説明のため、以下の実施例および生物学的データを示す。本開示は、本発明をいかなる方法でも限定すると解釈されるべきではない。
【実施例】
【0070】
(実施例1)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化7】

ステップ1:
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソプロピルエステル(1A)を、以下の方法で調製した:
【化8】

出発物質DL−ロイシン酸イソプロピルエステル(100mlの乾燥THF中5.22g、30mmol)およびNaH(1.4g、36mmol)を0℃でN下、15分間攪拌し、ついで4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル(5.67g、30mmol)を加え、その反応混合物を0℃で1時間攪拌し、ついで室温で3時間攪拌し、飽和NaHCOでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。粗生成物をカラムで精製し、油性液体を純生成物として得た(7g)。
ステップ2:
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(1B)
【化9】

【0071】
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソプロピルエステル(1A)(乾燥テトラヒドロフラン”THF”20ml中に0.22g、0.67mmol)、LiOH(0.28g、6.7mmol)および水(20ml)の混合物を3時間、100℃で還流させ、ついで室温まで冷却し、THFを除去し、粗生成物を100mlの酢酸エチルで希釈し、そしてHCl(1N)でPH=1に調整した。有機相を分離し、減圧乾燥させて所望の生成物を得た。
ステップ3:
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジルアミド(実施例1)
【0072】
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(1B)(ジメチルホルムアミド”DMF”20ml中に0.20g、0.67mmol)、ベンジルアミン(0.16g、1.59mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.26g、2mmol)および1−H−ベンゾトリアゾリウム(”HBTU”)(0.25g、0.67mmol)の混合物を室温(”RT”)にて4時間攪拌し、ついで反応物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCOで(3回)洗浄し、有機相を分離し、溶媒を除去して粗生成物を得て、以下に記載の溶離液を用いて液体クロマトグラフィー質量分析計(”LCMS”)にて精製した。
MS:391.1(C2121のM+1)LCMS:C−18 Column(25%HO/75%CHCN)、保持時間:1.46分 純度:100%
(実施例2)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソプロピルアミド
【化10】

【0073】
実施例2の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりにイソプロピルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した:
MS:343.2(C1721のM+1)LCMS:C−18 Column(25%HO/75%CHCN)、保持時間:1.21分 純度:100%
(実施例3)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 エチルアミド
【化11】

【0074】
実施例3の化合物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりにエチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:329.2(C1619のM+1)LCMS:C−18 Column(50%HO/50%CHCN)、保持時間:2.65分 純度:100%
(実施例4)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化12】

【0075】
実施例4の生成物は、ステップ1における出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸 エチルエステルを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:377.1(C2019のM+1)LCMS:C−18 Column(25%HO/75%CHCN)、保持時間:1.31分 純度:100%
(実施例5)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 エチルアミド
【化13】

【0076】
実施例5の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりにエチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:315.1(C1517のM+1)LCMS:C−18 Column(50%HO/50%CHCN)、保持時間:2.31分 純度:100%
(実施例6)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化14】

【0077】
実施例6の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりに4−(1−アミノ−エチル)−フェノールを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:407.35(C2121のM+1)LCMS:Polar RP−Phenyl column 100mm×4.6mm,4mm(溶媒:A=水w/0.1Mギ酸;B=アセトニトリルw/0.1Mギ酸,方法:0〜2.5分:95%A,10%B;2.5〜5.1分:2%A,98%B;5.1〜7分:95%A,5%B)、保持時間:3.81分 純度:100%。
(実施例7)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 シクロプロピルメチル−アミド
【化15】

【0078】
実施例7の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりにシクロプロピルメチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:355.1(C1821のM+1)LCMS:C−18 Column(50%HO/50%CHCN)、保持時間:3.09分 純度:100%
(実施例8)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 イソブチル−アミド
【化16】

【0079】
実施例8の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりにイソブチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:357.1(C1823のM+1)LCMS:C−18 Column(50%HO/50%CHCN)、保持時間:2.53分 純度:100%
(実施例9)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化17】

【0080】
実施例9の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりに2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムにより精製した。
MS:435.33(C2325のM+1)LCMS:C−18 Column(25%HO/75%CHCN)、保持時間:4.54分 純度:89%
(実施例10)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2−フェノキシ−エチル )−アミド
【化18】

【0081】
実施例10の生成物は、ステップ3のベンジルアミンの代わりに2−フェノキシ−エチルアミンを使用することを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物を下記のLCMSにより精製した。
MS:421.22(C2323のM+1)。LCMS:Phen Aqua C18 4.6μm×100μm,3mm column (溶媒:A=水w/0.1Mギ酸;B=アセトニトリルw/0.1Mギ酸,方法:0〜3分:90%A,10%B;3〜5.1分:2%A,98%B;5.1〜7分:90%A,10%B)、保持時間:4.47分 純度:100%。
(実施例11〜90)
【0082】
実施例11〜90、115および116の生成物は、前記反応スキームIIに示した調製法(すなわち、アミド化)を用いて、組み合わせ化学により調製した。反応物質の1つは、YがOHである式Iの化合物である、2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかであった。それらの化合物は、上記の実施例1および4に記した方法で調製した。その他の反応物質は、XおよびXが最終生成物に対応する上記の構造4に示したような適切なアミンであった。
【0083】
下記の実施例11,12,13,15,16,17,19,20,21,22に示した化合物は、以下の方法で調製した。0.1M(molar)の2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかのジメチルホルムアミド”DMF”(0.1mmol)の1mL溶液に、1−ヒドロキシベンズトリアゾール”HOBT”(0.12mmol)の0.12MのDMF溶液1.0mL、構造4の適切なアミン(0.3mmol)の1.0MのDMF溶液0.3mL、および約64mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加: 1.9mmol/g、0.12mmol)を加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約18時間反応させた。反応物を室温まで冷却し、約40mgのマクロポーラスポリスチレン結合カーボネート(添加: 3.21mmol/g、0.128mmol)を加えた。反応混合物を室温で約18時間攪拌した。HOBT(0.12mmol)の0.12MのDMF溶液1.0mLを反応液に加え、構造4の適切なアミン(0.3mmol)の1.0MのDMF溶液0.3mL、および約64mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加: 1.9mmol/g、0.12mmol)を加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約18時間反応させた。反応物を室温まで冷却し、約288mgのポリスチレン結合イソシアネート(添加: 2.08mmol/g、0.6mmol)および約40mgのマクロポーラスポリスチレン結合カーボネートを加えた。反応混合物を室温で約30分間攪拌し、ろ過し、レジンをテトラヒドロフランで十分に洗った。溶媒をエバポレーターGenevac HT−12で減圧除去し、得られた試料をHPLC(”高速液体クロマトグラフィー”)で精製した。
【0084】
実施例9,10,14,18,23〜27,29〜68に示した化合物は、以下の方法で調製した。0.1Mの2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかのDMF(0.1mmol)の1mL溶液に、HOBT(0.24mmol)の0.24MのDMF溶液1.0mL、構造4の適切なアミン(0.6mmol)の1.0MのDMF溶液0.6mL、および約126mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加: 1.9mmol/g、0.24mmol)を加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約22時間反応させた。反応物を室温まで冷却し、約100mgのマクロポーラスポリスチレン結合カーボネート(添加: 2.64mmol/g、0.264mmol)および約150mgのマクロポーラスポリスチレン結合 p−トルエンスルホン酸 レジン(添加: 4.07mmol/g、0.610mol)を加えた。反応混合物を室温で約18時間攪拌した。HOBT(0.24mmol)の0.24MのDMF溶液1.0mLを反応液に加え、構造4の適切なアミン(0.6mmol)の1.0MのDMF溶液0.6mL、および約100mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加:1.9mmol/g、0.19mmol)を加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約10時間反応させた。反応物を室温まで冷却し、ろ過し、レジンをメタノールで十分に洗った。溶媒をハイスループット(high thru put) エバポレーター,Genevac HT−12で減圧除去し、得られた試料をHPLCで精製した。
【0085】
下記の実施例6,69〜77に示した化合物は、以下の方法で調製した。0.1Mの2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかのDMF(0.1mmol)の1mL溶液に、HOBT(0.48mmol)の0.48MのDMF溶液1.0mL、および約226mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加:1.9mmol/g、0.43mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応液に、構造4の適切なアミン(0.6mmol)の1.0MのDMF溶液0.6mLを加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約22時間反応させた。反応物を室温まで冷却した。200mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加:1.9mmol/g、mmol)および65mgのHOBTを反応液に加えた。反応混合物を70℃で約15時間攪拌した。反応物を室温まで冷却し、約379mgのマクロポーラスポリスチレン結合カーボネート(添加:2.64mmol/g、1mmol)を、各バイアルに加えた。反応混合物を室温で約18時間攪拌した。ろ過し、レジンをメタノールで十分に洗った。溶媒をGenevac HT−12で減圧除去し、得られた試料をHPLCで精製した。
【0086】
実施例78〜90に示した化合物は、以下の方法で調製した。0.2Mの2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかのDMF(0.1mmol)の0.5mL溶液に、HOBTの(0.2mmol)0.4MのDMF溶液1.0mL、および約183mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加:1.9mmol/g、0.2mmol)、および構造4の適切なアミン(0.1mmol)の1.0MのDMF溶液0.1mLを加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約22時間反応させた。反応物を室温まで冷却した。ろ過し、レジンをメタノールで十分に洗った。溶媒をGenevac HT−12で減圧除去し、得られた試料をHPLCで精製した。
【0087】
下記の実施例115および116に示した化合物は、以下の方法で調製した。0.2Mの2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸または2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のどちらかのジメチルホルムアミド”DMF”(0.1mmol)の0.5mL溶液に、1−ヒドロキシベンズトリアゾール”HOBT”(0.2mmol)の0.4MのDMF溶液1.0mL、および約183mgのポリスチレン結合カルボジイミド(添加:1.9mmol/g、0.2mmol)、および構造4の適切なアミン(0.1mmol)の1.0MのDMF溶液0.1mLを加えた。反応混合物を攪拌し、70℃に加熱して約22時間反応させた。反応物を室温まで冷却した。ろ過し、レジンをメタノールで十分に洗った。溶媒をGenevac HT−12で減圧除去し、得られた試料をHPLCで精製した。
【0088】
3種の異なるHPLC(高速液体クロマトグラフィー)法を用いて化合物精製を精製した。それらの方法を以下に要約する:
1) 方法A
HPLC条件:
カラム:BHK 30×100mm ODS−A 5μm C−18
流速:30mL/分
溶媒:A=アセトニトリル w/3% 1−プロパノール;B=水w/3% 1−プロパノール
方法:0〜6.5分:15%A,85%B;6.5〜10.5分:100%A
2) 方法B
HPLC条件:
カラム:YMC 30×100mm 5μm C−18
流速:30mL/分
溶媒:A=アセトニトリル w/3% 1−プロパノール;B=水w/3% 1−プロパノール
方法:0〜6.5分:15%A,85%B;6.5〜10.5分:100%A
3) 方法C
HPLC条件:
カラム:Xterra 30×100mm ODS−A 5μm C−18
流速:30mL/分
溶媒:A=アセトニトリル w/3% 1−プロパノール;B=水w/3% 1−プロパノール
方法:0〜6.5分:25%A,75%B;6.5〜10.5分:100%A
化合物は、下記の3つの方法のうち1つを用いて液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)も行った。
方法A
LCMS:Atlantis C18 5cm×4.6mm,3mmカラム(溶媒:A=水 w/0.1M ギ酸;B=アセトニトリル w/0.1M ギ酸、方法:0〜3分:90%A,10%B;3〜5.1分:2%A,98%B;5.1〜7分:90%A,10%B

方法B
LCMS:Phen Aqua C18 4.6μm×100μm,3mmカラム(溶媒:A=水 w/0.1M ギ酸;B=アセトニトリル w/0.1M ギ酸、方法:0〜3分:90%A,10%B;3〜5.1分:2%A,98%B;5.1〜7分:90%A,10%B)、
方法C
LCMS:Polar RP−Phenyl カラム 100mm×4.6mm,4mm(溶媒:A=水 w/0.1M ギ酸;B=アセトニトリル w/0.1M ギ酸、方法:0〜2.5分:95%A,10%B;2.5〜5.1分:2%A,98%B;5.1〜7分:95%A,5%B

(実施例11)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (フラン−2−イル−メチル)−アミド
【化19】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:381.2(C1919のM+1)保持時間:3.64分 純度:85.56%
(実施例12)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (チオフェン−2−イル−メチル)−アミド
【化20】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:397.24(C1919SのM+1)保持時間:3.77分 純度:94.55%
(実施例13)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−チオフェン−2−イル−エチル)−アミド
【化21】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:411.23(C2021SのM+1)保持時間:3.82分 純度:98.38%
(実施例14)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−メチル−2−チオフェン−3−イル−エチル)−アミド
【化22】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:425.22(C2123SのM+1)保持時間:4.64分 純度:100%
(実施例15)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−ピリジン−3−イル−エチル)−アミド
【化23】

HPCL−方法B
LCMS−方法A
MS:406.29(C2122のM+1)保持時間:3.19分 純度:97.78%
(実施例16)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ピリジン−4−イル−メチル)−アミド
【化24】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:392.29(C2020のM+1)保持時間:2.87分 純度:86.11%
(実施例17)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (1−チオフェン−2−イル−エチル)−アミド
【化25】

HPCL−方法A
LCMS−方法B
MS:397.19(C1919SのM+1)保持時間:3.71分 純度:100%
(実施例18)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (1−メチル−2−チオフェン−3−イル−エチル)−アミド
【化26】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:411.19(C2021SのM+1)保持時間:4.52分 純度:100%
(実施例19)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ピリジン−3−イル−メチル)−アミド
【化27】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:392.25(C2020のM+1)保持時間:3.06分 純度:97.63%
(実施例20)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル−メチル)−アミド
【化28】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:406.29(C2122のM+1)保持時間:3.54分 純度:87.09%
(実施例21)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド
【化29】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:389.21(C1823SのM+1)保持時間:3.85分 純度:95.92%
(実施例22)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチル−ブチル)−アミド
【化30】

HPCL−方法A
LCMS−方法A
MS:371.31(C1925のM+1)保持時間:3.91分 純度:98.91%
(実施例23)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3、3−ジエトキシ−メプロピル)−アミド
【化31】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:385.31(C2129のM+1)保持時間:4.61分 純度:100%
(実施例24)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−メチル)−アミド
【化32】


HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.28(C2221のM+1)保持時間:4.46分 純度:100%
(実施例25)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル−メチル)−アミド
【化33】


HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:433.25(C2323のM+1)保持時間:4.51分 純度:100%
(実施例26)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール−5−イル−メチル)−アミド
【化34】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:449.15(C2119SのM+1)保持時間:4.54分 純度:100%
(実施例27)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (イソクロマン−3−イル−メチル)−アミド
【化35】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:447.25(C2425のM+1)保持時間:4.66分 純度:100%
(実施例28)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド
【化36】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:389.21(C1823SのM+1)保持時間:3.85分 純度:95.92%
(実施例29)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−メチル)−アミド
【化37】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.18(C2119のM+1)保持時間:4.34分 純度:100%
(実施例30)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−5−イル−メチル)−アミド
【化38】

HPCL−方法
LCMS−方法B
MS:419.19(C2221のM+1)保持時間:4.37分 純度:100%
(実施例31)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (ベンゾ[1,2,5]チアジアゾ−5−イル−メチル)−アミド
【化39】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.18(C2017SのM+1)保持時間:4.42分 純度:100%
(実施例32)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 (イソクロマン−3−イル−メチル)−アミド
【化40】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:433.24(C2323のM+1)保持時間:4.56分 純度:100%
(実施例33)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド
【化41】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.3(C2223のM+1)保持時間:4.51分 純度:100%
(実施例34)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]アミド
【化42】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.33(C2325のM+1)保持時間:4.54分 純度:89.19%
(実施例35)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−メトキシ−ベンジルアミド
【化43】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.28(C2223のM+1)保持時間:4.59分 純度:100%
(実施例36)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−2−エトキシ−ベンジルアミド
【化44】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.33(C2325のM+1)保持時間:4.69分 純度:100%
(実施例37)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メチル−ベンジルアミド
【化45】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:405.3(C2223のM+1)保持時間:4.64分 純度:100%
(実施例38)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−2−メチル−ベンジルアミド
【化46】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:405.3(C2223のM+1)保持時間:4.64分 純度:100%
(実施例39)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド
【化47】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.31(C2223のM+1)保持時間:4.46分 純度:100%
(実施例40)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド
【化48】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:407.22(C2121のM+1)保持時間:4.41分 純度:100%
(実施例41)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−メトキシ−ベンジルアミド
【化49】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:407.22(C2121のM+1)保持時間:4.49分 純度:100%
(実施例42)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−エトキシ−ベンジルアミド
【化50】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.22(C2223のM+1)保持時間:4.64分 純度:100%
(実施例43)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−3−メチル−ベンジルアミド
【化51】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:391.22(C2121のM+1)保持時間:4.54分 純度:100%
(実施例44)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2−メチル−ベンジルアミド
【化52】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:391.22(C2121のM+1)保持時間:4.54分 純度:100%
(実施例45)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−2、4−ジメチル−ベンジルアミド
【化53】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:405.22(C2223のM+1)保持時間:4.62分 純度:100%
(実施例46)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド
【化54】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:407.22(C2121のM+1)保持時間:4.39分 純度:100%
(実施例47)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−p−トリル−エチル)−アミド
【化55】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:419.32(C2325のM+1)保持時間:4.72分 純度:100%
(実施例48)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化56】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.3(C2325のM+1)保持時間:4.67分 純度:100%
(実施例49)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−m−トリル−エチル)−アミド
【化57】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:419.25(C2325のM+1)保持時間:4.71分 純度:100%
(実施例50)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−p−トリル−エチル)−アミド
【化58】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:405.23(C2223のM+1)保持時間:4.64分 純度:100%
(実施例51)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(2−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化39】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.23(C2223のM+1)保持時間:4.57分 純度:100%
(実施例52)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−m−トリル−エチル)−アミド
【化60】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:405.22(C2223のM+1)保持時間:4.62分 純度:100%
(実施例53)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−フェノキシ−プロピル)−アミド
【化61】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.24(C2325のM+1)保持時間:4.69分 純度:100%
(実施例54)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 インダン−1−イル−アミド
【化62】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:417.25(C2323のM+1)保持時間:4.71分 純度:100%
(実施例55)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−フェノキシ−プロピル)−アミド
【化63】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.2(C2223のM+1)保持時間:4.59分 純度:100%
(実施例56)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(2−フェノキシ−エチル)−アミド
【化64】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:407.21(C2121のM+1)保持時間:4.47分 純度:94.67%
(実施例57)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 インダン−1−イル−アミド
【化65】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:403.24(C2221のM+1)保持時間:4.61分 純度:100%
(実施例58)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化66】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:435.33(C2325のM+1)保持時間:4.56分 純度:79.59%
(実施例59)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化67】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:444.3(C2424のM+1)保持時間:4.52分 純度:100%
(実施例60)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2H−イミダゾ[1、2−a]ピリジン−3−イル−メチル)−アミド
【化68】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:445.24(C2323のM+1)保持時間:2.96分 純度:100%
(実施例61)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化69】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.29(C2223のM+1)保持時間:4.21分 純度:100%
(実施例62)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(3−ピリジン−3−イル−プロピル)−アミド
【化70】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:420.24(C2224のM+1)保持時間:3.66分 純度:94.76%
(実施例63)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−ベンジル−イソプロピル−アミド
【化71】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:433.28(C2427のM+1)保持時間:4.87分 純度:100%
(実施例64)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化72】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:421.24(C2223のM+1)保持時間:4.46分 純度:82.38%
(実施例65)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸[2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化73】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:430.22(C2322のM+1)保持時間:4.41分 純度:100%
(実施例66)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化74】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:407.21(C2121のM+1)保持時間:4.07分 純度:100%
(実施例67)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジル−イソプロピル−アミド
【化75】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:419.24(C2325のM+1)保持時間:4.74分 純度:100%
(実施例68)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (2−ジメチルアミノ−2−フェニル−エチル)−アミド
【化76】

HPCL−方法B
LCMS−方法B
MS:448.29(C2428のM+1)保持時間:3.01分 純度:90.27%
(実施例69)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化77】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:421.33(C2223のM+1)保持時間:3.92分 純度:100%
(実施例70)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 4−イソプロピル−ベンジルアミド
【化78】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:433.43(C2427のM+1)保持時間:4.57分 純度:100%
(実施例71)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3−メトキシ−ベンジルアミド
【化79】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:421.4(C2223のM+1)保持時間:4.51分 純度:100%
(実施例72)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル−メチル)−アミド
【化80】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:422.39(C2122のM+1)保持時間:4.07分 純度:100%
(実施例73)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−4−メトキシ−ベンジルアミド
【化81】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:421.36(C2223のM+1)、保持時間:4.46分 純度:100%
(実施例74)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−3、4−ジヒドロキシ−ベンジルアミド
【化82】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:423.32(C2121のM+1)、保持時間:3.67分 純度:100%
(実施例75)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−メチル−ブチル)−アミド
【化83】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:406.36(C2122のM+1)、保持時間:3.09分 純度:86.9%
(実施例76)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−メチル−ピリジン−3−イル−メチル)−アミド
【化84】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:406.36(C2122のM+1)、保持時間:3.09分 純度:86.9%
(実施例77)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−(ナフタレン−1−イル−メチル)−アミド
【化85】

HPCL−方法A
LCMS−方法C
MS:427.36(C2421のM+1)、保持時間:4.31分 純度:94.82%
(実施例78)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−アミド
【化86】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:407.23(C2121のM+1)、保持時間:3.78分 純度:100%
(実施例79)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(2−ヒドロキシ−エチル)−イソプロピル−アミド
【化87】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:387.24(C1925のM+1)、保持時間:3.71分 純度:90.41%
(実施例80)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド
【化88】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:389.21(C1823SのM+1)、保持時間:3.67分 純度:88.25%
(実施例81)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−プロポキシ−エチル)−アミド
【化89】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:387.24(C1925のM+1)、保持時間:3.93分 純度:100%
(実施例82)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(1−メトキシメチル−プロピル)−アミド
【化90】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:387.24(C1925のM+1)、保持時間:3.86分 純度:93.3%
(実施例83)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−メチルスルファニル−エチル)−アミド
【化91】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:375.21(C1721SのM+1)、保持時間:3.83分 純度:89.41%
(実施例84)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−アミド
【化92】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:407.19(C2121のM+1)、保持時間:3.69分 純度:95.35%
(実施例85)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸−(3−プロポキシ−プロピル)−アミド
【化93】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:401.28(C2027のM+1)、保持時間:4分
純度:100%
(実施例86)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 エチル(2−メトキシ−エチル)−アミド
【化94】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:387.24(C1925のM+1)、保持時間:3.97分
純度:92.25%
(実施例87)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド
【化95】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:407.2(C2121のM+1)、保持時間:4.15分
純度:100%
(実施例88)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−アミド
【化96】

HPCL−方法C
LCMS−方法C
MS:393.21(C2019のM+1)、保持時間:3.69分
純度:100%
(実施例89)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(3−メチルスルファニル−プロピル)−アミド
【化97】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:375.2(C1721SのM+1)、保持時間:3.75分
純度:96.91%
(実施例90)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(2−メチルスルファニル−エチル)−アミド
【化98】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:361.21(C1619SのM+1)、保持時間:3.72分
純度:94.75%
(実施例91)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ヘキサン酸 ベンジルアミド
【化99】

【0089】
実施例91の化合物は、ステップ1において、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−カプロン酸エチルを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:391.21(C2121のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.51分 純度:100%
(実施例92)
N−ベンジル−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−3−メチル−ブチルアミド
【化100】

【0090】
実施例92の化合物は、ステップ1において、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸を使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:377(C2019のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:2.9分 純度:100%
(実施例93)
N−ベンジル−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ブチラミド
【化101】

【0091】
実施例93の化合物は、ステップ1において、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−n−酪酸エチルエステルを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:363(C1917のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.07分 純度:100%
(実施例94)
(R)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化102】

【0092】
実施例94の化合物は、実施例1の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。所望の生成物を下記のようにLCMSで精製した。
MS:391.1(C2121のM+1)LCMS:C18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.46分 純度:100% [α]589(MeOH)=+37°.
(実施例95)
(R)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化103】

【0093】
実施例95の化合物は、実施例4の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:377.1(C2019のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.31分 純度:100% [α]589(MeOH)=+32°.
(実施例96)
(R)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 2−メチル−ベンジルアミド
【化104】

【0094】
実施例96の化合物は、実施例44の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
カラム: ChiralPak AD
ヘキサン 80%/IPA 20%
流速:0.5mL/分.
保持時間:10.63分
[α]589(MeOH)=+21.73°.
(実施例97)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(5−メトキシ−1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化105】

【0095】
化合物は、以下の方法により調製した。0.25gm(0.87mmol)の2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のジメチルホルムアミド”DMF” (15mL)の溶液に、0.14gm(1.09mmol)の1−ヒドロキシベンズトリアゾール”HOBT”、0.2gm(1.09mmol)の(3−(ジメチルアミノ)プロピル)エチルカルボジイミド EDCI、0.23gm(2.39mmol)のN−メチル モルホリン、および約246mgの5−メトキシトリプタミン塩酸塩(1.09mmol)を加えた。反応混合物を室温で約18時間攪拌した。反応物を重炭酸ナトリウム(20mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(20mLで3回)。溶媒を減圧除去し、得られたオイルをHPLCで精製した。
分取HPLC条件
A:水 w/0.1% NHOH
B:アセトニトリル w/0.1% NHOH
5%〜95% B 15分
5%Bへ(立ち下がり1分) 5分間保持
Xterra C185υμ、4.6×150mm
保持時間:12.3分
(実施例98)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(5−メトキシ−1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化106】

【0096】
化合物は、以下の方法により調製した。0.25gm(0.83mmol)の2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸のジメチルホルムアミド”DMF” (15mL)の溶液に、0.14gm(1.04mmol)の1−ヒドロキシベンズトリアゾールHOBT、0.2gm(1.04mmol)の(3−(ジメチルアミノ)プロピル)エチルカルボジイミド EDCI、0.23gm(2.28mmol)のN−メチル モルホリン、および約234mgの5−メトキシトリプタミン塩酸塩(1.04mmol)を加えた。反応混合物を室温で約18時間攪拌した。反応物を重炭酸ナトリウム(20mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(20mLで3回)。溶媒を減圧除去し、得られたオイルをHPLCで精製した。
分取HPLC条件
A:水 w/0.1% NHOH
B:アセトニトリル w/0.1% NHOH
5%〜95% B 15分
5%Bへ(立ち下がり1分) 5分間保持
Xterra C185υμ、4.6×150mm
保持時間:12.8分
(実施例99)
2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 エチル エステル
【化107】

【0097】
実施例99の化合物は、ステップ1において、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりに2−ヒドロキシペンタン酸エチルエステルを使用したこと、および、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの代わりに2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリルを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をカラムで精製し、純生成物として油状液体を得た。
MS:282.1(C1416ClNOのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.28分 純度:100%
(実施例100)
2−(2−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 エチル エステル
【化108】

【0098】
実施例100の化合物は、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりに2−ヒドロキシペンタン酸エチルエステルを使用したこと、および、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの代わりに3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾニトリルを使用したことを除いて、実施例1のステップ1と同様に調製した。所望の生成物をカラムで精製し、純生成物として白色固体を得た。
MS:282.1(C1416ClNOのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.25分 純度:100%
(実施例101)
2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化109】

【0099】
実施例101の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ1における、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの代わりに4−フルオロ−2−クロロ−ベンゾニトリルを使用したこと、ならびに、3)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:396.2(C2222ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.13分 純度:95.5%
(実施例102)
2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化110】

【0100】
実施例102の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ1における、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの代わりに4−フルオロ−2−クロロ−ベンゾニトリルを使用したこと、ならびに、3)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:343.1(C1919ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.20分 純度:99.5%
(実施例103)
2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化111】

【0101】
実施例103の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ1における、4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−ベンゾニトリルの代わりに4−フルオロ−2−クロロ−ベンゾニトリルを使用したこと、ならびに、3)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:373.2(C2021ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:0.97分 純度:99.9%
(実施例104)
(S)−2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 ベンジルアミド
【化112】

【0102】
実施例104の化合物は、実施例102の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:343.1(C1919ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.23分 純度:100%
(実施例105)
(S)−2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化113】

【0103】
実施例105の化合物は、実施例103の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:373.1(C2021ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:0.91分 純度:99.9%
(実施例106)
(S)−2−(3−クロロ−4−シアノ−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化114】

【0104】
実施例106の化合物は、実施例101の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:396.1(C2222ClNのM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.11分 純度:100%
(実施例107)
(S)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸−3−メチル−ベンジルアミド
【化115】

【0105】
実施例107の化合物は、実施例43の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:391.2(C2121のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.43分 純度:100%
(実施例108)
(S)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [2−(1H−インドル−3−イル)−エチル]−アミド
【化116】

【0106】
実施例108の化合物は、実施例65の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:430.1(C2322のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.24分 純度:100%
(実施例109)
(S)−2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化117】

【0107】
実施例109の化合物は、実施例61の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:407.2(C2121のM+1)LCMS:C−18 カラム(50%水/750CHCN),保持時間:0.94分 純度:99.9%
(実施例110)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化118】

【0108】
実施例110の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに1−4−メトキシ−フェニル)−エチルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:435.1(C2325のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.48分 純度:99.9%
(実施例111)
(R−)2(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 [2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化119】

【0109】
実施例111の化合物は、実施例61の生成物をキラルHPLC分離することにより調製した。
MS:421.2(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(50%水/50%CHCN),保持時間:2.55分 純度:100%
(実施例112)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸 (1−フェニル−エチル)−アミド
【化120】

【0110】
実施例112の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに1−フェニルエチルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:405.1(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.51分 純度:100%
(実施例113)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化121】

【0111】
実施例113の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、3)ベンジルアミンの代わりに1−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミンを使用したこと、を除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:421.1(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.26分 純度:100%
(実施例114)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(2−エチル スルファニル−エチル)−アミド
【化122】

【0112】
実施例114の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに2−エチルスルファニル−エチルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:389.1(C1823SのM+1)
(実施例115)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(3−プロポキシ −プロピル)−アミド
【化123】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:387.24(C1925のM+1) 保持時間:3.9分 純度:100%
(実施例116)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−アミド
【化124】

HPCL−方法C
LCMS−方法A
MS:393.21(C2019NOのM+1) 保持時間:3.63分 純度:100%
(実施例117)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸[1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化125】

【0113】
実施例117の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに4−(1−アミノ−エチル)フェノールを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:421.1(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.03分 純度:100%
(実施例118)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸[1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化126】

【0114】
実施例118の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、3)ベンジルアミンの代わりに4−(1−アミノ−エチル)フェノールを使用したこと、を除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した:
MS:407.1(C2121のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:0.94分 純度:99.9%
(実施例119)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸[1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化127】

【0115】
実施例119の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、3)ベンジルアミンの代わりに4−(1−アミノ−エチル)フェノールを使用したこと、を除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した:
MS:407.1(C2121のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:0.98分 純度:99.9%
(実施例120)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸[1−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化128】

【0116】
実施例117の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに4−(1−アミノ−エチル)フェノールを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:421.1(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.10分 純度:100%
(実施例121)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸[1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化129】

【0117】
実施例121の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに1−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:435.2(C2325のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.49分 純度:98.5%
(実施例122)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−4−メチル−ペンタン酸(1−フェニル−エチル)−アミド
【化130】

【0118】
実施例122の化合物は、1)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、2)ベンジルアミンの代わりに1−フェニル−エチルアミンを使用したことを除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した。
MS:405.1(C2323のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.60分 純度:99.5%
(実施例123)
2−(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−ペンタン酸 [1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−アミド
【化131】

【0119】
実施例123の化合物は、1)ステップ1における、出発物質の1つのDL−ロイシン酸イソプロピルエステルの代わりにDL−2−ヒドロキシ−ペンタン酸エチルエステルを使用したこと、2)ステップ3において、塩基/カップリング試薬として、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンおよびアミノベンジルアミンを使用したこと、ならびに、3)ベンジルアミンの代わりに1−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミンを使用したこと、を除いて、実施例1と同様に調製した。所望の生成物をシリカゲルカラムで精製した:
MS:421.1(C2223のM+1)LCMS:C−18 カラム(25%水/75%CHCN),保持時間:1.26分 純度:100%
(実施例124)
【0120】
式Iの化合物はアンドロゲン受容体への親和性を有する。ヒトの受容体を用いて、選択した化合物はこの親和性を示した。以下に、そのアッセイがどのように行われたかを記す。
【0121】
競合的結合分析は、異なる濃度の試験試薬および、トレーサーとして一定濃度のH−ジヒドロテストステロン(H−DHT)の存在下または非存在下で、バキュロ・ウイルス/Sf9が生成したhAR抽出物で行った。この結合アッセイ方法は、前述のプロトコルの改良形である(Liao S.ら、J. Steroid Biochem.20:11-17 1984)。要約すると、順次減少する濃度の化合物を、hAR抽出物(Chang
ら、P.N.A.S. Vol.89,
pp.5546-5950, 1992)、ヒドロキシルアパタイト、および、1nMH−DHTの存在下、4℃で1時間インキュベートした。ついで、結合反応物を3回洗浄し、過剰な未結合のH−DHTを完全に除去した。hAR結合H−DHTレベルを化合物の存在下で測定し(=すなわち、競合的結合)、競合剤が存在しない時の結合レベル(=すなわち、最大結合)と比較した。化合物のhARへの結合親和性は、最大結合の半分が抑制される化合物の濃度で示す。以下の表IIに、選択した化合物から得られた結果を示す(報告するデータは、下記のように複数の試験の平均値である)。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

(実施例124)
【0122】
アンドロゲン受容体におけるアンドロゲンの作用に拮抗する化合物の能力を、下記の全細胞アッセイで測定した。
(AR拮抗剤の細胞アッセイの実験手順)
細胞系:MDA−MB453−MMTV クローン 54−19。この細胞系は安定した形質転換した細胞系であり、MDA−MB453細胞バックグラウンド(アンドロゲン受容体を発現する、ヒトの乳房の腫瘍の細胞系)を有する。AREを含むMMTV最小プロモーター遺伝子を、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の前に最初にクローニングした。ついで、カスケードを形質転換したベクターpUV120puroにてクローニングした。MDA−MB453細胞の形質転換のために、エレクトロポレーション法を用いた。ピューロマイシン耐性の安定な細胞系を選択した。
細胞培養液と試薬:
培養液:DMEM(High glucose,Gibco cat#:11960−044),10%FBS,および 1% L−グルタミン
プレイティング培地:DMEM(phenol red free),10% charcoal treated HyClone serum,1% L−グルタミン
アッセイ培地:DMEM(phenol red free),1% charcoal treated HyClone serum,1% L−グルタミン、および1%ペニシリン/ストレプトマイシン
3X ルシフェラーゼ バッファ:細胞リーシスバッファ中に、2% ベータ−メルカプトエタノール、0.6%ATP,0.0135% ルシフェリン
アッセイ手順:
1. 細胞を培養液で保持し、それらが80〜90%コンフルエンスに到達時に細胞を分割する。
2. 化合物の試験のため、10,000細胞/ウエルをめっきして、100μl/ウエルプレイティング培地中の96細胞培養オパークプレートにプレーティングし、細胞培養インキュベータ中で37℃で1晩培養する。
3. プレイティング培地を注意深く取り除き、ついで80μl/ウエルのあらかじめ温めたアッセイ培地を加え、10μl/ウエルの試験化合物を加え(最終濃度、1000nM,200nM,40nM,8nM,1.6nM,および0.32nM)、37℃で30分間インキュベートする。
4. 新しく調整した10μl/ウエルDHT(最終濃度、100pM)を各ウエルに加え、37℃で17時間インキュベートする(1晩)。
5. 50μl/ウエル 3X ルシフェラーゼ バッファを加え、室温で5分間インキュベートし、ついでルミノメータで計測する。試験化合物不在下の100pMDHTによるバックグラウンドに対するフォールド・インダクションを100%として標準化し、実験結果を試験化合物による阻害のパーセンテージで表す。
【0123】
結果を以下の表IIIに示す。結果は、下記のように複数の試験の平均値として報告する(試験数は補足説明で示す)。N.D.は、化合物を試験しなかったことを示す。
【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

(実施例126)
アンドロゲン性脱毛症の動物モデル
【0124】
上述のように、脱毛は、医学が相当な資源を注ぎ込んできた問題である。任意の疾病の過程についてと同様、動物モデルの開発により、研究者は、化合物の潜在的な相対的効力のスクリーニングが可能となった。それらの動物モデルにおいて最も高い効力を示す化合物は、ヒトでのさらなる研究が検討される。今日まで、脱毛症のために、2種の異なる動物モデルが開発された。第1は、雌のC3H/HeN マウスを用いるテロゲン変換アッセイである。第2のモデルは太くて短い尾を持つサル科マカク属のサルを用い、それはアンドロゲン性脱毛症を患うサルである。
【0125】
テロゲン変換アッセイは、マウスにおける、毛髪の成長サイクルの休止段階(「テロゲン」)から毛髪の成長サイクルの活性段階(「アナゲン」)へ変換させる化合物の潜在能力を測る。このアッセイは、生後7週間のC3H/HeN マウスの毛(すなわち、毛髪)がテロゲン相にあることをうまく利用している。この相は、約生後75日目まで続く。このアッセイでは、マウスの選択した部分の毛を剃り、試験試薬または対照薬と接触させ、毛の成長率の違いを測定する(すなわち、アナゲン期の誘発)。アナゲンの最初の兆候は、毛包のメラニン形成細胞が、色のついた毛の生成に備えてメラニンを作り始めるにつれて皮膚の色が濃くなることである。このモデルには多くの利点がある。その利点としては、雌のC3H/HeN マウスの入手が容易であること、多くの化合物を迅速にスクリーニングする能力があること、およびこのような動物は飼育と扱いが容易であること、が挙げられる。
【0126】
このモデルの主要な不利な点は、アンドロゲン依存性が少ない点である。ヒトの禿頭の正確な原因は不明であるが、アンドロゲンが頭皮の毛包の退行を誘発することはよく報告されている。この青年期以降の退行の変化は、男性のパターンである禿頭(すなわち、アンドロゲン性脱毛症)の基本的な原因である。この現象は、すでに述べたように、脱毛症の遺伝形質を受け継いだ男性と女性の両方に生じる。ヒトの頭皮におけるアンドロゲンの影響についてのより詳細な議論は、Trueb, RM, Molecular Mechanisms of Androgenic Alopecia, Exp.
Gerontology, 2002, 27:981-990を参照されたい。
【0127】
研究者たちは、毛髪の成長がヒトに類似の他の動物を探した。そこで研究者たちがたどり着いたのが太くて短い尾を持つサル科マカク属のサルである。それらの霊長類も、アンドロゲン性脱毛症を患う。本来、全ての青年期以降のサル科マカク属のサルは、両方の性別において、禿頭の発生が見られる。ヒトの男性の脱毛パターンの発達と同様に、アンドロゲンはサル科マカク属のサルの禿頭における必須の誘発要因である。テストステロンの血中濃度が雄の動物において急激に増加する年齢(4歳)あたりに前頭部頭皮の毛が薄くなり始める。太くて短い尾を持つサル科マカク属のサルでは、雌のテストステロンの増加は雄のレベルの約1/10であるが、雄と雌との間に禿頭の発生率と発症年齢の差はない。抗アンドロゲンの局所適用は、動物の雄と雌との両方におけるこの禿頭を逆転させた(Pan, H J ら、太くて短い尾を持つサル科マカク属のサルの前立腺PC3細胞における抗アンドロゲンおよび禿頭頭皮での局所抗脱毛剤としてのRU58841の評価。Endocrine 1998; 9:39-43)。
【0128】
このモデルは、ヒトの禿頭のモデルとしてのテロゲン変換アッセイに著しい改善をもたらしたが、多くの実践上の不利な点があった。サル科マカク属のサルは高価で比較的珍しく、飼育に大きな労働力を要し、試験間に長いウオッシュ・アウト期間を必要とする。従って、サル科マカク属のサルは、膨大な化合物をスクリーニングするための実践的なモデルではない。
【0129】
抗アンドロゲン試験化合物を評価する場合、雌のC3H/HeNマウスをテロゲン変換アッセイに使用できることが発見されている。従って、このモデルは従来のテロゲン変換アッセイの改良に関する。生後約7週間の雄のC3H/HeN マウスを用いる。それらの動物も、それらの雌と同様に、一様にテロゲンに入る。しかしながら、1度それらの雄のマウスの毛を剃ると、もともと存在するアンドロゲンが、毛の毛胞のアナゲン期への変換を阻害する。抗アンドロゲンは、雌のマウスと同様に、このアンドロゲン性効果を遮断し、毛胞はアナゲン期へ変換するであろう。
(実施例126A)
【0130】
実施例1で記載した化合物に対して、上記の改良されたテロゲン変換アッセイを用いてさらなる試験を行った。試験は以下の方法で行った。
【0131】
生後6〜7週間の雄のC3H/HeN マウス(Charles River
Laboratories, Raleigh, NC)を試験用に用いた。試験開始の前に、マウスの背部から毛を剃った。テロゲン期を視覚的に示す、肌がピンクのマウスのみを選んで、この試験に用いた。
【0132】
試験化合物を、プロピレングリコール(30%)およびエタノール(70%) からなる媒体に溶かし、1%および4%w/vの濃度を得た。1つの試験グループ(7〜10匹のマウス)に20μl/cm中の、関連投与量をマウスの毛を剃られた背部の局所に塗った。動物の第3のグループは対照として、媒体のみを与えた。処理としては、4週間、1日に2回塗布した。
【0133】
処理した場所を観察し、一日おきに毛の成長の徴候を評価した。各動物について、処理された場所に毛の成長の徴候が初めて見られた日を記録することで、毛の成長反応を定量化した。アナゲンの最初の兆候は、毛包のメラニン形成細胞が、色のついた毛の生成に備えてメラニンを作り始めるにつれて皮膚の色が濃くなることである。マウスは35日間かそれ以上観察した。
【0134】
以下の図に示すように、実施例1の化合物は、1%および4%の両方の濃度で活性であった。アナゲンは、対照グループで生じる前に、各試験グループで生じた。
(図1)
(実施例126B)
【0135】
実施例98Aで記載したプロトコールを、3w/v%の濃度で、実施例4の生成物に繰り返した。アナゲンは、媒体の対照グループで生じる前に、各試験グループで生じなかった。
(実施例127)
(皮脂生成物の阻害のための動物モデル)
【0136】
Luderschmidtらは、化合物が皮脂分泌を調節できるかどうかを試験するための動物モデルを記載している(Arch. Derm. Res. 258, 185-191 (1977))。このモデルは、耳に脂腺を持つ、雄のゴールデン・ハムスターを使用する。実施例1および4の生成物をこのモデルでスクリーニングした。
【0137】
皮脂阻害の試験は以下の方法で行った。生後9〜10週間の雄のゴールデン・ハムスターを実験環境に置き、研究に使用する前に2週間馴化した。各グループは5匹からなり、媒体のみおよび陽性の対照と並行して行った。投与の前に、各化合物30mgをトランスクタノール(transcutanol)、エタノール、およびプロピレングリコール(20/60/20%v/v)からなる溶媒1mLに溶かし、最終的に3-w/v%の濃度を得た。
【0138】
動物には毎日2回、1週間に5日間、4週間のあいだ、局所に投与した。各投与は、25マイクロリットルの媒体または薬からなる。投与としては、右と左の両方の耳の腹側表面へ塗布した。
全ての動物たちは最後の投与のほぼ18〜24時間後に屠殺した。各動物から右耳を集め、皮脂分析に用いた。
【0139】
耳は、以下の方法でHPLC分析用の準備をした。サンプル部を標準化するために、耳の解剖の”V”マークの真上で8mmの遠位バイオプシーパンチを取った。パンチを引き離した。腹側バイオプシー表面(脂腺に局所用量が直接塗布された場所)は試験用に保有し、バイオプシーパンチの背面は廃棄した。
【0140】
組織の試料はNガスを吹き入れ、HPLC分析用に−80℃で窒素下で保存した。耳の試料にくわえて、各薬のアリコートおよび媒体(少なくとも250μl)もHPLC分析用に加えるために−80℃で保存した。
【0141】
HPLC分析は組織試料の抽出物で行った。組織試料を3mlの溶媒(2,2,4−トリメチルペンタンとイソプロピルアルコールの4:1混合液)と接触させた。混合物を15分間振とうし、遮光して室温で1晩保管した。次の朝、1ミリリットルの水を試料に加え、15分間振とうした。ついで試料を、約1500rpmで15分間、遠心分離機にかけた。2mlの有機相(最上相)をガラスのバイアル瓶へ移し、37℃で窒素下で約1時間乾燥させ、ついで約48時間凍結乾燥させた。ついで試料を凍結乾燥機から取り出し、600μlの溶媒A(トリメチルペンタン/テトラヒドロフラン(99:1))でもどした。ついで試料に再びふたをし、5分間ボルテックスした。
【0142】
ついで各試料200μlを、200μLガラスインサートで、あらかじめラベルを貼ってある200μl HPLCバイアル瓶へ移した。HPLCバイアル瓶を、Agilent 1100 series HPLC unitsのオートサンプラー・トレイへ置いた。Agilent 1100 HPLC systemは温度自動調節器付きオートサンプラー、4級ポンプ(quarternary pump)、カラム・ヒーター、およびA/Dインターフェース・モジュールより構成された。全てのコンポーネントはAgilent Chem Station softwareにより制御された。Waters Spherisorb S3W 4.6×100 mm分析カラムは、Agilentカラム・ヒーター・ユニットにより30℃に保たれた。HPLCオートサンプラーは、測定中、試料温度を20℃に保つようにプログラムされた。
【0143】
10μlの各試料をカラムに3回インジェクトした。2種の溶媒を、溶媒勾配に使用した。溶媒Aはトリメチルペンタンとテトラヒドロフラン(99:1)の混合液であった。溶媒Bは酢酸エチルであった。使用した勾配を下の表に示す:
【表23】

【0144】
The Sedex 75 Evaporative Light Scattering Detector (ELSD)を、45℃の5ゲインで、圧力3.1barに維持した窒素下で操作した。装置から得られたアナログ信号は,Agilent A/Dインターフェース・モジュールへ送られ、そこでその信号はデジタル出力に変換された。変換は10000−mAu/volt セットポイントに基づき、データ転送速度は10Hz(0.03分)であった。得られたデジタル出力は、ピーク面積の積分のために、ついでAgilent Chem Station softwareに送られた。
【0145】
HPLC分析の結果を以下の表IVに示す。結果は、媒体対照と比較して、コレステロール・エステル(CE)およびワックス・エステル(WE)産生の減少として報告される。
【表24】

【0146】
カラム1および2は、構造および実施例番号で化合物を確認する。カラム3〜5は、化合物の皮脂成分(CEおよびWE)の減少に対する効果を示す。結果は媒体対照との差として示される。正の数は、測定された皮脂成分、すなわち、コレステロール・エステル(CE)またはワックス・エステル(WE)の産生の減少を示す。
【0147】
カラム3は、皮脂試料におけるコレステロール・エステル量を減少させる化合物の能力を示す。カラム4は、化合物のワックス・エステルの生成に対する効果を示す。ワックス・エステルは脂腺の特定のマーカーであり、皮膚の他の任意の層では目につくほど検出されない。ワックス・エステルは皮脂の最も多い成分である(約25%)。従って、ワックス・エステルの減少は通常、皮脂分泌の著しい減少を示す。カラム5は、カラム3および4に示された結果の合計である(また、活性における相対的な違いをさらに明らかにすることを含む)。表IVに示すように、式Iのアンドロゲンモジュレータは、コレステロール・エステルおよびワックス・エステルの産生を著しく減少させた。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】実施例1の化合物は、1%および4%の両方の濃度で活性であったことを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式からなる化合物、あるいはその塩、溶媒和物、またはプロドラッグ:
【化1】

式中;
a)Xはシアノ、ハロゲンまたはハロアルキルを表し、
b)RおよびRはそれぞれ独立して水素または置換されていてもよい(C−C)アルキルを表し、
c)AlkはC−C直鎖状アルキレン基を表し、ここで2個までの水素原子が、置換されていてもよいC−Cアルキル、ハロゲン、水酸基、チオール、およびシアノからなる群から選択される置換基によって置き換えられてもよく、
d)nは0または1の整数を表し、
e)YはNXまたはO−Xを表し、
f)Xは水素または置換されていてもよい(C−C)アルキルを表し、
g)Xは、
i. 水素を表し、
ii. 置換されていてもよい(C−C12)アルキルを表し、
iii. 置換されていてもよい(C−C12)アルケニルを表し、
iv. 置換されていてもよい(C−C12)アルキニルを表し、
v. 置換されていてもよい(C−C10)シクロアルキルを表し、
vi. (C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびシクロアルキル部分はそれぞれが置換されていてもよく、
vii. 置換されていてもよい(C−C10)アリールを表し、
viii. (C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルとアリール部分はそれぞれが置換されていてもよく、
ix. −(CH)−(Alk−C(O)Rを表し、ここでAlkは(C−C)直鎖状アルキレン基を表し、ここで8個までの水素原子が、置換されていてもよい(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロゲン、水酸基、チオール、シアノ、およびNRからなる群から選択される置換基によって置き換えられてもよく、該RおよびRはそれぞれが独立して水素または(C−C)アルキルを表し、qは0または1の整数を表し、Rは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分はそれぞれが置換されていてもよく、
x. −(CH)−(Alk−C(O)−O−Rを表し、ここでAlkおよびqは上記で定義されたとおりであり、かつRは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xi. −(CH)−(Alk−C(O)−NRを表し、ここでAlkおよびqは上記のとおりであり、かつRおよびRはそれぞれ独立して水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xii. −(CH)−(Alk−Y−Rを表し、ここでAlkおよびqは上記で定義されたとおりであり、YはOまたはSを表し、かつRは水素、(C−C12)アルキル、(C−C10)アリール、または(C−C10)アリール(C−C)アルキルからなる群から選択され、ここで該アルキルおよびアリール部分は置換されていてもよく、
xiii. 置換されていてもよいヘテロアリールを表し、
xiv. ヘテロアリール(C−C)アルキルを表し、ここで該へテロアリールおよびアルキル部分はそれぞれ置換されていてもよく、
xv. 置換されていてもよいヘテロ環を表し、
xvi. ヘテロ環(C−C)アルキルを表し、ここで該アルキルおよびヘテロ環部分はそれぞれ置換されていてもよく、または、
h) YがNである化合物については,XおよびXは隣接する窒素原子と共に、置換されていてもよいヘテロ環を形成してもよい。
【請求項2】
またはRの1つが水素であり、RまたはRの他の1つがイソブチル、プロピル、n−ブチル、イソプロピル、およびエチルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
nが0である、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
がトリフルオロメチルであり、かつフェニル環の3位に位置している、請求項1、2または3に記載の化合物。
【請求項5】
YがNXである、請求項1、2、3または4に記載の化合物。
【請求項6】
が水素である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が、(C−C12)アルキル、(C−C10)シクロアルキル(C−C)アルキル、(C−C10)アリール(C−C)アルキル、ヘテロアリール(C−C)アルキル、およびヘテロ環(C−C)アルキルからなる群から選択される置換基を表す、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
YがOXである、請求項1、2、3または4に記載の化合物。
【請求項9】
がハロゲンまたはハロアルキルを表す、請求項1〜8のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物の医薬としての使用。
【請求項11】
アンドロゲン受容体の活性化を阻害するための薬剤の製造における、請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項12】
ホルモン依存性癌、前立腺の良性過形成、座瘡、多毛、過剰皮脂、脱毛、月経前症候群、肺癌、早発思春期、骨粗鬆症、性腺機能低下症、加齢に伴う筋肉量の減少、および貧血からなる群から選択される状態を緩和するための薬剤の製造における、請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項13】
1つまたはそれ以上の薬学的に許容できる賦形剤の混合剤中に、請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項14】
皮膚への使用に適した、1つまたはそれ以上の薬学的に許容できる賦形剤の混合剤中に、請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物を含む局所用医薬製剤。
【請求項15】
小売流通用に包装された、請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物を含む製造品、ここで該包装された製造品は座瘡、脱毛、および油性肌からなる群から選択される状態を緩和するための該化合物の使用方法を消費者にアドバイスする。

【図1】
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【公表番号】特表2007−532621(P2007−532621A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507858(P2007−507858)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【国際出願番号】PCT/IB2005/000872
【国際公開番号】WO2005/100305
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(503181266)ワーナー−ランバート カンパニー リミテッド ライアビリティー カンパニー (167)
【Fターム(参考)】