説明

トランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法

【課題】電気移動度が高いと同時に、製造費用を最少化することができる、トランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に形成される、半導体芯と、該半導体芯の一部を囲む第1被覆と、該第1被覆を囲む第2被覆とを有する微細線と、前記微細線の第2被覆上に形成される第1電極と、前記第1電極上に形成され、前記半導体芯の一部を露出する接触孔を有する絶縁膜と、前記接触孔を通じて前記微細線と連結される第2及び第3電極とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法に関し、詳しくは、電気移動度が高いと同時に、製造費用を最少化することができるトランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、陰極線管表示装置から液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)や有機発光表示装置(organic light emitting diode display、OLED display)などに代替されるのに伴って表示領域が大型化されてきているが、表示領域を制御するための回路は次第に小さく形成されて、全体的な装置の大きさは小型化、軽量化されてきている。
現在は、装置の大きさをより小さく形成するために、基板にトランジスタを直接集積している。そして、表示領域を構成する各画素もトランジスタを有するが、トランジスタの大きさが小さくなるほど、画素の開口率が増加して、表示品質が優れた表示装置を実現することができる。
【0003】
このようなトランジスタは、出力電極、入力電極、制御電極、及び半導体からなるが、半導体の特性によってトランジスタの駆動能力が異なる。
半導体の中でも、主に使用されるケイ素は、結晶状態によって、多結晶シリコン、非晶質シリコン、または単結晶シリコンに分類される。
【0004】
このうち、非晶質シリコンは、低い温度で蒸着することができて薄膜の形成が可能であるので大型表示板に主に利用されているが、多結晶または単結晶シリコンに比べて電界効果移動度(field effect mobility)が低い。
そして、単結晶及び多結晶シリコンは、電界効果移動度は優れているが、単結晶または多結晶シリコンを形成するための工程が複雑であるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記従来のトランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、電気移動度が高いと同時に、製造費用を最少化することができる、トランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるトランジスタは、基板上に形成される、半導体芯と、該半導体芯の一部を囲む第1被覆と、該第1被覆を囲む第2被覆とを有する微細線と、前記微細線の第2被覆上に形成される第1電極と、前記第1電極上に形成され、前記半導体芯の一部を露出する接触孔を有する絶縁膜と、前記接触孔を通じて前記微細線と連結される第2及び第3電極とを有することを特徴とする。
【0007】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことが好ましい。
前記絶縁膜は、アクリル系共重合体を含むことが好ましい。
前記第1被覆は、絶縁体を含むことが好ましい。
前記第1被覆は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことが好ましい。
前記第2被覆は、導体を含むことが好ましい。
前記第2被覆は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことが好ましい。
前記第1電極と第1及び第2被覆との境界線は一致することが好ましい。
【0008】
また、上記目的を達成するためになされた本発明によるトランジスタは、基板上に形成される第1、第2、及び第3電極と、前記第1電極上に形成される半導体核と、該半導体核の一部を囲む第1被覆と、該第1被覆を囲む第2被覆とを有する微細線と、前記第1電極及び前記微細線上に形成される固定部材とを有し、前記半導体核の一部は、前記第1及び第2被覆と前記固定部材とで覆われずに前記第2及び第3電極と連結されることを特徴とする。
【0009】
前記半導体核の両端部は前記固定部材で覆われないことが好ましい。
前記第2及び第3電極の少なくとも一部は前記固定部材上にあることが好ましい。
前記第2及び第3電極は、前記半導体核と接触する境界線を有することが好ましい。
前記第1被覆は、絶縁体を含むことが好ましい。
前記第1被覆は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことが好ましい。
前記第2被覆は、導体を含むことが好ましい。
前記第2被覆は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、基板と、前記基板上に形成され、半導体核と、該半導体核の一部を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線と、前記微細線の外皮上に形成される第1電極と、前記第1電極上に形成され、前記半導体核の一部を露出する接触孔を有する絶縁膜と、前記接触孔を通じて前記微細線と各々連結される第2及び第3電極と、前記第3電極と連結される画素電極とを有することを特徴とする。
【0011】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことが好ましい。
前記絶縁膜は、アクリル系共重合体を含むことが好ましい。
前記内皮は、絶縁体を含むことが好ましい。
前記内皮は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことが好ましい。
前記外皮は、導体を含むことが好ましい。
前記外皮は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことが好ましい。
前記第1電極と前記内皮及び前記外皮との境界線は一致することが好ましい。
前記画素電極と対向する共通電極と、前記画素電極及び前記共通電極の間に充填される液晶層をさらに有することが好ましい。
【0012】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、基板上に形成される第1、第2、及び第3電極と、前記第1電極上に形成される半導体核、該半導体核の一部を囲む内皮、該内皮を囲む外皮とを有する微細線と、前記第1電極及び前記微細線上に形成される固定部材と、前記第3電極と連結される画素電極とを有し、前記半導体核の一部は、前記内皮及び外皮と前記固定部材とで覆われずに前記第2及び第3電極と連結されることを特徴とする。
【0013】
前記半導体核の両端部は前記固定部材で覆われないことが好ましい。
前記第2及び第3電極の少なくとも一部は前記固定部材上にあることが好ましい。
前記内皮は、絶縁体を含むことが好ましい。
前記内皮は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことが好ましい。
前記外皮は導体を含むことが好ましい。
前記外皮は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことが好ましい。
前記画素電極と対向する共通電極と、前記画素電極及び前記共通電極の間に充填される液晶層をさらに有することが好ましい。
【0014】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置の製造方法は、基板上に半導体核と、該半導体核を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線を撒く段階と、前記微細線と重畳するゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、前記外皮及び内皮の一部を除去して前記半導体核を露出させる段階と、前記半導体核を露出させる接触孔を有する絶縁膜を形成する段階と、前記接触孔を通じて各々の前記微細線と各々連結されるデータ線及び出力電極を形成する段階と、前記出力電極と連結される画素電極を形成する段階とを有することを特徴とする。
【0015】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことが好ましい。
前記絶縁膜は、アクリル系重合体を含むことが好ましい。
前記ゲート線及び前記外皮は湿式エッチングでエッチングし、前記内皮は乾式または湿式エッチングでエッチングすることが好ましい。
前記微細線は、液体に混合してそれを塗布することによって撒くことが好ましい。
前記液体は、エタノールを含むことが好ましい。
【0016】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置の製造方法は、基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、前記基板上に半導体核と、該半導体核を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線を撒く段階と、前記微細線を露出させる接触孔を有する固定部材を形成する段階と、前記接触孔を通じて露出された前記微細線の前記外皮及び内皮を除去して前記半導体核を露出させる段階と、前記接触孔を通じて各々の前記半導体核と各々連結されるデータ線及び出力電極を形成する段階と、前記出力電極と連結される画素電極を形成する段階とを有することを特徴とする。
【0017】
前記固定部材で覆われない前記微細線を除去する段階をさらに有することが好ましい。
前記ゲート線及び前記外皮は湿式エッチングでエッチングし、前記内皮は乾式または湿式エッチングでエッチングすることが好ましい。
前記微細線は、液体に混合してそれを塗布することによって撒くことが好ましい。
前記液体は、エタノールを含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るトランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法によれば、微細線を利用してトランジスタを実現することによって、複雑な工程を行わなくても性能が優れたトランジスタを含む表示板を製造することができ、生産費用を最少化することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明に係るトランジスタ、これを含む表示装置、及びその製造方法を実施するための最良の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図面では、各層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。明細書全体を通して類似した部分については、同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の“上”にあるとする時、これは他の部分の“直上”にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も意味する。反対に、ある部分が他の部分の“直上”にあるとする時、これはその中間に他の部分がない場合を意味する。
【0020】
次に、図面を参照して、本発明の一実施形態による微細線トランジスタ、微細線トランジスタ表示板、及びその製造方法について説明する。
図1乃至図4を参照して、本発明の一実施形態による液晶表示装置の一例について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図2は図1に示した微細線トランジスタ表示板のIIの部分を拡大して示した配置図であり、図3は図2の微細線の斜視図であり、図4は図1の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置のIV−IV線に沿った断面図である。
本実施形態による液晶表示装置は、互いに対向する微細線トランジスタ表示板100及び共通電極表示板200と、これら二つの表示板100、200の間に注入されている液晶層3を含む。
【0021】
まず、共通電極表示板200について説明する(図4参照)。
透明なガラスまたはプラスチックなどからなる絶縁基板210上に、ブラックマトリックス(black matrix)という遮光部材(light blocking member)220が形成されている。遮光部材220は、クロムの単一膜またはクロム及び酸化クロムの二重膜からなったり、黒色顔料(pigment)を含む有機膜からなることができる。
基板210上には、また、複数の色フィルタ(color filter)230が形成されている。色フィルタ230は、基本色(primary color)のうちの一つを表示することができ、基本色の例としては、赤色、緑色、青色などの三原色がある。隣接する色フィルタ230の周縁は重畳することができる。
色フィルタ230上には、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)などの透明な導電物質などからなる共通電極270が形成されている。
共通電極270及び色フィルタ230の間には、色フィルターが露出されるのを防止して平坦面を提供するための蓋膜(over coat)(図示せず)を形成することもできる。
【0022】
次に、微細線トランジスタ表示板100について説明する。
透明なガラスまたはプラスチックなどからなる絶縁基板110上に、複数の微細線(nano wire)154が形成されている。
図2を参照すると、微細線154は二次元的に平面上に平行に配列されている。しかし、微細線154は互いに平行でなく不規則に配列されることもあり、三次元的に積層されることもある。
図3を参照すると、各々の微細線154は、ナノメートル(nanometer)の大きさの単結晶半導体からなる半導体芯154a、半導体芯154aを囲んでいる内皮154b、そして内皮154bを囲んでいる外皮154cを含む。外皮154c及び内皮154bは半導体芯154aの中心部だけを囲んでいて、半導体芯154aの両端部は露出されている。
【0023】
半導体芯154aの材料としては、ナノメートルの大きさに形成することができる半導体であれば全て可能であり、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、III−V族化合物半導体などがある。半導体芯154aは、導電性不純物イオンで弱くドーピングされていて、導電性不純物としては、ホウ素(B)やガリウム(Ga)などのP型不純物、リン(P)やヒ素(As)などのN型不純物がある。半導体芯154aの直径(D)は約18〜22nmの範囲であり、長さ(L)は約30〜35μmの範囲である。
内皮154bは、酸化ケイ素(SiO)または窒化ケイ素(SiNx)からなり、外皮154cは、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)などの導電物質からなる。内皮154b及び外皮154cの厚さ(T1、T2)は各々約20〜25nmの範囲である。
基板110上には、また、複数のゲート線(gate line)121が形成されている。
【0024】
ゲート線121は、ゲート信号を伝達し、主に横方向にのびている。各ゲート線121は、下に突出して複数の微細線154と重畳する複数のゲート電極124、及び他の層または外部装置との接続のために面積が拡張されているゲート線の端部129を含む。ゲート電極124は、微細線154の外皮154c上に位置して、微細線154の内皮154b及び外皮154cとその境界が一致し、半導体芯154aとは分離されている。ゲート信号を生成する駆動回路(図示せず)が微細線トランジスタ表示板100上に集積される場合、ゲート線121がのびて駆動回路と連結することができる。
【0025】
ゲート線121は、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金などのアルミニウム系金属、銀(Ag)や銀合金などの銀系金属、銅(Cu)や銅合金などの銅系金属、モリブデン(Mo)やモリブデン合金などのモリブデン系金属、クロム、チタニウム、タンタルなどからなるのが好ましい。しかし、これらは物理的な性質が異なる二つの導電膜(図示せず)を含む多重膜構造からなることもできる。このうちの一つの導電膜は、信号遅延や電圧降下を減少させることができるように比抵抗(resistivity)が低い金属、例えばアルミニウム系金属、銀系金属、銅系金属からなることができる。これとは異なって、他の導電膜は、他の物質、特にITO及びIZOとの物理的、化学的、電気的な接触特性が優れている物質、例えばモリブデン系金属、クロム、タンタル(Ta)、またはチタニウム(Ti)などからなることができる。このような組合わせの好ましい例としては、クロムの下部膜及びアルミニウム(合金)の上部膜や、アルミニウム(合金)の下部膜及びモリブデン(合金)の上部膜がある。しかし、ゲート線121はこの他にも多様な金属及び導電物質からなることができる。
【0026】
ゲート線121の側面は基板110の表面に対して傾いていて、その傾斜角は約30〜80゜であるのが好ましい。
微細線154及びゲート線121上には、絶縁膜180が形成されている。絶縁膜180は、アクリル(arcrylate)系共重合体などの有機物質からなり、約3.5〜4.5μmの厚さであるのが好ましい。しかし、絶縁膜180は、窒化ケイ素または酸化ケイ素などの無機物や低誘電率絶縁物でもありうる。低誘電率絶縁物の誘電定数は4.0以下であるのが好ましく、プラズマ化学気相蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition;PECVD)で形成されるa−Si:C:O、a−Si:O:Fなどがその例である。有機絶縁物のうちの感光性を有するもので絶縁膜180を形成することもでき、絶縁膜180の表面は平坦でありうる。また、絶縁膜180は、有機膜の優れた絶縁特性を生かしつつ露出された半導体芯154a部分に影響が及ばないように、下部無機膜及び上部有機膜の二重膜構造からなることもできる。
【0027】
絶縁膜180には、ゲート線の端部129を露出する複数の接触孔181及び半導体芯154aの一部を露出する複数の接触孔183、185が形成されている。この時、微細線154の両端部が露出される。
絶縁膜180上には、複数のデータ線(data line)171及び複数の出力電極(output electrode)175が形成されている。
データ線171は、データ信号を伝達し、主に縦方向にのびて、ゲート線121と交差している。各データ線171は、接触孔183を通じて半導体芯154aと連結されている入力電極173、及び他の層または外部駆動回路との接続のために面積が拡張されている端部179を含む。データ電圧を生成するデータ駆動回路が基板110上に集積される場合、データ線171がのびてデータ駆動回路と直接連結することができる。
出力電極175は、データ線171と分離されていて、接触孔185を通じて半導体芯154aと連結されている。
【0028】
少なくとも一つの微細線154は、一つのゲート電極124、一つの入力電極173、及び一つの出力電極175と共にトランジスタを構成し、トランジスタのチャンネル(channel)は微細線154の内皮154bの内側の半導体芯154aに形成される。
このように、単結晶シリコンからなる微細線を利用してトランジスタを形成すれば、非晶質シリコンまたは多結晶シリコンからなる薄膜トランジスタより駆動能力が高くなる。
【0029】
データ線171及び出力電極175は、モリブデン系、クロム、タンタル、及びチタニウムなどの耐火性金属、またはこれらの合金を含むのが好ましく、耐火性金属などの導電膜(図示せず)及び低抵抗物質の導電膜(図示せず)からなる多層膜構造からなることができる。多層膜構造の例としては、クロムまたはモリブデン(合金)の下部膜及びアルミニウム(合金)の上部膜の二重膜や、モリブデン(合金)の下部膜、アルミニウム(合金)の中間膜、及びモリブデン(合金)の上部膜の三重膜がある。しかし、これらはこの他にも多様な金属及び導電物質からなることもできる。
データ線171及び出力電極175の側面も基板110の表面に対して傾いていて、その傾斜角は約30〜80゜であるのが好ましい。
【0030】
絶縁膜180上には、データ線171及び出力電極175を保護するための保護膜(図示せず)が形成されることがある。保護膜は、絶縁膜180と同一な物質からなることができる。
絶縁膜180上には、また、複数の画素電極(pixel electrode)191及び複数の接触補助部材81、82が形成されている。画素電極191及び複数の接触補助部材81、82は、IZOまたはITOなどの透明な導電物質、またはアルミニウムや銀、クロムなどの不透明な反射性導電物質からなることができる。
【0031】
画素電極191は、出力電極175と直接接触して、これからデータ電圧の印加を受ける。データ電圧の印加を受けた画素電極191は、共通電圧の印加を受ける共通電極表示板200の共通電極270と共に電場を生成することによって、二つの電極間の液晶層3の液晶分子の配向を決定する。
画素電極191及び共通電極270はキャパシタ(以下では液晶キャパシタとする)を構成して、微細線トランジスタがターンオフされた後にも印加された電圧を維持する。電圧を維持する能力を強化するために、液晶キャパシタと並列に連結された他のキャパシタを構成することもでき、これをストレージキャパシタという。ストレージキャパシタは、画素電極191及びこれと隣接するゲート線121(これを前段ゲート線とする)の重畳などによって構成され、ストレージキャパシタの静電容量、つまり、保持容量を増加させるために、ゲート線121を拡張した突出部(図示せず)を形成して重畳面積を大きくしたり、別途の維持電極線(図示せず)及び画素電極191を重畳させてストレージキャパシタを構成することができる。
【0032】
以上で説明した二つの表示板100、200の内側面には、配向膜11、21が各々塗布されている。二つの表示板100、200の外側側には、偏光子(図示せず)が各々設置されているが、二つの偏光子の透過軸は互いに垂直であったり平行であったりして配置される。反射型液晶表示装置の場合には、二つの偏光子のうちの一つを省略することができる。
【0033】
表示板100、200及び偏光子の間には、液晶層3の遅延値を補償するための少なくとも一つの位相遅延フィルム(retardation film)(図示せず)が位置することができる。位相遅延フィルムは、複屈折性(birefringence)を有して、液晶層3の複屈折性を逆に補償する役割を果たす。遅延フィルムとしては、一軸性または二軸性光学フィルムがあり、特に負の(negative)一軸性光学フィルムが好ましい。
【0034】
微細線トランジスタ表示板100及び共通電極表示板200の間には、絶縁物質からなって、二つの表示板100、200の間隔を一定に維持するための間隔材(図示せず)が形成されている。
液晶表示装置は、また、偏光子、位相遅延フィルム、表示板100、200、及び液晶層3に光を供給する照明部(backlight unit)(図示せず)を含むことができる。
液晶層3は、垂直配向方式または捩じれネマチック配向方式で配向され、両基板110、210の中心面に対して対称に曲がって配向させることもできる。
【0035】
このような本実施形態による微細線トランジスタは、移動度が高い単結晶シリコンを含む微細線からなるので、非晶質シリコンまたは多結晶シリコンを使用した薄膜トランジスタより駆動能力が高い。したがって、一般的な薄膜トランジスタより小さくすることができて、画素の開口率が増加する。また、このような微細線トランジスタは、ゲート駆動回路及びデータ駆動回路を構成する素子として使用されることができるので、これら駆動回路を基板110に集積するのが容易である。
【0036】
次に、図1乃至図4に示した微細線トランジスタ表示板を製造する方法について、図1乃至図4と共に図5乃至図10を参照して詳細に説明する。
図5は図1及び図4に示した液晶表示装置の微細線トランジスタ表示板を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図6は図5の微細線トランジスタ表示板のVI−VI線に沿った断面図であり、図7は図5の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図8は図7の微細線トランジスタ表示板のVIII−VIII線に沿った断面図であり、図9は図8の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図10は図9の微細線トランジスタ表示板のX−X線に沿った断面図である。
【0037】
まず、図5及び図6を参照すると、透明な絶縁基板110上に、内皮154b及び外皮154cで囲まれた半導体芯154aを含む微細線154を撒く。微細線154は、エタノール(ethanol)または感光剤(photo resistor)などに混合して、その混合液を塗布することによって撒かれる。
塗布方法の例としては、グラビアコーティング(gravure coating)、メイヤーロッドコーティング(meyer rod coating)、ドクターブレードコーティング(docter blade coating)、スピンコーティング(spin coating)、スリットコーティング(slit coating)、インクジェット印刷(inkjet print)などがある。微細線154を一定に整列させるためには、混合液を一定の方向に流したり、微細線が入ることができる溝を有する枠を形成して塗布することができる。
エタノールを使用する場合には、エタノールは後に蒸発して基板110上には微細線154だけが残る。
【0038】
その後、スパッタリング(sputtering)などによって導電膜を積層した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行いして、ゲート電極124及びゲート線の端部129を含むゲート線121を形成する。そうすると、ゲート線121と分離されている一部の微細線154は完全に露出され、他の一部の微細線154は部分的にゲート線121で覆われて部分的にゲート線121から離れて露出される。
【0039】
完全に露出された微細線154は基板110から全て除去し、一部が露出された微細線154はその外皮154c及び内皮154bをエッチングして半導体芯154aを露出する。ゲート線121及び外皮154cは湿式エッチング(wet etch)し、内皮154bは乾式エッチング(dry etch)または湿式エッチングすることができる。この時、内皮154b及び外皮154cのうちの基板110と隣接した部分は除去されないこともある。
このようにすれば、撒かれた微細線154のうちの少なくとも一部は図2に示したように両側が露出される。
【0040】
次に、図7及び図8を参照すれば、スピンコーティングなどによって有機物絶縁膜180を積層する。スピンコーティングなどによって形成された薄膜は、化学気相蒸着法などを使用する場合より薄膜の形成速度が速く、生産性を向上させることができる。次に、フォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い絶縁膜180に複数の接触孔183、185を形成することによって、微細線154の半導体芯154aを露出させる。
【0041】
その後、図9及び図10を参照すれば、スパッタリングなどによって導電膜を形成した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い、接触孔183を通じて微細線154の一側端部と連結される複数のデータ線171及び接触孔185を通じて微細線154の反対側端部と連結される複数の出力電極175を形成する。
【0042】
次に、図1及び図4に示したように、ITOまたはIZOなどを蒸着した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い、出力電極175と連結される画素電極191及び接触部材81、82を形成する。
このように、不純物をドーピングしたり結晶化する複雑な工程を行わなくても、数回のフォトリソグラフィ及びエッチング工程のみを行って性能が優れたトランジスタを含む表示板を製造することができる。
【0043】
次に、本発明の他の実施形態による液晶表示装置について、図11乃至図15を参照して説明する。
図11は本発明の他の実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図12は図11に示した微細線トランジスタ表示板のXIIの部分を拡大して示した配置図であり、図13は図11の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置のXIII−XIII線に沿った断面図であり、図14は本発明の他の実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図15は図14の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置のXV−XV線に沿った断面図である。
【0044】
本実施形態による液晶表示装置も、微細線トランジスタ表示板100及び共通電極表示板200、そして液晶層3を含む。
図11乃至図15に示した表示板100、200の層状構造は、図1乃至図4に示したものとほぼ類似している。
共通電極表示板200を見ると、絶縁基板210上に、遮光部材(light blocking member)220及び複数の色フィルタ230が形成されている。
色フィルタ230上には、共通電極270が形成されている。共通電極270及び色フィルタ230の間には、色フィルタが露出されるのを防止して平坦面を提供するための蓋膜(over coat)(図示せず)を形成することもできる。
【0045】
微細線トランジスタ表示板100を見ると、絶縁基板110上に、ゲート電極124及びゲート線の端部129を含む複数のゲート線(gateline)121が形成されており、ゲート線121上には、複数の微細線154が形成されている。
図12を参照すると、微細線154は、ゲート電極124を横切って互いに交差して、不規則に配列されている。しかし、微細線154は、互いに平行に配列されることもあり、三次元的に積層されることもある。
図13を参照すると、各々の微細線154は、半導体芯154a、内皮154b、そして外皮154cを含む。
【0046】
微細線154及びゲート線121上には、固定部材(fixer)160が形成されている。固定部材160は、微細線154をゲート線121上に固定する。
固定部材160は、窒化ケイ素や酸化ケイ素などの無機絶縁物、有機絶縁物、低誘電率絶縁物などからなる。有機絶縁物及び低誘電率絶縁物の誘電定数は4.0以下であるのが好ましく、低誘電率絶縁物の例としては、プラズマ化学気相蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition;PECVD)で形成されるa−Si:C:O、a−Si:O:Fなどがある。有機絶縁物のうちの感光性を有するもので固定部材160を形成することもでき、固定部材160の表面は平坦でありうる。また、固定部材160は、下部無機膜及び上部有機膜の二重膜構造からなることもできる。
【0047】
固定部材160には、接触孔161、163、165が形成されている。接触孔163、165は半導体芯154aの両端部を露出し、接触孔161はゲート線121の端部129を露出する。接触孔163、165の境界線は微細線154の内皮154b及び外皮154cの境界と一致する。
【0048】
これとは異なって、図14及び図15に示したように、固定部材160は、ゲート線121に沿ってのびていて、固定部材160の幅がゲート線121の幅より若干広いこともある。この半導体芯154aの両端部は固定部材160の外側に露出されている。
基板100及び固定部材160上には、複数のデータ線(data line)171及び複数の出力電極(output electrode)175が形成されている。
【0049】
各データ線171は、接触孔163を通じて半導体芯154aと連結されている入力電極173、及び他の層または外部駆動回路との接続のために面積が拡張されている端部179を含む。入力電極173の境界線のうちの一部は接触孔163内に位置する。
出力電極175は、データ線171と分離されていて、接触孔165を通じて半導体芯154aと連結されている。そして、出力電極175の境界線のうちの一部は接触孔165内に位置する。
【0050】
少なくとも一つの微細線154は、一つのゲート電極124、一つの入力電極173、及び一つの出力電極175と共にトランジスタを構成し、トランジスタのチャンネル(channel)は微細線154の内皮154bの内側の半導体芯154aに形成される。
【0051】
基板100上には、また、複数の画素電極(pixel electrode)191及び複数の接触補助部材81、82が形成されている。
接触補助部材81は、接触孔161を通じてゲート線121の端部129と連結されており、接触補助部材82は、データ線171の端部179と連結されている。接触補助部材81、82は、ゲート線121の端部129及びデータ線171の端部179と外部装置との接続性を補完して、これらを保護する。
以上で説明した二つの表示板100、200の内側面には、配向膜11、21が各々塗布されている。
【0052】
それでは、図11乃至図13に示した微細線トランジスタ表示板を製造する方法について、図16乃至図21と共に図11及び図13を参照して詳細に説明する。
図16は図11及び図13に示した液晶表示装置の微細線トランジスタ表示板を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図17は図16の微細線トランジスタ表示板のXVII−XVII線に沿った断面図であり、図18は図16の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図19は図18の微細線トランジスタ表示板のXIX−XIX線に沿った断面図であり、図20は図18の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図であり、図21は図20の微細線トランジスタ表示板のXXI−XXI線に沿った断面図である。
【0053】
まず、図16及び図17を参照すると、透明な絶縁基板110上に、スパッタリング(sputtering)などによって導電膜を積層した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い、ゲート電極124を含むゲート線121を形成する。
【0054】
次に、図18及び図19を参照すれば、内皮154b及び外皮154cで囲まれた半導体芯154aを含む微細線154を撒く。微細線154は、エタノール(ethanol)または感光剤(photo resistor)などに混合して、その混合液を塗布することによって撒かれる。
その後、微細線154上に絶縁膜を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い複数の接触孔161、163、165を有する固定部材160を形成する。そうすれば、ゲート線121と分離されている一部の微細線154は完全に露出され、他の一部の微細線154は部分的にゲート線121で覆われて部分的にゲート線121から離れて露出される。
【0055】
完全に露出された微細線154は全て除去し、一部が露出された微細線154は外皮154c及び内皮154bをエッチングして半導体芯154aを露出する。外皮154cは湿式エッチング(wet etch)し、内皮154bは乾式エッチング(dry etch)または湿式エッチングすることができる。
【0056】
次に、図20及び図21を参照すると、スパッタリングなどによって導電膜を形成した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い、接触孔163を通じて微細線154の一側端部と連結される複数のデータ線171及び接触孔165を通じて微細線154の反対側端部と連結される複数の出力電極175を形成する。
この時、データ線171及び出力電極175がゲート電極124下の微細線154の外皮154cと接触しないように、一定の距離をおいてエッチングする。
その後、図11及び図13を参照すれば、ITOまたはIZOなどを蒸着した後でフォトリソグラフィ及びエッチング工程を行い、出力電極175と連結される画素電極191及び接触部材81、82を形成する。
【0057】
以上で説明したトランジスタは、有機発光表示装置にも使用することができる。
有機発光表示装置は、複数の信号線、及びこれらに連結されていて、ほぼ行列形態に配列されている複数の画素を含む。各画素は、有機発光素子、駆動トランジスタ、及びスイッチングトランジスタを含む。
駆動及びスイッチングトランジスタは、各々微細線、制御端子、入力端子、及び出力端子を含む。微細線は、図3のように、単結晶シリコンからなる半導体芯、半導体芯の中心部を囲んでいる内皮、内皮を囲んでいる外皮を含む。制御端子は外皮と重畳し、制御端子及び入力端子は半導体芯と連結されている。
そして、スイッチングトランジスタの出力端子は駆動トランジスタの制御端子と連結されており、駆動トランジスタの出力端子は有機発光素子と連結されている。ここで、有機発光素子は、駆動トランジスタの出力電流によって異なる強さで発光することによって、画像を表示する。
【0058】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図2】図1に示した微細線トランジスタ表示板のIIの部分を拡大して示した配置図である。
【図3】図2の微細線の斜視図である。
【図4】図1の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置をIV−IV線に沿って切断して示した断面図である。
【図5】図1及び図4に示した液晶表示装置の微細線トランジスタ表示板を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図6】図5の微細線トランジスタ表示板をVI−VI線に沿って切断して示した断面図である。
【図7】図5の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図8】図7の微細線トランジスタ表示板をVIII−VIII線に沿って切断して示した断面図である。
【図9】図8の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図10】図9の微細線トランジスタ表示板をX−X線に沿って切断して示した断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図12】図11に示した微細線トランジスタ表示板のXIIの部分を拡大して示した配置図である。
【図13】図11の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置をXIII−XIII線に沿って切断して示した断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態による微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図15】図14の微細線トランジスタ表示板を含む液晶表示装置をXV−XV線に沿って切断して示した断面図である。
【図16】図11及び図13に示した液晶表示装置の微細線トランジスタ表示板を本発明の一実施形態によって製造する方法の中間段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図17】図16の微細線トランジスタ表示板をXVII−XVII線に沿って切断して示した断面図である。
【図18】図16の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図19】図18の微細線トランジスタ表示板をXIX−XIX線に沿って切断して示した断面図である。
【図20】図18の次の段階での微細線トランジスタ表示板の配置図である。
【図21】図20の微細線トランジスタ表示板をXXI−XXI線に沿って切断して示した断面図である。
【符号の説明】
【0060】
3 液晶層
11、21 配向膜
81、82 接触補助部材
100、200 表示板
110、210 絶縁基板
121、129 ゲート線、ゲート線の端部
124 ゲート電極
154 微細線
154a 半導体芯
154b 内皮
154c 外皮
160 固定部材
161、163、165 接触孔
171、179 データ線、の端部
173 入力電極
175 出力電極
180 絶縁膜
181、183、185 接触孔
191 画素電極
220 遮光部材
230 色フィルタ
270 共通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成される、半導体芯と、該半導体芯の一部を囲む第1被覆と、該第1被覆を囲む第2被覆とを有する微細線と、
前記微細線の第2被覆上に形成される第1電極と、
前記第1電極上に形成され、前記半導体芯の一部を露出する接触孔を有する絶縁膜と、
前記接触孔を通じて前記微細線と連結される第2及び第3電極とを有することを特徴とするトランジスタ。
【請求項2】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項3】
前記絶縁膜は、アクリル系共重合体を含むことを特徴とする請求項2に記載のトランジスタ。
【請求項4】
前記第1被覆は、絶縁体を含むことを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項5】
前記第1被覆は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことを特徴とする請求項4に記載のトランジスタ。
【請求項6】
前記第2被覆は、導体を含むことを特徴とする請求項1または4に記載のトランジスタ。
【請求項7】
前記第2被覆は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項6に記載のトランジスタ。
【請求項8】
前記第1電極と第1及び第2被覆との境界線は一致することを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項9】
基板上に形成される第1、第2、及び第3電極と、
前記第1電極上に形成される半導体芯と、該半導体芯の一部を囲む第1被覆と、該第1被覆を囲む第2被覆とを有する微細線と、
前記第1電極及び前記微細線上に形成される固定部材とを有し、
前記半導体芯の一部は、前記第1及び第2被覆と前記固定部材とで覆われずに前記第2及び第3電極と連結されることを特徴とするトランジスタ。
【請求項10】
前記半導体芯の両端部は前記固定部材で覆われないことを特徴とする請求項9に記載のトランジスタ。
【請求項11】
前記第2及び第3電極の少なくとも一部は前記固定部材上にあることを特徴とする請求項9に記載のトランジスタ。
【請求項12】
前記第2及び第3電極は、前記半導体芯と接触する境界線を有することを特徴とする請求項9に記載のトランジスタ。
【請求項13】
前記第1被覆は、絶縁体を含むことを特徴とする請求項9に記載のトランジスタ。
【請求項14】
前記第1被覆は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことを特徴とする請求項13に記載のトランジスタ。
【請求項15】
前記第2被覆は、導体を含むことを特徴とする請求項9または13に記載のトランジスタ。
【請求項16】
前記第2被覆は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項15に記載のトランジスタ。
【請求項17】
基板と、
前記基板上に形成され、半導体芯と、該半導体芯の一部を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線と、
前記微細線の外皮上に形成される第1電極と、
前記第1電極上に形成され、前記半導体芯の一部を露出する接触孔を有する絶縁膜と、
前記接触孔を通じて前記微細線と各々連結される第2及び第3電極と、
前記第3電極と連結される画素電極とを有することを特徴とする表示装置。
【請求項18】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記絶縁膜は、アクリル系共重合体を含むことを特徴とする請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記内皮は、絶縁体を含むことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項21】
前記内皮は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
前記外皮は、導体を含むことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項23】
前記外皮は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム、及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
【請求項24】
前記第1電極と前記内皮及び前記外皮との境界線は一致することを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項25】
前記画素電極と対向する共通電極と、前記画素電極及び前記共通電極の間に充填される液晶層をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項26】
基板上に形成される第1、第2、及び第3電極と、
前記第1電極上に形成される半導体芯、該半導体芯の一部を囲む内皮、該内皮を囲む外皮とを有する微細線と、
前記第1電極及び前記微細線上に形成される固定部材と、
前記第3電極と連結される画素電極とを有し、
前記半導体芯の一部は、前記内皮及び外皮と前記固定部材とで覆われずに前記第2及び第3電極と連結されることを特徴とする表示装置。
【請求項27】
前記半導体芯の両端部は前記固定部材で覆われないことを特徴とする請求項26に記載の表示装置。
【請求項28】
前記第2及び第3電極の少なくとも一部は前記固定部材上にあることを特徴とする請求項26に記載の表示装置。
【請求項29】
前記内皮は、絶縁体を含むことを特徴とする請求項26に記載の表示装置。
【請求項30】
前記内皮は、酸化ケイ素または窒化ケイ素を含むことを特徴とする請求項29に記載の表示装置。
【請求項31】
前記外皮は導体を含むことを特徴とする請求項26に記載の表示装置。
【請求項32】
前記外皮は、アルミニウム、クロム、モリブデン、銅、チタニウム及びタンタルのうちから少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項31に記載の表示装置。
【請求項33】
前記画素電極と対向する共通電極と、前記画素電極及び前記共通電極の間に充填される液晶層をさらに有することを特徴とする請求項26に記載の表示装置。
【請求項34】
基板上に半導体芯と、該半導体芯を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線を撒く段階と、
前記微細線と重畳するゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、
前記外皮及び内皮の一部を除去して前記半導体芯を露出させる段階と、
前記半導体芯を露出させる接触孔を有する絶縁膜を形成する段階と、
前記接触孔を通じて各々の前記微細線と各々連結されるデータ線及び出力電極を形成する段階と、
前記出力電極と連結される画素電極を形成する段階とを有することを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項35】
前記絶縁膜は、有機物質を含むことを特徴とする請求項34に記載の表示装置の製造方法。
【請求項36】
前記絶縁膜は、アクリル系重合体を含むことを特徴とする請求項34に記載の表示装置の製造方法。
【請求項37】
前記ゲート線及び前記外皮は湿式エッチングでエッチングし、前記内皮は乾式または湿式エッチングでエッチングすることを特徴とする請求項34に記載の表示装置の製造方法。
【請求項38】
前記微細線は、液体に混合してそれを塗布することによって撒くことを特徴とする請求項34に記載の表示装置の製造方法。
【請求項39】
前記液体は、エタノールを含むことを特徴とする請求項38に記載の表示装置の製造方法。
【請求項40】
基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階と、
前記基板上に半導体芯と、該半導体芯を囲む内皮と、該内皮を囲む外皮とを有する微細線を撒く段階と、
前記微細線を露出させる接触孔を有する固定部材を形成する段階と、
前記接触孔を通じて露出された前記微細線の前記外皮及び内皮を除去して前記半導体芯を露出させる段階と、
前記接触孔を通じて各々の前記半導体芯と各々連結されるデータ線及び出力電極を形成する段階と、
前記出力電極と連結される画素電極を形成する段階とを有することを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項41】
前記固定部材で覆われない前記微細線を除去する段階をさらに有することを特徴とする請求項40に記載の表示装置の製造方法。
【請求項42】
前記ゲート線及び前記外皮は湿式エッチングでエッチングし、前記内皮は乾式または湿式エッチングでエッチングすることを特徴とする請求項40に記載の表示装置の製造方法。
【請求項43】
前記微細線は、液体に混合してそれを塗布することによって撒くことを特徴とする請求項40に記載の表示装置の製造方法。
【請求項44】
前記液体は、エタノールを含むことを特徴とする請求項43に記載の表示装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−295199(P2006−295199A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−112732(P2006−112732)
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】