説明

ブリッジ接続不良検出方法

【課題】部品のターミナルを短絡させるブリッジを検出することのできるブリッジ接続不良検出方法を提供する。
【解決手段】部品のターミナルの間を短絡させるブリッジ(bridge)を検出するためのブリッジ接続不良検出方法は部品が実装された基板に照射され反射された複数の光を通じて2Dイメージ及び高さ基準情報を獲得する段階と、2Dイメージ及び高さ基準情報のうち少なくとも一つ以上を用いて部品の回転情報を獲得する段階と、回転情報を用いて部品のブリッジ接続不良を検出するための検査領域を設定する段階と、2Dイメージを用いて検査領域内の第1ブリッジ領域を抽出する段階と、高さ基準情報を用いて検査領域内の第2ブリッジ領域を抽出する段階と、第1及び第2ブリッジ領域のうち少なくとも一つ以上を用いて部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブリッジ接続不良検出方法に関し、より詳細には部品のターミナルを短絡させるブリッジを検出することのできるブリッジ接続不良検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、基板上に装着される部品は駆動回路を具備する本体、及び前記本体の側面から突出された複数のターミナルで構成される。ここで、前記部品のターミナルのそれぞれはソルダを媒介体として基板上のパッドと電気的に接続される。
【0003】
しかし、前記ターミナルそれぞれがソルダによって前記パッドと電気的に接続される時、前記パッドまたは前記ターミナルの間にもソルダ物質が形成されてもよい。この際、前記パッドの間に形成されたソルダ物質は互いに分離されるべきである前記ターミナルを電気的に接続させて前記ターミナルの間で短絡不良(shorting failure)を起こすことがある。以下、前記ターミナルの間に形成されるソルダ物質をブリッジだとし、前記ターミナルの間で発生される前記短絡不良をブリッジ接続不良(bridge connecting failure)だとする。
【0004】
従って、前記部品を前記基板上に装着させた後、前記ターミナルの間にブリッジ接続不良が発生したかの可否を検査すべきである。しかし、既存2D検査方法は単純にカメラで撮像されたイメージを比較する方法であるので正確に検査するのには限界があった。
【0005】
また、基板に歪曲が発生した場合には検査しようとする部品の位置が不規則に変えられ、このような場合前記ターミナル間の接続不良を正確に検査できないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、高さ値を基準としてターミナルの間で発生されるブリッジ接続不良の検出正確度を向上させることのできるブリッジ接続不良検出方法を提供することにある。
【0007】
また、不特定原因によって基板に歪曲が生じて部品の位置が変わった場合にも前記部品の回転情報を測定してこれを基準としてブリッジ接続不良を正確に検査することのできるブリッジ接続不良検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の例示的な一実施形態に係るブリッジ接続不良検出方法は、部品のターミナルの間を短絡させるブリッジを検出するためのブリッジ接続不良検出方法において、前記部品が実装された基板に照射され反射された複数の光を通じて2Dイメージ及び高さ基準情報を獲得する段階と、前記2Dイメージ及び前記高さ基準情報のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品の回転情報を獲得する段階と、前記回転情報に基づいて前記部品のブリッジ接続不良を検出するための検査領域を設定する段階と、前記2Dイメージを用いて前記検査領域内の第1ブリッジ領域を抽出する段階と、前記高さ基準情報を用いて前記検査領域内の第2ブリッジ領域を抽出する段階と、前記第1ブリッジ領域及び第2ブリッジ領域のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階と、を含む。
【0009】
前記高さ基準情報は、前記部品の高さマップ(height map)、影マップ(shadow map)、及びビジビリティマップ(visibility map)のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。前記部品の回転情報を獲得する段階は、前記部品の基礎データから前記部品の高さマップに対応する基準テンプレートを生成する段階と、前記高さマップと前記基準テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、を含んでいてもよい。前記部品の回転情報を獲得する段階は、前記部品の基礎データから前記部品の影を抽象化した影テンプレートを生成する段階と、前記影マップと前記影テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、を含んでいてもよい。また、前記部品の回転情報を獲得する段階は、前記部品の基礎データから前記部品のビジビリティマップと対応される形状テンプレートを生成する段階と、前記ビジビリティマップと前記形状テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、を含んでいてもよい。また、前記部品の回転情報を獲得する段階は、前記部品の基礎データから前記部品に対する基準イメージを生成する段階と、前記2Dイメージと前記基準イメージとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、を含んでいてもよい。
【0010】
前記第1ブリッジ領域は、前記検査領域内で前記2Dイメージの階調値が臨界階調値以上に該当する領域であるか、前記検査域内で前記2Dイメージの色相がソルダの基準色の範囲内に該当する領域であってもよい。また、前記第1ブリッジ領域を抽出する段階は、
前記基板に対して互いに異なる角度で照射され反射された少なくとも2以上の光によって獲得された少なくとも2以上の2Dイメージをそれぞれ用いて少なくとも2以上の2Dブリッジ領域を抽出する段階と、前記2Dブリッジ領域を合わせて第1ブリッジ領域を形成する段階と、を含んでいてもよい。
【0011】
前記高さ基準情報は前記部品の高さマップを含み、前記第2ブリッジ領域は前記検査領域内で前記高さマップの高さ値が基準高さの値以上に該当する領域であってもよい。また、前記高さ基準情報は前記部品のビジビリティマップを含み、前記第2ブリッジ領域は前記検査領域内で前記ビジビリティマップのビジビリティ値が基準ビジビリティの値以上に該当する領域であってもよい。
【0012】
前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階は、前記第1ブリッジ領域及び第2ブリッジ領域の交集合に該当する最終ブリッジ領域を形成する段階と、前記最終ブリッジ領域を用いて前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階と、を含んでいてもよい。一方、前記検査領域は、前記回転情報に基づいて前記部品のターミナルの間または前記基板のパッドの間に設定されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のブリッジ接続不良検出方法によると、2Dイメージのみならず高さ基準情報を用いてターミナル間のブリッジ接続不良を正確に検査することができる。
【0014】
また、互いに異なる角度で照射された光によって撮影された2Dイメージから第1ブリッジ領域を抽出し、高さ基準情報から第2ブリッジ領域を抽出した後、前記第1ブリッジ領域と第2ブリッジ領域との間の交集合に該当する最終ブリッジ領域を抽出することで、より正確にブリッジ接続不良の発生可否を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の例示的な一実施形態によるブリッジ接続不良検出方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】図1のブリッジ接続不良検出方法に使用される検査装置を概念的に示す図面である。
【図3】図1のブリッジ接続不良検出方法のうち部品の回転情報を獲得する方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】図1のブリッジ接続不良検出方法のうち部品の回転情報を獲得する方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1のブリッジ接続不良検出方法のうち部品の回転情報を獲得する方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1のブリッジ接続不良検出方法のうち部品の回転情報を獲得する方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】基板上に部品が正位置に配置された状態を示す平面図である。
【図8】図7の部品が正位置に対して一定角度で回転された状態を示す平面図である。
【図9】図2の第一2D照明部によって撮影された第一2Dイメージから第一2Dブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面である。
【図10】図2の第二2D照明部によって撮影された第二2Dイメージから第二Dブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面である。
【図11】図2の3D照明ユニットによって獲得された高さ基準情報から第2ブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な形態を有することできる。ここでは、特定の実施形態を図面に例示し本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むこととして理解されるべきである。
【0017】
第1、第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用されることがあるが、前記構成要素は前記用語によって限定解釈されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみとして使用される。例えば、本発明の権利範囲を外れることなく第1構成要素を第2構成要素ということができ、類似に第2構成要素も第1構成要素ということができる。
【0018】
本出願において使用した用語は単なる特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に示さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書に記載された特徴、数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないこととして理解されるべきである。
【0019】
特別に定義しない限り、技術的、科学的用語を含んでここで使用される全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。
【0020】
一般的に使用される辞書に定義されている用語と同じ用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的またも過度に形式的な意味に解釈されない。
【0021】
以下、図面を参照して本発明の好適な一実施形態をより詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の例示的な一実施形態によるブリッジ接続不良検出方法を説明するためのフローチャートであり、図2は図1のブリッジ接続不良検出方法に使用される検査装置を概念的に示す図面である。
【0023】
図2を参照して本実施形態によるブリッジ接続不良検出方法に使用される検査装置に対して説明した後、図1を参照して前記ブリッジ接続不良検出方法に対して詳細に説明する。
【0024】
図2を参照すると、前記検査装置は基板10に配置された検査対象、例えば、部品20などを撮影して、前記部品20が前記基板10上にきちんと配置されてはんだ付けされたかを検査する装置であり、3D(3Dimensions)照明ユニット100、撮影ユニット200及び2D照明ユニットを含む。
【0025】
前記3D照明ユニット100は、ステージ(図示せず)に配置された前記基板10に対して所定の角度で光が照射されるように前記ステージ上に配置される。この際、前記3D照明ユニット100は前記ステージ上に複数個、例えば、4個が正四角形を成すように互いに対称に配置してもよい。
【0026】
前記3D照明ユニット100それぞれは、前記基板10に格子柄パターン光を照射する。具体的に、前記3D照明ユニット100それぞれは、光を発生させる光源110、及び前記光源110から発生された光を前記格子柄パターン光に変更して出射させる格子素子120を含んでいてもよい。この際、前記格子素子120は格子柄の長さ方向と異なる方向に所定間隔ずつ移動され、その結果前記格子側パターン光も前記格子素子120に添って格子柄が移動された状態で前記基板上に照射できる。一方、前記3D照明ユニット100は、前記基板10に実装された前記部品20の3D情報、即ち、高さ基準情報を抽出するために光を照射するユニットとして、図に示すように格子柄パターン光を提供するユニットであってもよいし、これとは異なりレーザ光を提供するユニットであってもよい。
【0027】
前記撮影ユニット200は、前記ステージ上に配置され前記基板10から反射され入射された光を通じて、前記基板10上に配置された前記部品20を撮影する。例えば、前記撮影ユニット200は、正四角形の角に配置された4個の3D照明ユニット100の中心に配置されてもよい。
【0028】
前記撮影ユニット200は、例えば、カメラ、結像レンズ、フィルターを含んでいてもよい。前記カメラは前記基板10から反射される光の印加を受け前記部品20の画像を撮影する。一例として、CCDカメラやCMOSカメラのうちいずれか一つが適用できる。前記結像レンズは前記カメラの下部に配置され、前記部品から反射される光を前記カメラで結像させる。前記フィルターは前記結像レンズの下部に配置され、前記基板10から反射される光を透過させ前記結像レンズに提供する。一例として、周波数フィルター、カラーフィルター及び光強度調節フィルターのうちいずれか一つからなってもよい。
【0029】
前記2D照明ユニットは、前記基板10に対して互いに異なる角度で光を照射する少なくとも2個の2D照明部を含む。例えば、前記2D照明ユニットは第一2D照明部300及び第二2D照明部400を含んでいてもよい。
【0030】
前記第一2D照明部300は、前記基板20の中心軸に対して第1角度で光を照射し、前記第二2D照明部400は前記基板10の中心軸に対して第1角度と異なる第2角度で光を照射する。ここで、前記基板10の中心軸は、前記基板10の法線方向で前記基板10と前記撮影ユニット200とを繋ぐ仮象の線を意味する。一方、前記3D照明ユニット100は、前記基板10の中心軸に対して前記第1及び第2角度の間の角度で光が照射されるように配置してもよい。
【0031】
前記第一2D照明部300及び第二2D照明部400は、互いに同一の種類の照明源であることが望ましいが、互いに異なる種類の照明源であってもよい。前記第一2D照明部300及び第二2D照明部400は図面のように、前記撮影ユニット200を中心に円を描きながら形成された環形光源であってもよい。前記第一2D照明部300及び第二2D照明部400は単一波長の光を発生させる単色光源であってもよいし、赤色光、緑色光、及び青色光などを発生させる複合光源であってもよい。この際、前記第一2D照明部300及び第二2D照明部400から発生される光は、前記基板10のボトムカラー(bottom color)、後述する具体的な検査領域における前記基板10のボトムカラーに対する補色成分のみからなるか、前記補色成分を含んでいてもよい。
【0032】
また、前記第一2D照明部300は多段で構成され前記基板10に対して互いに異なる角度で光を照射することができる。例えば、前記第一2D照明部300は、第1段照明310、第2段照明320及び第3段照明330を含んでいてもよい。この際、前記第1段照明310、第2段照明320、及び第3段照明330それぞれは、赤色光源、緑色光源及び青色光源から構成され、選択的に所望する色、例えば、赤色の光、緑色の光、青色の光または白色の光を前記基板10に照射することができる。
【0033】
一方、前記検査装置は前記3D照明ユニット100、前記撮影ユニット200及び前記2D照明ユニットなどをそれぞれ制御するためのコントローラユニット(図示せず)をさらに含んでいてもよい。
【0034】
続いて、図1を参照して、本実施形態によるブリッジ接続不良検出方法を詳細に説明する。
【0035】
まず、前記部品20が実装された前記基板10に互いに異なる角度で照射され反射された複数の光を撮影して少なくとも2つの2Dイメージ及び高さ基準情報を獲得する(S120)。
【0036】
具体的に例を挙げると、前記撮影ユニット200は、前記第一2D照明部300から発生され前記基板10から反射された光の印加を受けて第一2Dイメージを撮影し、前記第二2D照明部400から発生され前記基板10から反射された光の印加を受けて第二2Dイメージを撮影する。これとは異なり、前記撮影ユニット200は、前記第一2D照明部300の第1段照明310から発生され前記基板10から反射された光の印加を受けて第一2Dイメージを撮影し、前記第一2D照明部300の第3段照明330から発生され前記基板10から反射された光の印加を受けて第二2Dイメージを撮影してもよい。
【0037】
また、前記撮影ユニット200は、前記3D照明ユニット100から発生され前記基板10から反射された格子柄パターン光の印加を受けて高さ基準情報を撮影する。ここで、前記高さ基準情報は、前記基板10上に配置された前記部品20の高さマップ、影マップ及びビジビリティマップのうち少なくとも一つを含んでいてもよい。この際、前記3D照明ユニット100から照射された格子柄パターン光によって撮影されたN個のパターン画像から、各位置におけるN個の明るさ値を抽出し、N−バケットアルゴリズム(bucket algorithm)を用いて各位置における高さ値とビジビリティ値を算出することで、前記高さマップ及び前記ビジビリティマップが形成される。また、前記3D照明ユニット100それぞれの光が前記部品20に照射されて形成された影イメージを合成することで、前記影マップが形成される。
【0038】
続いて、前記2Dイメージ及び前記高さ基準情報のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品20の回転情報を獲得する(S20)。
【0039】
図3、4、5、及び6はブリッジ接続不良検出方法のうち、部品の回転情報を獲得する方法を説明するためのフローチャートである。また、図7は基板上に部品が正位置に配置された状態を示す平面図であり、図8は図7の部品が正位置に対して一定角度で回転された状態を示す平面図である。この際、図7及び図8は前記部品20がはんだ付けされる前の状態を示す図面である。
【0040】
まず、前記部品20の高さマップを用いて前記部品20の回転情報を獲得することができる。具体的に、図3を参照すると、前記部品20の基礎データ、例えば、CADデータから前記部品20高さマップと対応する基準テンプレートを生成した後(S22a)、前記高さマップと前記基準テンプレートとを比較して前記部品10の回転情報を獲得することができる(S24a)。例えば、前記基準テンプレートを図7のように前記基板10の正位置に配置させた後、前記基準テンプレートを一定の角度で回転させながら図8のように前記高さマップと最大にマッチングさせることで、前記回転情報を獲得することができる。
【0041】
二番目に、前記部品20の影マップを用いて前記部品20の回転情報を獲得することができる。具体的に図4を参照すると、前記部品20の基礎データ、例えばCADデータから、前記部品20の影を抽象化した影テンプレートを生成した後(S22b)、前記影マップと前記影テンプレートとを比較して前記部品10の回転情報を獲得することができる(S24b)。例えば、前記影テンプレートを図7のように前記基板10の正位置に配置させた後、前記影テンプレートを一定の角度で回転させながら図8のように前記影マップと最大にマッチングさせることで、前記回転情報を獲得することができる。
【0042】
三番目に、前記部品20のビジビリティマップを用いて前記部品20の回転情報を獲得することができる。具体的に、図5を参照すると、前記部品20の基礎データ、例えば、CADデータから、前記部品20のビジビリティマップと対応する形状テンプレートを生成した後(S22c)、前記ビジビリティマップと前記形状テンプレートとを比較して前記部品10の回転情報を獲得することができる(S24c)。例えば、前記形状テンプレートを図7のように前記基板10の正位置に配置させた後、前記基準テンプレートを一定の角度で回転させながら図8のように前記ビジビリティマップと最大にマッチングさせることで、前記回転情報を獲得することができる。ここで、前記形状テンプレートは前記基準テンプレートと実質的に同一のテンプレートであってもよい。
【0043】
四番目に、前記2Dイメージのうち少なくとも一つを用いて前記部品20の回転情報を獲得することができる。具体的に、図6を参照すると、前記部品20の基礎データ、例えば、CADデータから前記部品20に対応する基準イメージを生成した後(S22d)、前記2Dイメージと前記基準イメージとを比較して前記部品20の回転情報を獲得することができる。例えば、前記基準イメージを図7のように前記基板10の正位置に配置させた後、前記基準イメージを一定角度で回転させながら図8のように前記2Dイメージと最大にマッチングさせることで、前記回転情報を獲得することができる。この際、前記基準イメージと前記2Dイメージとの間のマッチングはグレーレベル(gray level)の階調値を基準としてマッチングさせることもでき、色相を基準としてマッチングさせることもできる。
【0044】
続いて、前記部品20の回転情報に基づいて前記部品20のブリッジ接続不良を検出するための検査領域(または関心領域、Region of Interst)(ROI)を設定する(S30)。具体的に、前記部品20が、駆動回路が内蔵された本体部22及び前記本体部22から突出された複数のターミナル24で構成されるとした場合、前記検査領域ROIは前記回転情報に基づいて前記部品20のターミナル24の間にそれぞれ設定されてもよい。または、前記検査領域ROIは、図示のように、前記ターミナル24と対応する位置に配置され、前記ターミナル24と電気的に接続される前記基板10のパッド12の間に設定されてもよい。この際、前記検査領域ROIは前記ターミナル24または前記パッド12と重畳されないように設定することが望ましい。
【0045】
図9は図2の第一2D照明部によって撮影された第一2Dイメージから第一2Dブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面であり、図10は図2の第二2D照明部によって撮影された第二2Dイメージから第二2Dブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面である。ここで、図9及び図10は前記部品20がソルダペースト30によってはんだ付けされた後の状態を示す図面である。
【0046】
図1、図9及び図10を参照すると、前記検査領域ROIを設定した後、前記2Dイメージのうち少なくとも一つを用いて前記検査領域ROI内の第1ブリッジ領域を抽出する(S40)。本実施例において、前記第1ブリッジ領域は、前記2Dイメージそれぞれによる2Dブリッジ領域の合集合であってもよい。
【0047】
具体的に説明すると、前記検査領域ROI内から前記第一2Dイメージの階調値が臨界階調値以上に該当する第一2Dブリッジ領域32を抽出し、前記検査領域(ROI)内から前記第二2Dイメージの階調値が前記臨界階調値以上に該当する第二2Dブリッジ領域34を抽出することができる。ここで、前記臨界階調値はブリッジとして判断されるためのグレイレベルの最低の階調値であってもよい。これとは異なり、前記検査領域RPI内から前記第一2Dイメージの色相がソルダの基準色範囲内に該当する第一2Dブリッジ領域32を抽出し、前記検査領域ROI内から前記第二2Dイメージの色相が前記基準色範囲内に該当する第二2Dブリッジ領域34を抽出することができる。続いて、第一2Dブリッジ領域32及び第二2Dブリッジ領域34を合わせて前記第1ブリッジ領域を形成することができる。
【0048】
例えば、前記第一2Dブリッジ領域32は、図9に示すようにA1、A2、A3、A4及びA5のブリッジで構成され、前記第二2Dブリッジ領域34は図10に示すようにB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8及びB9のブリッジで構成されてもよい。この際、前記A2、A4及びA5ブリッジは、前記B3、B5及びB6のブリッジとそれぞれ互いに同一であるので、前記第一2Dブリッジ領域32及び第二2Dブリッジ領域34の合集合である前記第1ブリッジ領域は、全部で11個のブリッジで構成される。
【0049】
図11は図2の3D照明ユニットによって獲得された高さ基準情報から第2ブリッジ領域を抽出する過程を説明するための図面である。ここで、図11は、前記部品20がソルダペースト30によってはんだ付けされた後の状態を示す図面である。
【0050】
図1及び図11を参照すると、前記検査領域ROIを設定した後、前記高さ基準情報を用いて前記検査領域ROI内の第2ブリッジ領域36を抽出する(S50)。この際、前記第2ブリッジ領域36を抽出する過程は前記第一2Dブリッジ領域32、及び第二2Dブリッジ領域34の合集合である前記第1ブリッジ領域を抽出する過程と同時に進行されるか、以前または以後に進行されてもよい。
【0051】
前記高さ基準情報が前記部品の高さマップを含んでいるとする時、前記第2ブリッジ領域36は、前記検査領域ROI内で前記高さマップの高さ値が基準高さ値以上に該当する領域であってもよい。または、前記高さ基準情報が前記部品のビジビリティマップを含んでいるとする時、前記第2ブリッジ領域36は、前記検査領域ROI内で前記ビジビリティマップのビジビリティ値が前記基準ビジビリティ値以上に該当する領域であってもよい。または、前記高さ基準情報が前記部品の高さマップ及びビジビリティマップを含んでいるとする時、前記第2ブリッジ領域36は、前記検査領域ROI内で前記高さマップの高さ値が前記基準高さ値以上で、前記ビジビリティマップのビジビリティ値が前記基準ビジビリティ値以上に該当する領域であってもよい。例えば、前記第2ブリッジ領域36は図7に示すようにC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7及びC8のブリッジで構成されてもよい。
【0052】
続いて、前記第1ブリッジ領域及び第2ブリッジ領域のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品20のブリッジ接続不良可否を判断する(S60)。具体的に説明すると、前記第1ブリッジ領域と第2ブリッジ領域との間の交集合に該当する最終ブリッジ領域を抽出した後、前記最終ブリッジ領域を用いて前記部品20のブリッジ接続不良可否を判断することができる。ここで、前記最終ブリッジ領域は前記第1ブリッジ領域と前記第2ブリッジ領域との間の交集合に該当する領域であるので、実際にブリッジ接続不良を発生させることのできるブリッジである可能性が高い。
【0053】
例えば、前記C1ブリッジ領域は、図6の前記B1ブリッジと同一で、前記C2ブリッジは、図6の前記B2ブリッジと同一である。前記C3ブリッジは、図5の前記A2ブリッジまたは図6のB3とブリッジと同一で、前記C4ブリッジは、図5の前記A4ブリッジまたは図6の前記B5ブリッジと同一である。前記C5ブリッジは、図5の前記A5ブリッジまたは図6のB6ブリッジと同一である。前記C6ブリッジは、図6の前記B8ブリッジと同一で、前記C7ブリッジは図6の前記B9ブリッジと同一である。反面、前記C8ブリッジは、図5及び図6に示されない。従って、前記最終ブリッジ領域は、前記3Dブリッジ領域36のうち、前記C8ブリッジを除いた残りのブリッジ、即ち、全部で7個のブリッジで構成される。
【0054】
このように本実施形態によると、互いに異なる角度で照射された光によって撮影された前記2Dイメージから前記第1ブリッジ領域を抽出し、前記高さ基準情報から前記第2ブリッジ領域36を抽出した後、前記第1ブリッジ領域と第2ブリッジ領域との間の交集合に該当する前記最終ブリッジ領域を決定することで、より正確にブリッジ接続不良が発生したかの可否を検査することができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【符号の説明】
【0056】
10 基板
12 パッド
20 部品
30 ソルダペースト
32 第一2Dブリッジ領域
34 第二2Dブリッジ領域
36 第2ブリッジ領域
ROI 検査領域
100 3D照明ユニット
200 撮影ユニット
300 第1照明部
400 第2照明部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品のターミナルの間を短絡させるブリッジを検出するためのブリッジ接続不良検出方法において、
前記部品が実装された基板に照射されて反射された複数の光を通じて2Dイメージ及び高さ基準情報を獲得する段階と、
前記2Dイメージ及び前記高さ基準情報のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品の回転情報を獲得する段階と、
前記回転情報に基づいて前記部品のブリッジ接続不良を検出するための検査領域を設定する段階と、
前記2Dイメージを用いて前記検査領域内の第1ブリッジ領域を抽出する段階と、
前記高さ基準情報を用いて前記検査領域内の第2ブリッジ領域を抽出する段階と、
前記第1ブリッジ領域及び第2ブリッジ領域のうち少なくとも一つ以上を用いて前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階と、
を含むことを特徴とするブリッジ接続不良検出方法。
【請求項2】
前記高さ基準情報は、
前記部品の高さマップ(height map)、影マップ(shadow map)、及びビジビリティマップのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項3】
前記部品の回転情報を獲得する段階は、
前記部品の基礎データから前記部品の高さマップに対応する基準テンプレートを生成する段階と、
前記高さマップと前記基準テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項4】
前記部品の回転情報を獲得する段階は、
前記部品の基礎データから前記部品の影を抽象化した影テンプレートを生成する段階と、
前記影マップと前記影テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項5】
前記部品の回転情報を獲得する段階は
前記部品の基礎データから前記部品のビジビリティマップに対応する形状テンプレートを生成する段階と、
前記ビジビリティマップと前記形状テンプレートとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項6】
前記部品の回転情報を獲得する段階は、
前記部品の基礎データから前記部品に対する基準イメージを生成する段階と、
前記2Dイメージと前記基準イメージとを比較して前記部品の回転情報を獲得する段階と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項7】
前記第1ブリッジ領域は、
前記検査領域内で前記2Dイメージの階調値が臨界階調値以上に該当する領域であることを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項8】
前記第1ブリッジ領域は、
前記検査領域内で前記2Dイメージの色相がソルダの基準色の範囲内に該当する領域であることを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項9】
前記第1ブリッジ領域を抽出する段階は、
前記基板に対して互いに異なる角度で照射されて反射された少なくとも2以上の光によって獲得された少なくとも2以上の2Dイメージをそれぞれ用いて、少なくとも2以上の2Dブリッジ領域を抽出する段階と、
前記2Dブリッジ領域を合わせて第1ブリッジ領域を形成する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項10】
前記高さ基準情報は、前記部品の高さマップを含み、
前記第2ブリッジ領域は、前記検査領域内で前記高さマップの高さ値が基準高さの値以上に該当する領域であることを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項11】
前記高さ基準情報は、前記部品のビジビリティマップを含み、
前記第2ブリッジ領域は、前記検査領域内で前記ビジビリティマップのビジビリティ値が基準ビジビリティの値以上に該当する領域であることを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項12】
前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階は、
前記第1ブリッジ領域及び第2ブリッジ領域の交集合に該当する最終ブリッジ領域を形成する段階と、
前記最終ブリッジ領域を用いて前記部品のブリッジ接続不良可否を判断する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。
【請求項13】
前記検査領域は、
前記回転情報に基づいて前記部品のターミナルの間または前記基板のパッドの間に設定されることを特徴とする請求項1記載のブリッジ接続不良検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−108134(P2012−108134A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253285(P2011−253285)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(506414749)コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド (37)
【Fターム(参考)】