説明

モアレパターンを用いてバンディングを検出するための方法及び装置

ピクセルから成る第1の複数の平行な線を含む第1の画像内の線間の間隔の変動の存在を求める方法であって、第2の複数の平行な線を含む第2の画像を提供することと、第1及び第2の複数の線が互いに対して角度を成して重ね合わせられることによって、モアレ干渉パターンを含む干渉画像を生成するように、画像の向きを定めることと、上記変動の存在を求めるためにモアレ干渉パターンを用いることとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルプリンタによって印刷される画像内のバンディングを検出すること、及び検出されたバンディングの特徴を限定することに関する。
【背景技術】
【0002】
被印刷物上に画像を印刷するために、典型的なデジタルプリンタは最初に、感光面上、たとえば以下「感光性結像シリンダ」(PIC)と呼ばれる円筒形のローラ上に、一般的に「潜像」と呼ばれる、その画像の静電コピーを形成する。最初に、帯電機は、その感光面上に、概ね一様な電荷密度を付着する。その後、帯電した感光面の領域を放電し、その感光面上に、帯電しているピクセルと帯電していないピクセルのパターンを生成することによって、画像を複製する潜像が形成される。静電写真過程を用いて、現像装置が所望の色のインクすなわちトナーを帯電している領域又は帯電していない領域に塗布する。
【0003】
その後、PIC上のトナーは、オプションで「中間体転写部材」(ITM)を介して、PICから最終的な被印刷物に転写され、画像が印刷される。白黒印刷の場合のような単色印刷では、潜像は印刷されるべき画像のコピー(すなわち反対)である。CMYK印刷のように、多色画像を印刷する際には、潜像は、画像をカラー印刷するために必要とされる複数の色分解のうちの1つの色分解のコピー(すなわち反対)である。複数の色分解の色分解毎に異なる色のトナーが被印刷物に転写され、画像が印刷される。
【0004】
PICの感光面の領域を放電して潜像を生成することは、一般的には、感光面上の一点に合焦するレーザからの光の1つのビーム(又は複数のビーム)をその領域に照射することによって達成される。PICが軸を中心にして高速で回転するときに、それは、PICの軸に対して平行な線に沿って、ビームの焦点が感光面を繰返し走査するように制御される。ビームが感光面の1つの線を走査するときに、そのビームは、走査線に沿った表面の放電されるべき領域を照明するためにオンに切り替えられ、走査線に沿った放電されるべきでない領域を照明しないようにオフに切り替えられる。PICが回転するのに応じて、潜像は感光面上に線毎に形成される。
【0005】
正確に制御されたピクセル密度を有する潜像を与え、且つ結果として、印刷された領域の色相の彩度及び輝度が正確に制御された印刷画像を与えるために、PICの回転速度と、及び走査中の線走査間の時間間隔とは実質的に一定でなければならない。PICの回転速度が変化するか、又はレーザによる走査の開始時刻間の時間間隔が変化する場合には、走査線間の間隔が変化するであろう。結果として、潜像が明らかに、走査方向に対して平行なピクセルの縞を示し、ここでは、ピクセル密度が、所望の密度よりも高くなるか、又は低くなるであろう。PICにトナーが塗布されるとき、ピクセル密度が高くなった縞が獲得するトナーは多すぎるのに対して、ピクセル密度が低くなった縞が獲得するトナーは少なすぎるであろう。結果として、潜像から被印刷物上に印刷される画像は、画像の進行方向に対して垂直に、トナーが少なすぎる縞又はトナーが多すぎる縞、すなわち光学濃度に望ましくない変動がある縞を有することになり、印刷される画像の品質が劣化するであろう(進行方向は、画像形成又は転写中に画像が動く方向である)。
【0006】
用語「バンディング」は、画像の光学濃度の望ましくない変動による縞を指すために包括的に用いられる。先に説明された状況の場合、これらの変動は実質的に進行方向に対して垂直であり、且つ走査方向に対して平行である。走査方向に沿った、すなわち進行方向に対して垂直な、画像内のバンディング又は密度の他の望ましくない変動が、走査速度の変動に起因して生じる場合もある。デジタルプリンタによって印刷される画像内にバンディングを引き起こす可能性がある全ての変動を制御することは比較的難しく、デジタルプリンタ画像は、一方又は両方の方向において、種々の深刻度のバンディングを示すことがある。
【発明の開示】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態の1つの態様は、デジタルプリンタによって印刷される画像内のバンディングを検出する方法を提供することに関する。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態の1つの態様は、画像内のバンディングの深刻度及び/又は他の特徴を限定する方法を提供することに関する。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、平行な線から成るパターンを含む参照画像が生成される。オプションでは、そのパターン内の2つの隣接するいずれの線も等間隔で配置される。本発明のいくつかの実施形態では、その参照画像は、等間隔で配置される線の同一の群から構成され、2つの隣接するいずれの線群も等間隔で配置される。平行な線から成るパターンを含み、オプションでは参照画像内のパターンとほぼ同じパターンを含む、これ以降、「テスト画像」と呼ばれる画像のコピーが、デジタルプリンタによって印刷される。それらの線は進行方向に対してほぼ垂直である。
【0010】
参照画像、及びテスト画像の印刷されたコピーは、それらの線が互いに対して角度を成すように重ね合わせられ、これ以降、「干渉画像」と呼ばれる画像が生成される。干渉画像は、参照画像とテスト画像のコピーとの間の干渉によって生成されるモアレ干渉パターンを含む。「コピー画像」内にほぼバンディングが存在しない場合には、干渉画像は、比較的直線的なモアレ干渉縞の干渉パターンを示す。一方、バンディングによってコピー画像が損なわれている場合には、干渉画像は、直線的な干渉縞を乱し且つそれらの縞を実質的に「ジグザグの」干渉縞に変形させる異常を示すであろう。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、それらの異常は、プリンタによって印刷される画像内のバンディングの存在及び深刻度の指示子として用いられる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、それらの異常は、バンディングの特徴を限定するために用いられる。
【0013】
オプションでは、それらの異常は、バンディングの空間的周期を求めるために用いられる。オプションでは、それらの異常は、バンディングを引き起こす、画像内のピクセル線間の間隔の変動を求めるために用いられる。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態では、参照画像は注意深く準備された透明画である。テスト画像のコピーがプリンタによって印刷され、参照画像透明画がコピー画像に重ね合わせられて、干渉パターンが形成される。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態では、参照画像は被印刷物に予め印刷された画像であり、干渉画像は、参照画像の上を覆うように、被印刷物上にテスト画像のコピーを印刷することによって生成される。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態では、その感光面上に形成された参照画像の正確に構成された永久潜像を有する「テスト」PICがプリンタに導入され、プリンタは、テストPICを用いて、被印刷物上に参照画像を印刷する。オプションでは、テスト画像の潜像がテストPIC上に生成され、テスト潜像がPIC感光面上の参照潜像と重ね合わせられる。参照潜像及びテスト潜像の線は互いに対して角度を成し、重ね合わせられた潜像によって、モアレパターンを示す干渉潜像が生成されるようにする。干渉画像が、その干渉潜像から印刷される。
【0017】
進行方向に沿ったバンディング(すなわち、進行方向に対して実質的に垂直であり、且つ走査方向に対して実質的に平行である縞)をテストするために、テスト画像及び参照画像内の線は実質的に進行方向に対して垂直であるが、本発明のいくつかの実施形態では、参照画像及びテスト画像を用いて、進行方向以外の方向における望ましくない変動による縞がテストされる。たとえば、走査方向に沿った変動、すなわち走査「非直線性」をテストするために、走査方向に対して実質的に垂直であり、且つ進行方向に対して実質的に平行である線を有する参照画像及びテスト画像が用いられる。
【0018】
本発明のいくつかの実施形態によれば、参照画像は、第1の平行な線の組が第2の平行な線の組と交差することによって形成される格子を含む。オプションでは、平行な線の第1及び第2の組の線は、互いに対してほぼ垂直である。オプションでは、第1の平行な線の組の線は走査方向に対してほぼ平行である。そのような格子参照画像及び対応する格子テスト画像を用いて、進行方向及び走査方向に沿った望ましくない「バンディング」又は他の変動(走査「非直線性」)を同時に検出することができる。しかしながら、格子参照画像と格子テスト画像のコピーとを重ね合わせることによって生成される干渉画像は一般的には、より簡単な「一次元の」参照画像と対応するテスト画像のコピーとによって生成される干渉画像よりも複雑になり、解釈するのが難しい。
【0019】
こうして、本発明の一実施形態によれば、ピクセルから成る第1の複数の平行な線から構成される第1の画像内の線間の間隔の変動の存在を求める方法であって、
第2の複数の平行な線から構成される第2の画像を提供することと、
第1及び第2の複数の線が互いに対して角度を成して重ね合わせられることによって、モアレ干渉パターンを含む干渉画像を生成するように、画像の向きを定めることと、
上記変動の存在を求めるためにモアレ干渉パターンを用いることとを含む方法が提供される。
【0020】
本発明の一実施形態では、変動は、線間の間隔が少なくとも1つの群の外側にある線の線間の間隔とは異なる、複数の一連の線を有する少なくとも1つの線群によって特徴付けられる。オプションでは、少なくとも1つの群の内の線間の間隔は、少なくとも1つの群の内のいずれか一対の隣接する線の場合にほぼ等しい。オプションでは、少なくとも1つの群の外側にある線の線間の間隔は、少なくとも1つの群の外側にあるいずれか一対の隣接する線の場合にほぼ等しい。
【0021】
オプションでは、少なくとも1つの群は、複数の群、オプションでは周期的な群を含む。
【0022】
オプションでは、本方法は、干渉パターンを用いて線群の周期を求めることを含む。
【0023】
オプションでは、本方法は、干渉パターンを用いて、それによっては群内の線の線間の間隔が少なくとも1つの群の外側にある線の線間の間隔と異なる量を求めることを含む。
【0024】
オプションでは、モアレパターンは、介在する相対的に明るく、そして相対的に暗い干渉縞のパターンを含む。本発明の一実施形態では、干渉縞は、互いに対して角度を成す比較的直線的な線分を含み、干渉パターンを用いて線間の間隔の差を求めることは、干渉縞の線分間の角度を求めることを含む。オプションでは、線分間の角度を用いることは、形式R=cos(θ+α/2)/cos(θ−α/2)の式に基づいて、少なくとも1つの群の外側にある線に対する、少なくとも1つの線群内の線間の間隔の比Rを求めることを含み、ただし、θは線分間の求められた角度であり、αは第1及び第2の画像内の線間の角度である。
【0025】
本発明の一実施形態では、明るい干渉縞及び暗い干渉縞は、第1及び第2の画像内の線を横断し、モアレパターンでの場所は、第1の画像内の線に対してそれぞれ平行及び垂直なx軸及びy軸に対して画定され、干渉縞はそれぞれ、干渉縞の中央の背に沿って存在する輪郭線と、実質的にその輪郭線の方向に沿って存在する方向線とを画定し、式(s2/L)(dΔx/dy)に基づいて、所与のy座標における第1の画像内の線の線間の間隔を推定することを含み、ただしsは第2の画像内の線間の間隔であり、Lは所与のy座標における隣接する明るい干渉縞間、又は隣接する暗い干渉縞間の距離であり、Δxは所与のy座標における輪郭線と方向線との間の距離である。
【0026】
オプションでは、第1の画像は、第1の複数の平行線のうちの線を横切る第3の複数の平行線を含む。
【0027】
オプションでは、第2の画像内の線は、第2の複数の線を横切る第4の複数の線を含む。オプションでは、画像の向きを定めることは、第1及び第2の複数の線内の線間の角度が第1及び第4の複数の線内の線間の角度よりも著しく小さくなるように向けることを含む。
【0028】
本発明の一実施形態では、第1及び第3の複数の平行な線内の線は実質的に垂直である。オプションでは、第2及び第4の複数の線内の線は実質的に垂直である。
【0029】
本発明の一実施形態では、本方法は、干渉パターンを用いて、第3の複数の線内の線間の間隔の変動の存在を求めることを含む。
【0030】
本発明の一実施形態では、第1の画像は、進行方向を有するプリンタによって第1の被印刷物上に印刷される。オプションでは、第1の画像内の第1の複数の線の中の線は、進行方向に対して実質的に垂直である。オプションでは、第2の画像は第2の被印刷物上にプリンタによって印刷される。オプションでは、第1及び第2の被印刷物が重ね合わせられて、干渉画像が生成される。オプションでは、第2の画像はプリンタによって第1の被印刷物上に印刷される。オプションでは、第2の画像は第1の画像と同時に印刷される。
【0031】
本発明の一実施形態では、プリンタが、レーザと、感光面を有する感光性結像形成シリンダ(PIC)とを備えるデジタルプリンタであり、ここでは、レーザは、走査方向に沿って感光面を走査し、プリンタによって印刷される画像の潜像を生成する。オプションでは、走査方向は進行方向に対して実質的に垂直である。オプションでは、第2の画像の永久潜像が感光面上に形成される。
【0032】
この段落の後に列挙されて添付される図面を参照しながら、以下、本発明の限定されない実施形態の例が説明される。それらの図面において、2つ以上の図面の中に現われる同一の構造、要素又は部品は、一般的には、それらが現われる全ての図面において同じ番号を付けられる。図に示される構成要素及び機構の寸法は、説明を都合よく、且つ明確にするために選択されており、必ずしも縮尺どおりに示されていない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1Aは、概ねバンディングのない画像を印刷するデジタルプリンタ20を概略的に示す。プリンタ20は被印刷物、たとえば紙のシート24上に画像22を印刷するものとして示される。説明を簡単にするために、画像22は、一色で印刷され且つ一定の輝度を有する単色で無地の画像であると仮定される。図1Aでは、画像22は、狭く離間され印刷される色のピクセルから成る線を表す実線60によって形成されるものとして示される。後に言及されるように、線60間の間隔は、説明の都合のために非常に誇張されており、通常は裸眼によっては視認されないであろう。
【0034】
プリンタ20はオプションで、感光面28及び軸30を有する感光性結像形成シリンダ(PIC)26と、中間体転写部材(ITM)32と、インプレッションローラ34とを備える。コンベヤ36が、ブロック矢印38によって示される進行方向に、未印刷のシート24をプリンタ20に給送し、オプションで、プリンタによって印刷されたシートが出力トレイ又はステーション40において収集されるか、又は別法では、最初にシートの反対側に印刷され、その後、出力トレイ又は出力位置において収集される。矢印41は、PIC、ITM及びインプレッションローラ34が画像22の印刷中に回転する方向を示す。ここでの論考に関係のあるデジタルプリンタ20の要素及び機構だけが図1Aに示される。
【0035】
印刷過程において、PICが回転するのに応じて、帯電機42が感光面28を帯電させて、それが実質的に均一な表面電荷密度を有するようにする。レーザ及び関連する光学系を含むレーザユニット44が、1つのレーザビーム46(又は複数のレーザビーム)の焦点を感光面28上に合わせて、そのレーザビームを誘導し、PICの軸30に対してほぼ平行な1本の線(又は複数の平行な線)に沿って、帯電した感光面を繰返し走査する。レーザビーム46の走査方向は、ブロック矢印48によって示される。感光面28の走査中に、レーザビーム46は走査線に沿って動き、レーザユニット44は、走査線に沿った放電されるべきピクセルにおいてレーザビーム46をオンに切り替え、走査線に沿った帯電したままにすべきピクセルにおいてレーザビームをオフに切り替える。したがって、説明を明確にするために、その画像は線60から形成されるように示されるが、その画像は実際にはピクセルの線から形成される。
【0036】
PIC26が回転し、レーザビーム46が走査する結果として、感光面28上で複数の線50が次々に走査され、その各線に沿ったピクセルが必要に応じて選択的に放電されるか、又は帯電したままにされ、感光面28上に画像22の潜像23が生成される。放電されたピクセルを含む潜像23内の走査された線50の領域は、破線によって表される。潜像23は見ることができるように示されるが、実際には、電荷の見えない「画像」であることに留意されたい。
【0037】
帯電したままのピクセルを含む走査された線50の領域は、実線によって表される。PIC26は概ね一定の回転速度で回転するため、感光面28上の概ね全ての隣接する走査された線50の対の場合に、走査された線が等間隔だけ離隔される。図1A及びそれ以降の図面では、走査された線50の間隔は、説明の便宜上、非常に誇張されている。図1Aは、一度に1つの線だけが走査されるプリンタを示すが、複数の線を同時に走査することもできることに留意されたい。
【0038】
潜像が現像装置52の下を通過するときに、潜像23に適当な色のトナーが塗布される。トナーは潜像からITM32に転写され、シートがITM32とインプレッションローラ34との間のニップ54を通り抜けるときに、ITMから、コンベヤ36によってプリンタ20に給送される紙のシート24に転写される。感光面28上の走査される線50は互いに等間隔に離間されるので、印刷される画像22内のピクセルの対応する線60も等間隔だけ離隔して離間される。それゆえ、印刷される画像22内のピクセル密度はほぼ均一であり、印刷される画像はバンディングを示さない。
【0039】
図1Bは、画像22を印刷する、図1Aに示されるプリンタ20を再び示す。しかしながら、図1Bでは、たとえば、PIC26を支持するベアリング(図示せず)内の摩耗又はプリンタ20内の振動の結果として、PIC26の回転速度が変動し、プリンタはもはや、縞のない画像を印刷しない。回転速度に変動がある結果として、感光面28上の走査される線50はもはや、互いに等間隔に離間されなくなり、印刷される画像22は、望ましくない濃淡の縞を示す。一例として、図1Bでは、PIC26の回転速度の変動は、断続的に再発する回転速度の増加によるものと仮定される。結果として、潜像23内の走査された線50間の間隔はもはや均一ではなく、周期的に増加する。それゆえ、印刷される画像22は、線間の間隔が増加して、それゆえピクセル及び色密度が減少するピクセル線60の縞61を示す。
【0040】
図1Bでは、走査される線50の間隔の変動、及び結果として生じる印刷された画像22内の縞は、説明の便宜上、非常に誇張されており、走査線50及び対応する画像線60が周期的に欠落することによって示される。一般的には、走査される線50の間隔の変動ははるかに緩やかであり、バンディングははるかに微細である。しかしながら、微細なバンディングであっても、印刷された画像の知覚品質に影響を及ぼし、高品質の印刷画像の知覚品質を低減する可能性がある。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、プリンタによって印刷される画像内のバンディングの特徴を検出し、オプションでは限定するために、プリンタによって印刷されるテスト画像のコピーが参照画像と重ね合わせられて、モアレ干渉パターンを示す干渉画像を生成する。参照画像は、オプションでは等間隔に離間される複数の平行な線を含む。テスト画像も複数の平行な線を含む。オプションでは、テスト画像内の平行な線は、参照画像の平行な線を分離するのと同じ線間の間隔だけ、互いから等距離に離間される。参照画像とびテスト画像のコピーとの画像内の線が互いに対して、これ以降、「モアレ角度」と呼ばれる角度を成すようにして重ね合わせられて、モアレ干渉パターンが生成される。干渉画像モアレパターンの特徴を用いて、バンディングの存在が求められ、オプションでは、バンディングの特徴が限定される。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態では、参照画像は透明シート上に設けられ、それがテスト画像のコピー上に載せられて、干渉パターンが形成される。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態では、参照画像は、シート上に印刷された画像であり、テスト画像のコピーが参照画像上に重ね刷りされる。
【0044】
本発明のいくつかの実施形態では、参照画像は、その感光面上に永久に形成される、正確に構成された参照「潜像」を有するテストPICを用いて提供される。PICはプリンタ上に搭載され、テスト画像の潜像が、テストPIC上に予め形成された参照潜像上に生成され、それらの潜像が重ね合わせられて、PIC上に干渉画像の潜像が形成される。干渉画像は、その潜像から印刷される。受光体上の潜像は、たとえば、適当なエネルギーのレーザビームを用いて受光体上に参照画像を特徴付けるパターンを焼き付けることによって生成することができる。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態による、プリンタによって印刷される画像内のバンディングの特徴を検出し且つオプションで限定するために用いられる参照画像70を概略的に示す。一例として、参照画像70は複数の線74を含み、それらは互いに等間隔に離間され、オプションでは、水平な線76(水平は進行方向に対して垂直である)によって示される、水平方向に対してモアレ角α=3.5°を成す。説明の便宜上、参照画像70は、円72によって取り囲まれて示される(本発明の一実施形態による参照画像は、もちろん、任意の特定の形状の外周には限定されない)。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態による、プリンタが印刷する画像内にバンディングを生成するか否かをテストするためにプリンタによって印刷されるテスト画像80を概略的に示す。テスト画像80は、複数の平行で、オプションでは水平な線82を含む。オプションでは、テスト画像80内の線82は等間隔に離間される。本発明のいくつかの実施形態では、テスト画像80内の線82間の間隔は、参照画像70内の線74の間隔と同じである。本発明のいくつかの実施形態では、線82は、参照画像70内の線74と同じパターンで構成される。本発明のいくつかの実施形態では、テスト画像内の線間の間隔は、参照画像内の線間のとは異なる。
【0047】
一例として、テスト画像80内の線82は同じ長さを有し、長方形のエリアを覆い、参照画像70と同じ線間隔のパターンを有する。テスト画像80のコピーを印刷するプリンタがバンディングを生成しない場合には、印刷されるコピー内の線間の間隔は変化することはなく、元のテスト画像のそれと実質的に等しいであろう。テスト画像80の印刷されるコピーは、テスト画像の「正確なコピー」であり、テスト画像とほぼ同一になるであろう。参照画像70とテスト画像80の印刷される正確なコピーとを重ね合わせることから生成される干渉画像は、平行且つ直線的に、明るい縞及び暗い縞が交互に並ぶ「干渉縞」によって特徴付けられる干渉モアレパターンを示すであろう。
【0048】
図4は、参照画像70とテスト画像80の正確なコピーとを重ね合わせることによって生成される干渉画像90を示す。干渉画像は、直線的な明るい干渉縞及び暗い干渉縞の91及び92からそれぞれ成る規則的なパターンを示す。干渉縞91又は92の方向は、モアレ角αの半分に等しい角度だけ、垂直方向からわずかに傾けられる(図3及び図4では、テスト画像80のコピーの線82は水平であると仮定されており、垂直方向は線82に対して垂直な方向である)。
【0049】
図5は、印刷する画像内のバンディングを生成するプリンタによって印刷されるテスト画像80のコピー100の取り得る「仮想的な」例を示す。コピーテスト画像100は、テスト画像80と同じものに見えており、等距離に離間されるように見える複数の平行な線102を含む。しかしながら、コピー100はバンディングによって損なわれており、そのコピーは、線間の間隔がテスト画像80内の線102間の間隔よりも約3%だけ大きい、20本の連続した線102から成る空間的に周期性のある縞を含む。線間の間隔が増加している線102の縞が括弧104によって示される。バンディングはコピー画像100においてはほぼ識別できないが、そのようなバンディングは、バンディングによって劣化するプリンタによって印刷された画像の知覚品質を低減する可能性がある。
【0050】
コピー画像100によって示されるような、広がった線間の間隔は、一般的に、PIC26の回転速度が周期的に増加することによって、且つ/又はレーザビーム46がPICを走査する周波数が周期的に減少することによって引き起こされる。たとえば、括弧104内の線102の場合の線間の間隔の3%の広がりは、PIC26の回転速度が3%増加するか、又はレーザビーム46の走査周波数が3%減少することによって引き起こされる場合がある。別の状況では、線間の間隔の広がりは、回転速度及び走査周波数の変化の組み合わせによって引き起こされる場合もある。たとえば、回転速度が2%増加し、且つ走査周波数が1%減少する結果として、線間の間隔が3%広がることになるであろう。
【0051】
図6は、参照画像70と図5に示されるコピー画像100とを重ね合わせることによって生成される干渉画像110を示す。コピー100内のバンディングの存在は裸眼ではほとんど検出できないが、コピー内のバンディングの存在が、干渉画像110内のバンディングの効果によって容易に明らかにされる。そのバンディングは、テスト画像80のコピーにバンディングがない場合の干渉画像90(図4)内の直線的な明るい干渉縞及び暗い干渉縞を大きく変更している。干渉画像90の直線的な干渉縞ではなく、干渉画像110において示される干渉パターンは、明るいジグザグ干渉縞111及び暗いジグザグ干渉縞112を含む。各干渉縞111及び112は、図4に示される干渉縞91及び92と同じ方向を有しほぼ垂直であって(すなわち、水平方向に対して(90°+α/2)の角度を成す)、相対的に(垂直方向に対して)大きな角度を成す線分116によって交互に存在し且つ接続される線分114を含む。輪郭線118が、干渉画像110内の明るいジグザグ縞111のうちの1つの中央の「背」に沿って描かれており、縞の形状、及びその垂直な線分114と角度を成す線分116との間の角度の関係を視覚化するのを助ける。
【0052】
本発明の一実施形態では、干渉画像110内の干渉パターンの特徴を用いて、テスト画像80(図3)のコピー100(図5)内のバンディングの特徴が限定される。たとえば、コピー画像100内の「広く離間される」線102の「線群」104の幅を、角度を成す線分116の長さから求めることができる。線群104の空間的な周期は、干渉画像110(図6)の垂直方向に沿って、角度を成す線分116又は垂直な線分114が所与のジグザグの明るい干渉縞111内で繰り返す空間的な周期に等しい。
【0053】
明るい縞111の垂直な線分114と角度を成す線分116との間の角度θを用いて、コピー画像100の線群104内の広い間隔で離間される線102間の間隔が、参照画像70内の線74間の間隔よりもどれくらい広いかを求めることができる。参照画像70内の線74間の間隔が「s」によって表され、コピー画像100内の広い間隔で配置される線102間の間隔が「S」によって表されるものとすると、線間の間隔の相対的なサイズ、S/sは以下の式によって与えられる。
1) S/s=cos(θ+α/2)/cos(θ−α/2)
S/sのための式において、便宜上、「反時計回り」の場合に角度が正であり、「時計回り」の場合に負であると見なされる。線分116は垂直な線分114に対して時計回りであるので、図6では角度θは負であると見なされ、一例として、テスト画像70が水平方向から反時計回りであるので、αは正である。比S/sは、PIC26の回転速度及び/又はレーザビーム46の走査周波数の変動の目安を与える。たとえば、コピー画像100の場合に、比S/sは約1.03に等しく、PIC26の回転速度が約3%だけ周期的に増加するか、走査周波数が約3%だけ周期的に減少するか、又は回転速度及び走査周波数の相対的な変化の合計が約3%に等しいことを示す。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態では、干渉縞の全体的な方向に沿った直線からの、明るい干渉縞111のようなジグザグモアレ干渉縞の変位を用いて、ジグザグ干渉縞を生成する線の線間の間隔の誤差が推定される。その直線はオプションでは、干渉縞の輪郭線から求められる回帰線、又は輪郭線の反復される特徴を接続して視覚的に求められる線である。
【0055】
たとえば、図6に示される座標系117のy軸及びx軸がそれぞれ、コピー画像100を印刷したプリンタの進行方向及び走査方向の各々を示すものとする。テスト画像内で119を付される特定の所与の線102の進行方向に沿った場所が、そのy軸によって与えられる。オプションでは、輪郭線118の同じ側に沿った、垂直な線分114と角度を成す線分116の交差する点の間の線分121が、その輪郭線に関連する明るい干渉縞の平均勾配を示す。
【0056】
コピー画像100内にバンディングによる誤差がなかったものと仮定すると、線119はy0に等しいy座標を有することになるが、バンディングのために、その線の実際のy座標はy0からΔyだけ変位し、すなわちΔy=(y−y0)である。本発明の一実施形態によれば、Δyは式によって推定される。
2) Δy=(s/L)Δx
その式において、sは、先に言及された、参照画像70内の線間の間隔であり、Lは隣接する明るい干渉縞111(又は暗い干渉縞112)間の走査方向に沿った距離であり、Δxは輪郭線118と方向線分121との間の線119に沿った距離である。L及びΔxは図6に示される。
【0057】
S(y)が、線119のような、線102のy座標における線102間の線間の間隔であるとすると、S(y)≒ s(l+ dΔy/dy) ≒s(l+(s/L)dΔx/dy)である。ただし、dΔy/dy及びdΔx/dyはそれぞれ、yに対するΔy及びΔxの一次導関数であり、オプションでは、yに対するLの依存性は無視される。座標yにおける線間の間隔の誤差は以下の式に等しい。
3)(S(y)−s)≒dΔy/dy) ≒ (s/L)dΔx/dy).
光学濃度(OD)の望ましくない変化の縞は、印刷されたピクセルの線の線間の間隔の変化によって生成されることに留意されたい。yの関数としての光学濃度、OD(y)は1/S(y)に比例し、光学濃度の望ましくない変化ΔOD(y)は[1/S(y)−1/s]に比例し、ΔOD(y)≒ [(s−S(y))/s2 ≒(l/sL)dΔx/dyが成り立つ。
【0058】
図7は、コピー130の括弧134によって示される群の中の線132が参照画像内の線74の間隔よりも約15%だけ広い線間の間隔を有するバンディングによって特徴付けられるテスト画像80(図3)のコピー130と、参照画像70との間の干渉画像120を示す。干渉画像120は、それぞれ明るい干渉縞141及び暗い干渉縞142から成るモアレパターンを示し、それが、干渉画像110(図6)に示されるモアレパターンとは異なることが容易に認識される。輪郭線144が、明るい縞141のうちの1つの背を追跡する。
【0059】
コピー画像130内の線群134の空間周波数は、コピー画像100(図5及び図6)内の線群104のそれと同じであるが、干渉画像120内の明るい縞141の角度を成す線分151と垂直な線分152との間の角度θは約66.73°に等しい。先に与えられる式1から、コピー画像22の線群134内の線132と、参照画像70内の線間隔との間の相対的な線間の間隔は、約15%である。
【0060】
本発明の例示的な実施形態の上記の例では、進行方向に対して実質的に垂直な濃淡の望ましくない縞が検出されるが、印刷された画像内の実質的に任意の方向に沿った望ましくない濃淡の1つ又は複数の縞を同じように検出できることに留意されたい。本発明の一実施形態によれば、所与の方向に対して実質的に平行に向けられる線を含む参照画像と、参照画像に対してモアレ角だけ(又は透明な参照画像オーバーレイを適当に回転させることによって)角度を成した線を有する対応するテスト画像とを用いて、所与の方向に沿った縞を検出することができる。たとえば、走査方向における間隔の変動は、進行方向に対して平行な縞を引き起こし、本発明の一実施形態によれば、参照画像と、進行方向に対してほぼ平行な線を有する対応するテスト画像とを用いて、それを検出することができる。そのような測定を用いて、レーザビーム46の走査速度の変動を求めることができ、またそれを用いて、そのような変動を補償するために、レーザビームがオン及びオフに切り替えられるときを制御することができる。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態によれば、交差する線の格子から構成される参照画像を用いて、2つ以上の方向におけるバンディングが同時に検出される。オプションでは、交差する線は、第2の複数の等間隔に離間される平行な線に対して垂直な、第1の複数の等間隔に離間される平行な線から構成される。オプションでは、第1の複数の線は、「水平」モアレ角だけ、水平(進行方向に対して垂直)に対して傾けられ、第2の複数の線は、「垂直」モアレ角だけ、垂直(進行方向に対して平行)に対して傾けられる。オプションでは、水平及び垂直モアレ角は等しい。水平及び垂直に交差した線から構成される参照画像を用いて、進行方向に沿って、且つ走査方向に沿って同時にバンディングを検出することができる。
【0062】
一例として、図8Aは、走査及び進行方向の両方においてバンディングを同時に検出するのに適した参照画像200を示す。参照画像200はオプションでは、水平方向に対して、約3.5°に等しいモアレ角だけ傾けられた第1の複数の平行な線199と、垂直に対して、同じく約3.5°に等しいモアレ角だけ傾けられた第2の複数の線201とから構成される。
【0063】
図8Bは、本発明の一実施形態による、それぞれ水平及び垂直な線203及び204の格子から構成されるテスト画像のコピー202と重ね合わせられて干渉画像206が生成される参照画像200を示す。テスト画像のコピー202は、進行方向又は走査方向のいずれのバンディングによっても劣化しない。それゆえ、干渉画像206は、直線的で水平及び垂直の明るい干渉縞208及び209のパターンを示し、それらは互いに対して垂直であり、正方形に見える相対的に暗い領域の規則的なパターンを形成する。
【0064】
図8Cは、走査方向の間隔の変動を受けるテスト画像のコピー210と重ね合わせられて、干渉画像212が形成される参照画像200を示す。一例として、テスト画像のコピー210内のバンディングは、その線間の間隔がその線群の外側にある線203の場合よりも約3%だけ広い垂直な線203から構成されて括弧211によって示される垂直な線群によって特徴付けられる。干渉画像212は、干渉画像206(図8B)内の干渉縞209と類似の相対的な明るく直線的な垂直干渉縞214によって特徴付けられるが、直線的な水平干渉縞を含まない。走査変動のために、干渉画像206の特徴である明るい水平干渉縞208は、干渉画像212において、ジグザグで明るい干渉縞215に変形される。
【0065】
図8Dでは、参照画像200が、走査及び進行方向の両方において空間変動を受けているテスト画像のコピー220と重ね合わせられて、干渉画像222が形成される。一例として、コピー220内のバンディング及び走査変動は、線間の間隔がその線群の外側にある線間の線群よりも約3%だけ広い、垂直な線227から構成され括弧225によって示される垂直な線群、及び水平な線228から構成される水平な線群226を含む。干渉画像222は、水平及び垂直の両方向に沿って、ジグザグの明るい干渉縞を示す。
【0066】
説明の便宜上、コピー画像100、130、210(図5〜図7)及び220(図8C及び図8D)内のバンディングは、同じ幅、一定の空間周期、同じ均一な線間の間隔、及び線群内の線とその線群の外側にある線との間の線間の間隔の不連続な変化を有する線群によって特徴付けられることに留意されたい。しかしながら、バンディングは当然、そのような「規則的な」及び「都合の良い」パターン及び不連続性には限定されない。バンディングは、漸進的な又は連続的な線間の間隔の変化によって、及び/又は異なる幅を有する線群及び/又は一定の周期では周期的でない線群によって特徴付けることもできる。不規則で、より「柔軟な」線群パターンが特に、たとえば、レーザビーム46(図1A及び図1B)がPIC26上で線を走査する走査速度の変化によって引き起こされる走査方向の欠陥の特徴であるかもしれない。
【0067】
本願の説明及び特許請求の範囲において、動詞「備える」、「含む」及び「有する」、並びにそれらの活用形はそれぞれ、その動詞の1つ又は複数の目的語が、その動詞の1つ又は複数の主語の部材、構成要素、素子又は部品を必ずしも完全には列挙していないことを示すために用いられる。
【0068】
本発明は、一例として与えられる、本発明の実施形態の詳細な説明を用いて記述されており、発明の範囲を制限することは意図していない。記述される実施形態は種々の特徴を含んでおり、本発明の全ての実施形態において、その全てが必要であるとは限らない。本発明の実施形態によっては、それらの特徴のうちのあるものだけしか利用しないものもあるか、又はそれらの特徴の実現可能な組み合わせを利用するものもある。記述される本発明の実施形態の変形、及び記述される実施形態において言及される特徴の種々の組み合わせを含む本発明の実施形態が、当業者であれば思い浮かぶであろう。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】実質的にバンディングのない画像を印刷するデジタル印刷機の概略図である。
【図1B】バンディングによって損なわれた画像を印刷する、図1Aに示される印刷機を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による、概略的な参照画像を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による、概略的なテスト画像を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による、コピー画像内のバンディングの存在をテストするために、図2に示される参照画像と、バンディングのない図3に示されるテスト画像の「正確な」コピーとの間で生成される干渉画像を示す図である。
【図5】バンディングによって損なわれた、図3に示されるテスト画像のコピーを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による、コピー画像内のバンディングの存在をテストするために、図2に示される参照画像と図5に示されるコピーテスト画像との間で生成される干渉画像を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による、バンディングが図5に示されるコピー画像のそれとは異なる、図2に示される参照画像と図3に示されるテスト画像のコピーとの間で生成される干渉画像を示す図である。
【図8A】互いに対して直角に交差する格子線を含む参照画像を示す図である。
【図8B】参照画像と、種々の度合いのバンディング及び/又は走査方向欠陥によって特徴付けられるテスト画像のコピーとを重ね合わせることによって生成される干渉画像を示す図である。
【図8C】参照画像と、種々の度合いのバンディング及び/又は走査方向欠陥によって特徴付けられるテスト画像のコピーとを重ね合わせることによって生成される干渉画像を示す図である。
【図8D】参照画像と、種々の度合いのバンディング及び/又は走査方向欠陥によって特徴付けられるテスト画像のコピーとを重ね合わせることによって生成される干渉画像を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピクセルから成る第1の複数の平行な線から構成される第1の画像内の線間の間隔の変動の存在を求める方法であって、
第2の複数の平行な線から構成される第2の画像を提供することと、
前記第1及び前記第2の複数の線が互いに対して角度を成して重ね合わせられることによって、モアレ干渉パターンを含む干渉画像を生成するように、前記画像の向きを定めることと、
前記変動の存在を求めるために前記モアレ干渉パターンを用いることとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
複数の一連の線を有し、線間の間隔が少なくとも1つの群の外側にある線の線間の間隔とは異なる前記少なくとも1つの線の群によって、前記変動が特徴付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの群内の線の間の前記線間の間隔は、前記少なくとも1つの群内のいずれか一対の隣接する線の場合とほぼ等しいことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの群の外側にある線の前記線間の間隔は、前記少なくとも1つの群の外側にあるいずれか一対の隣接する線の場合とほぼ等しいことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの群は、複数の群を含むことを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記群は周期的であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記干渉パターンを用いて前記線の群の周期を求めることを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記群内の線の線間の間隔が前記少なくとも1つの群の外側にある線の間の線間の間隔と異なる量を、前記干渉パターンを用いて求めることを含むことを特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記モアレパターンは、交互に配置される相対的に明るい干渉縞及び相対的に暗い干渉縞のパターンから構成されることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
干渉縞はそれぞれ、互いに対して角度を成す比較的直線的な線分を含み、前記干渉パターンを用いて線間の間隔の差を求めることは、干渉縞の前記線分の間の角度を求めることを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記線分の間の角度を用いることは、式R=cos(θ+α/2)/cos(θ−α/2)の式にしたがって前記少なくとも1つの群の外側にある線に対する、前記少なくとも1つの線群内の線の間の前記線間の間隔の比Rを求めることを含み、ここで、θは線分間の求められた角度であり、αは前記第1及び前記第2の画像内の線の間の角度であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記明るい干渉縞及び前記暗い干渉縞は、前記第1及び前記第2の画像内の線を横断し、前記モアレパターンの場所は、前記第1の画像内の線に対してそれぞれ平行及び垂直なx軸及びy軸に対して画定され、干渉縞はそれぞれ、前記干渉縞の中央の背に沿って存在する輪郭線と、ほぼ前記輪郭線の方向に沿って存在する方向線とを画定し、式(s2/L)(dΔx/dy)にしたがって、所与のy座標における前記第1の画像内の線の線間の間隔を推定することを含み、sは前記第2の画像内の線間の間隔であり、Lは所与のy座標における隣接する明るい干渉縞又は隣接する暗い干渉縞間の距離であり、Δxは前記所与のy座標における前記輪郭線と前記方向線との間の距離であることを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の画像は、前記第1の複数の平行な線を横切る第3の複数の平行な線を含むことを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の画像内の線は、前記第2の複数の線を横切る第4の複数の線を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記画像の向きを定めることは、前記第1及び前記第2の複数の線内の線間の角度が、前記第1及び前記第4の複数の線内の線間の角度よりも著しく小さくなるように向けることを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1及び前記第3の複数の平行な線内の線はほぼ垂直であることを特徴とする請求項13から請求項15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記第2及び前記第4の複数の線内の線はほぼ垂直であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記干渉パターンを用いて、前記第3の複数の線内の線の間の線間の間隔の変動の存在を求めることを含むことを特徴とする請求項13から請求項17までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の画像は、プリントヘッド又は被印刷物が印刷中に動く進行方向を有するプリンタによって、第1の被印刷物上に印刷されることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の画像内の前記第1の複数の線内の線は、前記進行方向に対してほぼ垂直であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の画像は前記プリンタによって第2の被印刷物上に印刷されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1及び前記第2の被印刷物は重ね合わせられて、前記干渉画像が生成されることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の画像は前記第1の被印刷物上に印刷されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の画像は前記第1の画像と同時に印刷されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記プリンタは、レーザと、感光面を有する感光性結像シリンダ(PIC)とを備えるデジタルプリンタであり、前記レーザは、走査方向に沿って前記感光面を走査し、前記プリンタによって印刷される画像の潜像を生成することを特徴とする請求項19から請求項24までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記走査方向は前記進行方向に対してほぼ垂直であることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の画像の永久潜像が前記感光面上に形成されることを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【公表番号】特表2008−505782(P2008−505782A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519972(P2007−519972)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000609
【国際公開番号】WO2006/003644
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】