処理装置
【課題】基板を均一に処理するために有利な処理装置を提供する。
【解決手段】処理装置は、処理空間において基板を支持する基板支持部と、前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材30,42と、前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路90とを備える。環状ガス流路90の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、環状ガス流路90に対して供給されるガスが環状スリットを通して前記処理空間に供給される。
【解決手段】処理装置は、処理空間において基板を支持する基板支持部と、前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材30,42と、前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路90とを備える。環状ガス流路90の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、環状ガス流路90に対して供給されるガスが環状スリットを通して前記処理空間に供給される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベルジャの周囲にアンテナが配置され、ベルジャ内のプラズマに該アンテナを誘導結合する誘導結合型プラズマ処理装置が知られている。特許文献1には、真空容器(2)と、真空容器2の上部を閉塞するベルジャ(12)とによって真空処理室が形成されたプラズマ処理装置が開示されている。ここで、真空容器(2)のフランジ(24)の上には、Oリングを介してガスリング(4)が配置され、ガスリング(4)の上には、Oリングを介してベルジャ(12)が載せられている。ベルジャ(12)の周囲にはアンテナ(1a、1b)が配置され、アンテナ(1a、1b)には、整合器(マッチングボックス)(3)を介して高周波電源10が接続されている。ガスリング(4)には、ガス吹き出し口(23)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−235545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたガス吹き出し口(23)のように放射方向(半径方向)に延びた孔を通して処理空間内にガスを供給する構成では、処理室内に不均一なガスの密度分布が形成され、その結果、基板が不均一に処理されることになる。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、基板を均一に処理するために有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの側面は、基板を処理する処理装置に係り、前記処理装置は、処理空間において基板を支持する基板支持部と、前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材と、前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路とを備え、前記環状ガス流路の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、前記環状ガス流路に対して供給されるガスが前記環状スリットを通して前記処理空間に供給される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基板を均一に処理するために有利な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の1つの実施形態の処理装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図3】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図4】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図5】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図6】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図7】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図8】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図9】本発明の1つの実施形態の処理装置における開放動作を模式的に示す図である。
【図10】本発明の1つの実施形態の処理装置における開放動作を模式的に示す図である。
【図11】本発明の1つの実施形態の処理装置における部品の取り外しを模式的に示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態の処理装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照しながら本発明の1つの実施形態の処理装置1について説明する。処理装置1は、典型的には、誘導結合型プラズマ処理装置として構成されうるが、本発明は、例えば、ECRプラズマ処理装置やマイクロ波プラズマ処理装置もしくは他のプラズマを用いない処理装置にも適用可能である。処理装置1は、基板Sを処理する処理空間PSを外部空間(例えば、大気環境)OSから仕切る部材(エンクロージャ)として、第1仕切り部材(チャンバ)40と、第2仕切り部材(ベルジャ)30と、ベース部120とを備えている。
【0010】
第1仕切り部材40は、例えば、少なくとも2つの互いに分離可能な部材として、上部仕切り部材42と、下部仕切り部材44とを含みうる。第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42は、開口部46を有する天井部42Tを含む。第2仕切り部材30は、開口部46を閉塞し第1仕切り部材40とともに処理空間PSを外部空間OSから仕切るように第1仕切り部材40に取り付けられる。
【0011】
第2仕切り部材30は、天井部42Tの下面LSが向いている空間(図1の状態では、処理空間PS)に向けて(即ち、方向DIRに向けて)第2仕切り部材30を移動させることによって第2仕切り部材30を第1仕切り部材40から取り外すことができるように、第1仕切り部材40に取り付けられる。ここで、方向DIRは、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42の天井部42Tの下面LSが向いている方向であるので、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42の姿勢に依存する方向(即ち、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42に対する相対的な方向)であり、水平面などの基準面を基準とするような絶対的な方向ではない。
【0012】
ベース部120は、第1仕切り部材40の下部の開口部を閉塞するように配置されうる。ただし、ベース部120は、第1仕切り部材40の一部を構成するように第1仕切り部材40と一体化されてもよい。
【0013】
図2に例示されるように、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42は、開口部46の周囲に取り付け面41を有しうる。第2仕切り部材30は、取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して押し付けられるように第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42に取り付けられうる。より具体的には、締結部材(例えば、ボルト)64によって押し付けリング60を上部仕切り部材42に締結することにより、第2仕切り部材30が押し付けリング60によって取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して押し付けられる。ここで、押し付けリング60は、弾性リング62を有し、弾性リング62を介して第2仕切り部材40に押し付け力を加えることが好ましい。これは、押し付けによる第2仕切り部材30の破損を防止するために効果的である。また、弾性リング62を設けることは、処理空間PSが真空状態である際に、第2仕切り部材30に対して外部空間OSから加わる外圧による第2仕切り部材30の破損を防止する観点からもより効果的である。弾性リング62は、弾力を持つ材質であるとともに、プラズマに対する耐性、活性なガスに対する耐性、熱に対する耐性を備える材料で構成されることが好ましく、例えばテフロン(登録商標)で構成されることが好ましい。なお、部品点数の削減の観点から弾性リング62は1つのリング状部材から構成されることが好ましいが、例えば、複数のリング状部材から構成されてもよく、もしくは一定の間隔で円周上に設けられたシート状部材であってもよい。また、押し付けリング60は耐熱性、剛性の観点から金属により構成されることが好ましいが、弾力を持つ部材から構成されていてもよく、その場合には押し付けリング60は弾性リング62を有していなくてもよい。
【0014】
下向きの取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して第2仕切り部材30を押し付ける構成は、1つのシール部材32でシールが可能である点で優れている。
【0015】
処理装置1は、ガス供給部GSと、アンテナ20とを備えている。アンテナ20は、第2仕切り部材30に近接して外部空間OSに配置され、ガス供給部GSによって処理空間PSに供給されたガスに電磁波を供給して該ガスを励起する。アンテナ20には、整合器10を介して高周波電源(RF電源)12から高周波電力が供給される。アンテナ20の外側には、アンテナ20から放射される電磁波によって第2仕切り部材30の内側の空間で発生したプラズマを基板Sに向けて拡散させるための電磁石ユニット22が配置されうる。第2仕切り部材30は、アンテナ20から放射される電磁波を第2仕切り部材30の内側の空間に導入してプラズマを発生させるために、例えば石英ガラスや窒化アルミなどの絶縁材料で構成される。
【0016】
処理装置1は、処理空間PSに面するように第1仕切り部材40(上部仕切り部材42、下部仕切り部材44)の内側に配置されて第1仕切り部材40を処理空間PSのプラズマ環境から保護するシールド50を更に備えうる。シールド50は、例えば、上部仕切り部材42の内側に配置されて上部仕切り部材42を処理空間PSのプラズマ環境から保護する上部シールド52と、下部仕切り部材44の内側に配置されて下部仕切り部材44を処理空間PSのプラズマ環境から保護する下部シールド54とを含みうる。上部シールド52は、不図示の締結部材によって下上部仕切り部材42に締結されうる。
【0017】
図3に例示されるように、ガス供給部GSは、例えば、処理空間PSにガスを供給するための環状ガス流路90と、環状ガス流路90にガスを供給するガス供給リング70と、ガス供給リング70にガスを供給するガス供給流路160とを含みうる。環状ガス流路90の処理空間PSへの出口92は、環状スリットであり、環状ガス流路90に対してガス供給流路160およびガス供給リング70を介して供給されるガスは、環状ガス流路90を通して処理空間PSに対して環状のガス流として供給される。環状ガス流路90の処理空間PSへの出口92を環状スリットとすることにより、放射状に配置されたガス供給孔から直接に処理空間PSにガスを供給する構成よりも均一に処理空間PSにガスを供給することができる。これは、基板Sをより均一に処理することができること、あるいは、第2仕切り部材(ベルジャ)30と基板Sとの距離(ガスを拡散させて均一化させるために要求される距離)を短くすることができることを意味する。
【0018】
環状ガス流路90の少なくとも一部は、第2仕切り部材30と上部シールド52とによって規定されうる。例えば、環状ガス流路90の処理空間PSへの出口(環状スリット)92は、第2仕切り部材(ベルジャ)30の最も下側の外側側面と上部シールド52の最も内側の側面との隙間によって規定されうる。これは、第2仕切り部材30および上部シールド52をクリーニングすることによって出口(環状スリット)92がクリーニングされるというメンテナンス上の優位性を提供する。また、ガス供給孔94が直接プラズマに晒されないため、ガス供給孔94の汚れや経年変化を低減することが可能である。一方、従来のガス供給孔のクリーニングにおいては、ガス供給孔の内部(即ち表面に露出していない部分)までをクリーニングする必要があり、これはクリーニングの確実性の点やクリーニングに要する時間の点で不利である。
【0019】
その他、環状ガス流路90の入口91は、ガス供給リング70の内側側面と上部シールド52の流路規定部52aの外側側面との隙間によって規定され、環状ガス流路90の入口91と出口92との間の部分の少なくとも一部は、押し付けリング60の下面と上部シールド52の流路規定部52aの上面との隙間によって規定されうる。上部シールド52は、上部仕切り部材42の天井部42Tの下面LSに接する天井シールド部52bを含み、上部シールド52の流路規定部52aは、例えば、天井シールド部52bから上方に突出した部分でありうる。この実施形態では、環状ガス流路90は、押し付けリング60、ガス供給リング70、第2仕切り部材30およびシールド50(上部シールド52)によって規定されている。
【0020】
ガス供給リング70は、例えば、ガス供給流路160から供給されるガスを環状に拡散させる環状拡散溝96と、環状拡散溝96と環状ガス流路90の入口91とを接続するガス供給孔94とを含みうる。ガス供給リング70は、締結部材(例えば、ボルト)72によって第1仕切り部材40の上部仕切り部材42に締結されうる。基板支持部112の基板載置面SSの法線を含む平面で切断した断面(図3は当該断面を示す図である)において、環状ガス流路90は、環状ガス流路90の入口91から出口92までの間に少なくとも1つの屈曲部99を含みうる。これは、環状ガス流路90の入口91から出口92に至る経路長を長くし、ガスを均一に拡散するために効果的である。これは、結果として基板Sの均一な処理に寄与する。この際、ガス供給孔94を、ガス供給リング70の円周上に等間隔に配置することで、ガスをより均一に処理空間PSに供給することができる。
【0021】
ガス供給リング70は、押し付けリング60を上部仕切り部材42に締結するための締結部材64がガス供給リング70によって隠されるように上部仕切り部材42に取り付けられうる。換言すると、押し付けリング60は、上部仕切り部材42とガス供給リング70とによって挟まれる。環状拡散溝96の外側および内側には、シール部材(例えばOリング)74がガス供給リング70と上部仕切り部材42との間に配置されうる。シール部材74によりガス供給路160から供給されるガスがガス供給リング70と上部仕切り部材42の隙間における漏れを防ぎ、環状拡散溝96におけるガス拡散の向上が図れる。
【0022】
処理装置1は、処理空間PSにおいて基板Sを支持する基板支持部112を備えている。基板支持部112は、ベース部120によって支持されている。基板支持部112は、基板Sを取り囲むように配置された周辺リング110及び基板載置面SSを含みうる。周辺リング110は、基板Sを均一に処理するために有利である。ベース部120には、排気口が設けられていて、該排気口を通して排気部130により処理空間PS内のガスが排気される。処理空間PSから排気部130の間には排気バッフル等が用いられる。基板支持部112は、基板Sを静電吸着したり基板Sにバイアスを印加したりするための電極を含み、該電極は、整合器150を介して高周波電源152および直流電源154に接続されている。
【0023】
以下、図1に示す処理装置1の部分的な拡大図である図4〜図8を参照しながら第2仕切り部材(ベルジャ)30の取り外しおよび取り付けについて説明する。図4は、第2仕切り部材30の取り外しのための作業を行う前の状態を例示的に示している。まず、図5に示すように、上部シールド52を移動させることによって、上部仕切り部材42から上部シールド52を取り外す。ここで、上部シールド52を移動させる方向は、天井部42Tの下面LSが向いている空間に向いた方向DIRである。なお、下面LSが向いている空間に向いた方向DIRは、図5では下方向であるが、後述の図11に示す状態では上向きである。
【0024】
次いで、図6に示すように、締結部材72による上部仕切り部材42へのガス供給リング70の締結を解除して、方向DIRにガス供給リング70を移動させることによって上部仕切り部材42からガス供給リング70を取り外す。次いで、図7に示すように、締結部材64による上部仕切り部材42への押し付けリング60の締結を解除して、方向DIRに押し付けリング60を移動させることによって上部仕切り部材42から押し付けリング60を取り外す。これにより、上部仕切り部材42から第2仕切り部材30を取り外すことができる状態になる。次いで、図8に示すように、方向DIRに第2仕切り部材30を移動させることによって上部仕切り部材42から第2仕切り部材30を取り外す。
【0025】
以上のように、この実施形態によれば、第2仕切り部材(ベルジャ)30の上方の構造物、典型的には、構造体STの一部でありうる整合器10を第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42から取り外すことなく第2仕切り部材(ベルジャ)30を第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42から取り外し交換することができる。よって、前述の従来技術におけるような作業、即ち整合器10を取り外して第2仕切り部材(ベルジャ)30の取り外し、クリーニング済みのもしくは他の清浄な第2仕切り部材30の取り付けを行った後に整合器10を処理装置1に取り付ける作業に比べてメンテナンスが容易であり、その後の堆積またはエッチング等の処理の条件出しが容易である。
【0026】
第2仕切り部材30を取り外して清浄な第2仕切り部材30を取り付ける作業を容易にするために、処理装置1は、第1仕切り部材40のうち少なくとも天井部42T(この実施形態では、天井部42Tを含む上部仕切り部材42と第2仕切り部材30とを含む構造体ST)をベース部120から離隔させて処理空間PSを外部空間OSに開放することができるように構成されうる。
【0027】
図9〜図11には、構造体STをベース部120から離隔させるための機構の一例として、構造体STを下部仕切り部材44から離隔させるための機構が示されている。図9〜図11に示す例では、構造体STと下部仕切り部材44とがヒンジ部170によって連結されていて、下部仕切り部材44に対して構造体STを回動させることができる。図9および図10に示すようにして構造体STを180度にわたって回動させ、図11に示すように、上部シールド52およびガス供給リング70を順に方向DIRに移動させて取り外し、その後、第2仕切り部材(ベルジャ)30を方向DIRに移動させて取り外すことができる。図9〜図11に示すように構造体STを180度にわたって回動させる構成は、取り外し時における上部シールド52、ガス供給リング70や第2仕切り部材(ベルジャ)30の落下を防止する観点で好ましい。また、角度は180度に限定されず、落下が防止できる角度ならば良い。図9〜図11に示す構成に代えて、例えば、構造体STを上方に移動させる構成を採用してもよい。
【0028】
図12には、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42と第2仕切り部材30との接続部分におけるシール部の変形例が示されている。図12に示す例では、上部仕切り部材42(第1仕切り部材40)は、上部仕切り部材42の開口部46の周囲に配置された取り付け面41と、取り付け面41の周囲に配置された固定面43とを有する。処理装置1は、取り付け面41に対して第2仕切り部材30を押し付けるための取り付けリング60を備えている。取り付けリング60は、上部仕切り部材42の固定面43に固定され、取り付けリング60と第2仕切り部材30との間に第1シール部材(例えばOリング)64が配置され、取り付けリング60と上部仕切り部材42の固定面43との間に第2シール部材(例えばOリング)66が配置されている。なお、取り付け面41と第2仕切り部材30との間には、第2仕切り部材30の破損を防止する観点から弾力を持つ材料からなる弾性リングが配置されてもよい。
【0029】
以下、上記の処理装置1を使用して半導体デバイスなどのデバイスを製造するデバイス製造方法を説明する。このデバイス製造方法は、処理装置1の処理空間PSに基板Sをロードして、基板支持部112によって基板Sを支持する工程と、処理空間PSにガス供給部GSによってガスを供給するとともにアンテナ20によってガスに電磁波を供給して励起し、これによって生成されるプラズマによって基板Sを処理する工程とを含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ベルジャの周囲にアンテナが配置され、ベルジャ内のプラズマに該アンテナを誘導結合する誘導結合型プラズマ処理装置が知られている。特許文献1には、真空容器(2)と、真空容器2の上部を閉塞するベルジャ(12)とによって真空処理室が形成されたプラズマ処理装置が開示されている。ここで、真空容器(2)のフランジ(24)の上には、Oリングを介してガスリング(4)が配置され、ガスリング(4)の上には、Oリングを介してベルジャ(12)が載せられている。ベルジャ(12)の周囲にはアンテナ(1a、1b)が配置され、アンテナ(1a、1b)には、整合器(マッチングボックス)(3)を介して高周波電源10が接続されている。ガスリング(4)には、ガス吹き出し口(23)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−235545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたガス吹き出し口(23)のように放射方向(半径方向)に延びた孔を通して処理空間内にガスを供給する構成では、処理室内に不均一なガスの密度分布が形成され、その結果、基板が不均一に処理されることになる。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、基板を均一に処理するために有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの側面は、基板を処理する処理装置に係り、前記処理装置は、処理空間において基板を支持する基板支持部と、前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材と、前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路とを備え、前記環状ガス流路の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、前記環状ガス流路に対して供給されるガスが前記環状スリットを通して前記処理空間に供給される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基板を均一に処理するために有利な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の1つの実施形態の処理装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図3】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図4】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図5】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図6】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図7】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図8】図1に示す処理装置の部分的な拡大図である。
【図9】本発明の1つの実施形態の処理装置における開放動作を模式的に示す図である。
【図10】本発明の1つの実施形態の処理装置における開放動作を模式的に示す図である。
【図11】本発明の1つの実施形態の処理装置における部品の取り外しを模式的に示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態の処理装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照しながら本発明の1つの実施形態の処理装置1について説明する。処理装置1は、典型的には、誘導結合型プラズマ処理装置として構成されうるが、本発明は、例えば、ECRプラズマ処理装置やマイクロ波プラズマ処理装置もしくは他のプラズマを用いない処理装置にも適用可能である。処理装置1は、基板Sを処理する処理空間PSを外部空間(例えば、大気環境)OSから仕切る部材(エンクロージャ)として、第1仕切り部材(チャンバ)40と、第2仕切り部材(ベルジャ)30と、ベース部120とを備えている。
【0010】
第1仕切り部材40は、例えば、少なくとも2つの互いに分離可能な部材として、上部仕切り部材42と、下部仕切り部材44とを含みうる。第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42は、開口部46を有する天井部42Tを含む。第2仕切り部材30は、開口部46を閉塞し第1仕切り部材40とともに処理空間PSを外部空間OSから仕切るように第1仕切り部材40に取り付けられる。
【0011】
第2仕切り部材30は、天井部42Tの下面LSが向いている空間(図1の状態では、処理空間PS)に向けて(即ち、方向DIRに向けて)第2仕切り部材30を移動させることによって第2仕切り部材30を第1仕切り部材40から取り外すことができるように、第1仕切り部材40に取り付けられる。ここで、方向DIRは、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42の天井部42Tの下面LSが向いている方向であるので、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42の姿勢に依存する方向(即ち、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42に対する相対的な方向)であり、水平面などの基準面を基準とするような絶対的な方向ではない。
【0012】
ベース部120は、第1仕切り部材40の下部の開口部を閉塞するように配置されうる。ただし、ベース部120は、第1仕切り部材40の一部を構成するように第1仕切り部材40と一体化されてもよい。
【0013】
図2に例示されるように、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42は、開口部46の周囲に取り付け面41を有しうる。第2仕切り部材30は、取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して押し付けられるように第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42に取り付けられうる。より具体的には、締結部材(例えば、ボルト)64によって押し付けリング60を上部仕切り部材42に締結することにより、第2仕切り部材30が押し付けリング60によって取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して押し付けられる。ここで、押し付けリング60は、弾性リング62を有し、弾性リング62を介して第2仕切り部材40に押し付け力を加えることが好ましい。これは、押し付けによる第2仕切り部材30の破損を防止するために効果的である。また、弾性リング62を設けることは、処理空間PSが真空状態である際に、第2仕切り部材30に対して外部空間OSから加わる外圧による第2仕切り部材30の破損を防止する観点からもより効果的である。弾性リング62は、弾力を持つ材質であるとともに、プラズマに対する耐性、活性なガスに対する耐性、熱に対する耐性を備える材料で構成されることが好ましく、例えばテフロン(登録商標)で構成されることが好ましい。なお、部品点数の削減の観点から弾性リング62は1つのリング状部材から構成されることが好ましいが、例えば、複数のリング状部材から構成されてもよく、もしくは一定の間隔で円周上に設けられたシート状部材であってもよい。また、押し付けリング60は耐熱性、剛性の観点から金属により構成されることが好ましいが、弾力を持つ部材から構成されていてもよく、その場合には押し付けリング60は弾性リング62を有していなくてもよい。
【0014】
下向きの取り付け面41に対してシール部材(例えば、Oリング)32を介して第2仕切り部材30を押し付ける構成は、1つのシール部材32でシールが可能である点で優れている。
【0015】
処理装置1は、ガス供給部GSと、アンテナ20とを備えている。アンテナ20は、第2仕切り部材30に近接して外部空間OSに配置され、ガス供給部GSによって処理空間PSに供給されたガスに電磁波を供給して該ガスを励起する。アンテナ20には、整合器10を介して高周波電源(RF電源)12から高周波電力が供給される。アンテナ20の外側には、アンテナ20から放射される電磁波によって第2仕切り部材30の内側の空間で発生したプラズマを基板Sに向けて拡散させるための電磁石ユニット22が配置されうる。第2仕切り部材30は、アンテナ20から放射される電磁波を第2仕切り部材30の内側の空間に導入してプラズマを発生させるために、例えば石英ガラスや窒化アルミなどの絶縁材料で構成される。
【0016】
処理装置1は、処理空間PSに面するように第1仕切り部材40(上部仕切り部材42、下部仕切り部材44)の内側に配置されて第1仕切り部材40を処理空間PSのプラズマ環境から保護するシールド50を更に備えうる。シールド50は、例えば、上部仕切り部材42の内側に配置されて上部仕切り部材42を処理空間PSのプラズマ環境から保護する上部シールド52と、下部仕切り部材44の内側に配置されて下部仕切り部材44を処理空間PSのプラズマ環境から保護する下部シールド54とを含みうる。上部シールド52は、不図示の締結部材によって下上部仕切り部材42に締結されうる。
【0017】
図3に例示されるように、ガス供給部GSは、例えば、処理空間PSにガスを供給するための環状ガス流路90と、環状ガス流路90にガスを供給するガス供給リング70と、ガス供給リング70にガスを供給するガス供給流路160とを含みうる。環状ガス流路90の処理空間PSへの出口92は、環状スリットであり、環状ガス流路90に対してガス供給流路160およびガス供給リング70を介して供給されるガスは、環状ガス流路90を通して処理空間PSに対して環状のガス流として供給される。環状ガス流路90の処理空間PSへの出口92を環状スリットとすることにより、放射状に配置されたガス供給孔から直接に処理空間PSにガスを供給する構成よりも均一に処理空間PSにガスを供給することができる。これは、基板Sをより均一に処理することができること、あるいは、第2仕切り部材(ベルジャ)30と基板Sとの距離(ガスを拡散させて均一化させるために要求される距離)を短くすることができることを意味する。
【0018】
環状ガス流路90の少なくとも一部は、第2仕切り部材30と上部シールド52とによって規定されうる。例えば、環状ガス流路90の処理空間PSへの出口(環状スリット)92は、第2仕切り部材(ベルジャ)30の最も下側の外側側面と上部シールド52の最も内側の側面との隙間によって規定されうる。これは、第2仕切り部材30および上部シールド52をクリーニングすることによって出口(環状スリット)92がクリーニングされるというメンテナンス上の優位性を提供する。また、ガス供給孔94が直接プラズマに晒されないため、ガス供給孔94の汚れや経年変化を低減することが可能である。一方、従来のガス供給孔のクリーニングにおいては、ガス供給孔の内部(即ち表面に露出していない部分)までをクリーニングする必要があり、これはクリーニングの確実性の点やクリーニングに要する時間の点で不利である。
【0019】
その他、環状ガス流路90の入口91は、ガス供給リング70の内側側面と上部シールド52の流路規定部52aの外側側面との隙間によって規定され、環状ガス流路90の入口91と出口92との間の部分の少なくとも一部は、押し付けリング60の下面と上部シールド52の流路規定部52aの上面との隙間によって規定されうる。上部シールド52は、上部仕切り部材42の天井部42Tの下面LSに接する天井シールド部52bを含み、上部シールド52の流路規定部52aは、例えば、天井シールド部52bから上方に突出した部分でありうる。この実施形態では、環状ガス流路90は、押し付けリング60、ガス供給リング70、第2仕切り部材30およびシールド50(上部シールド52)によって規定されている。
【0020】
ガス供給リング70は、例えば、ガス供給流路160から供給されるガスを環状に拡散させる環状拡散溝96と、環状拡散溝96と環状ガス流路90の入口91とを接続するガス供給孔94とを含みうる。ガス供給リング70は、締結部材(例えば、ボルト)72によって第1仕切り部材40の上部仕切り部材42に締結されうる。基板支持部112の基板載置面SSの法線を含む平面で切断した断面(図3は当該断面を示す図である)において、環状ガス流路90は、環状ガス流路90の入口91から出口92までの間に少なくとも1つの屈曲部99を含みうる。これは、環状ガス流路90の入口91から出口92に至る経路長を長くし、ガスを均一に拡散するために効果的である。これは、結果として基板Sの均一な処理に寄与する。この際、ガス供給孔94を、ガス供給リング70の円周上に等間隔に配置することで、ガスをより均一に処理空間PSに供給することができる。
【0021】
ガス供給リング70は、押し付けリング60を上部仕切り部材42に締結するための締結部材64がガス供給リング70によって隠されるように上部仕切り部材42に取り付けられうる。換言すると、押し付けリング60は、上部仕切り部材42とガス供給リング70とによって挟まれる。環状拡散溝96の外側および内側には、シール部材(例えばOリング)74がガス供給リング70と上部仕切り部材42との間に配置されうる。シール部材74によりガス供給路160から供給されるガスがガス供給リング70と上部仕切り部材42の隙間における漏れを防ぎ、環状拡散溝96におけるガス拡散の向上が図れる。
【0022】
処理装置1は、処理空間PSにおいて基板Sを支持する基板支持部112を備えている。基板支持部112は、ベース部120によって支持されている。基板支持部112は、基板Sを取り囲むように配置された周辺リング110及び基板載置面SSを含みうる。周辺リング110は、基板Sを均一に処理するために有利である。ベース部120には、排気口が設けられていて、該排気口を通して排気部130により処理空間PS内のガスが排気される。処理空間PSから排気部130の間には排気バッフル等が用いられる。基板支持部112は、基板Sを静電吸着したり基板Sにバイアスを印加したりするための電極を含み、該電極は、整合器150を介して高周波電源152および直流電源154に接続されている。
【0023】
以下、図1に示す処理装置1の部分的な拡大図である図4〜図8を参照しながら第2仕切り部材(ベルジャ)30の取り外しおよび取り付けについて説明する。図4は、第2仕切り部材30の取り外しのための作業を行う前の状態を例示的に示している。まず、図5に示すように、上部シールド52を移動させることによって、上部仕切り部材42から上部シールド52を取り外す。ここで、上部シールド52を移動させる方向は、天井部42Tの下面LSが向いている空間に向いた方向DIRである。なお、下面LSが向いている空間に向いた方向DIRは、図5では下方向であるが、後述の図11に示す状態では上向きである。
【0024】
次いで、図6に示すように、締結部材72による上部仕切り部材42へのガス供給リング70の締結を解除して、方向DIRにガス供給リング70を移動させることによって上部仕切り部材42からガス供給リング70を取り外す。次いで、図7に示すように、締結部材64による上部仕切り部材42への押し付けリング60の締結を解除して、方向DIRに押し付けリング60を移動させることによって上部仕切り部材42から押し付けリング60を取り外す。これにより、上部仕切り部材42から第2仕切り部材30を取り外すことができる状態になる。次いで、図8に示すように、方向DIRに第2仕切り部材30を移動させることによって上部仕切り部材42から第2仕切り部材30を取り外す。
【0025】
以上のように、この実施形態によれば、第2仕切り部材(ベルジャ)30の上方の構造物、典型的には、構造体STの一部でありうる整合器10を第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42から取り外すことなく第2仕切り部材(ベルジャ)30を第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42から取り外し交換することができる。よって、前述の従来技術におけるような作業、即ち整合器10を取り外して第2仕切り部材(ベルジャ)30の取り外し、クリーニング済みのもしくは他の清浄な第2仕切り部材30の取り付けを行った後に整合器10を処理装置1に取り付ける作業に比べてメンテナンスが容易であり、その後の堆積またはエッチング等の処理の条件出しが容易である。
【0026】
第2仕切り部材30を取り外して清浄な第2仕切り部材30を取り付ける作業を容易にするために、処理装置1は、第1仕切り部材40のうち少なくとも天井部42T(この実施形態では、天井部42Tを含む上部仕切り部材42と第2仕切り部材30とを含む構造体ST)をベース部120から離隔させて処理空間PSを外部空間OSに開放することができるように構成されうる。
【0027】
図9〜図11には、構造体STをベース部120から離隔させるための機構の一例として、構造体STを下部仕切り部材44から離隔させるための機構が示されている。図9〜図11に示す例では、構造体STと下部仕切り部材44とがヒンジ部170によって連結されていて、下部仕切り部材44に対して構造体STを回動させることができる。図9および図10に示すようにして構造体STを180度にわたって回動させ、図11に示すように、上部シールド52およびガス供給リング70を順に方向DIRに移動させて取り外し、その後、第2仕切り部材(ベルジャ)30を方向DIRに移動させて取り外すことができる。図9〜図11に示すように構造体STを180度にわたって回動させる構成は、取り外し時における上部シールド52、ガス供給リング70や第2仕切り部材(ベルジャ)30の落下を防止する観点で好ましい。また、角度は180度に限定されず、落下が防止できる角度ならば良い。図9〜図11に示す構成に代えて、例えば、構造体STを上方に移動させる構成を採用してもよい。
【0028】
図12には、第1仕切り部材40あるいは上部仕切り部材42と第2仕切り部材30との接続部分におけるシール部の変形例が示されている。図12に示す例では、上部仕切り部材42(第1仕切り部材40)は、上部仕切り部材42の開口部46の周囲に配置された取り付け面41と、取り付け面41の周囲に配置された固定面43とを有する。処理装置1は、取り付け面41に対して第2仕切り部材30を押し付けるための取り付けリング60を備えている。取り付けリング60は、上部仕切り部材42の固定面43に固定され、取り付けリング60と第2仕切り部材30との間に第1シール部材(例えばOリング)64が配置され、取り付けリング60と上部仕切り部材42の固定面43との間に第2シール部材(例えばOリング)66が配置されている。なお、取り付け面41と第2仕切り部材30との間には、第2仕切り部材30の破損を防止する観点から弾力を持つ材料からなる弾性リングが配置されてもよい。
【0029】
以下、上記の処理装置1を使用して半導体デバイスなどのデバイスを製造するデバイス製造方法を説明する。このデバイス製造方法は、処理装置1の処理空間PSに基板Sをロードして、基板支持部112によって基板Sを支持する工程と、処理空間PSにガス供給部GSによってガスを供給するとともにアンテナ20によってガスに電磁波を供給して励起し、これによって生成されるプラズマによって基板Sを処理する工程とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理装置であって、
処理空間において基板を支持する基板支持部と、
前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材と、
前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路と、を備え、
前記環状ガス流路の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、前記環状ガス流路に対して供給されるガスが前記環状スリットを通して前記処理空間に供給される、
ことを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記仕切り部材は、
開口部を有する天井部を含んでいて前記処理空間を外部空間から仕切る第1仕切り部材と、
前記開口部を閉塞し前記第1仕切り部材とともに前記処理空間を前記外部空間から仕切るように前記第1仕切り部材に取り付けられる第2仕切り部材と、を含み、
前記処理装置は、前記処理空間に面するように前記第1仕切り部材の内側に配置されて前記第1仕切り部材を保護するシールドを更に備え、
前記環状ガス流路の少なくとも一部は、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記環状スリットは、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第1仕切り部材は、前記開口部の周囲に取り付け面を有し、
前記処理装置は、
前記第1仕切り部材に締結されていて前記第2仕切り部材を前記取り付け面に押し付ける押し付けリングと、
前記第1仕切り部材に締結されていて前記環状ガス流路にガスを供給するガス供給リングと、を更に備え、
前記ガス供給リングは、前記第1仕切り部材と前記ガス供給リングとによって前記押し付けリングが挟まれるように配置され、
前記環状ガス流路は、前記押し付けリング、前記ガス供給リング、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第2仕切り部材は、前記天井部の下面が向いている空間に向けて前記第2仕切り部材を移動させることによって前記第2仕切り部材を前記第1仕切り部材から取り外すことができるように、前記第1仕切り部材に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の処理装置、
【請求項6】
前記基板支持部の基板載置面の法線を含む平面で切断した断面において、前記環状ガス流路は、その入口から前記出口まで間に少なくとも1つの屈曲部を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項1】
基板を処理する処理装置であって、
処理空間において基板を支持する基板支持部と、
前記処理空間を外部空間から仕切る仕切り部材と、
前記処理空間にガスを供給するための環状ガス流路と、を備え、
前記環状ガス流路の前記処理空間への出口は、環状スリットであり、前記環状ガス流路に対して供給されるガスが前記環状スリットを通して前記処理空間に供給される、
ことを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記仕切り部材は、
開口部を有する天井部を含んでいて前記処理空間を外部空間から仕切る第1仕切り部材と、
前記開口部を閉塞し前記第1仕切り部材とともに前記処理空間を前記外部空間から仕切るように前記第1仕切り部材に取り付けられる第2仕切り部材と、を含み、
前記処理装置は、前記処理空間に面するように前記第1仕切り部材の内側に配置されて前記第1仕切り部材を保護するシールドを更に備え、
前記環状ガス流路の少なくとも一部は、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記環状スリットは、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第1仕切り部材は、前記開口部の周囲に取り付け面を有し、
前記処理装置は、
前記第1仕切り部材に締結されていて前記第2仕切り部材を前記取り付け面に押し付ける押し付けリングと、
前記第1仕切り部材に締結されていて前記環状ガス流路にガスを供給するガス供給リングと、を更に備え、
前記ガス供給リングは、前記第1仕切り部材と前記ガス供給リングとによって前記押し付けリングが挟まれるように配置され、
前記環状ガス流路は、前記押し付けリング、前記ガス供給リング、前記第2仕切り部材および前記シールドによって規定されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第2仕切り部材は、前記天井部の下面が向いている空間に向けて前記第2仕切り部材を移動させることによって前記第2仕切り部材を前記第1仕切り部材から取り外すことができるように、前記第1仕切り部材に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の処理装置、
【請求項6】
前記基板支持部の基板載置面の法線を含む平面で切断した断面において、前記環状ガス流路は、その入口から前記出口まで間に少なくとも1つの屈曲部を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−221596(P2012−221596A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83114(P2011−83114)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】
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