化学機械研磨プレーナ化のためのデュアルシリコンゲート層を有するFINFET
FinFETタイプの半導体デバイスは、フィン構造(210)を含んでいる。この上には、比較的薄いアモルファスシリコン層(420)を形成し、それから非ドープポリシリコン層(425)を形成する。この半導体デバイスは、アモルファスシリコン層(420)がフィン構造の損傷を防ぐ停止層として働く化学機械研磨(CMP)を使用してプレーナ化することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス、および半導体デバイスを製造する方法に関する。本発明は特に、ダブルゲートデバイスに適用することができる。
【背景技術】
【0002】
超々大規模集積回路の半導体デバイスに関する密度の高さ、性能の高さに対する拡大する要求は、100ナノメータ(nm)未満のゲート長のような構造的要素、高い信頼性、および製造処理能力の向上を要求する。構造的要素を100nm未満に減少させることは、従来の方法の限界に挑むこととなる。
【0003】
例えば、従来のプレーナ型のMOS電界効果トランジスタ(MOSFET)のゲート長を100nm未満にスケーリングした場合、ソースおよびドレイン間の過度の漏れ電流のような短チャネル効果に関連する問題を克服することがますます困難になる。さらに、移動度低下および多くのプロセス問題によって、さらに小さなデバイス構造を含めるように従来のMOSFETをスケーリングすることが困難になる。
したがって、FET性能を改善するとともにさらなるデバイス・スケーリングを可能とすべく、新規なデバイス構造が求められている。
【0004】
ダブルゲートMOSFETは、既存のプレーナ型のMOSFETに代わる候補となっている新規なデバイスである。いくつかの点において、ダブルゲートMOSFETは従来のバルクシリコンMOSFETよりも優れた特性を呈する。
これらの優れた特性は、ダブルゲートMOSFETが従来のMOSETのようにチャネルの片側上だけではなくチャネルの両側上にゲート電極を有するために生じる。
2つのゲートがある場合、ドレインによって生成される電界は、チャネルのソース端からの遮断性が高くなる。また、2つのゲートはシングルゲートのおよそ2倍の電流を制御することができ、このことはより強いスイッチング信号に帰着する。
【0005】
FinFETは、短チャネル耐性に優れている最近のダブルゲート構造である。FinFETは、バーティカルフィン(vertical fin)中に形成されたチャネルを含んでいる。このFinFET構造は、従来のプレーナ型のMOFETで使用されるのと同様のレイアウトや製造技術を使用して製造することができる。
【発明の開示】
【0006】
本発明の趣旨に沿った実施形態は、ポリシリコンの化学機械研磨(CMP)プレーナ化を向上させるのに使用される、ゲート領域上のデュアルポリシリコン層を有するダブルゲートMOSFETを提供する。
【0007】
本発明の趣旨に沿った実施形態の1つは、半導体デバイスを製造する方法を提供する。
この方法は、絶縁体上にフィン構造を形成するステップと、フィン構造の少なくとも一部および絶縁体の一部上にゲート構造を形成するステップとを含んでいる。このゲート構造は第1層およびこの第1層上に形成される第2層を含む。
この方法は、ゲート構造の化学機械研磨(CMP)を実行することにより、ゲート構造をプレーナ化するステップをさらに含んでいる。ゲート構造の第1層のプレーナ化の速度は、ゲート構造の第2層のプレーナ化の速度よりも遅くてもよい。このプレーナ化は、フィン上の領域において第1層が露出するまで継続される。
【0008】
本発明の趣旨に沿った他の実施形態は、半導体デバイスに関する。このデバイスは、絶縁体上に形成されるフィン構造を含んでいる。このフィン構造は、第1端部と第2端部を含む。
フィン構造の少なくとも一部は、半導体デバイス中のチャネルとして働く。このフィン構造の少なくとも一部の上に、アモルファスシリコン層を形成する。このアモルファスシリコン層の少なくとも一部の周辺に、ポリシリコン層を形成する。
アモルファスシリコン層は、フィン構造上の領域中のポリシリコン層にまで突出する。ソース領域は、フィン構造の第1端部に接続される。ドレイン領域は、フィン構造の第2端部に接続される。
【0009】
以下、同じ参照番号が付与されている要素が同様の要素を表す添付図面を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付の図面に言及して本発明の趣旨に沿った実施形態を詳細に記載する。異なる図面における同一の参照符号は、同一又は類似の要素を示す。また、以下の詳細な記載は本発明を制限するものではない。代わりに、本発明の範囲は添付の請求項および均等物によって定義される。
【0011】
この出願において使用されるFinFETという言葉は、導通チャネルが垂直なSi”フィン”中に形成されるタイプのMOSFETを指す。FinFETは一般的に周知である。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に従って形成された半導体デバイス100の断面図である。
図1に示すように、半導体デバイス100は、シリコン基板110、埋込酸化膜120、および埋込酸化膜120上に形成されるシリコン層130を含んだSOI(silicon on insulator)構造を含んでいてもよい。
埋込酸化膜120およびシリコン層130は、従来の方法により基板110上に形成することができる。
【0013】
典型的な実施形態においては、埋込酸化膜120は、酸化シリコンを含んでおり、約1000Åから約3000Åの範囲にある厚みを有し得る。
シリコン層130は、単結晶または多結晶シリコンを含んでいてもよい。
以下に詳述するように、シリコン層130は、ダブルゲート・トランジスタデバイスのフィン構造を形成するのに使用される。
【0014】
代替的な本発明の趣旨に沿った実施形態では、基板110および層130は、ゲルマニウムのような他の半導体材料、またはシリコンゲルマニウムのような半導体材料の組合せを含んでいてもよい。埋込酸化膜120はさらに他の絶縁材料を含んでいてもよい。
【0015】
後のエッチングプロセスの間に保護キャップとしての役割を果たすシリコン窒化物層または酸化シリコン層(例えばSiO2)のような絶縁層140を、シリコン層130上に形成することができる。典型的な実施形態においては、絶縁層140は約150Åから約700Åの範囲にある厚みに成長させることができる。次に、後の処理のためのフォトレジストマスク150を形成すべく、フォトレジスト材料をたい積してパターン化してもよい。フォトレジストは、任意の従来方法によりたい積すると共にパターン化することができる。
【0016】
その後、半導体デバイス100をエッチングするとともに、フォトレジストマスク150を除去してもよい。典型的な実施形態の1つにおいては、シリコン層130は、従来の方法によりエッチングすることができ、このエッチングはフィンを形成すべく、埋込酸化膜120の上で停止する。
このフィンを形成した後、フィンの各端部に隣接するソースおよびドレイン領域を形成することができる。
例えば、典型的な実施形態の一例では、ソースおよびドレイン領域を形成すべく、シリコン、ゲルマニウム、またはシリコンとゲルマニウムを組合せた層を従来の方法でたい積し、パターン化し、エッチングしてもよい。
他の実施形態においては、シリコン層130をパターン化し、エッチングすることによって、フィンと同時にソースおよびドレイン領域を形成してもよい。
【0017】
図2Aは、このような方法で形成された半導体デバイス100上のフィン構造の概略的な上面図を示す図である。
本発明の典型的な実施形態によれば、ソース領域220およびドレイン領域230は、埋込酸化膜120上のフィン構造210の端部に隣接するように形成することができる。
【0018】
図2Bは、フィン構造210の構成を示す図2AのA−A’線に沿った断面図である。上述したように、絶縁性のキャップ140を有するシリコンフィン130を含むフィン210を形成すべく、絶縁層140およびシリコン層130をエッチングしてもよい。
【0019】
図3は、本発明の典型的な実施形態によるフィン構造210上のゲート絶縁層およびゲート材料の形成を示す断面図である。
絶縁層を、シリコンフィン130の露出した側面上に形成することができる。例えば、図3に示すように、薄い酸化膜310をフィン130上に熱処理により成長させてもよい。
酸化膜310は、約50Åから100Åまでの厚みに成長させることができ、フィン130の露出した側面上に形成することができる。
【0020】
ゲート材料層は、酸化膜310の形成後、半導体デバイス100上にたい積することができる。図4に示すように、ゲート材料層は、非ドープポリシリコン425の層が後続するアモルファスシリコンの薄膜層420を含んでいる。
層420および層425は、従来の化学蒸着法(CVD)または他の周知技術を使用してたい積することができる。アモルファスシリコン層420は、約300Åの厚みにたい積することができる。
より詳しくは、アモルファスシリコン層420は、約200Åから600Åの間の厚みにたい積することができる。ポリシリコン層425は、約200Åから1000Åの間の厚みにたい積することができる。この厚みは、フィンまたはスタック高さにより変化する。
【0021】
層420および層425(特に層425)は、次にプレーナ化される。
本発明の一実施例として、アモルファスシリコン層420およびポリシリコン層425の研磨速度が異なることを利用したプレーナ化プロセスにより、ゲート材料層420および層425をプレーナ化してもよい。
より具体的には、アモルファスシリコン層420の研磨レートとポリシリコン層425の間の研磨速度の差を使用することによって、アモルファス層420の制御された量をフィン210上に維持することができる。
【0022】
CMPは、半導体表面をプレーナ化するのに使用され得る、周知のプレーナ化技術の1つである。
CMP処理において、ウェーハは、回転プラテン(rotating platen)上に置かれる。キャリアによって適所に保持されたウェーハは、プラテンの同じ向きに回転する。プラテンの表面には、研磨スラリーがある研磨パッドが存在する。このスラリーは、キャリア溶液中に微粒子シリカのコロイド溶液を含んでいてもよい。スラリーの化学成分およびpHは、CMPプロセスの性能に影響する。
本発明の典型的な実施形態の一例においては、特定のスラリーは、ポリシリコンと比較して、アモルファスシリコンについての研磨速度が遅いレートを有するように選択される。CMPについてのスラリーは当業者間で周知であり、一般に利用可能である。
微粒子シリカのような研磨材を使用する酸化CMPで使用される市販のスラリーの多くは、化学修飾(chemically modified)することによりアモルファスシリコンおよびポリシリコンを異なる速度で研磨することができる。スラリーのpHは、7ないし12に変化し得る。除去速度は、アモルファスシリコンについては50Å/秒から2000Å/秒、ポリシリコンについては500Å/秒から6000Å/秒の範囲で変化させることができる。
【0023】
図5は、最初のプレーナ化が完了した後の、ゲート材料層420および425のプレーナ化を示す断面図である。図5に示すように、ポリシリコン層425がまずプレーナ化されるので、フィン210上のポリシリコン層425の突き出しが減少する。
図6は、さらなるCMPプロセスの後の、半導体デバイス100を示す図である。この時点において、アモルファスシリコン層420の上面は、フィン210上の領域において露出し得る。
CMPプロセスの、アモルファスシリコンについての研磨速度がポリシリコンに対するそれと比べて遅い速度を有するので、アモルファスシリコン層420は自動停止層の役割を果たし、フィン210上の保護材として残る。
アモルファスシリコン層420のほんの一部もCMPの間に除去され得ることが理解されるべきである。
このように、ゲート層420および425をプレーナ化する場合、アモルファスシリコン層420は保護停止層としてフィン210に使用することができる。
間隔l1として図6に示される、フィン210上に伸びるアモルファスシリコン層420の最終的な厚みは、例えば約300Åであり得る。
【0024】
図7は、ゲート材料層420および425からパターン化したゲート構造710を示す、半導体デバイス100の概略的な上面図である。
CMPプロセスが完了した後、ゲート構造710をパターン化し、エッチングしてもよい。ゲート構造710は、フィン210のチャネル領域を横切って広がる。
ゲート構造710は、フィン210の側面に隣接するゲート部分と、フィン210から離れるように配置されたより大きな電極部分を含んでいてもよい。
ゲート構造710の電極部分は、ゲート部分をバイアスする、またはゲート部分を制御する、アクセス可能な電気コンタクトを提供してもよい。
【0025】
その後、ソース/ドレイン領域220、230をドープしてもよい。例えば、n型またはp型不純物を、ソース/ドレイン領域220、230に注入してもよい。特定の注入薬量および注入エネルギーは、特定の最終製品の必要条件に基づいて選択することができる。
当業者は、回路必要条件に基づいてソース/ドレイン注入プロセスを最適化することができるであろう。また、このような行為は過度に本発明の趣旨を不明瞭にしないように、ここには記載しない。
さらに、特定の回路必要条件に基づいてソース/ドレイン接合の位置を制御すべく、任意にサイドウォールスペーサ(図示しない)をソース/ドレイン・イオン注入より先に形成してもよい。
その後、ソース/ドレイン領域220、230を活性化すべく、活性化アニーリングを実行してもよい。
【0026】
<他の実施形態>
上述したCMPプレーナ化プロセスは、半導体デバイス100の均一な表面を形成すべく、ゲート材料層をプレーナ化する。
いくつかの実施形態においては、プレーナ化プロセスをさらに改善するために、より均一な層を生成すべく、フィン210の隣にダミーフィン構造を追加して置くことができる。
【0027】
図8は、ダミーフィンの断面図である。図8は、実際のフィン810の隣にダミーフィン801および802が形成されている点を除き、概して図4に示す断面図と同様である。
ダミーのフィン801および802は、FinFETの最終的な動作において役割を果たさない。
しかしながら、フィン810の隣にフィン801および802を置くことによって、最初のたい積においてより均一に分布したゲート材料層820を形成することができる。すなわち、ダミーフィン801および802は、フィン810に隣接した領域において、層820中の低い場所をこれらのダミーフィンが存在しない場合よりも高くする。
このように、図8に示す実施形態においては、層820は、ダミーフィン801および802がない場合よりも均一な状態から始まる。これにより、プレーナ化の後の均一性はより高くなる。
【0028】
図9は、半導体デバイス上の多くの配線(例えばフィン)を概念的に示す図である。配線901は、FinFET中で実際に使用されるフィンを示している。配線902は、配線901の端部のダミーフィンを示す。ダミーフィン902は、CMPプロセスにより引き起こされた浸食作用(erosion effect)を補償するのに役立つ。これにより、より均一にプレーナ化された表面を潜在的に生成する。
【0029】
図10は、ダミー構造の代替的な実施形態を概念的に示す図である。配線1001は配線901と同様、最終的な半導体デバイス中で実際に使用される構造を示している。
しかしながら、ダミー配線901は、ダミー構造1002に置き換えられる。ダミー構造1002はダミー配線902よりも多くの領域を含み、プレーナ化の間にさらなる均一性を提供することができる。
特に、配線1001のパターンをカプセル化することによって、ダミー構造1002は、配線1001が不均一に研磨されないように保護し、防ぐことができる。
長さl2のようなダミー構造1002の寸法は、半導体デバイス上で使用されている全体的なパターン密度による。
【0030】
図11ないし図14を参照して以下に記述するように、CMPプレーナ化プロセスを含んださらなる実施形態において、メタルゲート集積化層についてCMPが引き起こす不利益な結果を減少することができる。
【0031】
半導体ロジックの鉛直方向のスタック層を形成する場合、半導体デバイス中に層間絶縁膜(ILD)層を使用してもよい。図11に示されるように、ILD層1101は、後にILD層1101上に形成される第2半導体ロジック層から第1半導体ロジック層1102を分離するのに使用することができる。図11には詳述していないが、層1102は、例えば1つ以上のロジック機能を実行する多数の相互接続されたFinFETを含む。
【0032】
ビア1103は、レジスト1104の適用によってILD層1101中にパターン化することができる。ビア1103は、複数の層が互いに通信可能なように、導電材料で充てんすることができる(図12ないし図14に示される)。
【0033】
図12に示すように、ビア1103は、ILD1101の周辺の領域に注入することができる。
インプラント材料1205は、後にたい積される金属活性体として機能するシリコン(Si)またはパラディウム(Pd)を含み得る。金属の無電解メッキの活性体として機能する他の材料を使用してもよい。
【0034】
図13および図14に示すように、レジスト1104を除去し、その後金属1406を選択的にたい積することができる。
金属1406は、選択的な無電解めっきによりたい積することができ、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)またはタングステン(W)のような金属またはこれらの合金を含み得る。
この金属1406は、注入材料1205(すなわち、ビア1103の活性化された表面)で処理された領域にのみたい積される。このようにして、ビア1103は、導電材料で充てんされる。このプロセスは、CMPが引き起こす凹みまたは他の不利益な影響を防ぐことができる。
【0035】
プレーナ化を改善すべく、複数のゲート層を使用して生成されたFinFETを説明した。この複数のゲート層は、CMPプロセス中に、自動的にプレーナ化を停止させる層の役割を果たす薄いアモルファスシリコン層を含んでいる。
【0036】
以上の説明において、本発明についてより理解し易いように、特定の材料、構造、薬品、プロセス等のような様々なものを特定して詳述した。しかしながら、本発明は特別に記載された詳細によらずに実行することができる。
その他、既知の処理および材料は、本発明の趣旨を不必要に不明瞭にしないため、詳細には記載されていない。
【0037】
本発明による、半導体デバイスを製造するのに使用される絶縁層および導電層は、従来のたい積技術によってたい積してもよい。例えば、低圧CVD(LPCVD)およびエンハンストCVD(ECVD)を含んだ様々な種類の化学気相成長(CVD)プロセスのようなメタライゼーション技術を使用することができる。
【0038】
本発明は、半導体デバイスの製造、特に100nm以下の構造的要素を有する半導体デバイスの製造に適用可能である。これにより回路速度が上がり、信頼性が高くなる。
本発明は、様々な種類の半導体デバイスの形成に適用可能である。したがって、不必要に本発明の内容を不明瞭にしないようにその詳細は記載しない。本発明を実行する際に、従来のたい積技術、フォトリソグラフィ技術、およびエッチング技術を使用してもよい。なお、このような技術の詳細についてはここでは詳述していない。
【0039】
本発明の好ましい実施形態およびその多様性のうちのいくつかの例のみが、本発明において開示されると共に記載される。本発明は、様々な他の組合わせおよび環境において使用できると共に、ここに記載されるような本発明の概念の範囲内の変形または修正することができるものとして理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】一般的な半導体デバイスの断面図。
【図2A】図1の半導体デバイス上に形成されるフィン構造の上面図。
【図2B】図2AのA−A’断面図。
【図3】図2B中のフィン上に形成されるゲート絶縁層の断面図。
【図4】図3のフィン上にたい積されるゲート材料を示す断面図。
【図5】第1プレーナ化後の、図4のゲート材料層を示す断面図。
【図6】さらなるプレーナ化後の、図5のゲート材料層を示す断面図。
【図7】図6に示すゲート材料からパターン化したゲート構造を示すFinFETの上面図。
【図8】ダミーフィンを示す断面図。
【図9】ダミー構造を含む、半導体デバイス上の配線の配列を概念的に示す図。
【図10】代替的な半導体デバイス上のダミー構造を概念的に示す図。
【図11】ビアの形成を示す断面図。
【図12】ビアの形成を示す断面図。
【図13】ビアの形成を示す断面図。
【図14】ビアの形成を示す断面図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス、および半導体デバイスを製造する方法に関する。本発明は特に、ダブルゲートデバイスに適用することができる。
【背景技術】
【0002】
超々大規模集積回路の半導体デバイスに関する密度の高さ、性能の高さに対する拡大する要求は、100ナノメータ(nm)未満のゲート長のような構造的要素、高い信頼性、および製造処理能力の向上を要求する。構造的要素を100nm未満に減少させることは、従来の方法の限界に挑むこととなる。
【0003】
例えば、従来のプレーナ型のMOS電界効果トランジスタ(MOSFET)のゲート長を100nm未満にスケーリングした場合、ソースおよびドレイン間の過度の漏れ電流のような短チャネル効果に関連する問題を克服することがますます困難になる。さらに、移動度低下および多くのプロセス問題によって、さらに小さなデバイス構造を含めるように従来のMOSFETをスケーリングすることが困難になる。
したがって、FET性能を改善するとともにさらなるデバイス・スケーリングを可能とすべく、新規なデバイス構造が求められている。
【0004】
ダブルゲートMOSFETは、既存のプレーナ型のMOSFETに代わる候補となっている新規なデバイスである。いくつかの点において、ダブルゲートMOSFETは従来のバルクシリコンMOSFETよりも優れた特性を呈する。
これらの優れた特性は、ダブルゲートMOSFETが従来のMOSETのようにチャネルの片側上だけではなくチャネルの両側上にゲート電極を有するために生じる。
2つのゲートがある場合、ドレインによって生成される電界は、チャネルのソース端からの遮断性が高くなる。また、2つのゲートはシングルゲートのおよそ2倍の電流を制御することができ、このことはより強いスイッチング信号に帰着する。
【0005】
FinFETは、短チャネル耐性に優れている最近のダブルゲート構造である。FinFETは、バーティカルフィン(vertical fin)中に形成されたチャネルを含んでいる。このFinFET構造は、従来のプレーナ型のMOFETで使用されるのと同様のレイアウトや製造技術を使用して製造することができる。
【発明の開示】
【0006】
本発明の趣旨に沿った実施形態は、ポリシリコンの化学機械研磨(CMP)プレーナ化を向上させるのに使用される、ゲート領域上のデュアルポリシリコン層を有するダブルゲートMOSFETを提供する。
【0007】
本発明の趣旨に沿った実施形態の1つは、半導体デバイスを製造する方法を提供する。
この方法は、絶縁体上にフィン構造を形成するステップと、フィン構造の少なくとも一部および絶縁体の一部上にゲート構造を形成するステップとを含んでいる。このゲート構造は第1層およびこの第1層上に形成される第2層を含む。
この方法は、ゲート構造の化学機械研磨(CMP)を実行することにより、ゲート構造をプレーナ化するステップをさらに含んでいる。ゲート構造の第1層のプレーナ化の速度は、ゲート構造の第2層のプレーナ化の速度よりも遅くてもよい。このプレーナ化は、フィン上の領域において第1層が露出するまで継続される。
【0008】
本発明の趣旨に沿った他の実施形態は、半導体デバイスに関する。このデバイスは、絶縁体上に形成されるフィン構造を含んでいる。このフィン構造は、第1端部と第2端部を含む。
フィン構造の少なくとも一部は、半導体デバイス中のチャネルとして働く。このフィン構造の少なくとも一部の上に、アモルファスシリコン層を形成する。このアモルファスシリコン層の少なくとも一部の周辺に、ポリシリコン層を形成する。
アモルファスシリコン層は、フィン構造上の領域中のポリシリコン層にまで突出する。ソース領域は、フィン構造の第1端部に接続される。ドレイン領域は、フィン構造の第2端部に接続される。
【0009】
以下、同じ参照番号が付与されている要素が同様の要素を表す添付図面を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付の図面に言及して本発明の趣旨に沿った実施形態を詳細に記載する。異なる図面における同一の参照符号は、同一又は類似の要素を示す。また、以下の詳細な記載は本発明を制限するものではない。代わりに、本発明の範囲は添付の請求項および均等物によって定義される。
【0011】
この出願において使用されるFinFETという言葉は、導通チャネルが垂直なSi”フィン”中に形成されるタイプのMOSFETを指す。FinFETは一般的に周知である。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に従って形成された半導体デバイス100の断面図である。
図1に示すように、半導体デバイス100は、シリコン基板110、埋込酸化膜120、および埋込酸化膜120上に形成されるシリコン層130を含んだSOI(silicon on insulator)構造を含んでいてもよい。
埋込酸化膜120およびシリコン層130は、従来の方法により基板110上に形成することができる。
【0013】
典型的な実施形態においては、埋込酸化膜120は、酸化シリコンを含んでおり、約1000Åから約3000Åの範囲にある厚みを有し得る。
シリコン層130は、単結晶または多結晶シリコンを含んでいてもよい。
以下に詳述するように、シリコン層130は、ダブルゲート・トランジスタデバイスのフィン構造を形成するのに使用される。
【0014】
代替的な本発明の趣旨に沿った実施形態では、基板110および層130は、ゲルマニウムのような他の半導体材料、またはシリコンゲルマニウムのような半導体材料の組合せを含んでいてもよい。埋込酸化膜120はさらに他の絶縁材料を含んでいてもよい。
【0015】
後のエッチングプロセスの間に保護キャップとしての役割を果たすシリコン窒化物層または酸化シリコン層(例えばSiO2)のような絶縁層140を、シリコン層130上に形成することができる。典型的な実施形態においては、絶縁層140は約150Åから約700Åの範囲にある厚みに成長させることができる。次に、後の処理のためのフォトレジストマスク150を形成すべく、フォトレジスト材料をたい積してパターン化してもよい。フォトレジストは、任意の従来方法によりたい積すると共にパターン化することができる。
【0016】
その後、半導体デバイス100をエッチングするとともに、フォトレジストマスク150を除去してもよい。典型的な実施形態の1つにおいては、シリコン層130は、従来の方法によりエッチングすることができ、このエッチングはフィンを形成すべく、埋込酸化膜120の上で停止する。
このフィンを形成した後、フィンの各端部に隣接するソースおよびドレイン領域を形成することができる。
例えば、典型的な実施形態の一例では、ソースおよびドレイン領域を形成すべく、シリコン、ゲルマニウム、またはシリコンとゲルマニウムを組合せた層を従来の方法でたい積し、パターン化し、エッチングしてもよい。
他の実施形態においては、シリコン層130をパターン化し、エッチングすることによって、フィンと同時にソースおよびドレイン領域を形成してもよい。
【0017】
図2Aは、このような方法で形成された半導体デバイス100上のフィン構造の概略的な上面図を示す図である。
本発明の典型的な実施形態によれば、ソース領域220およびドレイン領域230は、埋込酸化膜120上のフィン構造210の端部に隣接するように形成することができる。
【0018】
図2Bは、フィン構造210の構成を示す図2AのA−A’線に沿った断面図である。上述したように、絶縁性のキャップ140を有するシリコンフィン130を含むフィン210を形成すべく、絶縁層140およびシリコン層130をエッチングしてもよい。
【0019】
図3は、本発明の典型的な実施形態によるフィン構造210上のゲート絶縁層およびゲート材料の形成を示す断面図である。
絶縁層を、シリコンフィン130の露出した側面上に形成することができる。例えば、図3に示すように、薄い酸化膜310をフィン130上に熱処理により成長させてもよい。
酸化膜310は、約50Åから100Åまでの厚みに成長させることができ、フィン130の露出した側面上に形成することができる。
【0020】
ゲート材料層は、酸化膜310の形成後、半導体デバイス100上にたい積することができる。図4に示すように、ゲート材料層は、非ドープポリシリコン425の層が後続するアモルファスシリコンの薄膜層420を含んでいる。
層420および層425は、従来の化学蒸着法(CVD)または他の周知技術を使用してたい積することができる。アモルファスシリコン層420は、約300Åの厚みにたい積することができる。
より詳しくは、アモルファスシリコン層420は、約200Åから600Åの間の厚みにたい積することができる。ポリシリコン層425は、約200Åから1000Åの間の厚みにたい積することができる。この厚みは、フィンまたはスタック高さにより変化する。
【0021】
層420および層425(特に層425)は、次にプレーナ化される。
本発明の一実施例として、アモルファスシリコン層420およびポリシリコン層425の研磨速度が異なることを利用したプレーナ化プロセスにより、ゲート材料層420および層425をプレーナ化してもよい。
より具体的には、アモルファスシリコン層420の研磨レートとポリシリコン層425の間の研磨速度の差を使用することによって、アモルファス層420の制御された量をフィン210上に維持することができる。
【0022】
CMPは、半導体表面をプレーナ化するのに使用され得る、周知のプレーナ化技術の1つである。
CMP処理において、ウェーハは、回転プラテン(rotating platen)上に置かれる。キャリアによって適所に保持されたウェーハは、プラテンの同じ向きに回転する。プラテンの表面には、研磨スラリーがある研磨パッドが存在する。このスラリーは、キャリア溶液中に微粒子シリカのコロイド溶液を含んでいてもよい。スラリーの化学成分およびpHは、CMPプロセスの性能に影響する。
本発明の典型的な実施形態の一例においては、特定のスラリーは、ポリシリコンと比較して、アモルファスシリコンについての研磨速度が遅いレートを有するように選択される。CMPについてのスラリーは当業者間で周知であり、一般に利用可能である。
微粒子シリカのような研磨材を使用する酸化CMPで使用される市販のスラリーの多くは、化学修飾(chemically modified)することによりアモルファスシリコンおよびポリシリコンを異なる速度で研磨することができる。スラリーのpHは、7ないし12に変化し得る。除去速度は、アモルファスシリコンについては50Å/秒から2000Å/秒、ポリシリコンについては500Å/秒から6000Å/秒の範囲で変化させることができる。
【0023】
図5は、最初のプレーナ化が完了した後の、ゲート材料層420および425のプレーナ化を示す断面図である。図5に示すように、ポリシリコン層425がまずプレーナ化されるので、フィン210上のポリシリコン層425の突き出しが減少する。
図6は、さらなるCMPプロセスの後の、半導体デバイス100を示す図である。この時点において、アモルファスシリコン層420の上面は、フィン210上の領域において露出し得る。
CMPプロセスの、アモルファスシリコンについての研磨速度がポリシリコンに対するそれと比べて遅い速度を有するので、アモルファスシリコン層420は自動停止層の役割を果たし、フィン210上の保護材として残る。
アモルファスシリコン層420のほんの一部もCMPの間に除去され得ることが理解されるべきである。
このように、ゲート層420および425をプレーナ化する場合、アモルファスシリコン層420は保護停止層としてフィン210に使用することができる。
間隔l1として図6に示される、フィン210上に伸びるアモルファスシリコン層420の最終的な厚みは、例えば約300Åであり得る。
【0024】
図7は、ゲート材料層420および425からパターン化したゲート構造710を示す、半導体デバイス100の概略的な上面図である。
CMPプロセスが完了した後、ゲート構造710をパターン化し、エッチングしてもよい。ゲート構造710は、フィン210のチャネル領域を横切って広がる。
ゲート構造710は、フィン210の側面に隣接するゲート部分と、フィン210から離れるように配置されたより大きな電極部分を含んでいてもよい。
ゲート構造710の電極部分は、ゲート部分をバイアスする、またはゲート部分を制御する、アクセス可能な電気コンタクトを提供してもよい。
【0025】
その後、ソース/ドレイン領域220、230をドープしてもよい。例えば、n型またはp型不純物を、ソース/ドレイン領域220、230に注入してもよい。特定の注入薬量および注入エネルギーは、特定の最終製品の必要条件に基づいて選択することができる。
当業者は、回路必要条件に基づいてソース/ドレイン注入プロセスを最適化することができるであろう。また、このような行為は過度に本発明の趣旨を不明瞭にしないように、ここには記載しない。
さらに、特定の回路必要条件に基づいてソース/ドレイン接合の位置を制御すべく、任意にサイドウォールスペーサ(図示しない)をソース/ドレイン・イオン注入より先に形成してもよい。
その後、ソース/ドレイン領域220、230を活性化すべく、活性化アニーリングを実行してもよい。
【0026】
<他の実施形態>
上述したCMPプレーナ化プロセスは、半導体デバイス100の均一な表面を形成すべく、ゲート材料層をプレーナ化する。
いくつかの実施形態においては、プレーナ化プロセスをさらに改善するために、より均一な層を生成すべく、フィン210の隣にダミーフィン構造を追加して置くことができる。
【0027】
図8は、ダミーフィンの断面図である。図8は、実際のフィン810の隣にダミーフィン801および802が形成されている点を除き、概して図4に示す断面図と同様である。
ダミーのフィン801および802は、FinFETの最終的な動作において役割を果たさない。
しかしながら、フィン810の隣にフィン801および802を置くことによって、最初のたい積においてより均一に分布したゲート材料層820を形成することができる。すなわち、ダミーフィン801および802は、フィン810に隣接した領域において、層820中の低い場所をこれらのダミーフィンが存在しない場合よりも高くする。
このように、図8に示す実施形態においては、層820は、ダミーフィン801および802がない場合よりも均一な状態から始まる。これにより、プレーナ化の後の均一性はより高くなる。
【0028】
図9は、半導体デバイス上の多くの配線(例えばフィン)を概念的に示す図である。配線901は、FinFET中で実際に使用されるフィンを示している。配線902は、配線901の端部のダミーフィンを示す。ダミーフィン902は、CMPプロセスにより引き起こされた浸食作用(erosion effect)を補償するのに役立つ。これにより、より均一にプレーナ化された表面を潜在的に生成する。
【0029】
図10は、ダミー構造の代替的な実施形態を概念的に示す図である。配線1001は配線901と同様、最終的な半導体デバイス中で実際に使用される構造を示している。
しかしながら、ダミー配線901は、ダミー構造1002に置き換えられる。ダミー構造1002はダミー配線902よりも多くの領域を含み、プレーナ化の間にさらなる均一性を提供することができる。
特に、配線1001のパターンをカプセル化することによって、ダミー構造1002は、配線1001が不均一に研磨されないように保護し、防ぐことができる。
長さl2のようなダミー構造1002の寸法は、半導体デバイス上で使用されている全体的なパターン密度による。
【0030】
図11ないし図14を参照して以下に記述するように、CMPプレーナ化プロセスを含んださらなる実施形態において、メタルゲート集積化層についてCMPが引き起こす不利益な結果を減少することができる。
【0031】
半導体ロジックの鉛直方向のスタック層を形成する場合、半導体デバイス中に層間絶縁膜(ILD)層を使用してもよい。図11に示されるように、ILD層1101は、後にILD層1101上に形成される第2半導体ロジック層から第1半導体ロジック層1102を分離するのに使用することができる。図11には詳述していないが、層1102は、例えば1つ以上のロジック機能を実行する多数の相互接続されたFinFETを含む。
【0032】
ビア1103は、レジスト1104の適用によってILD層1101中にパターン化することができる。ビア1103は、複数の層が互いに通信可能なように、導電材料で充てんすることができる(図12ないし図14に示される)。
【0033】
図12に示すように、ビア1103は、ILD1101の周辺の領域に注入することができる。
インプラント材料1205は、後にたい積される金属活性体として機能するシリコン(Si)またはパラディウム(Pd)を含み得る。金属の無電解メッキの活性体として機能する他の材料を使用してもよい。
【0034】
図13および図14に示すように、レジスト1104を除去し、その後金属1406を選択的にたい積することができる。
金属1406は、選択的な無電解めっきによりたい積することができ、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)またはタングステン(W)のような金属またはこれらの合金を含み得る。
この金属1406は、注入材料1205(すなわち、ビア1103の活性化された表面)で処理された領域にのみたい積される。このようにして、ビア1103は、導電材料で充てんされる。このプロセスは、CMPが引き起こす凹みまたは他の不利益な影響を防ぐことができる。
【0035】
プレーナ化を改善すべく、複数のゲート層を使用して生成されたFinFETを説明した。この複数のゲート層は、CMPプロセス中に、自動的にプレーナ化を停止させる層の役割を果たす薄いアモルファスシリコン層を含んでいる。
【0036】
以上の説明において、本発明についてより理解し易いように、特定の材料、構造、薬品、プロセス等のような様々なものを特定して詳述した。しかしながら、本発明は特別に記載された詳細によらずに実行することができる。
その他、既知の処理および材料は、本発明の趣旨を不必要に不明瞭にしないため、詳細には記載されていない。
【0037】
本発明による、半導体デバイスを製造するのに使用される絶縁層および導電層は、従来のたい積技術によってたい積してもよい。例えば、低圧CVD(LPCVD)およびエンハンストCVD(ECVD)を含んだ様々な種類の化学気相成長(CVD)プロセスのようなメタライゼーション技術を使用することができる。
【0038】
本発明は、半導体デバイスの製造、特に100nm以下の構造的要素を有する半導体デバイスの製造に適用可能である。これにより回路速度が上がり、信頼性が高くなる。
本発明は、様々な種類の半導体デバイスの形成に適用可能である。したがって、不必要に本発明の内容を不明瞭にしないようにその詳細は記載しない。本発明を実行する際に、従来のたい積技術、フォトリソグラフィ技術、およびエッチング技術を使用してもよい。なお、このような技術の詳細についてはここでは詳述していない。
【0039】
本発明の好ましい実施形態およびその多様性のうちのいくつかの例のみが、本発明において開示されると共に記載される。本発明は、様々な他の組合わせおよび環境において使用できると共に、ここに記載されるような本発明の概念の範囲内の変形または修正することができるものとして理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】一般的な半導体デバイスの断面図。
【図2A】図1の半導体デバイス上に形成されるフィン構造の上面図。
【図2B】図2AのA−A’断面図。
【図3】図2B中のフィン上に形成されるゲート絶縁層の断面図。
【図4】図3のフィン上にたい積されるゲート材料を示す断面図。
【図5】第1プレーナ化後の、図4のゲート材料層を示す断面図。
【図6】さらなるプレーナ化後の、図5のゲート材料層を示す断面図。
【図7】図6に示すゲート材料からパターン化したゲート構造を示すFinFETの上面図。
【図8】ダミーフィンを示す断面図。
【図9】ダミー構造を含む、半導体デバイス上の配線の配列を概念的に示す図。
【図10】代替的な半導体デバイス上のダミー構造を概念的に示す図。
【図11】ビアの形成を示す断面図。
【図12】ビアの形成を示す断面図。
【図13】ビアの形成を示す断面図。
【図14】ビアの形成を示す断面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体上にフィン構造(210)を形成するステップと、
前記フィン構造(210)の少なくとも一部および前記絶縁体の一部上に、第1層(420)およびこの第1層(420)上に形成される第2層(425)を含むゲート構造を形成するステップと、
前記ゲート構造の化学機械研磨(CMP)を実行することにより前記ゲート構造をプレーナ化するステップであって、前記ゲート構造の前記第1層(420)のプレーナ化の速度は前記ゲート構造の前記第2層(425)のプレーナ化の速度よりも遅く、前記プレーナ化は前記フィン上の領域において前記第1層が露出するまで継続されるステップと、を含む、
半導体デバイスを製造する方法。
【請求項2】
前記ゲート構造を形成するステップは、アモルファスシリコンを含む前記第1層(420)をたい積するステップと、非ドープポリシリコンを含む前記第2層(425)をたい積するステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1層は、約200Åから約800Åまでの範囲の厚みにたい積され、前記第2層は、約200Åから約1000Åまでの範囲の厚みにたい積される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記CMPは、前記ゲート構造のプレーナ化にスラリーを使用するステップを含んでおり、
前記第1層のプレーナ化速度が約2000Å/秒であり、前記第2層のプレーナ化速度が約50Å/秒となるように前記スラリーを選択するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記半導体デバイスはFinFETである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記プレーナ化は、酸化物に対して高い選択性を有し、そのpHが7ないし12の間の範囲である、シリカのコロイド溶液を含むスラリーを使用して実行される、請求項1記載の方法。
【請求項7】
絶縁体(120)上に形成され、第1端部と第2端部を含み、少なくともその一部が半導体デバイス中のチャネルとして働くフィン構造(210)を含んでいる半導体デバイスであって、
前記フィン構造の少なくとも一部の上に形成される、アモルファスシリコン層(420)と、
前記アモルファスシリコン層(420)の少なくとも一部の周辺に形成される、ポリシリコン層(425)であって、前記アモルファスシリコン層(420)がフィン構造上の領域中のポリシリコン層にまで突出するポリシリコン層(425)と、
前記フィン構造の前記第1端部に接続されるソース領域(220)と、
前記フィン構造の前記第2端部に接続されるドレイン領域(230)と、を含む、半導体デバイス。
【請求項8】
前記半導体デバイスはFinFETである、請求項7記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記アモルファスシリコン層(420)の厚みは、前記フィン構造(210)上の前記領域において約300Åである、請求項7記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記アモルファスシリコン層(420)と前記ポリシリコン層(425)とは、半導体デバイスのゲート材料層を形成する、請求項7記載の半導体デバイス。
【請求項1】
絶縁体上にフィン構造(210)を形成するステップと、
前記フィン構造(210)の少なくとも一部および前記絶縁体の一部上に、第1層(420)およびこの第1層(420)上に形成される第2層(425)を含むゲート構造を形成するステップと、
前記ゲート構造の化学機械研磨(CMP)を実行することにより前記ゲート構造をプレーナ化するステップであって、前記ゲート構造の前記第1層(420)のプレーナ化の速度は前記ゲート構造の前記第2層(425)のプレーナ化の速度よりも遅く、前記プレーナ化は前記フィン上の領域において前記第1層が露出するまで継続されるステップと、を含む、
半導体デバイスを製造する方法。
【請求項2】
前記ゲート構造を形成するステップは、アモルファスシリコンを含む前記第1層(420)をたい積するステップと、非ドープポリシリコンを含む前記第2層(425)をたい積するステップとを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1層は、約200Åから約800Åまでの範囲の厚みにたい積され、前記第2層は、約200Åから約1000Åまでの範囲の厚みにたい積される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記CMPは、前記ゲート構造のプレーナ化にスラリーを使用するステップを含んでおり、
前記第1層のプレーナ化速度が約2000Å/秒であり、前記第2層のプレーナ化速度が約50Å/秒となるように前記スラリーを選択するステップをさらに有する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記半導体デバイスはFinFETである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記プレーナ化は、酸化物に対して高い選択性を有し、そのpHが7ないし12の間の範囲である、シリカのコロイド溶液を含むスラリーを使用して実行される、請求項1記載の方法。
【請求項7】
絶縁体(120)上に形成され、第1端部と第2端部を含み、少なくともその一部が半導体デバイス中のチャネルとして働くフィン構造(210)を含んでいる半導体デバイスであって、
前記フィン構造の少なくとも一部の上に形成される、アモルファスシリコン層(420)と、
前記アモルファスシリコン層(420)の少なくとも一部の周辺に形成される、ポリシリコン層(425)であって、前記アモルファスシリコン層(420)がフィン構造上の領域中のポリシリコン層にまで突出するポリシリコン層(425)と、
前記フィン構造の前記第1端部に接続されるソース領域(220)と、
前記フィン構造の前記第2端部に接続されるドレイン領域(230)と、を含む、半導体デバイス。
【請求項8】
前記半導体デバイスはFinFETである、請求項7記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記アモルファスシリコン層(420)の厚みは、前記フィン構造(210)上の前記領域において約300Åである、請求項7記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記アモルファスシリコン層(420)と前記ポリシリコン層(425)とは、半導体デバイスのゲート材料層を形成する、請求項7記載の半導体デバイス。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2007−500952(P2007−500952A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533565(P2006−533565)
【出願日】平成16年6月5日(2004.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/017725
【国際公開番号】WO2004/112146
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(591016172)アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド (439)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月5日(2004.6.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/017725
【国際公開番号】WO2004/112146
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(591016172)アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド (439)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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