説明

半導体装置、電子デバイス、及び、半導体装置の製造方法

【課題】 より信頼性の高いCu−Cu接合界面を有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体装置1を、第1の配線18を含む第1半導体部10と、第1半導体部10と貼り合わせて設けられ、第1の配線18と電気的に接合された第2の配線28を含む第2半導体部20とを備える構成とする。さらに、半導体装置1は、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成された金属酸化物17bを備える。そして、この金属酸化物17bを、第1の配線18及び第2の配線28の接合界面Sj、並びに、第1の配線18及び第2の配線28の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散させた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置、電子デバイス、及び、半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、製造時に2枚の基板を貼り合わせて配線接合を行う半導体装置、電子デバイス、及び、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2枚のウエハ(基板)を貼り合わせて、それぞれのウエハに形成された銅配線同士を接合(以下、Cu−Cu接合という)する技術が開発されている。そのような接合技術では、接合前に各ウエハの接合面(Cu面)に対して、薬液洗浄(ウェットエッチング)又はドライエッチング等の還元処理を施し、Cu面の酸素(酸化物)を除去して清浄なCu面を露出する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、固体撮像素子が形成された半導体層と、固体撮像素子を制御するロジック回路が形成された半導体層とを貼り合わせて固体撮像素子を製造する技術が提案されている。図44(a)〜(d)に、特許文献1で提案されている固体撮像装置の製造手法の手順を示す。また、図45(a)〜(c)に、特許文献1で提案されている技術において、2つの半導体層を貼り合わせる際に行うCu−Cu接合手法の手順を示す。
【0004】
特許文献1の貼り合わせ手法では、まず、第1半導体層411を有するSOI(Silicon on insulator)基板410を用意する。次いで、特許文献1では、図44(a)に示すように、第1半導体層411に固体撮像素子412を形成する。この際、図45(a)に示すように、固体撮像素子412を被覆するように第1層間絶縁膜413を形成し、さらに、この第1層間絶縁膜413中に、固体撮像素子412の電極を引き出すための例えば銅からなる第1電極414を形成する。
【0005】
また、特許文献1では、図44(b)に示すように、第1半導体層411とは結晶方位の異なる第2半導体層421に固体撮像素子412を制御するためのロジック回路423を形成する。この際、図45(b)に示すように、ロジック回路423を被覆するように第2層間絶縁膜422を形成するとともに、第2層間絶縁膜422中に、ロジック回路423の電極を引き出すための例えば銅からなる第2電極424を形成する。
【0006】
次いで、特許文献1では、図44(c)に示すように、第1半導体層411と、第2半導体層421とを貼り合わせる。この際、まず、第1半導体層411の第1層間絶縁膜413側の表面(第1電極414の接合面)及び第2半導体層421の第2層間絶縁膜422側の表面(第2電極424の接合面)を例えば希フッ酸で洗浄し、各電極表面の酸化物を除去する。次いで、図45(c)に示すように、第1電極414と第2電極424とが対向するように位置合わせを行い、その後、第1半導体層411と、第2半導体層421とを貼り合わせる。
【0007】
そして、第1半導体層411と第2半導体層421とを貼り合わせた状態で、加圧及び加熱処理を施し、第1電極414と第2電極424とを接合する。その後、SOI基板410の第1半導体層411側とは反対側の部分を除去加工して、図44(d)に示すように、固体撮像素子412を露出させる。特許文献1では、上述のようにして第1半導体層411と第2半導体層421とを貼り合わせて(第1電極414と第2電極424とをCu−Cu接合して)、固体撮像装置を製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−234725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、従来、例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造工程では、2枚のウエハを貼り合わせて、Cu−Cu接合を行う技術が提案されている。しかしながら、この技術分野では、Cu−Cu接合界面における例えば導通不良や配線抵抗の上昇などの発生を抑制し、より信頼性の高いCu−Cu接合界面を有する半導体装置の開発が望まれている。
【0010】
本開示は、上記要望に応えるためになされたものであり、本開示の目的は、より信頼性の高いCu―Cu接合界面を有する半導体装置、電子デバイス、及び、半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示の半導体装置は、第1の配線を含む第1半導体部と、第1半導体部と貼り合わせて設けられ、第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2半導体部とを備える。さらに、本開示の半導体装置は、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、第1の配線及び第2の配線の接合界面、並びに、第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物を備える。
【0012】
また、本開示の電子デバイスは、第1の配線を含む第1配線部と、第1配線部と貼り合わせて設けられ、第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2配線部とを備える。さらに、本開示の電子デバイスは、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、第1の配線及び第2の配線の接合界面、並びに、第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物を備える。
【0013】
さらに、本開示の半導体装置の製造方法は、第1の配線を含む第1半導体部と、第2の配線を含む第2半導体部とを備える半導体装置の製造方法であって、次の手順で行う。まず、第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方の内部に、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料を拡散する。次いで、第1の配線と第2の配線とが電気的に接続されるように、第1半導体部と第2半導体部とを貼り合わせる。そして、第1半導体部と第2半導体部とを貼り合わせた状態で加熱して、金属材料と酸素とを反応させる。
【発明の効果】
【0014】
上述のように、本開示の半導体装置(電子デバイス)及びその製造方法では、予め第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方の内部に、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料を拡散させておく。この結果、第1半導体部と第2半導体部とを貼り合わせた際には、第1の配線及び第2の配線の接合界面付近に存在する酸素は金属材料と反応し、これにより、ボイド(空孔)の発生が抑制される。それゆえ、本開示によれば、より信頼性の高い、第1の配線及び第2の配線の接合界面を有する半導体装置(電子デバイス)及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】Cu−Cu接合処理時に発生する問題を説明するための図である。
【図2】Cu−Cu接合処理時に発生する問題を説明するための図である。
【図3】本開示のCu−Cu接合手法の原理を説明するための図である。
【図4】本開示の第1の実施形態に係る半導体装置におけるCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図6】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図7】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図8】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図9】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図10】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図11】第1の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図12】本開示の第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図13】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図14】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図15】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図16】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図17】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図18】第2の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図19】本開示の第3の実施形態に係る半導体装置におけるCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。
【図20】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図21】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図22】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図23】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図24】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図25】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図26】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図27】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図28】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図29】第3の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図30】本開示の第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図31】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図32】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図33】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図34】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図35】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図36】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図37】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図38】第4の実施形態に係る半導体装置の作製手順を説明するための図である。
【図39】変形例1の半導体装置におけるCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。
【図40】変形例2の半導体装置における酸素ゲッタリング層の形成手法を説明するための図である。
【図41】本開示のCu−Cu接合手法を適用することのできる応用例1の半導体装置の構成例を示す図である。
【図42】本開示のCu−Cu接合手法を適用することのできる応用例2の半導体装置の構成例を示す図である。
【図43】本開示のCu−Cu接合手法を適用することのできる応用例3の電子機器の構成例を示す図である。
【図44】従来の固体撮像装置の製造手法の手順を説明するための図である。
【図45】従来のCu−Cu接合手法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本開示の実施形態に係る半導体装置及びその製造手法の例を、図面を参照しながら下記の順で説明する。ただし、本開示は下記の例に限定されない。
1.Cu−Cu接合手法の概要
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.第3の実施形態
5.第4の実施形態
6.各種変形例
7.各種応用例
【0017】
<1.Cu−Cu接合手法の概要>
[従来のCu−Cu接合手法の問題点]
まず、本開示の実施形態に係るCu−Cu接合手法について説明する前に、従来のCu−Cu接合手法で発生し得る問題点を、図1及び図2(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0018】
なお、図1は、2枚の基板を貼り合わせて作製した半導体装置のCu−Cuの接合界面付近の概略断面図である。また、図2(a)〜(d)は、従来のCu−Cu接合手法の処理手順を示す図である。ただし、図2(a)〜(d)では、説明を簡略化するため、Cu−Cu接合界面の一部(例えば図1中の破線Aで囲った領域)のみを拡大して示す。
【0019】
図1に示す半導体装置100は、第1基板110(図1では下側の基板)、第1SiO層111(絶縁膜)、及び、第1Cu配線112を有する。さらに、半導体装置100は、第2基板120(図1では上側の基板)、第2SiO層121、及び、第2Cu配線122を有する。なお、図1には示さないが、各SiO層と各Cu配線との界面にはCuバリア層(図2(a)〜(d)中の第1Cuバリア層113及び第2Cuバリア層123)が形成される。
【0020】
図1に示す半導体装置100では、第1Cu配線112は、第1基板110の一方の表面に第1SiO層111を介して形成され、第2Cu配線122は、第2基板の120の一方の表面に第2SiO層121を介して形成される。そして、図1に示す例では、第1Cu配線112及び第2Cu配線122を互いに対向するように配置して、第1基板110及び第2基板の120を貼り合わせることにより、半導体装置100が作製される。
【0021】
次に、図1に示す半導体装置100において、Cu−Cu接合を行う際に発生し得る問題点を図2(a)〜(d)を参照しながら、具体的に説明する。
【0022】
まず、通常、第1基板110及び第2基板の120を貼り合わせる前には、各Cu配線の接合側表面に対して、例えば薬剤洗浄(ウェットエッチング)やドライエッチング等の還元処理を行い各Cu配線の接合側表面の酸素(酸化物)を除去する。この還元処理後の各Cu配線の接合側表面付近の様子を示したのが図2(a)である。
【0023】
第1Cu配線112の接合側表面に対して上述のような還元処理を行っても、実際には、第1Cu配線112の接合側表面の酸素130を完全に除去することは困難である。それゆえ、還元処理後の第1Cu配線112の接合側表面は、図2(a)に示すように、酸素130が残存した状態となる。また、第2Cu配線122の接合側表面に対して上述した還元処理を行っても、同様に、第2Cu配線122の接合側表面には酸素130が残存する。
【0024】
次いで、各Cu配線の各接合側表面に酸素130が残存した状態で、第1基板110と第2基板120とを貼り合わせると、図2(b)に示すように、第1Cu配線112及び第2Cu配線122間の接合界面Sjには、酸素130が残留する。この接合界面Sjに残留した酸素130は、接合界面Sjにボイド(空孔)を生成する要因の一つになる。
【0025】
具体的には、例えば、第1基板110及び第2基板120を貼り合わせ状態で加熱処理を行うと、この処理により、各Cu配線内を拡散する水素と、接合界面に残留する酸素130とが反応して水(水蒸気)が生成される。その結果、第1Cu配線112及び第2Cu配線122間の接合界面Sjには、図2(c)に示すように、ボイド140(空孔)が発生する。
【0026】
その後、熱処理を続けると、接合界面Sjに発生したボイド140が凝集し、図2(d)に示すように、ボイド140のサイズが大きくなる。このように接合界面Sjに大きなサイズのボイド140が発生すると、Cu−Cu接合界面において、例えば、導通不良、配線抵抗の増大等の現象が発生して、これにより、半導体装置100の信頼性が低下する可能性がある。なお、上述のような問題は、例えば、配線パターンの接合サイズが数μm程度以下であるような用途において、特に、大きな問題となり得る。
【0027】
[本開示のCu−Cu接合手法の概要]
本開示では、接合界面Sjにボイド140が発生し難くなるようなCu−Cu接合手法を提案し、上述のような問題を解消する。ここでは、図3(a)〜(d)を参照しながら、本開示のCu−Cu接合手法の概要、及び、本開示におけるボイド140の抑制原理を説明する。なお、図3(a)〜(d)は、本開示のCu−Cu接合手法の処理手順の概要を示す図である。ただし、図3(a)〜(d)では、説明を簡略化するため、Cu−Cu接合界面の一部(例えば図1中の破線Aで囲った領域)のみを拡大して示す。また、図3(a)〜(d)に示す例において、図2(a)〜(d)に示す例と同様の構成には同じ符号を付して示す。さらに、図3(a)〜(c)では、説明を簡略化するため、第1基板110側のCu接合界面付近の構成のみを示す。
【0028】
まず、本開示では、第1基板110(図3(a)〜(d)では不図示)において、図3(a)に示すように、第1Cu配線112と、第1SiO層111との間に、第1酸素ゲッタリング層151及び第1Cuバリア層113を設ける。なお、第1酸素ゲッタリング層151及び第1Cuバリア層113は、第1Cu配線112から第1SiO層111に向かってこの順で配置される。
【0029】
第1酸素ゲッタリング層151は、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料(以下、ゲッタリング材料という)を含有するCu層で形成される。より詳細には、第1酸素ゲッタリング層151は、水素と酸素とが反応して水が生成される際に必要な標準生成エネルギーより低い標準生成エネルギーで酸素と反応して金属酸化物を生成するゲッタリング材料を含有する。なお、ゲッタリング材料の含有率は、例えば用途(必要とする信頼性)等の条件に応じて任意に設定することができ、例えば数%程度とすることができる。
【0030】
また、本開示では、第1酸素ゲッタリング層151をゲッタリング材料で形成してもよい。ただし、第1酸素ゲッタリング層151を、ゲッタリング材料を含むCu層で構成した場合には、例えば次のような利点が得られる。第1Cu配線112を、例えばメッキ法により第1酸素ゲッタリング層151上に形成した場合には、第1酸素ゲッタリング層151中のCuを第1Cu配線112の核として用いることができる。
【0031】
ゲッタリング材料としては、上述した性質を有する金属材料であれば、任意の金属材料を用いることができる。例えば、Fe、Mn、V、Cr、Mg、Si、Ce、Ti、Al等の金属材料をゲッタリング材料として用いることができる。なお、これらのゲッタリング材料のうち、Mn、Mg、Ti又はAlは、半導体装置に好適な材料である。さらに、接合界面付近の配線の低抵抗化の観点では、ゲッタリング材料として、Mn又はTiを用いることが特に好ましい。また、第1酸素ゲッタリング層151には、上述した各種金属材料のうちの一種類の金属材料がゲッタリング材料として含まれていてもよいし、複数種の金属材料がゲッタリング材料として含まれていてもよい。
【0032】
また、第1Cuバリア層113は、第1酸素ゲッタリング層151から第1SiO層111へのCuの拡散を防止するだけでなく、第1酸素ゲッタリング層151に含まれるゲッタリング材料の第1SiO層111への拡散も防止する。なお、第1Cuバリア層113は、例えば、Ti、Ta、Ru、又は、それらの窒化物で形成される。なお、第1酸素ゲッタリング層151から第1SiO層111へのゲッタリング材料の拡散をより防止するためには、Tiの窒化物、Taの窒化物、又は、Ruの窒化物で第1Cuバリア層113を形成することが好ましい。
【0033】
次いで、上述のような構成の第1酸素ゲッタリング層151及び第1Cuバリア層113を、第1Cu配線112と第1SiO層111との間に設けた後、第1Cu配線112をアニールする(加熱処理を施す)。このアニール処理により、図3(b)に示すように、第1酸素ゲッタリング層151に含まれるゲッタリング材料160が第1酸素ゲッタリング層151から第1Cu配線112内に拡散する。なお、第1Cu配線112内に拡散するゲッタリング材料160の濃度は、第1酸素ゲッタリング層151中のゲッタリング材料160の含有量を適宜設定することにより調整することができる。
【0034】
次いで、第1Cu配線112の接合側表面に対して、例えば薬剤洗浄(ウェットエッチング)やドライエッチング等の還元処理を行い、第1Cu配線112の接合側表面の酸素(酸化物)を除去する。しかしながら、この還元処理を行っても、上述のように、第1Cu配線112の接合側表面の酸素(酸化物)を完全に除去することは困難である。それゆえ、還元処理後の第1Cu配線112の接合側表面には、図3(c)に示すように、酸素130が残存する。
【0035】
また、上記図3(a)〜(c)で説明した各種処理を、第2基板120(図3(a)〜(d)では不図示)に対しても行う。すなわち、第2Cu配線122と、第2Cuバリア層123との間に、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料を含む第2酸素ゲッタリング層152(図3(d)参照)を設ける。そして、第2Cu配線122をアニールして、ゲッタリング材料160を第2Cu配線122内に拡散した後、第2Cu配線122の接合側表面に対して上記還元処理を行う。
【0036】
次いで、上述した各種処理を施した第1基板110及び第2基板の120を貼り合わせて、第1Cu配線112及び第2Cu配線122を接合する。なお、この際、第1Cu配線112及び第2Cu配線122間の接合界面Sjには酸素130が残留する。そして、第1基板110及び第2基板の120を貼り合わせ状態で加熱処理を行う。
【0037】
この加熱処理により、接合界面Sj付近に残留する酸素130は、各Cu配線内を拡散する水素より反応し易いゲッタリング材料160と反応する(ゲッタリング材料160にトラップされる)。これにより、図3(d)に示すように、酸素130とゲッタリング材料160とが反応して生成された金属酸化物161が、各Cu配線中、特に、接合界面Sj付近に分散した状態となる。この結果、接合界面Sj付近では、水(水蒸気)の生成が抑制され、ボイドの形成が防止される。
【0038】
上述のように、本開示のCu−Cu接合手法では、各基板のCu配線中、特に、接合界面Sj付近に、予め、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料160を拡散させる。そして、Cu−Cu接合時に、そのゲッタリング材料160により接合界面付近に残留した酸素130をトラップして、Cu−Cu接合界面におけるボイドの発生を抑制する。それゆえ、本開示のCu−Cu接合手法では、例えば、導通不良、配線抵抗の増大、半導体装置の信頼性低下等の問題を解決することができる。
【0039】
なお、図3(a)〜(d)に示す例では、第1Cuバリア層113を1層で構成する例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、第1Cuバリア層113を、Ti、Ta又はRuの窒化物層、及び、Ti、Ta又はRuの層の2層で構成してもよい。ただし、この場合には、上記ゲッタリング材料160の拡散防止の観点から、Ti、Ta又はRuの窒化物層、及び、Ti、Ta又はRuの層を、第1SiO層111から第1Cu配線112に向かって、この順で配置することが好ましい。
【0040】
さらに、第1Cuバリア層113をTiで形成した場合には、第1Cuバリア層113で第1酸素ゲッタリング層151を兼用してもよい。また、第1SiO層111の表面にゲッタリング材料を分散させた場合には、第1酸素ゲッタリング層151及び第1Cuバリア層113を設けなくてもよい。また、第1SiO層111に第1酸素ゲッタリング層151を直接形成して、第1Cuバリア層113を設けない構成にしてもよい。
【0041】
<2.第1の実施形態>
[半導体装置の構成]
図4に、上記図3(a)〜(d)で説明した本開示のCu−Cu接合手法を用いて作製された例えば固体撮像装置等の半導体装置の第1の実施形態の構成例を示す。図4は、第1の実施形態に係る半導体装置のCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。なお、図4では、説明を簡略化するため、1つのCu−Cu接合界面付近の概略構成のみを示す。
【0042】
半導体装置1は、図4に示すように、第1配線部10(第1半導体部)と、第2配線部20(第2半導体部)とを備える。そして、本実施形態では、第1配線部10の後述する第1層間絶縁膜15側の面と、第2配線部20の後述する第2層間絶縁膜25側の面とを貼り合わせることにより、半導体装置1が作製される。
【0043】
第1配線部10は、第1半導体基板(不図示)、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12、第1Cu配線本体13、第1Cu拡散防止膜14、第1層間絶縁膜15、第1Cuバリア層16、第1酸素ゲッタリング層17、及び、第1Cu配線接合部18を有する。
【0044】
第1SiO層11は、第1半導体基板上に形成される。第1Cu配線本体13は、第1SiO層11の第1半導体基板側とは反対側の表面に埋め込むようにして形成される。なお、第1Cu配線本体13は、例えば、図示しない半導体装置1内の所定のデバイス、回路等に接続される。
【0045】
第1Cuバリア膜12は、第1SiO層11と第1Cu配線本体13との間に形成される。なお、第1Cuバリア膜12は、第1Cu配線本体13から第1SiO層11への銅(Cu)の拡散を防止するための薄膜である。
【0046】
第1Cu拡散防止膜14は、第1SiO層11及び第1Cu配線本体13の領域上であり、かつ、第1Cu配線接合部18の形成領域以外の領域上に形成される。また、第1層間絶縁膜15は、第1Cu拡散防止膜14上に形成される。なお、第1Cu拡散防止膜14は、第1Cu配線本体13から第1層間絶縁膜15への銅(Cu)の拡散を防止するための薄膜であり、例えばSiC、SiN、又は、SiCN等の薄膜で構成される。
【0047】
また、本実施形態では、図4に示すように、第1Cu配線接合部18(第1の配線)と、第1Cu配線本体13、第1Cu拡散防止膜14及び第1層間絶縁膜15との間には、第1Cuバリア層16及び第1酸素ゲッタリング層17が形成される。なお、第1酸素ゲッタリング層17及び第1Cuバリア層16は、第1Cu配線接合部18側からこの順で形成される。すなわち、第1酸素ゲッタリング層17は、第1Cu配線接合部18の第1Cu配線本体13側の面、及び、第1Cu配線接合部18の第1層間絶縁膜15側の面を被覆するように形成される。そして、第1Cuバリア層16は、第1酸素ゲッタリング層17の第1Cu配線本体13側の面、及び、第1酸素ゲッタリング層17の第1層間絶縁膜15側の面を被覆するように形成される。
【0048】
さらに、本実施形態では、第1酸素ゲッタリング層17から拡散したゲッタリング材料と接合前に接合界面Sj付近に残存した酸素とが反応して生成された金属酸化物17bが、第1Cu配線接合部18の内部及び接合側の面付近に分散して存在する。なお、図4には示さないが、第1Cu配線接合部18の内部及び接合側の面付近には、金属酸化物17bだけでなく、酸素と反応しなかったゲッタリング材料も存在する場合もある。また、第1酸素ゲッタリング層17に複数種のゲッタリング材料が含まれている場合には、第1Cu配線接合部18の内部及び接合側の面付近に、複数種の金属酸化物17bが分散して存在する。
【0049】
第2配線部20は、第2半導体基板(不図示)、第2SiO層21、第2Cuバリア膜22、第2Cu配線本体23、第2Cu拡散防止膜24、第2層間絶縁膜25、第2Cuバリア層26、第2酸素ゲッタリング層27、及び、第2Cu配線接合部28を有する。
【0050】
なお、本実施形態では、第2配線部20の第2半導体基板、第2SiO層21、及び、第2Cuバリア膜22は、それぞれ、第1配線部10の第1半導体基板、第1SiO層11、及び、第1Cuバリア膜12と同様の構成である。また、第2配線部20の第2Cu配線本体23、第2Cu拡散防止膜24、及び、第2層間絶縁膜25は、それぞれ、第1配線部10の第1Cu配線本体13、第1Cu拡散防止膜14、及び、第1層間絶縁膜15と同様の構成である。さらに、第2配線部20の第2Cuバリア層26、第2酸素ゲッタリング層27、及び、第2Cu配線接合部28(第2の配線)の構成も、第1配線部10の第1Cuバリア層16、第1酸素ゲッタリング層17、及び、第1Cu配線接合部18の構成と同様である。また、第2配線部20の各部間の配置関係も第1配線部10のそれと同様である。
【0051】
上記構成の半導体装置1では、図4に示すように、電流40は、第2配線部20の第2Cu配線本体23から第2Cuバリア層26及び第2酸素ゲッタリング層27を介して、第2Cu配線接合部28及び第1Cu配線接合部18の接合部に流れ込む。そして、第2Cu配線接合部28及び第1Cu配線接合部18の接合部に流れ込んだ電流40は、第1酸素ゲッタリング層17及び第1Cuバリア層16を介して、第1Cu配線本体13に流れ込む。
【0052】
[半導体装置の製造手法(Cu−Cu接合手法)]
次に、本実施形態の半導体装置1の製造手法を、図5〜11を参照しながら説明する。図5〜11では、主に、本実施形態の半導体装置1におけるCu−Cu接合工程の処理手順のみを示す。それゆえ、図5〜11には、Cu−Cu接合界面付近の概略断面を示す。また、本実施形態では、第2配線部20は、第1配線部10と同様にして作製することができるので、ここでは、説明を簡略化するため、貼り合わせ処理(図11)以外の処理(図5〜10)については、第1配線部10の処理のみを説明する。
【0053】
本実施形態では、図示しないが、まず、第1SiO層11(下地絶縁層)の一方の表面の所定領域に、第1Cuバリア膜12、及び、第1Cu配線本体13をこの順で形成する。この際、第1Cu配線本体13を、第1SiO層11に埋め込むようにして形成する。次いで、図5に示すように、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12及び第1Cu配線本体13からなる配線構造部の第1Cu配線本体13側の表面上に、第1Cu拡散防止膜14を形成する。なお、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12、第1Cu配線本体13及び第1Cu拡散防止膜14は、従来の例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造手法(例えば特許第4193438号参照)と同様にして形成することができる。
【0054】
次いで、本実施形態では、図6に示すように、第1Cu拡散防止膜14上に、第1層間絶縁膜15を形成する。この際、例えば、第1Cu拡散防止膜14上に、厚さが約50〜500nmのSiO膜又は炭素含有酸化シリコン(SiOC)膜を成膜して第1層間絶縁膜15を形成する。なお、このような第1層間絶縁膜15は、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法又はスピンコート法で形成することができる。次いで、第1層間絶縁膜15上にレジスト50を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジスト50に対してパターニング処理を施し、第1Cu配線接合部18の形成領域のレジスト50を除去して開口部50aを形成する。
【0055】
次いで、図7に示すように、例えば従来既知のマグネトロン方式のエッチング装置を用いて、パターニング処理されたレジスト50の側からドライエッチング処理を行い、レジスト50の開口部50aに露出した第1層間絶縁膜15の領域をエッチングする。このエッチング処理では、図7に示すように、レジスト50の開口部50aの領域の第1層間絶縁膜15及び第1Cu拡散防止膜14を除去し、第1層間絶縁膜15の開口部15aに第1Cu配線本体13を露出させる。その後、エッチング処理された面に対して、例えば酸素(O)プラズマを用いたアッシング処理、及び、有機アミン系の薬液を用いた洗浄処理を施し、第1層間絶縁膜15上に残留したレジスト50及び上記エッチング処理で発生した残留付着物を除去する。
【0056】
次いで、図8に示すように、第1層間絶縁膜15上、及び、第1層間絶縁膜15の開口部15aに露出した第1Cu配線本体13上に、Ti、Ta、Ru又はそれらの窒化物からなる第1Cuバリア層16を形成する。この際、例えばRF(Radio Frequency)スパッタリング法等の手法を用いて、Ar/N雰囲気中で、厚さが約5〜50nmの第1Cuバリア層16を形成する。次いで、第1Cuバリア層16上に、例えばRFスパッタリング法等の手法を用いて、第1酸素ゲッタリング層17を約1〜50nmの厚さで形成する。その後、第1酸素ゲッタリング層17上に、例えば電解メッキ法又はスパッタリング法等の手法を用いて、Cu膜51を形成する。これらの各種処理により、図8に示すように、第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域にCu膜51が埋め込まれる。
【0057】
次いで、Cu膜51が第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域に埋め込まれた状態の成膜部材を、例えばホットプレートやシンターアニール装置等の加熱装置を用いて、窒素雰囲気中又は真空中で、約100〜400℃で1〜60分程度加熱する。この加熱処理は、Cu膜51を引き締めて緻密な膜質のCu膜51を形成するためだけでなく、第1酸素ゲッタリング層17に含まれるゲッタリング材料をCu膜51内に拡散させるために行う。それゆえ、この加熱処理により、図9に示すように、第1酸素ゲッタリング層17に含まれるゲッタリング材料17aがCu膜51内に拡散(分散)する。なお、本実施形態では、Cu膜51内に十分な量のゲッタリング材料17aが拡散するように、加熱処理の条件を調整する。
【0058】
そして、図10に示すように、Cu膜51、第1Cuバリア層16、及び、第1酸素ゲッタリング層17の不要な部分を化学機械研磨(CMP)法により除去する。具体的には、第1層間絶縁膜15が表面に露出するまで、Cu膜51側の表面をCMP法で研磨する。
【0059】
本実施形態では、上述した図5〜10の各種処理を行い、第1配線部10を作製する。また、本実施形態では、第1配線部10と同様にして、第2配線部20を作製する。
【0060】
そして、図11に示すように、上述した処理手順で作製された第1配線部10及び第2配線部20を貼り合わせる。この貼り合わせ処理の具体的な処理内容は次の通りである。
【0061】
まず、第1配線部10の第1Cu配線接合部18側の表面、及び、第2配線部20の第2Cu配線接合部28側の表面に対して還元処理を施し、各配線接合部のCu表面の酸化膜(酸化物)を除去する。これにより、各配線接合部のCu表面に清浄なCuを露出させる。なお、この際、還元処理としては、例えば蟻酸を用いたウェットエッチング処理、又は、例えばAr、NH、H等のプラズマを用いたドライエッチング処理が用いられる。
【0062】
次いで、第1配線部10の第1Cu配線接合部18側の表面と、第2配線部20の第2Cu配線接合部28側の表面とを接触させる(貼り合わせる)。この際、第1Cu配線接合部18と第2Cu配線接合部28とが対向するように位置合わせを行ってから両者を貼り合わせる。
【0063】
次いで、第1配線部10及び第2配線部20を貼り合わせた状態で、例えばホットプレートやRTA(Rapid Thermal Annealing)装置等の加熱装置を用いて貼り合わせ部材をアニールして、第1Cu配線接合部18と第2Cu配線接合部28とを接合する。具体的には、例えば、大気圧のN雰囲気中、又は、真空中で約100〜400℃で5分〜2時間程度、貼り合わせ部材を加熱する。この際、第1配線部10及び第2配線部20の接合界面Sj付近に残留する酸素は、接合界面Sj付近及び各Cu配線接合部内に予め拡散させたゲッタリング材料17aと反応して、金属酸化物17bが生成される。
【0064】
本実施形態では、このようにして、Cu−Cu接合工程を行う。なお、上述したCu−Cu接合工程以外の半導体装置1の製造工程は、従来の例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造方法と同様にすることができる。
【0065】
上述のように、本実施形態の半導体装置1では、第1配線部10及び第2配線部20を接合する前に、予め各Cu配線接合部の内部及び接合側の面付近に、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料17aを拡散させておく。これにより、第1配線部10及び第2配線部20の接合時に行うアニール処理により、接合界面Sj付近に残留していた酸素が各Cu配線接合部内のゲッタリング材料17aによりトラップされる。この結果、接合界面Sj付近において、水(水蒸気)、すなわち、ボイドの生成が抑制される。それゆえ、本実施形態では、より信頼性の高いCu―Cu接合界面を有する半導体装置1を提供することができる。
【0066】
また、本実施形態では、接合界面Sj付近のボイドの発生を抑制することができるので、接続抵抗の増大を抑制することができる。この結果、接続抵抗の増大に伴い発生する発熱、及び、処理回路の遅延を抑制することができ、これにより、半導体装置1の処理速度の低下を防止することができる。
【0067】
さらに、本実施形態では、上述のように、Cu膜51を引き締めて緻密な膜質のCu膜51を形成するための加熱処理と、Cu膜51内にゲッタリング材料17aを拡散させるための加熱処理とを、1回の加熱処理で実施することができる。それゆえ、本実施形態では、半導体装置1の製造時のプロセス数をより少なくすることができる。
【0068】
<3.第2の実施形態>
第2の実施形態では、図4で説明した上記第1の実施形態の半導体装置1を、上記第1の実施形態とは異なる手法で製造する例を説明する。それゆえ、本実施形態では、半導体装置1の構成の説明は省略し、その製造手法についてのみ説明する。
【0069】
本実施形態の半導体装置1の製造手法を、図12〜18を参照しながら説明する。なお、図12〜18では、主に、本実施形態の半導体装置1におけるCu−Cu接合工程の処理手順のみを示す。それゆえ、図12〜18には、Cu−Cu接合界面付近の概略断面を示す。また、本実施形態では、第2配線部20は、第1配線部10と同様にして作製することができるので、ここでは、説明を簡略化するため、貼り合わせ処理(図18)以外の処理(図12〜17)については、第1配線部10の処理のみを説明する。なお、Cu−Cu接合工程以外の半導体装置1の製造工程は、従来の例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造方法と同様にすることができる。
【0070】
図12〜14と、図5〜7との比較から明らかなように、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12及び第1Cu配線本体13からなる配線構造部の形成から第1層間絶縁膜15のパターニングまでの処理は、上記第1の実施形態と同様である。それゆえ、ここでは、図12〜14に示す各処理の説明は省略する。
【0071】
図14に示すエッチング処理により第1層間絶縁膜15の開口部15aに第1Cu配線本体13を露出させた後、図15に示すように、第1層間絶縁膜15の開口部15a側の表面に、上記第1の実施形態と同様にして、第1Cuバリア層16を形成する。次いで、第1Cuバリア層16上に、上記第1の実施形態と同様にして、第1酸素ゲッタリング層17を約1〜50nmの厚さで形成する。次いで、第1酸素ゲッタリング層17上に、例えば電解メッキ法又はスパッタリング法等の手法を用いて、Cu膜51を形成する。これらの各種処理により、図15に示すように、第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域にCu膜51が埋め込まれる。
【0072】
次いで、Cu膜51が第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域に埋め込まれた状態の成膜部材に対して加熱処理を行い、これにより、Cu膜51を引き締めて緻密な膜質のCu膜51を形成する。なお、この加熱処理は、第1酸素ゲッタリング層17に含まれるゲッタリング材料がCu膜51内に拡散しないような加熱条件で行う。
【0073】
次いで、図16に示すように、Cu膜51、第1Cuバリア層16、及び、第1酸素ゲッタリング層17の不要な部分をCMP法により除去する。具体的には、第1層間絶縁膜15が表面に露出するまで、Cu膜51側の表面をCMP法で研磨する。これにより、第1Cu配線接合部18が形成される。
【0074】
次いで、上記研磨処理後、例えばホットプレートやシンターアニール装置等の加熱装置を用いて、窒素雰囲気中又は真空中で、約100〜400℃で1〜60分程度加熱する。本実施形態では、この加熱処理により、第1酸素ゲッタリング層17に含まれるゲッタリング材料17aをCu膜51内に拡散させる。それゆえ、この加熱処理により、図17に示すように、ゲッタリング材料17aが第1Cu配線接合部18の接合側表面付近及び内部に拡散(分散)する。
【0075】
本実施形態では、上述した図12〜17の各種処理を行い、第1配線部10を作製する。また、本実施形態では、第1配線部10と同様にして、第2配線部20を作製する。そして、図18に示すように、上述した処理手順で作製された第1配線部10及び第2配線部20を貼り合わせる。この貼り合わせ処理は、上記第1の実施形態で説明した貼り合わせ処理(図11)と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
【0076】
本実施形態では、上述のようにして半導体装置1を製造する。上述のように、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、第1配線部10及び第2配線部20を接合する前に、予めCu配線接合部の内部及び接合側の面付近に、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料17aを拡散させておく。それゆえ、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0077】
また、上記第1の実施形態では、Cu膜51の研磨処理前にゲッタリング材料17aの拡散処理を行ったが、本実施形態では、Cu膜51の研磨処理後(第1Cu配線接合部18の形成後)にゲッタリング材料17aの拡散処理を行う。この場合、本実施形態では、ゲッタリング材料17aの拡散可能領域(拡散領域の容積)を、上記第1の実施形態のそれより小さくすることができる。それゆえ、例えば、ゲッタリング材料17aの有効利用、及び、第1Cu配線接合部18内のゲッタリング材料17aの濃度調整の容易さ等の観点では、本実施形態の製造手法が上記第1の実施形態のそれより優位である。
【0078】
ただし、本実施形態では、Cu膜51の引き締め処理及びゲッタリング材料17aの拡散処理においてそれぞれ別個に加熱処理を行うのに対して、上記第1の実施形態では、上述のように、両方の処理を1回の加熱処理で行うことができる。それゆえ、プロセスの工程数の低減の観点では、上記第1の実施形態の製造手法が本実施形態のそれより優位である。
【0079】
<4.第3の実施形態>
上記第1及び第2の実施形態では、Cu配線接合部とCuバリア層との間に酸素ゲッタリング層を設けた例を説明したが、本実施形態では、Cu配線接合部とCuバリア層との間に酸素ゲッタリング層を設けない構成例を説明する。
【0080】
[半導体装置の構成]
図19に、本実施形態に係る例えば固体撮像装置等の半導体装置の一例を示す。図19は、本実施形態に係る半導体装置のCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。なお、図19では、説明を簡略化するため、1つのCu−Cu接合界面付近の概略構成のみを示す。また、図19に示す本実施形態の半導体装置2において、図4に示す上記第1の実施形態の半導体装置1と同様の構成には、同じ符号を付して示す。
【0081】
半導体装置2は、図19に示すように、第1配線部60(第1半導体部)と、第2配線部70(第2半導体部)とを備える。そして、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、第1配線部60の第1層間絶縁膜15側の面と、第2配線部70の第2層間絶縁膜25側の面とを貼り合わせることにより、半導体装置2が作製される。
【0082】
第1配線部60は、第1半導体基板(不図示)、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12、第1Cu配線本体13、第1Cu拡散防止膜14、第1層間絶縁膜15、第1Cuバリア層16、及び、第1Cu配線接合部18(第1の配線)を有する。なお、図19と図4との比較から明らかなように、本実施形態の第1配線部60の構成は、第1Cuバリア層16及び第1Cu配線接合部18間に、酸素ゲッタリング層を設けないこと以外は、上記第1の実施形態の第1配線部10の構成と同様である。
【0083】
一方、第2配線部70は、第2半導体基板(不図示)、第2SiO層21、第2Cuバリア膜22、第2Cu配線本体23、第2Cu拡散防止膜24、第2層間絶縁膜25、第2Cuバリア層26、及び、第2Cu配線接合部28(第2の配線)を有する。なお、図19と図4との比較から明らかなように、本実施形態の第2配線部70の構成は、第2Cuバリア層26及び第2Cu配線接合部28間に、酸素ゲッタリング層を設けないこと以外は、上記第1の実施形態の第2配線部20の構成と同様である。
【0084】
本実施形態の半導体装置2では、図19に示すように、電流40は、第2配線部20の第2Cu配線本体23から第2Cuバリア層26を介して、第2Cu配線接合部28及び第1Cu配線接合部18の接合部に流れ込む。そして、第2Cu配線接合部28及び第1Cu配線接合部18の接合部に流れ込んだ電流40は、第1Cuバリア層16を介して、第1Cu配線本体13に流れ込む。
【0085】
[半導体装置の製造手法(Cu−Cu接合手法)]
次に、本実施形態の半導体装置2の製造手法を、図20〜29を参照しながら説明する。図20〜29では、主に、本実施形態の半導体装置2におけるCu−Cu接合工程の処理手順のみを示す。それゆえ、図20〜29には、Cu−Cu接合界面付近の概略断面を示す。また、本実施形態では、第2配線部70は、第1配線部60と同様にして作製することができるので、ここでは、説明を簡略化するため、貼り合わせ処理(図29)以外の処理(図20〜28)については、第1配線部10の処理のみを説明する。なお、Cu−Cu接合工程以外の半導体装置2の製造工程は、従来の例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造方法と同様にすることができる。
【0086】
図20〜22と、図5〜7との比較から明らかなように、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12及び第1Cu配線本体13からなる配線構造部の形成から第1層間絶縁膜15のパターニングまでの処理は、上記第1の実施形態と同様である。それゆえ、ここでは、図20〜22に示す各処理の説明は省略する。
【0087】
図22に示すエッチング処理により第1層間絶縁膜15の開口部15aに第1Cu配線本体13を露出させた後、図23に示すように、第1層間絶縁膜15の開口部15a側の表面に、上記第1の実施形態と同様にして、第1Cuバリア層16を形成する。次いで、第1Cuバリア層16上に、上記第1の実施形態と同様にして、Cu膜51を形成する。これらの各種処理により、図23に示すように、第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域にCu膜51が埋め込まれる。
【0088】
次いで、Cu膜51が第1層間絶縁膜15の開口部15aの領域に埋め込まれた状態の成膜部材に対して、例えばホットプレートやアニール装置等の加熱装置を用いて、約100〜400℃で1〜60分程度加熱する。これにより、Cu膜51を引き締めて、緻密な膜質のCu膜51を形成する。
【0089】
次いで、図24に示すように、Cu膜51、及び、第1Cuバリア層16の不要な部分をCMP法により除去する。具体的には、第1層間絶縁膜15が表面に露出するまで、Cu膜51側の表面をCMP法で研磨する。これにより、第1Cu配線接合部18が形成される。
【0090】
次いで、第1配線部60の第1Cu配線接合部18側の表面に対して還元処理を施し、第1Cu配線接合部18の表面の酸化膜(酸化物)を除去する。具体的には、第1Cu配線接合部18の表面に対して例えば蟻酸を用いたウェットエッチング処理、又は、例えばAr、NH、H等のプラズマを用いたドライエッチング処理を行い、これにより、第1Cu配線接合部18の表面に清浄なCuを露出する。
【0091】
次いで、図25に示すように、還元処理が施された第1層間絶縁膜15の第1Cu配線接合部18側の表面に、例えばRFスパッタリング法等の手法を用いて、第1酸素ゲッタリング層61を約1〜50nmの厚さで形成する。なお、本実施形態では、第1酸素ゲッタリング層61の形成前に、例えばArガス等の不活性ガスを用いて、第1層間絶縁膜15の第1Cu配線接合部18側の表面に対してスパッタ処理を施すことが好ましい。
【0092】
次いで、第1酸素ゲッタリング層61上にレジスト62を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジスト62に対してパターニング処理を施し、図26に示すように、第1Cu配線接合部18及び第1Cuバリア層16の形成領域上にのみレジスト62を残し、それ以外の領域に形成されたレジスト62を除去する。
【0093】
次いで、例えば、従来既知の容量結合型(ICP:Induced Coupled Plasma)のエッチング装置を用いて、第1酸素ゲッタリング層61をドライエッチングする。これにより、図27に示すように、レジスト62で覆われていない第1酸素ゲッタリング層61の部分が除去される。その後、NMP(N-methylpyrrolidone)又はシンナー等の有機溶剤及びフッ化アンモン系の溶液を用いて薬液処理を施し、第1層間絶縁膜15上に残留したレジスト62及び上記エッチング処理で発生した残留付着物を完全に除去する。
【0094】
次いで、上述のようして第1酸素ゲッタリング層61が形成された成膜部材を、例えばホットプレートやRTA装置等の加熱装置を用いて、例えば、大気圧のN雰囲気中、又は、真空中で約100〜400℃で1分〜2時間程度加熱する。本実施形態では、この加熱処理により、図28に示すように、第1酸素ゲッタリング層61に含まれるゲッタリング材料17aを第1Cu配線接合部18内に拡散させる。
【0095】
本実施形態では、上述した図20〜28の各種処理を行い、第1配線部60を作製する。また、本実施形態では、第1配線部60と同様にして、第2配線部70を作製する。そして、図29に示すように、上述した処理手順で作製された第1配線部60及び第2配線部70を貼り合わせる。この貼り合わせ処理は、上記第1の実施形態で説明した貼り合わせ処理(図11)と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。なお、図29には示さないが、第1配線部60及び第2配線部70を貼り合わせた際、接合界面Sjには酸素ゲッタリング層が残る。しかしながら、酸素ゲッタリング層は数nm程度の非常に薄い膜であるので、接合時に接合界面Sj付近のCu配線接合部に酸素ゲッタリング層が吸収された状態となり、接合界面Sjには段差はほぼ生じない。
【0096】
本実施形態では、上述のようにして半導体装置2を製造する。上述のように、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、第1配線部60及び第2配線部70を接合する前に、予めCu配線接合部の内部及び接合側の面付近に、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料17aを拡散させておく。それゆえ、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0097】
また、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、ゲッタリング材料17aの拡散可能領域は、Cu配線接合部となり、上記第1の実施形態におけるゲッタリング材料17aの拡散可能領域より小さくなる。それゆえ、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0098】
さらに、本実施形態では、Cu配線接合部の接合側の面に酸素ゲッタリング層を設けて、ゲッタリング材料17aをCu接合部内に拡散させる。それゆえ、本実施形態では、Cu−Cu接合界面付近に、より高濃度でゲッタリング材料17aを拡散させることができる。この結果、本実施形態では、接合界面Sj付近に残留した酸素をより効率よくゲッタリング材料17aでトラップすることができる。
【0099】
<5.第4の実施形態>
第4の実施形態では、図19で説明した上記第3の実施形態の半導体装置2を、上記第3の実施形態とは異なる手法で製造する例を説明する。それゆえ、本実施形態では、半導体装置2の構成の説明は省略し、その製造手法についてのみ説明する。
【0100】
本実施形態の半導体装置2の製造手法を、図30〜38を参照しながら説明する。なお、図30〜38では、主に、本実施形態の半導体装置2におけるCu−Cu接合工程の処理手順のみを示す。それゆえ、図30〜38には、Cu−Cu接合界面付近の概略断面を示す。また、本実施形態では、第2配線部70は、第1配線部60と同様にして作製することができるので、ここでは、説明を簡略化するため、貼り合わせ処理(図38)以外の処理(図30〜37)については、第1配線部10の処理のみを説明する。なお、Cu−Cu接合工程以外の半導体装置2の製造工程は、従来の例えば固体撮像装置等の半導体装置の製造方法と同様にすることができる。
【0101】
図30〜34と、図20〜24との比較から明らかなように、第1SiO層11、第1Cuバリア膜12及び第1Cu配線本体13からなる配線構造部の形成及び洗浄から第1Cu配線接合部18の形成までの処理は、上記第3の実施形態と同様である。それゆえ、ここでは、図30〜34に示す各処理の説明は省略する。
【0102】
図34に示す処理で第1Cu配線接合部18の表面を洗浄した後、第1Cu配線接合部18及び第1層間絶縁膜15の表面上にレジスト63を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジスト63に対してパターニング処理を施し、図35に示すように、第1Cu配線接合部18及び第1Cuバリア層16の形成領域に開口部を設け、それ以外の領域にはレジスト63を残す。次いで、第1Cuバリア層16、第1Cu配線接合部18及びレジスト63上に、上記第1の実施形態と同様にして、第1酸素ゲッタリング層64を約1〜50nmの厚さで形成する。
【0103】
次いで、第1酸素ゲッタリング層64が形成された成膜部材に対して、NMP又はシンナー等の有機溶剤及びフッ化アンモン系の溶液を用いて薬液処理(例えばリフトオフ処理等)を施す。これにより、第1層間絶縁膜15上に残留したレジスト63及びその表面に形成された第1酸素ゲッタリング層64の不要部分を除去する。また、この際、薬液処理により、エッチング処理で発生した残留付着物を完全に除去する。これにより、図36に示すように、第1Cu配線接合部18及び第1Cuバリア層16の形成領域上にのみ第1酸素ゲッタリング層64が残った状態となる。
【0104】
次いで、第1酸素ゲッタリング層64が残った状態の成膜部材に対して、例えばホットプレートやRTA装置等の加熱装置を用いて、例えば、大気圧のN雰囲気中、又は、真空中で約100〜400℃で1分〜2時間程度加熱する。この加熱処理により、図37に示すように、第1酸素ゲッタリング層64に含まれるゲッタリング材料17aを第1Cu配線接合部18内に拡散させる。
【0105】
本実施形態では、上述した図30〜37の各種処理を行い、第1配線部60を作製する。また、本実施形態では、第1配線部60と同様にして、第2配線部70を作製する。そして、図38に示すように、上述した処理手順で作製された第1配線部60及び第2配線部70を、上記第3の実施形態(上記第1の実施形態)と同様にして貼り合わせる。
【0106】
本実施形態では、上述のようにして半導体装置2を製造する。上述のように、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、第1配線部60及び第2配線部70を接合する前に、予めCu配線接合部の内部及び接合側の面付近に、酸素に対して水素よりも反応し易いゲッタリング材料17aを拡散させておく。それゆえ、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0107】
また、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、ゲッタリング材料17aの拡散可能領域は、Cu配線接合部となり、上記第1の実施形態におけるゲッタリング材料17aの拡散可能領域より小さくなる。それゆえ、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0108】
また、本実施形態では、上記第3の実施形態と同様に、Cu−Cu接合界面付近に、より高濃度でゲッタリング材料17aを拡散させることができる。それゆえ、本実施形態では、上記第3の実施形態と同様の効果が得られる。
【0109】
さらに、本実施形態では、図35から図36に至る処理において、レジスト63、及び、第1酸素ゲッタリング層64の不要部分を除去する際、エッチング処理ではなく、有機溶剤等を用いた薬液処理(リフトオフ法)を行う。それゆえ、本実施形態では、半導体装置2をより簡易に製造することができる。
【0110】
<6.各種変形例>
ここで、上述した各種実施形態のCu−Cu接合手法及び半導体装置の変形例を説明する。
【0111】
[変形例1]
上記第1〜第4の実施形態では、第1Cu配線接合部18の接合面のサイズと、第2Cu配線接合部28の接合面のサイズとが同じである例を説明したが、本開示はこれに限定されず、互いに異なるサイズでもよい。図39に、その一例(変形例1)を示す。図39は、変形例1の半導体装置3のCu−Cu接合界面付近の概略断面図である。なお、図39に示す半導体装置3において、図4に示す上記第1及び第2の実施形態の半導体装置1と同様の構成には同じ符号を付して示す。
【0112】
図39に示す例では、第2配線部80の第2Cu配線接合部81の接合面のサイズを、第1配線部10の第1Cu配線接合部18の接合面のサイズより小さくする。なお、これ以外の構成は、上記第1及び第2の実施形態の構成と同様である。このような構成においても、上記第1及び第2の実施形態と同様に、接合界面Sj付近に残留していた酸素を、接合界面Sj付近に拡散したゲッタリング材料17aでトラップすることができる。それゆえ、本実施形態では、上記第1及び第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0113】
なお、図39には、第2Cu配線接合部81の接合面のサイズを第1Cu配線接合部18の接合面のサイズより小さくし例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、第2Cu配線接合部81の接合面のサイズを第1Cu配線接合部18の接合面のサイズより大きくしてもよい。
【0114】
また、図39には、上記第1及び第2の実施形態の半導体装置1(図4)において、第1Cu配線接合部18の接合面のサイズと、第2Cu配線接合部28の接合面のサイズとを変える例を説明したが、本開示はこれに限定されない。上記第3及び第4の実施形態の半導体装置2(図19)において、第1Cu配線接合部18の接合面のサイズと、第2Cu配線接合部28の接合面のサイズとを変えてもよい。
【0115】
さらに、上記第1〜第4の実施形態では、同じサイズの第1Cu配線接合部18と第2Cu配線接合部28とが、位置ずれなく接合されている例を説明したが、本開示はこれに限定されない。第1Cu配線接合部18と第2Cu配線接合部28との間に電気的接続が維持される範囲内であれば、両者の接合位置がずれていてもよい。
【0116】
[変形例2]
上記第3及び第4の実施形態の半導体装置2(図19)では、各Cu配線接合部の表面に形成された酸素ゲッタリング層の膜厚が薄く、接合界面Sjに段差が発生しない例を説明した。しかしながら、例えば、各Cu配線接合部の表面に形成する酸素ゲッタリング層が厚い場合には、第1配線部60及び第2配線部70を貼り合わせた後、接合界面Sjに段差が発生する場合もある。それゆえ、このような場合には、接合界面Sjの段差の発生を防止するために、各Cu配線接合部の表面を酸素ゲッタリング層の厚さだけ、さらに除去し、そのCu配線接合部の表面上に酸素ゲッタリング層を形成してもよい。
【0117】
図40に、そのような手法で第1酸素ゲッタリング層が第1Cu配線接合部の表面上に形成された成膜部材の概略断面図を示す。図40に示す例では、図25に示す上記第3の実施形態の処理において、まず、第1Cu配線接合部85の表面を第1酸素ゲッタリング層86の厚さだけ、例えばエッチング処理等によりさらに除去する。これにより、第1Cu配線接合部85の表面は、第1層間絶縁膜15(第1Cuバリア層16)の表面より第1Cu配線本体13側に位置することになる。その後、第1Cu配線接合部85上に第1酸素ゲッタリング層86を形成すると、図40に示すように、第1Cu配線接合部85上における第1酸素ゲッタリング層86の表面位置と、第1層間絶縁膜15(第1Cuバリア層16)の表面位置とが同じになる。
【0118】
このような手法で各Cu配線接合部を作製することにより、酸素ゲッタリング層の膜厚を厚くしても、第1配線部60及び第2配線部70を貼り合わせた後、接合界面Sjに段差は発生しない。
【0119】
なお、図40には、この例の酸素ゲッタリング層の作製手法を、上記第3の実施形態の半導体装置2の作製手法に適用する例を説明したが、本開示はこれに限定さいれない。例えば、この例の酸素ゲッタリング層の作製手法を、上記第4の実施形態の半導体装置2の作製手法に適用してもよい。また、本開示では、例えば、この例の酸素ゲッタリング層の作製手法に加えて、さらに上記変形例1の構成を上記第3及び第4の実施形態に加えてもよい。
【0120】
[変形例3]
上記各種実施形態、及び、上記各種変形例では、Cu配線接合部に接して酸素ゲッタリング層を形成し、その成膜部材をアニールすることにより、Cu配線接合部内にゲッタリング材料を拡散(分散)させる例を説明した。しかしながら、本開示はこれに限定されず、例えば、イオン注入法により、Cu配線接合部内にゲッタリング材料を拡散(分散)させてもよい。
【0121】
また、例えば、Cu配線接合部をスパッタリング法で形成する場合、Cu配線接合部の形成時にゲッタリング材料も同時スパッタすることにより、Cu配線接合部内にゲッタリング材料を拡散(分散)させてもよい。ただし、この場合、Cu配線接合部のアスペクト比(深さ)が大きくなると、ゲッタリング材料がCu配線接合部内部に入射し難くなる可能性もある。それゆえ、Cu配線接合部のアスペクト比(深さ)が大きい場合には、上記各種実施形態のように、Cu配線接合部に接して酸素ゲッタリング層を形成することが好ましい。
【0122】
[変形例4]
上記各種実施形態、及び、上記各種変形例では、第1Cu配線接合部及び第2Cu配線接合部の両方に、ゲッタリング材料を拡散させる例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、Cu配線接合部に拡散させるゲッタリング材料の濃度、プロセスの制限等の条件を考慮して第1Cu配線接合部及び第2Cu配線接合部の一方にのみゲッタリング材料を拡散させてもよい。
【0123】
より具体的には、例えば図40に示す変形例2の半導体装置では、第1酸素ゲッタリング層86の厚さを考慮して、第1Cu配線接合部85の表面を第1層間絶縁膜15の表面より第1Cu配線本体13側に位置させるためのエッチング処理が別途追加される。このように場合には、プロセス数をより低減(プロセスの制限)するために、第1Cu配線接合部及び第2Cu配線接合部の一方にのみゲッタリング材料を拡散させることが好ましい。
【0124】
[変形例5]
上記各種実施形態、及び、上記各種変形例では、配線膜がCu膜である例を説明したが、本開示はこれに限定されない。図2(a)〜(d)で説明した配線膜間の接合界面Sjに発生するボイドの問題は、Cu膜に限らず、配線膜が粒界を有する金属膜であれば、任意の金属膜で発生し得る。それゆえ、上記各種実施形態、及び、上記各種変形例で説明したCu−Cu接合の手法は、配線膜が粒界を有する金属膜同士を接合する場合にも用いることができ、同様の効果が得られる。それゆえ、配線膜が、例えば、Al、W、Ti、TiN、Ta、TaN、Ru等で形成された膜、又は、これらの積層膜で構成されていてもよい。
【0125】
[変形例6]
上記各種実施形態、及び、上記各種変形例では、2つの配線膜(Cu膜)間の接合手法を半導体装置に適用する例を説明したが、本開示は、これに限定されない。例えば、半導体以外の材料で形成された2枚の基板上にそれぞれ設けられた2つの配線膜を接合する場合にも、上記各種実施形態、及び、上記各種変形例の配線膜(Cu膜)の接合手法を適用することができ、同様の効果が得られる。
【0126】
<7.各種応用例>
上記各種実施形態及び各種変形例で説明した半導体装置及びその製造手法(Cu−Cu接合手法)は、製造時に2枚の基板を貼り合わせてCu−Cu接合処理を必要とする各種電子デバイスに適用可能である。特に、上述した各種実施形態及び上記各種変形例のCu−Cu接合手法は、例えば、固体撮像装置の製造に好適である。
【0127】
[応用例1]
図41に、上記各種実施形態及び各種変形例で説明した半導体装置及びその製造手法が適用可能な半導体イメージセンサ・モジュールの構成例を示す。図41に示す半導体イメージセンサ・モジュール200は、第1半導体チップ201と、第2半導体チップ202とを接合して構成される。
【0128】
第1半導体チップ201は、フォトダイオード形成領域203と、トランジスタ形成領域204と、アナログ/デジタル変換器アレイ205とを内蔵する。そして、フォトダイオード形成領域203、トランジスタ形成領域204及びアナログ/デジタル変換器アレイ205はこの順で積層される。
【0129】
また、アナログ/デジタル変換器アレイ205には、貫通コンタクト部206が形成される。貫通コンタクト部206は、その一方の端部が、アナログ/デジタル変換器アレイ205の第2半導体チップ202側の表面に露出するように形成される。
【0130】
一方、第2半導体チップ202は、メモリアレイで構成され、その内部には、コンタクト部207が形成される。コンタクト部207は、その一方の端部が、第2半導体チップ202の第1半導体チップ201側の表面に露出するように形成される。
【0131】
そして、貫通コンタクト部206とコンタクト部207とを突き合わせた状態で、加熱圧着することにより、第1半導体チップ201と第2半導体チップ202とが接合され、半導体イメージセンサ・モジュール200が作製される。このような構成の半導体イメージセンサ・モジュール200では、単位面積当たりの画素数を増やすことができるとともに、その厚さを薄くすることができる。
【0132】
この例の半導体イメージセンサ・モジュール200では、例えば第1半導体チップ201と第2半導体チップ202との接合工程において、上記各種実施形態及び各種変形例のCu−Cu接合手法を適用することができる。この場合には、第1半導体チップ201及び第2半導体チップ202間の接合界面でのボイドの発生を防止することができ、これにより、半導体イメージセンサ・モジュール200の信頼性を向上させることができる。
【0133】
[応用例2]
図42に、上記各種実施形態及び各種変形例で説明した半導体装置及びその製造手法が適用可能な裏面照射型の固体撮像装置の要部の概略断面図を示す。
【0134】
図42に示す固体撮像装置300は、半製品状態の画素アレイを備えた第1の半導体基板310と、半製品状態のロジック回路を備えた第2の半導体基板320とを接合して構成される。なお、図42に示す固体撮像装置300では、第1の半導体基板310の第2の半導体基板320側とは反対側の表面上に、平坦化膜330、オンチップカラーフィルタ331及びオンチップマイクロレンズ332がこの順で積層される。
【0135】
第1の半導体基板310は、P型の半導体ウエル領域311及び多層配線層312を有し、平坦化膜330側に、半導体ウエル領域311が配置される。半導体ウエル領域311内には、例えばフォトダイオード(PD)、フローティングディフュージョン(FD)、画素を構成するMOSトランジスタ(Tr1,Tr2)、及び、制御回路を構成するMOSトランジスタ(Tr3,Tr4)が形成される。また、多層配線層312内には、層間絶縁膜313を介して形成された複数のメタル配線314、及び、メタル配線314と対応するMOSトランジスタとを接続するために層間絶縁膜313に形成された接続導体315が形成される。
【0136】
一方、第2の半導体基板320は、例えばシリコン基板の表面に形成された半導体ウエル領域321と、半導体ウエル領域321の第1の半導体基板310側に形成された多層配線層322とを有する。半導体ウエル領域321には、ロジック回路を構成するMOSトランジスタ(Tr6,Tr7,Tr8)が形成される。また、多層配線層322内には、層間絶縁膜323を介して形成された複数のメタル配線324、及び、メタル配線324と対応するMOSトランジスタとを接続するために層間絶縁膜323に形成された接続導体325が形成される。
【0137】
上述した構成の裏面照射型の固体撮像装置300にも、上述した本開示に係る各種実施形態及び上記各種変形例のCu−Cu接合手法を適用することができる。
【0138】
[応用例3]
上記各種実施形態及び各種変形例のCu−Cu接合手法が適用された固体撮像装置は、例えば、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステム、撮像機能を有する携帯電話、又は、撮像機能を備えた他の機器などの電子機器に適用することができる。応用例3では、電子機器の一構成例として、カメラを例に挙げ説明する。
【0139】
図43に、応用例3に係るカメラの概略構成を示す。なお、図43には、静止画像又は動画を撮影することのできるビデオカメラの構成例を示す。
【0140】
この例のカメラ400は、固体撮像装置401と、固体撮像装置401の受光センサ部に入射光を導く光学系402と、固体撮像装置401及び光学系402間に設けられたシャッタ装置403と、固体撮像装置401を駆動する駆動回路404とを備える。さらに、カメラ400は、固体撮像装置401の出力信号を処理する信号処理回路405を備える。
【0141】
固体撮像装置401は、上述した本開示に係る各種実施形態及び各種変形例のCu−Cu接合手法を用いて作製される。その他の各部の構成及び機能は次の通りである。
【0142】
光学系(光学レンズ)402は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置401の撮像面(不図示)上に結像させる。これにより、固体撮像装置401内に、一定期間、信号電荷が蓄積される。なお、光学系402は、複数の光学レンズを含む光学レンズ群で構成してもよい。また、シャッタ装置403は、入射光の固体撮像装置401への光照射期間及び遮光期間を制御する。
【0143】
駆動回路404は、固体撮像装置401及びシャッタ装置403に駆動信号を供給する。そして、駆動回路404は、供給した駆動信号により、固体撮像装置401の信号処理回路405への信号出力動作、及び、シャッタ装置403のシャッタ動作を制御する。すなわち、この例では、駆動回路404から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置401から信号処理回路405への信号転送動作を行う。
【0144】
信号処理回路405は、固体撮像装置401から転送された信号に対して、各種の信号処理を施す。そして、各種信号処理が施された信号(映像信号)は、メモリなどの記憶媒体(不図示)に記憶される、又は、モニタ(不図示)に出力される。
【0145】
なお、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)
第1の配線を含む第1半導体部と、
前記第1半導体部と貼り合わせて設けられ、前記第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2半導体部と、
酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、前記第1の配線及び前記第2の配線の接合界面、並びに、前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物と
を備える半導体装置。
(2)
前記金属材料と前記酸素とが反応して前記金属酸化物を生成する際に必要な生成エネルギーが、前記水素と前記酸素とが反応して水を生成する際に必要な生成エネルギーより小さい
(1)に記載の半導体装置。
(3)
前記金属材料が、Fe、Mn、V、Cr、Mg、Si、Ce、Ti及びAlからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属材料である
(2)に記載の半導体装置。
(4)
前記第1の配線及び前記第2の配線は、ともにCu配線である
(1)〜(3)のいずれか一項に記載の半導体装置。
(5)
さらに、前記第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方に接して形成され、前記金属材料を含む酸素ゲッタリング層を備える
(1)〜(4)のいずれか一項に記載の半導体装置。
(6)
前記第1の配線及び第2の配線の接合界面に、前記酸素ゲッタリング層が設けられている
(5)に記載の半導体装置。
(7)
第1の配線を含む第1配線部と、
前記第1配線部と貼り合わせて設けられ、前記第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2配線部と、
酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、前記第1の配線及び前記第2の配線の接合界面、並びに、前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物と
を備える電子デバイス。
(8)
第1の配線を含む第1半導体部と、第2の配線を含む第2半導体部とを備える半導体装置の製造方法であって、
前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部に、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料を拡散するステップと、
前記第1の配線と前記第2の配線とが電気的に接続されるように、前記第1半導体部と前記第2半導体部とを貼り合わせるステップと、
前記第1半導体部と前記第2半導体部とを貼り合わせた状態で加熱して、前記金属材料と前記酸素とを反応させるステップと
を含む半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0146】
1,2…半導体装置、10,60…第1配線部、11…第1SiO層、12…第1Cuバリア膜、13…第1Cu配線本体、14…第1Cu拡散防止膜、15…第1層間絶縁膜、16…第1Cuバリア層、17…第1酸素ゲッタリング層、17a…ゲッタリング材料、17b…金属酸化物、18…第1Cu配線接合部、20,70…第2配線部、21…第2SiO層、22…第2Cuバリア膜、23…第2Cu配線本体、24…第2Cu拡散防止膜、25…第2層間絶縁膜、26…第2Cuバリア層、27…第2酸素ゲッタリング層、28…第2Cu配線接合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配線を含む第1半導体部と、
前記第1半導体部と貼り合わせて設けられ、前記第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2半導体部と、
酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、前記第1の配線及び前記第2の配線の接合界面、並びに、前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物と
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記金属材料と前記酸素とが反応して前記金属酸化物を生成する際に必要な生成エネルギーが、前記水素と前記酸素とが反応して水を生成する際に必要な生成エネルギーより小さい
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記金属材料が、Fe、Mn、V、Cr、Mg、Si、Ce、Ti及びAlからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属材料である
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の配線及び前記第2の配線は、ともにCu配線である
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
さらに、前記第1の配線及び第2の配線の少なくとも一方に接して形成され、前記金属材料を含む酸素ゲッタリング層を備える
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1の配線及び第2の配線の接合界面に、前記酸素ゲッタリング層が設けられている
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
第1の配線を含む第1配線部と、
前記第1配線部と貼り合わせて設けられ、前記第1の配線と電気的に接合された第2の配線を含む第2配線部と、
酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料と酸素とが反応して生成され、前記第1の配線及び前記第2の配線の接合界面、並びに、前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部を含む領域に拡散した金属酸化物と
を備える電子デバイス。
【請求項8】
第1の配線を含む第1半導体部と、第2の配線を含む第2半導体部とを備える半導体装置の製造方法であって、
前記第1の配線及び前記第2の配線の少なくとも一方の内部に、酸素に対して水素よりも反応し易い金属材料を拡散するステップと、
前記第1の配線と前記第2の配線とが電気的に接続されるように、前記第1半導体部と前記第2半導体部とを貼り合わせるステップと、
前記第1半導体部と前記第2半導体部とを貼り合わせた状態で加熱して、前記金属材料と前記酸素とを反応させるステップと
を含む半導体装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2012−204501(P2012−204501A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66256(P2011−66256)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】