説明

半導体装置の作製方法

【課題】マスク数が少なく、工程が簡略な半導体装置の作製方法を提供する。
【解決手段】ゲート電極を形成し、ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜と、半導体膜と、不純物半導体膜と、導電膜と、をこの順に積層して形成し、導電膜を加工してソース電極及びドレイン電極を形成し、不純物半導体膜を離間させつつ半導体膜の上部を加工してソース領域及びドレイン領域と、ソース領域及びドレイン領域と重畳しない部分の上部が除去された半導体層と、を形成し、ゲート絶縁膜、半導体層、ソース領域及びドレイン領域、ソース電極及びドレイン電極上にパッシベーション膜を形成し、パッシベーション膜上にエッチングマスクを形成し、エッチングマスクにより、ソース電極またはドレイン電極に達する開口部を形成しつつ、少なくともパッシベーション膜と半導体層を島状に加工し、エッチングマスクを除去し、ゲート絶縁膜及びパッシベーション膜上に画素電極を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の作製方法に関する。なお、本明細書において、半導体装置とは、半導体素子自体または半導体素子を含むものをいい、このような半導体素子として、例えば薄膜トランジスタが挙げられる。また、液晶表示装置なども半導体装置に含まれる。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置は人間の生活に欠かせないものとなっている。このような半導体装置に含まれる薄膜トランジスタなどの半導体素子は、基板上に半導体膜を形成し、該半導体膜をフォトリソグラフィ法などにより所望の形状に加工することで作製される。このような作製方法は、例えば、液晶表示装置(例えば、液晶テレビ)にも適用されている。
【0003】
従来の液晶テレビの薄膜トランジスタには、半導体膜として非晶質シリコン膜が用いられることが多い。これは、非晶質シリコン膜により形成した薄膜トランジスタが、比較的作りやすい構造とされているからである。
【0004】
非晶質シリコン膜により形成した薄膜トランジスタの構造としては、逆スタガ構造が特に広く用いられている。逆スタガ構造の薄膜トランジスタでは、他の構造の薄膜トランジスタよりも作製に必要とされるマスクの数が少ないことから、工程が簡略であり、コスト面で特に有利である。
【0005】
また、マスクの数を更に減らすために、多階調マスク(ハーフトーンマスクまたはグレートーンマスク)を用いる技術が広く知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−55013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、逆スタガ構造の薄膜トランジスタであっても、例えば液晶表示装置のアクティブマトリクス基板を作製するに際しては、画素電極の形成までに5枚のマスクを要する。すなわち、導電膜上に設けられた第1のマスクによりゲート電極を形成し、半導体膜上に設けられた第2のマスクにより半導体膜を島状に加工し、別の導電膜上に設けられた第3のマスクによりソース電極及びドレイン電極を形成しつつチャネルエッチングを行い、パッシベーション膜上の第4のマスクによりソース電極及びドレイン電極のいずれか一方と画素電極が接続される開口部を形成し、透明導電膜上に設けられた第5のマスクにより画素電極を形成する。
【0008】
また、多階調マスクは、作製に比較的高度な技術が要求されるため、高価である。そのため、可能な限り多階調マスクを用いることなくマスク数を低減したいという要請がある。
【0009】
本発明の一態様は、多階調マスクを用いることなくマスク数を少なくし、簡略な工程により可能な半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、前記第2のマスクにより半導体膜を島状に加工する工程を省略し、前記第4のマスクによりパッシベーション膜に開口部を形成するに際して半導体膜を島状に加工する半導体装置の作製方法である。
【0011】
本発明の一態様は、ゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜と、半導体膜と、不純物半導体膜と、導電膜と、をこの順に積層して形成し、前記導電膜を加工してソース電極及びドレイン電極を形成し、前記不純物半導体膜を離間させつつ前記半導体膜の上部を加工してソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域と重畳しない部分の上部が除去された半導体層と、を形成し、前記ゲート絶縁膜、前記半導体層、前記ソース領域及びドレイン領域、前記ソース電極及びドレイン電極上にパッシベーション膜を形成し、前記パッシベーション膜上にエッチングマスクを形成し、前記エッチングマスクにより、前記ソース電極またはドレイン電極に達する開口部を形成しつつ、前記パッシベーション膜、前記半導体層及び前記ゲート絶縁膜を島状に加工し、前記エッチングマスクを除去し、前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜上に更なる電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0012】
または、前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工する際に、ゲート絶縁膜が加工されなくてもよい。従って、本発明の一態様は、ゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜と、半導体膜と、不純物半導体膜と、導電膜と、をこの順に積層して形成し、前記導電膜を加工してソース電極及びドレイン電極を形成し、前記不純物半導体膜を離間させつつ前記半導体膜の上部を加工してソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域と重畳しない部分の上部が除去された半導体層と、を形成し、前記ゲート絶縁膜、前記半導体層、前記ソース領域及びドレイン領域、前記ソース電極及びドレイン電極上にパッシベーション膜を形成し、前記パッシベーション膜上にエッチングマスクを形成し、前記エッチングマスクにより、前記ソース電極またはドレイン電極に達する開口部を形成しつつ、前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工し、前記エッチングマスクを除去し、前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜上に更なる電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0013】
前記構成において、前記更なる電極上には、更なるパッシベーション膜が設けられていることが好ましい。
【0014】
前記構成において、前記ゲート電極は、下地膜が設けられた基板上に形成されることが好ましい。基板が例えばガラス基板である場合には、基板に含まれる不純物の半導体層への侵入を防ぐことができるからである。特に、前記パッシベーション膜及び前記半導体層をエッチングする工程で前記ゲート絶縁膜もエッチングされる場合には、下地膜が設けられていない場合には基板が露出してしまい、更には基板がエッチングされてしまうため、下地膜が設けられるメリットが大きい。
【0015】
前記構成において、前記更なる電極の形成後に前記基板の端部の一部が少なくとも前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜を除去するエッチャントに浸漬されて前記ゲート電極、前記ソース電極、前記ドレイン電極または更なる電極のいずれかと同一の層により形成された端子電極を露出させることで、外部端子に接続される部分を形成することができる。
【0016】
前記構成において、前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工した後に、前記島状に加工された前記半導体層が露出した部分に絶縁化処理を行うことが好ましい。前記半導体層が露出した部分に不純物などが侵入することを防止できるためである。
【0017】
前記構成において、前記絶縁化処理としては、酸素プラズマを用いた酸化処理を用いることができる。
【0018】
前記構成において、前記半導体膜は、結晶性半導体膜上に非晶質を含む半導体膜が設けられた積層半導体膜であることが好ましい。結晶性半導体膜によりオン電流を高くし、非晶質を含む半導体膜によりオフ電流を低くすることができるからである。
【0019】
前記構成において、前記更なる電極は、少なくとも画素電極及びバックゲート電極のいずれかとして機能するものである。
【0020】
なお、本明細書中において、半導体装置を説明する際にはトランジスタとして画素トランジスタを例示しているが、これに限定されず、本発明の一態様である半導体装置は、画素トランジスタ以外のトランジスタであってもよいし、画素トランジスタ以外のトランジスタを含むものであってもよい。
【0021】
なお、本明細書中において、膜とは、後に加工されることが前提のものであって、被形成面上に概略一様に形成されたものをいう。層とは、膜を加工したもの、または、被形成面上に概略一様に形成されて後に加工しなくてもよいものをいう。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一態様によれば、多階調マスクを用いることなくマスク数を少なくして、簡略な工程により半導体装置を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【図2】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【図3】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【図4】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【図5】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【図6】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する上面図。
【図7】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する図。
【図8】本発明の一態様を適用した半導体装置を説明する上面図及び断面図。
【図9】本発明の一態様を適用した半導体装置を説明する図。
【図10】本発明の一態様を適用した半導体装置を説明する図。
【図11】本発明の一態様を適用した半導体装置を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0025】
まず、本発明の一態様である半導体装置(液晶表示装置のアクティブマトリクス基板)の作製方法について説明する。なお、以下の説明では半導体装置の一として液晶表示装置を例示して説明するが、これに限定されるものではない。以下に説明する作製方法を適用して、例えば、EL表示装置を作製してもよい。
【0026】
まず、基板100上に下地膜102を形成する。ただし、これに限定されず、基板100が石英基板である場合など必要でない場合には下地膜102が設けられていなくてもよい。
【0027】
基板100は、絶縁性基板である。基板100として、例えば、ガラス基板、石英基板、セラミック基板の他、本作製工程の処理温度に耐えうる程度の耐熱性を有するプラスチック基板などを用いることができる。基板100がガラス基板である場合には、第1世代(例えば、320mm×400mm)〜第10世代(例えば、2950mm×3400mm)のものを用いればよいが、これに限定されるものではない。
【0028】
下地膜102は、例えば、プラズマCVD法を用いて絶縁性材料(例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコンまたは酸化シリコンなど)膜を形成すればよい。なお、下地膜102は、単層で形成してもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。ここでは、例えば、窒化シリコン層とする。
【0029】
なお、「窒化酸化シリコン」とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、好ましくは、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)及び水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合に、組成範囲として酸素が5〜30原子%、窒素が20〜55原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が10〜30原子%の範囲で含まれるものをいう。
【0030】
なお、「酸化窒化シリコン」とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、好ましくは、RBS及びHFSを用いて測定した場合に、組成範囲として酸素が50〜70原子%、窒素が0.5〜15原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が0.1〜10原子%の範囲で含まれるものをいう。
【0031】
ただし、酸化窒化シリコンまたは窒化酸化シリコンを構成する原子の合計を100原子%としたとき、窒素、酸素、シリコン及び水素の含有比率が上記の範囲内に含まれるものとする。
【0032】
次に、下地膜102上に第1の導電膜104を形成する。
【0033】
第1の導電膜104は、例えば、スパッタリング法を用いて形成する金属膜、または一導電型の不純物元素が添加された半導体膜などである。なお、第1の導電膜104となる導電膜は、単層で形成してもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。例えば、Ti層によりAl層を挟持した3層の積層構造とすればよい。
【0034】
次に、第1の導電膜104上に第1のエッチングマスク106を形成する(図1(A))。
【0035】
第1のエッチングマスク106は、レジスト材料を被形成面の全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてパターンを形成すればよい。ここでは、第1の導電膜104上の全面にレジスト材料を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて第1のエッチングマスク106を形成すればよい。
【0036】
次に、第1のエッチングマスク106を介して第1の導電膜104をエッチングすることにより第1の導電層108を形成する(図1(B))。第1の導電層108は、少なくともゲート電極とゲート配線を構成する。
【0037】
そして、第1のエッチングマスク106を除去する。
【0038】
第1の導電層108を覆って第1の絶縁膜110を形成する。第1の絶縁膜110は、少なくともゲート絶縁膜を構成する。
【0039】
第1の絶縁膜110は、例えば、プラズマCVD法により絶縁性材料を用いて形成すればよい。なお、第1の絶縁膜110は、単層で形成してもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。ここでは、例えば、窒化シリコン層上に酸化窒化シリコン層が積層された2層の積層構造とする。
【0040】
なお、ここで、第1の絶縁膜110の表面をNOガスにより発生させたプラズマに曝すことが好ましい。第1の絶縁膜110の表面をNOガスにより発生させたプラズマに曝すことで、第1の絶縁膜110の表面を酸化し、この上に形成される第1の半導体膜112の結晶性を向上させることができるからである。ここで、プラズマを発生させるガスはNOガスに限定されず、第1の絶縁膜110の表面を酸化することができるガス(酸化性ガスまたは酸素を含むガス)であればよい。
【0041】
次に、第1の絶縁膜110上に第1の半導体膜112を形成する。
【0042】
第1の半導体膜112は、キャリア移動度が高い半導体材料により設ければよく、好ましくは結晶性半導体により形成する。結晶性半導体としては、例えば、微結晶半導体が挙げられる。ここで、微結晶半導体とは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む。)の中間的な構造の半導体をいう。微結晶半導体は、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な半導体であり、結晶粒径が2nm以上200nm以下、好ましくは10nm以上80nm以下、より好ましくは20nm以上50nm以下の柱状または針状の結晶粒が基板表面に対して法線方向に成長している半導体である。このため、柱状または針状の結晶粒の界面には、粒界が形成されることもある。なお、ここでの結晶粒径は、基板表面に対して平行な面における結晶粒の最大直径である。また、結晶粒は、非晶質半導体領域と、単結晶とみなせる微小結晶である結晶子を有する。なお、結晶粒は双晶を有する場合もある。
【0043】
微結晶半導体としては、微結晶シリコンを用いればよい。微結晶半導体の一である微結晶シリコンでは、そのラマンスペクトルのピークが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側にシフトしている。すなわち、単結晶シリコンを示す520cm−1と非晶質シリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%含ませている。さらに、He、Ar、Kr、またはNeなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し良好な微結晶半導体が得られる。
【0044】
なお、結晶性半導体膜に含まれる酸素及び窒素の濃度(二次イオン質量分析法による測定値)を低くし、好ましくは1×1018cm−3未満とすると、結晶性を高めることができる。
【0045】
第1の半導体膜112上に第2の半導体膜114を形成する。
【0046】
第2の半導体膜114は、バッファ層として機能し、第1の半導体膜112よりもキャリア移動度の低い半導体材料により形成すればよい。好ましくは、非晶質半導体と微小半導体結晶粒を有し、従来の非晶質半導体と比較して、一定光電流法(CPM:Constant Photocurrent Method)やフォトルミネッセンス分光測定で測定されるUrbach端のエネルギーが小さく、欠陥吸収スペクトル量が少ない半導体膜である。このような半導体膜は、従来の非晶質半導体膜と比較して欠陥が少なく、価電子帯のバンド端(移動度端)における準位のテイル(裾)の傾きが急峻である秩序性の高い半導体膜である。このような半導体膜を「非晶質を含む半導体膜」と呼ぶ。
【0047】
第2の半導体膜114は、ハロゲン及び窒素を含んでいてもよい。窒素が含まれる場合には、NH基またはNH基として含んでいてもよい。
【0048】
なお、ここで、第1の半導体膜112と第2の半導体膜114の界面領域は、微結晶半導体領域、及び当該微結晶半導体領域の間に充填される非晶質半導体領域を有する。具体的には、第1の半導体膜112から錐形状に伸びた微結晶半導体領域と、第2の半導体膜114と同様の「非晶質を含む半導体領域」と、で構成される。
【0049】
第2の半導体膜114によりバッファ層が設けられるため、トランジスタのオフ電流を小さくすることができる。また、上記の界面領域において、錐形状に伸びた微結晶半導体領域を有するため、縦方向(厚さ方向)の抵抗、すなわち、第2の半導体膜114と、不純物半導体膜116により構成されるソース領域またはドレイン領域と、の間の抵抗を低くすることができ、トランジスタのオン電流を高めることができる。これにより、従来の非晶質半導体を適用した場合と比較すると、オフ電流を十分に低減させつつ、オン電流の低下をも抑制することができ、トランジスタのスイッチング特性を高くすることができる。
【0050】
なお、完成したトランジスタにおいて、第1の半導体膜112により形成される第1の半導体層が薄くなるとオン電流が低下し、第1の半導体膜112により形成される第1の半導体層が厚くなると、第1の半導体膜112により形成される第1の半導体層と後に形成される第2の導電層の接触面積が広くなり、オフ電流が増大する。従って、オンオフ比を高くするためには、第1の半導体膜112を厚くし、更には後述するように、第1の半導体膜112により形成される第1の半導体層を含む薄膜積層体の側壁に絶縁化処理を行うことが好ましい。
【0051】
上記の微結晶半導体領域は、第1の半導体膜112から第2の半導体膜114に向かって先端が細くなる錐形状の結晶粒により大部分が構成されているとよい。または、第1の半導体膜112から第2の半導体膜114に向かって幅が広がる結晶粒により大部分が構成されていてもよい。
【0052】
上記の界面領域において、微結晶半導体領域が第1の半導体膜112から第2の半導体膜114に向かって先端が細くなる錐形状に伸びた結晶粒である場合には、第1の半導体膜112側のほうが、第2の半導体膜114側と比較して、微結晶半導体領域の占める割合が高い。微結晶半導体領域は、第1の半導体膜112の表面から厚さ方向に成長するが、原料ガスにおいて堆積性ガス(例えば、シラン)に対する水素の流量が小さく(すなわち、希釈率が低く)、または窒素を含む原料ガスの濃度が高いと、微結晶半導体領域における結晶成長が抑制され、結晶粒が錐形状になり、堆積されて形成される半導体は、大部分が非晶質半導体となる。
【0053】
なお、上記の界面領域は、窒素、特にNH基若しくはNH基を含有することが好ましい。これは、微結晶半導体領域に含まれる結晶の界面、微結晶半導体領域と非晶質半導体領域の界面において、窒素、特にNH基若しくはNH基がシリコン原子のダングリングボンドと結合すると、欠陥を低減させ、キャリアが流れやすくなるためである。このため、窒素、好ましくはNH基若しくはNH基を1×1020cm−3乃至1×1021cm−3含有すると、シリコン原子のダングリングボンドを窒素、好ましくはNH基若しくはNH基で架橋しやすくなり、キャリアがより流れやすくなる。この結果、結晶粒界や欠陥におけるキャリアの移動を促進する結合ができ、上記の界面領域のキャリア移動度が向上する。そのため、トランジスタの電界効果移動度が向上する。
【0054】
なお、上記の界面領域の酸素濃度を低減させることにより、微結晶半導体領域と非晶質半導体領域の界面または結晶粒間の界面における欠陥密度を低減させ、キャリアの移動を阻害する結合を低減させることができる。
【0055】
次に、第2の半導体膜114上に不純物半導体膜116を形成する。
【0056】
不純物半導体膜116は、一導電型を付与する不純物元素を添加した半導体により形成する。トランジスタがn型である場合には、一導電型を付与する不純物元素を添加した半導体として、例えば、PまたはAsを添加したシリコンが挙げられる。または、トランジスタがp型である場合には、一導電型を付与する不純物元素として、例えば、Bを添加することも可能であるが、トランジスタはn型とすることが好ましい。そのため、ここでは、一例として、Pを添加したシリコンを用いる。なお、不純物半導体膜116は、非晶質半導体により形成してもよいし、微結晶半導体などの結晶性半導体により形成してもよい。
【0057】
なお、第1の絶縁膜110から不純物半導体膜116までは同一チャンバー内で連続して形成することが好ましい。第1の絶縁膜110から不純物半導体膜116までの各々の層間の界面に不純物が含まれてしまうことを防止するためである。
【0058】
次に、不純物半導体膜116上に第2の導電膜118を形成する。
【0059】
第2の導電膜118は、第1の導電膜104と同様に、導電性材料により形成すればよい。なお、第2の導電膜118は、単層で形成してもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。例えば、Ti層によりAl層を挟持した3層の積層構造として形成する。
【0060】
次に、第2の導電膜118上に第2のエッチングマスク120を形成する(図1(C))。
【0061】
第2のエッチングマスク120は、第1のエッチングマスク106と同様に、レジスト材料を被形成面の全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてパターンを形成すればよい。ここでは、第2の導電膜118上の全面にレジスト材料を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて第2のエッチングマスク120を形成すればよい。
【0062】
第2のエッチングマスク120を介して第2の導電膜118をエッチングすることにより第2の導電層122を形成する(図2(A))。第2の導電層122は、少なくともソース電極及びドレイン電極と、ソース配線を構成する。なお、エッチングには、フッ素を含むガスまたは塩素を含むガスを用いたドライエッチングを適用することができる。
【0063】
第2のエッチングマスク120を介して不純物半導体膜116及び第2の半導体膜114をエッチングして不純物半導体層124及び第2の半導体層126を形成する。第2のエッチングマスク120と重畳していない部分の第1の半導体膜112を露出させ、残存させるようにエッチングを行う(図2(B))。なお、エッチングには、フッ素を含むガスまたは塩素を含むガスを用いたドライエッチングを適用することができる。
【0064】
または、第2のエッチングマスク120を介して第2の半導体膜114が残存するように不純物半導体膜116をエッチングしてもよい。第2のエッチングマスク120と重畳していない部分の第1の半導体膜112を残存させるようにエッチングを行えばよい。
【0065】
なお、第2の導電層122を形成する工程と、不純物半導体層124及び第2の半導体層126を形成する工程は、同時に行ってもよい。この工程は、BClガスとClガスの混合ガスを用いた第1のエッチングと、CFガスを用いた第2のエッチングと、からなる2段階のエッチング工程であることが好ましい。
【0066】
そして、第2のエッチングマスク120を除去する。
【0067】
次に、エッチングされた第1の半導体膜112、第2の半導体層126、不純物半導体層124、第2の導電層122上に第2の絶縁膜128を形成する。
【0068】
第2の絶縁膜128は、第1の絶縁膜110と同様に、絶縁性材料により形成すればよい。なお、単層で形成してもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。ここでは、例えば窒化シリコンにより形成すればよい。
【0069】
次に、第2の絶縁膜128上に第3のエッチングマスク130を形成する(図2(C))。
【0070】
第3のエッチングマスク130は、第1のエッチングマスク106と同様に、レジスト材料を被形成面の全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてパターンを形成すればよい。ここでは、第2の絶縁膜128上の全面にレジスト材料を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて第3のエッチングマスク130を形成すればよい。
【0071】
次に、第3のエッチングマスク130を介して第2の絶縁膜128をエッチングして第2の絶縁層132を形成する(図3(A))。第3のエッチングマスク130と重畳していない部分の第2の導電層122を露出させるようにエッチングを行う。
【0072】
ここで、第3のエッチングマスク130と重畳していない部分のエッチングされた第1の半導体膜112もエッチングし、島状の第1の半導体層134を形成する。更には、第1の絶縁膜110もエッチングして第1の絶縁層135を形成する(図3(A))。
【0073】
第3のエッチングマスク130と重畳していない部分のエッチングされた第1の半導体膜112もエッチングし、島状の第1の半導体層134を形成し、第1の絶縁膜110もエッチングして第1の絶縁層135を形成する工程は、CHFガスとHeガスの混合ガスを用いた第1のエッチングと、CFガスを用いた第2のエッチングと、HBrガスとCFガスとOガスの混合ガスを用いた第3のエッチングと、CHFガスとHeガスの混合ガスを用いた第4のエッチングと、からなる4段階のエッチング工程であることが好ましい。または、CFガスに代えてSFガスを用いてもよい。
【0074】
なお、上記工程の後に、上述したように、第1の半導体層134を含む薄膜積層体の側壁に対して絶縁化処理を行うことが好ましい。なぜなら、完成したトランジスタの第1の半導体層と第2の導電層が接するとオフ電流が増大してしまうことが多いからである。ここで絶縁化処理としては、薄膜積層体の側壁を酸素プラズマ若しくは窒素プラズマに曝す処理、または薄膜積層体の側壁が露出された状態で絶縁膜を形成し、該絶縁膜を異方性の高いエッチング方法により基板100の表面に垂直な方向のエッチングを行うことで、薄膜積層体の側壁に接してサイドウォール絶縁層を形成する処理が挙げられる。
【0075】
そして、第3のエッチングマスク130を除去する。
【0076】
次に、第1の絶縁層135及び第2の絶縁層132上に第3の導電膜136を形成する。
【0077】
第3の導電膜136は、透光性を有する導電性高分子(導電性ポリマーともいう。)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成した第3の導電膜136は、シート抵抗が10000Ω/□以下であり、且つ波長550nmにおける透光率が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
【0078】
なお、導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子を用いることができる。例えば、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、または、アニリン、ピロール及びチオフェンの2種以上の共重合体若しくはその誘導体が挙げられる。
【0079】
第3の導電膜136は、例えば、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す。)、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物などを用いて形成することができる。
【0080】
次に、第3の導電膜136上に第4のエッチングマスク138を形成する(図3(B))。
【0081】
第4のエッチングマスク138は、第1のエッチングマスク106と同様に、レジスト材料を被形成面の全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてパターンを形成すればよい。ここでは、第3の導電膜136上の全面にレジスト材料を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて第4のエッチングマスク138を形成すればよい。
【0082】
第4のエッチングマスク138を用いて第3の導電膜136をエッチングして第3の導電層140を形成する(図3(C))。第3の導電層140は、少なくとも画素電極を構成する。
【0083】
なお、第1の導電層108と第3の導電層140が接触する領域と、隣接するソース電極及びドレイン電極が設けられた領域では、その高低差が非常に大きい。この領域に、ポストスペーサ(柱状スペーサ)を形成するとよい。なお、EL表示装置の場合には、この領域に発光層を色毎に塗り分けるための土手部が設けられていてもよい。
【0084】
なお、第3の導電膜136をITOにより形成した場合には、ガラス基板に含まれるナトリウムなどをブロッキングすることが可能なため、第3の導電膜136をエッチングして第3の導電層140を形成するに際して、エッチングする部分は最小限に留め、第3の導電層140の形成領域を広くするとよい。また、例えば、第2の導電層122の最上層がTiで形成される場合に、第1の半導体層134を含む薄膜積層体の側壁に対して絶縁化処理に酸素プラズマ処理を用いると、第2の導電層122と第3の導電層140のコンタクト部に酸化チタン層が形成されてしまい、コンタクト抵抗を上昇させる一因となる。そこで、第3の導電膜136としてITO膜を形成した後に250℃程度で加熱を行うとコンタクト抵抗の上昇を抑制することができる。
【0085】
なお、ここでは、バックゲート電極が第3の導電層140により形成され、第1の導電層108と第3の導電層140が接続されたデュアルゲート型薄膜トランジスタの形態を示している。このようにバックゲート電極を有することで、薄膜トランジスタのオン電流を向上させることができる。
【0086】
または、バックゲート電極が第3の導電層140により形成され、第1の導電層108と第3の導電層140が接続されていなくてもよい。このとき、第3の導電層140により形成されるバックゲート電極の電位は、第1の導電層108により形成されるゲート電極の電位とは異なるものとなり、薄膜トランジスタのオン電流を向上させることができるのみならず、薄膜トランジスタの閾値電圧を制御することも可能である。
【0087】
または、バックゲート電極が第3の導電層140とは異なる層により形成され、第1の導電層108と第3の導電層140が接続されていてもよい。このようにバックゲート電極を有することで、薄膜トランジスタのオン電流を向上させることができる。
【0088】
または、バックゲート電極が第3の導電層140とは異なる層により形成され、第1の導電層108と第3の導電層140が接続されていなくてもよい。このようにバックゲート電極を有することで、薄膜トランジスタのオン電流を向上させることができるのみならず、薄膜トランジスタの閾値電圧を制御することも可能である。
【0089】
ただし、これらに限定されず、バックゲート電極が設けられていなくてもよい。
【0090】
以上説明したように、多階調マスクを用いることなく、4枚のマスクで画素電極まで形成することができる。図6は、完成した半導体装置の上面図(レイアウト図)の一例を示す。なお、図示していないが、本発明の一態様においては、透過領域のみが開口されたブラックマトリクス層を設けることが好ましい。ここで、ブラックマトリクス層は、有機樹脂により形成されることが好ましい。
【0091】
または、パッシベーション層となる第2の絶縁層132と第1の半導体層134が階段形状となるように加工してもよい。このときの作製方法について、以下に説明する。
【0092】
まず、上記説明した作製方法と同様に、第3のエッチングマスク130を用いて第2の絶縁膜128をエッチングして第2の絶縁層132を形成し、島状の第1の半導体層134及び第1の絶縁層135を形成するところまで行う(図3(A))。
【0093】
第3のエッチングマスク130を用いて第2の絶縁膜128をエッチングして第2の絶縁層132を形成し、島状の第1の半導体層134及び第1の絶縁層135を形成する工程は、CHFガスとHeガスの混合ガスを用いた第1のエッチングと、CFガスを用いた第2のエッチングと、HBrガスとCFガスとOガスの混合ガスを用いた第3のエッチングと、CHFガスとHeガスの混合ガスを用いた第4のエッチングと、からなる4段階のエッチング工程であることが好ましい。または、CFガスに代えてSFガスを用いてもよい。
【0094】
上記工程の後に、第3のエッチングマスク130を縮小させることで、縮小エッチングマスク130Sを形成する(図4(A))。第3のエッチングマスク130を縮小させる方法としては、酸素プラズマによるアッシングを用いればよい。
【0095】
次に、縮小エッチングマスク130Sを用いて第2の絶縁層132をエッチングして第2の絶縁層137を形成する(図4(B))。
【0096】
この工程は、CHFガスとHeガスの混合ガスを用いたエッチング工程であることが好ましい。
【0097】
ここで、上記説明した作製方法と同様に、第1の半導体層134を含む薄膜積層体の側壁に対して絶縁化処理を行うことが好ましい。
【0098】
次に、縮小エッチングマスク130Sを除去し、下地膜102及び第2の絶縁層137上に第3の導電膜136を形成する。そして、第3の導電膜136上に第4のエッチングマスク138を形成する(図4(B))。
【0099】
次に、第4のエッチングマスク138を用いて第3の導電膜136をエッチングして第3の導電層140を形成する(図4(C))。第3の導電層140は、少なくとも画素電極を構成する。
【0100】
以上説明したように、マスク数を増やすことなく、パッシベーション層となる第2の絶縁層137と第1の半導体層134を階段形状とすることができる。パッシベーション層となる第2の絶縁層137と第1の半導体層134を階段形状とすることで、この後の工程で配向膜を形成し、該配向膜に対して行うラビング処理のむらを少なくし、良好に行うことができる。
【0101】
なお、第3の導電層140まで形成した後に、第2の絶縁層137及び第3の導電層140上に更なるパッシベーション膜が形成されていてもよい。
【0102】
または、前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工する際に、ゲート絶縁膜が加工されなくてもよい。このときの作製方法について、以下に説明する。
【0103】
まず、上記説明した作製方法と同様に、第3のエッチングマスク130を用いて第2の絶縁膜128をエッチングして第2の絶縁層132を形成する(図5(A))。第3のエッチングマスク130と重畳していない部分の第2の導電層122を露出させるようにエッチングを行う。
【0104】
ここで、第3のエッチングマスク130と重畳していない部分のエッチングされた第1の半導体膜112もエッチングし、島状の第1の半導体層134を形成する(図5(A))。
【0105】
第3のエッチングマスク130と重畳していない部分のエッチングされた第1の半導体膜112もエッチングし、島状の第1の半導体層134を形成する工程は、CFガスを用いた第1のエッチングと、HBrガスとCFガスとOガスの混合ガスを用いた第2のエッチングと、からなる2段階のエッチング工程であることが好ましい。または、CFガスに代えてSFガスを用いてもよい。
【0106】
なお、上記工程の後に、上述したように、第1の半導体層134を含む薄膜積層体の側壁に対して絶縁化処理を行うことが好ましい。
【0107】
そして、第3のエッチングマスク130を除去する。
【0108】
次に、第1の絶縁膜110及び第2の絶縁層132上に第3の導電膜136を形成する。
【0109】
次に、第3の導電膜136上に第4のエッチングマスク138を形成する(図5(B))。
【0110】
第4のエッチングマスク138は、第1のエッチングマスク106と同様に、レジスト材料を被形成面の全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてパターンを形成すればよい。ここでは、第3の導電膜136上の全面にレジスト材料を形成し、フォトリソグラフィ法を用いて第4のエッチングマスク138を形成すればよい。
【0111】
第4のエッチングマスク138を用いて第3の導電膜136をエッチングして第3の導電層140を形成する(図5(C))。第3の導電層140は、少なくとも画素電極を構成する。
【0112】
なお、第1の導電層108により構成されるゲート電極の逆側に第1の半導体層134の露出された部分と重畳して第2の絶縁層132上にバックゲート電極を設けてもよい。
【0113】
以上説明したように、多階調マスクを用いることなく、4枚のマスクで画素電極まで形成することができる。
【0114】
なお、第3の導電層140まで形成した後に、第2の絶縁層132及び第3の導電層140上に更なるパッシベーション膜が形成されていてもよい。
【0115】
なお、本発明の一態様である半導体装置の作製方法は、第1の半導体層が設けられていない半導体装置に対して適用してもよい。すなわち、半導体層がアモルファス半導体層のみからなる薄膜トランジスタに対して本発明の一態様である前記半導体装置の作製方法を適用してもよい。
【0116】
上記説明したように作製した液晶表示装置のアクティブマトリクス基板は、基板上の全領域にわたってゲート電極を構成する第1の導電層108が絶縁膜で覆われている。そのため、第1の導電層108に外部から信号を入力することが困難である。そこで、第1の導電層108により構成される端子電極を露出させる方法の一例について以下に説明する。
【0117】
端子電極を露出させるには、画素電極となる第3の導電層140の形成後に基板100の端部の一部を、第1の絶縁膜110及び前記第2の絶縁層132を除去するエッチャントに浸漬すればよい。
【0118】
図7(A)は、基板100の端部の一部をエッチャント200に浸漬する様子を示す。なお、図7(B)に示すように、基板100を傾斜させてエッチャント200に浸漬してもよい。
【0119】
ここで、第1の導電層108を銅により形成した場合には、エッチャント200として希フッ酸を用いればよい。
【0120】
ただし、本発明の一態様である半導体装置の作製方法は、本実施の形態の記載に限定されず、その他の方法により端子電極を露出させてもよい。
【0121】
ここで、端子電極が露出されたアクティブマトリクス基板にFPCを接続したときの液晶表示装置の断面図について説明する。すなわち、上記説明したように作製したアクティブマトリクス基板に対してセル工程とモジュール工程を行う。ただし、セル工程及びモジュール工程は以下の説明に限定されるものではない。
【0122】
セル工程では、上記した工程により作製したアクティブマトリクス基板と、これに対向する基板(以下、対向基板という)とを貼り合わせて液晶を注入する。まず、対向基板の作製方法について、以下に簡単に説明する。なお、対向基板上に形成する膜は単層でもよいし、複数の層を積層して形成してもよい。
【0123】
まず、基板上に遮光層を形成し、遮光層上に赤、緑、青のいずれかのカラーフィルター層を形成し、カラーフィルター層上に画素電極層を選択的に形成し、画素電極層上にリブを形成する。
【0124】
遮光層としては、遮光性を有する材料の膜を選択的に形成する。遮光性を有する材料としては、例えば、黒色樹脂(カーボンブラック)を含む有機樹脂を用いることができる。または、クロム膜またはクロムを主成分とする材料膜の積層膜を用いても良い。クロムを主成分とする材料膜とは、クロム、酸化クロムまたは窒化クロムを含む膜をいう。遮光層に用いる材料は遮光性を有するものであれば特に限定されない。遮光性を有する材料の膜を選択的に形成するにはフォトリソグラフィ法等を用いる。
【0125】
カラーフィルター層は、バックライトから白色光が照射されると、赤、緑、青のいずれかの光のみを透過させることができる有機樹脂膜により選択的に形成すればよい。カラーフィルター層の形成は、形成時に塗り分けを行うことで、選択的に行うことができる。カラーフィルターの配列は、ストライプ配列、デルタ配列または正方配列を用いればよい。
【0126】
対向基板の画素電極層は、アクティブマトリクス基板が有する画素電極を形成する第3の導電層140と同様に形成することができる。ただし、選択的に形成する必要がないため、対向基板の全面に形成すればよい。
【0127】
画素電極層上に形成するリブは、視野角を拡げることを目的として形成される、パターン形成された有機樹脂膜である。なお、特に必要のない場合には形成しなくてもよい。
【0128】
なお、対向基板の作製方法としては、他にも様々な態様が考えられる。例えば、カラーフィルター層を形成後、画素電極層の形成前にオーバーコート層を形成しても良い。オーバーコート層を形成することで画素電極の被形成面の平坦性を向上させることができるため、歩留まりが向上する。また、カラーフィルター層に含まれる材料の一部が液晶材料中に侵入することを防ぐことができる。オーバーコート層には、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂をベースとした熱硬化性材料が用いられる。
【0129】
また、リブの形成前または形成後にスペーサとしてポストスペーサ(柱状スペーサ)を形成しても良い。ポストスペーサとは、アクティブマトリクス基板と対向基板との間のギャップを一定に保つことを目的として、対向基板上に一定の間隔で形成する構造物をいう。ビーズスペーサ(球状スペーサ)を用いる場合には、ポストスペーサを形成しなくても良い。
【0130】
次に、配向膜をアクティブマトリクス基板及び対向基板に形成する。配向膜の形成は、例えば、ポリイミド樹脂等を有機溶剤に溶かし、これを印刷法またはスピンコーティング法等により塗布し、有機溶媒を溜去した後基板を焼成することにより行う。形成される配向膜の膜厚は、一般に、約50nm以上100nm以下程度とする。配向膜には、液晶分子がある一定のプレチルト角を持って配向するようにラビング処理を施す。ラビング処理は、例えば、ベルベット等の毛足の長い布により配向膜を擦ることで行う。なお、ブルー相を用いる場合など、配向膜が不要な場合には特に形成しなくてもよい。
【0131】
次に、アクティブマトリクス基板と、対向基板をシール材料により貼り合わせる。対向基板にポストスペーサが設けられていない場合には、ビーズスペーサを所望の領域に分散させて貼り合わせるとよい。
【0132】
次に、貼り合わせられたアクティブマトリクス基板と、対向基板との間に、液晶材料を注入する。液晶材料を注入した後、注入口は紫外線硬化樹脂等で封止する。または、液晶材料をアクティブマトリクス基板と対向基板のいずれかの上に滴下した後に、これらの基板を貼り合わせても良い。
【0133】
次に、アクティブマトリクス基板と対向基板とを貼り合わせた液晶セルの両面に偏光板を貼り付けてセル工程が完了する。
【0134】
次に、モジュール工程として、端子部の入力端子にFPC(Flexible Printed Circuit)を接続する。FPCはポリイミド等の有機樹脂フィルム上に導電膜により配線が形成されており、異方性導電性ペースト(Anisotropic Conductive Paste。以下、ACPという)を介して入力端子と接続されているとよい。ACPは接着剤として機能するペーストと、金等がメッキされた数十〜数百μm径の導電性表面を有する粒子と、により構成される。ペースト中に混入された粒子が入力端子上の導電層と、FPCに形成された配線に接続された端子上の導電層と、に接触することで、電気的な接続を実現することができる。
【0135】
図8(A)は、アクティブマトリクス基板である第1の基板202上に形成されたトランジスタ204及び液晶素子206を、対向基板である第2の基板208との間にシール材210によって封止した、液晶表示装置の上面図を示す。図8(B)は、図8(A)のK−Lにおける断面図に相当する。
【0136】
第1の基板202上に設けられた画素部212と、走査線駆動回路214と、信号線駆動回路216を囲んで、シール材210が設けられている。また、画素部212、走査線駆動回路214及び信号線駆動回路216の上に第2の基板208が設けられている。従って、画素部212、走査線駆動回路214及び信号線駆動回路216は、第1の基板202とシール材210と第2の基板208によって、液晶層218と共に封止されている。なお、ここでは、第1の基板202上に設けられたトランジスタにより走査線駆動回路214及び信号線駆動回路216を形成する例について示したが、これに限定されず、単結晶半導体基板上などに別途形成したトランジスタで走査線駆動回路及び信号線駆動回路を形成し、貼り合わせてもよい。
【0137】
第1の基板202上に設けられた画素部212は、複数のトランジスタを有しており、図8(B)には、画素部212に含まれるトランジスタ204を例示している。また、走査線駆動回路214及び信号線駆動回路216も複数のトランジスタを有しており、図8(B)には、信号線駆動回路216に含まれるトランジスタ220を例示している。
【0138】
また、液晶素子206が有する画素電極222は、トランジスタ204のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されている。そして、液晶素子206の対向電極224は第2の基板208上に設けられている。画素電極222と対向電極224と液晶層218が重なっている部分が、液晶素子206に相当する。
【0139】
スペーサ226はビーズスペーサであり、画素電極222と対向電極224との間の距離(セルギャップ)を概ね一定に保持するために設けられている。なお、絶縁膜を選択的にエッチングすることで得られるスペーサ(ポストスペーサ)を用いていてもよい。
【0140】
領域228は、例えば図7(A)または図7(B)に示す方法により端子電極230が露出された部分である。端子電極230は、トランジスタ204及びトランジスタ220のゲート電極を構成する導電層によって形成されている。信号線駆動回路216に供給される各種の信号(電位)は、FPC234(Flexible Printed Circuit)から供給される。
【0141】
端子電極230とFPC234が有する端子は、異方性導電層232を介して電気的に接続されている。
【0142】
なお、図8(A)に示すように、走査線駆動回路214に供給される各種の信号(電位)が、走査線駆動回路側に接続されたFPC236(Flexible Printed Circuit)から供給されてもよい。このとき、FPC236が接続される端子電極は、トランジスタ204及びトランジスタ220のソース電極及びドレイン電極を構成する導電層によって形成されていてもよい。
【0143】
なお、図示していないが、図8に示す液晶表示装置は、配向膜及び偏光板を有し、更にカラーフィルターや遮光層などを有していてもよい。
【0144】
上記説明したように作製した薄膜トランジスタを適用した半導体装置としては、電子ペーパーが挙げられる。電子ペーパーは、情報を表示するものであればあらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。例えば、電子ペーパーを用いて、電子書籍(電子ブック)、ポスター、デジタルサイネージ、PID(Public Information Display)、電車などの乗り物の車内広告、クレジットカード等の各種カードにおける表示等に適用することができる。電子機器の一例を図9に示す。
【0145】
図9は、電子書籍の一例を示している。例えば、電子書籍300は、筐体302及び筐体304の2つの筐体で構成されている。筐体302及び筐体304は、軸部314により一体とされており、該軸部314を軸として開閉動作を行うことができる。このような構成により、紙の書籍と同様に取り扱うことが可能となる。
【0146】
筐体302には表示部306及び光電変換装置308が組み込まれ、筐体304には表示部310及び光電変換装置312が組み込まれている。表示部306及び表示部310は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図9では表示部306)に文章を表示し、左側の表示部(図9では表示部310)に画像を表示することができる。
【0147】
また、図9では、筐体302に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体302において、電源316、操作キー318、スピーカ320などを備えている。操作キー318により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングデバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、またはACアダプタ及びUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍300は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
【0148】
また、電子書籍300は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
【0149】
また、本発明の一態様を適用した半導体装置としては、電子ペーパー以外にもさまざまな電子機器(遊技機も含む)が挙げられる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
【0150】
図10(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置330は、筐体332に表示部334が組み込まれている。表示部334により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド336により筐体332を支持した構成を示している。
【0151】
テレビジョン装置330の操作は、筐体332が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機342により行うことができる。リモコン操作機342が備える操作キー340により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部334に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機342に、当該リモコン操作機342から出力する情報を表示する表示部338を設ける構成としてもよい。
【0152】
なお、テレビジョン装置330は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0153】
図10(B)は、デジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、デジタルフォトフレーム360は、筐体362に表示部364が組み込まれている。表示部364は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影した画像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0154】
なお、デジタルフォトフレーム360は、操作部、外部接続用端子(USB端子、USBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録媒体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部364に表示させることができる。
【0155】
また、デジタルフォトフレーム360は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
【0156】
図11は携帯型のコンピュータの一例を示す斜視図である。
【0157】
図11の携帯型のコンピュータ370は、上部筐体372と下部筐体374とを接続するヒンジユニットを閉状態として表示部376を有する上部筐体372と、キーボード378を有する下部筐体374とを重ねた状態とすることができ、持ち運ぶことが便利であるとともに、使用者がキーボード入力する場合には、ヒンジユニットを開状態として、表示部376を見て入力操作を行うことができる。
【0158】
また、下部筐体374はキーボード378の他に入力操作を行うポインティングデバイス382を有する。また、表示部376をタッチ入力パネルとすれば、表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。また、下部筐体374はCPUやハードディスク等の演算機能部を有している。また、下部筐体374は他の機器、例えばUSBの通信規格に準拠した通信ケーブルが差し込まれる外部接続ポート380を有している。
【0159】
上部筐体372には更に上部筐体372内部にスライドさせて収納可能な表示部384を有しており、広い表示画面を実現することができる。また、収納可能な表示部384の画面の向きを使用者は調節できる。また、収納可能な表示部384をタッチ入力パネルとすれば、収納可能な表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。
【0160】
表示部376または収納可能な表示部384には、液晶表示装置、有機発光素子または無機発光素子などの発光表示装置などの映像表示装置を用いる。
【0161】
また、図11の携帯型のコンピュータは、受信機などを備えた構成として、テレビ放送を受信して映像を表示部に表示することができる。また、上部筐体372と下部筐体374とを接続するヒンジユニットを閉状態としたまま、表示部384をスライドさせて画面全面を露出させ、画面角度を調節して使用者がテレビ放送を見ることもできる。この場合には、ヒンジユニットを開状態として表示部376を表示させることなく、さらにテレビ放送を表示するだけの回路の起動のみを行うため、最小限の消費電力とすることができ、バッテリー容量の限られている携帯型のコンピュータにおいて有用である。
【符号の説明】
【0162】
100 基板
102 下地膜
104 第1の導電膜
106 第1のエッチングマスク
108 第1の導電層
110 第1の絶縁膜
112 第1の半導体膜
114 第2の半導体膜
116 不純物半導体膜
118 第2の導電膜
120 第2のエッチングマスク
122 第2の導電層
124 不純物半導体層
126 第2の半導体層
128 第2の絶縁膜
130 第3のエッチングマスク
130S 縮小エッチングマスク
132 第2の絶縁層
134 第1の半導体層
135 第1の絶縁層
136 第3の導電膜
137 第2の絶縁層
138 第4のエッチングマスク
140 第3の導電層
200 エッチャント
202 第1の基板
204 トランジスタ
206 液晶素子
208 第2の基板
210 シール材
212 画素部
214 走査線駆動回路
216 信号線駆動回路
218 液晶層
220 トランジスタ
222 画素電極
224 対向電極
226 スペーサ
228 領域
230 端子電極
232 異方性導電層
234 FPC
236 FPC
300 電子書籍
302 筐体
304 筐体
306 表示部
308 光電変換装置
310 表示部
312 光電変換装置
314 軸部
316 電源
318 操作キー
320 スピーカ
330 テレビジョン装置
332 筐体
334 表示部
336 スタンド
338 表示部
340 操作キー
342 リモコン操作機
360 デジタルフォトフレーム
362 筐体
364 表示部
370 コンピュータ
372 上部筐体
374 下部筐体
376 表示部
378 キーボード
380 外部接続ポート
382 ポインティングデバイス
384 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート電極を形成し、
前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜と、半導体膜と、不純物半導体膜と、導電膜と、をこの順に積層して形成し、
前記導電膜を加工してソース電極及びドレイン電極を形成し、
前記不純物半導体膜を離間させつつ前記半導体膜の上部を加工してソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域と重畳しない部分の上部が除去された半導体層と、を形成し、
前記ゲート絶縁膜、前記半導体層、前記ソース領域及びドレイン領域、前記ソース電極及びドレイン電極上にパッシベーション膜を形成し、
前記パッシベーション膜上にエッチングマスクを形成し、
前記エッチングマスクにより、前記ソース電極またはドレイン電極に達する開口部を形成しつつ、前記パッシベーション膜、前記半導体層及び前記ゲート絶縁膜を島状に加工し、
前記エッチングマスクを除去し、
前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜上に更なる電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項2】
ゲート電極を形成し、
前記ゲート電極を覆ってゲート絶縁膜と、半導体膜と、不純物半導体膜と、導電膜と、をこの順に積層して形成し、
前記導電膜を加工してソース電極及びドレイン電極を形成し、
前記不純物半導体膜を離間させつつ前記半導体膜の上部を加工してソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域と重畳しない部分の上部が除去された半導体層と、を形成し、
前記ゲート絶縁膜、前記半導体層、前記ソース領域及びドレイン領域、前記ソース電極及びドレイン電極上にパッシベーション膜を形成し、
前記パッシベーション膜上にエッチングマスクを形成し、
前記エッチングマスクにより、前記ソース電極またはドレイン電極に達する開口部を形成しつつ、前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工し、
前記エッチングマスクを除去し、
前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜上に更なる電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記更なる電極上には、更なるパッシベーション膜が設けられていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記ゲート電極は、下地膜が設けられた基板上に形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれ一において、
前記更なる電極の形成後に前記基板の端部の一部が少なくとも前記ゲート絶縁膜及び前記パッシベーション膜を除去するエッチャントに浸漬されて前記ゲート電極、前記ソース電極、前記ドレイン電極または前記更なる電極のいずれかと同一の層により形成された端子電極を露出させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記パッシベーション膜と前記半導体層を島状に加工した後に、前記島状に加工された前記半導体層が露出した部分に絶縁化処理を行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項7】
請求項6において、
前記絶縁化処理は、酸素プラズマを用いた酸化処理であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一において、
前記半導体膜は、結晶性半導体膜上に非晶質を含む半導体膜が設けられた積層半導体膜であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
前記更なる電極は、画素電極であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一において、
前記更なる電極は、バックゲート電極であることを特徴とする半導体装置の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−84868(P2012−84868A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199046(P2011−199046)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】