説明

半導体装置の製造方法

【課題】高精度なパターン形成を行なうことが可能となる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板1の主表面上に絶縁膜7を形成する。絶縁膜7上に導電膜8を形成し、該導電膜8上に下層レジスト膜9、中間層10、反射防止膜11および上層レジスト膜を形成する。この上層レジスト膜の高さを検出することで露光時の焦点位置を検出する。露光時の焦点位置を検出するに際し、焦点検出光を上層レジスト膜に照射する。焦点位置を検出した後、上層レジスト膜を露光、現像し、レジストパターン12aを形成する。レジストパターン12aをマスクとして中間層10と反射防止膜11をパターニングし、下層レジスト膜9を現像する。これらのパターンをマスクとして導電膜8をエッチングし、ゲート電極を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、より特定的には、露光時の焦点位置を高精度に検出することで高精度なパターン形成を行なうことが可能となる半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の露光装置において露光時の焦点位置検出を行なう際には、被測定対象である基板の表面に検出光を広角に導き、基板最表面での反射率を高くしていた。そして、基板からの反射光を光検出器で検出し、該反射光の位置を測定することで露光時の焦点位置検出を行なっていた。
【0003】
ところで、近年、液浸露光(Liquid Immersion Lithography)と呼ばれる新たな露光技術が注目されているが、この液浸露光は、ステッパの投影レンズとウェハの間に液体を満たした状態で露光する技術である。
【0004】
液浸露光の場合、レジスト上に液体が存在しているので、上記の場合と同様の手法でリアルタイムで露光時の焦点位置検出を行なうことは困難となる。そこで、別のウェハステージで、空気中にて検出光の焦点位置を検出し、このデータを使用することが提案されている。
【0005】
なお、従来の露光装置を用いた露光方法については、特開平9−36017号公報、WO00/58761号公報、特開2004−207709号公報、特開2005−99648号公報などに記載されている。
【特許文献1】特開平9−36017号公報
【特許文献2】WO00/58761号公報
【特許文献3】特開2004−207709号公報
【特許文献4】特開2005−99648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
露光時に焦点位置を検出する際に基板表面に照射される検出光としては、無偏光光を採用することが多い。該検出光は、上記のように基板最表面での検出光の反射率が高くなるように広角に基板表面に照射されるが、該検出光の一部は、基板上に形成された膜中に入射し、各薄膜内で多重反射して干渉する。その結果、上記検出光は、基板最表面よりも下からの反射も含んだブロードな高さ(検出位置)や幅を持つ反射光となる。このため、基板最表面よりも低い位置が検出される場合もあり、また下地の薄膜内での多重反射の影響で検出光が周期的に変動するので検出誤差をも生じ得ることになる。この問題は液浸露光において顕在化する傾向にあるが、通常の空気中の露光でも同様の問題は内在している。
【0007】
上記のように露光時の焦点位置の検出誤差の問題は液浸露光において顕在化するものと考えられるが、かかる問題が液浸露光において顕在化する理由について説明する。
【0008】
液浸露光の場合、露光の際にレジスト上に液体が存在しているので、焦点位置検出用の検出光は、液体中を通過することとなる。ところが、液体に光が入射するときの屈折率は、空気中に光が入射するときの屈折率よりも大きいので、液浸露光の際のレジスト表面での検出光の反射率は、通常の露光の場合のそれよりも低下することとなる。
【0009】
ここで、複数の媒体間の屈折率の差と、媒体間の界面における反射率との関係について説明する。
【0010】
第1媒体から第2媒体へ角度θで入射する光の単一界面の振幅反射率は、フレネルの公式によると、たとえばs偏光、p偏光に対し各々下記の数式(1),(2)のように与えられる。下記の数式(1),(2)において、n1,n2は、それぞれ第1および第2媒体の屈折率である。光強度反射率はこの振幅反射率の2乗で表わされる。
【0011】
【数1】

【0012】
上記の数式(1),(2)から、第1媒体の屈折率(n1)と第2媒体の屈折率(n2)の差が大きいほど単一界面の反射率が高くなることがわかる。したがって、液浸露光のように、液体である露光媒体に対する屈折率と、レジストに対する屈折率との差が小さくなる場合、基板最表面(たとえば露光媒体とレジストとの界面)の反射率を大きくすることが困難となる。その結果、焦点位置検出時にレジスト内部に浸入する検出光が多くなり、該検出光が内部の反射面で多重反射して干渉し、焦点位置の検出精度が通常の露光の場合よりも劣化し易くなる。
【0013】
上記のように露光時の焦点位置の検出精度が低下することにより、露光精度が低下し、高精度なパターン形成に支障を来たすという問題が生じる。
【0014】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、高精度なパターン形成を行なうことが可能となる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、次の各工程を備える。基板の主表面上に絶縁膜や導電膜等の被加工膜を含む第1膜を形成する。該第1膜上に感光性材料を含む第2膜を形成する。該第2膜に焦点検出光を照射して、該焦点検出光から取り出した特定の偏光を用いて露光時の焦点位置を検出する。第2膜を露光する。第2膜をパターニングする。パターニングされた第2膜をマスクとして第1膜をパターニングする。なお、上記第1膜は、単数または複数の膜で構成可能であり、基板上に直接形成してもよいが、何らかの膜を介在して形成してもよい。上記第2膜も、単数または複数の膜で構成可能である。該第2膜は、単数または複数の感光性材料の膜を含むものであってもよい。また、上記第2膜上に、該第2膜よりも屈折率の高い第3膜を形成してもよい。この場合、第3膜に焦点検出光を照射して露光時の焦点位置を検出すればよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、感光性材料を含む第2膜に焦点検出光を照射し、該焦点検出光から取り出した特定の偏光を用いているので、第2膜の上部界面や下部界面といった特定の界面以外の界面における反射率を低く抑えながら、特定の界面における反射率を確保することができる。それにより、特定の界面以外の界面からの反射光の影響を抑制することができ、露光の際の焦点位置の検出精度を向上することができる。その結果、露光精度を向上することができ、高精度なパターン形成を行なうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図1〜図35を用いて本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における液浸露光装置20の概略構成を示す図である。本実施の形態1の液浸露光装置20は、ステップアンドスキャン方式の露光装置であってもよく、ステップアンドリピート方式その他の露光方式を採用した露光装置であってもよい。
【0018】
本実施の形態1のように液浸露光装置20を採用することにより、たとえば45nm以下のデザインルールの半導体装置の製造に対応することができ、たとえば130nm以下程度のレジストパターンを形成することができる。なお、本実施の形態1では、液浸露光装置に本発明を適用した場合について説明するが、液浸露光装置以外の露光装置にも本発明を適用可能である。
【0019】
図1(a)に示すように、本実施の形態1における液浸露光装置20は、露光光を出射する露光用光源(第1光源)23を含む照明光学系22と、フォトマスク37と、露光光を基板(典型的にはシリコン基板などの半導体基板)1に導く投影光学系24と、浸液を供給する浸液供給部と、基板1を載置するステージ21と、焦点位置検出用の検出光を出射する検出光光源(第2光源)29と、該検出光光源29から出射された検出光を特定の偏光とすることが可能な偏光子30と、該偏光子30により特定の偏光とされた検出光を基板1に照射した際の反射光を検出する光検出器32とを備える。
【0020】
図1(b)には、検出光光源29から出射された検出光が基板1から反射した後で反射光中の特定の偏光のみを検出するように、偏光子30を光検出器32の前に備えた構成を示している。
【0021】
図1(a)のように、検出光光源29と基板1との間に偏光子30を設置し、基板照射の前に検出光から特定の偏光を取り出して基板に照射してもよいが、図1(b)のように基板1と光検出器32との間に偏光子30を設置し、基板照射前の段階では検出光を無偏光(自然光)とし、検出光の基板反射後に、その反射光から特定の偏光のみを取り出すことも可能である。何れも高さ(検出位置)や幅をより狭帯化することができる。
【0022】
以下の説明では、図1(a)の構成、つまり検出光光源(第2光源)29からの検出光の出射後、検出光の基板反射前に特定の偏光を取り出し、該偏光を基板1に照射する場合について詳述するが、偏光子30の耐光性、受光面積という細部を除き、物理的な原理に関しては、図1(b)の構成についても図1(a)の構成と同じことが言える。
【0023】
偏光子30が基板照射光の光路に設置され、特定の偏光を基板1に照射する場合(図1(a)の例)は、検出光の初期照度を偏光子30が受けるため耐光性が要求されるが、照射ビーム径自体は設計値通りのため、受光面積が狭くて済む。これに対して基板照射光を無偏光(自然光)とし、該基板照射光の反射光の特定の偏光のみを取り出す場合(図1(b)の例)には、偏光子30が受ける光は基板1から反射した光となり照度が下がる。そのため、耐光性に対して有利であるが、反射光のビーム幅が広くなるため受光面積を大きく取る必要がある。
【0024】
なお、ここでいう耐光性とは、光のエネルギーや熱により偏光子内部に欠陥が生じたり、空気中の硫安((NH4)2SO4)などのコンタミネーションが偏光子に付着することによって、偏光子の透過率が下がるなどの偏光子の劣化に対する耐性をいう。
【0025】
露光用光源23としては、たとえば波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのF2エキシマレーザーなどのパルスレーザーを使用することができる。
【0026】
照明光学系22は、露光用光源23からの光をフォトマスク37に導く光学系である。この照明光学系22は、本実施の形態では、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等のビーム成形系、ズームレンズシステムを含む集光光学系、偏光素子を含む偏光制御手段、折り曲げミラー等の各種ミラー、フライアイレンズ等を含むオプティカルインテグレーター、フォトマスク37上での照明領域を規定する開口絞り、集光レンズ、結像レンズ等の各種光学要素を含む。
【0027】
フォトマスク37上には、基板1上に塗布された感光性材料膜であるレジスト膜2に転写されるべきパターンが形成される。該フォトマスク37は、マスクホルダ(図示せず)を介してマスクステージ(図示せず)上に保持された状態で駆動される。フォトマスク37から発せられた光は投影光学系24を介して基板1上のレジスト膜2上に投影される。
【0028】
投影光学系24は、フォトマスク37を透過した回折光をレジスト膜2上で結像させる機能を有する。該投影光学系24としては、たとえば、レンズ24aを含む複数のレンズ素子、凹面鏡、回折光学素等を含む光学系を使用することができる。
【0029】
浸液供給部は、水等の浸液27を供給する浸液供給源(図示せず)と、浸液27からガスを除去する脱気装置25と、投影光学系24下に達するように設けられレジスト膜2上に浸液27を供給する供給ノズル26と、投影光学系24下から外部に延在し浸液27を排出する排出管28とを有する。
【0030】
ステージ21は、図示しない駆動機構により基板1を保持した状態で駆動され、基板1を所望の位置に移動させる。検出光光源29としては、無偏光の光を出射可能な光源を採用することができる。たとえば発光ダイオード等の固体光源を使用可能である。また、複数の発光ダイオードを使用する等して2種類以上の波長の検出光を出射可能とすることも考えられる。
【0031】
検出光光源29から出射される検出光としては、レジストを感光しない範囲の露光波長の光を採用することが好ましい。また、レジストの表面で選択的に反射させるために、できるだけ広角(たとえば80度〜88度)に検出光を照射することが好ましい。上記検出光は、単一波長の光でもよいが、干渉性を低下させるため少なくともレジストを感光しない範囲の2波長以上の光を検出光として使用することも考えられる。検出光光源29としては、上記の発光ダイオード以外に、ランプ、半導体レーザなどを使用することもできる。
【0032】
検出光光源29から出射された検出光は、偏光子30を通過して所望の偏光とされる。具体的には、偏光子30により、上記検出光の偏光成分を、s偏光、p偏光、またはs偏光とp偏光とを含む45度の直線偏光とすることができる。
【0033】
ここで、偏光形成方法について説明する。偏光形成方法には、光学異方性結晶の複屈折を利用する方法、斜め入射光の偏光方向依存性によるブリュスタ角を用いる方法等があるが、簡便に偏光を形成する方法として偏光子を用いるものがある。
【0034】
偏光子としては、たとえば図2に示す構造の偏光子30を使用可能である。図2に示すように、偏光子30は、配向性のヨウ素、染料などで染色された偏光素子300と、それを両側から支える支持体としての保護層301とを有する。図2の例では、偏光子30は3層構造のフィルムで構成されているが、2層以下あるいは4層以上の構造の部材を採用することも考えられる。配向性のヨウ素、染料は光学異方性を有するので、ヨウ素、染料の配列方向に垂直な入射光以外の光は、偏光素子300に吸収・反射され、偏光素子300を透過しない。したがって、偏光素子300におけるヨウ素、染料の配列方向を適切に設定することにより、非偏光が偏光子30に照射された場合の透過光を、s偏光、p偏光、またはs偏光とp偏光とを含む45度の直線偏光とすることができる。
【0035】
図1に示すように、本実施の形態の露光装置20は、偏光子30を回転駆動可能な駆動装置31を備える。該駆動装置31としては、偏光子30を保持可能な保持機構と、該保持機構を回転駆動させる回転機構と、動力源としてのモータとを備える装置を使用可能である。上記保持機構、回転機構およびモータとしては周知のものを採用可能である。なお上記駆動装置31は、検出光光源29から出射された検出光の光軸周りに偏光子30を回転駆動可能なものであることが好ましい。
【0036】
偏光子30を透過する光の偏光状態は、偏光子30の方向に依存することとなるので、上記のような駆動装置31を用いて偏光子30を回転させることで、s偏光、p偏光、45度の直線偏光を自由に得ることができる。基板反射後の検出光から偏光を取り出す場合は、偏光子30を光検出器32の前に設置し、特定の偏光成分のみを光検出器32に導入する。図1(b)に示すように、s偏光とp偏光で反射位置がずれるが、偏光子30で必要な偏光のみ検出し、レジスト表面にもっとも近い位置を検出する。図1(b)の例では、s偏光のみを選択している。なお、検出光としては、自然光または45度の直線偏光を用いることもできるが、光強度を落とさないため非偏光の自然光を用いるのが好ましい。
【0037】
光検出器32は、基板1に照射されて反射した検出光の反射光を受光する要素であり、CCD(Charge−Coupled Device)などの受光素子や、各種レンズなどの光学素子を含む。また、光検出器32を駆動してステージ21と連動して移動させる駆動装置(図示せず)を設置してもよい。
【0038】
露光装置20は、上記の光検出器32と接続され、検出光の反射光の振幅および位相差と、基板1上に形成された膜の光学定数とを用いて、焦点位置を算出する演算処理部33を備える。該演算処理部33は、典型的には、基板1上に形成された膜の光学定数等の各種情報を格納する記憶装置(図示せず)を有する。
【0039】
なお、図1においては示していないが、検出光光源29と偏光子30との間、偏光子30と基板1との間、基板1と光検出器32との間の少なくとも1箇所に、検出光あるいはその反射光を所望の方向に導く各種光学系を設置することも考えられる。より詳しくは、検出光光源29と偏光子30との間と、偏光子30と基板1との間との少なくとも一方に投光光学系を設置し、基板1と光検出器32との間に受光光学系を設置することが考えられる。
【0040】
次に、上記の構成を有する露光装置20を用いた露光工程を含む半導体装置の製造方法について、図28〜図35を用いて説明する。なお、以下の説明では、半導体装置に含まれるnチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ部分の製造方法について説明する。
【0041】
基板(たとえばp型シリコン基板)1の主表面に、所定の不純物を導入してウェルを形成し、素子形成領域を規定するように素子分離構造を形成する。素子分離構造としてSTI(Shallow Trench Isolation)を採用する場合には、基板の主表面をエッチングしてトレンチを形成し、該トレンチ内にシリコン酸化膜などの絶縁膜を埋め込む。また、MOSトランジスタの形成領域に、MOSトランジスタのしきい値電圧調整のためにボロンを、たとえば30〜60keVの注入エネルギー、2×1012cm-2以下のドープ量でイオン注入する。
【0042】
次に、図28に示すように、基板1の主表面上に、熱酸化法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法等を用いて、絶縁膜7を形成する。該絶縁膜としては、たとえば高誘電体薄膜のシリコン酸化膜、HfO系の絶縁膜(ハフニウムオキサイド)、HfN系の絶縁膜(ハフニウムナイトライド)、HfON系の絶縁膜、2酸化ジルコニウム系の絶縁膜などを挙げることができる。その後、絶縁膜7上に、ドープトポリシリコンや、タングステン、ニッケル、ニッケルシリサイド、窒化チタン、タンタリウムシリコンニトリドなどの低抵抗の導電材料で構成される導電膜8を、スパッタリング法やCVD法等を用いて成膜する。
【0043】
次に、図29に示すように、導電膜8上に、3層レジスト法の下層レジスト膜9、シリコン酸化膜系の中間層10を形成した後に、焦点検出光(450nm〜850nm)に対し吸収性を持つBARC(Bottom Anti−Reflection Coating)等の反射防止膜11を塗布し、その上に上層レジスト膜12を塗布する。このとき、中間層10であるシリコン酸化膜系材料としては、シルセスキオキサンを主骨格とし、吸収体と架橋部位を側鎖に持つものを採用可能である。また、中間層10自体を焦点検出光に対し吸収性を持つものにし、反射防止膜として用いることも可能である。
【0044】
次に、上層レジスト膜12の高さを検出することで焦点位置を検知する。焦点位置を検知するに際し、上述各レジスト膜を塗布した基板1を図1に示すステージ21上に配置する一方で、転写すべき所定のパターンが形成されたフォトマスク37を露光装置20のマスクホルダ上に設置する。この状態で、検出光光源29から出射され偏光子30を通過した検出光を上層レジスト膜12に照射して上層レジスト膜12表面で反射させ、該検出光の反射光を光検出器32で検出する。それにより、上層レジスト膜12の表面の高さを検知することができる。この上層レジスト膜12の表面高さの検知結果から、露光時の焦点位置をリアルタイムで得ることができる。
【0045】
ここで、露光時の焦点位置の検知方法について詳しく説明する。上記のように偏光子30を通過した検出光が上層レジスト膜12に照射されこととなるが、この検出光は、実質的に偏光成分のみで構成される。より具体的には、上層レジスト膜12には、s偏光、p偏光、またはs偏光とp偏光を1:1で含む45度の直線偏光のいずれかが照射されることとなる。このように上層レジスト膜12に偏光成分を照射することにより、上層レジスト膜12の上部界面や下部界面を選択的に捉えることができ、上層レジスト膜12の厚みや、上層レジスト膜12の下地構造の構成が変化した場合においても、焦点測定位置が変動するのを効果的に抑制することができる。
【0046】
以下、その理由について図5〜図18を用いて説明する。図5は、本願発明者が、上記の効果を確認する際に選択した膜構造例を示す断面図である。
【0047】
図5に示すように、上記膜構造は、基板1の主表面上に形成された200nmのシリコン酸化膜3と、該シリコン酸化膜3上に形成された78nmの反射防止膜4と、該反射防止膜4上に形成された180nmのレジスト膜2とを有する。
【0048】
図6に、水による液浸露光時の各偏光の水/レジスト界面での反射率の入射角依存性を示す。図6に示すように、すべての入射角において、s偏光の反射率が、無偏光やp偏光の反射率よりも高くなっている。このことから、無偏光の光を用いた場合、そのp偏光成分がレジスト内部に侵入し、内部の反射面で反射することで、焦点検出精度が低下することが予想される。それに対し、s偏光のみを使用することで、レジスト内部に侵入する光を低減することができ、焦点検出精度の低下の度合いが少なくなる傾向が予想される。しかし、実際に検出光の入射角として選択する角度(85度〜87度)範囲では、s偏光、無偏光、p偏光で反射率にあまり大きな差が見られないとも言える。
【0049】
そこで、レジスト膜2よりも下層に侵入した光の各界面での反射率についても検討したので、その結果について説明する。
【0050】
図7〜図9に、水による液浸露光時の各偏光の、レジスト/反射防止膜界面での反射率の入射角依存性、反射防止膜/シリコン酸化膜界面での反射率の入射角依存性、シリコン酸化膜/基板界面での反射率の入射角依存性を示す。
【0051】
図7〜図9に示すように、いずれの界面においても、s偏光の反射率が最も高くなっているのがわかる。つまり、s偏光を用いることで、上層からの透過光の各界面における反射率も高くなることがわかる。また、無偏光の場合も、p偏光と比較すると、上層からの透過光の各界面における反射率が高くなることがわかる。
【0052】
それに対し、p偏光の場合、いずれの界面においても、反射率は最も低くなっており、特に基板1とシリコン酸化膜3との界面におけるp偏光の反射率を見てみると、図9に示すように、p偏光の反射率は極めて低く、無反射に近い状態であることがわかる。
【0053】
上記のようにレジスト表面での反射率の値自体はs偏光の場合が最も高いが、s偏光の場合には下層界面における反射率も高くなるのに対し、p偏光の場合には、レジスト表面での反射率の値自体はs偏光よりも低いものの、下層界面における反射率は最も低くなっていることに鑑み、p偏光を検出光として使用することで、レジスト表面を最も高精度に捉えることができるものと推察される。
【0054】
そこで、本願発明者は、上記内容を確認すべく次のような計算を行なったので、その結果について説明する。具体的には、図5に示す膜構造において、レジスト膜2の厚みと、シリコン酸化膜3の厚みとを変化させるとともに、下層の薄膜による光の干渉をも考慮して、レジスト膜2の表面での反射率を、入射角86度で計算した。この計算結果を、図10〜図12に示す。なお、本願明細書では、薄膜における多重反射の際の反射率は、膜の各界面での反射・透過の級数を無限大まで展開した場合の級数の収束値で得られるものとして計算している。
【0055】
図10には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時のs偏光のレジスト表面での反射率を示し、図11には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時のp偏光のレジスト表面での反射率を示し、図12には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時の無偏光のレジスト表面での反射率を示す。
【0056】
図10〜図12に示すように、s偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みの変化に応じて、レジスト表面での反射率のばらつきが最も大きくなっていることがわかる。このことより、s偏光の場合には、下層界面からの反射光の影響を最も受け易いといえる。
【0057】
それに対し、図11に示すように、p偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みが変化した場合の、レジスト表面での反射率のばらつきは最も小さくなっていることがわかる。つまり、p偏光の場合には、下層界面からの反射光の影響を最も受け難いといえる。
【0058】
下記の表1に、上記の計算結果を示す。
【0059】
【表1】

【0060】
上記表1の結果より、図5に示す膜構成を採用し、水による液浸露光時に入射角86度で検出光をレジスト膜2の表面に入射させた場合、下層界面からの反射光の影響を考慮すると、反射率の最大値と最小値の差はp偏光が最も小さい。つまり、レジスト膜2の表面を高精度に捉えるには、p偏光を使用することが最も有効であることがわかる。
【0061】
次に、本願発明者は、レジスト膜2の下層に、ポリシリコン膜を含む膜構造を形成した場合についても検討したので、その結果について図13〜図18を用いて説明する。
【0062】
図13に示すように、上記膜構造は、基板1の主表面上に形成された200nmのシリコン酸化膜3と、該シリコン酸化膜3上に形成された150nmのポリシリコン膜5と、該ポリシリコン5上に形成された78nmの反射防止膜4と、該反射防止膜4上に形成された180nmのレジスト膜2とを有する。
【0063】
図14に、水による液浸露光時の各偏光の反射防止膜/ポリシリコン膜界面での反射率の入射角依存性を示し、図15に、水による液浸露光時の各偏光のポリシリコン膜/シリコン酸化膜界面での反射率の入射角依存性を示す。
【0064】
図14および図15に示すように、いずれの界面においても、s偏光の反射率がp偏光の反射率よりも高くなっているのがわかる。したがって、レジスト膜2の下層にポリシリコン膜5を形成した場合も、検出光としてs偏光を使用すると、p偏光と比較して下層界面からの反射光の影響を受け易くなるといえる。
【0065】
図13に示す膜構造の場合も、下地の薄膜の存在による光の干渉を考慮したレジスト膜2の表面での反射率を入射角86度で計算したので、その結果を図16〜図18に示す。
【0066】
図16〜図18に示すように、レジスト膜2の下層にポリシリコン膜5を形成した場合も、s偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みの変化に応じて、レジスト表面での反射率のばらつきが最も大きくなっていることがわかる。よって、s偏光の場合には、下層界面からの反射光の影響を最も受け易いといえる。
【0067】
それに対し、図17に示すように、p偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みが変化した場合の、レジスト表面での反射率のばらつきは最も小さくなっていることがわかる。つまり、レジスト膜2の下層にポリシリコン膜5を形成した場合も、p偏光を使用することで、下層界面からの反射光の影響を最も受け難くすることができるといえる。
【0068】
下記の表2に、上記の計算結果を示す。
【0069】
【表2】

【0070】
上記表2の結果より、図13に示す膜構成を採用し、水による液浸露光時に入射角86度で検出光をレジスト膜2の表面に入射させた場合も、下層界面からの反射光の影響を考慮すると、反射率の最大値と最小値の差はp偏光が最も小さい。つまり、レジスト膜2の表面を高精度に捉えるには、p偏光を使用することが最も有効であることがわかる。
【0071】
なお、基板上に形成された膜構成によっては、s偏光や、s偏光とp偏光を1:1で含む45度の直線偏光を使用することも考えられる。つまり、本発明では、レジスト膜の下地膜の構成に応じて、適切な偏光を選択すればよい。このように適切な偏光を選択することにより、検出光の入射角が同じ場合には、無偏光の光を検出光として使用する場合と比較して、安定的にレジストの上部界面や下部界面を高精度に捉えることができる。それにより、検出光の入射角自体を低減することができ、露光装置の設計の自由度を向上することもできる。
【0072】
また、光検出器側が光強度のみをもとに検出光を検出する場合には、s偏光とp偏光を1:1で含む45度傾いた直線偏光と無偏光は同等の結果を与えるものと考えられる。さらに、下層からの反射が抑えられた構造であれば、s偏光または無偏光を用いることが有効な場合もある。このことに鑑み、無偏光も選択できるように、図1に示す露光装置20の駆動装置31に対し、検出光の光軸周りの偏光子30の回転駆動のみならず、検出光の光路から外れるように偏光子30を回動可能としたり、検出光の光路から外れるように偏光子30を移動可能となるような機能を付与することも考えられる。
【0073】
上記のような検出光を使用して焦点位置を検知した後、露光用光源23から光軸34に沿う方向に露光光を出射し、照明光学系22を介してフォトマスク37に照射する。フォトマスク37を透過した光は、投影光学系および浸液27を介して上層レジスト膜12に照射される。それにより、上層レジスト膜12を感光させることができ、フォトマスク37上に形成されたパターンを上層レジスト膜12に転写することができる。その後、熱処理を加えアルカリ現像液(テトラアンモニウムハイドロオキサイド2.38wt%)で現像処理を実施する。その結果、正確に焦点が制御された状態で露光することができ、図30に示すように、所望の形状のレジストパターン12aを高精度に形成することができる。
【0074】
このレジストパターン12aをマスクとして、図31に示すように、反射防止膜11および中間層10を、CF,C,CHF等のフッ化アルキル系のガスでドライエッチングする。それにより、反射防止膜パターン11aと、中間層パターン10aとを形成する。なお、反射防止機能を有する中間層10を形成し、反射防止膜11を省略した場合には、中間層10のみを同様のガスでドライエッチングすればよい。その後、同一エッチングチャンバー内でガスをH/N系またはO/N系などに切り替えて3層レジストの下層レジスト膜9をドライ現像し、下層レジスト膜パターン9aを形成する。
【0075】
上記のようにして得られた各パターンをエッチングマスクとして導電膜8をドライエッチングし、図32に示すように、ゲート電極8aを形成する。そして、余剰の下層レジスト膜パターン9a等を剥離する。
【0076】
次に、図33に示すように、ゲート電極8aをマスクとして、ゲート電極8aに対して自己整合的に、基板1に所定のn型不純物を注入する。たとえば、ヒ素(As)を20〜50keVの注入エネルギー、1×1014cm-2以上5×1014cm-2以下のドープ量でイオン注入する。それにより、n型低濃度不純物領域13aを形成することができる。
【0077】
その後、ゲート電極8aを覆うように、CVD法などによりシリコン酸化膜などの絶縁膜を形成し、該絶縁膜に異方性エッチング処理を施す。それにより、ゲート電極8aの側壁上にサイドウォール絶縁膜14を形成する。このとき、絶縁膜7もエッチングされ、ゲート絶縁膜7aが形成される。
【0078】
上記のサイドウォール絶縁膜14とゲート電極8aとをマスクとして、サイドウォール絶縁膜14とゲート電極8aに対して自己整合的に、基板1に所定のn型不純物を注入する。たとえば、ヒ素(As)を、30〜50keVの注入エネルギー、1×1015cm-2以上5×1015cm-2以下のドープ量でイオン注入する。それにより、n型高濃度不純物領域13bを形成することができる。
【0079】
次に、図34に示すように、CVD法などにより、サイドウォール絶縁膜14とゲート電極8aとを覆うようにシリコン酸化膜系の層間絶縁膜15を形成する。この層間絶縁膜15上に、反射防止膜16を塗布する。この反射防止膜16としても、上記の反射防止膜11と同様の材質を使用することができる。この反射防止膜16上にレジスト膜17を塗布する。
【0080】
レジスト膜17についても、上層レジスト膜12場合と同様の手法で、レジスト膜17の表面の高さを検知し、露光時の焦点位置を得る。その後、露光光をレジスト膜17に照射してレジスト膜17を感光させ、熱処理を加えアルカリ現像液(テトラアンモニウムハイドロオキサイド2.38wt%)で現像処理を実施する。これにより得られたレジストパターンをマスクとして、CF,C,CHF等フッ化アルキル系のガスで層間絶縁膜15をドライエッチングし、またレジスト膜17を剥離する。それにより、コンタクトホール18を形成することができる。
【0081】
上記のコンタクトホール18内に、CVD法やスパッタリング法等を用いて、導電膜19を形成する。導電膜19としては、たとえば不純物をドープしたポリシリコン膜や、タングステン(W)膜などの高融点金属膜や、窒化チタン(TiN)膜や、銅(Cu)膜などが挙げられる。この導電膜19をパターニングすることにより、図35に示すように、電極を形成することができる。このパターニングの際にも、上述の露光方法を使用することができる。
【0082】
なお、多層配線構造のデバイスを作製する場合には、図35に示す状態の導電膜19を覆うように層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜にスルーホールを形成し、該スルーホール内に銅(Cu)膜などの導電膜を埋め込めばよい。それにより、多層配線構造を有するCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)デバイス等の半導体デバイスを製造することができる。
【0083】
なお、上記の実施の形態では、ゲート電極8aの形成に3層レジスト法を用い、コンタクトホール18の形成に単層レジスト法を用いる例を示したが、これは一例であり、各々単層レジスト法、多層レジスト法、ハードマスク法、シリコン含有感光性レジストを用いた2層レジスト法から選択することができる。
【0084】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図19〜図24を用いて説明する。
【0085】
上述の実施の形態1では、レジスト下層に焦点検知光(450nm〜850nm)に対し吸収性を持つBARC等の反射防止膜を用いる例を記載したが、本実施の形態2では、レジスト膜の上に、該レジスト膜よりも屈折率の高い上層膜(トップコート材)を形成する。この上層膜としては、たとえばアルカリ可溶性で、焦点検知光(450nm〜850nm)に対し吸収性を持ち、屈折率の高い膜を使用可能である。これ以外の構成については、実施の形態1の場合と基本的に同様である。
【0086】
図19に、本実施の形態2における基板1上の膜構造例を示す。図19に示すように、本実施の形態2における膜構造は、基板1の主表面上に形成された200nmのシリコン酸化膜3と、該シリコン酸化膜3上に形成された78nmの反射防止膜4と、該反射防止膜4上に形成された180nmのレジスト膜2と、該レジスト膜2上に形成された30nmの上層膜6とを有する。
【0087】
ここで、上層膜6の材質例について説明する。上層膜6としては、たとえば酸性基を含む重合性モノマーを非極性重合性モノマーとの総和に対し4割〜10割(非極性重合性モノマー無し)で共重合することでアルカリ溶解性を持たせたポリマーを主成分とし、このポリマーに450nm〜850nmの長波長域に吸収を有する色素をエステル結合、エーテル結合、アミド結合でポリマー主鎖に修飾した材質の膜を挙げることができる。より詳しくは、上層膜6の材質として、カルボン酸基またはフェノール基またはフッ化アルコール基、スルホン酸基または、無水マレイン酸基を含む重合性モノマーを非極性重合性モノマーとの総和に対し4割〜10割(非極性重合性モノマー無し)で共重合することでアルカリ溶解性を持たせたポリマーを主成分とし、このポリマーに450nm〜850nmの長波長域に吸収を有するアゾ系、キノン系、シアニン系、フタロシアニン系、インジゴ系母核を有する色素をエステル結合、エーテル結合、アミド結合でポリマー主鎖に修飾したものを使用可能である。具体的には、上層膜6として、フッ化アルコール基含む重合性モノマーを重合することでアルカリ溶解性を持たせたポリマーを主成分とし、このポリマーに450nm〜850nmの長波長域に吸収を有するインジゴ系母核を有する色素をエステル結合でポリマー主鎖に修飾したものを使用可能である。
【0088】
上記のようにレジスト膜2上に上層膜6を形成することにより、上層膜6の表面の反射率を高くすることができ、上層膜6と浸液27との界面を高精度に捉えることができる。それにより、実施の形態1の場合と同様に、リアルタイムで露光時の焦点検出を行なうことができる。
【0089】
本願発明者は、水による液浸露光時の各偏光の上層膜6の上下界面での反射率の入射角依存性を検討したので、その検討結果について説明する。
【0090】
図20に、水による液浸露光時の各偏光の水/上層膜界面での反射率の入射角依存性を示す。
【0091】
図20に示すように、すべての入射角において、s偏光の反射率が、無偏光やp偏光の反射率よりも高くなっている。このことから、無偏光の光を用いた場合、実施の形態1の場合と同様に、そのp偏光成分がレジスト内部に侵入し、内部の反射面で反射することで、焦点検出精度が低下することが予想される。それに対し、s偏光のみを使用することで、レジスト内部に侵入する光を低減することができ、焦点検出精度の低下の度合いが少なくなる傾向が予想される。
【0092】
図21に、水による液浸露光時の各偏光の上層膜/レジスト界面での反射率の入射角依存性を示す。
【0093】
図21に示すように、すべての入射角において、s偏光の反射率が、無偏光やp偏光の反射率よりも高くなっており、図7〜図9と同様の結果が得られている。つまり、s偏光を用いることで、上層からの透過光の上層膜/レジスト界面における反射率も高くなることがわかる。それに対し、上層膜/レジスト界面におけるp偏光の反射率を見てみると、図21に示すように、p偏光の反射率は極めて低く、無反射に近い状態であることがわかる。
【0094】
以上より、本実施の形態2の場合も、上層膜表面での反射率の値自体はs偏光の場合が最も高いが、s偏光の場合には下層界面における反射率も高くなることに鑑み、p偏光を検出光として使用することで、特定の界面(上層膜と水との界面)を最も高精度に捉えることができるものと推察される。
【0095】
そこで、本願発明者は、上記内容を確認すべく次のような計算を行なったので、その結果について説明する。
【0096】
具体的には、図19に示す膜構造において、レジスト膜2の厚みと、シリコン酸化膜3の厚みとを変化させるとともに、下層の薄膜による光の干渉をも考慮して、上層膜6の表面での反射率を、実施の形態1の場合と同様に、入射角86度で計算した。この計算結果を、図22〜図24に示す。
【0097】
図22には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時のs偏光の上層膜表面での反射率を示し、図23には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時のp偏光の上層膜表面での反射率を示し、図24には、下層の干渉を考慮した場合の液浸露光時の無偏光の上層膜表面での反射率を示す。
【0098】
図22に示すように、s偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みの変化に応じて、上層膜表面での反射率のばらつきが最も大きくなっていることがわかる。このことより、s偏光の場合には、下層界面からの反射光の影響を最も受け易いといえる。
【0099】
それに対し、図23に示すように、p偏光の場合には、レジスト膜2や下層のシリコン酸化膜3の厚みが変化した場合の、上層膜表面での反射率のばらつきは最も小さくなっていることがわかる。つまり、p偏光の場合には、下層界面からの反射光の影響を最も受け難いといえる。
【0100】
下記の表3に、上記の計算結果を示す。
【0101】
【表3】

【0102】
上記表3の結果より、図19に示す膜構成を採用し、水による液浸露光時に入射角86度で検出光を上層膜6の表面に入射させた場合、下層界面からの反射光の影響を考慮すると、反射率の最大値と最小値の差はp偏光が最も小さい。つまり、上層膜6の表面を高精度に捉えるには、p偏光を使用することが最も有効であることがわかる。
【0103】
本実施の形態2の場合も、上述の実施の形態1の場合と同様手法で、露光時の焦点位置を検知することができる。また、本実施の形態2の上層膜6は、アルカリ溶液に溶けるので、レジスト膜2の現像時に上層膜6を除去することができる。したがって、本実施の形態2の露光装置20を用いて半導体装置を製造する際にも、実施の形態1の場合と同様の工程を経てCMOSデバイス等の所望の半導体装置を製造することができる。
【0104】
(実施の形態3)
次に、図3を用いて、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、露光時に焦点位置を検知する焦点検出装置の構成が、実施の形態1における露光装置20の場合とは異なっている。これ以外の構成については実施の形態1の場合と基本的に同様である。
【0105】
図3に示すように、本実施の形態3では、偏光子30と基板1との間に光弾性変調子35を設置し、基板1と光検出器32(図1参照)との間に検光子36を設置している。また、本実施の形態3では、検出光として、入射角度や波長が変数となる45度傾いた直線偏光を使用する。偏光子30としては、実施の形態1と同様のものを使用可能である。検光子36は、上記入射角度や波長を変数として扱える偏光版、レンズ、プリズム、マルチチャンネルCCD等の光学素子を有し、各変数下のs偏光、p偏光の光強度を検出し、検出光の偏光状態をρ=Rp/Rs=tan(ψ)e(iΔ)でエリプソメトリー解析する。なお、tan(ψ)はp偏光とs偏光の複素反射係数の比の振幅に等しく、Δはp偏光とs偏光の反射係数の間の位相差を意味する。
【0106】
本実施の形態3では、図1に示す露光装置20に、基板1上の膜構成の光学定数を記憶する記憶装置(図示せず)を設け、演算処理部33により、各膜の膜厚をモデル処理から求め、レジスト表面の高さを逆算する。また、データ取得速度向上のために、光弾性変調子35を設けている。この光弾性変調子35を適切に制御することにより、高精度で高速な波長スキャン測定が可能となる。
【0107】
本実施の形態3の場合も、上記のような演算を行なうが、上述の実施の形態1の場合と基本的に同様手法で、露光時の焦点位置を検知することができる。また、本実施の形態3の露光装置20を用いて半導体装置を製造する際にも、実施の形態1の場合と同様の工程を経てCMOSデバイス等の所望の半導体装置を製造することができる。
【0108】
(実施の形態4)
次に、図25を用いて、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4では、レジスト下に、検出光の波長域に高い吸収性を持つ反射防止膜を形成している。これ以外の構成については実施の形態1の場合と基本的に同様である。
【0109】
上記のように検出光の波長域に高い吸収性を持つ反射防止膜を形成することにより、反射防止膜より下層の膜への検出光の侵入を抑制することができ、反射防止膜より下層の膜の厚みや材質等の各種条件の変動に起因する焦点検出誤差を低減することができる。
【0110】
上記検出光の波長は一般に450nm〜850nm程度であるので、本実施の形態4では、450nm以上の波長の光を吸収可能な材料を、反射防止膜4(図5参照)の材料として選択する。たとえば、Al,Cu,Ti,Wを含む無機材料を反射防止膜4の材料として選択することが考えられる。反射防止膜4は、図5に示すように単層の膜で構成してもよいが、2層以上の膜で構成してもよい。たとえば、上記のような無機材料の膜を積層して反射防止膜4を形成したり、無機材料の膜と有機材料の膜とを積層して反射防止膜4とを形成することも考えられる。無機材料の膜と有機材料の膜とを積層する場合、無機材料の膜上に有機材料の膜を形成することが好ましい。このとき、有機材料の膜として透明な膜も使用可能である。
【0111】
上記のように無機材料の反射防止膜4を使用する場合、反射防止膜4の電気的性質に鑑み、パターン形成後に反射防止膜4を除去することが必要となる場合があるものと考えられる。そこで、反射防止膜4を有機材料のみで構成することが考えられる。たとえば、上記検出光の波長域に吸収性を有する色素等の媒体を含有するポリマー等で反射防止膜4を構成することが考えられる。
【0112】
ここで、本実施の形態4における反射防止膜4の材質例について具体的に説明する。該反射防止膜4は、酸触媒架橋性ポリマーに450nm〜850nmの長波長域に吸収性を有する色素と露光波長に吸収性を有する色素をエステル結合、エーテル結合、アミド結合でポリマー主鎖に修飾したものと、酸を供給する成分を含む材料で構成可能である。より詳しくは、反射防止膜4に使用可能な材質として、酸触媒架橋性架橋剤と架橋反応点を有するポリマーの混合物、またはポリマーにエポキシ等の架橋性側鎖を含む材料に、450nm〜850nmの長波長域に吸収性を有する色素と、露光波長(たとえば193nm)に吸収性を有する色素をエステル結合、エーテル結合、アミド結合でポリマー主鎖に修飾したものと、酸または熱酸発生剤を含むものを挙げることができる。より具体的には、反射防止膜4としては、メトキシメチルアミノ基を有する架橋剤と水酸基を有するポリマーの混合物に、450nm〜850nmの長波長域に吸収性を有するインジゴ系母核を有する色素と、上記露光波長に吸収を有するベンゼン環を含む化合物をエステル結合、エーテル結合、アミド結合でポリマー主鎖に修飾したものと、熱酸発生剤を含む材料を挙げることができる。
【0113】
上記色素としては、アゾ系、キノン系、シアニン系、フタロシアニン系、インジゴ系母核を有する色素を使用することが考えられる。
【0114】
図25に、上記の色素を含有した反射防止膜をレジスト膜下に形成した場合(実線)と形成しない場合(破線)の、水による液浸露光時の各偏光のレジスト表面での反射率を示す。
【0115】
図25に示すように、検出光の波長域に高い吸収性を持つ反射防止膜を形成することにより、反射防止膜よりも下層のシリコン酸化膜の膜厚が変動した場合でも、反射率のばらつきを抑制できることがわかる。これは、検出光の波長域に高い吸収性を持つ反射防止膜を形成することにより、反射防止膜よりも下層に検出光が侵入するのを抑制することができるので、反射防止膜よりも下層に位置する膜の厚みの変動による焦点検出位置の変動を抑制することができるからである。図25の結果から、p偏光が最もレジスト表面での反射率のばらつきが小さくなっており、p偏光を用いることで、最も高精度に焦点位置を検出することができるものと推察される。
【0116】
また、本願発明者は、反射防止膜の塗布膜厚についても検討したので、その検討結果について図26と図27を用いて説明する。
【0117】
下記のような膜構造を有する各基板上に形成される反射防止膜の厚みを変化させ、該反射防止膜上のレジスト膜に、波長633nmの光を入射角86度で入射させた場合のレジスト膜と反射防止膜との界面での光の反射率と反射防止膜の厚みとの関係を検討した。なお、開口数(NA)は、約1.327であり、照射光としては、s偏光、p偏光、45度の直線偏光の光を選択した。
【0118】
図26には、基板上に200nmの厚みの酸化膜を介して反射防止膜を形成し、該反射防止膜上に180nmの厚みのレジスト膜を形成し、該レジスト膜上に浸液である水が存在する場合のレジスト膜と反射防止膜との界面の反射率と、反射防止膜の厚みとの関係を示し、図27には、基板上に100nmの厚みのタングステン(W)膜を介して反射防止膜を形成し、該反射防止膜上に180nmの厚みのレジスト膜を形成し、該レジスト膜上に浸液である水が存在する場合のレジスト膜と反射防止膜との界面の反射率と、反射防止膜の厚みとの関係を示す。
【0119】
図26や図27に示すように、反射防止膜の厚みの変化に応じて反射率も変化していることがわかる。このことから、反射防止膜の厚みを適切に選択することで、下地の膜の材質が異なる場合であっても反射率を低く抑えることができることがわかる。
【0120】
本実施の形態4の場合も、上述の実施の形態1の場合と同様手法で、露光時の焦点位置を検知することができる。また、本実施の形態4の露光装置20を用いて半導体装置を製造する際にも、実施の形態1の場合と同様の工程を経てCMOSデバイス等の所望の半導体装置を製造することができる。
【0121】
(実施の形態5)
次に、図4を用いて、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5では、露光媒体を液体ではなく気体(たとえば空気)とする。
【0122】
図4に示すように、本実施の形態5の露光装置20は、露光光を出射する露光用光源23を含む照明光学系22と、フォトマスク37と、露光光を基板1に導く投影光学系24と、基板1を載置するステージ21と、焦点位置検出用の検出光を出射する検出光光源29と、該検出光光源29から出射された検出光を特定の偏光とすることが可能な偏光子30と、該偏光子30を回転駆動可能な駆動装置31と、偏光子30により特定の偏光とされた検出光を基板1に照射した際の反射光を検出する光検出器32と、光検出器32と接続され検出光の反射光の振幅および位相差と、基板1上に形成された膜の光学定数とを用いて、焦点位置を算出する演算処理部33とを備える。これらの各要素としては、実施の形態1の場合と同様のものを使用可能である。
【0123】
上記のように気体を露光媒体として用いた露光装置20の場合も、上述の各実施の形態の場合と同様の検出光を使用して焦点位置を検知することができる。また、本実施の形態5の露光装置20を用いて半導体装置を製造する際にも、実施の形態1の場合と同様の工程を経てCMOSデバイス等の所望の半導体装置を製造することができる。
【0124】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】(a)は本発明の実施の形態1における露光装置の概略構成を示す図であり、(b)は(a)の変形例を示す図である。
【図2】偏光子の一例を示す図である。
【図3】焦点検出装置の他の例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態5における露光装置の概略構成を示す図である。
【図5】基板上の膜構成の一例を示す図である。
【図6】液浸露光時の各偏光の水/レジスト界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図7】液浸露光時の各偏光のレジスト/反射防止膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図8】液浸露光時の各偏光の反射防止膜/酸化膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図9】液浸露光時の各偏光の酸化膜/基板界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図10】液浸露光時の下層の干渉を考慮したs偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図11】液浸露光時の下層の干渉を考慮したp偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図12】液浸露光時の下層の干渉を考慮した無偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図13】基板上の膜構成の他の例を示す図である。
【図14】液浸露光時の各偏光の反射防止膜/ポリシリコン膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図15】液浸露光時の各偏光のポリシリコン膜/酸化膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図16】ポリシリコン膜を形成した場合の液浸露光時の下層の干渉を考慮したs偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図17】ポリシリコン膜を形成した場合の液浸露光時の下層の干渉を考慮したp偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図18】ポリシリコン膜を形成した場合の液浸露光時の下層の干渉を考慮した無偏光のレジスト表面での反射率を示す図である。
【図19】基板上の膜構成のさらに他の例を示す図である。
【図20】液浸露光時の各偏光の水/上層膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図21】液浸露光時の各偏光の上層膜/レジスト膜界面での反射率の入射角依存性を示す図である。
【図22】上層膜を形成した場合の水による液浸露光時の下層の干渉を考慮したs偏光の上層膜表面での反射率を示す図である。
【図23】上層膜を形成した場合の水による液浸露光時の下層の干渉を考慮したp偏光の上層膜表面での反射率を示す図である。
【図24】上層膜を形成した場合の水による液浸露光時の下層の干渉を考慮した無偏光の上層膜表面での反射率を示す図である。
【図25】液浸露光時の下層の干渉を考慮した各偏光のレジスト表面での反射率であって反射防止膜を形成した場合と形成しない場合とを比較した図である。
【図26】酸化膜上に形成した反射防止膜の厚みを変化させた場合の反射率の変化を示す図である。
【図27】無機材料と有機材料の積層構造からなる反射防止膜において有機材料の膜の厚みを変化させた場合の反射率の変化を示す図である。
【図28】半導体装置の製造工程の第1工程を示す断面図である。
【図29】半導体装置の製造工程の第2工程を示す断面図である。
【図30】半導体装置の製造工程の第3工程を示す断面図である。
【図31】半導体装置の製造工程の第4工程を示す断面図である。
【図32】半導体装置の製造工程の第5工程を示す断面図である。
【図33】半導体装置の製造工程の第6工程を示す断面図である。
【図34】半導体装置の製造工程の第7工程を示す断面図である。
【図35】半導体装置の製造工程の第8工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0126】
1 基板、2,17 レジスト膜、3 シリコン酸化膜、4,11,16 反射防止膜、5 ポリシリコン膜、6 上層膜、7 絶縁膜、7a ゲート絶縁膜、8,19 導電膜、8a ゲート電極、9 下層レジスト膜、9a 下層レジスト膜パターン、10 中間層、10a 中間層パターン、11a 反射防止膜パターン、12 上層レジスト膜、12a レジストパターン、13a 低濃度不純物領域、13b 高濃度不純物領域、14 サイドウォール絶縁膜、15 層間絶縁膜、18 コンタクトホール、20 露光装置、21 ステージ、22 照明光学系、23 露光用光源、24 投影光学系、24a レンズ、25 脱気装置、26 供給ノズル、27 浸液、28 排出管、29 検出光光源、30 偏光子、300 偏光素子、301 保護層、31 駆動装置、32 光検出器、33 演算処理部、34 光軸、35 光弾性変調子、36 検光子、37 フォトマスク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の主表面上に被加工膜を含む第1膜を形成する工程と、
前記第1膜上に感光性材料を含む第2膜を形成する工程と、
前記第2膜に焦点検出光を照射して、前記焦点検出光から取り出した特定の偏光を用いて露光時の焦点位置を検出する工程と、
前記第2膜を露光する工程と、
前記第2膜をパターニングする工程と、
パターニングされた前記第2膜をマスクとして前記第1膜をパターニングする工程と、
を備えた半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記偏光は、p偏光、s偏光、s偏光とp偏光とを含む45度の直線偏光のいずれかである、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記偏光は、s偏光とp偏光とを含む45度の直線偏光であり、
前記s偏光と前記p偏光の振幅と位相差と、前記第1膜と前記第2膜の光学定数を用いて前記露光時の焦点位置を算出する、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第2膜の形成工程は、
前記第1膜上に、前記焦点検出光の波長域に吸収性を有する反射防止膜を形成する工程と、
前記反射防止膜上に前記第2膜を形成する工程とを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記反射防止膜は、有機材料と無機材料との少なくとも一方を含む膜である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記反射防止膜は、有機材料の膜であり、前記焦点検出光の波長域に吸収性を有する化合物を含む、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
基板の主表面上に被加工膜を含む第1膜を形成する工程と、
前記第1膜上に感光性材料を含む第2膜を形成する工程と、
前記第2膜上に、該第2膜よりも屈折率の高い第3膜を形成する工程と、
前記第3膜に焦点検出光を照射して、前記焦点検出光から取り出した特定の偏光を用いて露光時の焦点位置を検出する工程と、
前記第2膜を露光する工程と、
前記第3膜を除去するとともに前記第2膜をパターニングする工程と、
パターニングされた前記第2膜をマスクとして前記第1膜をパターニングする工程と、
を備えた半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第3膜は、前記焦点検出光の波長域に吸収性を有する化合物を含む、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記露光工程は液浸露光工程である、請求項1から請求項8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2007−123842(P2007−123842A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247496(P2006−247496)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】