説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】アライメントマークの形成に関連する歩留まりの低下を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】GaN層2及びn型AlGaN層3に、絶縁性基板1の表面まで到達する開口部6を形成する。次に、開口部6内にソース電極4sに接続されるNi層8を導電性エッチングストッパとして形成すると共に、n型AlGaN層3上にアライメントマーク8aを形成する。次に、絶縁性基板1の裏面にフォトレジスト膜を形成し、アライメントマーク8aを基準として、ビア用遮光部及びアライメント用遮光部が設けられたフォトマスクの位置合わせを行う。次に、フォトマスクを用いてフォトレジスト膜からビアホール形成用レジストパターンを形成する。次に、ビアホール形成用レジストパターンを用いて、絶縁性基板1に、その裏面側からNi層8まで到達するビアホール1sを形成する。そして、ビア配線16を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GaN系(窒化ガリウム)高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor))等を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、GaN系HEMT等のGaN系半導体装置について、その物性的特徴から高耐圧・高速デバイスとしての応用が期待されている。GaN系半導体装置の高周波特性の向上のためには、ソースインダクタンスの低減及び放熱のためのビア配線構造部が必要である。
【0003】
また、GaN系半導体装置では、炭化シリコン(SiC)基板上にGaN層及びAlGaN層が結晶成長により形成されている。このため、ビア配線構造部を形成するためには、難エッチング材料からなり、特にウェットエッチングが困難であるSiC基板をドライエッチング法により加工する必要がある。そして、ビアホールの深さの制御に際しては、SiCに対するエッチング選択比が高いニッケル(Ni)等からなる金属膜を基板の表面側に形成しておき、これをエッチングストッパとして用いている。これは、高い歩留まりを得るためには、オーバーエッチングが好ましいからである。なお、ビアホールの深さをエッチング時間で制御しようとすると、ドライエッチングのエッチングレートは、ウェハの面内でばらつきやすく、また、ビア径(アスペクト比)によっても変動するため、高い歩留まりを得にくい。
【0004】
更に、従来、エッチングストッパとビアホールとを高い精度で位置合わせするために、エッチングストッパの形成と同時に、アライメントマークを基板の表面側に形成している。そして、このアライメントマークを基準として、両面アライナーを用いて、ビアホールの形成に用いるフォトマスクの位置合わせを行っている。
【0005】
ここで、ビア配線構造部のビアホールを形成する従来の方法について説明する。図10A乃至図10Eは、ビアホールを形成する従来の方法を工程順に示す断面図である。
【0006】
先ず、図10Aに示すように、SiN層105上にシード層107を介して、エッチングストッパ108e及びアライメントマーク108aを同一のNi層から形成する。エッチングストッパ108eの平面形状は直径が200μmの円形とし、アライメントマーク108aの平面形状は十字型とする。なお、SiC基板101上にGaN層102及びAlGaN層103が形成され、SiN層105はAlGaN層103上に形成されている。また、図示しないが、活性領域内にはHEMT等の半導体素子が既に形成されている。なお、
【0007】
次いで、SiC基板101の表面側の全面に表面保護層(図示せず)を形成し、SiC基板101の表裏を反転させる。その後、図10Bに示すように、SiC基板101の裏面上にシード層112を形成する。続いて、シード層112上にフォトレジスト膜155fを形成する。
【0008】
次いで、図10Cに示すように、透光部121a、ビア用遮光部121b及びアライメント用遮光部121cを備えたフォトマスク121を用いたフォトレジスト膜155fの露光及び現像を行うことにより、フォトレジスト膜155fからレジストパターン155を形成する。ビア用遮光部121bの平面形状は直径が100μmの円形とし、アライメント用遮光部121cの平面形状は十字型とする。また、アライメントマーク108aとアライメント用遮光部121cとの間のマージンは、いずれの方向においても10μm程度とされている。なお、この露光の際に、両面アライナーを用いて、アライメントマーク108aとアライメント用遮光部121cとの位置合わせを行っている。
【0009】
その後、図10Dに示すように、電気めっき法により、レジストパターン155を除く領域において、シード層112上にNi層113を形成する。
【0010】
続いて、図10Eに示すように、レジストパターン155を除去する。次いで、イオンミリングを行うことにより、Ni層113から露出しているシード層112を除去する。
【0011】
その後、図10Fに示すように、Ni層113をメタルマスクとしてSiC基板101、GaN層102及びAlGaN層103のドライエッチングを行うことにより、ビアホール101sを形成する。この時、アライメントマーク108aまで到達する開口部101hも形成される。なお、SiC基板101のドライエッチングでは、六弗化硫黄(SF6)ガス及び酸素(O2)ガスの混合ガスを用いる。また、GaN層102及びAlGaN層103のドライエッチングでは、Cl2系ガスを用いる。
【0012】
このような方法では、エッチングストッパ108eの直径が200μmであり、ビア用遮光部121bの直径が100μmであるため、これらの間のマージンは十分である。一方、一般的な両面アライナーの位置合わせ精度が±1〜5μmであるため、アライメントマーク108aとアライメント用遮光部121cとの間のマージンは、上述のように、いずれの方向においても10μm程度である。従って、開口部101hの縁とアライメントマーク108aの縁とが近接している。このため、位置合わせの際に若干のずれが生じたり、SiC基板101、GaN層102及びAlGaN層103のドライエッチングの際にエッチングの拡がり(サイドエッチング、ボウイング)が生じたりすると、図11に示すように、開口部101hの縁がアライメントマーク108aからずれることがある。このような場合、その後にアライメントマーク108aが離脱して汚染の原因になったり、アライメントマーク108aがあった場所から酸等がしみ込んでHEMTに障害が生じたりしてしまう。つまり、十分な歩留まりを得にくい。
【0013】
単にマージンを大きくすることも考えられるが、それでは、位置合わせの精度が低下してしまい、その点で歩留まりが低下してしまう。
【0014】
【特許文献1】特開平6−244073号公報
【特許文献2】特開平7−66384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、アライメントマークの形成に関連する歩留まりの低下を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
【0017】
第1の半導体装置の製造方法では、基板上に化合物半導体層を形成し、その後、前記化合物半導体層上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する。次に、前記化合物半導体層に、少なくとも前記基板の表面まで到達する開口部を形成する。次に、前記開口部内に前記ソース電極に接続される導電性エッチングストッパを形成すると共に、前記化合物半導体層上にアライメントマークを形成する。次に、前記基板の裏面にフォトレジスト膜を形成する。次に、前記アライメントマークを基準として、ビア用パターン及びアライメント用パターンが設けられたフォトマスクの位置合わせを行う。次に、前記フォトマスクを用いて前記フォトレジスト膜からビアホール形成用レジストパターンを形成する。次に、前記ビアホール形成用レジストパターンを用いて、前記基板に、その裏面側から前記導電性エッチングストッパまで到達するビアホールを形成する。そして、前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたってビア配線を形成する。
【0018】
第2の半導体装置の製造方法では、基板上に化合物半導体層を形成し、その後、前記化合物半導体層上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する。次に、前記化合物半導体層上に、前記ソース電極に接続される導電性エッチングストッパ及びアライメントマークを形成する。次に、前記基板の裏面にフォトレジスト膜を形成する。次に、前記アライメントマークを基準として、ビア用パターン及び線状のアライメント用パターンが設けられたフォトマスクの位置合わせを行う。次に、前記フォトマスクを用いて前記フォトレジスト膜からビアホール形成用レジストパターンを形成する。次に、前記ビアホール形成用レジストパターンを用いて、前記基板及び前記化合物半導体層に、その裏面側から前記導電性エッチングストッパまで到達するビアホールを形成する。次に、前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたってビア配線を形成する。なお、前記基板及び前記化合物半導体層の総厚さに対する前記アライメント用パターンの幅の比を1/5以下とする。
【0019】
第1の半導体装置には、ビアホールが形成された基板と、前記基板上に形成された化合物半導体層と、前記化合物半導体層上に形成されたゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたって形成されたビア配線と、が設けられている。そして、前記化合物半導体層には、前記ビア配線まで到達する開口部が形成されており、この開口部内に前記ソース電極に接続された導電性エッチングストッパが形成されている。また、前記化合物半導体層上にアライメントマークが形成されている。
【0020】
第2の半導体装置には、ビアホールが形成された基板と、前記基板上に形成された化合物半導体層と、前記化合物半導体層上に形成されたゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたって形成されたビア配線と、が設けられている。更に、前記化合物半導体層上に形成された導電性エッチングストッパ及びアライメントマークが設けられている。そして、前記基板には、前記ビアホールと平行してその裏面から前記アライメントマークに向かって延びる線状の開口部が形成されている。また、前記基板の厚さに対する前記開口部の幅の比は1/5以下となっている。
【発明の効果】
【0021】
上記の半導体装置の製造方法等によれば、アライメントマークの形成に伴って基板に形成される開口部がアライメントマークまで到達しにくいため、この開口部を原因とするアライメントマークの離脱等を抑制することができる。アライメントマークの形成に関連する歩留まりの低下を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1A乃至図1Yは、第1の実施形態に係るGaN系HEMT(半導体装置)を製造する方法を工程順に示す断面図である。
【0024】
先ず、図1Aに示すように、シリコンカーバイド(SiC)からなる絶縁性基板1の表面上にGaN層2及びn型AlGaN層3をこの順で形成する。絶縁性基板1の厚さは350μm程度であり、GaN層2の厚さは2μm程度であり、n型AlGaN層3の厚さは25nm程度である。次いで、不活性領域92とする領域にボロン又はヘリウム等を注入することにより、2次元電子ガスを消失させる。この結果、不活性領域92及び活性領域91が区画される。次いで、n型AlGaN層3上にソース電極4s、ゲート電極4g及びドレイン電極4dを選択的に活性領域91内に形成する。その後、ソース電極4s、ゲート電極4g及びドレイン電極4dを覆うSiN層5をn型AlGaN層3上に形成する。ソース電極4s、ゲート電極4g及びドレイン電極4dの形成に当たっては、例えば、Ti層を形成し、その後にTi層上にAl層を形成する。
【0025】
SiN層5の形成の後、図1Bに示すように、ソース電極4sに対応する開口部51s及びドレイン電極4dに対応する開口部51dを備えたレジストパターン51をSiN層5上に形成する。レジストパターン51の厚さは1μm程度である。
【0026】
次いで、図1Cに示すように、レジストパターン51をマスクとしてSiN層5をパターニングすることにより、開口部51sに整合するコンタクトホール5sをソース電極4s上に形成し、開口部51dに整合するコンタクトホール5dをドレイン電極4d上に形成する。SiN層5のパターニングに当たっては、例えば、チャンバ内にSF6及びCHF3を2:30の流量比で供給し、アンテナパワーを500Wとし、バイアスパワーを50Wとしてドライエッチングを行う。この場合のエッチングレートは0.24μm/分程度となる。
【0027】
その後、レジストパターン51を除去し、図1Dに示すように、不活性領域92内に位置するエッチングストッパ用の開口部52sを備えたレジストパターン52をSiN層5上に形成する。レジストパターン52の厚さは10μm程度である。また、開口部52sの直径は、例えば200μm程度である。レジストパターン52の厚さを10μm程度としても、直径が200μm程度の開口部52sは高い精度で形成することができる。続いて、レジストパターン52をマスクとしてSiN層5をパターニングすることにより、開口部52sに整合する開口部6を不活性領域92内に形成する。SiN層5のパターニングに当たっては、例えば、チャンバ内にSF6及びCHF3を2:30の流量比で供給し、アンテナパワーを500Wとし、バイアスパワーを50Wとしてドライエッチングを行う。
【0028】
次いで、図1Eに示すように、レジストパターン52をマスクとしてn型AlGaN層3及びGaN層2のドライエッチングを行うことにより、開口部6を絶縁性基板1まで到達させる。このドライエッチングでは、塩素系ガス、例えばCl2ガスを用いる。また、ICPドライエッチング装置を用い、アンテナパワーを100Wとし、バイアスパワーを20Wとする。この場合のn型AlGaN層3及びGaN層2のエッチングレートは0.2μm/分程度となる。
【0029】
なお、開口部6を絶縁性基板1の内部まで到達させてもよい。
【0030】
その後、レジストパターン52を除去し、図1Fに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面にシード層7として、Ti層及びNi層の積層体、又はTi層及びCu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ti層の厚さは10nm程度とし、Ni層の厚さは100nm程度とし、Cu層の厚さは200nm程度とする。
【0031】
続いて、図1Gに示すように、開口部6の全体を露出する開口部53s及びアライメントマーク用の開口部53aを備えたレジストパターン53をシード層7上に形成する。なお、開口部53s及び53aは不活性領域92内に位置させる。また、レジストパターン53の厚さは3μm程度である。
【0032】
次いで、図1Hに示すように、電気めっき法により、開口部53s内において、シード層7上にNi層8を導電性エッチングストッパとして形成すると共に、開口部53a内にアライメントマーク8aを形成する。Ni層8及びアライメントマーク8aの厚さは3.2μm程度である。Ni層8の形成は、例えば50℃〜60℃の温浴槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。なお、開口部53aの平面形状は十字型とし、その中心から延びる4つの各線状の部分の長さは50μmとし、幅は40μmとする。従って、アライメントマーク8aの平面形状も、図2Aに示すように、十字型となる。
【0033】
その後、図1Iに示すように、レジストパターン53を除去する。続いて、イオンミリングを行うことにより、Ni層8及びアライメントマーク8aから露出しているシード層7を除去する。この時、Ni層8及びアライメントマーク8aも若干削られ、その厚さが3μm程度となる。なお、n型AlGaN層3の表面とNi層8の表面との間隔は1μm程度となる。シード層7を構成するTi層のミリングレートは15nm/分程度であり、Ni層のミリングレートは25nm/分程度であり、Cu層のミリングレートは53nm/分程度である。
【0034】
次いで、図1Jに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面にシード層9として、Ti層、Pt層及びAu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ti層の厚さは10nm程度であり、Pt層の厚さは50nm程度であり、Au層の厚さは200nm程度である。
【0035】
その後、図1Kに示すように、ソース電極4s及びNi層8の全体を包囲する開口部並びにドレイン電極4dの外縁に対応する開口部を備えたレジストパターン54をシード層9上に形成する。レジストパターン54の厚さは1μm程度である。続いて、電気めっき法により、レジストパターン54の各開口部内において、シード層9上に厚さが1μm程度のAu層10を形成する。Au層10の形成は、例えば55℃〜65℃のAuめっき槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。
【0036】
次いで、図1Lに示すように、レジストパターン54を除去する。その後、イオンミリングを行うことにより、Au層10から露出しているシード層9を除去する。この時、Au層10も若干削られ、その厚さが0.6μm程度となる。シード層9を構成するTi層のミリングレートは15nm/分程度であり、Pt層のミリングレートは30nm/分程度であり、Au層のミリングレートは50nm/分程度である。
【0037】
続いて、図1Mに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面に表面保護層11を形成し、絶縁性基板1の表裏を反転させる。次いで、絶縁性基板1の裏面を研磨することにより、絶縁性基板1の厚さを150μm程度とする。
【0038】
次いで、図1Nに示すように、絶縁性基板1の裏面上にシード層12として、Ti層12a及びCu層12bの積層体をスパッタリング法により形成する。この積層体に代えて、Ti層及びNi層の積層体を形成してもよい。Ti層12aの厚さは10nm程度とし、Ni層の厚さは100nm程度とし、Cu層12bの厚さは200nm程度とする。
【0039】
その後、図1Oに示すように、シード層12上にフォトレジスト膜55fを形成する。フォトレジスト膜55fの厚さは3μm程度である。
【0040】
続いて、図1Pに示すように、透光部21a、ビア用遮光部21b(ビア用パターン)及びアライメント用遮光部21c(アライメント用パターン)を備えたフォトマスク(レチクル)21を用いたフォトレジスト膜55fの露光及び現像を行うことにより、フォトレジスト膜55fからビアホール形成用のレジストパターン55を形成する。ビア用遮光部21bの平面形状は直径が100μmの円形とし、アライメント用遮光部21cの平面形状は十字型とし、その中心から延びる4つの各線状の部分の長さは40μmとし、幅は20μmとする。従って、アライメントマーク8aとアライメント用遮光部21cとの間のマージンは、いずれの方向においても10μm程度である。なお、この露光の際に、両面アライナーを用いて、図2Bに示すように、アライメントマーク8aとアライメント用遮光部21cとの位置合わせを行う。
【0041】
次いで、図1Qに示すように、電気めっき法により、レジストパターン55を除く領域において、シード層12上に厚さが3.2μm程度のNi層13を形成する。Ni層13の形成は、例えば50℃〜60℃の温浴槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。
【0042】
その後、図1Rに示すように、レジストパターン55を除去する。続いて、イオンミリングを行うことにより、Ni層13から露出しているシード層12を除去する。この時、Ni層13も若干削られ、その厚さが3μm程度となる。シード層12を構成するTi層12aのミリングレートは15nm/分程度であり、Ni層のミリングレートは25nm/分程度であり、Cu層12bのミリングレートは53nm/分程度である。
【0043】
次いで、図1Sに示すように、Ni層13をメタルマスクとして絶縁性基板1のドライエッチングを行うことにより、ビアホール1sを形成する。このドライエッチングでは、フッ化物系ガス、例えば六弗化硫黄(SF6)ガス及び酸素(O2)ガスの混合ガスを用いる。また、ICPドライエッチング装置を用い、アンテナパワーを2kWとし、バイアスパワーを0.2kWとする。この場合の絶縁性基板1とNi層13との間のエッチング選択比は100程度である。また、絶縁性基板1とGaN層2との間のエッチング選択比は47程度である。
【0044】
なお、SiCからなる絶縁性基板1のドライエッチングレートの面内分布が大きいため、ここではオーバーエッチングを行うことが好ましい。例えば、絶縁性基板1のドライエッチングレートのばらつき(面内分布)が±3%程度であると見積もって、深さが150μmのビアホール1sを形成するために5%のオーバーエッチング(7.5μmのSiCのエッチング量に相当)を行う。
【0045】
ビアホール1sの形成の際には、アライメントマーク8aに向かって延びる開口部1hも形成される。しかし、エッチングストッパとして機能するNi層8が絶縁性基板1の直近に位置しているのに対し、アライメントマーク8aと絶縁性基板1との間にはGaN層2及びn型AlGaN層3が存在するため、5%のオーバーエッチングを行ったとしても、開口部1hはアライメントマーク8aまで到達しない。なぜなら、3%の面内分布及び5%のオーバーエッチングを考慮しても、SiC基板1の理論上のエッチング量は最大で162μm程度であり、かつ、絶縁性基板1とGaN層2との間のエッチング選択比が47程度であるため、GaN層2のエッチング量は最大で0.26μm程度にしかならないからである。
【0046】
ビアホール1sの形成の後、図1Tに示すように、ビアホール1s内、開口部1h内及びNi層13上にレジスト層56を形成する。
【0047】
次いで、図1Uに示すように、レジスト層56に対して露光及び現像を行うことにより、ビアホール1s内及び開口部1h内のみにレジスト層56を残存させる。この残存したレジスト層56が保護層として機能する。
【0048】
その後、図1Vに示すように、アルゴンイオンを用いたイオンミリング、及び/又は希硝酸を用いたウェットエッチング等を行うことにより、Ni層13及びシード層12を除去する。Ni層13のミリングレートは25nm/分程度であり、希硝酸を用いたウェットエッチングレートは50nm/分程度である。
【0049】
続いて、図1Wに示すように、レジスト層56を除去する。その後、イオンミリングを行うことにより、ビアホール1s及び開口部1hから露出しているシード層7を除去する。シード層7を構成するTi層のミリングレートは15nm/分程度であり、Ni層のミリングレートは25nm/分程度であり、Cu層のミリングレートは53nm/分程度である。次いで、絶縁性基板1の裏面側の全面にシード層14として、Ti層、Pt層及びAu層の積層体をスパッタリング法により形成する。Ti層の厚さは10nm程度であり、Pt層の厚さは50nm程度であり、Au層の厚さは200nm程度である。
【0050】
その後、図1Xに示すように、電気めっき法により、シード層14上に厚さが10μm程度のAu層15を形成する。Au層15の形成は、例えば55℃〜65℃のAuめっき槽中で行う。この場合のめっきレートは0.5μm/分程度となる。Au層15及びシード層14からビア配線16が構成される。なお、電気めっき法によりAu層15を、直径が100μm程度、深さが150μm程度のビアホール1s内に形成する場合、Au層15はビアホール1sの底部及び側部のみに形成され、ビアホール1sは完全には埋め込まれない。
【0051】
続いて、図1Yに示すように、絶縁性基板1の表裏を反転させ、表面保護層11を除去する。そして、必要に応じて配線(図示せず)等を形成してGaN系HEMTを完成させる。
【0052】
このような製造方法では、ビアホール1sの形成の際に、エッチングストッパとして機能するシード層7及びNi層8の底部が絶縁性基板1のビアホール1sが形成される領域と接しており、これらの間にGaN層2及びn型AlGaN層3が介在しないため、オーバーエッチングを行っても、GaN層2及びn型AlGaN層3が過剰にエッチングされることがない。そして、Ni層8が厚いため、オーバーエッチングによってNi層8が消失することがなく、Ni層8はエッチングストッパとして確実に機能する。
【0053】
また、上述のように、開口部1hがアライメントマーク8aまで到達することがないため、位置合わせのずれ又はエッチングの拡がり等が生じたとしても、これを起因としてアライメントマーク8aが離脱することはない。従って、アライメントマーク8aの離脱に伴う歩留まりの低下を防止することができる。
【0054】
従って、本実施形態によれば、オーバーエッチングにより得られる高い歩留まりを確保しながら、Ni層8をエッチングストッパとして確実に機能させることができる。このため、高い歩留まりを得ることが可能となり、製造コストが低減される。
【0055】
なお、表面保護層11の除去後では、絶縁性基板1の表面側から見たレイアウトは図3Aのようになり、裏面側から見たレイアウトは図3Bのようになる。つまり、図1Yには図示されていないが、図3Aに示すように、ゲート電極4gに接続されるAu層10も存在する。なお、図3Aに示すレイアウトは単純なものであるが、マルチフィンガーゲート構造を採用すれば、出力を向上させることができる。また、抵抗体及びキャパシタ等も実装してモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)としてもよい。
【0056】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。SiC等には、所定時間のエッチングにより形成される開口部の深さが、当該開口部の大きさに依存しているという性質があり、第2の実施形態では、このような性質を利用する。
【0057】
ここで、本願発明者が行った上記の性質に関する実験について説明する。この実験では、SiC基板上に種々の幅のライン状の開口パターンを備えたメタルマスクを形成し、所定時間のエッチングを行った。そして、開口パターンの幅(ライン幅)とエッチング深さとの関係を調査した。この結果を規格化して図4Aに示す。なお、エッチングの所定時間を時間t1、ライン幅を150μmとしたときにはエッチング深さが106μmとなり、エッチングの所定時間を時間t2、ライン幅を150μmとしたときにはエッチング深さが149μmとなった。また、図4Aの縦軸は、ライン幅を150μmとしたときのエッチング深さ(上記の106μm、149μm)に対する種々のライン幅のエッチング深さの比を示している。
【0058】
図4Aに示すように、ライン幅が狭くなるに連れて、エッチング深さの比は徐々に小さくなった。このことは、ライン幅が狭くなるほど、エッチング深さが浅くなったことを示している。
【0059】
そして、図4Aに示すグラフの横軸をアスペクト比に換算すると、図4Bに示すグラフが得られる。ここでいうアスペクト比とは、SiC基板に形成された開口部の幅に対する深さの比をいう。
【0060】
図4Bに示すように、アスペクト比が大きくなるに連れて、エッチング深さの比は小さくなった。このことは、アスペクト比が大きくなるほど、エッチング深さが浅くなったことを示している。また、5〜10程度のアスペクト比では、エッチング深さの比は約0.92となった。このことは、アスペクト比を5以上とした場合には、8%のオーバーエッチングを行っても、厚さが150μmのSiC基板を開口部が貫通できないことを意味している。また、10以上のアスペクト比では、エッチング深さの比は0.9以下となった。このことは、オーバーエッチングの量を更に増加させても、開口部がSi基板を貫通しにくいことを意味している。従って、基板の厚さに対する線状の開口部の幅の比を1/5以下とすることが好ましく、1/10以下とすることがより好ましいといえる。
【0061】
上述のように、第2の実施形態ではこのような性質を利用する。図5A乃至図5Eは、第2の実施形態に係るGaN系HEMT(半導体装置)を製造する方法を工程順に示す断面図である。
【0062】
先ず、第1の実施形態と同様にして、レジストパターン51を用いたコンタクトホール5s及び5dの形成までの処理を行う(図1A〜図1C)。次いで、レジストパターン51を除去し、図5Aに示すように、絶縁性基板1の表面側の全面にシード層7を形成する。
【0063】
その後、図5Bに示すように、開口部53s及びアライメントマーク用の開口部53bを備えたレジストパターン53をシード層7上に形成する。なお、開口部53s及び53bは不活性領域92内に位置させる。また、開口部53bの平面形状は十字型とし、その中心から延びる4つの各線状の部分の長さは45μmとし、幅は35μmとする。つまり、開口部53bは第1の実施形態における開口部53aよりも小さなものとする。
【0064】
続いて、図5Cに示すように、電気めっき法により、開口部53s内において、シード層7上にNi層8をエッチングストッパとして形成すると共に、開口部53b内にアライメントマーク8bを形成する。開口部53bが開口部53aよりも小さいため、アライメントマーク8bもアライメントマーク8aより小さくなる。
【0065】
次いで、第1の実施形態と同様にして、レジストパターン53の除去からフォトレジスト膜55fの形成までの処理を行う(図1I〜図1O)。なお、本実施形態では開口部6を形成していないため、これに伴って、図5Dに示すように、Au層10に第1の実施形態よりも大きな段差が生じる。
【0066】
その後、図5Dに示すように、透光部21a、ビア用遮光部21b及びアライメント用遮光部21d(アライメント用パターン)を備えたフォトマスク(レチクル)21を用いたフォトレジスト膜55fの露光及び現像を行うことにより、フォトレジスト膜55fからビアホール形成用のレジストパターン55を形成する。アライメント用遮光部21dの平面形状は十字型とし、その中心から延びる4つの各線状の部分の長さは35μmとし、幅は15μmとする。つまり、アライメント用遮光部21dは第1の実施形態におけるアライメント用遮光部21cよりも小さなものとする。また、アライメントマーク8bとアライメント用遮光部21dとの間のマージンは、いずれの方向においても、第1の実施形態と同様に、10μm程度である。なお、この露光の際に、両面アライナーを用いて、アライメントマーク8bとアライメント用遮光部21dとの位置合わせを行う。
【0067】
続いて、第1の実施形態と同様にして、Ni層13の形成からシード層12の選択的な除去までの処理を行う(図1Q〜図1R)。次いで、図5Eに示すように、Ni層13をメタルマスクとして絶縁性基板1のドライエッチングを行うことにより、ビアホール1sを形成する。この時、アライメントマーク8bに向かって延びる開口部1iも形成される。但し、5%のオーバーエッチングを行ったとしても、開口部1iはアライメントマーク8bまで到達しない。なぜなら、Ni層13に形成されている開口部の幅が15μmであり、絶縁性基板1の厚さが150μmであり、開口部1iが絶縁性基板1を貫通したとしても、そのアスペクト比は10となるからである。つまり、開口部1iの深さは、3%の面内分布及び5%のオーバーエッチングを考慮しても、最大で146μmであるため、開口部1iがアライメントマーク8bまで到達しない。なお、仮に開口部1iの幅を30μm(アスペクト比:5)としても、その深さは最大で149μmとなるため、この場合でも開口部1iはアライメントマーク8bまで到達しない。
【0068】
なお、例えば、絶縁性基板1のドライエッチングでは、六弗化硫黄(SF6)ガス及び酸素(O2)ガスの混合ガスを用い、GaN層2及びn型AlGaN層3のドライエッチングでは、Cl2系ガスを用いる。
【0069】
ビアホール1sの形成の後、第1の実施形態と同様にして、レジスト層56の形成から後の処理を行い、GaN系HEMTを完成させる(図1T〜図1Y)。
【0070】
このような製造方法では、ビアホール1sの形成に伴って開口部1iが形成されるが、過度のオーバーエッチングを行わない限りは、この開口部1iがアライメントマーク8bまで到達することがないため、位置合わせのずれ又はエッチングの拡がり等が生じたとしても、これを起因としてアライメントマーク8bが離脱することはない。従って、アライメントマーク8bの離脱に伴う歩留まりの低下を防止することができる。
【0071】
また、開口部1iの延伸の抑制のために、アライメント用遮光部21dをアライメント用遮光部21cよりも小さくしているが、これを見込んでアライメントマーク8bもアライメントマーク8aよりも小さくしているため、第1の実施形態と同程度の精度で位置合わせを行うことも可能である。
【0072】
従って、本実施形態によっても、高い歩留まりを得ることが可能となり、製造コストが低減される。
【0073】
なお、絶縁性基板1の厚さに対する開口部1i及びアライメント用遮光部21cの幅の上限は、ビアホール1sの深さ及び両面アライナーの解像度に依存し、従来の深さ及び解像度を考慮すると、200程度である。但し、さらに高い解像度が得られる両面アライナー機構のついたステッパ又は電子線露光装置等を用いれば、アスペクト比をより高くすることも可能である。そして、アスペクト比が高くなればなるほど、上述のエッチング深さの差が大きくなるという効果が顕著となる。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせたものである。図6A乃至図6Dは、第3の実施形態に係るGaN系HEMT(半導体装置)を製造する方法を工程順に示す断面図である。
【0075】
先ず、第1の実施形態と同様にして、シード層7の形成までの処理を行う(図1A〜図1F)。次いで、図6Aに示すように、第2の実施形態と同様にして、開口部53s及び開口部53bを備えたレジストパターン53をシード層7上に形成する。
【0076】
その後、図6Bに示すように、電気めっき法により、開口部53s内において、シード層7上にNi層8をエッチングストッパとして形成すると共に、開口部53b内にアライメントマーク8bを形成する。開口部53bが開口部53aよりも小さいため、アライメントマーク8bもアライメントマーク8aより小さくなる。
【0077】
続いて、第1の実施形態と同様にして、レジストパターン53の除去からフォトレジスト膜55fの形成までの処理を行う(図1I〜図1O)。次いで、図6Cに示すように、第2の実施形態と同様にして、透光部21a、ビア用遮光部21b及びアライメント用遮光部21dを備えたフォトマスク(レチクル)21を用いたフォトレジスト膜55fの露光及び現像を行うことにより、フォトレジスト膜55fからレジストパターン55を形成する。この露光の際に、両面アライナーを用いて、アライメントマーク8bとアライメント用遮光部21dとの位置合わせを行う。
【0078】
その後、第1の実施形態と同様にして、Ni層13の形成からシード層12の選択的な除去までの処理を行う(図1Q〜図1R)。続いて、図6Dに示すように、Ni層13をメタルマスクとして絶縁性基板1のドライエッチングを行うことにより、ビアホール1sを形成する。この時、アライメントマーク8bに向かって延びる開口部1jも形成される。本実施形態では、Ni層13に形成されている開口部の幅が15μmであるため、開口部1jは、第1の実施形態における開口部1hよりも浅くなる。
【0079】
ビアホール1sの形成の後、第1の実施形態と同様にして、レジスト層56の形成から後の処理を行い、GaN系HEMTを完成させる(図1T〜図1Y)。
【0080】
このような製造方法では、ビアホール1sの形成に伴って開口部1jが形成されるが、この開口部1jの延伸が第1の実施形態における開口部1hの延伸と比較して抑制される。従って、開口部1jのアライメントマーク8bまでの到達をより確実に回避することができる。従って、アライメントマーク8bの離脱に伴う歩留まりの低下を防止することができる。
【0081】
なお、第3の実施形態において、開口部6の形成と同時にアライメントマーク用の開口部をGaN層2及びn型AlGaN層3に形成してもよい。この場合でも、図7に示すように、開口部1jがアライメントマーク8bまで到達しない。また、アライメントマーク8bとSiN層5との間の段差が緩和される。
【0082】
また、GaN層2及びn型AlGaAs層3に代えてSiC層を用いてSiC系MESFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)を構成してもよい。この場合、絶縁性基板1とSiC層との間のエッチング選択比を大きく確保しにくいため、図8に示すように、第2の実施形態と同様の処理を行うことが好ましい。なお、第1の実施形態及び第3の実施形態でも、開口部6の深さの制御が可能であれば、このようなSiC系MESFETを構成することができる。また、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を構成してもよい。
【0083】
更に、絶縁性基板1上の化合物半導体層として他の材料からなるものを用いてもよい。また、絶縁性基板1としてサファイア基板等を用いてもよく、また、基板として絶縁性基板1に代えて導電性基板又は半絶縁性基板等を用いてもよい。
【0084】
また、配線及びシード層等の材料も限定されない。特にシード層については、ビアホール1sを2μm/分以上のエッチングレートで形成する場合には、Tiに代えてTaを用いることが好ましい。Tiを用いた場合にはビアホール1sの上端部及び下端部に絶縁性の変質層が形成されることがあるが、Taを用いた場合には変質層の形成が抑制されるからである。
【0085】
なお、いずれの実施形態においても、図9Aに示すように、アライメントマーク58をウェハ51に対するステッパの1ショット毎に設けてもよい。この場合、1ショットにより形成される1ショット領域52毎にアライメントマーク58が含まれることになる。従って、フォトマスク(レチクル)にも、各アライメントマーク58に整合するアライメント用遮光部を設けておくことが好ましい。また、図9Bに示すように、アライメントマーク58をウェハ51に対するステッパの特定のショットのみに設けてもよい。この場合、一部の1ショット領域52にアライメントマーク58が含まれることになる。従って、フォトマスク(レチクル)にも、これらのアライメントマーク58に整合するアライメント用遮光部を設けておくことが好ましい。なお、1ショットで2以上のアライメントマークが形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1A】第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1B】図1Aに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1C】図1Bに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1D】図1Cに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1E】図1Dに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1F】図1Eに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1G】図1Fに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1H】図1Gに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1I】図1Hに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1J】図1Iに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1K】図1Jに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1L】図1Kに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1M】図1Lに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1N】図1Mに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1O】図1Nに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1P】図1Oに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1Q】図1Pに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1R】図1Qに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1S】図1Rに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1T】図1Sに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1U】図1Tに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1V】図1Uに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1W】図1Vに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1X】図1Wに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図1Y】図1Xに引き続き、第1の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図2A】アライメントマーク8aの平面形状を示す図である。
【図2B】アライメントマーク8aとアライメント用遮光部21cとの位置合わせを示す図である。
【図3A】第1の実施形態における表面側のレイアウトを示す図である。
【図3B】第1の実施形態における裏面側のレイアウトを示す図である。
【図4A】ライン幅とエッチング深さの比との関係を示すグラフである。
【図4B】アスペクト比とエッチング深さの比との関係を示すグラフである。
【図5A】第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図5B】図5Aに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図5C】図5Bに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図5D】図5Cに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図5E】図5Dに引き続き、第2の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図6A】第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図6B】図6Aに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図6C】図6Bに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図6D】図6Cに引き続き、第3の実施形態に係るGaN系HEMTを製造する方法を示す断面図である。
【図7】第3の実施形態の変形例を示す断面図である。
【図8】第2の実施形態の変形例を示す断面図である。
【図9A】1ショットとアライメントマークとの関係を示す図である。
【図9B】1ショットとアライメントマークとの他の関係を示す図である。
【図10A】ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図10B】図10Aに引き続き、ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図10C】図10Bに引き続き、ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図10D】図10Cに引き続き、ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図10E】図10Dに引き続き、ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図10F】図10Eに引き続き、ビアホールを形成する従来の方法を示す断面図である。
【図11】従来の方法における問題点を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1:絶縁性基板
1s:ビアホール
1h、1i、1j:開口部
2:GaN層
3:n型AlGaN層
4d:ドレイン電極
4g:ゲート電極
4s:ソース電極
6:開口部
8:Ni層
8a、8b:アライメントマーク
10:Au層
15:Au層
16:ビア配線
21:フォトマスク
21a:透光部
21b:ビア用遮光部
21c、21d:アライメント用遮光部
31:SiC層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層に、少なくとも前記基板の表面まで到達する開口部を形成する工程と、
前記開口部内に前記ソース電極に接続される導電性エッチングストッパを形成すると共に、前記化合物半導体層上にアライメントマークを形成する工程と、
前記基板の裏面にフォトレジスト膜を形成する工程と、
前記アライメントマークを基準として、ビア用パターン及びアライメント用パターンが設けられたフォトマスクの位置合わせを行う工程と、
前記フォトマスクを用いて前記フォトレジスト膜からビアホール形成用レジストパターンを形成する工程と、
前記ビアホール形成用レジストパターンを用いて、前記基板に、その裏面側から前記導電性エッチングストッパまで到達するビアホールを形成する工程と、
前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたってビア配線を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記基板の厚さに対する前記アライメント用パターンの幅の比を1/5以下とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
基板上に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層上にゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記化合物半導体層上に、前記ソース電極に接続される導電性エッチングストッパ及びアライメントマークを形成する工程と、
前記基板の裏面にフォトレジスト膜を形成する工程と、
前記アライメントマークを基準として、ビア用パターン及び線状のアライメント用パターンが設けられたフォトマスクの位置合わせを行う工程と、
前記フォトマスクを用いて前記フォトレジスト膜からビアホール形成用レジストパターンを形成する工程と、
前記ビアホール形成用レジストパターンを用いて、前記基板及び前記化合物半導体層に、その裏面側から前記導電性エッチングストッパまで到達するビアホールを形成する工程と、
前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたってビア配線を形成する工程と、
を有し、
前記基板及び前記化合物半導体層の総厚さに対する前記アライメント用パターンの幅の比を1/5以下とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記導電性エッチングストッパ及び前記アライメントマークを互いに同一の導電層から形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記基板としてSiC基板を用い、前記化合物半導体層として窒化物半導体層を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
ビアホールが形成された基板と、
前記基板上に形成された化合物半導体層と、
前記化合物半導体層上に形成されたゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、
前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたって形成されたビア配線と、
を有し、
前記化合物半導体層には、前記ビア配線まで到達する開口部が形成されており、この開口部内に前記ソース電極に接続された導電性エッチングストッパが形成され、
更に、前記化合物半導体層上に形成されたアライメントマークを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
ビアホールが形成された基板と、
前記基板上に形成された化合物半導体層と、
前記化合物半導体層上に形成されたゲート電極、ソース電極及びドレイン電極と、
前記ビアホール内から前記基板の裏面にわたって形成されたビア配線と、
前記化合物半導体層上に形成された導電性エッチングストッパ及びアライメントマークと、
を有し、
前記基板には、前記ビアホールと平行してその裏面から前記アライメントマークに向かって延びる線状の開口部が形成されており、
前記基板の厚さに対する前記開口部の幅の比は1/5以下となっていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
前記導電性エッチングストッパ及び前記アライメントマークは同一の導電層から形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図1I】
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【図1J】
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【図1K】
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【図1L】
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【図1M】
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【図1N】
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【図1O】
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【図1P】
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【図1Q】
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【図1R】
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【図1S】
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【図1T】
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【図1U】
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【図1V】
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【図1W】
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【図1X】
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【図1Y】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−212103(P2009−212103A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50282(P2008−50282)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、総務省、「無線アクセス用ミリ波帯無線伝送システムの実現のための基盤技術の研究開発」のうち、「高出力GaN系HEMTの超高周波化技術」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】