説明

半導体装置

【課題】切断された電気ヒューズの切断状態を良好に保つ。
【解決手段】半導体装置200は、基板上に形成された下層配線120と、下層配線120上に下層配線120に接続して設けられたビア130と、ビア130上にビア130に接続して設けられた上層配線110とを含む電気ヒューズ100であって、切断状態において、電気ヒューズ100を構成する導電体が外方に流出してなる流出部が形成されることにより切断される電気ヒューズ100と、上層配線110および下層配線120の一方と同層に上層配線110および下層配線120の一方の側方に形成されるとともに、上層配線110および下層配線120と電気的に接続された熱拡散用上層配線152aを含む熱拡散部150aとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、とくに電気ヒューズを含む半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置にヒューズを搭載しておき、ヒューズを切断することにより半導体装置で使用する抵抗の値を調整したり、不良素子を切り離して正常素子に置き換える等の処理を行う技術が知られている。
【0003】
ヒューズの切断方法には、ヒューズの一部にレーザを照射することによりヒューズを切断する方式や、ヒューズを電流により切断する方式が用いられている。
【0004】
特許文献1から3には、ヒューズを構成する材料がエレクトロマイグレーションにより移動する現象を用いて切断される電気ヒューズが開示されている。
【0005】
特許文献1(特開2005−39220号公報)には、より小さい電流により切断可能なヒューズが開示されている。特許文献1において、ヒューズを構成する導電体が複数回折り返す形状に形成されている。また、特許文献2(特開2005−57186号公報)には、ヒューズ溶断部の下方および上方がプレートで覆われ、側方がビアで覆われた構成が記載されている。
【0006】
特許文献3(特開2006−253237号公報)には、第1の配線と、第1の配線の上方に絶縁膜を挟んで形成された第2の配線と、第1の配線と第2の配線とを接続するように絶縁膜中に形成された第1のビアとからなるヒューズ素子が記載されている。ここで、第1のビアの主要部は、第1の配線および第2の配線のそれぞれの主要部と比べてエレクトロマイグレーションを起こしやすい材料により構成されている。また、ビアの周囲にビアを加熱するヒータ配線を設けた構成が記載されている。これにより、ビア切断時におけるビア周囲の温度を上げることができ、効率的にビアを切断できるとされている。
【特許文献1】特開2005−39220号公報
【特許文献2】特開2005−57186号公報
【特許文献3】特開2006−253237号公報
【特許文献4】特開2007−305693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1から3に記載されたように、ヒューズを構成する材料がエレクトロマイグレーションにより移動する現象を用いてヒューズを切断した場合、ヒューズ切断後に半導体装置に熱処理が施されたり、半導体装置自体が実使用時に発生させる熱に曝されたりすることで、材料が移動し、その結果、切断箇所で再接続が生じる可能性が考えられる。もし、このような再接続が生じてしまうと、切断対象の電気ヒューズを切断しておいても、その電気ヒューズが切断されているか否かを検知する際に、正しい結果が得られないことになる。以上のような再接続が生じる可能性はそれほど高くなく、通常の動作に用いる分には問題はないと考えられるが、半導体装置の信頼性が非常に高度に要求される場合や過酷な条件下で使用される場合等は、切断された電気ヒューズが切断状態を保持する保持特性をより高める必要がある。
【0008】
このような問題を解決すべく、近年、特許文献4(特開2007−305693号公報)に記載されたように、クラックアシスト型と呼ばれる、新たな電気ヒューズの切断方法が提案されている。この方法では、電気ヒューズの構成や電気ヒューズへの電圧印加方法等を制御することにより、電気ヒューズ切断時に、電気ヒューズの一部で電気ヒューズを構成する導電体を強制的に外方、すなわち導電体の周囲の絶縁膜中に流出させ、材料の移動・供給のバランスを崩すことにより、他の部分に大きな切断箇所を形成する。これにより、切断された電気ヒューズが再接続される可能性を大幅に低減することができ、切断状態を良好に保つことができる。
【0009】
しかし、このような方法で切断した電気ヒューズにおいては、導電体の流出量が多くなるため、導電体の流出箇所や流出した導電体の移動を制御する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、
基板と、
前記基板上に形成された下層配線と、前記下層配線上に当該下層配線に接続して設けられた第1のビアと、前記第1のビア上に当該第1のビアに接続して設けられた上層配線とを含む電気ヒューズであって、切断状態において、前記電気ヒューズを構成する導電体が外方に流出してなる流出部が形成されることにより切断される電気ヒューズと、
前記上層配線および前記下層配線の一方と同層に当該上層配線および前記下層配線の一方の側方に形成されるとともに、当該上層配線および前記下層配線の一方と電気的に接続された熱拡散用配線を含む熱拡散部と、
を含む半導体装置が提供される。
【0011】
なお、本発明の電気ヒューズは以下の手順で切断することができる。
電気ヒューズの両端(下層配線側と上層配線側)に所定の電圧を印加して電気ヒューズに電流を流し、電気ヒューズを構成する導電体の電流による自己発熱を利用して当該導電体を膨張させる。当該導電体は周囲の絶縁膜に比べてより膨張するため、絶縁膜内にクラックが形成され、このクラックを満たすように当該導電体を上層配線から外方に流出させる。さらに、ビア内部の導電体が外方流出部に向けて移動するため、ビア部にボイドを形成して、切断が生じる。
【0012】
本発明者の検討によれば、電気ヒューズを構成する導電体が過度に高温になると、上層配線の下方で流出部を形成する頻度が増加することが明らかになった。そして、この下方への流出部が下層配線と電気的に接続してショートを生じさせる可能性があることが明らかになった。上記のように、電気ヒューズの周囲に熱拡散用配線を設け、当該熱拡散用配線を電気ヒューズと電気的に接続することにより、電気ヒューズで発生した熱を、熱拡散用配線に逃がすことができ、電気ヒューズの過度の温度上昇を抑えることができる。これにより、切断時における上層配線の過度な加熱を抑えることができ、意図しない導電体の流出を防ぐことができる。その結果、切断後の電気ヒューズのショートも防ぐことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電気ヒューズの切断状態を良好に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下の実施の形態において、同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
本実施の形態において、電気ヒューズは、クラックアシスト型で切断される。クラックアシスト型で電気ヒューズを切断する手順は、以下のとおりである。
(1)電気ヒューズに適切なパワーを印加して、たとえば上層配線から電子を過剰に注入することで、配線およびビアを加熱する。
(2)加熱された配線およびビアを構成する導電体が膨張し、周囲の絶縁膜やバリアメタル膜にクラックが発生する。このとき、半導体基板の面内方向の面積が大きい配線(すなわち体積の大きい配線)周囲にクラックが発生する。
(3)絶縁膜やバリアメタル膜のクラック中に導電体が流出し、電気ヒューズを構成する導電体の密度が下がる。
(4)これに伴い、この密度低下を補償するように半導体基板の面内方向の面積が小さいビア部分(すなわち体積の小さいビア部分)の導電体が流出した方向に吸い上げられる。これにより、ビア部分に切断箇所が生じ、電気ヒューズが切断される。
【0016】
図15を参照して、クラックアシスト型で電気ヒューズを切断する際の動作を説明する。図15は、電気ヒューズ1200を含む半導体装置1100の構成を示す断面図である。図15(a)および図15(b)は、それぞれ、電気ヒューズ1200の切断前および切断後の状態を示す。ここでは、配線構造がデュアルダマシン構造を有する例を示す。
【0017】
半導体装置1100は、半導体基板(不図示)と、半導体基板上に、以下の順で形成されたエッチング阻止膜1102、層間絶縁膜1104、保護膜1106、エッチング阻止膜1108、層間絶縁膜1110、エッチング阻止膜1112、層間絶縁膜1114、保護膜1116およびエッチング阻止膜1118を含む。
【0018】
図15(a)に示すように、切断前状態において、電気ヒューズ1200は、下層配線1122と、下層配線1122上に形成されたビア1151および上層配線1152とを含む。ここで、ビア1151および上層配線1152は、デュアルダマシン配線1154として一体に形成される。
【0019】
下層配線1122は、エッチング阻止膜1102、層間絶縁膜1104および保護膜1106内に形成される。また、ビア1151は、エッチング阻止膜1108、層間絶縁膜1110およびエッチング阻止膜1112内に形成される。また、上層配線1152は、エッチング阻止膜1112、層間絶縁膜1114および保護膜1116内に形成される。
【0020】
下層配線1122、ビア1151、および上層配線1152は、銅を主成分として含む銅含有金属膜等の導電体により構成される。銅含有金属膜は、銀を含むことができる。さらに、銅含有金属膜は、Al、Au、Pt、Cr、Mo、W、Mg、Be、Zn、Pd、Cd、Hg、Si、Zr、Ti、または、Snから選択される一又は二以上の異種元素を含む構成とすることもできる。銅含有金属膜は、たとえばめっき法により形成することができる。また、銅含有金属膜の表面は、たとえばシリサイド膜が形成された構成とすることもできる。
【0021】
さらに、下層配線1122、およびデュアルダマシン配線1154の側面および底面には、それぞれ、これらに接してこれらを覆うように設けられたバリアメタル膜1120およびバリアメタル膜1150が形成されている。バリアメタル膜1120およびバリアメタル膜1150は、高融点金属を含む構成とすることができる。バリアメタル膜は、たとえば、Ta、TaN、Ti、TiN、W、WN等により構成することができる。
【0022】
つまり、切断前の状態において、下層配線1122とビア1151との間には、バリアメタル膜1150がこれらに接して設けられる。
【0023】
層間絶縁膜1104および層間絶縁膜1114は、SiOC等の低誘電率膜により構成することができる。層間絶縁膜1104および層間絶縁膜1114は、同じ材料により構成しても、異なる材料により構成してもいずれでもよい。
【0024】
また、層間絶縁膜1110は、層間絶縁膜1104や層間絶縁膜1114について上述したのと同様の材料により構成することができる。
【0025】
この場合も、ビア1151は、半導体基板の面内方向における面積が配線に比べて非常に狭いので、配線部分に選択的にクラックを生じやすくすることができる。
【0026】
エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118は、ビアホールや配線溝を形成する際のエッチング阻止膜として機能するとともに、下層配線1122や上層配線1152を構成する銅の拡散を防止する機能を有する。また、本実施の形態において、電気ヒューズ1200の被覆膜としても機能する。エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118は、層間絶縁膜1104や層間絶縁膜1114よりもかたい材料により構成することができる。エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118は、層間絶縁膜1104や層間絶縁膜1114よりもヤング率の高い材料により構成することができる。エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118は、たとえば、SiCN、SiN、SiC、SiOFまたはSiON等により構成することができる。
【0027】
保護膜1106および保護膜1116は、下層配線1122および上層配線1152をそれぞれ化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing: CMP)により研磨する際に、層間絶縁膜1104および層間絶縁膜1114を保護する機能を有する。保護膜1106および保護膜1116は、たとえば、SiO膜により構成することができる。
【0028】
エッチング阻止膜1102およびエッチング阻止膜1112は、エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118と同様の材料により構成することができる。また、ここでは図示していないが、エッチング阻止膜1102およびエッチング阻止膜1112は、エッチング阻止膜1108およびエッチング阻止膜1118と同様の材料により構成された第1の絶縁膜と、その上に形成され保護膜1106および保護膜1116と同様の材料により構成された第2の絶縁膜との積層膜とすることもできる。
【0029】
なお、以上の構成の下層配線1122、ビア1151、および上層配線1152等は、通常の多層配線構造と同工程で形成することができる。これにより、特別な工程を追加することなく、電気ヒューズ1200を形成することができる。
【0030】
以上により、たとえばデュアルダマシン配線1154の周囲がバリアメタル膜1150およびエッチング阻止膜1118等の被覆膜で覆われ、さらにその周囲に被覆膜よりも柔らかい材料である層間絶縁膜1114が形成された構成とすることができる。また、上層配線1152は、ビア1151や下層配線1122よりも、半導体基板の面内方向における面積が広く形成される。
【0031】
次に、このような構成の電気ヒューズ1200を切断する手順を説明する。
上層配線1152と下層配線1122との間に所定の電圧を印加して電気ヒューズ1200に適切なパワーが印加されると、電気ヒューズ1200の上層配線1152を構成する導電体が膨張する。導電体の膨張に伴い、バリアメタル膜1150やエッチング阻止膜1118等にクラックが生じ、上層配線1152を構成する導電体がクラックから周囲の膜中に流出する。つまり、上層配線1152を構成する導電体が、配線溝外部に流出する。これにより、図15(b)に示すように、流出部1142が形成される。
【0032】
さらに、導電体が流出部1142の方向に急激に移動するため、導電体の移動が追いつかなかった箇所で導電体が切断される。本実施の形態において、ビア1151部分で導電体が切断され、空隙部1140が形成される。このようなメカニズムにより、流出部1142からある程度離れた箇所に大きな空隙部1140が形成される。
【0033】
また、本実施の形態において、ビア1151と下層配線1122との間にバリアメタル膜1150が設けられているため、バリアメタル膜1150が下層配線1122から剥離しやすく、バリアメタル膜1150と下層配線1122との間に空隙部1140が形成されやすくなる。
【0034】
さらに、切断状態において、ビア1151を構成する導電体がバリアメタル膜1150とともに移動してバリアメタル膜1150と下層配線1122との間に空隙部1140が形成される。そのため、この後の工程で熱処理等が行われても、バリアメタル膜1150や銅含有金属膜により構成された導電体が再び移動して下層配線1122との間で再接続が生じるのを防ぐことができる。これにより、半導体装置1100の耐熱性を向上することができる。
【0035】
電気ヒューズ1200を、以上のようなメカニズムのクラックアシスト型で切断することにより、必然的に空隙部1140が流出部1142とは異なる領域に形成される。これによって、電気ヒューズ1200の再接続を防ぐことができる。
【0036】
このようにクラックアシスト型で切断する電気ヒューズ1200は、エレクトロマイグレーションを利用した電気ヒューズよりも高い耐熱性を有する。しかし、車載デバイス等、より高い信頼性を要求される場合に対応するためには、さらに耐熱性を向上させることが望まれている。とくに、電気ヒューズ1200に適当な条件の電圧を印加し、電気ヒューズ1200に空隙部(ボイド)1140を形成する際に過剰な熱が発生すると、ビア1151周りの層間絶縁膜が消失することがある。また、上層配線1152においても過剰な熱発生によって、下側の層間絶縁膜中へ意図しないクラックが発生することがある。この両者が同一の電気ヒューズ1200で発生し、さらに熱ストレスが印加されると、消失した層間絶縁膜の部分に上層配線1152から配線材料が流出してしまう。そして、その配線材料が上層配線1152と下層配線1122とを導通させ、ビア1151に形成された空隙部1140を迂回する電流パスが形成される。その結果、電気ヒューズ1200を切断して高抵抗となった電気ヒューズ1200が低抵抗となり、プログラム情報が破壊されてしまうことになる。
【0037】
以下の実施の形態において、電気ヒューズ本体(上層配線または下層配線)の周囲に熱拡散用配線を設け、当該熱拡散用配線を電気ヒューズと電気的に接続する。具体的には、電気ヒューズの上層配線または下層配線の少なくとも一方と同層に、当該上層配線または下層配線の側方に、当該上層配線または下層配線と電気的に接続された熱拡散用配線を含む熱拡散部を設ける。ここで、熱拡散用配線は、当該上層配線または下層配線がビアと接続された箇所において、当該上層配線または下層配線の側方に形成された構成とすることができる。さらに、熱拡散用配線は、当該上層配線または下層配線と並行して設けられた構成とすることができる。
【0038】
これにより、電気ヒューズで発生した熱を、熱拡散用配線に逃がすことができ、電気ヒューズの過度の温度上昇を抑えることができる。以下の実施の形態では、主に上層配線でクラックを優先的に発生させ、加えて上層配線の上側へのみクラックを発生させることが望ましい。上層配線の周囲に熱拡散用配線を設け、当該熱拡散用配線を上層配線と接続させた場合、特に上層配線の異常な温度上昇を抑制でき、下側へのクラックの発生の防止に効果がある。一方、下層配線の周囲に熱拡散用配線を設け、当該熱拡散用配線を下層配線と接続させた場合、下層配線及びビア底部での異常発熱によって引き起こされる層間絶縁膜の消失の抑制に特に効果がある。下層配線は基板に近いため元来放熱されやすい。本提案のように熱拡散部を設けることで放熱をより促進することができる。これによってビア周りが高温に曝される時間を短くすることができるため層間絶縁膜の消失を防止できる。いずれにしても、結果として、低抵抗化の原因の発生を抑制できるため、高い信頼性を得ることができる。ここで、熱拡散用配線は、電気ヒューズを構成する上層配線や下層配線よりも熱容量が大きくなるように構成することができる。
【0039】
(第1の実施の形態)
以下に、本実施の形態における半導体装置の構成を説明する。
図1および図2は、本実施の形態における電気ヒューズ100の構成の一例を示す平面模式図である。また、図3および図4は、図1の断面図である。図3は、図1のA−A’断面図、図4は、図1のb−b’断面図である。
【0040】
半導体装置200は、シリコン基板等の半導体基板(基板、不図示)上に形成された電気ヒューズ100を含む。図1は、説明のために、上層配線110、ビア130、および下層配線120を示している。図2(a)は、上層配線110が形成された層の構成を示す平面図である。図2(b)は、下層配線120が形成された層の構成を示す平面図である。
【0041】
電気ヒューズ100は、上層配線110と、下層配線120と、上層配線110および下層配線120を接続するビア130とを含む。本実施の形態において、電気ヒューズ100は、図15を参照して説明した電気ヒューズ1200と同様の構成を有することができる。たとえば、下層配線120、ビア130、および上層配線110は、それぞれ下層配線1122、ビア1151、および上層配線1152と同様の構成とすることができる。すなわち、下層配線120、ビア130、および上層配線110は、銅含有金属膜により構成することができる。また、ここでは図示していないが、下層配線120、ビア130、および上層配線110の側面および底面にも、バリアメタル膜1120やバリアメタル膜1150と同様のバリアメタル膜が設けられた構成とすることができる。
【0042】
また、本実施の形態において、上層配線110が、下層配線120に比べてより膨張して上層配線110で導電体の流出が生じるように制御するため、上層配線110は、下層配線120よりも体積が大きくなるように設けられる。たとえば、上層配線110および下層配線120がそれぞれ、ビア130に接続された部分であって、他の部分に比べて細幅となっている部分につき、上層配線110の方が、下層配線120よりも長くなるようにすることができる。ただし、この構成は一例であって、上層配線110が下層配線120よりも膨張しやすくなっていれば、どのような構成とすることもできる。これにより、電気ヒューズ100を切断する際に、上層配線110周囲にクラックが生じやすいようにすることができる。なお、上層配線110は、同層に形成された上層端子111と接続されており、下層配線120は、同層に形成された下層端子121と接続されている。上層端子111および下層端子121も、それぞれ、上層配線110および下層配線120と同じ材料により構成することができる。
【0043】
また、本実施の形態において、電気ヒューズ100は、半導体装置200中に設けられる。図3に示すように、半導体装置200は、層間絶縁膜202、エッチング阻止膜204、層間絶縁膜206、層間絶縁膜208、および層間絶縁膜210がこの順で積層した構成を有する。ここでは、保護膜やエッチング阻止膜を一部省略しているが、これらの積層膜も、図15を参照して説明したのと同様とすることができる。
【0044】
下層配線120は、層間絶縁膜202中に設けられる。ビア130は、エッチング阻止膜204および層間絶縁膜206中に設けられる。上層配線110は、層間絶縁膜208中に設けられる。また、ここでは、ビア130と上層配線110とを別々に示しているが、これらも図15に示したデュアルダマシン配線1154と同様に、デュアルダマシン構造とすることもできる。
【0045】
また、本実施の形態において、半導体装置200は、熱拡散部150a、熱拡散部150b、および上部プレート電極156を含む。熱拡散部150a、熱拡散部150b、および上部プレート電極156は、導電性材料により構成することができる。熱拡散部150aおよび熱拡散部150bは、図1のA−A’線に対して対称に形成することができる。
【0046】
本実施の形態において、図4に示すように、熱拡散部150aは、接続配線158a、熱拡散用上層配線152a、熱拡散用下層ビア153a、熱拡散用下層配線154a、および熱拡散用上層ビア151aを含む。また、熱拡散部150bは、接続配線158b、熱拡散用上層配線152b、熱拡散用下層ビア153b、熱拡散用下層配線154b、および熱拡散用上層ビア151bを含む。
【0047】
接続配線158aおよび熱拡散用上層配線152a、ならびに接続配線158bおよび熱拡散用上層配線152bは、上層配線110と同層に形成される。熱拡散用下層ビア153aおよび熱拡散用下層ビア153bは、ビア130と同層に形成される。熱拡散用下層配線154aおよび熱拡散用下層配線154bは、下層配線120と同層に形成される。熱拡散用上層ビア151aおよび熱拡散用上層ビア151bは、それぞれ、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152b上に形成される。上部プレート電極156は、熱拡散用上層ビア151aおよび熱拡散用上層ビア151b上に形成される。
【0048】
図2(a)に示すように、熱拡散用上層配線152aは、上層配線110の側方に形成される。また、接続配線158aは、熱拡散用上層配線152aと上層配線110とを接続する。同様に、熱拡散用上層配線152bも上層配線110の側方に形成される。接続配線158bは、熱拡散用上層配線152bと上層配線110とを接続する。上層配線110は、熱拡散用上層配線152aと熱拡散用上層配線152bとにより、両側方が囲まれた構成となっている。本実施の形態において、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bは、上層配線110と電気的に接続された構成となっている。また、上部プレート電極156は、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bと電気的に接続されている。従って、熱拡散部150a、熱拡散部150b、および上部プレート電極156は、上層配線110と同電位とされる。すなわち、本実施の形態において、上部プレート電極156も熱拡散部の一部として機能する。
【0049】
また、熱拡散用下層ビア153a、熱拡散用下層配線154a、および熱拡散用上層ビア151aは、平面視で熱拡散用上層配線152aと少なくとも1部が重なる位置に設けられる。同様に、熱拡散用下層ビア153b、熱拡散用下層配線154b、および熱拡散用上層ビア151bは、平面視で熱拡散用上層配線152bと少なくとも1部が重なる位置に設けられる。また、本実施の形態において、接続配線158aと接続配線158bとは、同一直線上に形成されており、上層配線110と直交する構成とすることができる。本実施の形態において、ビア130は、上層配線110が接続配線158aおよび接続配線158bと交差する箇所で、上層配線110と接続されている。更にまた、接続配線158aおよび接続配線158bは、それぞれ、上層配線110よりも幅が広く形成される。これらにより、電気ヒューズの上層配線の放熱効果をより高めることができる。
【0050】
本実施の形態において、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152bは、平面視で直線形状に設けられる。また、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152bは、上層配線110に略平行に設けられる。さらに、熱拡散用下層配線154aは、平面視で熱拡散用上層配線152aと同形状に形成されている。また、熱拡散用下層配線154bは、平面視で熱拡散用上層配線152bと同形状に形成されている。
【0051】
本実施の形態において、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bが電気ヒューズ100の両側方に、下層配線120が形成された層から上層配線110が形成された層にわたって形成されるとともに、さらにその上層にも連続的に形成されることにより、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bをガードリングとしても機能させることができる。
【0052】
本実施の形態における半導体装置200によれば、電気ヒューズ100の周囲に熱拡散部150aや熱拡散部150bを設けているため、電気ヒューズ100に発生した熱をより熱容量が大きい熱拡散部150aや熱拡散部150bに逃がすことができ、電気ヒューズ100の過度の温度上昇を抑えることができる。
【0053】
図14は、本実施の形態における電気ヒューズ100の効果を説明するための断面図である。本実施の形態において、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152bが上層配線110と電気的に接続されているので、電気ヒューズ100の切断時に電気ヒューズ100に熱が発生した場合に、熱を熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152bに逃がして熱を拡散することができる。これにより、電気ヒューズ100の過度の温度上昇を抑えることができる。そのため、特に上層配線110の異常な温度上昇を抑制でき、ビア130周囲の層間絶縁膜の消失や下側へのクラックの発生を防止することができる。結果として、低抵抗化の原因の発生を抑制でき、高い信頼性を得ることができる。なお、本実施の形態では上層配線110を熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層配線152bと接続する構成を示したが、下層配線120を熱拡散用上層配線154aおよび熱拡散用上層配線154bと接続する構成であってもよい。
【0054】
(第2の実施の形態)
図5および図6は、本実施の形態における半導体装置200の構成の一例を示す平面模式図である。また、図7は、図5のb−b’断面図である。
【0055】
図5は、説明のために、上層配線110、ビア130、および下層配線120を示している。図6(a)は、上層配線110が形成された層の構成を示す平面図である。図6(b)は、下層配線120が形成された層の構成を示す平面図である。
【0056】
本実施の形態において、下層配線120の両側方に形成された熱拡散用下層配線154aおよび熱拡散用下層配線154bが、下層配線120と電気的に接続されている点で第1の実施の形態と異なる。熱拡散用下層配線154aは、接続配線160aを介して下層配線120と電気的に接続される。また、熱拡散用下層配線154bは、接続配線160bを介して下層配線120と電気的に接続される。また、本実施の形態において、接続配線160aと接続配線160bとは、同一直線上に形成されており、下層配線120と直交する構成とすることができる。
【0057】
本実施の形態においても、上層配線110が形成された層は、第1の実施の形態と同様の構成とすることができる。本実施の形態において、上層配線110が接続配線158aおよび接続配線158bと交差する箇所、および下層配線120が接続配線160aおよび接続配線160bと交差する箇所は平面視で重なる構成とすることができる。また、ビア130は、この交差する箇所で上層配線110および下層配線120に接続される。更に接続配線160aおよび接続配線160bは、それぞれ、下層配線120よりも幅が広く形成される。これらにより、上層配線110だけでなく下層配線120及びビア130底部の放熱効果を高めることができ、限定的にビア130内部を暖めることができる。その結果、より確実にビア130部分で切断を行うことができる。
【0058】
本実施の形態において、熱拡散用下層配線154aは、熱拡散用上層配線152aとは直接には電気的に接続されていない。また、熱拡散用下層配線154bは、熱拡散用上層配線152bとは直接には電気的に接続されていない。本実施の形態において、切断前の状態では、上層配線110と下層配線120とはビア130のみで電気的に接続されている。そのため、ビア部に切断箇所を形成することによって、切断後の状態において上層配線110と下層配線120とを電気的に分離することができる。つまり、電気ヒューズとして機能させるためにはこれまでと同じくビア部のみを切断すればよい。なお、切断後の状態においても熱拡散用上層配線152a、熱拡散用上層ビア151a、上部プレート電極156、熱拡散用上層配線152b、および熱拡散用上層ビア151bは、上層配線110と同電位とされる。一方、熱拡散用下層配線154aおよび熱拡散用下層配線154bは、下層配線120と同電位にされる。
【0059】
本実施の形態において、接続配線158a、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層ビア151a、接続配線158b、熱拡散用上層配線152bおよび熱拡散用上層ビア151b、接続配線160aおよび熱拡散用下層配線154a、ならびに接続配線160bおよび熱拡散用下層配線154bがそれぞれ熱拡散部として機能する。また、上部プレート電極156も熱拡散部の一部として機能する。
【0060】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0061】
(第3の実施の形態)
図8および図9は、本実施の形態における半導体装置200の構成の一例を示す平面模式図である。本実施の形態において、接続配線158aおよび接続配線158bが上層配線110と接続する箇所が第1の実施の形態と異なる。本実施の形態において、接続配線158aおよび接続配線158bは、上層配線110がビア130と接続される箇所よりも、上層端子111に近い位置で上層配線110と接続されている。
【0062】
図8は、説明のために、上層配線110、ビア130、および下層配線120を示している。図9(a)は、上層配線110が形成された層の構成を示す平面図である。図9(b)は、下層配線120が形成された層の構成を示す平面図である。本実施の形態においても、図8のA−A’断面図は、図3に示したのと同様になる。また、図10は、図8のb−b’断面図である。
【0063】
本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、接続配線158a、熱拡散用上層配線152a、熱拡散用下層ビア153a、熱拡散用下層配線154a、および熱拡散用上層ビア151aにより熱拡散部150aが構成される。また、接続配線158b、熱拡散用上層配線152b、熱拡散用下層ビア153b、熱拡散用下層配線154b、および熱拡散用上層ビア151bにより熱拡散部150bが構成される。熱拡散部150aおよび熱拡散部150bは、上層配線110と電気的に接続された構成となっている。また、上部プレート電極156は、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bと電気的に接続されている。従って、熱拡散部150a、熱拡散部150b、および上部プレート電極156は、上層配線110と同電位とされる。すなわち、本実施の形態において、上部プレート電極156も熱拡散部の一部として機能する。なお、熱拡散部を熱拡散用上層配線152a、接続配線158a、熱拡散用上層配線152b、接続配線158bのみとする構成としても良い。
【0064】
第1の実施の形態で説明したように、接続配線158aおよび接続配線158bを、上層配線110がビア130と接続する箇所で接続することにより、熱拡散部150aおよび熱拡散部150bによる放熱効果を高めることができる。一方、電気ヒューズ100を切断するためには、電気ヒューズ100にある程度の熱がかかる必要がある。そのため、放熱効果が高すぎると、電気ヒューズ100の切断を行いにくくなる可能性がある。電気ヒューズ100を用いる半導体装置200の使用環境や半導体装置200に含まれる他の素子のレイアウト等に応じて、接続配線158aや接続配線158bを設ける位置を適宜設定することができる。
【0065】
(第4の実施の形態)
図11は、本実施の形態における半導体装置200の構成の一例を示す平面模式図である。
図11(a)は、説明のために、上層配線110、ビア130、および下層配線120を示している。また、図11(b)は、上層配線110が形成された層の構成を示す平面図、図11(c)は、下層配線120が形成された層の構成を示す平面図である。
【0066】
本実施の形態において、下層配線120の両側方に形成された熱拡散用下層配線154aおよび熱拡散用下層配線154bが、下層配線120と電気的に接続されている点で第3の実施の形態と異なる。また、接続配線160aおよび接続配線160bが下層配線120と接続する箇所が第2の実施の形態と異なる。
【0067】
本実施の形態においても、図11(a)のA−A’断面図は、図3に示したのと同様になる。また、図12は、図11(a)のb−b’断面図である。
【0068】
本実施の形態において、熱拡散用下層配線154aは、熱拡散用上層配線152aとは直接には電気的に接続されていない。また、熱拡散用下層配線154bは、熱拡散用上層配線152bとは直接には電気的に接続されていない。本実施の形態において、切断前の状態では、上層配線110と下層配線120とはビア130のみで電気的に接続されている。そのため、ビア部に切断箇所を形成することによって、切断後の状態において上層配線110と下層配線120とを電気的に分離することができる。つまり、電気ヒューズとして機能させるためにはこれまでと同じくビア部のみを切断すればよい。なお、切断後の状態においても熱拡散用上層配線152a、熱拡散用上層ビア151a、上部プレート電極156、熱拡散用上層配線152b、および熱拡散用上層ビア151bは、上層配線110と同電位とされる。一方、熱拡散用下層配線154aおよび熱拡散用下層配線154bは、下層配線120と同電位にされる。
【0069】
本実施の形態において、接続配線158a、熱拡散用上層配線152aおよび熱拡散用上層ビア151a、接続配線158b、熱拡散用上層配線152bおよび熱拡散用上層ビア151b、接続配線160aおよび熱拡散用下層配線154a、ならびに接続配線160bおよび熱拡散用下層配線154bがそれぞれ熱拡散部として機能する。また、上部プレート電極156も熱拡散部の一部として機能する。なお、熱拡散部を、熱拡散用上層配線152a、接続配線158a、熱拡散用上層配線152b、接続配線158bならびに、接続配線160aおよび熱拡散用下層配線154a、ならびに接続配線160bおよび熱拡散用下層配線154bのみとする構成としても良い。
【0070】
(第5の実施の形態)
図16は、本実施の形態における半導体装置200の構成の一例を示す平面模式図である。また、図17は、図16のA−A‘断面図、図18は、図16のb−b’断面図である。図16は、説明のために、上層配線110、ビア130、下層配線120、およびビア170を示している。
【0071】
本実施の形態において、半導体装置200は、上層配線110と上部プレート電極156とを接続するビア170(第3のビア)をさらに含む。また、半導体装置200は、第1の実施の形態で説明したような接続配線158aや接続配線158bを有しない。本実施の形態において、上層配線110は、ビア170、上部プレート電極156、熱拡散用上層ビア151a(第4のビア)を介して熱拡散用上層配線152aに接続される。また、上層配線110は、ビア170、上部プレート電極156、熱拡散用上層ビア151b(第4のビア)を介して熱拡散用上層配線152bに接続される。
【0072】
また、ここでは上層配線110の上層に上部プレート電極156が形成された例を示したが、半導体装置200は、下層配線120のさらに下層に設けられた下部プレート電極と、下層配線120と下部プレート電極とを接続するビア(第5のビア)と、下部プレート電極と熱拡散用下層配線154aまたは熱拡散用下層配線154bとを接続するビア(第6のビア)と、を含む構成とすることもできる。
【0073】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0074】
図13は、図8に示した半導体装置200の他の例を示す平面模式図である。
ここで、上層配線110の両側方ではなく、一側方にのみ熱拡散用上層配線152aが設けられている点で図8に示した例と異なる。このように熱拡散用上層配線152aを上層配線110の一側方のみに配置した場合でも、上層配線110が熱拡散用上層配線152aと電気的に接続されているため、電気ヒューズ100に発生した熱を熱拡散用上層配線152aに逃すことができる。
【0075】
なお、熱拡散部の熱拡散用配線の構成は、種々の組み合わせとすることができる。たとえば、第1の実施の形態および第2の実施の形態で示した構成の半導体装置200においても、上層配線110の両側方ではなく、一側方にのみ熱拡散用上層配線152aが設けられた構成とすることができる。
【0076】
また、熱拡散用配線は、たとえば上層配線110の両側方に設けてもよく、上層配線110の一側方のみに設けてもよい。さらに、上層配線110および下層配線120の両側方または一側方にそれぞれ設けることもできる。また、熱拡散部は、下層配線120と同層、ビア130と同層、および上層配線110と同層に配線およびビアを連続的に接続して形成し、これを上層配線110または下層配線120のいずれか一方と電気的に接続するようにすることができる。また、他の例として、下層配線120と同層、および上層配線110と同層にそれぞれ配線を形成し、これをそれぞれ上層配線110および下層配線120と電気的に接続するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図2】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図3】図1のA−A’断面図である。
【図4】図1のb−b’断面図である。
【図5】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図6】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図7】図5のb−b’断面図である。
【図8】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図9】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図10】図8のb−b’断面図である。
【図11】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図12】図11のb−b’断面図である。
【図13】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の他の例を示す平面模式図である。
【図14】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の効果を説明するための断面図である。
【図15】クラックアシスト型で電気ヒューズを切断する際の動作を説明するための断面図である。
【図16】本発明の実施の形態における電気ヒューズを含む半導体装置の構成の一例を示す平面模式図である。
【図17】図16のA−A’断面図である。
【図18】図16のb−b’断面図である。
【符号の説明】
【0078】
100 電気ヒューズ
110 上層配線
111 上層端子
120 下層配線
121 下層端子
130 ビア
150a 熱拡散部
150b 熱拡散部
151a 熱拡散用上層ビア
151b 熱拡散用上層ビア
152a 熱拡散用上層配線
152b 熱拡散用上層配線
153a 熱拡散用下層ビア
153b 熱拡散用下層ビア
154a 熱拡散用下層配線
154b 熱拡散用下層配線
156 上部プレート電極
158a 接続配線
158b 接続配線
160a 接続配線
160b 接続配線
170 ビア
200 半導体装置
202 層間絶縁膜
204 エッチング阻止膜
206 層間絶縁膜
208 層間絶縁膜
210 層間絶縁膜
1100 半導体装置
1102 エッチング阻止膜
1104 層間絶縁膜
1106 保護膜
1108 エッチング阻止膜
1110 層間絶縁膜
1112 エッチング阻止膜
1114 層間絶縁膜
1116 保護膜
1118 エッチング阻止膜
1120 バリアメタル膜
1122 下層配線
1140 空隙部
1142 流出部
1150 バリアメタル膜
1151 ビア
1152 上層配線
1154 デュアルダマシン配線
1200 電気ヒューズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された下層配線と、前記下層配線上に当該下層配線に接続して設けられた第1のビアと、前記第1のビア上に当該第1のビアに接続して設けられた上層配線とを含む電気ヒューズであって、切断状態において、前記電気ヒューズを構成する導電体が外方に流出してなる流出部が形成されることにより切断される電気ヒューズと、
前記上層配線および前記下層配線の一方と同層に当該上層配線および前記下層配線の一方の側方に形成されるとともに、当該上層配線および前記下層配線の一方と電気的に接続された熱拡散用配線を含む熱拡散部と、
を含む半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記上層配線および前記下層配線の一方が前記第1のビアと接続された箇所において、当該上層配線および前記下層配線の一方の側方に少なくとも形成された半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記上層配線および前記下層配線の一方と並行して設けられた半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記熱拡散部は、前記上層配線および前記下層配線の一方と同層に形成され、前記熱拡散用配線と前記上層配線および前記下層配線の一方とを接続する接続配線をさらに含む半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記接続配線は、前記上層配線および前記下層配線の一方と、当該上層配線および前記下層配線の一方が前記第1のビアと接続された箇所で接続する半導体装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の半導体装置において、
前記接続配線は、前記上層配線および前記下層配線の一方よりも幅が広く形成された半導体装置。
【請求項7】
請求項1から6いずれかに記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記上層配線および前記下層配線の一方の両側方にそれぞれ形成された半導体装置。
【請求項8】
請求項1から7いずれかに記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記上層配線および前記下層配線の側方にそれぞれ形成された半導体装置。
【請求項9】
請求項1から7いずれかに記載の半導体装置において、
前記熱拡散部は、平面視で前記熱拡散用配線と重なるとともに前記上層配線および前記下層配線の他方と同層に形成された他の熱拡散用配線と、当該他の熱拡散用配線と前記熱拡散用配線とを電気的に接続する第2のビアとをさらに含む半導体装置。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記上層配線と同層に当該上層配線の側方に形成され、
前記上層配線のさらに上層に設けられたプレート電極と、
前記上層配線と前記プレート電極とを接続する第3のビアと、
前記プレート電極と前記熱拡散用配線とを接続する第4のビアと、
をさらに含む半導体装置。
【請求項11】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記熱拡散用配線は、前記下層配線と同層に当該下層配線の側方に形成され、
前記下層配線のさらに下層に設けられたプレート電極と、
前記下層配線と前記プレート電極とを接続する第5のビアと、
前記プレート電極と前記熱拡散用配線とを接続する第6のビアと、
をさらに含む半導体装置。
【請求項12】
請求項1から12いずれかに記載の半導体装置において、
前記電気ヒューズは、前記下層配線と前記第1のビアとの間または前記第1のビアに切断箇所が形成される半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−45129(P2010−45129A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207356(P2008−207356)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】