説明

周波数可変シンセサイザおよび周波数可変発振器

【課題】広帯域の周波数帯で発振可能で、所望の周波数帯域への切替え機能を有する周波数可変シンセサイザを提供する。
【解決手段】負性抵抗を発生する能動素子部3の動作と周波数切替え制御信号とにより可変共振器2で可変の共振周波数で発振した信号を、分周比制御信号により可変分周器8で可変に分周して出力信号端子6Aから出力する。可変共振器2は、1ないし複数のインダクタとキャパシタとスイッチ素子とからなり、スイッチ素子を切替えることにより可変の共振周波数で発振する。可変分周器8は、可変共振器2の共振周波数の(1/i)、(1/2i)、(1/2)またはそれらの組み合わせで分周した周波数を出力する。インダクタに厚膜の配線金属層、裏面研磨の基板、基板から浮かした配線層のいずれかを、また、スイッチ素子にMEMSスイッチ、機械的切替え形スイッチ、FETスイッチ、ダイオードスイッチのいずれかを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数可変シンセサイザおよび周波数可変発振器周波数可変発振器に関し、特に、複数の周波数帯域を求められる通信機器や測定器に用いられる周波数帯域切替え機能を有する周波数可変シンセサイザおよび周波数可変発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の複数の周波数帯域に対応した周波数切替え発振装置として、例えば、非特許文献1に示すような構成がある。該非特許文献1に記載された構成は、図41に示すように構成されている。図中、631は電圧制御発振器、632は1/3分周器、633,634は逓倍器である。この発振装置は、電圧制御発振器631の出力を1/3分周器632で1/3に分周し、その出力を逓倍器633で2逓倍し、さらに、その出力を逓倍器634で2逓倍する構成である。そして、周波数切替え制御信号入力端子635からの制御信号によって、逓倍器633の出力と、逓倍器634の出力とを切替え、逓倍器633の出力をGSM(850MHz帯)として使用し、逓倍器634の出力をPCS(1900MHz帯)として使用することによって、2周波数に対応する発振装置とすることが出来る。
【非特許文献1】Rahul Magoon and Alyosha Molnar,“RF Local Oscillator Path for GSM Direct Conversion Transceiver withTrue 50% Duty Cycle Divide byThree and Active Third Harmonic Cancellation”,2002 IEEE Radio Frequency Integrated Circuits Symposium,p.23−p.26
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図41に示す周波数切替え発振装置の構成例は、2周波数帯に対応することができるものの、電圧制御発振器631で出力可能な周波数帯が限定されているため、2周波数帯以外の周波数帯域には対応することができなく、3つ以上の複数の周波数帯域の周波数を必要とする通信機器や測定器には用いることができないという問題点があった。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、広範囲の周波数帯域で発振することが可能で、所望の周波数帯域への切替え機能を有する周波数可変シンセサイザおよび周波数可変発振器を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するために、以下のごとき各技術手段から構成されている。
【0006】
第1の技術手段は、それぞれ1ないし複数個のインダクタとキャパシタとスイッチ素子とからなり、前記スイッチ素子を切替えることにより可変の共振周波数で発振する可変共振器と、該可変共振器の負性抵抗を発生する能動素子部と、前記可変共振器の共振周波数を可変に分周して発振周波数として出力する可変分周器とを少なくとも含んで構成される周波数可変シンセサイザであって、前記可変共振器が、外部から入力される周波数切替え制御信号に従って前記スイッチ素子を切替えることにより共振周波数を決定し、前記可変分周器が、外部から入力される分周比制御信号に従って分周比を決定することを特徴とする。
【0007】
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変分周器は、分周比を(1/i)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/i)の周波数の信号を出力することを特徴とする。
【0008】
第3の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変分周器が、分周比を(1/2i)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/2i)の周波数の信号を出力することを特徴とする。
【0009】
第4の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変分周器が、分周比を(1/2)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/2)の周波数の信号を出力することを特徴とする。
【0010】
第5の技術手段は、前記第2ないし第4の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変分周器として、分周比が(1/i)、(1/2j)、(1/2)の可変分周器(i,j,k:自然数)のうち、任意の組み合わせの可変分周器を縦列に多段接続して構成していることを特徴とする。
【0011】
第6の技術手段は、前記第2ないし第5の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変分周器として、さらに(1/2)分周器を最後段の分周器として縦列に接続して構成していることを特徴とする請求項5に記載の周波数可変シンセサイザ。
【0012】
第7の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、1個のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(m−1)個のスイッチ素子とからなり、m個の前記キャパシタそれぞれの一端を、1個の前記インダクタの一端に接続し、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端を、前記インダクタの他端に接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記インダクタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(m−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0013】
第8の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタそれぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個のインダクタの他端を、前記キャパシタの他端に接続し、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記キャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0014】
第9の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの一端とm個の前記キャパシタの一端とをすべて接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個の特定のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうちのいずれか1個の特定のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記特定のインダクタおよび1個の前記特定のキャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0015】
第10の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0016】
第11の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0017】
第12の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0018】
第13の技術手段は、前記第1ないし6の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0019】
第14の技術手段は、前記第1ないし13の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記インダクタとして、配線金属層の膜厚が厚い構成もしくは基板の裏面を研磨した構成もしくは配線層を基板から浮かした構成のいずれかの構成からなるインダクタを使用することを特徴とする。
【0020】
第15の技術手段は、前記第1ないし14の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記スイッチ素子として、MEMSスイッチもしくは機械的切替え形スイッチもしくはFETスイッチもしくはダイオードスイッチのいずれかを使用することを特徴とする。
【0021】
第16の技術手段は、前記第1ないし15の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記能動素子部が、トランジスタもしくはFETを使用して構成されていることを特徴とする。
【0022】
第17の技術手段は、前記第1ないし16の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記周波数切替え制御信号により、少なくともA
Hz(A:任意の周波数)から2A Hzまでの少なくとも1オクターブに亘って、連続的に発振周波数を切替えることができ、切替えたn番目の発振周波数帯の比帯域をBとしたとき、
【0023】
【数2】

を満足する1ないし複数の前記インダクタ、前記キャパシタ、前記スイッチ素子を備えていることを特徴とする。
【0024】
第18の技術手段は、前記第1ないし16の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記周波数切替え制御信号により、少なくともA
Hz(A:任意の周波数)から2A Hzまでの少なくとも1オクターブに亘る周波数帯において、発振周波数を切替えることにより、外部から指定した所要周波数帯域の信号を出力する1ないし複数の前記インダクタ、前記キャパシタ、前記スイッチ素子を備えていることを特徴とする。
【0025】
第19の技術手段は、前記第1ないし18の技術手段のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザにおいて、前記可変共振器から出力される共振周波数をそのまま発振周波数として出力するように、前記可変分周器をバイパスするバイパス回路をさらに備えていることを特徴とする。
【0026】
第20の技術手段は、それぞれ1ないし複数個のインダクタとキャパシタとスイッチ素子とからなり、前記スイッチ素子を切替えることにより可変の共振周波数で発振する可変共振器と、該可変共振器の負性抵抗を発生する能動素子部とを少なくとも含んで構成される周波数可変発振器であって、前記可変共振器が、外部から入力される周波数切替え制御信号に従って前記スイッチ素子を切替えることにより共振周波数を決定することを特徴とする。
【0027】
第21の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、1個のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(m−1)個のスイッチ素子とからなり、m個の前記キャパシタそれぞれの一端を、1個の前記インダクタの一端に接続し、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端を、前記インダクタの他端に接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記インダクタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(m−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0028】
第22の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタそれぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個のインダクタの他端を、前記キャパシタの他端に接続し、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記キャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0029】
第23の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの一端とm個の前記キャパシタの一端とをすべて接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個の特定のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうちのいずれか1個の特定のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記特定のインダクタおよび1個の前記特定のキャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0030】
第24の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0031】
第25の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0032】
第26の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0033】
第27の技術手段は、前記第20の技術手段に記載の周波数可変発振器において、前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする。
【0034】
第28の技術手段は、前記第20ないし27の技術手段のいずれかに記載の周波数可変発振器において、前記インダクタとして、配線金属層の膜厚が厚い構成もしくは基板の裏面を研磨した構成もしくは配線層を基板から浮かした構成のいずれかの構成からなるインダクタを使用することを特徴とする。
【0035】
第29の技術手段は、前記第20ないし28の技術手段のいずれかに記載の周波数可変発振器において、前記スイッチ素子として、MEMSスイッチもしくは機械的切替え形スイッチもしくはFETスイッチもしくはダイオードスイッチのいずれかを使用することを特徴とする。
【0036】
第30の技術手段は、前記第20ないし29の技術手段のいずれかに記載の周波数可変発振器において、前記能動素子部が、トランジスタもしくはFETを使用して構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
本発明の周波数可変シンセサイザによれば、可変共振器の共振周波数の切替えおよび可変分周器の分周比の切替えを可能とする構成を採用しているので、A×(1/2i)
HzあるいはA×(1/2)
Hz(i:自然数)から2A Hzまでの広い周波数帯の信号を出力することが可能である。
【0038】
すなわち、本発明の周波数可変シンセサイザは、共振器の構成要素である1ないし複数のインダクタあるいはキャパシタをスイッチ素子によって同時にまたはいずれか一方を指定した個数分切替える可変共振器と該可変共振器の負性抵抗を発生する能動素子部と、該可変共振器で発振した共振周波数を指定した分周比で分周する可変分周器とから構成され、外部からの制御信号によって、該可変共振器の共振周波数を変化させ、さらに、該可変分周器の分周比を変化させることにより、広範囲の周波数帯の信号を可変に出力することを可能とし、従来の周波数可変発振器に比し、より広帯域化を実現することができるという効果が得られる。
【0039】
また、本発明の周波数可変発振器によれば、1ないし複数のインダクタあるいはキャパシタをスイッチ素子によって同時にまたはいずれか一方を指定した個数分切替える構成を有しており、外部からの制御信号によって、その発振周波数を広範囲に亘って所望の周波数帯の信号を可変に出力することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下に、本発明に係る周波数可変シンセサイザおよび周波数可変発振器の最良の実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0041】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。図1に示す周波数可変シンセサイザ1Aにおいて、1は周波数可変発振器、2は可変共振器、3は能動素子部、4は周波数切替え制御信号入力端子、5はバイアス端子、6,6Aは出力信号端子、7は制御信号入力端子、8は可変分周器、8Aは分周比制御信号入力端子である。なお、周波数可変発振器1は、可変共振器2と能動素子部3とを含んで構成されている。また、出力信号端子6は、周波数可変発振器1から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器8に入力される端子であり、出力信号端子6Aは、周波数可変発振器1Aから発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器8から出力される信号の端子である。
【0042】
ここで、周波数可変発振器1Aの動作について説明する。周波数可変発振器1への電源は、バイアス端子5を介して印加される。可変共振器2の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子4を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。制御信号入力端子7を介して入力される同期信号により、周波数可変発振器1にロックをかけ、周波数の安定化を図り、出力信号端子6より、安定した出力信号を出力する。周波数可変発振器1は、可変共振器2に対する負性抵抗を発生する能動素子部3の動作とあいまって、A Hz(A:任意の周波数)から2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子6から出力することが可能である。
【0043】
出力信号端子6より出力された周波数可変発振器1の出力信号は、分周せずにそのまま出力する場合も含め、分周比制御信号入力端子8Aから入力された分周比制御信号により分周比(1/2i)(i:自然数)を変化させることが可能な可変分周器8に入力され、可変分周器8により、周波数可変発振器1の出力信号の(1/2i)の周波数の信号を出力することが可能であるので、第1の実施形態の周波数可変シンセサイザ1Aは、A×(1/2i) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子6Aから出力することが可能である。
【0044】
以上のように、可変分周器8により、周波数可変発振器1からの出力信号を可変分周することにより、周波数可変シンセサイザ1Aは、A×(1/2i)
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0045】
図2は、本発明の第1の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。図1に示す周波数可変シンセサイザ10において、11は周波数可変発振器、12は可変共振器、13は能動素子部、14は周波数切替え制御信号入力端子、15はバイアス端子、16,16Aは出力信号端子、17は制御信号入力端子、18は可変分周器、18Aは分周比制御信号入力端子、19はPLL回路である。なお、周波数可変発振器11は、可変共振器12と能動素子部13とを含んで構成されている。また、出力信号端子16は、周波数可変発振器11から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器18に入力される端子であり、出力信号端子16Aは、周波数可変シンセサイザ10から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器18から出力される信号の端子である。
【0046】
ここで、周波数可変シンセサイザ10の動作について説明する。周波数可変発振器11への電源は、バイアス端子15を介して印加される。可変共振器12の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子14を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。周波数可変発振器11は、可変共振器12に対する負性抵抗を発生する能動素子部13の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子16から出力することが可能である。
【0047】
周波数可変発振器11の出力信号端子16からの出力信号は、可変分周器18で、分周比制御信号入力端子18Aから入力された分周比制御信号に従って(1/2i)の周波数に分周されて、周波数可変シンセサイザ10の出力信号として出力信号端子16Aから出力される。従って、可変共振器12すなわち周波数可変発振器11は、A
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能であるので、可変分周器18すなわち周波数可変シンセサイザ10は、A×(1/2i)
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子16Aから出力することが可能である。
【0048】
可変分周器18で出力された(1/2i)以下の分周比の分周信号は、PLL回路19に入力され、位相比較、フィルタリングされた後、PLL回路19から同期信号として出力される。PLL回路19から出力された同期信号は、周波数可変発振器11の制御信号入力端子17に入力され、周波数可変発振器11にロックをかけ、周波数の安定化を図っている。
【0049】
以上のように、可変分周器18により、周波数可変発振器11からの出力信号を可変分周することにより、周波数可変シンセサイザ10は、A×(1/2i)
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0050】
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図3に示す可変共振器20において、21はインダクタ、22,23,…,24は可変容量素子、25,…,26はスイッチ素子である。可変容量素子22,23,…,24は、合計m個(m:自然数)の可変容量素子を示し、スイッチ素子25,…,26は、合計(m−1)個のスイッチ素子を示している。
【0051】
ここで、可変共振器20の動作について説明する。インダクタ21のインダクタンスをL1、可変容量素子22の容量値をC1、可変容量素子23の容量値をC2、…、可変容量素子24の容量値をCm、とし、スイッチ素子25,…,26は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0052】
スイッチ素子25,…,26がすべてオフのとき、可変共振器20の共振周波数は
【0053】
【数3】

となる。次に、スイッチ素子25をオンにすると、可変共振器20の共振周波数は、
【0054】
【数4】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子26までをすべてオンにすると、可変共振器20の共振周波数は、
【0055】
【数5】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0056】
以上のように、スイッチ素子25,…,26をオンオフすることにより、可変共振器20の共振周波数を切替えることが出来る。
【0057】
図4は、本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図4に示す差動LC発振器30において、31,32は出力信号端子、33はバイアス端子、34はチューニング端子、35,36はトランジスタ、37は電流源、38,39はインダクタ、40,41,42,43は可変容量素子、44,45はスイッチ素子である。
【0058】
図4の差動LC発振器30は、可変共振器として、図3に示す可変共振器20の(m=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ35,36によって構成している。従って、スイッチ素子44,45をオンオフすることにより、図3に示す可変共振器20の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0059】
図5は、本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図5に示す差動LC発振器50において、51,52は出力信号端子、53はバイアス端子、54はチューニング端子、55,56は(MOS)FET,57は電流源、58,59はインダクタ、60,61,62,63は可変容量素子、64,65はスイッチ素子である。図4の差動LC発振器30のトランジスタ35,36の代わりに、(MOS)FET55,56を用いて構成している。
【0060】
図5の差動LC発振器50も、可変共振器として、図3に示す可変共振器20の(m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子64,65をオンオフすることにより、図3に示す可変共振器20の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0061】
図6は、本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図6に示す差動LC発振器70において、71,72は出力信号端子、73はバイアス端子、74はチューニング端子、75,76は(MOS)FET、77は電流源、78,79はインダクタ、80,81,82,83は可変容量素子、84,85はスイッチ素子である。図5の差動LC発振器50の電流源57をバイアス端子73側に移して、電流源77として構成している。
【0062】
図6の差動LC発振器70も、可変共振器として、図3に示す可変共振器20の(m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子84,85をオンオフすることにより、図3に示す可変共振器20の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0063】
図7は、本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図7に示す差動LC発振器90において、91,92は出力信号端子、93はバイアス端子、94はチューニング端子、95,96は(MOS)FET,97,98は電流源、99はインダクタ、100,101,102,103は可変容量素子、104,105はスイッチ素子である。図6の差動LC発振器70の電流源77とインダクタ78,79との構成を変更して、2つの電流源97,98と1つのインダクタ99として構成している。
【0064】
図7の差動LC発振器90も、可変共振器として、図3に示す可変共振器20の(m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子104,105をオンオフすることにより、図3に示す可変共振器20の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0065】
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図8に示す可変共振器110において、111は可変容量素子、112,113,…,114はインダクタ、115,…,116はスイッチ素子である。インダクタ112,113,…,114は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子115,…,116は、合計(n−1)個のスイッチ素子を示している。
【0066】
ここで、可変共振器110の動作について説明する。可変容量素子111の容量値をC1、インダクタ112のインダクタンスをL1、インダクタ113のインダクタンスをL2、…、インダクタ114のインダクタンスをLn、とし、スイッチ素子115,…,116は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0067】
スイッチ素子115,…,116がすべてオフのとき、可変共振器110の共振周波数は、
【0068】
【数6】

となる。次に、スイッチ素子115をオンにすると、可変共振器110の共振周波数は
【0069】
【数7】

となり、共振周波数が高くなる。さらに、スイッチ素子116までをすべてオンにすると、可変共振器110の共振周波数は、
【0070】
【数8】

となり、共振周波数がさらに高くなる。
【0071】
以上のように、スイッチ素子115,…,116をオンオフすることにより、可変共振器110の共振周波数を切替えることが出来る。
【0072】
図9は、本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図9に示す差動LC発振器120において、121,122は出力信号端子、123はバイアス端子、124はチューニング端子、125,126はトランジスタ、127は電流源、128,129,130,131はインダクタ、132,133は可変容量素子、134,135はスイッチ素子である。
【0073】
図9の差動LC発振器120は、可変共振器として、図8に示す可変共振器110の(n=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ125,126によって構成している。従って、スイッチ素子134,135をオンオフすることにより、図8に示す可変共振器110の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0074】
図10は、本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図10に示す差動LC発振器140において、141,142は出力信号端子、143はバイアス端子、144はチューニング端子、145,146は(MOS)FET、147は電流源、148,149,150,151はインダクタ、152,153は可変容量素子、154,155はスイッチ素子である。図9の差動LC発振器120のトランジスタ125,126の代わりに、(MOS)FET145,146を用いて構成している。
【0075】
図10の差動LC発振器140も、可変共振器として、図8に示す可変共振器110の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子154,155をオンオフすることにより、図8に示す可変共振器110の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0076】
図11は、本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図11に示す差動LC発振器160において、161,162は出力信号端子、163はバイアス端子、164はチューニング端子、165,166は(MOS)FET、167は電流源、168,169,170,171はインダクタ、172,173は可変容量素子、174,175はスイッチ素子である。図10の差動LC発振器140の電流源147をバイアス端子163側に移して、電流源167として構成している。
【0077】
図11の差動LC発振器160も、可変共振器として、図8に示す可変共振器110の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子174,175をオンオフすることにより、図8に示す可変共振器110の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0078】
図12は、本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図12に示す差動LC発振器180において、181,182は出力信号端子、183はバイアス端子、184はチューニング端子、185,186は(MOS)FET、187,188は電流源、189,190はインダクタ、191,192は可変容量素子、193はスイッチ素子である。図11の差動LC発振器160の電流源167とインダクタ168,169,170,171との構成を変更して、2つの電流源187,188と2つのインダクタ189,190として構成している。
【0079】
図12の差動LC発振器180も、可変共振器として、図8に示す可変共振器110の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子193をオンオフすることにより、図8に示す可変共振器110の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0080】
[第4の実施形態]
図13は、本発明の第4の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図13に示す可変共振器200において、201,202,…,203はインダクタ、204,205,…,206は可変容量素子、207,…,208,209,…,210はスイッチ素子である。インダクタ201,202,…,203は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子207,…,208は、合計(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子を示している。また、可変容量素子204,205,…,206は、合計m個(m:自然数)の可変容量素子を示し、スイッチ素子209,…,210は、合計(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子を示している。
【0081】
ここで、可変共振器200の動作について説明する。インダクタ201のインダクタンスをL1、インダクタ202のインダクタンスをL2、…、インダクタ203のインダクタンスをLn、可変容量素子204の容量値をC1、可変容量素子205の容量値をC2、…、可変容量素子206の容量値をCm、とし、スイッチ素子207,…,208,209,…,210は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0082】
スイッチ素子207,…,208,209,…,210がすべてオフのとき、可変共振器200の共振周波数は、
【0083】
【数9】

となる。次に、スイッチ素子207をオンにすると、可変共振器200の共振周波数は、
【0084】
【数10】

となり、共振周波数が高くなる。さらに、スイッチ素子208までをすべてオンにすると、可変共振器200の共振周波数は、
【0085】
【数11】

となり、共振周波数がさらに高くなる。
【0086】
一方、スイッチ素子207,…,208をすべてオフにして、スイッチ素子209をオンにすると、可変共振器の共振周波数は、
【0087】
【数12】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子209,…,210をすべてオンにすると、可変共振器200の共振周波数は、
【0088】
【数13】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0089】
以上のように、スイッチ素子207,…,208,209,…,210を任意にオンオフさせることにより、可変共振器の共振周波数を任意に切替えることが可能となる。
【0090】
図14は、本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図14に示す差動LC発振器210Aにおいて、211,212は出力信号端子、213はバイアス端子、214はチューニング端子、215,216はトランジスタ、217は電流源、218,219,220,221はインダクタ、222,223,224,225は可変容量素子、226,227,228,229はスイッチ素子である。
【0091】
図14の差動LC発振器210Aは、可変共振器として、図13に示す可変共振器200の(n=2,m=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ215,216によって構成している。従って、スイッチ素子226,227,228,229をオンオフすることにより、図13に示す可変共振器200の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0092】
図15は、本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図15に示す差動LC発振器230において、231,232は出力信号端子、233はバイアス端子、234はチューニング端子、235,236は(MOS)FET,237は電流源、238,239,240,241はインダクタ、242,243,244,245は可変容量素子、246,247,248,249はスイッチ素子である。図14の差動LC発振器210Aのトランジスタ215,216の代わりに、(MOS)FET235,236を用いて構成している。
【0093】
図15の差動LC発振器230も、可変共振器として、図13に示す可変共振器200の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子246,247,248,249をオンオフすることにより、図13に示す可変共振器200の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0094】
図16は、本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図16に示す差動LC発振器250において、251,252は出力信号端子、253はバイアス端子、254はチューニング端子、255,256は(MOS)FET、257は電流源、258,259,260,261はインダクタ、262,263,264,265は可変容量素子、266,267,268,269はスイッチ素子である。図15の差動LC発振器230の電流源237をバイアス端子253側に移して、電流源257として構成している。
【0095】
図16の差動LC発振器250も、可変共振器として、図13に示す可変共振器200の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子266,267,268,269をオンオフすることにより、図13に示す可変共振器200の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0096】
図17は、本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図17に示す差動LC発振器270において、271,272は出力信号端子、273はバイアス端子、274はチューニング端子、275,276は(MOS)FET、277,278は電流源、279,280はインダクタ、281,282,283,284は可変容量素子、285,286,287はスイッチ素子である。図16の差動LC発振器250の電流源257とインダクタ258,259,260,261との構成を変更して、2つの電流源277,278と2つのインダクタ279,280として構成している。
【0097】
図17の差動LC発振器270も、可変共振器として、図13に示す可変共振器200の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子285,286,287をオンオフすることにより、図13に示す可変共振器200の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0098】
[第5の実施形態]
図18は、本発明の第5の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図18に示す可変共振器290において、291は可変容量素子、292,293,…,294はインダクタ、295,…,296はスイッチ素子である。インダクタ292,293,…,294は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子295,…,296は、合計(n−1)個のスイッチ素子を示している。
【0099】
ここで、可変共振器290の動作について説明する。可変容量素子291の容量値をC1、インダクタ292のインダクタンスをL1、インダクタ293のインダクタンスをL2、…、インダクタ294のインダクタンスをLn、とし、スイッチ素子295,…,296は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0100】
スイッチ素子295,…,296がすべてオンのとき、可変共振器290の共振周波数は、
【0101】
【数14】

となる。次に、スイッチ素子295をオフにすると、可変共振器290の共振周波数は、
【0102】
【数15】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子296までをすべてオフにすると、可変共振器290の共振周波数は
【0103】
【数16】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0104】
以上のように、スイッチ素子295,…,296を任意にオンオフさせることにより、可変共振器290の共振周波数を任意に切替えることが可能となる。
【0105】
図19は、本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図19に示す差動LC発振器300において、301,302は出力信号端子、303はバイアス端子、304はチューニング端子、305,306はトランジスタ、307は電流源、308,309,310,311はインダクタ、312,313は可変容量素子、314,315はスイッチ素子である。
【0106】
図19の差動LC発振器300は、可変共振器として、図18に示す可変共振器290の(n=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ305,306によって構成している。従って、スイッチ素子314,315をオンオフすることにより、図18に示す可変共振器290の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0107】
図20は、本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図20に示す差動LC発振器320において、321、322は出力信号端子、323はバイアス端子、324はチューニング端子、325,326は(MOS)FET、327は電流源、328,329,330,331はインダクタ、332,333は可変容量素子、334,335はスイッチ素子である。図19の差動LC発振器300のトランジスタ305,306の代わりに、(MOS)FET325,326を用いて構成している。
【0108】
図20の差動LC発振器320も、可変共振器として、図18に示す可変共振器290の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子334,335をオンオフすることにより、図18に示す可変共振器290の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0109】
図21は、本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図21に示す差動LC発振器340において、341,342は出力信号端子、343はバイアス端子、344はチューニング端子、345,346は(MOS)FET、347は電流源、348,349,350,351はインダクタ、352,353は可変容量素子、354,355はスイッチ素子である。図20の差動LC発振器320の電流源327をバイアス端子343側に移して、電流源347として構成している。
【0110】
図21の差動LC発振器340も、可変共振器として、図18に示す可変共振器290の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子354,355をオンオフすることにより、図18に示す可変共振器290の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0111】
[第6の実施形態]
図22は、本発明の第6の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図22に示す可変共振器360において、361は可変容量素子、362,363,…,364はインダクタ、365,366,…,367はスイッチ素子である。インダクタ362,363,…,364は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子365,366,…,367は、合計(n−1)個のスイッチ素子を示している。
【0112】
ここで、可変共振器360の動作について説明する。可変容量素子361の容量値をC1、インダクタ362のインダクタンスをL1、インダクタ363のインダクタンスをL2、インダクタ364のインダクタンスをLn、とし、スイッチ素子365,366,…,367は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0113】
スイッチ素子365,366,…,367がすべてオフのとき、可変共振器360の共振周波数は、
【0114】
【数17】

となる。次に、スイッチ素子365をオンにすると、可変共振器360の共振周波数は、
【0115】
【数18】

となり、共振周波数が高くなる。さらに、スイッチ素子367までをすべてオンにすると、可変共振器360の共振周波数は、
【0116】
【数19】

となり、共振周波数がさらに高くなる。
【0117】
以上のように、スイッチ素子365,366,…,367を任意にオンオフさせることにより、可変共振器360の共振周波数を任意に切替えることが可能となる。
【0118】
図23は、本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図23に示す差動LC発振器370において、371,372は出力信号端子、373はバイアス端子、374はチューニング端子、375,376はトランジスタ、377は電流源、378,379,380,381はインダクタ、382,383は可変容量素子、384,385はスイッチ素子である。
【0119】
図23の差動LC発振器370は、可変共振器として、図22に示す可変共振器360の(n=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ375,376によって構成している。従って、スイッチ素子384,385をオンオフすることにより、図22に示す可変共振器360の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0120】
図24は、本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図24に示す差動LC発振器390において、391,392は出力信号端子、393はバイアス端子、394はチューニング端子、395,396は(MOS)FET、397は電流源、398,399,400,401はインダクタ、402,403は可変容量素子、404,405はスイッチ素子である。図23の差動LC発振器370のトランジスタ375,376の代わりに、(MOS)FET395,396を用いて構成している。
【0121】
図24の差動LC発振器390も、可変共振器として、図22に示す可変共振器360の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子404,405をオンオフすることにより、図22に示す可変共振器360の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0122】
図25は、本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図25に示す差動LC発振器410において、411,412は出力信号端子、413はバイアス端子、414はチューニング端子、415,416は(MOS)FET、417は電流源、418,419,420,421はインダクタ、422,423は可変容量素子、424,425はスイッチ素子である。図24の差動LC発振器390の電流源397をバイアス端子413側に移して、電流源417として構成している。
【0123】
図25の差動LC発振器410も、可変共振器として、図22に示す可変共振器360の(n=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子424,425をオンオフすることにより、図22に示す可変共振器360の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0124】
[第7の実施形態]
図26は、本発明の第7の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図26に示す可変共振器430において、431,432,…,433はインダクタ、434,435,…,436は可変容量素子、437,…,438,439,…,440はスイッチ素子である。インダクタ431,432,…,433は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子437,…,438は、合計(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子を示している。また、可変容量素子434,435,…,436は、合計m個(m:自然数)のキャパシタを示し、スイッチ素子439,…,440は、合計(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子を示している。
【0125】
ここで、可変共振器430の動作について説明する。インダクタ431のインダクタンスをL1、インダクタ432のインダクタンスをL2、…、インダクタ433のインダクタンスをLn、可変容量素子434の容量値をC1、可変容量素子435の容量値をC2、…、可変容量素子436の容量値をCmとし、スイッチ素子437,…,438,439,…,440は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0126】
スイッチ素子437,…,438がすべてオン、スイッチ素子439,…,440がすべてオフのとき、可変共振器430の共振周波数は、
【0127】
【数20】

となる。次に、スイッチ素子437をオフにすると、可変共振器430の共振周波数は、
【0128】
【数21】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子437,…,438をすべてオフにすると、可変共振器430の共振周波数は、
【0129】
【数22】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0130】
一方、スイッチ素子437,…,438をすべてオン、スイッチ素子439をオンにすると、可変共振器430の共振周波数は、
【0131】
【数23】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子439,…,440をすべてオンにすると、可変共振器430の共振周波数は、
【0132】
【数24】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0133】
以上のように、スイッチ素子437,…,438,439,…,440を任意にオンオフさせることにより、可変共振器430の共振周波数を任意に切替えることが可能となる。
【0134】
図27は、本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図27に示す差動LC発振器440Aにおいて、441,442は出力信号端子、443はバイアス端子、444はチューニング端子、445,446はトランジスタ、447は電流源、448,449,450,451はインダクタ、452,453,454,455は可変容量素子、456,457,458,459はスイッチ素子である。
【0135】
図27の差動LC発振器440Aは、可変共振器として、図26に示す可変共振器430の(n=2,m=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ445,446によって構成している。従って、スイッチ素子456,457,458,459をオンオフすることにより、図26に示す可変共振器430の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0136】
図28は、本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図28に示す差動LC発振器460において、461,462は出力信号端子、463はバイアス端子、464はチューニング端子、465,466は(MOS)FET、467は電流源、468,469,470,471はインダクタ、472,473,474,475は可変容量素子、476,476,477,479はスイッチ素子である。図27の差動LC発振器440Aのトランジスタ445,446の代わりに、(MOS)FET465,466を用いて構成している。
【0137】
図28の差動LC発振器460も、可変共振器として、図26に示す可変共振器430の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子476,476,477,479をオンオフすることにより、図26に示す可変共振器430の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0138】
図29は、本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図29に示す差動LC発振器480において、481,482は出力信号端子、483はバイアス端子、484はチューニング端子、485,486は(MOS)FET、487は電流源、488,489,490,491はインダクタ、492,493,494,495は可変容量素子、496,497,498,499はスイッチ素子である。図28の差動LC発振器460の電流源467をバイアス端子483側に移して、電流源487として構成している。
【0139】
図29の差動LC発振器480も、可変共振器として、図26に示す可変共振器430の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子496,497,498,499をオンオフすることにより、図26に示す可変共振器430の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0140】
[第8の実施形態]
図30は、本発明の第8の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。図30に示す可変共振器500において、501,502,…,503はインダクタ、504,505,…,506は可変容量素子、507,508,…,509,510,…,511はスイッチ素子である。インダクタ501,502,…,503は、合計n個(n:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子507,508,…,509は、合計(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子を示している。また、可変容量素子504,505,…,506は、合計m個(m:自然数)のインダクタを示し、スイッチ素子510,…,511は、合計(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子を示している。
【0141】
ここで、可変共振器500の動作について説明する。インダクタ501のインダクタンスをL1、インダクタ502のインダクタンスをL2、インダクタ503のインダクタンスをLn、可変容量素子504の容量値をC1、可変容量素子505の容量値をC2、可変容量素子506の容量値をCmとし、スイッチ素子507,508,…,509,510,…,511は、オン時は無損失、オフ時は完全アイソレーションと仮定する。
【0142】
スイッチ素子507,508,…,509,510,…,511がすべてオフのとき、可変共振器500の共振周波数は、
【0143】
【数25】

となる。次に、スイッチ素子507をオンにすると、可変共振器500の共振周波数は、
【0144】
【数26】

となり、共振周波数が高くなる。さらに、スイッチ素子507,508,…,509をすべてオンにすると、可変共振器500の共振周波数は、
【0145】
【数27】

となり、共振周波数がさらに高くなる。
【0146】
一方、スイッチ素子507,508,…,509がすべてオンの状態で、スイッチ素子510をオンにすると、可変共振器500の共振周波数は、
【0147】
【数28】

となり、共振周波数が低くなる。さらに、スイッチ素子510,…,511をすべてオンにすると、可変共振器500の共振周波数は、
【0148】
【数29】

となり、共振周波数がさらに低くなる。
【0149】
以上のように、スイッチ素子507,508,…,509,510,…,511を任意にオンオフさせることにより、可変共振器の共振周波数を任意に切替えることが可能となる。
【0150】
図31は、本発明の第8の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。図31に示す差動LC発振器520において、521,522は出力信号端子、523はバイアス端子、524はチューニング端子、525,526はトランジスタ、527は電流源、528,529,530,531はインダクタ、532,533,534,535は可変容量素子、536,537,538,539はスイッチ素子である。
【0151】
図31の差動LC発振器520は、可変共振器として、図30に示す可変共振器500の(n=2,m=2)の場合を使用したものであり、能動素子部をトランジスタ525,526によって構成している。従って、スイッチ素子536,537,538,539をオンオフすることにより、図30に示す可変共振器500の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0152】
図32は、本発明の第8の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。図32に示す差動LC発振器540において、541,542は出力信号端子、543はバイアス端子、544はチューニング端子、545,546は(MOS)FET、547は電流源、548,549,550,551はインダクタ、552,553,554,555は可変容量素子、556,557,558,559はスイッチ素子である。図31の差動LC発振器520のトランジスタ525,526の代わりに、(MOS)FET545,546を用いて構成している。
【0153】
図32の差動LC発振器540も、可変共振器として、図30に示す可変共振器500の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子556,557,558,559をオンオフすることにより、図30に示す可変共振器500の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0154】
図33は、本発明の第8の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。図33に示す差動LC発振器560において、561,562は出力信号端子、563はバイアス端子、564はチューニング端子、565,566は(MOS)FET、567は電流源、568,569,570,571はインダクタ、572,573,574,575は可変容量素子、576,577,578,579はスイッチ素子である。図32の差動LC発振器540の電流源547をバイアス端子563側に移して、電流源567として構成している。
【0155】
図33の差動LC発振器560も、可変共振器として、図30に示す可変共振器500の(n=2,m=2)の場合を使用したものである。従って、スイッチ素子576,577,578,579をオンオフすることにより、図30に示す可変共振器500の場合と同様、発振周波数を切替えることが可能であり、広帯域化を実現することが出来る。
【0156】
[第9の実施形態]
図3ないし図33の各図面は、図1,図2の周波数可変発振器1,11の構成例を示す回路図であり、第9の実施形態として、さらに、その構成素子について説明する。図3ないし図33の各図面に示すインダクタとしては、配線金属層の膜厚を厚くし、導体の損失を低減し、Q値を高めたインダクタ、もしくは、基板の裏面を研磨し、基板の影響を低減し、Q値を高めたインダクタ、もしくは、配線層を基板から浮かし、基板の影響を無くし、Q値を高めたインダクタのいずれかを使用している。かくのごとくQ値を高めたインダクタを使用することにより、発振振幅を確保しながら、電流値を減少させることにより、低位相雑音化を図ることが可能であり、広帯域に亘って、低い位相雑音の周波数可変発振器を実現することが出来る。
【0157】
[第10の実施形態]
図3ないし図33の各図面は、図1,図2の周波数可変発振器1,11の構成例を示す回路図であり、第10の実施形態として、さらに、その構成素子について説明する。図3ないし図33の各図面に示すスイッチ素子としては、オフ時のアイソレーションが高く、オン時の通過損失が低いMEMS(Micro−Electro−Mechanical Systems)スイッチ、あるいは、機械的切替え形スイッチ、あるいは、FET(Field Effect Transistor)スイッチ、あるいは、ダイオードスイッチのいずれかを使用することにより、スイッチング特性の向上を図ることが出来る。
【0158】
[第11の実施形態]
図34は、本発明の第11の実施形態の周波数可変シンセサイザの周波数可変帯域を模式的に示す模式図である。図34に示す例においては、図1,図2に示す周波数切替え制御信号入力端子4,14からの周波数切替え制御信号により、周波数可変発振器1,11の周波数帯域を帯域1から帯域6まで連続的に切替えた場合を例示している。可変共振器2,12を構成する1ないし複数のインダクタ、キャパシタ、スイッチ素子を用いて、周波数切替え制御信号によって周波数切替えを行うことにより、切替えたn番目(図34では、n=6)の発振周波数帯の比帯域をBnとしたとき、
【0159】
【数30】

を満足しながら、少なくともA Hzから2A
Hzまでの少なくとも1オクターブに亘って連続的に発振周波数を切替える周波数可変シンセサイザを実現することが出来る。
【0160】
[第12の実施形態]
図35は、本発明の第12の実施形態の周波数可変シンセサイザの周波数可変帯域を模式的に示す模式図である。図35に示す例においては、図1,図2に示す周波数切替え制御信号入力端子4,14からの周波数切替え制御信号により、周波数可変発振器1,11の周波数帯域を帯域1から帯域4までのいずれかに切替えた場合を例示している。可変共振器2,12を構成する1ないし複数のインダクタ、キャパシタ、スイッチ素子を用いて、図35のように、周波数切替え制御信号によって周波数切替えを行うことにより、少なくともA
Hzから2A Hzまでの少なくとも1オクターブに亘る周波数帯において、外部から指定した所要周波数帯域で発振する周波数可変シンセサイザを実現することが出来る。
【0161】
[第13の実施形態]
図36は、本発明の第13の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。図36に示す周波数可変シンセサイザ580において、581は周波数可変発振器、582は可変共振器、583は能動素子部、584は周波数切替え制御信号入力端子、585はバイアス端子、586,586Aは出力信号端子、587は制御信号入力端子、588は可変分周器、588Aは分周比制御信号入力端子である。なお、周波数可変発振器581は、可変共振器582と能動素子部583とを含んで構成されている。また、出力信号端子586は、周波数可変発振器581から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器588に入力される端子であり、出力信号端子586Aは、周波数可変シンセサイザ580から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器588から出力される信号の端子である。
【0162】
ここで、周波数可変シンセサイザ580の動作について説明する。周波数可変発振器581への電源は、バイアス端子585を介して印加される。可変共振器582の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子584を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。制御信号入力端子587を介して入力される同期信号により、周波数可変発振器581にロックをかけ、周波数の安定化を図り、出力信号端子586より、安定した出力信号を出力する。周波数可変発振器581は、可変共振器582に対する負性抵抗を発生する能動素子部583の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子586から出力することが可能である。
【0163】
出力信号端子586より出力された周波数可変発振器581の出力信号は、分周せずにそのまま出力する場合も含め、分周比制御信号入力端子588Aから入力された分周比制御信号により分周比(1/2)(i:自然数)を変化させることが可能な可変分周器588に入力され、可変分周器588により、周波数可変発振器581の出力信号の(1/2)の周波数の信号を出力することが可能であるので、第13の実施形態の周波数可変シンセサイザ580は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子586Aから出力することが可能である。
【0164】
以上のように、可変分周器588により、周波数可変発振器581からの出力信号を可変分周することにより、周波数可変シンセサイザ580は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0165】
図37は、本発明の第13の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。図37に示す周波数可変シンセサイザ590において、591は周波数可変発振器、592は可変共振器、593は能動素子部、594は周波数切替え制御信号入力端子、595はバイアス端子、596,596Aは出力信号端子、597は制御信号入力端子、598は可変分周器、598Aは分周比制御信号入力端子、599はPLL回路である。なお、周波数可変発振器591は、可変共振器592と能動素子部593とを含んで構成されている。また、出力信号端子596は、周波数可変発振器591から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器598に入力される端子であり、出力信号端子596Aは、周波数可変シンセサイザ590から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器598から出力される信号の端子である。
【0166】
ここで、周波数可変シンセサイザ590の動作について説明する。周波数可変発振器591への電源は、バイアス端子595を介して印加される。可変共振器592の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子594を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。周波数可変発振器591は、可変共振器592に対する負性抵抗を発生する能動素子部593の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子596から出力することが可能である。
【0167】
周波数可変発振器591の出力信号端子596からの出力信号は、可変分周器598で、分周比制御信号入力端子598Aから入力された分周比制御信号に従って(1/2)の周波数に分周されて、周波数可変シンセサイザ590の出力信号として出力信号端子596Aから出力される。従って、可変共振器592すなわち周波数可変発振器591は、A
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能であるので、可変分周器598すなわち周波数可変シンセサイザ590は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子596Aから出力することが可能である。
【0168】
可変分周器598で出力された(1/2)以下の分周比の分周信号は、PLL回路599に入力され、位相比較、フィルタリングされた後、PLL回路599から同期信号として出力される。PLL回路599から出力された同期信号は、周波数可変発振器591の制御信号入力端子597に入力され、周波数可変発振器591にロックをかけ、周波数の安定化を図っている。
【0169】
以上のように、可変分周器598により、周波数可変発振器591の出力信号を可変分周することにより、周波数可変シンセサイザ590は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0170】
図38は、本発明の第13の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの他の具体例を示すブロック図である。図38に示す周波数可変シンセサイザ600において、601は周波数可変発振器、602は可変共振器、603は能動素子部、604は周波数切替え制御信号入力端子、605はバイアス端子、606,606Aは出力信号端子、607は制御信号入力端子、608は可変分周器、608Aは分周比制御信号入力端子、609はPLL回路である。なお、周波数可変発振器601は、可変共振器602と能動素子部603とを含んで構成されている。また、出力信号端子606は、周波数可変発振器601から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器608に入力される端子であり、出力信号端子606Aは、周波数可変シンセサイザ600から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器608から出力される信号の端子である。
【0171】
ここで、周波数可変シンセサイザ600の動作について説明する。周波数可変発振器601への電源は、バイアス端子605を介して印加される、可変共振器602の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子604を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。周波数可変発振器601は、可変共振器602に対する負性抵抗を発生する能動素子部603の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子606から出力することが可能である。
【0172】
周波数可変発振器601の出力信号端子606からの出力信号は、可変分周器608で、分周比制御信号入力端子608Aから入力された分周比制御信号に従って(1/2)の周波数に分周されて、周波数可変シンセサイザ600の出力信号として出力信号端子606Aから出力される。従って、可変共振器602すなわち周波数可変発振器601は、A
Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能であるので、可変分周器608すなわち周波数可変シンセサイザ600は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子606Aから出力することが可能である。
【0173】
可変分周器608で出力された分周信号は、PLL回路609に入力され、位相比較、フィルタリングされた後、PLL回路609から同期信号として出力される。PLL回路609から出力された同期信号は、周波数可変発振器601の制御信号入力端子607に入力され、周波数可変発振器601にロックをかけ、周波数の安定化を図っている。
【0174】
以上のように、可変分周器608により、周波数可変発振器601の出力信号を可変分周することにより、周波数可変シンセサイザ600は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0175】
[第14の実施形態]
図39は、本尭明の第14の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。図39に示す周波数可変シンセサイザ610において、611は周波数可変発振器、612は可変共振器、613は能動素子部、614は周波数切替え制御信号入力端子、615はバイアス端子、616,616Aは出力信号端子、617は制御信号入力端子、618は可変分周器、618Aは分周比制御信号入力端子、619はバイパス回路である。なお、周波数可変発振器611は、可変共振器612と能動素子部613とを含んで構成されている。また、出力信号端子616は、周波数可変発振器611から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器618またはバイパス回路619に入力される端子であり、出力信号端子616Aは、周波数可変シンセサイザ610から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器618またはバイパス回路619から出力される信号の端子である。
【0176】
ここで、周波数可変シンセサイザ610の動作について説明する。周波数可変発振器611への電源は、バイアス端子615を介して印加される。可変共振器612の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子614を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。制御信号入力端子617を介して入力される同期信号により、周波数可変発振器611にロックをかけ、周波数の安定化を図り、出力信号端子616より、安定した出力信号を出力する。周波数可変発振器611は、可変共振器612に対する負性抵抗を発生する能動素子部613の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子616から出力することが可能である。
【0177】
出力信号端子616より出力された周波数可変発振器611の出力信号は、分周比制御信号入力端子618Aから入力された分周比制御信号により、分周する場合には、分周比(1/2)(n:自然数)を変化させることが可能な可変分周器618に入力され、可変分周器618により、周波数可変発振器611の出力信号の(1/2)の周波数の信号を出力することが可能であるので、第14の実施形態の周波数可変シンセサイザ610は、A×(1/2) Hzから2A×(1/2) Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子616Aから出力することが可能である。
【0178】
一方、分周比制御信号入力端子618Aから入力された分周比制御信号として、周波数可変発振器611の出力信号を分周せずにそのまま出力する場合、可変分周器618に入力せず、バイパス回路619を経由して、そのまま出力信号端子616Aから出力することが可能であるので、第14の実施形態の周波数可変シンセサイザ610は、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号をそのまま出力信号端子616Aから出力することも可能である。
【0179】
ここで、本実施形態の可変分周器618の場合は、今までに説明した各実施形態における可変分周器と異なり、入力された信号をそのまま通過させることができなく、必ず、分周比(1/2)の周波数に分周する場合を示している。
【0180】
以上のように、周波数切替え制御信号により、可変共振器612の共振周波数を切替えるとともに、分周比制御信号により、可変分周器618の分周比の切替えおよびバイパス回路619と可変分周器618との切替えを行うことにより、周波数可変シンセサイザ610は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0181】
図40は、本発明の第14の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。図40に示す周波数可変シンセサイザ620において、621は周波数可変発振器、622は可変共振器、623は能動素子部、624は周波数切替え制御信号入力端子、625はバイアス端子、626,626Aは出力信号端子、627は制御信号入力端子、628は可変分周器、628Aは分周比制御信号入力端子、629はPLL回路、630はバイパス回路である。なお、周波数可変発振器621は、可変共振器622と能動素子部623とを含んで構成されている。また、出力信号端子626は、周波数可変発振器621から出力される出力信号の端子であって、その出力が可変分周器628またはバイパス回路630に入力される端子であり、出力信号端子626Aは、周波数可変シンセサイザ620から発振周波数として出力される最終的な出力信号の端子であって、可変分周器628またはバイパス回路630から出力される信号の端子である。
【0182】
ここで、周波数可変シンセサイザ620の動作について説明する。周波数可変発振器621への電源は、バイアス端子625を介して印加される。可変共振器622の共振周波数は、周波数切替え制御信号入力端子624を介して入力される周波数切替え制御信号により切替えられる。周波数可変発振器621は、可変共振器622に対する負性抵抗を発生する能動素子部623の動作とあいまって、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子626から出力することが可能である。
【0183】
出力信号端子626より出力された周波数可変発振器621の出力信号は、分周比制御信号入力端子628Aから入力された分周比制御信号により、分周する場合には、分周比(1/2)(i:自然数)を変化させることが可能な可変分周器628に入力され、可変分周器628により、周波数可変発振器621の出力信号の(1/2)の周波数の信号を出力することが可能であるので、第14の実施形態の周波数可変シンセサイザ620は、A×(1/2) Hzから2A×(1/2) Hzまでの周波数帯の信号を出力信号端子626Aから出力することが可能である。
【0184】
一方、分周比制御信号入力端子628Aから入力された分周比制御信号として、周波数可変発振器621の出力信号を分周せずにそのまま出力する場合、可変分周器628に入力せず、バイパス回路630を経由して、そのまま出力信号端子626Aから出力することが可能であるので、第14の実施形態の周波数可変シンセサイザ620は、A Hzから2A Hzまでの周波数帯の信号をそのまま出力信号端子626Aから出力することも可能である。
【0185】
ここで、本実施形態の可変分周器628の場合は、今までに説明した各実施形態における可変分周器と異なり、入力された信号をそのまま通過させることができなく、必ず、分周比(1/2)の周波数に分周する場合を示している。
【0186】
可変分周器628またはバイパス回路630から出力された信号は、PLL回路629に入力され、位相比較、フィルタリングされた後、PLL回路629から同期信号として出力される。PLL回路629から出力された同期信号は、周波数可変発振器621の制御信号入力端子627に入力され、周波数可変発振器621にロックをかけ、周波数の安定化を図っている。
【0187】
以上のように、周波数切替え制御信号により、可変共振器622の共振周波数を切替えるとともに、分周比制御信号により、可変分周器628の分周比の切替えおよびバイパス回路630と可変分周器628との切替えを行うことにより、周波数可変シンセサイザ620は、A×(1/2) Hzから2A
Hzまでの周波数帯の信号を出力することが可能で、広帯域化を実現することが出来る。
【0188】
[第15の実施形態]
前述した各実施形態において、可変分周器(例えば、図1の可変分周器8あるいは図36の可変分周器588)は、分周比制御信号入力端子(例えば、図1の分周比制御信号入力端子8Aあるいは図36の分周比制御信号入力端子588A)から入力される分周比制御信号によって周波数可変発振器からの出力信号(例えば、図1の出力信号端子6あるいは図36の出力信号端子586からの出力信号)を、分周比(1/2i)や(1/2)に分周する例を示したが、これらに限るものではなく、例えば、分周比を(1/i)とする(i:自然数)ことも可能である。これにより、周波数可変発振器からの出力信号(例えば、図1の出力信号端子6あるいは図36の出力信号端子586からの出力信号)を、(奇数分の1)例えば(1/3)なども含めて任意の分周比の周波数に分周することも可能である。
【0189】
さらに、可変分周器(例えば、図1の可変分周器8あるいは図36の可変分周器588や、前述したような分周比(1/i)の可変分周器)を、任意の組み合わせで複数個縦列に多段接続するように構成することも可能である。これにより、例えば、分周比(1/2)と分周比(1/3)との2つの可変分周器を縦列に多段接続することによって、周波数可変発振器からの出力信号を(1/6)に分周して、周波数可変シンセサイザの最終的な出力信号として出力することも可能である。すなわち、分周比が(1/i)や(1/2j)や(1/2)の可変分周器(i,j,k:自然数)のうち、いずれでも、任意の組み合わせの可変分周器を縦列に多段接続する構成を採用することにより、広範囲に亘って任意の分周比の出力信号を出力するように構成することが可能である。
【0190】
また、前述のような、分周比が(1/i)や、(1/2j)や、(1/2)の各可変分周器(i,j,k:自然数)それぞれについて、あるいは、分周比が(1/i)、(1/2j)、(1/2)の可変分周器を縦列に多段接続した場合について、さらに(1/2)分周器を最後段の分周器として縦列に接続して構成することも可能である。
【0191】
[その他の実施形態]
以上に述べた各実施形態は、すべて本発明の実施形態を限定的に示すものではなく、例示的に示すものであって、本発明は、他の種々の変形態様および変更態様で実施することができる。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】本発明の第1の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図13】本発明の第4の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図15】本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図17】本発明の第4の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図18】本発明の第5の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図19】本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図20】本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図21】本発明の第5の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図22】本発明の第6の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図23】本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図24】本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図25】本発明の第6の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図26】本発明の第7の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図27】本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図28】本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図29】本発明の第7の実施形態に基づく周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図30】本発明の第8の実施形態の周波数可変発振器を構成する可変共振器の構成の一例を示す回路図である。
【図31】本発明の第8の実施形態の周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器を示す回路図である。
【図32】本発明の第8の実施形態の周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器の他の構成を示す回路図である。
【図33】本発明の第8の実施形態の周波数可変発振器の一具体例である差動LC発振器のさらなる他の構成を示す回路図である。
【図34】本発明の第11の実施形態の周波数可変シンセサイザの周波数可変帯域を模式的に示す模式図である。
【図35】本発明の第12の実施形態の周波数可変シンセサイザの周波数可変帯域を模式的に示す模式図である。
【図36】本発明の第13の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。
【図37】本発明の第13の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。
【図38】本発明の第13の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの他の具体例を示すブロック図である。
【図39】本発明の第14の実施形態の周波数可変シンセサイザの構成を示すブロック図である。
【図40】本発明の第14の実施形態に基づく周波数可変シンセサイザの具体例を示すブロック図である。
【図41】従来の周波数帯域切替え発振装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0193】
1A,10,580,590,600、610,620…周波数可変シンセサイザ、
1,11,581,591、601,611,621…周波数可変発振器、
2,12,582,592、602,612,622…可変共振器、
3,13、583,593,603,613,623…能動素子部、
4,14、584,594,604,614,624…周波数切替え制御信号端子、
5,15、585,595,605,615,625…バイアス端子、
6,6A,16,16A、586,586A,596,596A、606,606A、616,616A、626,626A…出力信号端子、
7,17、587,597,607,617,627…制御信号入力端子、
8,18、588,598,608,618,628…可変分周器、
8A,18A,588A,598A,608A,618A,628A…分周比制御信号入力端子、
19、599,609,629…PLL回路、
20,110,200,290,360,430,500…可変共振器、
21,112,113,114,201,202,203,292,293,294,362,363,364,431,432,433,501,502,503…インダクタ、
22,23,24,111,204,205,206,291,361,434,435,436,504,505,506…可変容量素子、
25,26,115,116,207,208,209,210,295,296,365,366,367,437,438,439,440,507,508,509,510,511…スイッチ素子、
30,50,70,90,120,140,160,180,210A,230,250,270,300,320,340,370,390,410,440A,460,480,520,540,560…差動LC発振器、
31,32,51,52,71,72,91,92,121,122,141,142,161,162,181,182,211,212,231,232,251,252,271,272,301,302,321,322,341,342,371,372,391,392,411,412,441,442,461,462,481,482,521,522,541,542,561,562…出力信号端子、
33,53,73,93,123,143,163,183,213,233,253,273,303,323、343,373,393,413,443,463,483,523,543,563…バイアス端子、
34,54,74,94,124,144,164,184,214,234,254,274,304,324,344,374,394,414,444,464,484,524,544,564…チューニング端子、
35,36,125,126,215,216,305,306,375,376,445,446,525,526…トランジスタ、
37,57,77,97,98,127,147,167,187,188,217,237,257,277,278,307,327,347,377,397,417,447,467,487,527,547,567…電流源、
38,39,58,59,78,79,99,128〜131,148〜151,168〜171,189,190,218〜221,238〜241,258〜261,279,280,308〜311,328〜331,348〜351,378〜381,398〜401,418〜421,448〜451,468〜471,488〜491,528〜531,548〜551,568〜571…インダクタ、
40〜43,60〜63,80〜83,100〜103,132,133,152,153,172,173,191,192,222〜225,242〜245,262〜265,281〜284,312,313,332,333,352,353,382,383,402,403,422,423,452〜455,472〜475,492〜495,532〜535,552〜555,572〜575…可変容量素子、
44,45,64,65,84,85,104,105,134,135,154,155,174,175,193,226〜229,246〜249,266〜269,285〜287,314,315,334,335,354,355,384,385,404,405,424,425,456〜459,476〜479,496〜499,536〜539,556〜559,576〜579…スイッチ素子、
55,56,75,76,95,96,145,146,165,166,185,186,235,236,255,256,275,276,325,326,345,346,395,396,415,416,465,466,485,486,545,546,565,566…(MOS)FET、
619,630…バイパス回路、
631…電圧制御発振器、
632・・・1/3分周器、
633,634…逓倍器、
635…周波数切替え制御信号入力端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ1ないし複数個のインダクタとキャパシタとスイッチ素子とからなり、前記スイッチ素子を切替えることにより可変の共振周波数で発振する可変共振器と、該可変共振器の負性抵抗を発生する能動素子部と、前記可変共振器の共振周波数を可変に分周して発振周波数として出力する可変分周器とを少なくとも含んで構成される周波数可変シンセサイザであって、前記可変共振器が、外部から入力される周波数切替え制御信号に従って前記スイッチ素子を切替えることにより共振周波数を決定し、前記可変分周器が、外部から入力される分周比制御信号に従って分周比を決定することを特徴とする周波数可変シンセサイザ。
【請求項2】
前記可変分周器は、分周比を(1/i)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/i)の周波数の信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項3】
前記可変分周器は、分周比を(1/2i)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/2i)の周波数の信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項4】
前記可変分周器は、分周比を(1/2)とし(i:自然数)、前記可変共振器から入力される信号の(1/2)の周波数の信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項5】
前記可変分周器として、分周比が(1/i)、(1/2j)、(1/2)の可変分周器(i,j,k:自然数)のうち、任意の組み合わせの可変分周器を縦列に多段接続して構成していることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項6】
前記可変分周器として、さらに(1/2)分周器を最後段の分周器として縦列に接続して構成していることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項7】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、1個のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(m−1)個のスイッチ素子とからなり、m個の前記キャパシタそれぞれの一端を、1個の前記インダクタの一端に接続し、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端を、前記インダクタの他端に接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記インダクタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(m−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項8】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタそれぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個のインダクタの他端を、前記キャパシタの他端に接続し、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記キャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項9】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの一端とm個の前記キャパシタの一端とをすべて接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個の特定のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうちのいずれか1個の特定のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記特定のインダクタおよび1個の前記特定のキャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項10】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項11】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項12】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項13】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項14】
前記インダクタとして、配線金属層の膜厚が厚い構成もしくは基板の裏面を研磨した構成もしくは配線層を基板から浮かした構成のいずれかの構成からなるインダクタを使用することを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項15】
前記スイッチ素子として、MEMSスイッチもしくは機械的切替え形スイッチもしくはFETスイッチもしくはダイオードスイッチのいずれかを使用することを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項16】
前記能動素子部が、トランジスタもしくはFETを使用して構成されていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項17】
前記周波数切替え制御信号により、少なくともA Hz(A:任意の周波数)から2A Hzまでの少なくとも1オクターブに亘って、連続的に発振周波数を切替えることができ、切替えたn番目の発振周波数帯の比帯域をBとしたとき、
【数1】

を満足する1ないし複数の前記インダクタ、前記キャパシタ、前記スイッチ素子を備えていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項18】
前記周波数切替え制御信号により、少なくともA Hz(A:任意の周波数)から2A Hzまでの少なくとも1オクターブに亘る周波数帯において、発振周波数を切替えることにより、外部から指定した所要周波数帯域の信号を出力する1ないし複数の前記インダクタ、前記キャパシタ、前記スイッチ素子を備えていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項19】
前記可変共振器から出力される共振周波数をそのまま発振周波数として出力するように、前記可変分周器をバイパスするバイパス回路をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の周波数可変シンセサイザ。
【請求項20】
それぞれ1ないし複数個のインダクタとキャパシタとスイッチ素子とからなり、前記スイッチ素子を切替えることにより可変の共振周波数で発振する可変共振器と、該可変共振器の負性抵抗を発生する能動素子部とを少なくとも含んで構成される周波数可変発振器であって、前記可変共振器が、外部から入力される周波数切替え制御信号に従って前記スイッチ素子を切替えることにより共振周波数を決定することを特徴とする周波数可変発振器。
【請求項21】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、1個のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(m−1)個のスイッチ素子とからなり、m個の前記キャパシタそれぞれの一端を、1個の前記インダクタの一端に接続し、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端を、前記インダクタの他端に接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記インダクタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(m−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項22】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタそれぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個のインダクタの他端を、前記キャパシタの他端に接続し、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記キャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項23】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの一端とm個の前記キャパシタの一端とをすべて接続し、n個の前記インダクタのうち、いずれか1個の特定のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうちのいずれか1個の特定のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(n−1)個の前記インダクタそれぞれの他端を、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、1個の前記特定のインダクタおよび1個の前記特定のキャパシタの他端に接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項24】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項25】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個のインダクタ(n:2以上の整数)と1個のキャパシタと(n−1)個のスイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端と最後尾のインダクタの他端とを、1個の前記キャパシタの一端と他端とにそれぞれ接続し、かつ、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの一端を、1個の前記キャパシタの一端に接続し、(n−1)個の前記スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項26】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、n個の前記インダクタのうち、(n−1)個のインダクタそれぞれと(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれとを1個ずつ一端と他端とを互いに接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項27】
前記可変共振器として、1ないし複数の前記インダクタと前記キャパシタと前記スイッチ素子が、n個(n:2以上の整数)のインダクタとm個(m:2以上の整数)のキャパシタと(n−1)個のインダクタ側スイッチ素子と(m−1)個のキャパシタ側スイッチ素子とからなり、n個の前記インダクタの他端を、最後尾のインダクタの他端を除いて、直列接続となるように、順次、次のインダクタの一端に接続し、先頭のインダクタの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、前記最後尾のインダクタの他端を、m個の前記キャパシタのうち、いずれか1個のキャパシタの他端に接続し、かつ、残りの(m−1)個の前記キャパシタそれぞれの他端を、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの一端に1個ずつ接続し、(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子それぞれの他端を、前記最後尾のインダクタの他端に接続して、かつ、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの一端を、m個の前記キャパシタすべての一端に接続し、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子それぞれの他端を、n個の前記インダクタを順次直列に接続しているインダクタ同士の(n−1)個の接続点それぞれに1個ずつ接続して構成され、前記周波数切替え制御信号により、(n−1)個の前記インダクタ側スイッチ素子および/または(m−1)個の前記キャパシタ側スイッチ素子のいずれか1ないし複数を切替えることにより、発振する共振周波数を切替えることを特徴とする請求項20に記載の周波数可変発振器。
【請求項28】
前記インダクタとして、配線金属層の膜厚が厚い構成もしくは基板の裏面を研磨した構成もしくは配線層を基板から浮かした構成のいずれかの構成からなるインダクタを使用することを特徴とする請求項20ないし27のいずれかに記載の周波数可変発振器。
【請求項29】
前記スイッチ素子として、MEMSスイッチもしくは機械的切替え形スイッチもしくはFETスイッチもしくはダイオードスイッチのいずれかを使用することを特徴とする請求項20ないし28のいずれかに記載の周波数可変発振器。
【請求項30】
前記能動素子部が、トランジスタもしくはFETを使用して構成されていることを特徴とする請求項20ないし29のいずれかに記載の周波数可変発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2007−243314(P2007−243314A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59585(P2006−59585)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】