説明

基板表面形状検出方法及びその装置

【課題】パターンドメディアの検査において、ナノインプリント時の欠陥か、表面に付着した異物あるいは傷かを区別して検査する。
【解決手段】ナノインプリント時の欠陥の検査は複数の波長を含む第1の光源からの光をハーフミラー7、対物レンズ8を介してディスク基板1に照射し、反射光を対物レンズ8、ハーフミラー7を介して分光器9に入射させることによってスキャットロメトリー法により検査する。ディスク表面の異物あるいは傷をレーザ光10を斜め方向から照射し、第1の仰角と第2の仰角に配置した検出装置11、12によって検出する。スキャットロメトリー法による欠陥の座標が異物あるいは傷の座標と一致すれば、ナノプリント時の欠陥ではないと判断し、一致しなければナノプリント時の欠陥と判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク基板、または半導体ウェハ等の表面上の形状を光学的に検出する表面形状検出方法およびその装置に係り、特に、基板表面に形成された光学解像度以下の微細なパターンの有無やパターン形状の良否検出と基板表面上の異物あるいは傷の検出を同一箇所で同時に検出することによりパターンの有無やパターン形状の良否判定を高感度で検出し、出力あるいは表示する検査技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置に用いる磁気記録用媒体には、サブストレート基板(ガラスあるいはアルミニューム)表面に磁性体を蒸着したディスク基板が使用される。このディスク基板を磁気ヘッドで磁化して、磁気的な記録を行う。記録は、記録単位である1ビットに相当する領域に区分けして、それぞれの領域毎に行う。
【0003】
現在の記録方式に用いられているディスク基板は、全面に磁性膜を形成しサーボトラックライタにより、記録領域に相当するデータ領域と、磁気ヘッドの基準となる信号が書き込まれたサーボ領域が書き込まれる。記録密度を向上させるためには、データ領域の1ビット当たりの面積を小さくする必要がある。ところが、記録面積を小さくすると、熱による影響で磁気方向が反転する熱ゆらぎと呼ばれる現象が発生し、記録密度に限界が発生する。
【0004】
この対応としては、磁性膜構造の改良や、磁気ヘッドの高感度化などで対応しているが、記録密度の限界に達している。そこで、近年、さらなる記録密度の向上に対する記録用媒体として導入が期待されているのがパターンドメディアである。パターンドメディアは記録情報の1ビットに相当する磁気的な構造物の配列を媒体表面に持つディスク基板である。
【0005】
パターンドメディアは現在のところ、2方式提案されており、図2(a)に示すディスクリートトラックメディアと図2(b)に示すビットパターンドメディアである。ディスクリートトラックメディアは、基板1000上に同心円状のトラックパターン1001を形成する方式であり、トラックパターン1001間に磁性膜が形成されないため、トラック間の磁気的な相互干渉が少なくなるため、データ領域の縮小が可能となり、記録密度の向上が可能となる。
【0006】
さらに、ビットパターンドメディアは、トラックパターンの長手方向を分割して、基板1000上に無数のビットパターン1002を形成する方式である。この方式によれば、1つのビットパターンが1ビットとなるため、さらなるデータ領域の縮小が可能となり、記録密度の大幅な向上が可能である。トラックパターン1001の幅、ビットパターン1002はともに数十nmと非常に微細な形状である。なお、これらのパターンドメディアは当該既知の技術である。
【0007】
このパターンドメディアのパターン形成には、ナノインプリント技術を用いる方法が有力視されている。図3の(1)から(6)にナノインプリントを形成するフロー図を示す。(1)光を透過するモールド(型)1003をディスク基板1000表面に塗布したレジスト1004上方に配置する。(2)モールド1003をレジスト1004に押し当て、レジスト1004を変形させる。(3)この状態でモールド1003上からレジスト1004を露光する。(4)モールド1003を取り除くと、レジスト1004には、モールド1003と同一の形状が形成される。(5)半導体リソグラフィの技術を応用して、レジスト1004以外の部分がエッチングされる。(6)レジストを除去することで、ディスク基板1000上にビットパターンが形成される。
【0008】
このとき、モールド1003自体に欠陥がある場合や、モールド1003に異物が付着している場合には、転写されるパターンにも形状不良やパターン抜けなどの致命的な欠陥が生じることになる。そのため、ナノインプリント技術の導入により、ビットパターンが適切に形成されているかを検査する必要が新たに生じることとなる。
【0009】
また、ナノインプリント時に正常なビットパターンが形成されたとしても、ナノインプリント後に付着した異物や、傷などの影響により、前記ビットパターンの検査結果に影響を及ぼす可能性が考えられるため、ナノインプリント時の欠陥であるか、その後に発生した異物あるいは傷の欠陥か見極め、ナノインプリント時の検査を高感度に検査する必要がある。
【0010】
このようなナノインプリントによって形成されるパターンドメディアを効率的に検査する方法としてスキャットロメトリー法がある。「特許文献1」には、スキャットロメトリー法によってパターンドメディアを検査する技術が記載されている。
【0011】
【特許文献1】特開2007-133985
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ナノインプリントしたパターンの欠陥を検出する方法としては、SEM(Scanning Electron Microscope)やAFM(Atomic Force Microscope)を用いることが考えられる。しかし、SEMを用いた場合には、上から見たパターンの表面形状しかしか検査できず、パターンの断面形状を検査するには破壊しなければならない。
【0013】
一方、AFMでは対象の3D形状を計測できるのであるが、探針の状態によって計測結果がばらつきパターン形状を正確に計測できない場合がある。また、これらの方法ではスループットの観点から、基板の全面検査、全数検査することは不可能である。また、限られたスループットで検査しようとすると、限られた領域の検査しかできない。
【0014】
ナノインプリントのプロセス管理が目的の場合は、インプリントされたパターンの正確な形状を計測する必要がある。また、製品の品質管理が目的の場合は、製品を全面、全数検査する必要があるため、上記の方法では、これらの要求を満たすことができない。
【0015】
本発明の課題はこのような問題点を解決ことである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は上述した様々な課題を解決するものであって、ナノインプリント時の欠陥検出に分光反射率を応用した光学的な手法を用いることにより、パターンの有無や形状の良否を計測する。また、異物あるいは傷の判定を斜方から照明したレーザからの散乱光を検出する方式で行う。これらの検出を同一箇所、同時行うことで、異物あるいは傷欠陥の特定が可能となるため、ナノインプリント時のパターンの有無、形状の良否判定を高感度で検出し、出力あるいは表示するディスク基板表面欠陥検査方法及びその装置を提供する。
【0017】
すなわち、本発明では、ナノインプリント後の異物や傷の影響を受けることなく、ナノインプリント工程で発生した欠陥を高感度に検出することを可能にする表面欠陥検査方法及びその装置を実現するものである。具体的な手段は次のとおりである。
【0018】
すなわち、本発明では、基板表面形状の欠陥を検査する方法において、回転しかつ一軸方向に移動している基板に複数の波長を含む光を照射し、該基板からの反射光の強度を波長毎に検出し、検出したデータに基づいて該基板上に形成されたパターンの有無や形状の良否を判定するようにし、さらに、該基板上にレーザ光を照射し、該レーザ光が照明された基板から第一の仰角方向に散乱した光と第二の仰角方向に散乱した光をそれぞれ検出して第一の散乱光検出信号と第二の散乱光検出信号とを得、前記、第一の散乱光検出信号と前記第二の散乱光検出信号を処理して前記基板上の異物あるいは傷欠陥を検出するようにし、前記、パターンの有無や形状の良否を判定するステップの欠陥情報と、前記、異物あるいは傷欠陥を検出するステップの欠陥情報に基づいて、欠陥座標の一致あるいは不一致を求めるようにし、前記、欠陥情報の一致あるいは不一致を求めた結果により、座標が一致の場合は前記パターンの有無や、形状の良否を判定するステップの欠陥情報を除去するようにし、前記、欠陥情報の一致あるいは不一致を求めた結果により、座標が不一致の場合は前記パターンの有無や、形状の良否を判定するステップの欠陥情報を採用にし、前記、異物あるいは傷欠陥を検出ステップの欠陥情報とパターンの有無や、形状の良否を判定するステップを除去した欠陥情報を処理して前記基板上の欠陥を検出するようにした。
【0019】
また、本発明では、基板表面形状の欠陥を検査する装置を、基板を載置して基板を回転させると共に一軸方向に移動させるテーブル手段、前記テーブル手段に載置され回転しかつ一軸方向に移動している基板に、複数の波長を含む光を照射する第一の照明手段、斜め方向からレーザ光を照射する第二の照明手段、該第一の照明手段で基板からの反射光の強度を波長毎に検出する手段、第二の照明手段でレーザ光が照明された基板から第一の仰角方向に散乱した光を検出する第一の散乱光検出手段、該照明手段でレーザ光が照明された基板から第二の仰角方向に散乱した光を検出する第二の散乱光検出手段、前記光の強度を波長毎に検出する手段から得られた欠陥情報を処理する基板表面形状処理手段、前記第一の散乱光検出手段と前記第二の散乱光検出手段とから得られる検出信号を処理して前記基板上の欠陥を検出する欠陥信号処理手段、前記基板表面形状処理手段の処理結果から得られた情報と前記欠陥信号処理手段から得られた情報から基板表面形状処理手段のみの情報を抽出する欠陥情報処理手段、欠陥情報処理手段によって得られた欠陥情報を表示、記録する手段、を備えて構成し、前記基板表面形状処理手段は基板表面形状を得、前記欠陥信号処理手段は基板表面の欠陥を得、欠陥情報処理手段は、基板表面形状の欠陥情報だけを抽出し、欠陥情報処理手段の情報に基づいて欠陥情報を表示、記録するようにした。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、基板に複数の波長を含む光を照射し、該基板からの反射光の強度を波長毎に検出し、検出したデータに基づいて該基板上に形成されたパターンの有無や形状の良否を判定することにより、基板表面の形状を検出可能であり、該基板上にレーザ光を照射し、該レーザ光が照明された基板から第一の仰角方向に散乱した光と第二の仰角方向に散乱した光をそれぞれ検出して第一の散乱光検出信号と第二の散乱光検出信号から基板上の異物あるいは傷欠陥を検出可能であることから、同一箇所で同時検出査を行うことで、基板表面の形状と異物あるいは傷の欠陥を弁別することが可能となり、基板表面の形状検出結果から異物あるいは傷の欠陥を除外することで確実に基板表面の形状が検出可能となる顕著な効果を奏する。
【0021】
また本発明は、磁気ディスク基板、または半導体ウェハ等の表面上の形状欠陥を光学的に検出する表面形状検出方法およびその装置において、特に、基板表面に形成された光学解像度以下の微細なパターンの有無や形状の良否検出と表面上の異物あるいは傷の検出を同一箇所で同時検出することにより、パターンの有無や形状の良否検出の検出結果から異物あるいは傷の欠陥情報を除外することが可能となり、パターンの有無、形状の良否判定を高感度で検出し、出力あるいは表示することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下本発明に内容を実施例にしたがって詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
本発明に係るディスク表面形状検出装置の実施例1を図1と図4から図16に示す。図1に本実施例における表面形状検出装置500の構成を示す。ディスク基板1は回転ステージ2に固定される。回転ステージ2は回転ステージ制御ユニット3により回転数を制御するとともに、回転方向の位置検出が可能である。回転ステージ2は直進ステージ4により水平方向に移動可能である。直進ステージ4は直進ステージ制御ユニット5により水平方向の移動量を制御するとともに位置検出が可能である。
【0024】
複数の波長を有した第一の照明装置6(例えばハロゲンランプ、キセノンランプなど)からの光は、ハーフミラー7を反射し、対物レンズ8を介してディスク基板1の表面を照明する。照明装置6の光源にはハロゲンランプ、キセノンランプなどを用いる。ディスク基板1の表面で反射した光は、再度対物レンズ8とハーフミラー7を透過して分光器9に入射する。
【0025】
分光器9には、ZEISSや浜松ホトニクス社等市販の分光器で200nm付近から適用できるものがある。ディスク基板1の斜方から第二の照明装置10によりレーザ光を照射する。照射した照明の反射側に第一の仰角で配置した第一の検出装置11にディスク基板1の散乱光のみを検出可能である。また、第二の仰角で配置した第二の検出装置12で第一の検出器11と異なる散乱光を検出可能である。
【0026】
検出器11、12には光電変換素子あるいは光電子増倍管やカメラを用いる。対物レンズ8から見たA矢視図で照明範囲を説明する。第一の照明装置6の照明範囲13を基準とし、第二の照明装置10の照明範囲14を一致させる。分光器9の検出範囲15とすれば、第一の検出装置11と第二の検出装置12の検出範囲15は一致させるように配置する。
【0027】
なお、第二の照明装置10の角度は、ディスク基板1に対して水平(ディスク基板1の円周方向)以外の角度とする。本実施例では、垂線から20から30度に設定している。第一の検出装置11の設定角度は、第二の照明装置10の正反射側に設置するため、対象の位置に設定すればよい。
【0028】
第二の検出装置12は、第一の検出装置11で検出できる範囲以外である低い角度とするため、本実施例では、垂線から70から80度に設定している。制御部501はそれぞれの検出器のデータ処理と、ステージ系の制御と検出条件の入力、検出結果の表示あるいは印刷を行うものである。
【0029】
検出器501には、分光器9の複数の波長での出力を処理する分光波形処理ユニット20、第一の検出器11で取得した散乱光を処理する第一散乱光処理ユニット21、第二の検出器12で取得した散乱光を処理する第二散乱光処理ユニット22、回転ステージ制御ユニット3と直進ステージ制御ユニット5を制御するステージ制御ユニット23、回転ステージ2と直進ステージ4の位置情報を検出するステージ位置情報検出ユニット24、分光波形処理ユニット20と第一散乱光処理ユニット21と第二散乱光処理ユニット22の検出結果とステージ位置情報検出ユニット24の位置情報を記録する記憶ユニット25、記憶ユニット25の欠陥情報および位置情報により欠陥座標を突合せる欠陥座標突合せ処理ユニット26、欠陥座標突合せ処理ユニット26により処理された結果により欠陥の種別の判定を行う欠陥種別判定ユニット27、演算処理を行うMPU28、それぞれのユニットとMPUを接続するバス29、検出条件などを入力する入力装置17、入力結果、欠陥検出結果などの表示を行うモニタ18、検出結果を出力するプリンタ19で構成されている。
【0030】
図4にディスク基板の主な欠陥の種類を示す。図4において、磁気ヘッド部70の先端に形成されたヘッド(磁気素子)71によりディスク基板1とヘッド71は非接触の状態で磁気の読み書きを行う。読み書き時のディスク基板1とヘッド71のすきまは浮上量あるいはフライングハイトと呼び、近年では10nm以下まで接近している。ディスク基板1上の欠陥は、この浮上量より小さいものは問題とならないが、浮上量より大きい場合はヘッド71を欠落させる恐れがある。
【0031】
図5はディスク基板を上面から見た図である。異物72はディスク基板1の表面に付着するため、ヘッド71と干渉する恐れがあるが、ハードディスクに組み込む前に洗浄を行うことで大半は洗い流され、問題とならない場合が多い。ディスク基板1の表面からふくらんだボイド欠陥73や、ディスク基板1の表面からへこんだピット欠陥などは、ディスク表面上に大きな面積(1mm程度)でかつ薄い(数nmから数十nm程度)欠陥であることが多く、なだらかな凹凸の欠陥であり、ヘッド71は追従しやすいが、磁性体などを蒸着する工程において蒸着不良が発生しやすくなり、記録不良などの大きな要因となる。
【0032】
スクラッチ75は、基板の表面を平坦化する研磨工程において、研磨剤などの脱落により発生する欠陥であり、長いすじ状や短い傷のような形状となり、へこみと突起が複合した欠陥である。このような急激な突起となっている欠陥は、ヘッド71と干渉するため、致命的な故障となりうる。
【0033】
そのため、検査装置により、これらの欠陥を早期工程で検出し、不良品として排除する必要がある。それぞれの欠陥の断面は大まかには、図4に示すようになっている。パターンドメディアにおいても上述した欠陥は発生する。さらにパターンドメディアに特化した欠陥としては、インプリント時において発生するパターンの欠落、形状不良がある。そのため、インプリント時の欠陥検出を高感度に行うためには、パターン形成時の欠陥かそれ以降の欠陥かを区別する必要がある。
【0034】
次に、各部の動作を説明する。図1に示した構成において、ディスク基板1を載置した回転ステージ2は、回転ステージ制御ユニット3で回転数を制御されて回転し、直線ステージ制御ユニット5により水平方向の移動量を制御したステージ4が水平方向に移動する。ステージ4の移動は、回転ステージ2の一回転毎に、照明光のスポット幅量だけ移動する。
【0035】
この回転しているディスク基板1の表面に対して、第一の照明装置6により、照明し分光器9でディスク基板1の表面を検出する。分光器9で検出した信号は、分光波形処理ユニット20で処理され、形状の判定が行われ、さらにその座標が記憶される。
【0036】
分光器によるパターンの形状を光学的に検出する方法について説明する。本発明が主として対象としているパターンドメディアの場合には、基板ディスク1上に大きさが数十nm程度の周期的なパターンが形成されている。このとき、パターンの高さや幅等が変化すると、パターンが形成された表面全体の分光反射率が変化する。
【0037】
パターン形状が異なると分光反射率も異なることから、検出対象表面の分光反射率を検出することにより、対象パターンの形状を検出することができる。この様な周期的で微細なパターンの形状を検出する方法としては、いわゆるスキャットロメトリがある。例えばRCWA(Rigorous coupled−wave analysis)等の電磁波解析手法を用いることにより、パターン形状及びパターン材料の光学定数から検出対象表面の分光反射率を求めることができる。
【0038】
そこで、パターン高さや幅などパターン形状を表す値をパラメータとして、予め様々なパラメータで検出対象表面の反射率を算出しておいて、実際に検出した表面反射率と比較し最も近いものを抽出すれば、対象パターンの形状を検出することができる。または、実際に検出した表面反射率に対して、上記RCWA等を用いて算出した反射率を、パターン高さや幅等パターン形状を表す値をパラメータとして合わせ込むことにより(フィッティング)、対象パターンの形状を検出することができる。
【0039】
このような原理を用いて、処理した結果により、インプリントしたディスク基板の形状不良の検出方式を説明する。図6はインプリント後のビットパターンの斜視図である。図6(a)は正常な状態な形状、図6(b)は中央部に高さが異なる部分や、直径が不揃いな形状、図6(c)は一部分にパターンがない状態を示す。
【0040】
図8に分光器9の出力の一例を示す。横軸に検出波長、縦軸に反射率を示す。図6(a)で示した正常なパターンを検出すると、波形27のようになる。また、図6(b)で示した形状が異なる場合は、波形29のようになる。さらに、図6(c)で示したパターンの抜けはある場合は、波形28のようになる。すなわち、ビットパターンの形状によって、検出された反射率が波長により異なることから、分光波形に差が生じるため、ビットパターンの形状計測が可能となる。
【0041】
次に、ビットパターン形成時には異常がなく、その工程以降に生じた欠陥で、分光検出に影響があることを説明する。図7は分光検出に影響がある欠陥を示した斜視図である。同図7(a)はビットパターン上に異物が付着した状態、(b)はディスク基板1に傷が付いた状態を示す。同図(a)の状態において、上述したような分光波形から形状計測を実行すると、異物によりだまされ、この部分で形状不良となる。また、同図(b)の状態においては、パターンの抜けとして検出される。これらの欠陥は、インプリント後に発生することが多いため、インプリント形成時の形状検出に影響が発生すると考えられる。
【0042】
次に、分光波形から形状を求める方法を説明する。図9は分光波形から形状検出を行うフローチャートである。まず、分光反射強度が安定しているレファレンス(例えばシリコンウェハ)の分光反射強度をあらかじめ取得しておく。さらに、検出精度を高めるために、ディスク基板1が無い状態でバックグランドノイズも取得する。
【0043】
次に、分光器9で取得した分光反射強度とレファレンス反射強度、バックグランドノイズから分光反射率を算出する。次にフィッテイングモデルとの照合を行う。フィッテイングモデルとは、上述したパターン高さや幅などパターン形状を表す値をパラメータとして、予め様々なパラメータで検出対象表面の反射率を算出する方法や、シミュレーションにより求た結果をテンプレートとしてデータベース化したものである。
【0044】
検出した波形をフィッテイングし、最も合致したテンプレートの形状が検出した波形の形状として出力する。また、ビットパターンの抜けなどの欠陥は、基準波形からのずれ量の総和(判定しきい値:Delta)を求め、正常パターンでの総和にしきい値を設定し、しきい値判定を行って欠陥判定を行う。なお、第二の照明装置10で使用するレーザの波長に対して分光反射強度に影響を及ぼす場合は、その波長範囲を除去することで影響が無くなる。
【0045】
次に、ディスク基板1の表面に対して、第二の照明装置10により、照明し第一の検出装置11と第二の検出装置12で検出した結果より、パターン形状以外の欠陥を検出する方法を示す。分光検出と同様にディスク基板1を回転させ、この回転しているディスク基板1の表面に対して斜方から、第二の照明装置10での照明がディスク基板1に照射される。
【0046】
ディスク基板1の表面に欠陥が存在した場合、欠陥から反射光や散乱光が発生し、その散乱光の一部が第一の検出装置11と第二の検出装置12で検出される。それぞれの検出器の信号が第一散乱光処理ユニット21、第二散乱光処理ユニット22に入力され、欠陥判定と欠陥種別の判定が行われ、さらにその欠陥の座標が記憶される。
【0047】
図10から図14に斜方から照明した場合における欠陥からの散乱光の発生の一例を示す。図10は異物などディスク基板1の表面に凸状の欠陥がある場合を示す。同図(a)は左側から斜方照明した場合を示し、同図(b)は(a)に対して直角の方向(照明光60の入射方向に対向する側)から見たときの状態を示す。照明光60がディスク基板1に対して斜めから照明されると異物72からは、散乱光61a、61bのような分布で発生する。このように、異物のような突起物からは、左右対称に散乱する分布が多く見られる。但し、例外的に照明条件、異物の大きさによっては左右対称にならない場合もある。
【0048】
図11は、スクラッチ75などの傷欠陥からの散乱光の発生の一例を示す。同様に、同図(a)は左側から斜方照明した場合を示し、同図(b)は(a)に対して直角の方向から見たときの状態を示す。照明光60がディスク基板1に対して斜めから照明されるとスクラッチ75からは、散乱光62a、62bのような分布で発生する。傷の直角方向には反射、散乱光の発生は大きいが、傷方向(長手方向、スクラッチ75の底辺を点線で示す)には反射、散乱光の発生が小さくなる。
【0049】
図12は第一の検出装置側に発生する散乱光の分布を図示したものである。横軸は検出角度、縦軸は散乱強度の相対値を示す。第一の照明装置10の角度は図中左側の角度に相当する。波形76は200nmの異物、波形77は300nmの異物を示す。また、波形78は幅200nm、深さ50nmの傷、波形79は幅300nm、深さ50nmの傷を示す。第一の検出装置11では図中の範囲80で示した部分の範囲の光量が検出される。また、第二の検出装置12では図中の範囲81で示した部分の範囲の光量が検出される。
【0050】
図13は検出光量を示したものである。横軸は欠陥サイズ、縦軸は検出光量の相対値を示す。波形82は異物の検出範囲81での光量、波形83は傷の検出範囲81での光量、波形84は異物の検出範囲80での光量、波形85は傷の検出範囲80での光量を示す。このように、検出範囲80と検出範囲81の検出光量を比較すると、傷の検出範囲81では散乱強度が小さいため、検出光量が少なくなることから検出範囲80と検出範囲81の比を求めることで、異物と傷の弁別が可能である。
【0051】
なお、分光器9と第一の散乱光検出装置11と第二の散乱光検出装置12の検出位置は同一であり、さらに同時検出を行うように光学系の調整及び処理系で制御している。
【0052】
次に、形状検査のフローチャートを図14に示す。ディスク基板1を検査開始位置にロードする。回転ステージ2が搭載された直進ステージ4をステージ制御ユニット24により回転ステージ制御ユニット3及び直進ステージ制御ユニット5を制御して、ディスク基板1を検査位置に移動する。回転ステージ2を回転させ、分光器9による反射強度と第一の散乱光検出装置11と第二の散乱光検出装置12の散乱光強度をそれぞれ同時検出する。
【0053】
分光波形処理ユニット20と第一散乱光処理ユニット21、第二散乱光処理ユニット22でデータ処理を行う。欠陥がある場合は、ステージ位置情報検出ユニット24の情報と、分光波形処理ユニット20と第一散乱光処理ユニット21、第二散乱光処理ユニット22で検出した欠陥種別を記憶ユニット25に記憶する。記憶後あるいは欠陥が無い場合は、あらかじめ設定した検査条件によって直進ステージ4で次の検査位置に移動し、再度検査を開始する。
【0054】
その動作を繰り返し、検査が終了したら、分光波形処理ユニット20で処理した形状欠陥と第一散乱光処理ユニット21、第二散乱光処理ユニット22で処理した散乱欠陥の座標を突合せる。突合せた結果、一致した座標がある場合は、その座標で検出した分光波形処理ユニット20で処理した形状欠陥情報を検査結果に表示しない処理を行う。一致していない座標の形状欠陥結果と散乱欠陥結果の情報を出力し、表示、あるいはデータ出力を行い検査を終了する。
【0055】
次に、検査条件を入力する例を示す。検査条件の入力は入力装置17により行い、その入力結果はモニタ18に表示される。図15はモニタ画面の表示の一例である。ディスクを表面から見た状態で表示する欠陥マップ表示部221、形状欠陥とその他の欠陥の欠陥種別、欠陥個数を表示する検査結果表示部222、欠陥種別と個数は、記号により欠陥マップ221に表示が可能である。
【0056】
しきい値、検査範囲、検査ロット、枚数、モニタ表示の有無などの条件を入力装置17で入力し、入力した結果を表示する検査条件表示部223、検査の開始表示224、検査終了表示225、欠陥検出結果の座標、検出出力、検出器の種類などの詳細を表示する検査結果表示部226などを表示可能である。
【0057】
これらの表示は、必ずしも同一の画面に表示する必要はなく、必要に応じてその一部を別画面で表示しても良い。また、それぞれの表示部の部分的な拡大、消去、及びリアルタイムでの表示などは、入力装置17での設定で自由に設定可能である。また、それぞれの情報はプリンタ19により出力可能である。
【0058】
次に、本検出方式を適用した装置の一実施例を示す。図16はディスク基板を自動的にロードし検査を行いアンロードするまでを自動的に行う装置の例である。本装置は、ローダ500、検査ステーション501、アンローダ502、制御系503で構成される。ローダ500は、ディスク基板1を複数個収納可能なカートリッジ504を設置可能である。
【0059】
搬送ロボット505は、ローダ500と検査ステーション501間に設置し、ローダ500上のカートリッジ504から、ディスク基板1を1枚ごと取り出し、90度反転して検査ステーション501に搬送可能である。検査ステーション501は、直進ステージ506、回転ステージ507,508、検査ヘッド509、ディスク反転ロボット510で構成される。
【0060】
搬送ロボット502により、回転ステージ507に搭載した基板ディスク1は直進ステージ506により、検査ヘッド509まで移動する。表面検査終了後はディスク反転ロボット510により基板ディスク1を180度反転させ、再度回転ステージに搭載され、裏面を検査する。両面検査終了した基板ディスク1は、アンロードロボット511により、アンローダ502に移送される。
【0061】
2個の回転ステージ507,508は、検査中においてもロード、アンロードが可能な制御が出来るようにしてある。アンローダ502は、複数のカートリッジを搭載可能である。検査結果によってグレード分けが必要な場合、カートリッジ513、514に仕分けするように搬送ロボット511を制御する。制御系503は各種制御を行うユニットの他に、モニタ515、入力装置516、出力装置(例えばプリンタ)517で構成される。
【0062】
上記構成において、動作のフローチャートを図17に示す。ディスクカートリッジをローダに設置する。搬送ロボットにより検査ステーションに移設する。検査ステーションの直進回転ステージにより、検査位置に移動し、ディスクの両面を検査する。検査終了後、欠陥個数、欠陥種類によって欠陥グレードを判定する。アンロードロボットにより、欠陥グレードの結果に従って、アンローダのカートリッジに仕分けされ検査を終了する。必要に応じて、検査データの表示、出力を行う。
【0063】
上記の説明はハードディスク装置で使用されるディスク基板で説明したが、半導体ウェハにおいても同様の効果が得られることはいうまでもない。一般にパターンが形成された半導体ウェハの表面形状検査においては、表面の異物や、スクラッチ傷、洗浄後に発生するウオータマークなどの薄い欠陥などが発生する。半導体ウェハにおいても今後、ナノインプリントを用いた工程が使用されると予想される。その場合において、本実施例におけるインプリント時の形状欠陥の高感度化が可能となる効果がある。
【0064】
さらに、微細なパターンが連続的に形成される物体であればどのようなものでも、同様に効果が得られる。
【実施例2】
【0065】
本発明における実施例2を図18により説明する。第一の実施例では分光検出に複数の波長を有する照明を使用したが、例えば波長の異なる複数のレーザー1501a,1501b、1501cからの光をそれぞれダイクロイックミラー1501b、1501cにより、複数の波長を同一光軸上に重ね合わせてハーフミラー1402と対物レンズ1404を介してディスク基板1に照射し、ディスク基板1からの反射光を同様に、ダイクロイックミラー1503b、1503aにより波長を分離し、それぞれを検出器1504a、1504b、1504cで検出する方法がある。同図では3つのレーザーを用いた場合を示しているが、離散的な波長の数を3つに限定するものではない。
【0066】
そのほかの構成及び処理については、実施例1と同じであり、実施例1と同様の効果が得られる。
【実施例3】
【0067】
本発明における実施例3を図19により説明する。第一の実施例では、ディスク基板に対して、照明光を垂直に照射し、その正反射光を検出する方式を示したが、例えば斜めから光を照射しその正反射光を検出する方式でも同様の効果を得ることができる。照明装置1401はディスク基板1に対して斜め方向から照明する。分光器1402は照明装置1401の正反射方向に設置する。
【0068】
本方式によれば、対象の形状や構造・材料によるが、斜め入射するほうがパターン形状・欠陥検出精度が向上する場合もある。斜めに照明を行う場合、散乱光検出を行う照明系、検出系に影響が無い方向を選ぶ。そのほかの構成及び処理については、実施例1と同じであり、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施例1の基板表面欠陥検出装置を示す正面構成図である。
【図2】(a)はディスクリートトラックメディア、(b)はビットパターンドメディアの形状を示した図である。
【図3】ナノインプリント技術におけるパターンドメディアの製造工程を示した模式図である。
【図4】実施例1におけるディスク基板欠陥の断面を示した図である。
【図5】実施例1におけるディスク基板欠陥を表面から見た図である。
【図6】ビットパターンドメディアが不良となる例である。
【図7】実施例1におけるビットパターンドメディア上に異物が付着した例である。
【図8】実施例1における分光波形を示した図である。
【図9】実施例1における分光波形からパターンの欠陥、形状を算出するフローチャートを示した図である
【図10】パターンドメディア上の異物からの散乱光の例である。
【図11】パターンドメディアの傷からの散乱光の例である。
【図12】実施例1におけるディスク基板欠陥の散乱光検出信号である。
【図13】実施例1におけるディスク基板欠陥の散乱光検出信号から、第一の検出装置11と第二の検出装置12の検出信号を示した図である。
【図14】実施例1における検査方式のフローチャートを示した図である。
【図15】実施例1におけるモニタ画面の表示例を示した図である。
【図16】実施例1における検査装置を示した図である。
【図17】実施例1における検査装置における検査手順のフローチャートである。
【図18】実施例2における分光検出方式正面構成図である。
【図19】実施例3における分光検出方式正面構成図である。
【符号の説明】
【0070】
1…ディスク基板 2…回転ステージ 3…回転ステージ制御系 4…直進ステージ 5…直進ステージ制御系 6…第一の照明装置 7…ハーフミラー 8…対物レンズ 9…分光器 10…第二の照明装置 11…第一の検出装置 12…第二の検出装置 13…第一の照明装置の照明範囲 14…第二の照明装置の照明範囲 15…第一と第二の検出位置 17…入力装置 18…モニタ 19…プリンタ 20…分光波形処理ユニット 21…第一散乱光処理ユニット 22…第二散乱光処理ユニット 23…ステージ制御ユニット 24…ステージ位置情報検出ユニット 25…記憶ユニット 26…欠陥座標突合せ処理ユニット 27…欠陥種別判定ユニット 28…MPU 29…バス 220…モニタ表示結果 221…欠陥マップ 222…欠陥検出結果 223…しきい値設定 224…ディスクランアウト設定 500…基板表面形状検出装置 501…制御系 1000…パターンドメディア 1001…ディスクリートトラックメディア 1002…ビットパターンドメディア 1003…モールド 1004…レジスト。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転しかつ一軸方向に移動している基板に複数の波長を含む光を照射し、前記基板からの反射光の強度を波長毎に検出し、検出したデータに基づいて前記基板上に形成されたパターンの有無または形状の良否を検出するステップと、
前記基板上にレーザ光を照射し、前記レーザ光が照明された前記基板から第一の仰角方向に散乱した光と第二の仰角方向に散乱した光をそれぞれ検出して第一の散乱光検出信号と第二の散乱光検出信号とを得、前記第一の散乱光検出信号と前記第二の散乱光検出信号を処理して前記基板上の散乱光を発生する欠陥を検出するステップと、
前記パターンの有無または形状の良否を検出した結果より、欠陥座標と欠陥の各種情報を処理するステップと、
前記散乱光を発生する欠陥を検出した結果により、欠陥座標と欠陥の各種情報を処理するステップと、
前記パターンの有無または形状の良否を検出するステップにおける欠陥座標と、前記散乱光を発生する欠陥を検出するステップにおける欠陥座標を突合せ、欠陥座標の一致を求めるステップと、
前記欠陥座標の一致を求めた結果により、前記パターンの有無または形状の良否を検出するステップの該座標の欠陥情報を除去するステップとを含み、
前記欠陥情報を除去したパターンの有無または形状の良否を検出するステップの処理結果と、前記散乱光を発生する欠陥を検出するステップの処理結果を合成して前記基板の表面形状欠陥として検出することを特徴とする基板表面形状の検出方法。
【請求項2】
前記基板に複数の波長を含む光を照射するステップにおいて、前記基板を上方から照明しその反射光を検出することによって、基板表面の分光波形を検出し、
前記レーザ光を照射するステップにおいて、前記基板に対し第一の仰角方向から照明することを特徴とする請求項1記載の基板表面形状の検出方法。
【請求項3】
前記複数の波長を含む光と、前記レーザ光を、前記基板上の同じ領域に同時に照射し、
前記複数の波長を含む光を照射する光による検出と前記レーザ光による検出は同時に行われることを特徴とする請求項1または2に記載の基板表面形状の検出方法。
【請求項4】
前記基板表面の分光検出のステップにおいて、基準とした分光波形と検出した分光波形を処理し、前記基準とした分光波形と前記検出した分光波形の相違点を検出し、
前記分光波形の前記相違点を検出するステップにおいて、前記相違点がパターンの有無、あるいは、パターン形状が良か否かを判断し分類して検出することを特徴とする請求項1記載の基板表面形状の検出方法。
【請求項5】
前記第一の散乱光検出信号、および、前記第二の散乱光検出信号を処理して、前記基板上の欠陥を、異物欠陥、傷欠陥に分類して検出することを特徴とする請求項1記載の基板表面形状の検出方法。
【請求項6】
基板表面検出装置であって、
基板を載置して基板を回転させると共に一軸方向に移動させるテーブルと、
前記テーブルに載置され、回転しかつ一軸方向に移動している基板に、複数の波長を含む光を照射する第一の照明と、斜め方向からレーザ光を照射する第二の照明と、
前記第一の照明で基板からの反射光の強度を検出する反射光検出器と、
前記第二の照明によってレーザ光が照明された前記基板から第一の仰角方向に散乱した光を検出する第一の散乱光検出器と、前記第二の照明によってレーザ光が照明された基板から第二の仰角方向に散乱した光を検出する第二の散乱光検出器と、
前記反射光の強度を検出する反射光検出器から得られた欠陥情報を処理する分光波形処理ユニットと、
前記第一の散乱光検出器と前記第二の散乱光検出器とから得られる検出信号を処理して前記基板上の欠陥を検出する散乱光処理ユニットと、
前記分光波形処理ユニットの処理結果から得られた情報と前記散乱光処理ユニットから得られた情報から前記分光波形処理ユニットのみの情報を抽出する欠陥情報処理ユニットと、
前記欠陥情報処理ユニットによって得られた欠陥情報を表示するモニタと、前記欠陥情報を記録する記憶ユニットとを具備し、
前記分光波形処理ユニットは基板表面形状を得、前記散乱光処理ユニットは基板表面の欠陥を得、欠陥情報処理ユニットは前記基板表面形状の欠陥情報だけを抽出し、
前記欠陥情報処理ユニットの情報に基づいて前記欠陥情報を前記モニタに表示し、前記欠陥情報を前記記憶ユニットに記録することを特徴とする基板表面検出装置。
【請求項7】
前記第1の照明は前記基板に上方から複数の波長を含む光を照射し、前記反射光検出器は前記基板に照射された複数の波長を含む光を検出し、
前記レーザ光は、前記基板に対し第一の仰角方向から照明することを特徴とする請求項6に記載の基板表面検出装置。
【請求項8】
前記反射光検出器は、前記基板表面の分光波形を検出する分光器であることを特徴とする請求項6に記載の基板表面検出装置。
【請求項9】
前記複数の波長を含む光と、前記レーザ光は、前記基板上の同じ領域を同時に照明し、
前記複数の波長を含む光の反射光の検出と、前記レーザ光の散乱光の検出は同時に行われ、
前記複数の波長を含む光の反射光の検出と、前記レーザ光の散乱光の検出は同時に行われることを特徴とする請求項6乃至8に記載の基板表面検出装置。
【請求項10】
前記分光波形処理ユニットは前記分光器からの分光波形と基準とした分光波形とを処理し、前記分光器からの分光波形と基準とした分光波形との差を検出し、
前記分光器からの分光波形と基準とした分光波形との差が、パターンの有無やパターンの形状の良否かを判断し、分類するユニットを有することを特徴とする請求項8の記載の基板表面検出装置。
【請求項11】
前記第一の散乱光検出器からの信号と、前記第二の散乱光検出器からの信号を処理して、前記基板上の欠陥を、異物欠陥、傷欠陥に分類して検出することを特徴とする請求項6に記載の基板表面検出装置。
【請求項12】
基準とする分光波形、しきい値、検査範囲、検査ロット、枚数、モニタ表示の有無などの条件を入力する入力装置、および、検査条件、欠陥検出結果の座標、検出出力などの検査結果を表示するモニタを有することを特徴とする請求項6に記載の基板表面検出装置。
【請求項13】
前記基板は、ハードディスク装置用のディスク基板、または、半導体ウェハであることを特徴とする請求項6に記載の基板表面検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−91295(P2010−91295A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258833(P2008−258833)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】