変位検出装置、露光装置、及びデバイス製造方法
【課題】うねりによる影響を極力無くして被検面の変位量を検出する。
【解決手段】 対物レンズ18は、光源13が発した光束を被検面23a上に微小なビーム光として投射する。シリンドリカルレンズ21は、被検面23aで反射した反射光束に非点収差を与える。受光センサ19は、非点収差が与えられた反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面が複数に分割されている。信号処理部26は、受光面から得られる変位信号に基づいて被検面23aの変位を検出する。表面すねり補正部28は、変位信号に基づいて表面のうねりの周期ピッチを求め、その時点の被検面23a上のビーム径が周期ピッチよりも大きくなるように集光レンズ20と受光面19aとの間隔を変え、これに連動して対物レンズ18を移動する。
【解決手段】 対物レンズ18は、光源13が発した光束を被検面23a上に微小なビーム光として投射する。シリンドリカルレンズ21は、被検面23aで反射した反射光束に非点収差を与える。受光センサ19は、非点収差が与えられた反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面が複数に分割されている。信号処理部26は、受光面から得られる変位信号に基づいて被検面23aの変位を検出する。表面すねり補正部28は、変位信号に基づいて表面のうねりの周期ピッチを求め、その時点の被検面23a上のビーム径が周期ピッチよりも大きくなるように集光レンズ20と受光面19aとの間隔を変え、これに連動して対物レンズ18を移動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的非点収差法を用いて対物レンズと被検面との間の変位を検出する変位検出装置、及びこれを用いる露光装置、並びにこの露光装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から発した光束を対物レンズにより被検面上に微小ビームとして投射し、被検面からの反射光に非点収差光学部材により非点収差を与えて、非点収差を与えた反射光束に基づいて対物レンズに対する被検面の面位置(被検面の法線方向に沿った位置)の変位を検出する変位検出装置が知られている(特許文献1)。この変位検出装置では、被検面を反射した反射光束を4分割センサで受光する。4分割センサは、非点収差法を用いて4分割センサから得られる出力信号に基づいて差分信号(変位信号)値を生成し、この差分信号値を被検面の変位量に換算して出力する。
【0003】
ところで、工作機械や半導体製造装置、露光装置等の可動部分の相対移動位置を検出する装置として、回折格子(グレーティング)を用いた光学式の変位測定装置が知られている。変位測定装置は、一般的に、回折格子、可干渉光源、2つのミラー、ハーフミラー、及びフォトディテクタ等を備えている。回折格子は、例えば、露光装置の場合にはウエハ等の感光性基板を保持する基板ステージの表面に設けられる。可干渉光源は、可干渉光であるレーザ光を出射する。ハーフミラーは、可干渉光源から出射されたレーザ光を2本のビームに分割して回折格子に照射するとともに回折格子からの2つの回折光を重ね合わせ干渉させる。2つのミラーは、回折格子で回折された回折光を反射する。フォトディテクタは、干渉した2つの回折光を受光して干渉信号を生成する(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−366711号公報
【特許文献2】特開2000−81308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した変位検出装置では、被験面が平面であることが前提とされている。よって、被験面に微小な凹凸のうねりが付与されている場合には、これに追従して変位量が検出される。しかしながら、前記微小な凹凸のうねりが意図せざるものであった場合、うねりを無視して平均的な値を測定した方が好ましい場合がある。
【0006】
このような場合としては、前述した回折格子を設けた基板ステージの面位置の変位を計測する場合が考えられる。この基板ステージには、測長用の回折格子が刻まれているため、上層に平担化処理をした場合でも、特定周期の微細な凹凸のうねり(周期構造)が残ることがある。実際に検出したいのは回折格子が刻まれていない部分の面高さであるため、凹凸のうねりは無視することが好ましい。変位量への影響は、被検面上を照射する微小ビームの径が表面の凹凸のうねりの周期ピッチに対して十分に大きくない場合に問題になる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検面に特有のうねりがある場合、うねりによる影響を極力無くして被検面の変位量を検出するように工夫した変位検出装置、露光装置、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明を例示する変位検出装置の一態様は、光源と、光源が発した光束を被検面上に微小ビームとして投射させる対物レンズと、被検面で反射した反射光束に非点収差を与える非点収差光学部材と、非点収差が与えられた反射光束を集光させる集光レンズと、集光した反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面を複数に分割した受光センサと、受光面から得られる変位信号に基づいて被検面の変位量を検出する信号処理手段と、微小ビームの径が変位量に基づいて求まる被検面の微細な凹凸のうねりの周期ピッチよりも大きくなるように集光レンズと受光面とを受光面に入射する光軸に沿って相対的に移動させる表面うねり補正手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の変位検出装置によれば、被検面上に照射する微小ビームの径が被検面の凹凸のうねりの周期ピッチに対して大きくなるように集光レンズと受光面との間隔を変えるため、被検面がもつうねりの影響を極力低減した変位量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の変位検出装置の概略を示す斜視図である。
【図2】対物レンズと被検面との間の距離が対物レンズの焦点距離に一致したときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図3】対物レンズと被検面との距離が対物レンズの焦点距離を超える距離になるときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図4】対物レンズと被検面との距離が対物レンズの焦点距離未満の距離になったときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図5】受光センサから得られる変位信号と被検面の変位量との特性を示すグラフである。
【図6】表面うねり補正部の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態の変位検出装置を用いた露光装置の概略を示す説明図である。
【図8】露光装置の基板ステージを示す平面図である。
【図9】本実施形態の変位検出装置の動作手順を説明するフローチャートである。
【図10】うねりの高さの平均よりも高い部分の比率の変動量と、うねりの周期ピッチとビーム半径の比との関係を示すグラフである。
【図11】半導体デバイスの製造工程の手順を示すフローチャートである。
【図12】液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本実施形態の変位検出装置10は、図1に示すように、非接触センサ部11、及び検出部12で構成されている。非接触センサ部11は、光源13、コリメートレンズ14、光調整部材15、偏光ビームスプリッタ16、λ/4板17、対物レンズ18、受光センサ19、集光レンズ20、シリンドリカルレンズ21、受光センサ移動機構24、及び対物レンズ移動機構25等で構成されており、被検物23の被検面23aを非接触で検出する。
【0012】
検出部12は、信号処理部26、表面うねり補正部28、及び表示部27で構成されており、非接触センサ部11から得られる変位信号に基づいて被検面23aの変位量を検出する。
【0013】
光源13は、例えば半導体レーザダイオードやスーパールミネッセンスダイオード、発光ダイオード等から発光されるレーザ光をコリメートレンズ14に向けて出射する。コリメートレンズ14は、光源13から射出された出射光Lを平行光に変換する。平行光に変換された出射光Lは光調整部材15に入射される。
【0014】
光調整部材15は、コリメートレンズ14と偏光ビームスプリッタ16との間の光路上に配置され、被検面23aに結像される出射光Lのビーム径を光調整部材15が無い場合と比べて広げると共に、出射光Lの解像度を低くする。
【0015】
光調整部材15は、円形のガラス基板22上に金属層を成膜し、成膜した金属層をフォトリソグラフィ等により所定形状にパターニングすることにより、円形の遮光部33とその周りに配される環状の透過部34とを有する。遮光部33は、出射光Lの近軸光線を遮光する。透過部34は、出射光Lを被検面23aに向けて通過させる。透過部34の開口径を調整することで、コリメートレンズ14から出射する平行光の通過光量の調整が可能となる。
【0016】
コリメートレンズ14を通過して光調整部材15に入射した出射光Lは、出射光Lのうち近軸光線(第1の出射光)が遮光部33によって遮光され、近軸光線の周辺の周辺光(第2の出射光)が透過部34を介してガラス基板22を通過する。
【0017】
偏光ビームスプリッタ16は、光調整部材15を通過した出射光Lを透過させてλ/4板17に入射させる。λ/4板17は、入射した直線偏光である出射光Lを右向きの円偏光に変換する。λ/4板17を通過した出射光Lは、対物レンズ18に入射される。
【0018】
対物レンズ18は、所定の開口数を有するレンズ等からなる光学素子であり、対物レンズ移動機構25により出射光Lの光軸に沿って移動自在になっており、被検面23aに対して、焦点距離に近い距離だけ離れた所定の位置にセットされる。対物レンズ18に入射した出射光Lは、所定のビーム径で被検面23aに集光される。被検面23aに集光した出射光Lは、被検面23aで反射される。被検面23aで反射した反射光Lrは、対物レンズ18を通過してλ/4板17に入射する。
【0019】
λ/4板17は、入射された右向きの偏光光である反射光をさらに右向きに回転させて、出射光Lと偏光方向が直交する直線偏光からなる反射光Lrに変換する。λ/4板17を通過した反射光Lrは、偏光ビームスプリッタ16に再び入射される。
【0020】
偏光ビームスプリッタ16は、入射した反射光Lrが出射光Lに対して偏光方向が直交しているため、反射光Lrを集光レンズ20に向けて透過させる。
【0021】
集光レンズ20は、所定の開口数を有するレンズ等からなる光学素子であり、入射された反射光Lrを所定のビーム径でシリンドリカルレンズ21に集光させる。シリンドリカルレンズ21は、集光した反射光Lrに非点収差を与えて受光センサ19に集光させる。
【0022】
受光センサ19は、受光センサ移動機構24により反射光Lrの光軸に沿って移動自在になっており、シリンドリカルレンズ21により集光された反射光Lrに基づいて変位信号(変位情報)を生成して出力する。受光センサ19は、4分割されたフォトダイオードにより構成されている。
【0023】
4分割ダイオードA〜Dは、図2に示すように、方形を4分割した構成になっており、それぞれが光量を検出する。4分割ダイオードA〜Dに集光される反射光Lrのビーム径は、被検面23aが対物レンズ18の焦点距離f1にあるときに、図2に示すような光スポットになる。また、対物レンズ18が被検面23aに対して焦点距離f1より遠ざかると、図3に示すように、横に広がった楕円形の光スポットになり、また、焦点距離f1より近づくと、図4に示すように、縦に広がった楕円形の光スポットになる。
【0024】
ここで、各ダイオードA〜Dから出力される光量に応じた出力信号をa,b,c,dとすると、焦点距離f1のずれを表す変位信号Sは、例えば[数1]に示すような規格化された式を用いて求めることができる。
【0025】
[数1]
S=[(a+d)−(b+c)]/(a+b+c+d)
このとき、[数1]の式から求まる変位信号Sと変位量とは、図5のグラフに示すような特性を有する。図5に示す変位量「0」は、対物レンズ18との間の距離が対物レンズ18の焦点距離f1と等しくなるときの被検面23aのうちの基準面を表している。
【0026】
信号処理部26は、[数1]の式を用いて算出した変位信号Sに基づいて、被検面23aの変位を前記基準面からの変位量として求める。このとき、変位信号Sから被検面23aの変位量が、その時点で与えられている非点収差量に基づいて換算される。
【0027】
信号処理部26は、所定の画像信号処理を行い、換算した変位量に基づく画像信号を生成して表示部27に出力する。表示部27は、例えばLCD等から構成されており、信号処理部26から出力される画像信号に基づいて表示を行い、画面に被検面23aの変位を表示する。
【0028】
表面うねり補正部28は、図6に示すように、表面うねり判断部29、ビーム径決定部30、間隔決定部31、及び合焦位置補正部32で構成されている。表面うねり判断部29は、変位量に基づいて被検面23aに特徴的な微細な凹凸のうねりがあるか否かを判断する。あると判断した場合には、ビーム径決定部30は、被検面23aのうねりの周期ピッチを求め、その時点の被検面23aに照射されるビーム径と周期ピッチとの値を比較してビーム径の値が周期ピッチの値よりも大きいか否かを判断する。ビーム径の値が周期ピッチの値以下の場合には、間隔決定部31が、ビーム径の値が周期ピッチの値を超えるように集光レンズ20と受光面19aとの間隔を求め、求めた間隔になるように受光センサ移動機構24を制御して受光センサ19を移動させる。なお、ビーム径の値が周期ピッチの値を超えている場合には、間隔を変えることはない。
【0029】
受光センサ19の受光面19aを移動すると、対物レンズ18の合焦位置がずれる。このため、合焦位置補正部32は、間隔決定部31で決定した間隔に応じて対物レンズ18の合焦位置を補正するように対物レンズ移動機構25を制御する。なお、シリンドリカルレンズ21を集光レンズ20と偏光ビームスプリッタ16との間に配置してもよい。
【0030】
このような変位検出装置10は、図7に示す露光装置40に、基板ステージ41の傾きを補正するための傾き検出手段として用いられる。周知のように、露光装置40は、照明部42に設けた光源から出射される光によりパターンが形成されたマスク43を照明し、マスク43のパターン像を投影光学部44によりレジストが塗布されたウエハ(感光性基板)45上に縦横に設定された複数の単位露光領域に転写する。
【0031】
ウエハ45は、基板ステージ41に保持されている。基板ステージ41は、X−Yテーブル46に設けられている。X−Yテーブル46は、X−Yテーブル駆動機構47の駆動によりウエハ45をX及びY方向に移動させる。
【0032】
制御部48は、照明部42、及びX−Yテーブル駆動機構47等を統括的に制御する。露光は、X−Yテーブル46をXY平面に沿ってステップ移動させることにより、ウエハ45上の単位露光領域を露光位置に位置決めし、マスク43のパターン像を単位露光領域に露光する。以下前述した動作を繰り返すことで、マスク43のパターン像を全部の単位露光領域に露光していく。
【0033】
複数の変位検出装置10は、詳しくは図8に示すように、基準ステージ41の表面のうちのウエハ45を保持する領域以外に設定してある複数の測定位置に、例えば3〜5点のスポット光49〜54を照射して基準ステージ41の表面の変位量を測定する。なお、同図に示す符号55は単位露光領域である。
【0034】
露光中に制御部48は、複数の変位検出装置10を作動させ、基準ステージ41の表面の変位を検出する。基準ステージ41は、X−Yテーブル46の移動と一緒にX及びY方向に移動して、複数の変位検出装置10の測定位置を変えていく。各変位検出装置10から得られる変位量は、制御部48に連続的に送られる。
【0035】
制御部48は、各変位検出装置10から得られる変位量に基づいて基準ステージ41の傾きを求め、その傾きを補正するようにドライバ56を介して複数の押圧手段57,58の押圧量を変化させて基準ステージ41の傾きが水平になるように補正する。
【0036】
ここで、本実施形態の変位検出装置10を用いる場合の動作手順を図9に示す。まず間隔決定部31は、受光センサ19を予め決めた初期位置にセットする(S−1)。その後、合焦位置補正部32は、その時点で変位量が略ゼロになる合焦位置付近に対物レンズ18を移動させる(S−2)。これにより、対物レンズ18により結像するスポット光が被検面23a付近にある状態になり、受光面19aに略均等に光が入射する。
【0037】
その後、露光装置40の制御部48は、事前にX−Yテーブル46をX及びY方向に粗くステップ駆動して(プレスキャン)、基準ステージ41の表面(被検面)の変位量をプレ測定する(S−3)。
【0038】
信号処理部26は、プレスキャンにより得られた変位信号Sをビーム径決定部30に送る。表面うねり判断部29は、周知の離散フーリエ変換処理部、フィルタ処理部、及び逆離散フーリエ変換処理部を備える(いずれも図示なし)。
【0039】
離散フーリエ変換処理部は、変位信号に対して離散フーリエ変換を行って空間周波数領域の変位量データを算出する。フィルタ処理部は、空間周波数領域の変位データに対してハイパスフィルタを用いて所定値以上の高周波数成分を抽出する。逆離散フーリエ変換処理部は、フィルタ処理された空間周波数領域の変位量データに対して逆離散フーリエ変換を行って実空間の変位量データへの変換を行う。
【0040】
このように、表面うねり判断部29は、空間周波数領域の変位量データに対して高周波数成分を抽出する処理を行うことで、被検面23aの凹凸に連続的な、又は支配的な周期をもつうねりがあるか否かを判断することができる(S−4)。
【0041】
うねりがあると判断した場合には、ビーム径決定部30が、周期のうちの周期、又は支配的な周期を選択してその範囲の周期ピッチを算出する(S−5)。
【0042】
間隔決定部31は、算出した周期ピッチとその時点でのビーム径とを比較して(S−6)、ビーム径の値が周期ピッチの値を超える場合には、受光センサ19を動かさず、また、ビーム径の値が周期ピッチの値以下の場合には、周期ピッチの、例えば略10倍以上になるように集光レンズ20と受光センサ19との間隔を決定し(S−7)、受光センサ移動機構24を制御してその間隔になる位置に受光センサ19を移動する(S−8)。
【0043】
この受光センサ19の移動に連動して合焦位置補正部32は、変位量がゼロになる合焦位置に対物レンズ18を移動する(S−9)。
【0044】
このように、各変位検出装置10は、事前にプレ測定を行うことで、被検面23a上のビーム径が周期ピッチよりも十分大きくなる位置に受光面19aをセットする。その後、制御部48は、前述した露光動作を開始するとともに、その露光中に複数の変位検出装置10を作動して基準ステージ41の傾き補正を開始する(S−10)。
【0045】
上記実施形態では、受光センサ19のみを移動させているが、集光レンズ20を移動させても良いし、受光センサ19と集光レンズ20との両方を移動させてもよい。
【0046】
また、上記各実施形態では、プレ検出を行うことで受光センサ19を移動させているが、本発明ではこれに限らず、露光中にうねりの周期に応じて受光センサ19の位置を移動させるように構成してもよい。この場合には、うねりの有無を監視する監視手段を設ければよい。
【0047】
ところで、対物レンズ18を移動すると、光源13と共役な位置が被験面23aからずれるため、被験面23a上ではビーム径が広がることになる。このような状態は、集光レンズ20と受光面19aとの間隔を自由に変えられるように構成することにより、ビーム径の広がりを自由に制御することができる。
【0048】
一般的には、被験面23a上でビーム径を広げると、光束のケラレが生じたり、フォーカス変動量と受光センサ19からの信号量が変わったりするため、あまり好ましくない。しかし、被検面23a上に微細な凹凸のうねりがある場合には、ビーム径がうねりの周期ピッチよりも十分に大きければ、影響は相殺されて見えなくなる効果を期待することができる。そこで、被検面23aに特徴的な周期のうねりがある場合には、事前に通常の測定をして被検面23a内のうねりの周期ピッチを計測したうえで、集光レンズ20と受光面19aとの間の間隔を変化させ、被験面23a上でのビーム径がうねりの周期ピッチよりも十分に大きくなるようにすることにより、多少測定精度が低化するものの、うねりの影響を低減させた高精度の測定、及びその出力を使った面位置の制御が行えるようになる。
【0049】
上記実施形態では、ビーム径がうねりの周期ピッチよりも小さい場合、周期ピッチの、例えば略10倍以上になるように集光レンズ20と受光センサ19との間隔を決定しているが、本発明ではこれに限らない。
【0050】
前述したように被検面23aにうねりが存在する場合、うねりによる被検面23aの実際の高低差や被検面23aの曲率による焦点位置の変動により測定値に変化が生じる。この影響は、被検面23a上に結像するビーム径がうねりの周期ピッチに対して十分に大きくない場合に顕著になる。
【0051】
この現象を示すために、被検面23a内において、高さが平均より高い部分と低い部分がduty比1:1で縞状にうねりが存在するものと仮定する。これは、縞状の矩形溝構造に対応する。このような周期構造で、光ビームの内部に含まれる領域で被検面23aの高さが平均よりも高い部分の比率を計算すると、図10に示すようになる。図10では、横軸がうねり周期ピッチとビーム半径の比、縦軸は比率の変動量を示す。例えば変動量が0.1である場合は、ビームをスキャンした際に照射領域内における平均より高い位置の比率は50±10%の範囲で変動することを意味している。実際に検出される値は、うねり形状次第であるため、この値は検出値のうねりと1対1に対応しているわけではないが、検出値変動の目安として使用することができる。
【0052】
図10から比率の変動量を0.05以下にするには、ビーム半径を周期ピッチの略4倍以上にすれば良いことがわかる。最も高低差の激しい矩形溝構造を想定した場合でも、変動が0.05以下であれば、ビーム中の山部分の比率は45〜55%の範囲に限定されるので、検出値における高低差が実際の10%程度以下と十分に低減されることが期待できる。さらに、ビーム半径を周期ピッチの略15倍以上にすれば、変動は0.01以下、検出されるうねりは実際の2%程度以下となり、うねりの影響がほとんど無視できるものと考えられる。
【0053】
このため、通常の使用時には、ビーム半径を代表的なうねりの周期ピッチの略4倍以上、特に高精度を必要とする場合には、ビーム半径を周期ピッチの略15倍以上にすることが好ましい。逆に、多少のうねりを許容できる場合は、ビーム半径を周期ピッチの略2倍以上、変動は0.1にしてもよい。
【0054】
なお、前述したように、ビーム半径を周期ピッチの値を2,4,15(それぞれ矩形溝でのうねり残留率20%、10%、2%)倍と3通りで設定している。しかしながら、これらの値が特定の目的のために決定的になるということではない。実際の場合、検出値の変動量の仕様、実際に存在する被検面の凹凸のうねりの量があり、これらの関係から決まることになる。
【0055】
次に、図7で説明した露光装置40を用いたデバイス製造方法、例えば半導体デバイスの製造方法を、図11を参照しながら説明する。半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウエハ45に金属膜を蒸着し(S−11)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(S−12)。つづいて、前述した露光装置40を用い、マスク(レチクル)43に形成されたパターンをウエハ45上の各単位露光領域55に転写し(S−13:露光工程)、この転写が終了したウエハ45の現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(S−14:現像工程)。その後、ウエハ45の表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウエハ45の表面に対してエッチング等の加工を行う(S−15:加工工程)。
【0056】
ここで、レジストパターンとは、前述した露光装置40によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。加工工程では、このレジストパターンを介してウエハ45の表面の加工を行う。この工程で行われる加工には、例えばウエハ45の表面のエッチング、又は金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、露光工程では、前述した露光装置40は、フォトレジストが塗布されたウエハ45を感光性基板としてパターンの転写を行う。
【0057】
また、露光装置40を用いたデバイス製造方法、例えば液晶表示素子等の液晶デバイスの製造方法を、図12を参照しながら説明する。液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(S−16)、カラーフィルタ形成工程(S−17)、セル組立工程(S−18)、及びモジュール組立工程(S−19)を順次行う。
【0058】
パターン形成工程では、感光性基板としてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、前述した露光装置40を用いて回路パターン、及び電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、露光装置40を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
【0059】
カラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。
【0060】
セル組立工程では、パターン形成工程によって所定パターンが形成されたガラス基板と、カラーフィルタ形成工程により形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
【0061】
具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。モジュール組立工程では、セル組立工程により組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路、及びバックライト等の各種部品を取り付ける。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。さらに、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)を、フォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
10 変位検出装置
13 光源
18 対物レンズ
19 受光センサ
19a 受光面
21 シリンドリカルレンズ
23a 被検面
28 表面うねり補正部
40 露光装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的非点収差法を用いて対物レンズと被検面との間の変位を検出する変位検出装置、及びこれを用いる露光装置、並びにこの露光装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から発した光束を対物レンズにより被検面上に微小ビームとして投射し、被検面からの反射光に非点収差光学部材により非点収差を与えて、非点収差を与えた反射光束に基づいて対物レンズに対する被検面の面位置(被検面の法線方向に沿った位置)の変位を検出する変位検出装置が知られている(特許文献1)。この変位検出装置では、被検面を反射した反射光束を4分割センサで受光する。4分割センサは、非点収差法を用いて4分割センサから得られる出力信号に基づいて差分信号(変位信号)値を生成し、この差分信号値を被検面の変位量に換算して出力する。
【0003】
ところで、工作機械や半導体製造装置、露光装置等の可動部分の相対移動位置を検出する装置として、回折格子(グレーティング)を用いた光学式の変位測定装置が知られている。変位測定装置は、一般的に、回折格子、可干渉光源、2つのミラー、ハーフミラー、及びフォトディテクタ等を備えている。回折格子は、例えば、露光装置の場合にはウエハ等の感光性基板を保持する基板ステージの表面に設けられる。可干渉光源は、可干渉光であるレーザ光を出射する。ハーフミラーは、可干渉光源から出射されたレーザ光を2本のビームに分割して回折格子に照射するとともに回折格子からの2つの回折光を重ね合わせ干渉させる。2つのミラーは、回折格子で回折された回折光を反射する。フォトディテクタは、干渉した2つの回折光を受光して干渉信号を生成する(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−366711号公報
【特許文献2】特開2000−81308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した変位検出装置では、被験面が平面であることが前提とされている。よって、被験面に微小な凹凸のうねりが付与されている場合には、これに追従して変位量が検出される。しかしながら、前記微小な凹凸のうねりが意図せざるものであった場合、うねりを無視して平均的な値を測定した方が好ましい場合がある。
【0006】
このような場合としては、前述した回折格子を設けた基板ステージの面位置の変位を計測する場合が考えられる。この基板ステージには、測長用の回折格子が刻まれているため、上層に平担化処理をした場合でも、特定周期の微細な凹凸のうねり(周期構造)が残ることがある。実際に検出したいのは回折格子が刻まれていない部分の面高さであるため、凹凸のうねりは無視することが好ましい。変位量への影響は、被検面上を照射する微小ビームの径が表面の凹凸のうねりの周期ピッチに対して十分に大きくない場合に問題になる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検面に特有のうねりがある場合、うねりによる影響を極力無くして被検面の変位量を検出するように工夫した変位検出装置、露光装置、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明を例示する変位検出装置の一態様は、光源と、光源が発した光束を被検面上に微小ビームとして投射させる対物レンズと、被検面で反射した反射光束に非点収差を与える非点収差光学部材と、非点収差が与えられた反射光束を集光させる集光レンズと、集光した反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面を複数に分割した受光センサと、受光面から得られる変位信号に基づいて被検面の変位量を検出する信号処理手段と、微小ビームの径が変位量に基づいて求まる被検面の微細な凹凸のうねりの周期ピッチよりも大きくなるように集光レンズと受光面とを受光面に入射する光軸に沿って相対的に移動させる表面うねり補正手段と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の変位検出装置によれば、被検面上に照射する微小ビームの径が被検面の凹凸のうねりの周期ピッチに対して大きくなるように集光レンズと受光面との間隔を変えるため、被検面がもつうねりの影響を極力低減した変位量を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の変位検出装置の概略を示す斜視図である。
【図2】対物レンズと被検面との間の距離が対物レンズの焦点距離に一致したときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図3】対物レンズと被検面との距離が対物レンズの焦点距離を超える距離になるときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図4】対物レンズと被検面との距離が対物レンズの焦点距離未満の距離になったときの受光センサに入射するスポット光を示す説明図である。
【図5】受光センサから得られる変位信号と被検面の変位量との特性を示すグラフである。
【図6】表面うねり補正部の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態の変位検出装置を用いた露光装置の概略を示す説明図である。
【図8】露光装置の基板ステージを示す平面図である。
【図9】本実施形態の変位検出装置の動作手順を説明するフローチャートである。
【図10】うねりの高さの平均よりも高い部分の比率の変動量と、うねりの周期ピッチとビーム半径の比との関係を示すグラフである。
【図11】半導体デバイスの製造工程の手順を示すフローチャートである。
【図12】液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本実施形態の変位検出装置10は、図1に示すように、非接触センサ部11、及び検出部12で構成されている。非接触センサ部11は、光源13、コリメートレンズ14、光調整部材15、偏光ビームスプリッタ16、λ/4板17、対物レンズ18、受光センサ19、集光レンズ20、シリンドリカルレンズ21、受光センサ移動機構24、及び対物レンズ移動機構25等で構成されており、被検物23の被検面23aを非接触で検出する。
【0012】
検出部12は、信号処理部26、表面うねり補正部28、及び表示部27で構成されており、非接触センサ部11から得られる変位信号に基づいて被検面23aの変位量を検出する。
【0013】
光源13は、例えば半導体レーザダイオードやスーパールミネッセンスダイオード、発光ダイオード等から発光されるレーザ光をコリメートレンズ14に向けて出射する。コリメートレンズ14は、光源13から射出された出射光Lを平行光に変換する。平行光に変換された出射光Lは光調整部材15に入射される。
【0014】
光調整部材15は、コリメートレンズ14と偏光ビームスプリッタ16との間の光路上に配置され、被検面23aに結像される出射光Lのビーム径を光調整部材15が無い場合と比べて広げると共に、出射光Lの解像度を低くする。
【0015】
光調整部材15は、円形のガラス基板22上に金属層を成膜し、成膜した金属層をフォトリソグラフィ等により所定形状にパターニングすることにより、円形の遮光部33とその周りに配される環状の透過部34とを有する。遮光部33は、出射光Lの近軸光線を遮光する。透過部34は、出射光Lを被検面23aに向けて通過させる。透過部34の開口径を調整することで、コリメートレンズ14から出射する平行光の通過光量の調整が可能となる。
【0016】
コリメートレンズ14を通過して光調整部材15に入射した出射光Lは、出射光Lのうち近軸光線(第1の出射光)が遮光部33によって遮光され、近軸光線の周辺の周辺光(第2の出射光)が透過部34を介してガラス基板22を通過する。
【0017】
偏光ビームスプリッタ16は、光調整部材15を通過した出射光Lを透過させてλ/4板17に入射させる。λ/4板17は、入射した直線偏光である出射光Lを右向きの円偏光に変換する。λ/4板17を通過した出射光Lは、対物レンズ18に入射される。
【0018】
対物レンズ18は、所定の開口数を有するレンズ等からなる光学素子であり、対物レンズ移動機構25により出射光Lの光軸に沿って移動自在になっており、被検面23aに対して、焦点距離に近い距離だけ離れた所定の位置にセットされる。対物レンズ18に入射した出射光Lは、所定のビーム径で被検面23aに集光される。被検面23aに集光した出射光Lは、被検面23aで反射される。被検面23aで反射した反射光Lrは、対物レンズ18を通過してλ/4板17に入射する。
【0019】
λ/4板17は、入射された右向きの偏光光である反射光をさらに右向きに回転させて、出射光Lと偏光方向が直交する直線偏光からなる反射光Lrに変換する。λ/4板17を通過した反射光Lrは、偏光ビームスプリッタ16に再び入射される。
【0020】
偏光ビームスプリッタ16は、入射した反射光Lrが出射光Lに対して偏光方向が直交しているため、反射光Lrを集光レンズ20に向けて透過させる。
【0021】
集光レンズ20は、所定の開口数を有するレンズ等からなる光学素子であり、入射された反射光Lrを所定のビーム径でシリンドリカルレンズ21に集光させる。シリンドリカルレンズ21は、集光した反射光Lrに非点収差を与えて受光センサ19に集光させる。
【0022】
受光センサ19は、受光センサ移動機構24により反射光Lrの光軸に沿って移動自在になっており、シリンドリカルレンズ21により集光された反射光Lrに基づいて変位信号(変位情報)を生成して出力する。受光センサ19は、4分割されたフォトダイオードにより構成されている。
【0023】
4分割ダイオードA〜Dは、図2に示すように、方形を4分割した構成になっており、それぞれが光量を検出する。4分割ダイオードA〜Dに集光される反射光Lrのビーム径は、被検面23aが対物レンズ18の焦点距離f1にあるときに、図2に示すような光スポットになる。また、対物レンズ18が被検面23aに対して焦点距離f1より遠ざかると、図3に示すように、横に広がった楕円形の光スポットになり、また、焦点距離f1より近づくと、図4に示すように、縦に広がった楕円形の光スポットになる。
【0024】
ここで、各ダイオードA〜Dから出力される光量に応じた出力信号をa,b,c,dとすると、焦点距離f1のずれを表す変位信号Sは、例えば[数1]に示すような規格化された式を用いて求めることができる。
【0025】
[数1]
S=[(a+d)−(b+c)]/(a+b+c+d)
このとき、[数1]の式から求まる変位信号Sと変位量とは、図5のグラフに示すような特性を有する。図5に示す変位量「0」は、対物レンズ18との間の距離が対物レンズ18の焦点距離f1と等しくなるときの被検面23aのうちの基準面を表している。
【0026】
信号処理部26は、[数1]の式を用いて算出した変位信号Sに基づいて、被検面23aの変位を前記基準面からの変位量として求める。このとき、変位信号Sから被検面23aの変位量が、その時点で与えられている非点収差量に基づいて換算される。
【0027】
信号処理部26は、所定の画像信号処理を行い、換算した変位量に基づく画像信号を生成して表示部27に出力する。表示部27は、例えばLCD等から構成されており、信号処理部26から出力される画像信号に基づいて表示を行い、画面に被検面23aの変位を表示する。
【0028】
表面うねり補正部28は、図6に示すように、表面うねり判断部29、ビーム径決定部30、間隔決定部31、及び合焦位置補正部32で構成されている。表面うねり判断部29は、変位量に基づいて被検面23aに特徴的な微細な凹凸のうねりがあるか否かを判断する。あると判断した場合には、ビーム径決定部30は、被検面23aのうねりの周期ピッチを求め、その時点の被検面23aに照射されるビーム径と周期ピッチとの値を比較してビーム径の値が周期ピッチの値よりも大きいか否かを判断する。ビーム径の値が周期ピッチの値以下の場合には、間隔決定部31が、ビーム径の値が周期ピッチの値を超えるように集光レンズ20と受光面19aとの間隔を求め、求めた間隔になるように受光センサ移動機構24を制御して受光センサ19を移動させる。なお、ビーム径の値が周期ピッチの値を超えている場合には、間隔を変えることはない。
【0029】
受光センサ19の受光面19aを移動すると、対物レンズ18の合焦位置がずれる。このため、合焦位置補正部32は、間隔決定部31で決定した間隔に応じて対物レンズ18の合焦位置を補正するように対物レンズ移動機構25を制御する。なお、シリンドリカルレンズ21を集光レンズ20と偏光ビームスプリッタ16との間に配置してもよい。
【0030】
このような変位検出装置10は、図7に示す露光装置40に、基板ステージ41の傾きを補正するための傾き検出手段として用いられる。周知のように、露光装置40は、照明部42に設けた光源から出射される光によりパターンが形成されたマスク43を照明し、マスク43のパターン像を投影光学部44によりレジストが塗布されたウエハ(感光性基板)45上に縦横に設定された複数の単位露光領域に転写する。
【0031】
ウエハ45は、基板ステージ41に保持されている。基板ステージ41は、X−Yテーブル46に設けられている。X−Yテーブル46は、X−Yテーブル駆動機構47の駆動によりウエハ45をX及びY方向に移動させる。
【0032】
制御部48は、照明部42、及びX−Yテーブル駆動機構47等を統括的に制御する。露光は、X−Yテーブル46をXY平面に沿ってステップ移動させることにより、ウエハ45上の単位露光領域を露光位置に位置決めし、マスク43のパターン像を単位露光領域に露光する。以下前述した動作を繰り返すことで、マスク43のパターン像を全部の単位露光領域に露光していく。
【0033】
複数の変位検出装置10は、詳しくは図8に示すように、基準ステージ41の表面のうちのウエハ45を保持する領域以外に設定してある複数の測定位置に、例えば3〜5点のスポット光49〜54を照射して基準ステージ41の表面の変位量を測定する。なお、同図に示す符号55は単位露光領域である。
【0034】
露光中に制御部48は、複数の変位検出装置10を作動させ、基準ステージ41の表面の変位を検出する。基準ステージ41は、X−Yテーブル46の移動と一緒にX及びY方向に移動して、複数の変位検出装置10の測定位置を変えていく。各変位検出装置10から得られる変位量は、制御部48に連続的に送られる。
【0035】
制御部48は、各変位検出装置10から得られる変位量に基づいて基準ステージ41の傾きを求め、その傾きを補正するようにドライバ56を介して複数の押圧手段57,58の押圧量を変化させて基準ステージ41の傾きが水平になるように補正する。
【0036】
ここで、本実施形態の変位検出装置10を用いる場合の動作手順を図9に示す。まず間隔決定部31は、受光センサ19を予め決めた初期位置にセットする(S−1)。その後、合焦位置補正部32は、その時点で変位量が略ゼロになる合焦位置付近に対物レンズ18を移動させる(S−2)。これにより、対物レンズ18により結像するスポット光が被検面23a付近にある状態になり、受光面19aに略均等に光が入射する。
【0037】
その後、露光装置40の制御部48は、事前にX−Yテーブル46をX及びY方向に粗くステップ駆動して(プレスキャン)、基準ステージ41の表面(被検面)の変位量をプレ測定する(S−3)。
【0038】
信号処理部26は、プレスキャンにより得られた変位信号Sをビーム径決定部30に送る。表面うねり判断部29は、周知の離散フーリエ変換処理部、フィルタ処理部、及び逆離散フーリエ変換処理部を備える(いずれも図示なし)。
【0039】
離散フーリエ変換処理部は、変位信号に対して離散フーリエ変換を行って空間周波数領域の変位量データを算出する。フィルタ処理部は、空間周波数領域の変位データに対してハイパスフィルタを用いて所定値以上の高周波数成分を抽出する。逆離散フーリエ変換処理部は、フィルタ処理された空間周波数領域の変位量データに対して逆離散フーリエ変換を行って実空間の変位量データへの変換を行う。
【0040】
このように、表面うねり判断部29は、空間周波数領域の変位量データに対して高周波数成分を抽出する処理を行うことで、被検面23aの凹凸に連続的な、又は支配的な周期をもつうねりがあるか否かを判断することができる(S−4)。
【0041】
うねりがあると判断した場合には、ビーム径決定部30が、周期のうちの周期、又は支配的な周期を選択してその範囲の周期ピッチを算出する(S−5)。
【0042】
間隔決定部31は、算出した周期ピッチとその時点でのビーム径とを比較して(S−6)、ビーム径の値が周期ピッチの値を超える場合には、受光センサ19を動かさず、また、ビーム径の値が周期ピッチの値以下の場合には、周期ピッチの、例えば略10倍以上になるように集光レンズ20と受光センサ19との間隔を決定し(S−7)、受光センサ移動機構24を制御してその間隔になる位置に受光センサ19を移動する(S−8)。
【0043】
この受光センサ19の移動に連動して合焦位置補正部32は、変位量がゼロになる合焦位置に対物レンズ18を移動する(S−9)。
【0044】
このように、各変位検出装置10は、事前にプレ測定を行うことで、被検面23a上のビーム径が周期ピッチよりも十分大きくなる位置に受光面19aをセットする。その後、制御部48は、前述した露光動作を開始するとともに、その露光中に複数の変位検出装置10を作動して基準ステージ41の傾き補正を開始する(S−10)。
【0045】
上記実施形態では、受光センサ19のみを移動させているが、集光レンズ20を移動させても良いし、受光センサ19と集光レンズ20との両方を移動させてもよい。
【0046】
また、上記各実施形態では、プレ検出を行うことで受光センサ19を移動させているが、本発明ではこれに限らず、露光中にうねりの周期に応じて受光センサ19の位置を移動させるように構成してもよい。この場合には、うねりの有無を監視する監視手段を設ければよい。
【0047】
ところで、対物レンズ18を移動すると、光源13と共役な位置が被験面23aからずれるため、被験面23a上ではビーム径が広がることになる。このような状態は、集光レンズ20と受光面19aとの間隔を自由に変えられるように構成することにより、ビーム径の広がりを自由に制御することができる。
【0048】
一般的には、被験面23a上でビーム径を広げると、光束のケラレが生じたり、フォーカス変動量と受光センサ19からの信号量が変わったりするため、あまり好ましくない。しかし、被検面23a上に微細な凹凸のうねりがある場合には、ビーム径がうねりの周期ピッチよりも十分に大きければ、影響は相殺されて見えなくなる効果を期待することができる。そこで、被検面23aに特徴的な周期のうねりがある場合には、事前に通常の測定をして被検面23a内のうねりの周期ピッチを計測したうえで、集光レンズ20と受光面19aとの間の間隔を変化させ、被験面23a上でのビーム径がうねりの周期ピッチよりも十分に大きくなるようにすることにより、多少測定精度が低化するものの、うねりの影響を低減させた高精度の測定、及びその出力を使った面位置の制御が行えるようになる。
【0049】
上記実施形態では、ビーム径がうねりの周期ピッチよりも小さい場合、周期ピッチの、例えば略10倍以上になるように集光レンズ20と受光センサ19との間隔を決定しているが、本発明ではこれに限らない。
【0050】
前述したように被検面23aにうねりが存在する場合、うねりによる被検面23aの実際の高低差や被検面23aの曲率による焦点位置の変動により測定値に変化が生じる。この影響は、被検面23a上に結像するビーム径がうねりの周期ピッチに対して十分に大きくない場合に顕著になる。
【0051】
この現象を示すために、被検面23a内において、高さが平均より高い部分と低い部分がduty比1:1で縞状にうねりが存在するものと仮定する。これは、縞状の矩形溝構造に対応する。このような周期構造で、光ビームの内部に含まれる領域で被検面23aの高さが平均よりも高い部分の比率を計算すると、図10に示すようになる。図10では、横軸がうねり周期ピッチとビーム半径の比、縦軸は比率の変動量を示す。例えば変動量が0.1である場合は、ビームをスキャンした際に照射領域内における平均より高い位置の比率は50±10%の範囲で変動することを意味している。実際に検出される値は、うねり形状次第であるため、この値は検出値のうねりと1対1に対応しているわけではないが、検出値変動の目安として使用することができる。
【0052】
図10から比率の変動量を0.05以下にするには、ビーム半径を周期ピッチの略4倍以上にすれば良いことがわかる。最も高低差の激しい矩形溝構造を想定した場合でも、変動が0.05以下であれば、ビーム中の山部分の比率は45〜55%の範囲に限定されるので、検出値における高低差が実際の10%程度以下と十分に低減されることが期待できる。さらに、ビーム半径を周期ピッチの略15倍以上にすれば、変動は0.01以下、検出されるうねりは実際の2%程度以下となり、うねりの影響がほとんど無視できるものと考えられる。
【0053】
このため、通常の使用時には、ビーム半径を代表的なうねりの周期ピッチの略4倍以上、特に高精度を必要とする場合には、ビーム半径を周期ピッチの略15倍以上にすることが好ましい。逆に、多少のうねりを許容できる場合は、ビーム半径を周期ピッチの略2倍以上、変動は0.1にしてもよい。
【0054】
なお、前述したように、ビーム半径を周期ピッチの値を2,4,15(それぞれ矩形溝でのうねり残留率20%、10%、2%)倍と3通りで設定している。しかしながら、これらの値が特定の目的のために決定的になるということではない。実際の場合、検出値の変動量の仕様、実際に存在する被検面の凹凸のうねりの量があり、これらの関係から決まることになる。
【0055】
次に、図7で説明した露光装置40を用いたデバイス製造方法、例えば半導体デバイスの製造方法を、図11を参照しながら説明する。半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウエハ45に金属膜を蒸着し(S−11)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(S−12)。つづいて、前述した露光装置40を用い、マスク(レチクル)43に形成されたパターンをウエハ45上の各単位露光領域55に転写し(S−13:露光工程)、この転写が終了したウエハ45の現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(S−14:現像工程)。その後、ウエハ45の表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウエハ45の表面に対してエッチング等の加工を行う(S−15:加工工程)。
【0056】
ここで、レジストパターンとは、前述した露光装置40によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。加工工程では、このレジストパターンを介してウエハ45の表面の加工を行う。この工程で行われる加工には、例えばウエハ45の表面のエッチング、又は金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、露光工程では、前述した露光装置40は、フォトレジストが塗布されたウエハ45を感光性基板としてパターンの転写を行う。
【0057】
また、露光装置40を用いたデバイス製造方法、例えば液晶表示素子等の液晶デバイスの製造方法を、図12を参照しながら説明する。液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(S−16)、カラーフィルタ形成工程(S−17)、セル組立工程(S−18)、及びモジュール組立工程(S−19)を順次行う。
【0058】
パターン形成工程では、感光性基板としてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、前述した露光装置40を用いて回路パターン、及び電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、露光装置40を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
【0059】
カラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。
【0060】
セル組立工程では、パターン形成工程によって所定パターンが形成されたガラス基板と、カラーフィルタ形成工程により形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
【0061】
具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。モジュール組立工程では、セル組立工程により組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路、及びバックライト等の各種部品を取り付ける。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。さらに、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)を、フォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
10 変位検出装置
13 光源
18 対物レンズ
19 受光センサ
19a 受光面
21 シリンドリカルレンズ
23a 被検面
28 表面うねり補正部
40 露光装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
光源が発した光束を被検面上に微小ビームとして投射させる対物レンズと、
被検面で反射した反射光束に非点収差を与える非点収差光学部材と、
非点収差が与えられた反射光束を集光させる集光レンズと、
前記集光した反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面を複数に分割した受光センサと、
前記受光面から得られる変位信号に基づいて被検面の変位量を検出する信号処理手段と、
前記微小ビームの径が前記変位量に基づいて求まる被検面の微細な凹凸のうねりの周期ピッチよりも大きくなるように、前記集光レンズと前記受光面とを前記受光面に入射する光軸に沿って相対的に移動させる表面うねり補正手段と、
を備えたことを特徴とする変位検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の変位検出装置において、
前記表面うねり補正手段は、前記集光レンズと前記受光面との相対的な移動に連動して、前記対物レンズを前記変位量がゼロとなる合焦位置に移動させる対物レンズ移動手段を備えることを特徴とする変位検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の変位検出装置において、
前記表面うねり補正手段は、
前記変位量に基づいて前記被検面のうねりの周期ピッチを求め、前記周期ピッチよりも大きくなるように前記被検面に照射するビーム径を決めるビーム径決定手段と、
前記決定したビーム径に基づいて前記集光レンズと前記受光面との間隔を算出する間隔算出手段と、
を備えており、前記間隔になるように前記集光レンズと前記受光面とを相対的に移動させることを特徴とする変位検出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の変位検出装置と、マスクに設けた所定のパターンが露光される感光性基板を支持する基板ステージと、を備える露光装置であって、
前記変位検出装置は、前記基板ステージの表面の面位置の変位を検出することを特徴とする露光装置。
【請求項5】
請求項4に記載の露光装置において、
前記変位検出装置は、前記基板ステージを事前に移動して前記表面の面位置の変位を検出しておくことで、前記集光レンズと前記受光面との間隔を予め決めておくことを特徴とする露光装置。
【請求項6】
請求項4に記載の露光装置において、
前記変位検出装置は、前記基板ステージを移動してマスクのパターンの像を前記感光性基板に露光中に、前記表面の面位置の変位を測定しながら、前記集光レンズと前記受光面との間隔を変えることを特徴とする露光装置。
【請求項7】
請求項4ないし6のいずれか1項に記載の露光装置を用いるデバイス製造方法において、
前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
【請求項1】
光源と、
光源が発した光束を被検面上に微小ビームとして投射させる対物レンズと、
被検面で反射した反射光束に非点収差を与える非点収差光学部材と、
非点収差が与えられた反射光束を集光させる集光レンズと、
前記集光した反射光束を入射させて受光パターンに応じた出力変化が得られるように受光面を複数に分割した受光センサと、
前記受光面から得られる変位信号に基づいて被検面の変位量を検出する信号処理手段と、
前記微小ビームの径が前記変位量に基づいて求まる被検面の微細な凹凸のうねりの周期ピッチよりも大きくなるように、前記集光レンズと前記受光面とを前記受光面に入射する光軸に沿って相対的に移動させる表面うねり補正手段と、
を備えたことを特徴とする変位検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の変位検出装置において、
前記表面うねり補正手段は、前記集光レンズと前記受光面との相対的な移動に連動して、前記対物レンズを前記変位量がゼロとなる合焦位置に移動させる対物レンズ移動手段を備えることを特徴とする変位検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の変位検出装置において、
前記表面うねり補正手段は、
前記変位量に基づいて前記被検面のうねりの周期ピッチを求め、前記周期ピッチよりも大きくなるように前記被検面に照射するビーム径を決めるビーム径決定手段と、
前記決定したビーム径に基づいて前記集光レンズと前記受光面との間隔を算出する間隔算出手段と、
を備えており、前記間隔になるように前記集光レンズと前記受光面とを相対的に移動させることを特徴とする変位検出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の変位検出装置と、マスクに設けた所定のパターンが露光される感光性基板を支持する基板ステージと、を備える露光装置であって、
前記変位検出装置は、前記基板ステージの表面の面位置の変位を検出することを特徴とする露光装置。
【請求項5】
請求項4に記載の露光装置において、
前記変位検出装置は、前記基板ステージを事前に移動して前記表面の面位置の変位を検出しておくことで、前記集光レンズと前記受光面との間隔を予め決めておくことを特徴とする露光装置。
【請求項6】
請求項4に記載の露光装置において、
前記変位検出装置は、前記基板ステージを移動してマスクのパターンの像を前記感光性基板に露光中に、前記表面の面位置の変位を測定しながら、前記集光レンズと前記受光面との間隔を変えることを特徴とする露光装置。
【請求項7】
請求項4ないし6のいずれか1項に記載の露光装置を用いるデバイス製造方法において、
前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−149983(P2012−149983A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8593(P2011−8593)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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