説明

情報管理サーバ、ナビゲーション装置、情報管理方法、ナビゲーション方法、情報管理プログラム、ナビゲーションプログラム、および記録媒体

【課題】運転者に自らの走行履歴のランクを通知するとともに、他の運転者の走行履歴に基づいた案内をおこなうこと。
【解決手段】情報管理サーバ100は、設定部101と、受信部102と、判断部103と、送信部104とを備える。設定部101には、移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される。受信部102は、走行履歴情報を移動体から受信する。判断部103は、受信部102によって受信された走行履歴情報に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。送信部104は、判断部103によって判断されたランクを移動体に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両などの移動体に搭載される情報管理サーバ、ナビゲーション装置、情報管理方法、ナビゲーション方法、情報管理プログラム、ナビゲーションプログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両などの移動体には、目的地までの経路を探索し、当該目的までの案内をおこなうナビゲーション装置が搭載されている。さらに、このようなナビゲーション装置を用いて、車両間同士で送受信をおこない、相互に走行履歴情報を共有し合う車両間ネットワークを構築することにより、他の車両の走行履歴を利用して目的地までの経路を探索するようにした技術が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−195727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術は、利用者にとって、他の車両の走行履歴のうち、どの車両の走行履歴が有用なのかが不明であるといった問題が一例として挙げられる。また、利用者が走行した履歴についても、当該履歴が他の利用者に対して有用なものなのか否かといったことを、利用者自身で認識することができないといった問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報管理サーバは、移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、前記移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される設定手段と、前記走行履歴情報を移動体から受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された前記ランクを前記移動体に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項11の発明にかかるナビゲーション装置は、所定の地点間を移動体が走行した際の走行履歴情報を管理する情報管理サーバに対して、前記所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう要求手段と、前記要求手段による要求に応じた前記ランクを、前記情報管理サーバから受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記ランクを通知する通知手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項15に記載の情報管理方法は、移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、前記移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される設定工程と、前記走行履歴情報を移動体から受信する受信工程と、前記受信工程にて受信された前記走行履歴情報に基づいて、前記設定工程にて設定される前記ランクを判断する判断工程と、前記判断工程によって判断された前記ランクを前記移動体に送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、請求項16に記載のナビゲーション方法は、所定の地点間を移動体が走行した際の走行履歴情報を管理する情報管理サーバに対して、前記所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう要求工程と、前記要求工程の要求に応じた前記ランクを、前記情報管理サーバから受信する受信工程と、前記受信工程にて受信された前記ランクを通知する通知工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、請求項17に記載の情報管理プログラムは、請求項15に記載の情報管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項18に記載のナビゲーションプログラムは、請求項16に記載のナビゲーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項19の発明にかかる記録媒体は、請求項17または18に記載のプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報管理装置、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、情報管理方法、情報管理プログラム、ナビゲーションプログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
(実施の形態)
(情報管理サーバ100の機能的構成)
この発明の実施の形態にかかる情報管理サーバ100の機能的構成について説明する。図1は、実施の形態にかかる情報管理サーバ100の機能的構成の一例を示すブロック図である。図1において、情報管理サーバ100は、設定部101と、受信部102と、判断部103と、送信部104と、登録部105と、格納部106と、記録部107と、作成部108と、抽出部109と、算出部110とを備えている。
【0014】
設定部101には、移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される。所定の地点は、具体的には、交差点、分岐点、合流地点、施設に対応付けられる道路上の地点など、任意に定めた2点である。走行履歴情報は、天気や渋滞の有無などの情報を広く含むが、所要時間、距離、速度、所要金額のうち、少なくともいずれか一つを含むことが望ましい。
【0015】
走行履歴情報は、予め設定される所定の地点(開始地点)に移動体が位置したときから、開始点とは異なる、予め設定される所定の地点(終了地点)に移動体が位置したときまでの履歴情報である。
【0016】
運転者のランクは、運転者が走行した経路の良否を示したものであり、具体的には、所要時間、距離、速度、所要金額、渋滞の有無、天候の良否などに対応付けられる値である。なお、運転者のランクは、良否の2段階のランクとしてもよいし、より詳細に表した多段階のランクとしてもよい。設定部101に設定される走行履歴情報とランクについて、具体例を挙げると、たとえば、走行履歴情報としての所要時間と、当該所要時間に対応するランクとが設定されている場合、所要時間が短いほど、高いランクが設定されるものである。
【0017】
受信部102は、走行履歴情報を移動体から受信する。受信するタイミングは、任意であり、移動体が所定の地点間の走行を完了したとき以降であればよい。
【0018】
判断部103は、受信部102よって受信された走行履歴情報に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。具体例を挙げると、たとえば、設定部101に所要時間と、当該所要時間に対応するランクとが設定されている場合、受信部102によって所要時間(たとえば、短い時間)を含む走行履歴情報を受信したとする。このとき、判断部103は、受信部102が受信した所要時間を、設定部101に設定される時間に当てはめ、当該時間に対応するランク(たとえば、高いランク)を判断する。送信部104は、判断部103によって判断されたランクを移動体に送信する。
【0019】
また、本実施の形態において、設定部101は、所要時間の情報とランクとを設定してもよい。この場合、判断部103は、受信部102によって受信された走行履歴情報に含まれる所要時間に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。具体的には、設定部101には、所要時間が短いほど、高いランクが設定される。本構成は、所要時間の短い経路を好む利用者に応えることを可能にしたものである。
【0020】
また、本実施の形態において、設定部101は、距離の情報とランクとを設定してもよい。この場合、判断部103は、受信部102によって受信された走行履歴情報に含まれる距離に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。具体的には、設定部101には、距離が短いほど、高いランクが設定される。本構成は、距離の短い経路を好む利用者に応えることを可能にしたものである。
【0021】
また、本実施の形態において、設定部101は、速度の情報とランクとを設定してもよい。この場合、判断部103は、受信部102によって受信された走行履歴情報に含まれる速度に関する情報に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。速度は、所定の地点間の制限速度の最大値などであってもよいが、代表的には、平均速度が用いられる。設定部101には、速度が速いほど、高いランクが設定される。本構成は、多少遠回りになったり、時間が掛かったりしても、速い速度で走行することを好む利用者に応えることを可能にしたものである。
【0022】
また、本実施の形態において、設定部101は、所要金額に関する情報とランクとを設定してもよい。この場合、判断部103は、受信部102によって受信された走行履歴情報に含まれる所要金額に基づいて、設定部101に設定されるランクを判断する。所要金額は、有料道路における料金や、走行に要した燃料費などが含まれる。設定部101には、所要金額が少ないほど、高いランクが設定される。本構成は、所要金額の少ない経路を好む利用者に応えることを可能にしたものである。
【0023】
また、本実施の形態において、登録部105は、任意の構成要素である。登録部105には、燃料価格の情報が予め登録される。また、この場合、走行履歴情報には、移動体の燃費情報と距離の情報とが含まれる。判断部103は、算出部110を備える。算出部110は、登録部105に登録される燃料価格と、移動体の燃料情報と距離の情報とを含む走行履歴情報と、に基づいて、所要金額を算出する。
【0024】
燃料価格は、ハイオク、レギュラーガソリン、軽油などの、1リットルあたりの価格である。移動体の燃費情報は、移動体ごとに設定される燃費であってもよいが、実走行により得られた実燃費であることが望ましい。算出部110は、燃料価格と、移動体の燃費情報と、距離の情報とに基づいて、具体的には、「(距離)×(燃料価格)/(移動体の燃費)」の数式を用いて、所要金額を算出する。
【0025】
また、本実施の形態において、格納部106は、任意の構成要素である。格納部106には、各道路の制限速度が格納される。この場合、判断部103は、格納部106に格納された制限速度と、走行履歴情報に含まれる速度の情報とに基づき、移動体が速度超過した場合に、ランクの判断をおこなわないようにする。本構成は、法令を遵守した走行に対してのみランク付けをおこなうようにしたものである。
【0026】
また、本実施の形態において、記録部107と、作成部108とは、任意の構成要素である。記録部107は、判断部103によって判断された複数の運転者のランクを記録する。作成部108は、記録部107に記録される複数の運転者のランクを、ランクの高い順に表したランク一覧を作成する。この場合、送信部104は、作成部108によって作成されたランク一覧を移動体に送信する。
【0027】
ランク一覧は、ランクと運転者を、ランクの高いものから順に並べたものである。また、ランク一覧は、上述した、所要時間、距離、速度、所要金額ごとのランクでもよいし、これらを全て加味し、つまり、これらを全て加算して除した平均値のランクでもよい。また、ランク一覧を時期別や時間帯別に集計することも可能である。本構成は、ランク一覧を作成し、移動体に送信することにより、運転者が、自らのランクと他の運転者のランクとを比較することを可能にしたものである。
【0028】
また、本実施の形態において、抽出部109は、任意の構成要素である。この場合、記録部107は、複数の運転者のランクと、当該ランクに対応する運転者の走行履歴情報とを記録する。抽出部109は、記録部107に記録されるランクのうち、ランクの高い運転者の走行履歴情報を抽出する。また、送信部104は、抽出部109によって抽出されたランクの高い運転者の走行履歴情報を、配信要求をおこなった移動体に送信する。
【0029】
本構成は、ランクの高い運転者の走行履歴情報を送信するようにしたものであり、運転者が当該走行履歴情報を参考にして、走行をおこなうことを可能にしたものである。なお、抽出部109を備えない構成の場合においては、運転者からの選択に基づいて、運転者の走行履歴情報を送信すればよい。
【0030】
(ナビゲーション装置200の機能的構成)
この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置200の機能的構成について説明する。図2は、実施の形態にかかるナビゲーション装置200の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2において、ナビゲーション装置200は、要求部201と、受信部202と、通知部203と、取得部204と、抽出部205と、探索部206と、状態検出部207と、比較検出部208と、算出部209、送信部210と、を備えている。
【0031】
要求部201は、所定の地点間を移動体が走行した際の走行履歴情報を管理する情報管理サーバ100に対して、所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう。要求部201は、後述する探索部206によって探索された経路上に、所定の地点が含まれる場合に、情報管理サーバ100に対して送信要求をおこなってもよいし、操作ボタンを用いた運転者からの適宜の操作入力に基づいて、送信要求をおこなってもよい。送信要求は、送信部210を介しておこなわれる。
【0032】
また、送信要求の内容は、たとえば、上述した所要時間、距離、速度、所要金額ごとのランクであってもよいし、これらを全て加算して除した平均値のランクであってもよい。また、ランクは、不特定多数のランクを基に作成されたランク一覧であってもよい。さらに、このランク一覧を時期別や時間帯別に集計したものであってもよい。
【0033】
受信部202は、要求部201による送信要求に応じたランクを情報管理サーバ100から受信する。通知部203は、受信部202によって受信されたランクを通知する。通知部203による通知は、音声による通知、表示画面による通知、両者を併用した通知などが用いられる。
【0034】
本実施の形態において、取得部204と、抽出部205と、探索部206とは、任意の構成要素である。取得部204は、地図データ上の複数の所定の地点の情報を取得する。抽出部205は、取得部204によって取得された所定の地点を少なくとも2点抽出する。探索部206は、抽出部205によって抽出された所定の2点間を経由して、目的地までの経路を探索する。この場合、要求部201は、情報管理サーバ100に対して探索部206によって探索された経路上の、所定の2点間の、他の運転者の走行履歴情報の送信要求をおこなう。また、受信部202は、要求部201による配信要求に応じた走行履歴情報を受信する。通知部203は、受信部202が受信した走行履歴情報を通知する。
【0035】
所定の地点の情報は、図示外の格納部から取得されるものであってもよいし、情報管理サーバ100から取得されるものであってもよい。走行履歴情報は、上述したように、所要時間、距離、速度、所要金額の情報のうち、少なくともいずれか一つを含む情報である。送信要求をおこなう走行履歴情報は、たとえば、情報管理サーバ100によって抽出されたランク一覧の中からランクの高い運転者の走行履歴情報であってもよいし、運転者からの選択に基づく走行履歴情報であってもよい。本構成は、たとえば、ランクの高い運転者の走行履歴情報を通知するようにしたものであり、運転者が当該走行履歴情報を参考にして、走行をおこなうことを可能にしたものである。
【0036】
また、本実施の形態において、状態検出部207と、比較検出部208とは、任意の構成要素である。状態検出部207は、移動体の現在の走行状態を検出する。比較検出部208は、状態検出部207によって検出される移動体の現在の状態と、受信部202によって受信された走行履歴情報とを比較して、走行状態の相違を検出する。この場合、通知部203は、比較検出部208によって検出される相違を通知する。
【0037】
状態検出部207によって検出される現在の状態は、移動体の速度や、走行レーンなどの位置情報などでもよい。なお、現在の状態に走行レーンを含ませたのは、たとえば、同じ道路であっても、3車線などの道路の場合、左車線と右車線では、右左折をおこなう車両が存在することにより、中央の車線よりも走行時間を要することがあり、つまり、走行レーンごとに所要時間などが異なるためである。
【0038】
比較検出部208は、具体的には、状態検出部207によって検出された、移動体の状態と、受信部202によって受信された走行履歴情報とを比較して、相違を検出する。本構成は、たとえば、ランクの高い運転者の走行履歴情報と、移動体の現在の状態とを比較できるようにしたものである。
【0039】
また、本実施の形態において、算出部209は、任意の構成要素である。算出部209は、比較検出部208によって走行状態の相違が検出された場合、移動体の現在の状態を、受信部202によって受信された走行履歴に修正するための修正量を算出する。この場合、通知部203は、算出部209によって算出された修正量を通知する。本構成は、ランクの高い運転者の走行履歴を基準にして、移動体の現在の状態を修正させるための通知をおこなうことを可能にしたものである。
【0040】
(情報管理サーバ100の情報管理処理手順)
つぎに、図3を用いて、情報管理サーバ100の情報管理処理手順について説明する。図3は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ100の情報管理処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図3のフローチャートにおいて、情報管理サーバ100には、予め、移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定されている。情報管理サーバ100は、まず、走行履歴情報を移動体から受信したか否かを判断する(ステップS301)。
【0042】
ステップS301において、走行履歴情報を移動体から受信するまで待機状態にあり(ステップS301:Noのループ)、走行履歴情報を移動体から受信すると(ステップS301:Yes)、受信した走行履歴情報に基づいて、予め設定されるランクを判断する(ステップS302)。そして、判断したランクを移動体に送信し(ステップS303)、一連の処理を終了する。
【0043】
(ナビゲーション装置200のナビゲーション処理手順)
つぎに、図4を用いて、ナビゲーション装置200のナビゲーション処理手順について説明する。図4は、本実施の形態にかかるナビゲーション装置200のナビゲーション処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0044】
図4のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置200は、情報管理サーバ100に対して、所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう(ステップS401)。このあと、情報管理サーバ100から送信要求に応じたランクを受信したか否かを判断する(ステップS402)。
【0045】
ステップS402において、情報管理サーバ100から送信要求に応じたランクを受信するまで待機状態にあり(ステップS402:Noのループ)、情報管理サーバ100から送信要求に応じたランクを受信すると(ステップS402:Yes)、受信したランクを通知し(ステップS403)、一連の処理を終了する。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報管理サーバ100は、受信した走行履歴情報に基づいて、予め設定されるランクを判断し、判断したランクを移動体に送信するようにした。また、本実施の形態にかかるナビゲーション装置200は、情報管理サーバ100から送信要求に応じたランクを受信し、受信したランクを通知するようにした。したがって、運転者は、自らの走行がどの程度のランクにあるのかを認識できるとともに、他の利用者にとって有用な走行履歴であるのかを認識することができる。
【0047】
また、このようなランクを判断することにより、ランクの高い運転者は、よりランクの高い走行をおこなうことに努めるとともに、興趣性を得ることができる。さらに、ランク一覧を作成するようにすれば、他の運転者と走行履歴を比較することができるとともに、よりランクの高い走行をおこなうことに努めることにより、情報管理サーバ100は、より有用な走行履歴情報を記録することができる。
【0048】
また、情報管理サーバ100にて、ランク一覧を作成し、ナビゲーション装置200によって通知するようにすれば、所要時間や所要料金など、利用者が所望する、自身または他人の走行履歴情報を選択することができる。そして、情報管理サーバ100から送信された走行履歴情報を、ナビゲーション装置200によって通知するようにすれば、当該走行履歴情報を参考にした走行をおこなうことができる。
【実施例】
【0049】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、情報管理サーバとナビゲーション装置とを備えたナビゲーションシステムについて、説明する。
【0050】
(システムの概要)
まず、図5を用いて、本実施例にかかるナビゲーションシステムの概要について説明する。図5は、本実施例にかかるナビゲーションシステムの概要を示す説明図である。
【0051】
図5において、ナビゲーションシステム500は、情報管理サーバ501と、ナビゲーション装置502とから構成されている。情報管理サーバ501と、ナビゲーション装置502とは、ネットワーク510により通信接続される。
【0052】
ナビゲーション装置502は、移動体などの車両に搭載されており、主要交差点や有料道路の出入口など、所定の地点間の走行履歴情報を、情報管理サーバ501に送信する。
【0053】
情報管理サーバ501は、ナビゲーション装置502から受信した走行履歴情報を管理し、具体的には、走行履歴情報に基づいて、運転者ごとのランクを付与するとともに、ランク一覧を作成し、移動体に対して、ランク、ランク一覧、走行履歴情報などを送信する。ナビゲーション装置502では、受信したランク、ランク一覧、走行履歴情報などを運転者に通知する。
【0054】
(情報管理サーバ501のハードウェア構成)
図6を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501のハードウェア構成について説明する。図6は、本実施例にかかる情報管理サーバ501のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0055】
図6において、情報管理サーバ501は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、磁気ディスクドライブ604と、磁気ディスク605と、光ディスクドライブ606と、光ディスク607と、音声I/F(インターフェース)608と、スピーカ609と、入力デバイス610と、映像I/F611と、ディスプレイ612と、通信I/F613と、を備えている。また、各構成部601〜613はバス620によってそれぞれ接続されている。
【0056】
情報管理プログラムは、磁気ディスク605や光ディスク607に記録されるランクの設定情報に基づいて、走行履歴のランクを判断する。
【0057】
CPU601は、情報管理サーバ501の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラム、通信プログラム、情報管理プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。
【0058】
磁気ディスクドライブ604は、CPU601の制御にしたがって磁気ディスク605に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク605は、磁気ディスクドライブ604の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク605としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0059】
光ディスクドライブ606は、CPU601の制御にしたがって光ディスク607に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク607は、光ディスクドライブ606の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク607は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク607のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0060】
磁気ディスク605や、光ディスク607には、ランクの設定情報、最新の燃料価格の情報のほか、利用者の走行履歴情報、CPU601の制御によって判断された運転者ごとのランク、ランクの高い順に表したランク一覧などが記録されている。
【0061】
音声I/F608は、音声出力用のスピーカ609に接続される。スピーカ609は、音声を出力する。入力デバイス610は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス610は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。
【0062】
映像I/F611は、ディスプレイ612と接続される。映像I/F611は、具体的には、たとえば、ディスプレイ612全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ612を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0063】
ディスプレイ612には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ612は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0064】
通信I/F613は、無線または有線を介してネットワークに接続され、情報管理サーバ501とCPU601とのインターフェースとして機能する。通信I/F613は、さらに、無線または有線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU601とのインターフェースとしても機能する。
【0065】
図1に示した情報管理サーバ100が備える、設定部101と、受信部102と、判断部103と、送信部104と、登録部105と、格納部106と、記録部107と、作成部108と、抽出部109と、算出部110とは、図6に示した情報管理サーバ501におけるROM602、RAM603、磁気ディスク605、光ディスク607などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU601が所定のプログラムを実行し、情報管理サーバ501における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0066】
すなわち、本実施例の情報管理サーバ501は、情報管理サーバ501における記録媒体としてのROM602に記録されている情報管理プログラムを実行することにより、図1に示した情報管理サーバ100が備える機能を、図3に示した情報管理処理手順で実行することができる。
【0067】
(情報管理サーバ501に設定される情報の一例)
図7を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501に設定される情報の一例について説明する。図7は、本実施例にかかる情報管理サーバ501に設定される情報の一例を示す説明図である。
【0068】
図7において、設定情報700は、所定の地点間(A地点〜B地点)における、走行履歴情報としての所要時間と、運転者のランクとを対応付けて設定したものである。所要時間が、1時間以上であればランクが「1」に、30分〜1時間であればランクが「2」に、30分以下であればランクが「3」に設定されている。つまり、所要時間が短いほど、高いランクとなっている。なお、この設定情報700は、一例に過ぎず、たとえば、1分間隔でランクを設定してもよいし、ランクの数についても3に限らず、いかなる数に設定してもよい。また、A地点〜B地点間以外の、他の所定の地点間についても、同様の設定情報700が設定されている。
【0069】
図7の設定情報700では、所要時間とランクを対応付けたものを示したが、このほかにも、距離、速度、所要金額についても、同様にランクが対応付けられている。
【0070】
なお、距離とランクとを対応付けさせる場合、距離が短いほど、高いランクとして設定しておけばよい。また、速度とランクとを対応付けさせる場合、速度が早いほど、高いランクとして設定しておけばよい。また、所要金額とランクとを対応付けさせる場合、所要金額が少ないほど、高いランクとして設定しておけばよい。
【0071】
(ナビゲーション装置502のハードウェア構成)
図8を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502のハードウェア構成について説明する。図8は、本実施例にかかるナビゲーション装置502のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図8において、ナビゲーション装置502は、車両などの移動体に搭載されており、CPU801と、ROM802と、RAM803と、磁気ディスクドライブ804と、磁気ディスク805と、光ディスクドライブ806と、光ディスク807と、音声I/F(インターフェース)808と、マイク809と、スピーカ810と、入力デバイス811と、映像I/F812と、ディスプレイ813と、通信I/F814と、GPSユニット815と、各種センサ816と、カメラ817とを備えている。また、各構成部801〜817はバス820によってそれぞれ接続されている。
【0072】
CPU801は、ナビゲーション装置502の全体の制御を司る。ROM802は、ブートプログラム、現在地点算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、ナビゲーションプログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM803は、CPU801のワークエリアとして使用される。
【0073】
現在地点算出プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット815および各種センサ816の出力情報に基づいて、車両の現在地点(ナビゲーション装置502の現在地点)を算出させる。
【0074】
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク805に記録されている地図データなどを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までの最短(または最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。探索された誘導経路は、CPU801を介して音声I/F808や映像I/F812へ出力される。
【0075】
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在地点算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在地点情報、磁気ディスク805から読み出された地図データに基づいて、リアルタイムな経路誘導情報を生成させる。生成された経路誘導情報は、CPU801を介して音声I/F808や映像I/F812へ出力される。
【0076】
ナビゲーションプログラムは、情報管理サーバ501に対して、所定の地点間の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなうとともに、送信要求に応じたランクを情報管理サーバ501から受信し、受信したランクを通知させる。また、ナビゲーションプログラムは、たとえば、車両の現在の状態と、情報管理サーバ501から受信した走行履歴情報とを比較して、相違を検出するとともに、車両の現在の状態を、情報管理サーバ501から受信した走行履歴と同様の走行状態に近付けるための情報を生成させる。生成された情報は、CPU801を介して音声I/F808や映像I/F812へ出力される。
【0077】
磁気ディスクドライブ804は、CPU801の制御にしたがって磁気ディスク805に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク805は、磁気ディスクドライブ804の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク805としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0078】
光ディスクドライブ806は、CPU801の制御にしたがって光ディスク807に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク807は、光ディスクドライブ806の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク807は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク807のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0079】
音声I/F808は、音声入力用のマイク809および音声出力用のスピーカ810に接続される。マイク809は、たとえば、車両のサンバイザー付近に設置され、その数は単数でも複数でもよい。マイク809に受音された音声は、音声I/F808内でA/D変換される。マイク809から入力された音声は、利用者ごとの音声情報として、適宜、磁気ディスク805または光ディスク807に記録される。スピーカ810からは、音声が出力される。
【0080】
入力デバイス811は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス811は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。
【0081】
映像I/F812は、ディスプレイ813とカメラ817とに接続される。映像I/F812は、具体的には、たとえば、ディスプレイ813全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ813を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0082】
ディスプレイ813には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ813には、地図データが2次元または3次元に描画される。ディスプレイ813に表示された地図データには、ナビゲーション装置502を搭載した車両の現在地点をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。車両の現在地点は、CPU801によって算出される。
【0083】
このディスプレイ813は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ813は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ813は、車両のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなどして、車両内に複数設置してもよい。
【0084】
通信I/F814は、無線または有線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置502とCPU801とのインターフェースとして機能する。通信I/F814は、さらに、無線または有線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU801とのインターフェースとしても機能する。
【0085】
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F814は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路情報を取得する。なお、VICSは登録商標である。
【0086】
また、通信I/F814は、たとえば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)を用いた場合は、路側に設置された無線装置と双方向の無線通信をおこなう車載無線装置によって構成され、交通情報や地図情報などの各種情報を取得する。なお、DSRCの具体例としては、ETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)が挙げられる。
【0087】
GPSユニット815は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す情報を出力する。GPSユニット815の出力情報は、後述する各種センサ816の出力値とともに、CPU801による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0088】
各種センサ816は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ816の出力値は、CPU801による車両の現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
【0089】
カメラ817は、移動体外部の状況を撮影する。撮影する映像は、動画であってもよいし、静止画であってもよい。また、カメラ817によって撮影された映像は、映像I/F812を介して磁気ディスク805や光ディスク807などの記録媒体に出力される。
【0090】
図2に示したナビゲーション装置200が備える、要求部201と、受信部202と、通知部203と、取得部204と、抽出部205と、探索部206と、状態検出部207と、比較検出部208と、算出部209、送信部210とは、図8に示したナビゲーション装置502におけるROM802、RAM803、磁気ディスク805、光ディスク807などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU801が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置502における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0091】
すなわち、本実施例のナビゲーション装置502は、ナビゲーション装置502における記録媒体としてのROM802に記録されているナビゲーションプログラムを実行することにより、図2に示したナビゲーション装置200が備える機能を、図3および図4に示したナビゲーション処理手順で実行することができる。
【0092】
(ナビゲーション装置502がおこなう情報送信処理の一例)
つぎに、図9を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなう情報送信処理の一例について説明する。図9は、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなう情報送信処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
図9において、ナビゲーション装置502は、目的地が設定されたか否かを判断する(ステップS901)。ステップS901において、目的地が設定されるまで待機状態にあり(ステップS901:Noのループ)、目的地が設定されると(ステップS901:Yes)、目的地までのルート探索をおこなう(ステップS902)。
【0094】
このあと、利用者からの操作入力により、「ランキング開始」の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS903)。ステップS903において、「ランキング開始」の入力を受け付けた場合(ステップS903:Yes)、経路上の所定の地点を抽出する(ステップS904)。所定の地点は、予め設定される地点であり、走行履歴情報の検出を開始する開始地点と、走行履歴情報の検出を終了する終了地点である。
【0095】
そして、開始地点を通過したか否かを判断する(ステップS905)。ステップS905において、開始地点を通過するまで待機状態にあり(ステップS905:Noのループ)、開始地点を通過したと判断すると(ステップS905:Yes)、走行履歴情報を検出および蓄積する(ステップS906)。走行履歴情報は、時間、距離、速度、金額の情報のうち、少なくともいずれか一つが含まれる。
【0096】
このあと、終了地点を通過したか否かを判断する(ステップS907)。ステップS907において、終了地点を通過するまで(ステップS907:No)、ステップS906に移行し、終了地点を通過したと判断すると(ステップS907:Yes)、走行履歴情報を記憶する(ステップS908)。
【0097】
そして、目的地周辺か否かを判断する(ステップS909)。ステップS909において、目的地周辺と判断すると(ステップS909:Yes)、記憶した走行履歴情報を表示する(ステップS910)。なお、ステップS910にて表示される表示画面の詳細については、図16を用いて後述する。
【0098】
一方、ステップS909において、目的地周辺ではないと判断すると(ステップS909:No)、所定の地点が他にあるか否かを判断する(ステップS911)。ステップS911において、所定の地点が他にあると判断した場合(ステップS911:Yes)、ステップS905に移行する。一方、ステップS911において、所定の地点が他にないと判断した場合(ステップS911:No)、ステップS910に移行する。
【0099】
そして、ステップS910にて表示された画面において、「アップロード」ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS912)。ステップS912において、「アップロード」ボタンが押下されたと判断した場合(ステップS912:Yes)、走行履歴情報を情報管理サーバ501に送信し(ステップS913)、一連の処理を終了する。
【0100】
一方、ステップS912において、「アップロード」ボタンが押下されない場合(ステップS912:No)、所定時間が経過するまで(ステップS914:No)、ステップS912に移行し、所定時間が経過すると(ステップS914:Yes)、アップロード画面を終了し(ステップS915)、一連の処理を終了する。また、ステップS903において、「ランキング開始」の入力を受け付けない場合(ステップS903:No)、一連の処理を終了する。
【0101】
上述した処理により、走行履歴情報を検出できるとともに、当該走行履歴情報を情報管理サーバ501に送信することができる。送信された走行履歴情報は、以下の、図10〜図12に示す情報管理サーバ501による記録処理により、ランクと対応付けられて記録される。
【0102】
(情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例)
つぎに、図10を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例について説明する。図10は、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。図10においては、走行履歴情報に、所定の地点間における所要時間が含まれ、当該所要時間に基づいたランクを記録する場合の処理について説明する。
【0103】
図10において、情報管理サーバ501は、まず、所定の地点間における所要時間を含む走行履歴情報を受信したか否かを判断する(ステップS1001)。ステップS1001において、所要時間を含む走行履歴情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1001:Noのループ)、所要時間を含む走行履歴情報を受信すると(ステップS1001:Yes)、所要時間に基づいて、ランクを判断する(ステップS1002)。なお、ステップS1002におけるランクの判断は、たとえば、図7に示した設定情報700に基づいておこなわれ、所要時間が短いほど高いランクとして判断される。
【0104】
そして、判断したランクを記録するとともに(ステップS1003)、車両にランクを送信し(ステップS1004)、一連の処理を終了する。なお、詳細については図13を用いて後述するが、ステップS1002にて判断したランクを、他の運転者のランクと比較し、所要時間に基づくランク一覧を作成するようにしてもよい。また、走行履歴情報に速度の情報を含むようにし、当該車両が速度超過したか否かを判断し、速度超過した際には、ランクの判断をおこなわないようにしてもよい。
【0105】
(情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例)
つぎに、図11を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例について説明する。図11は、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。図11においては、走行履歴情報に、所定の地点間における所要金額を含む情報が含まれ、当該所要金額に基づいたランクを記録する場合の処理について説明する。
【0106】
図11において、情報管理サーバ501は、まず、所定の地点間における所要金額を含む走行履歴情報を受信したか否かを判断する(ステップS1101)。所要金額を含む走行履歴情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1101:Noのループ)、所要金額を含む走行履歴情報を受信すると(ステップS1101:Yes)、所要金額に基づいて、ランクを判断する(ステップS1102)。
【0107】
ステップS1102におけるランクの判断は、所要金額が少ないほど高いランクとして判断される。なお、所要金額には、有料道路を使用した場合における料金と、車両の移動距離、燃費および燃料価格に基づく燃料費とが含まれる。
【0108】
そして、判断したランクを記録するとともに(ステップS1103)、車両にランクを送信し(ステップS1104)、一連の処理を終了する。なお、詳細については図13を用いて後述するが、ステップS1102にて判断したランクを、他の運転者のランクと比較し、所要金額に基づくランク一覧を作成するようにしてもよい。また、走行履歴情報に速度の情報を含むようにし、当該車両が速度超過したか否かを判断し、速度超過した際には、ランクの判断をおこなわないようにしてもよい。
【0109】
(情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例)
つぎに、図12を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例について説明する。図12は、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。図12においては、走行履歴情報に、移動距離を含む情報が含まれ、当該移動距離に基づいたランクを記録する場合の処理について説明する。
【0110】
図12において、情報管理サーバ501は、まず、距離の情報を含む走行履歴情報を受信したか否かを判断する(ステップS1201)。ステップS1201において、距離の情報を含む走行履歴情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1201:Noのループ)、距離の情報を含む走行履歴情報を受信すると(ステップS1201:Yes)、距離に基づいて、ランクを判断する(ステップS1202)。なお、ステップS1202におけるランクの判断は、距離が短いほど高いランクとして判断される。
【0111】
そして、判断したランクを記録するとともに(ステップS1203)、車両にランクを送信し(ステップS1204)、一連の処理を終了する。なお、詳細については図13を用いて後述するが、ステップS1202にて判断したランクを、他の運転者のランクと比較し、距離に基づくランク一覧を作成するようにしてもよい。また、走行履歴情報に速度の情報を含むようにし、当該車両が速度超過したか否かを判断し、速度超過した際には、ランクの判断をおこなわないようにしてもよい。
【0112】
また、図10〜12に示した情報記録処理と同様に、速度の情報を含む走行履歴情報に基づいて、ランクを判断するとともに、判断したランクを車両に送信することも可能である。なお、当該車両が速度超過したか否かを判断し、速度超過した際には、ランクの判断をおこなわないようにする。
【0113】
(情報管理サーバ501がおこなう情報送信処理の一例)
つぎに、図13を用いて、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報送信処理の一例について説明する。図13は、本実施例にかかる情報管理サーバ501がおこなう情報送信処理の一例を示すフローチャートである。図13においては、走行履歴情報に、所要時間、所要金額、距離、速度の情報を含む情報が含まれ、当該走行履歴情報に基づいたランク一覧を記録し、記録したランク一覧を送信する場合の処理について説明する。
【0114】
図13において、情報管理サーバ501は、まず、走行履歴情報を受信したか否かを判断する(ステップS1301)。ステップS1301において、走行履歴情報を受信するまで待機状態にある(ステップS1301:Noのループ)。なお、走行履歴情報には、所要時間、所要金額、距離、速度が含まれる。ステップS1301において、走行履歴情報を受信すると(ステップS1301:Yes)、走行履歴情報に含まれる所要時間に基づいて、ランクを判断する(ステップS1302)。なお、ステップS1302におけるランクの判断は、所要時間が短いほど高いランクとして判断される。
【0115】
そして、走行履歴情報に含まれる所要金額に基づいて、ランクを判断する(ステップS1303)。なお、ステップS1303におけるランクの判断は、所要金額が少ないほど高いランクとして判断される。さらに、走行履歴情報に含まれる距離に基づいて、ランクを判断する(ステップS1304)。なお、ステップS1304におけるランクの判断は、距離が短いほど高いランクとして判断される。
【0116】
さらに、走行履歴情報に含まれる速度の情報に基づいて、ランクを判断する(ステップS1305)。なお、ステップS1305におけるランクの判断は、速度が速いほど高いランクとして判断される。このあと、ステップS1302〜ステップS1305にて判断されたランクの平均(平均ランク)を算出する(ステップS1306)。なお、ステップS1306における平均ランクは、具体例を挙げると、たとえば、所要時間に基づくランクが1、所要金額に基づくランクが3、距離に基づくランクが2、速度に基づくランクが2の場合には、その平均の2となる。このあと、算出した平均ランクと、記録されている他の運転者の平均ランクとを比較するとともに(ステップS1307)、平均ランク一覧を作成する(ステップS1308)。
【0117】
そして、作成した平均ランク一覧を記録する(ステップS1309)。このあと、車両から平均ランク一覧の送信要求を受信するまで待機し(ステップS1310:Noのループ)、平均ランク一覧の送信要求を受信すると(ステップS1310:Yes)、送信要求をおこなった車両に対して、平均ランク一覧を送信する(ステップS1311)。
【0118】
このあと、車両から指定のランキング者の走行履歴情報の送信要求を受信するまで待機し(ステップS1312:Noのループ)、指定のランキング者の走行履歴情報の送信要求を受信すると(ステップS1312:Yes)、送信要求をおこなった車両に対して、指定のランキング者の走行履歴情報を送信し(ステップS1313)、一連の処理を終了する。
【0119】
上述した処理によれば、利用者は、ランク一覧を閲覧することができるので、他の運転者と走行履歴を比較することができ、興趣性を得ることができる。また、ランクの高い運転者は、よりランクの高い走行をおこなうことに努めることにより、情報管理サーバ100には、より有用な走行履歴情報が記録される。
【0120】
また、情報管理サーバ100にて、ランク一覧を作成し、ナビゲーション装置200によって通知するようにすれば、所要時間や所要料金など、利用者が所望する、自身または他人の走行履歴情報を選択することができる。そして、情報管理サーバ100から送信された走行履歴情報を、ナビゲーション装置200によって通知するようにすれば、当該走行履歴情報を参考にした走行をおこなうことができる。
【0121】
(ナビゲーション装置502がおこなうルート探索処理の一例)
つぎに、図14を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなうルート探索処理の一例について説明する。図14は、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなうルート探索処理の一例を示すフローチャートである。
【0122】
図14において、ナビゲーション装置502は、目的地が設定されたか否かを判断する(ステップS1401)。ステップS1401において、目的地が設定されるまで待機状態にあり(ステップS1401:Noのループ)、目的地が設定されると(ステップS1401:Yes)、目的地までのルート探索をおこなう(ステップS1402)。そして、利用者からの操作入力により、「案内開始」の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1403)。
【0123】
ステップS1403において、「案内開始」の入力受け付けない場合(ステップS1403:No)、「ランク一覧表示」の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1404)。ステップS1404において、「ランク一覧表示」の入力を受け付けた場合(ステップS1404:Yes)、情報管理サーバ501からランク一覧をダウンロードし(ステップS1405)、ランク一覧を表示する(ステップS1406)。なお、ステップS1406において表示されるランク一覧の具体例については、図17および図18を用いて後述する。
【0124】
このあと、表示されたランク一覧を基に、運転者から、特定のランキング者がダウンロード対象として指定されたか否かを判断する(ステップS1407)。ステップS1407において、特定のランキング者がダウンロード対象として指定されると(ステップS1407:Yes)、指定した特定のランキング者の走行履歴情報をダウンロードする(ステップS1408)。なお、ステップS1407の処理をおこなわずに、ステップS1408において、情報管理サーバ501にて抽出されて送信されるランキングの高い運転者の走行履歴情報をダウンロードするようにしてもよい。
【0125】
このあと、ダウンロードした走行履歴情報の通過地点の情報の中から所定の地点を立ち寄り地としたルート探索をおこなう(ステップS1409)。そして、「案内開始」の入力を受け付けるまで待機し(ステップS1410:Noのループ)、「案内開始」の入力を受け付けると(ステップS1410:Yes)、ルートの案内を開始し(ステップS1411)一連の処理を終了する。
【0126】
一方、ステップS1403において、「案内開始」の入力を受け付けた場合(ステップS1403:Yes)、ステップS1411に移行する。また、ステップS1404において、「ランク一覧表示」の入力を受け付けない場合(ステップS1404:No)、ステップS1403に移行する。また、ステップS1407において、特定のランキング者がダウンロード対象として指定されない場合(ステップS1407:No)、ステップS1403に移行する。
【0127】
上述した処理によれば、また、情報管理サーバ100にて、所要時間や所要料金など、利用者が所望する、自身または他人の走行履歴情報をダウンロードすることができる。
【0128】
(ナビゲーション装置502がおこなうナビゲーション処理の一例)
つぎに、図15を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなうナビゲーション処理の一例について説明する。図15は、本実施例にかかるナビゲーション装置502がおこなうナビゲーション処理の一例を示すフローチャートである。なお、図15に示すフローチャートは、図14に示したルート探索処理がおこなわれたことを前提とし、ルートの誘導がおこなわれている際の処理を示す。
【0129】
図15において、ナビゲーション装置502は、所定の地点としての開始地点を通過したか否かを判断する(ステップS1501)。ステップS1501において、開始地点を通過するまで待機状態にあり(ステップS1501:Noのループ)、開始地点を通過すると(ステップS1501:Yes)、現在の走行状態を検出する(ステップS1502)。現在の状態は、車両の速度や、走行レーンなどである。そして、検出した車両の現在の走行状態と、ダウンロードした走行履歴とを比較して、相違を検出する(ステップS1503)。
【0130】
このあと、現在の走行状態を走行履歴に近付けるための通知をおこなう(ステップS1504)。この通知は、具体的には、「○km/hで走行してください。」、「右車線を走行してください。」といった通知である。そして、終了地点を通過するまで(ステップS1505:No)、ステップS1502に移行し、終了地点を通過すると(ステップS1505:Yes)、一連の処理を終了する。なお、ステップS1505にて終了地点を通過したあとに、今回検出された移動体の走行履歴情報を、情報管理サーバ501に送信するようにしてもよい。
【0131】
上述した処理によれば、ダウンロードした走行履歴情報を基に、走行をアシストすることができ、利用者は時間や労力等に無駄のない最適な走行をおこなうことができる。
【0132】
(ナビゲーション装置のディスプレイに表示される走行履歴情報の一例)
つぎに、図16を用いて、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示される走行履歴情報の一例について説明する。図16は、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示される走行履歴情報の一例を示す説明図である。
【0133】
図16において、ディスプレイ813に表示される表示画面1600は、図9のステップS910において表示される走行履歴情報を示した画面である。表示画面1600には、走行した「日付」と、所定の地点間を走行した「距離」と、「所要時間」と、「所要金額」と、所定の地点間としての「区間」とが表示されている。なお、このほかにも、所定の地点間を走行した際の速度(平均速度)を表示してもよい。
【0134】
また、表示画面1600には、アップロードボタン1601が表示されている。このアップロードボタン1601が、利用者によって選択されると、表示されている走行履歴情報を情報管理サーバ501に送信する。
【0135】
(ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランク一覧の一例)
つぎに、図17を用いて、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランク一覧の一例について説明する。図17は、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランク一覧の一例を示す説明図である。
【0136】
図17において、ディスプレイ813に表示される表示画面1700は、図14のステップS1406において表示される画面を示している。表示画面1700には、順位1701と、ハンドルネーム1702と、所要時間1703と、区間1704と、日付1705と、所要金額1706と、ダウンロードボタン1707と、選択ボタン1708,1709とが表示されている。
【0137】
順位1701は、情報管理サーバ501に記録されている全ての運転者の時間のランクの順位を示したものである。ハンドルネーム1702は、運転者の登録名である。所要時間1703は、区間1704に示す「川越IC〜新板橋ランプ」に要した時間である。日付1705は、走行した日付を示している。所要金額1706は、所要金額を示している。
【0138】
この表示画面1700において、たとえば、利用者がハンドルネーム1702のうち、一つ(たとえば、「メグロタロウ」)を指定し、ダウンロードボタン1707を押下すると、図14のステップS1408に示したように、指定した「メグロタロウ」の走行履歴情報のダウンロードが開始される。
【0139】
また、この表示画面1700において、選択ボタン1708のうち、いずれかが選択されると、選択された項目に対応する、時期別や時間帯別のランキングが表示されるようになっている。また、選択ボタン1709のうち、平均ランキングが選択されると、所要時間、所要金額、距離、速度を全て加味させたランキングが表示されるようになっている。また、選択ボタン1709のうち、所要金額ランキングが選択されると、後述する図18に示すランキングが表示されるようになっている。
【0140】
なお、リアルタイムに近いランキングを通知させるために、たとえば、選択ボタン1708に、「リアルタイム」の表示を設け、リアルタイムに近い走行履歴のランキングを表示するようにしてもよい。
【0141】
(ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランク一覧の一例)
つぎに、図18を用いて、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランク一覧の一例について説明する。図18は、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランク一覧の一例を示す説明図である。図18に示すランク一覧は、所要金額に基づくランキングを示しており、図17に示した表示画面1700と同様のものについては、適宜、その説明を省略する。
【0142】
図18において、ディスプレイ813に表示される表示画面1800では、所要金額の低いものから順に表示されている。なお、所要金額が同額のものについては、所要時間の短いものから順に表示されている。また、図17および図18においては、それぞれ、所要時間または所要金額に基づいたランキングについて説明したが、距離や、速度に基づいたランキングを表示することも可能である。
【0143】
(ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランクの一例)
つぎに、図19を用いて、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランクの一例について説明する。図19は、ナビゲーション装置502のディスプレイ813に表示されるランクの一例を示す説明図である。なお、図19は、図10〜図12において、情報管理サーバ501から送信されたランクを、ナビゲーション装置502に表示した際の画面を示している。
【0144】
図19において、ディスプレイ813に表示される表示画面1900は、所定の地点間における走行が完了した際に、当該走行の走行履歴に基づいて判断されたランクを示している。なお、図19においては、各走行履歴情報とそれに対応するランクについて示しているが、情報管理サーバ501にて、たとえば、所要時間のみのランクを判断した場合には、所要時間とそのランクのみを表示すればよい。
【0145】
この表示画面1900には、所定の地点間における所要時間、所要金額、距離、速度について、それぞれ対応するランクと、これらランクの平均を示している。また、他の運転者と比較した順位が表示されている。このように、所定の地点間を走行した際に、その走行履歴に基づいて判断されたランクを運転者に通知することが可能になっている。
【0146】
以上説明したように、本実施例にかかる情報管理サーバ501およびナビゲーション装置502を用いたナビゲーションシステム500は、情報管理サーバ501が受信した走行履歴情報に基づいて、予め設定されるランクを判断し、判断したランクをナビゲーション装置502に送信するようにした。また、ナビゲーション装置502は、情報管理サーバ501からランクを受信し、受信したランクを運転者に通知するようにした。したがって、運転者は、自らの走行がどの程度のランクにあるのかを認識できるとともに、他の利用者にとって有用な走行履歴であるのかを認識することができる。
【0147】
また、このようなランクを判断することにより、ランクの高い運転者は、よりランクの高い走行をおこなうことに努めるとともに、興趣性を得ることができる。さらに、ランク一覧を作成するようにしたので、他の運転者と走行履歴を比較することができるとともに、よりランクの高い走行をおこなうことに努めることにより、情報管理サーバ501は、より有用な走行履歴情報を記録することができる。
【0148】
また、情報管理サーバ501にて、ランク一覧を作成し、ナビゲーション装置502によって通知するようにしたので、所要時間や所要料金など、利用者が所望する、自身または他人の走行履歴情報を選択することができる。そして、情報管理サーバ501から送信された走行履歴情報を、ナビゲーション装置502によって通知するようにしたので、当該走行履歴情報を参考にした走行をおこなうことができる。
【0149】
また、本実施例では、ランクの高い運転者の走行履歴情報を送信するようにし、ランクの高い運転者の走行履歴を基準にして、車両の現在の状態を修正させるための通知をおこなうようにしたので、時間や労力等に無駄のない最適な走行をおこなうことができる。
【0150】
以上説明したように、本発明の情報管理サーバ、ナビゲーション装置、情報管理方法、ナビゲーション方法、情報管理プログラム、ナビゲーションプログラム、および記録媒体によれば、運転者は、自らの走行がどの程度のランクにあるのか、また他の利用者にとって有用な走行履歴であるのかを認識することができるとともに、他の運転者の走行履歴情報を参考にして走行することができる。
【0151】
なお、本実施例で説明した情報管理方法およびナビゲーション方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】実施の形態にかかる情報管理サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態にかかるナビゲーション装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる情報管理サーバの情報管理処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態にかかるナビゲーション装置のナビゲーション処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本実施例にかかるナビゲーションシステムの概要を示す説明図である。
【図6】本実施例にかかる情報管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図7】本実施例にかかる情報管理サーバに設定される情報の一例を示す説明図である。
【図8】本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図9】本実施例にかかるナビゲーション装置がおこなう情報送信処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】本実施例にかかる情報管理サーバがおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】本実施例にかかる情報管理サーバがおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本実施例にかかる情報管理サーバがおこなう情報記録処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本実施例にかかる情報管理サーバおこなう情報送信処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】本実施例にかかるナビゲーション装置がおこなうルート探索処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】本実施例にかかるナビゲーション装置がおこなうナビゲーション処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】ナビゲーション装置のディスプレイに表示される走行履歴情報の一例を示す説明図である。
【図17】ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランク一覧の一例を示す説明図である。
【図18】ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランク一覧の一例を示す説明図である。
【図19】ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるランクの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0153】
100 情報管理サーバ
101 設定部
102 受信部
103 判断部
104 送信部
105 登録部
106 格納部
107 記録部
108 作成部
109 抽出部
110 算出部
200 ナビゲーション装置
201 要求部
202 受信部
203 通知部
204 取得部
205 抽出部
206 探索部
207 状態検出部
208 比較検出部
209 算出部
210 送信部
500 ナビゲーションシステム
501 情報管理サーバ
502 ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、前記移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される設定手段と、
前記走行履歴情報を移動体から受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断する判断手段と、
前記判断手段によって判断された前記ランクを前記移動体に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする情報管理サーバ。
【請求項2】
前記走行履歴情報は、所定の地点間の、所要時間、距離、速度、および所要金額の情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報管理サーバ。
【請求項3】
前記設定手段には、所要時間の情報と前記ランクとが設定され、
前記判断手段は、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に含まれる前記所要時間に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報管理サーバ。
【請求項4】
前記設定手段には、距離の情報と前記ランクとが設定され、
前記判断手段は、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に含まれる距離に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報管理サーバ。
【請求項5】
前記設定手段には、速度の情報と前記ランクとが設定され、
前記判断手段は、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に含まれる速度に関する情報に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報管理サーバ。
【請求項6】
前記設定手段には、所要金額に関する情報と前記ランクとが設定され、
前記判断手段は、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報に含まれる前記所要金額に基づいて、前記設定手段に設定される前記ランクを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報管理サーバ。
【請求項7】
燃料価格の情報を予め登録する登録手段をさらに備え、
前記走行履歴情報は、前記移動体の燃費情報と、距離の情報とを含み、
前記判断手段は、前記登録手段に登録される前記燃料価格の情報と、前記移動体の燃費情報と距離の情報とを含む前記走行履歴情報と、に基づいて、所要金額を算出する算出手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の情報管理サーバ。
【請求項8】
各道路の制限速度が格納される格納手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記格納手段に格納された前記制限速度と、前記走行履歴情報に含まれる速度の情報とに基づき、前記移動体が速度超過した場合に、前記ランクの判断をおこなわないことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の情報管理サーバ。
【請求項9】
前記判断手段によって判断された複数の運転者の前記ランクを記録する記録手段と、
前記記録手段に記録される複数の運転者の前記ランクを、前記ランクの高い順に表したランク一覧を作成する作成手段と、
をさらに備え、
前記送信手段は、前記作成手段によって作成された前記ランク一覧を前記移動体に送信することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の情報管理サーバ。
【請求項10】
前記記録手段には、複数の運転者のランクと、当該ランクに対応する運転者の走行履歴情報とが記録され、
前記記録手段に記録される前記ランクのうち、前記ランクの高い運転者の前記走行履歴情報を抽出する抽出手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記抽出手段によって抽出された前記ランクの高い運転者の前記走行履歴情報を、配信要求をおこなった移動体に送信することを特徴とする請求項9に記載の情報管理サーバ。
【請求項11】
所定の地点間を移動体が走行した際の走行履歴情報を管理する情報管理サーバに対して、前記所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう要求手段と、
前記要求手段による要求に応じた前記ランクを、前記情報管理サーバから受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記ランクを通知する通知手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
地図データ上の複数の前記所定の地点の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記所定の地点を少なくとも2点抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記所定の2点間を経由して、目的地までの経路を探索する探索手段と、
をさらに備え、
前記要求手段は、前記情報管理サーバに対して前記探索手段によって探索された経路上の、前記所定の2点間の、他の運転者の前記走行履歴情報の送信要求をおこない、
前記受信手段は、前記要求手段による配信要求に応じた前記走行履歴情報を受信し、
前記通知手段は、前記受信手段が受信した前記走行履歴情報を通知することを特徴とする請求項11に記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記移動体の現在の走行状態を検出する状態検出手段と、
前記状態検出手段によって検出される前記移動体の現在の状態と、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報とを比較して、走行状態の相違を検出する比較検出手段をさらに備え、
前記通知手段は、前記比較検出手段によって検出された前記相違を通知することを特徴とする請求項12に記載のナビゲーション装置。
【請求項14】
前記比較検出手段によって前記相違が検出された場合、前記移動体の現在の走行状態を、前記受信手段によって受信された前記走行履歴情報と同様の走行状態に近付けるための修正量を算出する算出手段をさらに備え、
前記通知手段は、前記算出手段によって算出された前記修正量を通知することを特徴とする請求項13に記載のナビゲーション装置。
【請求項15】
移動体が走行した所定の地点間の走行履歴情報と、前記移動体が走行した経路の推奨度合いを示す運転者のランクとが対応付けられて設定される設定工程と、
前記走行履歴情報を移動体から受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記走行履歴情報に基づいて、前記設定工程にて設定される前記ランクを判断する判断工程と、
前記判断工程によって判断された前記ランクを前記移動体に送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする情報管理方法。
【請求項16】
所定の地点間を移動体が走行した際の走行履歴情報を管理する情報管理サーバに対して、前記所定の地点間の経路の推奨度合いを示すランクの送信要求をおこなう要求工程と、
前記要求工程の要求に応じた前記ランクを、前記情報管理サーバから受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記ランクを通知する通知工程と、
を含むことを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項17】
請求項15に記載の情報管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報管理プログラム。
【請求項18】
請求項16に記載のナビゲーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とするナビゲーションプログラム。
【請求項19】
請求項17または18に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−133628(P2009−133628A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305011(P2007−305011)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】