説明

混合吐出装置

原料を含む2種以上の液体であって、少なくとも1つが発泡剤をさらに含有する液体を加圧下で混合するミキシングチャンバー(1)と、当該チャンバーに連通し、下流方向へ断面積が減少する内周面を有するテーパード通路(3)と、テーパード通路に挿入され、前記内周面に対応する外周面を有するテーパードピストン(2)と、前記内周面と前記外周面とが当接する位置からテーパードピストンを後退させて、特定の間隙を形成するアクチュエータと、テーパード通路に連通する緩衝通路(5)と、前記混合物を最終的に吐出する吐出口(4)と、を備える混合吐出装置。緩衝通路は、混合物の膨張を穏やかにする構造を有する。アクチュエータは、テーパードピストンの後退量の制御により間隙の幅Dを変化させて、ミキシングチャンバーが維持する圧力と、テーパード通路における混合物の圧力が減ずる程度とを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力制御機構を有する混合吐出装置に関する。この混合吐出装置は、原料を含有する液体であって、少なくとも1つが発泡剤をさらに含有する液体を加圧雰囲気下で混合し、得られた混合物を当該混合物の圧力を減じながら吐出して、プラスチックフォームを形成する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2009-51013号公報)は、二酸化炭素、または二酸化炭素と他の低沸点ガスとの混合ガスを発泡剤に使用する、ポリウレタンフォーム形成に好適なミキシングヘッドを開示する。特許文献2(特許3575815号公報)は、高圧噴射による衝突混合を利用した多成分混合ヘッドを開示する。特許文献2の技術は、衝突混合時に生じる渦巻状の流れおよび非定常的な流れを軽減し、当該流れによって生じる不具合の解消を試みている。特許文献3(特許3332313号公報)は、機械的に混合されたポリウレタン反応混合物を、拡張された分配室に一度受け入れた後に、細く長く延びた流路を通して吐出する方法、ならびに当該方法を実行する装置を開示する。
【0003】
具体的に、特許文献1のミキシングヘッドは、吐出口を有する流出通路と、当該通路に交叉して開口し、各々が原料および発泡剤を含有する複数の液体の注入口が内部に形成された混合室と、混合室に対して、流出通路を間に挟み、向かいあって設けられた調整室と、混合室に挿入され、流出通路への混合室の開口部から混合室内部の注入口が開放される位置まで進退し得る第1のピストンと、調整室に挿入され、混合室内に進み得るとともに、第1のピストンよりも小さい径を有する第2のピストンと、を備える。このミキシングヘッドでは、2種の上記液体が注入口から混合室に注入されると同時に第2のピストンを混合室に挿入する。そして、その挿入量を制御して、混合室内の圧力を調整するとともに吐出時における混合物の急激な膨張を抑制する。これに加え、当該ミキシングヘッドの一形態は、吐出口から上流側にストレートに伸びるとともに混合室に連通する流出通路の内に、クリーニングピストンをさらに備える。クリーニングピストンは、第1のピストンおよび第2のピストンとともに、対応する各通路に残留した液体および混合物を除去するクリーニング機能を有する。この機能は、ミキシングヘッドに対して、各ピストンを用いたクリーニング工程を間に挟んだ断続的な吐出を許す。
【0004】
特許文献2の混合ヘッドは、個々の液状成分を高圧噴射して、当該成分を衝突および混合させる混合チャンバーを有するノズル本体と、混合チャンバーに開口し、個々の液状成分を噴射する吐出ノズルと、混合チャンバー内で混合された混合液を吐出する吐出ダクトと、混合チャンバー内を摺動するシリンダ装置と、吐出ダクト内部の空間に突出し得る複数型ピストン機構を有する調整部材と、を備える。吐出ダクトとノズル本体とは、直接、連通している。吐出ダクトと混合チャンバーとは所定の角度で連通している。この構造は、液状成分の高圧噴射および当該噴射に基づく混合を許す。複数型ピストン機構は、上述したクリーニング機能を有する。この機能は、当該混合ヘッドに対して、断続的な吐出を許す。
【0005】
特許文献3の装置は、機械的に混合されたポリウレタン反応混合物が高圧で供給される分配室と、分配室に連通する細く長く延びた流路と、当該流路を形成する、テーパー面を有するピストンと、を備える。流路の下流側の末端は、開放された吐出口に連通する。当該装置では、当該ピストンの進退によって流路の幅が変化し、分配室に供給される混合物の圧力および当該流路における混合物の減圧の程度が調整される。吐出口の内周面または中央部に、流路から高速で流れ出す混合物が衝突する環状の衝突面が配置されている。衝突面は、混合物の流れを乱して、当該混合物が有する動的エネルギーを減ずる。この構造が、ポリウレタン反応混合物の発泡を導く。しかし、この装置は、クリーニング機能を有さず、連続吐出のみに適する。
【0006】
特許文献1のミキシングヘッドにおいて、混合物の圧力を減ずる程度は、混合室への第2のピストンのストローク量の制御により調整される。しかし、第2のピストンのストローク量に拘わらず、混合室の内壁と第2のピストンとの間に形成される空隙の間隔は一定である。このため、混合室からの混合物の流出量あるいは当該液体における発泡剤の含有量を増大させた場合、第2のピストンのストローク量をいかに大きくしたとしても、圧力が十分に減じない状態で混合物が流出通路に流れ出す。これにより、急激な膨張および乱流の発生を伴った吐出となる。このような吐出の状態を、いわゆるスプラッシュと呼ぶ。スプラッシュは、フォームの飛散および充填ムラの原因である。
【0007】
特許文献2の混合ヘッドでは、複数型ピストンが、混合チャンバーと吐出ダクトとの連通部における、混合液の流路を多段階に調整する。当該調整は、混合チャンバーから吐出ダクトに流れ出す混合液に生じる渦巻き状の流れおよび非定常的な流れを、層状に整流する。しかし、発泡剤が低沸点ガスである場合、中央のクリーニングピストンを含む複数型ピストンの開度を極度に小さくする必要がある。このような小さいピストン開度は、当該ピストン部を通過した後の混合液の急激な膨張を招き、スプラッシュを導く。これに加え、複数型ピストンは、その構造および制御が複雑であり、混合ヘッドのコスト上昇に繋がる。
【0008】
特許文献3の装置は、衝突混合により発生した渦巻き状の流れおよび非定常の流れの影響を受けない点において、優れる。しかし、当該装置では機械的な洗浄が不可能であり、このため、当該装置は断続的な吐出に適さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−51013号公報
【特許文献2】特許第3575815号公報
【特許文献3】特許第3332313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、原料を含有する複数の液体であって、少なくとも1つがさらに発泡剤を含有する液体を加圧雰囲気下で混合し、得られた混合物を当該混合物の圧力を減じながら吐出して、プラスチックフォームを形成する混合吐出装置であって、低コスト化をなし得る構造を有するとともに、プラスチックフォームの発泡率を低下させることなく、吐出時の乱流およびスプラッシュ現象の発生が抑制された装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の混合吐出装置は、原料を含有する少なくとも2種以上の液体であって、少なくとも1つがさらに発泡剤を含有する液体を加圧雰囲気下で混合し、得られた混合物を当該混合物の圧力を減じながら吐出して、プラスチックフォームを形成する装置である。当該装置は、前記2種以上の液体が個別に供給され、前記供給された2種以上の液体が加圧雰囲気下で混合されるミキシングチャンバーと、前記ミキシングチャンバーの下流において当該チャンバーに連通し、下流方向へ断面積が減少する内周面を有するテーパード通路(tapered path)と、前記テーパード通路に挿入され、前記テーパード通路の前記内周面に対応する形状の外周面を有するテーパードピストンと、前記内周面と前記外周面とが当接する位置から前記テーパードピストン(tapered piston)を後退させて、前記内周面と前記外周面との間に、前記テーパード通路の下流方向へ断面積が減少する間隙を形成する、前記テーパードピストンのアクチュエータと、前記テーパード通路の下流において当該テーパード通路に連通する緩衝通路(buffer path)と、前記緩衝通路を経た前記混合物を最終的に吐出する吐出口と、を備える。前記緩衝通路は、前記間隙を経て前記テーパード通路から前記緩衝通路に送り出された前記混合物を当該混合物の膨張を伴いながら受け入れるとともに、当該混合物を、絞りを通して前記吐出口の側に送り出し、これにより、前記混合物の膨張の程度が、前記混合物が前記テーパード通路から前記吐出口に直接送り出される場合よりも緩和する。前記テーパードピストンのアクチュエータは、前記テーパードピストンの後退量の制御により前記間隙の幅を変化させて、前記ミキシングチャンバーが維持する前記加圧雰囲気と、前記テーパード通路における前記混合物の圧力が減ずる程度と、を調整する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の混合吐出装置では、ミキシングチャンバーにおいて形成された発泡剤を含有する混合物が、テーパード通路の内周面とテーパードピストンの外周面との間に形成された間隙を通して、緩衝通路へ送られる。間隙は、当該内周面および当該外周面の形状に対応して、テーパード通路の下流方向へ、即ち、ミキシングチャンバーから緩衝通路への方向へ、その断面積が減少する形状を有する。間隙の当該形状に基づき、間隙を通過する混合物の圧力は緩やかに減ずる。減ずる程度は、テーパードピストンの後退量の制御により容易に調整される。これに加えて、間隙の当該形状は、減ずる程度の大きな調整量を実現する。これにより、混合物における発泡剤の含有量が多い場合、または発泡剤が二酸化炭素などの低沸点ガスである場合にも、発泡剤が溶存した状態で、混合物の圧力を緩やかに減じ得る。間隙による圧力の調整は、ミキシングチャンバー内の加圧雰囲気の調整にも及ぶ。本発明の混合吐出装置では、さらに、間隙を経た混合物が、テーパード通路の下流において当該通路に連通する緩衝通路へ送られる。緩衝通路は、間隙を経た混合物を、混合物の膨張を伴いながら受け入れるとともに、混合物を、絞りを通して吐出口の側に送り出す構造を有する。緩衝通路の当該構造は、混合物の膨張の程度を、混合物がテーパード通路から吐出口に直接送り出される場合よりも緩和する。緩衝通路から吐出口の側に送りだされた混合物は、吐出口から排出された後に膨張して、最終的にプラスチックフォームとなる。緩衝通路は、この最終的な膨張とは異なる、より穏やかな予備的な膨張を実現する。本発明の混合吐出装置は、上記間隙および上記緩衝通路により、発泡剤の揮発ならびに混合物の急激な膨張および圧力低下を抑制しながら、混合物を吐出する。ミキシングチャンバーにおいて、原料および発泡剤を含有する液体が衝突混合する場合においても、発生した乱流および非定常的な流れは効果的に整流される。これにより、プラスチックフォームの発泡率を低下させることなく、吐出時の乱流およびスプラッシュ現象の発生が抑制される。
【0013】
本発明の混合吐出装置は、特許文献2の混合ヘッドで使用されている複数型ピストンを必要とせず、シンプルな構造を有する。即ち、本発明の装置は、低コスト化をなし得る構造を有する。
【0014】
本発明の混合吐出装置の効果は、上述した記載から理解できるように、発泡剤が二酸化炭素などの低沸点ガスである場合に特に顕著である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】図1Aは、本発明の混合吐出装置の一形態における、停止状態を模式的に示す断面図である。
【図1B】図1Bは、本発明の混合吐出装置の一形態における、運転状態を模式的に示す断面図である。
【図2A】図2Aは、本発明の混合吐出装置の別の一形態における、停止状態を模式的に示す断面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の混合吐出装置の別の一形態における、運転状態を模式的に示す断面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の混合吐出装置のまた別の一形態における、停止状態を模式的に示す断面図である。
【図3B】図3Bは、本発明の混合吐出装置のまた別の一形態における、運転状態を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の混合吐出装置の一形態では、テーパード通路の内周面およびテーパードピストンの外周面が、ともに円錐面である。
【0017】
この構成では、当該内周面と当該外周面との間に、下流側を頂点方向とする円錐(コーン)の形状を有する間隙が形成される。この形状は、頂点を含まない、円錐の一部であってもよい。この間隙は、より均一に混合物の圧力を減ずる。
【0018】
本発明の混合吐出装置の別の一形態では、緩衝通路が、当該通路における間隙との連通部において間隙の断面積よりも大きい混合物の流路断面積を有し、緩衝通路の末端部における混合物の流路断面積が連通部の流路断面積よりも小さく、それ故、当該末端部が上述した絞りとして機能する。
【0019】
この構成では、緩衝通路における上記予備的な膨張が、より穏やかな条件で実現する。この穏やかな膨張には、連通部における、間隙よりも大きな流路断面積と、末端部の絞りとが大きく寄与する。この構成は、発泡剤の揮発の抑制ならびに混合物の急激な膨張および圧力低下の抑制を、より確実かつ効果的に実現する。
【0020】
本発明の混合吐出装置の別の一形態は、緩衝通路における、混合物を吐出口側に送り出す送出口の面積を変化させる副ピストンと、当該副ピストンを進退させる、副ピストンのアクチュエータと、をさらに備える。
【0021】
この構成では、送出口の開度を副ピストンが調整する。送出口の開度は、送出口における混合物の流れ量、即ち、緩衝通路の末端部における絞りの程度に対応する。これにより、副ピストンは、緩衝通路における上記予備的な膨張の程度をより細かく調整する。
【0022】
送出口は、典型的には、緩衝通路の連通部における流路断面積よりも小さい面積を有し、それ故、上記絞りとして機能する。
【0023】
当該形態は、緩衝通路と吐出口との間に、緩衝通路から送り出された混合物が通過する副緩衝通路をさらに備えていてもよい。副緩衝通路をさらに備える形態では、緩衝通路の送出口が副緩衝通路の内周面に開口する。副緩衝通路の断面は、送出口から下流の部分で一定であるとともに、当該部分において副緩衝通路はストレートに延びる。副緩衝通路の、送出口から下流の部分における混合物の流路断面積は、送出口の面積よりも大きい。副ピストンは、副緩衝通路に挿入されている。副ピストンのアクチュエータは、副緩衝通路内で副ピストンを進退させて、副緩衝通路の内周面に開口する送出口の面積を変化させる。
【0024】
副緩衝通路では、送出口から送り出された混合物が膨張する。この膨張は、送出口を経た混合物が、直接、吐出口から吐出される場合よりも、緩やかである。即ち、副緩衝通路は、緩衝通路から送り出される混合物の圧力が大気圧まで減じ、膨張するのを遅らせて、吐出口を経た後の混合物の急激な膨張を防ぐ。急激な膨張は、大きな吐出勢力およびスプラッシュの発生につながる。このため、副緩衝通路は、本発明の効果をより確実にする。
【0025】
当該形態では、副緩衝通路の末端の開口が吐出口であり、副ピストンが、当該送出口が副緩衝通路に完全に露出する位置から当該吐出口以遠まで進退し得る構造を有していてもよい。
【0026】
この構成では、副ピストンが、送出口から吐出口までの範囲のクリーニング機能を有し得る。このとき、本発明の混合吐出装置は、プラスチックフォームの断続吐出に好適となる。
【0027】
テーパードピストンの構成、および後述するミキシングチャンバー内の開閉ピストンの構成によっては、これらピストンと副ピストンとは、ミキシングチャンバーから吐出口までのクリーニング機能を有し得る。このとき、本発明の混合吐出装置は、プラスチックフォームの断続吐出に、特に好適である。
【0028】
本発明の混合吐出装置の、副ピストンを有する形態では、テーパードピストンおよび副ピストンが、これらピストンの後退位置を固定する位置決め機構を有していてもよい。
【0029】
この構成では、当該位置決め機構が、間隙の幅および送出口の開度を調整する。位置決め機構によって調整された当該幅および当該開度は、ミキシングチャンバーから排出される混合物の圧力および吐出時の負荷によって変動し難い。このため、この構成は、運転者が設定したプラスチックフォームの吐出を確実にする。
【0030】
本発明の混合吐出装置の、副ピストンを有する形態では、テーパードピストンのアクチュエータおよび副ピストンのアクチュエータは、少なくとも1種の液体のミキシングチャンバーへの供給圧力に基づいて、それぞれ、テーパードピストンおよび副ピストンを進退させ、間隙の断面積および送出口の面積(開度)を変化させてもよい。
【0031】
この構成は、以下の事項をより適切に調整する:ミキシングチャンバーにおける加圧雰囲気(混合圧);間隙における混合物の減圧の程度;および緩衝通路における混合物の膨張の程度(副緩衝通路を有する形態においては、さらに副緩衝通路における膨張の程度)。この構成は、液体の供給圧の変動を相殺して、適正な条件下でのプラスチックフォームの吐出を実現する。
【0032】
上記液体の供給圧に基づく、これらピストンの進退ならびに当該断面積および当該面積の変化は、典型的には、自動的に行われる。自動的な進退および変化は、例えば、後述する圧力センサおよびコントローラーが実現する。
【0033】
本発明の混合吐出装置の一形態は、原料を含有する液体に発泡剤を必要量だけ供給して、原料および発泡剤を含有する液体を形成する発泡剤供給機構を、さらに備える。
【0034】
この構成は、プラスチックフォームの吐出中に発泡剤の供給量を必要な量に変更することを容易とし、得られるプラスチックフォームにおける発泡剤量の調整を容易とする。
【0035】
本発明の混合吐出装置の、副緩衝通路を有する形態では、ミキシングチャンバー、テーパード通路、緩衝通路および副緩衝通路を備える本体部が、ミキシングチャンバー、テーパード通路および緩衝通路を備えるブロックAと、副緩衝通路を備えるブロックBとに分割し得る構造を有してもよい。
【0036】
この構成は、単純な加工形態のブロックの組み合わせにより実現でき、本発明の混合吐出装置の低コスト化に寄与する。この構成は、装置のメンテナンスを容易とし、装置が正常な動作を維持することをサポートする。
【0037】
ブロックAは、例えば、L字状ブロックである。ブロックBは、例えば、ストレート(I字状)ブロックである。ブロックAおよびBは、さらなる小ブロックに分割し得る構造を有していてもよい。
【0038】
本発明の混合吐出装置の一形態において、発泡剤は、液体、亜臨界または超臨界の二酸化炭素、または二酸化炭素と他の低沸点ガスとの混合物である。
【0039】
本発明の混合吐出装置における、これらの特徴およびその他の特徴は、以下に示す具体的な形態によって明らかとなる。これら特徴は、単独で、あるいは可能な限り種々の組み合わせで複合して、採用され得る。
【0040】
以下、本発明の混合吐出装置の具体的な形態が、図面を参照しながら説明される。以下に示される形態は、本発明の装置の一例であり、クレームの範囲を限定しない。
【0041】
図1Aおよび図1Bは、本発明の混合吐出装置の一形態を示す。図1Aは、当該形態の停止状態を示す。図1Bは、当該形態の運転状態を示す。図1Aおよび図1Bに示される混合吐出装置100は、ミキシングチャンバー1と、テーパードピストン2と、テーパード通路3と、テーパードピストン2のアクチュエータと、緩衝通路5と、吐出口4とを備える。
【0042】
ミキシングチャンバー1には、それぞれがプラスチックフォームの原料を含有し、少なくとも一方に発泡剤Aが混入された少なくとも2種類の液体B,Cが、加圧下で、供給系31,32を通して、個別に供給される。供給された液体B,Cは、チャンバー1において、加圧雰囲気下で混合される。
【0043】
装置100は、ミキシングチャンバー1の内部に挿入し得る開閉ピストン15を備える。図1Aに示されるように、装置100が停止しているとき、開閉ピストン15はミキシングチャンバー1を閉塞する。当該閉塞は、供給系31,32を介する、ミキシングチャンバー1への液体B,Cの供給を阻害する。このとき、液体B,Cは、開閉ピストンに形成された循環路36,37を通り、装置100の外部に導出され得る。装置100の外部に導出された液体B,Cは、供給系31,32を再循環し得る。このような開閉ピストン15およびミキシングチャンバー1の関係は、開閉ピストン15によるミキシングチャンバー1のクリーニングを実現する。これは、装置100を、断続吐出に好適とする。
【0044】
一方、図1Bに示されるように、装置100の運転時、開閉ピストン15は、そのアクチュエータ(油圧または空気圧ラインの一部を除いて、アクチュエータは図示されず。他のピストンのアクチュエータも同様)により、ミキシングチャンバー1の内周面に開口する液体B,Cの注入口13,14が露出する位置まで後退している。当該後退によって開閉ピストン15の先端とテーパード通路3との間に形成された空間において、液体B,Cが混合する。図1Aおよび図1Bにおける符号15aは、開閉ピストン15のピストンヘッドを指し示す。
【0045】
テーパード通路3は、ミキシングチャンバー1の下流において、当該チャンバー1と連通する。通路3は、通路3の下流方向へ通路3の断面積が減少する内周面を有する。テーパードピストン2は、通路3の当該内周面に対応する形状の外周面を有し、通路3に挿入されている。
【0046】
図1Aに示されるように、装置100が停止しているとき、テーパードピストン2はテーパード通路3に当接しており、通路3の当該内周面とピストン2の当該外周面との間に間隙は存在しない。これに加えて、テーパードピストン2は、緩衝通路5の内周面に当接しており、緩衝通路5を、その末端部に有する送出口6を含めて、閉塞する。このようなピストン2、通路3および通路5の関係は、ピストン2による当該通路3,5のクリーニングを実現する。これは、装置100を、断続吐出に好適とする。
【0047】
一方、図1Bに示されるように、装置100の運転時、テーパードピストン2は、そのアクチュエータにより、通路3と当接する位置から後退している。ピストン2の後退は、通路3の内周面とピストン2の外周面との間に、幅Dの間隙を作りだす。間隙の断面積は、通路3およびピストン2のテーパー面に対応して、通路3の下流方向(緩衝通路5の方向)に減少する。ミキシングチャンバー1で形成された混合物が流れる当該間隙の長さは、テーパー通路3における間隙が形成されている部分の直径よりも大きい。ピストン2の当該後退は、ピストン2の先端と送出口6との間に、緩衝通路5を形成する。
【0048】
緩衝通路5は、当該通路5と間隙との連通部において、間隙の断面積よりも大きい、混合物の流路断面積を有する。緩衝通路5の末端部における混合物の流路断面積(図1Aおよび図1Bに示される形態では、送出口6の面積)は、緩衝通路5における当該連通部の流路断面積よりも小さい。送出口6は、緩衝通路5を流れる混合物の絞りとして機能する。即ち、緩衝通路5は、間隙を経て通路3から通路5に送り出された混合物を混合物の膨張を伴いながら受け入れるとともに、混合物を、絞りを通して吐出口4の側に送り出す構造を有する。当該構造は、混合物の膨張の程度を、混合物が通路3から吐出口4に直接送り出される場合よりも、緩和する。
【0049】
装置100は、緩衝通路5から混合物を吐出口4側に送り出す送出口6の面積を変化させる副ピストン11と、副ピストン11が挿入され、副ピストン11が内部を摺動する副緩衝通路12と、を備える。
【0050】
副緩衝通路12は、緩衝通路5と吐出口4との間に配置される。装置100において、副緩衝通路12の末端の(最下流の)開口が吐出口4である。緩衝通路5の送出口6が副緩衝通路12の内周面に開口する。装置100の運転時に、緩衝通路5から送出口(絞り)6を通して送り出された混合物が、副緩衝通路12を通過して吐出口4に達する。副緩衝通路12の断面は、送出口6から下流の部分で一定である。当該部分において、副緩衝通路12はストレートに延びる。副緩衝通路12における、送出口6から下流に延びた部分における混合物の流路断面積は、送出口6の面積よりも大きい。副ピストン11のアクチュエータは、副緩衝通路12内で副ピストン11を進退させて、副緩衝通路12の内周面に開口する送出口6の面積を変化させる。副ピストン11は、そのアクチュエータにより、送出口6が副緩衝通路12に完全に露出する位置から、吐出口4以遠まで進退する。
【0051】
図1Aに示されるように、装置100が停止状態にあるとき、副ピストン11は、副緩衝通路12を閉塞し、送出口6を閉鎖する。このような、送出口6、副ピストン11および副緩衝通路12の関係は、ピストン11による通路12のクリーニングを実現する。これは、装置100を、断続吐出に好適とする。
【0052】
一方、図1Bに示されるように、装置100の運転時、副ピストン11は、そのアクチュエータにより、送出口6の少なくとも一部が副緩衝通路12に露出するように、後退している。副ピストン11のこの後退は、混合物を、送出口6を通して副緩衝通路12に導く。
【0053】
以下、図1Aおよび図1Bに示される混合吐出装置100の制御の一形態を説明する。
【0054】
吐出を停止しているとき、装置100は、図1Aに示される状態である。運転者が装置100の運転を開始すると、図1Bに示されるように、開閉ピストン15が、液体B,Cの注入口13,14が露出する位置まで後退する。コントローラ34に接続されたアクチュエータが、ピストン15を後退させる。当該後退は、ピストン15の先端とテーパード通路3との間に空間を形成する。これとともにコントローラ34が、供給系31,32および注入口13,14を介して、液体B,Cを当該空間に、加圧下で、個別に供給する。供給時の加圧は、一般に、発泡剤Aの液体への混入により達成される。しかし、必要であれば、加圧機構が装置100に加えられる。液体の供給系31,32には、コントローラ34に接続された圧力センサー33および温度センサー38,39が配置される。供給された液体B,Cは、当該空間内(ミキシングチャンバー1内)において、加圧雰囲気下で混合され、混合物が形成される。混合物は発泡剤Aを含有するが、加圧雰囲気が、発泡剤Aの混合物への溶存を許す。
【0055】
図1Aおよび図1Bに示される形態において、ミキシングチャンバー1の注入口13,14は、開閉ピストン15により開閉される。この構造は、ミキシングチャンバー1への液体B,Cの注入および遮断の応答を良好にする。
【0056】
混合物の形成に併せて、テーパードピストン2が、テーパード通路3と当接している位置から後退するとともに、副ピストン11が、副ピストン11の先端が吐出口4に達している位置から、緩衝通路5の送出口6の少なくとも一部が副緩衝通路12に露出する位置まで後退する。これらピストン2,11の後退は、ミキシングチャンバー1から吐出口4まで至る、特定の形状を有する混合物の流路を形成する。当該特定の形状は上述したとおりである。従来にない当該流路形状が、ミキシングチャンバー1で形成された混合物の圧力を緩やかに減じ、上述した本発明の効果が確実にもたらされる。
【0057】
当業者は、装置100を用いて、上述した制御の形態とは異なる他の制御を実施し得る。
【0058】
装置100は、ピストン2,11の後退位置を定める位置決め機構21,22を備える。位置決め機構21,22は、ピストン2,11の後退位置が、即ち、ピストン2,11の後退によって達成される上記間隙の幅Dおよび送出口6の開度Eが、ミキシングチャンバー1から排出される混合物の圧力および混合物の吐出時の負荷により変動することを防ぐ。位置決め機構21,22は、運転者の設定に従ったプラスチックフォームの吐出を確実にする。装置100の位置決め機構は、ロックナット21a、22aおよびシール付きネジ21b,22bを備える。位置決め機構は、ロックナットの代わりに二重ナットを備え得る。シール付きネジ21b,22bは、シリンダー2b,11bを貫通し、ピストンヘッド2a,11aに当接して、ピストン2,11の後退位置を定める。当業者は、図1Aおよび図1Bに示される以外の位置決め機構を、適宜、採用し得る。
【0059】
断続吐出を実行する際、各回の吐出時間が異なることがある。この場合、各回における液体B,Cの消費量に差が生じる。当該差は、ミキシングチャンバー1において形成される混合物の圧力の変動をもたらし、当該変動は、ピストン2,11を移動させ、混合物の吐出条件を変動させる。プラスチックフォームの吐出時に、意図しない吐出条件の変動は望ましくない。位置決め機構21,22は、当該変動を抑制する。
【0060】
二酸化炭素などの低沸点ガスを含有する発泡剤を用いた場合、ミキシングチャンバー1への液体B,Cの供給圧力を一定に保持することが難しくなる。装置100は、液体B,Cの供給系31,32に圧力センサ33を備える。装置100では、当該センサによりモニタした、少なくとも一方の液体の圧力をコントローラ34によりフィードバックして、ピストン2,11の後退量を制御する。当業者は、当該制御を自動で実行する制御系を構築し得る。この構成は、上記間隙の幅Dおよび送出口の開度Eを補正することで、液体B,Cの供給圧力の変動を相殺して、適正な吐出条件の維持を達成する。
【0061】
装置100は、液体Bおよび/またはCへの発泡剤Aの供給量を必要量に調整する発泡剤供給機構を備える。当該機構は、コントローラ34に接続されたバルブ35を備える。当該機構は、発泡剤Aの液体Bおよび/またはCへの供給量を調整し、プラスチックフォームの発泡状態の制御ならびに得られたフォームに含まれる発泡剤量の調整を許す。バルブ35は、電動であっても、手動であってもよい。当業者は、発泡剤供給機構を、適宜、構築し得る。
【0062】
分割状態は図示されないが、ミキシングチャンバー1、テーパード通路3、緩衝通路5および副緩衝通路12を備える装置100の本体ブロック41は、ミキシングチャンバー1、テーパード通路3および緩衝通路5を備えるL字型ブロックと、副緩衝通路12を備えるストレート(I字型)ブロックとの複合体である。各ブロックは、互いに分離し得る。この構成は、単純な形態のブロックの組み合わせで実現され、低コストで製造されうる。この構成以外にも、当業者は、装置100を任意の形状を有するブロックの複合体として、設計、製造し得る。
【0063】
より具体的には、ミキシングチャンバー1、テーパード通路3、緩衝通路5、送出口6、副緩衝通路12は、本体ブロック41の加工により形成されている。テーパードピストン2、副ピストン11および開閉ピストン15は、これらピストンを収容するシリンダー2b,11b,15bとともに、本体ブロック41に、着脱し得るように固定されている。この構成は、装置100のメンテナンスを容易とする。
【0064】
装置100は、液体B,Cの供給系31,32に、当該液体の温度を測定する温度センサ38,39を備える。温度センサ38,39は、コントローラ34に接続されている。この構成は、装置100が停止した状態で(図1A)、開閉ピストン15に形成された循環路36,37を通して液体B,Cが循環するときに、図示されない熱交換機を介する、液体B,Cの温度制御を実現する。
【0065】
発泡剤Aが低沸点ガスを含有する場合、本発明の効果は、より顕著となる。低沸点ガスの例は、液化二酸化炭素、亜臨界二酸化炭素、超臨界二酸化炭素、HFC−134aなどのフロン、窒素ガス、アルゴンガスである。発泡剤Aは、2種以上の低沸点ガスを含有してもよい。
【0066】
以下、実施例が示される。図1Aに示されるように、開閉ピストン15を閉じ、注入口13,14を閉鎖した状態で、液体B(炭酸ガスを含有するポリオール)および液体C(イソシアネート)を、循環路36,37を通して、供給系31,32内を循環させた。液体B,Cは、圧力センサ33および温度センサ38,39でモニタした当該液体の圧力および温度が設定された値になるまで、循環させた。当該圧力および温度が、設定された値で安定した後、開閉ピストン15を後退させて、循環路36,37を供給系31,32から切り離し、ミキシングチャンバー1の内部に注入口13,14を露出させた。そして、液体B,Cをチャンバー1内に注入し、混合させた。これとともに、テーパードピストン2および副ピストン11を後退させて上述した混合物の流路を形成し、吐出口4からプラスチックフォームを吐出した。本発明者らの実験では、得られたフォーム内に炭酸ガスが体積比で10%程度残存した発泡が実現した。炭酸ガスが残存する分、液体B,Cの消費量が低減する。この例では、液体B,Cの圧力は、当該液体の温度によって制御されたが、当業者は、他の方法を用いて当該圧力を制御し得る。
【0067】
開閉ピストン15の後退による注入口13,14の露出と、テーパードピストン2および副ピストン11の後退による混合物の流路形成とは、必ずしも同時でなくてもよい。各ピストンの進退のタイミングおよび進退量は、運転者が設定し得る。
【0068】
本発明の効果は、少なくともミキシングチャンバー1、テーパードピストン2、テーパード通路3および緩衝通路5を備える装置により、達成される。当該装置の一形態が、図2Aおよび図2Bに示される。図2Aは、当該形態の停止状態を示す。図2Bは、当該形態の運転状態を示す。図2Bに示されるように、装置101の運転時、混合物の上述した流路が形成される。
【0069】
図3Aおよび図3Bに示されるように、装置101は、送出口6の面積を変化させる副ピストン11とそのアクチュエータとを備えてもよい。図3Aは、当該形態の停止状態を示す。図3Bは、当該形態の運転状態を示す。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の混合吐出装置は、プラスチックフォーム、特に、低沸点ガスを含有する発泡剤を用いたプラスチックフォームの製造に好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料を含有する2種以上の液体であって、少なくとも1つが発泡剤をさらに含む液体が加圧雰囲気下で混合され、前記2種以上の液体の混合物を当該混合物の圧力を減じながら吐出して、プラスチックフォームを形成する混合吐出装置であって、
前記2種以上の液体が個別に供給され、前記供給された2種以上の液体が加圧雰囲気下で混合されるミキシングチャンバーと、
前記ミキシングチャンバーの下流において当該ミキシングチャンバーに連通し、下流方向へ断面積が減少する内周面を有するテーパード通路と、
前記テーパード通路に挿入され、前記テーパード通路の前記内周面に対応する形状の外周面を有するテーパードピストンと、
前記内周面と前記外周面とが当接する位置から前記テーパードピストンを後退させて、前記内周面と前記外周面との間に、前記テーパード通路の下流方向へ断面積が減少する間隙を形成する、前記テーパードピストンのアクチュエータと、
前記テーパード通路の下流において当該テーパード通路に連通する緩衝通路と、
前記緩衝通路を経た前記混合物を最終的に吐出する吐出口と、を備え、
前記緩衝通路は、前記間隙を経て前記テーパード通路から前記緩衝通路に送り出された前記混合物を当該混合物の膨張を伴いながら受け入れるとともに、当該混合物を、絞りを通して前記吐出口の側に送り出し、これにより、前記混合物の膨張の程度が、前記混合物が前記テーパード通路から前記吐出口に直接送り出される場合よりも緩和する、構造を有し、
前記テーパードピストンのアクチュエータは、前記テーパードピストンの後退量の制御により前記間隙の幅を変化させて、前記ミキシングチャンバーが維持する前記加圧雰囲気と、前記テーパード通路における前記混合物の圧力が減ずる程度と、を調整する、
混合吐出装置。
【請求項2】
前記内周面および前記外周面が円錐面である請求項1に記載の混合吐出装置。
【請求項3】
前記緩衝通路は、当該通路における前記間隙と当該通路との連通部において、前記間隙の断面積よりも大きい前記混合物の流路断面積を有し、
前記緩衝通路の末端部における前記混合物の流路断面積は、前記連通部の前記流路断面積よりも小さく、前記末端部が前記絞りとして機能する請求項1に記載の混合吐出装置。
【請求項4】
前記緩衝通路における、前記混合物を前記吐出口側に送り出す送出口の面積を変化させる副ピストンと、
前記副ピストンを進退させる、前記副ピストンのアクチュエータと、をさらに備える請求項1に記載の混合吐出装置。
【請求項5】
前記緩衝通路と前記吐出口との間に、前記緩衝通路から送り出された前記混合物が通過する副緩衝通路をさらに備え、
前記緩衝通路の前記送出口は、前記副緩衝通路の内周面に開口し、
前記副緩衝通路の断面は前記送出口から下流の部分で一定であるとともに、当該部分において前記副緩衝通路はストレートに延び、
前記副緩衝通路の前記送出口から下流の部分における前記混合物の流路断面積は、前記送出口の面積よりも大きく、
前記副ピストンが、前記副緩衝通路に挿入されており、
前記副ピストンのアクチュエータは、前記副緩衝通路内で前記副ピストンを進退させて、前記副緩衝通路の内周面に開口する前記送出口の面積を変化させる請求項4に記載の混合吐出装置。
【請求項6】
前記副緩衝通路の末端の開口が前記吐出口であり、
前記副ピストンは、前記送出口が前記副緩衝通路に完全に露出する位置から前記吐出口以遠まで進退する請求項5に記載の混合吐出装置。
【請求項7】
前記テーパードピストンおよび前記副ピストンの後退位置を固定する位置決め機構をさらに備える請求項4に記載の混合吐出装置。
【請求項8】
前記テーパードピストンのアクチュエータおよび前記副ピストンのアクチュエータは、少なくとも1種の前記液体の前記ミキシングチャンバーへの供給圧力に基づいて、それぞれ前記テーパードピストンおよび前記副ピストンを進退させ、前記間隙の断面積および前記送出口の面積を変化させる前記請求項4に記載の混合吐出装置。
【請求項9】
前記原料を含有する液体に前記発泡剤を必要量だけ供給して、前記原料および前記発泡剤を含有する液体を形成する発泡剤供給機構をさらに備える請求項1に記載の混合吐出装置。
【請求項10】
前記ミキシングチャンバー、前記テーパード通路、前記緩衝通路および前記副緩衝通路を備える本体部が、
前記ミキシングチャンバー、前記テーパード通路および前記緩衝通路を備えるブロックと、前記副緩衝通路を備えるブロックとに分割し得る構造を有する請求項5に記載の混合吐出装置。
【請求項11】
前記発泡剤が、液体、亜臨界または超臨界の二酸化炭素、または当該二酸化炭素と他の低沸点ガスとの混合物である請求項1に記載の混合吐出装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2012−501255(P2012−501255A)
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524620(P2011−524620)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【国際出願番号】PCT/JP2010/002841
【国際公開番号】WO2010/122780
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【出願人】(591005039)東邦機械工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】