説明

異常原因分析方法及び異常分析プログラム

【課題】プラズマ処理されたウエハの異常原因を分析する。
【解決手段】クラスタ型のプラズマ処理システム10に配置された2以上のプロセスモジュールの少なくともいずれかにおいてプラズマ処理されたウエハWの異常原因分析方法であって、ウエハWがフープ115a〜115cから搬出され、前記2以上のプロセスモジュールの少なくともいずれかに搬送された後、前記フープ115a〜115cに戻るまでの搬送経路の情報を前記ウエハW毎に該ウエハの識別情報に関連付けて記憶する記憶工程と、処理済のウエハWの状態を検査する検査工程と、前記検査工程の結果、異常と判定されたウエハWの前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定されたウエハWの前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析工程と、を含む異常原因分析方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理後の被処理体の異常原因分析方法及び異常分析プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なプラズマ処理装置では、ウエハにどのようなプロセス処理が施されるかをウエハIDなどのウエハ識別情報を用いてウエハ単位に管理する。例えば、ウエハIDを装置にバーコード等で読み込ませ、そのウエハIDに対応したプロセスレシピを実行することによりプロセスの工程を管理する。
【0003】
例えば、特許文献1では、ウエハ表面にレシピ識別マークを形成することにより、ウエハを一枚単位で識別することによってレシピ識別マークを特定し、特定されたレシピ識別マークに対応したレシピに基づきウエハ毎に自動処理を行う技術が開示されている。ウエハにプロセスレシピを識別するためのマークを付けることにより、自動的にレシピ設定を行うという技術である。
【0004】
また、例えば、特許文献2では、ウエハの処理条件の設定及び進行状況の管理を自動的に行うことが可能なウエハID読み取り機能付きマルチチャンバ装置が開示されている。チャンバ自体にウエハIDリーダを配置することにより、ウエハを搬送しながら処理レシピを自動的に設定するという技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平05−114534号公報
【特許文献2】特開平06−267809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、微細化がさらに進んだ昨今の半導体処理の工程管理においては、単純にあるウエハに対して行われた処理を管理するという先行技術のような方法だけでは解決しない問題が多くなってきた。
【0007】
例えば、プラズマ処理後のウエハの状態(プラズマ処理結果)を分析したときに、ウエハ上にパーティクルが付着しているというような場合や、プラズマ処理で使用した残留ガスによりウエハ表面がエッチングされ、ウエハ表面の加工状態が悪くなった場合に上記方法だけではその問題を解決できなかった。
【0008】
上記問題は、特定のプラズマ処理室やウエハを収納するフープが汚染源となって生じる場合が多く、このような問題の原因分析には、ウエハがどのようなプロセス処理を行ったかという情報だけでなく、ウエハがどのように搬送されたかの搬送経路の情報も必要となってくる。
【0009】
上記課題に対して、本発明の目的とするところは、プラズマ処理されたウエハの異常原因を分析することが可能な、異常原因分析方法及び異常分析プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因分析方法であって、被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶工程と、処理済の被処理体の状態を検査する検査工程と、前記検査工程の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析工程と、を含む異常原因分析方法が提供される。
【0011】
これによれば、被処理体の搬送経路の情報が被処理体毎に被処理体の識別情報に関連付けて記憶されている。これにより、検査の結果、処理後の状態に異常がみられると判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行うことができる。
【0012】
前記異常分析工程は、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報との経路順の相違に基づき異常原因の分析を行ってもよい。
【0013】
前記記憶工程は、前記搬送経路を搬送される被処理体が経路上の各室に滞在する滞在時間を記憶し、
前記異常分析工程は、異常と判定された被処理体の前記記憶された各室の滞在時間と、正常と判定された被処理体の前記記憶された各室の滞在時間との相違に基づき異常原因の分析を行ってもよい。
【0014】
前記検査は、前記処理済の被処理体に対するパーティクルの検査であってもよい。
【0015】
前記検査は、前記処理済の被処理体に対する形状の検査であってもよい。
【0016】
前記プラズマ処理システムは、前記2以上の処理室間を連結する搬送室内にて被処理体を別々に搬送する2つ以上の搬送アームが設けられていてもよい。
【0017】
前記プラズマ処理システムは、前記2以上の処理室を含む処理側システムと搬送側システムとを連結する2つ以上のロードロック室が設けられていてもよい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因を分析する機能をコンピュータに実現させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体であって、被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶処理機能と、処理済の被処理体の状態を検査する検査処理機能と、前記検査工程の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析処理機能と、をコンピュータに実行させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因分析装置であって、被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、処理済の被処理体の状態を検査する検査器と、前記検査器による検査の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う制御部と、を備える異常原因分析装置が提供される。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、プラズマ処理されたウエハの異常原因を分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係るクラスタ型のプラズマ処理システムの全体構成図である。
【図2】第1実施形態に係る装置コンピュータのハードウエア構成図である。
【図3】第1実施形態に係る装置コンピュータに表示される画面例である。
【図4】第1実施形態に係る装置コンピュータに表示される他の画面例である。
【図5】第1実施形態に係る装置コンピュータに表示される他の画面例である。
【図6】第1実施形態に係る装置コンピュータで実行される異常原因分析処理である。
【図7】第1実施形態に係るプラズマ処理システムの搬送経路の一例を示した図である。
【図8】第1実施形態に係るプラズマ処理システムの搬送経路の他の例を示した図である。
【図9】第2実施形態に係る装置コンピュータで実行される異常原因分析処理である。
【図10】第2実施形態に係るプラズマ処理システムの搬送経路の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
<第1実施形態>
[クラスタ型のプラズマ処理システムの全体構成]
まず、本発明の第1実施形態に係るクラスタ型のプラズマ処理システムの全体構成について図1を参照しながら説明する。
【0024】
クラスタ型のプラズマ処理システム10は、ウエハWを搬送する搬送側システムHとウエハWに対して成膜処理またはエッチング処理等の基板処理を行う処理側システムSとを有している。搬送側システムHと処理側システムSとは、ロードロック室(LLM:Load Lock Module)105、110を介して連結されている。ロードロック室は本実施形態では2つであるが、これに限らず3以上設置されていてもよい。
【0025】
搬送側システムHは、容器載置台115とロードモジュール120とを有している。容器載置台115には、3つのフープ115a〜115cが載置されている。フープ115a〜115cは、複数のウエハWを収納する容器である。
【0026】
ロードモジュール120には、屈伸および旋回可能な2本の搬送アームAr1、Ar2が磁気駆動によりスライド移動するように支持されている。搬送アームAr1、Ar2のいずれかは、先端に取り付けられたフォーク上にウエハWを保持し、ロードモジュール120上のレールを摺動する。
【0027】
ロードモジュール120の一端には、ウエハWの位置決めを行う位置合わせ機構125が設けられている。位置合わせ機構125は、ウエハWを載置した状態で回転載置台125aを回転させながら、光学センサ125bによりウエハWの周縁部の状態を検出することによって、ウエハWの位置を合わせるようになっている。
【0028】
ロードロック室105、110には、その内部にウエハWを載置する載置台がそれぞれ設けられているとともに、その両端に気密に開閉可能なゲートバルブVがそれぞれ設けられている。かかる構成により、搬送側システムHは、フープ115a〜115cとロードロック室105、110と位置合わせ機構125との間でウエハWを搬送するようになっている。
【0029】
本実施形態では、処理側システムSには、トランスファチャンバ(T/C)130および6つのプロセスモジュールPM1〜PM6が設けられている。プロセスモジュールPM1〜PM6は、特定のレシピに従いエッチング処理等のプロセス処理が実行される処理室の一例である。本実施形態では、処理室は6つであるが、これに限らず、処理側システムSに2以上配置されていればよい。
【0030】
トランスファチャンバ130は、気密に開閉可能なゲートバルブVを介してプロセスモジュールPM1〜PM6とそれぞれ連結されている。トランスファチャンバ130には、屈伸および旋回可能な搬送アームAr3、Ar4が設けられている。トランスファチャンバ130は、2以上の処理室間を連結する搬送室の一例である。搬送アームAr3、Ar4は、搬送室内にてウエハWを別々に搬送する搬送アームの一例であり、3つ以上設けられていてもよい。
【0031】
かかる構成により、搬送アームAr3、Ar4は、ウエハWをロードロック室105、110のいずれかからトランスファチャンバ130を経由してプロセスモジュールPM1〜PM6のいずれかに搬入する。ウエハWは、プロセスモジュールPM1〜PM6のいずれかにてエッチング処理などされ、再び搬送アームAr3、Ar4のいずれかの先端に取り付けられたフォークに保持され、ロードロック室105、110のいずれかの載置台に載置される。
【0032】
ロードモジュール120側の搬送アームAr1、Ar2は、ロードロック室105、110のいずれかの載置台に載置されたウエハWを、その先端に取り付けられたフォークを用いて保持し、ロードモジュール120上のレールを摺動する。これにより、保持されたウエハWは、フープ115aに戻される。
【0033】
処理済のウエハWは、ロードモジュール脇に取り付けられた検査器165に搬入され、載置台に載置される。検査器165は、処理済のウエハWの状態を検査することにより、各ウエハWに対するプラズマ処理結果を評価する。検査器165で実行される検査の一例としては、処理済のウエハWに対するパーティクルの検査や処理済のウエハWに対する形状の検査がある。パーティクルの検査について簡単に説明すると、載置されたウエハWの表面に付着したパーティクルがある場合、パーティクルにレーザ光が照射されると散乱光が発生する。散乱光の一部は図示しない受光部に受光され、さらに図示しない光電変換部によって電気信号に変換される。電気信号は装置コントローラ200に送信される。散乱光の強度はパーティクルの大きさに応じて変化するので、装置コントローラ200は散乱光の大きさに対応する電気信号における電圧値に基づいて、パーティクルの存在及びその大きさを検出する。ウエハWは、検査後、異常がなければフープ115a〜115cに戻される。
【0034】
検査器165では、デバイス形状の検査が行われてもよい。デバイス形状の検査としては、例えば、ウエハWを割ってその断面の状態を検査したり、ウエハWに加工された断層を光学的に検査したりしてもよい。
【0035】
(装置コンピュータのハードウエア構成)
つぎに、装置コンピュータ(EC)200のハードウエア構成について、図2を参照しながら説明する。EC200は、ROM205、RAM210、HDD215、CPU220、バス225、内部インタフェース(内部I/F)230および外部インタフェース(外部I/F)235を有している。EC200は、クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理されたウエハの異常原因分析装置に相当する。
【0036】
ROM205およびRAM210には、ウエハの搬送や処理を制御するプログラム、各種レシピ、各種データが蓄積されている。なお、ROM205およびRAM210は、記憶装置の一例であり、EEPROM、光ディスク、光磁気ディスクなどの記憶装置であってもよい。
【0037】
CPU220は、各種レシピにしたがってウエハの搬送および処理を制御する。バス225は、ROM205、RAM210、HDD215、CPU220、内部インタフェース230および外部インタフェース235の各デバイス間でデータをやりとりする経路である。CPU220は、検査器165による検査の結果、異常と判定されたウエハの前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定されたウエハの前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う制御部に相当する。
【0038】
内部インタフェース230は、搬送経路の履歴情報を入力し、ディスプレイ240に表示する。外部インタフェース235は、ホストコンピュータ245、管理サーバ250およびマシーンコントローラ(MC)255の間でデータを送受信する。
【0039】
クラスタ型のプラズマ処理システム10には、サブストレートトラッキングスタンダード(Substrate Tracking Standard E90)の規定に沿った処理を行う機能がある。その規定に従い、ウエハがどこをどのように通ったかという搬送経路の履歴情報をウエハ識別情報に関連付けてプラズマ処理システム10からホストコンピュータ245に送るようになっている。本実施形態では、ウエハWがフープに戻ったタイミングで搬送経路の履歴情報をウエハ識別情報に関連付けてHDD215に保存する。つまり、HDD215には、ウエハ識別情報(例えば、ウエハID)と搬送経路の情報とが関連付けられて記憶される。HDD215は、ウエハがフープから搬出され、少なくともいずれかの処理室に搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報をウエハ毎に該ウエハの識別情報に関連付けて記憶する記憶部の一例である。
【0040】
図3〜図5は、ディスプレイ240に表示される画面の一例である。図3は、ウエハ一覧を示した画面である。ウエハ一覧には、上側左にPJID(プロセスジョブID)とCJID(コントロールジョブID)が表示されている。PJIDは、プロセスレシピ(処理条件)とスロット番号との組合せが関連付けられている。CJIDは、フープの番号が関連付けられている。よって、PJIDとCJIDとの組合せでウエハがどのフープのどの場所にあるかを特定できる。加えて、PJIDのプロセスレシピでどのような処理が行われたかを特定できる。
【0041】
例えば、図3では、CJIDによりフープ番号が「2」で、PJIDによりスロット番号が「1」に載置されたウエハを「PJ5」のプロセスレシピ(レシピ名:プロセス5)で処理することが特定できる。このように、本実施形態では、PJID(プロセスジョブID)とCJID(コントロールジョブID)の組合せをウエハ識別情報とする。
【0042】
ただし、ウエハ識別情報はこれに限らず、単にウエハIDとして個々のウエハを管理するなど、ウエハが一意に特定できる情報であればどのような形式を用いてもよい。
【0043】
フープ番号2、スロット番号1から搬出されるウエハWが、処理室PM1にて処理されるプロセス条件が表示されている。ウエハ一覧の2行目には、フープ番号2、スロット番号2から搬出されるウエハWのプロセス条件が表示されている。図4は、フープ番号2から搬出された、図3で特定されたウエハ識別情報をもつウエハWの搬送経路を示した画面である。図5は、プロセスログ一覧を示した画面である。
【0044】
画面上に搬送経路を表示させるためには、まず、図3のウエハ一覧画面を表示し、正常ウエハ又は異常ウエハのウエハ番号を示したプロセス条件を選択して、搬送履歴ボタンを押す。たとえば、ここでは、フープ番号2、スロット番号4の位置に収容されたウエハを選択した状態で搬送履歴ボタンを押すことにより、画面が図4の搬送履歴に遷移する。図4では、フープ番号2のウエハの搬送経路と経路上の各室への搬入時間及び搬出時間が表示されている。
【0045】
図4に示した、図3で特定されたウエハ識別情報をもつウエハWの搬送経路について説明する。該当ウエハWが収容された番号2のフープは、11/24の16:24:29(11月24日、16時44分19秒、以下表示方法とその意味は同じ)に容器載置台115に置かれる。ウエハWは、16:44:19にフープから搬出される。搬出されたウエハWは、同時間にロードモジュール120に搬入される。ここでは、ウエハWは、ロードモジュール120の搬送アーム1(例えば、図1の搬送アームAr1)に把持される。把持されたウエハWは、16:44:27にロードモジュール120から搬出され、同時間に位置合わせ機構(オリエンタ:ORT)125に搬入される。位置合わせ機構125は、内部に回転載置台125aと、ウエハWの周縁部を光学的に検出する光学センサ125bとを有し、ウエハWのオリエンテーションフラットやノッチ等を検出して位置合わせを行う。
【0046】
位置合わせ後、ウエハWは、16:45:30に位置合わせ機構125から搬出され、同時間にロードモジュール120に再び搬入される。ここでは、ウエハWは、ロードモジュール120の搬送アーム2(例えば、図1の搬送アームAr2)に把持される。その後、ウエハWは、ロードモジュール120から16:45:59に搬出され、同時間にロードロック室110(LLM2)に搬入される。ウエハWは、16:46:24にロードロック室110(LLM2)から搬出され、同時間にトランスファチャンバ130に搬入される。ここでは、ウエハWは、トランスファチャンバ130の搬送アーム2(例えば、図1の搬送アームAr4)に把持される。その後、ウエハWは、トランスファチャンバ130から16:46:42に搬出され、同時間にプロセスモジュールPM1に搬入される。
【0047】
所定のプラズマ処理後、ウエハWは、プロセスモジュールPM1から16:47:21に搬出され、同時間にトランスファチャンバ130に搬入される。ここでも、ウエハWは、トランスファチャンバ130の搬送アーム2(例えば、図1の搬送アームAr4)に把持される。その後、ウエハWは、トランスファチャンバ130から16:47:38に搬出され、同時間にロードロック室105に搬入される。ウエハWは、ロードモジュール120の搬送アーム1(例えば、図1の搬送アームAr1)に把持されて、ロードロック室105から16:48:35に搬出され、同時間にロードモジュール120に搬入される。その後、ウエハWは、16:48:40にロードモジュール120から搬出され、同時間にフープに搬入される。
【0048】
このようにして、正常ウエハ及び異常ウエハの搬送経路を確認することができる。また、該当ウエハのプロセスログを確認するためには、図4の画面のプロセスログ一覧表示ボタンを押す。これにより、画面が図5のプロセスログ一覧に遷移する。プロセスログ一覧には、1ロット25枚のウエハWのウエハ識別情報(PJID、CJID)、ロット開始日時及びロット終了日時が示されるが、図5では10枚のウエハWのみが例示されている。
【0049】
(装置コンピュータの動作)
次に、本実施形態に係る装置コンピュータ200の動作について、図6に示した異常原因分析処理のフローチャートを参照しながら説明する。異常原因分析処理が開始されると、まず、検査器165から送られたウエハWの検査結果を取得し(ステップS605)、ウエハWに異常があるかを判定する(ステップS610)。ウエハWに異常がないと判定された場合、正常ウエハとしてサンプリングし(ステップS615)、処理を終了する。ウエハWに異常があると判定された場合、異常と判定されたウエハ(異常ウエハ)の搬送経路を、サンプリングされた正常ウエハの搬送経路と比較する(ステップS620)。ここで、搬送経路は、ウエハWがフープから搬出され、2以上の処理室(本実施形態では6つの処理室)の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの経路をいう。各ウエハの搬送経路の情報は、ウエハ識別情報に関連付けてウエハW毎にHDD215に記憶された搬送経路情報を用いる。
【0050】
比較の結果、経路に違いがあると判定された場合、経路順の相違に基づき異常原因の分析を行い(ステップS630)、処理を終了する。一方、経路に違いがないと判定された場合、異常原因は不明と分析し(ステップS635)、処理を終了する。
【0051】
(異常原因分析:具体例1)
ここで、ステップS630に示した経路順の相違に基づく異常原因の分析について、図7を参照しながらその具体例1を説明する。正常ウエハの搬送経路は破線で示され、異常ウエハの搬送経路は実線で示されている。ここでは、搬送経路RAを順に搬送された正常ウエハAと搬送経路RBを順に搬送された異常ウエハBとがあると仮定する。ウエハBは、パーティクルが多く検出されたため異常ウエハと判定されている。
【0052】
破線で示した正常ウエハAの搬送経路RAは、フープ115a→ロードモジュール120→位置合わせ機構125→ロードモジュール120→ロードロック室105→トランスファチャンバ130→プロセスモジュールPM1→トランスファチャンバ130→ロードロック室105→ロードモジュール120→フープ115aである。
【0053】
実線で示した異常ウエハBの搬送経路RBは、フープ115a→ロードモジュール120→位置合わせ機構125→ロードモジュール120→ロードロック室110→トランスファチャンバ130→プロセスモジュールPM1→トランスファチャンバ130→ロードロック室110→ロードモジュール120→フープ115aである。
【0054】
正常ウエハAの搬送経路RAと異常ウエハBの搬送経路RBとの経路順の相違は、正常ウエハAがロードロック室105を介して搬送されたのに対して、異常ウエハBが、ロードロック室110を介して搬送された点である。
【0055】
以上から、異常原因の分析の結果として、異常ウエハBのみが通ったロードロック室110にパーティクルの原因があると推定することができる。この結果、例えば、ロードロック室110をクリーニングすることが必要と判断できる。
【0056】
(異常原因分析:具体例2)
異常原因の分析の具体例2について、図8を参照しながら説明する。具体例1と同等に、搬送経路RAを順に搬送された正常ウエハAと搬送経路RBを順に搬送された異常ウエハBとがあると仮定する。ウエハBは、パーティクルが多く検出されたため異常ウエハと判定されている。
【0057】
正常ウエハAの搬送経路RAは、図8の破線で示したように、フープ115a→ロードモジュール120→位置合わせ機構125→ロードモジュール120→ロードロック室105→トランスファチャンバ130→プロセスモジュールPM1→トランスファチャンバ130→ロードロック室105→ロードモジュール120→フープ115aである。
【0058】
異常ウエハBの搬送経路RBは、図8の実線で示したように、フープ115a→ロードモジュール120→位置合わせ機構125→ロードモジュール120→ロードロック室105→トランスファチャンバ130→プロセスモジュールPM2→トランスファチャンバ130→ロードロック室105→ロードモジュール120→フープ115aである。
【0059】
正常ウエハAの搬送経路RAと異常ウエハBの搬送経路RBとの経路順の相違は、正常ウエハAがプロセスモジュールPM1でプラズマ処理されたのに対して、異常ウエハBがプロセスモジュールPM2でプラズマ処理された点である。
【0060】
以上から、異常原因の分析の結果として、異常ウエハBのみが搬送されたプロセスモジュールPM2にパーティクルの原因があると推定することができる。この結果、例えば、プロセスモジュールPM2をクリーニングすることが必要と判断できる。
【0061】
本実施形態では、搬送経路の情報をウエハW毎にウエハ識別情報に関連付けてHDD215に記憶している。よって、本実施形態では、異常原因の分析のために、正常ウエハAの搬送経路RAと異常ウエハBの搬送経路RBとを確認するために、HDD215にウエハ識別情報(例えばウエハID)に紐付けて記憶された搬送経路を画面上に表示して分析者に確認させるか、もしくは、正常ウエハA及び異常ウエハBのウエハ識別情報(例えばウエハID)を入力することにより、CPU220に自動で経路順の相違を抽出させる。
【0062】
以上に説明したように、本実施形態に係るクラスタ型のプラズマ処理システム10によれば、ウエハWの搬送経路の情報がウエハ毎にウエハ識別情報に関連付けてHDD215に記憶されている。これにより、検査の結果、処理後のウエハが異常と判定されたウエハWの前記記憶された搬送経路と、正常と判定されたウエハWの前記記憶された搬送経路とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行うことができる。
【0063】
<第2実施形態>
(装置コンピュータの動作)
次に、本発明の第2実施形態に係る装置コンピュータ200の動作の全体構成について、図9に示した異常原因分析処理のフローチャートを参照しながら説明する。なお、本発明の第2実施形態におけるプラズマ処理システム10及び装置コンピュータ200のハードウエア構成は同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
異常原因分析処理が開始されると、まず、検査器165から送られたウエハWの検査結果を取得し(ステップS905)、ウエハWに異常があるかを判定する(ステップS910)。ウエハWに異常がないと判定された場合、正常ウエハとしてサンプリングし(ステップS915)、処理を終了する。ウエハWに異常があると判定された場合、異常と判定されたウエハ(異常ウエハ)の搬送経路を、サンプリングされた正常ウエハの搬送経路と比較する(ステップS920)。本実施形態では、各ウエハWの搬送経路に加え、当該搬送経路を搬送されるウエハWが経路上の各室に滞在する滞在時間がウエハW毎にHDD215に記憶されている。本実施形態では、搬送経路及びウエハWが経路上の各室に滞在する滞在時間の両方の情報を用いる。
【0065】
比較の結果、経路に違いがあると判定された場合(ステップS925)、経路順の相違に基づき異常原因の分析を行い(ステップS930)、処理を終了する。一方、経路に違いがないと判定された場合(ステップS925)、経路上の各室に滞在する正常ウエハと異常ウエハとの滞在時間の差分が予め定められた閾値以上になっている室があるかを判定する(ステップS935)。滞在時間の差分が前記閾値以上になっている室があると判定された場合、該当室の異常原因の分析を行い(ステップS940))、処理を終了する。滞在時間の差分が前記閾値以上になっている室がないと判定された場合、異常原因は不明と分析し(ステップS945)、処理を終了する。
【0066】
(異常原因分析:具体例3)
ここで、ステップS935、S940に示した正常ウエハと異常ウエハとの滞在時間の差分に基づく異常原因の分析について、図10を参照しながらその具体例3を説明する。搬送経路RAを順に搬送された正常ウエハAと搬送経路RBを順に搬送された異常ウエハBとがあると仮定する。また、ウエハBは、所定容器内の残留ガスの影響によるエッチング形状の差によって異常ウエハと判定されている。
【0067】
正常ウエハAの搬送経路RA及び異常ウエハBの搬送経路RBはいずれも、図10の破線及び実践で示したように、フープ115a→ロードモジュール120→位置合わせ機構125→ロードモジュール120→ロードロック室105→トランスファチャンバ130→プロセスモジュールPM1→トランスファチャンバ130→→プロセスモジュールPM3→トランスファチャンバ130→ロードロック室105→ロードモジュール120→フープ115aである。
【0068】
このように、具体例3では、正常ウエハAの搬送経路RAと異常ウエハBの搬送経路RBとの経路順に相違はない。ところが、図4に示した経路上の各室(ロードロック室やトランスファチャンバ等の各室)の搬入時間と搬出時間から各室の滞在時間を計算し、その結果、経路上のプロセスモジュールPM1に滞在する正常ウエハと異常ウエハとの滞在時間の差分が閾値より大きい場合には、プロセスモジュールPM1に異常の原因があると分析する。つまり、異常ウエハWが、正常ウエハよりプロセスモジュールPM1に滞在する時間が長かったために、プロセスモジュールPM1内の残留ガスの影響で、ウエハのエッチング形状の差が検出されたと推定できる。この結果、例えば、プロセスモジュールPM1をクリーニングすることが必要と判断できる。
【0069】
また、例えば、フープ115aに滞在する正常ウエハAとフープ115bに滞在する異常ウエハBとの滞在時間の差分が閾値より大きい場合には、フープ115bに異常の原因があると分析する。つまり、正常ウエハAがフープ115aに滞在する時間より、異常ウエハBがフープ115bに滞在する時間が長かったために、フープ115b内の残留ガスの影響で、ウエハのエッチング形状の差が検出されたと推定できる。この結果、例えば、フープ115bをクリーニングすることが必要と判断できる。同様にして、位置合わせ機構内の残留ガスやロードロック室の残留ガスの影響も分析することができる。
【0070】
以上に説明したように、本実施形態に係るクラスタ型のプラズマ処理システム10によれば、ウエハWの搬送経路とともに、搬送経路を搬送されるウエハWが経路上の各室に滞在する滞在時間の情報がウエハ毎にウエハ識別情報に関連付けてHDD215に記憶されている。これにより、検査の結果、プラズマ処理に異常がみられると判定されたウエハWの前記記憶された各室の滞在時間と、正常と判定されたウエハWの前記記憶された各室の滞在時間との差分に基づき異常原因の分析を行うことができる。これによれば、異常ウエハと正常ウエハの搬送経路が同じであっても滞在時間の相違に基づき異常原因を分析することができる。それゆえ、異常原因の分析結果に基づき異常原因の特定が予測でき、迅速に異常原因を取り除くための処置を施すことができる。その結果、プラズマ処理システムの稼働率を向上させることができる。
【0071】
第1実施形態に係る異常原因分析方法では、HDD215には、ウエハ識別情報(例えば、ウエハID)と搬送経路の情報とが関連付けて記憶されていた。また、第2実施形態に係る異常原因分析方法では、各ウエハWの搬送経路に加え、当該搬送経路を搬送されるウエハWが経路上の各室に滞在する滞在時間がウエハW毎にHDD215に記憶されていた。
【0072】
しかしながら、異常原因分析方法のためにHDD215に記憶する履歴情報は、搬送経路や経路上の各室に滞在する滞在時間に限られず、例えば、同一の搬送室内にてウエハWを別々に搬送する2つ以上の搬送アームも、異常原因分析方法のための履歴情報の一例である。
【0073】
よって、HDD215には、搬送経路の履歴情報に加え、搬送経路上の滞在時間の履歴情報または搬送経路上の搬送アーム種別の履歴情報の少なくともいずれかの情報がウエハID(ウエハ識別情報)と紐付けられて記憶され、異常原因分析方法において異常なウエハWとそれらの情報とを比較可能な情報として保持するようにしてもよい。
【0074】
これによれば、例えば、正常ウエハAが図1に示した搬送アームAr3を使用して搬送され、異常ウエハBが搬送アームAr4を使用して搬送された場合にも、搬送経路上の搬送アーム種別の履歴情報を用いて異常原因を分析することができる。
【0075】
異常原因の分析の一例としては、例えば、搬送アームAr4で運ばれたウエハの裏面にパーティクルがついている等、搬送アームAr4で運ばれたウエハWの検査結果だけが異常である場合には、搬送アームAr4に問題があると分析することができる。
【0076】
搬送アームの表面には、ウエハを載せたときにすべらないようにする材料がコーティングされている。そのコーティングが劣化した状態で、搬送アームがウエハを運んでいるときに位置がずれてしまうことが多くなる。その結果、ウエハが処理室の載置台に載置された場合や、位置合わせ機構に載置されたときに規定位置からずれる。特定の搬送アームで運んだウエハだけが規定位置からずれ、載置位置が均一でない場合、コーティングの劣化を異常原因と分析することができる。
【0077】
上記第1及び第2の実施形態において、装置コンピュータ200の各動作は互いに関連しており、互いの関連を考慮しながら、一連の処理として置き換えることができる。これにより、異常原因分析方法の実施形態を、異常原因分析方法の各ステップの処理機能をコンピュータに実現させるための異常分析プログラム及びこのプログラムを記録した記録媒体の実施形態とすることができる。
【0078】
これにより、クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因を分析する機能をコンピュータに実現させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体であって、被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路を前記被処理体毎に該被処理体に関連付けて記憶する記憶処理機能と、処理済の被処理体の状態を検査する検査処理機能と、前記検査工程の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析処理機能と、をコンピュータに実行させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【0079】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0080】
本発明に係るプロセスモジュールは、エッチング処理装置、成膜処理装置、アッシング処理装置、マイクロ波プラズマ処理装置等に使用することができる。これらの装置では、ウエハ又は基板を被処理体としてプラズマ処理が行われる。
【符号の説明】
【0081】
10 プラズマ処理システム
105、110 ロードロック室
115 容器載置台
115a〜115c フープ
120 ロードモジュール
125 位置合わせ機構
130 トランスファチャンバ
165 検査装置
200 装置コントローラ
215 HDD
PM1〜PM6 プロセスモジュール
Ar1〜Ar4 搬送アーム



【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因分析方法であって、
被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶工程と、
処理済の被処理体の状態を検査する検査工程と、
前記検査工程の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析工程と、を含む異常原因分析方法。
【請求項2】
前記異常分析工程は、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報との経路順の相違に基づき異常原因の分析を行う請求項1に記載の異常原因分析方法。
【請求項3】
前記記憶工程は、前記搬送経路の情報を搬送される被処理体が経路上の各室に滞在する滞在時間を記憶し、
前記異常分析工程は、異常と判定された被処理体の前記記憶された各室の滞在時間と、正常と判定された被処理体の前記記憶された各室の滞在時間との相違に基づき異常原因の分析を行う請求項1又は2に記載の異常原因分析方法。
【請求項4】
前記検査は、前記処理済の被処理体に対するパーティクルの検査である請求項1〜3のいずれか一項に記載の異常原因分析方法。
【請求項5】
前記検査は、前記処理済の被処理体に対する形状の検査である請求項1〜3のいずれか一項に記載の異常原因分析方法。
【請求項6】
前記プラズマ処理システムは、前記2以上の処理室間を連結する搬送室内にて被処理体を別々に搬送する2つ以上の搬送アームが設けられている請求項1〜5のいずれか一項に記載の異常原因分析方法。
【請求項7】
前記プラズマ処理システムは、前記2以上の処理室を含む処理側システムと搬送側システムとを連結する2つ以上のロードロック室が設けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載の異常原因分析方法。
【請求項8】
クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因を分析する機能をコンピュータに実現させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体であって、
被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶処理機能と、
処理済の被処理体の状態を検査する検査処理機能と、
前記検査工程の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う異常分析処理機能と、をコンピュータに実行させるための異常分析プログラムを記録した記録媒体。
【請求項9】
クラスタ型のプラズマ処理システムに配置された2以上の処理室の少なくともいずれかにおいてプラズマ処理された被処理体の異常原因分析装置であって、
被処理体がフープから搬出され、前記2以上の処理室の少なくともいずれかに搬送された後、前記フープに戻るまでの搬送経路の情報を前記被処理体毎に該被処理体の識別情報に関連付けて記憶する記憶部と、
処理済の被処理体の状態を検査する検査器と、
前記検査器による検査の結果、異常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報と、正常と判定された被処理体の前記記憶された搬送経路の情報とを比較し、比較の結果に基づき異常原因の分析を行う制御部と、を備える異常原因分析装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−94567(P2012−94567A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238097(P2010−238097)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】