説明

真空処理装置

【課題】上下方向で基板両面が基板よりも大きい輪郭の処理手段で覆われる場合でも基板とマスクの相対位置を撮像し、基板とマスクを精度よく位置決めでき、CVD装置に適用したときでも、膜厚や膜質の面内均一性よく成膜できる真空処理装置を提供する。
【解決手段】処理室1a内で基板Sに対向配置されるマスクMと、基板に対してマスクを相対移動させる移動手段63と、基板上側に配置されて基板の片面に対してマスク越しに所定の処理を施すガス導入部3及び高周波電源5と、基板の他面を覆うように基板下側に配置される本体21を有して基板の他面側から所定の処理を施す加熱プレート2とを備える。本体21下側に撮像手段7を設け、本体21に上下方向の透孔24aを形成すると共に透孔内に透光性部材24bを埋め込んで撮像用光路24を構成し、撮像用光路を通して撮像手段により基板とマスクの相対位置を撮像し、この撮像データを基に移動手段を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置や半導体デバイスの製造工程においては、例えば、処理すべき基板に対し所定の薄膜を成膜する工程があり、このとき、基板面内の特定範囲のみに成膜範囲を制限して成膜することがある。このように成膜範囲を制限して精度よく基板に対して成膜する真空処理装置は例えば特許文献1で知られている。このものでは、処理室を画成する真空チャンバ内に設けたステージ上に保持された基板の成膜面たる片面の上方に、成膜範囲を制限するマスクを配置すると共に、この真空チャンバの天板外側にCCDカメラ等の撮像手段が設けられている。そして、成膜に先立って、天板に形成した透明窓を通して基板に対するマスクの相対位置を撮像し、この撮像データを基に、基板を保持するステージを移動させてマスクに対する基板を位置決め(アライメント)するようにしている。
【0003】
上記成膜を行う真空処理装置としては、蒸着装置やスパッタリング装置等のPVD装置の他、CVD装置も用いられる。ここで、CVD装置においては、膜厚の面内均一性を高めるために、基板に対向させて処理室上部にシャワープレートを設け、このシャワープレートを介して処理室内にプロセスガスを導入し、基板表面にプロセスガスが均一に供給されるようにすることが多い。この場合、シャワープレートの輪郭は基板の輪郭よりも大きく設定することが通常である。このため、真空チャンバの天板側からその内部をみると、基板がシャワープレートで覆われることとなる。他方、上記CVD装置では、基板を加熱するために、処理室内の基板は、シャワープレートに対向配置された、当該基板の輪郭より大きな輪郭の加熱プレートに載置されている。このため、真空チャンバの底板側からその内部をみると、基板が加熱プレートで覆われることとなる。このように真空処理装置によっては、上下方向に重ねられるように配置される基板とマスクとの相対位置を天板や底板に設けた撮像手段で撮像できない、つまり、上記従来例のものをそのまま適用できないという問題がある。
【0004】
そこで、例えば、処理室内でマスクとシャワープレートとの間に撮像手段を設けたり、または、この撮像手段に通じる光路を形成する部品を設けたりすることも考えられる。然し、これでは、CVD装置のようにプロセスガスを基板表面に均一に供給する必要があるものでは、前記部品等によりプロセスガスの流れ(分布)が変わってしまい、膜厚や膜質の面内均一性よく成膜することにとって障害となり、しかも、プロセスガスによっては腐食性のものが用いられることがあるため、耐久性に欠ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−45583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、上下方向で基板の両面が基板よりも大きい輪郭を有する処理手段で覆われる場合でも基板に対するマスクの相対位置を撮像し、基板とマスクとを精度よく位置決めすることができ、しかも、CVD装置に適用したときでも、膜厚や膜質の面内均一性よく成膜できるという機能を損なうことがない真空処理装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の真空処理装置は、処理室内に設置される基板に対向配置されるマスクと、基板に対してマスクを相対移動させる移動手段と、基板からマスクに向かう方向を上、マスクから基板に向かう方向を下として、基板の上側に配置されて前記基板の片面に対してマスク越しに所定の処理を施す第1の処理手段と、基板の他面を覆うように当該基板の下側に配置される本体を有して前記基板の他面側から所定の処理を施す第2の処理手段と、を備え、前記第2の処理手段の本体下側に撮像手段を設け、前記本体に上下方向の透孔を形成すると共に透孔内に透光性部材を埋め込んで撮像用光路を構成し、撮像用光路を通して前記撮像手段により基板に対するマスクの相対位置を撮像し、この撮像データを基に前記移動手段を制御するように構成したことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、基板に対するマスクの相対位置の撮像に必要な光路を、第2の処理手段の本体に形成された透孔内に透光性部材を埋め込んだ構成を採用したため、処理室内で上下方向に重ねられるように配置される基板とマスクとの相対位置を、その上下方向に位置する天板や底板に設けた撮像手段で撮像することが可能となる。そして、本発明の真空処理装置がCVD装置であるような場合でも、シャワープレートとマスクまたは基板との間に撮像用の部品等がなく、しかも、上記透孔に透光性部材を埋め込んでいることで、シャワープレートから導入されたガスは、外乱の影響がなく、シャワープレートを介して基板面内に供給されるプロセスガスの流れは変化するものではない。このため、膜厚や膜質の面内均一性よく成膜できるという機能は損なわれない。
【0009】
また、本発明においては、第2の処理手段は、例えば、基板の他面に面接触して伝熱により当該基板を所定温度に加熱する加熱プレートとすることができる。ここで、加熱プレートの重量(例えば数百kg以上)は一般にマスク支持体よりも重いため、加熱プレートを移動させることで基板を移動させる場合には、動力の大きな駆動源が必要となる等、コスト高を招く。そこで、基板とマスクとをアライメントする場合に、比較的軽量なマスクを相対移動させることが好ましい。
【0010】
更に、本発明においては、透光性部材をサファイヤ製とすることが好ましい。これにより、例えばNFガスのような腐食性ガスをプロセスガスとして用いる場合でも、耐久性のよい真空処理装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態のプラズマCVD装置の構成を模式的に示す図。
【図2】基板に対するマスクの位置合わせを説明する模式図。
【図3】成膜範囲を制限するマスクを示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、処理すべき基板をガラス基板Sとし、真空処理装置をプラズマCVD装置とし、プラズマCVD法によりガラス基板S表面に窒化シリコン膜や酸窒化シリコン膜等のバリア膜を成膜する場合を例として、本発明の実施形態の真空処理装置を説明する。以下においては、ガラス基板SからマスクMに向かう方向を上、マスクMからガラス基板Sに向かう方向を下として説明する。また、ガラス基板Sには、その周縁部の所定位置にアライメントマークSmが形成されているものとする。
【0013】
図1及び図2に示すように、プラズマCVD装置は、処理室1aを画成する筒状の真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1の底板には、排気管11を介して図示省略の真空ポンプが接続され、処理室1aを所定の圧力に減圧保持できる。真空チャンバ1内の下側には、処理室1a内で基板を位置決め保持する役割を兼用する加熱プレート2が設けられている。加熱プレート2は、ガラス基板Sよりも大きな輪郭を有し、ガラス基板Sの他面に面接触する、平面視矩形の本体21を備える。本体21の内部には温媒循環路が設けられ、この温媒循環路に図外の温媒供給手段から温媒を流すと、本体21が加熱され、加熱された本体21と面接触するガラス基板Sが伝熱により所定温度に加熱される。この場合、本実施形態では、加熱プレート2が第2の処理手段を構成する。なお、本体21内に抵抗加熱式のヒータを埋設し、このヒータに通電することで本体21を加熱してもよい。また、本体21の下面には駆動源23を備えた昇降軸23aが連結され、ガラス基板Sの加熱プレート2への受け取り、受け渡しとガラス基板Sに対するマスクMの位置合わせとを行う下動位置と、成膜処理が行われる上動位置との間で本体21を昇降するようになっている。
【0014】
ここで、加熱プレート2の周縁部には、加熱プレート2でガラス基板Sを位置決め保持したとき、ガラス基板SのアライメントマークSmの下方に位置するように、アライメントマークSmの輪郭よりも大きい輪郭を有する透孔24aが形成されている。そして、この透孔24aには、透光性部材24bが埋め込まれており、この透光性部材24bが撮像用光路24を構成する。この場合、透光性部材24bとしては、サファイヤ、ソーダガラス等を用いることができるが、プロセスガスとして、フッ素系ガス等の腐食性ガスを用いる場合には、耐腐食性の高いサファイヤが用いられる。
【0015】
真空チャンバ1の側壁上部には、加熱プレート2に対向させてガス導入部3が絶縁部材12を介して設けられている。ガス導入部3は、天板31と、天板31の内側で加熱プレート2に向けて突設した環状の周壁部32と、周壁部32の下端に装着され、ガラス基板Sよりも大きな輪郭を有するシャワープレート33とから構成される。ガス導入部3の天板31には、天板31と周壁部32とシャワープレート33とにより画成される拡散空間34にプロセスガスたる原料ガス及び反応ガスを供給する、図示省略のマスフローコントローラを介設したガス供給管4が接続されている。なお、シャワープレートについては、公知のものが利用できるため、ここでは詳細な説明を省略する。そして、成膜中、マスフローコントローラを制御して各ガスを所定流量で拡散空間34に供給すると、拡散空間34にて各ガスが拡散し、シャワープレート33の各開口33aを介して反応室1a内へと導入される。
【0016】
例えば、窒化シリコン膜を形成する場合には、原料ガスとしてSiHやTEOS等のシラン系ガスが用いられ、反応ガスとして窒素ガスやアンモニアガス等の窒素含有ガスが用いられる。また、酸窒化シリコン膜を形成する場合には、原料ガスとして上記シラン系ガスが用いられ、反応ガスとして一酸化二窒素ガスが用いられる。
【0017】
ガス導入部3の天板31には、高周波電源5からの出力51が接続されている。本実施形態では、ガス導入部3及び高周波電源5等の各部品が第1の処理手段を構成する。そして、上記原料ガス及び反応ガスを反応室1a内に導入した状態でガス導入部3に所定の高周波電力を投入すると、反応室1a内でプラズマが発生する。当該プラズマ中で原料ガス及び反応ガスが分解されて、加熱プレート2上のガラス基板Sに供給されて気相からの析出によりバリア膜が成膜される。このガラス基板Sの成膜範囲を制限するマスクMをその下面から支持するマスク支持体6が、ガス導入部3のシャワープレート33と加熱プレート2との間に設けられている。
【0018】
マスク支持体6は、平面視矩形で所定の厚さを有する板状部材で構成されている。マスク支持体6の下面には、複数本の駆動軸61の上端が連結され(本実施形態ではマスク支持体6の4隅に4本の駆動軸61が連結されている)、駆動軸61の下端がベローズ62を通って真空チャンバ1の外部まで延出し、公知のXYθステージ63に連結されている。このXYθステージ63により、駆動軸61で支持されたマスク支持体6が、真空下の処理室1a内でX方向及びY方向の少なくとも一方に移動でき、また、θ方向に回転できる。なお、駆動軸61にエアーシリンダ等の駆動源を別途設け、マスク支持体6をZ方向(図1中、上下方向)にも移動自在としてもよい。
【0019】
マスク支持体6の中央部には矩形開口64が形成され、この矩形開口64にマスクMの段差部Msを係止させれば、マスクMがマスク支持体6上に位置決め保持される。マスクMとしては、例えば、図3に示すように、平面視矩形のアルミナ製の枠体Mfと、この枠体Mfの中央の矩形開口に形成されたインバー又は42合金(Fe−Ni合金)からなる格子状のパターンMpとから構成されるものを用いることができる。パターンMpは、ガラス基板Sへの成膜範囲に応じて種々の形態とされる。マスクMの周縁部には、当該マスクMをマスク支持体6上に位置決め保持させたとき、上記加熱プレート2に設けられた撮像用光路24上に位置させて透孔Mmが少なくとも2個形成されている。この透孔Mmは、ガラス基板Sに形成されたアライメントマークSmと略同一の輪郭を有し、ガラス基板Sに対してマスクMをアライメントする場合のアライメントマークとして機能する。
【0020】
真空チャンバ1の底板には、加熱プレート2の撮像用光路24の下方に位置させて透明窓13が設けられている。透明窓13としては、サファイヤを用いることが好ましい。透明窓13の下方には公知のCCDカメラ等の撮像手段7が設けられ、撮像手段7により、撮像用光路24を通してガラス基板S越しにマスクMのアライメントマークMm、すなわち、ガラス基板Sに対するマスクMの相対位置を撮像できるようになっている。この場合、撮像手段7からガラス基板Sまでの距離は例えば600mmに設定することができる。撮像手段7には画像処理手段8が付設され、画像処理手段8にて処理した画像データが制御部Cに入力されるようになっている。制御部Cは、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備え、高周波電源5、撮像手段7、XYθステージ63、マスフローコントローラ、真空ポンプ、温媒供給手段等の作動が統括制御されるようになっている。以下、本実施形態のプラズマCVD装置の動作について、ガラス基板に対してマスクを位置合わせした後にガラス基板の成膜面の特定領域に窒化シリコン膜を形成する場合を例として説明する。
【0021】
真空チャンバ1を真空引きして所定圧力まで減圧した状態で、図外の搬送ロボットによりガラス基板Sを搬送し、下動位置にある加熱プレート2の上面にガラス基板Sを、その成膜面を上側にしてセットする。この場合、ガラス基板Sに形成されたアライメントマークSmが、加熱プレート2の光路24上に位置する。ここで、マスクMはマスク支持体6により予め支持されていてもよく、ガラス基板Sの搬送前後にマスクMを搬送してマスク支持体6に支持させてもよい。
【0022】
加熱プレート2上にガラス基板Sを保持した後、ガラス基板Sに対するマスクMの位置合わせ(アライメント)を行う。この場合、撮像手段7により、加熱プレート2に形成した撮像用光路24を通してガラス基板S越しにマスクMを撮像する。このとき、ガラス基板SのアライメントマークSmとマスクMのアライメントマークMmとが同時に撮像される。撮像手段7により撮像された画像は画像処理手段8に送られ、画像処理手段8により画像処理してガラス基板Sに対するマスクMのずれ量が検出される。検出されたずれ量は制御部Cに入力され、制御部Cは、入力されたずれ量に基づいてXYθステージ63の移動量を算出し、XYθステージ63をX方向及びY方向の少なくとも一方に移動させ、またはθ方向に回転させることでマスクMの姿勢を変更する。これにより、ガラス基板Sに対するマスクMの位置合わせが行われる。
【0023】
位置合わせが終了すると、加熱プレート2を下動位置から上動位置に上昇させる。加熱プレート2を上昇させると、マスク支持体6からガラス基板SにマスクMが受け渡され、ガラス基板Sの成膜面がマスクMのパターンMpで覆われる。加熱プレート2が上動位置に達した後、マスフローコントローラを制御してシランガスからなる原料ガスとアンモニアガス及び窒素ガスからなる反応ガスとをプロセスガスとして拡散空間34に供給するとともに(例えばシランガス流量:1sccm〜100slm、アンモニアガス流量:1sccm〜100slm、窒素ガス流量:1sccm〜100slm、真空チャンバ内圧力:0.01Pa〜10kPa)、高周波電源5からガス導入部3に高周波電力を投入すると(例えば100W〜10kW)、シャワープレート33とマスク支持体6との間でプラズマが形成され、ガラス基板SのマスクパターンMpで覆われていない成膜面に窒化シリコン膜が所定膜厚で成膜される。
【0024】
以上説明したように、本実施形態によれば、加熱プレート2の本体21に形成された透孔24a内に透光性部材24bを埋め込むことで撮像用光路24を構成したため、処理室1a内で上下方向に重ねられるように配置されるガラス基板SとマスクMの相対位置を、その下方に位置する真空チャンバ1底板に設けた撮像手段7により撮像することができ、ガラス基板Sに対するマスクMの位置決めを精度よく行うことができる。しかも、シャワープレート33とマスクMまたはガラス基板Sとの間に撮像用の部品等がなく、しかも、上記透孔24a内に透過性部材24bを埋め込んでいることで、シャワープレート33から導入されるガスは、外乱の影響がなく、シャワープレート33を介してガラス基板Sの面内に供給されるプロセスガスの流れは変化するものではない。このため、膜厚や膜質の面内均一性よく成膜できるという機能を損なうことなく、ガラス基板Sの特定領域にのみ精度よく成膜することができる。
【0025】
ところで、ガラス基板Sへの窒化シリコン膜の成膜中には、真空チャンバ1の内壁や処理室1a内の部品にも窒化シリコン膜が付着する。付着した酸窒化シリコン膜の厚さが一定以上になると、窒化シリコン膜が剥離してパーティクルとなりガラス基板S上に付着するため、処理室1a内を定期的にクリーニングすることが一般的であり、その際、例えばNF等のフッ素含有ガスを用いることができる。然し、フッ素含有ガスのような腐食性ガスをプロセスガスとして用いると、透光性部材24bがエッチングされる虞がある。本実施形態では、透光性部材24bをサファイヤ製としたため、腐食性ガスをプロセスガスとして用いる場合でも、耐久性のよいプラズマCVD装置を実現できる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態では、プラズマCVD装置を例に説明したが、スパッタリング装置やエッチング装置等、基板の両面を処理手段で覆って該両面に所定の処理を施す装置に本発明は適用できる。
【0027】
また、上記実施形態では、撮像手段による撮像データに基づきマスク支持体6を移動させているが、加熱プレート2を移動させてもよい。但し、加熱プレート2は加熱手段を備えることから、加熱プレート2の重量はマスク支持体6よりも重い。このため、加熱プレート2を移動させることでガラス基板Sを移動させる場合には、動力の大きな駆動源が必要となり、コスト高を招く。それに対して、上記実施形態では、マスク支持体6を移動させることで比較的軽量なマスクMを移動させているため、動力の小さな駆動源を用いることができる。
【符号の説明】
【0028】
1a…処理室、2…加熱プレート(第2の処理手段)、3…ガス導入部(第1の処理手段)、7…撮像手段、21…本体、24…撮像用光路、24a…透孔、24b…透光性部材、33…シャワープレート、63…XYθステージ(移動手段)、S…ガラス基板(基板)、M…マスク。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理室内に設置される基板に対向配置されるマスクと、基板に対してマスクを相対移動させる移動手段と、基板からマスクに向かう方向を上、マスクから基板に向かう方向を下として、基板の上側に配置されて前記基板の片面に対してマスク越しに所定の処理を施す第1の処理手段と、基板の他面を覆うように当該基板の下側に配置される本体を有して前記基板の他面側から所定の処理を施す第2の処理手段と、を備え、
前記第2の処理手段の本体下側に撮像手段を設け、前記本体に上下方向の透孔を形成すると共に透孔内に透光性部材を埋め込んで撮像用光路を構成し、撮像用光路を通して前記撮像手段により基板に対するマスクの相対位置を撮像し、この撮像データを基に前記移動手段を制御するように構成したことを特徴とする真空処理装置。
【請求項2】
前記第2の処理手段は、基板の他面に面接触して伝熱により当該基板を所定温度に加熱する加熱プレートであることを請求項1記載の真空処理装置。
【請求項3】
前記透光性部材をサファイヤ製としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の真空処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−233234(P2012−233234A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102872(P2011−102872)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】