説明

線プロファイル非対称性測定

本発明の側面は、マイクロ電子フィーチャのアレイの対称性/非対称性を測定するための方法及び機構を提供する。本発明の一実施形態は、マイクロ電子デバイスにおける三次元構造の非対称性を測定する方法を提供する。本方法により、光は、マイクロ電子デバイスのマイクロ電子フィーチャのアレイに向けられる。光は、複数のマイクロ電子フィーチャの全長及び全幅を含むアレイの一部を照射する。アレイから散乱し戻された光は、一又はそれ以上の反射角、一又はそれ以上の波長、或いはそれらの組み合わせから成る群より選択された条件で検出される。本方法はまた、反射の余角からのデータを調べることを含む操作を実行することにより、戻り散乱光の一又はそれ以上の特性を調べることも含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ電子デバイスの光学的検証、特に、散乱測定を使用した線プロファイル非対称性の測定に関するものである。
【0002】
(関連出願の相互引用)
本出願は、2002年2月28日に出願された「散乱測定を使った線プロファイル非対称性測定」という名称の米国特許出願第10/086339号(公開番号第2002/0149782号)の一部継続出願であり、かつ、2003年9月12日に出願された「線プロファイル非対称性測定」という名称の米国仮特許出願第60/502,444号、及び2001年3月2日に出願された「散乱測定を使用した線プロファイル非対称性の測定によるプロセス品質認定」という名称の米国仮特許出願第60/273,039号に基づく優先権を主張するものである。これらの出願の各々の全体が、引用により本出願に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
以下の解説は、著者及び発行年によって多数の刊行物を参照し、かつ、最近の発行日のため、特定の刊行物は本発明に関する従来技術とみなされるべきではない、ということに注意せよ。本出願における、このような刊行物の解説は、より完全な理解のために与えられたものであり、このような刊行物が特許性の判断の目的のための従来技術であることの容認と解釈されるべきではない。
【0004】
マイクロ電子デバイスの製造は、含まれる様々なプロセスステップのために様々な装置を使用する複雑な手順である。第一に、リソグラフィプロセスが、作成されている画像を、フォトレジストとして知られる感光材料に転写する。そして次に、フォトレジスト内のこの画像は、エッチングとして知られる次のパターニングプロセスにおいて、マスクとして働く。エッチングは、レジスト画像を多結晶シリコンのような適当な材料に転写するプロセスである。次に、エッチングされた材料を、絶縁材料で満ち溢れさせ、必要な場合には平坦化し、そして、再びプロセス全体が開始する。
【0005】
プロセス全体にわたって、作成されているデバイスは、あちらこちらのステップにおいて、本質的に対称であるべきであり、すなわち、正しく製造されたトランジスタゲートは、等しい左右の側壁、並びに等しい左右の角丸め等のような他のフィーチャを持つであろう。処理の間にエラーが生じた場合には、この望まれる対称性は損なわれ、結果として、デバイスの完全性又は機能性もまた損なわれるであろう。非対称性がかなり激しい場合には、デバイスは、全く機能しないであろう。
【0006】
本発明は、散乱測定によって対称性/非対称性の測定を実施すること、に関するものである。散乱測定は、マイクロ電子デバイスについての対称性又は非対称性の測定によく適した光学的検証手法である。マイクロ電子フィーチャのアレイから散乱された光を分析することにより、線プロファイルの測定を行うことができる。特に、余角、すなわち表面と垂直な位置から+45度及び−45度において測定する散乱測定は、これらの角度において線プロファイルの反射率特性が変化し得るので、対称性/非対称性測定に理想的に適しており、とはいえ、非対称性を検出するために、余角は必ずしも必要とはされない。この効果の感度を高めるために、フィーチャのアレイは、明細書及び特許請求の範囲全体にわたって一般円錐構成として知られる特定の配向で配置されるべきであり、すなわち、照射ビームの波動ベクトルがアレイの対称面に対して平行なままでないものの1つである。
【0007】
従来技術の手法は、典型的には「従来の」散乱を用いる。これらは、表面の粗さ、傷、ピッチング等の測定を意図した測定である。しかしながら、本発明は、回折の物理的特性に基づくものであり、本発明における測定は、常に(線/空間格子のような)周期的フィーチャについて生じている。
【0008】
散乱測定についての従来研究は、レジスト材料及びエッチングされた材料における線プロファイル測定のための手法を使用した。C.J.Raymond他著「散乱測定を使った、レジスト及びエッチングされた線プロファイルの特徴付け」,Integrated Circuit Metrology, Inspection and Process Control XI, Proc. SPIE 3050(1997)。本発明の実施形態は、非対称線プロファイル(例えば、不等な側壁角)の測定のための手法を提供する。
【0009】
本明細書に組み入れられ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明の一又はそれ以上の実施形態を図示しており、かつ説明とともに、本発明の原理を説明する働きをする。図面は、本発明の一又はそれ以上の好ましい実施形態を図示する目的のためだけのものであり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0010】
(詳細な説明)
概要
本発明の側面は、マイクロ電子フィーチャのアレイの対称性/非対称性を測定するための方法及び機構を提供する。本発明の一実施形態は、マイクロ電子デバイスにおける三次元構造の非対称性を測定する方法を提供する。本方法により、光は、マイクロ電子デバイスのマイクロ電子フィーチャのアレイに向けられる。光は、複数のマイクロ電子フィーチャの全長及び全幅を含むアレイの一部を照射する。アレイから散乱し戻された光は、一又はそれ以上の反射角、一又はそれ以上の波長、或いはそれらの組み合わせから成る群より選択された条件で検出される。本方法はまた、反射の余角からのデータを調べることを含む操作を実行することにより、戻り散乱光の一又はそれ以上の特性を調べることも含む。
【0011】
本発明の他の実施形態による、マイクロ電子デバイスにおける線プロファイルの非対称性を測定する方法は、マイクロ電子デバイスのマイクロ電子フィーチャのアレイに、そのアレイに対してある入射角で光を向けることを含む。アレイから散乱し戻される光は、入射角に対する余角で検出される。検出された光の一又はそれ以上の特性は、横断面において上表面、底面、及び中線を持つ単一フィーチャプロファイルを含む非対称モデルと比較される。その中線は、上表面と底面との間で延び、かつ底面に対し垂直であり、断面はその中線について非対称である。
【0012】
散乱測定の方法
マイクロ電子フィーチャのアレイから散乱される電磁輻射を分析することにより、線プロファイルの測定を行うことができる。幾つかの好ましい実施形態では、例えば表面に対して垂直な位置から+45度及び−45度というような余角において、スキャッタメータが測定する、すなわち、これらの角度において線プロファイルの反射特性が変化し得るので、これは、対称性/非対称性測定に特によく適していることが判明した。この効果の感度を高めるため、フィーチャのアレイを、一般円錐構成として知られる特定の配向で配置することが好ましい。とはいえ、他の実施形態によるスキャッタメータは、非余角で測定する。
【0013】
散乱測定の測定は、如何なる余角においても実施することができ、+/−45度は一例であるが、余角の適したペアは、例えば約+/−0.00001°〜約+/−80°というような、ほぼ0°〜ほぼ+/−90°の範囲である、すなわち有用な一実施形態は、約+/−0.00001°〜約+/−47°の余角において散乱測定の測定を実施する(入射角0°に対する余角において反射率を測定することはできず、そのため、本出願では0.00001°を公称角として任意に選択した、すなわち如何なる他の公称角でも充分であろう)。散乱測定の測定を、幾つかの角度、或いは一連の角度において実施することができる。さらに、各角度における測定は、(レーザのような)単一波長の輻射を含むことができる、又は、(白色光源のような)幾つかの波長或いは広範囲な波長の輻射から成る輻射を含むことができる。輻射の輝度のみを測定することができるであろう、或いは、楕円偏光法測定と同様に、輝度及び位相を連携して測定することもできるであろう。
【0014】
最適な電磁輻射源は、格子の性質及びサイズに依存するであろう。とはいえ、明瞭さを高めるために、以下の解説では、一般的には、電磁輻射を光と呼ぶ。使用された光源に関わらず、或いはそれを測定した手法に関わらず、アレイは一般円錐構成で配向されると仮定し、余角からのデータを比較することは、非対称性が存在するかどうかを即座に示すことができる。如何なるさらなる分析の必要なく、光の測定値が同じである場合には、プロファイルは対称である。逆に、光の測定値が異なる場合には、プロファイルは非対称である。一般的には、より多くの余角を使用するにつれて、測定感度がより良くなる。これは、角スキャッタメータ(角度を通して走査するスキャッタメータ)を、スペクトルスキャッタメータ(波長を通して走査するスキャッタメータ)よりも、これらのプロファイル非対称性の測定に適したものにする。幾つかの実施形態では、スキャッタメータは、角度の範囲全体、及び波長の範囲全体を通して走査することができる。
【0015】
本発明の余角散乱測定方法の応用例は、以下のものを含むが、これらに限定されない。
− リソグラフィツール(ステッパ又はスキャナ)による配列、又はリソグラフィプロセスにおける配列のような、光学システムに合わせたウェーハ台の配列
− リソグラフィツール(ステッパ又はスキャナ)による配列、又はリソグラフィプロセスにおける配列のような、光学システムに合わせたウェーハの配列
− リソグラフィツール又はプロセスに存在するレンズ収差の特定
− リソグラフィツール又はプロセスの画像作成性能の一般的な診断
− 乾燥プロセス/ステーションの温度均一性の測定
− レジストスピンコースタ、又はスピン処理の厚さの均一性の測定
− 現像液プロセス/ステーションの均一性の測定
− エッチツール又はプロセスの特徴付け
− 平坦化ツール又はプロセスの特徴付け
− メタライゼーションツール又はプロセスの特徴付け
− 上記プロセスのいずれかの制御
【0016】
最も一般的な観点では、半導体処理の1つの目的は、本質的に対称なデバイス(例えば、トランジスタゲート)を作り出すことである。確かに、意図して対称でない、或いは非対称であるデバイスを作り出すことは稀である。この目的のために、リソグラフィパターニングプロセスは、特に、線及び等価な側壁の底面におけるフーチングに関して、対称性を目指す。同様に、エッチ処理はまた、対称的なフィーチャを生み出すように励み、この場合、殆ど線の側壁に対してである。これらの処理ステップのどちらの制御においても、測定手法は非対称性を検出できなければならず、(不等な左右の側壁のような)存在する如何なる非対称性も測定できることが好ましい。
【0017】
散乱測定は、フィーチャの周期アレイから散乱された光の分析に基づく光学的計量である。厳密な物理的な意味では、この周期的なサンプルから「散乱された」光は、実際には回折によるものであるが、一般的な観点で、解説の目的のため、本出願ではそれを散乱と呼ぶ。(回折格子として知られる)一連の周期的フィーチャを光源によって照射するとき、その散乱/回折光の反射特性は、フィーチャ自身の構造及び構成に依存する。従って、散乱の「サイン」を分析することにより、回折格子の形状及び寸法を特定することができる。
【0018】
回折は、実際には、多数の異なる「次数」、又はそのフィーチャから散乱される光ビームを生むことができる。最新の半導体生産の形状では、フィーチャの周期は小さく、従って典型的には、たった一つの回折次数が存在する。この次数は、「鏡面反射」又は「ゼロ次」の次数として知られ、散乱測定技術において最も頻繁に使用される光ビームである。鏡面反射次数を使用した光の散乱を分析するより一般的な方法の一つは、(通常はレーザである)照射用光源の入射角を変えることである。図1に示すように、入射角θiを変化させ、連携して検出器が角度θnで移動して、鏡面反射次数の回折力を測定するので、散乱「サイン」が測定される。、格子の厚さ、及び格子線の幅のような回折構造についての情報を含む角サインとして知られるのが、この散乱サインである。正しく測定される時、この角サインはまた同様に、格子線に存在する如何なる非対称性についての情報も含むことができる。(垂線に対して正及び負の両方の)余角を通して測定することにより、線が非対称である場合には非対称であるサインを獲得することができる。逆に、線プロファイルが、実際には対称である場合には、測定されるサインもまた対称であろう。しかしながら、比較目的のために、適当な理論回折モデルが利用可能である場合には、余角は必要なく、「逆」問題(以下参照)を実施することができる。
【0019】
散乱測定の方法は、しばしば、典型的には「順」及び「逆」問題として知られる2つの部分に分けて説明される。最も単純な意味では、順問題は散乱サインの測定であり、逆問題は、有意義なデータを提供するためのサインの解析である。何年にもわたって、多くの形式のスキャッタメータが検証されてきた、例えば、C.J.Raymond他著,「最適な散乱測定を使った、波長未満のフォトレジスト格子の計量」,Journal of Vacuum Science and Technology B 13(4),pp.1484−1495(1995)、S.Coulombe他著,「0.1μm未満の測定における偏光解析散乱測定」,Integrated Circuit Metrology,Inspection and Process Control XII,Proc. SPIE3332(1999)、Z.R.Hatab他著,「二次元回折解析を使った、16メガビットダイナミックランダムアクセスメモリの溝の深さの特徴付け」,Journal of Vacuum Science and Technology B 13(2),pp.174−182(1995)、及びX.Ni他著,「DUVリソグラフィにおける鏡面反射分光散乱測定」,Proc SPIE 3677, pp.159−168(1999)である。とはいえ、最も広く研究されたのは、角又は「2−θ」(図1に示す2つのθ変数のため)の変形であり、そこでは、前に言及したように、散乱サインを獲得するために入射角を変化させる。好ましいのは、この形式のスキャッタメータであるが、線プロファイルの非対称性の測定に必須なわけではない。図1の走査光学システムは、この角スキャッタメータが、垂線入射(0度)から最高ほぼ+/−47度までの正及び負の両方の角度を測定することを可能にするということに、注目すべきである。
【0020】
逆問題の解決のために、また幾つかの異なる手法が探索された。C.J. Raymod他著.(1995), supra、R.H. Krukar, Ph.D. Dissertation著, University of New Mexico(1993)、J.Bischoff他著, Proc SPIE 3332, pp.526−537(1998)、及びI.J. Kallioniemi他著, Proc SPIE 3743, pp.33−40(1999)。マクスウェルの方程式から、回折格子の光学応答を厳密にシミュレートすることができるので、最も一般的な方法は、モデルベースの解析である。これらの手法は、測定された散乱サインを理論モデルから生成されたサインと比較することに、依存する。微分モデル、及び積分モデルの両方が探索された。これらの回折モデルは計算的に激しいものであるので、一般的には、標準の回帰手法を、その回帰の性能によるエラーを持ち込むことなく現在利用することはできないが、エラーが小さい又は許容できるものである場合には、回帰手法を使用することができるであろう。しかしながら、一般的には、そのモデルを演繹的に使用して、格子の厚さ、及び格子線の幅のような様々な格子パラメータの個々の反復に対応する一連のサインを生成する。全てのパラメータを幾らかの範囲の値にわたって繰り返した時、結果として生じるサインのセットは、サインライブラリとして知られる。散乱サインを測定した時、それをライブラリに対して比較して、最も近い合致を見つける。最も近い合致を特定するために、平均二乗誤差(MSE)又は二乗平均誤差の平方根(RMSE)を最小化するような、標準のユークリッド距離基準を使用する。測定されたサインと最も近いと認められたモデル化されたサインのパラメータは、この測定されたサインのパラメータと解釈される。幾つかの実施形態におけるスキャッタメータは、誤差最小化に基づく解析ソフトウェアを含むことが好ましい。
【0021】
以前の研究では、散乱測定を、C.J.Raymond他著(1995),supra、及びC.Baum他著「散乱測定を使用したレジスト線幅、及びプロファイルの測定」,SEMATECH AEC−APC Conference, Vail, Colorado(1999年9月)のようにクリティカルディメンジョン(CD)の測定及びフォトレジストサンプルのプロファイルの特徴付けのために、並びに、S.Bushman他著,「多結晶シリコンゲートエッチのプロセス監視のための散乱測定」,Process, Equipment, and Materials Control in Integrated Circuit Manufacturing III, Proc. SPIE 3213(1997)、C.Baum他著,「エッチ後の多結晶シリコンゲート計量のための散乱測定の測定」,Integrated Circuit Metrology, Inspection and Process Control XIII, Proc. SPIE 3677, pp.148−158(1999)、及びC.Raymond他著,「金属フィーチャの測定のための散乱測定」,Integrated Circuit Metrology, Inspection and Process Control XIV, Proc. SPIE 3998, pp.135−146(2000)のように多結晶シリコン、及び金属のようなエッチングされた材料のプロファイルの特徴付けのために使用した。この技術は、高速で、非破壊的で、かつ優れた正確さを実証したので、それは、主流の半導体製造において使用される他の計量の魅力的な代替である。実証されるように、角散乱「サイン」は、格子線上にいくらかの非対称性が存在するかどうかを(逆問題を実施することなく)素早く示すことができるので、特に、散乱測定は非対称性の測定に全く適用できる。
【0022】
鏡面反射(ゼロ次)散乱サインの測定された回折効率における対称性を見込むか否かを考える時、入力界及び出力界の両方を、格子問題の入力境界に対してS成分及びP成分に分解する(この場合、xy−平面)ことが都合がよい。図2は、角走査方向に対する、これらの成分の幾何学的配置を示している(正及び負の両方の角度領域からの走査を示している)。この図において示された入射面はページ自身であることに注意せよ、かつ、この入射面に対する格子の配向に関しては、何の参照も作成されていない。図より、ビームが角度領域の一方の半分から他方の半分まで移動する時、S偏光成分において位相差が存在することがわかる。この位相差は、非対称線プロファイルから非対称角サインをつくりだすことのできることの1つの理由である。
【0023】
入射面に対する格子の配向は、サンプルの非対称性の測定におけるもう1つの考慮すべき事柄である。図3A及び3Bは、それぞれ、円錐構成、及び従来構成として知られる2つの配向を示している。第一の原理より、格子ベクトルと平行な走査(図3Aに示す、いわゆる「通常」又は「従来」構成)は、全電磁界のS及びPモードを決して結合させないただ1つのケースであることを示すことができる(例えば、M.Moharam他著,「二元格子の厳密結合波解析の安定し、かつ効率的な実装のための公式化」,J. Opt. Soc. Amer. A, Vol.12, pp.1068−1076(1995年5月)の式(48)を参照せよ)。一般円錐散乱問題では、入射照射が全くのP−偏光状態である場合には、問題の結合性が、(全)出力界においてS成分及びP成分の両方を観測できることを物語っている。同様に、入射照射が全くのS−偏光状態である場合にも、(全)出力界において、S成分及びP成分の両方を観測することができる。
【0024】
散乱問題は線形であり、そのため、重ね合わせの原理が当てはまる。入力波に混合分光状態を使用する場合には、入力界をS及びP成分に分解し、別々に問題を解くことができ、次に、結果として生じる出力界を複素振幅で重ね合わせることができる。全出力界のS成分は、問題の完全結合性による、入力界のS部分及びP部分の両方からの寄与で構成される。同様な説明が、全出力界のP成分についても言える。重ね合わせは複素振幅で行われ、従って、入力界のS及びP部分から生じる、S−偏光状態における界成分は、干渉効果を示す。これは、全入力界のS成分とP成分との間の相対位相差が、全出力界のS及びP成分における振幅差に変換できることを意味している。これを年頭において、結合が存在する如何なる場合においても、出力回折効率の非対称性を見込む。厳密な円錐走査(照射ビームの波動ベクトルは構造の対称面と平行なままである)では、対称構造が全く結合を生み出さない、ということにもまた注目すべきである。従って、この場合、測定された回折効率における対称性を見込む。非対称な構造、或いは、入力ビーム内にS成分及びP成分の両方が存在する、一般円錐走査(照射ビームの波動ベクトルが構造の対称面と平行なままでない)の場合のみ、測定されるS及びP回折効率における非対称性を見込む。
【0025】
非対称性のこの概念を持ち込むために、非対称測定散乱サインを生じる格子線は、図4(a)―(c)に示す単純なフォトレジスト線プロファイルと考える。図4(a)は、両方の壁の角度が90度に等しい、完全に対称なプロファイルを示している。図4(b)では、右の壁の角度が80度に変えられており、一方、図4(c)では、逆のケースが示されている(左が80度、右が90度に戻されている)。図5は、これらのプロファイルの各々と関連付けられ、余角を通して測定された角散乱サインを示している。図でわかるように、対称なプロファイルは、両方の偏光について、対称散乱サインをもたらす。しかしながら、非対称なプロファイルは、両方の偏光について、かなりの非対称性を示す。実際には、プロファイルの非対称性の結果として、サインは歪んでいる、或いは「傾いている」ように見える。さらに、80/90度及び90/80度の場合のサインデータの比較は、興味深い結果を示す―側壁角の反転は、サインの反転をもたらす。物理的に、この反転は、ウェーハを180度回転させ、それにより走査の正及び負の領域を入れ替えたのと同じであり、そのため、この結果は矛盾のないものである。サインの単なる視覚の調査によって、プロファイルが非対称であることを立証できるので、これらの図はまた、非対称性の存在を特定するための角散乱測定の利点も示している。
【0026】
(非対称モデルの比較)
他の実施形態では、例えば、回帰によって、或いはライブラリ比較の使用によってのいずれかでモデル比較を実施するといように、逆問題に対する解法を実施することにより、非対称性を特定することができるであろう。例えば、「片側の」(正又は負)角度のみが存在している場合には、又は、システムが固定角で作動するスペクトルスキャッタメータである場合には、これは有利であろう。
【0027】
図19〜24は、モデル比較が役立ち得る幾つかの構造を示している。これらの図の各々は、フィーチャの横断面であり、それはフィーチャプロファイルと呼ばれるであろう。幾つかの実施形態では、フィーチャは、回折格子の線とすることができ、その横断面は、その線の縦軸(示されていない)に対して実質的に垂直であろう。例えば図19及び図20のような、図示したフィーチャプロファイルの幾つかは、単一線プロファイルである。例えば図21及び22のような他の実施形態は、二又はそれ以上のフィーチャを備え得る重ねられた、或いは多層の回折構造である。例えば、図21は、第二の線プロファイルHの上に重ねられた第一の線プロファイルGを備えるフィーチャプロファイルと考えることができ、図21では、その代わりに、非対称単一線プロファイルIが、対称単一線プロファイルHの上に重なっている。
【0028】
図19〜24のモデルフィーチャプロファイルの各々は非対称である。初めに図19を見ると、特徴輪郭100が、底面102、上面104、及び左右の側壁106及び108をそれぞれ含んでいる。理想的な対称は、平行な側壁106及び108と直角で交わる、底面102と平行な上面104を持つであろう。図19では、左側の側壁106が垂直であるが、右側の側壁108が傾いている。従って、フィーチャプロファイル100は、上面102と底面104との間で延び、底面に対して垂直な中線Zについて非対称である。図19では、中線Zが、フィーチャの最も左の点(側壁106)、及びフィーチャの最も右の点(そこで、側壁108が底面102に接合する)から等距離に配置されるが、それについてフィーチャプロファイル100が対称である、底面102に対して垂直な中線は全く存在しない。図21の単一線プロファイル110もまた、底面112、底面と平行な上面114、及び2つの側壁116及び118を含む。側壁116及び118のどちらも垂直でないが、左の側壁116は、垂線に対して一つの角度で傾いており、右の側壁118は、垂線に対して他の角度で傾いている。それゆえ、フィーチャプロファイル110は、中線Zについて非対称である。
【0029】
多層フィーチャは、一つの層において、図21及び22における線Hのような対称なフィーチャプロファイル、及び、図21における線G、及び図22における線Iのような非対称なフィーチャプロファイルを含むであろう。図23の下側の線プロファイルJは、完全な長方形ではないが、対称である −線の底面の中心に対して垂直な中線(示されていない)は、2つの対称な半分をもたらすであろう。図21〜23における構造の一つの層のフィーチャプロファイルの対称性に関わらず、フィーチャプロファイル全体は非対称である。他の実施形態では、モデルフィーチャプロファイルは、非対称な二又はそれ以上の単一層フィーチャプロファイルを持つこともできる。例えば、図24は、上側のフィーチャプロファイルI、及び下側のフィーチャプロファイルKの両方が、垂直中線(示されていない)について非対称である二層フィーチャを示している。
【0030】
図19〜24のモデルフィーチャプロファイルの多くは、少なくとも3つの異なる角を含む。結果として、プロファイルの左側の2つの角は直角とすることができるが、角A及びBは互いに異なり、どちらも直角ではない。図20、及び図24の多層回折構造の線Kのような幾つかのモデル図は、フィーチャの横断面内に4つの異なる角を有する。図20では、フィーチャプロファイルの含まれる角の各々、すなわち角C,D,E,及びFは、他と異なる。幾つかの重ねられた、又は多層の回折構造では、重ね合わせフィーチャの少なくとも1つ、及び任意で2又はそれ以上が、線の断面内に少なくとも3つの異なる角を有する。
【0031】
本発明の一実施形態では、単一或いは多層回折構造、及び、回折サインのような対応するシミュレートされた、或いは理論上の回折信号の理論ライブラリが生成され、単一又は多層の理論回折構造に基づく理論回折サインを、測定された回折サインと比較する。これは、任意の数の異なる方法によって行うことができる。一手法では、理論出力信号の実際のライブラリが、変数に対して割り当てられたパラメータに基づいて生成される。このライブラリは、回折サインの実際の測定より前に生成することができる、或いは測定された回折サインを理論回折サインと照合する過程において生成することができる。従って、本出願で使用する限り、理論ライブラリは、測定された回折サインとは無関係に生成されたライブラリ、及び、測定されたアンダーカット多層構造の幾何学的配置の理論「最良推定」、及び結果として生じる理論回折サインの計算に基づいて生成されたライブラリ、の一方又は両方を含み、パラメータの変化した構造との反復比較により最適な合致を特定する。このライブラリは、基準セット内の他の信号から補間によって正確に表現することのできる信号を取り除くことにより、任意で剪定することができる。同様に、各サインを一又はそれ以上の索引付け関数と関連付け、その相関性の大きさに基づいて索引を順に並べることにより、ライブラリの索引を生成することができる。この形式のライブラリの構築又は生成、及びそれらの最適化のための方法は、この技術分野でよく知られている。
【0032】
一手法では、マクスウェルの方程式に基づく厳密な理論モデルを用いて、回折サインのような回折構造の光学信号特性の予測を、回折構造パラメータの関数として計算する。この過程では、回折構造パラメータの試行値のセットを選択し、その光学材料及び幾何学的配置を含む、回折構造のコンピュータ表現可能なモデルを、これらの値に基づいて構築することができる。回折構造と照明輻射との間の電磁相互作用を数値的にシミュレートして、回折サインの予測を計算する。様々な適合最適化アルゴリズムのいずれを用いても、回折構造のパラメータ値を調整することができ、その過程を反復的に繰り返して、測定された回折構造と予測された回折構造との間の差異を最小化し、それにより、最適合致を獲得することができる。米国公開特許出願第US 2002/0046008号は、構造特定のための一つのデータベース方法を開示しており、一方、米国公開特許出願第US 2002/0038196号は、もう一つの方法を開示している。同様に、米国公開特許出願第US 2002/0135783号も、米国公開特許出願第US 2002/0038196号が開示するように、様々な理論ライブラリ手法を開示している。
【0033】
モデルパターンからのライブラリの生成は、特に米国特許出願公開番号第2002/0035455号、2002/0112966号、2002/0131040号、2002/0131055号、及び2002/00165636号のような多数の参考文献において開示されるように、この技術分野ではよく知られている。これらの方法についての初期の参考文献は、R.H.Krukar,S.S.H. Naqvi, J.R.McNeil,J.E.Franke,T.M.Miemczyk,及びD.R.Hush著,「エッチングされたシリコン格子の計量のための新奇な回折手法」,OSA Annual Meeting Technical Digest, 1992(Optical Society of America, Washington, D.C.,1992), Vol.23, p.204、及びR.H.Krukar,S.M. Gaspar, 及びJ.R.McNeil著,「散乱光を使ったウェーハ試験、及びクリティカルディメンジョン推定」,Machine Vision Appilications in Character Recognition and Industrial Inspection,Donald P.D’Amato,Wolf−Ekkehard Blanz,Byron E.Dom,Sugar N.Srihari編, Proc SPIE, 1661, pp323−332(1992)を含む。
【0034】
リアルタイム回帰解析を含む、照合に対する他の手法も、同様に用いることができる。これらの方法はこの技術分野では既知であり、これらの方法を用いて、単一ス線、又は多層回折構造における並び替えのようなモデル並び替えに基づいて、回折サインのような「最良適合」理論回折信号を特定することができる。一般的に反復回帰と説明される手法では、一又はそれ以上のシミュレートされた回折サインを、測定された回折サインと比較して、それにより、エラー信号の差異を作り出し、次に、他のシミュレートされた回折サインを計算し,測定された回折サインと比較する。エラーが特定の値に減るまで、このプロセスを繰り返す、或いは反復する、すなわち回帰させる。反復回帰の一つの方法は、非線形回帰であり、それは、「リアルタイム」又は「オンザフライ」モードで、任意で実施することができる。当業者にはよく知られた様々な反復回帰アルゴリズムを、モデル構造のプロファイルに基づくシミュレートされた回折サインとの比較による、測定された回折サインの解釈に適用できる。
【0035】
本出願で開示されるような単一又は多層パターンと関連付けられるパラメータに加えて、理論ライブラリにおいて利用することのできる他の回折構造パラメータは、格子の周期、その様々な層のパラメータを含む構造の材料パラメータ、フィルムの厚さ、及び構造の下のフィルムの屈折率のような、その上に構造が配置される基板の材料パラメータ、及び特定の位置におけるCD,構造及び基板の相対寄与による加重値等のような様々な加重値又は平均値のような要素を含む、モデル化することのできる如何なるパラメータも含む。
【0036】
さらにもう1つの実施形態では、短周期構造をモデル化することができ、例えば回帰又はモデル比較により、その結果を利用することができる。本出願で使用される限り、「短周期構造」という語は、使用されるスキャッタメータの光源によって照射される領域内に二又はそれ以上のその構造の全長及び全幅が含まれ得るほど、十分短い長さを有する三次元構造を含む。例えば、意図したスキャッタメータによって照明される領域が、約40μm幅である場合には、短周期構造は、(例えば、格子のkベクトルに対して垂直な方向に)40μm未満の縦方向の長さ、及び少なくとも2つのフィーチャを含むのに充分短い横間隔(例えば、線格子の隣接する線間の線格子のkベクトルに沿った距離)を持つことができる。短周期構造の少なくとも2つ、好ましくは3又はそれ以上を互いに間隔を空けて配置して、なおもその照射領域内で縦方向にちょうど収まるように、短周期構造の長さが照射領域の幅の半分未満であることが望ましい。短周期構造の長さが、入射照射についての関連パラメータとなるのに充分短いことが好ましい。
【0037】
実施形態の一つの例では、線格子モデルの線の各々を、単一の長い線ではなく、縦方向に配列された一連の短い線と定めることができる。例えば、短い線の各々は、約5〜20μmの長さで、約0.2〜1μm幅及び約0.5〜2μm幅とすることができる。平行スペクトル線間の周期は、約0.5−2μmとすることができる。スキャッタメータの入射輻射が、直径約40μmを持つ円形領域に広がる場合には、この構造の短い線の多くの全長及び全幅が照射に含まれるであろう。
【0038】
図25〜27は、本発明の選択された実施形態による短周期構造を、概略的に図示している。図25では、短周期構造の各々がフィーチャのアレイを備え、そのフィーチャの各々は、他のポスト又は孔の上に重なり合う第一のポスト又は孔を含む。これらのフィーチャの各々における第一のポスト又は孔の軸(示されていない)は、第二のポスト又は孔の軸からオフセットされ、「階段」形状を含む二層フィーチャをもたらす。好ましい実施形態では、ポストは楕円の形状であり、長く伸びた楕円であることが好ましく、それにより、余角解析についての最大の解決策を提供する。アレイは、X方向には周期的であるが、Y方向には周期的である必要のないフィーチャの一連の線として配列されるであろう。1つの有用なモデルでは、アレイは、X方向及びY方向の両方向において周期性を有するポスト又は孔の規則的なアレイである。図26では、第一の一連の直線フィーチャが、第二の一連の直線フィーチャの上に置かれ、その第二の一連の直線フィーチャに対してx及びy配向において歪められ、それにより、その構造はオフセットされる、或いは図25のような「階段状」フィーチャを含む。図27もまた、第二の一連の直線フィーチャの上に置かれ、その第二の一連の直線フィーチャに対してx及びy配向において歪められた第一の一連の直線フィーチャを含む。図25及び26とは異なり、少なくとも1つの直線フィーチャの横断面は非対称であり、少なくとも3つの異なる内角を提供する。図27に示す特定の実装では、図23の線I及びJと同様に、第一及び第二の両方のフィーチャが非対称である。有用な一実施形態では、(デバイス面に対して)横寸法において、その構造の寸法は異なり、かなり異なることが好ましい。例えば、図26では、その短い線は、それらの(図25のY方向の)幅の広がりよりも、(図25のX方向に)かなり長い。図25〜27では、単純な円又は長方形の構造を図示しているが、その一方で、本発明の他の実施形態による方法は、如何なる三次元構造も用いることもできるが、繰り返し又は反復構造が好ましい。
【0039】
本発明の幾つかの実装は、短周期構造のアレイの三次元構造に基づく理論モデルを用いる。そのような構造における多数の変数のため、三次元モデルを計算することは複雑であるが、とはいえ、モデルを生成し、上で解説した散乱測定手法を使用して実際の三次元構造について獲得されたデータとの比較及び解析の目的のために、このモデルを使用することが可能である。また、そのような三次元モデルが、モデルの計算を単純化するように設計された様々なアルゴリズム及び方法を利用することが可能であり、意図される。
【0040】
さらにもう1つの実施形態では、三次元短周期フィーチャのアレイにおける非対称性を、余角(垂線に対して正及び負の両方)を測定することにより、好ましくは余角θ(また、垂直に対して正及び負の両方)の範囲全体にわたって測定することにより、特定することができるであろう。三次元構造が非対称である場合には非対称であるサインを獲得することができる。逆に、三次元構造が実際には対称である場合には、測定されるサインもまた対称であろう。
【0041】
例えばある範囲にわたって、というような余角の比較により、三次元構造における非対称性を特定する際の本発明の有用性を、図28及び29に図式的に示している。図28は、図26に示すような第二の一連の長方形構造体構造の上に置かれた第一の一連の長方形三次元直線構造の(余角全体にわたって対称な)角散乱測定サインのグラフである。図28では、重ねられた単一フィーチャに対して、実線はオフセットが全くないものを示しており、破線はこれらの単一フィーチャの25nmのオフセットを示しており、点線は50nmオフセットを示している。S偏光測定、及びP偏光測定が、オフセットが全く存在しない(実線)0度の角度について対称である。25nmのオフセット(破線)で、(Sデータプロファイル、又はPデータプロファイルのような)各プロファイルは、Sデータ及びPデータの各々のプロットが非対称であるように、約0度「歪められる」。三次元構造の非対称性が増大するにつれて、結果として生じるプロットにおける非対称性が、それに応じて増大し、そのため、非対称性は、25nmオフセット(実線)より、50nmオフセット(点線)におけるほうが大きい。図29は、図25と同様な楕円「ポストオンポスト」三次元構造の(余角全体にわたって対称な)角散乱測定サインのグラフであり、そこでは、第一の一連の楕円形状のポストを、第二の一連の同様な形状のポストの上に置く。図29における実線は、第一及び第二の一連のポストについてオフセットが全くないことを示しており、破線は25nmオフセットを示しており、点線は50nmオフセットを示している。図28に示すように、Sデータ内、及びPデータ内の非対称性の度合いは、三次元構造の非対称性の度合いと相互に関連している。
【0042】
それゆえ、本発明の実施形態により、余角で短周期構造の散乱測定の測定を取ることは、比較的非常に小さい計算能力を必要とする。三次元構造のモデル化は、激しい計算であり、最も単純な構造による全ての円錐モデルを、現行の計算デバイス及びプログラムによって、適当な時間で容易に獲得することはできない。しかしながら、余角で測定する本発明の実施形態は、収集データの対称性を調べることにより、非対称性を特定することができ、それは、計算上の観点からより単純、又はより容易なものである。
【0043】
従って、散乱測定は、特に三次元構造上構造に適用可能であり、0次又は鏡面反射の回折次数の散乱測定の測定は、連続した三次元構造層における配列のずれに影響されやすい。この三次元構造層におけるずれ(オフセットとも呼ばれる)は、非対称線プロファイルという結果になり、適切な測定配向にあるスキャッタメータを使って、それを測定することができる。わかるように、オフセットが持ち込まれたときサインは変化し、それは、一般的な測定感度では正符号である。一実施形態では、最も重要な三次元測定の固有の性質(例えば、最も重要な測定は、x方向か、y方向か、又はz方向か)に基づいて、測定配向を経験的に特定することができる。従って、ある範囲にわたって角θを変化させる(及び、各場合において、対応する余角の測定を行う)のに加えて、角Φ(回転角)を変化させ、行われる三次元測定における最適角Φを特定することもまた可能である。
【0044】
以下の例は、本発明の側面による散乱測定手法が、フィーチャの非対称性を測定することにおいてよい感度を持ち、それゆえ、リソグラフィ及びエッチ処理のような、対称的な結果が望ましいプロセスを認定するために使用することができることを示している。AFM、及び断面SEMのような他の測定技術との比較が、良い一貫性を示す。
【0045】
工業応用性
本発明はさらに、以下の非制限的な例により例証される。
【0046】
散乱測定を使用して非対称プロファイルの測定を実施することの実行可能性を評価するために、3つの異なるサンプルの形式を調査した(例1〜3)。第一のサンプルのセットは、金属基板上のフォトレジスト線の3つのウェーハで構成された。第二のサンプルは、エッチングされた多結晶Siの単一ウェーハであった。第三のセットはまた、193nmフォトレジストにプリントされた格子線の単一ウェーハであった。各サンプルセットにおいて、円錐走査配向で、正及び負の角度全体にわたって測定を実施することにより、未加工の散乱サインが獲得された。各サンプルセットについて、適当な散乱測定ライブラリが生成され、側壁における独立した左右の変形、並びにCD及び厚さのような他のパラメータも含まれる。
【0047】
例4は、半導体ウェーハ上の2つの連続した層の配列を測定するための本発明の使用を例証している。
【0048】
例1− 金属基板上のフォトレジスト線
このサンプルセットの線幅は、公称250nmの幅であった。トップダウンによるスタック構成は、その下に厚いAlCu層(これは、基板として効果的に働く)が続くTiN層上のARC上のパターン化されたフォトレジストで構成された。
【0049】
このサンプルセットからの未加工のサインは、かなりの非対称性を示した。図6は、角走査の正及び負の半分が互いの上に重なり合った(「対称な」)このデータセットからの1つのサインを示している。図が示すように、明らかに、その2つの半分は同じではない。実際には、それらは、幾つかの角度において、反射率の点で5%以上異なり、幾つかの角度において、サインの構造も同様に異なる。円錐格子配向において測定を行ったので、これがプロファイル非対称性の現れである。
【0050】
このデータセットからの未加工のサインは、モデルとよく合致した。これらのウェーハ測定からの側壁角の結果が図7でわかる。ライブラリは、左右の側壁角の独立した変動を見込んでいたことを思い起こしなさい。散乱測定の測定に加えて、同じ位置からのAFMデータが、このプロット上でわかる。AFM及びスキャッタメータの結果の両方が、たしかに側壁角の違いが存在すること、及びそれが1〜2度の範囲であることを示している。そのデータは両方とも同様に、左の側壁角が右の側壁角より急傾斜であることを認めるものである。散乱測定のデータは、左右の角度が連携して動く、すなわち、ラインの全幅が変化するのではなく、むしろウェーハ全体におけるあちらこちらで1〜2度「揺れる」ことを示している。この効果は、左側壁角パラメータと右側壁角パラメータとの間の相関性によるものとすることができるであろうが、モデル化されたサインデータの検査は、一方の側壁角が固定されたままで、他方の側壁角は変化することが可能である時、その左右の側壁角パラメータは全く別個であることを明らかにした。
【0051】
例2− エッチングされた多結晶シリコン線
このサンプルセットにおける線幅は、150〜300nmの範囲であった。スタックは、Si基板上の酸化物上のパターン化された(エッチングされた)多結晶Siで構成される。円錐構成で測定される時、このサンプルセットからの未加工のサインは、わずかな非対称性を示した。図8は、そのサインの正及び負の両半分がこの非対称性を示すように「対称」であるような、1つのサインを図示している。
【0052】
比較を得るために、これらの散乱測定の測定に使用されたウェーハの断面図を作り、SEMによって測定して、線の側壁角を特定した。図9は、2つの技術の左右の側壁角の測定値を比較した結果を示している。図が示すように、両方のツールが、ある程度の側壁の非対称性を伝えており、一般的には、左の壁の角度のほうが小さい。さらに、その2つの手法間の側壁角の相関性はよく、あちらこちらで、同様な傾きを示している。
【0053】
例3− 193nmフォトレジスト線
検査された最後のサンプルセットは、BARC層、ポリエステル層、酸化物層、及びシリコン基板上にプリントされた193nmフォトレジスト線の単一ウェーハであった。このウェーハ上のフィーチャの公称サイズは、180nm線であった。
【0054】
このウェーハにおいて、サインのデータは、円錐モードで測定された時、ゆるやかに非対称なだけであった。図10は、それ自身に「鏡映」し戻される、これらのサインのうちの1つにおけるS及びP偏光を示している。前のサンプルから観測されたサインの非対称性に対して、この非対称性はかなり弱かった。
【0055】
このウェーハからの1つの行における左右の側壁角のデータは、図11でわかる。AFMによって同じ位置で行われた測定は、この図のプロット上に含まれる。両方の測定技術は、壁の角度の大きさ全体について、よく合致している。AFMデータは、より非対称的な測定値を示すが、一般的には、スキャッタメータからのデータと整合性がある。この同じ行から、スキャッタメータ及びAFMによって獲得されたCD測定の比較が、図12よりわかる。図が示すように、AFM測定値とスキャッタメータ測定値との間の合致は、非常に良い。これらの2つの手法間の平均的な差異は2.43nmである。
【0056】
例4− 連続層配列測定
半導体ウェーハ上の2つの連続した層の配列は、製造されるデバイスの最終的な性能において重要である。この配列(重ね合わせとも呼ばれる)は、この1つのタスクを実施するのに専用のツールが存在するほど重要である。これらのツールは、各層にプリントされた特別な配列標識の画像を測定することに基づく。半導体業界は、ますます小さい寸法に向かっているが、しかしながら、これらのツールの必須な測定の解決法を提供する能力を、大量の不確かさが取り巻いている。
【0057】
散乱測定は、重ね合わせ測定によく適した技術である。格子上格子構造を使用することにより、0次或いは鏡面反射の回折次数の散乱測定の測定値は、連続した格子層における配列のずれに影響されやすい。この格子層における移動(また、オフセットとも呼ばれる)は、非対称な線プロファイルという結果になり、それは、適切な測定配向にあり、好ましくは(必須ではないが)余角(正及び負の両方の角)を測定できる能力を持つスキャッタメータを使って、測定することができる。
【0058】
図13は、重ね合わせの測定のために使用することのできる格子上格子のプロファイルのイメージを表している。2つの連続した層を配列する際のエラーは、格子線と非対称な線プロファイルとの間のずれという結果になる。図14は、従来の配向で実施された測定におけるオフセット又重ね合わせエラーに対する感度を実証する結果を表している(図3(a)参照)。オフセットが持ち込まれる時、サインが変化し、それは、一般的な測定感度において正符号である。しかしながら、図15に示すように、従来の走査では、同じ大きさの+/−オフセットが持ち込まれた時に生じるサインは、一意ではない。従って、従来の走査は、円錐走査より望ましくない。
【0059】
円錐走査での実践を繰り返すことは、図16及び17に示すサインという結果になる。従来走査について、図16は、サインがオフセットによって変化することを示しているが、図17は、ここで変化が(左/右の)オフセット間について一意であることを示している。また、0度についての対称性にも注意せよ。
【0060】
従って、鏡面反射(0次)次数の従来走査、及び円錐走査の両方ともオフセットに影響されやすいが、円錐走査のみが左/右のずれについて一意のサインを提供するということを、調査は示した。重ね合わせを評価するための既存の散乱測定の方法は、1次、及びそれより高次の使用を含み、そのため、より高い次数を測定するための特別な測定ハードウェアを必要とする。例えば、Sohail Naqvi他著,「リソグラフィック処理の監視及び制御のための回折手法」, JVSTB 12(6)(1994年11月)(より高い次数を使ったモアレ干渉手法)、及びJ.Bischoff他,「光回折ベースの重ね合わせ測定」,Proc. SPIE Vol.4344,pp.222−233(2001)(格子内格子の1次測定)を参照せよ。
【0061】
一般的に或いは個別に説明される反応物を置き換え、及び/又は前記例でしようされた条件に向けて本発明の条件を操作することにより、前記例を、同様に首尾よく繰り返すことができる。
【0062】
特にこれらの好ましい実施形態について本発明を詳細に説明したが、他の実施形態が同じ結果を実現することもできる。本発明の変形及び変更は当業者には明らかであり、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような変更及び均等物を含むことを意図されている。上で言及した全ての引用文献、出願、特許、及び刊行物の開示全体を、引用により本出願に組み入れる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施形態において用いられる角スキャッタメータのブロック図である。
【図2】本発明の実施形態で用いられた角散乱測定の測定の幾何学的配置を示している。
【図3A】いわゆる従来の散乱測定の測定配向を示している。
【図3B】いわゆる円錐散乱測定の測定配向を示している。
【図4A】対称なレジストプロファイルを示している。
【図4B】非対称なレジストプロファイルを示している。
【図4C】非対称なレジストプロファイルを示している。
【図5】図4A〜Cのプロファイルに対応する角サインデータのグラフである。
【図6】金属レジストウェーハからの(対称な)角散乱測定サインのグラフである。
【図7】金属上レジストのサンプルセットのウェーハ5から生じる側壁角のグラフである。
【図8】エッチングされた多結晶シリコンウェーハからの(対称な)角散乱測定サインのグラフである。
【図9A】エッチングされた多結晶シリコンウェーハにおける、散乱測定と断面SEMとの間の左側壁角の比較である。
【図9B】エッチングされた多結晶シリコンウェーハにおける、散乱測定と断面SEMとの間の右側壁角の比較である。
【図10】193nmレジストウェーハからの(対称な)角散乱測定サインのグラフである。
【図11A】193nmレジストウェーハにおける、散乱測定と断面SEMとの間の左側壁角の比較である。
【図11B】193nmレジストウェーハにおける、散乱測定と断面SEMとの間の右側壁角の比較である。
【図12】193nmレジストウェーハにおける、AFMと散乱測定とのCD測定の比較である。
【図13】重ね合わせの配列不良の測定のために使用することのできる、格子上格子プロファイルのイメージを示している。
【図14】従来の(非円錐)走査を用いた、図13のプロファイルにおける角散乱測定サインのグラフである。
【図15】従来の走査を用いた、左及び右のオフセットにおける(一意でない)角散乱測定サインのグラフである。
【図16】円錐走査を用いた、図14のプロファイルにおける角散乱測定サインのグラフである。
【図17】円錐走査を用いた、左及び右のオフセットにおける(一意の)角散乱測定サインのグラフである。
【図18】従来技術において用いられる非対称単一線モデルを示しており、ここでは、鋭角が互いに等しく、かつ鈍角も互いに等しく、そのため、各線の断面は2つの異なる角度のみを提供する。
【図19】本発明の実施形態の非対称単一線モデルを示しており、ここでは、2つの角度は直角であり、角Aは鈍角、かつ角Bは鋭角であり、そのため、断面は3つの異なる角度を提供する。
【図20】本発明の実施形態の非対称単一線モデルを示しており、ここでは、全ての4つの内角が異なり、角C及びFは鋭角、角E及びDは鈍角である。
【図21】本発明の実施形態の線重ね合わせ非対称モデルを示しており、ここでは、線Hは長方形であり、線Gは、側壁の配列に関して両側ともオフセットされており、さらに長方形でない平行四辺形である。
【図22】本発明の実施形態の線重ね合わせ非対称モデルを示しており、ここでは、線Hは長方形であり、線Iは側壁の配列に関して、一方の側ではオフセットされるが、他方の側ではオフセットされず、さらに、線Iの断面は3つの異なる角を提供する。
【図23】本発明の実施形態の線重ね合わせ非対称モデルを示しており、ここでは、線Iは、線Jに対して、側壁の配列に関して一方の側ではオフセットされるが、他方の側ではオフセットされず、さらに、線I及びJの各々の断面は、3つの異なる角を提供する。
【図24】本発明の実施形態の線重ね合わせ非対称モデルを示しており、ここでは、線Iは、線Jに対して、側壁の配列に関して両側でオフセットされ、ここでは、線Iの断面は3つの異なる内角を提供し、線Kの断面は4つの異なる内角を提供する。
【図25】本発明の一実施形態においてモデルとして用いることのできる例証であり、ここでは、第一の一連の三次元ポストが、第二の一連のポスト上に置かれ、かつ該第二の一連のポストに対してx及びy配向においてゆがめられ、そのため、ポストはオフセットされる、或いは階段状フィーチャを含む。
【図26】本発明の一実施形態においてモデルとして用いることのできる例証であり、ここでは、第一の一連の三次元直線構造は、第二の一連の直線構造の上に置かれ、かつ該第二の一連の直線構造に対してx及びy配向において歪められ、そのため、その構造はオフセットされる、或いは階段状フィーチャを含む。
【図27】本発明の一実施形態においてモデルとして用いることのできる例証であり、ここでは、第一の一連の三次元直線構造が、第二の一連の直線構造の上に置かれ、かつ該第二の一連の直線構造に対してx及びy配向において歪められ、さらに、その直線構造のうちの少なくとも一方の断面は、長方形ではなく、少なくとも3つの異なる内角を提供する。
【図28】図25のような、第二の一連の長方形構造の構造の上に置かれた第一の一連の長方形の三次元直線構造の(余角の範囲全体にわたって対称な)角散乱測定サインのグラフであり、ここでは、第一及び第二の一連の構造に関して、実線はオフセットが全くない場合を示しており、破線は25nmのオフセットを示しており、点線は50nmのオフセットを示している。
【図29】第一の一連の三次元楕円形ポストが第二の一連の同様な形状のポストの上に置かれている、(図26に示すような)楕円ポスト上ポスト構造の(余角の範囲全体にわたって対称な)角散乱測定サインのグラフであり、ここでは、第一及び第二の一連の構造に関して、実線はオフセットが全くない場合を示しており、破線は25nmのオフセットを示しており、点線は50nmのオフセットを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ電子デバイスのマイクロ電子フィーチャのアレイに、複数の該マイクロ電子フィーチャの全長及び全幅を含む前記アレイの一部を照射する光を向け、
一又はそれ以上の反射角、一又はそれ以上の波長、又はそれらの組み合わせから成る群より選択された条件で、前記アレイから散乱し戻された光を検出し、及び、
反射の余角からのデータを調べることを含む操作を実行することにより、前記戻り散乱光の一又はそれ以上の特性を調べる
ステップを含むことを特徴とする、マイクロ電子デバイスにおける三次元構造の非対称性を測定する方法。
【請求項2】
前記向けるステップが、実質的に単一の波長で、光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記向けるステップが、複数の波長で、光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記調べるステップが、光の輝度を比較することを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記調べるステップが、位相を比較することをさらに含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記調べるステップが、光の振幅と光の位相の比率を比較することをさらに含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記向けるステップが、一般円錐構成にある前記マイクロ電子フィーチャのアレイに光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項8】
前記向けるステップ、及び前記検出するステップが、角スキャッタメータによって実施される
ことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項9】
前記向けるステップ、及び前記検出するステップが、スペクトルスキャッタメータによって実施される
ことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項10】
前記調べるステップは、戻り散乱光を入射面を基準としてS及びP成分に分解することを含む
ことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項11】
前記検出するステップは、鏡面反射次数の回折光を検出することを含む
ことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項12】
前記調べるステップの結果を用いて、前記マイクロ電子デバイスの単一層内の非対称性、及び前記マイクロ電子デバイスの複数層内の非対称性から成る群より選択される非対称性を検出するステップ、
を更に含むことを特徴とする、請求項1、2、又は3に記載の方法。
【請求項13】
前記比較するステップの結果が前記アレイにおける非対称性を示す場合には、製造プロセスを制御するステップ、
を更に含むことを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
マイクロ電子デバイスのマイクロ電子フィーチャのアレイに、該アレイに対してある入射角で光を向け、
前記アレイから散乱し戻された光を、前記入射角に対する余角で検出し、及び、
前記検出された光の一又はそれ以上の特性を、横断面において上面、底面、及び該上面と該底面との間で延びかつ該底面に垂直な中線を持つ単一フィーチャプロファイルを含む非対称モデルと比較する
ステップを含み、前記断面が前記中線について非対称であることを特徴とする、マイクロ電子デバイスにおける線プロファイル非対称性を測定する方法。
【請求項15】
前記単一フィーチャプロファイルの前記横断面が、少なくとも3つの異なる内角を含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記単一フィーチャプロファイルの前記横断面が、4つの異なる内角を含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記単一フィーチャプロファイルが第一の線であり、前記モデルが、前記第一の線の上に重ねられた第二の線のフィーチャプロファイルを含み、
前記第一の線、及び前記第二の線のうちの少なくとも一方は、該線の横断面上に少なくとも3つの異なる内角を含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第一の線、及び前記第二の線のうちの少なくとも一方は、該線の横断面上に4つの異なる内角を有する
ことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の線、及び前記第二の線の両方が、該第一の線及び該第二の線の各々の横断面上に、少なくとも3つの異なる内角を含む
ことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第一の線が、前記第二の線の第二の側壁からオフセットされた少なくとも1つの側壁を有する
ことを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記第一の線が、前記第二の線の第一の側壁に合わせて並べられた第一の側壁、及び前記第二の壁の第二の側壁からオフセットされた第二の側壁を持つ
ことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記向けるステップが、実質的に単一の波長で、光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記向けるステップが、複数の波長で、光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記比較するステップが、光の輝度を比較することを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記比較するステップは、位相を比較することをさらに含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記比較するステップは、光の振幅と光の位相の比率を比較することをさらに含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項27】
前記向けるステップは、一般円錐構成にある前記マイクロ電子フィーチャのアレイに光を向けることを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項28】
前記向けるステップ、及び前記検出するステップが、角スキャッタメータによって実施される
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項29】
前記向けるステップ、及び前記検出するステップが、スペクトルスキャッタメータによって実施される
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項30】
前記比較するステップが、前記戻り散乱光を入射面を基準としてS及びP成分に分解することを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項31】
前記検出するステップは、鏡面反射次数の回折光を検出することを含む
ことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項32】
前記比較するステップの結果を用いて、前記マイクロ電子デバイスの単一層内の非対称性、及び前記マイクロ電子デバイスの複数層内の非対称性から成る群より選択される非対称性を検出するステップ
をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項33】
前記比較するステップの結果が前記アレイにおける非対称性を示す場合には、製造プロセスを制御するステップ
をさらに含むことを特徴とする、請求項32に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2007−505322(P2007−505322A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526415(P2006−526415)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/030115
【国際公開番号】WO2005/028992
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505443838)アクセント・オプティカル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】ACCENT OPTICAL TECHNOLOGIES, INC.
【Fターム(参考)】