説明

車載ナビゲーション装置及び車載ナビゲーションシステム

【課題】ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させる。
【解決手段】車載ナビゲーション装置1は、携帯電話機17により取得した移動履歴を受信すると、その受信した移動履歴を候補道路にマップマッチングして携帯電話機17が移動した移動経路を特定し、その移動経路での携帯電話機17の移動履歴を渋滞予測データベース7aや経路学習データベース7bに登録し、その携帯電話機17の移動履歴が登録された渋滞予測データや経路学習データを読出して渋滞予測や経路学習を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、渋滞予測データを読出して渋滞予測を行った渋滞予測結果や経路学習データを読出して経路学習を行った経路学習結果を出力する車載ナビゲーション装置及び車載ナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
車載ナビゲーション装置が外部から情報を取得する態様として、例えばセンター装置からプローブ情報を受信して取得する構成や携帯電話機から電話番号情報を受信して取得する構成がある(例えば特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開2002−251698号公報
【特許文献2】特開2006−184108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ユーザにおいては、例えば知人が所有する自動車、タクシーまたはバスなどの自身が所有する自動車(自家用車)以外の車両で移動したときに、その車両が走行した道路が自身の知らない便利な道路であったりすると、その車両が走行した走行履歴を自身が所有する自動車に搭載されている車載ナビゲーション装置に登録し、今後の渋滞予測や経路学習に活用させたいという要望がある。しかしながら、特許文献1,2に記載されているものでは、上記した要望に応じることはできない。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させることができ、利便性を高めることができる車載ナビゲーション装置及び車載ナビゲーションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した車載ナビゲーション装置によれば、外部端末が移動した履歴を表す移動履歴を当該外部端末から移動履歴取得手段が取得すると、移動経路特定手段は、移動履歴取得手段が取得した移動履歴を候補道路にマップマッチングして外部端末が移動した移動経路を特定し、制御手段は、移動経路特定手段が特定した移動経路での外部端末の移動履歴を渋滞予測データ記憶手段に記憶されている渋滞予測データに登録し、その外部端末の移動履歴が登録された渋滞予測データを読出して渋滞予測を行い、渋滞予測を行った渋滞予測結果を出力手段から出力させる。
【0006】
これにより、ユーザが自身の所有する自動車(自家用車)以外の車両で移動した移動履歴を外部端末により取得し、その後、その外部端末により取得した移動履歴を車載ナビゲーション装置に転送させると、その転送された移動履歴を渋滞予測データに登録し、その移動履歴が登録された渋滞予測データを読出して渋滞予測を行うことになるので、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させることができ、利便性を高めることができる。
【0007】
請求項2に記載した車載ナビゲーション装置によれば、制御手段は、外部端末の移動履歴を利用する利用条件を設定し、その利用条件が成立すると、外部端末の移動履歴が登録された渋滞予測データを読出して渋滞予測を行う。これにより、例えば目的地が同一のときや日時が近いときなどの利用条件を予め設定しておくことにより、目的地が同一のときや日時が近いときに限って、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させることができる。
【0008】
請求項3に記載した車載ナビゲーション装置によれば、外部端末が移動した履歴を表す移動履歴を当該外部端末から移動履歴取得手段が取得すると、移動経路特定手段は、移動履歴取得手段が取得した移動履歴を候補道路にマップマッチングして外部端末が移動した移動経路を特定し、制御手段は、移動経路特定手段が特定した移動経路での外部端末の移動履歴を経路学習データ記憶手段に記憶されている経路学習データに登録し、その外部端末の移動履歴が登録された経路学習データを読出して経路学習を行い、経路学習を行った経路学習結果を出力手段から出力させる。
【0009】
これにより、ユーザが自身の所有する自動車(自家用車)以外の車両で移動した移動履歴を外部端末により取得し、その後、その外部端末により取得した移動履歴を車載ナビゲーション装置に転送させると、その転送された移動履歴を経路学習データに登録し、その移動履歴が登録された経路学習データを読出して経路学習を行うことになるので、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の経路学習や経路学習に活用させることができ、利便性を高めることができる。
【0010】
請求項4に記載した車載ナビゲーション装置によれば、制御手段は、外部端末の移動履歴を利用する利用条件を設定し、その利用条件が成立すると、外部端末の移動履歴が登録された経路学習データを読出して経路学習を行う。これにより、例えば目的地が同一のときや日時が近いときなどの利用条件を予め設定しておくことにより、目的地が同一のときや日時が近いときに限って、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の経路学習や経路学習に活用させることができる。
【0011】
請求項5に記載した車載ナビゲーション装置によれば、移動経路特定手段は、候補道路が複数存在すると、移動履歴取得手段が取得した移動履歴を複数の候補道路のうちユーザが選択した候補道路にマップマッチングして外部端末が移動した移動経路を特定する。これにより、例えば高速道路と一般道路とが並走して敷設されているような区域であっても、ユーザが選択した候補道路にマップマッチングすることにより、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に適切に活用させることができる。
【0012】
請求項6に記載した車載ナビゲーションシステムによれば、上記した請求項1,2に記載したものと同様にして、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させることができ、利便性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、車載ナビゲーションシステムの全体構成を機能ブロック図により示している。車載ナビゲーション装置1は、制御部2(本発明でいう移動経路特定手段、制御手段)、位置検出器3、地図データ入力器4、操作スイッチ群5、送受信機6、記憶装置7、表示装置8(本発明でいう出力手段)、音声コントローラ9、音声認識部10、リモコンセンサ11及び携帯電話機接続部12を備えて構成されている。
【0014】
制御部2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oバスを有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器3は、Gセンサ3a、ジャイロスコープ3b、距離センサ3c及びGPS受信機3dを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部2は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して自車両の現在位置を検出(特定)する。この場合、位置検出器3は、要求される検出精度で自車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、また、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサなどが組合わされて構成されていても良い。
【0015】
地図データ入力器4は、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードまたはHDDなどの記録媒体を装着し、道路データ、目印データ及びマップマッチング用データを入力する。操作スイッチ群5は、表示装置8の周辺に配置されているメカニカルスイッチや表示装置8に形成されるタッチスイッチから構成され、例えばユーザが行う操作内容(例えばメニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、表示画面変更及び音量調整など)を検出して制御部2に出力する。
【0016】
送受信機6は、センター装置13からVICS(登録商標)情報を通信網を介して受信する。記憶装置7は、渋滞予測データを記憶する渋滞予測データベース7a(本発明でいう渋滞予測データ記憶手段)と経路学習データを記憶する経路学習データベース7b(本発明でいう経路学習データ記憶手段)とを備えて構成されている。渋滞予測データとは、道路毎の時間帯毎の渋滞度を表すデータであり、到着予想時刻や経路コストを計算する際に使用されるデータである。経路学習データとは、車両が実際に走行した道路の道路情報を記憶しておくことで次回の経路探索を行う際に当該道路を優先してルート候補にするためのデータであり、経路探索を行う際に使用されるデータである。この場合、制御部2は、経路案内を行うときには、渋滞予測データベース7aに記憶されている渋滞予測データを読出して渋滞予測を行い、その渋滞予測を行った渋滞予測結果を表示装置8に表示させたり、経路学習データベース7bに記憶されている経路学習データを読出して経路学習を行い、その経路学習を行った経路学習結果を表示装置8に表示させたりする。
【0017】
表示装置8は、例えばカラー液晶ディスプレイから構成され、メニュー表示選択画面などの各種の表示画面を表示すると共に、自車両の現在位置を表す現在位置マークや運転軌跡などを地図データの地図上に重ねて表示する。尚、表示装置8は、有機ELやプラズマディスプレイなどから構成されていても良い。
【0018】
音声コントローラ9は、音声認識部10を動作制御すると共に、スピーカ14から例えば経路案内ガイダンスや警告ガイダンスなどを出力する。音声認識部10は、マイク15が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ11は、操作リモコン16から受信した操作信号を制御部2に出力する。
【0019】
携帯電話機接続部12は、例えばBluetooth通信機能を備えている。GPS機能付き携帯電話機(以下、携帯電話機と称する)17(本発明でいう外部端末)は、そのGPS機能を利用して移動履歴を取得可能であると共に例えばBluetooth通信機能を備えており、携帯電話機接続部12が形成するBluetooth通信圏内にあるときには、携帯電話機接続部12との間でBluetooth接続リンクを確立してBluetooth通信を行い、その取得した移動履歴を携帯電話機接続部12に送信するように構成されている。
【0020】
尚、上記した制御部2は、その機能毎に、地図データを取得する地図データ取得部、自車両の現在位置と地図データ取得部が取得した地図データに含まれている道路データとを使用して自車両の現在位置が存在する道路を特定するマップマッチング部、マップマッチング部が特定した自車両の現在位置からユーザが設定した目的地までの経路を探索する経路探索部、経路探索部が探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データなどに基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内部、自車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図などを描画する描画部などを備えて構成されている。そして、これら車載ナビゲーション装置2と携帯電話機17とから車載ナビゲーションシステム18が構成されている。
【0021】
次に、上記した構成の作用について、図2ないし図4を参照して説明する。尚、ここでは、ユーザが例えば知人が所有する自動車、タクシーまたはバスなどの自身が所有する自動車(自家用車)以外の車両に乗車して移動し、その際に、携帯電話機17を操作して移動履歴を取得することを前提として説明する。
【0022】
(1)携帯電話機17が行う処理
最初に、携帯電話機17が行う処理について、図2を参照して説明する。
携帯電話機17は、ユーザが移動履歴の取得開始操作を行ったか否かを監視している(ステップS1)。ここで、ユーザが例えば所定キーを操作して移動履歴の取得開始操作を行った旨を判定すると(ステップS1にて「YES」)、現在位置を検出するタイミングであるか否かを監視すると共にユーザが移動履歴の取得終了操作を行ったか否かを監視する(ステップS2,S3)。
【0023】
次いで、携帯電話機17は、現在位置を検出するタイミングである旨を判定すると(ステップS2にて「YES」)、GPS衛星から受信したGPS信号の各種パラメータを演算して現在位置を検出し(ステップS4)、その現在位置を検出した時刻を現在時刻として検出し(ステップS5)、それら検出した現在位置と現在時刻との対応を移動データとて記憶し(ステップS6)、上記したステップS2,S3に戻る。
【0024】
つまり、携帯電話機17は、ユーザが移動履歴の取得開始操作を行った以降ではユーザが移動履歴の取得終了操作を行うまでは現在位置を検出するタイミングになる毎に上記した処理を繰返して行い、複数の移動データを時系列で記憶する。そして、携帯電話機17は、ユーザが移動履歴の取得終了操作を行った旨を判定すると(ステップS3にて「YES」)、その時点で記憶している複数の移動データからなる移動データ群を移動履歴として記憶し(ステップS7)、一連の処理を終了する。尚、携帯電話機17は、ユーザが移動履歴の取得開始操作及び取得終了操作を行う毎に複数の移動履歴を記憶可能となっている。
【0025】
(2)車載ナビゲーション装置1が行う処理
次に、車載ナビゲーション装置1が行う処理について、図3及び図4を参照して説明する。
車載ナビゲーション装置1において、制御部2は、電源オンしている状態では、携帯電話機17から移動履歴を受信したか否かを監視している(ステップS11)。ここで、ユーザが携帯電話機17を携帯して乗車し、携帯電話機接続部12が形成するBluetooth通信圏内に携帯電話機17が進入すると、携帯電話機17と携帯電話機接続部12とがBluetooth接続リンクを確立してBluetooth通信を行う。この場合、携帯電話機17は、例えば自身の移動履歴を送信した送信履歴を参照することにより、その時点で車載ナビゲーション装置1に送信していない移動履歴が存在するか否かを判定し、その時点で車載ナビゲーション装置1に送信していない移動履歴が存在する旨を判定すると、該当する移動履歴を車載ナビゲーション装置1に送信する(転送する)。
【0026】
制御部2は、携帯電話機17から移動履歴を受信した旨を判定すると(ステップS11にて「YES」)、図4(a)に示すように、最初の移動履歴、つまり、携帯電話機17により記憶した日時が最も古い移動履歴を地図上に重畳して表示装置8に表示させる(ステップS12)。尚、図4(a)では、ユーザが移動履歴の取得開始操作を行った直後に制御部2が検出した現在位置は「S」であり、ユーザが移動履歴の取得終了操作を行った直前に制御部2が検出した現在位置は「G」であり、「S」から「G」に至る経路が携帯電話機17により取得した移動経路である。
【0027】
次いで、制御部は、図4(b)に示すように、移動手段入力画面を表示装置8に表示させ、ユーザが移動手段の入力操作を行う旨を待機し、ユーザが移動手段の入力操作を行ったか否かを判定する(ステップS13)。ここで、ユーザは、携帯電話機17に移動履歴を記憶させたときの移動手段(例えば知人の自動車、タクシー、バス、その他)を入力する。
【0028】
次いで、制御部2は、ユーザが移動手段の入力操作を行った旨を判定すると(ステップS13にて「YES」)、地図データ入力器4が装着している記録媒体に記録されている
道路データを参照し、携帯電話機17から受信した移動履歴をマップマッチングする対象とする候補道路を抽出し(ステップS14)、抽出した候補道路が複数であるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、制御部2は、携帯電話機17から受信した移動履歴内に例えば高速道路と一般道路とが並走して敷設されているような区域が含まれていることはなく、抽出した候補道路が複数ではない、つまり、抽出した候補道路が単数である旨を判定すると(ステップS15にて「NO」)、移動履歴を当該抽出した候補道路にマップマッチングして移動経路を特定する(ステップS16)。
【0029】
次いで、制御部2は、図4(c)に示すように、利用条件入力画面を表示装置8に表示させ、ユーザが利用条件の入力操作を行う旨を待機し、ユーザが利用条件の入力操作を行ったか否かを判定する(ステップS17)。ここで、ユーザは、携帯電話機17により移動経路を優先する利用条件(例えば目的地が同一のときに優先、日時が近いときに優先、いつでも優先)を入力する。この利用条件とは、ユーザが今回に登録しようとする移動履歴を渋滞予測や経路学習を行う際に活用するか否かの条件である。
【0030】
次いで、制御部2は、ユーザが利用条件の入力操作を行った旨を判定すると(ステップS17にて「YES」)、リンク旅行時間及びリンクコストを設定し(ステップS18)、その特定した移動経路での携帯電話機17の移動履歴を渋滞予測データベース7a及び経路学習データベース7bに登録する(ステップS19)。そして、制御部2は、その時点で未登録の移動履歴が存在するか否かを判定し(ステップS20)、その時点で未登録の移動履歴が存在する旨を判定すると(ステップS20にて「YES」)、次の移動履歴、つまり、携帯電話機17により記憶した日時が次に古い移動履歴を地図上に重畳して表示装置8に表示させ(ステップS21)、上記したステップS13に戻り、同様の処理を繰返して行う。一方、制御部2は、その時点で未登録の移動履歴が存在しない旨を判定すると(ステップS20にて「NO」)、一連の処理を終了する。
【0031】
そして、制御部2は、これ以降、ユーザが入力した利用条件に一致する状況になると、例えば目的地が同一であったり、日時が近くであったりすると、このようにして携帯電話機17の移動履歴が登録された渋滞予測データベース7aに記憶されている渋滞予測データを読出して渋滞予測を行ったり経路学習データベース7bに記憶されている経路学習データを読出して経路学習を行ったりする。
【0032】
尚、制御部2は、携帯電話機17から受信した移動履歴内に例えば高速道路と一般道路とが並走して敷設されているような区域が含まれており、抽出した候補道路が複数である旨を判定すると(ステップS15にて「YES」)、それら複数の候補道路を表示装置8に表示させ(ステップS22)、ユーザが複数の候補道路からいずれかを選択する選択操作を行った旨を判定すると(ステップS23にて「YES」)、移動履歴を当該ユーザが選択した候補道路にマップマッチングして移動経路を特定し(ステップS16)、同様の処理を行う。
【0033】
以上に説明したように本実施形態によれば、車載ナビゲーション装置1において、携帯電話機17により取得した移動履歴を受信すると、その受信した移動履歴を候補道路にマップマッチングして携帯電話機17が移動した移動経路を特定し、その移動経路での携帯電話機17の移動履歴を渋滞予測データベース7aや経路学習データベース7bに登録し、その携帯電話機17の移動履歴が登録された渋滞予測データや経路学習データを読出して渋滞予測や経路学習を行うように構成したので、ユーザが自身の所有する自動車以外の車両で移動したときの車両が走行した走行履歴を今後の渋滞予測や経路学習に活用させることができ、利便性を高めることができる。
【0034】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
外部端末は、GPS機能付き携帯電話機17に限らず位置検出機能を有する携帯端末であっても良い。
携帯電話機17から車載ナビゲーション装置1に移動履歴を転送する方法は、Bluetooth通信に限らず他の無線通信であっても良いし、有線通信であっても良い。また、移動履歴を例えば1次元コードや2次元コードによりコード化したコード情報として表示し、そのコード情報を例えばCCDセンサなどの撮像デバイスで光学的に読取っても良い。
携帯電話機17の移動履歴を渋滞予測データベース7a及び経路学習データベース7bのうちいずれかのみに登録しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図
【図2】携帯電話機が行う処理を示すフローチャート
【図3】車載ナビゲーション装置が行う処理を示すフローチャート
【図4】表示画面の一例を示す図
【符号の説明】
【0036】
図面中、1は車載ナビゲーション装置、2は制御部(移動経路特定手段、制御手段)、7aは渋滞予測データベース(渋滞予測データ記憶手段)、7bは経路学習データベース7b(経路学習データ記憶手段)、8は表示装置(出力手段)、17はGPS機能付き携帯電話機(外部端末)、18は車載ナビゲーションシステムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渋滞予測データを記憶する渋滞予測データ記憶手段と、前記渋滞予測データ記憶手段に記憶されている渋滞予測データを読出して渋滞予測を行った渋滞予測結果を出力手段から出力させる制御手段とを備えてなる車載ナビゲーション装置であって、
外部端末が移動した履歴を表す移動履歴を当該外部端末から取得する移動履歴取得手段と、
前記移動履歴取得手段が取得した移動履歴を候補道路にマップマッチングして前記外部端末が移動した移動経路を特定する移動経路特定手段とを備え、
前記制御手段は、前記移動経路特定手段が特定した移動経路での前記外部端末の移動履歴を前記渋滞予測データ記憶手段に記憶されている渋滞予測データに登録し、その前記外部端末の移動履歴が登録された渋滞予測データを読出して渋滞予測を行うことを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載した車載ナビゲーション装置において、
前記制御手段は、前記外部端末の移動履歴を利用する利用条件を設定し、その利用条件が成立したときに、前記外部端末の移動履歴が登録された渋滞予測データを読出して渋滞予測を行うことを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
経路学習データを記憶する経路学習データ記憶手段と、前記経路学習データ記憶手段に記憶されている経路学習データを読出して経路学習を行った経路学習結果を出力手段から出力させる制御手段とを備えてなる車載ナビゲーション装置であって、
外部端末が移動した履歴を表す移動履歴を当該外部端末から取得する移動履歴取得手段と、
前記移動履歴取得手段が取得した移動履歴を候補道路にマップマッチングして前記外部端末が移動した移動経路を特定する移動経路特定手段とを備え、
前記制御手段は、前記移動経路特定手段が特定した移動経路での前記外部端末の移動履歴を前記経路学習データ記憶手段に記憶されている経路学習データに登録し、その前記外部端末の移動履歴が登録された経路学習データを読出して経路学習を行うことを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3に記載した車載ナビゲーション装置において、
前記制御手段は、前記外部端末の移動履歴を利用する利用条件を設定し、その利用条件が成立したときに、前記外部端末の移動履歴が登録された経路学習データを読出して経路学習を行うことを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載した車載ナビゲーション装置において、
前記移動経路特定手段は、候補道路が複数存在するときには、前記移動履歴取得手段が取得した移動履歴を複数の候補道路のうちユーザが選択した候補道路にマップマッチングして前記外部端末が移動した移動経路を特定することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載した車載ナビゲーション装置と、
自らが移動した履歴を表す移動履歴を前記車載ナビゲーション装置に供与する外部端末とを備えてなることを特徴とする車載ナビゲーションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−20007(P2009−20007A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183207(P2007−183207)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】