非揮発性メモリ素子及びその製造方法
【課題】高誘電体膜の電気的な特性を向上させる事ができる非揮発性メモリ素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フローティングゲート104とコントロールゲート122間誘電体120として、酸化膜108,116の間に高誘電絶縁膜112を含む高誘電体膜を形成し、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜106,110,114,118を形成することにより、酸化膜と高誘電絶縁膜との間、または酸化膜とフローティングゲートまたはコントロールゲートとの間の界面反応を抑制し、高誘電体膜の誘電率、漏洩電流、絶縁破壊電圧及び電荷保存特性などの電気的な特性を向上させ、高性能及び高信頼性の高誘電体膜を製造することができる。
【解決手段】フローティングゲート104とコントロールゲート122間誘電体120として、酸化膜108,116の間に高誘電絶縁膜112を含む高誘電体膜を形成し、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜106,110,114,118を形成することにより、酸化膜と高誘電絶縁膜との間、または酸化膜とフローティングゲートまたはコントロールゲートとの間の界面反応を抑制し、高誘電体膜の誘電率、漏洩電流、絶縁破壊電圧及び電荷保存特性などの電気的な特性を向上させ、高性能及び高信頼性の高誘電体膜を製造することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非揮発性メモリ素子及びその製造方法に関するものであり、特に、高性能及び高信頼性の高誘電体膜を形成する非揮発性メモリ素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、非揮発性メモリ素子は、電源供給が遮断されても、格納されたデータを維持する。このような非揮発性メモリ素子の単位セルは、半導体基板の活性領域上にトンネル絶縁膜、フローティングゲート、誘電体膜及びコントロールゲートが順に積層されて形成され、外部からコントロールゲート電極に印加される電圧がフローティングゲートにカップリング(coupling)されながらデータを格納することができる。従って、短時間内に、そして低いプログラム電圧でデータを格納するためには、コントロールゲート電極に印加された電圧対比フローティングゲートに誘起される電圧の比が大きくなければならない。ここで、コントロールゲート電極に印加された電圧対比フローティングゲートに誘起される電圧の比をカップリング比(couplingratio)と言う。また、カップリング比は、トンネル絶縁膜とゲート層間絶縁膜の静電容量の和に対するゲート層間絶縁膜の静電容量の比で表現される。
【0003】
従来のフラッシュメモリ素子は、フローティングゲートとコントロールゲートを離隔させるための誘電体膜であり、SiO2/Si3N4/SiO2(Oxide-Nitride-Oxide;ONO)の構造を主に用いたが、最近は、素子の高集積化によりカップリング比を確保するために、誘電体膜の厚さが減少されるにつれて漏洩電流(leakagecurrent)の増加及び電荷保存(retention)特性の減少により素子の信頼性が低下する問題点が発生している。
【0004】
上述した問題点を解決するために、最近、ONO誘電体膜に代替することができる新たな物質としてSiO2またはSi3N4に比べて相対的に誘電率が高い金属酸化物である高誘電膜の開発が活発に進められている。即ち、誘電率が高ければ、同一のキャパシタンスを出すのに必要な物理的な厚さを増やすことができるため、均一な等価酸化膜厚(EquivalentOxide Thickness; EOT)でSiO2より漏洩電流特性を向上させることができる。しかし、高誘電率(high-k)物質は、上部及び下部に位置した酸化膜と反応して界面で相対的に誘電率が落ち、それぞれの界面に薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)が形成されることにより素子の信頼性を低下させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、酸化膜の間に高誘電絶縁膜を含む高誘電体膜を形成するが、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜を形成することにより、酸化膜と高誘電絶縁膜との間、または酸化膜とフローティングゲートまたはコントロールゲートの間の界面反応を抑制し、高誘電体膜の電気的な特性を向上させることができる非揮発性メモリ素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子は、半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜、トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート、フローティングゲート上に形成された第1窒素含有絶縁膜、第1窒素含有絶縁膜上に形成された第1の絶縁膜、第1の絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜、高誘電絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜、第2の絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜、及び第2窒素含有絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む。
【0007】
また、本発明の他の実施例による非揮発性メモリ素子は、半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜、トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート、フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜、第1の絶縁膜上に形成された第1窒素含有絶縁膜、第1窒素含有絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜、高誘電絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜、第2窒素含有絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜、及び第2の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む。
【0008】
本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法は、トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階、第1の導電膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階、第1窒素含有絶縁膜上に第1の絶縁膜を形成する段階、第1の絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階、高誘電絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階、第2の絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階、及び第2窒素含有絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む。
【0009】
また、本発明の他の実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法は、トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階、第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する段階、第1の絶縁膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階、第1窒素含有絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階、高誘電絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階、第2窒素含有絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階、及び第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、次のような効果がある。
【0011】
第一に、高誘電物質(high-k)からなる固有絶縁膜を含んで高誘電体膜を形成することにより、カップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流(leakage current)を減少させることができる。
【0012】
第二に、高誘電絶縁膜を原子層蒸着(Atomic LayerDeposition; ALD)方法で形成し、誘電率、漏洩電流、絶縁電圧(breakdown voltage)、平坦帯域電圧(flatbandvoltage)及びサイクリング(cycling)特性などを向上させることができ、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジ(step coverage)特性に優れ、セル間の干渉現象を減少させて高性能及び高信頼性の素子を製作することができる。
【0013】
第三に、高誘電絶縁膜を500℃以下の低温で形成するため、下部に位置したトンネル絶縁膜に対するサーマルバジェット(Thermalbudget)を減らして素子の信頼性を向上させることができる。
【0014】
第四に、高誘電絶縁膜の上・下部の絶縁膜をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成し、高誘電絶縁膜と絶縁膜との界面での反応を抑制して高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止することにより、高誘電体膜の誘電率をさらに向上させることができる。そして、原子層蒸着方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を蒸着する場合、膜質及びステップカバレッジを向上させることができ、アルミニウム酸化膜(Al2O3)と高誘電絶縁膜をイン-シチュー(in-situ)工程を行い、生産性を向上させることができる。
【0015】
第五に、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜を形成することにより、各膜の界面における反応を抑制して誘電率が低下することを防止し、後続の工程でゲート側壁に側壁酸化工程を行ってもフローティングゲートまたはコントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部でバーズビーク(bird’s beak)現象を防止することができる。
【0016】
第六に、コントロールゲートを仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成して界面での反応を抑制し、漏洩電流を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照し、本発明の一実施例をより詳しく説明する。しかし、本発明実施例は、様々な異なる形態で変形されることができ、本発明範囲が以下で詳述する実施例により限定されものと解釈されてはならず、当業界で普遍的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されらものと解釈されることが好ましい。
【0018】
図1a〜図1kは、本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【0019】
図1aを参照すれば、トンネル絶縁膜(102)及び第1の導電膜(104)が形成された半導体基板(100)が提供される。半導体基板(100)にはウェル(well)領域(図示せず)が形成され、ウェル領域は、トリプル(triple)構造で形成されることができる。このようなウェル領域は、半導体基板(100)上にスクリーン酸化膜(screenoxide;図示せず)を形成した後、ウェルイオン注入工程及びしきい値電圧イオン注入工程を行って形成する。
【0020】
次いで、スクリーン酸化膜を除去した後、ウェル領域が形成された半導体基板(100)上にトンネル絶縁膜(102)を形成する。トンネル絶縁膜(102)は、シリコン酸化膜(SiO2)で形成することができ、この場合、酸化(Oxidation)工程で形成することができる。第1の導電膜(104)は、フラッシュメモリ素子のフローティングゲート(FloatingGate)を形成するためのものであり、ポリシリコン膜(polysilicon layer)で形成する。この時、第1の導電膜(104)は、化学気相蒸着(ChemicalVapor Deposition; CVD)方法で形成することができ、例えば、プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced ChemicalVapor Deposition; PECVD)方法または低圧化学気相蒸着(Low Pressure Chemical Vapor Deposition;LPCVD)方法で形成することができる。その後、マスク(図示せず)を用いたエッチング工程で第1の導電膜(104)を一方向(ビットライン方向)にパターニングする。この時、第1の導電膜(104)をパターニングする過程で第1の導電膜(104)が損失(loss)することを防止するために、第1の導電膜(104)上にハードマスク膜(図示せず)をさらに形成することができ、このようなハードマスク膜は、第1の導電膜(104)をパターニングした後に除去する。また、上記マスクは、フォトレジストパターンであってもよく、フォトレジストパターンは、フォトレジストを塗布した後、露光及び現像でパターニングして形成することができる。
【0021】
図1bを参照すれば、第1の導電膜(104)上に第1の窒素含有絶縁膜(106)を形成する。第1の窒素含有絶縁膜(106)は、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。このような、第1の窒素含有絶縁膜(106)は、第1の導電膜(106)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PlasmaNitridation; PN)工程を行って形成する。具体的に、プラズマ窒化処理は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。
【0022】
反面、第1の窒素含有絶縁膜(106)は、蒸着方法でも形成することができ、この場合、ステップカバレッジ(stepcoverage)が約99%と非常に優れた原子層蒸着(Atomic Layer Deposition; ALD)方法を用いて200〜500℃の温度で形成する。これにより、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)のような第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成されることができる。しかし、ALD方法で第1の窒素含有絶縁膜(106)を形成する場合、プラズマ窒化処理(PN)を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジ(stepcoverage)を獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0023】
このように、第1の導電膜(104)上に第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成される場合、その後に形成される高誘電体膜の下部膜として用いられる酸化膜と第1の導電膜(104)が直接対面しなくなる。従って、第1の導電膜(104)と酸化膜との界面(interface)での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、第1の導電膜(104)の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0024】
図1cを参照すれば、第1の窒素含有絶縁膜(106)上に第1の絶縁膜(108)を形成する。第1の絶縁膜(108)は、高誘電体膜の下部膜として用いるためのものであり、酸化膜で形成し、ステップカバレッジ特性に優れたDCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成するか、またはポリシリコン膜や高誘電物質と対面する場合、界面での反応性を抑制するためにアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することができる。この時、第1の絶縁膜(108)をDCS-HTO膜で形成する場合には、LPCVD方法を用いて600〜900℃の温度で20〜100Åの厚さで形成する。
【0025】
反面、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、原子層蒸着(ALD)方法で形成する。アルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成するためのALD方法は、ソースと反応ガスを同時に注入することなくそれぞれ注入し、その間にパージ(Purge)工程を挿入することにより、吸着と脱着反応を用いる。このため、ALD方法は、300〜500℃の温度でアルミニウム前駆体(precursor)としてトリメチルアルミニウム(TrimethylAluminum, Al(CH3)3;以下‘TMA’とする)などの金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。この時、第1の絶縁膜(108)は、20〜100Åの厚さで形成する。
【0026】
上記のように、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、高誘電体膜の下部膜として用いられる第1の絶縁膜(108)と、その後に形成される高誘電絶縁膜が直接対面しても、高誘電絶縁膜の金属ソースが第1の絶縁膜(108)のシリコン(Si)ソース及び酸素(O2)ソースと反応して界面で薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)膜を生成することを抑制することができる。これにより、高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止することができる。従って、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することがDCS-HTO膜で形成することより高誘電絶縁膜の自体薄膜特性を維持するにおいてさらに有利である。また、ALD方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成すれば、膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができる。
【0027】
図1dを参照すれば、第1の絶縁膜(108)上に第2の窒素含有絶縁膜(110)を形成する。第2の窒素含有絶縁膜(110)は、第1の絶縁膜(108)の表面に高誘電絶縁膜が直接対面することにより、界面で反応して高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止するために形成し、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。
【0028】
このような、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、第1の絶縁膜(108)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。第1の絶縁膜(108)がDCS-HTO膜で形成される場合、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)で形成されることができる。
【0029】
反面、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第2の窒素含有絶縁膜(110)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0030】
図1eを参照すれば、第2の窒素含有絶縁膜(110)上に高誘電物質(high-k)を蒸着して高誘電絶縁膜(112)を形成する。高誘電物質(high-k)とは、SiO2の誘電定数である3.9より大きい誘電定数を有する物質を言い、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTなどを含む。
【0031】
本発明の一実施例による高誘電絶縁膜(112)は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されてレイヤバイレイヤ(layerby layer)概念で積層されたラミネート(laminate)構造膜から選択されるいずれか一つで形成することができる。この時、高誘電絶縁膜(112)は原子層蒸着(ALD)方法を用いて200〜500℃の温度で20〜150Åの厚さで形成する。
【0032】
具体的には、高誘電絶縁膜(112)は高誘電物質(high-k)の金属前駆体として金属有機ソース(metalorganic source)またはハライドソース(halide source)を用い、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いて形成する。従って、高誘電物質(high-k)からなる高誘電絶縁膜(112)の形成のためのALD方法は、200〜500℃の温度で金属前駆体として金属有機ソース(metalorganic source)またはハライドソース(halide source)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。ここで、N2ガスまたはArガスを用いてパージを行うことにより、CVD反応を防止し、膜質が優れた高誘電絶縁膜(112)を形成する。
【0033】
特に、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜は、ALD方法を通じてHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質を交互に積層するが、それぞれの膜を単位サイクル(cycle)当り10Å未満(0.1〜9.9Å)の薄い厚さで蒸着する。この場合、各膜が不連続に形成され、混合物質膜として形成される。例えば、混合物質膜としては、HfO2物質とAl2O3物質が混合して形成されたハフニウム-アルミニウム酸化膜(HfAlO)またはZrO2物質とAl2O3物質が混合して形成されたジルコニウム-アルミニウム酸化膜(ZrAlO)などがある。
【0034】
一方、ラミネート構造膜は、それぞれの膜を10Å以上の厚さで蒸着し、それぞれの膜が連続的な膜形態の独立的な構造を有し、レイヤバイレイヤ形態で積層される構造になるようにする。
【0035】
上記のように、本発明の一実施例では、高誘電物質(high-k)を用いて高誘電絶縁膜(112)を形成することにより、キャパシタンス(Capacitance)を増加させてカップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流(leakage current)を減少させることができる長所がある。また、高誘電絶縁膜(112)が薄く形成されるため、非晶質状態の高誘電絶縁膜(112)を形成することにより、高誘電絶縁膜(112)の誘電率をさらに向上させることができる。
【0036】
特に、高誘電絶縁膜(112)をALD方法で蒸着し、サイクル回数の調節を通じて多様な組成を得ることができ、誘電率、漏洩電流(leakagecurrent)、絶縁電圧(breakdown voltage)、平坦帯域電圧(flatband voltage)、サイクリング(cycling)などのような素子の電気的な特性を向上させることができる。また、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジも向上し、セル間の干渉現象の減少などの改善効果も得ることができる。
【0037】
さらに、高誘電絶縁膜(112)を200〜500℃の低温で形成するため、下部に位置したトンネル絶縁膜(102)に対するサーマルバジェット(Thermalbudget)を減らすことができ、素子の信頼性を向上させることができる。
【0038】
図1fを参照すれば、高誘電絶縁膜(112)上に第3の窒素含有絶縁膜(114)を形成する。第3の窒素含有絶縁膜(114)は、高誘電絶縁膜(112)の表面に酸化膜が直接対面することにより、界面で反応して高誘電絶縁膜(112)の誘電率が低下することを防止するために形成し、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。
【0039】
このような第3の窒素含有絶縁膜(114)は、高誘電絶縁膜(112)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。
【0040】
反面、第3の窒素含有絶縁膜(114)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第3の窒素含有絶縁膜(114)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0041】
図1gを参照すれば、第3の窒素含有絶縁膜(114)上に第2の絶縁膜(116)を形成する。第2の絶縁膜(116)は、高誘電体膜の上部膜として用いるためのものであり、ステップカバレッジ特性に優れたDCS-HTO膜で形成するか、またはコントロールゲート用ポリシリコン膜や高誘電物質と対面する場合、界面での反応性を抑制するためにアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することができる。
【0042】
この時、第2の絶縁膜(116)をDCS-HTO膜で形成する場合には、LPCVD方法を用いて600〜900℃の温度で20Å〜100Åの厚さで形成することができる。反面、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合には、ALD方法で形成する。このために、ALD方法は、300〜500℃の温度でアルミニウム前駆体としてトリメチルアルミニウム(TrimethylAluminum, Al(CH3)3; TMA)などの金属有機ソース(metal organic source)またはハライドソース(halidesource)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。この時、第2の絶縁膜(116)は、20〜100Åの厚さで形成する。
【0043】
このように、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、高誘電体膜の上部膜として用いられる第2の絶縁膜(116)と高誘電絶縁膜(112)が直接対面しても、高誘電絶縁膜(112)の金属ソースが第2の絶縁膜(116)のシリコン(Si)ソース及び酸素(O2)ソースと反応して界面で薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)膜を生成することを抑制し、高誘電絶縁膜(112)の誘電率が低下することを防止することができる。
【0044】
また、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、その後に形成されるコントロールゲート用ポリシリコン膜(図示せず)と第2の絶縁膜(116)が直接対面しても、ポリシリコン膜と第2の絶縁膜(116)の界面での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、コントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。従って、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することが、DCS-HTO膜で形成することより高誘電絶縁膜(112)の自体薄膜特性を維持し、ポリシリコン膜のバーズビーク現象を抑制するのにさらに有利である。さらに、ALD方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成すれば、膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジ(stepcoverage)を有することができる。
【0045】
図1hを参照すれば、第2の絶縁膜(116)上に第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成する。第4の窒素含有絶縁膜(118)は、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。このような第4の窒素含有絶縁膜(118)は、第2の絶縁膜(116)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。これにより、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)などの第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成されることができる。
【0046】
反面、第4の窒素含有絶縁膜(118)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0047】
一方、第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成した後には、急速熱処理(RapidThermal Process; RTP)工程をさらに行い、膜をさらに緻密に形成することができる。この時、RTP工程は700〜1000℃の温度で、N2またはO2の雰囲気で行うことができる。
【0048】
このように、第2の絶縁膜(116)上に第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成される場合、その後に形成されるコントロールゲート用ポリシリコン膜と第2の絶縁膜(116)が直接対面しなくなる。従って、第2の絶縁膜(116)とコントロールゲート用ポリシリコン膜の界面での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、コントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0049】
ここで、第1の絶縁膜(108)、高誘電絶縁膜(112)及び第2の絶縁膜(116)と共にこれらの間、上部または下部に形成された第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106,110, 114, 118)は、高誘電体膜(120)で形成される。
【0050】
上記のように、本発明の一実施例によれば、高誘電体膜(120)が高誘電物質(high-k)を用いてALD方法で形成された高誘電絶縁膜(112)を含むことにより、高誘電体膜(120)の厚さは減少させながらキャパシタンス(Capacitance)は増加させてカップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流を減少させることができる長所がある。
【0051】
また、ALD方法で高誘電絶縁膜(112)を形成し、誘電率、漏洩電流、絶縁電圧などの膜特性を向上させ、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジも向上し、セル間の干渉現象の減少などの改善効果を得て、高性能及び高信頼性の素子を製作することができる。
【0052】
そして、高誘電体膜(120)の第1及び第2の絶縁膜(108, 116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することにより、第1の絶縁膜(108)と高誘電絶縁膜(112)またはフローティングゲート用ポリシリコン膜(104)が直接対面するか、または第2の絶縁膜(116)と高誘電絶縁膜(112)またはその後に形成されるコントロールゲート(ControlGate)用ポリシリコン膜が直接対面しても、それぞれの界面での反応性を抑制し、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、フローティングゲート用ポリシリコン膜またはコントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0053】
それだけでなく、第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106, 110, 114,118)をそれぞれの膜(104, 108, 112, 116)の間に形成し、それぞれの界面での反応性を抑制し、誘電率低下が防止された高誘電体膜(120)を形成することができる。特に、ALD方法で第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106,110, 114, 118)と第1及び第2の絶縁膜(108, 116)及び高誘電絶縁膜(112)を形成する場合には、それぞれの膜をイン-シチュー(in-situ)で行うことにより、TAT(TurnAround Time)を短縮して生産性を向上させ、他の装備投資費用を節減することができる。
【0054】
本発明では、説明の便宜のために、それぞれの膜(104, 108, 112,116)の間または上部に第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106, 110, 114, 118)を形成したが、形成された第1及び第2の絶縁膜(108, 116)の特性により、第2及び第3の窒素含有絶縁膜(110,114)を省略するか、または第1及び第4の窒素含有絶縁膜(106, 118)を省略することもできる。
【0055】
図1iを参照すれば、第4の窒素含有絶縁膜(118)上に第2の導電膜(122)を形成する。第2の導電膜(122)は、フラッシュメモリ素子のコントロールゲートとして用いるためのものであり、ポリシリコン膜で形成するか、または仕事関数(workfunction)の高い金属物質からなる金属膜で形成することができる。この時、金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成することができる。
【0056】
このように、第2の導電膜(122)が仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される場合には、第2の導電膜(122)が第2の絶縁膜(116)と直接対面しても、界面での反応を抑制し、漏洩電流を減らすことができる。
【0057】
一方、第2の導電膜(122)を仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成する場合には、第2の導電膜(122)の抵抗を下げるために、金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに形成することができる。ここで、タングステン窒化膜(WN)は、タングステン(W)が拡散することを防止するための拡散障壁層(diffusionbarrier)として用いられる。ここで、金属膜、タングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)のそれぞれは、化学気相蒸着(CVD)方法、物理気相蒸着(PVD)方法または原子層蒸着(ALD)方法で形成することができ、ALD方法を用いる場合、ALD方法を用いて形成される高誘電体膜(120)とイン-シチュー(in-situ)工程で行うことができ、これを通じて生産性を向上させることができる。
【0058】
また、タングステン窒化膜(WN)を形成した後には、急速熱処理(RapidThermal Process; RTP)工程さらに行うことができる。この時、RTP工程は、500〜900℃の温度で、N2の雰囲気で行うことができる。
【0059】
図1jを参照すれば、マスク(図示せず)を用いた通常のエッチング工程を行って第2の導電膜(122)、高誘電体膜(120)、第1の導電膜(104)及びトンネル絶縁膜(102)をパターニングする。この時、パターニングは、一方向にパターニングされた第1の導電膜(104)と交差する方向(ワードライン方向)に行う。これにより、第1の導電膜(104)からなるフローティングゲート(104a)及び第2の導電膜(122)からなるコントロールゲート(122a)が形成され、この時、トンネル絶縁膜(102)、フローティングゲート(104a)、高誘電体膜(120)及びコントロールゲート(122a)はゲートパターン(124)を形成する。
【0060】
図1kを参照すれば、ゲートパターン(124)を形成するためのエッチング工程によりゲートパターン(124)に発生された損傷(damage)を治癒するために、側壁酸化(sidewalloxidation)工程を行う。これにより、側壁酸化工程を通じてゲートパターン(124)の側壁が酸化され、エッチング損傷層が側壁酸化膜(126)で形成される。本発明では、フローティングゲート(104a)と第1の絶縁膜(108)の間に第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成され、コントロールゲート(122)と第2の絶縁膜(116)の間に第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成されるか、または第1及び第2の絶縁膜(108,116)がアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成され、それぞれの界面での反応性が抑制されることにより、側壁酸化工程を行っても、フローティングゲート(104a)とコントロールゲート(126)の両端部でバーズビーク現象が防止される。なお、請求項における窒素含有絶縁膜に付される「第1」、「第2」の序数は製造工程における順番を示すものであり、本実施形態における「第1の」乃至「第4の」窒素含有絶縁膜(106,110,114,118)に付される序数と異なる。
【0061】
本発明は、上記で記述した実施例により限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることができ、上記の実施例は、本発明の開示が完全であるようにし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。従って、本発明の範囲は、本願の特許請求の範囲により理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1a】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1b】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1c】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1d】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1e】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1f】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1g】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1h】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1i】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1j】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1k】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【符号の説明】
【0063】
100 :半導体基板
102 :トンネル絶縁膜
104 :第1の導電膜
104a:フローティングゲート
106 :第1の窒素含有絶縁膜
108 :第1の絶縁膜
110 :第2の窒素含有絶縁膜
112 :高誘電絶縁膜
114 :第3の窒素含有絶縁膜
116 :第2の絶縁膜
118 :第4の窒素含有絶縁膜
120 :高誘電体膜
122 :第2の導電膜
122a:コントロールゲート
124 :ゲートパターン
126 :側壁酸化膜
【技術分野】
【0001】
本発明は、非揮発性メモリ素子及びその製造方法に関するものであり、特に、高性能及び高信頼性の高誘電体膜を形成する非揮発性メモリ素子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、非揮発性メモリ素子は、電源供給が遮断されても、格納されたデータを維持する。このような非揮発性メモリ素子の単位セルは、半導体基板の活性領域上にトンネル絶縁膜、フローティングゲート、誘電体膜及びコントロールゲートが順に積層されて形成され、外部からコントロールゲート電極に印加される電圧がフローティングゲートにカップリング(coupling)されながらデータを格納することができる。従って、短時間内に、そして低いプログラム電圧でデータを格納するためには、コントロールゲート電極に印加された電圧対比フローティングゲートに誘起される電圧の比が大きくなければならない。ここで、コントロールゲート電極に印加された電圧対比フローティングゲートに誘起される電圧の比をカップリング比(couplingratio)と言う。また、カップリング比は、トンネル絶縁膜とゲート層間絶縁膜の静電容量の和に対するゲート層間絶縁膜の静電容量の比で表現される。
【0003】
従来のフラッシュメモリ素子は、フローティングゲートとコントロールゲートを離隔させるための誘電体膜であり、SiO2/Si3N4/SiO2(Oxide-Nitride-Oxide;ONO)の構造を主に用いたが、最近は、素子の高集積化によりカップリング比を確保するために、誘電体膜の厚さが減少されるにつれて漏洩電流(leakagecurrent)の増加及び電荷保存(retention)特性の減少により素子の信頼性が低下する問題点が発生している。
【0004】
上述した問題点を解決するために、最近、ONO誘電体膜に代替することができる新たな物質としてSiO2またはSi3N4に比べて相対的に誘電率が高い金属酸化物である高誘電膜の開発が活発に進められている。即ち、誘電率が高ければ、同一のキャパシタンスを出すのに必要な物理的な厚さを増やすことができるため、均一な等価酸化膜厚(EquivalentOxide Thickness; EOT)でSiO2より漏洩電流特性を向上させることができる。しかし、高誘電率(high-k)物質は、上部及び下部に位置した酸化膜と反応して界面で相対的に誘電率が落ち、それぞれの界面に薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)が形成されることにより素子の信頼性を低下させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、酸化膜の間に高誘電絶縁膜を含む高誘電体膜を形成するが、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜を形成することにより、酸化膜と高誘電絶縁膜との間、または酸化膜とフローティングゲートまたはコントロールゲートの間の界面反応を抑制し、高誘電体膜の電気的な特性を向上させることができる非揮発性メモリ素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子は、半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜、トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート、フローティングゲート上に形成された第1窒素含有絶縁膜、第1窒素含有絶縁膜上に形成された第1の絶縁膜、第1の絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜、高誘電絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜、第2の絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜、及び第2窒素含有絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む。
【0007】
また、本発明の他の実施例による非揮発性メモリ素子は、半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜、トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート、フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜、第1の絶縁膜上に形成された第1窒素含有絶縁膜、第1窒素含有絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜、高誘電絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜、第2窒素含有絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜、及び第2の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む。
【0008】
本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法は、トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階、第1の導電膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階、第1窒素含有絶縁膜上に第1の絶縁膜を形成する段階、第1の絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階、高誘電絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階、第2の絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階、及び第2窒素含有絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む。
【0009】
また、本発明の他の実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法は、トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階、第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する段階、第1の絶縁膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階、第1窒素含有絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階、高誘電絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階、第2窒素含有絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階、及び第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、次のような効果がある。
【0011】
第一に、高誘電物質(high-k)からなる固有絶縁膜を含んで高誘電体膜を形成することにより、カップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流(leakage current)を減少させることができる。
【0012】
第二に、高誘電絶縁膜を原子層蒸着(Atomic LayerDeposition; ALD)方法で形成し、誘電率、漏洩電流、絶縁電圧(breakdown voltage)、平坦帯域電圧(flatbandvoltage)及びサイクリング(cycling)特性などを向上させることができ、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジ(step coverage)特性に優れ、セル間の干渉現象を減少させて高性能及び高信頼性の素子を製作することができる。
【0013】
第三に、高誘電絶縁膜を500℃以下の低温で形成するため、下部に位置したトンネル絶縁膜に対するサーマルバジェット(Thermalbudget)を減らして素子の信頼性を向上させることができる。
【0014】
第四に、高誘電絶縁膜の上・下部の絶縁膜をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成し、高誘電絶縁膜と絶縁膜との界面での反応を抑制して高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止することにより、高誘電体膜の誘電率をさらに向上させることができる。そして、原子層蒸着方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を蒸着する場合、膜質及びステップカバレッジを向上させることができ、アルミニウム酸化膜(Al2O3)と高誘電絶縁膜をイン-シチュー(in-situ)工程を行い、生産性を向上させることができる。
【0015】
第五に、高誘電絶縁膜の上部及び下部、またはフローティングゲートの上部及びコントロールゲートの下部に窒素含有絶縁膜を形成することにより、各膜の界面における反応を抑制して誘電率が低下することを防止し、後続の工程でゲート側壁に側壁酸化工程を行ってもフローティングゲートまたはコントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部でバーズビーク(bird’s beak)現象を防止することができる。
【0016】
第六に、コントロールゲートを仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成して界面での反応を抑制し、漏洩電流を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照し、本発明の一実施例をより詳しく説明する。しかし、本発明実施例は、様々な異なる形態で変形されることができ、本発明範囲が以下で詳述する実施例により限定されものと解釈されてはならず、当業界で普遍的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されらものと解釈されることが好ましい。
【0018】
図1a〜図1kは、本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【0019】
図1aを参照すれば、トンネル絶縁膜(102)及び第1の導電膜(104)が形成された半導体基板(100)が提供される。半導体基板(100)にはウェル(well)領域(図示せず)が形成され、ウェル領域は、トリプル(triple)構造で形成されることができる。このようなウェル領域は、半導体基板(100)上にスクリーン酸化膜(screenoxide;図示せず)を形成した後、ウェルイオン注入工程及びしきい値電圧イオン注入工程を行って形成する。
【0020】
次いで、スクリーン酸化膜を除去した後、ウェル領域が形成された半導体基板(100)上にトンネル絶縁膜(102)を形成する。トンネル絶縁膜(102)は、シリコン酸化膜(SiO2)で形成することができ、この場合、酸化(Oxidation)工程で形成することができる。第1の導電膜(104)は、フラッシュメモリ素子のフローティングゲート(FloatingGate)を形成するためのものであり、ポリシリコン膜(polysilicon layer)で形成する。この時、第1の導電膜(104)は、化学気相蒸着(ChemicalVapor Deposition; CVD)方法で形成することができ、例えば、プラズマ化学気相蒸着(Plasma Enhanced ChemicalVapor Deposition; PECVD)方法または低圧化学気相蒸着(Low Pressure Chemical Vapor Deposition;LPCVD)方法で形成することができる。その後、マスク(図示せず)を用いたエッチング工程で第1の導電膜(104)を一方向(ビットライン方向)にパターニングする。この時、第1の導電膜(104)をパターニングする過程で第1の導電膜(104)が損失(loss)することを防止するために、第1の導電膜(104)上にハードマスク膜(図示せず)をさらに形成することができ、このようなハードマスク膜は、第1の導電膜(104)をパターニングした後に除去する。また、上記マスクは、フォトレジストパターンであってもよく、フォトレジストパターンは、フォトレジストを塗布した後、露光及び現像でパターニングして形成することができる。
【0021】
図1bを参照すれば、第1の導電膜(104)上に第1の窒素含有絶縁膜(106)を形成する。第1の窒素含有絶縁膜(106)は、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。このような、第1の窒素含有絶縁膜(106)は、第1の導電膜(106)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PlasmaNitridation; PN)工程を行って形成する。具体的に、プラズマ窒化処理は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。
【0022】
反面、第1の窒素含有絶縁膜(106)は、蒸着方法でも形成することができ、この場合、ステップカバレッジ(stepcoverage)が約99%と非常に優れた原子層蒸着(Atomic Layer Deposition; ALD)方法を用いて200〜500℃の温度で形成する。これにより、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)のような第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成されることができる。しかし、ALD方法で第1の窒素含有絶縁膜(106)を形成する場合、プラズマ窒化処理(PN)を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジ(stepcoverage)を獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0023】
このように、第1の導電膜(104)上に第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成される場合、その後に形成される高誘電体膜の下部膜として用いられる酸化膜と第1の導電膜(104)が直接対面しなくなる。従って、第1の導電膜(104)と酸化膜との界面(interface)での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、第1の導電膜(104)の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0024】
図1cを参照すれば、第1の窒素含有絶縁膜(106)上に第1の絶縁膜(108)を形成する。第1の絶縁膜(108)は、高誘電体膜の下部膜として用いるためのものであり、酸化膜で形成し、ステップカバレッジ特性に優れたDCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成するか、またはポリシリコン膜や高誘電物質と対面する場合、界面での反応性を抑制するためにアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することができる。この時、第1の絶縁膜(108)をDCS-HTO膜で形成する場合には、LPCVD方法を用いて600〜900℃の温度で20〜100Åの厚さで形成する。
【0025】
反面、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、原子層蒸着(ALD)方法で形成する。アルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成するためのALD方法は、ソースと反応ガスを同時に注入することなくそれぞれ注入し、その間にパージ(Purge)工程を挿入することにより、吸着と脱着反応を用いる。このため、ALD方法は、300〜500℃の温度でアルミニウム前駆体(precursor)としてトリメチルアルミニウム(TrimethylAluminum, Al(CH3)3;以下‘TMA’とする)などの金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。この時、第1の絶縁膜(108)は、20〜100Åの厚さで形成する。
【0026】
上記のように、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、高誘電体膜の下部膜として用いられる第1の絶縁膜(108)と、その後に形成される高誘電絶縁膜が直接対面しても、高誘電絶縁膜の金属ソースが第1の絶縁膜(108)のシリコン(Si)ソース及び酸素(O2)ソースと反応して界面で薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)膜を生成することを抑制することができる。これにより、高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止することができる。従って、第1の絶縁膜(108)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することがDCS-HTO膜で形成することより高誘電絶縁膜の自体薄膜特性を維持するにおいてさらに有利である。また、ALD方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成すれば、膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができる。
【0027】
図1dを参照すれば、第1の絶縁膜(108)上に第2の窒素含有絶縁膜(110)を形成する。第2の窒素含有絶縁膜(110)は、第1の絶縁膜(108)の表面に高誘電絶縁膜が直接対面することにより、界面で反応して高誘電絶縁膜の誘電率が低下することを防止するために形成し、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。
【0028】
このような、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、第1の絶縁膜(108)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。第1の絶縁膜(108)がDCS-HTO膜で形成される場合、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)で形成されることができる。
【0029】
反面、第2の窒素含有絶縁膜(110)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第2の窒素含有絶縁膜(110)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0030】
図1eを参照すれば、第2の窒素含有絶縁膜(110)上に高誘電物質(high-k)を蒸着して高誘電絶縁膜(112)を形成する。高誘電物質(high-k)とは、SiO2の誘電定数である3.9より大きい誘電定数を有する物質を言い、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTなどを含む。
【0031】
本発明の一実施例による高誘電絶縁膜(112)は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されてレイヤバイレイヤ(layerby layer)概念で積層されたラミネート(laminate)構造膜から選択されるいずれか一つで形成することができる。この時、高誘電絶縁膜(112)は原子層蒸着(ALD)方法を用いて200〜500℃の温度で20〜150Åの厚さで形成する。
【0032】
具体的には、高誘電絶縁膜(112)は高誘電物質(high-k)の金属前駆体として金属有機ソース(metalorganic source)またはハライドソース(halide source)を用い、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いて形成する。従って、高誘電物質(high-k)からなる高誘電絶縁膜(112)の形成のためのALD方法は、200〜500℃の温度で金属前駆体として金属有機ソース(metalorganic source)またはハライドソース(halide source)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。ここで、N2ガスまたはArガスを用いてパージを行うことにより、CVD反応を防止し、膜質が優れた高誘電絶縁膜(112)を形成する。
【0033】
特に、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜は、ALD方法を通じてHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質を交互に積層するが、それぞれの膜を単位サイクル(cycle)当り10Å未満(0.1〜9.9Å)の薄い厚さで蒸着する。この場合、各膜が不連続に形成され、混合物質膜として形成される。例えば、混合物質膜としては、HfO2物質とAl2O3物質が混合して形成されたハフニウム-アルミニウム酸化膜(HfAlO)またはZrO2物質とAl2O3物質が混合して形成されたジルコニウム-アルミニウム酸化膜(ZrAlO)などがある。
【0034】
一方、ラミネート構造膜は、それぞれの膜を10Å以上の厚さで蒸着し、それぞれの膜が連続的な膜形態の独立的な構造を有し、レイヤバイレイヤ形態で積層される構造になるようにする。
【0035】
上記のように、本発明の一実施例では、高誘電物質(high-k)を用いて高誘電絶縁膜(112)を形成することにより、キャパシタンス(Capacitance)を増加させてカップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流(leakage current)を減少させることができる長所がある。また、高誘電絶縁膜(112)が薄く形成されるため、非晶質状態の高誘電絶縁膜(112)を形成することにより、高誘電絶縁膜(112)の誘電率をさらに向上させることができる。
【0036】
特に、高誘電絶縁膜(112)をALD方法で蒸着し、サイクル回数の調節を通じて多様な組成を得ることができ、誘電率、漏洩電流(leakagecurrent)、絶縁電圧(breakdown voltage)、平坦帯域電圧(flatband voltage)、サイクリング(cycling)などのような素子の電気的な特性を向上させることができる。また、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジも向上し、セル間の干渉現象の減少などの改善効果も得ることができる。
【0037】
さらに、高誘電絶縁膜(112)を200〜500℃の低温で形成するため、下部に位置したトンネル絶縁膜(102)に対するサーマルバジェット(Thermalbudget)を減らすことができ、素子の信頼性を向上させることができる。
【0038】
図1fを参照すれば、高誘電絶縁膜(112)上に第3の窒素含有絶縁膜(114)を形成する。第3の窒素含有絶縁膜(114)は、高誘電絶縁膜(112)の表面に酸化膜が直接対面することにより、界面で反応して高誘電絶縁膜(112)の誘電率が低下することを防止するために形成し、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。
【0039】
このような第3の窒素含有絶縁膜(114)は、高誘電絶縁膜(112)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。
【0040】
反面、第3の窒素含有絶縁膜(114)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第3の窒素含有絶縁膜(114)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0041】
図1gを参照すれば、第3の窒素含有絶縁膜(114)上に第2の絶縁膜(116)を形成する。第2の絶縁膜(116)は、高誘電体膜の上部膜として用いるためのものであり、ステップカバレッジ特性に優れたDCS-HTO膜で形成するか、またはコントロールゲート用ポリシリコン膜や高誘電物質と対面する場合、界面での反応性を抑制するためにアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することができる。
【0042】
この時、第2の絶縁膜(116)をDCS-HTO膜で形成する場合には、LPCVD方法を用いて600〜900℃の温度で20Å〜100Åの厚さで形成することができる。反面、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合には、ALD方法で形成する。このために、ALD方法は、300〜500℃の温度でアルミニウム前駆体としてトリメチルアルミニウム(TrimethylAluminum, Al(CH3)3; TMA)などの金属有機ソース(metal organic source)またはハライドソース(halidesource)を供給し、N2ガスやArガスを供給してパージを行った後、O2、H2OまたはO3などのような反応ガスを供給した後、パージを行う。この時、第2の絶縁膜(116)は、20〜100Åの厚さで形成する。
【0043】
このように、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、高誘電体膜の上部膜として用いられる第2の絶縁膜(116)と高誘電絶縁膜(112)が直接対面しても、高誘電絶縁膜(112)の金属ソースが第2の絶縁膜(116)のシリコン(Si)ソース及び酸素(O2)ソースと反応して界面で薄膜特性が落ちる金属シリケート(metal-silicate)膜を生成することを抑制し、高誘電絶縁膜(112)の誘電率が低下することを防止することができる。
【0044】
また、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成する場合、その後に形成されるコントロールゲート用ポリシリコン膜(図示せず)と第2の絶縁膜(116)が直接対面しても、ポリシリコン膜と第2の絶縁膜(116)の界面での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、コントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。従って、第2の絶縁膜(116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することが、DCS-HTO膜で形成することより高誘電絶縁膜(112)の自体薄膜特性を維持し、ポリシリコン膜のバーズビーク現象を抑制するのにさらに有利である。さらに、ALD方法でアルミニウム酸化膜(Al2O3)を形成すれば、膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジ(stepcoverage)を有することができる。
【0045】
図1hを参照すれば、第2の絶縁膜(116)上に第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成する。第4の窒素含有絶縁膜(118)は、窒素を含む絶縁膜であれば、全て適用可能である。このような第4の窒素含有絶縁膜(118)は、第2の絶縁膜(116)の表面を窒化処理して形成することができ、この場合、プラズマ窒化処理(PN)工程を行って形成する。具体的には、プラズマ窒化処理は0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力、300〜600℃の温度及びArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行う。これにより、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)などの第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成されることができる。
【0046】
反面、第4の窒素含有絶縁膜(118)は、ALD方法を用いて200〜500℃の温度でシリコン窒化膜(Si3N4)で形成することもできる。しかし、ALD方法で第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成する場合、プラズマ窒化処理を行う時より膜質を向上させることができ、ほぼ100%に近い優れたステップカバレッジを獲得することができるという側面でさらに有利である。
【0047】
一方、第4の窒素含有絶縁膜(118)を形成した後には、急速熱処理(RapidThermal Process; RTP)工程をさらに行い、膜をさらに緻密に形成することができる。この時、RTP工程は700〜1000℃の温度で、N2またはO2の雰囲気で行うことができる。
【0048】
このように、第2の絶縁膜(116)上に第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成される場合、その後に形成されるコントロールゲート用ポリシリコン膜と第2の絶縁膜(116)が直接対面しなくなる。従って、第2の絶縁膜(116)とコントロールゲート用ポリシリコン膜の界面での反応が抑制されることにより、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、コントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部(edge)で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0049】
ここで、第1の絶縁膜(108)、高誘電絶縁膜(112)及び第2の絶縁膜(116)と共にこれらの間、上部または下部に形成された第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106,110, 114, 118)は、高誘電体膜(120)で形成される。
【0050】
上記のように、本発明の一実施例によれば、高誘電体膜(120)が高誘電物質(high-k)を用いてALD方法で形成された高誘電絶縁膜(112)を含むことにより、高誘電体膜(120)の厚さは減少させながらキャパシタンス(Capacitance)は増加させてカップリング比(couplingratio)を増加させ、漏洩電流を減少させることができる長所がある。
【0051】
また、ALD方法で高誘電絶縁膜(112)を形成し、誘電率、漏洩電流、絶縁電圧などの膜特性を向上させ、膜質が優れるだけでなく、ステップカバレッジも向上し、セル間の干渉現象の減少などの改善効果を得て、高性能及び高信頼性の素子を製作することができる。
【0052】
そして、高誘電体膜(120)の第1及び第2の絶縁膜(108, 116)をアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成することにより、第1の絶縁膜(108)と高誘電絶縁膜(112)またはフローティングゲート用ポリシリコン膜(104)が直接対面するか、または第2の絶縁膜(116)と高誘電絶縁膜(112)またはその後に形成されるコントロールゲート(ControlGate)用ポリシリコン膜が直接対面しても、それぞれの界面での反応性を抑制し、後続の工程でゲート側壁に酸化工程を行っても、フローティングゲート用ポリシリコン膜またはコントロールゲート用ポリシリコン膜の両端部で酸化膜の厚さが増加するバーズビーク(bird’sbeak)現象を防止することができる。
【0053】
それだけでなく、第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106, 110, 114,118)をそれぞれの膜(104, 108, 112, 116)の間に形成し、それぞれの界面での反応性を抑制し、誘電率低下が防止された高誘電体膜(120)を形成することができる。特に、ALD方法で第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106,110, 114, 118)と第1及び第2の絶縁膜(108, 116)及び高誘電絶縁膜(112)を形成する場合には、それぞれの膜をイン-シチュー(in-situ)で行うことにより、TAT(TurnAround Time)を短縮して生産性を向上させ、他の装備投資費用を節減することができる。
【0054】
本発明では、説明の便宜のために、それぞれの膜(104, 108, 112,116)の間または上部に第1〜第4の窒素含有絶縁膜(106, 110, 114, 118)を形成したが、形成された第1及び第2の絶縁膜(108, 116)の特性により、第2及び第3の窒素含有絶縁膜(110,114)を省略するか、または第1及び第4の窒素含有絶縁膜(106, 118)を省略することもできる。
【0055】
図1iを参照すれば、第4の窒素含有絶縁膜(118)上に第2の導電膜(122)を形成する。第2の導電膜(122)は、フラッシュメモリ素子のコントロールゲートとして用いるためのものであり、ポリシリコン膜で形成するか、または仕事関数(workfunction)の高い金属物質からなる金属膜で形成することができる。この時、金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成することができる。
【0056】
このように、第2の導電膜(122)が仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される場合には、第2の導電膜(122)が第2の絶縁膜(116)と直接対面しても、界面での反応を抑制し、漏洩電流を減らすことができる。
【0057】
一方、第2の導電膜(122)を仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成する場合には、第2の導電膜(122)の抵抗を下げるために、金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに形成することができる。ここで、タングステン窒化膜(WN)は、タングステン(W)が拡散することを防止するための拡散障壁層(diffusionbarrier)として用いられる。ここで、金属膜、タングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)のそれぞれは、化学気相蒸着(CVD)方法、物理気相蒸着(PVD)方法または原子層蒸着(ALD)方法で形成することができ、ALD方法を用いる場合、ALD方法を用いて形成される高誘電体膜(120)とイン-シチュー(in-situ)工程で行うことができ、これを通じて生産性を向上させることができる。
【0058】
また、タングステン窒化膜(WN)を形成した後には、急速熱処理(RapidThermal Process; RTP)工程さらに行うことができる。この時、RTP工程は、500〜900℃の温度で、N2の雰囲気で行うことができる。
【0059】
図1jを参照すれば、マスク(図示せず)を用いた通常のエッチング工程を行って第2の導電膜(122)、高誘電体膜(120)、第1の導電膜(104)及びトンネル絶縁膜(102)をパターニングする。この時、パターニングは、一方向にパターニングされた第1の導電膜(104)と交差する方向(ワードライン方向)に行う。これにより、第1の導電膜(104)からなるフローティングゲート(104a)及び第2の導電膜(122)からなるコントロールゲート(122a)が形成され、この時、トンネル絶縁膜(102)、フローティングゲート(104a)、高誘電体膜(120)及びコントロールゲート(122a)はゲートパターン(124)を形成する。
【0060】
図1kを参照すれば、ゲートパターン(124)を形成するためのエッチング工程によりゲートパターン(124)に発生された損傷(damage)を治癒するために、側壁酸化(sidewalloxidation)工程を行う。これにより、側壁酸化工程を通じてゲートパターン(124)の側壁が酸化され、エッチング損傷層が側壁酸化膜(126)で形成される。本発明では、フローティングゲート(104a)と第1の絶縁膜(108)の間に第1の窒素含有絶縁膜(106)が形成され、コントロールゲート(122)と第2の絶縁膜(116)の間に第4の窒素含有絶縁膜(118)が形成されるか、または第1及び第2の絶縁膜(108,116)がアルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成され、それぞれの界面での反応性が抑制されることにより、側壁酸化工程を行っても、フローティングゲート(104a)とコントロールゲート(126)の両端部でバーズビーク現象が防止される。なお、請求項における窒素含有絶縁膜に付される「第1」、「第2」の序数は製造工程における順番を示すものであり、本実施形態における「第1の」乃至「第4の」窒素含有絶縁膜(106,110,114,118)に付される序数と異なる。
【0061】
本発明は、上記で記述した実施例により限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることができ、上記の実施例は、本発明の開示が完全であるようにし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。従って、本発明の範囲は、本願の特許請求の範囲により理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1a】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1b】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1c】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1d】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1e】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1f】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1g】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1h】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1i】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1j】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【図1k】本発明の一実施例による非揮発性メモリ素子の製造方法を説明するために順に示した素子の工程断面図である。
【符号の説明】
【0063】
100 :半導体基板
102 :トンネル絶縁膜
104 :第1の導電膜
104a:フローティングゲート
106 :第1の窒素含有絶縁膜
108 :第1の絶縁膜
110 :第2の窒素含有絶縁膜
112 :高誘電絶縁膜
114 :第3の窒素含有絶縁膜
116 :第2の絶縁膜
118 :第4の窒素含有絶縁膜
120 :高誘電体膜
122 :第2の導電膜
122a:コントロールゲート
124 :ゲートパターン
126 :側壁酸化膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜;
上記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート;
上記フローティングゲート上に形成された第1窒素含有絶縁膜;
上記第1窒素含有絶縁膜上に形成された第1の絶縁膜;
上記第1の絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜;
上記高誘電絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜;
上記第2の絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜;及び
上記第2窒素含有絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む非揮発性メモリ素子。
【請求項2】
半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜;
上記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート;
上記フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜;
上記第1の絶縁膜上に形成された第1窒素含有絶縁膜;
上記第1窒素含有絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜;
上記高誘電絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜;
上記第2窒素含有絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜;及び
上記第2の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む非揮発性メモリ素子。
【請求項3】
上記フローティングゲートは、ポリシリコン膜で形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項4】
上記第1及び第2窒素含有絶縁膜のそれぞれは、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)を含む請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項5】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、アルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成される請求項1に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項6】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、DCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成される 請求項2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項7】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、20〜100Åの厚さで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項8】
上記高誘電絶縁膜は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されたラミネート構造膜から選択されるいずれか一つで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項9】
上記混合物質膜は、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が0.1〜9.9Åの厚さで交互に積層された後、混合して形成される請求項8に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項10】
上記高誘電絶縁膜は、20〜150Åの厚さで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項11】
上記コントロールゲートは、ポリシリコン膜または仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項12】
上記金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成される請求項11に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項13】
上記コントロールゲートは、上記金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに含んで形成される請求項11に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項14】
上記高誘電絶縁膜と上記第1及び第2の絶縁膜の間にそれぞれ第3及び第4の窒素含有絶縁膜をさらに含む請求項1に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項15】
上記フローティングゲートと上記第1の絶縁膜の間及び上記コントロールゲートと上記第2の絶縁膜の間にそれぞれ第3及び第4の窒素含有絶縁膜をさらに含む請求項2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項16】
上記第3及び第4の窒素含有絶縁膜のそれぞれはシリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)を含む請求項14または15に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項17】
上記トンネル絶縁膜、上記フローティングゲート、上記第1及び第2窒素含有絶縁膜、上記第1及び第2の絶縁膜、上記高誘電絶縁膜及び上記コントロールゲートを含むゲートパターンの側壁に側壁酸化膜をさらに含む請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項18】
トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階;
上記第1の導電膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第1窒素含有絶縁膜上に第1の絶縁膜を形成する段階;
上記第1の絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階;
上記高誘電絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階;
上記第2の絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階;及び
上記第2窒素含有絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項19】
トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階;
上記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する段階;
上記第1の絶縁膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第1窒素含有絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階;
上記高誘電絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第2窒素含有絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階;及び
上記第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項20】
上記高誘電絶縁膜の形成の前・後に第3及び第4の窒素含有絶縁膜を形成する段階をさらに含む請求項18に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項21】
上記第1の絶縁膜及び上記第2の導電膜の形成の前に第3及び第4の窒素含有絶縁膜を形成する段階をさらに含む請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項22】
上記フローティングゲートは、ポリシリコン膜で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項23】
上記第1及び第2窒素含有絶縁膜のそれぞれは、プラズマ窒化処理(PlasmaNitridation; PN)工程で形成されるか、または原子層蒸着(Atomic Layer Deposition; ALD)方法で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項24】
上記第3及び第4の窒素含有絶縁膜のそれぞれは、プラズマ窒化処理工程で形成されるか、または原子層蒸着方法で形成される請求項20または21に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項25】
上記プラズマ窒化処理工程は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力及び300〜600℃の温度で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項26】
上記プラズマ窒化処理工程は、ArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項27】
上記原子層蒸着方法は、200〜500℃の温度で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項28】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、アルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成される請求項18に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項29】
上記アルミニウム酸化膜(Al2O3)は、原子層蒸着方法で形成される請求項28に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項30】
上記原子層蒸着方法は、300〜500℃の温度で行われる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項31】
上記原子層蒸着方法は、金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)をアルミニウム前駆体として用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項32】
上記原子層蒸着方法は、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項33】
上記原子層蒸着方法は、N2ガスまたはArガスをパージ(purge)ガスとして用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項34】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、DCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成される請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項35】
上記DCS-HTO膜は、低圧化学気相蒸着(LPCVD)方法で形成される請求項34に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項36】
上記低圧化学気相蒸着方法は、600〜900℃の温度で行われる請求項35に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項37】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、20〜100Åの厚さで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項38】
上記高誘電絶縁膜は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されたラミネート(laminate)構造膜から選択されるいずれか一つで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項39】
上記混合物質膜は、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が0.1〜9.9Åの厚さで交互に積層された後、混合して形成される請求項38に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項40】
上記高誘電絶縁膜は、原子層蒸着方法で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項41】
上記原子層蒸着方法は、200〜500℃の温度で行われる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項42】
上記原子層蒸着方法は、金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)を金属前駆体として用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項43】
上記原子層蒸着方法は、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項44】
上記原子層蒸着方法は、N2ガスまたはArガスをパージガスとして用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項45】
上記高誘電絶縁膜は、20〜150Åの厚さで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項46】
上記第2の導電膜は、ポリシリコン膜または仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項47】
上記金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成される請求項46に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項48】
上記第2の導電膜は、上記金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに含んで形成される請求項47に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項49】
上記金属膜、上記タングステン窒化膜(WN)及び上記タングステン膜(W)のそれぞれは、化学気相蒸着(CVD)方法、物理気相蒸着(PVD)方法または原子層蒸着(ALD)方法で形成される請求項48に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項50】
上記タングステン窒化膜(WN)を形成した後に熱処理工程をさらに遂行する請求項48に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項51】
上記熱処理工程は、急速熱処理(Rapid Thermal Process;RTP)工程用いて500〜900℃の温度で、N2の雰囲気で行われる請求項50に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項52】
上記第2窒素含有絶縁膜を形成した後、熱処理工程をさらに遂行する請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項53】
上記第2の導電膜の形成の前に上記第4の窒素含有絶縁膜を形成した後、熱処理工程をさらに遂行する請求項21に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項54】
上記熱処理工程は、急速熱処理(RTP)工程を用いて700〜1000℃の温度で、N2またはO2の雰囲気で行われる請求項52または53に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項55】
上記第2の導電膜を形成した後、
上記第2の導電膜、上記第1及び第2窒素含有絶縁膜、上記第1及び第2の絶縁膜、上記高誘電絶縁膜、上記第1の導電膜及び上記トンネル絶縁膜をパターニングしてゲートパターンを形成する段階;及び
側壁酸化工程を行って上記ゲートパターンの側壁に側壁酸化膜を形成する段階をさらに含む請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項1】
半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜;
上記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート;
上記フローティングゲート上に形成された第1窒素含有絶縁膜;
上記第1窒素含有絶縁膜上に形成された第1の絶縁膜;
上記第1の絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜;
上記高誘電絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜;
上記第2の絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜;及び
上記第2窒素含有絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む非揮発性メモリ素子。
【請求項2】
半導体基板上に形成されたトンネル絶縁膜;
上記トンネル絶縁膜上に形成されたフローティングゲート;
上記フローティングゲート上に形成された第1の絶縁膜;
上記第1の絶縁膜上に形成された第1窒素含有絶縁膜;
上記第1窒素含有絶縁膜上に形成された高誘電絶縁膜;
上記高誘電絶縁膜上に形成された第2窒素含有絶縁膜;
上記第2窒素含有絶縁膜上に形成された第2の絶縁膜;及び
上記第2の絶縁膜上に形成されたコントロールゲートを含む非揮発性メモリ素子。
【請求項3】
上記フローティングゲートは、ポリシリコン膜で形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項4】
上記第1及び第2窒素含有絶縁膜のそれぞれは、シリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)を含む請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項5】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、アルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成される請求項1に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項6】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、DCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成される 請求項2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項7】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、20〜100Åの厚さで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項8】
上記高誘電絶縁膜は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されたラミネート構造膜から選択されるいずれか一つで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項9】
上記混合物質膜は、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が0.1〜9.9Åの厚さで交互に積層された後、混合して形成される請求項8に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項10】
上記高誘電絶縁膜は、20〜150Åの厚さで形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項11】
上記コントロールゲートは、ポリシリコン膜または仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項12】
上記金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成される請求項11に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項13】
上記コントロールゲートは、上記金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに含んで形成される請求項11に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項14】
上記高誘電絶縁膜と上記第1及び第2の絶縁膜の間にそれぞれ第3及び第4の窒素含有絶縁膜をさらに含む請求項1に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項15】
上記フローティングゲートと上記第1の絶縁膜の間及び上記コントロールゲートと上記第2の絶縁膜の間にそれぞれ第3及び第4の窒素含有絶縁膜をさらに含む請求項2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項16】
上記第3及び第4の窒素含有絶縁膜のそれぞれはシリコン酸化窒化膜(SiON)またはシリコン窒化膜(Si3N4)を含む請求項14または15に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項17】
上記トンネル絶縁膜、上記フローティングゲート、上記第1及び第2窒素含有絶縁膜、上記第1及び第2の絶縁膜、上記高誘電絶縁膜及び上記コントロールゲートを含むゲートパターンの側壁に側壁酸化膜をさらに含む請求項1または2に記載の非揮発性メモリ素子。
【請求項18】
トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階;
上記第1の導電膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第1窒素含有絶縁膜上に第1の絶縁膜を形成する段階;
上記第1の絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階;
上記高誘電絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階;
上記第2の絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階;及び
上記第2窒素含有絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項19】
トンネル絶縁膜と第1の導電膜が形成された半導体基板が提供される段階;
上記第1の導電膜上に第1の絶縁膜を形成する段階;
上記第1の絶縁膜上に第1窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第1窒素含有絶縁膜上に高誘電絶縁膜を形成する段階;
上記高誘電絶縁膜上に第2窒素含有絶縁膜を形成する段階;
上記第2窒素含有絶縁膜上に第2の絶縁膜形成する段階;及び
上記第2の絶縁膜上に第2の導電膜を形成する段階を含む非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項20】
上記高誘電絶縁膜の形成の前・後に第3及び第4の窒素含有絶縁膜を形成する段階をさらに含む請求項18に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項21】
上記第1の絶縁膜及び上記第2の導電膜の形成の前に第3及び第4の窒素含有絶縁膜を形成する段階をさらに含む請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項22】
上記フローティングゲートは、ポリシリコン膜で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項23】
上記第1及び第2窒素含有絶縁膜のそれぞれは、プラズマ窒化処理(PlasmaNitridation; PN)工程で形成されるか、または原子層蒸着(Atomic Layer Deposition; ALD)方法で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項24】
上記第3及び第4の窒素含有絶縁膜のそれぞれは、プラズマ窒化処理工程で形成されるか、または原子層蒸着方法で形成される請求項20または21に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項25】
上記プラズマ窒化処理工程は、0kWより高く、5kW以下のパワー、0.1〜1torrの圧力及び300〜600℃の温度で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項26】
上記プラズマ窒化処理工程は、ArガスとN2ガスを混合した混合ガス雰囲気で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項27】
上記原子層蒸着方法は、200〜500℃の温度で行われる請求項23または24に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項28】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、アルミニウム酸化膜(Al2O3)で形成される請求項18に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項29】
上記アルミニウム酸化膜(Al2O3)は、原子層蒸着方法で形成される請求項28に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項30】
上記原子層蒸着方法は、300〜500℃の温度で行われる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項31】
上記原子層蒸着方法は、金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)をアルミニウム前駆体として用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項32】
上記原子層蒸着方法は、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項33】
上記原子層蒸着方法は、N2ガスまたはArガスをパージ(purge)ガスとして用いる請求項29に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項34】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、DCS-HTO(dichlorosilane-HighTemperature Oxide)膜で形成される請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項35】
上記DCS-HTO膜は、低圧化学気相蒸着(LPCVD)方法で形成される請求項34に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項36】
上記低圧化学気相蒸着方法は、600〜900℃の温度で行われる請求項35に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項37】
上記第1及び第2の絶縁膜のそれぞれは、20〜100Åの厚さで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項38】
上記高誘電絶縁膜は、Al2O3、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの高誘電物質で形成された単一物質膜、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が混合して形成された混合物質膜及びHfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が交互に積層されたラミネート(laminate)構造膜から選択されるいずれか一つで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項39】
上記混合物質膜は、HfO2、ZrO2、SiON、La2O3、Y2O3、TiO2、CeO2、N2O3、Ta2O5、BaTiO3、SrTiO3、BST及びPZTから選択されるいずれか一つの物質とAl2O3物質が0.1〜9.9Åの厚さで交互に積層された後、混合して形成される請求項38に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項40】
上記高誘電絶縁膜は、原子層蒸着方法で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項41】
上記原子層蒸着方法は、200〜500℃の温度で行われる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項42】
上記原子層蒸着方法は、金属有機ソース(metal organicsource)またはハライドソース(halide source)を金属前駆体として用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項43】
上記原子層蒸着方法は、O2、H2OまたはO3を反応ガスとして用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項44】
上記原子層蒸着方法は、N2ガスまたはArガスをパージガスとして用いる請求項40に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項45】
上記高誘電絶縁膜は、20〜150Åの厚さで形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項46】
上記第2の導電膜は、ポリシリコン膜または仕事関数の高い金属物質からなる金属膜で形成される請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項47】
上記金属膜は、Ti、TiN、TaN、Ta、HfN、ZrN、Mo、Pt、Ni、Au、Al、Cu、RuO2、IrまたはIrO2で形成される請求項46に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項48】
上記第2の導電膜は、上記金属膜上にタングステン窒化膜(WN)及びタングステン膜(W)をさらに含んで形成される請求項47に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項49】
上記金属膜、上記タングステン窒化膜(WN)及び上記タングステン膜(W)のそれぞれは、化学気相蒸着(CVD)方法、物理気相蒸着(PVD)方法または原子層蒸着(ALD)方法で形成される請求項48に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項50】
上記タングステン窒化膜(WN)を形成した後に熱処理工程をさらに遂行する請求項48に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項51】
上記熱処理工程は、急速熱処理(Rapid Thermal Process;RTP)工程用いて500〜900℃の温度で、N2の雰囲気で行われる請求項50に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項52】
上記第2窒素含有絶縁膜を形成した後、熱処理工程をさらに遂行する請求項19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項53】
上記第2の導電膜の形成の前に上記第4の窒素含有絶縁膜を形成した後、熱処理工程をさらに遂行する請求項21に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項54】
上記熱処理工程は、急速熱処理(RTP)工程を用いて700〜1000℃の温度で、N2またはO2の雰囲気で行われる請求項52または53に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【請求項55】
上記第2の導電膜を形成した後、
上記第2の導電膜、上記第1及び第2窒素含有絶縁膜、上記第1及び第2の絶縁膜、上記高誘電絶縁膜、上記第1の導電膜及び上記トンネル絶縁膜をパターニングしてゲートパターンを形成する段階;及び
側壁酸化工程を行って上記ゲートパターンの側壁に側壁酸化膜を形成する段階をさらに含む請求項18または19に記載の非揮発性メモリ素子の製造方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図1i】
【図1j】
【図1k】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図1i】
【図1j】
【図1k】
【公開番号】特開2008−166813(P2008−166813A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339029(P2007−339029)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
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