説明

スピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法

【課題】基板を支持して基板を回転させるスピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法を提供する。
【解決手段】スピンヘッドは、本体、本体上に設置されて基板を支持する支持位置と基板のローディング/アンローディングするための空間を提供する待機位置との間で移動する複数のチャックピン、及び複数のチャックピンを移動させるチャックピン移動ユニットを備える。チャックピン移動ユニットは、チャックピンが結合される回転ロッド、回転ロッドを本体に固定する軸ピン、及びチャックピンが支持位置から待機位置へ移動するように軸ピンを回転軸として回転ロッドを回転させる駆動部材を含む。回転ロッドは、本体が回転する時に逆遠心力によってチャックピンに待機位置から支持位置に向かう方向に力を加えるように提供される。複数のチャックピンは、第1ピンと第2ピンを有し、第1ピンと第2ピンは、工程進行の時に基板を交叉チャッキングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理するための装置及び方法に関し、更に詳細には、半導体工程等で基板を支持しながら回転できるスピンヘッドとこれを利用して基板を処理する装置及び基板を支持する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工程は、ウェハ上に薄膜、異物質、パーティクル等を蝕刻、或は洗浄する工程を含む。このような工程は、パターン面が上又は下に向かうようにウェハをスピンヘッド上に置き、スピンヘッドを高速に回転させ、ウェハ上へ処理液を供給することによって行われる。スピンヘッドには、回転の時にウェハがスピンヘッドの側方向に移動することを防止するため、ウェハの側部を支持する複数のチャックピンが設置される。複数のチャックピンは、基板がスピンヘッド上にローディング又はアンローディングされる時に基板が置かれる空間を提供する待機位置と、スピンヘッド上に置かれた基板が回転しながら工程が行われる時に基板の側部に接触する支持位置との間で移動する。従って、待機位置に置かれた複数のチャックピンにより提供される空間は、支持位置に置かれた複数のチャックピンにより提供される空間より広い。
【0003】
一般的に、複数のチャックピンが支持位置に置かれて基板を支持する場合、基板が回転する時の遠心力によって複数のチャックピンは、待機位置に向かう方向に力を受ける。チャックピンが工程進行中に遠心力によって待機位置に向かう方向に移動すると、工程進行中、チャックピンが基板を安定的に支持しないので工程不良が発生する。
【0004】
また、一般的にスピンヘッドには2つのグループに分れた複数のチャックピンが提供され、基板を支持する複数のチャックピンのグループを変更しながら工程を遂行する。この場合、各グループには一般的に3つのチャックピンが提供される。しかし、複数のチャックピンのうちの1つが基板のノッチに相応する位置で複数のチャックピンが基板を支持する時、基板は、2つのチャックピンのみに接触した状態で維持されるので、チャックピンによって基板が安定的に支持されず、工程不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−92912号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、基板を安定的に支持できる構造を有するスピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、高速回転の時にも複数のチャックピンが安定的に基板の側部に接触できる構造を有するスピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、複数のチャックピンのうちの何れか1つが基板のノッチと対向するように位置する場合にも基板を安定的に支持できる構造を有するスピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一特徴によるスピンヘッドは、基板が置かれるスピンヘッドであって、本体と、前記本体から上部に突出するように配置された複数のチャックピンと、前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を備え、前記チャックピン移動ユニットは、チャックピンが結合される回転ロッドと、前記回転ロッドを前記本体に固定する軸ピンと、前記軸ピンを回転軸として前記回転ロッドを回転させる駆動部材と、を含む。
一例として、前記回転ロッドは、前記本体が回転する時に逆遠心力によって前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を加えるように提供できる。例えば、前記回転ロッドは、前記軸ピンを基準として前記チャックピンが結合される領域である第1部分と、前記軸ピンを基準として前記1部分と反対側の領域である第2部分と、を有し、前記第2部分は、第1線部と、前記第1線部と平行に提供されて前記第1線部より低い位置に提供される第2線部と、を有する。前記第2部分は、前記第1線部から前記第2線部まで延長される第3線部を更に有することができる。前記第2線部は、前記第1線部及び前記第3線部に対して垂直に提供できる。前記第1部分は、前記第1線部から延長されて前記第2線部と平行な線部を有し、該第1部分の線部は、前記第2部分の前記第2線部より高い位置に提供できる。前記第2部分のうちの前記本体の中心に隣接する末端は、前記第1部分のうちの前記本体の中心から最も離隔された末端より低く位置することができる。
前記本体は、前方及び後方が開放された通孔を有するストッパーを含み、前記回転ロッドは、前記通孔を貫通するように提供され、前記軸ピンは、前記通孔内で前記回転ロッドを前記ストッパーに結合させるように提供され、前記通孔は、前記回転ロッドより大きい断面を有するように提供できる。
一例として、前記駆動部材は、磁力によって前記支持位置から前記待機位置へ前記チャックピンを移動させるように提供できる。例えば、前記駆動部材は、各々の前記回転ロッドの前記第2部分に結合される従動磁石と、前記従動磁石の下方で該従動磁石と対向するように提供される駆動磁石と、を具備し、前記従動磁石と前記駆動磁石とは、同一な極性同士で互いに向かい合うように提供できる。前記駆動磁石は、リング形状に提供できる。前記従動磁石及び前記駆動磁石は、永久磁石で提供され、前記駆動部材は、前記駆動磁石を上下方向に移動させる駆動器を更に具備できる。
一例として、前記スピンヘッドは、前記回転ロッド及び前記本体に結合され、前記チャックピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記回転ロッドを回転させる弾性部材を更に備えることができる。前記弾性部材は、一端が前記回転ロッドの第2部分に結合され、他端が前記回転ロッドの上部で前記本体に結合されるバネからなることができる。
前記第2部分と前記従動磁石の重さの合計は、前記第1部分と前記チャックピンの重さの合計より重く提供できる。
一例として、前記複数のチャックピンのうちの一部は、第1グループにグループされ、前記複数のチャックピンのうちの他の一部は、第2グループにグループされ、前記回転ロッドは、前記第1グループにグループされた前記チャックピンが結合される第1ロッドと、前記第2グループにグループされた前記チャックピンが結合される第2ロッド、とを含み、前記駆動部材は、前記第1ロッドに連結される複数の第1従動磁石と、前記第2ロッドに連結される複数の第2従動磁石と、前記複数の第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、前記複数の第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、を具備する。前記複数の第1従動磁石は、前記複数の第2従動磁石に比べて前記本体の中心から更に遠くに配置され、前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々リング形状に提供できる。
前記第1従動磁石、前記第2従動磁石、前記第1駆動磁石、及び前記第2駆動磁石は、各々永久磁石で提供され、前記駆動部材は、前記第1駆動磁石を上下方向に移動させる第1駆動器と、前記第2駆動磁石を上下方向に移動させる第2駆動器と、を更に具備できる。前記第1駆動磁石と前記第1従動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように提供され、前記第2駆動磁石と前記第2従動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように提供され、前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに異なる極性を有するように提供できる。前記第1ロッドと前記第2ロッドとは、互いに異なる長さを有し、前記第1従動磁石は、前記第1ロッドの末端に提供され、前記第2従動磁石は、前記第2ロッドの末端に提供できる。
前記第1グループ及び前記第2グループの各々には、5つ以上のチャックピンが提供され、前記第1グループに属するチャックピンと前記第2グループに属するチャックピンとは、交互に配置できる。
一例として、各々の前記チャックピンは、ベースと、前記ベースに固定結合され、基板に接触できるように前記ベースから前記本体の中央に向かう方向に突出した接触部と、を含み、前記接触部は、複数個提供できる。前記複数の接触部は、各々の長さ方向と直角になる方向に互いに離隔されるように配置できる。
一例として、前記本体は、前記チャックピン移動ユニットが設置される下板と、前記下板の上部に設置され、上面に凹部が形成された上板と、前記凹部に位置する案内板と、を具備し、前記下板の中央に上下方向に貫通した通孔が提供され、前記上板の中央に前記下板の通孔と通じる通孔が形成され、前記案内板の底面には、前記上板の通孔及び前記下板の通孔を通じて供給されたガスが流れる流路が提供される。前記流路は、前記案内板のエッジに配置されたリング形状のバッファ空間と、前記案内板の底面に該バッファ空間と前記上板の通孔とを連結する溝として配置された通路と、前記案内板の底面に該バッファ空間から前記案内板の外側末端まで延長された環形の凹み部分と、から成ることができる。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の特徴によるスピンヘッドは、基板が置かれるスピンヘッドであって、本体と、前記本体から上部に突出するように提供された複数の第1ピン及び複数の第2ピンと、前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数の第1ピン及び前記複数の第2ピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を備え、前記チャックピン移動ユニットは、前記複数の第1ピンが結合され、軸ピンによって前記本体に結合される第1ロッドと、前記複数の第2ピンが結合され、軸ピンによって前記本体に結合される第2ロッドと、前記第1ロッドに結合される第1従動磁石と、前記第2ロッドに結合される第2従動磁石と、前記第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、前記第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、前記第1駆動磁石を上下方向に移動させる第1駆動器と、前記第2駆動磁石を上下方向に移動させる第2駆動器と、を含み、前記第1駆動磁石と前記第1従動磁石との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、前記第1駆動磁石と前記第2従動磁石との間に他の1つの磁力が作用するように提供される。
一例として、前記チャックピン移動ユニットは、前記第2駆動磁石と前記第2従動磁石との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、前記第2駆動磁石と前記第1従動磁石との間に他の1つの磁力が作用するように提供される。前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々前記第1従動磁石及び前記第2従動磁石より下に配置され、前記第1従動磁石と前記第1駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第2従動磁石と前記第2駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに反対極性を有するように提供できる。
前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々リング形状に提供され、前記第1駆動磁石は、前記第2駆動磁石より大きい直径を有し、前記第2駆動磁石を囲むように提供できる。
前記第1ロッドには、前記第1ピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記第1ロッドを回転させる弾性部材が結合され、前記第2ロッドには、前記第2ピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記第2ロッドを回転させる弾性部材が結合できる。
前記第1ロッド及び前記第2ロッドの各々は、前記軸ピンを基準として前記第1ピン又は前記第2ピンが結合される領域である第1部分と、前記軸ピンを基準として前記1部分と反対側の領域である第2部分と、を有し、前記第2部分は、第1線部と、前記第1線部に比べて前記第1部分から更に離れて位置し、前記第1線部と平行に提供されて前記第1線部より低い位置に提供される第2線部と、前記第1線部及び前記第2線部を連結する第3線部と、を有することができる。
前記第1ロッド及び前記第2ロッドの各々は、前記本体が回転する時に逆遠心力によって前記第1ピン又は前記第2ピンを前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を加えるような形状で提供される。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明の一特徴による基板支持方法は、スピンヘッドに提供されたチャックピンを利用して基板の側部を支持する方法であって、前記チャックピンに結合された回転ロッドの両末端の高さが変化するように前記回転ロッドを回転させて基板の側部に接触させる支持位置と基板の側部から離隔する待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させ、基板が回転する時に前記チャックピンを前記支持位置に維持させる力は、逆遠心力による。前記チャックピンを前記支持位置から前記待機位置へ移動させる力は、磁力によることができる。前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置へ移動させる力は、弾性力によることができる。前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置へ移動させる力は、重力によることができる。
また、前記回転ロッドには、従動磁石が設置され、該従動磁石の下には、駆動磁石が提供され、前記従動磁石と前記駆動磁石とは、同一な極性が互いに向かい合うように提供され、前記チャックピンは、前記駆動磁石が前記従動磁石に向かって移動することによって前記支持位置から前記待機位置に移動し、前記チャックピンは、前記駆動磁石が前記従動磁石から遠ざかるように移動することによって前記待機位置から前記支持位置へ移動し、前記駆動磁石が前記従動磁石から遠ざかるように移動する時の速度は、前記駆動磁石が前記従動磁石を向かって移動する時の速度より遅く提供できる。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の一特徴による基板処理装置は、基板を処理する装置であって、ハウジングと、前記ハウジング内に配置されて基板を支持するスピンヘッドと、前記スピンヘッドに置かれた基板上へ処理液又は処理気体を供給する流体供給ユニットと、を備え、前記スピンヘッドは、本体と、前記本体から上部に突出するように配置された複数のチャックピンと、前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を含み、前記チャックピン移動ユニットは、軸ピンによって前記本体に固定され、前記軸ピンを基準として前記チャックピンが結合される領域である第1部分と前記軸ピンを基準として該第1部分と反対側の領域である第2部分とを有する回転ロッドと、前記回転ロッドの両末端の高さが変化するように前記回転ロッドを回転させて前記チャックピンを前記支持位置から前記待機位置へ移動させる駆動部材と、を含む。
前記回転ロッドの前記第2部分は、第1線部及び該第1線部に比べて前記第1部分より離れて位置し、前記第1線部より低い位置に提供される第2線部を含むことができる。
前記複数のチャックピンのうちの一部は、第1グループにグループされ、前記複数のチャックピンのうちの他の一部は、第2グループにグループされ、前記回転ロッドは、前記第1グループにグループされた前記チャックピンが結合される第1ロッドと、前記第2グループにグループされた前記チャックピンが結合される第2ロッドと、を含み、前記駆動部材は、前記第1ロッドに連結される複数の第1従動磁石と、前記複数の第1従動磁石より前記本体の中心に更に近くに位置して前記第2ロッドに連結される複数の第2従動磁石と、前記複数の第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、前記複数の第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、を含むことができる。前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々前記第1従動磁石及び前記第2従動磁石より下に配置されてリング形状に提供され、前記第1従動磁石と前記第1駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第2従動磁石と前記第2駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに反対極性を有するように提供できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高速に基板が回転する場合にも複数のチャックピンが基板の側部に接触する支持位置で基板を安定的に維持できる。
また、本発明によれば、複数のチャックピンのうちの何れか1つが基板のノッチと対向するように位置する場合にも基板を安定的に支持できる。
更に、本発明によれば、小さい数のチャックピンのみで基板を安定的に支持できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の容器を示す断面図である。
【図3】図2の容器内部を示す縦方向に切断した容器の斜視図である。
【図4】第1実施形態によるスピンヘッドの平面図である。
【図5】図4の線I−Iに沿って切断したスピンヘッドの断面図である。
【図6】図4のスピンヘッドの本体に設置されたチャックピンを示す斜視図である。
【図7】回転ロッドの変形形態を示す図面である。
【図8】回転ロッドの変形形態を示す図面である。
【図9】チャックピンが待機位置にある時の第1実施形態のスピンヘッドの断面図である。
【図10】チャックピンが待機位置にある時の第1実施形態のスピンヘッドの平面図である。
【図11】チャックピンが支持位置にある時の第1実施形態のスピンヘッドの断面図である。
【図12】チャックピンが支持位置にある時の第1実施形態のスピンヘッドの平面図である。
【図13】基板が回転する時のチャックピンに作用する逆遠心力を示す図面である。
【図14】第2実施形態によるスピンヘッドの平面図である。
【図15】図14のスピンヘッドの本体に設置されたチャックピンを示す斜視図である。各々
【図16】第1実施形態のチャックピンを使用する時の基板の支持状態を示す図面である。
【図17】第2実施形態のチャックピンを使用する時の基板の支持状態を示す図面である。
【図18】第3実施形態によるスピンヘッドの平面図である。
【図19】図18の線II−IIに沿って切断したスピンヘッドの断面図である。
【図20】図18の線III−IIIに沿って切断したスピンヘッドの断面図である。
【図21】図15のチャックピンが使用された第3実施形態のスピンヘッドの変形形態である。
【図22】磁石間の極性配置に伴う第1従動磁石と第2駆動磁石との間に作用する斥力を示す図面である。
【図23】磁石間の極性配置に伴う第1従動磁石と第2駆動磁石との間に作用する引力を示す図面である。
【図24】基板がローディング又はアンローディングの時の第3実施形態のスピンヘッドの平面図である。
【図25】基板がローディング又はアンローディングの時の第3実施形態のスピンヘッドの断面図であり、図24のIV−IV線に沿って切断したものである。
【図26】基板が第1ピンのみによって支持されている時の第3実施形態のスピンヘッドの平面図である。
【図27】基板が第1ピンのみによって支持されている時の第3実施形態のスピンヘッドの断面図であり、図26のVI−VI線に沿って切断したものである。
【図28】基板が第2ピンのみによって支持されている時の第3実施形態のスピンヘッドの平面図である。
【図29】基板が第2ピンのみによって支持されている時の第3実施形態のスピンヘッドの断面図であり、図28のV−V線に沿って切断したものである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態は、様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が後述する実施の形態に限定されるものと解釈してはならない。本実施の形態は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより詳細に説明するために提供される。従って、図面に示す各要素の形状は、より明白な説明を強調するために誇張することができる。
【0014】
以下、本発明のスピンヘッドとこれを有する基板処理装置及び基板支持方法を実施するための形態を、図1〜図29を参照しながらより詳細に説明する。
【0015】
以下の実施形態では、薬液、リンス液、及び乾燥ガスを使用して基板Wを洗浄する装置を例として説明する。しかし本発明の技術的思想は、これに限定されず、基板Wを回転させながら工程を遂行する多様な種類の装置に全て適用できる。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置1を概略的に示す平面図である。図1を参照すると、基板処理装置1は、流体供給ユニット10、容器20、昇降ユニット30、及びスピンヘッド40を有する。流体供給ユニット10は、基板を処理するための処理液又は処理ガスを基板Wへ供給する。スピンヘッド40は、工程進行の時、基板Wを支持しながら基板Wを回転させる。容器20は、工程に使用された薬液及び工程の時に発生するフューム(fume)が外部へ弾むか或は流出することを防止する。昇降ユニット30は、スピンヘッド40又は容器20を上下に昇降させ、容器20内で容器20とスピンヘッド40との間の相対高さを変化させる。以下、各々の構成について詳細に説明する。
【0017】
<流体供給ユニット>
図1を参照すると、流体供給ユニット10は、スピンヘッド40に置かれた基板Wの上面へ処理液や処理ガスを供給する。流体供給ユニット10は、薬液供給ノズル120、リンス液供給ノズル140、及び乾燥ガス供給ノズル160を有する。薬液供給ノズル120は、複数の種類の薬液を基板Wへ供給する。薬液供給ノズル120は、複数の噴射機121、支持バー122、及びバー移動器123を有する。複数の噴射機121は、容器20の一側に配置される。噴射機121は、薬液貯蔵部(図示せず)に連結されてこれから薬液が供給される。各々の噴射機121は、互いに異なる種類の薬液を貯蔵する薬液貯蔵部に連結される。複数の噴射機121は、一方向に並んで配置される。各々の噴射機121は、上部に突出した突起121aを有し、突起121aの側面には溝(図示せず)を形成できる。薬液は、硫酸、窒酸、アンモニア、フッ酸等や、これらと脱イオン水の混合液でありうる。各々の噴射機121の末端には吐出口(図示せず)が形成される。
【0018】
支持バー122は、複数の噴射機121のうちの何れか1つに結合され、これをスピンヘッド40に置かれた基板Wの上部へ移動する。支持バー122は、長いロッド形状を有し、支持バー122は、その長さ方向が、噴射機121が配列された方向と直角になるように配置される。支持バー122の下面には、噴射機121に結合するためのホルダー(図示せず)が提供され、ホルダーは、噴射機121の突起121aに形成された溝に挿入できる複数のアーム(図示せず)を有する。複数のアームは、突起121aの外側から突起121aの溝に向かう方向に回転又は移動できる構造で提供できる。
【0019】
バー移動器123は、スピンヘッド40に置かれた基板Wの上部位置と噴射機121の上部位置との間で支持バー122を直線移動させる。バー移動器123は、ブラケット123a、ガイドレール123b、及び駆動器(図示せず)を有する。ガイドレール123bは、複数の噴射機121の外側から、噴射機121、及び容器20を通って容器20の外側まで長く一直線に延長される。ガイドレール123bにはこれに従って移動できるようにブラケット123aが結合され、ブラケット123aには、支持バー122が固定結合される。駆動器は、ブラケット123aを直線移動させる駆動力を提供する。ブラケット123aは、モーターとスクリューを有するアセンブリーによって直線移動できる。選択的にブラケット123aは、ベルトとプーリー、及びモーターを有するアセンブリーによって直線移動できる。また、選択的にブラケット123aは、リニアモーターによって直線移動できる。
【0020】
容器20の他の一側には、リンス液供給ノズル140が配置され、容器20のその他の一側には、乾燥ガス供給ノズル160が配置される。リンス液供給ノズル140は、噴射機141、支持バー142、及び駆動器144を有する。噴射機141は、支持バー142の一末端に固定結合される。支持バー142の他の末端には、駆動器144によって回転する回転軸(図示せず)が固定結合される。噴射機141は、リンス液貯蔵部(図示せず)からリンス液を供給する。乾燥ガス供給ノズル160は、リンス液供給ノズル140と、略類似する構造を有する。乾燥ガス供給ノズル160は、イソプロピルアルコールと窒素ガスを供給する。窒素ガスは、加熱された窒素ガスであり得る。
【0021】
<容器>
図2は、容器の断面図であり、図3は、容器を縦方向に切断した斜視図である。図2及び図3を参照すると、容器20は、内部に上部が開放されて基板Wが処理される空間22を有し、空間22には、スピンヘッド40の本体42が配置される。スピンヘッド40の回転軸44は、容器20の底面に形成された開口を通じて本体42から容器20外部まで突出する。回転軸44には、これに回転力を提供するモーターのような駆動器46が固定結合される。
【0022】
容器20は、工程に使用された複数の薬液を分離して回収できる構造を有する。これにより、複数の薬液の再使用が可能である。容器20は、複数の回収筒(220、240、260)を有する。各々の回収筒(220、240、260)は、工程に使用された複数の処理液のうちの互いに異なる種類の処理液を回収する。本実施形態で、容器20は、3つの回収筒を有する。各々の回収筒を内部回収筒220、中間回収筒240、及び外部回収筒260と称する。
【0023】
内部回収筒220は、スピンヘッド40を覆う環形のリング形状で提供され、中間回収筒240は、内部回収筒220を覆う環形のリング形状で提供され、外部回収筒260は、中間回収筒240を覆う環形のリング形状で提供される。各々の回収筒(220、240、260)は、容器20内で空間22に通じる流込口227、247、267を有する。各々の流込口227、247、267は、スピンヘッド40の周りにリング形状で提供される。基板Wへ噴射されて工程に使用された複数の薬液は、基板Wの回転による遠心力によって流込口227、247、267を通じて回収筒(220、240、260)へ流し込まれる。外部回収筒260の流込口267は、中間回収筒240の流込口247の垂直上部に提供され、中間回収筒240の流込口247は、内部回収筒220の流込口227の垂直上部に提供される。即ち、内部回収筒220、中間回収筒240、及び外部回収筒260の流込口227、247、267は、互いにその高さが異なるように提供される。
【0024】
内部回収筒220は、外壁222、底壁224、内壁226、及び案内壁228を有する。外壁222、底壁224、内壁226、及び案内壁228の各々は、リング形状を有する。外壁222は、スピンヘッド40から遠ざかる方向に下向きに傾いた傾斜壁222aと、その下端から下向きに垂直に延長された垂直壁222bを有する。底壁224は、垂直壁222bの下端からスピンヘッド40に向かう方向に水平に延長される。底壁224の末端は、傾斜壁222aの上端と同一な位置まで延長される。内壁226は、底壁224の内側の末端から上向きに垂直に延長される。内壁226は、その上端が傾斜壁222aの上端と一定距離離隔される位置まで延長される。内壁226と、傾斜壁222aとの間の上向きに離隔された空間は、上述した内部回収筒220の流込口227として機能する。
【0025】
内壁226には、リングを形成する配置で複数の開口223が形成される。各々の開口223は、スリット形状で提供される。開口223は、内部回収筒220へ流し込まれたガスが容器20内、下の空間を通じて外部へ排出されるようにする排気口として機能する。底壁224には、排出管225が結合される。内部回収筒220を通じて流し込まれた処理液は、排出管225を通じて外部の薬液を再生するためのシステムへ排出される。
【0026】
案内壁228は、内壁226の上端からスピンヘッド40から遠ざかる方向に下向きに傾いた傾斜壁228aと、この下端から下に上下方向に垂直に延長される垂直壁228bを有する。垂直壁228bの下端は、底壁224から一定距離離隔されるように位置する。案内壁228は、流込口227を通じて流し込まれた処理液が外壁222、底壁224、内壁226に囲まれた空間229へ円滑に流れるように案内する。
【0027】
中間回収筒240は、外壁242、底壁244、内壁246、及び突出壁248を有する。中間回収筒240の外壁242、底壁244、及び内壁246は、内部回収筒220の外壁222、底壁224、及び内壁226と略類似する形状を有するが、中間回収筒240が内部回収筒220を囲むように内部回収筒220に比べて大きい大きさを有する。中間回収筒240の外壁242の傾斜壁242aの上端と内部回収筒220の外壁222の傾斜壁222aの上端は、上下方向に一定距離離隔されるように位置し、離隔された空間は、中間回収筒240の流込口247として機能する。突出壁248は、底壁244の末端から下の方向に垂直に延長される。中間回収筒240の内壁246の上端は、内部回収筒220の底壁224の末端に接続される。中間回収筒240の内壁246には、ガスを排出するためのスリット形状の複数の排気口243がリング形状の配列で提供される。底壁244には、排出管245が結合され、中間回収筒240を通じて流し込まれた処理液は、排出管245を通じて外部の薬液を再生するためのシステムへ排出される。
【0028】
外部回収筒260は、外壁262と底壁264を有する。外部回収筒260の外壁262は、中間回収筒240の外壁242と類似する形状を有するが、外部回収筒260が中間回収筒240を囲むように中間回収筒240に比べて大きい大きさを有する。外部回収筒260の外壁262の傾斜壁262aの上端と中間回収筒240の外壁242の傾斜壁242aの上端は、上下方向に一定距離離隔されるように位置し、離隔された空間は、外部回収筒260の流込口267として機能する。底壁264は、略円板形状を有し、中央に回転軸44が挿入される開口が形成される。底壁264には、排出管265が結合され、外部回収筒260を通じて流し込まれた処理液は、排出管265を通じて外部の薬液を再生するためのシステムへ排出される。外部回収筒260は、容器20全体の外壁として機能する。外部回収筒260の底壁264には、排気管263が結合され、外部回収筒260へ流し込まれたガスは、排気管263を通じて外部へ排気される。また、内部回収筒220の内壁226に提供された開口223及び中間回収筒240の内壁246に提供された排気口243を通じて流出されるガスは、外部回収筒260に連結された排気管263を通じて外部へ排気される。排気管263は、底壁264から上部に一定の長さで突出するように設置される。
【0029】
本実施形態では、容器が複数の処理液を分離回収できる構造として複数の回収筒を具備するものを説明した。しかし、容器は、内部回収筒及び中間回収筒なしに単一の回収筒のみで提供することもできる。
【0030】
<昇降ユニット>
図2及び図3を参照すると、昇降ユニット30は、容器20を上下方向に直線移動させる。容器20が上下に移動することによってスピンヘッド40に対する容器20の相対高さが変更される。昇降ユニット30は、ブラケット32、移動軸34、及び駆動器36を有する。ブラケット32は、容器20の外壁に固定設置され、ブラケット32には、駆動器36によって上下方向に移動する移動軸34が固定結合される。基板Wがスピンヘッド40に置かれるか或はスピンヘッド40から上に挙げられる時、スピンヘッド40が容器20の上部に突出するように容器20は下降する。また、工程が進行する時には、基板Wに供給された処理液の種類によって処理液が既設定された回収筒220、240、260へ流し込まれるように容器20の高さが調節される。上述したことと反対に、昇降ユニット30は、スピンヘッド40を上下方向に移動させるようにしてもよい。
【0031】
<スピンヘッド40:第1実施形態>
次に、図4及び図5を参照してスピンヘッド40の構造について説明する。図4は、第1実施形態によるスピンヘッド40の平面図であり、図5は、図4の線I−Iに沿って切断したスピンヘッド40の断面図である。スピンヘッド40は、ガス供給部材300、本体400、複数のチャックピン500、及びチャックピン移動ユニット600を有する。
【0032】
図4及び図5を参照すると、本体400は、上板420、下板440、及び案内板460を有する。上板420、下板440、及び案内板460は、ねじ(図示せず)によって互いに固定結合される。上板420は、支持体421と挿入体426とを有する。支持体421は、上部から見る時に略円形に提供される上面422を有する。支持体421の上面422のうち、エッジ部423は、水平面で提供され、中央部424は、エッジ部423より低く位置して水平面で提供される。エッジ部423と中央部424との間には連結部425が提供され、連結部425は、エッジ部423から中央部424に行くほど下向きに傾くように提供される。このような形状によって支持体421は、その上面422に凹んでいる空間422aを有する。挿入体426は、支持体421の下面中央領域で下に延長される。挿入体426は、上板420と下板440が結合される時、上板420が下板440上の正位置に安定的に置かれるようにする。上板420には、上下方向に支持体421と挿入体426とを貫通する通孔342が形成される。
【0033】
案内板460は、上体461と挿入体466とを有する。上体461は、上部から見た時に略円形に提供される上面462を有する。上体461は、上板420の支持体421の中央部424より少し小さい直径を有する。また、案内板460の上体461の上面462は、上板420の支持体421のエッジ部423より低い高さに位置するように提供される。挿入体466は、上体461の底面中央領域で下方向に突出するように提供される。挿入体466は、上板420に提供された通孔342に挿入され、上体461は、上板420の上面422に提供された空間422a内に位置する。案内板460の底面には上板420の通孔342及び下板440の通孔445を通じて供給されたガスが流れる流路が提供される。案内板460の底面エッジには、リング形状に凹んでいるバッファ空間346が提供される。また、案内板460の底面にはバッファ空間346から案内板460の外側末端まで延長された環形の凹み部分348が提供される。凹み部分348は、案内板460と上板420との間に隙として提供され、バッファ空間346から外部へガスが流出する通路として機能する。案内板460の底面は、略上板420の支持体421の上面422に接触するが、案内板460の底面には上板420に提供された通孔342とバッファ空間346を連結する複数の通路344が提供される。
【0034】
下板440は、上板420の下に配置され、上板420を支持する。下板440は、支持体441と下部カバー448を有する。支持体441は、上部から見た時に略円形に提供される上面444を有する。下板440の支持体441の上面444は、上板420の支持体421の上面422に対して大きい直径を有する。上板420の支持体421は、その上面422が基板Wより少し小さく提供され、下板440の支持体441は、その上面444が基板Wより大きく提供される。下板440の支持体441の上面444は、全体的に水平面で提供される。下板440の中心には、上下方向に貫通した通孔445が形成される。下板440の通孔445は、上板420の挿入体426の長さより長く提供される。下板440の通孔445は、上板420の挿入体426の大きさに相応する大きさを有し、上板420は、その挿入体426が下板440の通孔445に挟み込まれるように上から下に向かう方向に挿入される。
【0035】
支持体441は、そのエッジに沿って下方向にリング形状に突出した外壁442を有する。外壁442には、その内側面で外側面まで延長されるように貫通した貫通ホール446が形成される。また、支持体441のエッジには、貫通ホール446から支持体441の上面444まで延長されたピンホール447が形成される。貫通ホール446とピンホール447は、チャックピン移動ユニット600及びチャックピン500の一部を配置し、これらを組み立てするための空間として提供される。また、ピンホール447は、後述する待機位置と支持位置との間でチャックピン500の移動を案内する。ピンホール447は、スリット形状に形成される。ピンホール447は、その長さ方向が下板440の半径方向に沿うように形成される。ピンホール447の幅は、チャックピン500の直径と同一か或いはこれより少し広く形成される。貫通ホール446及びピンホール447の各々は、チャックピン500の数と同一に提供される。
【0036】
下部カバー448は、上部及び下部が貫通した内部空間を有するリング形状で提供される。下部カバー448は、下板440の支持体441に固定結合される。支持体441と下部カバー448との間には、一定の空間449が提供され、その空間449内には、チャックピン移動ユニット600が配置される。
【0037】
また、下板440の通孔445には、回転軸44が下から上に向かう方向に挿入固定される。回転軸44の内部には、上下方向に形成されたガス供給ライン320が提供される。ガス供給ライン320は、外部のガス供給部(図示せず)に連結される。ガス供給部を通じてガス供給ライン320へ流し込まれたガスは、ガス供給ライン320に沿って上に向かう方向に流れた後、案内板460の底面に形成された通路344に沿ってバッファ空間346まで流れる。凹み部分348を抜け出たガスは、上板420の連結部に沿って基板Wのエッジに向かう方向に上向きに噴出され、以後、上板420のエッジ部423と基板Wとの間の隙を通じて上板420の外部へ排出される。このようなガスの流れによって基板Wは、ガス圧によって上板420から離隔され、基板Wの上部に供給された処理液又は処理ガスは、このガスによって基板Wの背面へ流し込まれることが防止される。上述したガス供給ライン320、通路344、バッファ空間346、及び凹み部分348は、互いに組み合わされて上述したガス供給部材300として機能する。
【0038】
本実施形態では、基板Wがスピンヘッド40にガス圧によって浮遊された状態でスピンヘッド40に支持される構造を説明した。しかしこれと異なり、スピンヘッド40は、複数の支持ピン(図示せず)を具備し、基板Wは、支持ピン上に置かれるようにしてもよい。
【0039】
チャックピン500は、本体400が回転する時、基板Wが正位置で側方向に離脱されないように基板Wの側部を支持する。図6は、本体400に設置されたチャックピン500を拡大して示す斜視図である。図4〜図6を参照すると、チャックピン500は、下板440の上面から上部に突出するように下板440のエッジ領域に位置する。チャックピン500は、複数個が提供され、全て同一な形状及び大きさを有する。チャックピン500は、支持部520、中央部540、及び締結部560を有する。支持部520は、平らな上面521から下に行くほど直径が漸進的に減少した後、再び下に行くほど直径が漸進的に増加する形状を有する。従って、支持部520は、正面から見た時に側部に内側に凹んでいる凹部522を有する。チャックピン500は、支持部520が上板420の支持体421の上面422のエッジ部423より高く位置するように提供される。凹部522には、基板Wの側部が接触する。中央部540は、支持部520の下端からこれと同一な直径で下の方向に延長される。締結部560は、中央部540から下の方向に延長される。締結部560には、チャックピン移動ユニット600と締結するためのねじホール(図示せず)が形成される。
【0040】
複数のチャックピン500は、支持位置と待機位置との間で移動するように提供される。支持位置は、工程進行の時、複数のチャックピン500が基板Wの側部に接触する位置であり、待機位置は、基板Wがスピンヘッド40に置かれるように基板Wより広い空間を提供する位置である。従って、支持位置は、待機位置に比べて本体400の中央に更に近い位置である。チャックピン500は、5つ以上が提供され、本実施形態では、6つのチャックピン500が提供される。
【0041】
チャックピン移動ユニット600は、チャックピン500を支持位置と待機位置との間で移動させる。チャックピン移動ユニット600は、回転ロッド620、軸ピン640、駆動部材660、及び弾性部材680を有する。回転ロッド620は、チャックピン500と同一な個数で提供され、1つの回転ロッド620には、1つのチャックピン500が結合される。回転ロッド620は、上部から見た時にその長さ方向が本体400の半径方向と同一に下板440内の空間449に配置される。回転ロッド620の外側端626は、下板440の外壁442に提供された通孔446内に位置する。回転ロッド620の外側端626には、ねじ溝が形成され、チャックピン500と回転ロッド620は、ねじ629によって互いに固定結合される。
【0042】
回転ロッド620は、軸ピン640によって本体400に固定される。軸ピン640は、上部から見た時に本体400の半径方向と直角になる方向に提供される。回転ロッド620は、軸ピン640を基準軸として回転可能なように提供される。本体400は、回転ロッド620の回転範囲を制限するストッパー690を有する。ストッパー690は、円筒の管形状を有する。ストッパー690は、その長さ方向が本体400の半径方向に沿って配置されるように提供される。ストッパー690には、その内部にストッパー690を貫通する貫通孔692が形成される。回転ロッド620は、その厚さが貫通孔692の直径より小さく提供され、ストッパー690の貫通孔692を貫通するように提供される。軸ピン640は、回転ロッド620をストッパー690に固定設置する。
【0043】
回転ロッド620は、第1部分621と第2部分622を有する。第1部分621は、軸ピン640を基準としてチャックピン500が結合される部分であり、第2部分622は、これと反対部分である。回転ロッド620の第1部分621が上昇すると、(即ち、第2部分622が下降すると)チャックピン500は、支持位置へ移動し、回転ロッド620の第1部分621が下降すると(即ち、第2部分622が上昇すると)チャックピン500は、待機位置へ移動する。回転ロッド620は、第2部分622が第1部分621に比べて重く提供される。また、回転ロッド620の第2部分622と後述する従動磁石662の重さの合計は、回転ロッド620の第1部分621とチャックピン500の重さの合計より重く提供される。これは、外部で別の外力を印加しない時、重力によって第2部分622が下降するようにしてチャックピン500が支持位置に位置するようにし、工程進行の時にチャックピン500が基板Wの側部に接触するように維持する。
【0044】
また、回転ロッド620は、本体400が回転する間に逆遠心力によってチャックピン500が基板Wの中心に向かう方向に力を受けるような形状である。これは、回転ロッド620の第2部分622に本体400の半径方向に遠心力が加わる時、第2部分622の内側端627が本体400の中心から遠ざかる方向に下向き回転するように第2部分622の形状を提供することによって可能である。回転ロッド620の第2部分622のうちの本体400の中心に最も隣接する内側端627は、第1部分621と隣接する部分に比べて低い高さで提供される。
【0045】
一例によると、回転ロッド620の第2部分622は、第1線部623、第2線部624、及び第3線部625を有する。第1線部623、第3線部625、及び第2線部624は、順次的に配置され、第1線部623は、第1部分621と最も隣接する部分である。第3線部625は、第1線部623と第2線部624を連結する部分であり、第3線部625から第1線部623に連結される部分は、第2線部624に連結される部分より高く位置する。例えば、第1線部623と第2線部624は、各々直線に提供され、第1線部623と第2線部624は、互いに平行に提供され、第3線部625は、第1線部623及び第2線部624と垂直に提供できる。選択的に第3線部625は、第1線部623から第2線部624に行くほど漸進的に高さが低くなるように傾いて提供できる。
【0046】
第1部分621は、第2部分622の第1線部623から略直線に継続延長される線部を有する。第2部分622の第1線部623は、その上面及び下面が各々この第1部分621の線部の上面及び下面より少し低く提供できる。
【0047】
しかし、回転ロッドは、上述したものと異なり多様な形状に提供できる。例えば、図7のように回転ロッド620aは、第1部分621aと第2部分622aを有し、第2部分622aは、第1線部623aと第2線部624aのみを具備し、第2線部624aは、第1線部623aの下方に第1線部623aの一部分が第2線部624aの一部分に接触するように提供できる。また、図8のように回転ロッド620bは、第1部分621bと第2部分622bを有し、第2部分62b2は、第1線部623bと第3線部625bのみを具備し、第3線部625bは、第1線部623bから遠ざかるほど下向きに傾いて提供できる。
【0048】
本実施形態のような形状の回転ロッド620、620a、620bを使用した場合、本体400が回転する時、チャックピン500は、遠心力によって基板Wから遠ざかるような力を受けず、これと反対に逆遠心力によって基板Wに向かう方向に力を受けるので、工程進行の時、基板Wを更に安定的に支持できる。
【0049】
弾性部材680は、外部で別の外力が作用しないと、弾性力によってチャックピン500が支持位置に位置するようにする。弾性部材680は、回転ロッド620に弾性力を提供し、回転ロッド620の第2線部624が下に下がり、第1部分621が上に上がる方向に回転するようにする。弾性部材680は、複数個が提供され、1つの弾性部材680は、1つの回転ロッド620に結合される。一例によると、弾性部材680としてバネが提供される。バネ680は、第2線部624の上部に位置し、一端は、本体400に固定設置され、他端は、第2線部624に固定設置される。バネ680は、第2線部624を下に押す方向に弾性力を提供するように伸張された状態で設置される。又はチャックピン500が待機位置にある時、バネ680は圧縮状態に維持され、チャックピン500が支持位置にある時、バネ680は平衡状態に維持されるように提供できる。これと異なり、バネ680は、第1部分621の上部に位置し、その他端を第1部分621に固定設置してもよい。この場合、バネ680は、第1部分621を上に引き上がる方向に弾性力を提供するように圧縮された状態で設置される。
【0050】
駆動部材660は、チャックピン500が支持位置から待機位置へ移動するようにする。一例によると、駆動部材660は、磁力を利用してチャックピン500が支持位置から待機位置へ移動するように、回転ロッド620を、軸ピン640を中心に回転させる。駆動部材660は、従動磁石662、駆動磁石664、及び駆動器666を有する。従動磁石662は、回転ロッド620に固定設置され、駆動磁石664は、従動磁石662の下で従動磁石662と対向するように配置される。従動磁石662は、互いに異なる極性が上下方向に提供されるように配置される。従動磁石662は、複数個が提供され、1つの回転ロッド620に1つの従動磁石662が設置される。例えば、従動磁石662は、回転ロッド620の内側端627に設置できる。駆動磁石664は、全ての複数の従動磁石662と対向するようにリング形状で提供される。複数の従動磁石662と駆動磁石664は、同一な極性同士で互いに向かい合うように配置される。複数の従動磁石662と駆動磁石664の各々に永久磁石が使用される。
【0051】
駆動磁石664には、駆動器666が連結される。駆動器666としては、シリンダが使用できる。駆動器666は、駆動磁石664を第1位置と第2位置との間で直線移動させる。第1位置は、第2位置より高い位置である。第1位置にある時に駆動磁石664によって従動磁石662に提供される斥力は、従動磁石662に提供される弾性力及び重力の合計より大きくなるように提供される。また、第2位置にある時に駆動磁石664によって従動磁石662に提供される斥力は、従動磁石662に提供される弾性力及び重力の合計より小さくなるように提供される。弾性部材680が提供されない場合には、第1位置で斥力は重力より大きく提供され、第2位置で斥力は重力より小さくなるように従動磁石662と駆動磁石664が提供される。駆動磁石664が第1位置から第2位置へ移動する時、駆動磁石664が徐々に移動するように駆動器666が制御する。これは、駆動磁石664が急速に第1位置から第2位置へ移動する場合、弾性力によってチャックピン500が速やかに待機位置から支持位置へ移動し、これによって基板Wがチャックピン500によって損傷されるためである。一例によると、駆動磁石664が従動磁石662から遠ざかる時、駆動磁石664の速度は、駆動磁石664が従動磁石662に向かって移動する時の駆動磁石664の速度より遅く提供される。
【0052】
上述した例と異なり、駆動磁石664として電磁石が使用できる。この場合、駆動磁石664は、本体400に固定設置され、駆動磁石664に提供されるコイルの電流の供給の可否によって従動磁石662の昇降を制御できる。この場合、駆動器は、別に提供さないこともある。また、駆動磁石664として電磁石が使用された場合、駆動磁石664のコイルへ印加される電流の方向を制御することによって従動磁石662の上昇及び下降を各々制御できる。この場合、弾性部材680は提供されないこともある。
【0053】
上述した実施形態では、駆動部材によってチャックピンが支持位置から待機位置へ移動し、弾性力又は重力によってチャックピンが待機位置から支持位置へ移動することを説明した。しかしこれと反対に、駆動部材によってチャックピンが待機位置から支持位置へ移動し、弾性力によってチャックピンが支持位置から待機位置へ移動するように提供してもよい。
【0054】
図9〜図12は、各々チャックピン500が待機位置にある時と支持位置にある時とのチャックピン500及びチャックピン移動ユニット600の状態を示す。図9及び図10は、各々チャックピン500が待機位置にある時のスピンヘッド40の断面図及び平面図であり、図11及び図12は、各々チャックピン500が支持位置にある時のスピンヘッド40の断面図及び平面図である。図9及び図10を参照すると、基板Wがスピンヘッド40にローディング又はアンローディングされる時、複数のチャックピン500は、待機位置に位置する。駆動磁石664は、駆動器666によって第2位置から第1位置へ上昇する。回転ロッド620は、第2部分622が上に上がる方向に回転し、複数のチャックピン500は、待機位置に移動する。図11及び図12を参照すると、基板Wがスピンヘッド40上に置かれた状態で工程が進行する時、複数のチャックピン500は、支持位置に位置する。駆動磁石664は、駆動器666によって第1位置から第2位置へ下降する。回転ロッド620は、第2部分622が下に下がる方向に回転し、複数のチャックピン500は、支持位置に移動する。
【0055】
図13は、基板Wが回転しながら工程が進行する時、逆遠心力によってチャックピン500が基板Wに向かう方向に力を受ける状態を示す。本体400が回転することで遠心力によって、回転ロッド620の第2部分622は、本体400の中心からエッジに向かう方向に力aを受ける。しかし上述した回転ロッド620の第2部分622の形状によって、回転ロッド620は、第2部分622が下に向かう方向に回転するように力bを受ける。これによって、チャックピン500は、継続的に基板Wの中心に向かう方向に力cを印加する。即ち、本体400が回転する時、チャックピン500は、遠心力によって基板Wから遠ざかる方向に移動するのではなく、逆遠心力によって基板Wに向かう方向に継続的に力を印加して基板Wを安定的に支持する。
【0056】
<スピンヘッド:第2実施形態>
図14は、スピンヘッドの他の実施形態(第2実施形態)を示す平面図である。本実施形態のスピンヘッド40aは、第1実施形態のスピンヘッド40と略類似する構造を有する。但し、本実施形態のスピンヘッド40aのチャックピン500aは、第1実施形態のスピンヘッド40のチャックピン500と異なる形状を有する。図15は、スピンヘッド40aに設置されたチャックピン500aを拡大して示す斜視図である。複数のチャックピン500aは、全て同一な形状及び大きさを有する。チャックピン500aは、支持部520a、中央部540a、及び締結部(図示せず)を有する。支持部520aは、ベース522a及び接触部524aを有する。ベース522aは、略平らな板形状を有し、接触部524aを支持する。接触部524aは、複数個提供される。本実施形態では、接触部524aは、2つ提供される。各々の接触部524aは、一端がベース522a上に固定設置され、他端が基板Wの中心に向かう方向に突出するように提供される。接触部524aの他端は、チャックピン500aが支持位置に位置する時に基板Wの側面に接触する。接触部524aは、その長さ方向が基板Wの半径方向に並んで配置される。又は、接触部524aは、流線型の形状を有し、上部から見た時にその一端から他端に行くほど幅が狭くなるように提供することができる。複数の接触部524aは、互いに同一高さで並んで配置され、互いに離隔されるように配置される。中央部540aは、下に行くほど漸進的に直径が大きくなる円錐形状を有する。締結部は、中央部540aから下方向に延長される。締結部には、チャックピン移動ユニット600との締結のためにねじホールが形成される。基板Wを安定的に支持するため、チャックピン500aは、3つ以上が提供される。本実施形態のチャックピン500aは、3つが提供されるものを図示した。第1実施形態のチャックピン500を使用する時、基板Wを安定的に支持するためには、チャックピン500は、5つ以上が提供されなければならない。チャックピン500がこれより少ない数で提供される場合、図16に示したように複数のチャックピン500のうちの1つが基板WのノッチNに対応する位置に提供されると、その位置からチャックピン500が基板Wに接触しないので、基板Wが不安定に支持される。しかし、図17に示したように本実施形態のチャックピン500aを使用する時、3つのチャックピン500aのみが提供される場合にも、チャックピン500aの複数の接触部524aのうちの1つが基板WのノッチNに対応するように位置しても、他の1つが基板Wを安定的に支持する。
【0057】
<スピンヘッド:第3実施形態>
図18〜図20は、スピンヘッド40bの更に他の実施形態(第3実施形態)を示す。図18は、スピンヘッド40bの平面図であり、図19は、図18の線II−IIに沿って切断したスピンヘッド40bの断面図であり、図20は、図18の線III−IIIに沿って切断したスピンヘッド40bの断面図である。スピンヘッド40bは、ガス供給部材300b、本体400b、複数のチャックピン500b、及びチャックピン移動ユニット600bを有する。ガス供給部材300b及び本体400bは、第1実施形態のスピンヘッド40のガス供給部材300及び本体400と略類似する構造を有する。
【0058】
チャックピン500bは、複数個が提供され、複数のチャックピン500bは、第1グループと第2グループに区分される。複数のチャックピン500bのうちの第1グループに属するチャックピン500bを第1ピン501とし、第2グループに属するチャックピン500bを第2ピン502と称する。複数の第1ピン501と複数の第2ピン502は、交互に基板Wを支持する。工程進行の時にチャックピン500に接触する基板Wの側部は、処理液又は処理ガスに露出しないので、工程処理が行われない。しかし本実施形態では、複数のチャックピン500bを2つのグループに区分し、工程進行の時に各グループに属する複数のチャックピン500bが交互に基板Wを支持することによって、基板Wの側部全体が処理液又は処理ガスによって処理されるようにする。
【0059】
第1ピン501及び第2ピン502は、第1実施形態のスピンヘッド40に提供されたチャックピン500と同一な形状及び構造を有する。第1ピン501と第2ピン502は、同一な数で提供される。第1ピン501と第2ピン502は、交互に位置するように配置される。即ち、隣接する2つの第1ピン501間には1つの第2ピン502が位置する。第1ピン501と第2ピン502の各々は、5つ以上が提供される。本実施形態では、第1ピン501と第2ピン502が各々6つ提供されたものを図示した。
【0060】
選択的に、図21のように第1ピン501と第2ピン502は、第2実施形態のスピンヘッド40aに提供されたチャックピン500aと同一な構造及び形状で提供できる。この場合、第1ピン501と第2ピン502は、各々3つ以上ずつ提供される。図21では、第1ピン501と第2ピン502が各々3つずつ提供されたものを図示した。
【0061】
チャックピン移動ユニット600bは、回転ロッド620b、軸ピン640b、駆動部材660b、及び弾性部材680bを有する。回転ロッド620bは、第1ロッド631と第2ロッド632を含む。第1ロッド631は、第1ピン501に結合され、第2ロッド632は、第2ピン502に結合される。第1ロッド631と第2ロッド632の各々は、略第1実施形態のスピンヘッド40の回転ロッド620と類似する構造及び形状を有する。但し、第1ロッド631は、第2ロッド632より短い長さを有する。第1ロッド631の外側端631aと第2ロッド632の外側端632aは、本体400の中心から略同一な距離に位置するが、第2ロッド632の内側端632bは、第1ロッド631の内側端631bに比べて本体400の中心に更に隣接して位置する。第1ロッド631と第2ロッド632の長さの差異は、第1ロッド631の第2部分633の長さを第2ロッド632の第2部分634の長さより短くすることによって提供できる。
【0062】
軸ピン640b及び弾性部材680bは、第1実施形態のスピンヘッド40の軸ピン640及び弾性部材680と略類似する構造及び配置を有する。軸ピン640b及び弾性部材680bは、第1ロッド631及び第2ロッド632の各々に提供される。
【0063】
駆動部材660bは、第1従動磁石671、第2従動磁石672、第1駆動磁石673、第2駆動磁石674、第1駆動器675、及び第2駆動器676を有する。第1従動磁石671及び第2従動磁石672は、第1実施形態のスピンヘッド40の従動磁石662と類似する構造及び配置を有する。但し、第1従動磁石671は、第1ロッド631に固定結合され、第2従動磁石672は、第2ロッド632に固定結合される。第1ロッド631は、第2ロッド632に比べて短い長さを有するので、第1従動磁石671は、第2従動磁石672に比べて本体400の中心から離れて配置される。第1駆動磁石673と第2駆動磁石674は、第1実施形態のスピンヘッド40の駆動磁石664と類似する構造及び形状を有する。但し、第1駆動磁石673は、複数の第1従動磁石671と対向するように配置され、第2駆動磁石は、複数の第2従動磁石672と対向するように配置される。第1駆動磁石673は、第2駆動磁石674に比べて直径が大きいリング形状で提供される。第1駆動磁石673は、第2駆動磁石674を囲むように配置される。第1駆動器675と第2駆動器676は、第1実施形態のスピンヘッド40の駆動器666と類似する構造を有する。第1駆動器675は、第1駆動磁石673を第1位置と第2位置との間で移動させ、第2駆動器676は、第2駆動磁石674を第1位置と第2位置との間で移動させる。
【0064】
第1駆動磁石673、第1従動磁石671、第2従動磁石672の配置は、第1駆動磁石673と第1従動磁石671との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、第1駆動磁石673と第2従動磁石672との間に他の1つの磁力が作用するように配置される。また、第2駆動磁石674、第1従動磁石671、第2従動磁石672の配置は、第2駆動磁石674と第1従動磁石671との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、第2駆動磁石674と第2従動磁石672との間に他の1つの磁力が作用するように配置される。一例によると、第1駆動磁石673と第1従動磁石671は、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置される。また、第2駆動磁石674と第2従動磁石672は、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置される。そして第1駆動磁石673の上面と第2駆動磁石674の上面は、互いに異なる極性を有するように提供される。一例によると、第1駆動磁石は、上部がN極であり下部がS極であるように配置され、第1従動磁石671は、上部がS極であり下部がN極であるように配置される。また、第2駆動磁石674は、上部がS極であり下部がN極であるように配置され、第2従動磁石672は、上部がN極であり下部がS極であるように配置される。
【0065】
図22及び図23は、第1駆動磁石673の上面と第2駆動磁石674の上面が互いに同一な極性を有するように提供された場合と、互いに異なる極性を有するように提供された場合を比較して示す。以下では、複数の第2ピン502が待機位置にあり、複数の第1ピン501が支持位置にある場合を例として説明する。
【0066】
図22のように、複数の第2ピン502が待機位置にあり、複数の第1ピン501が支持位置にある場合、第1駆動磁石673の上面と第2駆動磁石674の上面が互いに同一な極性で提供されると第2駆動磁石674と第1従動磁石671との間に斥力が作用し、第1ロッド631が左回り(counterclockwise)の方向に回転するように力dを受け、これによって複数の第1ピン501が支持位置から待機位置に向かうように力eが提供される。これによって複数の第1ピン501が基板Wの側部で遠ざかり、基板Wが安定的に支持されない。反面、図23のように第1駆動磁石673の上面と第2駆動磁石674の上面が互いに異なる極性で提供されると、第2駆動磁石674と第1従動磁石671との間にも引力が作用するので、第1ロッド631が右回り(clockwise)の方向に回転されるように力fを受け、複数の第1ピン501は、基板Wに向かう方向に力gを受けて、更に安定的に基板Wを支持できる。
【0067】
図24〜図29は、工程が進行する間の、チャックピン500b及びチャックピン移動ユニット600bの状態を示す図面である。図24、図26、図28は、スピンヘッド40bの平面図であり、図25、図27、図29は、各々図24、図26、図28の線IV−IV、線VI−VI、線V−Vに沿って切断した断面図である。図24及び図25に示したように、基板Wがスピンヘッド40b上にローディングされる時及びアンローディングされる時、複数の第1駆動磁石673と複数の第2駆動磁石674とは、全て第1位置へ上昇し、複数の第1ピン501と複数の第2ピン502は、全て待機位置に位置する。以後、図26及び図27のように複数の第1駆動磁石673は、第2位置へ移動し、複数の第2駆動磁石674は、継続的に第1位置に維持される。複数の第2ピン502は、待機位置へ移動し、基板Wは、複数の第1ピン501によって支持される。基板Wは、回転し、基板Wへ処理液又は処理流体が供給されて基板Wが処理される。一定時間が過ぎると、以後、図28及び図29のように複数の第2駆動磁石674が第2位置へ移動して複数の第2ピン502が基板Wに接触し、以後、複数の第1駆動磁石673が第1位置へ移動して複数の第1ピン501が基板Wから離隔される。複数の第1ピン501によってのみ基板Wが支持された状態で工程進行の時に複数の第2ピン502に接触する基板Wの側部領域が処理液又は処理ガスに露出される。複数の第2ピン502によってのみ基板Wが支持された状態で工程進行の時に第1グループに属する複数の第1ピン501に接触する基板Wの側部領域が処理液又は処理ガスに露出される。
【0068】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 基板処理装置
10 流体供給ユニット
20 容器
22、229、249、422a、449 空間
30 昇降ユニット
32,123a ブラケット
34 移動軸
36、46、144、666 駆動器
40、40a、40b スピンヘッド
42、400、400b 本体
44 回転軸
120 薬液供給ノズル
121、141 噴射機
121a 突起
122、142 支持バー
123 バー移動器
123b ガイドレール
140 リンス液供給ノズル
160 乾燥ガス供給ノズル
220、240、260 回収筒(内部、中間、外部)
222、242、262 外壁
222a、228a、242a、262a 傾斜壁
222b、228b、242b 垂直壁
223 開口
224、244、264 底壁
225、245、265 排出管
226、246 内壁
227、247、267 流込口
228 案内壁
243 排気口
248 突出壁
263 排気管
300、300b ガス供給部材
320 ガス供給ライン
342、445 通孔
344 通路
346 バッファ空間
348 凹み部分
420 上板
421、441 支持体
422、444、462、521 上面
423 エッジ部
424、540、540a 中央部
425 連結部
426、466 挿入体
440 下板
442 外壁
446 貫通ホール
447 ピンホール
448 下部カバー
460 案内板
461 上体
500、500a、500b チャックピン
501 第1ピン
502 第2ピン
520、520a 支持部
522 凹部
522a ベース
524a 接触部
560 締結部
600、600b チャックピン移動ユニット
620、620a、620b 回転ロッド
621、621a、621b 第1部分
622、622a、622b、633、634 第2部分
623、623a、623b 第1線部
624 第2線部
625、625b 第3線部
626、631a、632a 外側端
627、631b、632b 内側端
629 ねじ
631 第1ロッド
632 第2ロッド
640、640b 軸ピン
660、660b 駆動部材
662 従動磁石
664 駆動磁石
671 第1従動磁石
672 第2従動磁石
673 第1駆動磁石
674 第2駆動磁石
675 第1駆動器
676 第2駆動器
680、680b 弾性部材(バネ)
690 ストッパー
692 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板が置かれるスピンヘッドであって、
本体と、
前記本体から上部に突出するように配置された複数のチャックピンと、
前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を備え、
前記チャックピン移動ユニットは、
チャックピンが結合される回転ロッドと、
前記回転ロッドを前記本体に固定する軸ピンと、
前記軸ピンを回転軸として前記回転ロッドを回転させる駆動部材と、を含むことを特徴とするスピンヘッド。
【請求項2】
前記回転ロッドは、
前記軸ピンを基準として前記チャックピンが結合される領域である第1部分と、
前記軸ピンを基準として前記1部分と反対側の領域である第2部分と、を有し、
前記第2部分は、
第1線部と、
前記第1線部に比べて前記第1部分より離れて配置され、前記第1線部より低い位置に提供される第2線部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のスピンヘッド。
【請求項3】
前記第2線部は、前記第1線部と平行に提供され、
前記第2部分は、前記第1線部から前記第2線部まで延長される第3線部を更に有することを特徴とする請求項2に記載のスピンヘッド。
【請求項4】
前記第2線部は、前記第1線部及び前記第3線部に対して垂直に提供されることを特徴とする請求項3に記載のスピンヘッド。
【請求項5】
前記第1部分は、前記第1線部から延長されて前記第2線部と平行な線部を有し、該第1部分の線部は、前記第2部分の前記第2線部より高い位置に提供されることを特徴とする請求項2に記載のスピンヘッド。
【請求項6】
前記第2部分のうちの前記本体の中心に隣接する末端は、前記第1部分のうちの前記本体の中心から最も離れて離隔された末端より低く位置することを特徴とする請求項2に記載のスピンヘッド。
【請求項7】
前記回転ロッドは、前記本体が回転する時に逆遠心力によって前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を加えるように提供されることを特徴とする請求項1に記載のスピンヘッド。
【請求項8】
前記本体は、
前方及び後方が開放された通孔を有するストッパーを含み、
前記回転ロッドは、前記通孔を貫通するように提供され、
前記軸ピンは、前記通孔内で前記回転ロッドを前記ストッパーに結合させるように提供され、
前記通孔の直径は、前記回転ロッドの厚さより大きく提供されることを特徴とする請求項2に記載のスピンヘッド。
【請求項9】
前記第2部分は、前記第1部分に比べて重く提供されることを特徴とする請求項2乃至8の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項10】
前記駆動部材は、磁力によって前記支持位置から前記待機位置へ前記チャックピンを移動させるように提供されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項11】
前記駆動部材は、
各々の前記回転ロッドの前記第2部分に結合される従動磁石と、
前記従動磁石の下方で該従動磁石と対向するように提供される駆動磁石と、を具備し、
前記従動磁石と前記駆動磁石とは、同一な極性同士で互いに向かい合うように提供されることを特徴とする請求項2乃至8の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項12】
前記駆動磁石は、リング形状に提供されることを特徴とする請求項11に記載のスピンヘッド。
【請求項13】
前記従動磁石及び前記駆動磁石は、永久磁石で提供され、
前記駆動部材は、前記駆動磁石を上下方向に移動させる駆動器を更に具備することを特徴とする請求項11に記載のスピンヘッド。
【請求項14】
前記スピンヘッドは、
前記回転ロッド及び前記本体に結合され、前記チャックピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記回転ロッドを回転させる弾性部材を更に備えることを特徴とする請求項11に記載のスピンヘッド。
【請求項15】
前記弾性部材は、
一端が前記回転ロッドの第2部分に結合され、他端が前記回転ロッドの上部で前記本体に結合されるバネからなることを特徴とする請求項14に記載のスピンヘッド。
【請求項16】
前記第2部分と前記従動磁石の重さの合計は、前記第1部分と前記チャックピンの重さの合計より重いことを特徴とする請求項11に記載のスピンヘッド。
【請求項17】
前記複数のチャックピンのうちの一部は、第1グループにグループされ、前記複数のチャックピンのうちの他の一部は、第2グループにグループされ、
前記回転ロッドは、
前記第1グループにグループされた前記チャックピンが結合される第1ロッドと、
前記第2グループにグループされた前記チャックピンが結合される第2ロッドと、を含み、
前記駆動部材は、
前記第1ロッドに連結される複数の第1従動磁石と、
前記第2ロッドに連結される複数の第2従動磁石と、
前記複数の第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、
前記複数の第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、を具備することを特徴とする請求項11に記載のスピンヘッド。
【請求項18】
前記複数の第1従動磁石は、前記複数の第2従動磁石に比べて前記本体の中心から更に離れて配置され、
前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々リング形状に提供されることを特徴とする請求項17に記載のスピンヘッド。
【請求項19】
前記第1従動磁石、前記第2従動磁石、前記第1駆動磁石、及び前記第2駆動磁石は、各々永久磁石で提供され、
前記駆動部材は、
前記第1駆動磁石を上下方向に移動させる第1駆動器と、
前記第2駆動磁石を上下方向に移動させる第2駆動器と、を更に具備することを特徴とする請求項18に記載のスピンヘッド。
【請求項20】
前記第1駆動磁石と前記第1従動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように提供され、
前記第2駆動磁石と前記第2従動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように提供され、
前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに異なる極性を有するように提供されることを特徴とする請求項19に記載のスピンヘッド。
【請求項21】
前記第1ロッドと前記第2ロッドとは、互いに異なる長さを有し、
前記第1従動磁石は、前記第1ロッドの末端に提供され、
前記第2従動磁石は、前記第2ロッドの末端に提供されることを特徴とする請求項20に記載のスピンヘッド。
【請求項22】
前記第1グループ及び前記第2グループの各々には、5つ以上のチャックピンが提供され、
前記第1グループに属するチャックピンと前記第2グループに属するチャックピンとは、交互に配置されることを特徴とする請求項17に記載のスピンヘッド。
【請求項23】
各々の前記チャックピンは、
ベースと、
前記ベースに固定結合され、基板に接触できるように前記ベースから本体の中央に向かう方向に突出した接触部と、を含み、
前記接触部は、複数個提供されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項24】
前記複数の接触部は、各々の長さ方向と直角になる方向に互いに離隔されるように配置されることを特徴とする請求項23に記載のスピンヘッド。
【請求項25】
前記本体は、
前記チャックピン移動ユニットが設置される下板と、
前記下板の上部に設置され、上面に凹部が形成された上板と、
前記凹部に位置する案内板と、を具備し、
前記下板の中央に上下方向に貫通した通孔が提供され、
前記上板の中央に前記下板の通孔と通じる通孔が形成され、
前記案内板の底面には、前記上板の通孔及び前記下板の通孔を通じて供給されたガスが流れる流路が提供されることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項26】
前記流路は、前記案内板のエッジに配置されたリング形状のバッファ空間と、前記案内板の底面に該バッファ空間と前記上板の通孔とを連結する溝として配置された通路と、前記案内板の底面に該バッファ空間から前記案内板の外側末端まで延長された環形の凹み部分と、から成ることを特徴とする請求項25に記載のスピンヘッド。
【請求項27】
基板が置かれるスピンヘッドであって、
本体と、
前記本体から上部に突出するように提供された複数の第1ピン及び複数の第2ピンと、
前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数の第1ピン及び前記複数の第2ピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を備え、
前記チャックピン移動ユニットは、
前記複数の第1ピンが結合され、軸ピンによって前記本体に結合される第1ロッドと、
前記複数の第2ピンが結合され、軸ピンによって前記本体に結合される第2ロッドと、
前記第1ロッドに結合される第1従動磁石と、
前記第2ロッドに結合される第2従動磁石と、
前記第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、
前記第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、
前記第1駆動磁石を上下方向に移動させる第1駆動器と、
前記第2駆動磁石を上下方向に移動させる第2駆動器と、を含み、
前記第1駆動磁石と前記第1従動磁石との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、前記第1駆動磁石と前記第2従動磁石との間に他の1つの磁力が作用するように提供されることを特徴とするスピンヘッド。
【請求項28】
前記チャックピン移動ユニットは、前記第2駆動磁石と前記第2従動磁石との間に斥力と引力のうちの何れか1つの磁力が作用し、前記第2駆動磁石と前記第1従動磁石との間に他の1つの磁力が作用するように提供されることを特徴とする請求項27に記載のスピンヘッド。
【請求項29】
前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々前記第1従動磁石及び前記第2従動磁石より下に配置され、
前記第1従動磁石と前記第1駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第2従動磁石と前記第2駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに反対極性を有するように提供されることを特徴とする請求項28に記載のスピンヘッド。
【請求項30】
前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々リング形状に提供され、
前記第1駆動磁石は、前記第2駆動磁石より大きい直径を有し、前記第2駆動磁石を囲むように提供されることを特徴とする請求項27乃至29の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項31】
前記第1ロッドには、前記第1ピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記第1ロッドを回転させる弾性部材が結合され、
前記第2ロッドには、前記第2ピンが前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を受けるように前記第2ロッドを回転させる弾性部材が結合されることを特徴とする請求項27乃至29の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項32】
前記第1ロッド及び前記第2ロッドの各々は、
前記軸ピンを基準として前記第1ピン又は前記第2ピンが結合される領域である第1部分と、
前記軸ピンを基準として前記1部分と反対側の領域である第2部分と、を有し、
前記第2部分は、
第1線部と、
前記第1線部に比べて前記第1部分から更に離れて位置し、前記第1線部と平行に提供されて前記第1線部より低い位置に提供される第2線部と、
前記第1線部及び前記第2線部を連結する第3線部と、を有することを特徴とする請求項27に記載のスピンヘッド。
【請求項33】
前記第1ロッド及び前記第2ロッドの各々は、前記本体が回転する時に逆遠心力によって前記第1ピン又は前記第2ピンを前記待機位置から前記支持位置に向かう方向に力を加えるような形状であることを特徴とする請求項27乃至29の何れか1項に記載のスピンヘッド。
【請求項34】
スピンヘッドに提供されたチャックピンを利用して基板の側部を支持する方法であって、
前記チャックピンに結合された回転ロッドの両末端の高さが変化するように前記回転ロッドを回転させて基板の側部に接触させる支持位置と基板の側部から離隔する待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させ、基板が回転する時に前記チャックピンを前記支持位置に維持させる力は、逆遠心力によることを特徴とする基板支持方法。
【請求項35】
前記チャックピンを前記支持位置から前記待機位置へ移動させる力は、磁力によることを特徴とする請求項34に記載の基板支持方法。
【請求項36】
前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置へ移動させる力は、弾性力によることを特徴とする請求項35に記載の基板支持方法。
【請求項37】
前記回転ロッドには、従動磁石が設置され、該従動磁石の下には、駆動磁石が提供され、前記従動磁石と前記駆動磁石とは、同一な極性が互いに向かい合うように提供され、
前記チャックピンは、前記駆動磁石が前記従動磁石に向かって移動することによって前記支持位置から前記待機位置に移動し、
前記チャックピンは、前記駆動磁石が前記従動磁石から遠ざかるように移動することによって前記待機位置から前記支持位置へ移動し、
前記駆動磁石が前記従動磁石から遠ざかるように移動する時の速度は、前記駆動磁石が前記従動磁石に向かって移動する時の速度より遅いことを特徴とする請求項36に記載の基板支持方法。
【請求項38】
前記チャックピンを前記待機位置から前記支持位置へ移動させる力は、重力によることを特徴とする請求項34乃至36の何れか1項に記載の基板支持方法。
【請求項39】
基板を処理する装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置されて基板を支持するスピンヘッドと、
前記スピンヘッドに置かれた基板上へ処理液又は処理気体を供給する流体供給ユニットと、を備え、
前記スピンヘッドは、
本体と、
前記本体から上部に突出するように配置された複数のチャックピンと、
前記スピンヘッドに置かれた基板の側部を支持する支持位置と前記本体上に基板が置かれるように前記支持位置に比べて前記本体の中心から更に離れた待機位置との間で前記複数のチャックピンを移動させるチャックピン移動ユニットと、を含み、
前記チャックピン移動ユニットは、
軸ピンによって前記本体に固定され、前記軸ピンを基準として前記チャックピンが結合される領域である第1部分と前記軸ピンを基準として該第1部分と反対側の領域である第2部分とを有する回転ロッドと、
前記回転ロッドの両末端の高さが変化するように前記回転ロッドを回転させて前記チャックピンを前記支持位置から前記待機位置へ移動させる駆動部材をと、含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項40】
前記回転ロッドの前記第2部分は、第1線部及び該記第1線部に比べて前記第1部分より離れて位置し、前記第1線部より低い位置に提供される第2線部を含むことを特徴とする請求項39に記載の基板処理装置。
【請求項41】
前記複数のチャックピンのうちの一部は、第1グループにグループされ、前記複数のチャックピンのうちの他の一部は、第2グループにグループされ、
前記回転ロッドは、
前記第1グループにグループされた前記チャックピンが結合される第1ロッドと、
前記第2グループにグループされた前記チャックピンが結合される第2ロッドと、を含み、
前記駆動部材は、
前記第1ロッドに連結される複数の第1従動磁石と、
前記複数の第1従動磁石より前記本体の中心に更に近くに位置して前記第2ロッドに連結される複数の第2従動磁石と、
前記複数の第1従動磁石に対向するように配置される第1駆動磁石と、
前記複数の第2従動磁石に対向するように配置される第2駆動磁石と、を含むことを特徴とする請求項39又は40に記載の基板処理装置。
【請求項42】
前記第1駆動磁石及び前記第2駆動磁石は、各々前記第1従動磁石及び前記第2従動磁石より下に配置されてリング形状に提供され、
前記第1従動磁石と前記第1駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第2従動磁石と前記第2駆動磁石とは、互いに同一な極性同士で向かい合うように配置され、前記第1駆動磁石の上面と前記第2駆動磁石の上面とは、互いに反対極性を有するように提供されることを特徴とする請求項41に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2010−130021(P2010−130021A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269018(P2009−269018)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#278,Mosi−ri,Jiksan−eup,Seobuk−gu,Cheonan−si,Chungcheongnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】