説明

カリウムチャンネル阻害剤

本発明は、心不整脈などを治療するためのカリウムチャンネル阻害剤として有用な構造を有する化合物に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広範に、カリウムチャンネル阻害剤として有用である化合物に関する。このクラスの化合物は、心不整脈などを治療及び予防するためのKv1.5アンタゴニストとして有用であり得る。
【0002】
心房性細動(AF)は、臨床業務において最も一般的な持続的心不整脈であり、集団の加齢とともに有病率が増加する傾向がある。AFが致命的であることは稀であるが、心機能を損い、うっ血性心不全、血栓塞栓症又は心室性細動の発症などの合併症をもたらし得る。
【0003】
現在入手可能な抗不整脈薬が、心室性及び心房性/上心室性不整脈の治療のために開発されている。悪性の心室性不整脈は、直ちに命に危険を及ぼすので、緊急の治療が必要である。心室性不整脈のための薬物治療には、クラスIa(例えば、プロカインアミド、キニジン)、クラスIc(例えば、フレカイニド(flecainide)、プロパフェノン)及びクラスIII(アミオダロン)剤が含まれ、これらは、催不整脈の著しいリスクを呈する。これらのクラスI及びIII薬物は、AFを洞律動へ変換し、AFの再発を予防することが示されているが(Mounsey,JP,DiMarco,JP,Circulation,102:2665−2670)、致死的な心室性催不整脈を引き起こす許容できないリスクを呈するため、死亡率を増加させ得る(Pratt,CM,Moye,LA,Am J. Cardiol,65:20B−29B,1990;Waldo et al,Lancet,348:7−12,1996;Torp−Pedersen et al,Expert Opin. Invest. Drugs,9:2695−2704,2000)。これらの観察は、心房性不整脈を治療するための、より安全且つより効果的な薬物を開発に対する明瞭で、未だ満たされていない医学的要求があることを示している。クラスIII抗不整脈薬は、心臓の伝導又は収縮機能を著しく低下させることなく、APDの選択的な延長を引き起こす。心房性細動での臨床的使用について承認されている唯一の選択的クラスIII薬は、ドフェチリドであり、Ikr(ヒトでは、心房と心室の両方に見られるIの迅速に活性化される成分)を遮断することによって、その抗不整脈効果を媒介する(Mounsey,JP,DiMarco,JP,Circulation,102:2665−2670)。Ikr遮断薬は、伝導そのものに影響を与えずに、心房と心室の両方で、APD及び不応状態を増加するので、理論的には、AFのような不整脈を治療するための有用な薬剤となり得る可能性を秘めている(Torp−Pedersen,et al,Expert Opin. Invest. Drugs,9:2695−2704,2000)。しかしながら、これらの薬剤は、遅い心拍数で不整脈を亢進するリスクが増大する大きな傾向を有している。
【0004】
超迅速な遅延した整流K電流(IKur)は、ヒトの心房に特異的に観察され、心室では観察されない。ヒト心房でのIKurの分子的相関物は、Kv1.5と表記されるカリウムチャンネルである。IKurは、ヒト心房での再分極に著しく寄与していると考えられている。その結果、Kv1.5を遮断する化合物であるIKurの特異的遮断薬は、脱分極後の不整脈の発生及び現行のクラスIII薬物を用いた治療中に観察される後天的QT延長症候群の原因となる心室の再分極の遅延を引き起こさずに、ヒト心房での再分極を遅延させることを通じて不応状態を延長することによって、他の化合物の欠点を克服する。これらの特性を示すKv1.5遮断薬が記載されている(Peukert et al,J. Med. Chem.,46:486−498,2003;Knobloch et al,Naunyn−Schmedieberg’s Arch. Pharmacol. 366:482−287,2002;Merck & Co.,Inc. WO0224655,2002)。
【0005】
本発明に記載されている化合物は、Kv1.5アンタゴニストの新規構造的クラスに相当する。
【発明の開示】
【0006】
本発明は、Kv1.5カリウムチャンネルを拮抗する式Iの化合物に関する。
【0007】
【化5】

【0008】
本発明の化合物は、心不整脈などの治療及び予防において有用である。式Iの化合物及び薬学的担体を含む薬学的製剤も、本発明の範囲に属する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、式Iの化合物又は薬学的に許容されるその塩を含む。
【0010】
【化6】

(式中、
Aは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環ヘの結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、並びに
5)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Bは、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びに、
ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール環原子は、置換されていないか、又はオキソで置換されており;
Cは、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択される。)、
3)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されている。)、
5)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
6)C(O)R
7)C(O)OR、及び
8)C(O)N(R(2つのR基は、環を形成するために連結されることができる。)、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xは、H、OR、NR、F、CN、S(O)0−2、C(O)OR及びC(O)N(Rからなる群から選択され;
Yは、
【0011】
【化7】

13)含窒素ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は、窒素原子であり、並びに、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記含窒素ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Gは、これが出現するごとに、H及びOからなる群から独立に選択され;
Zは、C(R、NR、NC(O)R、NC(O)OR、NC(O)N(R、NC(O)1−2、S(O)0−2、−N(R)C(O)−、−C(R)=C(R)−及びOからなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、
1)水素、
2)C−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)アリール、
5)複素環、
6)C−C10シクロアルキル、及び
7)OR
からなる群から独立に選択され、
前記アルキル、アリール、複素環及びシクロアルキルは、非置換であるか、又はRから選択される少なくとも1つの置換基で必要に応じて置換されており;
及びRは、独立に、
1)水素、
2)(CROR
3)(CRN(R
4)(CRC(O)R
5)(CRC(O)OR
6)(CR
7)(CRC(O)
8)(CRS(O)N(R
9)C(O)R
10)C(O)OR
11)C(O)N(R
12)S(O)
13)S(O)N(R
14)(CRN(R)(CRC(O)N(R
15)(CRC(O)N(R
16)(CRN(R)(CRC(O)O(R)、及び
17)(CRN(R)S(O)
からなる群から選択され:
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)ハロゲン、
3)NO
4)CN、
5)CR=C(R
6)C≡CR
7)(CROR
8)(CRN(R
9)(CRC(O)R
10)(CRC(O)OR
11)(CR
12)(CRC(O)
13)(CRS(O)N(R
14)OS(O)
15)N(R)C(O)R
16)N(R)S(O)
17)(CRN(R)R
18)(CRN(R)(CRC(O)N(R
19)(CRN(R)(CRC(O)O(R)、
20)N(R)(CR
21)N(R)(CRN(R、及び
22)(CRC(O)N(R
からなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキル、
3)置換されていない若しくは置換されたC−C10シクロアルキル、
4)置換されていない若しくは置換されたアリール、
5)置換されていない若しくは置換された複素環、
6)CF
7)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルケニル、及び
8)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキニル、
又は、Rが、Rで二置換された窒素原子に結合されている場合には、各Rは、C−Cアルキルから独立に選択され、且つ窒素原子は、各Rと一緒に環を形成し;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)OR
5)CF
6)置換されていない又は置換されたアリール、
7)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
8)置換されていない又は置換された複素環、
9)S(O)N(R
10)C(O)OR
11)C(O)R
12)CN、
13)C(O)N(R
14)N(R)C(O)R
15)N(R)C(O)OR
16)N(R)C(O)N(R
17)OC(O)N(R
18)S(O)
19)OS(O)mR
20)NO
21)N(R
22)SC(O)R
23)N(R)S(O)
からなる群から選択され、
は、独立に、
1)S(O)N(R
2)C(O)OR
3)C(O)R
4)C(O)N(R、及び
5)S(O)
からなる群から選択され;
mは、独立に、0、1又は2であり;
nは、独立に、0、1、2、3、4、5又は6であり;
uは、0、1又は2であり;
vは、0、1又は2である。)
本発明の実施形態は、
Bが、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、ピリジン及びピリミジンからなる群から選択され、ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nヘテロアリール環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xが、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択される、化合物又は薬学的に許容されるその塩である。
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、
Aが、
1)フェニル環、
2)ピリジル環であり、ピリジル環の結合点は、炭素原子であり、並びに
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択され;
フェニル環及びピリジル環が、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;並びに
Cが、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)1又は2個のN原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
任意の安定な原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されており、
3)シクロプロピル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N及びOからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されており)、並びに
5)C−Cアルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択される、化合物又は薬学的に許容されるその塩である。
【0013】
本発明のより好ましい実施形態は、
Bが、ピリジル環であり、ピリジル環への結合点は、炭素原子であり、並びにピリジル環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、N原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xが、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択され;
Aが、
1)フェニル環、
2)ピリジル環(ピリジル環への結合点は、炭素原子である。)、並びに
3)−C(CH
からなる群から選択され、
フェニル環及びピリジル環が、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Cが、
【0014】
【化8】

からなる群から選択され、
Yは、
【0015】
【化9】





からなる群から選択される、化合物又は薬学的に許容されるその塩である。
【0016】
本発明の別の実施形態は、式Iの化合物を含む。
【0017】
【化10】

(式中、
Aは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環ヘの結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、並びに
5)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Bは、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びに、
ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール環原子は、置換されていないか、又はオキソで置換されており;
Cは、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択される。)、
3)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されている。)、
5)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
6)C(O)R
7)C(O)OR、及び
8)C(O)N(R(2つのR基は、環を形成するために連結されることができる。)、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xは、H、OR、NR、F、CN、S(O)0−2、C(O)OR及びC(O)N(Rからなる群から選択され;
Yは、
【0018】
【化11】


12)含窒素ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は、窒素原子であり、並びに、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記含窒素ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Gは、H及びOからなる群から独立に選択され;
Zは、C(R、NR、NC(O)R、NC(O)OR、NC(O)N(R、NC(O)1−2、S(O)0−2、−N(R)C(O)−、−C(R)=C(R)−及びOからなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、
1)水素、
2)C−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)アリール、
5)複素環、
6)C−C10シクロアルキル、及び
7)OR
からなる群から独立に選択され、
前記アルキル、アリール、複素環及びシクロアルキルは、非置換であるか、又はRから選択される少なくとも1つの置換基で必要に応じて置換されており;
及びRは、独立に、
1)水素、
2)(CROR
3)(CRN(R
4)(CRC(O)R
5)(CRC(O)OR
6)(CR
7)(CRC(O)
8)(CRS(O)N(R
9)C(O)R
10)C(O)OR
11)C(O)N(R
12)S(O)
13)S(O)N(R
14)(CRN(R)(CRC(O)N(R
15)(CRC(O)N(R
からなる群から選択され:
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)ハロゲン、
3)NO
4)CN、
5)CR=C(R
6)C≡CR
7)(CROR
8)(CRN(R
9)(CRC(O)R
10)(CRC(O)OR
11)(CR
12)(CRC(O)
13)(CRS(O)N(R
14)OS(O)
15)N(R)C(O)R
16)N(R)S(O)
17)(CRN(R)R
18)(CRN(R)(CRC(O)N(R
19)(CRN(R)(CRC(O)O(R)、
20)N(R)(CR
21)N(R)(CRN(R、及び
22)(CRC(O)N(R
からなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキル、
3)置換されていない若しくは置換されたC−C10シクロアルキル、
4)置換されていない若しくは置換されたアリール、
5)置換されていない若しくは置換された複素環、
6)CF
7)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルケニル、及び
8)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキニル、
又は、Rが、Rで二置換された窒素原子に結合されている場合には、各Rは、C−Cアルキルから独立に選択され、且つ窒素原子は、各Rと一緒に環を形成し;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)OR
5)CF
6)置換されていない又は置換されたアリール、
7)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
8)置換されていない又は置換された複素環、
9)S(O)N(R
10)C(O)OR
11)C(O)R
12)CN、
13)C(O)N(R
14)N(R)C(O)R
15)N(R)C(O)OR
16)N(R)C(O)N(R
17)OC(O)N(R
18)S(O)
19)OS(O)mR
20)NO
21)N(R
からなる群から選択され、
は、独立に、
1)S(O)N(R
2)C(O)OR
3)C(O)R
4)C(O)N(R、及び
5)S(O)
からなる群から選択され;
mは、独立に、0、1又は2であり;
nは、独立に、0、1、2、3、4、5又は6であり;
uは、0、1又は2であり;
vは、0、1又は2である。)
本発明の実施形態は、Bが、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びにヘテロアリール環が、ピリジン及びピリミジンからなる群から選択され、ヘテロアリール環が、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nヘテロアリール環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xが、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択される、
化合物である。
【0019】
本発明の好ましい実施形態は、
Aが、
1)フェニル環、
2)ピリジル環であり、ピリジル環の結合点は、炭素原子であり、並びに
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択され;
フェニル環及びピリジル環が、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;並びに
Cが、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)ピリジン、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
3)シクロプロピル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N及びOからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されており)、並びに
5)C−Cアルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択される、
化合物である。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施形態は、
Bが、ピリジル環であり、ピリジル環への結合点は、炭素原子であり、並びにピリジル環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、N原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xが、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択され;
Aが、
1)フェニル環、
2)ピリジル環(ピリジル環への結合点は、炭素原子である。)、並びに
3)−C(CH
からなる群から選択され、
フェニル環及びピリジル環が、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Cが、
【0021】
【化12】



からなる群から選択され、
Yが、
【0022】
【化13】







からなる群から選択される、
化合物である。
【0023】
本発明は、
(±)−2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−エタノール、
(±)−3−メチル−2−モルホリン−4−イル−1,1−ジピリジン−3−イルブタン−1−オール、
(±)−2−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−2−ピペリジン−1−イル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−tert−ブチル 4−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピペラジン−1−カルボキシラート、
2−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−チオモルホリン−4−イルエタノール、
(±)−2−(ジエチルアミノ)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−7−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−[2−(トリフルオロメチル)ピロリジン−1−イル]エタノール、
(±)−2−(2−イソプロピルピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(2R)−2−シクロプロピル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−[シクロブチル(エチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−[エチル(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3−フルオロピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−モルホリン−4−イル−1,2−ジフェニル−1−ピリジン−2−エタノール、
2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−2−(フェニルスルホニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルタノール、
(±)−1,2−ジフェニル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−1−ピリジン−4−イルエタノール、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−3−[2−ヒドロキシ−1−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−3−メチルイミダゾリジン−2−オン、
(±)−1−tert−ブチル−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]イミダゾリジン−2−オン、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−2−イル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−1,1,2−トリピリジン−3−イルエタノール、
(±)−1,1,2−トリピリジン−3−イル−2−(1Η−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エタノール、
(±)−4−[2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−(2Η−1,2,3−トリアゾール−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−5−イル)(ジピリジン−3−イル)メタノール、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリダジン−3(2H)−オン、
(R)−1−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(S)−1−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピロリジン−1−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−(3−メトキシフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
2−[(2r)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3−ブロモフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(5−クロロ−2−チエニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
2−[(3R,4R)−3,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−1−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピペリジン−3−オール、
2−(4−フルオロフェニル)−2−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(シクロブチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]エタノール、
2−(ベンジルオキシ)−N−[(lR)−2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アセトアミド、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−フェニルブタンアミド、
ベンジル[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]カルバマート、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
(±)−2−フェニル−l,1−ジピリジン−3−イル−2−(1H−ピロール−1−イル)エタノール、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3,3’−(1−フルオロ−2−フェニル−2−ピロリジン−1−イルエタン−1,1−ジイル)ジピリジン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アゼチジン−3−オール、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アゼチジン−3−イルフェニルカルバマート、
(±)−2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1−(I−オキシドピリジン−3−イル)−1−ピリジン−3−イルエタノール、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−N−[1−(4−フルオロフェニル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]−2−メトキシアセトアミド、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピロリジン−2−オン、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−4−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)モルホリン、
(±)−3,3’−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピロリジン−1−イルエタン−1,1−ジイル]ジピリジン、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](3,3,3−トリフルオロプロピル)アミン、
(±)−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−3,3’−[2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)エタン−1,1−ジイル]ジピリジン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−2−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−Ν−メチル−6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−メチル[6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]カルバマート、
(±)−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]{[1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロール−2−イル]メチル}アミン、
(±)−メチル 1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート、
(±)−3−{1−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N,N−ジメチルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−メチルピペラジン−2,3−ジオン、
(±)−3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−3−[1−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−ベンジル(l,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)カルバマート、
(±)−n−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−フェニルシクロプロパンカルボキサミド、
(±)−3−(1−{[(1−フェニル−lh−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(R)−3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(S)−3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−メトキシ−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(シクロペンチルオキシ)−2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−1−[1−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(R)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(S)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[1−(lΗ−ピラゾール−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−1−(l,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[2,2−ジピリジン−3−イル−1−(lΗ−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ピリジン,
(±)−3−[2,2−ジピリジン−3−イル−1−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル及び
(±)−1−[l(2H)−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
からなる群から選択される化合物である。
【0024】
上掲されている化合物は、以下に記載されているKv1.5に対するアッセイの1又は複数において活性を示す。
【0025】
本発明の別の実施形態は、Kv1.5を阻害するのに有効である式Iの化合物の量を投与することを含む、Kv1.5の阻害によってその治療又は予防が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を治療又は予防する方法である。
【0026】
好ましい実施形態は、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む、哺乳動物中の心不整脈(例えば、心房性細動、心房性粗動、心房性不整脈及び上室性頻脈症)を治療又は予防する方法である。
【0027】
別の好ましい実施形態は、発作などの血栓塞栓性事象を予防する方法である。
【0028】
別の好ましい実施形態は、うっ血性心不全を予防する方法である。
【0029】
別の好ましい実施形態は、免疫低下を治療若しくは予防し、又はAIDS、癌、老年性認知症、外傷(創傷治癒、手術及びショックを含む。)慢性細菌感染、ある種の中枢神経系疾患及び臓器又は組織の移植による耐性を含む症状、骨髄の移植によってもたらされる移植片対宿主病などの免疫低下を伴う疾患を治療若しくは予防する方法である。本実施例に属するものには、免疫抑制化合物とともに本発明の化合物を投与することによって免疫低下を治療又は予防する方法である。
【0030】
別の好ましい実施形態は、より低い及びより高い悪性度の神経膠腫を含む神経膠腫、好ましくは、より高い悪性度の神経膠腫を治療又は予防する方法である。
【0031】
別の好ましい実施形態は、本発明の化合物で患者を治療することを含む、心房性細動を有する患者に正常な洞律動の状態を誘導する方法(誘導される律動は、患者と同様の大きさ及び年齢特性を有する個体に対して正常と考えられる律動に対応する。)である。
【0032】
別の好ましい実施形態は、請求項1に記載の化合物と組み合わせて抗頻脈装置(例えば、除細動器又はペースメーカー)を用いて患者を治療することを含む、患者の頻脈症(すなわち、速い心拍数、例えば、100拍/秒)を治療する方法である。
【0033】
本発明は、薬学的に許容される担体と、式Iの化合物又は薬学的に許容されるその結晶形態若しくは水和物を含む薬学的製剤も包含する。好ましい実施形態は、さらに第二の薬剤を含む、式Iの化合物の薬学的組成物である。
【0034】
本発明の化合物は、不斉中心又は不斉軸を有する場合があり、本発明には、光学異性体の全て及びこれらの混合物が含まれる。具体的に別段の記載がなければ、1つの異性体に対する記載は、可能な異性体の全てに当てはまる。異性体の組成が特定されていない場合には常に、想定可能な全ての異性体が含まれる。
【0035】
さらに、炭素−炭素二重結合を有する化合物は、Z及びE型で存在する場合があり得、化合物の全ての異性体形態が本発明に含まれる。
【0036】
略号のリスト;
AAS 原子吸光分光法
AIDS 後天性免疫不全症候群
AF 心房性細動
ACE アンギオテンシン変換酵素
ACN アセトニトリル
APD 活動電位持続時間
CHO チャイニーズハムスター卵巣
DAST (ジエチルアミノ)三フッ化硫黄
DCM:ジクロロメタン
dba ジベンジリデンアセトン
DMA ジメチルアセトアミド
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDTA エチレンジアミン四酢酸
EGTA エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)四酢酸
ESI エレクトロスプレーイオン化
EtOAc 酢酸エチル
EtO ジエチルエーテル
FAAS 炎光原子吸光分光法
FBS ウシ胎児血清
HBSS Hankのバランス塩溶液
HEPES N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解質量スペクトル
i−BuOH イソブタノール
i−Pr2Net N,N−ジイソプロピルエチルアミン
INH 阻害
LDA ジイソプロピルアミドリチウム
LiHMDS ヘキサメチルジシラジドリチウム
LRMS 低分解質量スペクトル
LYS 溶解液
MCPBA m−クロロ過安息香酸
MeOH メタノール
MS 質量スペクトル
MsCl メタン塩化スルホニル
n−Buli n−ブチルリチウム
NMO N−メチルモルホリン−N−オキシド
NMR 核磁気共鳴
NSAID 非ステロイド抗炎症薬
PBS リン酸緩衝化生理的食塩水
RT 室温
SUP 上清
TAFI トロンビン活性化可能な繊維素溶解阻害剤
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TMSCHN トリメチルシリルジアゾメタン
TPAP テトラプロピルアンモニウム過レテナート
本明細書において使用される「アルキル」は、炭素原子の指定された数を有する、分岐及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基(全ての異性体を含む。)の両方を含むものとする。アルキル基に対して一般的に使用される略号が、本明細書を通じて使用され、例えば、メチルは、「Me」又はCHによって表すことができ、エチルは、「Et」又はCHCHによって表すことができ、プロピルは、「Pr」又はCHCHCHによって表すことができ、ブチルは、「Bu」又はCHCHCHCHによって表すことができるなど。「C1−6アルキル」(又は「C−Cアルキル」)は、例えば、炭素原子の指定された数を有する、直鎖又は分岐鎖のアルキル基(全ての異性体を含む。)を意味する。C1−6アルキルには、ヘキシルアルキル及びペンチルアルキル異性体の全て並びにn−、イソ−、sec−及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル及びメチルが含まれる。C1−4アルキルは、n−、イソ−、sec−及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル及びメチルを意味する。「アルコキシ」という用語は、酸素架橋を通じて結合された、炭素原子の表記の数を有する直鎖又は分岐アルキル基を表す。
【0037】
「アルケニル」という用語には、二重結合によって結合された少なくとも2つの炭素原子を含有する分岐及び直鎖不飽和炭化水素基の両方が含まれる。アルケンであるエチレンは、例えば、「CHCH」によって、あるいは「HC=CH」によって表される。「C2−5アルケニル」(又は「C−Cアルケニル」)は、例えば、2から5個までの炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルケニル基を意味し、ペンテニル異性体の全て並びに1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びエテニル(又はエチレニル)が含まれる。「C2−3アルケニル」などの類似の用語は、類似の意味を有する。
【0038】
「アルキニル」という用語には、三重結合によって結合された少なくとも2つの炭素原子を含有する分岐及び直鎖不飽和炭化水素基が含まれる。アルキンであるアセチレンは、例えば、「CHCH」、あるいは「HC≡CH」によって表される。「C2−5アルキニル」(又は「C−Cアルキニル」)は、例えば、2から5個までの炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキニル基を意味し、ペンチニル異性体の全て並びに1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−プロピニル、2−プロピニル及びエチニル(又はアセチレニル)が含まれる。「C2−3アルキニル」などの類似の用語は、類似の意味を有する。
【0039】
具体的に「置換されていない」という記載のみ、又は「置換されている」という記載のみが表記されている場合を除いて、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、置換されていないか、又は、各炭素原子上の1ないし3個の置換基で、ハロ、C−C20アルキル、CF、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−,−O(C−Cアルキル)CF、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクリルアルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−複素環、ハロ−ヘテロシクリルアルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−複素環及びシアノ−ヘテロシクリルアルキルで置換されている。
【0040】
「C0−6アルキル」などの表現で使用される「C」という用語は、直接の共有結合を意味する。同様に、基の中の原子の一定数の存在を規定する整数が0に等しい場合には、これに隣接する原子が、結合によって直接接続されていることを意味する。例えば、構造
【0041】
【化14】

において、sは、0、1又は2に等しい整数であり、この構造は、sがゼロである場合、
【0042】
【化15】

である。
【0043】
「C3−8シクロアルキル」(又は「C−Cシクロアルキル」)という用語は、合計3ないし8個の炭素原子を有するアルカンの環状環(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル)を意味する。「C3−7シクロアルキル」、「C3−6シクロアルキル」、「C5−7シクロアルキル」などの用語は、類似の意味を有する。
【0044】
「ハロゲン」(又は「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表す(あるいは、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(br)及びヨード(I)と称される。)。
【0045】
「C1−6ハロアルキル」(「C−Cハロアルキル」又は「ハロゲン化されたC−Cアルキル」とも称され得る。)は、1又は複数のハロゲン置換基を有する、上記定義のC−C直鎖又は分岐アルキル基を意味する。「C1−4ハロアルキル」という用語は、類似の意味を有する。「C1−6フルオロアルキル」という用語は、ハロゲン置換基がフルオロに限定されることを除き、類似の意味を有する。適切なフルオロアルキルには、系列(CH0−4CF(すなわち、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピルなど)が含まれる。
【0046】
本明細書において使用される「炭素環」という用語(及び「炭素環式」又は「カルボシクリル」などのその変形)は、別段の記載がなければ、(i)CないしC単環式飽和若しくは不飽和環又は(ii)CないしC12二環式飽和若しくは不飽和環系を表す。(ii)中の各環は、独立しているか、又は他の環に縮合されており、各環は飽和又は不飽和である。炭素環は、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子において、分子の残りに結合され得る。縮合二環式炭素環は、炭素環のサブセットである;すなわち、「縮合二環式炭素環」という用語は、一般的には、各環が飽和又は不飽和であり、2つの隣接する炭素原子が環系中の環のそれぞれによって共有されているCないしC10二環式環系を表す。一方の環が飽和であり、且つ他方が飽和である縮合二環式炭素環が、飽和二環式環系である。一方の環がベンゼンであり、且つ他方が飽和である縮合二環式炭素環が、不飽和二環式環系である。一方の環がベンゼンであり、且つ他方が不飽和である縮合二環式炭素環が、不飽和環系である。飽和炭素環式環は、シクロアルキル環、例えば、シクロアルキル、シクロブチルなどとしても表される。別段の記載がなければ、炭素環は、置換されていないか、又はC1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニル、アリール、ハロゲン、NH若しくはOHで置換されている。縮合二環式不飽和炭素環の亜群は、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子を介した結合を有し、一方の環がベンゼン環であり、他方の環が飽和又は不飽和である二環式炭素環である。
【0047】
この亜群の代表的な例には、以下のものが含まれる。
【0048】
【化16】

【0049】
「アリール」という用語は、多環系中の各炭素環式環が縮合されているか、又は単一の結合を介して、互いに結合されている、芳香族一及び多炭素環式環系を表す。適切なアリール基には、フェニル、ナフチルおよびビフェニレニルが含まれる。
【0050】
「複素環」という用語(及び「複素環式」又は「ヘテロシクリル」など、その変形語)は広く、(i)安定な4ないし8員の飽和若しくは不飽和単環式環、又は(ii)安定な7ないし12員の二環式環系を表し、(ii)中の各環は、独立しているか、又は、一若しくは複数の他の環に縮合されており、各環は飽和又は不飽和であり、単環式環又は二環式環系は、N、O及びSから選択される1又は複数の複素原子(例えば、1から6個までの複素原子、又は1から4個までの複素原子)並びに炭素原子の残りを含有し(単環式環は、典型的には、少なくとも1個の炭素原子とを含有し、環系は、典型的には、少なくとも2個の炭素原子を含有する。)、窒素及び硫黄複素原子の何れか1又は複数は必要に応じて酸化されており、窒素複素原子の何れか1又は複数は、必要に応じて、四級化されている。複素環式環は、結合が安定な構造の生成をもたらす限り、あらゆる複素原子又は炭素原子に結合され得る。複素環式環が置換基を有する場合、安定な化学構造をもたらす限り、置換基は、複素原子又は炭素原子であると否とを問わず、環中のあらゆる原子に結合され得ることが理解される。
【0051】
具体的に「置換されていない」という記載のみ、又は「置換されている」という記載のみが表記されている場合を除いて、シクロアルキル、アリール及び複素環基は置換されていない、又は置換されている。本明細書において使用される「置換されたC−C10シクロアルキル」、「置換されたアリール」及び「置換された複素環」という用語には、化合物の残りへの結合点に加えて、1から3個までの置換基を含有する環状基が含まれるものとする。好ましくは、置換基は、ハロ、C−C20アルキル、CF、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、−O(C−Cアルキル)CF、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−複素環、ハロ−ヘテロシクリルアルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−複素環及びシアノ−ヘテロシクリルアルキルを含む(これらに限定されない。)群から選択される。
【0052】
飽和複素環は、複素環の亜群を形成する。すなわち、「飽和複素環式」という用語は、一般的に、全体の環系(単環式又は多環式であるかどうかを問わない。)が飽和である上記定義の複素環を表す。「飽和複素環式環」という用語は、炭素原子並びにN、O及びSから選択される1又は複数の複素原子からなる4ないし8員の飽和単環式環又は安定な7ないし12員の二環式環系を表す。代表的な例には、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル及びテトラヒドロフリル(又はテトラヒドロフラニル)が含まれる。
【0053】
複素芳香族は、複素環の別の亜群を形成する。すなわち、「複素芳香族」(あるいは、ヘテロアリール)という用語は、一般的に、全体の環系(単環式又は多環式であるかどうかを問わない。)が芳香環系である上記定義の複素環を表す。「複素芳香環」という用語は、炭素原子並びにN、O及びSから選択される1又は複数の複素原子からなる5ないし6員の単環式芳香環又は7ないし12員二環を表す。少なくとも1つの窒素原子を含有する置換されたヘテロアリール環(例えば、ピリジン)の場合には、このような置換は、Nオキシド形成をもたらす置換とすることが可能である。複素芳香環の代表的な例には、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル(又はチオフェニル)、チアゾリル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル及びチアジアゾリルが含まれる。
【0054】
二環式複素環の代表的な例には、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(すなわち、
【0055】
【化17】

)、イミダゾ(2,1−b)(1,3)チアゾール、(すなわち、
【0056】
【化18】

)及びベンゾ−1,3−ジオキソリル(すなわち、
【0057】
【化19】

)が含まれる。本明細書のある文脈において、
【0058】
【化20】

は、置換基として、隣接する2つの炭素原子に結合されたメチレンジオキシを有するフェニルと表記される。
【0059】
明示的に反対の旨の記載がある場合を除き、「不飽和」環は、部分的に又は完全に不飽和な環である。例えば、「不飽和単環式C炭素環」は、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン及びベンゼンを表す。
【0060】
明示的に反対の旨の記載がある場合を除き、本明細書に引用されている全ての範囲は、両端を含む。例えば、「1から4個までの複素原子」を含有すると記載されている複素環は、1、2、3又は4個の複素原子を含有することが可能であることを意味する。
【0061】
何れかの基が、本発明の化合物を図示及び記載する何れかの構成要素中又は何れかの式に2回以上出現する場合には、各出現に対するその定義は、他の全ての出現におけるその定義とは独立している。また、置換基及び/又は基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物を与える場合にのみ許容される。
【0062】
「置換された」という用語(例えば、「1又は複数の置換基で必要に応じて置換されたアリール」など)には、このような単一及び複数の置換(同一部位への複数の置換を含む。)が化学的に許容される限度までの、表記置換基による一置換及び多置換が含まれる。
【0063】
Nオキシド部分(例えば、ピリジルN−オキシド部分)を有する本発明の化合物では、Nオキシド部分は、慣用的な表記を使用して構造的に図示される。例えば、ピリジル−N−オキシド部分は、構造的に、
【0064】
【化21】

として図示され、これらは、等価な意味を有する。
【0065】
反復される用語を有する用語を含有する基の定義の場合、例えば、(CRでは、rは整数2であり、Rは規定された基であり、Rは規定された基であり、Rの値は、それが出現する各事例において異なることができ、Rの値は、それが出現する各事例において異なることができる。例えば、R及びRは、独立に、メチル、エチル、プロピル及びブチルからなる群から独立に選択され、(CRは、
【0066】
【化22】

であることが可能である。
【0067】
薬学的に許容される塩には、金属(無機)塩及び有機塩の両方が含まれ、そのリストは、「Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th Edition,pg. 1418 (1985)」に掲載されている。適切な塩形態は、物理的及び化学的な安定性、流動性、含水性(hydroscopicity)及び溶解度に基づいて選択されることは、当業者に周知である。当業者であれば自明であるように、薬学的に許容される塩には、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩及び硝酸塩などの無機酸の塩又はリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはパモ酸塩(palmoate)、サリチル酸塩及びステアリン酸塩などの有機酸の塩が含まれるが、これらに限定されない。同様に、薬学的に許容される陽イオンには、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム及びアンモニウム(特に、二級アミンとのアンモニウム塩)が含まれるがこれらに限定されるものではない。上記理由のため、本発明の好ましい塩には、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びアンモニウム塩が含まれる。同じく本発明の範囲に含まれるのは、式Iの化合物の結晶形態、水和物及び溶媒和物である。
【0068】
本発明の化合物を調製するための方法は、以下のスキームに例示されている。他の合成プロトコールは、当業者に自明であろう。実施例は、式Iの化合物の調製を例示するものであり、このため、本明細書に添付されている特許請求の範囲に記されている本発明を限定するものと解釈してはならない。以下に記載されている実施例は、本発明のさらなる実施形態を含む。
【0069】
【化23】

スキーム中の基C、B及びYは、「式I」に定義されているとおりである。
【0070】
(実施例1)
(±)−2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−エタノール
【0071】
【化24】

【0072】
段階A:
α−ブロモフェニル酢酸メチル(3.79g、16.5mmol)を、無水ACNの50ml中に溶解し、これにトリエチルアミン(3.46ml、24.8mmol)及びモルホリン(1.73ml、19.8mmol)を添加し、混合物を18時間撹拌した。混合物を水中へ注入し、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、ろ過し、真空濃縮すると、モルホリン−4−イル(フェニル)酢酸メチルが得られた。ESI+MS:236.2[M+H]
【0073】
段階B:
3−ブロモピリジン(8.37ml、13.9mmol)を、無水EtOの350ml中に溶解し、−78℃まで冷却した。添加漏斗を介して、30分かけて、n−ブチルリチウム(35.1ml、ヘキサン中の2.5M溶液、87.8mmol)を滴加した。15分間撹拌した後、モルホリン−4−イル−(フェニル)酢酸メチル(6.88g、29.3mmol)の50ml(4:1=EtO:THF)を、30分かけて滴加した。−78℃で1時間かけて、反応物を撹拌し、0℃まで加温し、30分間撹拌した。NaHCO(飽和水溶液)で反応を停止し、NaHCO(飽和水溶液)中に注ぎ、EtOAcで3回抽出し、NaSOで脱水し、ろ過し、真空濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(100:0:0ないし92:8:0.8のCHCl:MeOH:NHOH)によって残渣を精製して、表題化合物を得た。
【0074】
H NMR(500MHz,CDCl):δ9.01(d,J=1.9Hz,1H),6.53(dd,J=2.4,0.7Hz,1H),8.48(dd,J=4.6,1.5Hz,1H),8.16(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.02(dt,J=8.0,2.3Hz,1H),7.58(d,J=8.3Hz,1H),7.30−7.22(m,3H),7.16−7.08(m,3H),6.95(dd,J=8.1,4.9Hz,1H),5.63(br s,1H),4.55(s,1H),3.59−3.51(m,4H),2.41(br dt,J=12.0,4.7Hz,2H),2.18(br dt,J=11.7,4.8Hz,2H)。HRMS[M+H]C2224計算値362.1863、実測値362.1851。
【0075】
以下の化合物はスキーム1に従って調製され、スキーム中の中間体を、文献の方法に従って修飾した。(2−ブロモピリジン及びt−ブチルリチウムから調製された)2−ピリジルリチウムと3−モルホリン−4−イル−3−フェニルプロパン酸メチルとの反応から、実施例2を単離した。標準的な脱保護によって、対応する第二級アルコールであるtert−ブチルジメチルシリルエーテルから実施例51を調製した。別段の記載がなければ、表に列挙される実施例2ないし51、58ないし121、4−1ないし4−21、123ないし201、202ないし302、及び5−1における化合物の構造は、構造
【0076】
【化25】

の基
【0077】
【化26】

及び「Y」を定義することによって表される。
【0078】
(実施例2ないし51)
【0079】
【表1】





【0080】
【化27】

スキーム中の基C、B、A及びYは、「式I」に定義されているとおりである。
【0081】
(実施例52)
(±)−2−モルホリン−4−イル−1,2−ジフェニル−1−ピリジン−2−イル−エタノール(ジアステレオマーA)
【0082】
【化28】

【0083】
段階A
N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.66g、17.0mmol)を無水THFの20ml中に懸濁し、0℃まで冷却した。トリメチルアルミニウム(8.50ml、トルエン中の2.0M溶液、17.0mmol)をゆっくりと添加し、30分間撹拌した。モルホリン−4−イル−(フェニル)酢酸メチル(1.00g、4.25mmol)を、8mlのTHF溶液中の冷却した混合物へ添加した。反応物を、周囲温度まで18時間加温させた。1NのHCl(水溶液)中に混合物を注ぎ、1時間撹拌した。次に、NaHCO3(飽和)中に混合物を注ぎ、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を塩水で1回洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮すると、N−メトキシ−N−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−フェニルアセトアミドが得られた。HRMS[M+H]C1421計算値265.1547、実測値265.1553。
【0084】
段階B
N−メトキシ−N−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−フェニルアセトアミド(215mg、0.813mmol)を無水THFの10ml中に溶解し、−78℃まで冷却した。別のフラスコ中で、2−ブロモピリジン(97μl、1.0mmol)を無水THFの5ml中に溶解し、−78℃まで冷却し、そこにtert−ブチルリチウム(1.20ml、ペンタン中の1.7M溶液、2.0mmol)を滴加した。30分間撹拌した後、混合物をアミドフラスコへ滴下して移し、約1時間撹拌した。NaHCO(飽和)で混合物を急冷し、大気温へと加温し、水中に注いだ。水性層をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機抽出物をNaSOで脱水し、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(100/0/0ないし9/1/0.1 CHCl:MeOH:NHOH)によって残渣を精製すると、部分的に精製された表題生成物が得られた。調製用逆相HPLCによって残渣をさらに精製した。適切な画分をNaHCO(飽和水溶液)中に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、ろ過し、真空濃縮すると、2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1−ピリジン−2−イルエタノンを得た。ESI+MS:283.1[M+H]
【0085】
段階C
2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1−ピリジン−2−イル−エタノン(15mg、0.053mmol)を無水THFの3ml中に溶解し、−78℃まで冷却した。臭化フェニルマグネシウム(159μl、THF中の1.0M溶液、0.159mmol)を滴加し、混合物を15分間撹拌させた。反応物を水性NaHCO(飽和)の1mlで急冷し、大気温まで加温した。混合物をNaHCO(飽和)中に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。組み合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。調製用HPLCにより残渣を精製した。適切な画分をNaHCO(飽和)中に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。組み合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、表題化合物を得た。
【0086】
H NMR(500MHz,CDCl):δ8.19(d,J=4.6Hz,1H),7.86(d,J=7.6Hz,2H),7.47−7.41(m,2H),7.36−7.28(m,4H),7.22(t,J=7.2Hz,1H),7.13−7.05(m,2H),6.86(ddd,J=6.5,4.9,1.4Hz,1H),6.28(br s,1H),4.62(br s,1H),3.56−3.39(br m,4H),2.65−2.60(br m,2H),2.42−2.20(br m,2H)。HRMS[M+H]C2325計算値361.1911、実測値361.1914。
【0087】
以下の化合物をスキーム2に従って作製し、スキーム中の中間体を文献の方法に従って修飾した。
【0088】
(実施例53ないし55)
【0089】
【表2】


【0090】
【化29】

スキーム中の基C、B、A、及びYは「式I」に定義されるとおりである。
【0091】
以下の化合物をスキーム3に従って作製した。
【0092】
【表3】

【0093】
【化30】

スキーム中の基C、B、A、及びYは「式I」に定義されるとおりである。
【0094】
(実施例57)
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン
【0095】
【化31】

【0096】
段階A
エーテル(200ml)中の3−ブロモピリジン(5.9ml、9.74g、62mmol)の溶液に、n−BuLi(42ml、1.6M、67mmol)を−78℃で添加した。生じた黄色の懸濁液を1時間撹拌した。次に、エーテル(25ml)中のニコチンアルデヒド(5.3ml、6g、56mmol)の溶液を添加した。0.5時間撹拌した後、反応混合物を0℃へと徐々に加温させた。次に、前記反応混合物を半飽和塩水(100ml)の添加により急冷した。生じる混合物を酢酸エチルで1回、クロロホルムで1回抽出した。乾燥(1:1=NaSO:KCO)及び濃縮によりジピリジン−3−イルメタノールを、さらに精製せずに使用される非常に粘性の高いオレンジ色の油として得た。
【0097】
H NMR(CDOD、400MHz)δ8.58(d,2H,J=1.74Hz);8.42(dd,2H,J=1.28,4.85Hz);7.82(m,2H);7.39(m,2H);5.93(s,1H)。
【0098】
段階B
9:1の塩化メチレン:アセトニトリル(100ml)中のジピリジン−3−イルメタノール(9g、48mmol)の溶液へ、粉末化された4A分子ふるい(24g)及びNMO(8.5g、72mmol)を添加した。生じた混合物を氷槽において冷却し、TPAP(0.85g、2.4mmol)を、3つに分けて、5分間隔で注意深く添加した。15分間撹拌した後、氷槽を除去し、撹拌を室温で継続した。3日間撹拌した後、セライトを通じて反応混合物をろ過し、ろ過ケーキを塩化メチレン及び次いでクロロホルムで十分に洗浄した。ろ液をもとの容積の約1/3に濃縮した後、シリカゲルを添加した。粗材料をシリカゲル上へ暗緑色の粉末として吸着させたまま、残存する溶媒を除去した。この粉末をブフナー漏斗中のシリカゲルの等量の上部へ積層し、エーテルを流した。洗浄物を廃棄した。次に、シリカパッドをまず塩化メチレンで、次いでクロロホルムで、さらなる生成物が溶出されなくなるまで繰り返し流した。暗赤色のろ液を濃縮して赤褐色の固体を得た。エーテルによる倍散により、ジピリジン−3−イルメタノンを白色粉末として付与した。母液を揮散させ、残渣をクロマトグラフィーにかけた(24:1の塩化メチレン:メタノールで溶出)。生成物に富む画分を合わせ、揮散させ、残渣をエーテルで倍散すると、純粋なケトンの第二収量が得られた。H NMR(CDOD、400MHz)δ8.92(m,2H);8.79(m,2H);8.22(m,2H);7.61(m,2H)。
【0099】
段階C
DMF(20ml)中の2−ヒドロキシピリジン(2g、21mmol)の溶液へ、NaH(0.61g、25mmol)を0℃で添加した。15分間撹拌した後、臭化p−フルオロベンジル(4.4g、2.9mmol、23mmol)を添加し、反応混合物を室温へと徐々に加温させた。氷の添加により反応混合物を急冷した後、エーテル中へ注ぎ、氷水で何回も抽出した。次に、有機相をNaSO上で乾燥し、濃縮し、生じる黄色の油を、10%DCM,70%ヘキサン、20%EtOAcで溶出する順相のギルソンクロマトグラフィーにより精製した。1−(4−フルオロベンジル)ピリジン−2(1H)−オンを白色固体として単離した。
【0100】
H NMR(CDOD、400MHz)δ7.67(m,1H);7.50(m,1H);7.34(m,2H);7.05(m,2H);6.54(m,1H);6.37(m,1H);5.15(s,2H)。
【0101】
段階D
THF(50ml)中のジピリジン−3−イルメタノン(1g、5.9mmol)及び1−(4−フルオロベンジル)ピリジン−2(1H)−オン(1g、4.9mmol)の溶液を−78℃へ冷却した。生じた白色の懸濁液へ、LiHMDS(THF中の1M、6ml)を滴加した。生じたクリーム状の懸濁液を30分間撹拌した後、−30℃まで1時間かけて徐々に加温させた。飽和NaHCOで反応混合物を急冷した後、これをエーテルで1回、及び酢酸エチルで1回抽出した。合わせた抽出物をNaSO上で乾燥し、濃縮した。生じた黄色の油を、98%DCM、2%メタノールで溶出する順相ギルソンクロマトグラフィーにより精製した。生成物を白色固体として単離した。
H NMR(CDOD、400MHz)δ8.63(s,1H);8.49(br s,1H);8.36(m,3H);7.39(m,1H);7.75(br s,1H);7.54(br s,2H);7.34(m,3H);7.15(br s,1H);6.96(m,2H);6.29(m,2H)。
【0102】
スキーム4に従って、以下の化合物を調製し、スキーム中の中間体は文献の方法に従って修飾した。Kessar(Chem Rev.1997,97,721)の方法を使用して、1−ベンジルピロリジン及び必要なケトンから実施例58ないし64を調製した。対応する1−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル誘導体のトリフルオロ酢酸脱保護により実施例120を調製した。対応するピリジノン環ベンジルエーテルの水素化により、実施例121を調製した。
【0103】
(実施例58ないし121及び4−1ないし4−21)
【0104】
【表4】










【0105】
【化32】

スキーム中の基C、B、及びYは「式I」に定義されているとおりである。
【0106】
(実施例122)
(±)−3−(2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピロリジン−1−イルエチル)ベンゾニトリル
【0107】
【化33】

【0108】
段階A
グリオキシル酸一水和物(1.54g)、ピロリジン(1.19g)、及び220mlのアセトニトリルの混合物へ、3−ブロモフェニルボロン酸(3.35g)を添加した。80℃で93時間、反応物を加熱した。室温まで冷却した後、揮発物を真空除去し、残渣をベンゼンの75ml及びメタノールの38ml中に溶解した。注射器を用いてトリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中の2M、16.7ml)を添加し、反応物を室温で2.5時間撹拌した。真空中で揮発物を除去し、フラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製すると、(3−ブロモフェニル)(ピロリジン−1−イル)酢酸メチル1.53gが得られた。MS298,300(Br)。
【0109】
段階B
ジエチルエーテルの40ml中の3−ブロモピリジン(1.62g)の溶液を、−78℃まで冷却した。注射器を用いて、n−BuLi(ヘキサン中の2.87M、3.6ml)を添加し、生じた混合物を15分間撹拌した。カニューレを介して、THF10ml中の(3−ブロモフェニル)−(ピロリジン−1−イル)酢酸メチルの溶液を添加した。反応物を−78℃で5分間、その後0℃で2.5時間撹拌した。飽和水性NHClで反応を停止した後、酢酸エチルと飽和NaHCO水溶液の間に混合物を分配した。酢酸エチルで、水溶液を1回抽出し、合わせた有機溶液を乾燥し(NaSO)、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによって固体が得られ、ジエチルエーテルでこの固体を倍散すると、2−(3−ブロモフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノールの893mgが得られた。HRMS C2223BrNO(M+H)についての計算値:424.1019;実測値424.1025。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.11(d,J=2.4Hz,1H);8.51−8.48(m,2H);8.14−8.11(m,2H);7.60(ddd,J=1.6,2.3,8.2Hz,1H);7.46(t,J=3.5Hz,1H);7.29(dd,J=4.8,8.1Hz,1H);7.20(t,J=8.7Hz,2H);6.97−6.92(m,2H);5.94(s,1H);4.44(s,1H);2.26(m,4H);1.63(m,4H)。
【0110】
段階C
2−(3−ブロモフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール(40mg、0.094mmol)、Pd(dba)(3mg、0.003mmol)、dppf(4mg、0.008mmol)、Zn(CN)(22mg、0.189mmol)及び亜鉛粉末(1mg、0.011mmol)を、フラスコ中に合わせ、アルゴンを通気した後、1.5mlのDMAを添加した。この混合物を120℃で3.5時間加熱した後、室温まで冷却した。次に、反応混合物をEtOAcで希釈し、2Nの水性NHOH(1回)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、濃縮した。生じた粘性のある液体を、逆相HPLCによって精製した。純粋な画分を合わせ、飽和NaHCO水溶液から、CHCl(3回)を用いて抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濃縮すると、白色固体(22mg、63%)として表題化合物が生じた。HRMS C2322O(M+H)についての計算値:371.1853;実測値371.1867。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.11(d,J=2.2Hz,1H);8.51(dd,J=1.2,4.6Hz,1H);8.47(d,J=1.9Hz,1H);8.13(m,2H);7.64(s,1H);7.59(m,1H);7.53(br d,J=6.6Hz,1H);7.37(d,J=7.8Hz,1H);7.31(dd,J=4.6,7.8Hz,1H);7.21(t,J=7.8Hz,1H);6.94(dd,J=4.6,8.1Hz,1H);5.71(br,1H);5.30(s,1H);2.25(br d,J=26.9Hz,4H);1.65(s,4H)。
【0111】
スキーム5に従って以下の化合物を調製し、スキーム中の中間体は文献の方法に従って修飾した。対応するカルバミン酸tert−ブチル誘導体の酸脱保護によって実施例181を調製した。対応する第一級又は第二級tert−ブチルジメチルシリルエーテルの、フッ化物を介した脱保護により、実施例182ないし189を調製した。実施例191のトリフルオロ酢酸脱保護によって実施例192を調製し、対応する4−メトキシベンジルアミンから同様の形式で実施例193ないし201を調製した。
【0112】
(実施例123−201)
【0113】
【表5】







【0114】
当業者に公知の方法を使用して、実施例1ないし201における化合物から、以下の化合物を調製した。それぞれ実施例48、49、142及び17の酸脱保護によって、実施例202、203、281及び284を調製した。対応するカルバミン酸tert−ブチルの酸脱保護によって実施例217を調製した。アシル化又は還元的アミノ化又は両者の組み合わせによって実施例202、203、217又は284から実施例204ないし280、282及び285を調製した。実施例1のO−アルキル化によって、実施例283を調製した。実施例77のトリフルオロ酢酸処理によって、実施例286を調製し、実施例286から実施例287を調製した。実施例33のMnO酸化によって、実施例288を調製した。それぞれ、実施例82及び104の還元によって、実施例289及び290を調製した。パラジウムにより媒介されるカルボニル化によって、臭化物165から酸291を調製し、標準的なアミド共役によってアミド292及び293へと変換した。臭化物167のカルボニル化から誘導されたカルボン酸から、同様の形式でアミド295及び296を調製し、トリメチルシリルジアゾメタンを使用して同一の酸からエステル294を調製した。実施例103の加水分解によって、実施例297を調製した。臭化物38の、パラジウムによって媒介されるシアン化(cyanation)によって、実施例298を調製した。オレフィンジヒドロキシル化によって、実施例166から実施例299を調製し、NaIO酸化開裂後の水素化ホウ素ナトリウムの還元によって、実施例299から実施例300を調製した。実施例51の酸化によって実施例301を調製し、過剰のメチルグリニャールを使用して301を302へ変換した。
【0115】
(実施例202ないし302及び5−1)
【0116】
【表6】











【0117】
文献の方法に従って、DASTによる実施例1ないし201の化合物の処理により、以下のフッ化化合物を調製した。化合物303ないし319の構造は、構造
【0118】
【化34】

の基
【0119】
【化35】

及び「Y」を定義することによって表される。
【0120】
(実施例303ないし319)
【0121】
【表7】



【0122】
当業者に公知の方法を使用して、スキーム6に従って調製される2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アゼチジン−1−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノールから以下の化合物を調製した。別段の記載がなければ、化合物320ないし334及び335ないし342の構造は、構造
【0123】
【化36】

の基
【0124】
【化37】

及び「Y」を定義することによって表される。
【0125】
(実施例320ないし334)
【0126】
【表8】


【0127】
当業者に公知の酸化方法を使用して、実施例1ないし201における化合物から以下の化合物を調製した。MCPBA酸化を使用して実施例24を335へ、実施例316を336及び337へ、実施例1を338へ、及び実施例16を339へ変換した。メチルトリオキソレニウムを使用して、実施例1を340及び341へ、及び実施例170を342へ変換した。
【0128】
(実施例335ないし342)
【0129】
【表9】

【0130】
【化38】

スキーム中の基C、B、A、及びYは「式I」に定義されているとおりである。
【0131】
(実施例343)
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン
【0132】
【化39】

【0133】
段階A
ジピリジン−3−イルメタノン(1−1、2.630g、14.28mmol)を、エチレングリコール(28ml)中に懸濁した。KOH(1.682g、29.98mmol)を添加し、固体のほとんどが溶解するまで、室温で1時間、反応物を撹拌した。ヒドラジン一水和物(1.596ml、32.84mmol)を添加し、混合物を185℃まで加熱した。1時間45分後、反応物を室温まで冷却し、HO(150ml)で希釈し、CHCl(4×100ml)で抽出した。合わせた有機物を水で洗浄し、塩水(2回)で洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮すると、3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジンが明るい黄色の固体として得られた。H NMR(CDCl)δ8.52−8.49(m,4H),7.47−7.45(m,2H),7.25−7.22(m,2H),3.99(s,2H)。[M+H]+=171.2。
【0134】
段階B
LiHMDS(2.45ml、THF中の1.2M、2.94mmol)を、炎で乾燥させた丸底フラスコに添加した。0℃まで混合物を冷却した後、6−メトキシピリジン−2−カルバルデヒド(Comins,)Daniel L.;Killpack,Michael O. J.Org.Chem.1990,55,69−73、161mg、1.18mmol)を添加した。30分後、無水THF(2.0ml)中のジ−3−ピリジルメタン(200mg、1.18mmol)を添加した。2時間後、混合物を室温まで加温し、飽和NHClで反応を停止し、CHCl(3回)及びiBuOH(2回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮した。残渣をMeOH(5ml)中に採取し、HNOH(0.4ml、HO中の50%)を添加した。18時間後、混合物を濃縮した。フラッシュカラム(勾配、0ないし10%MeOH/CHCl)により、1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタンアミンを淡黄色の油(168mg、47%)として得た。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.64(d,J=1.95Hz,1H),8.51(dd,J=1.46及び3.17Hz,1H),8.36(d,J=1.95Hz,1H);8.32(dd,J=1.46及び3.18Hz,1H),7.76(d,J=7.82Hz,1H),7.49(d,J=8.06Hz,1H),7.37−7.27(m,2H),7.09(m,1H),6.56(d,J=7.08Hz,1H),6.52(d,J=7.81Hz,1H),4.59(d,J=9.28Hz,1H),4.42(d,J=9.28Hz,1H),3.91(s,3H)。
【0135】
段階C
CHCN(1ml)中の1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタンアミン(75mg、0.25mmol)の溶液へ、HO中の2,2’−オキシジアセトアルデヒド(1.47ml、0.5M、0.73mmol)を添加した。10分後、NaBHCN(92mg、1.47mmol)を添加した。2時間後、1NのHCl(2ml)を添加した。1時間後、pHを8へ調整し、混合物をCHCl(3回)及びiBuOH(1回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮した。フラッシュカラム(勾配、0ないし10%MeOH/CHCl)によって、混合した画分が得られた。生成物を含有する画分をプールし濃縮した。逆相HPLC(5ないし100%CHCN/HO+0.1%TFA)によって、混合物を精製した。生成物を含有する画分をプールし、飽和NaHCOで塩基性とし、CHCl(3回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮すると、表題化合物(15mg、16%)が白色固体として得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.70(bs,1H),8.48(bs,1H),8.39(bs,1H),8.26(bd,J=3.9Hz,1H),7.71(d,J=7.82Hz,1H),7.44−7.36(m,2H),7.28(m,1H),7.03(m,1H),6.52(m,2H),5.01(d,J=11.72Hz,1H),4.27(d,J=11.72Hz,1H),3.96(s,3H),3.49(m,2H),3.35(m,2H),2.63(m,2H),2.42(m,2H);HRMS,C2225(M+1)についての計算値、377.1972;実測値377.1944。
【0136】
スキーム6に従って以下の化合物を作製し、スキーム中の中間体は文献の方法に従って修飾した。対応する(1−アリール−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)アミンを塩化4−クロロブチリルと反応させた後、塩基性条件下で閉環することによって実施例347を調製した。前記アミンを塩化3−クロロプロパンスルホニルと反応させた後、塩基性条件下で閉環することによって実施例368を調製した。対応するカルバミン酸塩、アミド、スルホンアミド又は尿素との371のパラジウムにより触媒されるアミノ化によって実施例372、375ないし378を調製した。372の脱保護によって実施例373を調製した。372のメチル化及び脱保護によって実施例379を調製した。Tschaenほか(J.Org.Chem.1995,60,4324)の方法を使用して、対応する(1−アリール−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)アミンから実施例380及び381を調製した。還元的アミノ化条件下で対応する第一級アミンをメチル−4−ブロモ−2−オキソペンタノアートで処理することによって実施例394を調製した。実施例394における化合物のエステル還元によって、実施例395が得られた。実施例394の化合物のエステル加水分解によって、対応するカルボン酸が得られ、これを標準的なペプチドカップリング条件へ供すると、実施例396、397、及び398のアミドが得られた。公表された手法(Tetrahedron Lett.2000,41,8735)に従って、[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アミンを、[メチル(2−オキソエチル)アミノ](オキソ)酢酸メチルで還元的アミノ化することによって実施例401を調製した。対応する(1−アリール−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)アミンを、クロロギ酸2−クロロエチルと反応させた後、塩基性条件下で閉環することによって、実施例405及び406を調製した。特段の記載がなければ、化合物344ないし420及び6−1ないし6−87の構造は、構造
【0137】
【化40】

の基
【0138】
【化41】

及び「Y」を定義することによって表される。
【0139】
(実施例344ないし420及び6−1ないし6−87)
【0140】
【表10】
















【0141】
【化42】

スキーム中の基C、B、A及びYは「式1」に定義されているとおりである。
【0142】
(実施例421)
3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル(鏡像異性体B)
【化43】

【0143】
段階A
下で炎により乾燥したフラスコ中で、3−シアノベンズアルデヒド(7.050g、53.76mmol)を、無水ジオキサン(100ml)中に溶解した。Ti(IV)エトキシド(28.183ml、134.40mmol)を添加した後、(S)−(−)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(7.167g、59.14mmol)を添加した。反応物を110℃まで加熱した。2.5時間後、反応物を室温まで冷却し、塩水(150ml)を添加した。沈殿物が形成され、反応物を1時間迅速に撹拌した。セライトを通して懸濁液をろ過し、ろ過ケーキを塩水及び酢酸エチルで洗浄した。ろ液の層を分離した。水性層を酢酸エチル(1回)で抽出した。合わせた有機物をNaSO上で脱水し、ろ過し、真空下で濃縮すると、(S)−N−[(3−シアノフェニル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドが、薄いオレンジ色の固体として生じた。H NMR(CDOD)δ8.61(s,1H),8.26(s,1H),8.22−8.20(m,1H),7.94−7.92(m,1H),7.72(t,1H,J=7.81Hz),l.28(s,9H)。
【0144】
段階B
下で炎によって乾燥されたフラスコ中で、ジイソプロピルアミン(1.647ml、11.75mmol)を、無水THF(5ml)中に溶解し、溶液を0℃まで冷却した。nBuLi(ヘキサン中の2.5M溶液、4.406ml、11.02mmol)を添加し、反応物を0℃で15分間撹拌した。無水THF(15ml)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(1.250g、7.34mmol)の溶液をゆっくり添加すると、反応物は暗赤色になった。15分後、無水THF(10ml)中の酢酸(S)−N−[(3−シアノフェニル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.893g、8.08mmol)の溶液を添加した。反応物を0℃で2.5時間撹拌し、飽和NHCl水溶液(150ml)で反応を停止した。生成物を酢酸エチル(4×100ml)で抽出した。合わせた有機物をNaSO上で乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮し、逆相HPLC(DeltaPak C18、47mm×300mm、15□、0%CHOH/100%HOないし100%CHOH/0%HO)によって精製した。各ジアステレオマーを含有する画分を個別に合わせ、真空下で濃縮すると、N−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドが、二つのジアステレオマー、すなわち気泡性の白色固体としてのジアステレオマーA及び白色固体としてのジアステレオマーBとして生じた。
【0145】
ジアステレオマーA:H NMR(CDCl)δ8.67(s,1H),8.62(d,1H,J=4.64Hz),8.37(d,1H,J=4.64Hz),8.17(d,1H,J=1.95Hz),7.94−7.93(m,1H),7.57(s,1H),7.53−7.51(m,1H),7.43(dd,1H,J=4.88Hz),7.39−7.37(m,2H),7.32(t,1H,J=7.57Hz),7.13(dd,1H,J=4.64Hz),5.15(d,1H,J=10.75Hz),4.22(d,1H,J=10.98Hz),1.06(s,9H)。[M+H]+=405.1。
【0146】
ジアステレオマーB:H NMR(CDCl)δ8.66(s,1H),8.54(d,1H,J=3.91Hz),8.37(s,2H),7.73−7.71(m,1H),7.55−7.50(m,3H),7.47−7.45(m,1H),7.39(t,1H,J=7.57Hz),7.43(dd,1H,J=4.88Hz),7.14(dd,1H,J=4.88Hz),5.16(dd,1H,J=7.57Hz),4.44(d,1H,J=10.74Hz),3.52(d,1H,J=7.81Hz),0.96(s,9H)。[M+H]+=404.9。
【0147】
段階C
N−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(ジアステレオマーB、1.567g、3.87mmol)をCHOH(15ml)中に溶解し、溶液を0℃まで冷却した。HCl(ジオキサン中の4M溶液、2.905ml、11.62mmol)を滴加した。反応物を室温まで加温させ、7時間撹拌した。反応物をHOで希釈し、飽和NaHCO水溶液を使用して、pH=7になるようにpHを調整した。酢酸エチル(3×75ml)で生成物を抽出した後、イソブタノール(6×50ml)で抽出した。合わせた有機物をNaSO上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮すると、3−(1−アミノ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリルが気泡性の明黄色の固体として生じた。
【0148】
鏡像異性体B:H NMR(CDOD)δ8.78(d,1H,J=1.53Hz),8.51(d,1H,J=3.66Hz),8.35(d,1H,J=1.53Hz),8.25−8.24(m,1H),8.18−8.14(m,1H),7.84−7.79(m,2H),7.72−7.70(m,1H),7.60−7.43(m,3H),7.26(dd,1H,J=4.88Hz),5.13(d,1H,J=10.99Hz),4.53(d,1H,J=11.29Hz)。[M+H]+=301.1。
【0149】
段階D
実施例343、段階Cの手法に従い、3−(1−アミノ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル(鏡像異性体B、0.503g、1.68mmol)を表題化合物へ変換した。逆相HPLC(5ないし95%CHCN/HO+0.05%NHOH)後のフラッシュカラムクロマトグラフィー(0ないし9%CHOH/CHCl)によって、生成物を精製した。画分を合わせて、真空中で濃縮すると、表題化合物が気泡性の白色固体として生じた。鏡像異性体B:H NMR(CDCl)δ8.67(d,1H,J=1.95Hz),8.51(dd,1H,J=1.22Hz),8.37(d,1H,J=2.20Hz),8.30(dd,1H,J=1.22Hz),7.69−7.67(m,1H),7.52−7.50(m,1H),7.43−7.37(m,4H),7.29(dd,1H,J=4.88Hz),7.07(dd,1H,J=4.88Hz),4.62(d,1H,J=11.96Hz),4.37(d,1H,J=12.21Hz),3.53−3.50(m,2H),3.49−3.37(m,2H),2.50−2.47(m,2H),2.29−2.26(m,2H)。[M+H]+=371.1870。
【0150】
以下の化合物をスキーム7に従って調製し、文献の方法に従ってスキームの中間体を修飾した。文献の手法を使用して、tert−ブチルスルフィンイミンではなくtert−ブチルスルフォンイミンを使用して、実施例7−3及び7−4を合成した。
【0151】
(実施例422ないし423及び7−1ないし7−4)
【0152】
【表11】

【0153】
【化44】

スキーム中の基C、B、A、及びRは「式I」に定義されているとおりである。
【0154】
(実施例424)
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル]ピリジン
【0155】
【化45】

【0156】
段階A
−78℃でのTHF(5ml)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(0.195g、1.15mmol)の溶液へ、LDA(0.7ml、1.8M)を添加し、1時間撹拌した。THF(1ml)中の4−フルオロベンズアルデヒド(0.171g、1.37mmol)を添加した。−78℃で10分間及び−45℃で0.5時間、混合物を撹拌した。反応を氷で停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮すると、固体が得られた。この固体をCHClで倍散すると、1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタノールが得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.60(d,1H,J=1.7),8.45(d,1H,J=1.9),8.38(dd,1H,J=4.7,1.2),8.27(dd,1H,J=4.6,1.2),7.91(d,1H,J=7.8),7.76(d,1H,J=8.0),7.34−7.29(m,3H),7.19(dd,1H,J=7.8,4.9),7.02(t,2H,J=8.8),5.68(d,1H,J=4.9),5.45(dd,1H,J=8.5,4.8),4.34(d,1H,J=8.8)。LRMS m/z(M+H)計算値:295.3、実測値:295.1。
【0157】
段階B
THF(4ml)中の1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタノール(0.2g、0.68mmol)の溶液へ、0℃でi−PrNEt(0.4ml、2.3mmol)を添加した後、塩化メタンスルホニル(0.1ml、1.3mmol)を添加した。反応混合物を10時間撹拌した。飽和NaHCOで希釈し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮すると、メタンスルホン酸1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチルが得られた。LRMS m/z(M+H)計算値:373.4、実測値:373.0。
【0158】
段階C
CFCHOH(1ml)中のメタンスルホン酸1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル(0.1g、0.27mmol)とi−PrNEt(0.1ml)との混合物を10時間還流加熱した。水性NaCO(2M)で希釈し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。逆相HPLC(5ないし100%CH3CN/H2O+0.1%TFA)によって残渣を精製すると、(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル]ピリジンのトリフルオロ酢酸塩が得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ11.38(ブロード,2H),8.68(d,2H,J=32.7),8.55(d,2H,J=14.9),8.0(d,1H,J=8.0),7.75(d,1H,J=8.0),7.58−7.60(m,1H),7.40−7.42(m,1H),7.08−7.11(m,2H),6.99−7.02(t,2H,J=8.3),5.16(d,1H,J=7.3),4.40(d,1H,J=7.3),3.63−3.76(m,2H)。LRMS m/z(M+H)計算値:377.3、実測値:377.2。
【0159】
スキーム8に従って以下の化合物を調製し、スキームの中間体は文献の方法に従って修飾した。
【0160】
(実施例425ないし427及び8−1ないし8−2)
【0161】
【表12】

【0162】
【化46】

スキーム中の基C、B、A、及びYは「式I」に定義されているとおりである。
【0163】
(実施例428)
(±)−1−[1−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン
【0164】
【化47】

【0165】
段階A
DMF(10ml)中の2−クロロ−6−クロロメチルピリジン(1.62g、10mmol)の溶液へ、2−ヒドロキシピリジン(0.95g、10mmol)及びCsCO(6.52g、20mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌した後、水で希釈し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮すると、固体が得られた。シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の2ないし4%MeOH)によってこの固体を精製すると、1−[(6−クロロピリジン−2−イル)メチル]ピリジン−2(1H)−オンが得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ7.62(t,1H,J=7.8),7.51(dd,1H,J=6.8,2.0),7.31−7.37(m,2H),7.25(d,1H,J=8.3),6.59(d,1H,J=9.2),6.21(td,1H,J=6.6,1.3),5.19(s,2H)。LRMS m/z(M+H)計算値:221.7、実測値:221.0。
【0166】
段階B
−78℃のTHF(6ml)中の1−[(6−クロロピリジン−2−イル)メチル]ピリジン−2(1H)−オン(0.3g、1.36mmol)の溶液へ、LDA(0.83ml、1.8M)を添加し、−78℃で1時間撹拌した。THF(3ml)中の3−[クロロ(ピリジン−3−イル)メチル]ピリジン(0.278g、1.36mmol)の溶液を添加し、混合物を0℃へ加温し、0℃で1時間撹拌した。反応を水で停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の3%MeOH)によって残渣を精製すると、(±)−1−[1−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オンが得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.58(d,1H,J=2.2),8.53(d,1H,J=2.0),8.42(dd,1H,J=4.6,1.2),8.35(dd,1H,J=4.6,1.2),7.92(d,1H,J=6.6),7.84(d,1H,J=8.0),7.64(d,1H,J=8.0),7.48(t,1H,J=7.7),7.25−7.09(m,6H),6.41(d,1H,J=9.0),6.09(t,1H,J=6.7),5.30(d,1H,J=12.2)。LRMS m/z(M+H)計算値:389.8、実測値:389.0。
【0167】
以下の化合物をスキーム9に従って調製し、スキームの中間体は文献の方法に従って修飾した。特段の記載がなければ、構造
【0168】
【化48】

の基
【0169】
【化49】

及び「Y」を定義することによって、化合物429ないし437、9−1ないし9−5及び444ないし446を表す。
【0170】
(実施例429ないし437及び9−1ないし9−5)
【0171】
【表13】



当業者に公知の方法を使用して、以下の化合物を実施例428から調製した。
【0172】
(実施例444ないし446)
【0173】
【表14】


【0174】
【化50】

スキーム中の基A、B、C、Y及びRは、「式I」に定義されているとおりである。
【0175】
(実施例447)
(±)−6−[1−(3,3−ジフルオロピリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン
【0176】
【化51】

【0177】
段階A
無水THF(5ml)中のジ−3−ピリジルメタン(250mg、1.47mmol)の溶液へ、LDA(2.1ml、3.16mmol)を、−78℃でゆっくり添加した。30分後、無水THF(3ml)中の2−ブロモピリジン−6−カルボン酸メチルの溶液をゆっくり添加した。30分後、冷却槽を除去し、混合物を室温まで加温した。4時間後、前記混合物を飽和NHClで希釈し、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮した。フラッシュカラム(100%EtOAc)により、1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタノンが黄色の油として得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.66(m,2H),8.53(m,2H),8.06(dd,J=0.98及び6.35Hz,1H),7.80(m,4H),7.28(m,2H),6.79(s,1H)。
【0178】
段階B
無水1,4−ジオキサン(2ml)中の1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタノン(154mg、0.44mmol)の溶液へ、塩酸3,3−ジフルオロピロリジン(75mg、0.52mmol)、TEA(0.079ml、0.57mmol)、及びTi(OEt)(0.18ml、0.87mmol)を添加した。混合物を加熱還流した。2時間後、前記混合物を室温まで冷却し、塩水で希釈し、セライトのパッドを通じてろ過した。パッドをEtOAcで洗浄した。ろ液層を分離し、水性層をEtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、褐色の気泡へと濃縮し、これを精製せずに次の段階で使用した。
【0179】
段階C
HOAc(3ml)中の未精製イミン(134mg、0.3mmol)の溶液へ、Zn粉末(198mg、3.02mmol)を室温で添加した。16時間後、セライトのパッドを通して混合物をろ過し、濃縮した。1MのNaOH中に残渣を採取し、CHCl(3回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮した。フラッシュカラム(勾配、0ないし10%MeOH/CHCl)により、2−ブロモ−6−[1−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンを黄色の固体として付与した。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.72(s,1H),8.49(d,J=4.89Hz,1H),8.37(s,1H),8.27(d,J=4.88Hz,1H),7.75(d,J=7.57Hz,1H),7.43(d,J=7.57Hz,1H),7.37(t,J=7.32Hz,1H),7.30(m,2H),7.04(dd,J=4.89及び2.93Hz,1H),6.88(d,J=7.33Hz,1H),4.88(d,J=11.71Hz,1H),4.53(d,J=11.48Hz,1H),3.10(m,1H),2.88(m,2H),2.70(m,1H),2.0(m,2H)。
【0180】
段階D
2−ブロモ−6−[1−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン(73mg、0.16mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(23mg、0.2mmol)、CsCO(75mg、0.23mmol)、Pd(dba)(3mg、0.003mmol)、及びキサントフォス(xantphos)(6mg、0.01mmol)を、無水1,4−ジオキサン(1.5ml)中で合わせた。混合物を脱気し(3×ポンプ/N)た後、100℃まで加熱した。5時間後、混合物を室温へ冷却し、EtOAcで希釈し、セライトのパッドを通じてろ過し、濃縮した。残渣を1mlのCHCl中に採取し、室温で1mlのTFAを添加した。90分後、混合物を濃縮した。飽和NaHCO中に残渣を採取し、CHCl(3回)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮した。フラッシュカラム(勾配、0ないし10%MeOH/CHCl)によって、表題化合物が黄色の気泡として得られた。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.68(d,J=2.20Hz,1H),8.47(d,J=4.15Hz,1H),8.37(d,J=2.19Hz,1H),8.25(d,J=3.90Hz,1H),7.74(d,J= 8.06Hz,1H),7.41(d,J=7.81Hz,1H),7.25(m,2H),7.02(m,1H),6.27(m,2H),4.85(d,J=11.47Hz,1H),4.39(s,2H),4.35(d,J=11.72Hz,1H),3.10(m,1H),2.86(m,2H),2.67(m,1H),2.0(m,2H);MS(M+H)382.0。
【0181】
以下に記載されている方法を用いて、本発明の代表的な化合物を評価し、Kv1.5アッセイで活性を示すことを見出し、これによって、Kv1.5阻害剤及び抗不整脈薬としての本発明の化合物の有用性を実証及び確認した。この種の化合物は、前向きの心拍数依存性を示し、より大きな程度で、又は、好ましくは、脱分極若しくは心拍数のより速い速度で外向きのK電流を遮断する場合があり得る。このような化合物は、以下に記載されているように、電気生理学的研究において同定することが可能である。例えば、1Hz及び3Hzの周波数で伝えられる一連の脱分極の間、3Hzで10秒の列の間に観察される遮断の量が、1Hzで観察される遮断の量より大きければ、遮断は「心拍数依存的」である。Kv1.5遮断薬は、使用依存性も示す場合があり、その間、外向きK+電流の遮断が使用とともに、又は心臓細胞の反復的脱分極の間に増加する。遮断の使用依存性は、ある拍数又は頻度での一連の又は一続きの拍動又は脱分極における、それぞれの連続的脱分極とともに、より大きな程度で起こる。例えば、1Hzの頻度での一連の10回の脱分極の間、遮断の量が、最初のパルス列より、10番目のパルス列の方が大きければ、遮断は「使用依存性」である。Kv1.5遮断薬は、使用依存性及び心拍数依存性をともに示し得る。
【0182】
Kv1.5遮断薬は、ヒト、ラット、マウス、イヌ、サル、フェレット、ウサギ、モルモット又はヤギを含む(これらに限定されない。)様々な種から得られる心筋細胞又はその他の組織を用いて、固有のIkurの電気生理学的研究を通じて同定することもできる。固有の組織では、Kv1.5は、ホモオリゴマーとして、又は他のKvファミリーの一員とのヘテロオリゴマーとして存在することができ、又はβサブユニットとの複合体中で存在し得る。本発明の化合物は、Kv1.5ホモオリゴマー若しくはヘテロオリゴマー又はβサブユニットとの複合体を形成するKv1.5を遮断し得る。
【0183】
Kv1.5アッセイ
高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイは、系統的な一次スクリーニングである。高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイは活性を確認し、Kv1.5カリウムチャンネルに特異的に影響を与える因子の効力の機能的指標を与える。Kissら(Assay and Drug Dev.Tech.,1(1−2):127−135,2003)及びSchroederら(J. of Biomol. Screen.,8(1);50−64,2003)は、Kv1.5及び他の電位開口型イオンチャンネルに対するこの装置の使用について記載している。
【0184】
ヒト心臓からクローニングされたKv1.5カリウムチャンネルαサブユニットを安定的に発現するチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を、90−100%の集密度になるまで、10%FBS、100U/mlペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、1000μg/mLG418サルファートが補充されたHamのF12培地中で増殖させる。Verseneでの処理によって、細胞を二次培養した後、リン酸緩衝化生理的食塩水(PBS)中に懸濁し、遠心する。PBS中に細胞ペレットを再懸濁し、得られた懸濁液を、IonWorks(登録商標)HT装置の細胞貯蔵槽中に入れる。
【0185】
pH7.3になるように調整された、グルコン酸カリウム100、KCl40、MgCl3.2、EGTA 3、N−2−ヒドロキシルエチルピペラジン−N−2−エタンスルホン酸(HEPES)5(mM)を含有する細胞内溶液を用いて、電気生理学的記録を行う。30mg/mLの原溶液としてアムホテリシン(Sigma)を調製し、内部緩衝液中で0.1mg/mlの最終実効濃度になるように希釈する。外部溶液は、DulbeccoのPBS(Invitrogen)であり、CaCl 0.90、KCl 2.67、KPO 1.47、MgCl 0.50、NaCl 138、NaPO 8.10(mM)を含有し、7.4のpHを有する。全ての化合物は、DMSO中の10mM原溶液として調製される。化合物を外部緩衝液中に希釈した後、実験の間(最終DMSO濃度<0.66%容量)、薬物プレートからPatchplateに移す。
【0186】
Kv1.5イオン電流を、室温で記録する。膜電流を増幅し(RMS約10pA)、10kHzでサンプリングを行う。漏出電気伝導度を測定するために、検査パルスの200m秒前に、160m秒の過分極(10mV)プレパルスを印加することによって、全ての実験で、漏出の差し引きを行う。
【0187】
パッチクランプ刺激プロトコールは、以下のとおりである。
【0188】
1.Patchplateのウェルに、外部緩衝液3.5μLを加える。
【0189】
2.各ホールを横切って、10mV、160m秒の電位差を印加することによって、平面式マイクロピペットホール抵抗(Rp)を測定する(ホール試験)。
【0190】
3.ピペットで、細胞をPatchplate中に入れ、各Patchplateウェルの底部に1ないし2μmの穴を有する高い抵抗のシールを形成する。どれだけ多くのPatchplateウェルがシールを形成した細胞を有するかを決定するために、シール試験スキャンを実施する。
【0191】
4.細胞への電気的アクセスを得るために、Patchplateの底部上で、4分間、アムホテリシンを含有する細胞内溶液を循環させる。
【0192】
5.化合物添加前試験パルスを、Patchplate上の各ウェルに印加する。プロトコール:−80mVの膜固定電位で、15秒間、細胞の電圧を固定する。この後、5Hzの刺激列(+40mVになるように、27×150m秒の脱分極)を与える。+40mVまでの膜電位段階は、外向き(正の)イオン電流を誘発する。
【0193】
6.Patchplateの各ウェルに化合物を添加する。化合物を、5分間インキュベートする。
【0194】
7.化合物添加後試験パルスプロトコールを適用する。プロトコール:−80mVの膜固定電位で、15秒間、細胞の電圧を固定する。この後、5Hzの刺激列(+40mVになるように、27×150m秒の脱分極)を与える。
【0195】
データ解析は、オフラインで行う。各化合物の阻害効果を測定するために、薬物添加前と薬物添加後の対にした比較を使用する。+40mVまでの27番目の脱分極(5Hzの列)の間、ピーク対照電流の阻害%を、アンタゴニスト濃度の関数としてプロットする。Hill方程式に濃度応答データをフィッティングすることによって、電流を50%阻害するために必要とされる薬物の濃度(IC50)を求める。対照の%=100×(1+[薬物]/IC50−1
各細胞に対して、4つの算術的計量が得られる。
【0196】
1)シールの抵抗
2)ベースラインの計量(+40mVまでの最初の脱分極から5ないし45ms前の、−70mVでの平均電流)
3)電流上昇計量(+40mVまでの最初の脱分極中の前化合物平均電流振幅−+40mVまでの27番目の脱分極中の前化合物平均電流振幅)
4)ピーク電流(5Hzの列の間、+40mVまでの27番目の脱分極中の最大電流振幅)
全ての計量は、化合物添加前追跡と化合物添加後追跡の両者の間に得られる。
【0197】
1)シール抵抗が50MΩ未満、
2)前化合物の間、ベースライン計量が±100pAより大きい、
3)電流上昇計量が、−0.2nAより大きい、
4)前読み取りピーク計数が400pAより小さければ、細胞をさらなる解析から除去する。
【0198】
上掲の化合物は、上記高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイにおいて、33μM以下の濃度で20%以上の阻害を与える。
【0199】
原子吸光分光法のプロトコール:
本アッセイは、炎光原子原子吸光分光法(FAAS)を用いたRb外向き電流によって測定される、CHO細胞中で異種的に発現されたヒトKv1.5Kチャンネルを特異的に遮断する薬剤を同定する。イオンチャンネル活性の測定へのFAASの適用は、「Terstappen et al, Anal. Biochem,272:149−155,1999」から改変した。
【0200】
CHO cells expressing human KvI.5 are cultured as described above,then harvested with trypsin−EDTA and washed with medium.
上述のように、ヒトKv1.5を発現するCHO細胞を培養した後、トリプシン−EDTAで採集し、培地で洗浄した。
【0201】
1.4000細胞/ウェルを、96ウェル細胞培養プレート(アッセイプレート)中に播種し、37℃で48時間、細胞を増殖させる。
【0202】
2.溶媒を除去し、5%CO下、37℃で3時間、Rb Load Buffer(Aurora Biomed,Vancouver,BC)200μLを添加する。
【0203】
3.Hankのバランス援用液(HBSS)200μLで細胞を5回洗浄した後、検査化合物又は0.5%DMSOを含有する100μLを添加した。
【0204】
4.10分後、140mMKClを含有する、HEPESで緩衝化された生理的食塩水100μLを添加し、穏やかに振盪させながら、室温で5分間、プレートをインキュベートする。
【0205】
5.その直後、新鮮な96ウェルプレートに上清150μLを移し、残りの上清を吸引する。
【0206】
6.Cell Lysis Buffer(Aurora Biomed,Vancouver,BC)120μLをアッセイプレートに添加し、分析の前に10分間振盪する。
【0207】
7.ICR−8000自動AAS装置(Aurora Biomed,Vancouver,BC)を用いて、上清(SUP)及び可溶化液(LYS)の試料中のRb含量を測定する。
% FLUX=I 00%*(SUP/(LYS+SUP)). % INH=100%*(1−(A−B)/(C−B)),where A is % FLUX in the presence of tested compound,B is % FLUX in the presence of 10 mM (6−methoxy−2−methyl−1−oxo−4− phenyl−l,2−dihydroisoquinolin−3−yl)−NN−dimethylmethanaminium chloride,C is % FLUX in the presence of 0.25% DMSO. The above−listed compounds provide > 25% inhibition at a concentration of 25 μM or less in the AAS assay described above.
%FLUX=100%*(SUP/(LYS+SUP))。%INH=100%*(1−(A−B)/(C−B))(Aは、検査化合物存在下での%FLUXであり、Bは、10mM (6−メトキシ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−3−イル)−N,N−ジメチルメタンアミニウムクロリドの存在下での%FLUXであり、Cは、0.25%DMSO存在下での%FLUXである。)。
【0208】
上掲の化合物は、上記AASアッセイにおいて、25μM以下の濃度で25%以上の阻害を与える。
【0209】
本発明の化合物は、活性成分化合物の、温血動物の身体中の作用部位との接触に影響を与える任意の手段によって、本発明に従って、苦痛、疾病及び病気の治療又は予防のために投与することが可能である。例えば、投与は、経口、局所(経皮、眼内、口内、鼻内、吸入、膣内、直腸、腔内を含む。)及び非経口とすることができる。本明細書において使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内注射又は注入、胸骨内及び腹腔内を含む投与様式を表す。
【0210】
化合物は、個別の治療剤として、又は治療剤の組み合わせとして、医薬とともに使用するために利用できる任意の慣用手段によって投与することが可能である。化合物は、単独で投与することが可能であるが、一般的には、選択された投与経路及び標準的な薬学的慣行に基づいて選択された薬学的担体とともに投与される。
【0211】
本開示において、温血動物とは、恒常的な機構を有する動物界の一員であり、哺乳動物及び鳥類が含まれる。
【0212】
投与される投薬量は、投与を受ける者の年齢、健康及び体重、疾病の程度、同時に行われている治療の種類(存在する場合)、治療の頻度及び所望される効果の性質に依存する。通常、活性成分化合物の一日投薬量は、約1から500mg/日までである。通常、所望の結果を得るために、1又は複数の適用で10から100mg/日が有効である。これらの投薬量は、上記されている苦痛、疾病及び病気(例えば、心房性細動、心房性粗動、心房性不整脈及び上室性頻拍症などの心不整脈、発作及びうっ血性心不全などの血栓塞栓性事象並びに免疫低下)の治療及び予防に有効な量である。
【0213】
活性成分は、カプセル、錠剤、トローチ、糖衣錠、顆粒及び粉末などの固体剤形で、又はエリキシル、シロップ、エマルジョン、分散液及び懸濁液などの液体剤形で経口投与することが可能である。活性成分は、分散液、懸濁液又は溶液などの無菌液体剤形で、非経口的に投与することも可能である。局所投与用の、軟膏、クリーム、ドロップ、経皮パッチ若しくは粉末として、眼内投与のための、眼溶液又は懸濁液形成(すなわち、点眼薬)として、吸入若しくは鼻内投与のためのエアロゾルスプレー若しくは粉末組成物として、又は直腸若しくは膣投与のためのクリーム、軟膏、スプレー又は坐薬として活性成分を投与するために使用することも可能な他の剤形。
【0214】
ゼラチンカプセルは、活性成分と、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などの粉末化された担体とを含有する。圧縮された錠剤を作製するために、類似の希釈剤を使用することが可能である。錠剤及びカプセルは何れも、一定の時間(hour)にわたって、医薬の持続的な放出を与えるために、徐放性製品として製造することが可能である。圧縮された錠剤は、あらゆる不快な味を覆い隠し、周囲から錠剤を保護するために糖衣若しくはフィルムコートを施すことが可能であり、又は胃腸管内で選択的に崩壊させるために腸溶コートを施すことが可能である。
【0215】
経口投与用の液体剤形は、患者の受容を増大させるために、着色剤及び着香剤を含有することが可能である。
【0216】
一般に、水、適切な油、生理的食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液及び関連糖溶液及びプロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどのグリコールが、非経口溶液のための適切な担体である。非経口投与用の溶液は、好ましくは、活性成分の水溶性塩、適切な安定化剤を含有し、必要であれば、緩衝物質を含有する。単独の又は組み合わされた、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸などの抗酸化剤が、適切な安定化剤である。クエン酸及びその塩並びにEDTAナトリウムも使用される。さらに、非経口溶液は、塩化ベンズアルコニウム、メチル又はプロピルパラベン及びクロロブタノールなどの防腐剤を含有することが可能である。
【0217】
適切な薬学的担体は、本分野における標準的な参考図書である「Remington’s Pharmaceutical Sciences,A. Osol」に記載されている。
【0218】
吸入による投与の場合、本発明の化合物は、加圧されたパック又は噴霧器からのエアロゾルスプレー付与の形態で便利に送達され得る。化合物は、製剤化され得る粉末として送達してもよく、粉末組成物は、通気粉末吸入装置の補助を得て吸入され得る。吸入のための好ましい送達系は、定量吸入(MDI;metered dose inhalation)エアロゾルであり、これは、フッ化炭素又は炭化水素などの適切な噴射剤中の式Iの化合物の懸濁液又は溶液として調合することができる。
【0219】
眼投与の場合、化合物が、十分な時間にわたって、眼表面と接触し続けて、化合物が眼の角膜及び内部領域に浸透できるように、適切な眼用ビヒクル中の、式Iの化合物の適切な重量%の溶液又は懸濁液を用いて、眼用調製物を調合することができる。
【0220】
本発明の化合物を投与するための有用な薬学的剤形には、硬ゼラチンカプセル及び軟ゼラチンカプセル、錠剤、非経口注射剤及び経口懸濁液が含まれるが、これらに限定されない。
【0221】
粉末化された活性成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg及びステアリン酸マグネシウム6mgによって、2片の標準的な硬ゼラチンカプセルそれぞれを充填することによって、多数の単位カプセルが調製される。
【0222】
大豆油、綿実油又はオリーブオイルなどの消化可能な油中の活性成分の混合物が調製され、活性成分100mgを含有する軟ゼラチンカプセルを形成するために、容積式ポンプを用いて、ゼラチン中に注入される。カプセルは、洗浄及び乾燥される。
【0223】
投薬単位が、活性成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微晶質セルロース275mg、デンプン11mg及びラクトース98.8mgであるように、慣用の手順によって多数の錠剤が調製される。口当たりをよくするために、又は吸収を遅延させるために適切なコーティングを施してもよい。
【0224】
注射による投与に適した非経口組成物は、10容量%のプロピレングリコール中で活性成分1.5重量%を撹拌することによって調製される。注射用の水で溶液を所定の容量とし、滅菌する。
【0225】
水性懸濁液は、各5mLが、細かく分割された活性成分100mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム100mg、安息香酸ナトリウム5mg、ソルビトール溶液(米国薬局方)1.0g及びバニリン0.025mLを含有するように、経口投与用に調製される。
【0226】
本発明の化合物が段階的に投与され、又は別の治療剤とともに投与される場合には、一般に、同一の剤形を使用することが可能である。薬物が物理的な組み合わせで投与される場合には、組み合わされる薬物の適合性に応じて、剤形及び投与経路を選択すべきである。このように、同時投与という用語は、2つの薬剤を同時若しくは順次に投与すること、又は2つの成分の一定用量の組み合わせとして投与することが含むものと理解される。
【0227】
本発明の化合物は、単一の活性成分として投与することが可能であり、又は、キニジン、プロパフェノン、アムバシリド(ambasilide)、アミオダロン、フレカイニド、ソタロール、ブレチリウム、ドフェチリド、アルモカラント、ベプリジル、クロフィリウムなどのKv1.5遮断活性を有する他の抗不整脈薬、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ブピバカイン(bupivacine)、エリスロマイシン、ベラパミル、ニフェジピン、ザテブラジン、ビスインドリルマレイミドなどのKv1.5遮断活性を有する他の化合物、又はACE阻害剤(ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリルエルブミン、キナプリル、ラミプリル及びトランドラプリルなど)、アンギオテンシンIIアンタゴニスト(カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン及びバルサルタンなど)、強心配糖体(ジゴキシンなど)、L型カルシウムチャンネル遮断薬、T型カルシウムチャンネル遮断薬、選択的および非選択的β遮断薬など(これらに限定されない。)のその他の心血管薬、免疫抑制化合物、エンドセリンアンタゴニスト、トロンビン阻害剤、アスピリン、ナプロキセンなどのアスピリン以外の非選択的NSAID、ワルファリン、第Xa因子阻害剤、低分子量ヘパリン、分画されていないヘパリン、クロピドグレル、チクロピジン、チロビファンなどのIIb/IIIa受容体アンタゴニスト、5HT受容体アンタゴニスト、インテグリン受容体アンタゴニスト、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、TAFI阻害剤及びP2T受容体アンタゴニストの第二の活性成分と組み合わせて投与することが可能である。本発明の化合物は、単一の活性成分として、又はペースメーカー若しくは除細動装置と組み合わせて投与することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iを有する化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【化1】

(式中、
Aは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環ヘの結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、並びに
5)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Bは、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びに、
ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール環原子は、置換されていないか、又はオキソで置換されており;
Cは、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和5員単環式環、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する不飽和6員単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択される。)、
3)C−C10シクロアルキル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されている。)、
5)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
6)C(O)R
7)C(O)OR、及び
8)C(O)N(R(2つのR基は、環を形成するために連結されることができる。)、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及び飽和複素環式環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xは、H、OR、NR、F、CN、S(O)0−2、C(O)OR及びC(O)N(Rからなる群から選択され;
Yは、
【化2】


13)含窒素ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は、窒素原子であり、並びに、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
前記含窒素ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環式環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Gは、これが出現するごとに、H及びOからなる群から独立に選択され;
Zは、C(R、NR、NC(O)R、NC(O)OR、NC(O)N(R、NC(O)1−2、S(O)0−2、−N(R)C(O)−、−C(R)=C(R)−及びOからなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、
1)水素、
2)C−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)アリール、
5)複素環、
6)C−C10シクロアルキル、及び
7)OR
からなる群から独立に選択され、
前記アルキル、アリール、複素環及びシクロアルキルは、非置換であるか、又はRから選択される少なくとも1つの置換基で必要に応じて置換されており;
及びRは、独立に、
1)水素、
2)(CROR
3)(CRN(R
4)(CRC(O)R
5)(CRC(O)OR
6)(CR
7)(CRC(O)
8)(CRS(O)N(R
9)C(O)R
10)C(O)OR
11)C(O)N(R
12)S(O)
13)S(O)N(R
14)(CRN(R)(CRC(O)N(R
15)(CRC(O)N(R
16)(CRN(R)(CRC(O)O(R)、及び
17)(CRN(R)S(O)
からなる群から選択され:
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)ハロゲン、
3)NO
4)CN、
5)CR=C(R
6)C≡CR
7)(CROR
8)(CRN(R
9)(CRC(O)R
10)(CRC(O)OR
11)(CR
12)(CRC(O)
13)(CRS(O)N(R
14)OS(O)
15)N(R)C(O)R
16)N(R)S(O)
17)(CRN(R)R
18)(CRN(R)(CRC(O)N(R
19)(CRN(R)(CRC(O)O(R)、
20)N(R)(CR
21)N(R)(CRN(R、及び
22)(CRC(O)N(R
からなる群から選択され;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキル、
3)置換されていない若しくは置換されたC−C10シクロアルキル、
4)置換されていない若しくは置換されたアリール、
5)置換されていない若しくは置換された複素環、
6)CF
7)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルケニル、及び
8)置換されていない若しくは置換されたC−Cアルキニル、
又は、Rが、Rで二置換された窒素原子に結合されている場合には、各Rは、C−Cアルキルから独立に選択され、且つ窒素原子は、各Rと一緒に環を形成し;
は、これが出現するそれぞれの事例において、独立に、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)OR
5)CF
6)置換されていない又は置換されたアリール、
7)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
8)置換されていない又は置換された複素環、
9)S(O)N(R
10)C(O)OR
11)C(O)R
12)CN、
13)C(O)N(R
14)N(R)C(O)R
15)N(R)C(O)OR
16)N(R)C(O)N(R
17)OC(O)N(R
18)S(O)
19)OS(O)mR
20)NO
21)N(R
22)SC(O)R
23)N(R)S(O)
からなる群から選択され、
は、独立に、
1)S(O)N(R
2)C(O)OR
3)C(O)R
4)C(O)N(R、及び
5)S(O)
からなる群から選択され;
mは、独立に、0、1又は2であり;
nは、独立に、0、1、2、3、4、5又は6であり;
uは、0、1又は2であり;
vは、0、1又は2である。)
【請求項2】
請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Bは、ヘテロアリール環であり、ヘテロアリール環への結合点は、炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、ピリジン及びピリミジンからなる群から選択され、ヘテロアリール環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nヘテロアリール環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xは、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択される。)
【請求項3】
請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Aは、
1)フェニル環、
2)ピリジル環であり、ピリジル環の結合点は、炭素原子であり、並びに
3)C−C10アルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択され;
フェニル環及びピリジル環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;並びに
Cは、
1)アリール環(任意の安定なアリール環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)1又は2個のN原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
からなる群から選択され;
任意の安定な原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されており、
3)シクロプロピル環(任意の安定な環原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
4)N及びOからなる群から選択される1又は2個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環式環(任意の安定な環原子は、独立に、非置換であるか、又はRから選択される基で置換されており)、並びに
5)C−Cアルキル(任意の安定な原子は、独立に、置換されていないか、又はRから選択される基で置換されている。)、
からなる群から選択される。)
【請求項4】
請求項3に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Bは、ピリジル環であり、ピリジル環への結合点は、炭素原子であり、並びにピリジル環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、N原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Xは、水素、OH、OCH及びFからなる群から選択され;
Aは、
1)フェニル環、
2)ピリジル環(ピリジル環への結合点は、炭素原子である。)、並びに
3)−C(CH
からなる群から選択され、
フェニル環及びピリジル環は、非置換であるか、Rで一置換され、Rから独立に選択される基で二置換され、Rから独立に選択される基で三置換され、又はRから独立に選択される基で四置換され、Nピリジル環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており;
Cは、
【化3】



からなる群から選択され、
Yは、
【化4】








からなる群から選択される。)
【請求項5】
(±)−2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−エタノール、
(±)−3−メチル−2−モルホリン−4−イル−1,1−ジピリジン−3−イルブタン−1−オール、
(±)−2−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−2−ピペリジン−1−イル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−tert−ブチル4−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピペラジン−1−カルボキシラート、
2−[(1S,4S)−2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−チオモルホリン−4−イルエタノール、
(±)−2−(ジエチルアミノ)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−7−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−[2−(トリフルオロメチル)ピロリジン−1−イル]エタノール、
(±)−2−(2−イソプロピルピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(2R)−2−シクロプロピル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−[シクロブチル(エチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−[エチル(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3−フルオロピロリジン−1−イル)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−モルホリン−4−イル−1,2−ジフェニル−1−ピリジン−2−エタノール、
2−モルホリン−4−イル−2−フェニル−1−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−2−(フェニルスルホニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1,3−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルタノール、
(±)−1,2−ジフェニル−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−1−ピリジン−4−イルエタノール、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−3−[2−ヒドロキシ−1−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−3−メチルイミダゾリジン−2−オン、
(±)−1−tert−ブチル−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]イミダゾリジン−2−オン、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−2−イル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(1H−ピラゾール−1−イル)−1,1,2−トリピリジン−3−イルエタノール、
(±)−1,1,2−トリピリジン−3−イル−2−(1Η−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エタノール、
(±)−4−[2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−(2Η−1,2,3−トリアゾール−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−(1−ベンジル−1H−ピラゾール−5−イル)(ジピリジン−3−イル)メタノール、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリダジン−3(2H)−オン、
(R)−1−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(S)−1−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピロリジン−1−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−(3−メトキシフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
2−[(2r)−2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(3−ブロモフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
(±)−2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(5−クロロ−2−チエニル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−ピロリジン−1−イルエタノール、
2−[(3R,4R)−3,4−ジフルオロピロリジン−1−イル]−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−1−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピペリジン−3−オール、
2−(4−フルオロフェニル)−2−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(シクロブチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)−アミノ]エタノール、
2−(ベンジルオキシ)−N−[(lR)−2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アセトアミド、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−3−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−フェニルブタンアミド、
ベンジル[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]カルバマート、
N−[(1R)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、
(±)−2−フェニル−l,1−ジピリジン−3−イル−2−(1H−ピロール−1−イル)エタノール、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3,3’−(1−フルオロ−2−フェニル−2−ピロリジン−1−イルエタン−1,1−ジイル)ジピリジン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アゼチジン−3−オール、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アゼチジン−3−イルフェニルカルバマート、
(±)−2−(3,3−ジフルオロアゼチジン−1−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1−(I−オキシドピリジン−3−イル)−1−ピリジン−3−イルエタノール、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−N−[1−(4−フルオロフェニル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]−2−メトキシアセトアミド、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピロリジン−2−オン、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−4−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)モルホリン、
(±)−3,3’−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピロリジン−1−イルエタン−1,1−ジイル]ジピリジン、
(±)−4−[1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](3,3,3−トリフルオロプロピル)アミン、
(±)−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−3,3’−[2−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)エタン−1,1−ジイル]ジピリジン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−2−イルエチル]モルホリン、
(±)−4−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン、
(±)−6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−Ν−メチル−6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−メチル[6−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]カルバマート、
(±)−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]{[1−(フェニルスルホニル)−1H−ピロール−2−イル]メチル}アミン、
(±)−メチル 1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート、
(±)−3−{1−[2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N,N−ジメチルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−メチルピペラジン−2,3−ジオン、
(±)−3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−3−[1−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−ベンジル(l,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)カルバマート、
(±)−n−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−フェニルシクロプロパンカルボキサミド、
(±)−3−(1−{[(1−フェニル−lh−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(R)−3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(S)−3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−メトキシ−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(シクロペンチルオキシ)−2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−1−[1−(6−クロロピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(R)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(S)−1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[1−(lΗ−ピラゾール−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−ピラゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−1−(l,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−2−[2,2−ジピリジン−3−イル−1−(lΗ−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ピリジン,
(±)−3−[2,2−ジピリジン−3−イル−1−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−[l(2H)−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−フェニル−l,2−ジピリジン−3−イル−2−(lΗ−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エタノール、
(±)−1−フェニル−1−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イル−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エタノール、
(±)−4−[2−ヒドロキシ−2,2−ジピリジン−3−イル−1−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−l,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−1−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル)ピラジン−2(1H)−オン、
(±)−2−(6−ブロモピリジン−3−イル)−1,1−ジピリジン−3−イル−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エタノール、
(±)−3−[1−ヒドロキシ−2−(2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサジナン−2−オン、
(±)−3−[2−(6−ブロモピリジン−3−イル)−1−ヒドロキシ−1−ピリジン−3−イル−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−ヒドロキシ−l,2−ジピリジン−3−イル−2−(1Η−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−ヒドロキシ−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イル−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサジナン−2−オン、
(±)−3−[1−ヒドロキシ−2−(2−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(S)−{1−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}エタンチオアート、
(±)−3−[1−(2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(2−オキソモルホリン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(2−ヒドロキシモルホリン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N,N−ビス(1−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリル}ピロリジン−2−イル)プロリンアミド、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−tert−ブチル 2−{[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アミノ}エチルカルバマート、
(±)−3−[1−(2−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−N−(2−{[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アミノ}エチル)メタンスルホンアミド、
(±)−3−(1−モルホリン−4−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)フェニル、
(±)−3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1,3−オキサジナン−2−オン、
(±)−N−(2−{[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アミノ}エチル)−n’−フェニル尿素、
(±)−N−(tert−ブチル)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−ピペリジニルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−シクロヘキシルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−フェニルプロリンアミド、
(±)−メチル 1−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート、
(±)−3−(1−{[(1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]アミノ}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−メチル 1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート、
(±)−メチル 1−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル−N−メチルメタンスルホンアミド、
(±)−3−[1−(2−オキソピロリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イルフェニルカルバマート、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−メチルプロリンアミド、
(±)−N−エチル−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリンアミド、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}−N−メチルシクロプロパンスルホンアミド、
(±)−3−[1−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イルアミノ)−2,2−ジピリジン−3−イルエチルベンゾニトリル、
(±)−メチル 1−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)プロリナート
(±)−N−ブチル−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−イソブチルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−シクロブチルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−シクロペンチルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−ピリジン−2−イルプロリンアミド、
(±)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]プロリンアミド、
(±)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリンアミド、
(±)−4−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]モルホリン−2−オン、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}−N−シクロプロピルメタンスルホンアミド、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}−N−エチルメタンスルホンアミド、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}−N−エチルシクロプロパンスルホンアミド、
(±)−N−{1−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピペリジン−4−イル}−N−メチルエタンスルホンアミド、
(±)−メチル 1−[1−(3−シアノフェニル)−2−ピラジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]プロリナート
(±)−2−{1−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピロリジン−2−イル}−1H−ベンズイミダゾール、
(±)−メチル 1−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリナート
(±)−3−{1−[2−(1H−ベンズイミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−N−(tert−ブチル)−1−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]プロリンアミド、
(±)−2−{1−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピロリジン−2−イル}−1H−ベンズイミダゾール、
(±)−tert−ブチル 3−{[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]アミノ}ピペリジン−1−カルボキシラート、
(±)−{1−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピロリジン−2−イル}メタノール、
(±)−3−(1−{[(4−フェニル−1,3−チアゾール−2−イル)メチル]アミノ}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−(1−{[(2−フェニル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]アミノ}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]エチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−(1−{[3−(4−メトキシフェノキシ)ベンジル]アミノ}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[(キノリン−3−イルメチル)アミノ]エチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−(1−{[4−(メチルチオ)ベンジル]アミノ}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[(2,2−ジメチルペント−4−エン−1−イル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[(4−プロポキシベンジル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[(ビフェニル−4−イルエチル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[(1−ベンゾチエン−2−イルメチル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}エチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[(4−シアノベンジル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−6−{1−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ピリジン−2−アミン、
(±)−2−メトキシ−6−{1−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ピリジン、
(±)−3−{2−(4−フルオロフェニル)−2−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−1−ピリジン−3−イルエチル}ピリジン、
(±)−3−{1−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−2−ピラジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−{1−[2−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル]−2−ピラジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−4−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−4−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ベンゾニトリル、
(±)−4−{1−[(2−フルオロエチル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−4−{1−[(2,2−ジフルオロエチル)アミノ]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−N−{1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−N−{1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−6−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ピリジン−2−アミン、
(±)−N−{1−[2−(メチルチオ)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−N−{1−[2−(メチルスルホニル)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−N−{1−[3−(メチルチオ)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−N−{1−[3−(メチルスルホニル)フェニル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−1−(2,3’−ビピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタンアミン、
(±)−1−(2,3’−ビピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イル−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)エタンアミン、
(±)−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
(±)−3−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン、
ベンジル(±)−1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチルカルバマート、
(±)−4−[1−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−ネオペンチル 1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチルカルバマート、
(±)−N−{1−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}−n−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミン、
(±)−4−{2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イル−1−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ピリミジン−2−アミン、
(±)−6−{2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]エチル}ピリジン−2−アミン、
(±)−1−(2−モルホリン−4−イルピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−1−{2−[メチル(ピリジン−3−イル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2,2−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−3,3’,3’’−[2−(1H−テトラゾール−1−イル)エタン−1,1,2−トリイル]トリピリジン、
(±)−3−[2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イル−2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−2−[2,2−ジピリジン−3−イル−1−(4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル)エチル]ピリジン、
(±)−4−{2−(4−クロロフェニル)−1−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−2−ピリジン−3−イルエチル}モルホリン、
(±)−4−[2−(4−クロロフェニル)−1−モルホリン−4−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン及び
(±)−6−[1−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン
からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
Kv1.5を阻害するのに有効である量で、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、Kv1.5の阻害によってその治療が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を治療する方法。
【請求項7】
前記症状が心不整脈である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
心不整脈が心房性細動である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
心不整脈が心房粗動、心房性不整脈及び上室性頻拍症からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
Kv1.5を阻害するのに有効である量で、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、Kv1.5の阻害によってその予防が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を予防する方法。
【請求項11】
症状が心不整脈である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
心不整脈が心房性細動である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
心不整脈が心房粗動、心房性不整脈及び上室性頻拍症からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
症状が血栓塞栓性事象である、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
血栓塞栓性事象が発作である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
症状がうっ血性心不全である、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
薬学的に許容される担体と請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその結晶形態若しくは水和物を含む薬学的製剤。
【請求項18】
請求項1に記載の化合物と薬学的に許容される担体を組み合わせることによって作製される薬学的組成物。
【請求項19】
Kv1.5遮断活性を有する抗不整脈剤、ACE阻害剤、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、強心配糖体、L型カルシウムチャンネル遮断薬、T型カルシウムチャンネル遮断薬、選択的及び非選択的β遮断薬、エンドセリンアンタゴニスト、トロンビン阻害剤、アスピリン、非選択的NSAID、ワルファリン、第Xa因子阻害剤、低分子量ヘパリン、分画されていないヘパリン、クロピドグレル、チクロピジン、IIb/IIIa受容体アンタゴニスト、5HT受容体アンタゴニスト、インテグリン受容体アンタゴニスト、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、TAFI阻害剤及びP2T受容体アンタゴニストからなる化合物のクラスの一つから選択される化合物とともに、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、心不整脈を治療する方法。
【請求項20】
請求項1に記載の化合物で患者を治療することを含む、心房性細動を有する患者に正常な洞律動の状態を誘導する方法。
【請求項21】
請求項1の化合物と組み合わせて抗頻脈装置を用いて患者を治療することを含む、患者の頻脈症を治療する方法。

【公表番号】特表2008−508307(P2008−508307A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523826(P2007−523826)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/026868
【国際公開番号】WO2006/015159
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】