説明

並列相補型FinFETの対を有する集積回路構造体及び該形成方法

【課題】 従来の単一のFinFETのスペースに2またはそれ以上のFinFETを形成すること。
【解決手段】 相補的フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)を用いる集積回路構造体のための方法および構造体を開示する。本発明は、第1フィン(100)を含む第1型FinFETと、第1フィン(100)に並列に延在する第2フィン(102)を含む第2型FinFETを含む。また、本発明は、第1型FinFETおよび第2型FinFETのソース/ドレイン領域(130)の間に配置される絶縁体フィンを含む。第1型FinFETと第2型FinFETとの間隔が1個のフィンの幅とほぼ等しくなるように、絶縁体フィンは、第1フィン(100)および第2フィン(102)とほぼ同じ寸法の幅にされる。また、本発明は、第1型FinFETおよび第2型FinFETのチャネル領域を覆うように形成された共通ゲート(106)を含む。ゲート(106)は、第1型FinFETに隣接する第1不純物ドーピング領域と、第2型FinFETに隣接する第2不純物ドーピング領域とを含む。第1不純物ドーピング領域と第2不純物ドーピング領域の差異が、ゲートに、第1型FinFETと第2型FinFETとの差異に関係した異なる仕事関数を与える。第1フィン(100)および第2フィン(102)はほぼ同じ幅である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にトランジスタに関するものであり、より詳細にはFinFETとして知られるフィン型トランジスタ、および従来の単一FinFETのスペースに2つまたはそれ以上のFinFETを形成することに関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタのサイズを小さくする必要性が絶えず続いているので、新しくより小さいタイプのトランジスタが形成される。トランジスタに関する技術における最近の進歩の一つは、FinFETとして知られるフィン型電界効果トランジスタの導入である。Hu他(以下「Hu」)の特許文献1は、中央に沿ってチャネルを有する中央フィン、およびフィン構造体の端部にソースおよびドレインを有するFinFET構造体を開示するものである。ゲート導体がチャネル部分を覆う。
【0003】
【特許文献1】米国特許第6,413,802号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
FinFET構造体は、トランジスタを基礎とするデバイスのサイズを小さくするが、引き続きFinFETトランジスタのサイズを小さくすることが、やはり重要である。以下に説明する本発明は、これまでは1個だけのFinFETを形成できた場所に、2またはそれ以上のFinFETを形成することを可能にし、それによりFinFETの密度をおよそ2倍にすることができる方法/構造体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、相補的フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)を用いる集積回路構造体を提供する。本発明は、第1フィンを含む第1型FinFETと、第1フィンに並列に延在する第2フィンを含む第2型FinFETとを含む。また、本発明は、第1型FinFETおよび第2型FinFETのソース/ドレイン領域の間に配置される絶縁体フィンを含む。絶縁体フィンは、第1型FinFETと第2型FinFETとの間隔が1個のフィンの幅とほぼ等しくなるように、第1フィンおよび第2フィンとほぼ同じ寸法の幅を有する。また、本発明は、第1型FinFETおよび第2型FinFETのチャネル領域を覆うように形成された共通ゲートを含む。ゲートは、第1型FinFETに隣接する第1不純物ドーピング領域と、第2型FinFETに隣接する第2不純物ドーピング領域とを含む。第1不純物ドーピング領域と第2不純物ドーピング領域との差異が、ゲートに、第1型FinFETと第2型FinFETの差異に関係した異なる仕事関数(work function)を与える。第1フィンおよび第2フィンは、ほぼ同じ幅である。
【0006】
また、本発明は、相補的並列(complementary parallel)フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)の対を形成する方法を提供する。この方法は、基板の上に半導体層を形成する。次に、この方法は、半導体層の上にほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成する。この方法は、マンドレル構造体の側壁の上に一連の3層のスペーサを形成する。この方法は、マンドレル構造体とスペーサのうちの中間スペーサとを除去し、内側スペーサと外側スペーサとを半導体層から延びるように残す。そしてこの方法は、内側スペーサおよび外側スペーサをマスクとして使用して半導体層にパターン形成し、内側スペーサおよび外側スペーサによって保護される領域が第1フィンおよび第2フィンとして基板から延びるように残す。この方法は、角度をつけた注入(angled implantation)を使用して、第1フィンおよび第2フィンのチャネル領域が互いに異なるようにドープする。
【0007】
また、この方法は、第1フィンおよび第2フィンの中央領域を覆うようにゲート導体を形成する。この方法は、第1フィンおよび第2フィンの、ゲート導体により保護されない部分にドープして、第1フィンおよび第2フィンにソースおよびドレイン領域を形成する。そしてこの方法は、第1フィンのソースおよびドレイン領域を、第2フィンのソースおよびドレイン領域から絶縁する。
【0008】
チャネル領域にドープするステップは、第1フィンが第2フィンを保護して該第2フィンが第1チャネル・ドーピング種を受容しないようにするために、第1フィンにほぼ垂直な角度から第1チャネル・ドーピング種を第1フィンにドープすることを含む。このプロセスは、半導体層の内部に第2チャネル・ドーピング種を与える半導体層を形成する。また、チャネル領域にドープするステップは、第2フィンが第1フィンを保護して該第1フィンが第2チャネル・ドーピング種を受容しないようにするために、第2フィンにほぼ垂直な角度から第2チャネル・ドーピング種を第2フィンにドープする。
【0009】
また、この方法は、一連の3層のスペーサを形成するステップも含む。この方法は、マンドレル構造体の側壁に沿って内側スペーサを形成する。また、この方法は、内側スペーサの上に中間スペーサを、そして中間スペーサの上に外側スペーサを形成する。ソースおよびドレイン領域にドープするステップは、第1フィンおよび第2フィンのソースおよびドレイン領域に異なる角度で異なるドーパントを注入する。
【0010】
マンドレル構造体は2個の並列の側壁を含み、側壁のそれぞれに隣接するスペーサ構造体の対を同時に形成する。除去するプロセスにおいてマンドレルおよび中間スペーサを1工程で除去するために、マンドレル構造体および中間スペーサは同種の材料により構成される。ソースおよびドレイン領域を絶縁するステップは、第1フィンおよび第2フィンを覆うように誘電体材料を堆積するステップと、第1フィンおよび第2フィンのソースおよびドレイン領域の間を除く全ての区域から誘電体材料を除去するステップとを含む。
【0011】
また、本発明は、基板の上に並列フィン構造体を形成し、半導体層の上にほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成する方法を提供する。この方法は、マンドレル構造体の側壁の上に、一連の3層のスペーサを形成するステップと、マンドレル構造体およびスペーサのうち中間スペーサを除去し、内側スペーサおよび外側スペーサを基板から延びるように残すステップとを含む。内側スペーサおよび外側スペーサは、導体、半導体、および基板に構造体をパターン形成するために用いられるマスク要素を含むことができる。
【0012】
また、この方法は、一連の3層のスペーサを形成するステップを含む。この方法は、マンドレル構造体の側壁に沿って内側スペーサを形成する。また、この方法は、内側スペーサの上に中間スペーサを、そして、中間スペーサの上に外側スペーサを形成する。内側スペーサが外側スペーサから1個のスペーサの幅だけ分離されるようにするために、スペーサは全て、ほぼ同じ幅を有する。
【0013】
また、本発明は、基板の上に並列の構造体を形成する方法を提供する。この方法は、基板の上に材料層を形成する。そして、この方法は、材料層の上に、ほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成する。この方法は、マンドレル構造体の側壁の上に、一連の3層またはそれ以上のスペーサ層を形成する。そして、この方法は、マンドレル構造体とスペーサのうちの一つおきの(alternate layer)スペーサ層とを除去し、均等に離間されたスペーサ層を下にある材料から延びるように残す。この方法は、内側スペーサおよび外側スペーサをマスクとして使用して材料層にパターン形成し、均等に離間されたスペーサ層により保護された領域を、多数のフィンとして基板から延びるように残す。
【0014】
図面を参照すると共に、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から、本発明をより理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
前述の通り、本発明は、これまでは1個だけのFinFETを形成できたスペースに、2つまたはそれ以上のFinFETを形成することを可能にし、それによりFinFETの密度をおよそ2倍(4倍等)にすることができる。本発明により使用される構造体を、平面図である図1に示す。図1は、4個の別々のトランジスタを画定する4個のフィン100、102を示す。より詳細には、フィン100はP型電界効果トランジスタ(P型FET)を形成し、フィン102はN型電界効果トランジスタ(N型FET)を形成する。絶縁体104が2個のフィンを分離する。フィンのチャネル領域を取り囲むゲートを部材106として示す。ゲート・コンタクトを部材112として示し、示されている種々のトランジスタのソースおよびドレインのコンタクトを部材108として示す。部材110は、種々のトランジスタを分離する分離領域を有することが可能な絶縁体領域を表わす。図1は相補的なN型およびP型トランジスタを示すが、当業者は、本開示を読んだ後に、この構造体が相補型トランジスタに限定されるものではなく、どんな形態のトランジスタを基礎とする構造体も含む可能性があることを理解するであろう。本説明は、代表例の2FinFET構造体に焦点を合わせているが、当業者は、本開示を読んだ後に、この構造体が対のものに限定されるのではなく、多数のFinFETを形成できることを理解するであろう。
【0016】
図2乃至図23は、デバイス(device)を製造するときの種々のプロセス段階を示す。図2は、基板20、酸化物層21、シリコン層22およびマスキング層23(酸化物または他のマスキング材料等)を含む積層構造体の断面図である。基板20、酸化物層21およびシリコン層22が、下に横たわる基板20からシリコン22を分離してトランジスタの性能を劇的に高めるシリコン・オン・インシュレータ(SOI)構造体を構成する。
【0017】
図3の平面図および図4の断面図に示すように、マスキング層23にパターン形成して多角形(polygon)構造体23(ストライプ、メサ、マンドレル、矩形ボックス等)を形成する。そして、図5および図6の平面図および断面図に示すように、一連の側壁スペーサ60乃至62をメサ23の周囲に形成する。側壁スペーサ60乃至62は、材料を堆積し、垂直面から材料を除去するのよりもかなり高い速度で水平面から材料を除去する選択的異方性エッチングプロセスを行うことにより形成される。このプロセスは、存在する構造体の側壁に沿ってのみ、堆積された材料を残す。側壁スペーサを形成するこのプロセスを、図5および図6に示す3個の異なる側壁スペーサ60乃至62を形成するために繰り返す。内側および外側の側壁スペーサ60、62は、固い材料(Si3N4または他の固いマスキング材料等)で形成され、中間のスペーサ61は、内側および外側のスペーサ60、62に対して選択的にエッチングできるように、酸化物または他の材料のような犠牲材料で形成される。
【0018】
スペーサ技術を使用する利点の一つは、スペーサを、現在のリソグラフ技術を使用して形成することが可能な最小サイズのリソグラフ構造体よりも小さいサイズにできることである。例えば、メサ23の幅が、現在のリソグラフ技術で可能な限り最小の幅であるならば、メサ23の側面に形成されるスペーサは、リソグラフのサイズを下回る(リソグラフのサイズで可能な最小のものより小さい)であろう。更に、スペーサは、メサ構造23とおよび互いに自己整合(自己位置合わせ)し、スペーサを位置合わせする必要が省ける。
【0019】
次に、図7および図8の平面図および断面図に示すように、シリコン22のようなより固い構造体と内側および外側のスペーサ60、62には実質上影響を及ぼさずにメサ23およびスペーサ61を除去する選択的エッチングプロセスを使用して、犠牲スペーサ61およびマンドレル23を除去する。いくつかの特定の材料が本開示で言及されているが、事実上、メサ23および中間のスペーサ61を、内側および外側のスペーサ60、62に対して選択的に除去できるのであれば、どんな材料もここで示す構造体に使用できるであろう。中間のスペーサ61およびメサ23は、双方の構造体を同時に除去できるように、同じ材料(または非常に類似した材料)で形成されることが好ましい。
【0020】
図9では、マスクとしてスペーサ60、62を使用するエッチングプロセスでシリコン22にパターン形成する。更に、この段階の前または後で、スペーサを平坦化して、上面上のどんな丸みも除去することができる。以下の説明は、FinFETを形成するためにパターン化された構造体を使用するものであるが、当業者であれば、構造体自体は、導体、半導体、絶縁体、構造的な支持体、マスク等として使用できることを(本開示に照らしてみると)理解できるであろう。従って、以下の説明はトランジスタに焦点を合わせているが、本発明はそれに限定されない。図9はまた、フィンのチャネル領域にドープするイオン注入プロセスを示す。この例では、イオン注入はN型およびP型である。しかし、特定の設計要件に応じて多くの他のタイプのトランジスタを形成することができ、本発明は、これらの例示的な実施形態で用いられる特定のタイプのトランジスタに限定されない。更に、この例では、スペーサ60の下のシリコン部分が第1型の注入(P型)のみを受け、スペーサ62の下のシリコン部分が第2型の注入(N型)のみを受けるように、イオン注入に角度をつける。角度をつけた注入プロセスを用いると、注入が向けられる垂直方向に近い方のスペーサおよびフィンが、注入が向けられる垂直方向から遠い方の隣接したフィンを保護する。
【0021】
次に、図10に示すように、ゲート100を、フィンの対のそれぞれを覆うようにパターン形成する。FinFETの技術においては一般的であるように、ゲート100は、フィンの中央部分(フィンのチャネル領域)に沿って、フィンの側部(両側)および頂部の両方を取り囲む。図10のA−A線で示す領域は図11の断面図に示され、図10のB−B線で示す領域は図12の断面図に示される。N型ドープされたシリコンの上にあるゲート部分に対してP型ドープされたシリコンの上にあるゲート部分に異なる仕事関数を与えるために、ゲートは、上記でチャネル領域22にドープするために行ったように異なるタイプの角度のついた(並列のフィンの縦方向に対して全て垂直な異なる角度からの)注入を受けることができる。或いはまた、ゲート材料自体は前もってドープされる(堆積される前にある程度の不純物を含む)ことができ、そして、ゲート導体の片側に追加的に角度をつけたドーピング注入を行って、ゲート構造体100の片側に異なる注入が行われてゲート導体のその側の仕事関数が変化するようにすることができる。もう一度、角度をつけた注入を行うことで、角度をつけた注入が向けられた方向から遠い方のゲート導体の側面が注入から保護され、それによりゲート導体の異なる部分が異なる仕事関数の注入を受けることができる。この後で、図13に示すように、フィンのソースおよびドレイン領域(ゲート導体で覆われていない領域)130が、ソースおよびドレインのドーパントを受け入れる。ソースおよびドレインに異なるドーパントが用いられる場合には、上述のように垂直方向の異なる角度からの異なる不純物の角度をつけた注入を再度利用することで、個々のフィンに選択的にドープすることができる。
【0022】
図14および図15は、構造体全体を覆うように堆積された共形(コンフォーマル)誘電体層140(窒化物等のような)を示す。図14はA−A線に沿った断面図であり、一方、図15はB−B線に沿った断面図である。図16および図17は、フィンのソースおよびドレイン領域130の間以外の全ての区域から、例えば、選択的エッチングプロセスの中で、次に誘電体140を除去することを示す。実際には、図17に示すように、誘電体140は、フィンの頂部より下に平らに陥凹させ(くぼませ)られる。図17は、図16の平面図のA−A線に沿った断面図である。上述の通り、誘電体140はソース/ドレイン領域130の間にのみ残るので、B−B線に沿った図は、図12に示されたものと同じになるであろう。
【0023】
A−A線に沿ったソース/ドレイン領域の断面図である図18に示すように、露出されたシリコン領域22は、シリサイド化されてシリサイド(silicide)領域181を形成する。次に、タングステン180のような導体を、構造体全体を覆うように堆積する。図19は、B−B線に沿って見た、フィンのチャネル領域およびゲートを覆うタングステン180を示す。図20および図21では、タングステンをフィンの頂部より下に陥凹させる。図20はA−A線に沿ったソース/ドレイン領域の断面図であり、図21はB−B線に沿ったゲート/チャネル領域の断面図である。
【0024】
図22は、A−A線に沿ったソース/ドレイン領域の断面図を示し、フィンの組の間の領域220からタングステンを除去するためにタングステン180をパターン形成する追加的なプロセスを示す。図23は、B−B線に沿ったチャネル/ゲート領域でのタングステン180の同じパターン形成220を示す。図1は、タングステン180を上述した種々のコンタクト108、112等へと追加的にパターン形成することを示す。更に、図1に示す構造体は、異なる構造体を分離するために堆積された追加的な誘電体を有する。当業者に良く知られるように、構造体を完成するために種々の平坦化プロセスを行うことができる。
【0025】
図24は、配線パターン248で交差結合されたトランジスタ244乃至247の対(それぞれのボックスは、一対の並列相補型トランジスタを示す)を含む本発明の高密度SRAMセル構造体の略図である。部材241がアース線を示し、部材242が電圧線を示す。部材249がビット線(BL)コンタクトを示す。部材243がトランジスタへアクセスするゲートとして機能するワード線(WL)を示す。図24は本発明のトランジスタを使用する一つの例示的な回路を示すが、当業者は、本発明により多くの追加的な異なるFinFETを基礎とする構造体を作成できることを(本開示に照らしてみると)理解できるであろう。
【0026】
上述の通り、本発明のプロセスは、FinFETデバイスの密度をほぼ2倍にする構造体を製造する。本発明は、異なるトランジスタのフィンを互いにより近くに形成できる(1個のスペーサの幅だけ分離される)ように、そして、フィンのサイズに関してリソグラフィによるサイズを下回るように(sub−lithographic)フィンが形成できるようにスペーサ技術を用いる。また、本発明は、一方のフィンが他方のフィン(それぞれのフィンの組において)を保護してフィンに選択的に異なるドープがなされることを可能にする、角度をつけたイオン注入を提供する。従って、本発明によって、容易に相補型トランジスタを製造できる。相補型トランジスタは、ゲートを共有し、個別にコンタクトをとることができ、より小面積の集積回路を形成可能にする。また、本発明は、トランジスタに形成することができる、すなわち、それぞれのフィンを個別にコンタクトさせるために配線またはレジスタとして使用できるフィンの対を形成する方法を提供する。
【0027】
本発明は好ましい実施形態について説明されているが、当業者であれば、本発明を、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内での変更を伴って実施できることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るデュアル密度(dual−density)構造体の略図である。
【図2】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図3】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図4】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図5】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図6】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図7】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図8】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図9】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図10】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図11】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図12】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図13】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図14】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図15】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図16】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図17】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図18】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図19】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図20】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図21】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図22】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図23】本発明に係る、部分的に完成されたデュアル密度FinFET構造体の略図である。
【図24】本発明に係る、交差結合されたFinFET構造体の略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)を用いる集積回路構造体であって、
第1フィンを有する第1FinFETと、
前記第1フィンに並列に延在する第2フィンを有する第2FinFETと、
前記第1FinFETおよび前記第2FinFETのソース/ドレイン領域の間に配置された絶縁体フィンと、
を含み、
前記絶縁体フィンは、前記第1FinFETと前記第2FinFETとの間隔が1個のフィンの幅とほぼ等しくなるように、前記第1フィンおよび前記第2フィンとほぼ同じ寸法の幅を有する、
集積回路構造体。
【請求項2】
前記第1FinFETおよび前記第2FinFETのチャネル領域を覆うように形成された共通ゲートを更に含む、請求項1に記載の集積回路構造体。
【請求項3】
前記共通ゲートが、前記第1FinFETに隣接する第1不純物ドーピング領域と、前記第2FinFETに隣接する第2不純物ドーピング領域とを含む、請求項2に記載の集積回路構造体。
【請求項4】
前記第1不純物ドーピング領域と前記第2不純物ドーピング領域との差異が、前記共通ゲートに、前記第1FinFETと前記第2FinFETとの差異に関係した異なる仕事関数を与える、請求項3に記載の集積回路構造体。
【請求項5】
前記第1フィンおよび前記第2フィンがほぼ同じ幅を有する、請求項1に記載の集積回路構造体。
【請求項6】
相補的フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)を用いる集積回路構造体であって、
第1フィンを有する第1型FinFETと、
前記第1フィンに並列に延在する第2フィンを有する第2型FinFETと、
前記第1型FinFETおよび前記第2型FinFETのソースおよびドレイン領域の間に配置された絶縁体フィンと、
を含み、
前記絶縁体フィンは、前記第1型FinFETと前記第2型FinFETとの間隔が1個のフィンの幅とほぼ等しくなるように、前記第1フィンおよび第2フィンとほぼ同じ寸法の幅を有し、
前記第1型FinFETおよび前記第2型FinFETのチャネル領域を覆うように共通ゲートが形成された、
集積回路構造体。
【請求項7】
前記共通ゲートが、前記第1型FinFETに隣接する第1不純物ドーピング領域と、前記第2型FinFETに隣接する第2不純物ドーピング領域とを含む、請求項6に記載の集積回路構造体。
【請求項8】
前記第1不純物ドーピング領域と前記第2不純物ドーピング領域との差異が、前記共通ゲートに、前記第1型FinFETと前記第2型FinFETとの差異に関係した異なる仕事関数を与える、請求項7に記載の集積回路構造体。
【請求項9】
前記第1フィンおよび前記第2フィンがほぼ同じ幅を有する、請求項6に記載の集積回路構造体。
【請求項10】
並列フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)の対を形成する方法であって、
基板の上に半導体層を形成するステップと、
前記半導体層の上に、ほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成するステップと、
前記マンドレル構造体の前記側壁の上に、一連の3層のスペーサを形成するステップと、
前記マンドレル構造体と前記スペーサのうちの中間スペーサとを除去し、内側スペーサと外側スペーサとを前記半導体層から延びるように残すステップと、
前記内側スペーサおよび前記外側スペーサをマスクとして使用して前記半導体層にパターン形成し、前記内側スペーサおよび前記外側スペーサによって保護される領域が第1フィンおよび第2フィンとして前記基板から延びるように残すステップと、
前記第1フィンおよび前記第2フィンにチャネル領域を画定するステップと、
前記第1フィンおよび前記第2フィンの中央領域を覆うようにゲート導体を形成するステップと、
前記第1フィンおよび前記第2フィンの、前記ゲート導体により保護されない部分にドープして、前記第1フィンおよび第2フィンにソースおよびドレイン領域を形成するステップと、
前記第1フィンのソースおよびドレイン領域を、前記第2フィンのソースおよびドレイン領域から絶縁するステップと、
を含む方法。
【請求項11】
前記一連の3層のスペーサを形成する前記ステップが、
前記マンドレル構造体の側壁に沿って前記内側スペーサを形成するステップと、
前記内側スペーサの上に前記中間スペーサを形成するステップと、
前記中間スペーサの上に前記外側スペーサを形成するステップと、
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1フィンが第1FinFETからなり、前記第2フィンが第2FinFETからなる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ソースおよびドレイン領域にドープする前記ステップにおいて、前記第1FinFETおよび前記第2FinFETのソースおよびドレイン領域に異なる角度で異なるドーパントを注入する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記マンドレル構造体が2個の並列の側壁を含み、前記方法が前記側壁のそれぞれに隣接するFinFETの対を同時に形成する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記除去するステップにおいて前記マンドレルおよび前記中間スペーサを1工程で除去するために、前記マンドレル構造体および前記中間スペーサを同じ材料により構成する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記ソースおよびドレイン領域を絶縁する前記ステップが、前記第1フィンおよび前記第2フィンを覆うように誘電体材料を堆積するステップと、前記第1フィンおよび前記第2フィンの前記ソースおよびドレイン領域の間を除く全ての区域から前記誘電体材料を除去するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
相補的並列フィン型電界効果トランジスタ(FinFET)の対を形成する方法であって、
基板の上に半導体層を形成するステップと、
前記半導体層の上に、ほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成するステップと、
前記マンドレル構造体の前記側壁の上に、一連の3層のスペーサを形成するステップと、
前記マンドレル構造体と前記スペーサのうちの中間スペーサとを除去し、内側スペーサと外側スペーサとを前記半導体層から延びるように残すステップと、
前記内側スペーサおよび前記外側スペーサをマスクとして使用して前記半導体層にパターン形成し、前記内側スペーサおよび前記外側スペーサによって保護される領域が第1フィンおよび第2フィンとして前記基板から延びるように残すステップと、
角度をつけた注入を使用して、前記第1フィンおよび前記第2フィンのチャネル領域に互いが異なるようにドープするステップと、
前記第1フィンおよび前記第2フィンの中央領域を覆うようにゲート導体を形成するステップと、
前記第1フィンおよび前記第2フィンの、前記ゲート導体により保護されない部分にドープして、前記第1フィンおよび第2フィンにソースおよびドレイン領域を形成するステップと、
前記第1フィンのソースおよびドレイン領域を、前記第2フィンのソースおよびドレイン領域から絶縁するステップと、
を含む方法。
【請求項18】
前記チャネル領域にドープする前記ステップは、前記第1フィンが前記第2フィンを保護して該第2フィンが第1チャネル・ドーピング種を受容しないようにするために、前記第1フィンにほぼ垂直な角度から第1チャネル・ドーピング種を第1フィンにドープすることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記半導体層を形成する前記ステップが、前記半導体層の内部に第2チャネル・ドーピング種を与えることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記チャネル領域にドープする前記ステップはさらに、前記第2フィンが前記第1フィンを保護して該第1フィンが第2チャネル・ドーピング種を受容しないようにするために、前記第2フィンにほぼ垂直な角度から第2チャネル・ドーピング種を第2フィンにドープすることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記一連の3層のスペーサを形成する前記ステップが、
前記マンドレル構造体の側壁に沿って前記内側スペーサを形成するステップと、
前記内側スペーサの上に前記中間スペーサを形成するステップと、
前記中間スペーサの上に前記外側スペーサを形成するステップと、
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記ソースおよびドレイン領域にドープする前記ステップにおいて、前記第1フィンおよび前記第2フィンのソースおよびドレイン領域に異なる角度で異なるドーパントを注入する、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記マンドレル構造体は2個の並列の側壁を含み、前記側壁のそれぞれに隣接する複数の並列FinFETを同時に形成する、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記除去するステップにおいて前記マンドレルおよび前記中間スペーサを1工程で除去するために、前記マンドレル構造体および前記中間スペーサを同じ材料により構成する、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記ソースおよびドレイン領域を絶縁するプロセスが、前記第1フィンおよび前記第2フィンを覆うように誘電体材料を堆積するステップと、前記第1フィンおよび前記第2フィンの前記ソースおよびドレイン領域の間を除く全ての区域から前記誘電体材料を除去するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
基板の上に並列フィン構造体を形成する方法であって、
半導体層の上にほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成するステップと、
前記マンドレル構造体の前記側壁の上に、一連の3層またはそれ以上のスペーサ層を形成するステップと、
前記マンドレル構造体と前記スペーサのうちの一つおきのスペーサとを除去し、内側スペーサと外側スペーサとを前記基板から延びるように残すステップと、
を含む方法。
【請求項27】
前記内側スペーサおよび前記外側スペーサが、導体、半導体、絶縁体、および前記基板に構造体をパターン形成するために用いられるマスク要素の1つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記一連の3層のスペーサを形成する前記ステップが、
前記マンドレル構造体の側壁に沿って前記内側スペーサを形成するステップと、
前記内側スペーサの上に中間スペーサを形成するステップと、
前記中間スペーサの上に前記外側スペーサを形成するステップと、
を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記内側スペーサが前記外側スペーサから1個のスペーサの幅だけ分離されるようにするために、スペーサは全て、ほぼ同じ幅を有する、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
基板の上に並列の構造体を形成する方法であって、
前記基板の上に材料層を形成するステップと、
前記材料層の上にほぼ垂直な側壁を有するマンドレル構造体を形成するステップと、
前記マンドレル構造体の前記側壁の上に、一連の3層のスペーサを形成するステップと、
前記マンドレル構造体と前記スペーサのうちの中間スペーサとを除去し、内側スペーサと外側スペーサとを前記材料層から延びるように残すステップと、
前記内側スペーサおよび前記外側スペーサをマスクとして使用して前記材料層にパターン形成し、前記内側スペーサおよび前記外側スペーサによって保護される領域が第1フィンおよび第2フィンとして前記基板から延びるように残すステップと、
を含む方法。
【請求項31】
前記材料層が、導体、半導体および絶縁体の1つを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記一連の3層のスペーサを形成する前記ステップが、
前記マンドレル構造体の側壁に沿って前記内側スペーサを形成するステップと、
前記内側スペーサの上に前記中間スペーサを形成するステップと、
前記中間スペーサの上に前記外側スペーサを形成するステップと、
を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記内側スペーサが前記外側スペーサから1個のスペーサの幅だけ分離されるようにするために、スペーサは全て、ほぼ同じ幅を有する、請求項30に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2007−525015(P2007−525015A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517835(P2006−517835)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021279
【国際公開番号】WO2005/004206
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】