説明

位置を測定するためのリソグラフィ装置および方法

【課題】位置精度性能が向上した、改善されたリソグラフィ装置を提供する。
【解決手段】基準構造に対してある方向に移動可能である支持部と、第1の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す第1測定信号を提供するように構成される第1位置測定システムと、第2の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す第2測定信号を提供するように構成される第2位置測定システムと、(a)第2周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように第1測定信号をフィルタリングし、(b)第1周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように第2測定信号をフィルタリングし、(c)フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す結合測定信号を生成するように構成されるプロセッサと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソグラフィ装置の基準構造に対する支持構造の位置を測定するためのリソグラフィ装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に転写する機械である。通常は基板の目標部分に転写する。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に用いられる。この場合、ICの各層に対応した回路パターンを形成するためにパターニングデバイスが使用される。パターニングデバイスはマスクまたはレチクルなどと呼ばれることもある。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)の(例えば1つまたは複数のダイ、またはダイの一部からなる)目標部分に転写される。パターンの転写は通常、基板上に形成された放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に一枚の基板にはネットワーク状に隣接する一群の目標部分が含まれ、これらは連続的にパターン形成される。従来のリソグラフィ装置にはいわゆるステッパとスキャナとがある。ステッパにおいては、目標部分にパターン全体が一度に露光されるようにして各目標部分は照射を受ける。スキャナにおいては、所与の方向(スキャン方向)に放射ビームによりパターンを走査するとともに基板をスキャン方向に平行または逆平行に走査するようにして各目標部分は照射を受ける。また、基板にパターンをインプリントすることによりパターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
【0003】
リソグラフィ装置は通常、物体、例えば基板またはパターニングデバイスを保持する支持構造を備えている。支持構造は、基準構造、例えばメトロロジフレームに対してある方向に移動することができる。
【0004】
基準構造に対する支持構造の位置は、位置測定システムによって測定することができる。しかしながら、位置測定システムの多くは、特定の周波数範囲のみでしか好ましい特性を有していない。なぜなら、一部の位置測定システムは、低周波数の現象である圧力および温度などの環境条件に依存するため、高周波数範囲でしか良好に位置測定をすることができないからである。また、他の測定システムは、共振などの動的挙動によって容易に擾乱されるので、低周波数範囲でしか正確な測定をすることができないからである。好ましい周波数範囲は、対応する位置決めシステムのコントローラの性能を制限することがある。コントローラの性能は、測定される共振によってさらに制限されることがある。結果として、基準構造に対する支持構造の位置決め精度が悪化する。
【0005】
位置測定システムの例は、回折格子と、回折格子と協働するエンコーダとも呼ばれるセンサヘッドとを備えるエンコーダ型測定システムである。回折格子は通常プレート上に設けられ、支持構造または基準構造に取り付けられる。センサヘッドは、支持構造および基準構造の他方に設けられる。しかしながら、その設計および寸法のために、プレートは高周波数の動的挙動の影響を受けやすい比較的剛性のない部材である場合がある。この特性のために、エンコーダ型測定システムは、好ましい低周波数挙動を有している。より高い周波数に対しては、その測定信号は、支持構造または支持構造によって保持される物体の実際の位置をもはや表していない。
【0006】
プレート上の測定場所に応じた動的挙動をプレートが有していると、全ての位置で機能する適切なコントローラを見つけることが困難な場合がある。
【0007】
位置測定システムの好ましい周波数範囲は、測定場所によって実現されることがある。例えば、センサヘッドとプレートが動的挙動の影響を受けない場合でも、センサヘッドまたはプレートが取り付けられる支持構造の部分の動力学によって周波数範囲が制限されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特に位置精度性能が向上した、改善されたリソグラフィ装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によると、物体を保持するように構成され、基準構造に対してある方向に移動可能である支持部と、少なくとも第1の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置に対応する第1測定信号を提供する第1位置測定システムと、少なくとも第2の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置に対応する第2測定信号を提供する第2位置測定システムと、第2周波数範囲内の周波数を有する信号成分が少なくとも減衰するように第1測定信号をフィルタリングし、第1周波数範囲内の周波数を有する信号成分が少なくとも減衰するように第2測定信号をフィルタリングし、フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す結合測定信号を生成するように構成されるプロセッサと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
【0010】
本発明の別の実施形態によると、ある方向における基準構造に対する移動可能な支持部の位置を測定する方法が提供される。この方法は、少なくとも第1の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す第1測定信号を提供し、少なくとも第2の周波数範囲内で上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す第2測定信号を提供し、第2周波数範囲内の周波数を有する信号成分が少なくとも減衰するように第1測定信号をフィルタリングし、第1周波数範囲内の周波数を有する信号成分が少なくとも減衰するように第2測定信号をフィルタリングし、フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、上記方向における基準構造に対する支持部の位置を表す結合測定信号を生成することを含む。
【0011】
以下、対応する参照符号が対応する部分を表す添付の模式図を参照して、本発明の実施形態を例示として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態にしたがった図1のリソグラフィ装置の一部の模式的なブロック図である。
【図3A】図1のリソグラフィ装置の第1位置測定システムの一実施形態をより詳細に示す図である。
【図3B】図1のリソグラフィ装置の第1位置測定システムの別の実施形態をより詳細に示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にしたがった図1のリソグラフィ装置の処理ユニットの模式的なブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態にしたがった図1リソグラフィ装置での使用に適した、第1位置測定システムの一部、第2位置測定システムの一部および処理ユニットの模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射またはDUV放射)を調整する照明系(照明器)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持し、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするよう構成された第1位置決めデバイスPMに接続されるパターニングデバイス支持部またはサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、を備える。この装置は、基板(例えば、レジストコートされたウェハ)Wを保持するよう構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするよう構成された第2位置決めデバイスPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェハテーブル)WTまたは「基板支持部」の形態をとる支持構造をさらに備える。この装置は、基板Wの目標部分C(例えば、1つまたは複数のダイを含む)に、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを投影するよう構成された投影系(例えば、屈折投影レンズ系)PSをさらに備える。
【0014】
照明系は、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子、あるいは他の種類の光学素子などの各種の光学素子、またはこれらの組み合わせを含み得るものであり、放射ビームの向きや形状、あるいは他の特性を制御するためのものである。
【0015】
パターニングデバイス支持部は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及び例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様でパターニングデバイスを保持する。パターニングデバイス支持部は、機械的、真空、静電気または他の取り付け技術を使用してパターニングデバイスを保持することができる。パターニングデバイス支持部は、必要に応じて固定または移動可能である、例えばフレームまたはテーブルであってもよい。パターニングデバイス支持部は、例えば投影システムに対してパターニングデバイスが所望の位置にあることを保証してもよい。本明細書における「レチクル」または「マスク」なる用語の使用は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義であるとみなすことができる。
【0016】
本明細書において「パターニングデバイス」なる用語は、基板の目標部分にパターンを生成するために放射ビーム断面にパターンを与えるのに使用される何らかのデバイスを指すものと広義に解釈される。放射ビームに付与されたパターンは、基板の目標部分に望まれるパターンに厳密に一致していなくてもよい。例えば、位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャがパターンに含まれていてもよい。一般に、放射ビームに付与されたパターンは、目標部分に生成される集積回路等のデバイスにおける特定の機能層に対応する。
【0017】
パターニングデバイスは、透過型であってもよいし、反射型であってもよい。パターニングデバイスには例えばマスク、プログラム可能ミラーアレイ、及びプログラム可能LCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィにおいて周知であり、バイナリマスク、レベンソン型位相シフトマスク、減衰型位相シフトマスク、さらには多様なハイブリッド型マスクなどのマスクタイプが含まれる。プログラム可能ミラーアレイは例えば、微小ミラーのマトリックス配列で構成される。各微小ミラーは、入射する放射ビームを異なる複数の方向に反射するよう個別的に傾斜可能である。ミラーマトリックスにより反射された放射ビームには、傾斜されたミラーによってパターンが付与されている。
【0018】
本明細書において「投影系」なる用語は、屈折光学素子、反射光学素子、反射屈折光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子、またはこれらの組み合わせを含む何らかの投影系であると広義に解釈される。投影系は、使用される露光光に応じて、あるいは液浸液または真空の使用等のその他の要因に応じて適切とされるいかなる投影系であってもよい。本明細書において「投影レンズ」という用語は、より一般化された用語である「投影系」と同義であるとみなしてもよい。
【0019】
図示されるように、装置は(例えば透過型マスクを有する)透過型である。なお、装置は(例えば上述したタイプのプログラム可能なミラーアレイを有するか、または反射型マスクを有する)反射型であってもよい。
【0020】
リソグラフィ装置は二つ以上(二つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)の基板テーブルまたは「基板支持部」(及び/または二つ以上のマスクテーブルまたは「マスク支持部」)を備えてもよい。このような多重ステージ型の装置においては、複数のテーブルが並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルまたはサポートで露光が行われている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されるようにしてもよい。
【0021】
リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が例えば水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆われるものであってもよい。この液体は、投影系と基板との間の空隙を満たす。液浸液は、例えばパターニングデバイス(例えばマスク)と投影系との間などのリソグラフィ装置の他の空間に適用されるものであってもよい。液浸技術は、投影系の開口数を増加させるものとして当分野で周知である。本明細書では「液浸」という用語は、基板等の構造体が液体に完全に浸されているということを意味するのではなく、露光の際に投影系と基板との間に液体が存在するということを意味するに過ぎない。
【0022】
図1に示されるようにイルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば光源SOがエキシマレーザである場合には、光源とリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源はリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからビーム搬送系を介してイルミネータILへと到達する。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用ミラー及び/またはビームエキスパンダを含む。別の場合には、例えば光源が水銀ランプである場合には、光源はリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系と総称されることがある。
【0023】
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータの瞳面における照度分布の少なくとも外径及び/または内径の値(通常それぞれ「σ−outer」、「σ−inner」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータILはビーム断面における所望の均一性及び照度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。
【0024】
放射ビームBは、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTに保持されているパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、当該パターニングデバイスによりパターンが付与される。パターニングデバイス(例えばマスク)MAを経た放射ビームは投影系PSを通過する。投影系PSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦させる。第2位置決めデバイスPW、第1位置測定システムFM、および位置センサIF(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)の形態をとる第2位置測定システムを用いて、基板テーブルWTを基準構造RSに対して正確に移動することができる。例えば、放射ビームBの経路内に異なる複数の目標部分Cをそれぞれ位置決めするように移動される。同様に、例えば走査中またはパターニングデバイス(例えばマスク)MAライブラリからのマスク交換後に、第1位置決めデバイスPMと別の位置センサ(図1に明示せず)により放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAは正確に位置決めされてもよい。一般に、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTの移動は、第1位置決めデバイスMの一部を形成する長ストロークモジュール(粗い位置決め)および短ストロークモジュール(細かい位置決め)の助けによって実現することができる。同様に、基板テーブルWTまたは「基板支持部」の移動は、第2位置決めデバイスPWの一部を形成する長ストロークモジュールと短ストロークモジュールを用いて実現することができる。ステッパの場合は(スキャナとは反対に)、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)は短ストロークアクチュエータのみに接続されてもよいし、または固定されてもよい。パターニングデバイス(例えばマスク)MAと基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2と基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせされてもよい。図示の基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間に間隔を空けて配置されてもよい(これらはスクライブレーンアライメントマークとして知られる)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に二つ以上のダイが設けられる状況においては、パターニングデバイスアライメントマークがダイの間に配置されてもよい。
【0025】
図示の装置は以下のモードのうち少なくとも1つで使用することができる。
【0026】
1.ステップモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンの全体が1回の照射で1つの目標部分Cに投影される間、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTまたは「マスク支持部」と基板テーブルWTまたは「基板支持部」とが実質的に静止状態とされる(すなわち1回の静的な露光)。そして基板テーブルWTまたは「基板支持部」がX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズによって、1回の静的露光で結像される目標部分Cの寸法が制限されることになる。
【0027】
2.スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTまたは「マスク支持部」と基板テーブルWTまたは「基板支持部」とが同期して走査される(すなわち1回の動的な露光)。パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTまたは「マスク支持部」に対する基板テーブルWTまたは「基板支持部」の速度及び方向は、投影系PSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが1回の動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
【0028】
3.別のモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、パターニングデバイス支持部(例えばマスクテーブル)MTまたは「マスク支持部」はプログラム可能パターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、基板テーブルWTまたは「基板支持部」は移動または走査される。このモードでは一般にパルス放射源が用いられ、プログラム可能パターニングデバイスは走査中に基板テーブルWTまたは「基板支持部」が移動するたびに、または連続するパルスとパルスの間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のプログラム可能ミラーアレイなどのプログラム可能パターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに適用可能である。
【0029】
上記のモードを組み合わせて動作させてもよいし、モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別のモードを用いてもよい。
【0030】
図2は、図1のリソグラフィ装置の一部をより詳細に示す。基板テーブルWTおよび基準構造RSが示されている。基板テーブルWTは、矢印で示すように、基準構造に対してX方向に移動可能である。X方向における基準構造RSに対する基板テーブルWTの位置は、二つの位置測定システムによって測定される。第1測定システムFMは、回折格子を有するプレートGPと、回折格子と協働するセンサヘッドSHとを備える。第1測定システムの出力は、第1測定信号FMSと呼ばれる。
【0031】
図3Aおよび3Bは、図2のセンサヘッドSHおよびプレートGPの二つの取り得る実施形態をより詳細に示す。図3Aでは、インクリメンタル第1位置測定システムが適用され、センサヘッドをプレートに対して移動させるとき、周期的なセンサヘッド出力信号を提供する。センサヘッドの対応するセンサヘッド出力信号の周期および位相から位置情報を取得することができる。この位置情報は、第1測定信号と呼ばれる。図示の実施形態では、センサヘッドがプレートに向けて二つの測定ビームMBA、MBBを発射するように描かれている。プレート上のパターン(一次元でも二次元でもよい)との相互作用のために、図3Aに模式的に示すように、センサヘッドに向けてある角度でビームが戻され、センサの適切な検出器によって検出される。こうして、センサヘッドは二つの測定、すなわちプレートGP上のAおよびBにおける測定を行う。
【0032】
それぞれの測定が、水平方向および垂直方向における感度を提供する。センサ素子の左側素子の感度がベクトルeaによって模式的に示され、右側素子の感度がベクトルebによって模式的に示されている。実際の実装では、水平線に対するeaおよびebの角度は小さく、図3Aに示すものよりも小さい。実際に、水平面に対するeaおよびebの角度は、説明のためにやや誇張されている。水平位置の測定は、以下の式で概説されるように、eaとebの加算から求めることができる。
posX=k(ea+eb)/2
ここで、posXは水平エンコーダ位置情報を表し、kはeaおよびebが正確にはX方向にないという事実を補償する利得係数である。図3Aに示すように、プレートと実質的に直交する軸の周りにセンサヘッドSHを90°回転させることで、測定方向と実質的に直交する方向で水平位置情報を求めることができる。これによって、互いに90°回転された二つのセンサヘッドを使用して、X方向と実質的に直交するY方向での測定も可能になる。図3Aの実施形態は、独国特許出願公開DE 10 2005 043 596 A1に開示されている位置測定システムと同様であり、その内容の全体が参照により援用される。
【0033】
図3Bは、図3Aのインクリメンタル第1位置測定システムの代替実施形態を示す。同様に、図3Bの位置測定システムは、プレートに対してセンサヘッドを移動させるときに、周期的なセンサヘッド出力信号を提供する。センサヘッドの対応するセンサヘッド出力信号の周期および位相から、位置情報を求めることができる。図示の実施形態では、センサヘッドSHによって、プレートに対して二つの測定ビームMBA、MBBが発射されている。図3Bに模式的に示すように、プレート上のパターンとの相互作用のために、ビームはある角度でセンサヘッドに向けて戻ってくる。戻ってきたビームは極性が変更されプレートに向けて反射されて反対方向の光路を辿る、すなわちプレートGP上で再び反射されてセンサヘッドSHに戻ってもよい。この結果、最終的に測定ビームはプレートGP上で二回反射する。センサヘッド内部では、プレートで反射された二つのビームが互いに干渉し、干渉したビームの強度がセンサヘッドの適切な検出器によって検出されてもよい。続いて、検出器の出力を使用してプレートに対する位置を導出することができる。この実施形態では、センサヘッドは一つの測定、すなわちプレートGP上のAにおける測定を提供する。図3Bの実施形態は、米国特許出願公開US 2003/0169434 A1に開示された位置測定システムと同様であり、参照によりその内容の全体が援用される。
【0034】
図2を参照すると、本実施形態において、第2位置測定システムは干渉計IFを備える。干渉計IFは二つの測定ビームを使用し、ビームの一方が図2に示されMB1の符号が付けられている。測定ビームMB1は基板テーブルWTに向けられ、ミラー(図示せず)で反射する。帰還する測定ビームMB1は、干渉計内の他の測定ビーム(図示せず)と干渉する。基板テーブルWTの位置が変わると、測定ビームMB1の光路の距離が変化して干渉も変化し、これにより位置の変化を求めることが可能になる。
【0035】
基板テーブルWTおよびプレートGPは、第2位置決めデバイスPW(図1を参照)により与えられる比較的大きな加速度を受ける。基板テーブルWTに作用するアクチュエータ力に応答するこれらの加速は、比較的剛性のないプレートGPに変形を生じさせる。この変形は、測定信号FMS内の高周波数の共振として現れる。これらの共振は、最大閉ループ制御性能に影響を与え、同様に基準構造RSに対する基板テーブルWTの位置決め精度に影響を与える。加えて、基板テーブルWT自身の共振が、第2測定信号SMSよりも第1測定信号FMS内でより顕著に表れるが、この理由は、ビームMB1を反射する基板テーブルWT上のミラーよりも好ましくない位置にプレートGPが配置されているからである。例えば、ビームMB1は基板テーブルWTの重心に向けることができるが、プレートGPは、基板テーブルWTの上面と一致する高さに配置される必要がある。したがって、第1位置測定システムは、低周波数に対する精度に関してのみ好ましい測定特性を有しているに過ぎない。高周波数に関しては、上記の変形は、X方向における基準構造に対する基板テーブルWTの実際の位置を第1測定信号がもはや表さないようになる影響を位置精度に及ぼしている。
【0036】
典型的に、第1位置測定システムの測定ビームMBA、MBBの光路に比べれば少なくとも、測定ビームMB1の光路は比較的大きい。これは、光路内に存在する空気の条件、例えば温度、圧力等の影響を干渉計IFが受けやすいことを意味する。温度変化は通常は低周波数の減少であるので、干渉計は、比較的高い周波数に対して好ましい特性を有している。第2位置測定システムの出力は第2測定信号SMSと呼ばれ、基準構造に対する基板テーブルの位置に対応している。
【0037】
第1位置測定信号が好ましい特性を有している周波数範囲は、第1周波数範囲と呼ばれ、第2位置測定信号が好ましい特性を有している周波数範囲は、第2周波数範囲と呼ばれる。第1および第2周波数範囲は互いに異なることが好ましい。一実施形態では、これらは互いに隣接している。一実施形態では、これらは部分的に重なっている。
【0038】
第1および第2測定信号FMS、SMSは、処理ユニットまたはプロセッサPUに与えられる。処理ユニットまたはプロセッサPUは、第2周波数範囲内の周波数を有する信号成分は少なくとも減衰されるように第1測定信号をフィルタリングし、第1周波数範囲内の周波数を有する信号成分は少なくとも減衰されるように第2測定信号をフィルタリングし、フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、上記方向における基準構造に対する支持構造の位置を表す結合測定信号を生成するように構成される。
【0039】
測定信号を結合することの利点は、測定信号の各周波数成分に対して、支持構造を位置決めする制御ループ内で使用可能である結合測定信号の基礎として、最も好ましい特性を有する位置測定システムが使用されることである。実際に、個々の第1および第2周波数範囲よりも好ましくは広い第3周波数範囲が作成される。この第3周波数範囲では、測定信号は、基準構造に対する基板テーブルの位置を正確に表す。
【0040】
好ましい特性または好ましい周波数範囲とは全て、対応する位置測定システムのある程度の精度のことであり、測定された位置と実際の位置との間の所定の最大差分によって表現することができる。測定された位置が許容される精度帯/範囲内であるとき、すなわち測定された位置と実際の位置との間の差分が最大値未満であるとき、位置測定システムは好ましい特性を有していることになる。測定された位置と実際の位置との差分、すなわち精度を使用して、所与の周波数範囲に対して最も好ましい位置測定システムを決定することができる。なぜなら、最も好ましい位置測定システムは、測定された位置と実際の位置との間で最小の差分を有しているからである。このような場合、最も好ましい位置測定システムの信号以上の周波数範囲内で他の位置測定システムの信号を減衰することも、本発明の一実施形態の範囲内にある。
【0041】
図4は、本発明の一実施形態にしたがった図2のプロセッサPUをより詳細に示す。プロセッサPUは、第1位置測定システムが低周波数に対して好ましい特性を有するとき、第1測定信号FMSに対するローパスフィルタLPFを備え、第2位置測定システムが高周波数に対して好ましい特性を有するとき、第2測定信号SMSに対するハイパスフィルタHPFを備える。フィルタリングされた第1測定信号FFMSおよびフィルタリングされた第2測定信号FSMSは、二つの信号の加算によって結合測定信号CMSに結合される。
【0042】
本発明の一実施形態では、ローパスフィルタおよびハイパスフィルタの周波数特性は、互いに相補的(complementary)である。例えば、フィルタの合計が1である。これによって、基板テーブル位置の真の表現が保証される。これは、第1および第2周波数範囲を含む所定の周波数範囲に対して周波数特性が互いに相補的であるフィルタを含む。なぜなら、実用上は、無限の周波数範囲内で所望の周波数特性を有するフィルタを準備することはできないからである。
【0043】
一実施形態では、フィルタは低次フィルタ、例えば二次または三次フィルタであり、フィルタによって導入されることがある位相擾乱、特にフィルタのカットオフ周波数におけるものを最小化する。
【0044】
一実施形態では、第1位置測定システムの測定場所は、第2位置測定システムの測定場所と実質的に同一である。この実施形態の利点は、他の方向での移動および/または基板テーブル自体の変形が、両方の測定システムの測定信号に同一のまたは最小の影響を与えるという点である。
【0045】
当業者は、異なる位置測定システムからの測定信号が問題なしに結合できるようには両立し得ない場合があることを理解するだろう。測定信号のオフセットが異なる場合、または測定システムが異なる感度を有する場合がある。例えば、図3の第1位置測定システムの場合、実際には測定信号を複数の信号で構成することも可能である。このような場合、第1および第2位置測定信号は、例えば補正オフセットおよび感度の異なる同様の測定信号を出力するように構成されることが好ましい。同様の測定信号は、測定信号を追加すると、存在する測定信号と同数倍された基板テーブルの位置を表す結合測定信号を生じさせるという特性を有する。二つの測定信号の場合、二つの測定信号を追加すると、基板テーブルの位置の二倍を表す信号が生じる。続いて、これらの測定信号を処理ユニットに与えてフィルタリングおよび結合することができる。
【0046】
図5は、二つの測定信号が同様に作られるときの信号の流れを模式的に示す。第1および第2位置測定システムのセンサ素子は、それぞれ、第1の未加工の測定信号FMS’および第2の未加工の測定信号SMS’を出力する。これらの二つの信号は、直ちに結合されなくてもよい。したがって、両方の信号はそれぞれ、変換ユニットT1によって第1測定信号FMSに変換され、変換ユニットT2によって第2測定信号SMSに変換され、その後プロセッサPUに与えられる。プロセッサPUは、使用時に、二つの信号をフィルタリングおよび結合して、基板テーブルの位置を表す結合測定信号CMSにする。変換ユニットT1、T2は、図5のように関連する第1および第2位置測定システムの一部であってもよいが、処理ユニットPUの一部であってもよい。
【0047】
上述の実施形態では、支持構造が基板テーブルであるとして説明されている。しかしながら、支持構造がパターニングデバイスMAのパターニングデバイス支持部MTであるとき、同一の原理を適用することができる。さらに、本発明の実施形態の原理は、第1位置測定システムのセンサヘッドが基準構造上に配置され、回折格子が支持構造上に配置される状況に適用されるが、センサヘッドが支持構造上に配置され、回折格子が基準構造上に配置される状況にも適用される。第2位置測定システムの構成要素の同じ繰り返しを、第2位置測定システムに適用してもよい。
【0048】
本発明の実施形態の原理は、三つ以上の位置測定システムを備えるリソグラフィ装置であって、各位置測定システムが、特定の精度を持って基準構造に対する支持構造の位置を測定信号が表す明確な周波数範囲を有しており、プロセッサが、それぞれの対応する測定システムをフィルタリングしフィルタリングされた測定信号を支持構造の位置を表す結合測定信号にするように構成される、リソグラフィ装置にも適用することができることがさらに説明される。
【0049】
さらに、本発明の一実施形態は一方向のみについて説明されている。実際には、二つ以上の方向、6自由度と通常呼ばれる最大6方向で支持構造を位置決めすることができる。本発明の実施形態の原理を任意の方向に適用することができ、同時に複数の方向にさえ適用することができる。
【0050】
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、リソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁区メモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどがある。当業者であればこれらの他の適用に際して、本明細書における「ウェーハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされると理解することができるであろう。基板は露光前または露光後においてトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は既に処理されている多数の処理層を含む基板をも意味する。
【0051】
ここでは特に光リソグラフィを本発明に係る実施の形態に適用したものを例として説明しているが、本発明は例えばインプリントリソグラフィなど文脈が許す限り他にも適用可能であり、光リソグラフィに限られるものではない。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィが基板に生成されるパターンを決める。パターニングデバイスのトポグラフィが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射や熱、圧力、あるいはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化されてから、パターニングデバイスは、パターンが生成されたレジストから外されて外部に移動される。
【0052】
また、本明細書における「放射」及び「ビーム」なる用語は、(例えば365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)紫外(UV)放射、(例えば5乃至20nmの範囲に波長を有する)極紫外(EUV)放射、及び、イオンビームまたは電子ビームなどの粒子ビームを含むあらゆる電磁放射を含む。
【0053】
本明細書に記載の実施例において、「レンズ」なる用語は文脈が許す限り、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁的光学素子、及び静電的光学素子のいずれかまたは任意の組合せを示してもよい。
【0054】
本発明の具体的な実施形態が上述のように説明されたが、本発明は上述の形式以外の形式でも実施可能であると理解されたい。例えば本発明は、上述の方法が記述された機械で読み取り可能な1以上の一連の指示を含むコンピュータプログラムの形式、またはこのようなコンピュータプログラムが記録されたデータ記録媒体(例えば半導体メモリや磁気・光ディスク)の形式をとってもよい。
【0055】
本発明の種々の実施例を上に記載したが、それらはあくまでも例示であって、それらに限定されるものではない。本発明の請求項の範囲から逸脱することなく種々に変更することができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を保持するように構成され、基準構造に対してある方向に移動可能である支持部と、
第1の周波数範囲内で前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す第1測定信号を提供するように構成される第1位置測定システムと、
第2の周波数範囲内で前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す第2測定信号を提供するように構成される第2位置測定システムと、
(a)前記第2の周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように前記第1測定信号をフィルタリングし、(b)前記第1の周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように前記第2測定信号をフィルタリングし、(c)フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す結合測定信号を生成するように構成されるプロセッサと、
を備えるリソグラフィ装置。
【請求項2】
前記第1位置測定システムは、回折格子と、該回折格子と協働するセンサヘッドとを備え、前記プロセッサは、前記第1測定信号をローパスフィルタリングするように構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項3】
前記第2位置測定システムは干渉計を備え、前記プロセッサは、前記第2測定信号をハイパスフィルタリングするように構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項4】
前記第1測定信号のフィルタリングの周波数特性が、前記第2測定信号のフィルタリングの周波数特性と相補的であることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項5】
前記センサヘッドが前記基準構造上に配置され、前記回折格子が前記支持部上に配置されることを特徴とする請求項2に記載のリソグラフィ装置。
【請求項6】
前記センサヘッドが前記支持部上に配置され、前記回折格子が前記基準構造上に配置されることを特徴とする請求項2に記載のリソグラフィ装置。
【請求項7】
前記第1位置測定システムの測定場所が、前記第2位置測定システムの測定場所と実質的に同一であることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項8】
前記第1および第2測定信号の合計が前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置の2倍を表すような相互関係を、前記第1および第2測定信号が有することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項9】
基板を保持するように構成される基板テーブルと、
前記基板の目標部分上にパターン付与された放射ビームを投影するように構成される投影系と、を備え、
前記支持部は、放射ビームにパターンを与えて前記パターン付与された放射ビームを形成するように適応されたパターニングデバイスを支持するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項10】
放射ビームの断面にパターンを付与してパターン付与された放射ビームを形成可能であるパターニングデバイスを支持するように構成されるパターニングデバイス支持部と、
前記パターン付与された放射ビームを基板の目標部分上に投影するように構成される投影系と、を備え、
前記支持部は前記基板を保持するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項11】
前記結合測定信号は、前記第1および第2周波数範囲よりも広い第3周波数範囲内で、前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表すことを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項12】
ある方向における基準構造に対する移動可能な支持部の位置を測定する方法であって、
第1の周波数範囲内で前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す第1測定信号を提供し、
第2の周波数範囲内で前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す第2測定信号を提供し、
前記第2の周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように前記第1測定信号をフィルタリングし、
前記第1の周波数範囲内の周波数を有する信号成分を減衰させるように前記第2測定信号をフィルタリングし、
フィルタリング後の第1測定信号とフィルタリング後の第2測定信号とを結合して、前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表す結合測定信号を生成する
ことを含む方法。
【請求項13】
前記第1測定信号のフィルタリングの周波数特性が、前記第2測定信号のフィルタリングの周波数特性と相補的であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1および第2測定信号の合計が前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置の2倍を表すような相互関係を、前記第1および第2測定信号が有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1測定信号が、回折格子と、該回折格子と協働するセンサヘッドとによって与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第2測定信号が干渉計によって与えられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1位置測定システムおよび前記第2位置測定システムは、実質的に同一の位置で測定を行うように構成されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記結合測定信号は、前記第1および第2周波数範囲よりも広い第3周波数範囲内で、前記方向における前記基準構造に対する前記支持部の位置を表すことを特徴とする請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−211173(P2011−211173A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−39324(P2011−39324)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】