説明

保持治具の製造方法

【課題】大多数の小型部品を保持できるにもかかわらず補強部材の平坦性を維持した保持治具の製造方法を提供すること。
【解決手段】支持孔7が形成された補強部材2と、自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔9が形成された弾性部材3とを備え、前記保持孔9が前記支持孔7の内部を通るように前記補強部材2が前記弾性部材3に埋設されて成る保持治具1を成形金型30で製造する製造方法であって、前記成形金型30に形成された陥没部35によって前記弾性部材3よりも肉厚に形成された肉厚部を押進部材41で押進しつつ前記補強部材2と弾性材料との一体成形体を前記成形金型30から離型し、次いで、一体成形体の前記肉厚部を除去することを特徴とする保持治具1の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、保持治具の製造方法に関し、さらに詳しくは、大多数の小型部品を保持できるにもかかわらず補強部材の平坦性を維持した保持治具の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ、電話機、ゲーム機、自動車電装機器等の電子機器に用いられる集積回路等には、例えば、積層セラミックチップコンデンサ(単に、チップコンデンサと称することがある。)等の小型部品が搭載されている。このような小型部品を製造する際等には、通常、小型部品を製造可能な小型部品用部材等を保持する保持孔が形成された保持治具が用いられる。このような保持治具として、例えば、特許文献1には、「(a)多数の並列状貫通通路を有するプレート体を備えること。(b)前記通路は弾性壁を有して電気用小型パーツが該通路内に位置可能となっており、かつ該通路の寸法は対応するパーツの寸法よりも小さく、パーツが前記通路内位置で弾発的に把持されること。以上(a)および(b)の構成から成るを特徴とする多数の電気用小型パーツ端部のコーティング用装置」が記載されている。
【0003】
これらの保持治具等は、例えば、金型に補強部材を収納し、次いで、ゴム等の弾性材料を注入した後に成形して、製造される。例えば、特許文献2には、「水平面に沿った割れ目をもって開閉される成型金型を予熱し、該金型内に、予め接着剤を塗布したプレート体を水平に配設し、その後、成型金型の外周面に設置した注入口から、プレート体の外周に形成される成型金型内の空所に付加型シリコーンゴムを注入したる後、付加型シリコーンゴムを加熱して加硫すると同時に、プレート体と付加型シリコーンゴムを接着させることを特徴とするキャリアプレートの製造方法」が記載されている。
【0004】
このような成形ピンが立設された金型を用いて保持治具を製造する場合には、例えば、図8に示されるように、保持治具51の鍔部53を把持して金型50から保持治具51を離型する際に、金型50の立設された複数の成形ピン55が弾性部材54から抜き取られるときに生じる摩擦応力等によって、補強部材52の中央部近傍に位置する成形ピン55は補強部材52の縁部近傍に位置する成形ピン55よりも抜き取りにくく、その結果、補強部材52が湾曲又は変形して、その平坦性が低下することがある。
【0005】
ところで、近年、電子部品の需要が増大していること等から、電子部品の製造における生産性を向上させることが望まれている。このような要望を実現する方法として、例えば、保持治具を大型化する方法、保持治具に形成される保持孔の数すなわち保持治具1枚で製造可能な電子部品数を増大させる方法が挙げられる。しかし、保持治具を大型化すると、また、保持治具1枚で製造可能な電子部品数を増大させると、弾性部材を平滑に保持する補強部材の強度が大きく低下することになる。このような強度が低下した補強部材を用いて、前記製造方法により保持治具を製造すると、図8に示されるように、保持治具51の鍔部53を把持して金型50から保持治具51を離型する際に、低強度の補強部材52が大きく湾曲又は変形してその平坦性が大きく低下するから、保持治具51の平坦性も大きく損なわれることになる。
【0006】
このような問題点を解消できる保持治具の製造方法として、例えば、特許文献3に、「複数の貫通孔が貫通形成されると共に、前記貫通孔が貫通形成された領域内に強度補強部形成部を有して成る平板状の芯材を、押出手段と複数の成形ピンとを有する金型に、前記貫通孔内に前記成形ピンが位置するように、挿入し、前記金型と前記芯材とで形成された間隙に弾性材料を注入して、弾性材料を成形し、前記押出手段により前記強度補強部を押出し、保持治具を金型から離型することを特徴とする保持治具の製造方法」が提案されている(請求項4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特公昭62−20685号公報
【特許文献2】特開2004−17549号公報
【特許文献3】特開2008−16761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、大多数の小型部品を保持できるにもかかわらず補強部材の平坦性を維持した保持治具の製造方法を提供することに、ある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、支持孔が形成された補強部材と自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、前記保持孔が前記支持孔の内部を通るように前記補強部材が前記弾性部材に埋設されて成る保持治具を成形金型で製造する製造方法であって、前記成形金型に形成された陥没部によって前記弾性部材よりも肉厚に形成された肉厚部を押進部材で押進しつつ前記補強部材と弾性材料との一体成形体を前記成形金型から離型し、次いで、前記一体成形体の前記肉厚部を除去することを特徴とする保持治具の製造方法であり、
請求項2は、支持孔が形成された補強部材と自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、前記保持孔が前記支持孔の内部を通るように前記補強部材が前記弾性部材に埋設されて成る保持治具を成形金型で製造する製造方法であって、前記成形金型は、第1金型及び第2金型を備え、第1金型及び第2金型の少なくとも一方の金型に、他方の金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から他方の金型に向かって突出可能に設けられた押進部材と、他方の金型に向かって立設された多数の成形ピンとを有して成り、前記第1金型及び前記第2金型の内部又は間に、前記支持孔を前記成形ピンが貫通するように、前記補強部材を配置する配置工程と、前記成形金型内のキャビティに充填された弾性材料を加熱して肉厚部を有する一体成形体を成形する成形工程と、前記成形工程で得られた一体成形体の肉厚部を前記押進部材で押進しつつ成形金型から離型する離型工程と、前記成形金型から脱型された一体成形体の前記肉厚部を除去する除去工程とを有することを特徴とする保持治具の製造方法であり、
請求項3は、前記第1金型は、前記第2金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から前記第2金型に向かって突出可能に設けられた押進部材と、前記第2金型に向かって立設された多数の成形ピンとを有していることを特徴とする請求項2に記載の保持治具の製造方法であり、
請求項4は、前記第1金型は、前記陥没部が形成され、前記補強部材が収納される収納凹部を形成する第1凹部を有していることを特徴とする請求項3に記載の保持治具の製造方法であり、
請求項5は、前記第2金型は、前記第1凹部と共に前記収納凹部を形成する第2凹部を有していることを特徴とする請求項4に記載の保持治具の製造方法であり、
請求項6は、前記第2金型は、前記第1金型に向かって立設された前記成形ピンを有していることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の保持治具の製造方法であり、
請求項7は、前記第2金型は、前記第1金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から前記第1金型に向かって突出可能に設けられた押進部材とを有していることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の保持治具の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る保持治具の製造方法は、成形金型に形成された陥没部によって保持治具の弾性部材よりも肉厚に形成された肉厚部を成形金型の押進部材によって押進しつつ一体成形体を成形金型から離型した後に前記肉厚部を除去するから、すなわち、前記各工程を有するから、保持治具の生産性を向上させるために、補強部材により多数の支持孔を形成しても、また補強部材自体を大型化しても、補強部材を実質的に変形させることなく一体成形体を成形金型から脱型することができる。したがって、この発明によれば、大多数の小型部品を保持できるにもかかわらず補強部材の平坦性を維持した保持治具の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、この発明に係る保持治具の一例である保持治具を示す概略上面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線で切断した保持治具における断面の一部を示す概略断面図である。
【図3】図3は、この発明に係る保持治具における補強部材の一例である補強部材を示す概略上面図である。
【図4】図4は、この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型の一例を用いて保持治具を製造する方法を説明する概略説明図である。
【図5】図5は、この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型の別の一例を用いて保持治具を製造する方法を説明する概略説明図である。
【図6】図6は、この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型のまた別の一例を用いて保持治具を製造する方法を説明する概略説明図である。
【図7】図7は、この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型のさらにまた別の一例を用いて保持治具を製造する方法を説明する概略説明図である。
【図8】図8は、従来の保持治具を成形金型から取り外す途中の状態を説明する概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明に係る保持治具の製造方法によって製造される保持治具(以下、この発明に係る保持治具と称することがある。)は、支持孔が形成された補強部材と自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、保持孔が支持孔の内部を通るように補強部材の一部が弾性部材に埋設されて成る。そして、この発明に係る保持治具は弾性部材の弾性力で保持孔に挿入された小型部品を弾発的に保持することができる。この保持治具は、後述する小型部品の保持用として好適であり、例えば、少なくとも二箇所に電極形成用の導電性ペーストを塗布する必要のある小型部品の保持用としてさらに好適である。
【0013】
この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具1を、図面を参照して、説明する。この保持治具1は、図1及び図2等に示されるように、支持孔7を有する補強部材2と保持孔9を有する弾性部材3とを備え、前記保持孔9それぞれが前記支持孔7それぞれの内部を通るように前記補強部材2の一部が弾性部材3に埋設されて成る。
【0014】
前記補強部材2は、図2によく示されるように、支持孔7が形成された平坦部5が少なくとも後述する弾性部材3に埋設され、弾性部材3が平坦になるように弾性部材3を補強支持する。この補強部材2は、図2及び図3に示されるように、多数の支持孔7が穿設された矩形の平坦部5と、平坦部5の周囲に平坦部5の厚さ方向すなわち上面方向及び下面方向に突出した鍔部6とを備えている。前記鍔部6は、フランジ部とも称され、平坦部5を囲繞するように形成され、平坦部5の上面方向及び下面方向における突出量が一定になるように調整されている。鍔部6の厚さは、適宜に調整され、例えば、8.9〜10.0mmの範囲内に設定される。前記平坦部5は、図2及び図3に示されるように、厚さ方向に貫通する支持孔7が形成される領域であり、その厚さが一定で平坦に形成されている。平坦部5の厚さは、適宜に調整され、例えば、5.9〜7mmの範囲内に設定される。
【0015】
前記支持孔7は、前記平坦部5内のほぼ全域に、その厚さ方向に貫通するように、多数、例えば、5000個以上、好ましくは少なくとも6000個、より好ましくは少なくとも7000個、特に好ましくは少なくとも7500個形成されている(図3において、支持孔7の一部を図示していない。)。補強部材2特に平坦部5のほぼ全域に多数の支持孔7が形成されると保持治具1を用いた小型部品の製造方法における生産性を大きく向上させることができる。支持孔7は、通常、後述する保持孔9が形成されるパターンと同一のパターンで形成され、この例においては碁盤目状に穿孔されている。支持孔7の開口は円形であるが多角形等であってもよい。なお、この支持孔7の内径は保持孔9よりも大きくなっている。
【0016】
補強部材2は、弾性部材3を平坦な形状に維持することのできる材料で形成されていればよく、このような材料として、金属及び樹脂等が挙げられる。
【0017】
前記弾性部材3は、図1及び図2に示されるように、多数の保持孔9が穿孔され、前記平坦部5を内部に収容可能な空隙を有している。そして、図2に示されるように、弾性部材3は、補強部材2の平坦部5を埋設し、換言すると、平坦部5の両面を被覆すると共に補強部材2の支持孔7に貫入し、補強部材2の鍔部6と面一になるように、形成されている。すなわち、弾性部材3は、平坦部5の表面に配置され、補強部材2の鍔部6によって囲繞されている。ここで、前記弾性部材3は、図2に示されるように、その保持孔9が支持孔7の内部を通るように平坦部5を埋設し、好ましくは保持孔9が支持孔7の軸線Cと共通する軸線Cを有するように平坦部5を埋設している。
【0018】
図1及び図2に示されるように、弾性部材3は、その厚さ方向に貫通し、自身に挿入又は貫入された小型部品をその弾性力で弾発的に保持する多数の保持孔9を有している。弾性部材3は、保持孔9を多数、例えば、5000個以上、好ましくは少なくとも6000個、より好ましくは少なくとも7000個、特に好ましくは少なくとも7500個有している(図1において、保持孔9の一部を図示していない。)。弾性部材3に多数の保持孔9が形成されると保持治具1を用いた小型部品の製造方法における生産性を大きく向上させることができる。弾性部材3の厚さ(両外表面間の距離)は、保持治具1の厚さと同じ厚さに調整され、通常、8.9〜10.0mmに調整される。
【0019】
保持孔9は、所定のパターンに配列され、この例においては縦横に整列された碁盤目状に穿孔されている。保持孔9の配列間隔は、支持孔7の配列間隔と同じであり、保持治具1に挿入保持する小型部品のサイズ等によって任意に調整することができる。保持孔9の開口は円形になっているが多角形等であってもよい。この保持孔9は、小型部品の、保持孔9に挿入される部分の前記直径又は前記幅よりの小さな開口径若しくは内径又は幅を有している。
【0020】
弾性部材3は、弾性変形し、小型部品を挿入保持することのできる材料で形成される。このような材料として、例えば、ゴム及びエラストマー等が挙げられ、より具体的には、シリコーンゴムが挙げられる。
【0021】
この発明に係る保持治具に保持される小型部品は、小型部品の製造工程、搬送工程等において保持される必要性のある、小型部品を製造可能な小型部品用部材、例えば、小型器具用部材、小型機械要素用部材及び小型電子部品用部材等が挙げられる。また、小型部品の製造には小型部品の搬送工程等も含まれるから、小型部品は、小型部品そのもの、例えば、小型器具、小型機械要素及び小型電子部品等も含まれる。したがって、この発明においては、小型部品と小型部品用部材とは明確に区別される必要はなく、「小型部品」と称しても「小型部品及び小型部品用部材」を意味することがある。小型電子部品及び小型電子部品用部材としては、例えば、チップコンデンサ、インダクタチップ、抵抗体チップ等の完成品若しくは未完成品等、及び/又は、これらを製造可能な例えば、角柱体若しくは円柱体、一端部に鍔を有する角柱体若しくは円柱体、両端部に鍔を有する角柱体若しくは円柱体等が挙げられる。このような小型部品は、例えば、その軸線長さが1.0〜3.2mmで、保持孔に挿入される部分の、軸線に垂直な平面における直径(断面形状が円形である場合)又は幅(断面形状が円形でない場合例えば矩形等)が0.5〜1.6mmの寸法を有している。
【0022】
この発明に係る保持治具の製造方法は、支持孔が形成された補強部材と、自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、前記保持孔が前記支持孔の内部を通るように前記補強部材が前記弾性部材に埋設されて成る保持治具、例えば、前記保持治具1を成形金型で製造する製造方法であって、前記成形金型に形成された陥没部によって前記弾性部材よりも肉厚に形成された肉厚部を押進部材で押進しつつ前記補強部材と弾性材料との一体成形体を前記成形金型から離型した後に、前記肉厚部を除去することを特徴とする保持治具の製造方法である。この製造方法によれば、補強部材2により多数の支持孔を形成し、又は、補強部材2自体を大型化して保持治具の生産性を向上させても、強度が低下した補強部材を実質的に変形させることなく一体成形体を成形金型から脱型することができる。
【0023】
この発明に係る保持治具の製造方法は、より具体的には、この発明に係る保持治具を成形金型で製造する製造方法であって、前記成形金型は、第1金型及び第2金型を備え、第1金型及び第2金型の少なくとも一方の金型に、他方の金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から他方の金型に向かって突出可能に設けられた押進部材と、他方の金型に向かって立設された多数の成形ピンとを有して成り、前記第1金型及び前記第2金型の内部又は間に前記支持孔を前記成形ピンが貫通するように前記補強部材を配置する配置工程と、前記成形金型内のキャビティに充填された弾性材料を加熱して肉厚部を有する一体成形体を成形する成形工程と、前記成形工程で得られた一体成形体の肉厚部を前記押進部材で押進しつつ成形金型から離型する離型工程と、前記成形金型から脱型された一体成形体の前記肉厚部を除去する除去工程とを有している。
【0024】
この発明に係る保持治具の製造方法の一例として前記保持治具1を製造する製造方法(以下、この発明に係る第一方法と称することがある。)を、図面を参照して、説明する。この発明に係る第一方法においては、まず、成形金型10、補強部材2及び弾性部材3を形成する弾性材料を準備する。図4は、成形金型10に補強部材2を収納した状態を、その垂直面で切断したときの概略断面図である。
【0025】
この発明に係る第一方法に用いる成形金型10は、図4に示されるように、第1金型21と第2金型22とを備え、これらを重ね合わせたときに形成され、前記補強部材2を収納する収納凹部31を有している。
【0026】
第1金型21は、前記収納凹部31を形成する第1凹部33と、第1凹部33の略中央部に凹設され、第2金型22に対して陥没する第1陥没部35と、この第1陥没部35の底面38から前記収納凹部31換言すると前記補強部材2に向かって突出可能に設けられた複数の押進部材41と、前記第1凹部33及び前記陥没部35に立設された第1成形ピン42とを有している。このように、第1金型21は、前記第1陥没部35及び押進部材41を有していること以外は、保持治具を形成するための公知の金型、例えば、特許第4007587号明細書に記載された「保持プレート金型」と基本的に同様である。
【0027】
前記第1凹部33は、前記収納凹部31が補強部材2を収納可能な形状及び寸法となるように形成され、具体的には、補強部材2の厚さ方向の略半分から下方を収納可能な形状及び寸法に形成されている。
【0028】
前記第1陥没部35は、第1凹部33よりも一段低く凹設されており、陥没部と称することもできる。この第1陥没部35は、保持治具1としたときに除去される肉厚部を形成する弾性材料が充填される空間であり、その深さ及び開口面積は、第1成形ピン42の立設数、第1成形ピン42の直径、充填される成形材料、平坦部5の厚さ等に応じて、決定される。第1陥没部35は、開口面積が前記平坦部5の表面積以下の、例えば、矩形、円形、楕円形等に形成される。第1陥没部35の深さは特に限定されないが、あまりに深いと弾性材料の除去量が多くなるので、例えば、1〜5mm程度であるのが好ましい。この第1陥没部35がこの発明に係る陥没部に対応する。
【0029】
前記押進部材41は、図4に示されるように、第1金型21の厚さ方向に貫通形成された通路44と略同一の外径を有する筒状体又は壁状体であり、自身の軸線方向に前記通路44内を前後進可能になっている。押進部材41は後進してその先端面が前記第1陥没部35の底面38と実質的に面一となり、前記収納凹部31に向かって前進し第1陥没部35の底面38から突出して、収納凹部31内で成形体された一体成形体を脱型可能にする。前記押進部材41は、単数が設けられてもよいが、この発明の目的をよく達成できる点で、複数設けられているのが好ましく、この場合には、複数の押進部材41を同期して前後進できるように構成されるのが好ましい。例えば、図4に示されるように、単一の基体45に複数の押進部材41が立設されている構成が挙げられる。
【0030】
前記第1成形ピン42は、収納凹部31に補強部材2を配置したときに、支持孔7を貫通するように支持孔7と同様に配列され、保持孔9とほぼ同様の断面形状を有する棒体に形成されている。この第1成形ピン42は、収納凹部31の高さと略同一の高さで複数が立設されている。換言すると、第1成形ピン42は、収納凹部31の相対面する内面の一方すなわち第1金型21の底面から第2金型22における第2凹部34の内面まで延在するように、形成されている。
【0031】
第2金型22は、成形金型10とされたときにすなわち第1金型21に積重されたときに、補強部材2が収納される収納凹部31を第1凹部33と共に形成する第2凹部34と、第2凹部34に第1成形ピン42と同数立設された第2成形ピン43とを有している。このように、第2金型22は、第2成形ピンの配列並びに前記第1陥没部35及び前記押進部材41を有していないこと以外は基本的に前記第1金型21と基本的に同様である。
【0032】
成形金型10において、第1金型21は図示しない加熱部材等に固定されており、固定型と称することもでき、第2金型22は図示しない加熱部材等に固定されることなく、前記第1金型21に向かって前後進可能に構成されており、可動型と称することもできる。
【0033】
この発明に係る第一方法においては、補強部材2及び弾性部材3を形成する弾性材料を準備する。弾性材料は、弾性部材3を形成可能なゴム組成物、エラストマー組成物等が挙げられ、例えば、液状シリコーンゴム組成物である「KE−1950−60A/B」(信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。補強部材2は次のようにして作製できる。例えば、鍔部6の厚さと同じ又はそれよりも厚い前記金属又は樹脂等製の板体から、支持孔7が形成されていない平坦部とその周囲に鍔部6とを有する板状体を所望寸法に切り出す。又は、支持孔7が形成されていない平坦部と鍔部6とを別個に作製し、溶接又は接着等の接合手段によって、平坦部と鍔部6とを所望の位置に接合して、前記板状体を作製する。このようにして作製された板状体の平坦部に、所定形状及び直径を有する多数の支持孔7を研削、切削、やすり仕上げ等によって穿設して、補強部材2を作製する。又は、支持孔7が形成された平坦部5と鍔部6とを別個に作製し、溶接又は接着等の接合手段によって、平坦部又は平坦部5と鍔部6とを所望の位置に接合して、補強部材2を作製する。なお、平坦部5の表面に、弾性部材3との密着を高めるために、接着剤又はプライマー等を塗布してもよい。
【0034】
この発明に係る第一方法においては、図4に示されるように、第1金型21及び第2金型22の収納凹部31に、支持孔7を第1成形ピン42及び第2成形ピン43が貫通するように、補強部材2を定置又は収納する配置工程を実施する。
【0035】
この発明に係る第一方法においては、次いで、図4に示されるように、前記成形金型10内のキャビティに充填された弾性材料を加熱して、肉厚部を有する一体成形体を成形する成形工程を実施する。前記キャビティは、第1金型21の第1凹部33、第2金型22の第2凹部34、補強部材2、第1成形ピン42及び第2成形ピン43で形成される、成形金型10内の空間である。このキャビティに弾性材料を充填、注入又は配置して、図示しない加熱手段等により成形金型10ごと弾性材料を加熱硬化する。弾性材料の成形方法は、特に限定されず、例えば、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形等の成形方法を採用することができる。成形温度及び成形時間等は、使用する弾性材料が硬化成形する温度及び時間であればよく、弾性材料に応じて、任意に調整される。このようにして弾性材料を硬化させると、弾性部材は、第1凹部33及び第2凹部34に充填された弾性部材が硬化してなる基体部と、前記第1陥没部35に充填された弾性部材が硬化してなる、基体部よりも肉厚の肉厚部とに、成形される。この肉厚部は後述するように押進部材で押進されるので被押進部と称することができる。
【0036】
この発明に係る第一方法においては、次いで、このようにして補強部材2と弾性材料との一体成形体を成形後、金型30ごと放冷し、前記第2金型を離脱させる第2離型工程を実施する。この第2離型工程においては、第2金型22を第1金型21から相対的に引き離す。このとき、収納凹部31内に収容された一体成形体は第1金型21に立設された第1成形ピン42が挿通した状態にあるから、第2金型22に立設した第2成形ピン43が一体成形体から抜脱するときの摩擦応力等が吸収、相殺されて、補強部材2を実質的に湾曲も変形もさせることなく、第2金型22が一体成形体から離脱する。
【0037】
この発明に係る第一方法においては、次いで、前記一体成形体の肉厚部を前記押進部材41で押進しつつ第1金型21から離型する第1離型工程を実施する。この第1離型工程は、第1金型21から露出した補強部材2の鍔部6を例えば、クランプ、ロボットアーム等によって把持して、一体成形体を第1金型21から相対的に引き離すと共に、第1金型21の押進部材41によって肉厚部を同方向に押進又は押圧して、保持治具1を第1金型21から離型させる。このとき、前記把持手段によって保持治具1を引き離す速度と、押進部材41によって一体成形体に形成された肉厚部を押進する速度とはほぼ同じであるのが、補強部材2すなわち保持治具1の湾曲及び変形を高度に防止しつつ一体成形体を第1金型21から容易に離型することができる点で、好ましい。このように、押進部材41によって肉厚部を押進することによって、補強部材2を実質的に湾曲も変形もさせることなく、一体成形体を第1金型21から容易に離型することができる。
【0038】
この発明に係る第一方法においては、次いで、成形金型10から脱型された一体成形体の前記肉厚部を除去する除去工程を実施する。除去工程としては、肉厚部を除去できる手段を採用することができ、このような手段として、例えば、平面研削、フライス研削、ラッピング等が挙げられる。
【0039】
この発明に係る第一方法において、このようにして形成された弾性部材3には、保持孔9の開口部近傍等に成形バリが生じていることがあるので、成形バリを取り除くため、研削等の表面処理が行われてもよい。このような表面処理として、例えば、前記除去工程と同様の手段が挙げられる。この発明において、前記表面処理を実施する場合には、前記除去工程と同時に行うこともできる。
【0040】
この発明に係る第一方法において、また、形成された弾性部材3の表面を鏡面加工することもできる。
【0041】
このようにして、成形金型10を用いて保持治具1を製造することができる。
【0042】
この発明に係る第一方法によれば、保持治具の生産性を向上させるために、補強部材2により多数の支持孔7を形成して、又は、補強部材2自体を大型化して、補強部材2自体の強度特にその中央近傍の強度が低下していても、押進部材41で一体成形体を押進しつつ離型させることができるから、補強部材2を実質的に湾曲も変形もさせることなく、一体成形体を成形金型10から脱型することができる。また、この発明に係る第一方法によれば、押進部材41が押圧する部位は最終的に除去される肉厚部であるから、成形金型10からの脱型時に押進部材41の押進によって肉厚部が損傷しても、肉厚部を除去して形成される弾性部材3には肉厚部の損傷に由来する表面不良は生じない。したがって、この発明によれば、大多数の小型部品を保持できるにもかかわらず補強部材2の平坦性を維持した保持治具を製造することができる。そして、この保持治具は、補強部材2の平坦性を維持しているから、品質の均一な電子部品を高い生産性で製造することができる。
【0043】
一方、前記第1陥没部35及び押進部材41を備えていない成形金型、特に中型のみに成形ピンを有する成形金型を用いる従来の製造方法、例えば、特許文献2の製造方法においては、成形ピンを抜脱するときの摩擦応力等が吸収されず、図8に示されるように、一体成形体が湾曲又は変形して、保持治具の平坦性が低下する。
【0044】
この発明に係る保持治具の製造方法は、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、所望により、一体成形体の基体部又は弾性部材の硬化を確実にするため、前記一体成形体又は弾性部材を二次加熱又は熱処理してもよい。
【0045】
また、この発明に係る第一方法においては、第2離型工程を第1離型工程の前に実施しているが、この発明において、第2離型工程を第1離型工程の後に実施してもよい。
【0046】
この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型は、前記した例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
【0047】
例えば、前記成形金型10は、第1凹部33を有する第1金型21と第2凹部34を有する第2金型22とを備え、第1凹部33と第2凹部34とで収納凹部31が形成されているが、この発明において成形金型はこのような構成に限定されない。例えば、この発明に係る保持治具の製造方法に用いられる成形金型は、図5に示されるように、収納凹部32を有する第3金型23と平坦な板状の第4金型24とを備え、第4金型24が第3金型23の蓋体として機能する成形金型11であってもよく、また、図6に示されるように、第2陥没部36を有する板状の第5金型25と、平坦な板状の第6金型26とを備え、第5金型25と第6金型26とで補強部材2を挟持する成形金型12等が挙げられる。これらの成形金型11及び成形金型12は補強部材2を定置する態様が異なること以外は、前記成形金型10と基本的に同様である。したがって、成形金型11又は成形金型12を用いてこの発明に係る保持治具を製造する方法は、前記配置工程が異なること以外は前記成形金型10を用いてこの発明に係る保持治具を製造する方法と、基本的に同様である。成形金型11を用いてこの発明に係る保持治具を製造する場合には、前記第3金型の収納凹部32の内部に前記支持孔を前記成形ピンが貫通するように前記補強部材2を収納することによって前記配置工程を実施することができ、成形金型12を用いてこの発明に係る保持治具を製造する場合には、前記第5金型25と前記第6金型26の間に前記支持孔を前記成形ピンが貫通するように前記補強部材を挿入又は挟入することによって前記配置工程を実施することができる。図5は成形金型11に補強部材2を収納した状態をその垂直面で切断したときの概略断面図であり、図6は成形金型12に補強部材2を挿入又は挟入した状態をその垂直面で切断したときの概略断面図であり、図5及び図6において図4と同一の部材は同一の符号で示す。
【0048】
成形金型10において、第2金型22は前記陥没部及び前記押進部材を有していないが、この発明において、第2金型は前記陥没部及び前記押進部材を有していてもよく、この陥没部に形成される第2成形ピンの軸線長さは、少なくとも、第1凹部の底面に到達する軸線長さと略同一の長さと略同一の長さを有していればよい。このように、第2金型が前記陥没部及び前記押進部材を有していると、前記第2離型工程においても押進部材によって一体成形体を押進することができるから、第2離型工程における補強部材の変形等をより一層抑えることができる。
【0049】
成形金型10において、第1金型21から一体成形体を脱型する際に補強部材2の湾曲及び変形を高度に防止するために、成形ピンは第1金型21及び第2金型22双方に立設されているが、この発明において、成形ピンは第1金型及び第2金型の一方に立設されていればよい。
【0050】
成形金型10において、成形ピンは第1金型21及び第2金型22に同数立設されているが、この発明において、第1金型に立設された成形ピンと第2金型に立設された成形ピンとの立設割合は6〜7:3〜4に調整すると、第2金型22を一体成形体から脱型する際及び第1金型21から一体成形体を脱型する際に、補強部材2の湾曲及び変形を高度に防止できる点で、好ましい。第1金型に立設された成形ピンと第2金型に立設された成形ピンとの配列は特に限定されず、例えば、成形ピンの各配列方向に沿って配列された成形ピンを交互に第1金型と第2金型とに設けることができ、また、複数本の成形ピンを1ブロックとして複数のブロックを第1金型と第2金型とに適宜のブロック数で設けることができる。
【0051】
成形金型10において、第2金型22に立設され、第1陥没部35内に伸びる第2成形ピン43は、第1陥没部35の底面38に到達可能な軸線長さを有しているが、この発明において、第2金型に立設され、第1陥没部35内に伸びる第2成形ピンは、少なくとも、第1凹部の底面に到達する軸線長さと略同一の長さ、すなわち、弾性部材の厚さと略同一の長さを有していればよい。第2成形ピンがこのような長さを有していると、第2金型22を引き離しやすく、また、肉厚部を押進部材で押進しても大きく変形することがなく、速やかに中央部を第1金型21から引き離すことができる。
【0052】
成形金型10において、第1成形ピン42及び第2成形ピン43はいずれも収納凹部31の相対面する内面の一方まで延在するように、形成されているが、この発明においては、第1成形ピン及び第2成形ピンは同一配列で立設され、収納凹部内で互いにその先端面が当接して、収納凹部の相対面する内面の一方から他方まで延在するように、形成されてもよい。
【0053】
成形金型10において、第1金型21は、図4に示されるように、前記収納凹部31を形成する第1凹部33と、第1凹部33の略中央部に凹設され、第2金型22に対して陥没する第1陥没部35と、第1金型21の厚さ方向に貫通する通路44と、この通路44内に配置され、前記第1陥没部35の底面38から前記収納凹部31に向かって突出可能に設けられた複数の押進部材41とを備えているが、この発明において、第1金型21に代えて第7金型27を用いることもできる。この第7金型27は、図7に示されるように、前記収納凹部31を形成する第1凹部33と、第7金型27の厚さ方向に貫通する通路44と、この通路44内に配置され、前記第1凹部33の底面から前記収納凹部31に向かって突出可能に設けられた複数の押進部材46とを備え、前記押進部材46を前記底面よりも後退させて第3陥没部37が形成されるように、構成されることができる。すなわち、第7金型27における通路44の一部がこの発明に係る陥没部に対応するように構成されることができる。この第7金型27は陥没部の態様が異なること以外は、前記第1金型21と基本的に同様である。したがって、第7金型27と例えば第2金型22とを有する成形金型13を用いてこの発明に係る保持治具を製造する方法は、図7に示されるように、押進部材の初期配置状態が異なること以外は前記成形金型10を用いてこの発明に係る保持治具を製造する方法と基本的に同様である。すなわち、成形金型13を用いてこの発明に係る保持治具を製造する場合には、図7に示されるように、押進部材の初期配置状態として、押進部材46を第1凹部33の底面よりも後退させた状態にして、通路44の、第1凹部33に接続する部分に空間を形成し、この空間をこの発明に係る陥没部として利用して、前記した各工程を実施する方法である。図57成形金型13に補強部材2を収納した状態をその垂直面で切断したときの概略断面図であり、図7において図4と同一の部材は同一の符号で示す。
【符号の説明】
【0054】
1 保持治具
2 補強部材
3 弾性部材
5 平坦部
6 鍔部
7 支持孔
9 保持孔
10、11、12、13 成形金型
21 第1金型
22 第2金型
23 第3金型
24 第4金型
25 第5金型
26 第6金型
27 第7金型
31、32 収納凹部
33 第1凹部
34 第2凹部
35 第1陥没部
36 第2陥没部
37 第3陥没部
38 底面
41、46 押進部材
42 第1成形ピン
43 第2成形ピン
44 通路
45 基体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持孔が形成された補強部材と自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、前記保持孔が前記支持孔の内部を通るように前記補強部材が前記弾性部材に埋設されて成る保持治具を成形金型で製造する製造方法であって、
前記成形金型に形成された陥没部によって前記弾性部材よりも肉厚に形成された肉厚部を押進部材で押進しつつ前記補強部材と弾性材料との一体成形体を前記成形金型から離型し、次いで、前記一体成形体の前記肉厚部を除去することを特徴とする保持治具の製造方法。
【請求項2】
支持孔が形成された補強部材と自身に挿入された小型部品を弾発的に保持する保持孔が形成された弾性部材とを備え、前記保持孔が前記支持孔の内部を通るように前記補強部材が前記弾性部材に埋設されて成る保持治具を成形金型で製造する製造方法であって、
前記成形金型は、第1金型及び第2金型を備え、第1金型及び第2金型の少なくとも一方の金型に、他方の金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から他方の金型に向かって突出可能に設けられた押進部材と、他方の金型に向かって立設された多数の成形ピンとを有して成り、
前記第1金型及び前記第2金型の内部又は間に、前記支持孔を前記成形ピンが貫通するように、前記補強部材を配置する配置工程と、
前記成形金型内のキャビティに充填された弾性材料を加熱して肉厚部を有する一体成形体を成形する成形工程と、
前記成形工程で得られた一体成形体の肉厚部を前記押進部材で押進しつつ成形金型から離型する離型工程と、
前記成形金型から脱型された一体成形体の前記肉厚部を除去する除去工程と
を有することを特徴とする保持治具の製造方法。
【請求項3】
前記第1金型は、前記第2金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から前記第2金型に向かって突出可能に設けられた押進部材と、前記第2金型に向かって立設された多数の成形ピンとを有していることを特徴とする請求項2に記載の保持治具の製造方法。
【請求項4】
前記第1金型は、前記陥没部が形成され、前記補強部材が収納される収納凹部を形成する第1凹部を有していることを特徴とする請求項3に記載の保持治具の製造方法。
【請求項5】
前記第2金型は、前記第1凹部と共に前記収納凹部を形成する第2凹部を有していることを特徴とする請求項4に記載の保持治具の製造方法。
【請求項6】
前記第2金型は、前記第1金型に向かって立設された前記成形ピンを有していることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の保持治具の製造方法。
【請求項7】
前記第2金型は、前記第1金型に対して陥没する陥没部と、この陥没部から前記第1金型に向かって突出可能に設けられた押進部材とを有していることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の保持治具の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−178036(P2011−178036A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44692(P2010−44692)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】