説明

半導体発光素子及びその製造方法

【課題】窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制可能な半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体レーザ1は、半導体基板10上に設けられた活性層14と、活性層14上に設けられると共に半極性の表面18sを有するp型半導体層18と、表面18sに接合すると共にガリウムを含有するパラジウム電極38と、を備え、パラジウム電極38におけるガリウムの含有量が1mol%以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サファイア基板のc面上にn型層、発光層、p型層及び電極がこの順に積層されてなる発光素子が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。特許文献1に記載された発光素子では、p型層として、Siドープのn−GaN層が用いられており、p型層に接合する電極として、主要構成材料がパラジウムである電極が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−177134号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】BINARY ALLOY PHASE DIAGRAMS SECOND EDITION、Volume2 Cd-Ce to Hf-Rb(p.1838)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、パラジウム電極が窒化ガリウム系半導体層に接合するように形成された発光素子の発光特性を充分に発揮させることが求められている。これに対し、本発明者は、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面にパラジウム電極を接合するように形成した場合には、窒化ガリウム系半導体層の極性主面(例えばc面({0001}面))にパラジウム電極を接合するように形成した場合と比較して、発光素子の発光特性が低下し易いことを見出した。さらに、本発明者は、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することに起因して、発光素子の発光特性が低下していることを見出した。
【0006】
本発明は、上記課題を解決しようとするものであり、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制可能な半導体発光素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、パラジウム電極に接合する窒化ガリウム系半導体層中のガリウムがパラジウム電極中へ拡散することにより、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との間に高抵抗の界面が形成され、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを見出した。さらに、本発明者は、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面上に形成するパラジウム電極として、所定量のガリウムを含有するパラジウム電極を用いることにより上記課題を解決可能であることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、半導体基板上に設けられた活性層と、活性層上に設けられると共に半極性主面を有する窒化ガリウム系半導体層と、半極性主面に接合すると共にガリウムを含有するパラジウム電極と、を備え、パラジウム電極におけるガリウムの含有量が1mol%以上である半導体発光素子を提供する。
【0009】
本発明に係る半導体発光素子では、半極性主面に接合するパラジウム電極においてガリウムの含有量が1mol%以上であり、パラジウム電極中にガリウムが充分に存在している。この場合、ガリウムが電極外部から電極内部へ移動して電極中のガリウムの含有量が更に増加しづらいため、パラジウム電極に接合している窒化ガリウム系半導体層中のガリウムがパラジウム電極中へ拡散することが抑制される。これにより、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との間に高抵抗の界面が形成されることが抑制され、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制することができる。
【0010】
また、本発明は、活性層及び窒化ガリウム系半導体層を半導体基板上に順に形成する第1工程と、ガリウムを含有するパラジウム電極を半極性主面に接合するように形成する第2工程と、を備え、パラジウム電極におけるガリウムの含有量が1mol%以上である半導体発光素子の製造方法を提供する。
【0011】
本発明に係る半導体発光素子の製造方法では、半極性主面に接合するように形成されるパラジウム電極においてガリウムの含有量が1mol%以上であり、パラジウム電極中にガリウムが充分に存在している。この場合、ガリウムが電極外部から電極内部へ移動して電極中のガリウムの含有量が更に増加しづらいため、パラジウム電極に接合している窒化ガリウム系半導体層中のガリウムがパラジウム電極中へ拡散することが抑制される。これにより、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との間に高抵抗の界面が形成されることが抑制され、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制することができる。
【0012】
上記半導体発光素子及びその製造方法において、パラジウム電極におけるガリウムの含有量は、50mol%未満であることが好ましい。この場合、パラジウム電極が高温(例えば550℃)で熱処理される場合であっても、パラジウム電極が劣化することを抑制し、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを更に抑制することができる。
【0013】
上記半導体発光素子及びその製造方法において、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面は、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面(c面{0001}面))から窒化ガリウム系半導体のm軸方向に傾斜していることが好ましい。この場合、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを更に抑制することができる。
【0014】
上記半導体発光素子及びその製造方法において、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面のm軸方向への傾斜角度は、63°以上80°未満であることが好ましい。この場合、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを更に抑制することができる。
【0015】
ところで、p型不純物を含有する窒化ガリウム系半導体層と、ガリウムの含有量が1mol%未満のパラジウム電極とが接合していると、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が特に増加し易い。一方、上記半導体発光素子及びその製造方法では、窒化ガリウム系半導体層がp型不純物を含有している場合であっても、パラジウム電極におけるガリウムの含有量が1mol%以上であることにより、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制することができる。
【0016】
上記半導体発光素子及びその製造方法において、窒化ガリウム系半導体層は、GaN、AlGaN、InGaN及びInAlGaNのいずれかを含有することが好ましい。この場合、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを更に抑制することができる。
【0017】
上記半導体発光素子の製造方法は、第2工程において、ガリウムを含有する蒸着源及びパラジウムを含有する蒸着源をそれぞれ蒸発させ、ガリウム及びパラジウムを半極性主面に供給してパラジウム電極を形成することが好ましい。この場合、ガリウムの均一性の高いパラジウム電極を形成することができる。
【0018】
上記半導体発光素子において、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面は、窒化ガリウム系半導体層に形成されたリッジ部の頂面であってもよい。上記半導体発光素子の製造方法は、第1工程と第2工程との間に、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面がリッジ部の頂面となるように、窒化ガリウム系半導体層にリッジ部を形成する工程を更に備えていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制することができる。本発明によれば、特に、熱処理によって窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加することを抑制することができる。このような本発明によれば、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗を、窒化ガリウム系半導体層の極性主面(例えばc面)にパラジウム電極が接合するように形成した場合における極性主面とパラジウム電極との接触抵抗と同程度の大きさに調整することが可能であり、優れた発光特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子を示す模式断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【図7】熱処理温度(アニール温度)と接触抵抗との関係を示すグラフである。
【図8】熱処理前後の窒化ガリウム系半導体層(GaN層)/パラジウム電極界面近傍の濃度プロファイルである。
【図9】パラジウム及びガリウムの二元系相図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る半導体発光素子及びその製造方法の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、可能な場合には同一要素には同一符号を用いる。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見易さのため、それぞれ任意となっている。
【0022】
(半導体発光素子)
図1は、本実施形態に係る半導体発光素子を示す模式断面図である。本実施形態に係る半導体レーザ(半導体発光素子)1は、半導体基板10と、n型半導体層12と、活性層14と、光ガイド層16と、p型半導体層(窒化ガリウム系半導体層)18と、絶縁層32と、パラジウム電極(表面電極、p電極)38とを備えている。半導体基板10、n型半導体層12、活性層14、光ガイド層16及びp型半導体層18は、積層体20を構成している。
【0023】
半導体基板10は、GaN等の窒化ガリウム系半導体によって形成されている。半導体基板10は、互いに対向する表面10aと裏面10bとを有しており、半導体基板10の表面10aは半極性を示す。半導体基板10の表面10a上にエピタキシャル成長する半導体層(n型半導体層12、活性層14、光ガイド層16、p型半導体層18)の表面は、表面10aの結晶方位を引き継ぐ傾向がある。
【0024】
n型半導体層12は、半導体基板10の表面10a上に設けられており、一又は複数の窒化ガリウム系半導体層から構成されている。n型半導体層12は、例えば半導体基板10上にn型GaN層12a(厚さ:1.1μm)、n型In0.03Al0.14GaN層12b(厚さ:1.2μm)、n型GaN層12c(厚さ:0.250μm)、n型In0.025GaN層12d(厚さ:0.115μm)がこの順に積層されて形成されている。
【0025】
n型半導体層12は、n型不純物を含有している。n型不純物としては、例えばSiが挙げられる。n型GaN層12a、n型In0.03Al0.14GaN層12b、n型GaN層12c、n型In0.025GaN層12dのそれぞれの不純物濃度は、例えば3×1018/cm、2×1018/cm、2×1018/cm、5×1017/cmである。
【0026】
活性層14は、n型半導体層12上に設けられており、例えば単一量子井戸構造(SQW)や多重量子井戸構造(MQW)を有する。本実施形態において活性層14は、アンドープIn0.30GaN等の窒化ガリウム系半導体からなる単一量子井戸構造を有している。活性層14の厚さは、例えば3nmである。
【0027】
光ガイド層16は、活性層14上に設けられており、アンドープIn0.025GaN等の窒化ガリウム系半導体によって形成されている。光ガイド層16の厚さは、例えば0.075μmである。
【0028】
p型半導体層18は、光ガイド層16を介して活性層14上に設けられており、一又は複数の窒化ガリウム系半導体層から構成されている。p型半導体層18を構成する窒化ガリウム系半導体層は、窒化ガリウム系半導体を含有する層であり、窒化ガリウム系半導体からなる層であることが好ましい。窒化ガリウム系半導体としては、GaN、AlGaN、InGaN及びInAlGaNのいずれかが好ましい。
【0029】
p型半導体層18の表面18s側には、リッジ形状を有する複数のリッジ部30が形成されている。各リッジ部30は、半導体基板10の表面10aに沿った所定方向に延びており、この所定方向は、半導体レーザ1における光導波方向となる。なお、図1は、この所定方向と直交する方向の切断面を示している。リッジ部30は、この所定方向と直交する方向に複数配列されており、例えばストライプ構造を有している。
【0030】
p型半導体層18は、例えば半導体基板10上にp型GaN層18a(厚さ:0.020μm)、p型In0.025GaN層18b(厚さ:0.050μm)、p型GaN層18c(厚さ:0.250μm)、p型In0.03Al0.14GaN層18d(隆起部の厚さ:0.400μm、層状部の厚さ:0.150μm)、p型GaN層18e(厚さ:0.050μm)がこの順に積層されて形成されている。p型GaN層18a、p型In0.025GaN層18b及びp型GaN層18cは、半導体基板10の表面10aの全面を覆うように表面10a上に形成されている。p型In0.03Al0.14GaN層18dは、半導体基板10の表面10aの全面を覆うように表面10a上に形成された層状部と、層状部上に形成され、リッジ部30の一部を構成する隆起部とを有している。p型GaN層18eは、p型In0.03Al0.14GaN層18dの隆起部と共にリッジ部30を構成している。各リッジ部30の線幅は例えば2.0μmであり、各リッジ部30の高さは例えば0.300μmである。
【0031】
p型半導体層18は、p型不純物を含有している。p型不純物としては、例えばMgが挙げられる。p型GaN層18a、p型In0.025GaN層18b、p型GaN層18c、p型In0.03Al0.14GaN層18d、p型GaN層18eのそれぞれの不純物濃度は、例えば1×1019/cm、3×1018/cm、3×1018/cm、7×1018/cm、3×1020/cmである。
【0032】
また、リッジ部30の頂面30aを構成するp型半導体層18の表面18sは、半導体基板10の表面10aと同じ結晶方位を有している。表面18sは、半極性を示しており、例えば、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面から窒化ガリウム系半導体のm軸方向に傾斜している。表面18sのm軸方向への傾斜角度は、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加することを更に抑制する観点から、63°以上80°未満が好ましく、70°以上80°未満がより好ましく、71°以上79°以下が更に好ましい。
【0033】
絶縁層32は、リッジ部30を除く積層体20上にリッジ部30の側面が埋まるように形成されている。絶縁層32は、絶縁性シリコン化合物からなり、例えばSiO膜である。
【0034】
パラジウム電極38は、リッジ部30の頂面30aと、絶縁層32におけるリッジ部30近傍の部分とが覆われるようにリッジ部30の長手方向(半導体レーザ1の光導波方向)に沿って形成されている。パラジウム電極38は、p型半導体層18のp型GaN層18eに接合するように形成されている。パラジウム電極38の膜厚は、40Å〜1μmが好ましい。
【0035】
パラジウム電極38は、構成成分としてパラジウムと共にガリウムを含有している。パラジウム電極38におけるガリウムの含有量は、パラジウム電極38の全量を基準として1mol%以上である。ガリウムの含有量が1mol%未満であると、p型GaN層18e中のガリウムがパラジウム電極38中へ拡散し易く、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加する。なお、パラジウム電極38におけるパラジウムの含有量は、パラジウム電極38の全量を基準として例えば50〜99mol%程度である。パラジウム電極38におけるガリウムやパラジウムの含有量は、例えばエネルギー分散型X線分光法により測定することができる。
【0036】
パラジウム電極38におけるガリウムの含有量の上限は、後述するようにパラジウム電極38が高温(例えば550℃)で熱処理された場合にパラジウム電極38が劣化することを抑制する観点から、パラジウム電極38の全量を基準として50mol%未満が好ましく、34mol%以下がより好ましく、12mol%以下が更に好ましい。ガリウムの含有量の下限は、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加することを更に抑制する観点から、パラジウム電極38の全量を基準として1mol%以上が好ましく、3mol%以上がより好ましい。
【0037】
パラジウム電極38上には、チタン、白金、金等の膜が積層されていてもよく、例えばパラジウム/金、パラジウム/チタン/金、パラジウム/チタン/白金/金等の積層膜を用いてもよい。
【0038】
(半導体発光素子の製造方法)
図2〜6,10は、本実施形態に係る半導体発光素子の製造方法における一工程を示す模式断面図である。図7は、熱処理温度(アニール温度)と接触抵抗との関係を示すグラフである。図8は、熱処理前後の窒化ガリウム系半導体層(GaN層)/パラジウム電極界面近傍の濃度プロファイルである。図9は、パラジウム及びガリウムの二元系相図であり、非特許文献1に記載された相図である。
【0039】
本実施形態に係る半導体発光素子の製造方法は、積層体形成工程(第1工程)、マスク形成工程、エッチング工程及び表面電極形成工程(第2工程)をこの順に備える。本実施形態に係る半導体発光素子の製造方法は、表面電極形成工程の後に、裏面加工工程、裏面電極形成工程、電極パッド形成工程、劈開工程、反射防止膜形成工程、レーザ試験工程及びチップ化工程をこの順に更に備えていてもよい。
【0040】
{積層体形成工程}
積層体形成工程では、まず、図2(a)に示すように半導体基板10を準備する。半導体基板10の表面10aの結晶方位は、p型半導体層18の表面18sとして得ることを目的とする結晶方位に調整されている。
【0041】
次に、図2(b)に示すように、例えば有機金属気相成長法(MOVPE)によって半導体基板10の表面10a上にn型半導体層12(n型GaN層12a、n型In0.03Al0.14GaN層12b、n型GaN層12c、n型In0.025GaN層12d)、活性層14、光ガイド層16、p型半導体層18(p型GaN層18a、p型In0.025GaN層18b、p型GaN層18c、p型In0.03Al0.14GaN層18d、p型GaN層18e)をこの順に表面10aの法線方向にエピタキシャル成長させて積層体20を得る。
【0042】
{マスク形成工程}
マスク形成工程では、積層体20上にエッチングマスクを形成する。すなわち、まず、図2(c)に示すように、例えば電子ビーム(EB)蒸着法によって、Al膜22(厚さ:0.10μm)及びTi膜24(厚さ:0.010μm)をこの順に積層体20上の全面に形成する。なお、以下の図面においては、積層体20の構成の詳細な図示を場合により省略する。
【0043】
次に、図3(a)に示すように、例えばCVD法によって、エッチングマスクのための絶縁層26をTi膜24上の全面に形成する。絶縁層26は、絶縁性シリコン化合物からなり、例えばSiO膜である。絶縁層26の厚さは、例えば1.2μmである。
【0044】
続いて、絶縁層26の一部を覆うレジスト膜28を形成する。具体的には、絶縁層26上の全面にレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてこのレジスト膜を露光・現像することにより、図3(b)に示すように、所望のパターンを有するレジスト膜28を形成する。各レジスト膜28は、半導体基板10の表面10aに沿った所定方向に延びている。この所定方向は、半導体レーザ素子における光導波方向となる。レジスト膜28は、この所定方向と直交する方向に複数配列されており、例えばストライプ構造を有している。各レジスト膜28の線幅は、例えば2.0μmである。
【0045】
次に、レジスト膜28を介して絶縁層26に対しドライエッチングを施すことにより、Ti膜24の一部を覆うマスク26a(例えば、厚さ:1.2μm、線幅:2.0μm)を形成する。エッチャントとしては、例えばCHFガスが用いられる。さらに、レジスト膜28及びマスク26aを介してAl膜22及びTi膜24に対しドライエッチングを施すことにより、図3(c)に示すように、積層体20の表面の一部を覆うAl膜22a及びTi膜24aを形成する。エッチャントとしては、例えばClガスが用いられる。
【0046】
続いて、図4(a)に示すように、例えばOとCFの混合ガスを用いたアッシングによってレジスト膜28を除去する。
【0047】
{エッチング工程}
エッチング工程では、マスク形成工程で得られたエッチングマスクを介して、p型半導体層18をエッチングにより所定の深さまで除去することにより、p型半導体層18の表面18s側に複数のリッジ部30を形成する。すなわち、例えば誘導結合型プラズマ(ICP)によるドライエッチングを施すことにより、図4(b)に示すように、p型GaN層18eにおけるAl膜22aにより被覆されていない部分を除去した後、厚さ0.150μmの層状部が残存するように、p型In0.03Al0.14GaN層18dにおけるAl膜22aにより被覆されていない部分を除去する。エッチャントとしては、例えばClガスが用いられる。リッジ部30は、半導体レーザ素子における光導波方向となる方向に延びており、例えばストライプ構造を有している。各リッジ部30の線幅は例えば2.0μmであり、各リッジ部30の高さは例えば0.300μmである。
【0048】
次に、例えばICPによるドライエッチングを施すことにより、図4(c)に示すように、Al膜22aの側面を選択的にエッチングする。これにより、Al膜22aの側面が後退し、Ti膜24a及びマスク26aからなる庇が形成される。エッチャントとしては、例えばClガスが用いられる。
【0049】
続いて、図5(a)に示すように、例えば電子ビーム蒸着法によって、リッジ部30を除く積層体20上に絶縁層32をリッジ部30の側面が埋まるように形成する。この場合、絶縁層32はマスク26a上にも形成される。
【0050】
次に、例えばICPによるドライエッチングを施すことにより、図5(b)に示すように、Al膜22aを除去し、Al膜22a上に積層されていたTi膜24a、マスク26a及び絶縁層32を除去する。エッチャントとしては、例えばClガスが用いられる。
【0051】
{表面電極形成工程}
表面電極形成工程では、まず、図5(c)に示すように、リッジ部30と絶縁層32におけるリッジ部30近傍の部分とが露出する開口34aが形成されるように、レジスト膜34を絶縁層32上に形成する。具体的には、リッジ部30及び絶縁層32上の全面にレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてこのレジスト膜を露光・現像することにより、開口34aを有するレジスト膜34を形成する。
【0052】
続いて、図6(a)に示すように、例えば電子ビーム蒸着法によって、レジスト膜34の主面と開口34aの底面とにパラジウム膜36を形成する。具体的には、パラジウム膜36の構成成分毎にソース(蒸着源)を準備し、当該ソースをそれぞれ蒸発させ、複数の成分をターゲットに供給することにより、パラジウム電極38となる領域を含むパラジウム膜36を成膜する。この場合、複数のソースを同時に蒸発させて複数の成分を同時にターゲットに蒸着してもよい。
【0053】
ソースとしては、パラジウムを主な構成成分とする第1ソースと、ガリウムを主な構成成分とする第2ソースとが挙げられる。このようにパラジウム及びガリウムを互いに異なるソースからターゲットに供給することにより、パラジウム及びガリウムの供給量を個々に調整することが可能であり、構成成分毎に融点が相違する場合であっても、所望の組成のパラジウム電極を容易に得ることができる。なお、蒸着時にウェーハ加熱などは行わない。
【0054】
パラジウム膜36におけるガリウムの含有量は、1mol%以上となるように調整される。ガリウムの含有量は、例えば上記各ソースからの構成成分の供給量により調整することができる。パラジウム膜36の膜厚は、例えば40Å〜1μmである。
【0055】
次に、図6(b)に示すように、例えばOとCFの混合ガスを用いたアッシングによって、レジスト膜34を除去し、レジスト膜34に積層されていたパラジウム膜36を除去する。これにより、レジスト膜34の開口34aの底面に形成されていたパラジウム膜36をパラジウム電極38として備える半導体レーザ1が得られる。
【0056】
パラジウム電極38におけるガリウムの含有量に関して、本発明者は、ガリウムの含有量が1mol%未満であると、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加することを見出し、特に、熱処理によってp型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が著しく増加することを以下の検討により見出した。
【0057】
まず、半導体レーザ1と同様の構成を有する半導体レーザAを複数準備した。半導体レーザAにおいてp型半導体層18の表面18sは、窒化ガリウム系半導体(GaN)のc軸に直交する面から窒化ガリウム系半導体(GaN)のm軸方向に75°傾斜した{20−21}面とした。次に、熱処理していない半導体レーザAをサンプルとして準備すると共に、200℃、250℃、300℃又は400℃で1分間半導体レーザAを熱処理したサンプルをそれぞれ準備した。
【0058】
また、p型半導体層18の表面18sが窒化ガリウム系半導体(GaN)のc面({0001}面)であることを除き上記半導体レーザAと同様の構成を有する半導体レーザBを複数準備した。次に、熱処理していない半導体レーザBをサンプルとして準備すると共に、200℃又は400℃で1分間半導体レーザBを熱処理したサンプルをそれぞれ準備した。なお、半導体レーザA及び半導体レーザBのいずれにおいても、パラジウム電極38に接合しているp型GaN層18eのガリウムの含有量は、熱処理を行う前において不純物としての含有量程度(0.01mol%以下)であった。
【0059】
続いて、それぞれのサンプルについてp型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗をTLM(伝送線路モデル)法を用いて測定した。測定結果を図7に示す。なお、図7中、半導体レーザAのサンプルを「m75(Pd)」と表記し、半導体レーザBのサンプルを「c面(Pd)」と表記する。また、熱処理していない場合の熱処理温度を「as depo.」と表記する。
【0060】
図7に示すように、c面とパラジウム電極との接触抵抗は、熱処理温度(アニール温度)の増加に伴い緩やかに増加するのに対し、半極性主面(m軸方向への傾斜角度75°)とパラジウム電極との接触抵抗は、熱処理温度の増加に伴い増加し、200℃以上で急激に増加することが確認される。
【0061】
次に、熱処理していないサンプルと400℃で熱処理したサンプルとについて、p型半導体層(GaN層)18とパラジウム電極(Pd電極)38との界面近傍のガリウム及びパラジウムの濃度プロファイルを二次イオン放出質量(SIMS)分析により測定した。測定結果を図8に示す。なお、図8(a)はガリウムの濃度プロファイルを示し、図8(b)はパラジウムの濃度プロファイルを示す。また、図8中、A1,A2,A3は、400℃で熱処理した半導体レーザAのプロファイルを示し、a1,a2,a3は、熱処理していない半導体レーザAのプロファイルを示し、B1,B2は、400℃で熱処理した半導体レーザBのプロファイルを示し、b1,b2は、熱処理していない半導体レーザBのプロファイルを示す。
【0062】
図8(a)に示すように、半極性主面上にパラジウム電極が形成されたサンプル(A1,A2)では、400℃で熱処理することにより、パラジウム電極の界面近傍におけるガリウムの存在量が電極内部に比して多くなることが確認される。一方、c面にパラジウム電極が接合するように形成されたサンプル(B1)や、熱処理していないサンプル(a1,a2,b1)では、パラジウム電極の界面近傍におけるガリウムの存在量は、電極内部のガリウムの存在量と同等であることが確認される。また、図8(b)に示すように、半極性主面及びc面のいずれに接合するようにパラジウム電極を形成した場合も、窒化ガリウム系半導体層の界面近傍におけるパラジウムの存在量が熱処理により変化しないことが確認される。
【0063】
ガリウムの含有量が1mol%未満である場合において接触抵抗が増加する理由について、これらの結果に基づき本発明者は以下のように推察している。すなわち、窒化ガリウム系半導体層中のガリウムがパラジウム電極へ拡散することにより、窒化ガリウム系半導体層の界面に欠陥が生じて、パラジウム電極と窒化ガリウム系半導体層との界面に高抵抗のショットキー接合が形成され易くなることにより、接触抵抗が増加したものと考えられる。
【0064】
これに対し本発明者は、400℃で熱処理することによりガリウムがパラジウム電極に拡散したサンプルについて、パラジウム電極中のガリウムの含有量が約0.1mol%であることを確認した。そして、本発明者は、ガリウム拡散後の含有量0.1mol%を超える量として、1mol%以上のガリウムをパラジウム電極中に含有させることにより、接触抵抗の増加を抑制することができることを見出した。
【0065】
このように接続抵抗の増加が抑制可能な理由について、本発明者は以下のように推察している。すなわち、パラジウム電極中にガリウムが充分に存在する状態では、ガリウムが電極外部から電極内部へ移動して電極中のガリウムの含有量が更に増加することが抑制されている。そのため、窒化ガリウム系半導体層中のガリウムがパラジウム電極中へ拡散しづらくなり、窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との間に高抵抗の界面が形成されることが抑制され、接触抵抗の増加を抑制することができると考えられる。以上より、パラジウム電極38におけるガリウムの含有量の下限は、パラジウム電極38の全量を基準として1mol%以上である。
【0066】
また、図9に示すように、パラジウム及びガリウムから構成される化合物について、ガリウムの含有量が50mol%未満では、融点は少なくとも960℃程度である。一方、ガリウムの含有量が50mol%以上であると、パラジウム及びガリウムから構成される化合物の融点は460℃以下に低下してしまう。この場合、パラジウム電極38が高温(例えば550℃)で熱処理されると、パラジウム電極38が劣化して窒化ガリウム系半導体層の半極性主面とパラジウム電極との接触抵抗が増加する傾向がある。したがって、パラジウム電極38が劣化することを抑制する観点から、パラジウム電極38におけるガリウムの含有量の上限は、パラジウム電極38の全量を基準として50mol%未満であることが好ましい。
【0067】
{裏面加工工程}
裏面加工工程では、まず、図10(a)に示すように、半導体基板10の裏面10bを研磨・研削する。次に、例えば誘導結合型プラズマによるドライエッチングを施すことにより、研磨・研削処理により基板に蓄積されたダメージを除去する。エッチャントとしては、例えばClガスが用いられる。
【0068】
{裏面電極作製工程}
裏面電極作製工程では、図10(b)に示すように、半導体基板10の裏面10bの全面に裏面電極(n電極)50を形成する。裏面電極50は、例えばチタン/アルミニウム/金の積層膜である。
【0069】
{電極パッド形成工程}
電極パッド形成工程では、図10(c)に示すように、パラジウム電極38の全てが覆われるように絶縁層32及びパラジウム電極38上にパラジウム電極38の長手方向に沿って電極パッド60を形成して基板生産物70を得る。電極パッド60は、例えばチタン/金の積層膜である。
【0070】
{劈開工程・反射防止膜形成工程}
劈開工程では、例えば、レーザを用いたスクライブによって基板生産物70を劈開させることにより、複数の半導体レーザ部を有するレーザバー生産物を得る。反射防止膜形成工程では、レーザバー生産物における共振器となる両端面に反射防止膜(AR膜)などをコーティングする。
【0071】
{レーザ試験工程・チップ化工程}
レーザ試験工程では、レーザバー生産物における各半導体レーザ部の発光特性を評価する。チップ化工程では、ダイシングやブレーキングによって、レーザバー生産物の半導体レーザ部を個々の半導体レーザチップに分割する。半導体レーザチップは、ダイボンディング、ワイヤーボンディング、パッケージング等の工程を経て基板に実装される。
【0072】
以上のように、本実施形態では、p型GaN層18eに接合するパラジウム電極38においてガリウムの含有量が1mol%以上であり、パラジウム電極38中にガリウムが充分に存在している。この場合、ガリウムが電極外部から電極内部へ移動してパラジウム電極38中のガリウムの含有量が更に増加しづらいため、パラジウム電極38に接合しているp型GaN層18e中のガリウムがパラジウム電極38中へ拡散することが抑制される。これにより、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との間に高抵抗の界面が形成されることが抑制され、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加することを抑制することができる。
【0073】
また、本実施形態では、パラジウム電極38におけるガリウムの含有量が1mol%以上であることにより、例えば裏面加工工程、反射防止膜形成工程及びレーザ試験工程においてパラジウム電極38が例えば200℃以上に加熱される場合であっても、p型半導体層18の表面18sとパラジウム電極38との接触抵抗が増加することを抑制することができる。
【0074】
本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形態様が可能である。例えば、上述の実施形態では、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面から窒化ガリウム系半導体のm軸の方向に表面18sが傾斜しているが、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面から窒化ガリウム系半導体のa軸の方向に表面18sが傾斜していてもよい。
【0075】
また、上述の実施形態では、光ガイド層16を設けているが、光ガイド層16を介さずに活性層14とp型半導体層18とが接合していてもよい。また、上述の実施形態では、リッジ部30を設けているが、リッジ部30を設けることなくp型GaN層18a、p型In0.025GaN層18b、p型GaN層18c、p型In0.03Al0.14GaN層18d、p型GaN層18eが半導体基板10の表面10aの全面を覆うように積層されていてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…半導体レーザ(半導体発光素子)、10…半導体基板、14…活性層、18…p型半導体層(窒化ガリウム系半導体層)、18s…表面(半極性主面)、30…リッジ部、30a…頂面、38…パラジウム電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に設けられた活性層と、
前記活性層上に設けられると共に半極性主面を有する窒化ガリウム系半導体層と、
前記半極性主面に接合すると共にガリウムを含有するパラジウム電極と、を備え、
前記パラジウム電極における前記ガリウムの含有量が1mol%以上である、半導体発光素子。
【請求項2】
前記パラジウム電極における前記ガリウムの含有量が50mol%未満である、請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項3】
前記半極性主面が、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面から前記窒化ガリウム系半導体のm軸方向に傾斜している、請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
【請求項4】
前記半極性主面の前記m軸方向への傾斜角度が63°以上80°未満である、請求項3に記載の半導体発光素子。
【請求項5】
前記窒化ガリウム系半導体層がp型不純物を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
【請求項6】
前記窒化ガリウム系半導体層がGaN、AlGaN、InGaN及びInAlGaNのいずれかを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
【請求項7】
前記半極性主面が、前記窒化ガリウム系半導体層に形成されたリッジ部の頂面である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
【請求項8】
活性層及び窒化ガリウム系半導体層を半導体基板上に順に形成する第1工程と、
ガリウムを含有するパラジウム電極を前記半極性主面に接合するように形成する第2工程と、を備え、
前記パラジウム電極における前記ガリウムの含有量が1mol%以上である、半導体発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記パラジウム電極における前記ガリウムの含有量が50mol%未満である、請求項8に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記第2工程において、ガリウムを含有する蒸着源及びパラジウムを含有する蒸着源をそれぞれ蒸発させ、前記ガリウム及び前記パラジウムを前記半極性主面に供給して前記パラジウム電極を形成する、請求項8又は9に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記半極性主面が、窒化ガリウム系半導体のc軸に直交する面から前記窒化ガリウム系半導体のm軸方向に傾斜している、請求項8〜10のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項12】
前記半極性主面の前記m軸方向への傾斜角度が63°以上80°未満である、請求項11に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記窒化ガリウム系半導体層がp型不純物を含有する、請求項8〜12のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項14】
前記窒化ガリウム系半導体層がGaN、AlGaN、InGaN及びInAlGaNのいずれかを含有する、請求項8〜13のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記第1工程と前記第2工程との間に、前記半極性主面がリッジ部の頂面となるように、前記窒化ガリウム系半導体層に前記リッジ部を形成する工程を更に備える、請求項8〜14のいずれか一項に記載の半導体発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−54409(P2012−54409A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195911(P2010−195911)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】